(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-01
(45)【発行日】2023-11-10
(54)【発明の名称】ピペッティングデバイス、ピペットチップカップラー、およびピペットチップ:デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
B01L 3/02 20060101AFI20231102BHJP
G01N 35/10 20060101ALI20231102BHJP
G01N 1/00 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
B01L3/02 D
G01N35/10 G
G01N1/00 101K
(21)【出願番号】P 2022540347
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(86)【国際出願番号】 US2020044495
(87)【国際公開番号】W WO2022025920
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2022-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】513061943
【氏名又は名称】ハミルトン カンパニー
【氏名又は名称原語表記】HAMILTON COMPANY
【住所又は居所原語表記】4970 Energy Way Reno, Nevada 89502 USA
(74)【代理人】
【識別番号】110002697
【氏名又は名称】めぶき弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100110973
【氏名又は名称】長谷川 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100194342
【氏名又は名称】伊藤 哲也
(72)【発明者】
【氏名】グズマン, ホセ エデュアルド
(72)【発明者】
【氏名】バーレシィ, トーマス
(72)【発明者】
【氏名】カミンズ, トレヴァー
【審査官】阪▲崎▼ 裕美
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-022352(JP,A)
【文献】特表2019-518220(JP,A)
【文献】特表2015-530230(JP,A)
【文献】特表2009-538725(JP,A)
【文献】特許第7261308(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2016/0008810(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0011292(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01L 1/00-99/00
G01N 35/00-37/00
G01N 1/00-1/44
C12M 1/00-3/10
G01F 11/00-13/00,17/00-22/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピペットチップをピペットデバイスに連結するためのピペットチップカップリングデバイスであって、前記ピペットチップカップリングデバイスは、
ノズル
を含み、
前記ノズルは、
前記ノズルの上部端部に位置付けされているノズル装着部分と;
前記ノズルの底部端部に位置付けされているノズルステム部分と;
前記ノズル装着部分と前記ノズルステム部分との間に位置付けされているノズル本体部部分と;
前記ノズルステム部分を取り囲むノズルエラストマーエレメントと
を含み;
また、前記ピペットチップカップリングデバイスは、
前記ノズルの前記底部端部に接続されているリーフスプリングカップリングデバイス
を含み、
前記リーフスプリングカップリングデバイスは、
前記ノズルを受け入れるためのカップリングシリンダーと;
リーフスプリングシリンダーと
を含み、
前記リーフスプリングシリンダーは、
リーフスプリングアッセンブリと;
下側部分と
を含み、
前記リーフスプリングアッセンブリは、
複数のリーフスプリングであって、それぞれのリーフスプリングは、
外部表面;
前記外部表面から突出するスタビライザープラトー;および、
前記外部表面から突出する丸みを帯びた表面を備えたリテンションバンプ
を含む、複数のリーフスプリングと;
前記リーフスプリングシリンダーの下側端部に位置付けされている上側環状ストップショルダー部端部と
を含み、
また、前記リーフスプリングカップリングデバイスは、
前記リーフスプリングシリンダーの前記下側部分に接続されている遠位ステムベース
を含み、
前記遠位ステムベースは、
遠位円筒形状ステム部分表面と;
端部プレートと;
遠位溝部部分と
を含み、
前記遠位円筒形状ステム部分表面は、前記上側環状ストップショルダー部端部から丸形の前記端部プレートに移行しており、前記遠位溝部部分を形成しており;
また、前記ピペットチップカップリングデバイスは、
前記遠位ステムベースの周りに配設されている遠位エラストマーエレメントと;
前記ノズルの上部から前記リーフスプリングカップリングデバイスの前記遠位ステムベースを通って長手方向に延在する開口した通路を形成する開放端の中心チャネルと
を含み、
前記ノズルステム部分は、前記リーフスプリングカップリングデバイスの中へ挿入されており、前記リーフスプリングカップリングデバイスの内部表面に当接し、前記ノズルと前記リーフスプリングカップリングデバイスとの間にシールを形成している、ピペットチップカップリングデバイス。
【請求項2】
前記ノズルの前記ノズルステム部分は、ノズル溝部をさらに含み、前記ノズルエラストマーエレメントは、前記ノズル溝部の中に担持されている、請求項1に記載のピペットチップカップリングデバイス。
【請求項3】
前記ノズルエラストマーエレメントはOリングを含み、前記遠位エラストマーエレメントはOリングを含む、請求項1に記載のピペットチップカップリングデバイス。
【請求項4】
前記ノズルおよび前記リーフスプリングカップリングデバイスは、それぞれ、導電性の材料をさらに含む、請求項1に記載のピペットチップカップリングデバイス。
【請求項5】
前記複数のリーフスプリングは、圧力が印加されているときに、弛緩状態に対して半径方向に収縮し、圧力が解放されているときに、半径方向に拡張するように構成されている、請求項1に記載のピペットチップカップリングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、ピペッティングデバイスに関し、より具体的には、ピペットチップカップラー、使い捨てピペットチップ、ピペットチップとカップラーの組み合わせに関し、また、ピペットデバイスによって動作可能に担持されている少なくとも1つのピペットチップカップラーへのもしくはそれからの少なくとも1つの使い捨てピペットチップの連結および解除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ピペットデバイスは、実験的な分析を行うための液体の移送のための多くの産業において使用されている。そうであるので、実施されている実験の中に制御を提供するために、使い捨てピペットチップが使用されており、1回限りの使用を意図している。使い捨てピペットチップは、多数の容器から同時にサンプルを吸引するために、および、それらを他の場所に分配するために、行でまたは行列で配置されている多数のピペットユニットを有する、手動のピペットデバイスおよび自動化されたピペットデバイスの両方の中で用いられる。
【0003】
使い捨てピペットチップは、歴史的に、円錐形状のまたは段差付きのカップリングスタッドのいずれかにインターフェースするように構築されてきた。円錐形状のカップリングスタッドが使用されるケースでは、使い捨てピペットチップは、気密シールを提供するために、それがカップリングスタッドの上でプレストレスを与えられなければならない様式で構築されている。2つのインターフェースするコンポーネントの公差に起因して、液体と接触した状態になるピペットチップの端部への距離は、上手く制御されない。加えて、ピペットチップにプレストレスを与えて気密シールを生成するために、高いプレス力が必要とされる。結果として、微小亀裂が、ピペットチップの中に形成される可能性があり、それは、漏出の原因となる。そのうえ、ピペットチップの設置のときの高いプレス力は、ピペットチップの解放のために、それに対応して高い力が印加されなければならないという不利益を有している。
【0004】
本出願の譲受人(HAMILTON Company)は、2006年4月25日に発行された米国特許第7,033,543号において、Oリングを伴う段差付きのカップリングスタッドを教示しており、それは、気密シールを生成するために必要とされる高いプレス力を低減させるための解決策を提供し、また、液体と接触した状態になるピペットチップの端部の明確に定義された軸方向の位置決めを提供するための解決策を提供する。Oリングが圧縮されるときに、それは、軸方向に方向付けられた力を提供し、気密シールを提供するだけでなく、カップリングスタッドの上の軸方向のカップリング特徴を、ピペットチップの上の逆向きの軸方向のカップリング特徴に係合させる。
【0005】
それにもかかわらず、段差付きのカップリングスタッドおよび単独のOリング構成を利用する現在のシステムは、Oリングが損なわれるときに、結果的に、気密シールの破損およびピペットデバイスの性能の低下があるため、問題が多い。
【0006】
追加的に、Oリングの圧縮は、Oリングの変形を結果として生じさせ、そして、それは、ピペットチップの作業表面に対して、軸方向に方向付けられた力および気密シールを提供する。この動作と逆に、Oリングの圧縮が除去されるときに、Oリングは、ピペットチップの作業表面から離脱し、ピペットチップが廃棄のためにカップリングスタッドおよびピペットデバイスから除去されることを可能にしなければならない。Oリングが完全に減圧されない場合には、いくらかの残留力が残ることとなり、ピペットチップがカップリングスタッドに係合された状態に維持することを結果として生じさせ、したがって、廃棄のためにピペットチップを除去するための自動化された外部軸方向反力を必要とする。
【0007】
そのうえ、孔部(液体がそこへおよび/またはそこから移送される)のサイズが減少するにつれて、ターゲッティングを成功させるために、ピペットチップのすべてを制御された様式で精密に位置決めする必要性が増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、上記に描出された重大な欠点のうちの1つまたは複数を改良するかまたは克服する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、1つの態様では、本開示の実施形態は、複数の円周方向に配設されているエレメントまたはセグメントを含むピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップの組み合わせを提供することによって、公知の先行技術の欠点のうちの1つまたは複数を改良するかまたは克服し、複数の円周方向に配設されているエレメントまたはセグメントは、ピペットチップの近位向きの軸方向ストップ表面の上位にあるエリアにおいて、ピペットチップの側壁部の内部取り囲み表面(interior circumscribing surface)の中へ形成されている第1の作業表面を画定している円周方向の内部作業表面に係合しており、結果的に生じるプレストレス力を提供するようになっており、それは、軸方向に上向きにピペットチップにプレストレスを与え、カップラーの遠位エラストマーエレメントがピペットチップの第2の内部作業表面に対抗してプレストレスを与えられるようにし、公知の先行技術のシール劣化または故障を排除するシール構成を形成する。
【0010】
加えて、および、1つの態様では、遠位エラストマーエレメントは、第2の内部作業表面に対抗して圧縮されているときに、逆向きの軸方向力を複数のエレメントまたはセグメントに提供し、この逆向きの軸方向力の少なくとも1つの利益は、より強力な遠位シールを提供するために、複数の個々のエレメントまたはセグメントが半径方向におよび軸方向に干渉している状態になっているときに、追加的な力が、複数の個々のエレメントまたはセグメントによって、第1の作業表面に印加されるということである。
【0011】
逆向きの軸方向力のさらなる利益は、複数の個々のエレメントまたはセグメントが、半径方向に後退された状態に離脱されているときに、遠位エラストマーエレメントの逆向きの軸方向力が、逆向きの軸方向に方向付けられた離脱力を画定し、それが、廃棄のためにピペットチップカップラーからピペットチップを除去することを補助するということである。
【0012】
別の態様において、本開示の実施形態は、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップの組み合わせを提供し、カップラーは、複数の円周方向に配設されているエレメントまたはセグメントと、それに限定されないがOリングの形態の遠位エラストマーエレメントとを含み、ピペットチップは、ピペットチップの中に二重の相補的な内部作業表面を含み、結果的に生じる軸方向力を提供し、結果的に生じる軸方向力は、複数のエレメントもしくはセグメントおよび遠位エラストマーエレメントと二重の相補的な作業表面との係合から実現され、使い捨てピペットチップに軸方向の連結位置へとプレストレスを与えるようになっており、軸方向の連結位置は、ピペットチップカップラーの遠位向きの軸方向ストップ表面、および、使い捨てピペットチップの近位向きの相補的な逆向きの軸方向ストップ表面によって提供され、垂直のデータムが、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップの組み合わせを担持するピペットデバイスのチャネルの長手方向軸線に対して確立されるようになっており、それは、ピペットチップの真直度および制御された同心性を提供する。
【0013】
したがって、公知の先行技術を上回る結果的に生じる軸方向力の連結位置の1つの利益は、ピペットチップの真直度および制御された同心性を提供するこの垂直データムの確立である。横断方向軸線と横断方向軸線に対して垂直の長手方向軸線との間の「φ」として本明細書で定義されている角度が増加することを許容されるにつれて、同心性は悪化する。したがって、制御された同心性は、マルチチャネルシステムおよびターゲットにする複数のウェルにとって特に重要である。したがって、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップの組み合わせは、より厳密な同心性を提供し、制御された様式でピペットチップのすべてのより厳密な精度を可能にし、複数のウェルおよび/またはより小さい孔部(液体がそこへおよび/またはそこから移送される)のターゲッティングを成功させる。
【0014】
別の態様において、本開示の実施形態は、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップの組み合わせを提供し、カップラーは、複数の円周方向に配設されているエレメントまたはセグメントと、それに限定されないがOリングの形態の遠位エラストマーエレメントとを含み、ピペットチップは、ピペットチップの中に二重の相補的な作業表面を含み、軸方向の連結される位置の精密な制御を提供し、軸方向の連結される位置は、ピペットチップカップラーの遠位向きの軸方向ストップ表面から、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップが連結構成になっているときに液体に接触するピペットチップの端部への軸方向距離として定義される。これは、ピペットチップの真直度と組み合わせられて、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップの組み合わせを担持するピペットデバイスがより小さい孔部をターゲットにすることを可能にする。追加的に、使い捨てピペットチップの既知の固定距離から結果として生じる、より小さい体積の液体が移送されることができ、作業表面(液体がその上にまたはそこから移送されることとなる)へのピペットチップ/液体の制御された接触を可能にする。
【0015】
さらに別の態様において、本開示の実施形態は、ピペットチップの第1の作業表面と接触した状態へと複数の個々のエレメントの運動を方向付ける角度付きのスクイーズメカニズムを含む、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップの組み合わせを提供する。結果的に、軸方向の連結位置へとピペットチップにプレストレスを与えるために、軸方向力がより大きくなる。
【0016】
さらに別の態様において、本開示の実施形態は、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップの組み合わせを提供し、カップラーは、ピペットチップをカップラーに保持するためのリテンションバンプを備えた可撓性のリーフスプリングの形態の複数の円周方向に配設されているエレメントまたはセグメントと、ピペットチップがカップラーの上で揺動することを防止するためのスタビライザープラトーと、それに限定されないがOリングの形態の遠位エラストマーエレメントとを含み、ピペットチップは、ピペットチップの中に二重の相補的な作業表面を含み、軸方向の連結される位置の精密な制御を提供し、軸方向の連結される位置は、ピペットチップカップラーの遠位向きの軸方向ストップ表面から、ピペットチップカップラーおよび使い捨てピペットチップが連結構成になっているときに液体に接触するピペットチップの端部への軸方向距離として定義される。
【0017】
さらに本開示の実施形態の態様は、添付の図面および特許請求の範囲とともに解釈されるときに、下記に提供されている詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、多数の修正および適合が、本開示の好適な実施形態の詳細な説明に続いて下記に記載されているような特許請求の範囲のおよび公正な意味から逸脱することなく行われ得るということが理解されるべきである。
【0018】
先述の概要、および、本開示の以下の詳細な説明は、以下の図面を参照することによってより完全に理解されることとなり、図面は、単なる例示目的のためのものであり、本開示の範囲を限定することを意図していない。また、図面は、必ずしも正しい縮尺になっているとは限らないということが認識可能である。その理由は、いくつかのコンポーネントが、本開示の1つまたは複数の概念をより明確に図示するために、実際の実装形態におけるサイズに対して拡大されて示されるかまたは比例していないように示されている可能性があるからである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】自動化された液体ハンドリングシステムの空気置換方式ピペットデバイスアッセンブリの例示的な実施形態の斜視図である。
【
図2】ピペットデバイスアッセンブリの例示的な実施形態の縦断面の側面図である。
【
図3】使い捨てピペットチップの例示的な実施形態に動作可能に連結されている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスまたはピペットチップカップラーの例示的な実施形態に動作可能に連結されているピペットデバイスを含むピペットデバイスアッセンブリの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図4】ピペットデバイスアッセンブリの例示的な実施形態の側面図である。
【
図5】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の部品を詳述するピペットデバイスアッセンブリの部分的な分解部品斜視図である。
【
図6】使い捨てピペットチップとピペットデバイスとの間に間置されている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の部品を詳述する断片的な部分的な分解部品斜視図である。
【
図7】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態を示した側面図である。
【
図8】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの中心カップラー本体部を示した上面および側面斜視図である。
【
図9】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の下側エラストマーエレメントもしくは遠位エラストマーエレメントまたはOリングの例示的な実施形態を示した上面および側面斜視図である。
【
図10】中心カップラー本体部の遠位ステム部分を取り囲んでいる遠位エラストマーエレメント、および、軸方向に遠位エラストマーエレメントの上方において中心本体部を取り囲んでその上に装着されている円筒形状のスペーサーの上面および側面斜視図である。
【
図11】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの拡張式マンドレルコレットの例示的な実施形態の上面および側面斜視図である。
【
図12】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの拡張式マンドレルコレットの例示的な実施形態の縦断面の側面斜視図である。
【
図13】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の環状のウェッジの例示的な実施形態の上面および側面斜視図である。
【
図14】断片的に図示されているピストンスリーブまたはスクイーズスリーブからの力の印加による拡張構成の拡張式マンドレルコレットの例示的な実施形態の側面図である。
【
図15】ピペットデバイスに動作可能に連結されている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの拡張式マンドレルコレットの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図16】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの実施形態としてピペットデバイスに動作可能に連結されている使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な部分的に断面の側面図である。
【
図17】支持された位置で図示されている使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の側面図である。
【
図18】使い捨てピペットチップの内部を詳述する、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図19】使い捨てピペットチップの上側カップリング内部を詳述する、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の上側カップリング部分の断片的な縦断面の側面図である。
【
図20】自動化されたピペッティングワークステーションまたはシステムの例示的な実施形態の図式的なブロックダイアグラム図である。
【
図21】使い捨てピペットチップの上方に拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態を支持しているピペットデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図22】連結段階を画定する、使い捨てピペットチップの上方におよび使い捨てピペットチップの中へ位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、遠位エラストマーエレメントが、ピペットチップのシーリングシート表面に初期に接触しており、複数の個別のカップリングエレメントまたはセグメントが、非圧迫状態または半径方向外向きに延在されていない状態になっており、シーリングシート表面が、ピペットチップの中心長手方向軸線に対して鋭いシーリングシート表面角度を有している、図である。
【
図23】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスおよびピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、ピペットチップの中に形成されている溝部の上側角部に対抗して、複数の拡張式マンドレルコレットセグメントの丸みを帯びた部分を半径方向に延在させるために、ピストンスリーブが環状のウェッジの上に押し下がる結果として、ピペットチップが持ち上げられており、それは、ピペットチップを持ち上げるかまたは引っ張り上げる軸方向力を結果として生じさせ、それは、ピペットチップを着座させるプロセス、および、ピペットチップのシーリングシート表面に対して遠位エラストマーエレメントを圧縮するプロセスを開始させる、図である。
【
図24】
図23に図示されているような、ピペットチップの溝部の角部と接触するように延在させられている、セグメント化されたカップラーの拡張式マンドレルコレットの複数の拡張式マンドレルコレットセグメントアームのうちの1つの丸みを帯びた表面の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図25】
図23に図示されているような、ピペットチップのシーリングシート表面に対抗して初期の圧縮状態にある遠位エラストマーエレメントの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図26】ピペットチップの中へさらに位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、ピペットチップが持ち上げられており、一方では、ピストンスリーブが環状のウェッジの上にさらに押し下がり、複数の拡張式マンドレルコレットセグメントの丸みを帯びた表面をピペットチップの溝部の中へ半径方向に延在させ続け、ピペットチップをさらに引っ張り上げ、ピペットチップのシーリングシート表面に対抗して遠位エラストマーエレメントをさらに圧縮している、図である。
【
図27】
図26に図示されているように、ピペットチップの溝部の中へさらに延在している、複数の拡張式マンドレルコレットセグメントのうちの1つの丸みを帯びた表面の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図28】
図26に図示されているように、ピペットチップのシーリングシート表面に対抗して、初期の圧縮状態からさらに圧縮されている遠位エラストマーエレメントの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図29】使い捨てピペットチップの中に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、環状のウェッジがその最終的な位置に移動させられることによって、ピペットチップが、その最終的な着座状態まで持ち上げられており、それによって、最終的な連結状態を画定しており、遠位エラストマーエレメントが、ピペットチップのシーリングシート表面に対抗して最終的な圧縮され着座されたシーリング状態になっている、図である。
【
図30】
図29に図示されているように、溝部を画定する表面と当接するように延在している、複数の拡張式マンドレルコレットセグメントのうちの1つの丸みを帯びた表面の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図31】
図29に図示されているように、ピペットチップのシーリングシート表面に対抗して最終的な圧縮され着座されたシーリング状態にある遠位エラストマーエレメントの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図32】関連の力の図示を伴う、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態と使い捨てピペットチップの例示的な実施形態との間の連結の始まりの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図33】関連の力の図示を伴う、複数の拡張式マンドレルコレットセグメントのうちの1つの複数の円弧状のまたは丸みを帯びたセグメント表面のうちの1つと、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の溝部との連結の始まりの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図34】関連の力の図示を伴う、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態と使い捨てピペットチップの例示的な実施形態との間の完全な連結状態の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図35】ミスアライメントパラメーターを定義するための、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態と使い捨てピペットチップの例示的な実施形態との間のミスアライメント状態の連結を図示する断片的な縦断面の側面図である。
【
図36】ミスアライメントパラメーターを定義するための、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態と使い捨てピペットチップの例示的な実施形態との間のミスアライメント状態の連結に動作可能に連結されているピペットデバイスの実施形態の断片化されたおよび切り欠かれた縦断面の側面図である。
【
図37】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスに連結されている空気置換方式ピペットデバイスの例示的な実施形態の断片化されたおよび切り欠かれた、縦断面の側面図であり、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスは、使い捨てピペットチップに連結されており、使い捨てピペットチップは、ピペットチップの端部と作業表面との間に間置されている小さい液体体積を有しており、この図は、図示および識別されている寸法線をさらに有している、図である。
【
図38】使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の内部を詳述する断片的な縦断面の側面図であり、この図は、図示および識別されている寸法線をさらに有している、図である。
【
図39】図示および識別されている
図38の中の寸法線に対する寸法線を伴う、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態に動作可能に連結されているピペットデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図40】液体レベル検出(LLD)回路接点からの信号を処理する回路基板を図示する、ピペットデバイスアッセンブリの長手方向の側面図であり、LLD回路接点は、回路基板とスクイーズスリーブとの間に接続されており、スクイーズスリーブは、環状のウェッジを介して、ピペットチップと連結している複数のセグメントまたはエレメントと接触しており、ピペットチップの遠位端部は、液体と接触して図示されている、図である。
【
図41】ピペットチップの中心長手方向軸線に対して実質的に90度の代替的なシーリングシート表面角度を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の上方に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図42】実質的に90度の代替的なシーリングシート表面角度を含む使い捨てピペットチップの中に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、ピペットチップは、その最終的な着座状態まで持ち上げられており、環状のウェッジは、その最終的な位置へと移動させられており、最終的な連結状態を画定するようになっており、遠位エラストマーエレメントが、実質的に90度の代替的なシーリングシート表面角度に対して最終的な圧縮され着座されたシーリング状態になっている、図である。
【
図43】
図42に図示されているように、実質的に90度の代替的なシーリングシート表面角度に対して最終的な圧縮状態になっている遠位エラストマーエレメントの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図44】円周方向の半径方向に凹形シーリングシート表面の形態の別の代替的なシーリングシート表面を含む使い捨てピペットチップの上側内部の詳細を図示する、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図45】
図44に図示されている円周方向の半径方向に凹形シーリングシート表面の詳細を図示する、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図46】円周方向の半径方向に凸形のシーリングシート表面の形態のさらなる代替的なシーリングシート表面の詳細を図示する、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図47】
図46に図示されている円周方向の半径方向に凸形のシーリングシート表面の詳細を図示する、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図48】円周方向の上向きの歯縁部シーリングシート表面の形態の一層さらなる代替的なシーリングシート表面を図示する、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図49】
図48に図示されている円周方向の上向きの歯縁部シーリングシート表面の詳細を図示する、使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図50】長手方向軸線に向けて開口しており、図示されているようにV字形状の断面を有している、使い捨てピペットチップのV字形状の円周方向の内部表面によって画定された代替的なV字形状の溝部を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の上方に位置決めされている、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図51】代替的なV字形状の溝部を含む使い捨てピペットチップの中に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、ピペットチップは、その最終的な状態まで持ち上げられており、複数の拡張式マンドレルコレットセグメントの丸みを帯びた表面が、V字形状の溝部の中へ延在させられた状態になっており、V字形状の円周方向の内部表面に当接した状態になっており、遠位エラストマーエレメントが、ピペットチップのシーリングシート表面に対して最終的な圧縮され、着座されたシーリング状態になっている、図である。
【
図52】
図51に図示されているように、V字形状の溝部の中へ延在させられており、V字形状の溝部を画定するV字形状の円周方向の内部表面に当接している、複数の拡張式マンドレルコレットセグメントのうちの1つの丸みを帯びた表面の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図53】使い捨てピペットチップの第2の例示的な実施形態の上方に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図54】使い捨てピペットチップの第2の例示的な実施形態の内部を詳述する断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図55】使い捨てピペットチップの第2の例示的な実施形態の中に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、カップリングデバイスのストップディスクショルダー部表面は、使い捨てピペットチップの第2の例示的な実施形態の軸方向ストップ表面に当接しており、複数の拡張式マンドレルコレットセグメントの丸みを帯びた表面は、使い捨てピペットチップの第2の例示的な実施形態の取り囲み側壁部の内部表面に対して延在させられており、内部表面の変形を結果として生じさせ、遠位エラストマーエレメントは、使い捨てピペットチップの第2の例示的な実施形態のシーリングシート表面に対して、最終的な圧縮され着座されたシーリング状態になっている、図である。
【
図56】
図55に図示されているように、使い捨てピペットチップの第2の例示的な実施形態の取り囲み側壁部の内部表面に対して延在させられており、それを変形させる、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの複数の拡張式マンドレルコレットセグメントのうちの1つの丸みを帯びた表面の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図57】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図58】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図59】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図60】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図61】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図62】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図63】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図64】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図65】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図66】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図67】少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部に対して代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図68】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの拡張式マンドレルコレットの第2のまたは代替的な例示的な実施形態の上面および側面斜視図である。
【
図69】拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの拡張式マンドレルコレットの第2のまたは代替的な例示的な実施形態の縦断面の側面斜視図である。
【
図70】自動化された液体ハンドリングシステムの空気置換方式ピペットデバイスアッセンブリの代替的な例示的な実施形態の斜視図である。
【
図71】ピペットデバイスアッセンブリの代替的な例示的な実施形態の一方の側の縦断面の側面図である。
【
図72】ピペットデバイスアッセンブリの代替的な例示的な実施形態の別の側の断片的な縦断面の側面図である。
【
図73】
図72に図示されているピペットデバイスの部品を詳述する、ピペットデバイスアッセンブリの部分的な分解部品図である。
【
図74】ノズルおよびリーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態の部品を詳述する、ピペットデバイスアッセンブリの部分的な分解部品斜視図である。
【
図75】使い捨てピペットチップとピペットデバイスとの間に間置されているノズルおよびリーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態の部品を詳述する断片的な部分的な分解部品斜視図である。
【
図76】リーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態の側面図である。
【
図77】リーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態の上面および側面斜視図である。
【
図78】リーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態の下側エラストマーエレメントもしくは遠位エラストマーエレメントまたはOリングの例示的な実施形態の上面および側面斜視図である。
【
図79】ピペットデバイスに動作可能に連結されているノズルおよびリーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図80】ノズルおよびリーフスプリングカップリングデバイスの実施形態として、ピペットデバイスに動作可能に連結されている使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な部分的に断面の側面図である。
【
図81】使い捨てピペットチップの上方にノズルおよびリーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態を支持しているピペットデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図82】連結段階を画定している、使い捨てピペットチップの上におよび使い捨てピペットチップの中に位置決めされているノズルおよびリーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、リーフスプリングが圧縮されており、リテンションバンプが、ピペットチップの溝部に進入し始めており、遠位エラストマーエレメントが、ピペットチップのシーリングシート表面に最初に接触しており、シーリングシート表面は、ピペットチップの中心長手方向軸線に対して鋭いシーリングシート表面角度を有している、図である。
【
図83】
図82に図示されているように、ピペットチップの溝部の角部と接触している、リーフスプリングカップリングデバイスのうちの1つのリーフスプリングの複数のリテンションバンプのうちの1つの丸みを帯びた表面の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図84】
図82に図示されているように、ピペットチップのシーリングシート表面と初期に接触している遠位エラストマーエレメントの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図85】ノズル、リーフスプリングカップリングデバイス、およびピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、リーフスプリングのリテンションバンプが、ピペットチップの溝部の中へスナップされており、遠位エラストマーエレメントが、ピペットチップのシーリングシート表面に対して圧縮されて着座されている、図である。
【
図86】関連の力の図示を伴う、リーフスプリングのリテンションバンプの複数の円弧状のまたは丸みを帯びたセグメント表面のうちの1つと使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の溝部との連結の始まりの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図87】関連の力の図示を伴う、リーフスプリングのリテンションバンプの複数の円弧状のまたは丸みを帯びたセグメント表面のうちの1つと使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の溝部との連結の始まりの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図88】関連の力の図示を伴う、リーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態と使い捨てピペットチップの例示的な実施形態との間の完全な連結状態の断片的な縦断面の側面詳細図である。
【
図89】Z軸が示されている状態の、リーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態に動作可能に連結されているピペットデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【
図90】実質的に90度の代替的なシーリングシート表面角度を含む使い捨てピペットチップの中に位置決めされているリーフスプリングカップリングデバイスの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図であり、ピペットチップが、その最終的な着座状態まで持ち上げられており、遠位エラストマーエレメントが、90度の代替的なシーリングシート表面角度に対して最終的な圧縮され、着座されたシーリング状態になっている、図である。
【
図91】
図90に図示されているように、90度の代替的なシーリングシート表面角度に対して最終的な圧縮状態にある遠位エラストマーエレメントの断片的な縦断面の側面詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示を図示する目的のために、現在好適な実施形態が、図面に示されている。これらの例示的な実施形態は、ここで、添付の図面を参照して、より完全に説明されることとなり、同様の参照番号は、図面のいくつかの図の説明の全体を通して、同様の部品または部分を示すために使用されている。
【0021】
拡張式マンドレルコレットカップリングおよびチップを備えたピペットアッセンブリ
【0022】
図1および
図2は、ピペットデバイスアッセンブリ10の例示的な実施形態を図示しており、それは、ピペットデバイス20の例示的な実施形態と、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100またはピペットチップカップラーの例示的な実施形態と、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100としてピペットデバイス20に除去可能に連結されている使い捨てピペットチップ220の例示的な実施形態とを含む。
【0023】
ピペットデバイス20
【0024】
図2を参照すると、ピペットデバイス20は、本体部22を含み、本体部22は、吸引およびディスペンシングデバイス24を支持しており、吸引およびディスペンシングデバイス24は、プランジャー26を含み、プランジャー26は、モーター28に動作可能に連結されており、モーター28によって駆動される。プランジャー26は、プランジャーシリンダー30の中に存在しており、プランジャーシリンダー30は、ピペットデバイス20の本体部22の遠位端(先端)部または下側端部32から延在している。
【0025】
ピペットデバイス20は、吸引およびディスペンシングシリンダー34をさらに含み、吸引およびディスペンシングシリンダー34は、プランジャー26と軸方向に整合された場所および遠位にプランジャー26の下方の場所において、プランジャーシリンダー30の中に少なくとも部分的に配設されている。吸引およびディスペンシングシリンダー34は、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100に取り付けるための遠位装着フランジ36に遠位に移行しており、そして、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、使い捨てピペットチップ220と除去可能に連結する。
【0026】
図1、
図3、および
図15を参照すると、吸引およびディスペンシングシリンダー34は、内部取り囲み側壁部38をさらに含み、内部取り囲み側壁部38は、それを通って延在する開放端のピペットチャネル40を画定している。開放端のピペットチャネル40は、プランジャー26と遠位装着フランジ36に隣接する外部エリアとの間に開放連通(open communication)を提供するために、吸引およびディスペンシングシリンダー34の開口した上側端部部分42と開口した下側端部部分44との間で、ピペットデバイスアッセンブリ10の長手方向チャネル軸線80に沿って長手方向に延在しており、遠位装着フランジ36は、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の中心本体部部材102に動作可能に接続されており、中心本体部部材102は、中心本体部部材102を通って延在する開放端の中心チャネル136を含み、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100を介して、チップ220と吸引およびディスペンシングシリンダー34との間の開放連通を提供する。
【0027】
ピストンまたはスクイーズスリーブ46
【0028】
図3および
図4を参照すると、ピペットデバイス20は、中空のピストンまたはスクイーズスリーブ46をさらに含み、それは、近位端部または上側端部48と、遠位端部または下側端部50とを有している。スクイーズスリーブ46は、プランジャーシリンダー30および吸引およびディスペンシングシリンダー34の両方を取り囲んでおり、スクイーズモーター52に動作可能に連結されている。
【0029】
図4に図示されているように、ピペットデバイスアッセンブリ10のスクイーズモーター52は、デバイス20の本体部22の上に支持されており、リードスクリュー54に動作可能に連結されており、リードスクリュー54を駆動し、そして、リードスクリュー54は、軸方向に並進するリードナット56に連結しており、リードナット56は、スクイーズリンケージ58に動作可能に連結されている。スクイーズリンケージ58は、スクイーズリンケージアーム60を介して、スクイーズスリーブ46の近位端部または上側端部48に動作可能に連結されており、第1の方向へのスクイーズモーター52の回転が、長手方向チャネル軸線80(
図3)に沿って遠位方向または垂直下向き方向へのスクイーズスリーブ46の線形の軸方向の並進を結果として生じさせるようになっており、第2の方向または反対側方向へのスクイーズモーター52のその後の回転が、長手方向チャネル軸線80(
図3)に沿って、下向き方向の反対の近位方向または垂直上向き方向へのスクイーズスリーブ46の線形の逆向きの軸方向の並進を結果として生じさせるようになっている。
【0030】
イジェクションスリーブ62
【0031】
図4を参照すると、ピペットデバイス20は、イジェクションスリーブ62をさらに含み、イジェクションスリーブ62は、ピペットデバイス20から使い捨てピペットチップ220をイジェクトさせる(取り出す)ために使用され、イジェクションスリーブ62は、吸引およびディスペンシングシリンダー34(
図2)に対して軸方向に移動可能であり、近位端部または上側端部64と、遠位端部または下側端部66と、イジェクションスリーブアーム68とを含み、イジェクションスリーブアーム68は、第1の端部において、上側端部64に隣接してイジェクションスリーブ62に取り付けられており、プランジャーデバイス70の第1の端部に取り付けられている対向する第2の端部を有している。
【0032】
図5に図示されているように、プランジャーデバイス70は、対向する端部表面72を含み、端部表面72は、イジェクションスリーブスプリング74の一方の端部に当接しており、イジェクションスリーブスプリング74は、対向するスプリング端部を有しており、スプリング端部は、デバイス20の本体部22の上側表面部分76に当接しており、イジェクションスリーブスプリング74は、表面72と表面76との間に捕捉されており、通常のピペットチップがイジェクトされる状態において、プランジャーデバイス70および取り付けられたスリーブ62を付勢するようにスプリング荷重式になっている。
【0033】
図2に図示されているように、通常のピペットチップがイジェクトされる状態は、後退された状態へイジェクションスリーブ62を軸方向に押すために、イジェクションスリーブスプリング力に打ち勝つための力(たとえば、ピペットチップ220への連結など)を必要とするように構成されている。
図2は、スプリング74の形状を保持するために、および、スプリング74が座屈することを防ぐために、スプリング74が、中心スプリングガイド部材78を取り囲んでいるということをさらに図示している。
【0034】
そのうえ、スプリング74は、その弛緩の過程においてスリーブ62によってピペットチップ220に及ぼされる力が、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100からチップ220をイジェクトさせることを支援するのに十分となるように寸法決めされている。
【0035】
拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100および使い捨てピペットチップ220は、ピペットデバイスの他の実施形態において実践され得、ここで、ピペットデバイス20の実施形態は、限定ではなく単なる例として提供されているということが認識されるべきである。
【0036】
拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100
【0037】
図5から
図7を参照すると、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、細長い中心本体部部材102と;細長い中心本体部部材102の遠位端部部分または下側端部部分において担持される遠位エラストマーエレメントまたは下側エラストマーエレメント140と;細長い中心本体部部材102を取り囲むように構成されており、セグメント化されたカラー200を含む拡張式コレット170と;環状のウェッジまたはワッシャー210とを含む。
【0038】
環状のウェッジ210は、それを通して細長い中心本体部部材102の上側部分を受け入れるように構成されており、セグメント化されたカラー200に隣接する拡張式コレット170の内部を軸方向に移動可能に乗り越えるようになっており、中心本体部部材102に対する環状のウェッジ210の軸方向の場所の関数として、第1の周囲を有する非拡張状態から、第1の周囲よりも大きい第2の周囲を有する拡張状態へ、セグメント化されたカラー200を半径方向外向きに拡張させるようになっており、
図21に図示されているような離脱状態から、
図29に図示されているようにピペットチップ220の内部に係合するようになっている。
【0039】
細長い中心本体部部材102
【0040】
より具体的には、ならびに、
図7および
図8を参照すると、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、細長い中心本体部部材102を含み、中心本体部部材102は、長手方向中心軸線90に沿って近位環状端面または上側環状端面104と遠位環状端面または下側環状端面130との間に延在している。
【0041】
図8に図示されているように、中心本体部部材102の上側環状端面104は、外側面取り付き周辺部106を含み、周辺部106は、細長いチューブ状の上側シャンク部材108に移行し、シャンク部材108は、環状のテーパー付き部分110に遠位に移行している。1つの実施形態では、シャンク部材108は、遠位装着フランジ36との組み立てのためにネジ山付きになっており、遠位装着フランジ36は、対応するネジ山を有している。環状のテーパー付き部分110は、シャンク部材108から直径が減少しており、円筒形状のネック部分112に遠位に移行している。円筒形状のネック部分112は、円筒形状のカラー114に遠位に移行しており、円筒形状のカラー114は、円筒形状のネック部分112の直径よりも大きい直径を有している。
【0042】
下側円筒形状本体部部材120が、円筒形状のカラー114に続き、下側円筒形状本体部部材120は、円筒形状のネック部分112の直径よりも大きい直径を有している。本体部部材120は、円筒形状のカラー114から遠位円筒形状ステム部分表面124の上側環状ショルダー部端部またはストップ表面122へ遠位に延在しており、遠位円筒形状ステム部分表面124は、下側円筒形状本体部部材120の直径よりも大きい直径を有している。
【0043】
また、
図8に図示されているように、遠位円筒形状ステム部分表面124は、上側環状ショルダー部端部122から丸形の端部プレート126へ移行しており、丸形の端部プレート126は、上側表面128と、遠位環状端面または下側環状端面130によって画定される下側表面とを有している。図示されているように、端部プレート126は、ステム部分表面124の直径よりも大きい直径を有しており、遠位ステム部分表面124は、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の遠位溝部部分または下側溝部部分132を画定している。
【0044】
図8および
図15を参照すると、細長い中心本体部部材102は、内部円筒形状チャネル表面134を含み、内部円筒形状チャネル表面134は、開放端の円筒状に形状決めされた中心チャネルまたは通路136を画定しており、それは、中心本体部部材102を通って、上側環状端面104と下側環状端面130との間に、長手方向中心軸線90に沿って延在しており、ピペットデバイスアッセンブリ10の長手方向チャネル軸線80に沿って長手方向に延在している開放端のピペットチャネル40へ、細長い中心本体部部材102を通る開放チャネル連通を提供するようになっている。
【0045】
遠位エラストマーエレメント140
【0046】
図7にさらに図示されているように、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、遠位エラストマーエレメントまたは下側エラストマーエレメント140をさらに含み、それは、細長い中心本体部部材102の遠位端部部分において同軸に担持されている。
【0047】
1つの実施形態では、および、
図9を参照すると、遠位エラストマーエレメント140は、環状本体部142を含む。環状本体部142は、中心開口部146を画定する内部表面144と、上部表面148と、周辺外部表面150と、底部表面152とを含む。中心開口部146は、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の遠位円筒形状ステム部分124を密接にまたは緊密に取り囲むように寸法決めされており、一方では、
図7に図示されているように、溝部132の中に存在するように、および、端部プレート126を越えて半径方向外向きに円周方向に延在するように形状決めされている。弛緩状態または非圧迫状態では、遠位エラストマーエレメント140は、
図15に図示されているように、円周方向に連続的な概して円形の断面エリア154を含む。
【0048】
スペーサー160
【0049】
図10を参照すると、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、スペーサー160をさらに含み、スペーサー160は、細長い中心本体部部材102を取り囲むように構成されているか、または、細長い中心本体部部材102と一体的に形成されるように構成されている。図示されているように、スペーサー160は、上位端部164と下位端部165との間に延在する円筒形状の本体部162を含む。円筒形状の本体部162は、内部取り囲み表面166(
図15)を含み、内部取り囲み表面166は、本体部162を通って延在する開放端の通路168を画定しており、通路168は、細長い中心本体部部材102の下側円筒形状本体部部材120を密接にまたは緊密に取り囲むように寸法決めされている。
【0050】
図7、
図10、および
図15を参照すると、スペーサー160は、拡張式マンドレルコレット170によって取り囲まれるようにさらに構成されており、スペーサー160の上位端部164は、装着フランジ36の遠位端部に当接しており、下位端部165は、拡張式マンドレルコレット170の環状ベース部分172の内部環状ショルダー部ストップ表面177に当接しており、環状ベース部分172は、遠位環状端部または下側環状端部176をさらに含み、それは、長手方向中心軸線90に沿って拡張式マンドレルコレット170を中心本体部部材102と同軸に固定するために、細長い中心本体部部材102の遠位円筒形状ステム部分124(
図8)の遠位環状ショルダー部ストップ表面122の上に装着している。
【0051】
図15および
図16を参照すると、ならびに、上記に述べられているように、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100のシャンク部材108は、吸引およびディスペンシングシリンダー34の遠位装着フランジ36の中にフィットするように構成されており、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100をピペットデバイス20に動作可能に連結するようになっており、また、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100として、使い捨てピペットチップ220をピペットデバイス20に除去可能に連結するようになっており、長手方向チャネル軸線80および中心軸線90が、一致するまたは共通の長手方向チャネル軸線を形成するようになっている。
【0052】
拡張式マンドレルコレット170
【0053】
図7および
図11を参照すると、拡張式マンドレルコレット170は、複数の円周方向に間隔を離して配置された上向きに延在するコレットアーム180を含み、それは、下側環状ベース部分172に取り付けられている端部184から、セグメント化された自由端部200へ、上向きに移行しており、セグメント化された自由端部200は、軸方向に下側環状ベース部分172の上方に配設されているセグメント化されたカラーを画定している。複数の円周方向に間隔を離して配置された上向きに延在するコレットアーム180は、複数の円周方向に間隔を離して配置された上向きに延在するスロット182のうちの1つによって、互いに分離されている。
【0054】
図11および
図12に図示されているように、複数の上向きに延在するコレットアーム180のそれぞれは、それぞれの下側アーム部分186を含み、それぞれの下側アーム部分186は、それぞれの上側アーム部分190に移行している。1つの実施形態では、複数の円周方向に間隔を離して配置された下側アーム部分186は、概して円筒状に形状決めされた取り囲んでいる下側本体部部分181を形成しており、複数の円周方向に間隔を離して配置された上側アーム部分190は、切頭円錐状に形状決めされた取り囲んでいる上側本体部部分183を形成しており、それは、下側本体部部分181から半径方向外向きにおよび上向きに移行している。下側本体部部分181は、遠位環状ベース部分または下側環状ベース部分172に対して、わずかな上向きテーパーまたは増大された周囲を備えて構成され得る。
【0055】
ベース部分172
【0056】
図11および
図12を参照すると、遠位環状ベース部分または下側環状ベース部分172は、遠位向きのまたは下向きのベース表面171と、近位向きのまたは上向きのベース表面173とを含む。遠位向きのベース表面171は、短縮された遠位端部環状ステム表面または下側端部環状ステム表面174に下向きに移行し、それは、下側環状ベース部分172の遠位環状ベース部分端部または下側環状ベース部分端部176へ終端する。ベース表面171およびベース部分172は、
図14に図示されているように、短縮された遠位端部環状溝部178を画定している。
【0057】
図12および
図15を参照すると、下側環状ベース部分172は、内側円筒形状の表面175をさらに含み、内側円筒形状の表面175は、内部環状ショルダー部ストップ表面177に上向きに移行しており、
図15に図示されているように、スペーサー160が、内部環状ショルダー部ストップ表面177の上に装着される。追加的に、内側円筒形状の表面175は、中心本体部部材102の環状ショルダー部ストップ表面122の直ぐ上方の場所において、中心本体部部材102の下側円筒形状本体部部材120を密接に取り囲む内径を備えて寸法決めされており、環状ショルダー部ストップ表面122は、拡張式マンドレルコレット170の下側環状ベース部分端部176のための軸方向ストップを画定しており、拡張式マンドレルコレット170が、細長い中心本体部部材102の上におよびその周りに中央に装着されるようになっている。
【0058】
下側アーム部分186
【0059】
図11に図示されているように、下側アーム部分186は、遠位端部部分または下側端部部分184を含み、それは、円周方向に間隔を離して配置されており、下側環状ベース部分172に取り付けられている。
図12に図示されているように、下側アーム部分186は、上側端部部分をさらに含み、上側端部部分は、中間アーム部分を画定しており、中間アーム部分は、内部の環状の凹状のセグメント化された表面または溝部191と、外部の半径方向外向きに延在している環状にセグメント化されたストップディスク部分194とを有している。
【0060】
図11および
図12を参照すると、セグメント化されたストップディスク194は、環状のセグメント化されたストップディスクを画定している複数の円周方向に間隔を離して配置された上向きに延在するコレットアーム180の中間アーム部分の外部を取り囲んでおり、そこから半径方向に延在している。
【0061】
図12に図示されているように、セグメント化されたストップディスク194のそれぞれは、近位向きのまたは上向きのストップディスク表面198と、遠位向きのまたは下向きのストップディスク表面196とを含む。追加的に、複数の下側アーム部分186は、内側円筒形状表面または内部のセグメント化された表面188を含み、それは、細長い中心本体部部材102を取り囲むスペーサー160を密接に取り囲む内径を備えて寸法決めされている。
【0062】
内部のセグメント化された表面188の遠位端部または下側端部は、内部環状ショルダー部ストップ表面177に半径方向内向きに移行しており、内部環状ショルダー部ストップ表面177は、上記に詳述されているように、スペーサー160のためのストップ表面を提供する。内部のセグメント化された表面188の近位端部または上側端部は、内部の環状の凹状のセグメント化された表面または溝部191に移行している。
【0063】
上側アーム部分190
【0064】
図11および
図12を参照すると、複数の円周方向に間隔を離して配置された上側アーム部分190は、それぞれの下側アーム部分186から上向きにおよび半径方向外向きに移行しており、複数の自由端部199へと終端しており、複数の自由端部199は、下側アーム部分186の上方に下側アーム部分186から半径方向外向きに配設されており、複数の自由端部199は、半径方向外向きに突き出ているセグメントを含み、半径方向外向きに突き出ているセグメントは、セグメント化されたカラー200を画定しており、それぞれのセグメントは、外部の外向きの表面202を含み、外部の外向きの表面202は、1つの実施形態では、ピペットチップの例示的な実施形態の円弧状の溝部に対応する形状で、外向きに丸みを帯びているかまたは円弧状になっている。
【0065】
したがって、上側アーム部分190は、セグメント化されたストップディスク194から、セグメント化されたカラー200を画定している複数の半径方向外向きに突き出ているセグメントへ、上向きにおよび半径方向外向きに移行しており、セグメント化されたカラー200は、
図7に図示されているように、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の長手方向中心軸線90を取り囲むように構成されている。
【0066】
追加的に、セグメントをそれぞれ含む、複数の円周方向に間隔を離して配置された半径方向外向きにおよび上向きに延在する上側アーム部分190は、内部表面192を含み、内部表面192は、環状のウェッジ210(
図7)の近位に傾斜した環状の側部表面216に相補的な傾斜したセグメント化された内部表面を形成しており、それぞれは、Z軸に対して遠位に減少する周囲を含み、上側アーム部分190の内部表面192は、細長い中心本体部部材102に対して、半径方向外向きにおよび上向きに延在する円錐状に形状決めされたギャップ204を形成している(
図15)。
【0067】
とりわけ、および、
図15に図示されているように、複数の円周方向に間隔を離して配置された上側アーム部分190の上向きにおよび半径方向外向きに傾斜した内側表面192は、上側アーム部分190の内側表面192と、装着フランジ36の下側部分およびスペーサー160の上側部分の組み合わせとの間に、遠位にテーパー状の円錐ギャップ204を画定している。テーパー状の円錐ギャップ204は、環状のウェッジ210の下側部分を受け入れるように構成されており、環状のウェッジ210の環状のウェッジ形状のまたは傾斜した外部側部表面216が、セグメント化されたカラー200を画定している突き出ているセグメントを支持する複数の自由端部199の内側表面192に当接するようになっている。
【0068】
環状のウェッジ210
【0069】
図7、
図13、および
図15を参照すると、環状のウェッジ210は、円周方向に連続的な概してウェッジ形状の断面211を有する弾性ウェッジ形状の環状本体部を含む。環状のウェッジ210は、中心内部環状表面212を含み、中心内部環状表面212は、中心環状開口部213を画定しており、中心環状開口部213は、本体部102を移動可能に取り囲むように構成されている環状のウェッジ210を通って延在している。
【0070】
追加的に、環状のウェッジ210は、上部の平面的な円形表面214を含み、上部の平面的な円形表面214は、LLD回路364のLLD回路リング端部366との電気接触スイッチを作製するように構成されており、中心内部環状表面212から、取り囲んでいる外側縁部表面215へ半径方向外向きに延在している。
【0071】
そのうえ、環状のウェッジ210は、半径方向外向きに近位に傾斜した側部表面216を含み、半径方向外向きに近位に傾斜した側部表面216は、底部環状端部218から環状周辺リップ219の下側へ半径方向に上向きにおよび外向きに延在しており、環状周辺リップ219は、外向きに半径方向に延在しており、取り囲んでいる外側縁部表面215へ終端している。したがって、半径方向外向きに近位に傾斜した側部表面216は、遠位にテーパー状のウェッジ表面216を画定している。
【0072】
図15に図示されているように、環状のウェッジ210の中心環状開口部213は、遠位装着フランジ36および細長いチューブ状の上側シャンク部材108の通過を可能にするように寸法決めされており、環状のウェッジ210の半径方向外向きに近位に傾斜した側部表面216と複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の内側表面192との着座当接を可能にするようになっており、環状のウェッジ210の遠位軸方向並進が、拡張式マンドレルコレット170の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の半径方向の突き出しを結果として生じさせるようになっており、その後の環状のウェッジ210の近位並進が、拡張式マンドレルコレット170の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の半径方向の後退を結果として生じさせるようになっている。
【0073】
図15にさらに図示されているように、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100のシャンク部材108は、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100をピペットデバイスアッセンブリ10のピペットデバイス20に動作可能に連結するために、吸引およびディスペンシングシリンダー34の遠位装着フランジ36の中にフィットするように構成されており、長手方向チャネル軸線80および長手方向中心軸線90が、一致するまたは共通の軸線を形成するようになっている。
【0074】
スクイーズスリーブ46によって提供される力の下で、環状のウェッジ210が軸方向に下向きに移動するときに、拡張式コレット170は、
図7に全体的に図示されているような、第1の周囲を有する非拡張状態から、
図14に全体的に図示されているような、第1の周囲よりも大きい第2の周囲を有する拡張状態へ、セグメント化されたカラー200を半径方向外向きに拡張させるようにさらに構成されている。
【0075】
スクイーズモーターの作動
【0076】
図15を参照すると、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、環状のウェッジ210の上部の平面的な円形表面214がスクイーズスリーブ46の遠位端部50に隣接して配設されている状態で、遠位装着フランジ36の中にフィットされるように構成されている。したがって、
図4および
図15を参照すると、第1の方向へのスクイーズモーター52の作動は、遠位方向または垂直下向き方向へのスクイーズスリーブ46の線形の軸方向並進を結果として生じさせ、環状のウェッジ210の上部表面214に軸方向に力を印加するようになっており、それは、遠位にテーパー状のウェッジ表面216が軸方向に下にスライドしてさらに円錐ギャップ204の中へ入ることを結果として生じさせ、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の内部表面192に遠位にテーパー状のウェッジ表面216を押し付けるようになっており、セグメント200の外部半径方向外向きの表面202(
図11)を、上向きに延在するコレットアーム180のスプリング張力に対抗して半径方向外向きに押し、また、下記に説明されている
図29に例示されているように、使い捨てピペットチップ220の溝部246を画定する表面244の形態のピペットチップの第1の作業表面と接触するように押すようになっている。
【0077】
第1の方向とは反対の第2の方向へのスクイーズモーター52のその後の作動は、スクイーズスリーブ46の遠位端部50を、
図15に図示されているホーム位置に戻し、上向きに延在するコレットアーム180の中の蓄えられた位置エネルギーの解放の結果として、環状のウェッジ部材210が軸方向に上にスライドするようになっており、それによって、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の外部半径方向外向きの表面202が、使い捨てピペットチップ220の溝部246から後退することを結果として生じさせる。
【0078】
ピペットチップ220
【0079】
図2および
図16に図示されているように、ならびに、上記に述べられているように、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、使い捨てピペットチップ220とピペットデバイスアッセンブリ10のピペットデバイス20との間に、開放連通カップリングを提供する。
【0080】
図16から
図18を参照すると、および、1つの例示的な実施形態において、使い捨てピペットチップ220は、中心長手方向軸線224を有する細長いチューブ状のピペットチップ本体部222を含む。ピペットチップ本体部222は、細長い取り囲み側壁部226を含み、細長い取り囲み側壁部226は、中心長手方向軸線224に沿って、近位環状端面または上側環状端面228と遠位環状端面または下側環状端面230との間に長手方向に延在しており、それらは、取り囲んでいる開口した近位環状端部232および遠位環状端部234をそれぞれ画定している。細長い取り囲み側壁部226は、内部表面236を含み、内部表面236は、ピペットチップ通過開口部238を画定しており、ピペットチップ通過開口部238は、ピペットチップ本体部222の中心長手方向軸線224に沿って、開口した上側環状端部232と開口した下側環状端部234との間に長手方向に延在している。
【0081】
したがって、ピペットチップ通過開口部238は、カップリングデバイス100がピペットデバイス20とピペットチップ220との間に連結されているときに、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100(
図16)の中心チャネル136を経由して、開口した遠位環状端部234(
図18)の外部のエリアから、ピペットチップ220を通して、ピペットデバイスチャネル40(
図15)への開放連通を提供する。このカップリング構成では、ピペットチップ本体部222の中心長手方向軸線224は、ピペットデバイス20の長手方向チャネル軸線80と同一の広がりを持っている。
【0082】
代替的な実施形態において、ピペットチップ通過開口部238は、ノズル3102およびリーフスプリングカップリングデバイス3100がピペットデバイス3020とピペットチップ220との間に連結されているときに、ノズル3102の中心チャネル3136およびリーフスプリングカップリングデバイス3100(
図80)を経由して、開口した遠位環状端部234(
図18)の外部のエリアから、ピペットチップ220を通して、ピペットデバイスチャネル3040(
図79)への開放連通を提供する。このカップリング構成では、ピペットチップ本体部222の中心長手方向軸線224(
図17)は、ピペットデバイス3020の長手方向チャネル軸線3080と同一の広がりを持っている。
【0083】
第1の内部表面セクション
【0084】
図18を参照すると、および、1つの例示的な実施形態において、細長い取り囲み側壁部226の内部表面236は、最上部の環状の面取り付き内部表面240を含み、最上部の環状の面取り付き内部表面240は、ピペットチップ220の近位環状端面228から半径方向内向きに遠位に延在しており、第1の直径を有する第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242に移行することによって終端している。
【0085】
溝部を画定する軸方向に円弧状の円周方向の表面
【0086】
図18に図示されているように、および、1つの例示的な実施形態において、第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242は、円周方向の環状溝部246を画定する、細長い取り囲み側壁部226の中へ形成された軸方向に円弧状の円周方向の内部表面244を含む。環状溝部246は、第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242を、実質的に等しい直径の上側の第1の実質的に円筒形状の内部表面部分および下側の第1の実質的に円筒形状の内部表面部分に分割している。したがって、環状溝部246は、円弧状の表面長手方向断面を備えた、第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242の円周方向の半径方向外向きに延在する凹形形状の内部表面中断部を提供する。また、円弧状の円周方向の内部表面244は、下記に議論されているように、代替的な表面断面で構成されている。そして、1つの実施形態では、第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242は、円周方向の環状溝部246を画定する円弧状の円周方向の内部表面244を欠いている。
【0087】
図18および
図19を参照すると、環状溝部246を画定する軸方向に円弧状の円周方向の内部表面244は、上側環状移行縁部248を含み、上側環状移行縁部248は、軸方向に円弧状の円周方向の内部表面244の上側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分250に遠位に移行している。続いて、上側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分250は、軸方向に円弧状の円周方向の表面244の下側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分252に遠位に移行している。次いで、下側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分252は、下側環状移行縁部254へ終端している。
【0088】
上側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分または上側部分250は、上側環状移行縁部248から、環状溝部246の円周方向の環状の中心を画定する中心長手方向軸線224に対する環状溝部246の最大半径へ、ピペットチップ220の中心長手方向軸線224(
図17)に対して増加する半径を有する、環状溝部246を提供している。下側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分または下側部分252は、環状溝部246の円周方向の環状の中心を画定する最大半径から下側環状移行縁部254へ、ピペットチップ220の中心長手方向軸線224に対して減少する半径を有する環状溝部246を提供している。
【0089】
第2の内部表面セクションおよび環状ショルダー部ストップ表面
【0090】
図18に図示されているように、第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242は、第2の実質的に円筒形状の内部表面セクション262によって軸方向に遠位に進められており、第2の実質的に円筒形状の内部表面セクション262は、第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242の第1の直径よりも小さい第2の直径を有しており、第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242と第2の実質的に円筒形状の内部表面セクション262との間に間置されている、近位向きの半径方向内向きに延在する環状ショルダー部シート表面または軸方向ストップ表面260を形成するようになっている。
【0091】
1つの例示的な実施形態において、近位向きの軸方向ストップ表面260は、
図17に図示されているように、実質的に平面的になっており、ピペットチップ本体部222の中心長手方向軸線224に対して概して垂直になっている。
【0092】
第3の内部表面セクションおよびシーリングシート
【0093】
また、
図18および
図19に図示されているように、第2の実質的に円筒形状の内部表面セクション262は、第3の実質的に円筒形状の内部表面セクション272によって軸方向に遠位に進められており、第3の実質的に円筒形状の内部表面セクション272は、セクション262の第2の直径よりも小さい第3の直径を有している。
【0094】
切頭円錐形状の環状のシーリングシートまたはストップ表面270が、第2のセクション262と第3のセクション272との間に間置されており、切頭円錐形状の環状のシーリングシートまたはストップ表面270は、円周方向の半径方向内向きに角度付きのおよび遠位に延在する遠位作業表面270を画定している。切頭円錐形状の環状のシーリングシート表面270は、上側環状シーリングシート縁部266を含み、上側環状シーリングシート縁部266は、第2の実質的に円筒形状の内部表面セクション262と切頭円錐形状の環状のシーリングシート表面270との間に環状の境界を画定している。加えて、切頭円錐形状の環状のシーリングシート表面270は、下側環状シーリングシート縁部268を含み、下側環状シーリングシート縁部268は、切頭円錐形状の環状のシーリングシート表面270と第3の内部表面セクション272との間に環状の境界を画定しており、上側環状シーリングシート縁部266の直径は、下側環状シーリングシート縁部268の直径よりも大きい。
【0095】
したがって、切頭円錐形状の環状のシーリングシート表面270は、円周方向の半径方向内向きに角度付きのおよび遠位に延在する第2の作業表面またはシーリングシート表面270を画定しており、それは、第2の実質的に円筒形状の内部表面セクション262と第3の実質的に円筒形状の内部表面セクション272との間に間置されている。
【0096】
図示されているように、シーリングシート表面270は、中心長手方向軸線224に対して鋭角に配設されており、鋭角は、中心長手方向軸線224(
図17)に対して鋭いシーリングシート表面角度を画定している。1つの実施形態では、中心長手方向軸線224に対する好適な鋭いシーリングシート表面角度は、約15度から約35度であり、好適な角度は、約25度である。
図41に図示されているように、中心長手方向軸線224に対する代替的なシーリングシート表面2270の鋭いシーリングシート表面角度は、約90度である。
【0097】
下側内部表面部分
【0098】
図18は、第4の内部表面セクション274が、第3の実質的に円筒形状の内部表面セクション272に続いており、第5の内部表面セクション275が、第4の内部表面セクション274に遠位に続くということをさらに図示している。
【0099】
1つの例示的な実施形態において、第4の内部表面セクション274は、遠位にテーパー付きになっており、または、第3の実質的に円筒形状の内部表面セクション272の遠位環状端部276から、第5の内部表面セクション275の近位環状端部278へ、直径が減少している。そして、第5の内部表面セクション275は、遠位にテーパー付きになっており、または、第5の内部表面セクション275の近位環状端部278から、浸漬を意図しているピペットチップ220の開口した遠位環状端部234へ、直径が減少している。追加的に、および、1つの例示的な実施形態において、第5の内部表面セクション275は、第4の内部表面セクション274よりも大きいテーパーを有している。
【0100】
外部長手方向のリブ
【0101】
図17を参照すると、ピペットチップ220の1つの例示的な実施形態は、複数の円周方向の間隔を離して配置された長手方向に延在する外部リブ280を含み、それは、近位環状端面228の周辺部に隣接してチューブ状のピペットチップ本体部222の上に配設されており、
図18に図示されているように、そこから、第3の実質的に円筒形状の内部表面セクション272に隣接している取り囲み側壁部226の外部エリアへ、外部に長手方向に延在している。
【0102】
1つの例示的な実施形態において、複数の円周方向の間隔を離して配置された長手方向に延在する外部リブ280は、支持表面282の上または中にピペットチップ220のためのサポートを提供するために利用され得、ピペット本体部222が、たとえば、支持表面アパーチャー開口部284を介して、支持表面282を通過している。支持表面282の1つの例示的な実施形態は、それに限定されないが、当技術分野で知られているような、および、本開示によって通知されるような、チップラックの形態の実験器具の形態であり得る。
【0103】
自動化されたピペッティングワークステーションまたはシステム
【0104】
図5および
図20を参照すると、ならびに、使用および動作の1つの例において、ピペットデバイスアッセンブリ10のうちの1つまたは複数は、自動化されたピペッティングワークステーションまたはシステム300の中で用いられ、自動化されたピペッティングワークステーションまたはシステム300は、一般的に、それに限定されないが、コンテナ間の液体のプログラムされた移送を提供し、それは、たとえば、コンテナ間の液体のプログラムされた移送を実施するために、ピペットデバイス20によって動作可能に担持されている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100への1つまたは複数の使い捨てピペットチップ220の装着プロセスおよびイジェクションプロセスを含む。
【0105】
1つの例示的な実施形態において、自動化されたピペッティングワークステーション300は、一般的に、ロボットガントリー302を含み、ロボットガントリー302は、水平方向に配設されているワークステーションデッキ304の垂直方向に上方に、少なくとも1つのピペットデバイスアッセンブリ10を担持する。ピペットデバイスアッセンブリ10は、シングルチャネルピペッティングヘッドまたはマルチチャネルピペッティングヘッドを含むことが可能である。
【0106】
追加的に、ロボットガントリー302は、典型的に、2つのまたは3つの自由度を提供しており、3つの自由度は、X軸を画定する軸線に沿った長手方向の並進と、Y軸を画定する軸線に沿った緯度方向の並進と、Z軸を画定する軸線に沿った垂直方向(上および下)の並進とを含み、ピペットデバイスアッセンブリ10が、デッキの長さ(X軸)および幅(Y軸)に沿って、ならびに、それに対して垂直方向に上および下(Z軸)に移動することができるようになっている。2つの自由度によって、ロボットガントリーは、典型的に、垂直方向に、および、長手方向または横方向のいずれかに、ピペットデバイスアッセンブリ10を並進させるための能力を提供されている。
【0107】
1つの例示的な実施形態において、自動化されたピペッティングワークステーション300は、メインコントローラー306と、ピペット軸線コントローラー308と、電源310とをさらに含み、電源310は、メインコントローラー306、ピペット軸線コントローラー308、およびピペットデバイスアッセンブリ10に、電力を提供する
【0108】
追加的に、および、1つの例示的な実施形態において、コンピューター/コントローラー320は、ワークステーション300とともに用いられ、また、たとえば、下記に詳述されている使い捨てピペットチップ220取り付けおよびイジェクション(連結および解除)プロセスなど、ピペットデバイスアッセンブリ10の関連のプロセスプロトコルを含む、ロボットガントリー302およびピペットデバイスアッセンブリ10を制御するために、メインコントローラー306およびピペット軸線コントローラー308と通信することも可能である。
【0109】
1つの例示的な実施形態において、コンピューター/コントローラー320は、典型的に、プロセッサーデバイスまたは中央処理装置(CPU)322と、ハードウェアリードオンリーメモリーデバイス(ROM)324と、ハードウェアメインメモリーデバイス(RAM)326と、オペレーティングシステム332およびソフトウェア334(たとえば、それによって記憶されているピペットデバイスアッセンブリ10のためのユーザー定義プロセス336など)を有する非一時的なコンピューター可読媒体またはメモリー330を含むハードウェアストレージメモリー328と、ユーザーディスプレイ338と、ユーザー入力デバイス340と、入力インターフェース342と、出力インターフェース344と、通信インターフェースデバイス346と、システムバス348とを含み、システムバス348は、コンピューター/コントローラー320のデバイスの間の通信を可能にする1つまたは複数のコンダクターまたは通信経路を含む。また、コンピューター/コントローラー320は、LANおよび/またはサーバー350に動作可能に連結され得る。電源352は、コンピューター/コントローラー320のための電力を提供する。
【0110】
ソフトウェアを含む、上記に描出された自動化されたピペッティングワークステーション300の例は、本特許出願の譲受人である、米国ネバダ州Reno Energy Way4970にあるHamilton Companyによって現在製造および販売されている。
【0111】
拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスによるピペットチップピックアッププロセス
【0112】
図21から
図31は、ピペットチップピックアッププロセスの連続的な段階の例示的な実施形態の詳細を図示しており、とりわけ、ピペットデバイス20によって動作可能に担持されている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100に、ピペットチップ220のアタッチメントを固定する方法を図示している。上記に述べられているように、および、1つの例示的な実施形態において、ピペットチップ220は、支持表面282によって支持され得る。
【0113】
図21に図示されているように、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、ピペットデバイス20に接続されており、コマンドに応じて、カップリングデバイス100は、ピペットチップ220の開口した近位端部232の上方に位置決めされ、それらのそれぞれの中心長手方向軸線の各々は、Z軸に沿って整合される。イジェクトスリーブ62は、イジェクト位置にあり、スクイーズスリーブ46は、非圧迫位置にあり、拡張式マンドレルコレット170は、弛緩状態になっており、遠位Oリング140は、非圧迫状態になっている。
【0114】
次に、
図22は、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100がZ軸に沿ってピペットチップ220の中へ下に移動させられていることを図示しており、カップリングデバイス100の遠位エラストマー担持部分を低下させ、ピペットチップ220の内部円筒形状の近位端部部分の中へ通し、非圧迫状態に遠位Oリング140を維持しながら、および、ピペットチップ220の上向きの環状ショルダー部シートまたはストップ表面260、および、ストップディスク194の下向きの軸方向ストップディスク表面196が嵌合される前に、遠位Oリング140をチップ220の環状のシーリングシートまたはストップ表面270と接触させるようになっている。
【0115】
次に、
図23は、カップリングデバイス100がZ軸に沿って下にさらに移動させられていることを図示している。追加的に、および、
図23から
図25を参照すると、スクイーズスリーブ46は、Z軸に沿って下に移動させられ、LLD回路リング端部366を押し、LLD回路リング端部366は、環状のウェッジ210の上部表面214と接触してそれを押し、それは、
図24に詳述されているように、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200を非拡張状態に維持しながら、
図25に詳述されているように、遠位Oリング140を非圧縮状態に維持しながら、および、ピペットチップ220のストップ表面260およびストップディスク194の軸方向ストップショルダー部表面196が嵌合される前に、拡張式マンドレルコレット170を乗り越え、
図23に詳述されているように、ピペットチップ220のストップ表面260と拡張式マンドレルコレット170のストップディスク194の軸方向ストップショルダー部表面196との間に、ギャップ298が維持されるようになっている。
【0116】
次に、
図26は、スクイーズスリーブ46がZ軸に沿ってさらに下に移動させられていることを図示しており、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の内部表面192に環状のウェッジ210を押し付けるようになっており、
図27に詳述されているように、それらを半径方向外向きに押し出し、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の外部半径方向外向きの丸みを帯びた表面202を、使い捨てピペットチップ220の溝部246の上側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分250に当接させるようになっており、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200を、溝部246の中へ圧迫するかまたは押し込むプロセス、および、最初に、溝部246を画定する軸方向に円弧状の円周方向の内部表面244の上側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分250と当接するように圧迫するかまたは押し込むプロセスを開始させるようになっている。
図26に図示されているように、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200が
図27に詳述されているように溝部246の中へ延在するかまたは突き出されるという作用は、軸方向上向きの力を生じ、それは、ピペットチップ220を引っ張り上げるプロセスを開始させ、ピペットチップ220の環状ショルダー部シート表面260を、ストップディスク194の軸方向ストップショルダー部表面196に着座させるプロセスを開始させるようになっており、ギャップ298(
図23)を閉じるようになっており、
図28に詳述されているように、チップ220のシーリングシートまたはストップ表面270によって遠位Oリング140を圧縮するようになっている。
【0117】
図29は、スクイーズスリーブ46が適切な位置にロックされるまで、構成された所定の長さだけ、スクイーズスリーブ46がZ軸に沿って下に移動させられ、環状のウェッジ210がスクイーズスリーブ46によって適切な位置に停止およびロックされることを結果として生じさせるということを図示している。
【0118】
結果として、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、
図30に例示されているように、所望の距離または値まで半径方向に延在させられ、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の軸方向ストップショルダー部表面196を、ピペットチップ220の環状ショルダー部シート表面260に完全に着座させるようになっており、2つの表面196、260の着座が、Z軸に対して実質的に垂直のX軸に沿った状態になっており、2つの軸線の間の直交データムを形成するようになっている。
【0119】
同時に、遠位Oリング140は、
図31に例示されているように、所望の距離または値まで圧縮されており、遠位Oリング140をチップ220の環状のシーリングシート表面270に着座させるようになっており、その断面が、最終的な圧縮された非円形の形態になるようになっており、それによって、ピペットデバイス20によって動作可能に担持されている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100とピペットチップ220のアタッチメントを固定する連結を完了させる。
【0120】
上記に詳述されているアタッチメントを固定するプロセスが完了すると、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200および遠位エラストマーエレメント140が、組み合わせて働き、流体密封のシールを提供するセグメントおよびシールカップリングを作り出し、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、円周方向の溝部246の中に少なくとも部分的に受け入れられており、また、円周方向の溝部246を画定する円周方向の円弧状の内部表面244(
図18)の上に少なくとも部分的に着座されており、遠位エラストマーエレメント140は、ピペットチップ220の表面270に対してシールしており、1つの実施形態では、表面270は、半径方向内向きに角度付きのおよび遠位向きにまたは下向きに延在する表面を提供している。
【0121】
したがって、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、半径方向外向きに移動し、円周方向の溝部246(
図18)に係合し、チップ220と連結し、また、半径方向内向きに移動し、環状のウェッジ210の移動の関数として、チップ220を解放するようになっている。環状のウェッジ210を軸方向に下向きに移動させるための力を印加することは、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200が半径方向外向きの位置へ促されることを結果として生じさせ、環状のウェッジ210に対する力を解放することは、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200を支持する片持ち梁式アーム180(
図11)からのエネルギーの解放を結果として生じさせ、セグメントが、半径方向外向きの位置から半径方向内向きの位置へ跳ね返るようになっている。
【0122】
使い捨てピペットチップイジェクションプロセス
【0123】
図21から
図31は、逆に、ピペットデバイス20によって動作可能に担持されている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100からピペットチップ220をイジェクトさせる例示的な方法またはプロセスの連続的な段階の詳細を図示している。このチップイジェクションプロセスシーケンスは、逆であることを除いて、アタッチメントまたはチップピックアップ固定プロセスシーケンスと同様であり、
図34は、圧縮された遠位Oリング140の遠位Oリング軸方向力成分を図示しており、それは、イジェクションプロセスの間にチップ220を除去することを助けるための力を提供する。
【0124】
1つの例示的な実施形態において、イジェクションプロセスは、(1)チップが廃棄されることとなる場所(たとえば、廃棄物コンテナなど)にチップを位置決めするステップと;(2)スクイーズスリーブ46を上向きに移動させるステップであって、力が環状のウェッジ210から解放され、結果として、この力は、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200からも解放され、チップ220の中の溝部246からの後退を可能にするようになっており、遠位Oリング140は、蓄えられている弾性的な位置エネルギーまたはスプリングエネルギーを、チップ220に対する力として解放することを開始し、スプリング荷重式のイジェクトスリーブ62が、また、チップ220を押し、それを押して外し、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200からチップが解放し始めるようになっている、ステップと;(3)上向きへのスクイーズスリーブ46の移動を継続させるステップであって、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、チップ220の中の溝部246から後退し続け、遠位Oリング140およびスプリング荷重式のイジェクトスリーブ62は、チップ220を押し、それを押して外し、チップ220は、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200から解放し続ける、ステップと;(4)その最上の位置へのスクイーズスリーブ46の移動をさらに継続させるステップであって、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、それらのオリジナルの後退された自由状態に戻り、チップ220の中の溝部246から完全に自由になっており、遠位Oリング140は、そのオリジナルの形状に戻り、スプリング荷重式のイジェクトスリーブ62は、スプリング荷重式のイジェクトスリーブ62によってチップがカップラー100から押して外されるまで、チップ220を押し、スプリング荷重式のイジェクトスリーブ62は、完全に延在されるようになる、ステップとを含む。
【0125】
先述のものに照らして、これらのチップ装着プロセスおよびイジェクションプロセスは、広範な機械的におよび/または自動的に駆動されるピペットタイプおよび設計に適用可能であるということを当業者は認識することとなる。
【0126】
連結力およびイジェクション(取り出し)力
【0127】
図32は、最初に溝部246の中へ延在している拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の図式的なベクトルダイアグラムを図示しており、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200の半径方向に丸みを帯びた表面202が、セグメント半径の中心の上方において、チップ溝部の上側角部に接触した状態になっており、ピペットチップ220を上向きに引っ張る軸方向上向きの力を結果として生じさせる。
図32に図示されているように、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200のそれぞれに関するセグメント力(Fsegment_resultant)は、2つの成分から構成されている(軸方向力(Fsegment_axial)成分および半径方向力(Fsegment_radial)成分)。
【0128】
複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200が、セグメント半径の中心の上方において(
図33の中の寸法Z)、チップ溝部の上側角部に接触している限りにおいて、セグメント半径の中心と溝部の角部との間の距離が増加するにつれて、Fsegment_axialは増加する。したがって、チップピックアッププロセスの始まりにおいて、セグメント軸方向力(Fsegment_axial)は、
図32に図示されているように、および、
図33に詳細に図示されているように、低く開始し、
図34に図示されているように、チップピックアッププロセスの終わりにおいて、その最大まで増加する。
【0129】
図33を参照すると、Z/Rの比は、SIN(ω)に等しく、SIN(ω)は、(Fsegment_axial)/(Fsegment_resultant)に等しい。結果として、(Fsegment_axial)は、(Fsegment_resultant)にZ/Rの比を掛けたものに等しい。これから、結果は、Zが増加するにつれて、(Fsegment_axial)が増加するということになる。
【0130】
図34を参照すると、セグメント軸方向力(Fsegment_axial)は、チップ220のシート260に対抗してストップディスク194を着座させ、Oリング軸方向力(Fdistal_ring_axial)に打ち勝つために必要とされる力を提供し、遠位Oリング140を圧縮する。Oリング140は、圧縮されることから結果として生じるOリング力(Fdistal_ring_resultant)を有しており、このOリング力は、2つの成分(軸方向の成分(Fdistal_ring_axial)および半径方向の成分(Fdistal_ring_radial))を含む。追加的に、セグメント半径方向力(Fsegment_radial)は、セグメントをチップ溝部246(
図18)の中へロックするために必要とされる半径方向力を提供し、遠位Oリング半径方向力成分(Fdistal_ring_radial)は、シールをチップに対抗して維持するために必要とされる半径方向力を提供する。そのうえ、セグメントが溝部に進入するときにFsegment_axialが増加するようにする(寸法Zを増加させる)、セグメントからチップへの溝部幾何学形状は、Oリング軸方向力(Fdistal_ring_axial)成分に打ち勝つことを助け、遠位Oリング140が、所望の程度まで完全に圧縮され得るようになっている。そのうえ、遠位Oリング軸方向力(Fdistal_ring_axial)成分は、イジェクションプロセスの間にチップ220を除去することを助けるための力を提供する。
【0131】
アライメント/ミスアライメント
【0132】
カップラー100の軸方向のショルダー部表面196、および、チップ220の軸方向のショルダー部シート260は、正しいチップアライメントのために重要である。したがって、カップラー100およびチップ220は、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200が、軸方向のショルダー部表面196および軸方向のショルダー部シート260を一緒に押し、ミスアライメントを防ぐように構成されている。その理由は、ショルダー部が適正に嵌合されていない場合には、特に、それらが傾けられている場合には、ミスアライメント誤差(E)が重大になる可能性があるからである。
【0133】
たとえば、
図35および
図36に図示されているように、ミスアライメント角度(Φ)、チップ軸方向距離(D)、および位置誤差(E)の間の関係は、E=D*TAN(Φ)である。たとえば、2度のミスアライメント角度(Φ)、および、90ミリメートルのチップ軸方向距離のときに、位置誤差(E)は、3.14ミリメートルである。これは、典型的な位置誤差公差が典型的にプラスまたはマイナス0.5ミリメートルであることを考えると、非常に高いと考えられる。
【0134】
図37は、正しいチップアライメントを図示しており、軸方向のショルダー部表面196および軸方向のショルダー部シート260が、互いに同一平面上に接触した状態になっており、適正なアライメントを提供し、チップシート260から遠位端部230へのチップ軸方向距離Dを一定に維持し、垂直方向のまたは軸方向の軸線Zおよび垂直軸線Xに沿って、ピペットチップ端部230の既知のおよび制御された距離を確立する。これは、ピペットデバイスが小さい孔部および小さい体積の液体をターゲットにすることを可能にするために重要である。追加的に、ピペットチップの既知の固定距離から結果として生じる、より小さい体積の液体が移送されることができ、作業表面290(液体292がその上にまたはそこから移送されることとなる)へのピペットチップ/液体の制御された接触を可能にする。
【0135】
寸法および関係
【0136】
したがって、適正な使用および動作に関して、カップラー100とチップ220との間の寸法が、それにしたがって関係付けられる。
【0137】
図15、
図38、および
図39を参照すると、チップ溝部直径Aは、セグメント200がチップ220を引っ張り上げることおよびチップ220を適切な場所に適切にロックすることを可能にするように、十分に大きくなっていなければならない。逆に、それが大き過ぎる場合には、セグメント200は、良好なロックを得るのに十分に押し込むことができない可能性がある。追加的に、内部直径BおよびCは、ストップディスク194の外部直径Kおよび環状のベース172の外部直径Lよりもそれぞれ大きくなっていなければならない。しかし、それらは、あまりに大き過ぎてはならない。その理由は、これが、不十分なフィットおよび/またはミスアライメントを結果として生じさせる可能性があるからである。
【0138】
図38および
図39を参照すると、チップシートから溝部への寸法Sは、ストップディスクシート表面196からセグメント200中心への寸法Mにマッチされていなければならない。この関係は、チップ220とストップディスク194との間の連結にとって重要である。
【0139】
図19、
図38、および
図39を参照すると、
図19の中のチップシート表面260からOリングシールランド266への寸法(
図38の中の寸法F)は、ストップディスク表面196から遠位向きの垂直リップ表面171(
図39の中の寸法N)にマッチしていなければならない。これらの寸法は、遠位Oリング140が圧縮される量を制御し、したがって、それがどれだけ上手くシールするかを制御する。チップ表面260およびストップディスク着座/カップリング表面196は、適正なアライメントを提供するために、および、チップ軸方向距離Dを維持するために、完全に嵌合されなければならない。
【0140】
図37から
図39を参照すると、カップリングシートの嵌合とともに、チップシート260から遠位端部230への寸法D(または、軸方向距離)は、ピペットチップ端部の既知のおよび制御された距離を確立する。これは、ピペットデバイスが小さい孔部および小さい体積の液体をターゲットにすることを可能にするために重要である。追加的に、ピペットチップの既知の固定距離から結果として生じる、より小さい体積の液体が移送されることができ、作業表面(液体がその上にまたはそこから移送されることとなる)へのピペットチップ/液体の制御された接触を可能にする。
【0141】
図15、
図38、および
図39を参照すると、チップ内部直径Gは、遠位Oリング140がそれに対してシールするためのシートまたはランドを生成するために、ベース172の直径Lよりも小さくなっていなければならない。直径Gが大き過ぎる場合には、遠位Oリングは、上手くシールしない可能性がある。直径が小さ過ぎる場合には、遠位Oリング140は、完全には圧縮しない可能性があり、ストップディスク194が着座することを妨げる可能性があり、または、遠位Oリング140に対して害を生じる可能性がある。追加的に、直径Gとともに、ランプ長さHは、Oリング140と嵌合するシートまたはランドを制御する。これらの寸法は、良好なOリングシールを提供することにおいて重要である。ランプ長さHが長過ぎる場合には、Oリングは、上手くシールしない可能性がある。Hが短過ぎる場合には、Oリングは、完全には圧縮しない可能性があり、ストップディスク194が着座することを妨げる可能性があり、または、Oリング140に対して害を生じる可能性がある。
【0142】
液体レベル検出(LLD)回路接点
【0143】
図40を参照すると、および、1つの例示的な実施形態において、ピペットデバイスアッセンブリ10は、液体レベル検出回路アッセンブリをさらに含む。液体レベル検出回路アッセンブリは、液体レベル検出またはLLD回路基板360を含み、それは、処理回路362を含み、処理回路362は、LLD回路接点364に電気的に連結されており、LLD回路接点364は、スクイーズスリーブ46に動作可能に連結されており、スクイーズスリーブ46は、電気的に非伝導性の材料から作製されており、したがって、それは、アッセンブリの残りの部分から絶縁されており、接点364は、スクイーズスリーブ46の底部エリアの中に埋め込まれている回路接点リング端部366へ終端しており、スクイーズスリーブ46は、
図22に図示されている非接触状態と
図29に図示されている接触状態(したがって、導電性チップ220の内部の第1の作業表面と連結している複数の導電性セグメントまたはエレメントと接触している状態)との間で、回路接点リング端部366を環状のウェッジ210と選択的に接触させるように構成されている。
【0144】
図29に図示されているように、LLD回路接点364は、スクイーズスリーブ46と環状のウェッジ210との間に捕捉されているリング端部366を含み、電気的な閉鎖または接触が、LLD回路基板360(
図40)の処理回路362と導電性の材料から作製されている環状のウェッジ210との間で作製されている。環状のウェッジ210は、導電性の非柔軟材料を使用して作製されている複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200を押し、それとの電気的接触を作製する。
【0145】
したがって、チップが取り付けられた状態で、および、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200が圧迫されるかまたは押され、チップ220のチップ溝部246の中へロックされた状態で、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、チップ220と電気的接触を作製し、チップ220も導電性の材料から作製されている。結果として、および、
図40を参照すると、これは、LLD回路基板360の処理回路362とチップ220との間の回路を完成させる。
【0146】
追加的に、ストップディスク装着ポストまたは遠位装着フランジ36は、非伝導性の材料から形成されている。したがって、本体部部材102および複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、アッセンブリの残りの部分から絶縁されている。
【0147】
そのうえ、LLD回路基板360の処理回路362は、チップ220が液体に接触するときに信号変化を検出し、それによって、移送されている液体の表面、または、液体がその上にもしくはそこから移送される表面を検出する能力を有している。繰り返しになるが、カップリングデバイス100がチップ220に取り付けられているときに、および、複数の半径方向外向きに突き出ているセグメント200が、半径方向に円周方向に押され、チップ220のチップ溝部の中へロックされるときに、作動が起こる。
【0148】
代替的な例示的な実施形態
【0149】
図41は、ピペットチップ220の中心長手方向Z軸に対して実質的に90度の角度を有する代替的なシーリングシート表面2270を含む使い捨てピペットチップ220の例示的な実施形態の上方に位置決めされている、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の例示的な実施形態を図示している。
【0150】
図42は、代替的なシーリングシート表面2270を含む使い捨てピペットチップの中に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の例示的な実施形態を図示しており、チップ220は、その最終的な着座状態まで持ち上げられており、環状のウェッジ210は、その最終的な位置へと移動させられており、最終的な連結状態を画定するようになっており、遠位エラストマーエレメント140が、代替的なシーリングシート表面2270に対して最終的な圧縮され着座されたシーリング状態になっている。
【0151】
図43は、代替的なシーリングシート表面2270に対する遠位エラストマーエレメント140の最終的な圧縮状態を詳述している。
【0152】
図44は、円周方向の半径方向に凹形シーリングシート表面3270の形態の別の代替的なシーリングシート表面を含む使い捨てピペットチップ220の上側内部を図示している。
図45は、
図44に図示されている円周方向の半径方向に凹形シーリングシート表面3270を詳述している。
【0153】
図46は、円周方向の半径方向に凸形のシーリングシート表面4270の形態のさらなる代替的なシーリングシート表面の詳細を図示する、使い捨てピペットチップ220の例示的な実施形態を図示している。
図47は、
図46に図示されている円周方向の半径方向に凸形のシーリングシート表面4270を詳述している。
【0154】
図48は、円周方向の上向きの歯縁部シーリングシート表面5270の形態の一層さらなる代替的なシーリングシート表面を図示する、使い捨てピペットチップ220の例示的な実施形態を図示している。
図49は、
図48に図示されている円周方向の上向きの歯縁部シーリングシート表面を詳述している。
【0155】
図50は、長手方向のZ軸に向けて開口しており、図示されているようなV字形状の断面を有している、使い捨てピペットチップ220のV字形状の円周方向の内部表面2244によって画定された代替的なV字形状の溝部2246を含む使い捨てピペットチップ220の例示的な実施形態の上方に位置決めされている、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【0156】
図51は、代替的なV字形状の溝部2246(
図50)を含む使い捨てピペットチップ220の中に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100を図示しており、チップ220は、その最終的な状態まで持ち上げられており、複数の拡張式マンドレルコレットセグメント200の丸みを帯びた表面202が、V字形状の溝部2246の中へ延在させられた状態になっており、V字形状の円周方向の内部表面に当接した状態になっており、遠位エラストマーエレメント140が、チップのシーリングシート表面270に対して最終的な圧縮され着座されたシーリング状態になっている。
【0157】
図52は、複数の拡張式マンドレルコレットセグメント200のうちの1つの丸みを帯びた表面202が、V字形状の溝部2246の中へ延在させられており、V字形状の溝部2246を画定するV字形状の円周方向の内部表面2244に当接しているということを図示している。
【0158】
図53は、円周方向の環状溝部246を画定する円弧状の円周方向の内部表面244を欠いている使い捨てピペットチップ1220の第2の例示的な実施形態の上方に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの例示的な実施形態を図示している。
【0159】
図54は、使い捨てピペットチップ1220の第2の例示的な実施形態の内部を詳述しており、それは、
図18に図示されている第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242の中断された内部表面セクション242が、中断部を欠いており、それによって、使い捨てピペットチップ1220の中断されていない内部表面セクション1242を画定しており、内部表面セクション1242が第1の作業表面を画定しているということを除いて、すべての部分において類似している。
【0160】
図55は、使い捨てピペットチップ1220の第2の例示的な実施形態の中に位置決めされている拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の例示的な実施形態を図示しており、カップリングデバイス100のストップディスクショルダー部表面196は、使い捨てピペットチップ1220の第2の例示的な実施形態の軸方向ストップ表面260に当接しており、複数の拡張式マンドレルコレットセグメント200の丸みを帯びた表面202は、使い捨てピペットチップ1220の第2の例示的な実施形態の取り囲み側壁部の内部表面1242に対して延在させられており、内部表面1242の変形1244を結果として生じさせ、遠位エラストマーエレメント140は、使い捨てピペットチップ1220の第2の例示的な実施形態のシーリングシート表面270に対して、最終的な圧縮され着座されたシーリング状態になっている。
【0161】
図56は、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100の複数の拡張式マンドレルコレットセグメント200のうちの1つの丸みを帯びた表面202が、
図55に図示されているように、使い捨てピペットチップの第2の例示的な実施形態の取り囲み側壁部の内部表面1242に対して延在させられており、それを変形1244させることを詳述している。
【0162】
図57から
図67は、少なくとも
図19に図示されているセグメント200、および、少なくとも
図50に図示されているV字形状の溝部セグメント200に関する円周方向の環状のチップ溝部に対する代替的な溝部形状実施形態を含む使い捨てピペットチップの例示的な実施形態の断片的な縦断面の側面図である。
【0163】
とりわけ、
図57から
図67は、セグメント200の受け入れのためのそれぞれの代替的な溝部構成2251から2261を図示している。
【0164】
代替的な例示的な実施形態コレット2170
【0165】
図68は、拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100(
図5)の拡張式マンドレルコレット170(
図5)に対する直接的な代替例として構成されている、拡張式マンドレルコレット2170の第2のまたは代替的な例示的な実施形態を図示している。拡張式マンドレルコレット2170は、コレット170の機能に関して類似しているが、性能および耐用年数を改善するように構成されている。
【0166】
図68および
図69を参照すると、拡張式マンドレルコレット2170は、複数の円周方向に間隔を離して配置された上向きに延在するコレットアーム2180を含み、それらは、半径方向外向きに延在しており、下側環状ベース部分2172から上向きに円弧状に移行しており、セグメント化された自由端部2200へ終端しており、下側環状ベース部分2172の軸方向に上方に配設されているセグメント化されたカラーを画定している。複数の円周方向に間隔を離して配置された上向きに延在するコレットアーム2180は、複数の円周方向に間隔を離して配置された上向きに延在するカーフまたはスロット2182のうちの1つによって、互いに分離されている。
【0167】
図68および
図69を参照すると、複数の上向きに延在するコレットアーム2180のそれぞれは、それぞれの下側アーム部分2186を含み、それぞれの下側アーム部分2186は、それぞれの上側アーム部分2190に移行している。1つの実施形態では、複数の円周方向に間隔を離して配置された下側アーム部分2186は、取り囲んでいる下側本体部部分2181を形成しており、複数の円周方向に間隔を離して配置された上側アーム部分2190は、切頭円錐状に形状決めされた取り囲んでいる上側本体部部分2183を形成しており、それは、下側本体部部分2181から半径方向外向きにおよび上向きに移行している。
【0168】
図68および
図69を参照すると、遠位環状ベース部分または下側環状ベース部分2172は、遠位向きのまたは下向きのベース表面2171を含む。遠位向きのベース表面2171は、短縮された遠位端部または下側端部環状ステム表面2174に下向きに移行し、それは、下側環状ベース部分2172の遠位環状ベース部分端部または下側環状ベース部分端部2176へ終端する。ベース表面2171および下側端部環状ステム表面2174は、短縮された遠位端部環状溝部を画定している。
【0169】
図69に図示されているように、下側環状ベース部分2172は、内側円筒形状の表面2175をさらに含み、内側円筒形状の表面2175は、内部環状ショルダー部ストップ表面2177に上向きに移行している。
【0170】
図69にさらに図示されているように、下側アーム部分2186は、円周方向に間隔を離して配置された下側端部部分2184を含み、それは、下側環状ベース部分2172に取り付けられている。下側アーム部分2186は、上側端部部分をさらに含み、上側端部部分は、中間アーム部分を画定しており、中間アーム部分は、内部の環状の凹状のセグメント化された表面または溝部2191と、外部の半径方向外向きに延在している環状にセグメント化されたストップディスク部分2194とを有している。セグメント化されたストップディスク2194は、環状のセグメント化されたストップディスクを画定している複数の円周方向に間隔を離して配置された上向きに延在するコレットアーム2180の中間アーム部分の外部を取り囲んでおり、そこから半径方向に延在している。セグメント化されたストップディスク2194のそれぞれは、近位向きのまたは上向きのストップディスク表面2198と、遠位向きのまたは下向きのストップディスク表面2196とを含む。追加的に、複数の下側アーム部分2186は、内側円筒形状表面または内部のセグメント化された表面2188を含み、それは、細長い中心本体部部材102(
図10)を取り囲むスペーサー160(
図10)を密接に取り囲む内径を備えて寸法決めされている。
【0171】
図68および
図69を参照すると、複数の円周方向に間隔を離して配置された上側アーム部分2190は、それぞれの下側アーム部分2186から上向きにおよび半径方向外向きに移行しており、複数の自由端部2199へと終端しており、複数の自由端部2199は、下側アーム部分2186の上方に下側アーム部分2186から半径方向外向きに配設されており、複数の自由端部2199は、半径方向外向きに突き出ているセグメントを含み、半径方向外向きに突き出ているセグメントは、セグメント化されたカラー2200を画定しており、それぞれのセグメントは、外部の外向きの表面2202を含み、外部の外向きの表面2202は、1つの実施形態では、形状に関して外向きに丸みを帯びているかまたは円弧状になっている。したがって、上側アーム部分2190は、セグメント化されたストップディスク2194から、セグメント化されたカラー2200を画定している複数の半径方向外向きに突き出ているセグメントへ、上向きにおよび半径方向外向きに移行している。追加的に、セグメントをそれぞれ含む、複数の円周方向に間隔を離して配置された半径方向外向きにおよび上向きに延在する上側アーム部分2190は、内部表面2192を含み、内部表面2192は、環状のウェッジ210(
図13)の近位に傾斜した環状の側部表面216(
図13)に相補的な傾斜したセグメント化された内部表面を形成している。
【0172】
図12および
図69を比較すると、拡張式マンドレルコレット2170は、拡張式マンドレルコレット170に対して、それぞれのアーム2180のそれぞれの端部2184のそれぞれのベースの幅を広げており、拡張式マンドレルコレット170に対して、アーム2180のそれぞれの半径を増加させるために、アーム2180の端部2184を外向きに半径方向に延在させている。下側端部を外向きに押すこと、および、それらの直径を増加させることは、延在するアーム2180のそれぞれの底部端部2184において、より大きい弦(chord)のセグメントまたは幅を可能にし、延在するアーム2180のそれぞれの幅の増加が、延在するアーム2180のそれぞれの強度を改善する。追加的に、アーム2180の下側端部2184における半径方向の延在を増加させることは、強度の増加を提供する。連結機能は変化しない。
【0173】
工学的観点から、延在するアーム2180は、曲げにおける片持ち梁ビームとしてモデル化され得る。古典的な材料力学の技法が、カップラーが係合および離脱されているときに起こるように、ビームが曲げを受けるときの材料応力を評価するために使用され得る。加えて、曲げが繰り返してまたは周期的に行われるときに、材料応力が、疲労強度に関して分析され、十分な製品寿命を提供することが可能である。ビームのベースにおける幅を増加させること、ならびに、関連の半径を増加させることは、応力を低下させて強度を改善するために使用される幾何学形状の修正である。
【0174】
デバイス態様
【0175】
1つの態様では、ピペットチップカップリングデバイスまたは拡張式マンドレルコレットカップリングデバイス100は、改善された寿命期間を提供する。
【0176】
別の態様において、拡張式マンドレルコレット170の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、ピペットチップ220とカップラー100との間により強固なジョイントを提供するために、より堅固なカップリングを提供する。
【0177】
別の態様において、拡張式マンドレルコレット170の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、チップ220を引っ張り上げ、それを効率的に着座させる。
【0178】
別の態様において、カップラー100は、自由空気の中にチップをイジェクトさせることによって影響を受けることとならない。Oリングカップリング寿命は、チップが自由空気の中にイジェクトされるときに悪影響を受ける。その理由は、チップがスプリング荷重式のイジェクトスリーブによって押して外されるときに、Oリングが、チップの中の溝部によって擦り減らされて摩耗されるからである。半径方向外向きに突き出ているセグメント200の硬度は、この擦り減りおよび摩耗の有害な作用に耐える。
【0179】
別の態様において、拡張式マンドレルコレット170の材料は、導電性材料から容易に作製され得、上記に詳述されているように、液体レベル検出または他の使用のために、チップに電気回路を提供するようになっている。
【0180】
別の態様において、拡張式マンドレルコレット170の半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、硬質の高耐性の材料(たとえば、それに限定されないが、金属材料または硬質のプラスチック材料など)から形成されており、改善された寿命を提供し、また、個別のエレメントまたはセグメントはプラスチックチップよりもはるかに硬質であるので、それらは、軟質のエラストマー材料(たとえば、Oリングなど)よりも効率的にチップ溝部の中へ働く。
【0181】
別の態様において、半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、低い圧迫/軸方向力によって活性化させられ得る。その理由は、機械的な設計が効率的であるからである。より低い圧迫/軸方向力の要件は、軸方向力を提供する関連の部品の寿命を改善する。このより低い圧迫/軸方向力の要件の結果として、半径方向外向きに突き出ているセグメント200は、下側シールまたは遠位シール140が改善された寿命期間を有することを可能にする。その理由は、エラストマー材料がそれほど圧縮されていないからである。
【0182】
別の態様において、カップラー100は、交換が必要とされる場合には、下側シールまたは遠位シール140が容易にアクセスされることを可能にする。また、下側シールまたは遠位シール140は、よりさまざまな材料から作製され得る。その理由は、それがLLD回路のために導電性である必要がないからである。
【0183】
別の態様において、改善された寿命、および、下側シールまたは遠位シールへのより容易なアクセス可能性に起因して、メンテナンスコストがより低くなる。
【0184】
さらに別の態様において、改善された着座に起因して、ピペットデバイス20に対するチップアライメントが改善される。
【0185】
方法態様
【0186】
上記に照らして、および、さらなる態様において、ピペットデバイスによって担持される拡張式マンドレルコレットカップリングデバイスの形態の少なくとも1つのピペットチップカップラーに、少なくとも1つのピペットチップのアタッチメントを固定するための方法の例示的な実施形態であって、方法は、(1)ピペットチップを提供するステップであって、ピペットチップは、通過開口部を画定する内部取り囲み表面を有する側壁部を含み、通過開口部は、ピペットされることとなる媒体の中への浸漬を意図している開口した遠位端部と、開口した遠位端部に対して軸方向に反対側の開口した近位端部との間に延在している、ステップと;(2)ピペットチップカップラーを提供するステップであって、ピペットチップカップラーは、遠位向きの軸方向ストップショルダー部表面を含み、遠位向きの軸方向ストップショルダー部表面は、ピペットチップカップラーの外部取り囲み表面の軸方向に段差付きのカップラーショルダー部によって形成されており、遠位向きの軸方向ストップショルダー部表面は、ピペットチップの側壁部の内部取り囲み表面の軸方向に段差付きのショルダー部表面によって形成された近位向きの軸方向ストップ表面に相補的になっている、ステップと;(3)複数の個別のカップリングエレメントまたはセグメントを提供するステップであって、複数の個別のカップリングエレメントまたはセグメントは、前記ピペットチップカップラー本体部の前記上側着座表面の上に円周方向に間隔を離して配置および配設されている、ステップと;(4)遠位エラストマーエレメントを提供するステップであって、遠位エラストマーエレメントは、軸方向に段差付きのカップラーショルダー部の下位にある場所において、ピペットチップカップラーによって担持されている、ステップと;(5)ピペットチップカップラーの中心長手方向軸線とピペットチップの中心長手方向軸線との間の軸方向のアライメントを伴って、ピペットチップの開口した近位端部の上方に、ピペットチップカップラーの遠位端部を位置付けするステップと;(6)ピペットチップの側壁部の内部取り囲み表面の軸方向に段差付きのショルダー部から遠位にある、ピペットチップの側壁部の内部取り囲み表面の円周方向の半径方向内向きに角度付きのおよび遠位に延在する内部作業表面に、遠位エラストマーエレメントが接触するまで、ピペットチップの開口した近位端部を通して、ピペットチップカップラーの遠位端部を並進させるステップと;(7)ピペットチップの軸方向ストップ表面の上位にある場所において、ピペットチップの側壁部の内部取り囲み表面の中へ形成された溝部を画定する軸方向に円弧状の円周方向の内部表面の上側の軸方向に円弧状の円周方向の表面セクター部分と当接している半径方向に延在された状態へ、複数の個別のカップリングエレメントまたはセグメントを軸方向に圧迫するかまたは押すステップであって、近位に方向付けられた半径方向のおよび軸方向の結果として生じるプレストレス力をピペットチップに提供するようになっており、遠位エラストマーエレメントを圧縮状態へと励起するようになっており、圧縮状態は、遠位エラストマーエレメントの外側円周方向の部分と、ピペットチップの側壁部の内部取り囲み表面の円周方向の半径方向内向きに角度付きのおよび遠位に延在する内部作業表面との軸方向のおよび半径方向のシーリング当接を提供するように構成されており、ピペットチップの近位向きの軸方向ストップ表面を前記ピペットチップカップラー本体部の遠位向きの軸方向ストップ表面に当接させ、ピペットチップカップラーデバイスの上のピペットチップの軸方向の連結位置を画定するようになっている、ステップとを含む、方法が提供される。
【0187】
上記に記載されているような本開示に照らして、さらなる構造的な修正および適合が、上記に記載されているような本開示の実施形態の範囲および公正な意味から逸脱することなく行われ得る。たとえば、
図57から
図67は、少なくとも
図19に図示されている円周方向の環状のチップ溝部246、および、少なくとも
図50に図示されているV字形状の溝部セグメント200に対する異なる代替的な例示的な実施形態を詳述する断片的な縦断面の側面図である。とりわけ、
図57から
図67は、セグメント200の受け入れのためのそれぞれの代替的な溝部構成2251から2261を図示している。追加的に、カップラーのセグメントは、それぞれの溝部構成2251から2261のそれぞれの異なる代替的な例示的な実施形態に対して相補的な半径方向外向きの面を含むことが可能である。したがって、第1の作業表面は、それに限定されないが、
図53~
図56に図示されているそれぞれの溝部構成または中断されていない構成の形態になっており、
図53~
図56では、第1の実質的に円筒形状の内部表面セクション242は、中断部を欠いており、それによって、使い捨てピペットチップ1220の中断されていない内部表面セクション1242を画定している。そのうえ、チップ遠位Oリングシーリングシート270は、それに限定されないが、平坦な円錐形状、凹形半径、凸形半径、段差などの形態の異なる幾何学形状を有することが可能である。そのうえ、遠位Oリングは、Oリング以外の代替的な形状を有することが可能であり、それに限定されないが、チップ遠位Oリングシーリングシート270に相補的な構成の形態になっていることが可能である。
【0188】
産業上の利用可能性
【0189】
使用および動作を含む、システム、アッセンブリ、デバイス、および方法の上記の描出は、本開示の実施形態の産業上の利用可能性を実証している。
【0190】
したがって、さらに多数の構造的な修正例および適合例が、以上に記載されているように、および、特許請求の範囲によって以降に説明されているように、本開示の実施形態の範囲および公正な意味から逸脱することなく行われ得るということが明らかであるはずである。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲は、上記に描出された本開示の実施形態の説明に限定されるべきでない。そして、添付の特許請求の範囲において、単数形のエレメントへの言及は、そのように明示的に述べられていない限り、「唯一の」を意味することを意図しておらず、むしろ、「1つまたは複数の」を意味することを意図している。そのうえ、デバイスまたは方法は、それが現在の特許請求の範囲によって包含されるために、本開示によって解決されることが求められるそれぞれのおよびすべての問題に対処することが必要ではない。
【0191】
代替的なピペットデバイスアッセンブリ3010
【0192】
図70から
図75は、ピペットデバイスアッセンブリ3010の代替的な例示的な実施形態を図示しており、それは、ピペットデバイス3020の例示的な実施形態と、ノズル3102の例示的な実施形態と、ノズル3102およびリーフスプリングカップリングデバイス3100を介してピペットデバイス3020に除去可能に連結される使い捨てピペットチップ220とともに使用するためのリーフスプリングカップリングデバイス3100またはピペットチップカップラーの例示的な実施形態とを含む。
【0193】
ピペットデバイス3020
【0194】
図71および
図72を参照すると、ピペットデバイス3020は、本体部3022を含み、本体部3022は、吸引およびディスペンシングデバイス3024を支持しており、吸引およびディスペンシングデバイス3024は、プランジャー3026を含み、プランジャー3026は、モーター3028に動作可能に連結されており、モーター3028によって駆動される。プランジャー3026は、プランジャーシリンダー3030の中に存在しており、プランジャーシリンダー3030は、ピペットデバイス3020の本体部3022の遠位端部または下側端部3032から延在している。
【0195】
ピペットデバイス3020は、吸引およびディスペンシングシリンダー3034をさらに含み、吸引およびディスペンシングシリンダー3034は、プランジャー3026と軸方向に整合された場所および遠位にプランジャー3026の下方の場所において、プランジャーシリンダー3030の中に少なくとも部分的に配設されている。プランジャーシリンダー3030は、ノズル3102を取り付けるために、遠位装着フランジ3036に遠位に移行している。リーフスプリングカップリングデバイス3100は、一方の端部において、ノズル3102と連結しており、リーフスプリングカップリングデバイス3100は、他方の端部において、使い捨てピペットチップ220と除去可能に連結している。
【0196】
図70、
図71、
図72、
図77、および
図79を参照すると、ノズル3102は、吸引およびディスペンシングシリンダー3034を含む。吸引およびディスペンシングシリンダー3034は、内部取り囲み側壁部3038をさらに含み、内部取り囲み側壁部3038は、それを通って延在する開放端のピペットチャネル3040を画定している。開放端のピペットチャネル3040は、プランジャー3026と遠位装着フランジ3036に隣接する外部エリアとの間に開放連通を提供するために、吸引およびディスペンシングシリンダー3034の開口した上側端部部分3042と開口した下側端部部分3044との間で、ピペットデバイスアッセンブリ3010の長手方向チャネル軸線3080に沿って長手方向に延在している。遠位装着フランジ3036は、ノズル3102に動作可能に接続されており、そして、ノズル3102は、リーフスプリングカップリングデバイス3100に接続されている。開放端の中心チャネル3136は、ノズル3102およびリーフスプリングカップリングデバイス3100を通って延在し、チップ220と吸引およびディスペンシングシリンダー3034との間に開放連通を提供する。
【0197】
プランジャーキャリッジ3063およびイジェクトスリーブ3062
【0198】
図70から
図74を参照すると、吸引およびディスペンシングデバイス3024は、リードスクリュー3067を含み、リードスクリュー3067は、モーター3028によって駆動される。リードナット3054は、リードスクリュー3067に動作可能に接続されている。1つの実施形態では、リードナット3054は、リードスクリュー3067の上にねじ込まれてネジ止めされている。プランジャーキャリッジ3063は、リードナット3054を取り囲んでおり、リードナット3054に動作可能に接続されており、モーター3028の運動が、リードナット3054を駆動するようになっており、そして、リードナット3054が、長手方向チャネル軸線3080に平行に、プランジャーキャリッジ3063を駆動するようになっている。
【0199】
イジェクトブロック3065は、リードスクリュー3067を取り囲み、プランジャーキャリッジ3063の下方に位置付けされている。イジェクトロッド3069は、イジェクトブロック3065の端部に動作可能に接続されている。イジェクトロッド3069は、イジェクトブロック3065から、ピペットデバイス3020の本体部3022の遠位端部または下側端部3032を通って、通路3021を介して延在している。イジェクトスプリング3074は、イジェクトロッド3069を取り囲んでいる。イジェクトスプリング3074は、イジェクトロッド3065の遠位端部とピペットデバイス3020の本体部3022の遠位端部または下側端部3032との間に位置付けされており、スプリング力が、プランジャーキャリッジ3063から離れるようにイジェクトブロック3065を押すための方向に作用するようになっている。
【0200】
ピペットデバイスは、イジェクトスリーブ3062をさらに含み、イジェクトスリーブ3062は、プランジャーシリンダー3030およびノズル3102を取り囲んでおり、吸引およびディスペンシングシリンダー3034を含有している。イジェクトスリーブ3062は、ピペットデバイス3020から使い捨てピペットチップ220をイジェクトさせるために使用されており、イジェクションスリーブ3062は、吸引およびディスペンシングシリンダー3034およびプランジャーシリンダー3030に対して軸方向に移動可能であり、近位端部または上側端部3064と、遠位端部または下側端部3066と、イジェクションスリーブアーム3068とを含み、イジェクションスリーブアーム3068は、第1の端部において、上側端部3064に隣接してイジェクションスリーブ3062に取り付けられており、イジェクトロッド3069の遠位端部3071に除去可能に取り付けられている対向する第2の端部を有している。
【0201】
イジェクトスリーブ3062は、ピペットチップ220が装着されていないときに(たとえば、ピペットチップ220がイジェクトされた後などに)自由状態になっている。ピペットチップ220を装着するために、
図71から
図73に図示されているように後退された状態にイジェクションスリーブ3062を軸方向に押すために、イジェクションスリーブスプリング力が打ち勝たれなければならない。そのうえ、スプリング3074は、十分に長くなるように寸法決めされており、それが、ピペットチップ220がリーフスプリングカップリングデバイス3100から完全に解除されるまで、ピペットチップ220をイジェクトさせることを支援するための力を提供するようになっている。
【0202】
ノズル3102およびリーフスプリングカップリングデバイス3100
【0203】
図74から
図75は、ノズル3102およびリーフスプリングカップリングデバイス3100を図示しており、それらは、ピペットチップ220をピペットデバイス3020に装着するために使用される。
【0204】
ノズル3102
【0205】
より具体的には、ノズル3102は、ノズル3102の上部端部に位置付けされているノズル装着部分3103と、ノズル装着部分に対してノズル3102の底部端部に位置付けされているノズルステム部分3107と、ノズル装着部分3103とノズルステム部分3107との間に位置付けされているノズル本体部部分3105と、ノズルエラストマーエレメント3135とを含む。ノズル装着部分3103は、ノズル3102をピペットデバイス3020の遠位装着フランジ3036(
図71および
図79)に接続する。
【0206】
図75および
図79にさらに図示されているように、ノズル3102は、ノズル3102のノズルステム部分3107の周りに同軸に担持されているノズルエラストマーエレメント3135をさらに含む。ノズルステム部分3107は、ノズル装着部分3103からノズル3102の長手方向中心軸線3090に関して反対側端部に位置付けされている。例示的な実施形態において、ノズルステム部分3107は、ノズル溝部3109をさらに含み、ノズルエラストマーエレメントは、ノズル溝部3109の中に担持されている。例示的な実施形態において、ノズルエラストマーエレメント3135は、Oリングである。
【0207】
リーフスプリングカップリングデバイス3100
【0208】
図74から
図77に図示されているように、リーフスプリングカップリングデバイス3100は、カップリングシリンダー3173と、リーフスプリングシリンダー3175と、遠位ステムベース3121と、遠位ステムベース3121に担持されている遠位エラストマーエレメントまたは下側エラストマーエレメント3140とを含む。
【0209】
図76および
図77に図示されているように、カップリングシリンダー3173の下側端部3171は、リーフスプリングシリンダー3175に接続されている。リーフスプリングアッセンブリ3170は、リーフスプリングシリンダー3175の中に形成されている。リーフスプリングシリンダー3175の上側環状ストップショルダー部端部3177は、リーフスプリングアッセンブリ3170の下側端部に位置付けされている。リーフスプリングシリンダー3175の下側部分3122は、遠位ステムベース3121に接続されている。
【0210】
図76および
図77にも図示されているように、遠位ステムベース3121は、遠位円筒形状ステム部分表面3124を含み、遠位円筒形状ステム部分表面3124は、上側環状ストップショルダー部端部3122から丸形の端部プレート3126に移行しており、丸形の端部プレート3126は、上側表面3128と、遠位環状端面または下側環状端面3130によって画定されている下側表面とを有している。図示されているように、端部プレート3126は、遠位円筒形状ステム部分表面3124の最も狭い部分の直径よりも大きい直径を有しており、遠位ステム部分表面3124は、リーフスプリングカップリングデバイス3100の遠位溝部部分3132を画定している。ピペットチップ220がリーフスプリングカップリングデバイス3100と連結されているときに、上側環状ストップショルダー部端部3177は、ピペットチップ220の近位向きの軸方向ストップ表面260に当接することとなり、リーフスプリングカップリングデバイス3100がピペットチップ220の中へあまりに遠くに挿入されることを防止する。
【0211】
遠位エラストマーエレメント3140
【0212】
図76および
図77にさらに図示されているように、リーフスプリングカップリングデバイス3100は、遠位エラストマーエレメントまたは下側エラストマーエレメント3140をさらに含み、それは、遠位ステム部分3124において同軸に担持されている。ピペットチップ220がリーフスプリングカップリングデバイス3100に連結されているときに、遠位エラストマーエレメント3140は、シールとしての役割を果たす。
【0213】
1つの実施形態では、および、
図77および
図78を参照すると、遠位エラストマーエレメント3140は、環状本体部3142を含む。環状本体部3142は、中心開口部3146を画定する内部表面3144と、上部表面3148と、周辺外部表面3150と、底部表面3152とを含む。中心開口部3146は、リーフスプリングカップリングデバイス3100の遠位ステム部分3124を密接にまたは緊密に取り囲むように寸法決めされており、一方では、
図76に図示されているように、溝部3132の中に存在するように、および、端部プレート3126を越えて半径方向外向きに円周方向に延在するように形状決めされている。弛緩状態または非圧迫状態では、遠位エラストマーエレメント3140は、
図79に図示されているように、円周方向に連続的な概して円形の断面エリア3154を含む。
【0214】
リーフスプリングアッセンブリ3170
【0215】
図76、
図77、および
図82を参照すると、リーフスプリングアッセンブリ3170は、複数の円周方向に間隔を離して配置されたリーフスプリング3180を含み、それはリーフスプリングシリンダー3175の中に形成されており、長手方向中心軸線3090に対して平行に配置されており、開口した垂直方向のスロット3182によって分離されている。リーフスプリング3180は、可撓性である。隣接するリーフスプリング3180のそれぞれの対は、開口した垂直方向のスロット3182によって分離されている。リーフスプリング3180は、可撓性であり、リーフスプリングカップリングデバイス3100の上にピペットチップを保持するために使用される。
【0216】
それぞれのリーフスプリング3180は、リテンションバンプ3202を含み、リテンションバンプ3202は、リーフスプリング3180の外部表面3185から突出している。1つの実施形態では、複数のリテンションバンプ3202のそれぞれは、外部表面3185から突出する丸みを帯びた表面を有している。ピペットチップがリーフスプリングカップリングデバイス3100に連結されているときに、リーフスプリングアッセンブリ3170の上の複数のリテンションバンプ3202は、ピペットチップ220の溝部246の中へ拡張し、リーフスプリングカップリングデバイス3100の上のピペットチップ220を保つ(または、保持する)。
【0217】
それぞれのリーフスプリング3180は、スタビライザープラトー3183をさらに含み、スタビライザープラトー3183は、リーフスプリング3180の外部表面3185から突出している。ピペットチップがリーフスプリングカップリングデバイス3100に連結されているときに、リーフスプリングアッセンブリ3170の上の複数のスタビライザープラトー3183は、ピペットチップが揺動することを防止する。複数のスタビライザープラトー3183は、ピペットチップ220の溝部246の中に位置決めされているリテンションバンプ3202の周りで、チップがリーフスプリングカップラー3100の上で回転することを防止する。そのような揺動または回転は、ピペットチップ220の端部と長手方向中心軸線3090との間のミスアライメントの一因となる。さらに、このタイプの揺動は、横荷重が印加される場合に、ピペットチップシールを離脱させる可能性がある。この問題を防止するために、1つの実施形態では、複数のスタビライザープラトー3183は、リテンションバンプ3202の上方に、または、リテンションバンプ3202に対してカップリングシリンダー3173のより近くに、それぞれのリーフスプリング3180の上に設置されている。複数のスタビライザープラトー3183は、リテンションバンプ3202がピペットチップ220の溝部246の中へ拡張したときに、ピペットチップ220と締まり嵌めを有している。複数のスタビライザープラトー3183は、ピペットチップ220とリーフスプリングカップリングデバイス3100との間に別の接触のポイントを追加し、チップが揺動することを防止する。
【0218】
リーフスプリングカップリングデバイス3100によるピペットチップピックアッププロセス
【0219】
図81~
図85は、ピペットチップピックアッププロセスの連続的な段階の例示的な実施形態の詳細を図示しており、とりわけ、ピペットデバイス3020によって動作可能に担持されているリーフスプリングカップリングデバイス3100に、ピペットチップ220のアタッチメントを固定する方法を図示している。上記に述べられているように、例示的な実施形態において、ピペットチップ220は、支持表面282によって支持され得る。
【0220】
図73、
図77、および
図81に図示されているように、リーフスプリングカップリングデバイス3100は、ノズル3102を介してデバイス3020に接続されており、コマンドに応じて、リーフスプリングカップリングデバイス3100は、ピペットチップ220の開口した近位端部232の上方に位置決めされており、それらのそれぞれの中心長手方向軸線の各々は、Z軸に沿って整合される。リーフスプリング3180は、弛緩状態になっている。イジェクトスリーブスプリング3074は、イジェクトブロック3065およびイジェクトスリーブ3062を最も低い位置へ押している。プランジャーキャリッジ3063は、ピペットチップピックアッププロセスの間にイジェクトブロック3065が上に移動することを可能にするように、上に位置決めされている。遠位エラストマーエレメント3140は、非圧迫状態になっている。
【0221】
次に、
図73、
図76、
図82、
図83、および
図84は、リーフスプリングカップリングデバイス3100がZ軸(
図81)に沿ってピペットチップ220の中へ下に移動させられていることを図示しており、リーフスプリングカップリングデバイス3100の遠位エラストマー担持部分を低下させ、ピペットチップ220の内部円筒形状の近位端部部分の中へ通し、非圧迫状態に遠位エラストマーエレメント3140を維持しながら、遠位エラストマーエレメント3140をピペットチップ200の環状のシーリングシート270と接触させるようになっている。リーフスプリング3180は、ピペットチップ220に進入しており、圧縮状態になっている。ピペットチップは、イジェクトスリーブ3062およびイジェクトブロック3065を上に押す。この時点で、
図82に詳述されているように、ピペットチップ220の軸方向ストップ表面260とリーフスプリングカップリングデバイス3100の上側環状ストップショルダー部端部3177との間に、ギャップ3298が存在している。追加的に、ならびに、
図81および
図82を参照すると、リテンションバンプ3202がピペットチップ220の溝部246の中へ移動し始めているということが示されている。
【0222】
次に、
図77および
図85は、リーフスプリングカップリングデバイス3100がピペットチップ220のシーリングシート270に対してしっかりと着座するまで、リーフスプリングカップリングデバイス3100がZ軸に沿ってピペットチップ220の中へ下にさらに移動させられるということを図示している。リーフスプリング3180の上のリテンションバンプ3202は、ピペットチップ220の上の溝部246に到達してその中へスナップしており、リーフスプリングカップリングデバイス3100の上の適切な場所にピペットチップをロックする。遠位エラストマーエレメント3140は、ピペットチップ220の中のシーリングシート270に対抗して圧縮している。スタビライザープラトーは、チップと係合されており、ピペットチップがリーフスプリングカップリングデバイス3100の上で回転することを防止する。
【0223】
上記に詳述されているアタッチメントを固定するプロセスが完了すると、複数のリーフスプリング3180および遠位エラストマーエレメント3140が、組み合わせて働き、流体密封のシールを提供するセグメントおよびシールカップリングを作り出し、複数のリテンションバンプ3202は、ピペットチップ220の溝部246の中に少なくとも部分的に受け入れられており、また、ピペットチップの溝部246を画定する円周方向の円弧状の内部表面244(
図18)の上に少なくとも部分的に着座されており、遠位エラストマーエレメント3140は、シーリングシート270に対してシールしており、シーリングシート270は、半径方向内向きに角度付きのおよび遠位にまたは下向きに延在する表面を提供している。
【0224】
リーフスプリングカップリングデバイス3100による使い捨てピペットチップイジェクションプロセス
【0225】
図81~
図85は、逆に、ピペットデバイス3020によって動作可能に担持されているリーフスプリングカップリングデバイス3100からピペットチップ220をイジェクトさせる例示的な方法またはプロセスの連続的な段階の詳細を図示している。このチップイジェクションプロセスシーケンスは、逆であることを除いて、アタッチメントまたはチップピックアップ固定プロセスシーケンスと同様である。
【0226】
図72、
図73、および
図81~
図85に図示されているように、1つの例示的な実施形態において、イジェクションプロセスは、リードスクリュー3067を回転させることを含み、したがって、プランジャーキャリッジ3063が、イジェクトブロック3065の中へ下向きに駆動される。イジェクトブロック3065は、イジェクトロッド3069へのその取り付けを介して、イジェクトスリーブ3062を下向きに押す。イジェクトスリーブ3062は、ピペットチップ220を押してリーフスプリングカップリングデバイス3100から外すことを開始する。力が十分に大きくなり、リーフスプリング3180(
図77)が圧縮し、リテンションバンプ3202がピペットチップ220の中の溝部246から外へ移動することを可能にするまで、ピペットチップ220は、移動することを開始しない。
【0227】
次に、リーフスプリング3180は、ピペットチップ220の中に完全に圧縮している。ピペットチップ220は、もはや、リーフスプリングカップリングデバイス3100に垂直方向に保持されない。イジェクションプロセスの中のこの時点で、遠位エラストマーエレメント3140は、シーリングシート270との接触を失っており、したがって、シールは破壊されている。プランジャーキャリッジ3063は、イジェクトスリーブ3062を下に駆動し続け、ピペットチップ220を押してリーフスプリングカップリングデバイス3100から外す。
【0228】
次に、ピペットチップ220は、リーフスプリングカップリングデバイス3100から外れるように駆動され続ける。リテンションバンプ3202は、ピペットチップ220の開口部に到達し、リーフスプリング3180は、弛緩状態に向けて拡張することを開始する。
【0229】
イジェクションプロセスの完了のときに、ピペットチップ220は、リーフスプリングカップリングデバイス3100との接触を失っている。リーフスプリング3180は、弛緩状態になっている。イジェクトスリーブスプリング3074は、イジェクトブロック3065を押しており、イジェクトスリーブ3062は、最も低い位置にある。ピペットチップ220がイジェクトされた後に、プランジャーキャリッジ3063は、次のピペットチップピックアッププロセスの間にイジェクトブロック3065スペースが上に移動することを可能にするように、上に位置決めされている。
【0230】
リーフスプリングカップリングデバイス3100のための連結力およびイジェクション力
【0231】
図86は、最初に溝部246の中へ延在しているリーフスプリングカップリングデバイス3100の複数のリテンションバンプ3202の図式的なベクトルダイアグラムを図示しており、リーフスプリング3180の上のリテンションバンプ3202が、リテンションバンプ半径の中心の上方において、チップ溝部246の上側角部に接触した状態になっており、ピペットチップ220を上向きに引っ張る軸方向上向きの力を結果として生じさせる。
図86に図示されているように、複数のリテンションバンプ3202のそれぞれに関するリテンションバンプ力(または、セグメント力(Fsegment_resultant))は、2つの成分から構成されている(軸方向力(Fsegment_axial)成分および半径方向力(Fsegment_radial)成分)。
【0232】
複数のリテンションバンプ3202が、リテンションバンプ半径の中心の上方において(
図87の中の寸法Z)、チップ溝部246の上側角部に接触している限りにおいて、リテンションバンプ半径の中心と溝部246の角部との間の距離が増加するにつれて、Fsegment_axialは増加する。したがって、ピペットチップピックアッププロセスの始まりにおいて、セグメント軸方向力(Fsegment_axial)成分は、
図86に図示されているように、および、
図87に詳細に図示されているように、低く開始し、
図88に図示されているように、ピペットチップピックアッププロセスの終わりにおいて、その最大まで増加する。
【0233】
図87を参照すると、Z/Rの比は、SIN(ω)に等しく、SIN(ω)は、(Fsegment_axial)/(Fsegment_resultant)に等しい。結果として、(Fsegment_axial)は、(Fsegment_resultant)にZ/Rの比を掛けたものに等しい。これから、結果は、Zが増加するにつれて、(Fsegment_axial)が増加するということになる。
【0234】
図88を参照すると、セグメント軸方向力(Fsegment_axial)成分は、ピペットチップ220の軸方向ストップ表面260に対抗して上側環状ストップショルダー部端部3177を着座させ、Oリング(または、遠位エラストマーの)軸方向力(Fdistal_ring_axial)成分に打ち勝つために必要とされる力を提供し、遠位エラストマーエレメント(または、Oリング)3140を圧縮する。Oリング3140は、圧縮されることから結果として生じるOリング力(Fdistal_ring_resultant)を有しており、このOリング力は、2つの成分(軸方向の成分(Fdistal_ring_axial)および半径方向の成分(Fdistal_ring_radial))を含む。追加的に、セグメント半径方向力(Fsegment_radial)成分は、リテンションバンプ3202をチップ溝部246(
図18)の中へロックするために必要とされる半径方向力を提供し、遠位Oリング半径方向力成分(Fdistal_ring_radial)は、シールをピペットチップ220に対抗して維持するために必要とされる半径方向力を提供する。そのうえ、リテンションバンプ3202が溝部246に進入するときにFsegment_axialが増加するようにする(寸法Zを増加させる)、リテンションバンプからチップへの溝部幾何学形状は、Oリング軸方向力成分(Fdistal_ring_axial)に打ち勝つことを助け、遠位Oリング3140が、所望の程度まで完全に圧縮され得るようになっている。そのうえ、遠位Oリング軸方向力成分(Fdistal_ring_axial)は、イジェクションプロセスの間にチップ220を除去することを助けるための力を提供する。
【0235】
リーフスプリングカップリングデバイス3100に関するアライメント/ミスアライメント
【0236】
カップラー3100の上側環状ストップショルダー部端部3177、および、チップ220の軸方向ストップ表面260は、正しいチップアライメントのために重要である。したがって、リーフスプリングカップリングデバイス3100およびピペットチップ220は、複数のリテンションバンプ3202が、上側環状ストップショルダー部端部3177および軸方向ストップ表面260を一緒に押し、ミスアライメントを防ぐように構成されている。その理由は、上側環状ストップショルダー部端部3177および軸方向ストップ表面260が適正に嵌合されていない場合には、特に、それらが傾けられている場合には、ミスアライメント誤差(E)(それは、
図36に示されている実施形態に関して図示されているものと同じである)が重大になる可能性があるからである。
【0237】
リーフスプリングカップリングデバイス3100に関する寸法および関係
【0238】
したがって、適正な使用および動作に関して、リーフスプリングカップリングデバイス3100とチップ220との間の寸法が関係付けられる。
【0239】
図38、
図79、および
図85を参照すると、チップ溝部直径Aは、リテンションバンプ3202がチップ220を引っ張り上げることおよびチップ220を適切な場所に適切にロックすることを可能にするように、十分に大きくなっていなければならない。逆に、チップ溝部直径Aが大き過ぎる場合には、リテンションバンプ3202は、良好なロックを得るのに十分に押し込まれることができない可能性がある。追加的に、内部直径BおよびCは、上側環状ストップショルダー部端部3177の外部直径Kおよび外部直径Lよりもそれぞれ大きくなっていなければならない。しかし、それらは、あまりに大き過ぎてはならない。その理由は、これが、不十分なフィットおよび/またはミスアライメントを結果として生じさせる可能性があるからである。
【0240】
図38および
図85を参照すると、チップシートから溝部への寸法Sは、上側環状ストップショルダー部端部3177からセグメント200中心への寸法Mにマッチされていなければならない。この関係は、チップ220と上側環状ストップショルダー部端部3177との間の連結にとって重要である。
【0241】
図19、
図38、および
図85を参照すると、
図19の中の軸方向ストップ表面260からOリングシールランド266への寸法(
図38の中の寸法F)は、上側環状ストップショルダー部端部3177から遠位向きの垂直リップ表面3179(
図85の中の寸法N)にマッチしていなければならない。これらの寸法は、遠位Oリング3140が圧縮される量を制御し、したがって、それがどれだけ上手くシールするかを制御する。軸方向ストップ表面260および上側環状ストップショルダー部端部3177は、適正なアライメントを提供するために、および、チップ軸方向距離Dを維持するために、完全に嵌合されなければならない。
【0242】
図38および
図85を参照すると、軸方向ストップ表面260から遠位端部230への寸法D(または、軸方向距離)は、ピペットチップ端部の既知のおよび制御された距離を確立する。これは、ピペットデバイスが小さい孔部および小さい体積の液体をターゲットにすることを可能にするために重要である。追加的に、ピペットチップの既知の固定距離から結果として生じる、より小さい体積の液体が移送されることができ、作業表面(液体がその上にまたはそこから移送されることとなる)へのピペットチップ/液体の制御された接触を可能にする。
【0243】
図38、
図79、および
図85を参照すると、チップ内部直径Gは、遠位Oリング3140がそれに対してシールするためのシートまたはランドを生成するために、リーフスプリングカップリングデバイスの直径Lよりも小さくなっていなければならない。直径Gが大き過ぎる場合には、遠位Oリングは、上手くシールしない可能性がある。直径が小さ過ぎる場合には、遠位Oリング3140は、完全には圧縮しない可能性があり、上側環状ストップショルダー部端部3177が着座することを妨げる可能性があり、または、遠位Oリング3140に対して害を生じる可能性がある。追加的に、直径Gとともに、ランプ長さHは、Oリング3140と嵌合するシートまたはランドを制御する。これらの寸法は、良好なOリングシールを提供することにおいて重要である。ランプ長さHが長過ぎる場合には、Oリングは、上手くシールしない可能性がある。Hが短過ぎる場合には、Oリングは、完全には圧縮しない可能性があり、上側環状ストップショルダー部端部3177が着座することを妨げる可能性があり、または、Oリング3140に対して害を生じる可能性がある。
【0244】
液体レベル検出
【0245】
ピペットデバイスアッセンブリ3010は、ピペットデバイスアッセンブリ10(
図40)に関して説明されているように、液体レベル検出回路アッセンブリをさらに含む。例示的な実施形態において、ノズル3102およびリーフスプリングカップリングデバイス3100の材料は、導電性材料から容易に作製され得、ピペットデバイスアッセンブリ10に関して上記に詳述されているように、液体レベル検出または他の使用のために、ピペットチップ220に電気回路を提供する。
【0246】
代替的な例示的な実施形態
【0247】
図90は、代替的なシーリングシート表面2270を含む使い捨てピペットチップの中に位置決めされているリーフスプリングカップリングデバイス3100の例示的な実施形態を図示しており、チップ220は、その最終的な着座状態まで持ち上げられており、遠位エラストマーエレメント3140が、代替的なシーリングシート表面2270に対して最終的な圧縮され着座されたシーリング状態になっている。
【0248】
図91は、代替的なシーリングシート表面2270に対する遠位エラストマーエレメント3140の最終的な圧縮状態を詳述している。