(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-01
(45)【発行日】2023-11-10
(54)【発明の名称】圧電板FPCモジュールと超音波液位センサプローブ
(51)【国際特許分類】
G01F 23/2965 20220101AFI20231102BHJP
H04R 17/00 20060101ALN20231102BHJP
【FI】
G01F23/2965
H04R17/00 332A
(21)【出願番号】P 2023068717
(22)【出願日】2023-04-19
【審査請求日】2023-04-19
(31)【優先権主張番号】P 2022180620
(32)【優先日】2022-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522441035
【氏名又は名称】康楽株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144749
【氏名又は名称】小林 正英
(74)【代理人】
【識別番号】100076369
【氏名又は名称】小林 正治
(72)【発明者】
【氏名】片岡 光宗
(72)【発明者】
【氏名】白田 正樹
(72)【発明者】
【氏名】田村 光男
(72)【発明者】
【氏名】吉田 哲男
【審査官】羽飼 知佳
(56)【参考文献】
【文献】特表2006-518857(JP,A)
【文献】特表平11-501245(JP,A)
【文献】特開2013-156246(JP,A)
【文献】国際公開第2009/063194(WO,A2)
【文献】特表昭58-500869(JP,A)
【文献】特開平10-142028(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 23/296-23/2965
H04R 1/00 -31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内の液体に差し込む差込み部と、容器に取り付け可能な接続具を備えた超音波液位センサプローブにおいて、
差込み部は、外管と内管が空間を隔てて対向している二重円管の内管の外周面に、送波側と受波側の圧電板FPCモジュールが取り付けられており、
二重円管の前記空間は、液体が浸入しないように閉塞して、その空間内に取り付けた送波側と受波側の
圧電板FPCモジュールを液体から隔離してあり、
内管の内側の空間は、差込み部を液体内に差し込むと液体が進入する液体上昇空間であり、
前記送波側と受波側の圧電板FPCモジュールは、間隔をあけて配置された二以上の圧電板の片面にFPCが接着された片面配置であり、
個々の圧電板は、板状であり、厚さ方向一方の面が+電極面、反対側の面が-電極面であり、+電極面に+電極があり、-電極面に-電極があり、
FPCは、一方の面が圧電板と接着する接着面、反対側の面が外面であり、接着面に接着面配線パターンが、外面に外面配線パターンがあり、
二以上の圧電板の夫々は、+電極面と-電極面のいずれか一方の電極面がFPCの接着面に接着され、
+電極と-電極のいずれか一方の電極が、又は+電極から圧電板の対向する側面のうち一方の側面に引き出された+引出し電極
若しくは-電極から他方の側面に引き出された-引出し電極のいずれか一方の引出し電極が
、FPCの接着面配線パターン
と導通可能に接続され、
+電極と-電極のいずれか他方の電極が、又は+電極から圧電板の対向する側面のうち一方の側面に引き出された+引出し電極若しくは-電極から他方の側面に引き出された-引出し電極のいずれか他方の引出し電極が、FPCの外面配線パターンと導通可能に接続されており、
前記二重円管の内管の外周面に固定されている送波側と受波側の圧電板FPCモジュールは、送波側の片面配置圧電板FPCモジュールから放射された超音波が、液体上昇空間内を伝搬して受波側の片面配置圧電板FPCモジュールで受波される向きにして横に並べて固定されており、
前記接続具は二重円管に取り付けられて、送波側の片面配置圧電板FPCモジュールと受波側の片面配置圧電板FPCモジュールのFPCと電気的に接続されている、
ことを特徴とする超音波液位センサプローブ。
【請求項2】
請求項1記載の超音波液位センサプローブにおいて、
FPCの接着面配線パターンは、個別導体と、接続導体と、個別導体と連続している個別外部接続端子を備えており、
FPCの外面配線パターンは、FPCに配置固定された全ての圧電板に共通の共通電極と、共通電極と連続している共通外部接続端子を備えており、
個別導体はFPCの接着面に接着された二以上の圧電板の夫々の+電極と-電極のいずれか一方の電極、又は+引出し電極と-引出し電極のいずれか一方の引出し電極と接続され、接続導体は他方の電極又は他方の引出し電極と接続され、その接続導体がFPCのスルーホールを介してFPCの前記共通電極と導通可能に接続されている、
ことを特徴とする超音波液位センサプローブ。
【請求項3】
容器内の液体に差し込む差込み部と、容器に取り付け可能な接続具を備えた超音波液位センサプローブにおいて、
差込み部は、外管と内管が空間を隔てて対向している二重円管の内管の外周面に、送波側と受波側の圧電板FPCモジュールが取り付けられており、
二重円管の前記空間は、液体が浸入しないように閉塞して、その空間内に取り付けた送波側と受波側
の圧電板FPCモジュールを液体から隔離してあり、
内管の内側の空間は、差込み部を液体内に差し込むと液体が進入する液体上昇空間であり、
前記送波側と受波側の圧電板FPCモジュールは、間隔をあけて配置された二以上の圧電板の+電極面と-電極面の両面にFPCが接着された両面配置であり、
個々の圧電板は、板状であり、厚さ方向一方の面が+電極面、反対側の面が-電極面であり、+電極面に+電極があり、-電極面に-電極があり、
一方のFPCは個別電極用FPC、他方のFPCは共通電極用FPCであり、
個別電極用FPCの一方の面が圧電板を接着する接着面、反対側の面が外面であり、接着面に接着面配線パターンが、外面に外面配線パターンがあり、
共通電極用FPCの一方の面が圧電板を接着する接着面、反対側の面が外面であり、接着面に接着面配線パターンが、外面に外面配線パターンがあり、
個々の圧電板の+電極又は+電極から圧電板の対向する側面のうち一方の側面に引き出された+引出し電極が個別電極用FPCの接着面配線パターンに接続され、当該接着面配線パターンがスルーホールを介して当該個別電極用FPCの外面配線パターンと導通可能に接続され、
個々の圧電板の-電極又は-電極から圧電板の他方の側面に引き出された-引出し電極が共通電極用FPCの接着面配線パターンに接続され、当該接着面配線パターンがスルーホールを介して当該共通電極用FPCの外面配線パターンと導通可能に接続されており、
前記二重円管の内管の外周面に固定されている送波側と受波側の圧電板FPCモジュールは、送波側の両面配置圧電板FPCモジュールから放射された超音波が、液体上昇空間内を伝搬して受波側の両面配置圧電板FPCモジュールで受波される向きにして横に並べて固定されており、
前記接続具は二重円管に取り付けられて、送波側の両面配置圧電板FPCモジュールと受波側の両面配置圧電板FPCモジュールのFPCと電気的に接続されている、
ことを特徴とする超音波液位センサプローブ。
【請求項4】
請求項3記載の超音波液位センサプローブにおいて、
個別電極用FPCの接着面配線パターンは、接続導体を備え、外面配線パターンは個別導体と、個別導体と連続している個別外部接続端子を備えており、
共通電極用FPCの接着面配線パターンは、接続導体を備え、外面配線パターンはFPCに配置固定された全ての圧電板に
共通の共通電極と、共通電極と連続している共通外部接続端子を備えており、
個別電極用FPCの
接続導体は、当該個別電極用FPCの接着面に接着された二以上の圧電板の夫々の
+電極又は+引出し電極と接続され、その接続導体が
当該個別電極用FPCのスルーホールを介して
当該個別電極用FPCの前記個別導体と導通可能に接続され、
共通電極用FPCの接続導体は、当該共通電極用FPCの接着面に接着された二以上の圧電板の夫々の
-電極又は-引出し電極と接続され、その接続導体が当該共通電極用FPCのスルーホールを介して当該共通電極用FPCの前記共通電極と導通可能に接続されている、
ことを特徴とする超音波液位センサプローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は容器内の液体のレベルの検出に使用される超音波液位センサプローブの超音波送受波システムとして使用される圧電板FPCモジュールと、その圧電板FPCモジュールを使用した超音波液位センサプローブに関する。
【背景技術】
【0002】
液体内に差し込んで液位を検知する超音波液位センサプローブには各種ある(例えば、特許文献1~5)。いずれの超音波液位センサプローブも、液体内に差し込む差込み部(プローブ)の内部に、超音波送受波システムが組み込まれている。
【0003】
超音波送受波システムは圧電板を備えている。圧電板は超音波の送波ができる送波用としても、超音波の受波ができる受波用としても使用可能である。一つで送波用としても、受波用としても使用できる送受波兼用のものもある。いずれの圧電板も、矩形板あるいは円板などの板状であり、厚さ方向の対向面の略全面にわたり電極が形成され、厚さ方向に分極されている。
【0004】
超音波送受波システムは、送波用の圧電板の対向電極間に交流電圧(駆動電圧)を印加して超音波を発生させ、その超音波を当該圧電板が接着されている弾性体板の表面から送波し、液体中を伝搬した超音波を、受波用の圧電板が接着されている弾性体板の表面で受け、その圧電板から電気信号として出力できるようにしてある。
【0005】
超音波送受波システムには各種形態のものがあり、例えば、
図22(a)~(c)のものがある。
図22(a)の超音波送受波システムは送波用の圧電板(送波器)Aと受波用の圧電板(受波器)Bを、超音波液位センサプローブの差込み部の筐体(プローブケース:通常は二重パイプ)Cの、内側パイプDの外周面に接着して対向配置させた対向配置型である。
【0006】
図22(a)の送波器Aと受波器Bは、
図23のように、内側パイプDの上下方向に間隔をあけて二以上接着されている。送波器Aと受波器Bには内側パイプDと外側パイプEの間のスペースF内に配線したリード線Gを配線してある。スペースFの底面は液体が浸入しないように底板Rで閉塞されて、スペースF内の送波器A、受波器Bの電極を液体から隔離して保護してある。リード線Gを配線すること、スペースFの底面を閉塞して圧電板の電極を液体Lから隔離して保護することは、次に説明する
図22(b)(c)の超音波送受波システムにおいても同じである。
【0007】
図22(b)の超音波送受波システムは、送受波兼用の圧電板(送受波器)Zを二重パイプの内側パイプDの外周面に接着した反射型であり、送受波器Zから放射された超音波は内側パイプDの空間J(超音波伝搬路)内の液体Lを伝搬し、内側パイプDの対向内壁(反射体)で反射し、反射した超音波(反射超音波)は送受波器Zで受波される。送受波器Zは
図23のように、内側パイプDの上下方向に間隔をあけて二以上接着されている。
【0008】
図22(c)の超音波送受波システムは、送波器Aと受波器Bが別体であり、両者を横に並べて、内側パイプDの外周面に接着した反射型である。送波器Aと受波器Bが別体であることにおいて別体配置型でもある。この場合、送波器Aから放射された超音波は内側パイプDの対向内壁で反射し、反射した超音波(反射超音波)は受波器Bで受波される。送波器A及び受波器Bも
図23のように、内側パイプDの上下方向に間隔をあけて二以上接着されている。
【0009】
超音波液位センサプローブは、
図23のように、差込み部(プローブ)Pを容器K内の液体L内に差し込むと、内側パイプDの内側の空間J内に容器K内の液体Lが進入する。この状態で、プローブケースC内に組み込まれている送波器Aに駆動電圧を印加して超音波を放射させると、その超音波は前記空間J内の液体Lを伝搬して受波器Bに受波される。受波されるまでの時間(伝搬時間)又は受波される超音波の強度(伝搬強度)は、空間J内の液体Lの有無によっても水面の高さによっても異なる。また、空間J内の液体を伝搬した超音波は内側パイプDの内壁で反射されて受波器Bに受波されるまでの時間(反射時間)、又は液体Lを伝搬した超音波が内側パイプDの内壁で繰り返し反射された反射波の強度(反射強度)も空間J内の液体Lの有無により異なる。これら伝搬時間の遅速、伝搬強度の強弱、或いは反射時間の遅速、反射強度の強弱等を検知することにより内側パイプD内の液体L(容器K内の液体L)の有無を検知することができる。また、上下方向に間隔をあけて二以上接着されている送波器Aのうち、どの送波器Aに電圧を印加したときに伝搬時間が速いか遅いか、或いは、伝搬強度が強いか弱いかを検知することにより、空間J内の液体Lの液面位置(液位)を検知することができる。さらに、液体中を伝搬した超音波は、内側パイプDの内壁で繰り返し反射するので、反射波の受波信号の減衰状態から空間J内の液体Lの有無を検出することもできる。
【0010】
プローブケースCが二重管の場合は、内側パイプDと外側パイプEの間のスペースF(
図22(a)~(c))が狭いため、送波器A、受波器Bを配置しにくい。また、リード線Gを配線しにくい、リード線Gを引き回しにくい、といった組立て面での面倒、困難がある。内側パイプD、外側パイプEが円形パイプの場合は、壁面が曲面であるため特に面倒であり、困難である。また、内側パイプDが円形パイプの場合は、送波器A、受波器Bの接着位置、接着する向き等にバラツキが出やすいため、超音波液位センサプローブの送受波感度にバラツキが出やすくなり、液位検出精度が悪くなる。
【0011】
特許文献5の超音波液位センサプローブは、送波器と受波器をpcb(印刷回路基板;弾性体板)に取り付けてあるため、内側パイプと外側パイプの間のスペース(
図22(a)~(c)のFに相当)にリード線Gを配線するためのスペースが不要である。また、リード線Gを配線したり、引き回したりする必要もない。しかし、特許文献5のpcbは頑丈(リジッド)な板状であるため、これを、所定の形状、サイズに成形されており、形状や広さが限られている二重管のスペースに配置するためには前記二重管内に収容配置する場合と同様の面倒や難点がある。また、形状やサイズをスペースの形状や広さに合わせなければならないという制約もある。更には、pcbが肉厚であるため、超音波液位センサプローブの薄型化、小型化も難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】特開2014-224818号公報
【文献】特開昭56-130616号公報
【文献】特開昭57-013320号公報
【文献】特開平7-181072号公報
【文献】特表平7-502339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の解決課題は、複数個の圧電板を超音波液位センサプローブの接着箇所に個別に接着する面倒がなく、複数個の圧電板を超音波液位センサプローブの接着箇所に所定の向きに揃えて一括して接着することができ、リード線の配線が不要であり、リード線を引き回す必要もなく、取り扱いが容易であり、構成が簡潔な圧電板FPCモジュールと、その圧電板FPCモジュールを使用した超音波液位センサプローブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(用語の説明)
本発明の説明に先立って、本発明の説明で使用する各種用語のうち、圧電板、圧電板の+電極面、圧電板の-電極面、圧電板の+電極、圧電板の-電極、圧電板の+引出し電極、圧電板の-引出し電極、FPC(Flexible Printed Circuit)、FPCの接着面、FPCの外面について説明する。これら用語は、発明の詳細な説明、特許請求の範囲においても同じである。
【0015】
[圧電板]
圧電板は、角板、円板といった各種形状の板状であり、肉厚方向対向面の一方が+電極面、他方が-電極面である。汎用のものと同様である。
【0016】
[+電極面、-電極面]
圧電板の+電極面、-電極面は、圧電板を分極する際に印加した電圧の極性で示したもので、+電極面は+電圧を印加した電極面、-電極面は-電圧を印加した電極面である。汎用のものと同様である。
【0017】
[+電極、-電極]
圧電板の+電極は、+電極面に設けた電極、圧電板の-電極は-電極面に設けた電極である。汎用のものと同様である。
【0018】
[+引出し電極、-引出し電極]
圧電板の+引出し電極は圧電板の+電極から圧電板の対向する側面の一方に引出した電極、-引出し電極は圧電板の-電極から前記側面と反対側の側面に引出した電極である。圧電板の対向電極(+電極、-電極、+引出し電極、-引出し電極)は、一般的に、銀ペーストの焼き付けにより形成されている。
【0019】
[FPC、接着面、外面]
FPCはフレキシブルなフィルム状であり、片面が圧電板を接着する接着面、その反対側の面が外面である。汎用のものと同様、接着面、外面の夫々には、本発明で必要な配線パターンが形成されている。
【0020】
(圧電板FPCモジュール)
本発明の圧電板FPCモジュールは、配線パターンが形成されているFPCの接着面に、複数個の圧電板を、間隔をあけて接着固定し、圧電板の電極とFPCの配線パターンを電気的に接続して、複数個の圧電板とFPCを一つにまとめた(モジュール化した)デバイスである。複数の圧電板は分極面(+電極面又は-電極面)を同じ向き(上向き又は下向き)に揃えて、また、間隔をあけて並べて、FPCと接着固定してある。このモジュールは超音波液位センサプローブの超音波送受波システムとして使用される。以下の説明では、記載を簡便化するため、「圧電板FPCモジュール」を単に「モジュール」と記載することもある(発明の詳細な説明、特許請求の範囲において同じ)。
【0021】
モジュールは、圧電板とFPCの接着形態により各種形態がある。例えば、片面配置モジュール、両面配置モジュール、弾性体板装着モジュール、ケース収納モジュール、モールドモジュール、背面材内蔵モールドモジュールである。
【0022】
[モジュール1:片面配置モジュール]
本発明のモジュールは、分極面を揃えて、且つ、間隔をあけ配置した二以上の圧電板の片面にだけFPCを接着固定した「片面配置モジュール」である。FPCと接着固定された二以上の圧電板の夫々の+電極面と-電極面はFPCの配線パターンに導通可能に接続されている。圧電板の+電極面から引出してある+引出し電極と、-電極面から引出してある-引出し電極を配線パターンに接続することもできる。
【0023】
二以上の圧電板の分極の向きを揃えること、二以上の圧電板の間隔をあけること、圧電板の+電極面と-電極面、又は、+引出し電極と-引出し電極をFPCの配線パターンと導通可能に接続することは、以下のモジュールにおいても同じである。
【0024】
[モジュール2:両面配置モジュール]
本発明のモジュールは、分極面を揃えて、且つ、間隔をあけて配置された二以上の圧電板の+電極面と-電極面の両面にFPCが接着固定された「両面配置モジュール」であってもよい。FPCと、それに接着固定された圧電板の+電極又と-電極はFPCの配線パターンと電気的に接続されている。この場合も、+引出し電極又は-引出し電極をFPCの配線パターンに電気的に接続することもできる。圧電板の+電極、-電極、+引出し電極、-引出し電極と、FPCの配線パターンとの電気的接続方法としては、一般的に半田付けや導電接着剤による方法がある。以下では、これら方法での接続を単に「電気的接続」という。
【0025】
[モジュール3:弾性体板装着モジュール]
本発明のモジュールは、片面配置モジュールのFPCの外面に、又は両面配置モジュールのいずれか一方のFPCの外面に弾性体板を接着固定した「弾性体板装着モジュール」であってもよい。弾性体板は圧電板から発生される超音波を伝搬できるものであり、樹脂板、金属板、その他任意の材質製のものがある。片面配置モジュールの外面に弾性体板を接着固定する場合は、弾性体板を金属板にして共通電極とする必要があるが、両面配置モジュールの外面に弾性体板を接着固定する場合は、弾性体板は絶縁板であっても金属板であってもよい。いずれの場合も、弾性体板は、圧電板の超音波放射面の液体に対する整合層の役割とモジュールを補強する役割をする。
【0026】
[モジュール4:ケース収納モジュール]
本発明のモジュールは、弾性体板装着モジュールの外側にケースを被せて、そのケースを弾性体板に接着固定した「ケース収納モジュール」であってもよい。ケースの形状、サイズ、構造、材質は任意に選択できる。FPCの配線パターンの個別外部接続端子、共通外部接続端子はケースの外に露出させておく。
【0027】
[モジュール5:モールドモジュール]
本発明のモジュールは、片面配置又は両面配置のモジュールの外周を樹脂でモールドした「モールドモジュール」であってもよい。以下では、モールドする樹脂を単に「樹脂」と記載し、モールド済みの樹脂を「モールド樹脂」と記載する。圧電板FPCモジュールを樹脂でモールドする場合には、FPCの外面を平らに保つと同時に、FPCの外面を覆う樹脂の厚さを弾性体板として作用できる厚さにモールドする必要がある。FPCの配線パターンの個別外部接続端子、共通外部接続端子はモールドせずにモールド樹脂の外に露出させておく。モールド樹脂の形状は円筒状、角筒状、その他の任意形状である。
【0028】
[モジュール6:背面材内蔵モールドモジュール]
本発明のモジュールは、前記モールドモジュールのモールド樹脂内に、背面材を内蔵した「背面材内蔵モールドモジュール」であってもよい。背面材はモジュールの背面に配置する。
【0029】
(超音波液位センサプローブ)
本発明の超音波液位センサプローブは、液体に差込み部(プローブ)を差し込んで液位を検知する超音波液位センサプローブであって、差込み部に本発明の前記モジュールを使用したものである。以下では、記載を簡便化するため、「超音波液位センサプローブ」を、単に「センサプローブ」と記載することもある(発明の詳細な説明、特許請求の範囲において同じ)。
【0030】
本発明のセンサプローブは、前記モジュールのFPCを、ケースの、空間をあけて対向している超音波送受波面となる平坦部に接着して(以後、単に「ケースの平坦部に接着して」と記載することがある。)使用する。ケースは液位検知する液体内に差し込み可能な筐体(プローブケース)である。
【0031】
本発明のセンサプローブは、モジュールの使用形態により、次のような各種形態(型)がある。
【0032】
(センサプローブ1:モジュール/モジュール・ケース内対向配置型)
本発明のセンサプローブは、片面配置又は両面配置のモジュールを二つ用意し、それらモジュールを、ケースの平坦部に接着して対向配置させた「モジュール/モジュール・ケース内対向配置型」である。ケースは二重円筒、二重角筒といった二重管、他の任意形状、構造に成形されている成形ケース、二以上のケース部材を組み立てて形成した組立てケース等である。いずれのケースも、空間をあけて対向している対向壁面(超音波送受波面となる平坦部)を備えたものである。このケースでは、一方のモジュールを一方の平坦面に、他方のモジュールを他方の平坦面に接着し、一方のモジュールを送波用、他方の一方のモジュールを受波用として使用することができる。ケースが組立てケースの場合は、二以上のケース部材を組み立てるときに、モジュールを平坦部に接着して対向配置させることができる。
【0033】
(センサプローブ2:モジュール/反射体・ケース内対向配置型)
本発明のセンサプローブは、片面配置又は両面配置のモジュールとそれとは別体の反射体とをケース内に収納し、そのモジュールと反射体とを空間を隔てて対向配置させた「モジュール/反射体・ケース内対向配置型」であってもよい。
【0034】
このケースも、センサプローブ1のケースと同様に、空間をあけて対向している対向壁面(超音波送受波面となる平坦部:以下「平坦部」と記す。)を備えたものとする。この場合は、一方の平坦部に送波用又は送受波用のモジュールを接着し、そのモジュールから超音波を送波すると、他方の平坦部が超音波を反射する反射体として作用する(前記別体の反射体)となるので、他方の平坦部にモジュールと別体の反射体を接着する必要はない。ケースが組立てケースの場合は、二以上のケース部材を組み立てるときに、モジュールを一方の平坦部に接着させることができる。
【0035】
(センサプローブ3:ケース収納モジュール/ケース収納モジュール・対向配置型)
本発明のセンサプローブは、片面配置又は両面配置のモジュールを、ケース内に収納固定したケース収納モジュールを二つ用意し、それらケース収納モジュールを対向配置させた「ケース収納モジュール/ケース収納モジュール・対向配置型」であってもよい。この場合のケースも空間を隔てて対向する平坦部を備えたものが望ましい。この場合は、それら平坦部に前記モジュールを接着させることができる。
【0036】
(センサプローブ4:ケース収納モジュール/反射体・対向配置型)
本発明のセンサプローブは、片面配置又は両面配置のモジュールをケース内に収納したケース収納モジュールと、それとは別体の反射体とを空間をあけて対向配置させた「ケース収納モジュール/反射体・対向配置型」であってもよい。この場合のケースはモジュールを収納固定することができれば良く、空間をあけて対向している対向壁面を備えたものである必要はなく、例えば、縦長の半円筒状、半角筒状等であってもよい。
【0037】
(センサプローブ5:モールドモジュール/モールドモジュール・対向配置型)
本発明のセンサプローブは、片面配置又は両面配置のモジュールを樹脂でモールドしてあるモールドモジュールを二つ用意し、それらを、空間をあけて対向配置した「モールドモジュール/モールドモジュール・対向配置型」であってもよい。
【0038】
(センサプローブ6:モールドモジュール/反射体・対向配置型)
本発明のセンサプローブは、片面配置又は両面配置のモジュールを樹脂でモールドしてあるモールドモジュールと、それとは別体の反射体を、空間をあけて対向配置した「モールドモジュール/反射体・対向配置型」であってもよい。この場合の反射体はモールドモジュールと同じ(略同じを含む)形状、サイズのものが望ましい。
【0039】
(センサプローブ7:背面材内蔵モールドモジュール/背面材内蔵モールドモジュール・対向配置型)
本発明のセンサプローブは、片面配置又は両面配置のモジュールと背面材を内蔵した背面材内蔵モールドモジュールを二つ用意し、その二つを、空間をあけて対向配置した「背面材内蔵モールドモジュール/背面材内蔵モールドモジュール・対向配置型」であってもよい。背面材は、前記片面配置又は両面配置のモジュールの背面に配置してある。
【0040】
(センサプローブ8:背面材内蔵モールドモジュール/反射体・対向配置型)
本発明のセンサプローブは、前記背面材内蔵モールドモジュールと、それとは別体の反射体とを空間をあけて対向配置した「背面材内蔵モールドモジュール/反射体・対向配置型」であってもよい。この場合の反射体は背面材内蔵モールドモジュールと同じ(略同じを含む)形状、サイズのものが望ましい。
【0041】
前記センサプローブ3の場合は空間をあけて対向配置したケース収納モジュール同士を連結固定して前記空間を確保してある。前記センサプローブ4の場合は空間をあけて対向配置した片面配置又は両面配置のモジュールとそれとは別体の反射体とを、前記センサプローブ5の場合は空間をあけて対向配置したモールドモジュール同士を、前記センサプローブ6の場合は空間をあけて対向配置したモールドモジュールとそれとは別体の反射体とを、前記センサプローブ7の場合は空間をあけて対向配置した背面材内蔵モールドモジュール同士を、前記センサプローブ8の場合は空間をあけて対向配置した背面材内蔵モールドモジュールとそれとは別体の反射体とを、前記空間を確保して連結固定してある。また、いずれのセンサプローブの場合も、外部機器と電気的に接続可能な接続具、例えば、コネクタ、アダプタ等を取り付けて、その内部電極を、ケース収納モジュール、モールドモジュール、背面材内蔵モールドモジュールの外部接続端子と電気的に接続してある。接続具と連結具は兼用でもよい。
【0042】
ケース収納モジュールの場合は、ケース内に液体が浸入しないようにケースを閉塞して、ケース内のモジュールを液体から隔離して保護してある。モールドモジュール、背面材内蔵モールドモジュールの場合は、モールド樹脂が非浸水性であるため、モールド樹脂内のモジュールは、モールド樹脂で液体から隔離されて保護される。ケース収納モジュールのケースも、モールドモジュールのモールド樹脂も超音波を伝達する弾性体板として作用する。
【0043】
二つのモジュールが対向配置されたセンサプローブの場合は、一方を送波側、他方を受波側として使用する。モジュールと反射体が対向配置されたセンサプローブの場合は、モジュールが送波側と受波側の兼用となる。この場合、モジュールを送受波兼用の送受波器(送受波器一体型)にすることも、別体である送波器と受波器を併用する(送受波器別体型にする)こともできる。
【0044】
前記いずれの形態のセンサプローブも、前記空間はセンサプローブを液体内に差し込んだときに液体が上昇する上昇空間となる。
【0045】
送波側のモジュールの圧電板から発生した超音波はケース(弾性体板)を介して送波され、上昇空間内の液体を伝搬して受波側のモジュールのケース(弾性体板)で受波され、受波された超音波に基づいて、受波側のモジュールの圧電板から電気信号が出力される。その電気信号に基づいて、上昇空間内の液位を検知することができる。
【0046】
モジュールと、それとは別体の反射体を対向配置させたセンサプローブの場合は、送波側のモジュールの送受波兼用の圧電板から発生した超音波は、圧電板が接着固定されていえるケース又はモールド樹脂(いずれも弾性体板)を介して送波され、上昇空間内の液体を伝搬して反射体で反射され、反射超音波が送受兼用の圧電板で受波される。その反射超音波に基づいて圧電板から電気信号が出力され、その電気信号に基づいて、上昇空間内の液位を検知することができる。
【発明の効果】
【0047】
本発明のモジュールは、複数の圧電板がFPCに接着され、圧電板の+電極(又は+引出し電極)と-電極(又は-引出し電極)がFPCの配線パターンと電気的に接続されて、一つの部品にまとめられている(一体化:モジュール化されている)ので、次のような効果がある。
(1)モジュールのFPCをケースの超音波送受波面となる平坦部に接着するだけで、複数の圧電板をケースに取り付けることができるので、ケースへの圧電板の取付け作業が容易になる。また、接着位置や接着の向きにばらつきが出ない。また、接着作業も大幅に改善され、検知する送受波特性のばらつきが小さくなる。
(2)平面状のFPCをケースの平坦部に接着剤で接着固定することができるため、接着剤層が薄くなり、接着剤層に気泡や異物が含まれにくくなる。このため、モジュールをケースに接着固定しても、モジュールの特性がばらつき難くなり、モジュールの特性が変化しない。ちなみに、モジュールの特性は、圧電板の特性に加えて、圧電板とそれを接着固定するケース(弾性体板)の厚さにより変化する。また、圧電板と弾性体板の接着剤層の状態により大きく変化する。接着剤層の厚さにばらつきがあったり、接着剤層に気泡や異物が含まれたりすると、特性が大きくばらつく。
(3)ケースの狭い空間内に、複数個の圧電板を個別に取り付けたり、リード線(樹脂被覆線)を配線したり、狭い空間内でリード線を引き回したりする必要がないため、組立ての作業性が大幅に改善される。
(4)ケース内にリード線配線スペースを確保する必要もないため、その分、ケースを小型化、薄型化できる。
(5)圧電板とFPCを接着する場合、平らな台の上に並べた圧電板にFPCを重ね、簡易な構造の位置合わせ治具と加圧治具を使用して接着することができるので、圧電板とFPCを所定の位置に、薄く均一に接着固定することができる。また、製作が容易で、検知する送受波特性のばらつきが小さくなる。
(6)FPCとそれに接着固定された圧電板の間に、隙間や凹凸が生じないようにして、小型、扁平化することができるため、形状、サイズが予め定められている二重管の収容空間内であっても収容配置し易い。
(7)FPCの外面に弾性体板を取り付けた、弾性体板装着モジュールの場合は、弾性体板が補強材としての機能があるため、取り扱いが特に容易になる。弾性体板が金属板の場合は、金属板を共通電極として使用することができる。また、金属板が補強材にもなる。
(8)ケース収納モジュール、モールドモジュールの場合は、ケースやモールド樹脂で形状が定型化され、補強されるので、取り扱いが特に容易になる。
【0048】
本発明のセンサプローブは、二以上の圧電板がFPCに接着固定されているモジュールを使用したものであるため、次のような効果がある。
(1)ケースが、予め、所定の形状、サイズに成形されているケースであっても、モジュールをケースの平坦部に、所定の向きで接着できるため、検出精度が良好なセンサプローブとなる。
(2)ケースが、二以上のケース部材を組み立て形成する組立てケースの場合は、ケース部材を組み立てるときに、モジュールを二以上のケース部材で囲うことができるため、モジュールをケースの平坦部に接着し易くなる。
(3)モジュールをケースの平坦部に接着することにより、モジュールの取付け位置、取付け向きのばらつきがなく、超音波の送受感度にばらつきが出にくく、液位検出精度の高い液位センサプローブとなる。
(4)弾性体板装着モジュールを使用した場合は、弾性体板をケース部材の一部として使用することができるため、ケース部材が少なくて済み、コストも低減する。
(5)ケース収納モジュール、又はモールドモジュールを使用した場合は、ケース又はモールド樹脂が弾性体板の機能を有するので、別途、弾性体板を用意する必要もない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】本発明の片面配置モジュールの一例であり、(a)は圧電板をFPCの接着面に接着固定した状態の斜視図、(b)はFPCの接着面(個別電極面)側の斜視図、(c)はFPCの外面(共通電極面)側の斜視図。
【
図2】本発明のモジュールに用いられる圧電板の一例であり、(a)は-電極面側の斜視図、(b)は+電極面側の斜視図。
【
図3】本発明のモジュールの接着面側の電気的接続状態の一例であり、(a)は斜視図、(b)は断面図。
【
図4】本発明の両面配置モジュールの一例であり、(a)は接着面(個別電極面)側の斜視図、(b)は外面(共通電極面)側の斜視図。
【
図5】本発明の両面配置モジュールに使用される個別電極用FPCの一例であり、(a)は接着面側の斜視図、(b)は外面側の斜視図。
【
図6】本発明の両面配置モジュールに使用される共通電極用FPCの一例であり、(a)は接着面側の斜視図、(b)は外面側の斜視図。
【
図7】(a)は個別電極用FPC(
図5(a))の接着面に圧電板を接着固定した状態の説明図、(b)は(a)の圧電板の電気的接続状態の説明図。
【
図8】本発明の両面配置モジュールの電気的接続状態の斜視図。
【
図9】(a)は本発明の弾性体板装着片面配置モジュールの斜視図、(b)は左開口のケースの斜視図、(c)は(a)の弾性体板装着片面配置モジュールを(b)の半円筒状のケース内に収容配置した状態のケース収納モジュールの斜視図、(d)は(c)のケース底面を閉塞する底板の斜視図。
【
図10】本発明の弾性体板装着モジュールであって、
図4(a)(b)の両面配置モジュールの共通電極用FPCの外面(共通電極面)側に弾性体板を装着固定した状態の斜視図。
【
図11】(a)はケース収納モジュールの斜視図、(b)~(e)は(a)のケース収納モジュールを組み立てるための部品及び組立て説明図。
【
図12】(a)はケース収納モジュールの斜視図、(b)~(e)は(a)のモジュールの組立て説明図。
【
図13】(a)は半円柱状モールドモジュールの斜視図、(b)は(a)の横断面図、(c)は(a)の半円柱状モールドモジュールの左右の向きを逆向きにした状態の説明図、(d)は(c)の横断面図、(e)は(a)と(c)のモジュールを対向配置した説明図、(f)は(e)の横断面図。
【
図14】(a)は角柱状モールドモジュールの斜視図、(b)は背面材内蔵角柱状モールドモジュールの斜視図。
【
図15】(a)は本発明のセンサプローブの一例であり、(b)~(f)は、(a)のセンサプローブを組み立てるための部品及び組立て説明図。
【
図16】(a)は
図9(c)のケース収納モジュールを、向きを逆にして対向配置した状態の説明図、(b)は(a)のA-A横断面図。
【
図17】(a)は
図15(a)のセンサプローブの縦断面図、(b)は(a)のA-A断面図。
【
図18】(a)は半円柱状モールドモジュールの斜視図、(b)は(a)の横断面図、(c)は半円柱状反射体の斜視図、(d)は(c)の横断面図、(e)は(a)の半円柱状モールドモジュールと(b)の半円柱状反射体を対向配置した状態の説明図、(f)は(e)の横断面図。
【
図19】(a)は
図4(a)(b)の両面配置モジュールを二重円筒管内に収容配置した状態の説明図、(b)は(a)の平面図。
【
図20】
図4(a)(b)の両面配置モジュールを、二重角筒管に収容配置した状態の説明図。
【
図21】本発明のセンサプローブを容器内の液体に差し込んで容器上にセットした状態の説明図。
【
図22】(a)~(c)は従来の異なる超音波液位センサプローブの横断面図。
【
図23】従来の超音波液位センサプローブの使用説明図。
【発明を実施するための形態】
【0050】
(圧電板FPCモジュールの実施形態)
本発明の圧電板FPCモジュールについて図面を参照して説明する。
【0051】
(モジュールの実施形態1:片面配置モジュール)
図1~
図3は本発明の片面配置モジュールの一例である。このモジュール1は、FPC2の接着面3の配置箇所4(
図1(b))に、三個の圧電板5を
図1(a)のように配置して、接着剤で接着固定してある。
【0052】
接着は、接着時に接着剤をFPC2の配置箇所4又は圧電板5の接着面(例えば、-電極面)に塗布して行うこともできるが、予め、それら箇所に接着剤を塗布しておくと容易且つ迅速に行うことができる。FPC2の接着面3に配置箇所4の大きさ、向き等を、予め表示しておくと圧電板5を接着し易くなり、接着位置(取付け位置)にばらつきが出にくくなるが、必ずしも表示しておく必要はない。
【0053】
[FPC]
図1(a)のFPC2は、
図1(b)のように、一枚のFPC2の接着面3に複数本の個別導体6と複数本の接続導体7があり、
図1(c)のように、接着面3と反対側の面(外面)8のほぼ全面に、幅の広い共通電極9がある。個別導体6、接続導体7、共通電極9は銅箔(パッド)である。接続導体7はスルーホール10の銅箔(ランド)を介して共通電極9と導通可能に接続されている。以下の説明では、個別導体6及び接続導体7を「接着面配線パターン」、共通電極9を「外面配線パターン」ということもある。
【0054】
配置箇所4の数、個別導体6と接続導体7の本数は、FPC2に接着固定する圧電板5の数に合わせて設定することができる。夫々の個別導体6の長手方向一端には、個々の個別導体6よりも幅の広い個別外部接続端子11がある。個別導体6と接続導体7は配置箇所4の外側(FPC2の横幅方向両外側)にある。共通電極9の長手方向一端には共通電極9よりも幅の狭い共通外部接続端子12がある。
【0055】
[圧電板]
図1(a)の圧電板5は角板状であるが、圧電板5は他の形態、例えば、円盤型、その他でもよい。圧電板5は
図2(a)のように、厚さ方向一方の面が-電極面13であり、その面に-電極14があり、-電極14から圧電板5の一方の側面15に-引出し電極16が引き出されている。また、
図2(b)のように、前記-電極面13と反対側の面が+電極面17であり、その面に+電極18があり、+電極18から圧電板5の反対側の側面19に+引出し電極20が引き出されている。圧電板5の-電極面13、+電極面17は共に平面状(平坦)であり、-電極14、-引出し電極16、+電極18、+引出し電極20は薄く、均一厚の平面状である。
図2(a)の5aは-電極14がない箇所(-電極空白部)、
図2(b)の5bは+電極17がない箇所(+電極空白部)である。
【0056】
[FPCと圧電板の接着]
図1(a)の三個の圧電板5は、細長のFPC2の長手方向(軸方向)に間隔をあけて配置し、分極の向きを揃えて接着固定されている。ここで、分極の向きを揃えて接着固定するとは、FPC2に接着固定する二以上の全ての圧電板5の-電極面13又は+電極面17をFPC2の配置箇所4に接合させて接着固定することをいう。
図1(a)の圧電板5は
図2(a)の-電極面13を下、
図2(b)の+電極面17を上にして、
図3(a)(b)のようにFPC2の配置箇所4(
図1(b))に接合させて接着固定してある。
【0057】
図3(a)のように、FPC2に接着固定した個々の圧電板5は、-引出し電極16をFPC2の接続導体7と半田21で接着固定(半田付け)することにより、FPC2のスルーホール10を介してFPC2の外面8の共通電極9(
図3(b))と導通可能に接続してある。また、
図3(b)のように、圧電板5の+引出し電極20は、FPC2の個別導体6と半田22で接着固定(半田付け)してある。
【0058】
接続導体7は、
図3(a)(b)のように、圧電板5の-引出し電極16と導通可能に接着(半田付け)して、-引出し電極16をスルーホール10と導通可能に接続するためのものであるため、-引出し電極16をスルーホール10に直に半田付けすることができれば、不要な場合もある。
【0059】
本発明の片面配置モジュールでは、圧電板5の-電極14又は-引出し電極16(
図2(a))と、+電極17又は+引出し電極18(
図2(b))のいずれを、FPC2の共通電極9(
図1(c))と電気的に接続してもよいが、-電極14又は-引出し電極16を共通電極9と電気的に接続すると、FPC2の共通電極9が形成されている外面8を超音波放射面として使用することができ、モジュール1の取り扱いが容易になる。この接続は本発明の以下のモジュールにおいても同じである。
【0060】
[接合面の薄型化]
FPC2に接着固定する圧電板5の-電極面13、-電極14(
図2(a))、+電極面17、+電極18(
図2(b))を平面にすることにより、また、FPC2の個別導体6も接続導体7も、FPC2の配置箇所4には形成せず、
図1(a)のように配置箇所4の外側(FPC2の横幅方向両端側)に形成することにより、FPC2の配置箇所4と圧電板5との接着剤層が薄く、平坦で均一厚になり、凹凸もなくなる。また、FPC2の配置箇所4と圧電板5との間に隙間もできず、気泡もできにくくなり、モジュール1を薄型化することができ、FPC2に対する圧電板5の接着位置、接着向きのばらつきを少なくすることができることから、ケースや二重管等へのモジュールの組み込みによるばらつきを少なくすることができ、結果として液位検出精度の向上が達成できる。更に、
図2(a)(b)のように-引出し電極16、+引出し電極20を圧電板5の対向する側面に引き出し、
図1(a)(b)のように個別導体6、接続導体7を-引出し電極16、+引出し電極20の外側直近に配置することにより、-引出し電極16と接続導体7との半田付け、+引出し電極20と個別導体6との半田付けが容易になり、半田を少なくすることができ、モジュール1を小型化、薄型化することもできる。
【0061】
[片面配置モジュールの別構造]
前記した片面配置モジュールは、
図1(a)~(c)のFPC2を使用する場合であるが、本発明の片面配置モジュールは、そのFPC2に代えて
図5(a)(b)のFPC30を使用し、そのFPC30の接着面30aの複数の配置箇所31に複数の圧電板5(図示せず)を接着し、それら圧電板5のうち、FPC30と接着された面と反対の面に、金属製の弾性体板を接着して、その金属製の弾性体板と圧電板の電極を電気的に接続して共通電極とする構造であってもよい。
【0062】
(モジュールの実施形態2:両面配置モジュール)
図4(a)(b)のモジュール1は両面配置モジュールの一例である。三個の圧電板5の-電極面13と+電極面17の夫々の面に、FPC2を接着固定して、圧電板5をその厚さ方向両面から挟んだものである。
【0063】
図4(a)(b)では、一方のFPCに個別電極用FPC30(
図5(a)(b))を使用し、他方のFPCに共通電極用FPC40(
図6(a)(b))を使用し、三個の圧電板5を両FPC30、40の長手方向に間隔をあけて、また、分極の向きを揃えて、接着固定してある。
【0064】
[個別電極用FPC]
個別電極用FPC30は、
図5(a)(b)のように、圧電板5と接着固定する接着面30aに三個の配置箇所31と、三本の接続導体32が形成されており、接着面30aと反対側の面(外面)30bに三本の個別導体33が形成されている。夫々の個別導体33の長手方向一端に個別外部接続端子34が形成されている。個別外部接続端子34は個別導体33よりも幅を広くして、半田付けし易くしてある。
【0065】
接続導体32、個別導体33、個別外部接続端子34は銅箔(パッド)であり、薄く、均一厚の平面状である。接着面30aの接続導体32と、外面30bの個別導体33は、個別電極用FPC30のスルーホール35を介して接続されている。接続導体32、個別導体33の本数は、圧電板5の数(
図4(a)(b)では三個)と同じ数(三本)にしてあるが、それら本数は、個別電極用FPC30と接着固定される圧電板5の数と同じであれば他の数とすることができる。配置箇所31(
図5(a))は個別電極用FPC30に表示されていても、表示されていなくてもよい。これら構成は、以下においても同じである。以下の説明では、前記接続導体32を「接着面配線パターン」、個別導体33を「外面配線パターン」ということもある。
【0066】
[共通電極用FPC]
共通電極用FPC40(
図6(a)(b))は、圧電板5と接着固定する接着面40aに三個の配置箇所41と三本の接続導体42が形成されており、接着面40aと反対側の面(外面)40bに共通電極43が形成されている。共通電極43はその外面40bの幅方向略全面に設けられた幅広である。共通電極43の長手方向一端には共通電極43よりも幅の狭い共通外部接続端子44がある。共通電極43は共通電極用FPC40のスルーホール45を介して接続導体42と接続されている。以下の説明では、前記接続導体42を「接着面配線パターン」、共通電極43を「外面配線パターン」ということもある。
【0067】
[圧電板]
実施形態2のモジュール1にも各種形態の圧電板5を使用することができる。一例として
図4(a)(b)、
図7(a)(b)に示すものは、
図2(a)(b)の圧電板5と同じものである。
【0068】
[FPCと圧電板の接着固定]
圧電板5と個別電極用FPC30、共通電極用FPC40の取付け方法は各種あるが、一例としては次のようにして取り付けることができる。
【0069】
図7(a)(b)のように、個別電極用FPC30の接着面30aの配置箇所31(
図5(a))に、三個の圧電板5を接着固定する。この場合、
図8のように圧電板5の-電極14(
図2(a))を下にして個別電極用FPC30の接着面30aと接着固定し、-電極14から引き出された-引出し電極16(
図2(a))を個別電極用FPC30の接続導体32に半田23で接着固定(半田付け)してある。導電接着剤等で接着固定することもできる。こら接着固定により、-引出し電極16及び接続導体32と、個別電極用FPC30の外面30bの個別導体33(
図5(b))とを、個別電極用FPC30のスルーホール35(
図7(a)(b))を介して接続してある。
【0070】
図7(a)(b)のように個別電極用FPC30と接着固定した三個の圧電板5の+電極18の上面に、共通電極用FPC40の接着面40a(
図6(a))を、
図8のように被せて接着固定する。また、
図2(b)のように個々の圧電板5の+電極18から引き出されている+引出し電極20を、共通電極用FPC40の接続導体42(
図6(a))に、
図8のように、半田24で接続(半田付け)して接着固定する。或いは、導電接着剤等で接着固定する。これら接着固定により、+引出し電極20及び接続導体42と共通電極用FPC40の外面40bの共通電極43(
図6(b))とを、共通電極用FPC40のスルーホール45(
図6(a)(b))を介して接続してある。
【0071】
[FPCの幅]
個別電極用FPC30(
図5(a))の横幅と接続導体32の表示箇所、共通電極用40(
図6(a))の横幅と接続導体42の表示箇所は、圧電板5の両面を
図8のように挟んだ状態で、個別電極用FPC30の接続導体32と圧電板5の-引出し電極16を半田付けすることができ、共通電極用FPC40の接続導体42と圧電板5の+引出し電極20とを半田付けすることができるようにするため、半田付けが阻害されないように適切に設計してある。
【0072】
(モジュールの実施形態3:弾性体板装着片面配置モジュール)
本発明のモジュール1は、
図9(a)のように、
図1(a)の片面配置モジュール1のFPC2の外面(共通電極面:超音波放射面)8に弾性体板50を貼り付けたものであってもよい。弾性体板50はSUS、その他の導通性のある金属板も、ベークライトのようなリジッドで絶縁性のある樹脂板であってよいが、金属板が望ましい。金属板の場合は共通電極として利用することもできる。
【0073】
(モジュールの実施形態4:弾性体板装着両面配置モジュール)
本発明のモジュール1は、
図10のように、両面配置モジュール1(
図4(a)(b))の共通電極用FPC40の外面(共通電極面:超音波放射面)40bに弾性体板50を貼り付けたものである。この弾性体板50も
図9(a)の場合と同様にSUS、その他の導通性のある金属板又はベークライトのようなリジッドで絶縁性のある樹脂板であってよいが、金属板が望ましい。金属板の場合は共通電極として利用することもできる。
【0074】
(モジュールの実施形態5:半円筒状ケース収納片面配置モジュール)
本発明のモジュールは
図9(c)のようなケース収納モジュール1であってもよい。このケース収納モジュール1は、
図9(a)の弾性体板装着片面配置モジュール1のFPC2及び圧電板5の外側に
図9(b)の左開口の半円筒状のケース部材53を被せて、ケース部材53の開口側端面を弾性体板50に突き当てて接着固定し、ケース部材53の底に
図9(d)の底板54を貼り付けて、弾性体板50とケース部材53の間の空間の底部を閉塞したものである。
【0075】
(モジュールの実施形態6:半円筒状ケース収納両面配置モジュール)
本発明のモジュールは、
図10の弾性体板装着両面配置モジュール1の個別電極用FPC30の外側に
図9(b)の左開口の半円筒状のケース部材53を被せて、ケース部材53の開口側端面を弾性体板50に突き当てて接着固定し、ケース部材53の底に
図9(d)の底板54を貼り付けて、弾性体板50とケース部材53の間の空間の底部を閉塞したものであってもよい。
【0076】
(モジュールの実施形態7:半円柱状モールド両面配置モジュール)
本発明のモジュールは、
図4(a)(b)の両面配置モジュール1の外周を、
図13(a)のように、半円柱状に樹脂成形(モールド)したものであってもよい。
図13(c)は
図13(a)の半円柱状モールドの両面配置モジュールを反対向きにしたものである。以下では、成形材料としての樹脂を「樹脂」と記載し、モールド成形済みの樹脂を「モールド樹脂」と記載する。
【0077】
図13(a)の半円柱状モールド両面配置モジュールの圧電板5は送波用(波送器)であっても、受波用(受波器)であっても、送受波兼用(送受波器)であってもよい。
【0078】
モジュールは、樹脂70でモールドすることで、必要とされる気密性(1×10
-10Pa・m
3/sec)を確保することができる。また、FPC2に接着した圧電板5が位置ずれしたり、向きがずれたりすることがないため、組立て時の寸法ばらつきが減少し、液位センサプローブとした場合の検知データのばらつきを抑えることができる。
図13(a)(c)のいずれのモジュールも、モールド樹脂70の放射面側樹脂層(共通電極用FPC40からモールド樹脂70の放射面(平面)70aまでの樹脂層)が弾性体板として作用するので、このモジュールの場合は、別途、弾性体板を設ける必要がない。また、モールド樹脂70の放射面70aを平面とすることにより、共通電極用FPC40の外面が平ら(平面状)に保持される。
【0079】
[樹脂の種類]
モールド用の樹脂70は、液位センサプローブの使用環境、例えば、プローブを差し込む液体の種類、温度等により異なるが、液位検知する液体が半導体製造装置に使用される薬品の場合は、耐薬品性、耐温度性に優れたPTFE(ポリテトラフルオロエチレンン)、PFA(パーフルオロアルキシアルカン)、PVDF(ポリビニリデンフルオライト)、その他のフッ素系樹脂が適する。
【0080】
[モールド成型、外部接続端子の露出]
本発明におけるモールド成型は汎用のモールド成型と同様の手法で行うことができる。この場合、
図13(a)のように、両面配置モジュールの個別電極用FPC30の長手方向上端、共通電極用FPC40の長手方向上端をモールド樹脂70の上方に突出させて、個別電極用FPC30の個別外部接続端子34、共通電極用FPC40の共通外部接続端子44をモールド樹脂70の外部に露出させてある。露出させておくことにより、モールド樹脂70の外周に装着されるコネクタ、アダプタ等の接続具N(
図21)の電極と電気的に接続し易くなる。
【0081】
[超音波放射側のモールド樹脂の厚さ]
図13(a)では、モールド樹脂70の放射面側樹脂層の厚さは、前述したように弾性体板として作用できるように、共通電極用FPC40の厚さを含めて、樹脂の音速と送受波器の駆動周波数に対して1/4波長の厚さにすることが望ましい。1/4波長程度は、圧電板5から超音波が効率良く送波される厚さとされている。
【0082】
(モジュールの実施形態8:半円柱状モールド片面配置モジュール)
本発明のモジュールは、片面配置モジュール1(
図1(a))の外周を
図13(a)のように樹脂で半円柱状にモールドしたものであってもよい。この場合、放射面側樹脂層の厚さ、樹脂の種類、個別電極用FPC30の個別外部接続端子34、共通電極用FPC40の共通外部接続端子44をモールド樹脂70の外部に露出させておくこと等は、実施形態7(
図13(a))の場合と同様である。
【0083】
(モジュールの実施形態9:角柱状モールド両面配置モジュール)
図14(a)のモジュールは、モールド樹脂70の形状が角柱状のものである。モールド樹脂70の材質、モールド手法、放射面側樹脂層の厚さ等は実施形態7(
図13(a))の場合と同様にすることができる。
【0084】
(モジュールの実施形態10:角柱状モールド片面配置モジュール)
本発明のモジュールは、
図14(a)の両面配置モジュール1を片面配置モジュールとすることもできる。この場合のモールド樹脂70の材質、モールド手法、放射面側樹脂層の厚さ等は実施形態7(
図13(a))の場合と同様にすることができる。
【0085】
(モジュールの実施形態11:背面材内蔵角柱状モールドモジュール)
図14(b)のモジュールは、両面配置モジュール1(
図4(a)(b))の外周を樹脂70で角柱状にモールドし、モールド樹脂70内の両面配置モジュールの個別電極用FPC30の圧電板5の背面側に背面材(バッキング)71を内蔵したものである。本発明では、
図14(b)の両面配置モジュール1を、片面配置モジュール1とすることもできる。
【0086】
背面材71は、汎用のバッキング材、例えば、ガラス繊維、樹脂繊維の振動損失の大きなフィラーを含むものである。背面材71を内蔵することにより圧電板5の超音波放射面の反対側端面から放射されて戻ってくる反射波を吸収して受波効率を高めることができる。
【0087】
(モジュールの実施形態12:背面材内蔵半円柱状モールドモジュール)
本発明では、必要であれば、
図13(a)の半円柱状のモールド樹脂70内の圧電板5の背面側に背面材(バッキング:図示せず)を内蔵することもできる。モールド樹脂70に内蔵するモジュールは両面配置モジュールでも、片面配置モジュールでもよい。背面材は
図14(b)の場合と同様のものであり、その効果も
図14(b)の場合と同様である。
【0088】
(超音波液位センサプローブ)
本発明の超音波液位センサプローブは、
図21のように、容器K内の液体Lに差し込む差込み部Pに、本発明の各種形態のモジュールを使用し、その差込み部Pの上方に接続具Nを取り付けたものである。
【0089】
(センサプローブの実施形態1:両面配置モジュール・二重円筒管内対向配置)
実施形態1のセンサプローブは、二つの両面配置モジュール1(
図4(a)(b))を、
図19(a)のように、ケース(二重円筒管)90の内円筒91の対向する外周面に接着固定して、内円筒91と外円筒92との間の収容空間93内に対向配置したものである。この場合、内円筒91の空間Sが二つの両面配置モジュール1を隔てる空間となり、液体が上昇する液体上昇空間となる。
【0090】
二つの両面配置モジュール1はケース90の長手方向(液体への差込み方向上下)に沿って接着固定して、両モジュール1の二以上の圧電板5を同じ高さで対向させてある。二つの両面配置モジュール1は、夫々の共通電極用FPC40の共通電極面(超音波放射面)40b同士を対向させて配置してある。二つの両面配置モジュール1の個別電極用FPC30と共通電極用FPC40の上端部をケース90の上に突出させてある。前記収容空間93の底面は底板94で閉塞して、収容空間93内への液体の浸入を防止し、収容空間93内の両面配置モジュール1を液体から隔離し、保護してある。
【0091】
前記ケース90には、
図21のように接続具Nを取り付ける。接続具Nは外部機器と接続できるコネクタ、ソケット、アダプタ等であり、内部に電極(図示せず)を備えている。その接続具Nの内部電極をケース90の上に突出させてある二つの両面配置モジュール1の個別電極用FPC30の個別電極外部接続端子34(
図4(a))と共通電極用FPC40の共通電極外接続端子44(
図4(b))とに電気的に接続してある。接続具Nを取り付けること、接続具Nの内部電極をモジュール1のFPC2の外部接続端子と電気的に接続することは、以下のセンサプローブにおいても同じである。
【0092】
[ケース]
本発明のセンサプローブのケース90は、二つのモジュールを、又はモジュールとそれとは別体の反射体を収容配置して接着固定できるものであれば良く、その形状、構造、材質、成形手法等は限定されないが、差し込む液体の特性に合わせて、耐薬品性、耐熱性のある樹脂製、金属製、ガラス製等とすることができる。ケースの太さ、長さ等のサイズ、形状等は、液体に差し込み易く、液位を測定し易いように適宜設計することができる。以下の実施形態においても同じである。
【0093】
[使用方法]
図19(a)(b)のセンサプローブ1を使用するには、
図21のように、ケース90を容器K内の液体L内に差し込む。差し込まれたケース90の内円筒91の内側の空間Sに液体Kが進入して上昇する。送波側のモジュール1と受波側のモジュール1の圧電板は同じ高さに対向配置させる。また、
図21のように、接続具Nを容器Hに固定し、その接続具Nに液位検知に必要な外部機器Q、例えば、制御盤やコンピューター等を電気的に接続する。
【0094】
二つのモジュール1の一方を送波側、他方を受波側として使用する。送波側のモジュール1の圧電板(送波器)に駆動電圧を印加して、その送波器から超音波(間欠波:バースト波)を放射させると、超音波は内円筒91の壁面(弾性体板)を介して送波され、上昇空間S内の液体Kを媒体として伝搬して内円筒91の対向壁面(弾性体板)で受波され、圧電板(受波器)で電気信号に変換される。電気信号は受波器に接続されている接続具Nを介して外部機器Qで検知され、検知された電気信号の大きさ(強度)から、液体の有無が検知される。液体に差し込まれるケース90には、二以上の圧電板5が差込み方向上下に間隔をあけて配置されているので、差込み方向下位の送波器から上位の送波器に順次切り替えて駆動電圧を印加するか、これとは逆に、差込み方向上位の送波器から下位の送波器に順次切り替えて駆動電圧を印加するかして、各圧電板5の検知電圧を確認し、最強レベルが検知された受波器の位置から容器内の液位を検知することができる。
【0095】
[駆動電圧]
送波側のモジュール1の圧電板5に印加する駆動電圧は、従来の圧電板に印加する駆動電圧と同様の電圧とする。この場合、加える電圧を圧電板5の分極方向に対して常に正方向のみとして、逆電圧を印加しないこと、定期的に正電界を加えて圧電板5を活性化することによって分極が行われるようにすることが望ましい。この駆動電圧の印加方法、前記使用方法は、以下のセンサプローブの駆動においても同様である。
【0096】
(センサプローブの実施形態2:片面配置モジュール・二重円筒管内対向配置)
本発明のセンサプローブは、実施形態1(
図19(a)(b))のセンサプローブの二つの両面配置モジュール1を、片面配置モジュールに代えて対向配置させたものであってもよい。その他の構成、使用例、使用時の動作は実施形態1(
図19(a)(b))の場合と同様である。
【0097】
(センサプローブの実施形態3:両面配置モジュール・二重角筒管内対向配置)
本発明のセンサプローブは、実施形態1のセンサプローブの二重円筒管90(
図19)を、
図20のように二重角筒管にしたものであってもよい。この場合は、両面配置モジュール1を、二重角筒管の内角筒95の対向する外側壁に接着固定して、内角筒95と外角筒96との間の収容空間97内に収容配置し、収納空間97の底面を底板98で閉塞して、収納空間97内への液体の浸入を防止し、収納空間97内の圧電板FPCモジュール1を液体から隔離して保護する。その他の構成、使用例、動作は実施形態1(
図19(a)(b))の場合と同様である。
【0098】
(センサプローブの実施形態4:片面配置モジュール・二重角筒管内対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図20のセンサプローブの二つの両面配置モジュール1を、片面配置モジュールに代えて対向配置させたものであってもよい。その他の構成、使用例、動作は実施形態1(
図19(a)(b))の場合と同様である。
【0099】
(センサプローブの実施形態5:両面配置モジュール/反射体・二重円筒管内対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図19(a)(b)のセンサプローブの二つの両面配置モジュール1の一方を反射体に代えたものであってもよい(図示せず)。この場合、両面配置モジュール1の圧電板5を送受波兼用(一体型)の送受波器にして、
図22(b)のように、反射体と対向配置する(送受波兼用対向配置とする)ことも、別体の送波器と受波器を
図22(c)のように横に並べて配置して反射体と対向配置させる(別体対向配置とする)ともできる。いずれの配置とするかは、ケースの構造や、収容空間の広さ等に合わせて選択可能である。いずれの場合も、対向させるのは両面配置モジュールの超音波放射面と反射体の反射面である。その他の構成は実施形態1(
図19(a)(b))の場合と同様である。モジュールと反射体の対向配置を、送受波兼用対向配置とするか、別体対向配置とするかは、以下のモジュールと反射体を対向配置させるいずれの場合でも同じである。
【0100】
[使用方法]
この実施形態のセンサプローブ1は、
図19(a)(b)のセンサプローブと同様に、ケースを液体内に差し込んで使用する。圧電板と反射体の配置が、送受波兼用対向配置型の場合は、送受波兼用のモジュール1の圧電板(送受波器)に駆動電圧を印加すると、その送受波器から超音波(間欠波:バースト波)が放射される。放射された超音波は送受波器が接着されている内円筒の壁面(弾性体板)を介して送波され、上昇空間内の液体を媒体として伝搬して反射体で反射されて、送受兼用のモジュール1が接着されている前記壁面(弾性体板)を介して送受兼用の圧電板(送受波器)で受波される。受波した反射超音波の大きさ(強度)に応じた電気信号に変換される。その電気信号は受波器に接続されている接続具を介して外部機器で検知され、検知された電気信号の大きさ(強度)から、液体の有無が検知される。
【0101】
圧電板と反射体が別体対向配置の場合は、送波器に駆動電圧を印加すると、その送波器から超音波が放射される。放射された超音波は送波器が接着されている内円筒の壁面(弾性体板)を介して送波され、上昇空間内の液体を媒体として伝搬して反射体で反射されて、受波器が接着されている前記壁面(弾性体板)を介して受波器で受波される。受波した反射超音波の大きさ(強度)に応じた電気信号に変換される。その電気信号は受波器に接続されている接続具を介して外部機器で検知され、検知された電気信号の大きさ(強度)から、液体の有無が検知される。
【0102】
(センサプローブの実施形態6:片面配置モジュール/反射体・二重円筒管内対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図19(a)(b)の二つの両面配置モジュール1の一方を片面配置モジュールに代え、他方を反射体に代えたものであってもよい(図示せず)。この場合のセンサプローブも、片面配置モジュールの圧電板を送受波兼用(一体型)の送受波器、又は別体の送波器と受波器にする。圧電板から発生される超音波は、片面配置モジュールが接着固定された内筒(弾性体板)を介して送波され、液体上昇空間内に進入している液体中を伝搬して、対向する内円筒(弾性体板)に接着されている反射体で反射されて送波側に戻り、片面配置モジュールが接着されている内円筒(弾性体板)で受波され、その片面配置モジュールの圧電板から電気信号が出力さる。
【0103】
(センサプローブの実施形態7:両面配置モジュール/反射体・二重角筒管内対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図20の二つの両面配置モジュール1の一方を反射体に代えたものであってもよい(図示せず)。この場合も、両面配置モジュール1の圧電板5は送受波兼用(一体型)の送受波器又は別体の送波器と受波器とする。対向配置させるのは、両面配置モジュール1の超音波放射面と反射体の反射面である。その他の構成は実施形態1(
図19(a)(b))の場合と同様である。
【0104】
(センサプローブの実施形態8:片面配置モジュール/反射体・二重角筒管内対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図20の二つの両面配置モジュール1の一方を片面配置モジュールに代え、他方を反射体に代えたものであってもよい(図示せず)。この場合も、片面配置モジュールの圧電板は送受波兼用(一体型)の送受波器又は別体の送波器と受波器とする。対向配置させるのは、片面配置モジュールの超音波放射面と反射体の反射面である。その他の構成は実施形態1(
図19(a)(b))の場合と同様である。
【0105】
(センサプローブの実施形態9:半円筒ケース収納片面配置モジュール・対向配置)
実施形態9のセンサプローブは、半円筒ケース収納片面配置モジュール1(
図9(c))を二つ用意し、その二つを
図16(a)(b)のように空間Sをあけて対向配置し、両モジュール1のケース53の上端部に
図21のように接続具Nを取り付けて、接続具Nの内部電極を半円筒ケース収納片面配置モジュール1の外部接続端子と電気的に接続するとともに、二つの半円筒ケース収納片面配置モジュール1を連結固定して分離しないように一本にまとめたものである。空間Sをあけて対向配置させるのは、半円筒ケース収納片面配置モジュール1の超音波放射面となる金属板(弾性体板)51同士である。この実施形態では、接続具Nで連結固定された二つの半円筒ケース収納片面配置モジュール1のケースがプロ-ブケースとなる。
【0106】
接続具Nの取り付けに当たっては、空間Sの上部に
図15(d)のスペーサ75を、
図17(a)(b)のように配置して空間Sを確保し、その状態で、両ケース収納片面配置モジュール1の上部を接続具Nで連結固定して、空間Sの間隔を固定してある。接続具Nの固定はレーザ溶接、その他の任意の固定手段で行うことができる。対向配置させるのは
図16(a)(b)のように、超音波放射面となる金属板(弾性体板)50同士である。この実施形態では、接続具Nで連結固定された二つの半円筒ケース収納片面配置モジュール1のケースが差込み部となる。
【0107】
図15(a)の接続具Nは、両モジュール1のケース部材53の上部に取り付けたアダプタX(
図15(c))と、アダプタXに螺合した外部リード線接続用のカバーY(
図15(f))を備えている。この構造はあくまでも一例である。本発明の接続具Nはこれ以外の構造であってもよく、両モジュール1の上部への取り付け構造も
図15(a)、
図17(a)(b)以外の構造であってもよい。この接続具Nも外部機器と接続できるコネクタ、ソケット、アダプタ等の電気機器用の接続具であり、内部に電極(図示せず)を備えている。その電極は
図16(a)のように、ケース部材53の上方に突出させてある個別導体用FPC30の上端部の個別外部接続端子と共通導体用FPC40の上端部の共通外部接続端子と電気的に接続する。
【0108】
[使用方法]
図16(a)のセンサプローブは、対向配置させた二つの半円筒ケース収納片面配置モジュール1の一方を送波側、他方を受波側として使用する。差込み部Pを液体内に差し込むと空間S内に液体が進入して上昇する。その状態で送波側の半円筒ケース収納片面配置モジュール1の圧電板5に駆動電圧を印加して超音波を発生させると、その超音波が送波側の半円筒ケース収納片面配置1の金属板(弾性体板)50を介して送波され、空間S内の液体中を伝搬し、受波側の半円筒ケース収納片面配置1の金属板50で受波され、受波側のモジュール1の圧電板5で電気信号に変換されて出力される。この電気信号(電圧)から液位を検知することができる。
【0109】
(センサプローブの実施形態10:半円筒ケース収納両面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図16(a)(b)の二つの半円筒ケース収納片面配置モジュール1の双方の片面配置モジュールを、両面配置モジュール(
図10)に代えたものであってもよい。この場合の構造、使用形態、作用は実施形態9の場合と同様である。
【0110】
(センサプローブの実施形態11:半円筒ケース収納両面配置モジュールと半円筒ケース収納片面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図16(a)(b)の二つの半円筒ケース収納片面配置モジュール1の一方の片面配置モジュールを、両面配置モジュール(
図10)に代えたものであってもよい。この場合の構造、使用形態、作用は実施形態9の場合と同様である。
【0111】
(センサプローブの実施形態12:組立てケース収納両面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図11(a)のように、内ケース部材60(
図11(b))は平面視コ字状であり、空間Sをあけて対向している二つの平面壁60a、60bに、二つの両面配置モジュール1(
図4(a)(b))を接着固定し、その内ケース部材60の外側に、平面視コ字状の外ケース部材61(
図11(d))を被せて両面配置モジュール1を囲った組立てケース62を形成し、その組立てケース62に接続具N(
図21)を取り付けたものであってもよい。
【0112】
内ケース部材60は二つの平面壁60a、60bの先端に鍔60c、60dを備えている。外ケース部材61は二つの平面壁61a、61bの間に被せ空間61cがあり、その被せ空間61cを内ケース部材60の平面壁60a、60bの外側に被せることができる広さにしてある。
【0113】
図11(a)のセンサプローブでは、内ケース部材60と外ケース部材61の間の収容空間63内に前記両面配置モジュール1が収容されており、その収容空間63の底面を
図11(e)の底板64で
図11(a)のように閉塞して、収容空間63内に液体が浸入せず、収容空間63内の両面配置モジュール1が液体に浸漬しないように保護してある。内ケース部材60の対向している二つの平面壁60a、60bの間の空間S(
図11(a))は、センサプローブの差込み部Pを液体内に差し込むと液体が進入して上昇する液体上昇空間となる。この実施形態は二つのケース部材を組み合わせてケースを形成する場合であるが、三以上のケース部材を組み合わせてケースを形成することもできる。
【0114】
組立てケースの場合は、二以上のケース部材の組立て時に、モジュール1をケース部材で囲い易くなり、ケース内に収容配置し易くなる。また、二以上の圧電板5がFPC2の接着箇所に所定の向きで接着されているモジュール1をケース部材に取り付けるので、個々の圧電板をケース部材に個別に取り付ける必要がなく、取付け作業が容易になり、取付け位置や向きを揃え易くなる。
【0115】
[使用方法]
図11(a)のセンサプローブは、対向配置させた二つの両面配置モジュール1の一方を送波側、他方を受波側として使用する。差込み部Pを液体内に差し込むと空間S内に液体が進入して上昇する。その状態で送波側の両面配置モジュール1の圧電板5に駆動電圧を印加して超音波を発生させると、その超音波が送波側のモジュール1が接着されている平面壁(弾性体板)60aを介して送波され、空間S内の液体中を伝搬し、受波側の平面壁(弾性体板)60bで受波され、受波側の両面配置モジュール1の圧電板5で電気信号に変換されて出力される。この電気信号(電圧)から液位を検知することができる。
【0116】
(センサプローブの実施形態13:組立てケース収納片面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図11(a)の両面配置モジュール1に代えて、
図1(a)~(c)のような片面配置モジュール1を、内ケース部材60の対向している二つの平面壁(対向壁)60a、60bの夫々の外面に接着固定したものであってもよい。その他の構造、使用形態、作用は実施形態12の場合と同様である。
【0117】
(センサプローブの実施形態14:組立てケース収納両面配置モジュールと組立てケース収納片面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図11(a)の組立てケース収納両面配置モジュール1のうち、一方(送波側)の両面配置モジュール1はそのままにし、他方(受波側)の両面配置モジュール1を片面配置モジュールに代えたものであってもよい。その他の構造、使用形態、作用は実施形態12の場合と同様である。
【0118】
(センサプローブの実施形態15:組立てケース収容両面配置モジュールと反射体・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図11(a)の組立てケース収容両面配置モジュール1のうち、一方(送波側)はそのままにし、他方(受波側)を反射体に代えたものであってもよい。この場合、送信側のモジュール1の圧電板5は送受波兼用(一体型)とすることも、送受波器別体とすることもできる。
【0119】
[使用方法]
このセンサプローブも差込み部を液体内に差し込んで使用する。圧電板5から発生される超音波は液体中を伝搬し、反射体で反射され、反射超音波が前記送受波兼用の圧電板5で電気信号に変換されて出力される。
【0120】
(センサプローブの実施形態16:弾性体板装着両面配置モジュールをキャップ・反射材間に配置)
本発明のセンサプローブは、弾性体板50が装着されている弾性体板装着両面配置モジュール1(
図10)を、
図12(a)のように、キャップ80(
図12(c))と反射材81(
図12(e))の間に配置固定したものであってもよい。
【0121】
図12(c)のキャップ80は平面視コ字状であり、その開口端部にキャップ枠80aを備えている。キャップ80の内側空間80bは上下に貫通しており、その上面80cは開口し、下面は底板83で閉塞されて液体が浸入しないようにしてある。キャップ枠80aの外形、サイズは弾性体板50の形状、サイズと同じ(略同じを含む)である。
図12(a)では、キャップ80を両面配置モジュール1の右側に被せて、キャップ枠80aを弾性体板50に突き当て、その突き当て面を弾性体板50に接着固定してある。
【0122】
図12(e)の反射材81は、
図12(c)のキャップ80を反対向きにした形状であり、平面視コ字状であり、その開口端部に周枠81aを備えている。反射材81の内側空間81bはその上面81cも下面81dも開口して上下に貫通している。周枠81aの外形、サイズは弾性体板50の形状、サイズと同じ(略同じを含む)である。
図12(a)では、反射材81を両面配置モジュール1の反対側(左側)に被せて周枠81aを弾性体板50に突き当て、突き当て面を弾性体板50に接着固定してある。
【0123】
図12(a)の両面配置モジュールキャップ・反射材間配置のセンサプローブは、液体に差し込むと、反射材81の内側空間81bが、その下面81dから液体が上昇してくる液体上昇空間Sとなる。
図12(a)のモジュール1の圧電板5は送受波器一体型又は送受波器別体型である。
【0124】
反射材81は必ずしも
図12(e)のような形状である必要はなく、両面配置モジュール1の超音波出射面に対向する箇所(位置)に部分的に配置したものであってもよい。
【0125】
[使用方法]
図12(a)のセンサプローブは差込み部Pを液体内に差し込むと、反射材81の内側空間81b(空間S)内に液体が進入して上昇する。その状態でモジュール1の圧電板5に駆動電圧を印加して超音波を発生させると、その超音波は、モジュー1が接着されている弾性体板50を介して送波され、空間S内の液体中を伝搬し、反射材81で反射される。反射超音波は弾性体板50で受波され、モジュール1の圧電板5で電気信号に変換されて出力される。この電気信号(電圧)から液位を検知することができる。
【0126】
(センサプローブの実施形態17:弾性体板装着片面配置モジュールをキャップ・反射材間に配置)
本発明のセンサプローブは、
図12(a)のセンサプローブの両面配置モジュール1を、片面配置モジュールに代えたものであってもよい。この場合の構造、使用形態、作用は実施形態16の場合と同様である。
【0127】
(センサプローブの実施形態18:半円柱状モールド両面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、半円柱状モールド両面配置モジュール1(
図13(a)を二つ用意し、その二つを
図13(e)のように逆向きにして、空間Sをあけて対向配置し、両モールド両面配置モジュール1の上部に接続具N(
図21)を取り付けたものである。この場合、二つのモールド両面配置モジュール1は超音波放射面(共通電極用FPC40の共通電極面)70a同士を対向配置してある。
【0128】
この場合の接続具Nは、
図15(a)のような接続具Nであっても、他の接続具であってもよい。
図15(a)の接続具Nの場合は
図15(b)~(f)と同様にして取り付けることができる。接続具N内の電極は、モールド樹脂70の上方に突出させてある個別導体用FPC30の上端部の個別外部接続端子と共通導体用FPC40の上端部の共通外部接続端子と電気的に接続してある。
【0129】
このセンサプローブは、差込み部Pを液体内に差し込むと、液体が前記空間S内に上昇する。この場合、両面配置モジュール1は樹脂でモールドされているため、樹脂内の圧電板FPCモジュール1の圧電板5と個別電極用FPC30、共通電極用FPC40が液体で濡れることはない。
【0130】
[使用方法]
一方のモールド両面配置モジュール1を送波側、他方のモールド両面配置モジュール1を受波側として使用する。送波側の両面配置モジュール1の圧電板5から発生される超音波は送波側のモールド両面配置モジュール1のモールド樹脂(弾性体板)70を介して、空間S内の液体内を伝搬し、受波側のモールド両面配置モジュール1のモールド樹脂(弾性体板)70で受波され、受波側の両面配置モジュール1の圧電板5で電気信号に変換されて出力される。
【0131】
(センサプローブの実施形態19:半円柱状モールド片面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図13(e)の二つの半円柱状モールド両面配置モジュール1を、二つの半円柱状モールド片面配置モジュールに代えたものであってもよい。この場合も、二つの半円柱状モールド片面配置モジュールは空間Sをあけて、超音波放射面同士を対向配置し、両モールド片面配置モジュールの上部に接続具N(
図21)を取り付けたものとすることもできる。その他の構造、使用形態、動作は実施形態18の場合と同様である。
【0132】
(センサプローブの実施形態20:半円柱状モールド両面配置モジュールと反射体・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図18(a)の半円柱状モールド両面配置モジュール1と、
図18(c)の半円柱状の反射体72とを、
図18(e)のように空間Sをあけて対向配置させたものであってもよい。この場合、半円柱状モールド両面配置モジュール1の超音波放射面(平面部)70aと、半円柱状の反射体72の反射面(平面部)72aを対向配置させ、半円柱状モールド両面配置モジュール1と反射体とを空間Sを確保して連結したものである。接続具内の電極は、
図18(e)のように、半円柱状両面配置モジュール1のモールド樹脂70の上方に突出させてある個別電極用FPC30の外部個別接続端子34及び共通電極用FPC40の外部接続端子と電気的に接続してある。
【0133】
[反射体]
図18(c)の反射体72は樹脂製である。その形状、サイズ、厚さ等は、
図18(a)の半円柱状モールド両面配置モジュール1の形状、サイズ、厚さ等と同じ又は略同じであるが、異なるものであってもよい。樹脂の種類は半円柱状モールド両面配置モジュール1の樹脂と同じものであっても、異なるものであってもよい。
【0134】
このセンサプローブも、差込み部Pを液体内に差し込むと、液体が前記空間S内に上昇する。両面配置モジュール1は樹脂でモールドされているため、樹脂内の両面配置モジュール1が液体で濡れることはない。
【0135】
[使用方法]
このセンサプローブでは、両面配置モジュール1の圧電板5を送受波兼用(一体型)の送受波器、又は別体の送波器と受波器する。圧電板5から発生される超音波は、モールド樹脂(弾性体板)70を介して送波されて空間S内の液体を伝搬し、反射体72で反射される。反射超音波は前記液体を伝搬して前記両面配置モジュール1側に戻り、モールド樹脂(弾性体板)70を介して前記圧電板5で受波され、電気信号に変換されて出力される。
【0136】
(センサプローブの実施形態21:半円柱状モールド片面配置モジュールと反射体・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図18(a)の半円柱状モールド両面配置モジュール1を、半円柱状モールド片面配置モジュールに代え、その半円柱状モールド片面配置モジュールと反射体72(
図18(c))を、
図18(e)のように対向配置させたものであってもよい。この場合の圧電板5も送受波兼用(一体型)の送受波器、又は送受別体の送波器と受波器する。他の構成、使用、使用時の動作は実施形態20の場合と同様である。
【0137】
(センサプローブの実施形態22:角柱状モールド両面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(a)の角柱状モールド両面配置モジュール1を二本用意し、その二本の超音波放射面(共通電極用FPC40の共通電極面)70a同士を、空間をあけて対向配置し、それら二本の角柱状モールド両面配置モジュール1に接続具N(
図21)を取り付けたものであってもよい。この場合も、前記空間Sを確保する。接続具は
図15(a)のような接続具Nでも、その他の構造のものでもよい。
【0138】
このセンサプローブも、二本の角柱状モールド両面配置モジュール1の差込み部Pを液体内に差し込むと、液体が空間内に上昇する。樹脂でモールドされている圧電板5と個別電極用FPC30及び共通電極用FPC40は液体で濡れることがない。このセンサプローブの使用方法、使用時の動作は前記実施形態18と同様である。
【0139】
(センサプローブの実施形態23:角柱状モールド片面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(a)の角柱状モールド両面配置モジュール1の両面配置モジュールを片面配置モジュールに代えた角柱状モールド片面配置モジュールを二本用意し、その二本の角柱状モールド片面配置モジュールの超音波放射面70a同士を、空間をあけて対向配置し、それら二本の角柱状モールド片面配置モジュール1に接続具N(
図21)を取り付けたものであってもよい。この場合も、前記空間Sを確保する。接続具は
図15(a)のような接続具Nでも、その他の構造のものでもよい。
【0140】
このセンサプローブも、二本の角柱状モールド片面配置モジュールの差込み部Pを液体内に差し込むと、液体が空間内に上昇する。樹脂でモールドされている片面配置モジュールは液体で濡れることがない。このセンサプローブの使用方法は、使用時の動作は前記実施形態18と同様である。
【0141】
(センサプローブの実施形態24:角柱状モールド両面配置モジュールと反射体・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(a)の角柱状モールド両面配置モジュール1と、角柱状の反射体(図示せず)とを、空間をあけて対向配置させたものであってもよい。この場合、角柱状のモールド両面配置モジュール1の超音波放射面(平面部)70aと、角柱状の反射体の反射面(平面部)を対向配置させたものであってもよい。この場合も、接続具を取り付け、その内部電極を、
図14(a)のように、モールド樹脂70の上方に突出させてある個別電極用FPC30の個別外部個別接続端子34及び共通電極用FPC40の共通外部接続端子と電気的に接続する。
【0142】
[反射体]
反射体72は樹脂製であり、形状、サイズ、厚さ等は、
図14(a)の角柱状モールド両面配置モジュール1の形状、サイズ、厚さ、材質等と同じ又は略同じであるが、異なるものであってもよい。
【0143】
このセンサプローブも、差込み部を液体内に差し込むと、液体が前記空間内に上昇する。両面配置モジュール1は樹脂でモールドされているため、樹脂内の両面配置モジュール1が液体で濡れることはない。
【0144】
[使用方法]
このセンサプローブでは、角柱状モールド両面配置モジュール1の圧電板5を送受波兼用(一体型)の送受波器、又は別体の送波器と受波器する。圧電板5から発生される超音波は、モールド樹脂(弾性体板)70を介して送波されて空間S内の液体を伝搬し、反射体72で反射される。反射超音波は前記液体を伝搬して前記両面配置モジュール1側に戻り、モールド樹脂(弾性体板)70を介して前記圧電板5で受波され、電気信号に変換されて出力される。
【0145】
(センサプローブの実施形態25:角柱状モールド片面配置モジュールと反射体・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(a)の角柱状モールド両面配置モジュール1の両面配置モジュールを、片面配置モジュールに代え、それと反射体(図示せず)を、空間を開けて対向配置させたものであってもよい。この場合の圧電板5も送受波兼用(一体型)の送受波器、又は送受別体の送波器と受波器する。他の構成、使用、使用時の動作は実施形態24の場合と同様である。
【0146】
(センサプローブの実施形態26:背面材内蔵角柱状モールド両面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(b)の背面材内蔵角柱状モールド両面配置モジュール(以下、単に「背面材内蔵モジュール」と記す)1を二本用意し、その二本を、向きを逆にして、超音波放射面(共通電極用FPC40の共通電極面)70a同士を、空間Sをあけて対向配置し、二本の背面材内蔵モジュール1の上部に接続具N(
図21)を取り付けたものであってもよい。この場合も、前記空間Sを確保する。接続具は
図15(a)のような接続具N又は他の接続具を使用することができる。接続具の内部電極は
図14(b)の背面材内蔵モジュール1のモールド樹脂70の上方に突出させてある個別電極用FPC30の個別外部個別接続端子34及び共通電極用FPC40の共通外部接続端子と電気的に接続する。
【0147】
このセンサプローブも、二本の背面材内蔵モジュール1の下部(差込み部)Pを液体内に差し込むと、液体が背面材内蔵モジュール1の間の空間内に上昇するが、背面材内蔵モジュール1の圧電板5と個別電極用FPC30及び共通電極用FPC40は樹脂でモールドされているので液体で濡れることはない。
【0148】
[使用例]
このセンサプローブは、二つの背面材内蔵モジュール1のうちの一方を送波側、他方を受波側として使用する。送波側の背面材内蔵モジュール1の圧電板(送波器)5から発生される超音波は、送波側の背面材内蔵モジュール1のモールド樹脂(弾性体板)70を介して送波され、空間内の液体を伝搬して、受波側の背面材内蔵モジュール1のモールド樹脂70で受波され、圧電板(受波器)で電気信号に変換されて出力される。この場合、受波側の圧電板(受波器)5の背面に背面材71が内蔵されているため、圧電板5の超音波放射面の反対側端面から戻ってくる反射波を吸収して受波効率を高めることができる。
【0149】
(センサプローブの実施形態27:背面材内蔵角柱状モールド片面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(b)の背面材内蔵角柱状モールド両面配置モジュール1の両面配置モジュールを片面配置モジュールに代えたものを二本用意し、その二本を、向きを逆にして、超音波放射面同士を空間をあけて対向配置し、二本の背面材内蔵角柱状モールド片面配置モジュールの上部に接続具N(
図21)を取り付けたものであってもよい。
【0150】
(センサプローブの実施形態28:背面材内蔵角柱状モールド両面配置モジュール/反射体・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(b)の背面材内蔵モジュール1と角柱状の反射体(図示せず)を、空間Sをあけて対向配置させ、両者に接続具を取り付けたものであってもよい。この場合の反射体は背面材内蔵モジュール1のモールド樹脂70と同様の形状、サイズに成形した角柱状が望ましい。背面材内蔵モジュール1の圧電板は送受波兼用(一体型)の送受波器、又は別体の送波器と受波器する。
【0151】
[使用例]
このセンサプローブも、差込み部を液体内に差し込むと、液体が前記空間内に上昇する。この超音波液位センサプローブでは、背面材内蔵モジュール1の圧電板5から発生される超音波は、モールド樹脂(弾性体板)70を介して送波されて空間内の液体を伝搬し、反射体で反射される。反射超音波は前記液体を伝搬して背面材内蔵モジュール1に戻り、そのモールド樹脂(弾性体板)70で受波され、圧電板5で電気信号に変換されて出力される。この場合、背面材が内蔵されているため、圧電板5の超音波放射面の反対側端面から戻ってくる反射波を吸収して受波効率を高めることができる。
【0152】
(センサプローブの実施形態29:背面材内蔵角柱状モールド片面配置モジュール/反射体・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(b)の背面材内蔵モジュール1の両面配置モジュールを片面配置モジュールに代え、そのモジュールと角柱状の反射体(図示せず)、を空間をあけて対向配置させ、両者に接続具を取り付けたものであってもよい。
【0153】
(センサプローブの実施形態30:背面材内蔵半円柱状モールド両面配置モジュール・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(b)の背面材内蔵角柱状モールド両面配置モジュールの角柱状モールドを半円柱状モールドに代え、そのセンサプローブ二本を空間をあけて対向配置させたものであってもよい。この場合の使用形態、使用時の動作は実施形態26の場合同様である。
【0154】
(センサプローブの実施形態31:背面材内蔵半円柱状モールド片面配置モジュール/反射体・対向配置)
本発明のセンサプローブは、
図14(b)の背面材内蔵角柱状モールド両面配置モジュールの角柱状モールドを半円状モールドに代え、更に両面配置モジュールを片面配置モジュールに代えて、背面材内蔵半円柱状モールド片面配置モジュールとし、そのモジュールと反射体を、空間をあけて対向配置させたものであってもよい。この場合の使用形態、使用時の動作は実施形態26の場合同様である。
【産業上の利用可能性】
【0155】
前記した実施形態はあくまでも一例である。これら実施形態は課題を解決可能な範囲で設計変更可能である。例えば、前記実施形態のセンサプローブのケースは二重円筒管、二重角筒管、二以上のケース部材を組み立てて形成した組立てケース等であるが、それ以外の任意形状、構造に成形されているケース等であってもよい。モールド樹脂や反射体の形状、サイズ、FPCの材質、圧電板の形状、厚さ、電気特性、配置等も用途に合わせて設計することができる。
【符号の説明】
【0156】
1 圧電板FPCモジュール(モジュール)
2 FPC
3 (FPCの)接着面
4 配置箇所
5 (FPCの)圧電板
5a (圧電板の)-電極空白部
5b (圧電板の)+電極空白部
6 個別導体
7 接続導体
8 (FPCの)外面
9 (FPCの)共通電極
10 (FPCの)スルーホール
11 (FPCの)個別外部接続端子
12 (FPCの)共通外部接続端子
13 (圧電板の)-電極面
14 (圧電板の)-電極
15 (圧電板の)一方の側面
16 (圧電板の)-引出し電極
17 (圧電板の)+電極面
18 (圧電板の)+電極
19 (圧電板の)他方の側面
20 (圧電板の)+引出し電極
21 半田或いは導電接着材
22 半田或いは導電接着材
23 半田或いは導電接着材
24 半田或いは導電接着材
30 個別電極用FPC
30a (個別電極用FPCの)接着面
30b (個別電極用FPCの)外面
31 (個別電極用FPCの)配置箇所
32 (個別電極用FPCの)接続導体
33 (個別電極用FPCの)個別導体
34 個別外部接続端子
35 (個別電極用FPCの)スルーホール
40 共通電極用FPC
40a (共通電極用FPCの)接着面
40b (共通電極用FPCの)外面
41 (共通電極用FPCの)配置箇所
42 (共通電極用FPCの)接続導体
43 (共通電極用FPCの)共通電極
44 共通外部接続端子
45 (共通電極用FPCの)スルーホール
50 弾性体板
53 ケース部材
54 底板
60 内ケース部材
60a、60b (内ケース部材の)平面壁
60c、60d (内ケース部材の)鍔
61 外ケース部材
61a、61b (外ケース部材の)平面壁
61c (外ケース部材の)被せ空間
62 組立てケース
63 (ケースの)収容空間
64 底板
70 樹脂(モールド樹脂)
70a (モールド樹脂の)超音波放射面
71 背面材
72 反射体
72a 反射面
75 スペーサ
80 キャップ
80a キャップ枠
80b (キャップの)内側空間
80c (内側空間の)上面
81 反射材
81a 周枠
81b (反射材の)内側空間
81c (内側空間の)上面
81d (内側空間の)下面
83 底板
90 プローブケース(二重円筒管)
91 (プローブケースの)内円筒
92 (プローブケースの)外円筒
93 (プローブケースの)収容空間
94 (収容空間の)底板
95 内角筒
96 外角筒
97 収容空間
98 底板
A 送波用の圧電板(送波器)
B 受波用の圧電板(受波器)
C 筐体(プローブケース)
D 内側パイプ
E 外側パイプ
F スペース
G リード線
J 空間
K 容器
L 液体
N 接続具
P 差込み部(プローブ)
Q 外部機器
R 底板
S 空間(液体上昇空間)
X アダプタ
Y カバー
Z 送受波用の圧電板(送受波器)
【要約】
【課題】 構成簡潔、小型で取り扱い容易、リード線の配線不要でプロ-ブに組立て易い圧電板FPCモジュール、検知精度の高い超音波液位センサプローブの提供。
【解決手段】 圧電板FPCモジュールは、二以上の圧電板の片面にFPCを接着した片面配置、二以上の圧電板を個別電極FPCと共通電極用FPCの二枚で挟んだ両面配置がある。片面配置又は両面配置の圧電板FPCモジュールに弾性体板を接着した弾性体板装着圧電板FPCモジュールもある。これら圧電板FPCモジュールをケースに入れたケース収納圧電板FPCモジュールもある。圧電板FPCモジュールの外周を樹脂でモールド成型したモールド圧電板FPCモジュールもある。超音波液位センサプローブは、前記圧電板FPCモジュールをプローブケース内に収容したもの、前記ケース収納はモールド圧電板FPCモジュールを超音波液位センサプローブの差込み部として使用したものである。
【選択図】
図1