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特許7377602気体型ろ過手段、特に吹込み空気を滅菌するための方法および装置
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  • 特許-気体型ろ過手段、特に吹込み空気を滅菌するための方法および装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-01
(45)【発行日】2023-11-10
(54)【発明の名称】気体型ろ過手段、特に吹込み空気を滅菌するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/20 20060101AFI20231102BHJP
   A61L 101/22 20060101ALN20231102BHJP
【FI】
A61L2/20 106
A61L101:22
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018536755
(86)(22)【出願日】2017-01-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-03-14
(86)【国際出願番号】 FR2017050087
(87)【国際公開番号】W WO2017121973
(87)【国際公開日】2017-07-20
【審査請求日】2019-12-26
(31)【優先権主張番号】1650326
(32)【優先日】2016-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】504102770
【氏名又は名称】シデル パルティシパション
【氏名又は名称原語表記】SIDEL PARTICIPATIONS
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケテル,フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】イガー,バンジャマン
(72)【発明者】
【氏名】ルトゥリエ,サンディ
(72)【発明者】
【氏名】マリー,ジェレミー
【審査官】岡田 三恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-068122(JP,A)
【文献】中国実用新案第203089976(CN,U)
【文献】特表2003-509165(JP,A)
【文献】特開2008-011928(JP,A)
【文献】米国特許第05445792(US,A)
【文献】特表2013-505797(JP,A)
【文献】特表2009-545429(JP,A)
【文献】特開2006-014848(JP,A)
【文献】特表2009-535215(JP,A)
【文献】特開2002-102319(JP,A)
【文献】特開平10-015326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 2/20
A61L 101/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気をろ過するための少なくとも1つのフィルターを滅菌するための方法であって、前記滅菌方法が、
空気をろ過するための少なくとも1つのフィルターの中を通るように熱い空気および指定量の過酸化水素蒸気を含む気体混合物を流通させるものである、施用ステップであって、前記指定量の過酸化水素蒸気が、連続する2回の注入の間に所与の時間間隔(t)を空けて、所与の用量の液体状態の過酸化水素を熱い空気に逐次注入することによって得られる、施用ステップと、
前記時間間隔(t)の最中に、前記空気をろ過するための少なくとも1つのフィルターの中を通るように熱い空気を流通させて、前記施用ステップ中に前記空気をろ過するための少なくとも1つのフィルターに蓄積された過酸化水素のすべてまたは一部の蒸発により排除するものである、滅菌ステップと、
を少なくとも含み、
前記施用ステップおよび滅菌ステップを含む一連の操作が「n」回の回数繰り返される少なくとも1つのサイクルを実施するものであることを特徴とする、空気をろ過するための少なくとも1つのフィルターを滅菌するための方法。
【請求項2】
施用ステップ中に使用される前記気体混合物を得るように、前記所与の用量の液体状態の過酸化水素を蒸発手段の中で気化させるものである、気化ステップ
を少なくとも含むことを特徴とする、請求項1に記載の滅菌方法。
【請求項3】
連続する2回の注入の間に前記所与の時間間隔(t)を空けて、前記所与の用量の液体状態の過酸化水素を熱い空気の連続流に逐次注入し、前記気体混合物を得るように全用量を前記蒸発手段に導入するものである、注入ステップ
を少なくとも含むことを特徴とする、請求項2に記載の滅菌方法。
【請求項4】
前記所与の過酸化水素用量を注入するためのステップが、前記所与の用量の液体状態の過酸化水素の連続する2回の注入の間で、所与の期間の時間中の開放位置にあるときと、所与の時間間隔(t)中の閉鎖位置にあるときとのそれぞれにおいて、前記少なくとも1つのフィルターにおける空気の流通を調整する手段を選択的に制御することによって逐次実施されることを特徴とする、請求項3に記載の滅菌方法。
【請求項5】
過酸化水素を確実に蒸発させるための時間間隔(t)に基づいて指定された期間(D)にわたって、前記空気をろ過するための少なくとも1つのフィルターの中を通るように熱い空気のみを流通させるものである、追加の滅菌ステップ
を少なくとも含むことを特徴とする、請求項に記載の滅菌方法。
【請求項6】
熱いプリフォームから熱可塑性材料製の容器を製造するための設備における吹込み空気型ろ過手段の滅菌のために使用される、空気をろ過するための少なくとも1つのフィルター(12)を滅菌するための装置(10)であって、
指定された目標温度(Tc)で熱い空気を送達できる空気加熱手段(36)を少なくとも備える第1の回路(C1)と、
過酸化水素を選択的に注入するように制御された調整手段(74)を少なくとも備える第2の回路(C2)と、
熱い空気および過酸化水素蒸気からなる気体混合物を調製するための少なくとも1個のエバポレータ(46)と、
を少なくとも備え、
エバポレータ(46)は、パイプ(60)によってブロー成形回路(14)のパイプ(16)に接続可能であり、前記パイプ(16)は、エバポレータ(46)の下流であって、かつ、ブロー成形回路(14)の他の部品の上流に延在する、前記空気をろ過するための少なくとも1つのフィルター(12)を備える、ことを特徴とする、装置(10)。
【請求項7】
第2の回路(C2)が、液体状態の過酸化水素が充填されるように意図された指定容量を有する、少なくとも1個の貯蔵器(76)を備えることを特徴とする、請求項に記載の滅菌装置。
【請求項8】
エバポレータ(46)を、前記空気をろ過するための少なくとも1つのフィルター(12)を備えるパイプ(16)に選択的に接続する少なくとも1個のパイプ(60)を備えることを特徴とする、請求項またはのいずれか一項に記載の滅菌装置(10)。
【請求項9】
少なくとも1つの開放位置と1つの閉鎖位置との間で、第1の回路(C1)および/または第2の回路(C2)の調整手段を選択的に制御するための制御ユニットを備えることを特徴とする、請求項からのいずれか一項に記載の滅菌装置(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体型ろ過手段、特に吹込み空気を滅菌するための方法および装置に関する。
【0002】
より特定すると、本発明は、気体型ろ過手段を滅菌するための方法および前記滅菌方法によって気体型ろ過手段を滅菌するための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
数多くの種類の気体型ろ過手段、最も特定すると空気型ろ過手段の技術水準は、公知である。
【0004】
このような気体型ろ過手段は特に、熱可塑性材料製の容器を製造するための設備内において、吹込み空気をろ過するために使用されているが、熱可塑性材料製の容器の製造は、熱いプリフォームの型の中で、少なくとも1種の加圧された流体によるブロー成形(または延伸ブロー成形)によって達成される。
【0005】
ボトル、フラスコまたはジャー等の容器は一般に、射出成形によってPET(ポリエチレンテレフタレート)等の熱可塑性材料から事前に製造され、その後、成形が可能な熱いプリフォームを得るように熱的コンディショニングされる、プリフォームから得られる。
【0006】
このようにしてプリフォームから容器を得るために、設備は、前記熱いプリフォームからの容器の成形のための成形機(または「ブロワー」)と組み合わせられた、プリフォームの熱的コンディショニングのための少なくとも1個の炉を備える。有利には、設備は、いわゆる「無菌の」容器を得るような方法で、プリフォームの少なくとも内側を滅菌するための滅菌ユニットをさらに備える。
【0007】
熱いプリフォームをブロー成形または延伸ブロー成形することによって成形を実施するためには、ブロー成形の場合、用途に応じて30barまたは40barの値に到達し得る圧力で圧縮される少なくとも1種の流体、一般に空気等の気体を使用することが、公知である。
【0008】
ブロー成形のために使用される空気は、型の中に配置された熱いプリフォームの開口部(ネック部)を介して、吹込み空気が容器の内面と直接接触するような方法で導入される。
【0009】
しかしながら、内面自体は、後で容器の内容物と接触した状態になるように設計されている。
【0010】
したがって、吹込み空気の品質、より特定すると、微生物等の汚染物質、ダスト等の粒子が存在しないことは、食品包装の場合において、包装された製品の良好な保存、特に保存期間および消費者の安全性を確保できるように考慮すべき、重要なパラメータである。
【0011】
しかしながら、ブロー成形のために使用される圧縮空気の品質は、工業用地の環境および汚染源に対する工業用地の場所に応じて変化する吸入された大気の品質から、流通網および/または設備の状態までにわたる、1組の因子によって判定される。
【0012】
少なくとも1個の圧縮機によって吸入および圧縮された大気は、例えば、多少大きな湿度測定値を有し、この場合、湿気が腐食および微生物の成長を促進する。
【0013】
特に圧縮機の潤滑手段の設計を理由として、例えば潤滑油またはTeflonダストによって、化学物質による空気の汚染を起こす可能性がある圧縮機の選択にも特段の注意が払われる。
【0014】
これは、ブロー成形のために使用されるように意図された圧縮空気が事前に処理される理由であり、最も特定すると、「無菌の」吹込み空気、すなわち、特に微生物を不含の吹込み空気を得るように気体型ろ過手段によってろ過される理由である。
【0015】
ブロー成形のために使用される圧縮空気は一般に、様々な気体型ろ過手段を備えるろ過システムによって順次ろ過される。
【0016】
非限定的な様式において、このようなブロー成形用に意図された空気型ろ過システムは例えば、直列に配置されたており、出力部において無菌の空気を送り出すように意図された、複数のろ過手段を備える。
【0017】
これらの複数のろ過手段において、空気は例えば、特に脱油、水精製およびダストの排除を達成するための第1の「FFP」型ろ過手段、次いで、やはり、においおよび味への悪影響を起こし得る油および気体状の炭化水素蒸気のすべてを除去するための(活性炭を用いる)第2の「AK」型ろ過手段、最後に、微生物を保持するための第3の「SRF」型ろ過手段によって順次ろ過される。
【0018】
実際には、吹込み空気は、汚染物質、最も特定すると微生物(ウイルス、病原菌、芽胞等)をろ過手段の内部に導入することによって、プリフォームの内側の汚染、したがって、容器の内側の汚染の媒介物になる可能性がある。
【0019】
容器の製造法において、熱いプリフォームのブロー成形または延伸ブロー成形によって得られた成形の直後に容器の充填が無菌環境中で実施される場合、ブロー成形のために使用される圧縮空気の品質を制御することは、さらにいっそう重要である。
【0020】
実際には、このような製造法において、滅菌は一般に、プリフォームを容器に変形させる前に、プリフォームから製造された容器の汚染の危険性等、滅菌済みプリフォームの汚染の危険性をなくすことが後で必須になるような方法で、上流側においてプリフォームに実施される。
【0021】
本発明の目的は、気体型ろ過手段を滅菌することであり、排他的ではないが特に、例えば無菌の容器の製造のためのブロー成形用に意図された圧縮空気から微生物を排除するために使用される「SRF」型ろ過手段等の吹込み空気型ろ過手段を滅菌することである。
【0022】
このような気体型ろ過手段を、特定の使用後の滅菌と全く同じようにして最初の使用前に滅菌するための解決法が、求められている。
【0023】
ろ過手段の滅菌は、ろ過手段における微生物の成長を防止し、この結果、このような微生物が使用中に前記ろ過手段から下流側に移動する危険性を排除するように、特に前記ろ過手段の使用に起因して存在する微生物の殺滅を可能にすることである。
【0024】
食品製品の包装のために設計された容器の製造の場合等、工業用途の場合、品質、最も特定すると、このような気体型ろ過手段を使用してろ過された吹込み空気の無菌状態を確保できることが重要である。
【0025】
このような滅菌の場合、経済的な理由のため、ろ過手段の変更頻度を低減することも求められている。
【0026】
気体型ろ過手段(またはフィルター)を滅菌するという目的で、特に低圧で空気をろ過するように設計されたフィルターを滅菌するための水蒸気を使用することが、技術水準から公知である。
【0027】
しかしながら、このような水蒸気による滅菌は、上述のFFP型フィルター等の高圧で動作するために設置されたフィルター等、吹込み空気のろ過用に意図された気体型ろ過手段を滅菌するためにも使用されてきた。
【0028】
このとき、滅菌は一般に、食品用の品質の水蒸気、すなわち、非常に低い含水量および不純物が存在しないことを特徴とする蒸気によって実施される。
【0029】
しかしながら、熱可塑性材料製の容器を製造するための設備において、吹込み空気をろ過するために使用されたろ過手段を上述のように水蒸気によって滅菌することは、下述の詳細に提示されている理由のため、満足ではなかった。
【0030】
最初に、滅菌中に使用された水蒸気の品質が様々であることに気づくことが可能であった。一般に不十分な品質であり、時折、可もなく不可もない程度の品質である、水蒸気の品質は大抵の場合、容器を製造するための設備が同じであっても、工業用地ごとに不均一であることが判明している。
【0031】
このとき、良質の水蒸気を用いた場合でさえ、達成されるろ過手段の滅菌は満足ではない。
【0032】
したがって、前述の条件下においてろ過の品質を保つという目的で、ろ過手段の滅菌頻度の増大およびろ過手段の耐用寿命の顕著な短縮に気づくことは、珍しいことではない。
【0033】
しかしながら、(ろ過手段の変更のような)ろ過手段の滅菌は、使用の中断を必要とし、または本発明者らの使用の例においては、容器の製造の休止を必要とし、これは、経済的な観点において特に有害である。
【0034】
研究により、このような蒸気による滅菌操作の後に、ろ過手段中における過剰な水の存在に気づくことを可能にした。
【0035】
水蒸気の使用によって誘起される120℃より高い温度がろ過手段を損傷させ、このとき、将来の使用に関するろ過手段のろ過特性を劣化させることも、確証することができた。
【0036】
滅菌のために使用される水蒸気の品質が均一性を欠いていることに加えて、特に、このようにして滅菌されたろ過手段中に生じた水の凝縮物の集積に気づくことが可能であったが、これらの凝縮物は、ろ過手段に捕捉された状態のままであり、排除が特に困難であることが判明している。
【0037】
水蒸気による滅菌において、周囲温度で圧縮された空気を使用して、ろ過手段を乾燥させるように水を排除する。このような乾燥は、実用の流量が、例えば、概ね2,000~3,000m/hであるため、大量の空気を必要とする。
【0038】
ろ過手段の構造の悪化を起こすおそれがあるため、乾燥のために使用される空気圧は、特定の圧力値、例えば4barを超えるべきではない。
【0039】
実際には、ろ過手段中の水の存在は、乾燥処理用の空気によるろ過手段の通過を妨害し、水は、ろ過手段の閉塞によって、ろ過手段の圧力降下を変化させる。
【0040】
最後に、乾燥処理用の空気は、気体型ろ過手段が疎水性であるにもかかわらず、ろ過手段の中を通るように力をかけて凝縮物を押し進める傾向がある。
【0041】
したがって、水蒸気による滅菌は、ろ過手段の破壊に至り得るろ過手段の劣化を起こし、このろ過手段の破壊は、全く予測できない性質をもさらに示す。
【0042】
前述の事項からは、このようにして水蒸気によって滅菌された吹込み空気のろ過手段の性能が劣化し、ろ過手段の耐用寿命が大幅に短縮されるという結果になる。
【0043】
さらに、ろ過手段の水蒸気による滅菌後の水の凝縮物の不完全な排除は、後でろ過手段の使用を再開するときに、特に有害であると判明することもある。
【0044】
実際には、次いで、(水が過剰であり、過剰な水の排除も困難であるという理由で)ろ過手段中に依然として存在する水の凝縮物は、吹込み空気等の気体によって下流側に押し進められる。
【0045】
容器を製造するための設備の場合、高圧下の吹込み空気は、水の残留物をろ過手段から下流側に押し進め、すなわち、ブロー成形回路に入るように押し進め、次いで、製造される容器自体に入るように押し進め、この結果として、ブロー成形回路を濡らし、主として、製造された容器の内部に湿気を導入する。
【0046】
しかしながら、製造された容器の内部における湿気の存在は、微生物による汚染の危険性を増大させる。
【0047】
さらに、上述の蒸気の使用以外のフィルターを滅菌するための動作モードも存在する。この動作モードは、化学的な手段、すなわち、特にフィルターを滅菌するための過酸化水素の使用による滅菌である。
【0048】
文献欧州特許第0815919号明細書、米国特許出願公開第2009/169421号明細書、欧州特許第0243073号明細書は、液体状態または気体状態の過酸化水素フィルターを1回含浸させ、熱い空気によって過酸化水素を活性化させることによる、化学的な手段に基づいた滅菌を記述している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0049】
【文献】欧州特許第0815919号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/169421号明細書
【文献】欧州特許第0243073号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0050】
本発明の目的は特に、上述の欠点を解決することであり、最も特定すると、熱可塑性材料製の容器を製造するための設備内で使用される吹込み空気をろ過するための手段等の気体型ろ過手段を滅菌するための新たな手法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0051】
この目的のために、本発明は、前記滅菌方法が、
気体型ろ過手段の中を通るように熱い空気および指定量の過酸化水素蒸気を含む気体混合物を流通させるものである、施用ステップであって、前記指定量の過酸化水素蒸気が、連続する2回の注入の間に所与の時間間隔(t)を空けて、所与の用量の液体状態の過酸化水素を熱い空気に逐次注入することによって得られる、施用ステップと、
前記時間間隔(t)の最中に、前記ろ過手段の中を通るように熱い空気を流通させて、前記施用ステップ中に前記ろ過手段に蓄積された過酸化水素のすべてまたは一部を蒸発により排除するものである、滅菌ステップと、
を少なくとも含むこと特徴とする、気体型ろ過手段を滅菌するための方法を提案する。
【0052】
有利には、本発明による滅菌方法は、ろ過手段のろ過性能を維持し、ろ過手段の耐用寿命を延長し、最低でも耐用寿命を保つような方法でろ過手段の完全性を保ちながら、効果的に気体型ろ過手段の効果的な滅菌を可能にする。
【0053】
実際には、ろ過手段の構造の劣化の危険性、さらには破壊の危険性が、本発明による化学的な滅菌によって排除される。
【0054】
水蒸気による滅菌との比較によれば、本発明は、過酸化水素凝縮物が熱い空気による加熱によって順次排除されるため、大量の空気を必要としない。
【0055】
本発明による滅菌は、水蒸気による滅菌のための方法における乾燥のために使用された空気に比べて、または技術水準によれば連続的である注入された過酸化水素の蒸発のために使用される空気に比べて100分の1未満である熱い空気の流量を有する空気中であるので、より経済的である。
【0056】
有利には、混合物を滅菌することは、熱い空気と蒸気との気体混合物がろ過手段と接触したときに凝縮によってろ過手段に蓄積された、指定用量の蒸気状態の過酸化水素を含む。
【0057】
有利には、次いで、過酸化水素凝縮物は、熱い空気による加熱による蒸発によって徐々に排除されるが、前記蒸発は少なくとも、連続する2種の用量の液体状過酸化水素の注入の間に実施される。
【0058】
重要な一特徴によれば、本発明による滅菌方法が本質的に「化学的」な方法であることを十分に理解すべきである。
【0059】
実際に、水蒸気による滅菌との比較によれば、滅菌効果は、水蒸気による熱の供給によって、ろ過手段中に存在する微生物が熱により殺滅されることに起因しない(またはこの熱による殺滅のみに起因しない)。
【0060】
本発明において、熱い空気には、2つの目的があり、すなわち、ろ過手段において凝縮した過酸化水素を熱活性化するという目的と、熱い空気の施用期間に応じて、ろ過手段から過酸化水素の少なくとも一部を蒸発により排除するという目的を有する。
【0061】
熱い空気は最初に、過酸化水素凝縮物中に存在する水の蒸発によって緩やかに排除されるが、この排除は、過酸化水素の濃度を徐々に上昇させ、したがって、過酸化水素の滅菌効果を増大させる効果を及ぼす。
【0062】
過酸化水素(H)によって形成された滅菌剤の場合、熱活性化は、熱い空気が過酸化水素に作用して、過酸化水素の化学結合を切断し、これにより、微生物の殺滅を起こし、所望の度合いの滅菌を達成することができる、活性なフリーラジカル(OH)が出現することを指す。
【0063】
本発明によるろ過手段の滅菌のために使用される滅菌剤は有利には、特に食品分野においてその殺菌特性で知られる、過酸化水素(H)である。
【0064】
過酸化水素が、容器を製造するための設備においても、熱可塑性材料から製造されたプリフォームの少なくとも内側を滅菌するために使用される場合、過酸化水素の供給源は例えば、一方に吹込み空気のろ過手段を滅菌するための装置を有し、他方にプリフォームを有する、一般的な供給源であり得る。
【0065】
有利には、本発明によるろ過手段を滅菌するための方法は、前記指定用量から得られた過酸化水素蒸気を含む気体混合物を施用するための少なくとも1つのステップと、熱い空気を使用する滅菌ステップとを交代で含み、すなわち、交互に含む。
【0066】
前記施用ステップおよび滅菌ステップはそれぞれ、滅菌サイクルの実施を目的として有利には「n」回の回数繰り返される一連の操作を構成しており、ここで、過酸化水素凝縮物の蒸発は、指定用量の過酸化水素の連続する2回の注入の間に、少なくとも所与の時間間隔にわたって実施される。
【0067】
前記一連の操作を「n」回繰り返した後、サイクルが終了したときに、滅菌方法は有利には、前記所与の時間間隔の最中と同様に、前記ろ過手段の中を通るように熱い空気のみを流通させて、蒸発による過酸化水素の排除を必要に応じて達成するものである、追加の滅菌ステップを含む。
【0068】
追加の滅菌ステップは、特に前記時間間隔の値に基づいて指定された期間の最中に実施されるが、前記ステップは、前記時間間隔が、各指定用量の注入後に蓄積された過酸化水素凝縮物の完全な蒸発を確実にするために十分である場合、省略されることが可能である。
【0069】
過酸化水素の逐次注入、すなわち、蒸気の指定量のうちのある割合を施用する前記ステップと、次いで滅菌のために熱い空気を施用する前記ステップとを交互に繰り返すことは有利には、ろ過手段を飽和させないことを可能にし、特に、あらゆる閉塞を防止することを可能にする。
【0070】
所与の用量の過酸化水素が逐次注入されるため、最小限の量の過酸化水素が蓄積されるが、この過酸化水素は後で、前記所与の時間間隔の最中に、熱い空気によって完全にまたは少なくとも部分的に排除されることが可能であり、この排除は、新たな所与の用量を注入することによってなされる新たな施用の開始前に行われる。
【0071】
有利には、逐次注入は、ろ過するための手段を滅菌するに必要なエネルギーの量の低減を可能にし、特に温度効果に起因した劣化からろ過するための手段を保護することを可能にする。
【0072】
過酸化水素のすべての蒸発を蒸発させるために必要な熱い空気の総量(したがって、エネルギーの総量)は、前記過酸化水素が断続的に施用された場合、用量の合計に相当する量が1回で施用された場合、より少ない。
【0073】
有利には、指定用量の当量を蒸発させるために必要な熱い空気の温度も同様に、この熱い空気の温度がより低く、そのため、水蒸気との比較によって事前に観察された劣化等の劣化からろ過するための手段の保護に関与する。
【0074】
蒸発の後、気体状態の過酸化水素は自由に、ろ過手段を完全に通過し、内側に向かって奥深く浸透することができるが、水蒸気凝縮物の場合と同様に、ろ過手段の構造を決して変更することがない。
【0075】
ある等しい量の過酸化水素蒸気に関して、ろ過手段によって達成される滅菌は、同等の量の過酸化水素蒸気を1回放出する場合に比べて、前記施用ステップおよび滅菌ステップからできた一連の操作を「n」回順次実施することによって、より良好に達成される。
【0076】
本発明による滅菌方法の他の特徴によれば、
本方法は、施用ステップ中に使用される前記気体混合物を得るように、蒸発手段中にある前記所与の用量の液体状態の過酸化水素を気化させるものである、少なくとも1つの気化ステップを含み、
本方法は、連続する2回の注入の間に前記所与の時間間隔を空けて、前記所与の用量の液体状態の過酸化水素を熱い空気の連続流に逐次注入し、前記気体混合物を得るように全用量を前記蒸発手段に導入するものである、少なくとも1つの注入ステップを含み、
前記所与の用量の過酸化水素を注入するためのステップは、前記所与の用量の液体状態の過酸化水素の連続する2回の注入の間で、所与の時間経過の最中において開放位置にあるときと、所与の時間間隔の最中において閉鎖位置にあるときとのそれぞれにおいて、調整手段を選択的に制御することによって逐次実施され、
滅菌方法は、前記施用ステップおよび滅菌ステップを含む一連の操作が「n」回の回数繰り返される少なくとも1つのサイクルを実施するものであり、
本方法は、過酸化水素を確実に蒸発させるための時間間隔に基づいて決定された期間にわたって、前記ろ過手段の中を通るように熱い空気のみを流通させるものである、少なくとも1つの追加の滅菌ステップを含む。
【0077】
本発明は、指定された目標温度で熱い空気を送達できる空気加熱手段を少なくとも備える第1の回路と、過酸化水素を選択的に注入するように制御された調整手段を少なくとも備える第2の回路と、熱い空気および過酸化水素蒸気からなる気体混合物を調製するための少なくとも1個のエバポレータと、を少なくとも備える、滅菌装置も提案する。
【0078】
本発明による滅菌装置の他の特徴によれば:
第2の回路は、液体状態の過酸化水素を充填されるように設計された指定容量を有する、少なくとも1個の貯蔵器を備え、
本装置は、前記ろ過手段を備えるパイプにエバポレータを選択的に接続する少なくとも1個のパイプを備え、
本装置は、少なくとも1つの開放位置と1つの閉鎖位置との間で、第1の回路および/または第2の回路の調整手段を選択的に制御するための制御ユニットを備える。
【0079】
本発明に関する他の特徴および利点は、下述の説明を読めば明確になる。下述の説明を理解するという目的で、当該設備にある気体型ろ過手段を滅菌するために容器製造用設備に統合されるように設計された滅菌装置の一実施形態を図示する、単一の図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
図1】気体型ろ過手段12を滅菌するための滅菌装置10の一実施形態を示す空気回路図(pneumatic diagram)が示されている図である。
【発明を実施するための形態】
【0081】
本実施形態において、前記気体型ろ過手段12は、吹込み空気型ろ過手段からなる。
【0082】
ろ過手段12は、熱いプリフォームから熱可塑性材料製の容器を製造するための設備(図示なし)の中において、ブロー成形流体として使用できる無菌の空気を送達するための高圧圧縮空気をろ過するように、設計されている。
【0083】
以下において吹込み空気と呼ばれている、容器を形成するための熱いプリフォームのブロー成形用に使用される高圧圧縮空気は、「無菌の」空気、すなわち、汚染物質を不含の、最も特定すると微生物を不含の空気にすべきである。
【0084】
一般に、「高圧」は、特定の施用のために25~40barに到達し得る、吹込み空気の最終的な圧力と、予備ブロー成形またはブロー成形用に意図されたより低い圧力、例えば7~20barの間の圧力との両方を指す。
【0085】
本発明によれば、空気型ろ過手段12の化学的な滅菌は、前記ろ過手段12に蓄積された後に、滅菌装置10によって生成された熱い空気による蒸発によって熱活性化され、排除されることになる、蒸気状態の少なくとも1種の滅菌剤の使用によって開始される。
【0086】
ろ過手段の滅菌のために使用される滅菌剤は、過酸化水素(H)である。
【0087】
本図面に示された実施形態において、ろ過手段12は、少なくとも1個のフィルターを備える。
【0088】
図示なしの一変形形態において、ろ過手段12は、ブロー成形用に意図された空気をろ過するための1個より多いフィルターを備える。
【0089】
無菌の空気を送達するために、ろ過手段12は、例えば、少なくとも1個の「SRF」型フィルターからなる。
【0090】
好ましくは、本図面に示された前記ろ過手段12は、上述の種類のろ過システムにおいて最後にある複数のろ過手段を形成し、特に、ブロー成形のために空気を使用する前に最終的な空気のろ過を実施することが可能である。
【0091】
好ましくは、前記複数のろ過システムは、空気を除湿するための手段を備える。
【0092】
より特定すると、このようなろ過手段12は、空気から微生物を排除するように意図されており、空気からの微生物の排除を実施するために1つより多いろ過段を含み得る。
【0093】
図示なしの一変形形態において、ろ過手段12は、二重のろ過を実施するための、例えば直列の状態である、少なくとも2つのろ過段を備える。ろ過段の数とは無関係に、1つのろ過段は、1個より多いろ過手段(またはフィルター)、例えば平行の状態である2個のフィルターを備えてもよい。
【0094】
成形機または「ブロワー」(図示なし)のブロー成形回路14のごく一部のみが、本図面において示されていた。
【0095】
公知のように、このような成形機は、例えば回転式のものであり、熱いプリフォームから熱可塑性材料製の容器をブロー成形または延伸ブロー成形することによる成形のために複数の設置設備を備え付けられている。
【0096】
ろ過手段12は、メーンパイプ16内に配置されている。パイプ16は、ろ過手段12から上流側にある一方の端部が、加圧下で前記圧縮空気を送達し、用途に応じて最大値が決定される、吹込み空気供給源18に接続されている。
【0097】
調整手段20は、パイプ16内において、前記吹込み空気供給源18とろ過手段12との間に配置されており、特に、前記滅菌装置10による滅菌中に前記ろ過手段12を隔離することができる。
【0098】
開放位置においては、調整手段20は、上流側に配置された吹込み空気供給源18から始めて、パイプ16内で上流側から下流側までにわたる空気の流通を可能にし、閉鎖位置においては、調整手段20は、吹込み空気供給源18と、下流側に配置されたろ過手段12との間で、パイプ16内における前記空気の流通を遮断する。
【0099】
パイプ16は、ろ過手段12から下流側にある他方の端部が、ブロー成形回路14の少なくとも1個の部品15に接続されており、部品15により、前記ろ過手段12によってろ過された吹込み空気は、前記容器成形機の型と組み合わせられた、少なくとも1個のノズル等のブロー成形手段(図示なし)に向けられる。
【0100】
調整手段22は、特に滅菌中におけるブロー成形回路14の前記部品15に対して前記ろ過手段12の隔離を可能にするという目的で、パイプ16内において、ブロー成形回路14の前記部品15とろ過手段12との間に配置されている。
【0101】
好ましくは、調整手段20および22は、ソレノイドバルブ等の少なくとも1個のバルブによって形成される。
【0102】
調整手段20および22は、制御ユニット(図示なし)により、少なくとも1つの開放位置と1つの閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0103】
開放位置においては、調整手段22は、パイプ16内における上流側から下流側への空気の流通を可能にし、閉鎖位置においては、調整手段22は、ろ過手段12と、下流側に配置されたブロー成形回路14の部品15との間で、パイプ16内における前記空気の流通を遮断する。
【0104】
有利には、滅菌装置10は、前記滅菌装置10がアクティブでないスリープ状態と、ろ過手段12を滅菌するために使用される滅菌装置10がアクティブである使用状態との間で、選択的に制御される。
【0105】
好ましくは、本実施形態によれば、滅菌装置10は、熱いプリフォームのブロー成形または延伸ブロー成形によって熱可塑性材料製の容器を製造するための設備を備える。
【0106】
有利には、滅菌装置10は、前記設備が新たなものであるか既存のものであるかにかかわらず、製造設備を備えることができる。
【0107】
一変形形態として、滅菌装置10は、様々な気体型ろ過手段を滅菌できる設備の独立単位を構成する。
【0108】
より特定すると、滅菌装置10は、当該設備にある空気型ろ過手段12の滅菌を目的としたこのような設備のブロー成形機(またはブロワー)と組み合わせられている。
【0109】
ここで、本発明による空気型ろ過手段の滅菌装置10は特に、プリアンブルにおいて記述されたような技術水準による水蒸気式滅菌装置を置きかえることが可能である。
【0110】
好ましくは、滅菌装置10は、所定位置にある、すなわち、設備によって容器が製造されるときおよびアクティブでない滅菌装置10がスリープ状態であるときに前記ろ過手段12が占める使用位置にある吹込み空気型ろ過手段12を滅菌することができる。
【0111】
有利には、介入は、ろ過手段12に必要とされず、特に、分解および再組立てを開始するための人間の介入は、必要とされない。
【0112】
したがって、滅菌は、滅菌装置10の制御によって自動的に実施することが可能である。
【0113】
滅菌装置10によって、このような吹込み空気型ろ過手段12の滅菌を実施するために、容器の製造は、事前に中断されているべきである。
【0114】
設備の動作モードの変更は最初に、熱いプリフォームから容器が製造可能である容器を製造するための動作モードから、容器の製造が停止する別の動作モード、いわゆる介入モードに切り替えることによって、開始される。
【0115】
このとき、特に、滅菌装置10による吹込み空気型ろ過手段12の滅菌等の介入が実施可能である。
【0116】
吹込み空気型ろ過手段12の滅菌開始を目的とした設備の動作モードの変更は、スリープ状態から使用状態に切り替える、アクティブ化された滅菌装置10の状態の変更が伴われる。
【0117】
以下において、本図面に例示の実施形態によるろ過手段を滅菌するための装置10が説明され、装置10の動作も、後で詳細に説明される。
【0118】
本図面において示された実施形態において、滅菌装置10は、この場合においては過酸化水素(H)によって形成された滅菌剤のための第2の回路C2と結合された、主として空気のための第1の回路C1を少なくとも備える。
【0119】
滅菌装置10は特に、本発明による気体型ろ過手段を滅菌するための方法の実施のために設計されている。
【0120】
滅菌装置10は特に、熱いプリフォームから熱可塑性材料製の容器を製造するための設備内における、吹込み空気型ろ過手段の滅菌のために使用されるように設計されている。
【0121】
本発明によれば、気体型ろ過手段を滅菌するための方法は、
気体型ろ過手段の中を通るように熱い空気および指定量の過酸化水素蒸気を含む気体混合物を流通させるものである、施用ステップであって、前記指定量の過酸化水素蒸気が施用前に、連続する2回の注入の間に所与の時間間隔(t)を空けて、所与の用量の液体状態の過酸化水素を逐次注入することによって得られる、施用ステップと、
前記時間間隔(t)の最中に、前記ろ過手段の中を通るように熱い空気を流通させて、前記施用ステップ中に前記ろ過手段に蓄積された過酸化水素のすべてまたは一部を蒸発により排除するものである、滅菌ステップと、
を少なくとも含む。
【0122】
滅菌装置10の第1の回路C1は、上流側端部が圧縮空気供給源26に接続された少なくとも1個のパイプ24を備える。
【0123】
好ましくは、圧縮空気供給源26は、指定圧力、例えば約7barの低圧で空気を送達する、圧縮空気流通網である。
【0124】
有利には、第1の回路C1は、前記供給源26によって送達された圧縮空気型ろ過手段28を備える。
【0125】
好ましくは、ろ過手段28は、圧縮空気中に存在する汚染物質を排除することができ、パイプ24内において、上流側端部が供給源26に接続された状態で、第1の回路C1の入力部に配置されている。
【0126】
有利には、第1の回路C1は、一定の流量を確保するためにパイプ24内で流通する圧縮空気の圧力を調整するような、圧力調整手段30を備える。
【0127】
圧力調整手段30は、例えば、圧縮空気の動圧を調整するメンブレン型圧力調整装置からなる。
【0128】
好ましくは、圧力調整手段30は、パイプ24内において、圧縮空気をろ過するための手段28から下流側に配置されている。
【0129】
有利には、第1の回路C1は、パイプ24内における空気の流通を調整するための手段32を備える。好ましくは、調整手段32は、ソレノイドバルブ等の少なくとも1個のバルブによって形成される。
【0130】
調整手段32は、パイプ24内において、例えば圧力調整手段30から下流側に配置されており、パイプ24内に圧縮空気の流通を選択的に確保するように制御される。
【0131】
調整手段32は、制御ユニット(図示なし)により、少なくとも1つの開放位置と1つの閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0132】
好ましくは、滅菌装置10は、特に調整手段のすべてを制御するための制御ユニットを備える。
【0133】
開放位置においては、調整手段32は、パイプ24内における上流側から下流側への圧縮空気の流通を可能にし、閉鎖位置においては、調整手段32は、パイプ24内における前記空気の流通を遮断する。
【0134】
好ましくは、第1の回路C1は、前記パイプ24内で流通する圧縮空気の圧力を測定するように配置された、圧力測定手段34を備える。
【0135】
有利には、第1の回路C1は、パイプ24内で選択的に流通される圧縮空気を加熱するための、加熱手段36を備える。
【0136】
圧力測定手段34は好ましくは、調整手段32から下流側で加熱手段36から上流側に配置されている。
【0137】
圧力測定手段34は例えば、特に第1の回路C1のパイプ24内で流通している空気の動圧のモニタリングを可能にする、圧力プローブによって形成される。
【0138】
加熱手段36は例えば、パイプ24内で流通している圧縮空気を所与の目標温度(Tc)に加熱することができる、空気加熱装置を少なくとも備える。
【0139】
空気を加熱するための手段36は、下流側で流通する空気の温度が少なくとも前記目標温度(Tc)であるように、選択的に制御される。
【0140】
好ましくは、所与の目標温度(Tc)は、概ね220℃の温度である。このような目標温度値(Tc)は、熱い空気が前記ろ過手段12と接触したときに、約110℃の温度を有する熱い空気を得ることを可能にする。
【0141】
このような熱い空気の温度、有利には120℃未満の温度は、熱い空気がろ過手段12と接触したときにろ過手段12を悪化させないようにすることを可能にする。
【0142】
加熱手段36を選択的に制御するため、および熱い空気の温度をモニタリングするために、滅菌装置10の回路C1は、温度測定手段38を備える。
【0143】
温度測定手段38は、前記少なくとも1個の加熱装置によって形成される加熱手段36を通過した後に、パイプ24内で流通する熱い空気の温度を測定することができる。
【0144】
好ましくは、空気の温度を測定するための手段38は、前記加熱手段36から下流側に配置されている。
【0145】
滅菌装置10の回路C1は、上流側端部がパイプ24に接続されており、他の下流側端部が、滅菌装置10の外部に排出するための手段42に接続された、パージパイプ40を備える。
【0146】
排出手段42は、特に空気の温度が前記目標温度(Tc)に合致していない場合、熱いか否かにかかわらず空気を収集するように設計されている。
【0147】
好ましくは、パージパイプ40は、空気を加熱するための手段36から下流側にあるパイプ24に接続されている。
【0148】
調整手段44は、パージパイプ40内に配置されており、パイプ24の側管であるパイプ40内における空気の流通を選択的に確保するように制御される。
【0149】
好ましくは、調整手段44は、少なくとも1個のソレノイドバルブによって形成される。
【0150】
調整手段44は、前記制御ユニット(図示なし)により、少なくとも1つの開放位置と1つの閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0151】
開放位置においては、調整手段44は、パージパイプ40内における上流側から下流側への圧縮空気の流通を可能にし、閉鎖位置においては、調整手段44は、パージパイプ40内における前記空気の流通を遮断する。
【0152】
第1の回路C1のパイプ24は、圧縮空気供給源26に対して下流側または反対側にある少なくとも1個のエバポレータ46を別の端部に備える。
【0153】
好ましくは、接続部48は、パイプ24と、前記少なくとも1個のエバポレータ46の入口との間に挿入されている。
【0154】
例えば「T」を反転した形状である接続部48は、過酸化水素を注入するための手段50が入り込んでいる、内側メーンパイプを備える。
【0155】
有利には、過酸化水素によって形成される滅菌剤を注入するための手段50は、非常に微細な液滴によって形成されたミストの形態の滅菌剤をスプレーすることができる。
【0156】
滅菌装置10の第2の回路C2から過酸化水素を注入するためのパイプ52は、当該接続部を通過する熱い空気中に液体状態の過酸化水素を注入するための接続部48のパイプに入り込んでいる、前記注入手段50に接続されている。
【0157】
エバポレータ46は、空洞54を備え、空洞54の内部は、第1の回路C1のパイプ24から得られた熱い空気と、第2の回路C2の注入パイプ52から得られた液体状態の過酸化水素との混合物から滅菌剤蒸気を生成するための加熱手段56が少なくとも配置されている。
【0158】
温度測定手段58は、空洞54の内部に存在し、熱い空気および過酸化水素蒸気からなる、混合物の温度を測定するためにエバポレータ46と組み合わせられており、この混合物は有利には、用量により、接続部48の領域中に逐次導入される。
【0159】
エバポレータ46は、パイプ60によってブロー成形回路14のパイプ16に接続されている。パイプ60の上流側端部は、エバポレータ46の空洞54と連通しており、パイプ60の他方の下流側端部がパイプ16に接続している。
【0160】
滅菌装置10のパイプ60は、調整手段20とろ過手段12との間にあるパイプ16に接続している。
【0161】
調整手段62は、前記ろ過手段12の滅菌のためにブロー成形回路14、より厳密にはパイプ16に導入されるように設計された、エバポレータ46によって生成された熱い空気および過酸化水素蒸気からなる気体混合物の、前記パイプ60内における流通を選択的に制御するように、パイプ60内に配置されている。
【0162】
好ましくは、調整手段62は、ソレノイドバルブ等の少なくとも1個のバルブによって形成される。調整手段62は、制御ユニット(図示なし)により、パイプ60内における混合物の流通を可能にする少なくとも1つの開放位置と、パイプ60内における流通を遮断する1つの閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0163】
温度測定手段58は特に、少なくとも加熱手段56および/または調整手段62を制御するために使用される。
【0164】
排出パイプ64は、ろ過手段12の滅菌後の混合物からの排出物を、下水管等の収集手段66に向かって排出するために設置されている。
【0165】
排出パイプ64は、ろ過手段12と調整手段22との間にあるパイプ16に接続された端部と、下流側において前記収集手段66と連通した別の端部とを備える。
【0166】
ソレノイドバルブ等の調整手段68は、前記パイプ64内における流通を制御するために、排出パイプ64内に配置されている。
【0167】
調整手段68は、制御ユニット(図示なし)により、排出パイプ64内における流通を可能にする少なくとも1つの開放位置と、前記パイプ64内における流通を遮断する閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0168】
調整手段68が開放位置にある場合、パイプ60によってパイプ16に導入された混合物の一部は、ろ過手段12を滅菌した後に、排出パイプ64を介して収集手段66に向かって排出される。
【0169】
温度測定手段65は、排出パイプ64内の温度を測定するために配置されている。
【0170】
好ましくは、温度測定手段65は、熱電対からなる。
【0171】
有利には、第1の温度測定手段65は、ろ過手段12の滅菌中における温度のモニタリングを実行しおよび制御ユニットに測定値を戻すことを可能にする。
【0172】
好ましくは、処理手段70は、収集手段66から上流側にある排出パイプ64に挿入されている。
【0173】
このような処理手段70は、例えば水を含み、特に排出パイプ64内を流通している排出物中に気体状態で存在する過酸化水素を処理するために設計されている。
【0174】
過酸化水素濃度を測定するための手段72は有利には、特に収集手段66に向かって排出する前にモニタリングを実施するように、処理手段70と組み合わせられている。
【0175】
過酸化水素濃度を測定するための手段72は有利には、滅菌サイクルが終了したときに、測定された過酸化水素の量が、過酸化水素のすべてが適切に蒸発したことを意味するしきい値より少ないことを確実にすべく確認するために、使用される。
【0176】
滅菌装置10の第2の回路C2は、ろ過手段12を滅菌するために使用される過酸化水素を送達するように設計されている。
【0177】
接続部48および注入手段50を介して滅菌装置10の熱い空気の第1の回路C1に接続された、過酸化水素を注入するためのパイプ52は、調整手段74を備える。
【0178】
ソレノイドバルブ等の調整手段74は、注入パイプ52内に配置されており、制御ユニット(図示なし)により、パイプ52内における流通を可能にする少なくとも1つの開放位置と、パイプ52内における流通を遮断する閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0179】
過酸化水素の「指定量」という表現は、滅菌サイクルのためのろ過手段を滅菌するために必要な過酸化水素の量を意味する。
【0180】
さらに、「所与の用量」および「指定用量」という表現は、フィルター滅菌サイクルを実施するために必要な過酸化水素の指定量のうちのある割合であると理解されている。
【0181】
したがって、所与の用量の合計は、ろ過手段滅菌サイクルを実施するために必要な過酸化水素の指定量に相当する。
【0182】
第2の回路C2は、指定容量を有する少なくとも1個の貯蔵器76を備える。貯蔵器76は、指定量の液体状態の過酸化水素を充填されるように設計されている。
【0183】
好ましくは、貯蔵器76は、供給パイプ78によって、過酸化水素供給源80に接続されている。過酸化水素は、例えば、概ね25%の濃度を有する。
【0184】
好ましくは、パイプ78は、特にメンテナンス介入を可能にするような方法で供給源80からパイプ78を隔離することが可能であり、したがって、第2の回路C2を隔離することが可能である、少なくとも1個のバルブ79を備える。
【0185】
有利には、パイプ78は、貯蔵器76から上流側において、過酸化水素をろ過するためのろ過手段82を備える。
【0186】
第2の回路C2は、前記パイプ78内における過酸化水素の流通を制御するために、供給パイプ78内において、供給源80と貯蔵器76との間に配置された調整手段84を備える。
【0187】
好ましくは、調整手段84は、ろ過手段82から下流側で貯蔵器76から上流側に配置されており、より厳密には、パイプ78への注入パイプ52の接続部から上流側に配置されている。
【0188】
調整手段84は、例えば、2/2方型ソレノイドバルブ等のソレノイドバルブによって形成される。
【0189】
調整手段84は、制御ユニット(図示なし)により、パイプ78内における流通を可能にする少なくとも1つの開放位置と、パイプ78内における流通を遮断する閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0190】
調整手段84(およびバルブ79)が開放位置を占めている場合、液体状態の過酸化水素は、有利にはろ過手段82によってろ過されることによって、供給源80から貯蔵器76に流れる。
【0191】
貯蔵器76は、例えば、ろ過手段12の滅菌を可能にする滅菌サイクルを実施するために必要な過酸化水素の量に相当する、指定容量を有する。
【0192】
当然ながら、貯蔵器76の容量は、用途に応じて変化し得るが、より大きいこともあり得、1回の滅菌サイクルの実施のために必要な量に相当しないこともあり得る。
【0193】
第2の回路C2は、貯蔵器76の充填またはパージを制御するための、プローブ等のレベル測定手段86、88を備える。
【0194】
レベル測定手段は、貯蔵器76内の低レベルを測定するための少なくとも第1の測定手段86と、貯蔵器76内の高レベルを測定するための第2の測定手段88とを備える。
【0195】
有利には、前記測定手段86および88は、特に、貯蔵器76が所望の量の過酸化水素を収容したときに充填を遮断するように調整手段84の閉鎖を制御するための、制御ユニット(図示なし)に接続されている。
【0196】
有利には、貯蔵器76は、一方の端部が圧縮空気の第1の回路C1に対して上流側に接続されており、他方の下流側端部が貯蔵器76に接続された、パイプ90によって加圧されることが可能である。
【0197】
好ましくは、パイプ90は、圧力調整手段30から下流側で調整手段32から上流側において、第1の回路C1のパイプ24に接続されている。
【0198】
調整手段92は、貯蔵器76の加圧を制御するために、パイプ90内に配置されている。
【0199】
調整手段92は、例えば、3/2方型ソレノイドバルブ等のソレノイドバルブからなる。
【0200】
調整手段92は、制御ユニット(図示なし)により、パイプ90内における流通を可能にする少なくとも1つの開放位置と、パイプ90内における流通を遮断する閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0201】
調整手段92の開放位置において、第1の回路C1から得られた圧縮空気は、貯蔵器76内に存在する液体状の過酸化水素に、例えば概ね7barの圧力または大気圧より高い圧力を加えるような方法で、貯蔵器76の内部に与えられる。
【0202】
加圧は、貯蔵器76の外部への、特に注入パイプ52に向かうような、過酸化水素の良好な流れを確保する。
【0203】
調整手段92は、特に貯蔵器76への滅菌剤の充填中において、外気に触れることを可能にする換気機能を確保し、このとき、貯蔵器76の加圧は、充填後に実施される。
【0204】
好ましくは、過酸化水素の第2の回路C2は、特に前記貯蔵器76の内部の圧力およびこの圧力の変化を測定するための、貯蔵器76と組み合わせられた圧力測定手段94を備える。
【0205】
圧力測定手段94は、例えば、制御ユニットに接続された少なくとも1個の圧力センサーを備える。
【0206】
有利には、圧力測定手段94は、圧力の変化をモニタリングして、注入パイプ52によって注入された過酸化水素の量を測定することができる。
【0207】
滅菌装置10の第2の回路C2は、上流側端部が貯蔵器76の下側部分に接続されており、他方の下流側端部が滅菌装置10の外部への排出手段97に接続された、パージパイプ96を備える。
【0208】
排出手段97は、液体状態の過酸化水素からなる滅菌剤を収集するように設計されている。
【0209】
好ましくは、パージパイプ96は、貯蔵器76の下側部分に接続されている。
【0210】
調整手段98は、パージパイプ96内に配置されており、排出手段97に向かって、選択的に過酸化水素の流通を確保するように制御される。
【0211】
好ましくは、調整手段98は、少なくとも1個のソレノイドバルブによって形成される。調整手段98は、前記制御ユニット(図示なし)により、少なくとも1つの開放位置と1つの閉鎖位置との間で選択的に制御される。
【0212】
開放位置において、調整手段98は、貯蔵器76から排出手段97に向かうように、パイプ96内における過酸化水素の流通を可能にする。
【0213】
閉鎖位置において、調整手段98は、パージパイプ96内における過酸化水素の流通を遮断する。
【0214】
第2の回路C2は、有利にはろ過手段82から下流側にある供給パイプ78に接続された、パイプ100を備える。
【0215】
パイプ100は、滅菌装置10を備える容器製造設備内で使用される少なくとも1個の他の滅菌装置に、液体状態の過酸化水素を供給するように意図されている。
【0216】
好ましくは、パイプ100は、パイプ100内における過酸化水素の流通を遮断することができる、少なくとも1個のバルブ101を備える。
【0217】
有利には、前記他の滅菌装置は、熱可塑性材料製の容器の製造という目的で、プリフォームの内側を少なくとも滅菌するために使用されるものである。
【0218】
先ほど説明された実施形態による滅菌装置10の使用、より特定すると、このような滅菌装置10による本発明による滅菌方法の実施が、次に説明される。
【0219】
上述に示されたように、吹込み空気のろ過手段12の滅菌を開始するために、設備または最低でも成形機(または「ブロワー」)は、容器の製造を中断し、容器製造動作モードから介入動作モードへの切替えによって動作モードを変更するように、調整される。
【0220】
滅菌装置10はやはり、ろ過手段12の滅菌を開始するようにスリープ状態から使用状態に切り替わるように、選択的に調整される。
【0221】
設備が容器製造動作モードである場合、滅菌装置10は、実際には、スリープ状態である。
【0222】
このとき、調整手段20、22および44は、それぞれ開放位置にあり、滅菌装置10に関する他の調整手段は、閉鎖位置にある。
【0223】
好ましくは、ろ過手段12を滅菌するための方法は、滅菌装置10の状態の変更後に開始し、ろ過手段12の滅菌開始前に1つまたは複数の準備ステップを実施するものである、予備段階を含む。
【0224】
予備段階は、特にろ過手段12の滅菌を可能にするようにろ過手段12を隔離するための、少なくとも1つのステップを含む。
【0225】
隔離ステップは、特に前記ろ過手段12から下流側に配置された吹込み空気回路14に対して、滅菌すべき空気型ろ過手段12を隔離することができる。
【0226】
有利には、滅菌は、ろ過手段12の分解なしで、滅菌装置10によって自動的に、「オンライン」で実施される。
【0227】
滅菌装置10を調整するための手段20、22、44のうちのいくつかがソレノイドバルブからなる場合、隔離ステップは、滅菌装置10を調整するための手段20、22、44のうちのいくつかを、開放位置から閉鎖位置になるように制御して、前記ろ過手段12を隔離するものである。
【0228】
一方として、滅菌方法において使用される熱い空気を得ることができ、他方として、過酸化水素蒸気とを得ることができるようにすべく、前記加熱装置を少なくとも備える空気加熱手段36と、エバポレータ46を加熱するための手段56とにはそれぞれ、電圧をかけた状態で給電される。
【0229】
供給源26によって送達された圧縮空気は、第1の空気回路C1に導入される。
【0230】
有利には、空気は、特に第1の空気回路C1の前記加熱手段36によって加熱される前に、1つまたは複数の処理ステップを受ける。
【0231】
空気は、予備段階中において、望ましい温度に到達するまで前記加熱手段36によって加熱されるが、本方法によるろ過手段12の滅菌中にも加熱される。
【0232】
好ましくは、本方法は、圧縮空気供給源26によって送達された空気をろ過するものである、空気をろ過するための少なくとも1つのステップを含む。
【0233】
滅菌装置10において、概ね7barの圧力で空気を送達する低圧圧縮空気流通網等の供給源26によって供給された圧縮空気は、ろ過手段28によってろ過される。
【0234】
好ましくは、本方法は、前記圧縮空気供給源26によって送達される空気の圧力を調整して、一定の空気流量をもたらすような方法で、前記供給源26から第1の回路C1内に指定圧力を得るものである、少なくとも1つの圧力調整ステップを含む。
【0235】
好ましくは、前記圧力調整ステップは、圧縮空気をろ過するためのステップの後に、ろ過手段28から下流側に配置された第1の回路C1の圧力調整手段30を使用して実施される。
【0236】
有利には、本方法は、空気圧が前記指定圧力に等しいかどうかを制御するように、前記圧力調整手段30から下流側において空気圧を測定するものである、空気圧を測定するための少なくとも1つのステップを含む。
【0237】
好ましくは、本方法の予備段階は、少なくとも指定された目標温度(Tc)に到達するまで、圧縮空気供給源26によって送達された空気を加熱するものである、空気を阻止するためのステップを含む。
【0238】
上述に示されたように、加熱されるように意図された空気は、有利には、事前にろ過および/または圧力調整される。
【0239】
空気を阻止するためのステップはやはり、少なくとも指定された目標温度(Tc)に到達するまで、エバポレータ46の空洞54内の空気を加熱するものである。
【0240】
空気の温度は有利には、前記空気の温度が少なくとも前記指定された目標温度(Tc)に等しいかどうかを判定するための、測定手段38および測定手段58によって測定される。
【0241】
好ましくは、指定された目標温度(Tc)は、加熱手段36と加熱手段56とに関して、同一である。
【0242】
非限定的な例として、目標温度(Tc)の値は、約220℃である。
【0243】
本方法は、少なくとも前記予備加熱段階中に実施される、空気の温度を制御するための少なくとも1つのステップを含む。続いて、空気の温度を制御するためのステップは有利には、滅菌方法の全体にわたって継続される。
【0244】
空気の温度を制御するためのステップは少なくとも、加熱されている空気の温度を測定して、空気の温度が少なくとも前記目標温度(Tc)に等しくなるように制御するものである。
【0245】
本実施形態による滅菌装置10において、空気の温度を制御するための前記ステップは、加熱手段36と組み合わせられた温度測定手段38および/または前記少なくとも1個のエバポレータ46の前記加熱手段56と組み合わせられた温度測定手段58によって、空気の温度を測定するものである。
【0246】
予備加熱ステップ中に、滅菌装置10を調整するための手段32、62および68は開放位置にあり、調整手段44は閉鎖位置にある。
【0247】
本方法は、特に第1の回路C1内でろ過手段12から上流側おける凝縮を防止するという目的で、第1の回路C1内で熱い空気を流通させるためのステップを含む。
【0248】
第1の回路C1内における熱い空気の流通ステップは、目標温度値、特に前記目標温度(Tc)により素早く到達することを可能にする。
【0249】
好ましくは、少なくとも前記目標温度(Tc)に等しい温度を有する熱い空気の流通は、第1の回路C1およびろ過手段12の中を通るように、指定の期間、例えば約10分にわたって維持されている。
【0250】
上述に示されたように、空気の加熱は、予備加熱ステップ後に、滅菌のために使用されるように意図された空気を前記目標温度(Tc)において継続的に加熱するものである加熱ステップに従って継続する。
【0251】
前記少なくとも1個の加熱装置を備える加熱手段36は、前記熱い空気を得るように給電され、前記少なくとも1個のエバポレータ46の前記加熱手段56は、過酸化水素蒸気を得るように同様に給電される。
【0252】
滅菌方法の予備段階は、過酸化水素(H)の第2の回路C2を調製するためのステップをさらに含む。
【0253】
好ましくは、予備段階は、第2の回路C2、特に貯蔵器76のすべてまたは一部をパージするものである、少なくとも1つの抜取ステップを含む。
【0254】
抜取ステップは、少なくとも、調整手段92および98の開放を制御して、貯蔵器76をパージするものである。
【0255】
調整手段98の開放は、過酸化水素が、パージパイプ96の中を通って貯蔵器76から排出手段97まで流通させることを可能にする。
【0256】
調整手段92の開放は、貯蔵器76を(大気圧の)外気に触れさせることを可能にする。任意選択により第2の回路C2、最も特定すると貯蔵器76の底部に存在する過酸化水素は後で、パージパイプ96を介して排出される可能性がある。
【0257】
好ましくは、抜取ステップは、指定された長さの時間、例えば、少なくとも5秒の期間を経てから、貯蔵器76と組み合わされた状態で制御ユニットに接続された低レベル測定手段86によって測定されなくなった後(または、情報の喪失の後)に中断される。
【0258】
抜取ステップは、貯蔵器76のパージに加えて、第2の回路C2の過酸化水素供給パイプ78のパージも含む。
【0259】
調整手段84は、開放位置において、供給パイプ78内に存在する過酸化水素が貯蔵器76に向かって流れることができるように制御されるが、このとき、調整手段98も同様に、排出手段97に向かうような開放位置にある。
【0260】
調整手段92および98は、供給パイプ78のパージ中に、開放位置に保持されている。
【0261】
有利には、第2の回路C2内に存在する過酸化水素は、抜取ステップにより、滅菌剤の特性が変更されないことを確実にし得るように完全にパージされる。
【0262】
抜取ステップが実施されたらすぐに、第2の回路C2の貯蔵器76の充填は、前記液体状態の過酸化水素を送達するように第2の回路C2が動作できるように、「新鮮な」過酸化水素によって開始される。
【0263】
抜取ステップと同様に充填ステップも、ろ過手段12の滅菌における前記予備段階中に実施される。
【0264】
本方法は、前記少なくとも1個の貯蔵器76に、液体状態の過酸化水素からなる滅菌剤を充填するものである、充填ステップを含む。
【0265】
貯蔵器76は、好ましくはろ過手段12の滅菌サイクルを実施するために必要な量に相当する指定量の貯蔵をできる容量を有する、過酸化水素を貯蔵するための手段を構成する。
【0266】
充填を開始するために、パージパイプ96内に配置された調整手段98の閉鎖が制御される。
【0267】
滅菌装置10に関する本実施形態において、制御ユニットは、開放位置から閉鎖位置になるように、調整手段98を構成するソレノイドバルブを調整する。
【0268】
貯蔵器76の充填は、過酸化水素供給源80から供給パイプ78を介して実施される。
【0269】
充填中において、調整手段84および92は開放位置にあり、調整手段74は閉鎖位置にある。
【0270】
充填は、貯蔵器76と組み合わせられた高レベル測定手段88が過酸化水素を検出するまで、継続する。
【0271】
充填ステップが終了したときに、貯蔵器76は、本方法によって前記ろ過手段12を滅菌するための指定量の液体状過酸化水素を少なくとも収容する。
【0272】
次いで、予備段階が完了され、ろ過手段12の滅菌段階自体が始まり得る。
【0273】
本発明によれば、気体型ろ過手段12の滅菌方法は、少なくとも、
予備段階であって、
特に滅菌すべきろ過手段12から下流側に配置された空気吹込み回路に対して、ろ過手段12を隔離するためのステップと、
少なくとも指定された目標温度Tcに到達するまで、圧縮空気供給源によって送達された空気を加熱するものである、滅菌方法において使用される空気を予備加熱するためのステップと、を含む予備段階と、
予備段階が完了したら、次いで、滅菌段階が開始できる滅菌ステップであって、
気体型ろ過手段12中を通るように熱い空気および指定量の過酸化水素蒸気を含む気体混合物を流通させるものである、施用ステップであって、前記指定量の過酸化水素蒸気が、連続する2回の注入の間に所与の時間間隔(t)を空けて、所与の用量の液体状態の過酸化水素を熱い空気中に逐次注入することによって得られる、施用ステップと、
前記時間間隔(t)の最中に、前記ろ過手段の中を通るように熱い空気の流通を維持して、前記施用ステップ中に前記ろ過手段に蓄積された過酸化水素のすべてまたは一部を蒸発により排除するものである、滅菌ステップと、
を含む。
【0274】
ろ過手段を滅菌するためのこの方法において、滅菌ステップのときと同じ熱い空気が、施用ステップにおいても使用される。
【0275】
言い換えると、フィルター滅菌方法の実施のための予備段階を実施した後、前記方法は、滅菌すべき少なくとも1個のフィルターを通過する熱い空気の流れを連続的に施用するステップと、過酸化水素をフィルターに施用するという目的で、熱い空気の流れ中に所与の用量の過酸化水素を注入するためのステップとを含む。この施用ステップには、熱い空気の流れが、先行した施用ステップ中に注入されたフィルターの領域中にある過酸化水素を蒸発させる時間を与えるものである、滅菌ステップが後続する。これらの2つのステップは、ろ過手段の滅菌サイクルを実施するために過酸化水素の指定量に到達するように、必要な回数繰り返される。
【0276】
本発明によれば、気体型ろ過手段12を滅菌するための方法は、
気体型ろ過手段12の中を通るように熱い空気および指定量の過酸化水素蒸気を含む気体混合物を流通させるものである、施用ステップであって、前記指定量の過酸化水素蒸気が、連続する2回の注入の間に所与の時間間隔(t)を空けて、所与の用量の液体状態の過酸化水素を熱い空気中に逐次注入することによって得られる、施用ステップと、
少なくとも前記時間間隔(t)の最中に、前記ろ過手段12の中を通るように熱い空気を流通させて、前記施用ステップ中に前記ろ過手段12に蓄積された過酸化水素のすべてまたは一部を蒸発により排除するものである、滅菌ステップと、
を少なくとも含む。
【0277】
滅菌方法は、蒸気状態の過酸化水素を含有する気体混合物をろ過手段12に施用するためのステップを最初に実施するものである。
【0278】
過酸化水素によって形成された滅菌剤の施用は、ろ過手段12の中を通るように、熱い空気および指定量のうちのある割合の過酸化水素蒸気からなる気体混合物を流通させることによって、実施される。
【0279】
重要な一特徴によれば、気体混合物は、所与の用量の液体状態の過酸化水素を熱い空気中に逐次注入することによって生じた、指定量のうちのある割合の過酸化水素蒸気を含む。
【0280】
液体状態の過酸化水素の注入は、連続する2回の注入の間に所与の時間間隔(t)を空けて、逐次実施される。
【0281】
前記気体混合物を得るように、本方法は、過酸化水素の気化のための少なくとも1つのステップを含む。
【0282】
気化ステップは、エバポレータ46によって形成された蒸発手段中で、前記所与の用量の液体状態の過酸化水素を気化させて、施用ステップ中に使用される前記気体混合物を得るものである。
【0283】
有利には、気化は、施用ステップ中に使用される前記気体混合物を得るように、前記所与の用量の液体状態の過酸化水素を、熱い空気の連続流(または「脈管」)中に注入し、次いで、全用量をエバポレータ46に導入することによって、達成される。
【0284】
本実施形態による滅菌装置10を用いた場合、気化ステップ中における前記所与の用量の過酸化水素の注入は、所与の期間の時間にわたって調整手段74の開放を選択的に制御することによって、達成される。
【0285】
前記所与の期間の時間にわたる調整手段74の開放は、注入手段50により、注入パイプ52内にある指定流量の過酸化水素が、所望される前記所与の用量を、接続部48の中を通って継続的に流通している熱い空気中に注入されることを可能にする。
【0286】
滅菌装置10において、逐次注入は、所与の用量の液体状態の過酸化水素の連続する2回の注入の間に、前記所与の時間間隔(t)にわたって前記調整手段74の閉鎖を選択的に制御することによって、達成される。
【0287】
非限定的な例として、全持続期間が30秒である一連の操作において、調整手段74は、前記所与の用量を熱い空気中に注入するために、1秒の期間の時間にわたって開放位置に制御され、次いで、29秒の時間間隔にわたって閉鎖位置に制御される。
【0288】
前記時間間隔(t)の最中において、過酸化水素は、もはや、注入手段50を介して注入されず、第1の回路C1のパイプ24によって送達された熱い空気のみが、エバポレータ46からパイプ60およびろ過手段12の中を通って流通し続ける。
【0289】
少なくともこの時間間隔(t)にわたって、前記滅菌ステップが実施される。実際には、滅菌ステップは、前記ろ過手段12の中を通るように熱い空気を流通させて、前記施用ステップ中に事前に蓄積された過酸化水素のすべてまたは一部を蒸発により排除するものである。
【0290】
有利には、過酸化水素は、前記施用ステップ中において、凝縮によりろ過手段12に蓄積される。
【0291】
連続的な注入との比較によれば、所与の用量の過酸化水素の逐次注入は、指定量のうちのある割合の過酸化水素をろ過手段12に蓄積することを可能にする。
【0292】
過酸化水素の前記所与の用量は特に、ろ過手段12を飽和または閉塞させないような方法で決定される。
【0293】
逐次注入により、ろ過手段12内で凝縮した前記指定量のうちのある割合の過酸化水素蒸気は、前記時間間隔(t)の最中に熱い空気によって熱活性化され、蒸発する可能性がある。
【0294】
ろ過装置10において、所与の用量の液体状態の過酸化水素が、熱い空気によってエバポレータ46の空洞54に導入され、次いで、空洞54において、過酸化水素が、加熱手段56によって気化される。
【0295】
空洞54から生じた気体混合物は、熱い空気および指定量のうちのある割合の過酸化水素蒸気からなり、この気体混合物は、パイプ60により、滅菌すべきろ過手段12に至るように後続の経路が定められている。
【0296】
調整手段62は、エバポレータ46からろ過手段12への前記気体混合物の流通を可能にする、開放位置にある。
【0297】
次いで、前記ろ過手段12を通過した気体混合物の一部が、排出パイプ64により、収集手段66の方向に向かって排出され、このとき、調整手段68は、開放位置にある。
【0298】
時間間隔(t)の値に基づいて、施用ステップに続く滅菌ステップは、次の所与の用量の注入によって新たな施用ステップを開始する前に、過酸化水素凝縮物のすべてまたは一部を熱い空気と一緒に排除することができる。
【0299】
時間間隔(t)の値が短すぎて、特に過酸化水素の完全な排除を確保できない場合において、このとき、滅菌方法は有利には、指定期間(D)中に前記ろ過手段12の中を通るように熱い空気のみを流通させるものである、いわゆる追加の滅菌ステップを含む。
【0300】
追加の滅菌ステップは、前記順次注入された用量の形態で、所望の量の過酸化水素を施用し終えたらすぐに実施されるが、この所望の量は、例えば、貯蔵器76の容量に相当する。
【0301】
非限定的な例として、追加の滅菌ステップは、15~40分の間、好ましくは25分の期間Dにわたって、ろ過手段12の中を通るように熱い空気のみを流通させて、過酸化水素の完全な蒸発を確実にするものである。
【0302】
したがって、本方法によるろ過手段12の「化学的な」滅菌の少なくとも一部は、時間間隔(t)にわたって実施され、必要に応じて、このような追加の滅菌ステップ中に完了可能である。
【0303】
パイプ60を介してもたらされた気体混合物が、より低い温度のろ過手段12と接触すると、次いで、蒸気状態の過酸化水素が、凝縮によりろ過手段12に蓄積される。
【0304】
施用ステップが終了したときに、ろ過手段12は少なくとも表面に、気体混合物中に含有される過酸化水素蒸気が前記ろ過手段12と接触したときに起きた蒸気状態から液体状態への状態変化から生じた、過酸化水素凝縮物を含む。
【0305】
前記所与の用量の過酸化水素が注入され、エバポレータ46内で気化されたらすぐに、パイプ24は、目標温度(Tc)の熱い空気を送達し続ける。
【0306】
この熱い空気は、エバポレータ46を通過し、ろ過手段12と接触するまで滅菌装置10内の経路を進行する。
【0307】
このとき、ろ過手段12と接触した熱い空気は例えば、前記過酸化水素凝縮物を徐々に蒸発させる、100℃~120℃の間の温度を有する。
【0308】
熱い空気は、過酸化水素の化学結合に作用することによって、過酸化水素(H)を熱活性化する。前記結合の切断により、熱い空気は、微生物を殺滅し、所望の滅菌の達成を可能にする、非常に活性なフリーラジカル(OH)を出現させる。
【0309】
熱い空気は、過酸化水素凝縮物中に存在する水を徐々に蒸発させ、これにより、過酸化水素濃度を増大させ、このとき、滅菌効果を増大させる。
【0310】
一旦蒸発したら、気体状態の過酸化水素は、ろ過手段12の構造を変更することなく、ろ過手段12を容易に通過する。
【0311】
有利には、本方法は、滅菌から得られた排出物、最も特定すると気体状態の過酸化水素を処理するものである、処理ステップを含む。
【0312】
これは、滅菌装置10が、排出パイプ64内に配置された処理手段70を、収集手段66から上流側に備える理由である。
【0313】
本方法による滅菌サイクルは、前記施用および滅菌ステップからなる一連の操作を「n」回の回数順次繰り返すものである。
【0314】
滅菌サイクルの一連の操作中において、調整手段74は、本例においては注入手段50によって前記指定用量の過酸化水素を注入するために、調整手段74を開放することによって、制御される。
【0315】
次いで、施用ステップが上述のように実施される。
【0316】
次いで、調整手段74は、滅菌ステップを実施するように、時間間隔(t)の最中に調整手段74を閉じておくことによって、制御される。
【0317】
上述に示された値の例によれば、全持続期間が30秒である一連の操作の間、調整手段74は1秒開いており、次いで29秒閉じられる。
【0318】
時間間隔(t)が上述の例の場合と同様に比較的短い場合、次いで、追加の滅菌ステップが、例えば15~40分の間、好ましくは25分の持続期間Dにわたって実施される。
【0319】
しかしながら、後で明確になるように、前記追加の滅菌ステップは、任意選択によるものであり、有利には、過酸化水素の各注入の間に前記時間間隔(t)を、例えば約5分に延長することによって排除され得る。
【0320】
有利には、前記施用ステップおよび滅菌ステップからできた一連の操作は、用途に応じて「n」回の回数繰り返され、例えば、5~25回の間で繰り返される。
【0321】
一連の操作の繰返しは、時間間隔(t)の値および前記追加の滅菌ステップの実施とは無関係である。
【0322】
好ましくは、貯蔵器76の容量は、一連の操作の繰返しのために必要な過酸化水素の指定量に相当し、または少なくとも、「n」回逐次注入された過酸化水素の前記所与の用量に相当する。
【0323】
滅菌サイクルの場合は次いで、最初に、1つのみの充填ステップが、滅菌装置10の予備調製段階中に実施される。
【0324】
上述において説明されたように、前記所与の用量から得られた過酸化水素蒸気の指定量のうちのある割合を施用するための前記ステップと、熱い空気を施用するための前記ステップを交互に繰り返すことは有利には、ろ過手段12を飽和させないことを可能にする。
【0325】
したがって、ある等しい量の過酸化水素蒸気に関して、得られるろ過手段12の滅菌は、同等の量の過酸化水素蒸気を1回放出する場合に比べて、前記施用ステップおよび滅菌ステップによって形成された一連の操作を「n」回順次実施することによって、より良好に達成される。
【0326】
本発明の滅菌方法による逐次注入の場合、熱い空気による蒸発によって過酸化水素を排除することは、1回のみで注入された同等の量の蒸発の達成に必要となるエネルギーに比較して、より少ないエネルギーを必要とする。
【0327】
逐次注入されるのではなく1回のみで注入された同等の量の過酸化水素を蒸発させるためには、実際には、熱い空気の温度を上昇させることが必要になり、これにより、必要なエネルギーの増大という結果をもたらすであろうし、または、熱い空気の流量を増大させることも必要になるであろう。
【0328】
しかしながら、このような滅菌方法において使用される熱い空気の温度および/または流量の増大は、事前に水蒸気を用いた場合と同様に、ろ過手段12を劣化させる危険を冒すという結果をもたらすであろう。
【0329】
したがって、有利には、本発明による滅菌方法は、ろ過手段12を効果的に滅菌することを可能にするのみならず、滅菌後に再び使用を可能にするようにろ過手段12を悪化させないようにすることをも可能にする。
【0330】
ろ過手段12を保存することによって、本発明による滅菌方法は有利には、コスト低減に寄与する耐用寿命の延長を可能にする。
【0331】
気体型ろ過手段の滅菌のための方法および装置は特に、熱いプリフォームから熱可塑性材料製の容器を製造するための設備において、吹込み空気型ろ過手段の滅菌のために使用されるように設計されている。
図1