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特許7378028保険管理システム,保険管理方法,プログラムおよび記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】保険管理システム,保険管理方法,プログラムおよび記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/08 20120101AFI20231106BHJP
【FI】
G06Q40/08
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023097634
(22)【出願日】2023-06-14
【審査請求日】2023-07-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523226804
【氏名又は名称】株式会社札幌メンテナンス
(74)【代理人】
【識別番号】100168088
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 悠
(72)【発明者】
【氏名】武田 智靖
【審査官】橋沼 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-036355(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0039935(US,A1)
【文献】特開2017-107508(JP,A)
【文献】登録実用新案第3200540(JP,U)
【文献】特開2017-072974(JP,A)
【文献】特開2022-179463(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保険代理店が管理する保険管理サーバと、前記保険管理サーバと通信可能な代理店端末を備え、
前記保険管理サーバは、前記代理店端末から作成された顧客カードに基づき、
前記保険代理店の顧客の顧客名と管理IDを関連付けて記憶する顧客管理テーブルと、前記管理IDと前記顧客の顧客情報を関連付けて記憶する顧客情報テーブルと、前記管理IDと前記顧客の保険契約情報を関連付けて記憶する契約情報テーブルを記憶し、
前記保険管理サーバは、前記代理店端末から検索された顧客を前記顧客情報テーブルに基づき特定し、前記契約情報テーブルを参照して、当該顧客が加入している保険について、生命保険と損害保険を一覧にした保険加入状況一覧を、前記代理店端末に出力することを特徴とする保険管理システム。
【請求項2】
前記保険加入状況一覧では、生命保険と損害保険が共通の表示項目を備えた共通の形式で出力されることを特徴とする請求項1に記載の保険管理システム。
【請求項3】
前記表示項目には、保険の目的または車名、保険種類、証券番号、保険期間、払込終了日または満期日、契約内容、保険会社、払込方法、年間保険料が記載され、前記契約内容には、一行目に主契約の内容が記載され、以降に特約の内容が記載されることを特徴とする請求項2に記載の保険管理システム。
【請求項4】
前記保険管理サーバは、前記表示項目の一つとして記載される特約内容の内容ワードを保険種類に対応して記憶する特約内容テーブルを記憶し、
前記保険管理サーバは、前記代理店端末が前記顧客カードに特約内容を入力するときに前記特約内容テーブルを参照して、前記内容ワードをセレクトボックスで表示することを特徴とする請求項2に記載の保険管理システム。
【請求項5】
前記保険管理サーバは、子会社の前記管理IDに、親会社の前記管理IDを参照IDとして関連付けて記憶する子会社管理テーブルを記憶し、
前記保険管理サーバは、前記子会社管理テーブルを参照し、前記代理店端末から検索された顧客の前記管理IDが前記参照IDとなっている場合は、前記子会社の前記契約情報テーブルも参照して、前記子会社の保険契約情報も含めて前記保険加入状況一覧を出力することを特徴とする請求項1に記載の保険管理システム。
【請求項6】
前記保険管理サーバは、前記保険加入状況一覧の表示項目の一つとして記載される特約内容の内容ワードに重複があれば、該内容ワードを強調して、前記保険加入状況一覧を出力することを特徴とする請求項1に記載の保険管理システム。
【請求項7】
代理店端末から作成された顧客カードに基づき、保険代理店の顧客の顧客名と管理IDを関連付けて記憶する顧客管理テーブルと、前記管理IDと前記顧客の顧客情報を関連付けて記憶する顧客情報テーブルと、前記管理IDと前記顧客の保険契約情報を関連付けて記憶する契約情報テーブルを記憶する保険管理サーバが実行するステップであって
前記代理店端末から検索された顧客を前記顧客情報テーブルに基づき特定するステップと、
前記顧客の前記契約情報テーブルを参照して、前記顧客が加入している保険について、生命保険と損害保険を一覧にした保険加入状況一覧を、前記代理店端末に出力するステップと、を有することを特徴とする保険管理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の保険管理方法を、コンピュータプログラムで記載し、実行可能にしたことを特徴とする保険管理プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保険代理店が用いるのに好適な保険管理システム,保険管理方法,そのプログラムと記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、保険商品の種類は多種多様にあるため、保険契約者は、保険の加入を検討する際、保険代理店にアドバイスをもらって、自分の生活・事業に合った保険を検討し、さまざまな種類の保険を組み合わせて加入することが多い。この場合、商品の特徴に応じて、保険会社も異なる複数の保険に加入することは多く、一個人(または一企業)にとって、これらの保険の加入状況について自己管理することはなかなかに大変である。
【0003】
これに対し、特許文献1の保険情報管理システムがある。同システムでは、情報管理会社と契約した税理士事務所が、自身のクライアント企業が加入している保険情報を管理すること(例えば同一の被保険者に掛けられた合計保険金額を把握することなど)を容易にするために、情報管理会社が税理士事務所およびそのクライアント企業に専用IDを与え、専用IDや被保険者名に基づき保険情報を抽出できるシステムを開示している。同システムを用いれば、個人(または企業)が加入している保険の加入状況を一纏めにして管理することができる(特許文献1の図10図12)。また、同特許文献1の発展として、特許文献2では、特許文献1の保険情報管理システムから各保険会社へ保険情報の問い合わせを一括で行うことも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4107599号
【0005】
【文献】特許第6795218号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1,2は、保険代理店が使用するにはやや馴染みにくい。保険には、大きく分けて生命保険と損害保険があるが、特許文献1,2は、生命保険に関する情報を管理するシステムとして有益に構成されている。生命保険の場合、保険商品の基本事項に、契約者,被保険者,保険会社,証券番号,保険種類,保険期間,払込方法,保険料があり、これに、保険商品ごとに様々な特約が付いているが、特許文献1,2では、生命保険商品の基本事項が一覧となって表示されるものの(特許文献1の図10または図11)、特約については、詳細ボタンによって別のページに遷移して確認する構成となっている(特許文献1の図12)。
【0007】
また、損害保険は、生命保険よりも多種多様に商品があり、例えば、火災保険,賠償保険,自動車保険,PL保険,所得保証保険,労働災害保険,ゴルファー保険,運送保険などがあり、また個人向けと企業向けで保険内容も異なる。これらの損害保険は、保険商品によって基本事項が異なり、生命保険のように基本事項を統一的にまとめにくいという困難さがある。さらに、損害保険の特約はさらに多種多様となっているため、損害保険は生命保険よりも一元管理が難しいと言える。特許文献1では、特約については基本事項の記載に留まり、基本事項以外の特約は別の資料を参照する構成となっている。
【0008】
ここで、保険代理店が顧客(保険契約者)からよく尋ねられることに、顧客自身が現在何の保険に加入しているか、加入状況を知りたいということがある。保険代理店は、このような顧客からの要求に対して、保険会社を問わず、また生命保険/損害保険の別を問わず、顧客が重視する特約も含めた状態で、顧客の保険加入状況を、分かりやすく手渡すことが重要である。また、顧客に有事のことがあったときには、緊急に、顧客の保険加入状況と、どの保険請求が使えるのかをすぐに伝えられることが重要であり、これらが顧客からの信頼の蓄積に繋がる。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、保険代理店が用いるのに好適な保険管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る保険管理システムは、保険代理店が管理する保険管理サーバと、前記保険管理サーバと通信可能な代理店端末を備え、前記保険管理サーバは、前記代理店端末から作成された顧客カードに基づき、前記保険代理店の顧客の顧客名と管理IDを関連付けて記憶する顧客管理テーブルと、前記管理IDと前記顧客の顧客情報を関連付けて記憶する顧客情報テーブルと、前記管理IDと前記顧客の保険契約情報を関連付けて記憶する契約情報テーブルを記憶し、前記保険管理サーバは、前記代理店端末から検索された顧客を前記顧客情報テーブルに基づき特定し、前記契約情報テーブルを参照して、当該顧客が加入している保険について、生命保険と損害保険を一覧にした保険加入状況一覧を、前記代理店端末に出力する。
【0011】
第2の態様に係る保険管理システムでは、第1の態様において、前記保険加入状況一覧では、生命保険と損害保険が共通の表示項目を備えた共通の形式で出力されるのも好ましい。
【0012】
第3の態様に係る保険管理システムでは、第2の態様において、前記表示項目には、保険の目的または車名、保険種類、証券番号、保険期間、払込終了日または満期日、契約内容、保険会社、払込方法、年間保険料が記載され、前記契約内容には、一行目に主契約の内容が記載され、以降に特約の内容が記載されるのも好ましい。
【0013】
第4の態様に係る保険管理システムでは、第2または第3の態様において、前記保険管理サーバは、前記表示項目の一つとして記載される特約内容の内容ワードを保険種類に対応して記憶する特約内容テーブルを記憶し、前記保険管理サーバは、前記代理店端末が前記顧客カードに特約内容を入力するときに前記特約内容テーブルを参照して、前記内容ワードをセレクトボックスで表示するのも好ましい。
【0014】
第5の態様に係る保険管理システムでは、第1から第4のいずれかの態様において、前記保険管理サーバは、子会社の前記管理IDに、親会社の前記管理IDを参照IDとして関連付けて記憶する子会社管理テーブルを記憶し、前記保険管理サーバは、前記子会社管理テーブルを参照し、前記代理店端末から検索された顧客の前記管理IDが前記参照IDとなっている場合は、前記子会社の前記契約情報テーブルも参照して、前記子会社の保険契約情報も含めて前記保険加入状況一覧を出力するのも好ましい。
【0015】
第6の態様に係る保険管理システムでは、第1から第5のいずれかの態様において、前記保険管理サーバは、前記保険加入状況一覧の表示項目の一つとして記載される特約内容の内容ワードに重複があれば、該内容ワードを強調して、前記保険加入状況一覧を出力するのも好ましい。
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の第7の態様に係る保険管理方法は、代理店端末から作成された顧客カードに基づき、前記保険代理店の顧客の顧客名と管理IDを関連付けて記憶する顧客管理テーブルと、前記管理IDと前記顧客の顧客情報を関連付けて記憶する顧客情報テーブルと、前記管理IDと前記顧客の保険契約情報を関連付けて記憶する契約情報テーブルを記憶する保険管理サーバと情報通信を行って、前記代理店端末から検索された顧客を前記顧客情報テーブルに基づき特定するステップと、前記顧客の前記契約情報テーブルを参照して、前記顧客が加入している保険について、生命保険と損害保険を一覧にした保険加入状況一覧を、前記代理店端末に出力するステップと、を有する。
【0017】
本発明の第8の態様に係る保険管理プログラムは、第7の態様に係る保険管理方法を、コンピュータプログラムで記載し、実行可能にする。
【0018】
本発明の第9の態様に係る記録媒体は、第8の態様に係るコンピュータプログラムを記録する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、保険代理店の顧客が加入している複数の保険の加入状況を、保険会社を問わず、生命保険/損害保険の別を問わず、特約も含めた状態で、すぐに出力することのできる保険管理システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態に係る保険管理システム1の構成ブロック図である。
図2】保険管理サーバ11の構成ブロック図である。
図3】ログイン後のトップページ121の表示例である。
図4】顧客カード122の例である。
図5】(A)は顧客管理テーブル31の一例、(B)は顧客情報テーブル32の一例である。
図6】(A)は家族情報テーブル33の一例、(B)は口座情報テーブル34の一例、(C)は送付先情報テーブル35の一例、(D)は子会社情報テーブル36の一例である。
図7】契約情報入力フォーム123の表示例である。
図8】(A)は主契約内容入力ボックス123Qの一例、(B)は特約内容入力ボックス123Rの一例である。
図9】(A)は主契約内容テーブル41の一例、(B)は特約内容テーブル42の一例である。
図10】契約情報テーブル37の一例である。
図11】検索ページ124の表示例である。
図12】保険検索結果125の表示例である。
図13】保険加入状況一覧50の出力例である。
図14】(A)は保険管理システム1を利用するための準備フローチャート、(B)は保険管理システム1を利用するフローチャートである。
図15】変形例に係る保険管理システム1を利用するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本明細書では、「企業」「法人」「会社」の用語を使用するが、いずれも商慣習に合わせた表現で記載するものとし、全て同義として扱う。例えば「会社」の表現が会社法に基づいて設立された法人に限定されるものではなく、「企業」の表現が営利を目的とする組織、団体に限定されないものとする。また、大学、病院、自治体、組合など、「企業」「法人」「会社」の表現で表されない組織、団体であっても、その組織の構造に置き換えて、本発明は適用可能なものとする。
【0022】
(保険管理システムの構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る保険管理システム1の構成ブロック図である。保険管理システム1は、保険代理店Aが所有・管理する保険管理サーバ11と代理店端末12(複数可)とが通信ネットワーク3を介して接続されており、互いにデータの送受信を行うことが可能である。保険代理店Aの代理店端末12は、汎用パーソナルコンピュータ(PC),スマートフォン,またはタブレットなどであり、少なくとも演算部、記憶部、通信部、操作部(図示略)と表示部13を備え、プリンタ(図示略)への出力が可能なデバイスである。各代理店端末12には、後述する専用のWebアプリケーションがインストールされている。なお、保険管理サーバ11は、通信ネットワーク3を介して保険会社B1,保険会社B2,…,保険会社Bxの保険会社サーバB11,B22,…,Bxxとも接続可能である。保険会社サーバB11,B22,…,Bxxは本形態に必須の構成ではない任意の構成であるため、図1では破線で示す。
【0023】
図2は、保険管理サーバ11の構成ブロック図である。保険管理サーバ11は、少なくとも、サーバ通信部111と、サーバ制御部112と、サーバ記憶部113を有する。サーバ通信部111は、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェースカード、LANカード等の通信制御装置であり、インターネット,携帯電話通信網等の通信ネットワーク3と有線または無線で接続する。サーバ制御部112は、1または複数のCPU(Central・Processing・Unit)、マルチコアCPUまたはGPU(Graphics・Processing・Unit)等のプロセッサ、およびRAM,ROM等のメモリにより構成される制御演算ユニットであり、サーバ通信部111の通信制御、サーバ記憶部113への情報の記憶、およびサーバ記憶部113からの情報の読み出し、およびWebアプリケーションを制御する。これらの制御の詳細は後述する。サーバ記憶部113は、メモリカード、HDD(Hard・Disk・Drive)等のコンピュータ読取可能な記憶媒体で構成され、顧客カードデータベース30、顧客カードデータベース30の作成を効率化するための内容ワードデータベース40を備えている(以下、それぞれ、「顧客カードDB30」、「内容ワードDB40」と称する)。これらのDBのデータは、Webアプリケーションを介して入力された情報に基づき、サーバ制御部112によって更新される。
【0024】
顧客カードDB30は、顧客管理テーブル31、顧客情報テーブル32、家族情報テーブル33、口座情報テーブル34、送付先情報テーブル35、子会社管理テーブル36、および契約情報テーブル37を備えている。内容ワードDB40は、主契約内容テーブル41と特約内容テーブル42を備えている。これらのテーブルの詳細は後述する。ただし、テーブル33~35は、作成するのが好ましいが必須の構成ではない任意の構成であるため、図2では破線で示す。
【0025】
(顧客カードの作成)
代理店端末12において、作業員がWebアプリケーションを起動すると、保険管理サーバ11と通信が開始され、代理店端末12の表示部13には専用のWebページが表示される。図3は、ログイン後のWebページ(トップページ121)の表示例である。トップページ121は、少なくとも、新規お客様登録ボタン121Aと、お客様検索ボタン121Bを備えている。
【0026】
作業員が新規お客様登録ボタン121Aを押すと、新規の顧客カード122が表示される。顧客カード122には、顧客の顧客情報が入力できる。図4は、顧客カード122の例である。顧客カード122では、区分ボックス122Aがあり、個人/法人の入力が選択できる。個人が選択された場合は、個人情報入力ボックス122Bと勤務先情報入力ボックス122Cが表示され、法人が選択された場合は、代表者情報入力ボックス122Dと法人情報入力ボックス122Eが表示される(後述する図11参照)。個人情報入力ボックス122Bと代表者情報入力ボックス122Dには、氏名、フリガナ、性別、年齢、生年月日、役職、自宅電話番号、携帯番号、メールアドレスの入力ボックスがある。勤務先情報入力ボックス122Cと法人情報入力ボックス122Eには、会社名、フリガナ、支店、所属部署、法人代表者、代表電話番号、直通電話番号、担当者の入力ボックスがある。その他、顧客カード122は、事業内容入力ボックス122F、主取引先入力ボックス122G、決算情報入力ボックス122H、紹介者入力ボックス122I、特記事項入力ボックス122J、作成日入力ボックス122K、最終更新者入力ボックス122Lを備えており、作業員はこれらのボックスにテキスト入力が可能である。
【0027】
作業員が追加ボタン122Zを押して顧客カード122を作成すると、サーバ制御部112は、顧客管理テーブル31に、新規の情報を記憶する。図5の(A)は、顧客管理テーブル31の一例である。顧客管理テーブル31には、管理ID、顧客名、参照IDが、関連付けて記憶されている。サーバ制御部112は、顧客カード122で個人情報入力ボックス122Bに入力された個人氏名(顧客名)または代表者情報入力ボックス122Dに入力された法人代表者氏名(顧客名)に対して、新規の管理IDを割り付け、顧客管理テーブル31に記憶する。この際、好ましくは、サーバ制御部112は、勤務先情報入力ボックス122Cと法人情報入力ボックス122Eに入力された法人代表者名が顧客管理テーブル31に既に登録されているかを検索し、登録されている場合は、「新規顧客を登録済の顧客カードと紐づけますか?」を表示して、作業員に尋ねる。作業員が「はい」をクリックして同意すると、サーバ制御部112は、新規顧客の顧客管理テーブル31に、登録済の顧客カード122の管理IDを参照IDとして記憶し、登録済の顧客カード122の顧客管理テーブル31に、新規顧客の管理IDを参照IDとして記憶して、両顧客カードを紐づけする。作業員が「いいえ」を選択したときは、参照IDのフィールドは空欄のままとする。
【0028】
顧客カード122が作成されると、サーバ制御部112は、顧客情報テーブル32に、新規の顧客情報を記憶する。図5の(B)は、顧客情報テーブル32の一例である。顧客情報テーブル32には、顧客管理テーブル31で付された1つの管理IDに対して、入力ボックス122B~122Lに入力された顧客情報が関連づけて記憶される。
【0029】
また、顧客カード122は、家族情報ボタン122M、口座情報ボタン122N、送付先情報ボタン122O、そして契約情報ボタン122Pを備えてる(図4参照)。
【0030】
作業員が家族情報ボタン122M、口座情報ボタン122N、送付先情報ボタン122Oを押した場合は、それぞれに対応して、顧客カード122の家族情報入力フォーム、口座情報入力フォーム、送付先情報入力フォームが表示部13に表示され、各フォームへの入力が可能となる。家族情報入力フォームは、家族カテゴリ(配偶者,子,親族等)と氏名とカナの入力ボックスを備える(図示略)。口座情報入力フォームは、顧客カード122に係る保険料を引き落とす口座情報の入力ボックスを備える(図示略)。送付先情報入力フォームは、郵送物の送付先住所の入力ボックスを備える(図示略)。作業員が追加ボタン122Z(図4参照)を押すと、これらの入力情報が顧客カード122に追加される。サーバ制御部112は、家族情報テーブル33に、顧客カード122の管理ID、家族カテゴリ(配偶者,子,親族等)、氏名、を関連付けて記憶する。この際、サーバ制御部112は、家族の氏名が顧客管理テーブル31に既に登録されているかを検索し、作業員が同意すれば、登録済の家族の顧客カード122の管理IDを参照IDとして記憶し、登録済の家族の顧客カード122の顧客管理テーブル31に、新規顧客の管理IDを参照IDとして記憶して、両顧客カードを紐づけする。口座情報テーブル34には、口座情報入力フォームから入力された口座情報を、顧客カード122の管理IDとともに記憶する。送付先情報テーブル35には、送付先情報入力フォームから入力された送付先情報を、顧客カード122の管理IDとともに記憶する。図6の(A)は家族情報テーブル33の、図6の(B)は口座情報テーブル34の、図6の(C)は送付先情報テーブル35の一例である。
【0031】
また、顧客カード122は、参照ボタン122Qと参照解除ボタン122Rを備えるのも好ましい(図4参照)。作業員は、顧客カード122に係る会社を親会社に関連付けたい場合、参照ボタン122Qを押す。すると、後述する検索ページ124(図11参照)が表示される。図6の(D)は子会社管理テーブル36の一例である。子会社管理テーブル36では、子会社の管理IDに、親会社の管理IDが参照IDとして関連付けて記憶される。作業員は、後述する検索ページ124で親会社を検索し、クリックで選択すると、サーバ制御部112は、子会社管理テーブル36に新規の情報を追加する。なお、参照解除ボタン122Rを押すと、参照ボタン122Qで作成した参照は解除できる。
【0032】
(保険契約情報の作成)
続いて、作業員は、顧客の保険契約情報を入力する。作業員が契約情報ボタン122P(図4参照)を押すと、顧客カード122の契約情報入力フォーム123が表示される。図7は、契約情報入力フォーム123の表示例である。契約情報入力フォーム123には、区分ボックス123Aがあり、生命保険/損害保険が選択できる。続いて、契約情報入力フォーム123は、保険種類入力ボックス123B、車名入力ボックス123C、登録番号入力ボックス123D、等級入力ボックス123E、被保険者等入力ボックス123F、年払額入力ボックス123G、払込方法入力ボックス123H、責任開始日入力ボックス123I、払込終了日入力ボックス123J、保険満期日入力ボックス123K、保険期間入力ボックス123L、保険会社入力ボックス123M、保険会社電話番号入力ボックス123N、証券番号入力ボックス123O、目的入力ボックス123P、主契約内容入力ボックス123Q、そして特約内容入力ボックス123Rを備えている。
【0033】
作業員は、顧客が契約した保険について、保険代理店Aを介して加入した保険だけでなく、顧客が保険代理店Aを介さず加入した保険についても顧客から情報を得て、保険契約ごとに、契約情報入力フォーム123を入力して、保険契約情報を顧客カード122に追加する。作業員は、目的ごとに補償内容が異なる場合は、一契約を目的ごとに複数に分けて、契約情報入力フォーム123を入力し、顧客カードに追加する。
【0034】
その際、作業員は、オープンAPIシステムを使用して、各保険会社B1,B2,…,Bxの保険会社サーバB11,B22,…,Bxxから、保険商品に関する基本書類(パンフレット、約款、事業方法書、算出方法書等の書類など)や顧客情報を、代理店端末12にてダウンロードおよび/または閲覧することもできる。
【0035】
保険種類入力ボックス123Bには、区分ボックス123Aで生命保険が選択された場合は、終身保険,定期保険,がん保険,養老保険,就労不能保険,家族収入保険,企業向け団体保険,学資保険などがセレクトボックスに表示される。損害保険が選択された場合は、火災保険,企業用火災保険,個人賠償責任保険,自動車保険,生産物賠償責任保険(PL保険),施設賠償保険,店舗賠償保険,店舗休業保険,所得保証保険,労働災害保険,ゴルファー保険,医師賠償保険,運送保険などがセレクトボックスに表示される。
【0036】
車名入力ボックス123C,登録番号入力ボックス123D,および等級入力ボックス123Eは、保険種類入力ボックス123Bで自動車保険が入力された場合にのみ、入力が可能となる。
【0037】
被保険者等入力ボックス123Fには、被保険者などがテキスト入力可能である。年払額入力ボックス123Gには、保険料の年払い額(円換算)がテキスト入力可能である。払込方法入力ボックス123Hには、月払い,半年払い,年払い,前納,一時払い,大口分割払いなどがセレクトボックスに表示される。
【0038】
責任開始日入力ボックス123I,払込終了日入力ボックス123J,および保険満期日入力ボックス123Kは、ボックス内にカレンダー入力ボタンを備えており、ポップアップされたカレンダーの中から選択することで日付が入力される。保険期間入力ボックス123Lには、1年,2年,3年,10年などがセレクトボックスに表示される。払込終了日入力ボックス123Jと保険満期日入力ボックス123Kは、終身チェックボタンを備えており、ここにチェックを入れると、終身と自動入力され、保険期間入力ボックス123Lの入力が入力不可となる。
【0039】
保険会社入力ボックス123Mには、保険会社名のセレクトボックスが表示される。保険会社電話番号入力ボックス123Nには、保険会社入力ボックス123Mで選択された保険会社に応じてセレクトボックスが表示される。証券番号入力ボックス123Oはテキスト入力が可能である。
【0040】
主契約内容入力ボックス123Qには、保険の主契約の内容が入力される。主契約内容入力ボックス123Qは、テキスト入力と選択入力が可能なフォームとなっている。作業員は、保険商品の主契約の内容について、例えば、生命保険;家族収入保険であれば「収入保障」「定額B型」「月額30万」などを、生命保険;医療保険であれば「新医療A60日型」「入院1万」などを、生命保険;終身保険であれば「死亡400万」などを、損害保険;所得補償保険であれば「てん補12カ月」「免責7日」「月額60万」などを、損害保険;傷害保険であれば「死亡・後遺症500万」「入院5千円」「通院2千円」「医療費用500万」などを、損害保険;自動車保険であれば「一般135万」「免責0-10万」「35歳」「本人・配偶者」などを、テキスト入力することができる。または、主契約内容入力ボックス123Qにマウスオーバーすると、入力候補ワードとして「収入保障」「定額B型」「月額30万」などのワードがセレクトボックス123Q´に表示される。
【0041】
特約内容入力ボックス123Rには、複数複雑にある特約の内容のうち、顧客カード122の顧客にとって重要と思われる内容が入力される。特約内容入力ボックス123Rも、テキスト入力と選択入力が可能なフォームとなっており、作業員は、特約の内容について、例えば、生命保険;医療保険であれば「入院時手術10万」「先進医療」「三大疾病50万」「ガン診断100万」、「ガン通院1万円」など、生命保険;終身保険であれば「入院5千円」「成人5千円」などの内容ワードを、損害保険;傷害保険であれば「休業期間90日5千円」「労災認定身体障害追加補償」「フルタイム補償」など、損害保険;自動車保険であれば「人傷5千万」「傷害一時金」「ロードサービス費用」「弁護士費用」「生活賠償」「多数割引3%」などの内容ワードを、ワードとワードの間にスペースを空けながら、その顧客にとって重要だと思うものをピックアップして、テキスト入力する。または、特約内容入力ボックス123Rにマウスオーバーすると、内容ワードの候補として、「入院時手術10万」「先進医療」「三大疾病50万」などのワードがセレクトボックス123R´に表示される。図8の(A)は主契約内容入力ボックス123Qとそのセレクトボックス123Q´、図8の(B)は特約内容入力ボックス123Rとそのセレクトボックス123R´の一例である。
【0042】
ここで、主契約内容入力ボックス123Qと特約内容入力ボックス123Rのセレクトボックス123Q´,123R´は、それぞれ、内容ワードDB40に記憶されている主契約内容テーブル41、特約内容テーブル42を読みだして表示される。図9の(A)は主契約内容テーブル41、図9の(B)は特約内容テーブル42の一例である。主契約内容テーブル41および特約内容テーブル42には、大分類の1つに少なくとも1つの中分類が従属し、1つの中分類に少なくとも1つの小分類が従属している。テーブル41,42では、大分類:区分、中分類:保険種類、小分類:内容ワード、に分岐されて情報が格納されている。大分類の区分は生命保険か損害保険かであり、生命保険の中分類(保険種類)には前述した終身保険,定期保険,がん保険,…などが、損害保険の中分類(保険種類)には前述した火災保険,個人賠償責任保険,自動車保険,…などが記憶されており、小分類(内容ワード)には、中分類(保険種類)に対して入力されたことがある内容ワードが記憶される。主契約内容テーブル41および特約内容テーブル42は、契約情報入力フォーム123の保険種類入力ボックス123Bで選択された保険種類に対応する小分類のワードがセレクトボックス123Q´,123R´に読みだされるように構成されている。サーバ制御部112は、保険契約情報の追加(後述する追加ボタン123Z)があるたびに、その保険種類に対して入力されたワードを空白を境にして識別し、主契約内容テーブル41および特約内容テーブル42にワードが既に登録されているかを検索する。登録されていない場合、「新規ワードをセレクトボックスに追加しますか?」を表示して、作業員が「はい」をクリックして同意すると、サーバ制御部112は、主契約内容テーブル41または特約内容テーブル42の、その保険種類の小分類に、新規のワードを追加する。作業員が「いいえ」を選択したときは、新規ワードの追加は行わない。このようにして、主契約内容入力ボックス123Qと特約内容入力ボックス123Rのセレクトボックス123Q´,123R´には、一度入力したことがある内容ワードが、保険種類に対応して蓄積される。
【0043】
最後に、目的入力ボックス123Pには、契約情報入力フォーム123に係る保険をかける対象が入力される。目的入力ボックス123Pも、テキスト入力と選択入力が可能なフォームとするのが好ましい。作業員は、「目的」として、契約者本人、配偶者,子,親族の氏名、または役員,従業員,下請負人の別、あるいは契約者の会社,子会社名などをテキスト入力することができる。または、目的入力ボックス123Pにマウスオーバーすると、サーバ制御部112は、家族情報テーブル33および子会社管理テーブル36を参照し、情報があるときは、顧客カード122の管理IDに紐づく情報が抽出されて、入力候補として、契約者本人、配偶者,子の氏名、および子会社名などがセレクトボックスに表示されるのも好ましい。
【0044】
作業員が追加ボタン123Zを押して契約情報入力フォーム123の内容を顧客カード22に追加すると、サーバ制御部112は、契約情報テーブル37に新規の保険契約情報を記憶する。図10は、契約情報テーブル37の一例である。契約情報テーブル37には、顧客カード122の管理IDに対して、区分ボックス123A、入力ボックス123B~123Rに入力された保険契約情報が記憶される。
【0045】
(顧客カードの検索)
顧客カード122を作成すると、カード作成済の顧客について、検索が可能となる。トップページ121(図3)からお客様検索ボタン121Bを押すと、検索ページ124に移る。図11は、検索ページ124の表示例である。検索ページ124は、表示下のエリアに検索条件エリア124Bを備え、表示上のエリアに結果表示エリア124Aを備える。
【0046】
検索条件エリア124Bは、カナ検索欄124C、顧客名検索欄124D、郵便番号検索欄124E、住所検索欄124F、紹介者検索欄124G、電話番号検索欄124H、FAX番号検索欄124Iと、検索ボタン124Zを備える。検索ボタン124Zを押す前、結果表示エリア124Aには何も表示されていない。作業員が、検索欄124C~124Iのいずれかに条件入力して、検索ボタン124Zを押すと、サーバ制御部112は、顧客情報テーブル32を参照し、結果表示エリア124Aに、検索された条件を持つ顧客について、顧客名(個人名/法人代表者名)、電話(個人電話番号)、携帯(携帯番号)、法人名/勤務先(会社名)、電話(代)(代表電話番号)、電話(直)(直通電話番号)を、顧客候補リスト124Xとして一行表示する。作業員が、顧客候補リスト124Xから参照したい顧客を選ぶ(クリック)すると、サーバ制御部112は、顧客情報テーブル32からその顧客を特定し、顧客カード122を代理店端末12にポップアップ表示する(図11参照)。
【0047】
(保険一覧の表示)
ここで、作業員が契約情報ボタン122P(図11参照)を押すと、サーバ制御部112は、契約情報テーブル37を参照し、管理IDで紐づく保険契約情報(顧客が加入している保険)を、結果表示エリア124Aに、保険検索結果125(一行リスト)として表示する。図12は、保険検索結果125の表示例である。
【0048】
(保険の抽出)
保険検索結果125の上方エリアには、法人区分ソートボタン126A、顧客名ソートボタン126B、保険区分ソートボタン126C、保険種類ソートボタン126D、クリアボタン126E、子会社非表示ボタン126Fの、抽出条件選択エリア126を備えている。法人区分ソートボタン126Aでは、顧客カード122に係る個人/法人/全て(個人と法人の両方)が選択でき、「法人」を選択すると顧客カード122の個人(または法人代表者)に関連する会社の保険に絞られてリスト表示され、「個人」を選択すると顧客カード122の個人(または法人代表者)の個人保険に絞られてリスト表示され、「全て」を選択すると両方の保険がリスト表示される。顧客名ソートボタン126Bでは、保険検索結果125の顧客名として挙がった顧客がセレクトボックスに表示される。保険区分ソートボタン126Cでは、生命保険/損害保険/全て(生命保険と損害保険の両方)が選択できる。保険種類ソートボタン126Dでは、保険種類のセレクトボックスが表示される。子会社非表示ボタン126Fでは、顧客カード122に子会社が紐づいていた場合、サーバ制御部112は、子会社管理テーブル36を参照し、顧客カード122の管理IDが参照IDとなっている場合は、子会社の契約情報テーブル37も参照する。したがって、チェックを外した状態であると、子会社の保険もリスト表示され、チェックを入れると、子会社の保険は非表示となる。クリアボタン126Eでは、以上の抽出条件をリセットできる。
【0049】
作業員は、抽出条件選択エリア126から、出力したい条件を設定し、印刷ボタン126Zを押す。これを受けた保険管理サーバ11は、抽出条件で保険検索結果125の保険を絞り、その情報を代理店端末12に送信する。代理店端末12のWebアプリケーションは、それを、次のように「保険加入状況一覧」として出力する。
【0050】
(保険加入状況一覧の出力)
図13は、保険加入状況一覧50の出力例である。図13は、「あああ太郎」の顧客カード122から出力された保険加入状況一覧50である。保険加入状況一覧50は、一番上の第一のエリア51と、第一のエリア51の次に表示される第2のエリア52と、第2のエリア52の次に表示される第3のエリア53を備える。第一のエリア51には、顧客の氏名と生年月日が表示される。第一のエリア51は、ページごとに常に表示される。第2のエリア52と第3のエリア53は、ページをまたぐことがある。第二のエリア52には、顧客が加入している「生命保険」が表示され、第三のエリア53には、顧客が加入している「損害保険」が表示される。
【0051】
第二のエリア52と第三のエリア53では、「あああ太郎」が加入している保険が、一保険ごとに、太い囲い枠で囲われて表示される(図13の符号54A~54C,54D~54Fを参照)。
【0052】
囲い枠(54A~54F)では、一番左の第一表示項目541に「目的」または「車名」が表示される。「車名」は自動車保険が表示される場合のみ表示され、その他は「目的」で表示される。第一表示項目541の右に表示される第二表示項目542には「保険種目」と「証券番号」が表示され、その右に表示される第三表示項目543には、第二のエリア52(生命保険)では「保険期間」と「払込終了日」が、第三のエリア53(損害保険)では「保険期間」と「保険満了日」が表示される。その右に表示される第四表示項目544には「契約内容」が表示される。第四表示項目544(契約内容)は、複数行のボックスとして構成され、一行目に、主契約の内容が表示され、主契約の内容以降に、特約の内容が表示される。第四表示項目544の下には、第五表示項目545として「保険会社」「払込方法」「年間保険料」が表示される。第五表示項目545は、第四表示項目544にぶらさがるように表示される。
【0053】
第一表示項目541~第五表示項目545はそれぞれ、契約情報テーブル37から読み出される。同じ保険でも、第一表示項目541の「目的」ごとに補償内容が異なる場合は、囲い枠54Cや囲い枠54Eのように、第一表示項目541~第四表示項目544が複数に表示された上で最も下の行に第五表示項目545がぶらさがるように表示される。自動車保険の場合は、囲い枠54Fのように、第四表示項目544に、さらに「登録番号」「非保険者」「等級」が表示される。
【0054】
保険加入状況一覧50は、代理店端末12の表示部13またはプリンタに、A4サイズ縦向きの印刷レイアウトで出力され、ヘッダーには保険加入状況一覧50の作成日、フッターにはページ番号が付された状態で出力される。
【0055】
(保険管理システムの利用)
次に、以上の構成からなる保険管理システム1を利用した、保険管理方法を説明する。図14は、保険管理のワークフローを示すものであり、図14の(A)は保険管理システム1を利用するための準備フローチャート、図14の(B)は保険管理システム1を利用するフローチャートである。
【0056】
準備フローチャート(図14の(A))では、代理店端末12から保険管理システム1が起動され、トップページ121から新規お客様登録ボタン121Aが押されると、システムはステップS1に移行して、代理店端末12に顧客カード122が表示され、顧客カード122の作成が許容される。作業員が入力を終えて追加ボタン122Zを押すと、システムはステップS2に移行して、顧客管理テーブル31、顧客情報テーブル32、任意で家族情報テーブル33、任意で口座情報テーブル34、任意で送付先情報テーブル35、任意で子会社管理テーブル36に、顧客情報が記憶される。次に、システムはステップS3に移行して、契約情報入力フォーム123の入力を許容する。作業員が入力を終えて追加ボタン123Zを押すと、システムはステップS4に移行して、契約情報テーブル37に保険契約情報を記憶して、システムを終了する。
【0057】
システム利用のフローチャート(図14の(B))では、代理店端末12から保険管理システム1が起動され、トップページ121からお客様検索ボタン121Bが押されると、システムはステップS11に移行して、代理店端末12に顧客カードの検索ページ124が表示される。作業員が条件入力して検索ボタン124Zを押すと、システムはステップS12に移行して、結果表示エリア124Aに顧客候補リスト124Xを表示する。作業員が参照したい顧客を選び、その顧客カード122の契約情報ボタン122Pを押すと、システムはステップS13に移行して、結果表示エリア124Aに顧客が加入している保険の保険検索結果125を表示する。作業員が抽出条件選択エリア126で抽出条件設定すると、システムはステップS14に移行して、抽出条件に応じて保険検索結果125を絞る。作業員が印刷ボタン126Zを押すと、システムはステップS15に移行して、ステップS14で抽出した保険検索結果125に挙がっている全ての保険契約情報を、保険加入状況一覧50として出力する。
【0058】
(作用効果)
以上、本実施の形態の保険管理システム1によれば、保険代理店Aの顧客が加入している複数の保険について、保険代理店Aは、保険加入状況一覧50を出力することができる。その保険加入状況一覧50では、顧客が加入している保険について、保険会社を問わず、また、生命保険と損害保険が一元化されて、レポート形式で出力される。
【0059】
保険加入状況一覧50では、生命保険と損害保険が共通の形式(第一表示項目541~第五表示項目545)で出力され、生命保険のように基本事項を統一的にまとめにくい損害保険についても、生命保険と同等の情報量に整理されて出力される。
【0060】
保険加入状況一覧50には、顧客が特に知りたい情報のみが記載されるように項目が選定されており、保険の「目的」(自動車保険の場合は「車名」)、「保険種類」「証券番号」、「保険期間」と「払込終了日または満期日」、「契約内容」、「保険会社」「払込方法」「年間保険料」のみがピックアップされて出力される。
【0061】
保険加入状況一覧50の「契約内容」には、一行目に主契約の内容が表示され、以降に特約の内容が表示されるようになっており、特約も含めたレポートとして出力される。
【0062】
特に、特約については、基本事項の記載に留まらず、「特約内容入力ボックス123R」(図8参照)を介して、保険代理店Aの作業員がその顧客にとって重要と思い選定した特約が記載される仕組みとなっている。このため顧客は、保険加入状況一覧50さえ見れば、自分にとって重要な特約を確認できるので、別資料で特約内容を見返す必要がない。
【0063】
「特約内容」に記載される内容ワードは、特約内容テーブル42(図9参照)に、保険種類に応じて情報が蓄積され、セレクトボックス123R´(図8参照)で過去の入力ワードが参照できる仕組みとなっている。このため作業員にとってはセレクトボックス123R´が入力ガイドとなり、また、作業員ごとの入力のバラつき、漏れ、表記揺れが生じるのを防ぐことができる。
【0064】
保険管理システム1の利用において、作業員は抽出条件選択エリア126で抽出条件設定することができる。このため、保険代理店が顧客からよく尋ねられることに、顧客自身が現在何の保険に加入しているか、全加入状況を知りたいということがあるが、作業員は、このような顧客からの要求に対して、抽出条件選択エリア126(図12参照)において、法人区分ソートボタン126A、顧客名ソートボタン126B、保険区分ソートボタン126C、保険種類ソートボタン126Dを「全て」として抽出すれば、顧客自身および顧客の会社が加入している保険についての全ての一覧を、すぐに顧客に提供することができる。また、保険代理店Aは、顧客に有事のことがあったときにはすぐに保険加入状況一覧50を出力して、どの保険請求が使えるのかを顧客にアドバイスすることができる。
【0065】
また、この際、子会社非表示ボタン126Fを備えているので、チェックの有無で子会社の保険を含む/含めないをすぐに選択することができる。例えば、ある物件の火災保険は親会社/子会社/どの子会社で加入したか、共用車について自動車保険は親会社/子会社/どの子会社で加入したか、のような質問に対して、保険代理店Aは、子会社非表示ボタン126Fの操作で、すぐに情報を提供することができる。
【0066】
このように、実施の形態の保険管理システム1は、保険代理店の使用に馴染むように構成されており、保険代理店が顧客から受ける要求に応えやすいように構成されている。また、保険管理システム1は、顧客情報とその保険契約情報を、担当した保険営業員だけではなく保険代理店全体で扱えるように構築されているため、保険代理店Aの事業承継においても効果を発揮し、引継ぎが容易に可能となる。
【0067】
(変形例)
実施の形態の好適な変形例を述べる。図15は変形例の保険管理のワークフローを示すものであり、変形例に係る保険管理システム1を利用するフローチャートである。実施の形態と同一の文言については、同一の符号を用いて説明を割愛する。変形例では、ステップS11からステップS14で、保険加入状況一覧50に記載される保険が絞られ、作業員が印刷ボタン126Zを押すと、システムはステップS15´に移行する。ステップS15´で、サーバ制御部112は、ステップS14で抽出した保険検索結果125に挙がっている各保険契約情報について、保険加入状況一覧50の第四表示項目544(契約内容)の特約内容に記載される内容ワードについて、重複がないかをチェックする。次にステップS16´で、サーバ制御部112は、内容ワードに重複がある場合は、例えばその重複する内容ワードを赤字にするなど強調して、保険加入状況一覧50を出力する。或いは、重複する内容ワードを持つ保険契約情報らを、保険加入状況一覧50の後に、別ページにレポート出力するようにしてもよい。この変形例によれば、例えば自動車保険と火災保険で弁護士特約が重複していた場合、または自動車保険と障害保険と火災保険で生活賠償特約が重複していた場合などに、保険加入状況一覧50で重複が指摘された状態で出力されるので、保険代理店Aは、重複があること、重複の解消案などについて、保険加入状況一覧50を用いて顧客にアドバイスすることができる。
【0068】
以上、本発明の好ましい実施の形態および変形例を述べたが、これらを当業者の知識に基づいて改変および組み合わせることは可能であり、そのような形態も本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
1…保険管理システム, 11…保険管理サーバ, 12…代理店端末, 31…顧客管理テーブル, 32…顧客情報テーブル, 36…子会社管理テーブル, 37…契約情報テーブル, 42…特約内容テーブル, 50…保険加入状況一覧, 122…顧客カード, 123R´…セレクトボックス 541~545…第一表示項目~第五表示項目
【要約】      (修正有)
【課題】保険代理店が用いるのに好適な保険管理システム、方法、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】保険管理サーバ(11)と複数の代理店端末都が通信ネットワークを介して接続されている保険管理システムにおいて、保険管理サーバは、前記代理店端末が作成した顧客カードに基づき、顧客管理テーブル(31)と、顧客情報テーブル(32)と、契約情報テーブル(37)を記憶し、前記代理店端末から検索された顧客を、前記顧客情報テーブルに基づき特定し、前記契約情報テーブルを参照して、当該顧客が加入している保険について、生命保険と損害保険を一覧にした保険加入状況一覧を、前記代理店端末に出力する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15