(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-10-31
(45)【発行日】2023-11-09
(54)【発明の名称】情報出力装置
(51)【国際特許分類】
A47K 17/02 20060101AFI20231101BHJP
E03D 11/00 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
A47K17/02 Z
E03D11/00 A
(21)【出願番号】P 2022561768
(86)(22)【出願日】2020-11-12
(86)【国際出願番号】 JP2020042190
(87)【国際公開番号】W WO2022102037
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2023-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 雅幸
(72)【発明者】
【氏名】赤津 昌幸
(72)【発明者】
【氏名】大塚 憲治
【審査官】村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-204350(JP,A)
【文献】特開2014-213186(JP,A)
【文献】特開2018-062776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 13/00 - 17/02
E03D 11/00
H04M 3/00
H04M 3/16 - 3/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設に設けられたトイレのトイレ混雑情報を利用者端末に出力する情報出力装置であって、
前記トイレの利用状況を表すトイレ利用状況情報を収集するモニタ部と、
前記施設を区分けしたエリアに設置される前記トイレの前記トイレ利用状況情報を前記エリアごとに編集して、前記エリアごとのトイレ混雑情報を作成する編集部と、
前記トイレを利用する利用者の利用者端末から送信される利用者情報を受付けて、前記利用者が利用可能な前記エリアを選択するエリア受付部と、
選択された前記エリアに対応付けられる前記トイレ混雑情報を前記利用者端末に送信する情報出力部と、を備え
、
前記エリア受付部は、前記エリアが複数存在する場合に、前記エリアの優先順位を受付け、
前記情報出力部は、前記優先順位に基づいて前記トイレ混雑情報を前記利用者端末に送信する
情報出力装置。
【請求項2】
前記利用者情報は、前記利用者端末に入力された、前記利用者が利用可能な前記エリア、及び前記利用者が指定した優先順位を含む情報であり、
前記エリア受付部は、前記利用者が利用可能な前記エリアに前記利用者が指定した前記優先順位を設定する
請求項
1に記載の情報出力装置。
【請求項3】
前記利用者情報は、前記利用者の行先及び滞在時刻が記録されたスケジュール情報であり、
前記エリア受付部は、前記利用者の前記スケジュール情報を参照し、前記スケジュール情報に基づいて前記利用者の位置情報に関連付けられた前記エリアの前記トイレ混雑情報の出力を優先する
請求項
1に記載の情報出力装置。
【請求項4】
前記利用者情報は、前記利用者端末が有する位置検出部によって検出される前記利用者端末の位置を表す位置情報であり、
前記エリア受付部は、前記利用者端末の前記位置検出部によって検出された前記利用者端末の前記位置情報を受取り、
前記情報出力部は、前記利用者端末の位置から予め定められた範囲にある前記エリアの前記トイレ混雑情報を優先的に送信する
請求項
1に記載の情報出力装置。
【請求項5】
前記位置情報は、前記施設内における前記利用者端末の平面的な位置を示す情報、及び前記利用者端末の立体的な位置を示す情報のうち、少なくとも一つの情報を含む
請求項
4に記載の情報出力装置。
【請求項6】
前記利用者情報は、前記利用者を識別する利用者識別情報であり、
前記エリア受付部は、前記利用者識別情報に基づいて、前記利用者が所属する組織を特定し、前記組織に予め割り当てられた前記エリアごとの優先順位を設定する
請求項
1に記載の情報出力装置。
【請求項7】
前記モニタ部は、前記トイレの利用状況の変化時に前記トイレ利用状況情報を収集し、
前記編集部は、予め定められた時間間隔で前記トイレ混雑情報を作成する
請求項
2に記載の情報出力装置。
【請求項8】
前記編集部は、前記エリア毎に作成した前記トイレ混雑情報を、ネットワークに構築された記憶領域に対応付けられたアクセス情報に対応付けて保存し、
前記情報出力部は、前記エリア受付部が受け付けた前記エリアに対応する前記アクセス情報であって、前記アクセス情報に対応する前記トイレ混雑情報を前記利用者端末に出力する
請求項
2に記載の情報出力装置。
【請求項9】
前記利用者端末から前記トイレ混雑情報の送信要求を受付ける送信要求受付部を備え、
前記利用者端末に出力される前記トイレ混雑情報は、前記送信要求受付部が前記トイレ混雑情報の送信要求を受け付けたときに前記編集部が編集を完了している前記エリアに設置される前記トイレの個数、及び前記エリアで利用されている前記トイレの個数とを含む情報であり、
前記トイレ混雑情報を管理する管理者端末に出力される前記トイレ混雑情報は、前記管理者端末が指定した期間における前記トイレの利用状況の推移を含む情報である
請求項
2に記載の情報出力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、トイレの混雑情報をトイレの利用者に提供する情報出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トイレを利用する人は、トイレが設置されたトイレ設置スペースまで行って初めてトイレの空き状況を知ることができていた。トイレ設置スペースとは、男性用と女性用に分かれ、複数の個室が設けられたエリア内の特定のスペースである。各個室には、基本的に1個のトイレが設置される。
【0003】
トイレ設置スペースにある全てのトイレが利用されている状態であれば、トイレの利用者は、個室が空くまで待たなくてはならない。しかし、1つのフロア内に複数のトイレ設置スペースがある場合、あるトイレ設置スペースは混んでいても、他のトイレ設置スペースが空いていることがある。このため、トイレの利用者は、トイレを早く利用できるのであれば、現在地から少し遠くても空いている他のトイレ設置スペースに行ってトイレを利用したいという要望があった。
【0004】
このような要望に応える技術として、特許文献1に記載された「トイレを利用するユーザの端末が保持する識別情報を取得する取得部と、取得部が取得した識別情報に基づいて、ユーザに提供すべき出力情報を特定する特定部と、特定部が特定した出力情報を出力する出力部と、を有するトイレシステム」が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、混雑情報が生成され、出力されることが記載されているものの、特許文献1に記載された技術では、利用者が通常利用できないエリアのトイレの混雑情報が表示されることがあった。このような混雑情報は、利用者にとって有用な情報でない。また、多数のトイレの混雑情報が利用者端末に表示されると、利用者がいるエリアにあるトイレが混雑情報を探すのに手間がかかっていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報出力装置は、施設に設けられたトイレのトイレ混雑情報を利用者端末に出力する。
この情報出力装置は、トイレの利用状況を表すトイレ利用状況情報を収集するモニタ部と、施設を区分けしたエリアに設置されるトイレのトイレ利用状況情報をエリアごとに編集して、エリアごとのトイレ混雑情報を作成する編集部と、トイレを利用する利用者の利用者端末から送信される利用者情報を受付けて、利用者が利用可能なエリアを選択するエリア受付部と、選択されたエリアに対応付けられるトイレ混雑情報を利用者端末に送信する情報出力部と、を備え、エリア受付部は、エリアが複数存在する場合に、エリアの優先順位を受付け、情報出力部は、優先順位に基づいてトイレ混雑情報を利用者端末に送信する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、利用者が利用可能なエリアに対応付けられたトイレ混雑情報が利用者端末に出力されるので、利用者は、自身が利用可能なエリアにあるトイレのトイレ混雑情報を探しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るトイレ混雑情報表示システムの全体構成例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施の形態に係る利用者端末の内部構成例を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施の形態に係る計算機(情報出力装置)のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施の形態に係る計算機(管理者端末又は利用者端末)のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施の形態に係るエリア情報テーブルの構成例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施の形態に係る利用者情報テーブルの構成例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施の形態に係る混雑情報テーブルの構成例を示す図である。
【
図8】本発明の一実施の形態に係る利用者がエリア登録時に利用者端末を操作する際の処理の例を示すシーケンス図である。
【
図9】本発明の一実施の形態に係る利用者端末にトイレの混雑情報を表示する処理の例を示すシーケンス図である。
【
図10】本発明の一実施の形態に係る管理者端末に表示される管理画面の表示例を示す図である。
【
図11】本発明の一実施の形態に係る利用者端末に表示される利用状況画面の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
[一実施の形態]
図1は、トイレ混雑情報表示システム1の全体構成例を示すブロック図である。
トイレ混雑情報表示システム1は、トイレ24ごとに設置されたトイレ利用状況検出部26と、情報出力装置10と、管理者端末21と、利用者端末22(1)~22(n)とを備える。以下の説明で利用者端末22(1)~22(n)を区別しない場合、利用者端末22と呼ぶ。
【0012】
<エリアの構成>
例えば、ビルA、ビルBのようにビル名で識別される施設23には、不図示の執務室等の他に、トイレ24が設置されたエリアが設けられる。トイレ24は、テナントの従業員、客等によって利用される。ただし、複数の階床にまたがって入居するテナントであれば、テナントの従業員である利用者は、テナントが入居する異なる階床に設置されているトイレ24を利用できる。
【0013】
施設23に設定されたあるエリアには、4台のトイレ24、洗面台25、トイレ利用状況検出部26、及びゲートウェイ装置27が設けられる。
図1に示されるトイレ24は、個室に設けられた大便器である。トイレ24として小便器が用いられてもよい。
【0014】
トイレ利用状況検出部26は、例えば、個室のスライドロックに設置されたスライドセンサ、又は個室に入った利用者を検出する人感センサと組み合わせて用いられ、トイレ24が利用されているか否かを示すトイレ利用状況を検出する。トイレ24が利用されているか否かを表すトイレ利用状況情報は、個室単位の利用情報の一例として用いられる。トイレ利用状況検出部26は、個室内に人が入室したことを検知(個室ドアの閉または個室内の人を感知)するとON、個室から人が退出したことを検知(個室ドアの閉または個室内の人を未感知)するとOFFとするような信号(利用情報)をゲートウェイ装置27に送信する。
【0015】
例えば、スライドセンサを用いた場合、トイレ利用状況検出部26は、個室のドアが閉められ、ドアが施錠されたことを検出すると、ドアごとに固有の識別子を付した施錠検出信号をゲートウェイ装置27に無線送信する。また、トイレ利用状況検出部26は、ドアが開錠されたことを検出すると、開錠検出信号をゲートウェイ装置27に無線送信する。
また、例えば、個室ごとに天井に設けられる人感センサを用いた場合、トイレ利用状況検出部26は、個室に人が入ったことが人感センサにより検出されると、入室検出信号をゲートウェイ装置27に無線送信する。また、トイレ利用状況検出部26は、個室から人が出たため、人感センサが人を検出しなくなると、退室検出信号をゲートウェイ装置27に無線送信する。
【0016】
ゲートウェイ装置27は、トイレ利用状況検出部26から無線送信された信号を受信すると、この信号に応じて生成した、個室単位のトイレ利用状況情報を作成し、インターネットNを介してトイレ利用状況情報を情報出力装置10に送信する。トイレ利用状況情報には、ゲートウェイ装置27が設置されるエリア又はトイレ設置スペースの識別情報が含まれる。
【0017】
<情報出力装置の構成>
次に、情報出力装置10の内部構成例について説明する。
情報出力装置10は、施設23に設けられたトイレ24のトイレ混雑情報を利用者端末22に提供する。この情報出力装置10は、モニタ部11、編集部12、エリア受付部13、送信要求受付部14、情報出力部15及び記憶部16を備える。記憶部16は、エリア情報テーブル17、利用者情報テーブル18、及び混雑情報テーブル19を備える。
【0018】
モニタ部11は、施設23に設置されるトイレ24の個室ごとに、トイレ24の利用状況を表すトイレ利用状況情報を収集する。トイレ利用状況情報は、トイレ設置スペースに設けられたゲートウェイ装置27からインターネットNを経由して収集される。そして、モニタ部11は、収集したトイレ利用状況情報に基づいて、トイレ24の利用状況を混雑情報テーブル19に格納する。
【0019】
編集部12は、施設23を区分けしたエリアに設置されるトイレ24のトイレ利用状況情報をエリアごとに編集して、エリアごとのトイレ混雑情報を作成する。この際、編集部12は、混雑情報テーブル19を参照し、トイレ24の個室ごとの利用状況に基づいてエリア単位の混雑情報に加工する。なお、1つのエリアに複数のトイレ設置スペースがある場合、エリア及びトイレ設置スペース単位のトイレ混雑情報が作成される。このように編集部12が、個室単位のトイレ利用状況情報を集計し、加工したエリア単位の情報をトイレ混雑情報と呼ぶ。そして、編集部12は、エリア毎に作成したトイレ混雑情報を、ネットワークNに構築された記憶領域に対応付けられたURL(Uniform Resource Locator:アクセス情報の一例)に対応付けて記憶部16に保存する。
【0020】
エリア受付部13は、トイレ24を利用する利用者の利用者端末22から送信される利用者情報を受付けて、利用者が利用可能なエリアを選択する。なお、利用者情報として、他の情報が用いられることもあり、他の情報が用いられる形態については後述する。
【0021】
エリア受付部13は、トイレ混雑情報提供サービスを利用する利用者が優先してトイレ混雑情報の取得を要望して選択したエリアを受付ける。例えば、利用者があるビルの特定の階しか移動できない場合、他の階に設けられたトイレ24に行くことはできない。このため、あるビルでは、特定の階におけるエリアにおけるトイレ混雑情報を優先して利用者端末22に表示することが望まれる。そこで、エリア受付部13は、エリアが複数存在する場合に、エリアの優先順位を受付ける。利用者が選択したエリアにおけるトイレ24の利用状況が優先して表示されることで、利用者は、エリア内のトイレ24の利用状況を閲覧することが可能となる。なお、後述するようにエリア受付部13は、利用者端末22が自動的に取得する位置情報に基づいて、利用者が利用可能なトイレ24が含まれるエリアを受付けることも可能である。
【0022】
送信要求受付部14は、利用者端末22からトイレ混雑情報の送信要求を受付ける。送信要求受付部14は、送信要求を受付けると、情報出力部15に対してトイレ混雑情報の出力を指示する。
【0023】
情報出力部15は、エリア受付部13により選択されたエリアに対応付けられるトイレ混雑情報を利用者端末22に送信する。この時、情報出力部15は、優先順位に基づいてトイレ混雑情報を利用者端末22に送信する。例えば、優先順位が“1”であれば高い優先順位となる。情報出力部15は、送信要求受付部14により出力が指示されたタイミングでトイレ混雑情報を利用者端末22に送信する。ただし、情報出力部15は、利用者端末22に対して定期的にトイレ混雑情報を送信してもよい。
【0024】
利用者端末22に表示されるトイレ混雑情報は、例えば、後述する
図11に示す利用状況画面W20で表される。そして、情報出力部15は、エリア受付部13が受け付けたエリアに対応するURLであって、このURLに対応するトイレ混雑情報を利用者端末22に出力する。このトイレ混雑情報は、誰でもアクセス可能なサイトの所在を示すURLを含まないので、利用者がURLをコピーペーストして、他の利用者に転送するといった不正な操作を避けることができる。
【0025】
また、情報出力部15は、管理者端末21に対して、管理者が任意に選択した施設23、及びエリア等における、任意の期間のトイレ24の混雑情報を出力する。トイレ混雑情報を管理する管理者端末21に出力されるトイレ混雑情報は、管理者端末21が指定した期間におけるトイレ24の利用状況の推移を含む情報である。管理者端末21に表示されるトイレ混雑情報は、例えば、後述する
図10に示す管理画面W1で表される。
【0026】
利用者情報テーブル18は、利用者の所属情報、利用者が利用可能なトイレ24が設けられるエリア等の利用者情報を格納するテーブルである。
エリア情報テーブル17は、エリア情報を格納するテーブルである。
混雑情報テーブル19は、混雑情報を格納するテーブルである。
利用者情報テーブル18、エリア情報テーブル17及び混雑情報テーブル19の詳細な構成は、後述する
図5~
図7にて説明する。
【0027】
利用者端末22の記憶部36には、利用者が所属するテナント毎に割り振られたURLが保存されている。例えば、テナントの従業員である利用者は、トイレ混雑情報の取得を要求する際に、利用者端末22に表示されたURLを選択して情報出力装置10にアクセスする。情報出力装置10の編集部12は、利用者端末22からアクセスされたことを検出すると、利用者端末22に応じたトイレ混雑情報を編集する。そして、情報出力部15は、トイレ混雑情報を利用者端末22に送信する。
【0028】
なお、情報出力部15が利用者端末22に出力するトイレ混雑情報は、送信要求受付部14がトイレ混雑情報の送信要求を受付けたときに編集部12が編集を完了しているエリアに設置されるトイレ24の個数、及びエリアで利用されているトイレ24の個数とを含む情報である。利用者は、トイレ混雑情報が表示された利用者端末22を見て、利用者が利用可能なエリアにおけるトイレ24の空き状況を確認し、空いているトイレ24があるエリアに行くことができる。
【0029】
[利用者端末の構成例]
図2は、利用者端末22の内部構成例を示すブロック図である。
利用者端末22は、位置検出部31、スケジュール管理部32、表示部33、操作部34、通信部35、記憶部36及び制御部37を備える。
【0030】
位置検出部31は、利用者端末22の現在位置を検出する。位置検出部31として、例えばGPS(Global Positioning System)信号受信部が用いられる。GPS信号受信部は、衛星からのGPS信号を受信して、利用者がいるビルを検出するための、利用者端末22の平面的な位置情報を検出する。なお、位置検出部31は、無線の基地局から受信する電波に基づいて、利用者端末22の現在位置を表す平面的な位置情報を検出することもできる。
GPS信号は、利用者が複数の離れた建物で作業を行う可能性が有る場合等に、情報出力装置10が、適切な建物のトイレ混雑情報を利用者端末22へ提供するのに使用することができる。
【0031】
位置検出部31として、例えば、ビーコン信号受信部が用いられてもよい。ビーコン信号の送信装置は、小型かつ軽量であり、フロア毎、エリア毎に壁、柱、天井等に取り付けられる。また、送信装置は、固有の識別子を付加してビーコン信号を送信できる。このため、ビーコン信号受信部を備える利用者端末22は、受信したビーコン信号の電波強度、識別子に基づいて、利用者がいるエリアの階数、利用者がいるエリア内の位置といった立体的な位置情報を検出できる。
さらに、位置検出部31は、施設23への入退を管理する入退管理システムと連携し、入退管理システムから施設23の情報を取得してもよい。この場合、位置検出部31は、利用者がどの施設23へ出勤したかを正確に特定することができるため、特定した施設23のエリアにおける適切なトイレ情報を提供することができる。
【0032】
スケジュール管理部32は、利用者端末22を操作する利用者のスケジュールを管理する。例えば、利用者の出勤予定、会議予定、会議で利用する会議室の場所等の情報が利用時間と共に管理されている。なお、スケジュール管理部32は、利用者端末22がアクセスする外部サービスサイトに登録されたスケジュール情報を取り込むものであってもよい。
【0033】
表示部33は、利用者に提供可能な情報を表示する。例えば、表示部33には、トイレ24のトイレ混雑情報提供サービスにログインするための画面が表示される。また、表示部33は、利用者が利用可能なトイレ24の利用状況を示す画面を表示する。
【0034】
操作部34は、利用者が任意の情報を操作入力するために用いられる。利用者端末22では、操作部34と表示部33が一体化されたタッチパネルディスプレイとして用いられる。利用者は、操作部34を通じて、トイレ混雑情報提供サービスに対応するURLを指定して、トイレ混雑情報提供サービスが提供される特定サイトにログインし、利用者が通常、利用可能なエリアを登録する。利用者が操作した情報の一部は、通信部35を介して情報出力装置10に送信される。
【0035】
通信部35は、インターネットNを介して情報出力装置10に接続する。そして、通信部35は、位置検出部31が検出した利用者端末22の位置情報、スケジュール管理部32が管理する利用者のスケジュール情報を情報出力装置10に送信する。また、通信部35は、表示部33に表示されるトイレ混雑情報を情報出力装置10から受信する。
【0036】
記憶部36は、利用者端末22で操作された情報、利用者端末22を一意に識別する利用者IDを記憶する。利用者が利用者端末22を操作してトイレ混雑情報提供サービスが提供される特定サイトに初回ログインする際に入力された利用者ID及びパスワードが記憶部36に記憶される。このため、次回以降に利用者が利用者端末22を操作して特定サイトにログインする際には、混雑情報提供アプリケーションを起動するだけで、記憶部36から読み出された利用者ID及びパスワードがログイン画面に自動入力される。また、記憶部36は、利用者が利用可能なエリアの情報を記憶することもできる。
【0037】
制御部37は、利用者端末22における各部の処理を制御する。例えば、制御部37は、位置検出部31が検出した利用者端末22の位置情報を通信部35から情報出力装置10に送信させる。また、制御部37は、スケジュール管理部32が管理するスケジュール情報を通信部35から情報出力装置10に送信させる。また、制御部37は、情報出力装置10に対してトイレ混雑情報の送信要求を行い、この送信要求が通信部35から情報出力装置10に送信される。また、制御部37は、通信部35が情報出力装置10から受信したトイレ混雑情報を表示部33に表示可能な画面形態に整形したりする。
【0038】
ここで、利用者情報と、エリア受付部13とを組み合わせて構成される4つの利用形態について説明する。以下の4つの形態は、いずれかだけを採用してもよいし、適宜組み合わせてもよい。
(1)利用者がエリア及び優先順位を登録する形態
この形態に係る利用者情報は、利用者端末22に入力された、利用者が利用可能なエリア、及び利用者が指定した優先順位を含む情報である。エリア受付部13は、利用者が利用可能なエリアに利用者が指定した優先順位を設定することができる。この際、利用者は、普段から滞在しているエリアと、このエリアに対応した高い優先順位を予め登録しておく。このため、利用者があまり行くことのないエリアより優先して、予め登録されたエリアのトイレ混雑情報が提供される。
【0039】
(2)スケジュール情報を利用する形態
この形態に係る利用者情報は、スケジュール管理部32で管理される、利用者の行先及び滞在時刻が記録されたスケジュール情報である。エリア受付部13は、利用者のスケジュール情報を参照し、このスケジュール情報に基づいて利用者の位置情報に関連付けられたエリアのトイレ混雑情報の出力を優先することができる。この時、エリア受付部13は、利用者端末22に対してスケジュール情報の取得要求を送信し、利用者端末22のスケジュール管理部32が管理するスケジュール情報を利用者端末22から受信することで、スケジュール情報を参照できる。また、エリア受付部13は、利用者ごとに一意に割り振られる認証情報を用いて外部サービスサイトにアクセスし、外部サービスサイトに登録されたスケジュール情報を取り込んで、このスケジュール情報を参照してもよい。このようにスケジュール情報が用いられると、例えば、普段、利用者が行くことがない応接室が設けられたエリアであっても、スケジュール情報に応接室が記録されていれば、応接室に行く時刻と、利用者が行ったエリアに合わせて、このエリアに対して自動的に高い優先順位が設定される。このため、応接室に行った利用者がトイレ24を利用したい時には、応接室が設けられたエリアのトイレ混雑情報が優先して利用者端末22に表示される。
【0040】
(3)自動的にエリアを設定する形態
この形態に係る利用者情報は、利用者端末22の位置を表す位置情報である。位置情報は、施設23内における利用者端末22の平面的な位置を示す情報、及び利用者端末22の立体的な位置(階数を含む)を示す情報のうち、少なくとも一つの情報を含むものとする。エリア受付部13は、利用者端末22の位置検出部31によって検出された利用者端末22の位置情報を受取る。情報出力部15は、利用者端末22の位置から予め定められた範囲にあるエリアのトイレ混雑情報を優先的に送信する。例えば、利用者が、異なる所在地にある複数のビルを移動したり、1つのビル内における複数のフロア間を移動したりする場合、予めエリアを設定すると、利用者端末22に表示されるトイレ混雑情報のエリア数が多くなってしまう。しかし、エリア受付部13が自動的にエリアを設定する形態であれば、利用者がエリアを設定しなくても、利用者の行先に合わせてエリアが設定される。また、利用者の行先に合わせて設定されたエリアに高い優先順位が設定される。このため、利用者がいるエリアのトイレ混雑情報が優先して利用者端末22に表示される。なお、利用者端末22の位置から予め定められた範囲は、物理的な範囲だけでなく、論理的な範囲も含む。例えば、利用者端末22の位置から予め定められた範囲を、利用者端末22が存在する同じビル内、かつ同じフロア内に限定した物理的な範囲としてもよい。また、例えば、利用者端末22の位置から予め定められた範囲を、利用者端末22が存在する同じビル内、かつ同じフロア内であっても、利用者の入退が禁止されたエリアを除いた論理的な範囲としてもよい。
【0041】
(4)テナント毎にエリアを設定する形態
この形態に係る利用者情報は、利用者端末22を操作する利用者を識別する利用者ID(利用者識別情報の一例)である。エリア受付部13は、利用者IDに基づいて、利用者が所属する組織の一例であるテナントを特定する。また、テナント毎に利用者が利用可能なエリアが予め割り当てられている。そして、エリア受付部13は、テナントに予め割り当てられたエリアごとの優先順位を設定する。このため、情報出力部15は、利用者端末22から送信される利用者IDに応じて、テナント毎に設定された優先順位でトイレ混雑情報を利用者端末22に出力する。例えば、1つのエリアに1つのテナントしかない場合、このテナントに所属する利用者は、1つのエリアに設けられたトイレ24を利用することが多い。このため、利用者が個別に優先順位を設定しなくても、テナントに所属する利用者全員に対して、同じ優先順位でトイレ混雑情報が利用者端末22に提供される。
【0042】
<計算機のハードウェア構成>
次に、情報出力装置10を構成する計算機40のハードウェア構成を説明する。
図3は、計算機40のハードウェア構成例を示すブロック図である。計算機40は、本実施の形態に係る情報出力装置10として動作可能なコンピューターとして用いられるハードウェアの一例である。本実施の形態に係る情報出力装置10は、計算機40(コンピューター)がプログラムを実行することにより、
図8と
図9に示す各機能ブロックが連携して行うトイレ混雑情報表示方法を実現する。
【0043】
計算機40は、バス44にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、及びRAM(Random Access Memory)43を備える。さらに、計算機40は、不揮発性ストレージ45及びネットワークインターフェイス46を備える。
【0044】
CPU41は、本実施の形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムをROM42から読み出してRAM43にロードし、実行する。RAM43には、CPU41の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれ、これらの変数やパラメーター等がCPU41によって適宜読み出される。ただし、CPU41に代えてMPU(Micro Processing Unit)を用いてもよい。モニタ部11、編集部12、エリア受付部13、送信要求受付部14、情報出力部15の機能は、CPU41が実行するプログラムにより実現される。
【0045】
不揮発性ストレージ45としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ又は不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージ45には、OS(Operating System)、各種のパラメーターの他に、計算機40を機能させるためのプログラムが記録されている。ROM42及び不揮発性ストレージ45は、CPU41が動作するために必要なプログラムやデータ等を記録しており、計算機40によって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な不揮発性の記憶媒体の一例として用いられる。例えば、記憶部16の機能は、不揮発性ストレージ45により実現される。
【0046】
ネットワークインターフェイス46には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、NICの端子に接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種のデータを装置間で送受信することが可能である。モニタ部11がゲートウェイ装置27からトイレ利用状況情報を受信する処理、情報出力部15が管理者端末21又は利用者端末22にトイレ混雑情報を送信する処理は、ネットワークインターフェイス46により実現される。
【0047】
次に、管理者端末21又は利用者端末22を構成する計算機50のハードウェア構成を説明する。
図4は、計算機50のハードウェア構成例を示すブロック図である。計算機50は、本実施の形態に係る管理者端末21又は利用者端末22として動作可能なコンピューターとして用いられるハードウェアの一例である。本実施の形態に係る管理者端末21又は利用者端末22は、計算機50(コンピューター)がプログラムを実行することにより、
図8と
図9に示す各機能ブロックが連携して行うトイレ混雑情報出力方法を実現する。
【0048】
計算機50は、バス54にそれぞれ接続されたCPU51、ROM52、及びRAM53を備える。さらに、計算機50は、表示装置55、入力装置56、不揮発性ストレージ57及びネットワークインターフェイス58を備える。
【0049】
CPU51は、本実施の形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムをROM52から読み出してRAM53にロードし、実行する。RAM53には、CPU51の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれ、これらの変数やパラメーター等がCPU51によって適宜読み出される。ただし、CPU51に代えてMPUを用いてもよい。位置検出部31、スケジュール管理部32、制御部37の機能は、CPU51が実行するプログラムにより実現される。
【0050】
表示装置55は、例えば、液晶ディスプレイモニターであり、計算機50で行われる処理の結果等を利用者又は管理者に表示する。入力装置56には、例えば、キーボード、マウスの他に、表示装置55と組み合わせたタッチパネルディスプレイ等が用いられ、利用者又は管理者が所定の操作入力、指示を行うことが可能である。表示部33の機能は表示装置55により実現され、操作部34の機能は入力装置56により実現される。
【0051】
不揮発性ストレージ57としては、例えば、HDD、SSD、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ又は不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージ57には、OS(Operating System)、各種のパラメーターの他に、計算機50を機能させるためのプログラムが記録されている。ROM52及び不揮発性ストレージ57は、CPU51が動作するために必要なプログラムやデータ等を記録しており、計算機50によって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な不揮発性の記憶媒体の一例として用いられる。記憶部36の機能は、不揮発性ストレージ57により実現される。
【0052】
ネットワークインターフェイス58には、例えば、NIC等が用いられ、NICの端子に接続されたLAN、専用線等を介して各種のデータを装置間で送受信することが可能である。通信部35の機能は、ネットワークインターフェイス58により実現される。
【0053】
<各テーブルの構成例>
次に、情報出力装置10が有する各テーブルの構成例について、
図5~
図7を参照して説明する。
【0054】
<エリア情報テーブル>
図5は、エリア情報テーブル17の構成例を示す図である。
エリア情報テーブル17には、エリアの種別、エリアの施設内の位置を少なくとも含むエリア情報が、エリアごとに規定される。このエリア情報テーブル17は、テナント、施設、フロア、エリア、種別、及び優先順位の各フィールドを有する。
【0055】
テナントフィールドには、トイレ混雑情報が管理されるテナントを特定するためのテナント名称が格納される。テナントフィールドには、テナントを識別可能なテナントIDが格納されてもよい。
施設フィールドには、テナントが入居する施設の一例として、ビル名等の名称が格納される。
フロアフィールドには、エリアフィールドに格納されるエリアが設置されるフロア(階数)が格納される。
【0056】
エリアフィールドには、エリアを識別するためのエリア名称、エリアID等の情報が格納される。
種別フィールドには、エリアに設けられたトイレ24の種別として、女性用(Female)、男性用(Male)を表す頭文字が格納される。
【0057】
優先順位フィールドには、優先順位が格納される。優先順位とは、例えば、利用者端末22ごとにトイレ混雑情報を優先して表示する際に参照される情報である。優先順位が高いほど、この優先順位に紐づけられたエリアにあるトイレ24のトイレ混雑情報が利用者端末22に表示される。この優先順位は、利用者端末22の位置に基づいて決定される場合と、利用者が明示的に登録する場合とがある。後述する
図8の処理で、利用者がエリア及び優先順位を選択しなかった場合には、エリア情報テーブル17に規定される優先順位が、利用者情報テーブル18の優先順位フィールドに格納される。しかし、利用者がエリア及び優先順位を選択した場合には、利用者が選択した優先順位が、利用者情報テーブル18の優先順位フィールドに格納される。
【0058】
このようにエリア情報テーブル17には、テナント毎に優先順位が格納される。例えば、あるテナントが入居している一又は複数のエリアで利用可能なトイレ設置スペースが複数ある場合に、テナントの入口又は出口に近いトイレ設置スペースに高い優先順位が割り振られることが多い。
【0059】
なお、エリア情報テーブル17は、利用者端末22内の記憶部36に設けられてもよい。この場合、利用者端末22は、利用者が選択したエリア毎の優先順位が記憶部36に保存される。利用者端末22がトイレ混雑情報提供サービスにアクセスする際には、利用者IDだけを情報出力装置10に送信する。そして、情報出力装置10は、受信した利用者IDに基づき、不図示の利用者マスタを参照して取得したテナントIDに対応付けられたエリアにおけるトイレ混雑情報を利用者端末22に送信する。そして、利用者端末22は、記憶部36から読み出したエリア毎の優先順位に従って、情報出力装置10から受信したエリア毎のトイレ混雑情報を表示部33に表示することができる。
【0060】
<利用者情報テーブル>
図6は、利用者情報テーブル18の構成例を示す図である。
利用者情報テーブル18には、利用者情報が利用者IDごとに規定される。この利用者情報テーブル18は、利用者IDに加えて、テナント、施設、フロア、エリア、種別、優先順位を含む利用者情報の各フィールドを有する。
【0061】
利用者IDフィールドは、利用者を一意に識別する利用者IDを格納する。利用者IDは、利用者端末22に紐づけられており、利用者端末22を操作する利用者が特定される。
【0062】
テナント、施設、フロア、エリア、種別、及び優先順位の各フィールドの内容は、利用者情報テーブル18にて説明したとおりである。
【0063】
このように利用者情報テーブル18では、利用者が個別に選択したエリアにおける優先順位が設定される。なお、情報出力装置10は、トイレ混雑情報提供サービスの形態に応じて、利用者情報テーブル18を備えない構成としてもよい。
また、利用者情報テーブル18に格納された利用者の性別と同じ利用者の性別用のトイレの優先順位のみを設定できるようにしても良い。
【0064】
なお、「(3)自動的にエリアを設定する形態」にて説明したように、情報出力装置10は、優先順位を動的に変えてもよい。例えば、利用者端末22を持った利用者が移動した先々で、利用者端末22の位置検出部31が、ビーコン信号等を受信して位置を検出し、情報出力装置10に利用者端末22の位置情報を送信する。情報出力装置10のエリア受付部13は、利用者端末22の位置情報に基づいて、利用者端末22が存在する位置が、利用者が利用可能なエリアであると認識すると、このエリアの優先順位を高く設定する。また、エリア受付部13は、利用者が利用可能なエリア内のうち、空いているトイレ24が多い(混雑度が低い)トイレ設置スペースのあるエリアに高い優先順位を割り振る。そして、情報出力部15は、優先順位に応じて選択したエリアにおけるトイレ混雑情報を利用者端末22に出力する。このため、利用者は、予めエリアの優先順位を登録しなくても、利用者の移動に合わせて選択されたエリアのトイレ混雑情報が利用者端末22の表示部33に表示されることとなる。
【0065】
また、優先順位を動的に変える形態であれば、情報出力装置10が利用者情報テーブル18を備えず、エリア情報テーブル17から優先順位フィールドを除いてもよい。この場合、空いているトイレ24が多いエリアの順に、編集部12により編集されたトイレ混雑情報が利用者端末22に出力される。
【0066】
他にも、優先順位を動的に変える形態として、利用者端末22に近いエリアのうち、トイレ24の空きが多いトイレ設置スペースのあるエリアのトイレ混雑情報が利用者端末22に出力される形態がある。例えば、エリア受付部13は、トイレ設置スペースの所在地と、利用者端末22の位置情報(ビル及びフロアを含む立体的な位置情報)とを突き合わせる。そして、エリア受付部13は、利用者端末22の近くにあるトイレ設置スペースのうち、モニタ部11が収集したトイレ利用状況情報からトイレ24の空きが多いトイレ設置スペースを求める。エリア受付部13は、例えば、空きが多いトイレ設置スペースのあるエリアには、“1”を設定し、空きが少ないトイレ設置スペースのあるエリアには、“2”が設定される。そして、情報出力部15は、編集部12により編集されたトイレ24の空きが多いトイレ設置スペースのあるエリアのトイレ混雑情報を利用者端末22に出力してもよい。このような形態であれば、優先順位をテーブルに格納する必要がなくなる。
【0067】
<混雑情報テーブル>
図7は、混雑情報テーブル19の構成例を示す図である。
混雑情報テーブル19には、トイレ24の空き状況(個室の空き)を示す情報が男性用、女性用、多目的室ごとに格納される。この混雑情報テーブル19は、施設、フロア、エリア、空き室(男性)、空き室(女性)、空き室(多目的)の各フィールドを有する。空き室数が0であれば、そのトイレ設置スペースの個室又は多目的室は、全て利用中である。
【0068】
施設、フロア、及びエリアフィールドの内容は、エリア情報テーブル17にて説明したとおりである。
空き室(男性)フィールドには、エリアごとに男性用のトイレ設置スペースで利用可能な個室の空き室数が格納される。男性用のトイレ設置スペースがなければ、このフィールドにはハイフンが格納される。
空き室(女性)フィールドには、エリアに設けられる女性用のトイレ設置スペースで利用可能な個室の空き室数が格納される。女性用のトイレ設置スペースがなければ、このフィールドにはハイフンが格納される。
空き室(多目的)フィールドには、エリアに設けられるトイレ設置スペースで利用可能な多目的室の空き室数が格納される。多目的室がなければ、このフィールドにはハイフンが格納される。
【0069】
なお、空き室(男性)フィールド、空き室(女性)フィールド、空き室(多目的)フィールドには、各トイレ設置スペースに設置されるトイレ24の個数が格納されてもよい。
【0070】
<トイレ混雑情報表示システムの処理例>
次に、トイレ混雑情報表示システム1で行われる各装置の処理の例について、
図8と
図9を参照して説明する。
【0071】
<エリア登録時の処理の例>
図8は、利用者がエリア登録時に利用者端末22を操作する際の処理の例を示すシーケンス図である。
【0072】
始めに、利用者は、トイレ混雑情報表示システム1を利用するために、利用者端末22にインストールした、トイレ混雑情報提供サービスが提供するアプリケーションプログラムを起動してログイン画面を表示させる。そして、利用者は、ログイン画面に、利用者ID、パスワード等の識別情報を入力してトイレ混雑情報提供サービスの特定サイトにログインする(S11)。このログイン操作において、利用者端末22に紐づけられた利用者ID、利用者が利用可能なテナントを特定するテナントID等の情報が情報出力装置10に送信される。
【0073】
情報出力装置10の情報出力部15は、利用者端末22に対してエリア選択画面を出力する(S1)。ここで、
図5のエリア情報テーブル17に示したようにテナント毎に、利用者がトイレ混雑情報を取得可能なビル、階数、エリア等の範囲が決まっている。利用者が利用できないエリアのトイレ混雑情報は、利用者端末22に表示されても有用でないからである。そこで、情報出力部15は、ステップS11でログインした利用者の利用者IDに基づいて生成したエリア選択画面を利用者端末22に出力することとなる。このエリア選択画面には、利用者がトイレ混雑情報を選択可能な範囲を示す一覧が含まれる。
【0074】
例えば、1つのテナントが複数のビルに入居する場合がある。この場合、利用者がいないビルのトイレ混雑情報が利用者端末22に表示されても、利用者にとっては不要な情報となってしまう。また、不要な情報が混ざると、利用者が必要とするエリアのトイレ混雑情報を得るのに時間がかかる。このため、利用者は、エリア選択画面を通じてトイレ混雑情報を取得したいエリアを予め選択する操作を行う。この操作の後、利用者端末22から情報出力装置10に向けて、選択されたエリアの情報が送信される(S12)。
【0075】
情報出力装置10のエリア受付部13は、利用者端末22から受信したエリアの情報を利用者情報テーブル18に登録し、利用者端末22に利用可能なエリアの情報を通知し(S2)、本処理を終了する。
利用者端末22の表示部33は、情報出力装置10に登録されたエリアを表示する(S13)。その後、利用者端末22は、ログアウトして(S14)、本処理を終了する。
【0076】
なお、利用者端末22は、位置検出部31により検出された利用者が移動した場所の位置情報を情報出力装置10に送信してもよい。この場合、情報出力装置10の情報出力部15は、利用者端末22から受信した位置情報に基づいてエリア選択画面を生成し、利用者端末22にエリア選択画面を出力してもよい。このように情報出力装置10では、利用者が所属するテナントの情報ではなく、利用者が移動可能な場所に基づいて、利用者端末22に提供するトイレ混雑情報の範囲を自動登録すると、ステップS12に示した利用者がエリアを選択し、送信する操作を省略することができる。
【0077】
また、
図8に示す利用者がエリア登録する処理は、上述した「(1)利用者がエリア及び優先順位を登録する形態」、「(4)テナント毎にエリアを設定する形態」において必要となる。他の(2)、(3)に示す形態では、エリアが自動的に設定されるので、利用者がエリア登録する処理を行わなくてもよい。ただし、(2)、(3)に示す形態においても、利用者がエリア登録する処理を行ってもよい。
【0078】
<混雑情報の表示処理>
図9は、利用者端末22にトイレ混雑情報を表示する処理の例を示すシーケンス図である。
【0079】
始めに、ビルに設けられた複数のエリアにおいて、各トイレ利用状況検出部26は、トイレ24の利用状況の変化を検出する(S21)。そして、トイレ利用状況検出部26は、トイレ24が利用されていることを検出すると、ゲートウェイ装置27に利用状況の変化の検出結果を無線送信する。ゲートウェイ装置27は、個室ごとに利用状況の変化の検出結果を無線受信すると、この検出結果を、トイレ設置スペースにおけるトイレ24の利用状況を示す情報として、ネットワークNを介して情報出力装置10に送信する(S22)。なお、ステップS21,S22の処理は、トイレ利用状況検出部26が利用状況の変化を検出する度に実行されてもよいし、所定時間毎に実行されてもよい。また、ビルの営業時間外には、ステップS21,S22の処理が終了する。
【0080】
情報出力装置10のモニタ部11は、ゲートウェイ装置27から送信される利用状況を示す情報を受信する(S31)。そして、モニタ部11は、編集部12に利用状況を示す情報を渡す。モニタ部11が利用状況を示す情報を受信する処理は、例えば、1分毎のように一定周期で行われる。ただし、モニタ部11は、トイレ24の利用状況の変化時にトイレ利用状況情報を収集するようにしてもよい。
【0081】
次に、編集部12は、利用状況を示す情報に基づいて混雑情報を作成する。この編集部12は、予め定められた時間間隔でトイレ混雑情報を作成する。このため、編集部12は、以前に作成した混雑情報を、今回作成した混雑情報で更新する(S32)。
【0082】
利用者端末22の制御部37は、利用者がトイレ混雑情報を得たいと考える任意のタイミングで、情報出力装置10にトイレ混雑情報の送信要求を通信部35に送信させる(S41)。ステップS32の処理の後、利用者端末22によりトイレ混雑情報の送信要求が送信されると、情報出力装置10の送信要求受付部14がトイレ混雑情報の送信要求を受付ける。情報出力部15は、
図8に示した処理により予めエリア情報テーブル17に登録されたエリアの優先順位に基づいて、トイレ混雑情報を利用者端末22に送信する(S33)。この時、利用者端末22に送信されるトイレ混雑情報は、送信要求受付部14がトイレ情報の送信要求を受け付けたときに編集部12が編集を完了した情報である。ステップS31~S33の処理は、上述したように一定周期で行われ、利用者端末22が混雑情報を要求しない時間帯(深夜等)には、処理が終了する。
【0083】
利用者端末22の表示部33は、情報出力装置10から受信した混雑情報を表示し(S42)、本処理を終了する。利用者は、表示された混雑情報を確認して、空いているトイレ24があるエリアに行く対応をとることができる。
【0084】
<画面の表示例>
次に、管理者端末21及び利用者端末22に表示される画面の表示例について、
図10と
図11を参照して説明する。
【0085】
<管理画面>
図10は、管理者端末21に表示される管理画面W1の表示例を示す図である。この管理画面W1は、トイレ設置スペースごとに、例えば、1時間ごとに集計されたトイレ混雑情報がエリア毎に一覧表示される。管理者は、任意のタイミングで管理画面W1に表示される内容を更新することができる。
【0086】
管理画面W1は、任意のタイミングでトイレ混雑情報を更新するための更新ボタンW2を備える。管理者がトイレ24の利用状況を確認したい日付として、例えば、2020年10月11日を設定し、更新ボタンW2を押すと、この日におけるトイレ24の利用状況を1時間ごとに示す一覧表が利用状況表示エリアW10に表示される。
【0087】
利用状況表示エリアW10には、トイレW11、個室数W12、フロアW13、個室No、現在のステータスW16、時間毎の利用状況W17及びダウンロードW18の各項目が示される。
トイレW11には、トイレ設置スペースの名称が、階数と共に格納される。トイレ設置スペースの名称は、例えば、7F男子トイレ、7F女子トイレである。
個室数W12には、トイレ設置スペースに設置される個室の数(すなわち、トイレ24の個数)が格納される。
フロアW13には、トイレ設置スペースが設けられるフロア(階数)が格納される。
【0088】
性別W14には、トイレ24を利用可能な利用者の性別が格納される。
個室No W15には、トイレ24が設置される個室を識別する個室Noが格納される。
現在のステータスW16には、個室No毎にトイレ24の利用状況が格納される。トイレ24の利用状況として、利用状況表示エリアW10の下部に示す「利用中」又は「空き」のいずれかのパターン模様で識別可能となっている。例えば、利用者が更新ボタンW2を選択すると、情報出力装置10でAPI(Application Programming Interface)を構成するエリア受付部13、送信要求受付部14、情報出力部15及び混雑情報テーブル19の連携により、更新ボタンW2の選択時点における各個室の現在のステータスが更新して表示される。
【0089】
時間毎の利用状況W17には、時間毎(1時間毎、かつ10分毎)にトイレ24がどの程度利用されたかが示される。例えば、10分毎に固執ドアが開閉された回数が各セルに格納される。
ダウンロードW18は、利用状況表示エリアW10に表示されたエリア毎のトイレ24の利用状況を示すデータをダウンロードするためのボタンである。
【0090】
管理画面W1の左側に設けた選択メニューW3は、管理者が、管理画面W1に表示される混雑情報の表示形態を選択するためのメニューである。
図10に示した表示形態は、選択メニューW3からモニタリングを選択して表示される。他にも不図示とするが、編集部12により編集された混雑情報が、レポート、月間ランキング、システム管理といった表示形態で管理画面W1に表示される。
【0091】
管理者端末21を利用する管理者が管理画面W1を通じてトイレ24の利用状況を把握することで、少なくとも以下の4つの対応が可能となる。
(1)長時間利用の確認
ある個室のドアが長時間にわたって開閉されることなく、トイレ24が長時間利用されていると認識できた場合、個室内で利用者が急病等を発症している可能性がある。このような利用者は、要救助者として直ちに救助する必要がある。このため、要救助者の検知と救助に役立てることができる。
他には、個室内で長時間にわたって利用者が利用者端末22を操作して業務外のサイトにアクセスしていたり、利用者が睡眠をとっていたりする不適切な利用が想定される。このような場合であっても、管理者が不適切な長時間利用を検出することができる。そこで、管理者が該当のトイレ24があるトイレ設置スペースに出向いて、長時間利用が不適切であることを利用者に知らせる注意喚起を行うこともできる。
【0092】
(2)トイレ24の利用頻度の把握
頻繁に利用されるトイレ24は汚れやすい。このため、管理者は、トイレ24の利用状況に応じて清掃回数を増減させることで、清掃員を適切に配置することができる。
また、頻繁に利用されるトイレ24であれば、トイレットペーパーや消毒薬等の消耗品が早く無くなる。そこで、管理者は、適切な量、適切な時期を把握して、消耗品を予め手配することができる。
【0093】
(3)トイレ24の利用状況の把握
また、長時間にわたって特定のトイレ24が利用されていることが、トイレ24を利用したい利用者から管理者に連絡があった場合、管理者は、管理画面W1を通じて、特定の時間帯におけるトイレ24の利用状況を把握することができる。このように客観的なデータでトイレ24の利用状況が管理されているので、管理者は、トイレ24を長時間利用していた利用者に対して注意喚起しやすくなる。
【0094】
(4)トイレ設置のコンサルティング
また、管理者は、テナントに所属する従業員やビルに来館する客等の男女比といった利用者の属性に応じた、トイレ24の利用状況を把握できる。このため、新たにトイレが設置されるビル等の事業者に対して、エリア毎に利用者の属性を踏まえた適切なトイレ24の個数の提案を行う等のトイレ設置のコンサルティングに役立てることができる。
【0095】
<利用状況画面>
図11は、利用者端末22に表示される利用状況画面W20の表示例を示す図である。この利用状況画面W20は、利用者が利用可能なエリアにおけるトイレ24の混雑情報が一覧表示される。例えば、利用者は、利用者端末22を操作して、混雑情報提供アプリケーションを通じて特定サイトにログインすると、ログイン時点におけるトイレ24の利用状況を示す利用状況画面W20が利用者端末22に表示される。
【0096】
利用状況画面W20は、エリア選択部W21、エリア別混雑情報表示部W22を備える。
エリア選択部W21は、利用者が表示させたいエリア(例えば、3F)が、現在、エリア別混雑情報表示部W22に表示されているエリア(例えば、4F)と異なる場合に、利用者が選択を指示する項目である。利用者が3Fの項目を選択すると、3Fの混雑情報がエリア別混雑情報表示部W22に表示される。
【0097】
エリア別混雑情報表示部W22は、利用者が利用可能なエリアにあるトイレ24の混雑情報をエリア別に表示する。図中にエリアの例として示す4F 南側エリア及び4F 北側エリアは、利用者にとって優先的にトイレ24の混雑情報を表示させたいエリアである。このため、利用者が混雑情報提供アプリケーションを通じて特定サイトにログインすると、4F 南側エリア及び4F 北側エリアの混雑情報が表示される。
【0098】
そして、エリア別混雑情報表示部W22には、4F 南側エリアにおける男性トイレ設置スペースにある4個のトイレ24のうち、2個のトイレ24が使用されていることがアイコン及び数値で表示される。同様に、4F 北側エリアにおける男性トイレ設置スペースにある4個のトイレ24のうち、3個のトイレ24が使用されていることがアイコン及び数値で表示される。このため、利用者は、2つの利用可能なエリアのうち、空いているトイレ24の個数が多いエリアに行くことを選択することが可能である。
【0099】
なお、混雑情報の表示形態としては、アイコン及び空き個室の個数以外にも、利用されているトイレの数/トイレ設置スペースにある利用可能なトイレの数×100で規定される混雑度[%]で表してもよい。また、トイレ設置スペースが空いていれば青色、混み始めると黄色、全室利用されていれば赤色のようにエリアが色分けされて表されてもよい。
【0100】
以上説明した一実施の形態に係るトイレ混雑情報表示システム1では、利用者が利用可能なエリアにあるトイレ24の混雑情報が利用者端末22に提供される。このため、利用者端末22には、利用者が利用可能なエリアにあるトイレ24のトイレ混雑情報だけが表示されるので、利用を希望するトイレ24の利用状況を把握しやすくなる。
【0101】
また、利用者は、よく使うエリアのトイレ設置スペースのトイレ混雑情報を頻繁に閲覧する。このため、利用者がよく使うエリアのトイレ24の使用状況を示す混雑情報が優先して利用者端末22に提供されることで、利用者が利用者端末22を起動し、トイレ混雑情報提供サービスにアクセスするだけの操作で、目的とするエリアのトイレ混雑情報を得られる。
【0102】
なお、利用者は、あるエリアに設置されたトイレ24が混雑していることを確認すると、利用者が利用可能な他のエリアのトイレ混雑情報の取得を要求することができる。そして、情報出力装置10は、他のエリアのトイレ混雑情報を利用者端末22に提供する。このため、利用者は、他のエリアのトイレ24の利用状況を確認し、場合によっては他のエリアに行くことを選択可能である。
また、利用者情報テーブル18に利用者の性別(種別)を登録することにより、利用者端末22に表示するトイレ混雑情報を、利用者情報テーブル18に登録された性別と同じ利用者用のトイレ混雑情報にすることや、利用者情報テーブル18に登録された性別と同じ利用者用のトイレ混雑情報に限定して表示可能とすることができる。
これらの表示方法についてはトイレ24が設置された施設23の用途や管理者の方針に依存するもののため、管理者が管理者端末21で表示方法の設定を変更できるようにしても良い。
【0103】
また、管理者は、管理画面W1を通じて、各エリアに設置されたトイレ24の利用状況を俯瞰して確認できる。そして、管理者は、トイレ24の利用状況に関する客観的なデータを取得できる。このため、あるトイレ24が長時間利用されていれば、トイレ24の利用者に注意喚起を促したり、テナントに所属する従業員の男女比に応じたトイレ24の利用状況に応じたコンサルティングを行ったりすることができる。
【0104】
なお、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するためにシステム及び装置の構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、本実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0105】
1…トイレ混雑情報表示システム、10…情報出力装置、11…モニタ部、12…編集部、13…エリア受付部、14…送信要求受付部、15…情報出力部、16…記憶部、21…管理者端末、22…利用者端末、23…施設、24…トイレ、26…トイレ利用状況検出部、27…ゲートウェイ装置、31…位置検出部、32…スケジュール管理部、36…記憶部、W1…管理画面、W10…利用状況表示エリア、W20…利用状況画面