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特許7377678異常検知モデル学習装置、異常検知モデル及び異常検知装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-01
(45)【発行日】2023-11-10
(54)【発明の名称】異常検知モデル学習装置、異常検知モデル及び異常検知装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/02 20090101AFI20231102BHJP
   G06N 3/08 20230101ALI20231102BHJP
   H04W 24/08 20090101ALI20231102BHJP
   H04W 88/18 20090101ALI20231102BHJP
【FI】
H04W24/02
G06N3/08
H04W24/08
H04W88/18
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019205516
(22)【出願日】2019-11-13
(65)【公開番号】P2021078076
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】塩津 晃明
(72)【発明者】
【氏名】木村 竜也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 将友
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 由朋
(72)【発明者】
【氏名】柴田 精司
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0334784(US,A1)
【文献】国際公開第2019/087987(WO,A1)
【文献】乾 稔 Minoru Inui,2009年度人工知能学会全国大会(第23回)論文集 [CD-ROM] Proceedings of the 23<SP>rd</SP> Annual Conference of JSAI, 2009,2009年06月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
G06N 3/08
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体通信網の基地局における通信の異常を検知するための異常検知モデルを機械学習により生成する異常検知モデル学習装置であって、
前記異常検知モデルは、次元削減アルゴリズムを含み、
前記基地局における通信が正常であるときの前記基地局ごとの通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて、学習用の入力データを生成する学習用入力データ生成部と、
前記入力データを前記次元削減アルゴリズムに入力し、前記次元削減アルゴリズムからの出力データと前記入力データとに基づいて、前記次元削減アルゴリズムのパラメータを更新して前記異常検知モデルの学習を行うモデル学習部と、
を備え
前記学習用入力データ生成部は、各基地局が所定の故障状態に該当していた期間を示す故障情報を参照して、故障状態に該当していなかった期間における前記通信状態情報に基づいて,前記学習用の入力データを生成する、
異常検知モデル学習装置。
【請求項2】
前記学習用入力データ生成部は、前記通信状態情報に示される前記通信状態の発生時に対応する時刻を示す日時情報を前記入力データに含ませる、
請求項1に記載の異常検知モデル学習装置。
【請求項3】
前記学習用入力データ生成部は、前記通信状態情報に示される前記通信状態の発生日が、休日及び祝日に該当するか否かを示す休祝日情報を前記入力データに含ませる、
請求項1または2に記載の異常検知モデル学習装置。
【請求項4】
前記異常検知モデルは、ニューラルネットワークを含むオートエンコーダにより構成され、
前記モデル学習部は、前記入力データに対する前記出力データの誤差に基づいて、前記ニューラルネットワークのパラメータを更新する、
請求項1~のいずれか一項に記載の異常検知モデル学習装置。
【請求項5】
前記入力データは、前記基地局における通信データ量、接続端末数、通信成功率のうちの少なくとも一つを含む、
請求項1~のいずれか一項に記載の異常検知モデル学習装置。
【請求項6】
移動体通信網の基地局における通信の異常を検知するための、コンピュータを機能させ機械学習による学習済みの異常検知モデルであって、
次元削減アルゴリズム、及び
誤差判定部、を含み、
前記次元削減アルゴリズムは、通信が正常であるときの各基地局の通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて生成された入力データを当該次元削減アルゴリズムに対する入力とし、当該次元削減アルゴリズムからの出力データと前記入力データとに基づいて前記次元削減アルゴリズムのパラメータを更新する機械学習により構築され、
前記誤差判定部は、前記出力データの前記入力データに対する誤差が所定の閾値を超えるか否かを判定し、前記誤差が前記所定の閾値を超える場合に、前記基地局の通信に異常があることを示す異常情報を検知結果として出力し、
前記入力データは、各基地局が所定の故障状態に該当していた期間を示す故障情報の参照により、故障状態に該当していなかった期間における前記通信状態情報に基づいて生成される、
学習済みの異常検知モデル。
【請求項7】
移動体通信網の基地局における通信の異常を、学習済みの異常検知モデルを用いて検知する異常検知装置であって、
前記異常検知モデルは、コンピュータを機能させるためのモデルであって、
次元削減アルゴリズム、及び
誤差判定部、を含み、
前記次元削減アルゴリズムは、通信が正常であるときの各基地局の通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて生成された入力データを当該次元削減アルゴリズムに対する入力とし、当該次元削減アルゴリズムからの出力データと前記入力データとに基づいて前記次元削減アルゴリズムのパラメータを更新する機械学習により構築され、
前記誤差判定部は、前記出力データの前記入力データに対する誤差が所定の閾値を超えるか否かを判定し、前記誤差が前記所定の閾値を超える場合に、前記基地局の通信に異常があることを示す異常情報を検知結果として出力し、
前記異常検知装置は、
各基地局における通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて異常検知対象の入力データを生成する異常検知対象入力データ生成部と、
前記異常検知対象の前記入力データを前記異常検知モデルに入力して、前記異常検知モデルから出力された前記検知結果を取得する異常検知部と、
前記検知結果における異常情報に基づいて、対応する前記基地局に異常があることを判定する判定部と、を備え、
前記判定部は、前記異常情報を含む前記検知結果が予め設定された所定回数取得された場合に、対応する前記基地局に異常があることを判定する、
異常検知装置。
【請求項8】
移動体通信網の基地局における通信の異常を、学習済みの異常検知モデルを用いて検知する異常検知装置であって、
前記異常検知モデルは、コンピュータを機能させるためのモデルであって、
次元削減アルゴリズム、及び
誤差判定部、を含み、
前記次元削減アルゴリズムは、通信が正常であるときの各基地局の通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて生成された入力データを当該次元削減アルゴリズムに対する入力とし、当該次元削減アルゴリズムからの出力データと前記入力データとに基づいて前記次元削減アルゴリズムのパラメータを更新する機械学習により構築され、
前記誤差判定部は、前記出力データの前記入力データに対する誤差が所定の閾値を超えるか否かを判定し、前記誤差が前記所定の閾値を超える場合に、前記基地局の通信に異常があることを示す異常情報を検知結果として出力し、
前記異常検知装置は、
各基地局における通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて異常検知対象の入力データを生成する異常検知対象入力データ生成部と、
前記異常検知対象の前記入力データを前記異常検知モデルに入力して、前記異常検知モデルから出力された前記検知結果を取得する異常検知部と、
前記検知結果における異常情報に基づいて、対応する前記基地局に異常があることを判定する判定部と、を備え、
前記判定部は、所定時間内における前記検知結果の情報の全体の数に占める前記異常情報を含む前記検知結果の情報の数が、予め設定された割合を超える場合に、対応する前記基地局に異常があることを判定する、
異常検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常検知モデル学習装置、異常検知モデル及び異常検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信網を構成する装置の信頼性を確保することが望まれている。移動体通信網を構成する装置の一つである基地局は、通信サービスを利用可能とする無線エリアをモバイル端末に提供する装置であるので、基地局において異常が発生した場合には、通信サービスの提供が停止することがないように、速やかに必要な措置が採られることが好ましい。一般的な基地局の保守においては、基地局から発せられるアラームを、例えば基地局を管理する管理装置が受信し、そのアラームに基づいて対象の基地局及び異常内容を特定し、特定された内容に応じた措置が実施される。アラームは、各基地局において予め定義された事象が検知された場合に発せられる。また、基地局等の装置において、アラームに現れない異常及び障害が発生する場合がある。このような異常は、サイレント異常と称される。サイレント異常の検知を目的として、基地局における所定の制御処理の成功率等の事象に対して閾値を設定し、当該事象が閾値を超えたことに基づいて異常発生を判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-227618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アラームに現れないサイレント異常は、データ転送時におけるパケット損失及び転送遅延等の通信状態に現れる。サイレント異常のようなアラームに現れない異常を適切に検知することは、通信サービスの提供が停止することを防止するために、非常に重要である。特許文献1に記載されているような、通信に関する所定事象に閾値を設定して異常を検知する方法では、適切な閾値を設定する必要がある。しかしながら、通信状態の傾向は、地域及び時間帯等により大きく異なり、その相違が考慮された適切な閾値を設定することは非常に困難である。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、基地局から発せられるアラームに現れない異常を適切に検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る異常検知モデル学習装置は、移動体通信網の基地局における通信の異常を検知するための異常検知モデルを機械学習により生成する異常検知モデル学習装置であって、異常検知モデルは、次元削減アルゴリズムを含み、基地局における通信が正常であるときの基地局ごとの通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて、学習用の入力データを生成する学習用入力データ生成部と、入力データを次元削減アルゴリズムに入力し、次元削減アルゴリズムからの出力データと入力データとに基づいて、次元削減アルゴリズムのパラメータを更新して異常検知モデルの学習を行うモデル学習部と、を備える。
【0007】
上記の形態によれば、基地局における通信が正常であるときの基地局ごとの通信状態情報に基づいて生成された学習用入力データを用いた機械学習により、通信の異常を検知可能な次元削減アルゴリズムを含む異常検知モデルが生成される。異常検知モデルでは、通信が正常であるときの入力データの特徴が学習されているので、通信に異常が発生しているときの入力データを判別できる。このように生成された異常検知モデルが異常検知の処理に供されることにより、基地局から発せられるアラームに現れない異常を適切に検知することが可能となる。
【発明の効果】
【0008】
基地局から発せられるアラームに現れない異常を適切に検知することが可能な異常検知モデル学習装置、異常検知モデル及び異常検知装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の異常検知モデル学習装置の機能的構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態の異常検知装置の機能的構成を示すブロック図である。
図3】異常検知モデル学習装置及び異常検知装置のハードブロック図である。
図4】本実施形態の異常検知モデルの構成を示すブロック図である。
図5】異常検知モデル学習装置及び異常検知装置を含むシステムにおける全体処理を示すフローチャートである。
図6】異常検知モデル学習装置及び異常検知装置における入力データ生成処理を示すフローチャートである。
図7】通信状態情報に基づき生成された入力データの構成の例を示す図である。
図8】異常検知モデル学習装置における異常検知モデル学習方法の処理内容を示すフローチャートである。
図9】装置アラーム情報の構成の例を示す図である。
図10】異常検知装置における異常検知方法の処理内容を示すフローチャートである。
図11】異常検知結果記憶部に記憶された時系列の検知結果情報の例を示す図である。
図12】異常検知モデル学習装置及び異常検知装置を含むシステムにおける初期措置処理を示すフローチャートである。
図13図13(a)は、異常検知モデル学習プログラムの構成を示す図である。図13(b)は、異常検知プログラムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る異常検知モデル学習装置、異常検知装置及び異常検知モデルの実施形態について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、異常検知モデル学習装置を含む異常検知システムの装置構成及び異常検知モデル学習装置の機能的構成を示す図である。異常検知モデル学習装置1A(1)は、次元削減アルゴリズムを含む異常検知モデルを機械学習により生成する。異常検知モデルは、移動体通信網の基地局bにおける通信の異常を検知するためのモデルである。
【0012】
図1に示す例では、異常検知モデル学習装置1Aは、基地局bからの情報を基地局管理装置bcを介して取得する。基地局管理装置bcは、複数の基地局bを制御及び管理する装置である。基地局管理装置bcは、各基地局bから取得した通信状態を示す通信状態情報等を取得し、取得した通信状態情報等を異常検知モデル学習装置1Aに送出する。また、基地局管理装置bcは、基地局bを遠隔で制御することが可能であり、例えば基地局bに対するリセット等の措置を実施できる。なお、異常検知モデル学習装置1Aは、基地局管理装置bcを介さずに、各基地局bからの情報の取得及び基地局bに対する制御を実施できることとしてもよい。
【0013】
基地局管理装置bcは、各基地局bから発せられたアラームを取得し、取得したアラームに関する情報を装置アラーム情報として装置アラーム記憶部30に記憶させる。装置アラーム記憶部30は、装置アラーム情報を記憶する記憶手段である。アラームは、各基地局bにおいて予め定義された異常事象が検知された場合に基地局により発せられる情報であって、異常事象が発生した基地局b及び異常事象の内容の特定に供される。異常検知モデル学習装置1Aは、装置アラーム記憶部30に記憶された装置アラーム情報を参照できる。装置アラーム情報の内容については、後に図9を参照して後述する。
【0014】
入力データ記憶部20A(20)は、異常検知モデルの学習に供される学習用の入力データを記憶する記憶手段である。入力データの内容については、後に図7を参照して後述する。
【0015】
異常検知モデル記憶部40は、学習及び生成された異常検知モデルを記憶する記憶手段である。
【0016】
異常検知モデル学習装置1Aは、図1に示されるように、通信状態情報取得部11、学習用入力データ生成部12、モデル学習部13及びモデル出力部14を備える。機能部11~14の詳細については後述する。
【0017】
図2は、異常検知装置を含む異常検知システムの装置構成及び異常検知モデル学習装置の機能的構成を示す図である。異常検知装置1B(1)は、移動体通信網の基地局bにおける通信の異常を、学習済みの異常検知モデルを用いて検知する。
【0018】
図2に示す例では、異常検知装置1Bは、基地局bからの情報を基地局管理装置bcを介して取得する。基地局管理装置bcは、各基地局bから取得した通信状態を示す通信状態情報等を取得し、取得した通信状態情報等を異常検知装置1Bに送出する。なお、異常検知装置1Bは、基地局管理装置bcを介さずに、各基地局bからの情報の取得及び基地局bに対する制御を実施できることとしてもよい。
【0019】
異常検知装置1Bは、装置アラーム記憶部30に記憶された装置アラーム情報を参照できる。
【0020】
入力データ記憶部20B(20)は、基地局の異常検知に供される入力データを記憶する記憶手段である。入力データ記憶部20Bは、図1に示される入力データ記憶部20Aと同一の記憶部として構成されてもよい。
【0021】
異常検知結果記憶部50は、異常検知装置1Bの異常検知モデルにより検知された基地局bの異常に関する異常検知結果の情報を記憶する記憶手段である。異常検知結果の情報については、図11を参照して後述する。
【0022】
異常検知装置1Bは、図2に示されるように、通信状態情報取得部15、異常検知対象入力データ生成部16、異常検知部17、判定部18及び措置部19を備える。機能部15~19の詳細については後述する。
【0023】
異常検知システム1は、異常検知モデルの学習の局面において動作する異常検知モデル学習装置1Aの側面と、学習済みの異常検知モデルを用いて異常を検知する局面における異常検知装置1Bの側面とを含む。異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bは、図1及び図2に示されるように、それぞれが別の装置として構成されてもよいし、一体に構成されてもよい。また、異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bに含まれる各機能部11~19は、一の装置に構成されてもよいし、複数の装置に分散された構成されてもよい。また、入力データ記憶部20A(20),20B(20)、装置アラーム記憶部30、異常検知モデル記憶部40及び異常検知結果記憶部50はそれぞれ、異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bに含まれて構成されてもよいし、異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bと通信可能に構成された別の装置に構成されてもよい。
【0024】
なお、図1及び図2に示したブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0025】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0026】
例えば、本発明の一実施の形態における異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bは、コンピュータとして機能してもよい。図3は、本実施形態に係る異常検知モデル学習装置1A(1)及び異常検知装置1B(1)のハードウェア構成の一例を示す図である。異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bはそれぞれ、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0027】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bのハードウェア構成は、図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0028】
異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bにおける各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0029】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、図1及び図2に示した各機能部11~19などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0030】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bの各機能部11~19は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0031】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る異常検知モデル学習方法及び異常検知方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0032】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0033】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0034】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0035】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0036】
また、異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bは、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0037】
図4は、本実施形態の異常検知モデルの構成を示すブロック図である。異常検知モデルmdは、次元削減アルゴリズムmd1及び誤差判定部md2を含む。
次元削減アルゴリズムmd1は、通信が正常であるときの各基地局bの通信状態情報に基づいて生成された入力データを入力とし、次元削減アルゴリズムmd1からの出力データと入力データとに基づいて、正常な通信の実施時の通信状態情報に基づく入力データの特徴が学習されるように機械学習によりパラメータが調整されて構築される。
【0038】
次元削減アルゴリズムmd1は、例えば、オートエンコーダ及び主成分分析により構成されることができる。本実施形態の次元削減アルゴリズムmd1は、一例としてニューラルネットワークを含むオートエンコーダにより構成される。
【0039】
オートエンコーダは、入力層に入力された入力データをエンコード(圧縮)するエンコーダと、エンコードされたデータをデコード(復元)するデコーダとからなり、デコーダから出力された出力データの入力データに対する誤差が小さくなるように、誤差逆伝搬法によりエンコーダ及びデコーダの2つのニューラルネットワークのパラメータを更新する機械学習により構築される。
【0040】
オートエンコーダにより構成される学習済みの異常検知モデルmdでは、通信が正常であるときの通信状態情報に基づく入力データが入力された場合には、当該入力データとの誤差が小さい出力データが出力され、通信に異常があるときの通信状態情報に基づく入力データが入力された場合には、当該入力データとの誤差が大きい出力データが出力される。
【0041】
誤差判定部md2は、次元削減アルゴリズムmd1の出力層からの出力データの入力データに対する誤差が所定の閾値を超えるか否かを判定し、誤差が所定の閾値を超える場合に、基地局bの通信に異常があることを示す異常情報を検知結果として出力する。所定の閾値には、例えば、通信が正常であるときの通信状態情報に基づいて生成された入力データを所定数取得し、取得した入力データの各々を次元削減アルゴリズムmd1に入力して得られた出力データの、対応する入力データに対する各誤差のうちの最大値を採用することができる。
【0042】
学習済みの次元削減アルゴリズムmd1を含むモデルである異常検知モデルmdは、コンピュータにより読み込まれ又は参照され、コンピュータに所定の処理を実行させ及びコンピュータに所定の機能を実現させるプログラムとして捉えることができる。
【0043】
即ち、本実施形態の学習済みの異常検知モデルmdは、CPU及びメモリを備えるコンピュータにおいて用いられる。具体的には、コンピュータのCPUが、メモリに記憶された学習済みの異常検知モデルmdからの指令に従って、次元削減アルゴリズムmd1に入力された入力データに対し、学習済みの重み付け係数(パラメータ)と応答関数等に基づく演算を行い、結果(出力データ)を出力するよう動作する。
【0044】
図5を参照して、異常検知モデル学習装置1A及び異常検知装置1Bを含む異常検知システム1における全体処理の一例を説明する。
【0045】
ステップS1において、異常検知システム1は、前回の入力データ生成処理から予め設定された時間であるn分が経過したか否かを判定する。n分が経過したと判定された場合には処理はステップS2に進み、n分が経過したと判定されなかった場合にはステップS1の判定処理がくり返される。
【0046】
ステップS2において、入力データ生成処理が実施される。入力データ生成処理は、学習用入力データ生成部12または異常検知対象入力データ生成部16により実施され、その処理内容は後に詳述される。
【0047】
ステップS3において、異常検知システム1は、前回のモデル学習処理または異常検知処理から予め設定された時間であるm分が経過したか否かを判定する。なお、mはn以上の値に設定される。m分が経過したと判定された場合には、処理はステップS4に進む。m分が経過したと判定されなかった場合には、処理はステップS1に戻る。
【0048】
ステップS4において、異常検知システム1は、異常検知モデルmdが生成済みであり、異常検知モデルmdが異常検知モデル記憶部40に記憶されているか否かを判定する。異常検知モデルmdが生成済みであると判定された場合には、処理はステップS5に進む。一方、異常検知モデルmdが生成済みであると判定されなかった場合には、処理はステップS6に進む。
【0049】
ステップS5において、異常検知システム1は、異常検知装置1Bとして、異常検知処理を実施し、その後に処理はステップS7に進められる。
【0050】
一方、ステップS6において、異常検知システム1は、異常検知モデル学習装置1Aとして、モデル学習処理を実施し、その後に処理はステップS1に戻る。
【0051】
ステップS7において、異常検知装置1Bは、異常検知処理において、異常判定があったか否かを判定する。異常判定があった場合には処理はステップS8に進む。一方、異常判定がなかった場合には処理はステップS1に戻る。
【0052】
ステップS8において、異常検知装置1Bは、初期措置処理を実施する。初期措置処理は、異常が検知された基地局bに対する予め設定された措置であって、例えば、当該基地局bの初期化等が実施される。
【0053】
再び図1等を参照して、異常検知モデル学習装置1Aの機能部を説明する。通信状態情報取得部11は、基地局bごとの通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報を取得する。本実施形態では、通信状態情報取得部11は、基地局管理装置bcから通信状態情報を取得する。
【0054】
学習用入力データ生成部12は、基地局bにおける通信が正常であるときの基地局bごとの通信状態情報に基づいて、学習用の入力データを生成する。
【0055】
図6及び図7を参照しながら、通信状態情報の取得及び入力データの生成について説明する。図6は、入力データ生成処理を示すフローチャートである。図9は、装置アラーム情報の構成の例を示す図である。図7は、通信状態情報に基づき生成された入力データの構成の例を示す図である。
【0056】
ステップS11において、通信状態情報取得部11は、監視対象の全ての基地局の通信状態情報を取得する。通信状態情報は、例えば、基地局bにおけるデータ転送のデータ量、接続端末数及び通信成功率等の当業者に周知の情報を含む。
【0057】
ステップS12において、学習用入力データ生成部12は、通信状態情報を所定の統計処理により集計する。通信状態情報の集計は、例えば、セクタ単位及び1時間ごとの平均値の算出、合計値の算出及び所定データの出現頻度の集計等の手法により行われる。
【0058】
ステップS13において、学習用入力データ生成部12は、必要に応じて集計された通信状態情報に日時情報及び休祝日情報を付与して入力データを生成する。
日時情報は、通信状態情報に示される通信状態が発生時に対応する時刻及び日を示す情報である。休祝日情報は、通信状態情報に示される通信状態の発生日が、休日または祝日に該当するか否かの属性を示す情報である。
【0059】
ステップS14において、学習用入力データ生成部12は、生成した入力データを学習用の入力データとして入力データ記憶部20Aに記憶させる。図7に示されるように、入力データは、基地局bを識別する基地局ID、休祝日情報、日時情報及び通信状態情報を含む。入力データに含まれる通信状態情報は、図7に例示されたものに限定されない。
【0060】
図5を参照して説明したように、通信状態情報は、所定時間(例えばn分)ごとに取得される情報であって、通信状態情報自体は、日、時刻及び曜日等の情報を含まない。本実施形態では、学習用入力データ生成部12が、通信状態情報に日時情報及び休祝日情報を付与して入力データを生成するので、日、時間及び曜日の概念を通信状態の特徴として異常検知モデルに学習させることが可能となる。
【0061】
モデル学習部13は、入力データを次元削減アルゴリズムmd1に入力し、次元削減アルゴリズムmd1から出力される出力データと入力データとに基づいて、次元削減アルゴリズムmd1のパラメータを更新して異常検知モデルの学習を行う。図8及び図9を参照して、モデル学習処理を詳細に説明する。図8は、異常検知モデル学習装置における異常検知モデル学習方法の処理内容を示すフローチャートである。図9は、装置アラーム情報の構成の例を示す図である。
【0062】
ステップS21において、取得する入力データが属する期間を設定するための変数countに“0”を設定する。
【0063】
ステップS22において、モデル学習部13は、入力データ記憶部20Aを参照して、モデル学習処理の実施日の前日から(count+1)*x日前までの期間に属する入力データの取得を試みる。
【0064】
ステップS23において、モデル学習部13は、ステップS22において取得を試みた入力データがあるか否かを判定する。入力データがあると判定された場合には、処理はステップS24に進む。一方、入力データがあると判定されなかった場合には、処理は終了する。
【0065】
ステップS24において、モデル学習部13は、所定の異常状態に該当していない入力データを抽出する即ち、モデル学習部13は、基地局における通信が正常であるときの通信状態情報に基づく入力データを、異常検知モデルの学習に用いる。例えば、モデル学習部13は、装置アラーム記憶部30に記憶された装置アラーム情報を参照して、基地局bにおける予め定義されたアラームの発生状況を取得して、アラーム発生時以外の期間における通信状態情報に基づく入力データを学習用入力データとして取得する。
【0066】
図9に示されるように、装置アラーム情報は、基地局bを識別する基地局ID、故障開始時刻、故障終了時刻及び異常検知フラグ等を含む。故障開始時刻及び故障終了時刻は、基地局IDにより識別される基地局において、所定のアラームとして取得された故障または異常検知装置1Bにより検知された異常の発生時刻及び終了時刻であって、基地局管理装置bcまたは異常検知装置1Bにより記録される。異常検知フラグは、当該装置アラーム情報が、異常検知装置1Bにより検知された異常に起因することを示すフラグである。
【0067】
モデル学習部13は、各基地局bの装置アラーム情報の故障開始時刻及び故障終了時刻に基づいて、各基地局bが故障状態に該当していた期間を認識し、通信状態の発生時が故障状態に該当していなかった通信状態情報に基づく入力データを、通信が正常であるときの学習用の入力データとして取得する。
【0068】
モデル学習部13は、ステップS24における抽出の結果として、x日分以上の入力データがモデル作成に使用可能か否かを判定する。モデル作成に使用可能な入力データが十分である場合には、処理はステップS27に進む。一方、モデル作成に使用可能な入力データが十分ではない場合には、処理はステップS26に進む。
【0069】
ステップS26において、モデル学習部13は、変数countをインクリメントする。
【0070】
ステップS27において、モデル学習部13は、入力データを用いて、異常検知モデルmdの学習処理を実施する。異常検知モデルmdがオートエンコーダにより構成される場合には、モデル学習部13は、入力データに対する出力データの誤差に基づいて、オートエンコーダからなる次元削減アルゴリズムmd1のパラメータを更新する。具体的には、モデル学習部13は、入力データを次元削減アルゴリズムmd1を構成するニューラルネットワークの入力層に入力し、出力層から出力される出力データと入力データとの復元誤差を求め、誤差が小さくなるように誤差逆伝搬法により次元削減アルゴリズムmd1を構成するニューラルネットワークのパラメータ(重み)を調整する。
【0071】
モデル出力部14は、モデル学習部13により学習された異常検知モデルmdを異常検知モデル記憶部40に記憶させる。
【0072】
再び図2等を参照して、異常検知装置1Bの各機能部について説明する。通信状態情報取得部15は、基地局bごとの通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報を取得する。本実施形態では、通信状態情報取得部15は、基地局管理装置bcから通信状態情報を取得する。
【0073】
異常検知対象入力データ生成部16は、通信状態情報に基づいて異常検知対象の入力データを生成する。異常検知対象入力データ生成部16における入力データの生成処理は、学習用入力データ生成部12における入力データの生成処理と同様である。即ち、異常検知対象入力データ生成部16は、通信状態情報取得部15により取得された通信状態情報に対して必要に応じて所定の統計処理を実施し、日時情報及び休祝日情報等を付与して入力データを生成し、入力データ記憶部20Bに記憶させる。
【0074】
異常検知部17は、異常検知対象の入力データを異常検知モデルmdに入力して、異常検知モデルmdから出力された検知結果を取得する。判定部18は、検知結果における異常情報に基づいて、対応する基地局bに異常があることを判定する。以下、図10及び図11を参照して、異常検知部17及び判定部18における異常検知処理を説明する。
【0075】
ステップS31において、異常検知部17は、異常検知対象の基地局bについて生成された学習済みの異常検知モデルmdを異常検知モデル記憶部40から取得する。また、異常検知部17は、異常検知対象の基地局bの通信状態情報に基づいて生成された入力データを入力データ記憶部20Bから取得する。
【0076】
ステップS32において、異常検知部17は、入力データを異常検知モデルmdに入力する。
【0077】
ステップS33において、異常検知部17は、異常検知モデルmdから出力された検知結果に基づき、異常の有無を判定する。具体的には、異常検知モデルmdの誤差判定部md2は、出力データの入力データに対する誤差が所定の閾値を超えるか否かを判定し、誤差が所定の閾値を超える場合に、異常検知対象の基地局bの通信に異常があることを示す異常情報を検知結果として出力する。異常検知部17は、検知結果を示す検知結果情報を異常検知結果記憶部50に記録する。
【0078】
図11は、異常検知結果記憶部50に記録された検知結果情報の例を示す図である。図11に示すように、検知結果情報は、時刻、基地局ID及び異常検知結果等の項目を含む。異常検知結果は、異常情報としての検知結果を示すフラグである。
【0079】
ステップS34において、異常検知部17は、検知結果において入力データに異常があることが示されているか否かを判定する。異常があると判定された場合には、処理はステップS35に進む。一方、異常があると判定されなかった場合には、処理はステップS38に進む。
【0080】
ステップS35において、判定部18は、検知結果における異常情報に基づいて、異常検知対象の基地局bに異常があることを判定(最終判定)する。具体的には、判定部18は、異常情報を含む検知結果が予め設定された所定回数取得された場合に、対応する基地局bに異常があることを判定する。異常情報を含む検知結果の取得に関する所定回数は、例えば、2回及び3回等とすることができるが、この回数は限定されない。
【0081】
具体的には、判定部18は、異常検知結果記憶部50に記録された検知結果情報を参照する。基地局bに異常があることを判定するための異常情報を含む検知結果の取得に関する所定回数が3回である場合において、図11に示される検知結果情報が参照された場合には、判定部18は、時刻t5において、時刻t3~t5における3回の連続する異常情報を含む検知結果が取得されたときに、基地局「b1」に異常が発生していることの最終判定を行う。
【0082】
このように、異常検知モデルmdによる異常の検知が所定回数に満たない場合には、基地局bに異常があることの判定がされないので、異常の誤検出が防止される。
【0083】
また、判定部18は、所定時間内における検知結果の情報の全体の数に占める異常情報を含む検知結果の情報の数が、予め設定された割合を超える場合に、対応する基地局に異常があることを判定する。異常情報を含む検知結果の取得に関する所定の割合は、例えば50%とすることができるが、この割合には限定されない。これにより、異常検知モデルmdによる異常の検知が所定割合に満たない場合には、基地局bに異常があることの判定がされないので、異常の誤検出が防止される。
【0084】
ステップS36において、判定部18は、異常検知対象の基地局bの異常の有無を判定する。異常があると判定された場合には、処理はステップS37に進む。一方、異常があると判定されなかった場合には、処理はステップS38に進む。
【0085】
ステップS37において、措置部19は、異常が検知された基地局bに対する初期措置を実施する。措置部19による初期措置処理については、図12を参照して後述する。
【0086】
ステップS38において、異常検知部17は、異常検知対象の基地局bに関する装置アラーム情報(図9参照)を参照する。ステップS39において、異常検知部17は、異常検知フラグがONであり、且つ、故障終了時間がブランクの装置アラーム情報の有無を判定する。かかる装置アラーム情報があると判定された場合には、処理はステップS40に進む。一方、そのような装置アラーム情報があると判定されなかった場合には処理は終了する。
【0087】
ステップS34またはステップS36において異常があると判定されなかった場合には、異常検知対象の基地局bに異常が発生していないことを意味するので、ステップS40において、異常検知部17は、対象の基地局bの装置アラーム情報の故障終了時間に現在時刻を設定する。
【0088】
ステップS37において、措置部19は、前述のとおり、異常が検知された基地局bに対する初期措置を実施する。図12は、初期措置処理の内容を示すフローチャートである。
【0089】
ステップS51において、措置部19は、対象の基地局bの装置アラーム情報を参照する。
【0090】
ステップS52において、措置部19は、異常検知フラグがONであり、且つ、故障終了時間がブランクの装置アラーム情報がないか否かを判定する。かかる装置アラーム情報ないと判定された場合には、処理はステップS53に進む。一方、そのような装置アラーム情報ないと判定されなかった場合には、処理は終了する。
【0091】
ステップS53において、措置部19は、対象の基地局bに対する所定の措置を実施する。所定の措置は、異常回復のための措置であって、基地局ごとに予め設定されており、例えば、当該基地局に対するリセット(初期化)等が実施される。なお、本実施形態では、各基地局bに対する初期措置は、基地局管理装置bcを介して実施される。
【0092】
ステップS54において、措置部19は、異常検知フラグがONであり、且つ、現在時刻を故障開始時刻とする装置アラーム情報を、対象の基地局bを示す基地局IDと共に、新規に装置アラーム記憶部30に登録する。
【0093】
次に、図13を参照して、コンピュータを、本実施形態の異常検知モデル学習装置1Aとして機能させるための異常検知モデル学習プログラム、及び、異常検知装置1Bとして機能させるための異常検知プログラムについて説明する。
【0094】
図13(a)は、異常検知モデル学習プログラムの構成を示す図である。異常検知モデル学習プログラムP1Aは、異常検知モデル学習装置1Aにおける異常検知モデル学習処理を統括的に制御するメインモジュールm10A、通信状態情報取得モジュールm11、学習用入力データ生成モジュールm12、モデル学習モジュールm13及びモデル出力モジュールm14を備えて構成される。そして、各モジュールm11~m14により、通信状態情報取得部11、学習用入力データ生成部12、モデル学習部13及びモデル出力部14のための各機能が実現される。
【0095】
なお、異常検知モデル学習プログラムP1Aは、通信回線等の伝送媒体を介して伝送される態様であってもよいし、図13(a)に示されるように、記録媒体M1Aに記憶される態様であってもよい。
【0096】
図13(b)は、異常検知プログラムの構成を示す図である。異常検知プログラムP1Bは、異常検知装置1Bにおける異常検知処理を統括的に制御するメインモジュールm10B、通信状態情報取得モジュールm15、異常検知対象入力データ生成モジュールm16、異常検知モジュールm17、判定モジュールm18及び措置モジュールm19を備えて構成される。そして、各モジュールm15~m19により、通信状態情報取得部15、異常検知対象入力データ生成部16、異常検知部17、判定部18及び措置部19のための各機能が実現される。
【0097】
なお、異常検知プログラムP1Bは、通信回線等の伝送媒体を介して伝送される態様であってもよいし、図13(b)に示されるように、記録媒体M1Bに記憶される態様であってもよい。
【0098】
以上説明した本実施形態の異常検知モデル学習装置1A、異常検知モデル学習方法、異常検知装置1B、異常検知方法、異常検知モデルmd、異常検知モデル学習プログラムP1A及び異常検知プログラムP1Bによれば、基地局bにおける通信が正常であるときの基地局bごとの通信状態情報に基づいて生成された学習用入力データを用いた機械学習により、通信の異常を検知可能な次元削減アルゴリズムmd1を含む異常検知モデルmdが生成される。異常検知モデルmdでは、通信が正常であるときの入力データの特徴が学習されているので、通信に異常が発生しているときの入力データを判別できる。このように生成された異常検知モデルmdが異常検知の処理に供されることにより、基地局bから発せられるアラームに現れない異常を適切に検知することが可能となる。
【0099】
また、別の形態に係る異常検知モデル学習装置では、学習用入力データ生成部は、通信状態情報に示される通信状態の発生時に対応する時刻を示す日時情報を入力データに含ませることとしてもよい。
【0100】
上記形態によれば、学習用の入力データに日時情報が含まれるので、日時により異なる傾向を示す通信の状態が考慮された異常検知モデルの生成が可能となる。
【0101】
また、別の形態に係る異常検知モデル学習装置では、学習用入力データ生成部は、通信状態情報に示される通信状態の発生日が、休日及び祝日に該当するか否かを示す休祝日情報を入力データに含ませることとしてもよい。
【0102】
上記形態によれば、学習用の入力データに休祝日情報が含まれるので、休日及び祝日といった日毎の属性により異なる傾向を示す通信の状態が考慮された異常検知モデルの生成が可能となる。
【0103】
また、別の形態に係る異常検知モデル学習装置では、学習用入力データ生成部は、各基地局が所定の故障状態に該当していた期間を示す故障情報を参照して、故障状態に該当していなかった期間における通信状態情報に基づいて,学習用の入力データを生成することとしてもよい。
【0104】
上記形態によれば、基地局における通信が正常であるときの基地局ごとの通信状態情報が、基地局ごとの故障情報に基づき抽出され、抽出された通信状態情報に基づいて学習用の入力データが生成される。これにより、異常検知モデルの学習に好適な入力データの生成が機能となる。
【0105】
また、別の形態に係る異常検知モデル学習装置では、異常検知モデルは、ニューラルネットワークを含むオートエンコーダにより構成され、モデル学習部は、入力データに対する出力データの誤差に基づいて、ニューラルネットワークのパラメータを更新することとしてもよい。
【0106】
上記形態によれば、通信が正常であるときの入力データの特徴が学習された異常検知モデルを、学習データとしての正解ラベルを要することなく構成することが可能となる。
【0107】
また、別の形態に係る異常検知モデル学習装置では、入力データは、基地局における通信データ量、接続端末数、通信成功率のうちの少なくとも一つを含むこととしてもよい。
【0108】
上記形態によれば、基地局における通信状態が適切に表された入力データを得ることができる。
【0109】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る異常検知モデルは、移動体通信網の基地局における通信の異常を検知するための、コンピュータを機能させ機械学習による学習済みの異常検知モデルであって、次元削減アルゴリズム、及び誤差判定部、を含み、次元削減アルゴリズムは、通信が正常であるときの各基地局の通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて生成された入力データを当該次元削減アルゴリズムに対する入力とし、当該次元削減アルゴリズムからの出力データと入力データとに基づいて次元削減アルゴリズムのパラメータを更新する機械学習により構築され、誤差判定部は、出力データの入力データに対する誤差が所定の閾値を超えるか否かを判定し、誤差が所定の閾値を超える場合に、基地局の通信に異常があることを示す異常情報を検知結果として出力する。
【0110】
上記の形態によれば、基地局における通信が正常であるときの基地局ごとの通信状態情報に基づいて生成された学習用入力データを用いた機械学習により、通信の異常を検知可能な次元削減アルゴリズムを含む異常検知モデルが提供される。異常検知モデルでは、通信が正常であるときの入力データの特徴が学習されているので、通信に異常が発生しているときの入力データを判別できる。このように生成された異常検知モデルが異常検知の処理に供されることにより、基地局から発せられるアラームに現れない異常を適切に検知することが可能となる。
【0111】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る異常検知装置は、移動体通信網の基地局における通信の異常を、学習済みの異常検知モデルを用いて検知する異常検知装置であって、異常検知モデルは、コンピュータを機能させるためのモデルであって、次元削減アルゴリズム、及び誤差判定部、を含み、次元削減アルゴリズムは、通信が正常であるときの各基地局の通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて生成された入力データを当該次元削減アルゴリズムに対する入力とし、当該次元削減アルゴリズムからの出力データと入力データとに基づいて次元削減アルゴリズムのパラメータを更新する機械学習により構築され、誤差判定部は、出力データの入力データに対する誤差が所定の閾値を超えるか否かを判定し、誤差が所定の閾値を超える場合に、基地局の通信に異常があることを示す異常情報を検知結果として出力し、異常検知装置は、各基地局における通信状態を示す少なくとも1項目以上の通信状態情報に基づいて異常検知対象の入力データを生成する異常検知対象入力データ生成部と、異常検知対象の入力データを異常検知モデルに入力して、異常検知モデルから出力された検知結果を取得する異常検知部と、検知結果における異常情報に基づいて、対応する基地局に異常があることを判定する判定部と、を備える。
【0112】
上記の形態によれば、基地局における通信が正常であるときの基地局ごとの通信状態情報に基づいて生成された学習用入力データを用いた機械学習により、通信の異常を検知可能な次元削減アルゴリズムを含む異常検知モデルが提供される。異常検知モデルでは、通信が正常であるときの入力データの特徴が学習されているので、通信に異常が発生しているときの入力データを判別できる。このように生成された異常検知モデルが異常検知の処理に供されることにより、基地局から発せられるアラームに現れない異常を適切に検知することが可能となる。
【0113】
また、別の形態に係る異常検知装置では、判定部は、異常情報を含む検知結果が予め設定された所定回数取得された場合に、対応する基地局に異常があることを判定することとしてもよい。
【0114】
上記形態によれば、異常検知モデルによる異常の検知が所定回数に満たない場合には、基地局に異常があることの判定がされないので、異常の誤検出が防止される。
【0115】
また、別の形態に係る異常検知装置では、判定部は、所定時間内における検知結果の情報の全体の数に占める異常情報を含む検知結果の情報の数が、予め設定された割合を超える場合に、対応する基地局に異常があることを判定することとしてもよい。
【0116】
上記形態によれば、異常検知モデルによる異常の検知が所定割合に満たない場合には、基地局に異常があることの判定がされないので、異常の誤検出が防止される。
【0117】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0118】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0119】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0120】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0121】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0122】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0123】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0124】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0125】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0126】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0127】
なお、本開示において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0128】
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0129】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0130】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0131】
本開示で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0132】
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0133】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0134】
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
【0135】
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。
【符号の説明】
【0136】
1…異常検知システム、1A…異常検知モデル学習装置、1B…異常検知装置、11…通信状態情報取得部、12…学習用入力データ生成部、13…モデル学習部、14…モデル出力部、15…通信状態情報取得部、16…異常検知対象入力データ生成部、17…異常検知部、18…判定部、19…措置部、20,20A,20B…入力データ記憶部、30…装置アラーム記憶部、40…異常検知モデル記憶部、50…異常検知結果記憶部、b…基地局、bc…基地局管理装置、m11…通信状態情報取得モジュール、m12…学習用入力データ生成モジュール、m13…モデル学習モジュール、m14…モデル出力モジュール、m15…通信状態情報取得モジュール、m16…異常検知対象入力データ生成モジュール、m17…異常検知モジュール、m18…判定モジュール、m19…措置モジュール、M1A,M1B…記録媒体、md…異常検知モデル、md1…次元削減アルゴリズム、md2…誤差判定部、P1A…異常検知モデル学習プログラム、P1B…異常検知プログラム。
図1
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