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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-01
(45)【発行日】2023-11-10
(54)【発明の名称】停電時電源切替システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/06 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
H02J9/06
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020027413
(22)【出願日】2020-02-20
(65)【公開番号】P2021132495
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2022-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(72)【発明者】
【氏名】加藤 昌幸
【審査官】田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/163625(WO,A1)
【文献】特開2014-131423(JP,A)
【文献】特開2007-124864(JP,A)
【文献】特開2017-118598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定負荷の電源を商用電源と他の電源との間で切り替える第1切替手段と、
前記他の電源を蓄電池及び所定の分散電源として、両者を切り替える第2切替手段と、
前記第1切替手段及び前記第2切替手段の切り替えを制御する切替制御部と、を有する停電時電源切替システムであって、
前記切替制御部は、前記第1切替手段の出力側から電源の供給を受ける第1電源部と、前記商用電源の電圧を監視する商用電源電圧計測部を有し、
前記商用電源の停電を検出したら前記第1切替手段を他の電源に切り替えると共に、前記他の電源が前記蓄電池となるよう前記第2切替手段を切替制御し、
その後所定時間が経過しても前記商用電源が復電しなければ、前記第2切替手段を切替制御して前記他の電源を分散電源に切り替えることを特徴とする停電時電源切替システム。
【請求項2】
前記切替制御部はバッテリから成る第2電源部を具備し、前記第1切替手段の出力側で停電が発生したら、その間前記第2電源部を電源として制御を継続することを特徴とする請求項1記載の停電時電源切替システム。
【請求項3】
前記商用電源により駆動する第1リレー、前記他の電源により駆動する第2リレー、前記蓄電池により駆動する第3リレー、そして前記分散電源により駆動する第4リレーを有し、
前記切替制御部は、前記第1~4リレーを操作して前記第1切替手段及び前記第2切替手段を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の停電時電源切替システム。
【請求項4】
前記第1切替手段に前記商用電源が接続される第1ラインには、前記第1リレーのa接点が介在されると共に、前記第1切替手段に前記他の電源が入力される第2ラインには、前記第2リレーのa接点が介在され、
前記商用電源を前記特定負荷に接続する前記第1切替手段の接点部は、前記第1リレーのa接点に連動してオン/オフ動作し、
前記他の電源を前記特定負荷に接続する前記第1切替手段の接点部は、前記第2リレーのa接点に連動してオン/オフ動作することを特徴とする請求項3に記載の停電時電源切替システム。
【請求項5】
前記第2切替手段に前記蓄電池が接続される第3ラインには、前記第3リレーのa接点接点が介在されると共に、前記第2切替手段に前記分散電源が接続される第4ラインには、前記第4リレーのa接点が介在され、
前記蓄電池を前記第1切替手段に接続する前記第2切替手段の接点部は、前記第3リレーのa接点に連動してオン/オフ動作し、
前記分散電源を前記第1切替手段に接続する前記第2切替手段の接点部は、前記第4リレーのa接点に連動してオン/オフ動作することを特徴とする請求項3又は4記載の停電時電源切替システム。
【請求項6】
前記切替制御部は、前記蓄電池の電圧を監視する蓄電池電圧計測部、前記分散電源の電圧を監視する分散電源電圧計測部を有し、
前記所定時間が経過する前に前記蓄電池の電圧が低下し、且つ前記分散電源の電圧が十分である場合は、前記他の電源を分散電源に切り替えることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の停電時電源切替システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電源が停電した際に電源を蓄電池等に切り替える停電時電源切替システムに関する。
【背景技術】
【0002】
商用電源が停電した際に、蓄電池や他の分散電源に電源を切り替えて少なくとも一部の負荷に対しては電力の供給を継続させる電源切替装置がある。
例えば、特許文献1では、商用電源が停電したら、太陽電池或いは蓄電池の電力を負荷に供給し、その後一定時間が経過しても商用電源が復電しなければ、燃料電池を起動して燃料電池の電力も更に供給するよう構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-117673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の停電時電源切替システムは、商用電源が停電しても制御部が継続して動作するよう、制御部の電源を太陽電池及び蓄電池から採っているし、燃料電池からも供給されるよう構成されている。そのため電源部が複雑な回路構成となっていた。
また、蓄電池は別途オフ操作しない限り電源としての機能を継続し、一定容量を確保する等の制御が行われないため、燃料電池が停止した後の電源の確保が難しくなる問題を有していた。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、電源を切替制御する切替制御部の電源を簡易な構成にでき、更に蓄電池の使用は商用電源が停電してからの一定時間として、その後は他の分散電源に切り替わるよう制御する停電時電源切替装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、特定負荷の電源を商用電源と他の電源との間で切り替える第1切替手段と、他の電源を蓄電池及び所定の分散電源として、両者を切り替える第2切替手段と、第1切替手段及び第2切替手段の切り替えを制御する切替制御部と、を有する停電時電源切替システムであって、切替制御部は、第1切替手段の出力側から電源の供給を受ける第1電源部と、商用電源の電圧を監視する商用電源電圧計測部を有し、商用電源の停電を検出したら第1切替手段を他の電源に切り替えると共に、他の電源が蓄電池となるよう第2切替手段を切替制御し、その後所定時間が経過しても商用電源が復電しなければ、第2切替手段を切替制御して他の電源を分散電源に切り替えることを特徴とする。
この構成によれば、切替制御部の電源は第1切替手段の出力側から供給されるため、商用電源が停電しても他の電源から切替制御部に電源供給でき、制御動作を継続させることができる。そして、1カ所のみからの電源供給で済むため、電源回路は簡易な構成で済む。また、商用電源の停電が所定時間継続したら蓄電池から分散電源に切り替わるため、蓄電池が電力を供給可能な状態を維持することができ、緊急時に引き続き蓄電池を利用できる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、切替制御部はバッテリから成る第2電源部を具備し、第1切替手段の出力側で停電が発生したら、その間第2電源部を電源として制御を継続することを特徴とする。
この構成によれば、切替制御部には第1切替手段の出力側に接続された第1電源部に加えて、バッテリから成る第2電源部からも電源供給が成されるため、特定負荷の電源を切り替える際に第1切替手段の出力側に切替に伴う停電が発生したとしても、その間第2電源部により切替制御部に電源を供給でき、良好な制御を実施できる。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、商用電源により駆動する第1リレー、他の電源により駆動する第2リレー、蓄電池により駆動する第3リレー、そして分散電源により駆動する第4リレーを有し、切替制御部は、第1~4リレーを操作して第1切替手段及び第2切替手段を制御することを特徴とする。
この構成によれば、リレー動作により電源切替を実施するため、安定した制御を実施できるしメンテナンスし易い。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3に記載の構成において、第1切替手段に商用電源が接続される第1ラインには、第1リレーのa接点が介在されると共に、第1切替手段に他の電源が入力される第2ラインには、第2リレーのa接点が介在され、商用電源を特定負荷に接続する第1切替手段の接点部は、第1リレーのa接点に連動してオン/オフ動作し、他の電源を特定負荷に接続する第1切替手段の接点部は、第2リレーのa接点に連動してオン/オフ動作することを特徴とする。
この構成によれば、電源が供給されていない電路に第1切替手段が切り替わることが無く、特定負荷の安定動作に有効である。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかの記載において、第2切替手段に蓄電池が接続される第3ラインには、第3リレーのa接点接点が介在されると共に、第2切替手段に分散電源が接続される第4ラインには、第4リレーのa接点が介在され、蓄電池を第1切替手段に接続する第2切替手段の接点部は、第3リレーのa接点に連動してオン/オフ動作し、分散電源を第1切替手段に接続する第2切替手段の接点部は、第4リレーのa接点に連動してオン/オフ動作することを特徴とする。
この構成によれば、電源が供給されていない電路に第2切替手段が切り替わることが無く、特定負荷の安定動作に有効である。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の構成において、切替制御部は、蓄電池の電圧を監視する蓄電池電圧計測部、分散電源の電圧を監視する分散電源電圧計測部を有し、所定時間が経過する前に蓄電池の電圧が低下し、且つ分散電源の電圧が十分である場合は、他の電源を分散電源に切り替えることを特徴とする。
この構成によれば、電源の状況に応じて他の電源を切り替えることができ、特定負荷が停止し難い。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、切替制御部の電源は第1切替手段の出力側から供給されるため、商用電源が停電しても他の電源から切替制御部に電源供給でき、制御動作を継続させることができる。そして、1カ所のみからの電源供給で済むため、電源回路は簡易な構成で済む。また、商用電源の停電が所定時間継続したら蓄電池から分散電源に切り替わるため、蓄電池が電力を供給可能な状態を維持することができ、緊急時に引き続き蓄電池を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る停電時電源切替システムの一例を示すブロック図である。
図2】第1切替手段の説明図である。
図3】第2切替手段の説明図である。
図4】第1リレー及び第2リレーの接続説明図である。
図5】第3瑠れー及び第4リレーの接続説明図である。
図6】各電源の状態を受けて制御されるリレーの動作一覧である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る停電時電源切替システムの一例を示すブロック図であり、1は商用電源、2は蓄電池、3は分散電源、4は特定負荷としての負荷、5は負荷4の電源を切り替える第1切替手段、6は同様に負荷4の電源を切り替える第2切替手段、7は第1切替手段5及び第2切替手段6を制御する切替制御部としての制御ユニットである。
【0015】
第1切替手段5は、入力側に第1電源入力部5aと第2電源入力部5bとを有し、出力側に切替出力部5cとを有している。第1電源入力部5aには商用電源1が接続されている。第2電源入力部5bは他の電源入力部であり、第2切替手段6の出力側が接続されている。そして、内部に第1電源入力部5aと切替出力部5cとの接続をオン/オフする第1接点部AX1と、第2電源入力部5bと切替出力部5cとの接続をオン/オフする第2接点部AX2とを備えている。
負荷4は、特定電路M5により第1切替手段5の切替出力部5cに接続されている。
【0016】
第2切替手段6は、入力側に第3電源入力部6aと第4電源入力部6bと切替出力部6cとを有し、切替出力部6cは第1切替手段5の第2電源入力部5bに接続されている。第3電源入力部6aには蓄電池2、第4電源入力部6bには分散電源3が接続されている。そして、内部に第3電源入力部6aと切替出力部6cとの接続をオン/オフする第3接点部AX3と、第4電源入力部6bと切替出力部6cとの接続をオン/オフする第4接点部AX4とを備えている。
尚、ここで分散電源3は蓄電池以外の自家発電電力をいい、例えば燃料電池発電がこれに対応している。
【0017】
また、商用電源1が接続されている第1ラインM1には第1リレーX1が配置され、第1リレーX1は商用電源1により駆動する。他の電源が入力される第2ラインM2には第2リレーX2が配置され、第2リレーX2は他の電源により駆動する。更に、蓄電池2が接続されている第3ラインM3には第3リレーX3が配置され、第3リレーX3は蓄電池2により駆動する。分散電源3が接続されている第4ラインM4には第4リレーX4が配置され、第4リレーX4は分散電源3により駆動する。
【0018】
尚、第1ラインM1には第1リレーX1のa接点が介在され、第2ラインM2には第2リレーのa接点が介在され、第3ラインM3には第3リレーX3のa接点が介在され、第4ラインM4には第4リレーX4のa接点が介在されている。そして、第1~第4リレーX1~X4は制御ユニット7の制御でオン/オフする。また後述するように、第1切替手段5、第2切替手段6は、これら接点の動作に連動して切替動作する。
【0019】
このように、第1~第4ラインM1~M4に第1~第4リレーX1~X4をそれぞれ配置し、各ラインM1~M4が接続されている切替手段5,6内の接点AX1~AX4がこれらのリレーX1~X4の動作を受けてオン/オフ動作することで、電源が供給されていない電路に第1切替手段或いは第2切替手段が切り替わることが無く、特定負荷の安定動作に有効である。
【0020】
制御ユニット7は、商用電源1の電圧を計測する商用電源電圧計測部71、蓄電池2の電圧を計測する蓄電池電圧計測部72、分散電源3の電圧を計測する分散電源電圧計測部73、4つのリレー制御部74(第1リレー制御部74a、第2リレー制御部74b、第3リレー制御部74c、第4リレー制御部74d)、電源の切替制御を行うと共に制御ユニット7全体を制御する制御部75、第1電源部76a、第2電源部76b、所定時間をカウントするタイマT1等を備えている。
第1電源部76aは、負荷4が接続された特定電路M5から供給された電力で制御ユニット7の電源を生成する。また、第2電源部76bはバッテリであり、第1電源部76aにより充電される。
【0021】
図2は第1切替手段5の説明図、図3は第2切替手段6の説明図である。切り替える電路は、2本の電圧線L1,L2と中性線Nから成る単相3線式電路であり、第1コイルXX1は第1電源入力部5aの一方の電圧線L1と中性線Nとの間に配置され、第2コイルXX2は第2電源入力部5bの電圧線L1と中性線Nとの間に配置されている。また、第3コイルXX3は第3電源入力部6aの一方の電圧線L1と中性線Nとの間に配置され、第4コイルXX4は第4電源入力部6bの一方の電圧線L1と中性線Nとの間に配置されている。
【0022】
更に、図2,3に示すように第1接点部AX1は第1コイルXX1により開閉操作され、第2接点部AX2は第2コイルXX2に開閉操作され、第3接点部AX3は第3コイルXX3に開閉操作され、第4接点部AX4は第4コイルXX4に開閉操作される。

そして、第1コイルXX1は第1リレーX1のa接点に連動して開閉動作し、第2コイルXX2は第2リレーX2のa接点に連動して開閉動作する。また、第3コイルXX3は第3リレーX3のa接点に連動して開閉動作し、第4リレーXX4は第4リレーX4のa接点に連動して開閉動作するよう構成されている。
【0023】
図4は第1リレーX1、第2リレーX2の構成例を示し、図5は第3リレーX3、第4リレーX4の構成例を示し、単相3線式電路における接続を示している。図4,5に示すように、第1切替手段5に対して設けられた第1リレーX1、第2リレーX2、そして第2切替手段6に対して設けられた第3リレーX3、第4リレーX4は、一方の電圧線L1のみに接点を配置した構成となっている。
【0024】
図6は、制御ユニット7の制御によるリレーX1~X4の動作と、負荷4が接続される電源の一覧を示し、電源と負荷4の接続関係を示している。以下、図6を参照して停電時切替動作を具体的に説明する。
まず、商用電源1が通電状態にあるE1の状態を説明する。この場合、蓄電池2或いは分散電源3が稼働状態にあると、商用電源1に限定されず蓄電池2或いは分散電源3が負荷4に供給される可能性がある。しかしながら、制御部75は、商用電源1が通電されている限り、第1リレーX1をオン、第2リレーX2をオフとし、商用電源1を負荷4に供給し、蓄電池2或いは分散電源3が起動したとしても第1切替手段5及び第2切替手段6を切り替え制御しない。
【0025】
その後、商用電源1が停電した直後のE2の状態では、制御部75は蓄電池電圧計測部72の情報を基に蓄電池2の電圧を監視し、電力供給可能な状態にあれば分散電源3の状態に関わらず蓄電池2の電力を負荷4に供給する。そして、商用電源1の停電発生と共にタイマT1による所定時間(ここでは30分)のカウントをスタートさせ、カウントアップするまで、この状態を継続させる。
但し、蓄電池2の電圧が低下して電力供給能力が無いと判断したら、分散電源3に切り替えるし、途中商用電源1が復電したら、それを検知して電源を商用電源1に切り替える。
【0026】
そして、タイマT1がカウントアップしたら、即ち商用電源1が停電して30分が経過したら(E3の状態)、負荷4の電源を分散電源3に切り替える。但し、分散電源電圧計測部73の情報から分散電源3の電圧が低下し、電力供給能力が無いと判断したら蓄電池2に再度切り替えて電力が供給される。尚、この間に、商用電源1が復電したら商用電源1に切り替わる。
このように、商用電源1が復電するまで負荷4が可能な限り稼働するよう制御が成される。
【0027】
こうして、商用電源1が印加されている状態では、第1接点部AX1がオン、第2接点部AX2がオフ状態となり、負荷4に商用電源1が供給される。また、商用電源1が停電すると、第1接点部AX1がオフ、第2接点部AX2がオンして蓄電池2或いは分散電源3に切り替わって負荷4に電源が供給される。
【0028】
尚、電源の切替制御の際に負荷4が接続された特定電路M5に停電が発生する場合があるが、第2電源部76bのバッテリの電力により、制御ユニット7は引き続き制御を実施する。
【0029】
このように、制御ユニット7の電源は負荷4と共通の第1切替手段5の出力側から供給されるため、商用電源1が停電しても他の電源から制御ユニット7に電源供給でき、制御動作を継続させることができる。そして、制御ユニット7の電源供給は1カ所のみからの電源回路で済むため、簡易な構成で済む。
また、停電後30分が経過したら蓄電池2から分散電源3に切り替えるため、蓄電池2が電力を供給可能な状態をその後も維持することが可能で、緊急時に引き続き蓄電池2を利用できる。
加えて、蓄電池2が電力を供給している状態であっても、蓄電池2の電圧が低下したら、経過時間に関わらず分散電源3に切り替えるため、負荷4は停止し難い。
更に、制御ユニット7には第1切替手段5の出力側に接続された第1電源部76aに加えて、バッテリから成る第2電源部76bからも電源供給が成されるため、負荷4の電源を切り替える際に第1切替手段5の出力側に停電等が発生したとしても、その間第2電源部76bにより制御ユニット7に電源を供給でき、良好な制御を実施できる。
【0030】
尚、上記実施形態では、蓄電池2による電源供給を30分としているが、この時間は蓄電池2の充電容量と負荷4の消費電力を鑑みて設定すれば良い。
【符号の説明】
【0031】
1・・商用電源、2・・蓄電池、3・・分散電源、4・・負荷(特定負荷)、5・・第1切替手段、6・・第2切替手段、7・・制御ユニット(切替制御部)、71・・商用電源電圧計測部、72・・蓄電池電圧計測部、73・・分散電源電圧計測部、74・・リレー制御部、75・・制御部、76a・・第1電源部、76b・・第2電源部、T1・・タイマ、AX1・・第1接点部、AX2・・第2接点部、AX3・・第3接点部、AX4・・第4接点部、M1・・第1ライン、M2・・第2ライン、M3・・第3ライン、M4・・第4ライン、X1・・第1リレー、X2・・第2リレー、X3・・第3リレー、X4・・第4リレー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6