(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-01
(45)【発行日】2023-11-10
(54)【発明の名称】端末装置、端末制御プログラム、端末装置に操作される眼科装置、および検眼システム
(51)【国際特許分類】
A61B 3/18 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
A61B3/18
(21)【出願番号】P 2020031003
(22)【出願日】2020-02-26
(62)【分割の表示】P 2015152051の分割
【原出願日】2015-07-31
【審査請求日】2020-02-26
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000135184
【氏名又は名称】株式会社ニデック
(72)【発明者】
【氏名】磯貝 直己
【合議体】
【審判長】樋口 宗彦
【審判官】▲高▼見 重雄
【審判官】上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-85187(JP,A)
【文献】特開2003-93345(JP,A)
【文献】特開2001-198092(JP,A)
【文献】特開2014-104130(JP,A)
【文献】特開2015-61592(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B3/00-3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
種類の異なる複数の眼科装置を離れた位置から操作するための端末装置であって、
前記複数の眼科装置と通信を行う通信手段と、
前記複数の眼科装置を操作するために検者からの操作を受け付ける操作
部と、各眼科装置を操作するための複数の操作領域を表示させる表示部
とを有し、前記複数の眼科装置のうち、少なくとも一つの操作対象の眼科装置を選択する選択指示を受け付ける選択受付手段と、
前記通信手段によって、前記操作対象の眼科装置に制御信号を送信する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記操作
部によって受け付けた、前記複数の操作領域が操作された順番に基づいて前記複数の眼科装置間の測定順番を設定し、前記測定順番に従って前記操作対象の眼科装置に前記操作
部によって受け付けた操作に基づく前記制御信号を送信することによって、前記測定順番で前記複数の眼科装置に測定を行わせることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
種類の異なる複数の眼科装置を操作するための端末装置において用いられる端末制御プログラムであって、前記端末装置のプロセッサによって実行されることで、
前記複数の眼科装置と通信を行う通信ステップと、
各眼科装置を操作するための複数の操作領域を
表示部に表示させる表示ステップと、
前記複数の眼科装置のうち、少なくとも一つの操作対象の眼科装置を選択する選択指示を、前記複数の眼科装置を操作するために検者からの操作を受け付ける操作
部を介して受け付ける選択受付ステップと、
前記通信ステップにおいて、前記操作対象の眼科装置に制御信号を送信する制御ステップと、
前記操作
部によって受け付けた、前記複数の操作領域が操作された順番に基づいて前記複数の眼科装置間の測定順番を設定する設定ステップと、
前記設定ステップにおいて設定された前記測定順番に従って前記操作対象の眼科装置に前記操作
部によって受け付けた操作に基づく前記制御信号を送信することによって、前記測定順番で前記複数の眼科装置に測定を行わせる測定ステップと、
を前記端末装置に実行させることを特徴とする端末制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、眼科装置を操作するための端末装置、端末制御プログラム、端末装置に操作される眼科装置、および検眼システムに関する。
【背景技術】
【0002】
被検眼を検査する眼科装置としては、例えば、低コヒーレント光を用いた光断層干渉計(Optical Coherence Tomography: OCT)を用いて断層画像を取得するOCT装置が知られている(特許文献1参照)。また、他の眼科装置としては、眼屈折力測定装置、眼圧測定装置、眼底カメラ、走査型レーザ検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope: SLO)、レフラクター等が知られている。
【0003】
これらのような眼科装置は、従来において、装置毎に設けられた操作部によって、被検眼に対する装置のアライメントを行うことが一般的であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記のような眼科装置において、アライメントから測定までを全自動で行える装置が提案されている。これによって、検者は、簡単な操作だけで測定を行えるようになる。
【0006】
しかしながら、複数の装置を扱う場合、簡単な操作だけであっても、各装置に備えられた操作部を操作するために各装置の間を行き来しなければならず、手間であった。
【0007】
本開示は、従来の問題点を鑑み、複数の眼科装置を容易に扱える端末装置、端末制御プログラム、端末装置に操作される眼科装置、および検眼システムを提供することを技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示は以下のような構成を備えることを特徴とする。
【0009】
(1) 種類の異なる複数の眼科装置を離れた位置から操作するための端末装置であって、前記複数の眼科装置と通信を行う通信手段と、前記複数の眼科装置を操作するために検者からの操作を受け付ける操作部と、各眼科装置を操作するための複数の操作領域を表示させる表示部とを有し、前記複数の眼科装置のうち、少なくとも一つの操作対象の眼科装置を選択する選択指示を受け付ける選択受付手段と、前記通信手段によって、前記操作対象の眼科装置に制御信号を送信する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記操作部によって受け付けた、前記複数の操作領域が操作された順番に基づいて前記複数の眼科装置間の測定順番を設定し、前記測定順番に従って前記操作対象の眼科装置に前記操作部によって受け付けた操作に基づく前記制御信号を送信することによって、前記測定順番で前記複数の眼科装置に測定を行わせることを特徴とする。
(2) 種類の異なる複数の眼科装置を操作するための端末装置において用いられる端末制御プログラムであって、前記端末装置のプロセッサによって実行されることで、前記複数の眼科装置と通信を行う通信ステップと、各眼科装置を操作するための複数の操作領域を表示部に表示させる表示ステップと、前記複数の眼科装置のうち、少なくとも一つの操作対象の眼科装置を選択する選択指示を、前記複数の眼科装置を操作するために検者からの操作を受け付ける操作部を介して受け付ける選択受付ステップと、前記通信ステップにおいて、前記操作対象の眼科装置に制御信号を送信する制御ステップと、前記操作部によって受け付けた、前記複数の操作領域が操作された順番に基づいて前記複数の眼科装置間の測定順番を設定する設定ステップと、前記設定ステップにおいて設定された前記測定順番に従って前記操作対象の眼科装置に前記操作部によって受け付けた操作に基づく前記制御信号を送信することによって、前記測定順番で前記複数の眼科装置に測定を行わせる測定ステップと、を前記端末装置に実行させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施例の端末装置の使用例を示す図である。
【
図2】本実施例の端末装置の外観を示す概略図である。
【
図3】本実施例の端末装置の表示されるアイコン画面20の一例を示す図である。
【
図4】本実施例の端末装置の制御動作を示すフローチャートである。
【
図5】本実施例の端末装置の制御動作を示すフローチャートの一部である。
【
図7】本実施例の端末装置の表示されるアイコン画面20の一例を示す図である。
【
図8】本実施例の端末装置の表示されるアイコン画面20の一例を示す図である。
【
図9】本実施例の端末装置に表示される拡大操作画面の一例を示す図である。
【
図10】本実施例の端末装置にアイコンのレイアウト変更について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本実施形態を簡単に説明する。本実施形態の端末装置(例えば、端末装置10)は、例えば、複数の眼科装置(例えば、眼科装置1)を操作する。端末装置は、例えば、通信部(例えば、通信部77など)と、選択受付部(例えば、表示部75、操作部76など、)と、制御部(例えば、制御部70)等を主に備える。通信部は、例えば、眼科装置と通信を行う。選択受付部は、例えば、複数の眼科装置のうち、少なくとも一つの操作対象の眼科装置を選択する選択指示を受け付ける。制御部は、例えば、通信部によって操作対象の眼科装置に制御信号を送信する。これによって、検者は、端末装置を用いて複数の眼科装置を容易に操作できる。
【0012】
なお、選択部は、例えば、表示部(例えば、表示部75など)と、操作受付部(例えば、操作部76など)を備えてもよい。表示部は、例えば、眼科装置を操作するための操作領域を表示する。操作領域は、例えば、アイコン、画面等であってもよい。操作受付部は、例えば、検者からの操作を受け付ける。この場合、制御部は、例えば、第1操作領域(例えば、アイコン21aなど)と第2操作領域(例えば、アイコン21bなど)を表示部にそれぞれ表示させる。第1操作領域は、第1眼科装置を操作するために表示部に表示される領域である。第2操作領域は、第1眼科装置とは異なる第2眼科装置を操作するために表示部に表示される領域である。さらに、制御部は、操作受付部によって受け付けた第1操作領域に対する操作に基づいて、第1眼科装置を操作するための第1制御信号を第1眼科装置に送信する。また、制御部は、操作受付部によって受け付けた第2操作領域に対する操作に基づいて、第2眼科装置を操作するための第2制御信号を第2眼科装置に送信する。このように、本実施形態の端末装置は、複数の眼科装置を共通の端末装置で操作することができる。
【0013】
もちろん、3つ以上の眼科装置を操作する場合は、表示部に3つ以上の操作領域を表示させてもよい。例えば、第n操作領域(nは自然数)を表示部に表示させ、操作受付部によって受け付けた第n操作領域に対する操作に基づいて、第n眼科装置を操作するための第n制御信号を第n眼科装置に送信してもよい。
【0014】
なお、制御部は、第1制御信号および第2制御信号を複数の眼科装置に送信してもよい。この場合、例えば、制御信号の先頭にどの装置向けかの識別子を設けるとよい。これによって、複数の眼科装置は、端末装置から送信される信号のうち、識別子の該当する制御信号を受け付けてもよい。また、制御部は、複数の眼科装置に制御信号を送信し、アクティブ状態の眼科装置だけが制御信号を受け取るようにしてもよい。
【0015】
なお、制御部は、第1観察画像(例えば、観察画像24aなど)と第2観察画像(例えば、観察画像24fなど)を通信部によって取得してもよい。第1観察画像は、例えば、第1眼科装置によって撮影された被検眼の画像である。第2観察画像は、例えば、第2眼科装置によって撮影された被検眼の画像である。この場合、制御部は、第1観察画像を第1操作領域に表示させ、第1観察画像を第2操作領域に表示させる。これによって、検者は、複数の眼科装置に測定される複数の被検者の観察画像を確認できる。
【0016】
なお、制御部は、第1操作領域と第2操作領域とを表示部に切り換え可能に表示させてもよい。この場合、各操作領域を表示部に大きく表示できるため、見やすい。また、制御部は、第1操作領域と第2操作領域とを表示部に同時に表示させてもよい。この場合、検者は各眼科装置の状態を一目で把握できる。
【0017】
なお、制御部は、操作受付部によって受け付けた第1操作領域及び第2操作領域のいずれかに対する操作に基づいて、第1眼科装置および第2眼科装置のいずれかを操作対象として設定してもよい。もちろん、3つ以上の眼科装置を操作する場合は、操作受付部によって受け付けた第1操作領域及び第n操作領域のいずれかに対する操作に基づいて、第1眼科装置から第n眼科装置のいずれかを操作対象として設定してもよい。このように、制御部は、複数の眼科装置のうち、一部の眼科装置に操作対象を設定してもよい。
【0018】
なお、制御部は、操作受付部によって受け付けた第1操作領域及び第2操作領域のいずれかに対する操作に基づいて、操作対象を変更してもよい。例えば、第1眼科装置を操作対象として設定している場合、制御部は、操作受付部によって受け付けた第2操作領域に対する操作に基づいて、操作対象を第1眼科装置から第2眼科装置に変更してもよい。これによって、検者は、複数の眼科装置のうち、所望の眼科装置を操作することができる。
【0019】
なお、制御部は、第1眼科装置が操作対象として設定された場合、操作対象でない第2眼科装置を操作するための第2操作領域よりも、第1操作領域を強調して表示部に表示させてもよい。例えば、制御部は、操作対象の眼科装置に対応する操作領域をハイライト表示、ダーク表示、斜線表示等で表示部に表示させてもよい。また、制御部は、操作対象の眼科装置対応する操作領域を、他の操作領域よりも明るく表示させてもよいし、部分的に色を変えて表示させてもよい。
【0020】
なお、制御部は、第1眼科装置が操作対象として設定された場合、操作対象でない第2眼科装置を操作するための第2操作領域よりも、第1操作領域を大きく表示部に表示させてもよい。これによって、検者は、測定を行っている眼科装置の状態を見やすい。
【0021】
なお、制御部は、操作受付部によって受け付けた操作に基づいて複数の眼科装置の測定順番を設定してもよい。この場合、制御部は、測定順番に従って複数の操作領域を順次強調表示させてもよい。これによって、検者は、次にどの装置を監視または操作すればよいか容易に把握できる。
【0022】
なお、制御部は、複数の眼科装置から通信部を介して取得されるステータス信号に基づいて、複数の眼科装置がアクティブ状態か、または非アクティブ状態かを識別してもよい。
【0023】
なお、制御部は、通信部によって複数の眼科装置に制御信号を送信し、眼科装置をアクティブ状態と非アクティブ状態とを切り換えてもよい。例えば、制御部は、複数の眼科装置の一つ一つに対してアクティブ状態と非アクティブ状態を切り換えてもよいし、複数の眼科装置を一回の操作でまとめて、アクティブ状態と、非アクティブ状態を切り換えてもよい。
【0024】
なお、制御部は、操作受付部によって受け付けた操作に基づいて複数の眼科装置の測定順番を設定してもよい。例えば、制御部は、各眼科装置に対応する操作領域が操作された順番を測定順番として設定してもよい。例えば、制御部は、測定順番に従って第1眼科装置の次に第2眼科装置を測定する場合、第1眼科装置による測定が終了すると、第1眼科装置を非アクティブ状態とし、第2眼科装置をアクティブ状態にしてもよい。
【0025】
なお、制御部は、第1眼科装置を想起させるマークを第1操作領域に表示させてもよい。例えば、眼科装置の名称、愛称、グラフィック等を第1操作領域に表示させてもよい。これによって、検者は、複数の眼科装置のうち、どの装置に対応する操作領域かを容易に把握できる。
【0026】
なお、端末装置は、音声入力部をさらに備えてもよい。この場合、制御部は、音声入力部から受け付けた音声入力を、通信部によって、操作対象の眼科装置に設けられた音声出力部に送信してもよい。これによって、検者は、被検者に対して言葉で検査の説明を行える。
【0027】
なお、端末装置は、撮影部をさらに備えてもよい。この場合、制御部は、撮影部から受け付けた画像を、通信部によって、操作対象の眼科装置に設けられた個別表示部(例えば、表示部7aなど)に送信してもよい。これによって、検者は、被検者に対して身振りで検査の説明を行える。
【0028】
なお、制御部は、記憶部(例えば、フラッシュメモリ72、記憶部74など)に記憶された端末制御プログラムを実行してもよい。端末制御プログラムは、例えば、選択受付ステップと、送信ステップを含んでもよい。選択受付ステップは、例えば、複数の眼科装置のうち、少なくとも一つの操作対象の眼科装置を選択する選択指示を受け付けるステップである。送信ステップは、例えば、操作対象の眼科装置に制御信号を送信するステップである。
【0029】
なお、端末制御プログラムは、表示ステップと、操作受付ステップと、第1送信ステップと、第2送信ステップを含んでもよい。表示ステップは、例えば、第1眼科装置を操作するための第1操作領域と、第1眼科装置とは異なる第2眼科装置を操作するための第2操作領域とを表示部にそれぞれ表示させるステップである。操作受付ステップは、例えば、第1操作領域または第2操作領域への操作を受け付けるステップである。第1送信ステップは、例えば、操作受付ステップにおいて受け付けた第1操作領域に対する操作に基づいて第1眼科装置を操作するための第1制御信号を第1眼科装置に送信するステップである。第2送信ステップは、例えば、操作受付ステップにおいて受け付けた第2操作領域に対する操作に基づいて第2眼科装置を操作するための第2制御信号を第2眼科装置に送信するステップである。
【0030】
なお、端末装置によって操作される眼科装置は、例えば、報知部(例えば、表示灯8、音声出力部9a、表示部7aなど)を備えてもよい。報知部は、例えば、端末装置によって操作される操作対象であることを検者または被検者に報知してもよい。
【0031】
なお、制御部は、複数の眼科装置の状態を確認できる確認画面(例えば、アイコン画面20など)を表示部に表示させてもよい。検者は、確認画面によって複数の眼科装置の状態を一目で確認できるため、装置の異常等に素早く対応できる。
【0032】
なお、複数の端末装置を用いて複数の眼科装置を操作してもよい。例えば、複数の端末装置に同一の眼科装置を関連付けられてもよい。このような場合、先に操作権限を取得した端末装置が眼科装置を操作し、後に操作権限を取得した端末装置は、先に操作権限を取得した端末装置の操作が終了するまで操作できないようにしてもよい。
【0033】
なお、端末装置によって操作する眼科装置は、他覚検眼装置であってもよいし、自覚検眼装置であってもよい。
【0034】
<実施例>
以下、本実施例の端末装置について説明する。本実施例の端末装置10は、例えば、複数の眼科装置1を操作する(
図1参照)。例えば、端末装置10は、複数の眼科装置1と通信可能に接続されている。例えば、端末装置10は複数の眼科装置1と無線および有線の少なくともいずれかによって接続される。例えば、端末装置10は、眼科装置1に指令信号等を送信し、眼科装置1から測定結果等を受信してもよい。なお、端末装置10は、例えば、タブレットPC、ノートPC、スマートフォン、デスクトップPC等であってもよい。
【0035】
端末装置10は、例えば、制御部70と、通信部77と、操作部76と、表示部75などを備える。制御部70は、例えば、一般的なCPU(Central Processing Unit)71、フラッシュメモリ72、RAM73、等で実現される。フラッシュメモリ72には、端末装置10の動作を制御するための各種プログラム、初期値等が記憶されている。RAM73は、各種情報を一時的に記憶する。なお、制御部70は、複数の制御部(つまり、複数のプロセッサ)によって構成されてもよい。
【0036】
制御部70には、
図2に示すように、例えば、記憶部74、操作部76、および表示部75、通信部77等が電気的に接続されている。記憶部74は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、着脱可能なUSBメモリ等を記憶部74として使用することができる。
【0037】
通信部77は、例えば、複数の眼科装置1と通信を行う。例えば、通信部77は、各眼科装置1と電波等の送受信を行ってもよい。通信部77は、例えば、無線LAN、赤外通信、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等によって眼科装置1と通信を行ってもよい。インターネット回線が利用されてもよい。もちろん、通信部77は、USBケーブル、LANケーブル等の有線接続によって各眼科装置1と通信を行ってもよい。
【0038】
表示部75は、例えば、各眼科装置1に対応する操作画面、および各眼科装置1から受信した測定結果を表示する。パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)のディスプレイを用いてもよい。複数のディスプレイが併用されてもよい。また、表示部75は、タッチパネル機能を備えてもよい。
【0039】
操作部76は、検者による各種操作指示を受け付ける。操作部76は、入力された操作指示に応じた操作信号を制御部70に出力する。操作部76には、例えば、タッチパネル、マウス、ジョイスティック、キーボード等の少なくともいずれかのユーザーインターフェイスを用いればよい。なお、表示部75がタッチパネルである場合、表示部75は、操作部76としても機能する。
【0040】
図3に示すように、例えば、表示部75にはアイコン画面20が表示される。アイコン画面20は、各眼科装置1の状態の確認、および操作を行う画面である。アイコン画面20には、各眼科装置1に対応するアイコン21が表示される。アイコン21は、例えば、眼科装置の表示部7aに表示された画面そのものでもよいし、各眼科装置1を想起させるイメージ、形状、名称、愛称等を含んでもよいし、これらの組み合わせでもよい。本実施例のアイコンでは、各装置の外観
図22a~fが表示された操作画面の形状である(
図3参照)。例えば、各アイコン21a~fは、共通の形態であってもよいし、それぞれ異なる形態であってもよい。
【0041】
アイコン画面20には、各眼科装置1に対応するアイコン21が複数表示される。例えば、制御部70は、異なる眼科装置1にそれぞれ対応するアイコンを表示部75に並べて表示させる。検者は、表示部75に表示されたアイコン21によって各眼科装置1の状態および測定結果等を確認する。また、検者は、表示部75に表示されたアイコン21に対して特定の操作入力を行うことによって、各眼科装置1を操作してもよい。
【0042】
<眼科装置について>
端末装置10と接続される眼科装置1は、例えば、眼屈折力測定装置、非接触式眼圧計、眼軸長測定装置、角膜内皮細胞撮影装置、光断層像撮影装置、眼底撮影装置、局所視野計、角膜形状測定装置、レフラクター等であってもよい。本実施例の眼科装置1は、検眼部2と、駆動部3と、を備え、全自動で被検者を測定する。従って、検者は、各装置の傍らで操作を行う必要がなく、端末装置10を用いて離れた場所から眼科装置1の状態および測定結果を確認するだけでよい。
【0043】
例えば
図2に示すように、眼科装置1は、検眼部2と、制御部7と、通信部5と、基台6と、顔支持部4と、駆動部3等を備えてもよい。制御部7は、検眼部2、通信部5、駆動部3等と接続され、眼科装置1を制御する。通信部5は、端末装置10と通信する。例えば、通信部5は、端末装置10の通信部77と電波の送受信を行う。検眼部2は、被検眼の検査(測定、撮影など)を行う。検眼部2は、例えば、観察光学系2aと検査光学系2b等を備える。観察光学系2aと検査光学系2bは、例えば、光源、光学素子(例えば、レンズ、ミラーなど)、受光素子(例えば、CCDなど)等を備える。駆動部3は、例えば、基台6に設けられ、被検眼Eに対して検眼部2を3次元方向に移動させてもよい。顔支持部4は、被検者の顔を支持する。顔支持部4は、例えば、顎台4a、額当て4b等を備えてもよい。
【0044】
さらに、眼科装置1は、表示部7a、音声出力部(例えばスピーカーなど)9a、音声入力部(例えばマイクなど)9b、表示灯(例えば、パイロットランプなど)8等を備えてもよい。表示部7a、音声出力部9a、音声入力部9b、表示灯8は、例えば、制御部7に接続される。表示部7aは、例えば、操作画面、検査結果等を表示する。表示部7aは、例えば、被検者側に備えられてもよいし、被検者と反対側に備えられてもよい。表示部7aは、被検者側に向くように、画面の方向を変更できてもよい音声出力部9aは、制御部7に接続された図示無き記憶部に記憶された所定の音声案内を出力してもよいし、端末装置10の音声入力部79によって入力された音声を出力してもよい。音声入力部9bは、例えば、被検者の声が入力される。眼科装置1と端末装置10のそれぞれに設けられた音声出力部9a、音声入力部9bによって、検者と被検者が離れた位置にいる場合でも会話、指示などを行える。
【0045】
表示灯8は、例えば、顎台4a、額当て4b、本体上部に配置されてもよい。表示灯8は、例えば、装置1がアクティブな状態である場合に点灯される。例えば、被検者は、表示灯8を確認することによって装置1がアクティブ状態(例えば、測定可能状態、電源ONなど)であるか非アクティブ状態(例えば、スリープ状態、節電状態、電源OFF)であるか把握できる。また、制御部7は、次に測定を行う装置の表示灯8を点灯または点滅させてもよい。これによって、被検者は、迷うことなく次の眼科装置1の場所に移動できる。なお、表示部7aを表示灯8として用いてもよい。
【0046】
<制御動作>
以上のような端末装置10を用いて複数の眼科装置1を管理するときの制御動作を
図4および
図5のフローチャートに基づいて説明する。例えば、検者は、端末装置10を用いて各眼科装置1の状態確認および測定支援を行う。
【0047】
なお、検者は、測定前に端末装置10と眼科装置1を関連付ける設定(例えば、ペアリングなど)をしておくとよい。例えば、制御部70は、各眼科装置から出力される電波を探知し、その情報(例えば、識別信号)を記憶部74に記憶させてもよい。これによって、制御部70は、各眼科装置からの電波を識別することができる。
【0048】
(ステップS1)
まず、検者は、複数の眼科装置1A~Fの測定順序を設定する。例えば、
図6に示すように、検者は、測定したい順番に各アイコン21a~fをタッチすることで、測定順番を端末装置10に入力してもよい。アイコン21がタッチされると、表示部75は、タッチ操作を検出し、制御部70に操作信号を送信する。制御部70は、例えば、表示部75からの操作信号を受信する。
【0049】
制御部70は、表示部75から出力される操作信号を受信し、アイコン21がタッチされた順番を記憶部74に記憶させる。なお、制御部70は、検者にタッチされたアイコン21の表示を変更し、選択済みであることを示してもよい。例えば、制御部70は、選択されたアイコン21をハイライト表示、ダーク表示、斜線表示等で表示してもよい(例えば、
図6、
図7参照)。また、制御部70は、選択されたアイコン21の近くに測定順を示す番号23a~cを表示してもよい。なお、検者は、すべての眼科装置1を選択する必要はなく、測定を行う装置のみ選択すればよい。
【0050】
(ステップS2)
制御部70は、ステップS1において設定された測定順番を記憶部74から読み出し、最初に測定を行う装置(例えば、第1装置1A)の制御を開始する(
図5参照)。例えば、制御部70は、通信部77によって第1装置1Aに起動信号を送信する(ステップS2-1)。
【0051】
第1装置1Aの制御部7は、端末装置10から起動信号を受け取ると、第1装置1Aをアクティブ状態にする。そして、第1装置1Aの制御部7は、検眼部2によって撮影された観察画像24を端末装置10に送信する。端末装置10は、第1装置1Aから観察画像24aを受け取り、表示部75に表示させる(
図7参照)。例えば、第1装置1Aのアイコン21aの一部の領域に観察画像24aを表示させてもよい。なお、アイコン21には観察画像24aの他に、被検者の状態(例えば、顔支持部4と顔の接触状態)、装置の状態等の必要な情報が表示されてもよい。
【0052】
例えば、検者は、第1装置1Aのアイコンに表示された観察画像を確認することによって、第1装置1Aがアクティブ状態であることを把握してもよい。例えば、検者は、観察画像を観察し、自動測定が行われる様子を監視する。眼科装置1は、自動でアライメントおよび測定を行う。
【0053】
なお、端末装置10は、アクティブ状態の眼科装置1に操作信号を送信してもよい(ステップS2-2)。例えば、検者は、アイコン21に対して操作入力を行うことによって、アクティブ状態の眼科装置1を操作してもよい。例えば、検者がアイコン21aに表示された観察画面24aにタッチし、ドラッグ操作およびピンチ操作等を行うことによって装置をXYZ方向に移動させてもよい。例えば、制御部70は、表示部75タッチパネルによって検出された検者のドラッグ操作に応じて、各眼科装置1の検眼部2をXY方向に移動させ、ピンチ操作に応じて各眼科装置1の検眼部2をZ方向に移動させてもよい(特願2014-202700参照)。
【0054】
第1装置1Aによる被検眼Eの測定が完了すると、制御部70は、測定結果を受信する(ステップS2-3)。例えば、制御部70は、ステータス情報の要求信号を定期的に眼科装置1に送ってもよい。眼科装置1は、制御部70からの要求信号を受信する度に装置のステータス情報を端末装置10に送ってもよい。制御部70は、眼科装置1から測定完了のステータス情報を受け取ると、眼科装置1に測定結果を送信させるように要求してもよい。例えば、眼科装置1は、測定結果を要求されると、端末装置10に測定結果を送信する。もちろん、ステータス情報および測定結果等は、端末装置10からの要求がなくても眼科装置1から一方的に端末装置10に送信されてもよい。
【0055】
制御部70は、測定結果を受信すると、測定結果を記憶部74に記憶させてもよい。さらに制御部70は、記憶部74に記憶された測定結果を、対応するアイコン21の一部の領域に表示させてもよい。
【0056】
なお、制御部70は、第1装置1Aから測定結果を受信すると、第1装置1Aに停止信号を送ってもよい(ステップS2-4)。第1装置1Aは、停止信号を受け取ると、非アクティブ状態になる。各眼科装置1は、端末装置10からの停止信号に基づいて自動で非アクティブ状態となるように制御されるため、不要な電力の消費が抑えられる(
図8参照)。
【0057】
(ステップS3)
制御部70は、第1装置1Aに停止信号を送信した後、第2装置1Bに起動信号を送信する。第2装置1Bは第1装置1Aと同様に制御部70からの測定開始信号を受けて被検者を測定し、測定結果を端末装置10に送信する。端末装置10は、第2眼科装置1Bから測定結果を取得すると、第2装置1Bを非アクティブ状態にする。
【0058】
(ステップS4)
制御部70は、上記のような制御を繰り返すことによって、ステップS1で設定した順番で測定を行い、複数の眼科装置1A~1Fにおいて測定された測定結果を取得する。検者は、必要に応じて端末装置10の音声入力部79から被検者に対して指示を出してもよい。ステップS1で設定した全ての眼科装置1において測定が完了すると、制御部70は、例えば、すべての眼科装置1を非アクティブ状態にする。なお、制御部70は、各装置によって得られた測定結果を表示部75に一覧表示してもよい。
【0059】
このように、表示部75に複数の眼科装置1に対応するアイコン21をそれぞれ表示させることによって、一つの端末装置10で2つ以上の眼科装置1を管理、操作することができる。また、一つの端末装置10で複数の眼科装置1を操作できるため、検者は必ずしも装置1の傍に居る必要がなく、離れた位置からも操作できる。また、検者は、必ずしも装置毎に移動する必要がなく、同じ場所に留まって操作できる。
【0060】
また、端末装置10によって測定結果確認および操作が可能であるため、必ずしも装置毎に表示部および操作部の一方または両方を設ける必要がなくなる。
【0061】
もちろん、複数の端末装置10で複数の眼科装置1を制御するようにしてもよい。この場合、先に操作権限を持った端末装置10のみが眼科装置を操作できるようにしてもよい。このとき、操作権限を持たない他の端末装置10は待たされ、操作権限を持つ端末装置による操作状態が表示部75に表示されてもよい。
【0062】
また、複数の端末装置10を用いる場合、眼科装置を複数のグループに分け、グループごとに端末装置を割り当ててもよい。
【0063】
なお、上記の例では、測定順番を設定し、設定された測定順番に応じて自動でアクティブ状態と非アクティブ状態が切り換わるが、検者のアイコン21への操作に応じて切り換えてもよい。例えば、アイコン21をタッチすることによって装置1をアクティブ状態/非アクティブ状態を切り換えてもよい。例えば、制御部70は、非アクティブ状態であるアイコン21がタッチされると、対象の眼科装置1をアクティブ状態に切り換えるための起動信号を送信してもよい。一方、制御部70は、アクティブ状態であるアイコン21の停止ボタン27がタッチされると、対象の眼科装置1を非アクティブ状態に切り換えるための停止信号を送信してもよい(
図7、8参照)。そして、制御部70は、表示部75に表示されたアイコン21を非アクティブ表示に切り換えてもよい。
【0064】
なお、制御部70は、装置毎又は複数の装置をまとめて切り換えてもよい。例えば、制御部70は、検者の特定の操作(例えば、アイコン21の長押し、停止ボタン27長押し等)で全装置の状態を切り換えてもよい。
【0065】
なお、制御部70は、アイコン21を表示部75に拡大表示させてもよい。例えば、制御部70は、アイコン21aに設けられた拡大ボタン26A(
図7参照)が押された場合、表示部75にアイコン21aを拡大表示した拡大アイコン21Aを表示させてもよい。拡大アイコンは、例えば、眼科装置1の表示部7aに表示される操作画面と同様であってもよい。
【0066】
また、制御部70は、アイコン21aが操作された場合、表示部75に拡大アイコン21Aを表示させてもよい。例えば、検者がアイコン21aをタッチした場合、制御部70は、タッチパネルから出力された操作信号を受け付け、表示部75に拡大アイコン21Aを表示させるようにしてもよい。例えば、
図9に示すように、拡大アイコン21Aが表示部75に表示されることによって、観察画像の確認、装置の操作等が行い易くなる。
【0067】
例えば、
図9(a)および(b)に示すように、拡大アイコン21Aが表示される場合、拡大アイコン21Aに対してフリック操作、ドラッグ操作等の特定の操作が行われると、次の測定順番の拡大アイコン21Fが表示されるようにしてもよい。もちろん、制御部70は、アイコン切換ボタン28F、28B等が操作された場合に測定順番の前後のアイコン21を表示させてもよい。
【0068】
また、例えば、拡大アイコン21Aが表示される場合、制御部70は、第1装置1Aでの測定が完了すると、ステップS1によって設定された測定順番の通りに、自動で次の拡大アイコン21Fに表示を切り換えてもよい。
【0069】
なお、拡大アイコン21Aは、縮小ボタン26aが操作されることによって、元のアイコンサイズに戻るようにしてもよい。もちろん、制御部70は、拡大アイコン21Aの停止ボタン27が操作されると、拡大アイコン21Aを元のアイコン21aの表示に戻すとともに、第1装置1Aが非アクティブ状態になるようにしてもよい。
【0070】
なお、以上の説明では、表示部75は、タッチパネル機能を備え、制御部70は、検者のタッチ入力を検出するものとしたがこれに限らない。例えば、端末装置10は、その他の操作部による操作に基づいてアイコン21の選択を検出してもよい。例えば、マウス、キーボード等の操作手段を用いてもよい。
【0071】
なお、端末装置10は、各眼科装置1の各種設定またはソフト等の更新を行ってもよい。例えば、制御部70は、インターネット回線を通じて各眼科装置1の設定情報、更新ソフト等をダウンロードし、眼科装置1に送信してもよい。眼科装置1は、端末装置10から受信した更新プログラムによって各種設定、ソフト等を更新してもよい。
【0072】
なお、端末装置10は、インターネット回線によって眼科装置1と通信してもよい。例えば、端末装置10と眼科装置1との間で電波が届かない場合、インターネット回線で信号の送受信を行ってもよい。このように、検者は、端末装置10とインターネット回線を用いることによって、眼科装置1を遠隔操作してもよい。
【0073】
なお、制御部70は、表示部75に表示されるアイコン21の配置を変更してもよい。例えば、
図10に示すように、制御部70は、ドラッグ操作等の検者の操作に基づいて、アイコン画面20上のアイコン21の表示位置を移動させてもよい。これによって、検者は、検査室内の眼科装置1のレイアウトに合わせてアイコンの配列を変更でき、装置とアイコンの対応関係を把握しやすい。
【0074】
また、制御部70は、任意の画像を背景としてアイコン21を表示させてもよい。例えば、制御部70は、部屋の壁、仕切り、机などが描かれたレイアウト画像にアイコン21を重畳させてもよい。これによって、検者は、表示部75に表示された眼科装置1と、検査室内の眼科装置1との対応が容易に把握できる。もちろん、制御部70は、端末装置10に設けられた図示無きカメラで撮影された画像にアイコン21を重畳させてもよい。
【0075】
なお、各眼科装置1は、報知部を備えてもよい。報知部は、例えば、これから測定・撮影を行うことを被検者または検者に示してもよいし、眼科装置1の測定/撮影エラーまたは異常発生を検者に報知してもよい。例えば、報知部は、前述の表示灯8、表示部7a、音声出力部9a等であってもよい。例えば、報知部は、表示灯8を点灯・点滅させてもよいし、表示部75の画面をフラッシュさせたり、色を変化させたりしてもよいし、音声出力部9aによって音声を出力してもよい。また、報知部は、表示部7aに測定順を示す番号を表示することによって被検者または検者に測定順または測定開始等を報知してもよい。
【0076】
なお、眼科装置1は、被検者の顔または眼Eの存在を検知し、自動的に眼科装置1、および端末装置10の画面がアクティブ状態になって、測定および操作をできるようにしてもよい。例えば、眼科装置1は、検眼部に設けられる受光素子の受光信号によって被検者の顔または眼の存在を検知してもよい。また、例えば、眼科装置1は、顔支持部4に設けられたセンサーによって被検者の顔または眼Eの存在を検出してもよい。
【0077】
なお、各眼科装置1の検査終了後、取得された全データを一覧表示させてもよいし、全データから必要な検査結果、解析結果を算出および表示させてもよい。また、眼科装置1によって取得されたデータを別の眼科装置1に転送し、そのデータを眼科装置1の測定等に利用してもよい。例えば、制御部70は、眼屈折力測定装置によって測定されたAR値をレフラクターに転送してもよいし、眼軸長測定装置によって測定された眼軸長を光断層像撮影装置等に転送してもよい。このように、他の装置で取得された測定データを利用することで、より早く確実な測定を行える。
【0078】
なお、詳細な解析等が必要な装置の場合、端末装置10は、眼科装置1によって取得された測定データを別のPCに転送してもよい。そして、端末装置10は、PCの解析結果を取得し、表示部75に表示してもよい。もちろん、眼科装置1から直接PCに測定データが転送されてもよい。この場合、端末装置10は、PCを経由して測定データおよび解析結果を取得してもよい。
【0079】
なお、端末装置10は、各眼科装置1のデータ等を、電カルテ、ファイリングシステム等に転送してもよいし、連携してもよい。
【0080】
なお、端末装置10は撮影部80を備えてもよい。制御部70は、撮影部80によって撮影した画像(例えば、検者の顔、体等)を眼科装置1に送信してもよい。制御部7は、撮影部80によって撮影された画像を、被検者側に向けた表示部7aに表示させてもよい。これによって、検者は、被検者に対して身振り手振りで説明することができる。
【0081】
また、眼科装置1は、観察光学系2a等によって撮影された画像(例えば、被検者の顔等)を端末装置10に送信してもよい。制御部70は、観察光学系2aによって撮影された画像を表示部75に表示させてもよい。これによって、検者は、被検者を監視することができる。
【0082】
なお、被検者が装置前の椅子に座った状態で、被検者側に向けた表示部7aに、検者の撮影部80からの画像(被検者の顔等)を表示し、検者の表示部75には、観察光学系2aで撮影した画像(被検者の顔等)を表示してもよい。これによって、検者と被検者は、お互いの画像を見ながら、音声でコミュニケーションをとれる。例えば、検者は、被検者に対して検査の説明を行え、被検者は、検者に質問等をすることができる。
【0083】
なお、被検者が装置前に座ったことを、装置が自動検知して、アクティブ状態にしてもよい。例えば、光センサーまたは検眼部2の受光結果等を利用してもよい。
【符号の説明】
【0084】
1 眼科装置
2 検眼部
3 駆動部
4 顔支持部
5 通信部
7 制御部
7a 表示部
8 表示灯
9a 音声出力部
9b 音声入力部
10 端末装置
70 制御部
71 CPU
72 フラッシュメモリ
73 RAM
74 記憶部
75 表示部
76 操作部
77 通信部
78 音声出力部
79 音声入力部
80 撮影部