(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-01
(45)【発行日】2023-11-10
(54)【発明の名称】カラオケ装置
(51)【国際特許分類】
G10K 15/04 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
(21)【出願番号】P 2019233957
(22)【出願日】2019-12-25
【審査請求日】2022-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】穴見 尚司
【審査官】佐久 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-007868(JP,A)
【文献】特開2013-064827(JP,A)
【文献】特開2005-049656(JP,A)
【文献】特開2008-216694(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ店舗の部屋に設置されるカラオケ装置であって、
撮影手段により撮影した前記部屋内の映像に基づいて、カラオケ歌唱を行う利用者である歌唱者の位置、歌唱者以外の利用者である聴衆の位置、及び表示装置の位置を特定する特定部と、
前記表示装置の表示画面における所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる表示制御部であって、特定された前記歌唱者の位置、前記聴衆の位置、及び前記表示装置の位置に基づいて、前記聴衆と少なくとも一の歌詞テロップとが重ならないよう、歌詞テロップの表示区域を変更する表示制御部と、
を有
し、
前記表示制御部は、
特定された前記聴衆の位置が、特定された前記歌唱者の位置と特定された前記表示装置の左右いずれかの一端とを結ぶ線上にある場合、前記表示装置の他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させ、
前記表示装置の他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、特定された前記聴衆の位置が、特定された前記歌唱者の位置と特定された前記表示装置の中央部分とを結ぶ線上にある場合、前記表示装置の前記一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させ、
前記表示装置の前記一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、特定された前記聴衆の位置が、特定された前記歌唱者の位置と特定された前記表示装置の他端とを結ぶ線上にある場合、前記所定の表示区域に歌詞テロップを表示させるカラオケ装置。
【請求項2】
カラオケ店舗の部屋に設置されるカラオケ装置であって、
撮影手段により撮影した前記部屋内の映像に基づいて、カラオケ歌唱を行う利用者である歌唱者の位置、歌唱者以外の利用者である聴衆の位置、及び表示装置の位置を特定する特定部と、
前記表示装置の表示画面における所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる表示制御部であって、特定された前記歌唱者の位置、前記聴衆の位置、及び前記表示装置の位置に基づいて、前記聴衆と少なくとも一の歌詞テロップとが重ならないよう、歌詞テロップの表示区域を変更する表示制御部と、
を有
し、
前記表示制御部は、
特定された前記聴衆の位置が、特定された前記歌唱者の位置と特定された前記表示装置の左右いずれかの一端とを結ぶ線上にある場合、前記表示装置の一端側及び他端側における表示区域それぞれに同じ歌詞テロップを表示させ、
前記表示装置の一端側及び他端側の表示区域それぞれに歌詞テロップを表示させた状態において、特定された前記聴衆の位置が、特定された前記歌唱者の位置と特定された前記表示装置の他端とを結ぶ線上にある場合、前記所定の表示区域に歌詞テロップを表示させるカラオケ装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、
前記所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる際、所定時間、前記表示装置の前記一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態を維持することを特徴とする請求項
1または2に記載のカラオケ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置は、楽曲のカラオケ演奏に合わせて、表示装置に歌詞テロップを表示させることができる。歌詞テロップは、表示装置の表示画面において、予め決められた表示区域に表示される。
【0003】
一方、カラオケ装置は、歌詞テロップ以外にも楽曲採点の途中経過や、カラオケ歌唱に伴うカロリー消費量等、様々な情報を表示させる機能を有している。
【0004】
そこで、歌詞テロップの視認性を向上するための様々な技術が検討されている。
【0005】
たとえば、非特許文献1のカラオケ装置によれば、利用者がリモコン装置を使用して歌詞テロップのサイズを選択することができる。カラオケ装置は、選択されたサイズに応じて歌詞テロップのサイズを変更し、且つ歌詞テロップの表示区域を変更する。具体的に、カラオケ装置は、通常、歌詞テロップを表示画面の下側に表示させる。一方、歌詞テロップのサイズとして「小」が選択された場合、カラオケ装置は、サイズを縮小した歌詞テロップを表示画面の中央に表示させる。
【0006】
或いは、特許文献1には、歌唱者の位置に基づいて、表示部の表示区域内に表示される画像情報(歌詞テロップを含む)の大きさを変更する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【文献】「JOYSOUND MAXGO」、株式会社エクシング、[令和1年12月12日検索]、インターネット、<URL:https://joysound.biz/product/online/js-fx5>
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、複数の利用者でカラオケルームを利用している場合に、カラオケ歌唱を行う利用者(歌唱者)以外の利用者(聴衆)が一時的に退室することがある。この際、退室する聴衆が表示装置の前を横切ると、歌唱者は歌詞テロップが見え難くなる。
【0010】
ここで、非特許文献1のカラオケ装置では、歌詞テロップの表示区域を変更するにあたり、リモコン装置の操作が必要である。よって、カラオケ歌唱を行っている歌唱者にとっては煩雑である。また、聴衆は様々な行動をとるため、非特許文献1のカラオケ装置のように歌詞テロップの表示区域を変更したとしても、歌詞テロップが見やすくなるとは限らない。
【0011】
また、特許文献1の技術を用いたとしても、聴衆の行動を考慮して歌詞テロップの表示を変えることはできない。
【0012】
本発明の目的は、聴衆の行動に影響を受けることなく、歌唱者が視認できる状態で歌詞テロップを表示させることが可能なカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するための一の発明は、カラオケ店舗の部屋に設置されるカラオケ装置であって、撮影手段により撮影した前記部屋内の映像に基づいて、カラオケ歌唱を行う利用者である歌唱者の位置、歌唱者以外の利用者である聴衆の位置、及び表示装置の位置を特定する特定部と、前記表示装置の表示画面における所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる表示制御部であって、特定された前記歌唱者の位置、前記聴衆の位置、及び前記表示装置の位置に基づいて、前記聴衆と少なくとも一の歌詞テロップとが重ならないよう、歌詞テロップの表示区域を変更する表示制御部と、を有するカラオケ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、聴衆の行動に影響を受けることなく、歌唱者が視認できる状態で歌詞テロップを表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】第1実施形態に係るカラオケ装置が設置されている部屋内を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係るカラオケ装置を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係るカラオケ本体を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係る歌唱者と表示装置との位置関係を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係る表示装置の表示画面に表示された歌詞テロップを示す図である。
【
図6A】第1実施形態に係る歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置関係を示す図である。
【
図6B】第1実施形態に係る歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置関係を示す図である。
【
図6C】第1実施形態に係る歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置関係を示す図である。
【
図7A】第1実施形態に係る表示装置の表示画面に表示された歌詞テロップを示す図である。
【
図7B】第1実施形態に係る表示装置の表示画面に表示された歌詞テロップを示す図である。
【
図7C】第1実施形態に係る表示装置の表示画面に表示された歌詞テロップを示す図である。
【
図8A】第1実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【
図8B】第1実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【
図9】第2実施形態に係る歌唱者と表示装置との位置関係を示す図である。
【
図10A】第2実施形態に係る歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置関係を示す図である。
【
図10B】第2実施形態に係る歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置関係を示す図である。
【
図11A】第2実施形態に係る表示装置の表示画面に表示された歌詞テロップを示す図である。
【
図11B】第2実施形態に係る表示装置の表示画面に表示された歌詞テロップを示す図である。
【
図12】第2実施形態に係るカラオケ装置の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施形態>
図1~
図8Bを参照して、第1実施形態に係るカラオケ装置について説明する。なお、以下の説明においては、カラオケ歌唱を行う利用者を「歌唱者」とし、歌唱者以外の利用者(カラオケ歌唱を聴いている利用者)を「聴衆」とする。
【0017】
==概要==
図1は、カラオケ装置Kが設置されているカラオケ店舗の部屋R内を示した平面図である。
【0018】
部屋Rの入口D近傍の壁には表示装置Mが設置されている。表示装置Mは、カラオケ装置Kからの信号に基づいて映像や画像を表示画面に表示する。
【0019】
カラオケ装置Kは、楽曲のカラオケ演奏、及び歌唱者がカラオケ歌唱を行うための装置である。カラオケ装置Kは、表示装置Mと通信可能に接続されている。なお、カラオケ装置自体が表示装置を備えていてもよい。
【0020】
部屋R内には、歌唱者U1、及び聴衆U2~U4が在席している。
図1において聴衆U2~U4は、テーブルTを囲んで歌唱者U1のカラオケ歌唱を聴いている。このような部屋Rの場合、各利用者は、入退室の際に表示装置Mの前を横切ることとなる。
【0021】
==カラオケ装置==
図2に示すように、カラオケ装置Kは、カラオケ本体10、スピーカ20、マイク30、リモコン装置40、及び撮影手段50を備える。
【0022】
カラオケ本体10は、選曲された楽曲の演奏制御、歌詞テロップや背景映像等の表示制御、マイク30を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ演奏やカラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。スピーカ20はカラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。マイク30は歌唱者のカラオケ歌唱の歌唱音声をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置40は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。撮影手段50は、カラオケ装置が設置されている部屋内を撮影するためのカメラである。撮影手段50は、少なくとも各利用者及び表示装置を撮影できる位置及び角度で設置されている。撮影手段50は複数設けられていてもよい。また本実施形態では、カラオケ装置Kが撮影手段50を有する例を示したがこれに限られない。撮影手段50は、部屋R内に設置されていてもよいし、表示装置Mに設けられていてもよい。
【0023】
図3に示すように、本実施形態に係るカラオケ本体10は、記憶手段10a、通信手段10b、入力手段10c、演奏手段10d、及び制御手段10eを備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
【0024】
[記憶手段]
記憶手段10aは、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、たとえばハードディスクドライブなどである。記憶手段10aは、カラオケ装置Kによりカラオケ演奏を行うための複数の楽曲データを記憶する。楽曲データは、個々の楽曲を特定するための楽曲識別情報が付与されている。楽曲識別情報は、楽曲を識別するための楽曲ID等、各楽曲に固有の情報である。
【0025】
楽曲データは、演奏データ、リファレンスデータ等を含む。演奏データは、カラオケ演奏音の元となるMIDI形式のデータである。リファレンスデータは、歌唱者によるカラオケ歌唱を採点する際の基準として用いられるデータである。
【0026】
また、楽曲データは、歌詞テロップデータ及び背景画像データ等を含む。歌詞テロップデータは、楽曲のカラオケ演奏に合わせて歌詞テロップを表示装置Mの表示画面に表示させるためのデータである。歌詞テロップは、楽曲の歌詞に対応する。また、歌詞テロップは、表示画面の下側等、表示画面における表示区域が楽曲毎に予め設定されている。予め設定されている表示区域は、「所定の表示区域」に相当する。背景映像データは、カラオケ演奏時に表示装置Mに表示される背景画像に対応するデータである。
【0027】
[通信手段・入力手段]
通信手段10bは、表示装置Mやリモコン装置40との通信を行うためのインターフェースを提供する。入力手段10cは、利用者が各種の指示入力を行うための構成である。入力手段10cは、カラオケ本体10に設けられたボタン等である。或いは、リモコン装置40が入力手段10cとして機能してもよい。
【0028】
[演奏手段]
演奏手段10dは、制御手段10eの制御に基づき、楽曲のカラオケ演奏、及びマイク30を通じて入力された歌唱音声に基づく信号の処理を行う。演奏手段10dは、音源、ミキサ、アンプ等を含む(いずれも図示なし)。音源は、演奏データに基づいてカラオケ演奏音に対応する音声信号を生成する。ミキサは、入力された音声信号等をミキシングする。アンプは、ミキサから出力された信号を増幅し、カラオケ演奏音及び歌唱音声としてスピーカ20から放音させる。
【0029】
[制御手段]
制御手段10eは、カラオケ装置Kにおける各種の制御を行う。制御手段10eは、CPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。
【0030】
本実施形態においてはCPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御手段10eは、特定部100及び表示制御部200として機能する。
【0031】
(特定部)
特定部100は、撮影手段により撮影した部屋内の映像に基づいて、カラオケ歌唱を行う利用者である歌唱者の位置、歌唱者以外の利用者である聴衆の位置、及び表示装置の位置を特定する。
【0032】
撮影手段による撮影は、所定のタイミングで開始される。たとえば、撮影手段は、利用者が部屋に入室したタイミングで撮影を開始してもよいし、各利用者がカラオケ装置にログインしたタイミングで撮影を開始してもよい。また、撮影手段は、連続して撮影をおこなってもよいし、所定時間毎(たとえば、数秒毎)に撮影をおこなってもよい。なお、少なくとも撮影手段は、ある楽曲のカラオケ演奏に伴って最初の歌詞テロップの表示が開始された時点から撮影を開始し、当該ある楽曲の最後の歌詞テロップの表示が終了した時点まで撮影を行う。
【0033】
特定部100は、あるタイミングで撮影された映像を解析し、歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置の位置を特定する。映像から歌唱者の位置等を特定する方法は、公知の技術を利用することができる。
【0034】
たとえば、
図1の例において、楽曲Xのカラオケ演奏が開始された後、撮影手段50が部屋R内を撮影したとする。
【0035】
この場合、特定部100は、撮影された映像を解析し、マイク30を持っている利用者の位置を歌唱者の位置として特定する。
図1の例において、特定部100は歌唱者U1の位置を特定する。
【0036】
また、特定部100は、撮影された映像を解析し、歌唱者以外の利用者の位置を聴衆の位置として特定する。
図1の例において、特定部100は、聴衆U2~U4の位置を特定する。
【0037】
更に、特定部100は、撮影された映像を解析し、表示装置Mの位置を特定する。なお、撮影手段50が表示装置Mに取り付けられている場合、特定部100は、撮影手段50の位置を表示装置Mの位置として特定することができる。
【0038】
図4は、特定された歌唱者U1と表示装置Mとの関係を示した平面図である。歌唱者U1から表示装置Mを見たとき(以下、同様)、線分L1は、歌唱者U1の位置、たとえば左目の中心点と表示装置Mの左端とを結ぶ線である。線分L2は、歌唱者U1の位置、たとえば頭部の中心点と表示装置Mの中央部分を結ぶ線である。線分L3は、歌唱者U1の位置、たとえば右目の中心点と表示装置Mの右端を結ぶ線である。表示装置Mの左右端及び中央部分は、撮影手段50により撮影された映像を解析することにより特定することができる。
【0039】
(表示制御部)
表示制御部200は、表示装置の表示画面における所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる。
【0040】
たとえば、楽曲Xのカラオケ演奏を行う場合、カラオケ装置Kは、楽曲Xの楽曲データを記憶手段10aから読み出す。表示制御部200は、楽曲Xのカラオケ演奏に合わせて、楽曲データに含まれる歌詞テロップデータに基づく歌詞テロップを表示画面に表示させる。上述の通り、歌詞テロップを表示させる表示区域は楽曲毎に予め設定されている。
図5は、楽曲Xのカラオケ演奏に伴って表示画面の下側の表示区域に歌詞テロップを表示する例を示している。
図5の例における表示画面の下側の表示区域は、「所定の表示区域」に相当する。
【0041】
また、表示制御部200は、特定された歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置の位置に基づいて、聴衆と少なくとも一の歌詞テロップとが重ならないよう、歌詞テロップの表示区域を変更することができる。
【0042】
具体的に、本実施形態において、表示制御部200は、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の左右いずれかの一端とを結ぶ線上にある場合、表示装置の他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる。また、表示制御部200は、表示装置の他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の中央部分とを結ぶ線上にある場合、表示装置の一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる。また、表示制御部200は、表示装置の一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の他端とを結ぶ線上にある場合、所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる。
【0043】
図6Aから
図6Cは、特定部100により特定された歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置の位置を示した平面図である。
図6Aから
図6Cは時系列となっている。すなわち、
図6A~
図6Cは、歌唱者U1がカラオケ歌唱を行っている最中に、聴衆U2が表示装置Mの左側から右側に横切って退室することを示している。
【0044】
表示制御部200は、特定された歌唱者U1の位置、聴衆U2~U4の位置、及び表示装置Mの位置に基づいて、聴衆U2~U4の位置が、歌唱者U1の位置と表示装置Mの左右いずれかの一端とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。
【0045】
図6Aの場合、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの左端とを結ぶ線L1上にある。この場合、表示制御部200は、表示装置Mの右端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる(
図7A参照)。この場合、表示装置Mの左端は「一端」に相当し、右端は「他端」に相当する。
【0046】
図7Aに示すように、表示装置Mの右端側の表示区域に表示された歌詞テロップの位置には聴衆U2が重なっていない。よって、歌唱者U1は、歌詞テロップの全体を視認することができる。
【0047】
なお、横向きの歌詞テロップ(たとえば
図5参照)を縦向きの歌詞テロップ(たとえば
図7A参照)で表示させる場合、表示制御部200は、歌詞テロップが示す歌詞を横向きから縦向きに変換して表示させる。また、表示画面の縦と横のサイズが異なる場合、表示制御部200は、表示区域の長さや幅に応じて、歌詞テロップを2段表記にしたり、文字の大きさを変更する等、一の歌詞テロップの表示態様を表示区域によって変えてもよい。
【0048】
図6A及び
図7Aの状態となった後、表示制御部200は、その後に撮影された映像に基づいて特定部100が特定した歌唱者U1の位置、聴衆U2~U4の位置、及び表示装置Mの位置に基づいて、聴衆U2~U4の位置が、歌唱者U1の位置と表示装置Mの中央部分とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。
【0049】
図6Bの場合、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの中央部分とを結ぶ線L2上にある。この場合、表示制御部200は、表示装置Mの左端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる(
図7B参照)。
【0050】
図7Bに示すように、表示装置Mの左端側の表示区域に表示された歌詞テロップの位置には聴衆U2が重なっていない。よって、歌唱者U1は、歌詞テロップの全体を視認することができる。
【0051】
図6B及び
図7Bの状態となった後、表示制御部200は、その後に撮影された映像に基づいて特定部100が特定した歌唱者U1の位置、聴衆U2~U4の位置、及び表示装置Mの位置に基づいて、聴衆U2~U4の位置が、歌唱者U1の位置と表示装置Mの他端とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。
【0052】
図6Cの場合、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの右端とを結ぶ線L3上にある。この場合、表示制御部200は、表示装置Mの所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる(
図7C参照)。
【0053】
図7Cに示すように、所定の表示区域に表示された歌詞テロップの位置には聴衆U2が重なっていない。よって、歌唱者U1は、歌詞テロップの全体を視認することができる。
【0054】
なお、退室した聴衆U2が部屋Rに戻ってくる場合(
図1に示した位置に戻る場合)、表示制御部200は、上記説明とは逆の処理を実行する。すなわち、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの右端とを結ぶ線L3上にある場合、表示制御部200は、表示装置Mの左端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる(
図7Bと同様)。その後、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの中央部分とを結ぶ線L2上にある場合、表示制御部200は、表示装置Mの右端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる(
図7Aと同様)。その後、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの左端とを結ぶ線L1上にある場合、表示制御部200は、表示装置Mの所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる(
図7Cと同様)。この場合、表示装置Mの右端は「一端」に相当し、左端は「他端」に相当する。
【0055】
また、部屋内における表示装置Mの配置や、歌唱者と聴衆の位置関係等よっては、上記例のように聴衆が表示装置Mの表示画面の全体を横切る形ではなく、一部のみを横切る形になる場合もありうる。また、聴衆が席から立ちあがった場合等に、誤って表示画面と重なる可能性もありうる。このような場合であっても、表示制御部200は、特定された歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置Mの位置に基づいて、聴衆と歌詞テロップとが重ならないよう、歌詞テロップの表示区域を変更することができる。
【0056】
==カラオケ装置における処理について==
次に、
図8A及び
図8Bを参照して本実施形態に係るカラオケ装置Kにおける処理について述べる。
図8A及び
図8Bは、カラオケ装置Kにおける処理を示すフローチャートである。
【0057】
カラオケ装置Kは、歌唱者が予約した楽曲のカラオケ演奏を開始する(カラオケ演奏の開始。ステップ10)。表示制御部200は、カラオケ演奏に伴って表示装置Mの表示画面の所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる(所定の表示区域に歌詞テロップを表示。ステップ11)。撮影手段50は、カラオケ装置Kが設置されている部屋の撮影を開始する(部屋内の撮影を開始。ステップ12)。なお、この例において、撮影手段50は、楽曲のカラオケ演奏が終了するまで部屋内の撮影を行うとする。
【0058】
特定部100は、撮影手段50により撮影した部屋内の映像に基づいて、歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置Mの位置を特定する(歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置を特定。ステップ13)。
【0059】
表示制御部200は、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の一端とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の一端とを結ぶ線上にあると判定された場合(ステップ14でYの場合)、表示制御部200は、表示装置Mの他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる(表示装置の他端側の表示区域に歌詞テロップを表示。ステップ15)。
【0060】
その後、特定部100は、撮影手段50により撮影した部屋内の映像に基づいて、歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置Mの位置を特定する(歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置を特定。ステップ16)。
【0061】
表示装置Mの他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、表示制御部200は、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの中央部分とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。特定された聴衆の位置が特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの中央部分とを結ぶ線上にあると判定された場合(ステップ17でYの場合)、表示制御部200は、表示装置の一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる(表示装置の一端側の表示区域に歌詞テロップを表示。ステップ18)。
【0062】
その後、特定部100は、撮影手段50により撮影した部屋内の映像に基づいて、歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置Mの位置を特定する(歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置を特定。ステップ19)。
【0063】
表示装置Mの一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、表示制御部200は、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの他端とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの他端とを結ぶ線上にあると判定された場合(ステップ20でYの場合)、表示制御部200は、所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる(所定の表示区域に歌詞テロップを表示。ステップ21)。
【0064】
カラオケ装置Kは、歌唱者が予約した楽曲のカラオケ演奏を終了するまで(ステップ22でYの場合)、ステップ13からステップ21までの処理を繰り返し行う。
【0065】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kは、カラオケ店舗の部屋Rに設置される。カラオケ装置Kは、撮影手段50により撮影した部屋R内の映像に基づいて、カラオケ歌唱を行う利用者である歌唱者の位置、歌唱者以外の利用者である聴衆の位置、及び表示装置Mの位置を特定する特定部100と、表示装置Mの表示画面における所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる。また、表示制御部200は、特定された歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置Mの位置に基づいて、聴衆と少なくとも一の歌詞テロップとが重ならないよう、歌詞テロップの表示区域を変更する。
【0066】
このようなカラオケ装置Kによれば、たとえば、聴衆が表示装置Mの前に立った場合、歌詞テロップの表示区域を聴衆と重ならないように変更することができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケ装置Kによれば、聴衆の行動に影響を受けることなく、歌唱者が視認できる状態で歌詞テロップを表示させることができる。
【0067】
より具体的には、本実施形態に係る表示制御部200は、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の左右いずれかの一端とを結ぶ線上にある場合、表示装置Mの他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させ、表示装置Mの他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の中央部分とを結ぶ線上にある場合、表示装置Mの一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させ、表示装置Mの一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの他端とを結ぶ線上にある場合、所定の表示区域に歌詞テロップを表示させることができる。
【0068】
このようなカラオケ装置Kによれば、聴衆が表示装置Mの前を横切った場合に、聴衆の位置に合わせて歌詞テロップの表示区域を変更することができる。従って、歌唱者は常に歌詞テロップを視認することが可能となる。
【0069】
<第2実施形態>
次に、
図9~
図12を参照して、第2実施形態に係るカラオケ装置について説明する。本実施形態では、第1実施形態とは異なる表示制御部200の処理について述べる。第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0070】
(表示制御部)
本実施形態に係る表示制御部200は、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の左右いずれかの一端とを結ぶ線上にある場合、表示装置の一端側及び他端側における表示区域それぞれに同じ歌詞テロップを表示させる。また、表示制御部200は、表示装置の一端側及び他端側の表示区域それぞれに歌詞テロップを表示させた状態において、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の他端とを結ぶ線上にある場合、所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる。
【0071】
ここで、
図9は、特定部100により特定された歌唱者の位置及び表示装置の位置を示した平面図である。
図9に示した線分L4は、歌唱者U1の位置と表示装置Mの左端とを結ぶ線である。線分L5は、歌唱者U1の位置と表示装置Mの右端を結ぶ線である。
【0072】
また、
図10A及び
図10Bは、特定部100により特定された歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置の位置を示した平面図である。
図10A及び
図10Bは時系列となっている。すなわち、
図10A及び
図10Bは、歌唱者U1がカラオケ歌唱を行っている最中に、聴衆U2が表示装置Mの左側から右側に横切って退室することを示している。
【0073】
表示制御部200は、特定された歌唱者U1の位置、聴衆U2~U4の位置、及び表示装置Mの位置に基づいて、聴衆U2~U4の位置が、歌唱者U1の位置と表示装置Mの左右いずれかの一端とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。
【0074】
図10Aの場合、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの左端とを結ぶ線L4上にある。この場合、表示制御部200は、表示装置Mの右端側及び左側側の表示区域に歌詞テロップを表示させる(
図11A参照)。この場合、表示装置Mの左端は「一端」に相当し、右端は「他端」に相当する。
【0075】
図11Aに示すように、表示装置Mの右端側及び左端側の表示区域には、同じ歌詞テロップが表示される。従って、左端側の表示区域に表示された歌詞テロップの一部には聴衆U2が重なっている一方、右端側の表示区域に表示された歌詞テロップの位置には聴衆U2が重なっていない。よって、歌唱者U1は、歌詞テロップの全体を視認することができる。
【0076】
図10A及び
図11Aの状態となった後、表示制御部200は、その後に撮影された映像に基づいて特定部100が特定した歌唱者U1の位置、聴衆U2~U4の位置、及び表示装置Mの位置に基づいて、聴衆U2~U4の位置が、歌唱者U1の位置と表示装置Mの中央部分とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。
【0077】
図10Bの場合、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの右端とを結ぶ線L5上にある。この場合、表示制御部200は、表示装置Mの所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる(
図11B参照)。
【0078】
図11Bに示すように、所定の表示区域に表示された歌詞テロップの位置には聴衆U2が重なっていない。よって、歌唱者U1は、歌詞テロップの全体を視認することができる。
【0079】
なお、退室した聴衆U2が部屋Rに戻ってくる場合(
図1に示した位置に戻る場合)、表示制御部200は、上記説明とは逆の処理を実行する。すなわち、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの右端とを結ぶ線L5上にある場合、表示制御部200は、表示装置Mの右端側及び左端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる。その後、特定された聴衆U2の位置が、特定された歌唱者U1の位置と特定された表示装置Mの左端とを結ぶ線L5上にある場合、表示制御部200は、表示装置Mの所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる。この場合、表示装置Mの右端は「一端」に相当し、左端は「他端」に相当する。
【0080】
==カラオケ装置における処理について==
次に、
図12を参照して本実施形態に係るカラオケ装置Kにおける処理について述べる。
図12は、カラオケ装置Kにおける処理を示すフローチャートである。
【0081】
ステップ30からステップ33は、第1実施形態のステップ10からステップ13と同様の処理であるため詳細な説明を省略する。
【0082】
特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置の一端とを結ぶ線上にあると判定された場合(ステップ34でYの場合)、表示制御部200は、表示装置Mの一端側及び他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させる(表示装置の一端側及び他端側の表示区域に歌詞テロップを表示。ステップ35)。
【0083】
その後、特定部100は、撮影手段50により撮影した部屋内の映像に基づいて、歌唱者の位置、聴衆の位置、及び表示装置Mの位置を特定する(歌唱者、聴衆、及び表示装置の位置を特定。ステップ36)。
【0084】
表示装置Mの一端側及び他端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態において、表示制御部200は、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの他端とを結ぶ線上にあるかどうかを判定する。特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの他端とを結ぶ線上にあると判定された場合(ステップ37でYの場合)、表示制御部200は、所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる(所定の表示区域に歌詞テロップを表示。ステップ38)。
【0085】
カラオケ装置Kは、歌唱者が予約した楽曲のカラオケ演奏を終了するまで(ステップ39でYの場合)、ステップ33からステップ38までの処理を繰り返し行う。
【0086】
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置Kにおいて、表示制御部200は、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの左右いずれかの一端とを結ぶ線上にある場合、表示装置Mの一端側及び他端側における表示区域それぞれに同じ歌詞テロップを表示させ、表示装置Mの一端側及び他端側の表示区域それぞれに歌詞テロップを表示させた状態において、特定された聴衆の位置が、特定された歌唱者の位置と特定された表示装置Mの他端とを結ぶ線上にある場合、所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる。
【0087】
このようなカラオケ装置Kによれば、聴衆が表示装置Mの前を横切った場合に、聴衆の位置に合わせて歌詞テロップの表示区域を変更することができる。従って、歌唱者は常に歌詞テロップを視認することが可能となる。また第1実施形態に比べ、本実施形態におけるカラオケ装置Kによれば、歌詞テロップの表示区域が変更される回数を減らすことができる。従って、歌唱者は歌詞テロップをより視認し易くなる。
【0088】
<その他>
聴衆が表示装置Mの前を横切った場合であっても、聴衆の身長が低い場合や表示装置Mが高い位置にある場合、或いは所定の表示区域が表示画面の上側にある場合等には、聴衆と歌詞テロップとが重ならないこともあり得る。よって、特定部100は、歌唱者等の位置を特定する場合に、前後左右だけでなく高さも含めて歌唱者等の位置として特定してもよい。
【0089】
また、第1実施形態における
図6Cや第2実施形態における
図10Bの状態において、歌詞テロップを所定の表示区域に表示させたとしても、聴衆の移動速度が遅い場合や聴衆が移動の途中で立ち止まった場合等には、歌詞テロップと聴衆が重なる可能性がありうる。そこで、表示制御部200は、表示装置Mの所定の表示区域に歌詞テロップを表示させる際、所定時間(たとえば2秒間)、表示装置Mの一端側の表示区域に歌詞テロップを表示させた状態を維持してもよい。これにより、聴衆U2の移動速度が遅い場合でも、歌唱者U1は、常に歌詞テロップを視認することができる。
【0090】
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0091】
50 撮影手段
100 特定部
200 表示制御部
K カラオケ装置
M 表示装置