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特許7378055通信装置、サブ通信システム、通信システム、通信方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】通信装置、サブ通信システム、通信システム、通信方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20231106BHJP
【FI】
G08B17/00 C
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019124063
(22)【出願日】2019-07-02
(65)【公開番号】P2021009627
(43)【公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 健司
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-047352(JP,A)
【文献】特開2008-136118(JP,A)
【文献】特開2018-013862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 17/00
H04W 52/02
H04W 74/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1装置への信号の送信と、第2装置からの信号を受信する受信動作を間欠的に行う間欠受信と、を行う通信部を備え、
前記通信部は、前記第1装置への信号を送信する送信機会が発生した場合に、前記間欠受信を少なくとも1回行ってから、前記第1装置への信号を送信する、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通信部は、前記送信機会が発生した場合に、前記間欠受信を完了してから、前記第1装置への信号を送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信部は、前記送信機会が発生した場合に、前記間欠受信で受信した信号に関連する一連の処理が完了してから、前記第1装置への信号の送信を行う、
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記送信機会は、前記第1装置への送信に失敗した信号を再度送信する機会を含む、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第1装置との通信は、前記第2装置との通信よりも優先度が低い、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記間欠受信の周期よりも、前記第1装置への信号の送信周期が長い、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項7】
前記通信部は、前記第1装置への信号の送信モードを第1送信モードと第2送信モードとのいずれかに切替可能であり、
前記第1送信モードでは、前記間欠受信を少なくとも1回行ってから前記第1装置への信号を送信し、
前記第2送信モードでは、前記第1装置への信号の送信のための送信期間を所定の周期で繰り返す、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記通信部は、前記第2送信モードでは、前記送信期間である第1期間と、前記第2装置との間で時分割通信を行う第2期間とを交互に繰り返す、
ことを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信部は、前記第2送信モードでは、前記第1装置への信号の送信を、前記送信機会が発生した後の最初の前記第1期間で行う、
ことを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記通信部が消費する電流に制限が設けられている、
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項11】
前記第1装置との通信に使用する第1周波数帯と、前記第2装置との通信に使用する第2周波数帯とが互いに異なる、
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の通信装置と、
前記第2装置と、を備える、
ことを特徴とするサブ通信システム。
【請求項13】
請求項12に記載のサブ通信システムと、
前記第1装置と、を備える
ことを特徴とする通信システム。
【請求項14】
第1装置への信号の送信と、第2装置からの信号の受信と、を行う通信装置の通信方法であって、
前記第1装置への信号を送信する送信機会が発生していない場合には、前記第2装置からの信号を受信する受信動作を間欠的に行う間欠受信を行い、
前記第1装置への信号を送信する送信機会が発生した場合には、前記間欠受信を少なくとも1回行ってから、前記第1装置への信号を送信する、
ことを特徴とする通信方法。
【請求項15】
1以上のプロセッサに、請求項14に記載の通信方法を実行させるための、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に通信装置、サブ通信システム、通信システム、通信方法、及びプログラムに関し、より詳細には、間欠受信を行う通信装置、これを備えたサブ通信システム、通信システム、通信方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、火災を感知する複数の火災感知器(通信装置、第2装置)と、火災感知器との間で電波を媒体とする無線通信を行う受信装置(第1装置)とを有する火災報知システム(通信システム)がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の火災報知システムにおいて、火災感知器は、感知部と無線送受信部と制御部とを備えている。感知部は、火災に伴って発生する温度変化や煙を検出することで火災を感知する。無線送受信部は、受信装置との間で無線信号を送受信する。制御部は、少なくとも感知部で火災が感知されたときに無線送受信部を制御して火災感知情報を無線信号により送信させる。
【0004】
受信装置は、無線送受信部と制御部とを備えている。無線送受信部は、火災感知器との間で無線信号を送受信する。制御部は、無線送受信部を制御するとともに無線送受信部で受信する無線信号から火災感知情報を得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2006-343983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通信装置(火災感知器)が、第1装置(受信装置)と異なる第2装置(他の火災感知器)とも通信が可能に構成されている場合、第1装置との通信タイミングと、第2装置との通信タイミングとが、時間的に重なる又は近接するおそれがあった。この場合、通信装置は、第1装置との通信によって、第2装置との通信が遅れるおそれがあった。
【0007】
本開示は、上記事由に鑑みてなされており、その目的は、第1装置との通信によって、第2装置との通信が遅れることを抑制することができる通信装置、サブ通信システム、通信システム、通信方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る通信装置は、通信部を備える。前記通信部は、第1装置への信号の送信と、第2装置からの信号を受信する受信動作を間欠的に行う間欠受信と、を行う。前記通信部は、前記第1装置への信号を送信する送信機会が発生した場合に、前記間欠受信を少なくとも1回行ってから、前記第1装置への信号を送信する。
【0009】
本開示の一態様に係るサブ通信システムは、前記通信装置と、前記第2装置と、を備える。
【0010】
本開示の一態様に係る通信システムは、前記サブ通信システムと、前記第1装置と、を備える。
【0011】
本開示の一態様に係る通信方法は、第1装置への信号の送信と、第2装置からの信号の受信と、を行う通信装置の通信方法である。前記第1装置への信号を送信する送信機会が発生していない場合には、前記第2装置からの信号を受信する受信動作を間欠的に行う間欠受信を行う。前記第1装置への信号を送信する送信機会が発生した場合には、前記間欠受信を少なくとも1回行ってから、前記第1装置への信号を送信する。
【0012】
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、前記通信方法を実行させるための、プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、第1装置との通信によって、第2装置との通信が遅れることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る通信装置を備えるサブ通信システム及び通信システムの概略的なブロック図である。
図2図2は、同上の通信装置における第1送信モードの動作フローチャートである。
図3図3は、同上の通信装置における第2送信モードの動作フローチャートである。
図4図4は、同上の通信システムの第1動作例の動作説明図である。
図5図5は、同上の通信システムの第2動作例の動作説明図である。
図6図6は、同上の通信システムの第3動作例の動作説明図である。
図7図7は、同上の通信装置における時分割通信動作の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施形態)
以下、本開示の一実施形態について説明する。下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。また、下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0016】
(1)概要
本実施形態の通信システム10のブロック図を図1に示す。本実施形態の通信システム10は、第1装置1と、サブ通信システム20とを備えている。サブ通信システム20は、通信装置2Aと、第2装置(通信装置2B,2C)とを備えている。サブ通信システム20における通信装置2の上限台数は、例えば15台である。以下の説明において、3台の通信装置2を区別して説明する場合、通信装置2A,2B,2Cと記載する場合もある。
【0017】
第1装置1は、複数の通信装置2A,2B,2Cのうち予め設定された1台の通信装置(例えば通信装置2A)と無線通信が可能に構成されている。なお本実施形態では、通信装置2Aと第1装置1との通信は、第1装置1から通信装置2Aへ肯定応答(ACK:acknowledgement)を送信する場合を除いて、通信装置2Aから第1装置1への一方向の通信としている。肯定応答は、信号を正常に受信したことを送信相手に通知する受信確認用の信号である。また、複数の通信装置2A,2B,2Cは、他の通信装置2と無線通信が可能に構成されている。なお、図1における破線の矢印は、無線信号の伝送経路を表している。
【0018】
以下の説明では一例として、通信システム10を戸建住宅に適用する場合を例示するが、通信システム10が適用される建物は、戸建住宅に限らず、例えば集合住宅、又は事務所や店舗等の非住宅であってもよい。
【0019】
本実施形態では、各通信装置2は、火災が発生したときに警報を発生する火災警報器で構成されている。通信装置2は、火災の発生を検知した場合、警報を発生し、かつ火災が発生した旨を他の通信装置2に通知する。通信装置2は、他の通信装置2から火災の発生通知を受け取ると警報を発生する。通信装置2A~2Cのうち通信装置2Aは、自機が火災の発生を検知するか、又は、他の通信装置2B,2Cから火災の発生が通知されると、火災の発生を第1装置1に通知する。第1装置1は、通信装置2Aからの火災の発生通知を受け取ると、ネットワークNTを介してサーバ3に火災の発生を通知する。
【0020】
本実施形態の通信システム10では、各通信装置2が同期通信を行うように構成されている。各通信装置2は、消費電力の低減を図るために、信号の受信動作を間欠的に行う間欠受信を行うように構成されている。通信装置2Aは、各通信装置2が信号を送受信するタイミングを規定するための同期信号としてビーコン信号を他の通信装置2B,2Cに送信する。各通信装置2は、他の通信装置2が間欠受信における受信動作を行っているタイミングで、他の通信装置2へ信号を送信する。通信装置2Aは、例えば生存確認のための信号、又は電池の残容量情報等を通知するための信号を、任意のタイミング(例えば1日に数回程度)で第1装置1へ送信する。
【0021】
ここで、通信装置2は通信部23を備える。通信部23は、第1装置1への信号の送信と、第2装置(他の通信装置2B,2C)からの信号を受信する受信動作を間欠的に行う間欠受信と、を行う。通信部23は、第1装置1への信号を送信する送信機会が発生した場合に、間欠受信を少なくとも1回行ってから、第1装置1への信号を送信する。したがって、通信装置2は、第1装置1への信号の送信によって第2装置(他の通信装置2B,2C)との通信が遅れることが抑制される。これにより、例えば火災が発生した際に、火災の発生を検知した通信装置2から他の通信装置2への火災の発生通知が遅れることが抑制される。
【0022】
(2)詳細
以下に、本実施形態の通信システム10の詳細について説明する。
【0023】
(2.1)第1装置
まず、第1装置1の構成について説明する。第1装置1は、ネットワークNTとサブ通信システム20との間で通信を中継するゲートウェイの機能を有する。第1装置1は、例えば、戸建住宅におけるエネルギーの使用量を管理するエネルギーマネジメントシステムのコントローラによって実現される。
【0024】
第1装置1は、通信装置2A、及びサーバ3と通信する機能を有する通信装置である。第1装置1は、商用電源を電源として動作するように構成されている。第1装置1は、制御部11と、第1通信部12と、第2通信部13とを備えている。
【0025】
制御部11は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部11は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部11として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、プログラムは、PLC通信(PLC: Power Line Communication)を介したインターネット回線を通じてサーバから提供されてもよいし、無線通信を通じてサーバから提供されてもよい。
【0026】
制御部11は、第1通信部12及び第2通信部13を制御する。
【0027】
第1通信部12は、電波を媒体とする無線信号を送信及び受信することにより、通信装置2Aと通信するように構成されている。第1通信部12は、アンテナと、送信回路と、受信回路とを有している。送信回路は、制御部11から入力されたデータを無線信号に変調し、アンテナを介して送信する。受信回路は、アンテナを介して受信した無線信号を復調し、復調したデータを制御部11に出力する。第1通信部12は、例えば日本国の電波法施工規則第6条第4項第2号に規定される「特定小電力無線局」に準拠して無線信号を送信及び受信する。第1通信部12は、例えば920MHz帯の電波を利用して無線通信を行う。
【0028】
第2通信部13は、サーバ3と通信可能な通信インターフェースである。第2通信部13は、例えばルータ等を介してネットワークNT(例えばインターネット回線)に接続されており、ネットワークNTを介してサーバ3と通信するように構成されている。第2通信部13は、制御部11から入力されたデータをサーバ3に送信する。また、第2通信部13は、サーバ3から受信したデータを制御部11に出力する。なお、第1通信部12と第2通信部13とは、2つの通信方式で通信可能な1つの通信デバイスによって実現されてもよい。
【0029】
制御部11及び第1通信部12は、通信装置2Aからの信号を常に受信可能に構成されており、通信装置2Aからの信号を正常に受信すると、制御部11は、第1通信部12から通信装置2AへACKを送信させるように構成されている。
【0030】
また、制御部11は、第1通信部12が通信装置2Aからの火災警報メッセージを含む通知信号を受信した場合、火災が発生した旨を第2通信部13を介してサーバ3に通知する。
【0031】
(2.2)通信装置
次に、通信装置2の構成について説明する。通信装置2は、火災の発生を検知したときに火災警報を発生する機能と、他の通信装置2と通信する機能と、を有する火災警報器である。通信装置2は、例えば、住宅(戸建住宅、集合住宅)の部屋、廊下等の天井に設置される。通信装置2は、例えば乾電池等の電池を電源として動作するように構成されている。
【0032】
本実施形態ではサブ通信システム20が3台の通信装置2A~2Cを備えている。3台の通信装置2A~2Cのうち通信装置2Aが第1装置1と通信する通信装置(サブ通信システム20における親機)であり、他の通信装置2B,2Cが第2装置(サブ通信システム20における子機)である。ここで、親機として機能する通信装置2Aは、他の通信装置2B,2Cの全てと通信できる位置に設置されていることが好ましい。なお、第1装置1が通信する通信相手が通信装置2Aのみに設定されていることは必須ではなく、例えば第1装置1が、複数の通信装置2A~2Cのうちのいずれかを通信相手に指定してもよい。
【0033】
ここで、複数の通信装置2は、少なくとも1つの他の通信装置2と通信可能な位置に設置されていることが好ましい。通信装置2は、複数の通信装置2の全てが連動して火災警報を発生させることができるように、他の通信装置2からの連動信号を受信した場合、この連動信号を、火災警報を発生していない通信装置2に中継する。これにより、例えば障害物等によって、ある2つの通信装置2の間で通信が正常に行えない場合であっても、他の通信装置2を経由して連動信号を受信することで、複数の通信装置2の全てが連動して火災警報を発生させることができる。
【0034】
以下では、通信装置2Aとして用いられる通信装置2の構成について説明する。なお、通信装置2Aが第1装置1と通信する親機として機能するのに対して、通信装置2B,2Cは第1装置1と通信する機能を備えていない。つまり、通信装置2B,2Cは、通信部23が、第1装置1とは通信せず、他の通信装置2との間で通信を行う点で相違しており、この点を除いては通信装置2Aと共通の構成を有しているので、通信装置2B,2Cについては説明を省略する。
【0035】
通信装置2Aは、火災検知部21と、制御部22と、通信部23と、報知部24とを備えている。
【0036】
火災検知部21は、火災の発生に伴う煙を検出し、煙の発生量(濃度)に応じて検知量(例えば電圧値)が変化するように構成されている。煙を検出する方式として、例えば発光素子から照射された光が煙の粒子に反射されて生じる散乱光を受光素子が検出することにより、煙の発生を検出する光電式等がある。もちろん、火災検知部21は、火災の発生に伴う熱に応じて、火災の発生を検知する感熱式で構成されていてもよい。火災検知部21は、検知量と、予め火災検知部21にて設定された閾値とを比較し、検知量が閾値を上回れば、火災が発生したと検知する。
【0037】
制御部22は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部22は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが、例えば不揮発性メモリからなる記憶部25に記憶された適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部22として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、プログラムは、無線通信を通じてサーバから提供されてもよい。制御部22は、通信部23及び報知部24を制御する。
【0038】
通信部23は、電波を媒体とする無線信号を送信及び受信する。通信部23は、第1装置1、及び他の通信装置2と通信するように構成されている。通信部23は、アンテナと、送信回路と、受信回路とを有している。送信回路は、制御部22から入力されたデータを無線信号に変調し、アンテナを介して送信する。受信回路は、アンテナを介して受信した無線信号を復調し、復調したデータを制御部22に出力する。通信部23は、第1装置1との通信では、特定小電力無線局に準拠して無線通信を行っており、例えば920MHz帯の電波を利用して無線通信を行う。通信部23は、他の通信装置2との通信では、例えば電波法施工規則第6条第4項第3号に規定される「小電力セキュリティシステムの無線局」に準拠して無線通信を行っており、例えば426MHzの周波数帯の電波を利用して無線通信を行う。すなわち、本実施形態の通信装置2Aでは、第1装置1との通信に使用する第1周波数帯と、第2装置(通信装置2B,2C)との通信に使用する第2周波数帯とが互いに異なっている。具体的には、第1周波数帯は920MHz帯、第2周波数帯は426MHz帯であり、第1周波数帯は第2周波数帯の2倍以上である。
【0039】
報知部24は、制御部22が指定するブザー音を鳴動するブザーと、制御部22が指定する音声メッセージを再生するスピーカとを備えている。
【0040】
ここで、第1装置1と通信装置2Aとの間における通信のプロトコルと、通信装置2Aと他の通信装置2B,2Cとの間における通信のプロトコルとは、互いに異なるプロトコルである。したがって、制御部22は、2つのプロトコルを切り替えつつ、通信部23に第1装置1又は他の通信装置2B,2Cと通信を行わせている。
【0041】
制御部22は、通信部23から他の通信装置2B,2Cにビーコン信号を送信することにより、他の通信装置2B,2Cと同期をとり、ビーコン信号を送信したタイミングを基準として通信部23が信号を送受信するタイミングを規定する。具体的には、制御部22は、通信部23がビーコン信号を送信したタイミングを基準として、他の通信装置2B,2Cからの信号を受信する受信動作を行うタイミングを規定する。ここで、制御部22は、所定の周期T1(図4参照)が経過するごとに通信部23からビーコン信号S1を送信させている。周期T1は例えば約10秒であり、通信部23が他の通信装置2B,2Cから信号を受信する受信期間T3は例えば約4秒である。なお、ビーコン信号S1を毎回送信することは必須ではない。例えば、通信装置2Aが、ビーコン信号S1を1日に数回(例えば1~3回)程度の間隔で送信し、通信装置2Aを含む全ての通信装置2が、ビーコン信号S1の送信タイミングを基準にして例えば10秒間隔で設定された受信期間T3に間欠受信を行えばよい。ここで、複数の通信装置2のいずれかで火災検知部21が火災の発生を検知した場合、当該通信装置2は、間欠受信の受信期間T3において連動信号を送信する動作を行う。受信期間T3において連動信号を受信した通信装置2は火災警報を発生するので、複数の通信装置2の全てが連動して火災警報を発生することができる。
【0042】
また、制御部22は、通信部23から他の通信装置2B,2Cへ信号を送信させる場合、他の通信装置2B,2Cが間欠受信の受信動作を行っているタイミングで、通信部23から信号を送信させる。
【0043】
また、制御部22は、通信部23から第1装置1への信号を送信する送信機会が発生した場合、通信部23が他の通信装置2と行う間欠受信を少なくとも1回行ってから、第1装置1への信号を送信させる。例えば、制御部22は、第1装置1に状態通知信号を送信する送信機会を1日に数回程度発生する。ここで、状態通知信号は、サブ通信システム20の動作状態を第1装置1に通知するための信号である。状態通知信号には、サブ通信システム20が備える複数の通信装置2A~2Cでの異常の有無を示す信号、及び、通信装置2A~2Cが備える電池の残容量を表す残容量情報のうち少なくとも一方の情報が含まれる。また、第1装置1への信号を送信する送信機会には、ある信号を1回目に送信する機会と、第1装置1への送信に失敗した信号を再送信する機会とが少なくとも含まれる。また、第1装置1への信号を送信する送信機会は確認信号を送信する機会を含んでもよい。確認信号とは、送信したい信号を所定の再送回数だけ再送信しても信号の送信に失敗した場合に、通信装置2Aと第1装置1との間の通信状態の確認を要求するために送信される信号である。
【0044】
また、火災検知部21が火災の発生を検知した場合、制御部22は、報知部24を制御して火災警報を出力させる。火災警報とは、住人等に火災の発生を報知する警報である。具体的には、制御部22は、火災検知部21が火災の発生を検知した場合、報知部24のブザーにブザー音を鳴動させたり、あるいは報知部24のスピーカに「火事です」等の音声メッセージを再生させたりする。
【0045】
また、制御部22は、火災検知部21が火災の発生を検知すると、通信部23を制御して第1装置1、及び他の通信装置2B,2Cへ信号を送信させる。具体的には、制御部22は、火災検知部21が火災を検知した場合、まず通信部23から他の通信装置2B,2Cに、火災が発生した旨を通知する火災警報メッセージを含む連動信号を送信させる。制御部22は、通信装置2B,2Cが間欠受信の受信動作を行っているタイミングで、通信装置2B,2Cに火災警報メッセージを含む通知信号を送信させる。ここにおいて、制御部22は、他の通信装置2B,2Cの間欠受信において連動信号を受信しやすいように、通信部23から連動信号を連続的に送信させてもよい。他の通信装置2B,2Cへの火災警報メッセージの送信が完了すると、制御部22は、通信部23から第1装置1へ火災警報メッセージを含む通知信号を送信させており、第1装置1を介してサーバ3に火災の発生を通知することができる。
【0046】
また、制御部22は、通信部23が間欠受信を行う場合に他の通信装置2B,2Cからの連動信号を受信した場合、報知部24を制御して火災警報を出力する。すなわち、複数の通信装置2のうち少なくとも1台の通信装置2が火災を検知した場合、複数の通信装置2の全てが連動して火災警報を発生させる。また、制御部22は、通信部23から第1装置1へ火災警報メッセージを含む通知信号を送信させており、第1装置1を介してサーバ3に火災の発生を通知することができる。
【0047】
また、制御部22は、他の通信装置2との通信状態を確認する確認信号を、通信部23から他の通信装置2B,2Cへ送信させる。制御部22は、確認信号を、例えば1日に0.9回程度の頻度で、他の通信装置2B,2Cが間欠受信の受信動作を行っているタイミングに、通信部23から他の通信装置2B,2Cへ送信させる。他の通信装置2B,2Cが間欠受信において確認信号を受信しやすいように、確認信号のパケット長は、比較的長く設定されていることが好ましい。本実施形態では、確認信号は、パケット長が例えば数秒以下であり、通信速度が例えば4.8〔kbps〕である。これにより、通信装置2Aと通信装置2B,2Cと間で同期ずれが生じている場合であっても、通信装置2B,2Cが通信装置2Aからの確認信号を受信しやすくなる。通信装置2B,2Cは、通信装置2Aからの確認信号を正常に受信すると、肯定応答(ACK)を通信装置2Aに送信させる。通信装置2Aの制御部22は、通信部23が他の通信装置2B,2Cからの肯定応答(ACK)を受信することにより、他の通信装置2B,2Cとの間の通信状態が正常であることを把握することができる。なお、通信装置2Aの制御部22は、確認信号の送信後に通信部23が他の通信装置2B,2Cからの肯定応答を受信できない場合、他の通信装置2B,2Cとの間の通信状態が正常ではないと判断する。
【0048】
ここにおいて、通信装置2Aが他の通信装置2B,2Cに送信する連動信号は、他の通信装置2B,2Cが間欠受信の受信動作を行っているタイミングに送信される。この連動信号は、複数の通信装置2の全ての報知部24から火災警報を出力させ、住人に火災の発生を報知するための信号であるので、通信装置2が送信する他の信号に比べて緊急性が高い。つまり、通信装置2Aと第2装置である他の通信装置2B,2Cとの通信は、通信装置2Aと第1装置1との通信よりも優先度が高い。換言すれば、通信装置2Aと第1装置1との通信は、通信装置2Aと第2装置(通信装置2B,2C)との通信よりも優先度が低くなっている。ここでいう優先度とは、通信の優先順位を決めるための度合いである。通信装置2Aと第2装置である他の通信装置2B,2Cとの通信は、通信装置2Aと第1装置1との通信よりも優先度が高いので、通信装置2Aと第1装置1との間の通信は、通信装置2Aと第2装置との通信を妨げないよう、後回しにされている。
【0049】
また、間欠受信の周期よりも、第1装置1への信号の送信周期が長いので、間欠受信を優先して、第1装置1への信号の送信を送らせた場合でも、次の送信タイミングが来る前に第1装置1への信号を送信することができる。
【0050】
(2.3)別のサブ通信システム
また、本実施形態の通信システム10は、サブ通信システム20とは別のサブ通信システム200を備えている。サブ通信システム200は、サブ通信システム20と同様に、複数の通信装置を備えている。サブ通信システム200では、各通信装置が、火災検知部21の代わりにCO(一酸化炭素)検知部を備えている。つまり、サブ通信システム200では、各通信装置が、一酸化炭素の発生を検知する機能を有する一酸化炭素警報器である。これらの通信装置(一酸化炭素警報器)は、例えば戸建住宅の地下室や車庫の天井に設置される。なお、CO検知部以外の構成についてはサブ通信システム20の通信装置2と同様であり、ここではCO検知部についてのみ説明し、その他の構成については説明を省略する。
【0051】
CO検知部は、一酸化炭素を検出し、一酸化炭素の発生量(濃度)に応じて検知量(例えば電圧値)が変化するように構成されている。一酸化炭素の検出方法としては、例えば電気化学式、接触燃焼式、半導体式等がある。電気化学式は、酸化還元反応により生じる化学反応エネルギーを電気エネルギーに変換することで、一酸化炭素の発生量を検出する方式である。接触燃焼式は、検知素子に一酸化炭素が反応して燃焼することによる検知素子の抵抗値の増大に伴う電圧の変化により、一酸化炭素の発生量を検出する方式である。半導体式は、金属酸化物半導体の表面でのガス吸着による電気伝導度の変化により、一酸化炭素の発生量を検出する方式である。CO検知部は、検知量と、予めCO検知部に設定された閾値とを比較し、検知量が閾値を上回れば、一酸化炭素が発生したと検知する。
【0052】
(3)動作例
次に、本実施形態の通信システム10(通信装置2)の第1~第3動作例について図2図6を参照して説明する。ここでは、1台の第1装置1と3台の通信装置2A,2B,2Cとの通信を例に説明する。
【0053】
また、図4図6では、第1装置1の「送信」が第1通信部12の送信回路の動作(斜線部が送信動作中)を示している。第1装置1の「送信」及び「受信」は第1通信部12の送信動作及び受信動作を示している。通信装置2A~2Cの「送信」が通信部23の送信動作を示し、通信装置2A~2Cの「受信」が通信部23の受信動作を示している。
【0054】
(3.1)第1動作例
本実施形態の通信システム10(通信装置2)の第1動作例について図2及び図4を参照して説明する。
【0055】
親機である通信装置2Aは、第2装置である通信装置2B,2Cへ、ビーコン信号S1を所定の第1周期T1で送信する。通信装置2Aは、ビーコン信号S1を送信したタイミングから所定時間T2が経過した後のタイミングを起点とする受信期間T3において、間欠受信の受信動作を行う。通信装置2B,2Cは、通信装置2Aからのビーコン信号S1を受信することにより、同期をとり、ビーコン信号S1を受信したタイミングを基準として、間欠受信の受信動作を行うタイミングを規定する。本動作例では、通信装置2A~2Cは、ビーコン信号S1を受信したタイミングから所定時間T2が経過した後のタイミングを起点とする受信期間T3において、間欠受信の受信動作を行う。通信装置2Aは、ビーコン信号S1を1日に数回(例えば1~3回)程度の間隔で送信すればよく、通信装置2Aを含む全ての通信装置2は、ビーコン信号S1の送信タイミングを基準にして例えば10秒間隔で設定された受信期間T3に間欠受信を行えばよい。ここで、複数の通信装置2のいずれかで火災検知部21が火災の発生を検知した場合、当該通信装置2は、間欠受信の受信期間T3において連動信号を送信する動作を行う。受信期間T3において連動信号を受信した通信装置2は火災警報を発生するので、複数の通信装置2の全てが連動して火災警報を発生することができる。
【0056】
ここで、時間t1において、状態通知信号を第1装置1に送信する送信機会E1が発生した場合、通信装置2Aの制御部22は、間欠受信が少なくとも1回行われるまでは、第1装置1への状態通知信号の送信を通信部23には実行させない。
【0057】
そして、送信機会E1が発生した後に間欠受信が1回行われると、通信装置2Aの制御部22は、状態通知信号S2を通信部23から第1装置1へ送信させる。第1装置1の第1通信部12が通信装置2Aからの状態通知信号S2を受信すると、制御部11は、第1通信部12から通信装置2Aに肯定応答S3を送信させる。通信装置2Aの制御部22は、状態通知信号S2の送信後に第1装置1から送信された肯定応答S3を受信すると、第1装置1への状態通知信号S2の送信が完了したと判断する。
【0058】
また、肯定応答S3を受信したタイミングから所定の休止期間が経過すると、親機である通信装置2Aは、通信装置2B,2Cへビーコン信号S1を送信して同期をとり、間欠受信の受信動作を行う。
【0059】
なお、通信装置2Aが第1装置1への状態通知信号S2の送信に失敗した場合、制御部22は、通信部23が肯定応答を受信できないことから、状態通知信号S2の送信に失敗したと判断する。この場合、制御部22は、状態通知信号S2を再度送信するのであるが、この再送信においても、間欠受信を少なくとも1回行った後に、状態通知信号S2の再送信を行えばよい。
【0060】
また、通信装置2が、例えば、920MHz帯の周波数を利用する特定小電力無線局に準拠して無線通信を行う場合、通信装置2は、他の無線局に対する混信を回避するためにキャリアセンスの機能を有している。通信装置2Aが、第1装置1へ状態通知信号S2を送信する場合、状態通知信号S2の送信前に、状態通知信号S2の送信に使用する無線チャンネルを他の無線局が使用しているか否かを確認する。無線チャンネルが使用中でなければ、通信装置2Aは、第1装置1へ状態通知信号S2を送信する。無線チャンネルが使用中であれば、通信装置2Aは、状態通知信号S2の送信を一旦中止し、所定時間後に無線チャンネルが使用されているか否かを再度確認し、無線チャンネルが使用中でなければ、状態通知信号S2を送信する。ここで、無線チャンネルが使用中であるために、状態通知信号S2を連続して所定回数送信できなかった場合、制御部22は、状態通知信号S2の送信に失敗したと判断する。この場合、制御部22は、状態通知信号S2を再度送信するのであるが、この再送信においても、間欠受信を少なくとも1回行ってから、状態通知信号S2の再送信を行えばよい。なお、868MHz帯の周波数を利用する特定小電力無線局に準拠した無線通信においてもキャリアセンスの機能がある。この通信方式を通信装置2が採用する場合、通信装置2は、他の無線局が無線チャンネルを使用中のため、状態通知信号S2を連続して所定回数送信できなかった場合、間欠受信を少なくとも1回行ってから、状態通知信号S2の再送信を行えばよい。
【0061】
なお、通信装置2Aは、再送信を所定回数繰り返しても状態通知信号S2の送信に失敗した場合、第1装置1との間の通信状態を確認するための確認信号を、間欠受信を少なくとも1回行った後に第1装置1に送信すればよい。確認信号は、例えば、通信装置2Aの生存通知のためのHelloパケットでもよい。
【0062】
ここで、第1装置1への信号を送信する送信機会が発生した場合の通信装置2Aの動作を図2のフローチャートに基づいて説明する。
【0063】
通信装置2Aの制御部22は、第1装置1への信号を送信する送信機会が発生すると(ST1)、間欠受信の受信処理が完了したか否かを示す完了フラグの値を「0」にセットする(ST2)。
【0064】
制御部22は、通信部23によって間欠受信が少なくとも1回行われると、完了フラグの値を「0」から「1」に書き換える。
【0065】
制御部22は、完了フラグの値が「1」であるか否かを判断し(ST3)、完了フラグの値が「1」になると(ST3:Yes)、第1装置1への信号の送信を通信部23に行わせる(ST4)。
【0066】
このように、第1装置1への信号の送信機会が発生した場合、制御部22は、完了フラグの値が「0」であれば第1装置1への信号の送信を実行させず、完了フラグの値が「1」になった後で第1装置1への信号の送信を実行させている。これにより、送信機会が発生した場合に、通信装置2Aの制御部22は、間欠受信の受信動作が少なくとも1回行われた後に第1装置1へ信号を送信する送信動作を実行する。したがって、通信装置2Aは、第1装置1への信号の送信によって第2装置である通信装置2B,2Cとの通信が遅れることが抑制される。これにより、例えば火災が発生した際に、火災の発生を検知した通信装置2から他の通信装置2への火災の発生通知が遅れることが抑制される。
【0067】
ここにおいて、通信装置2Aの通信部23は、送信機会E1が発生した場合に、間欠受信を完了してから、第1装置1への信号の送信を行えばよい。「間欠受信が完了」するとは、間欠的に信号を受信するための動作を行うことを意味し、実際に信号を受信することは必須ではなく、受信動作を行う受信期間T3において他の通信装置から信号が送信されない場合もある。
【0068】
(3.2)第2動作例
本実施形態の通信システム10(通信装置2)の第2動作例について図5を参照して説明する。なお、火災の発生前の動作は、第1動作例と同様であるので、その説明は省略する。
【0069】
本動作例では、時間t2において、通信装置2Aから第1装置1へ信号を送信する送信機会E1が発生した後に、間欠受信が1回完了するまでのタイミングで、通信装置2Bが火災の発生を検知している。
【0070】
通信装置2Bの火災検知部21が火災の発生を検知すると、通信装置2Bの制御部22は、報知部24から火災警報を発生させる。また、通信装置2Bの制御部22は、火災検知後の最初の間欠受信における受信動作のタイミングで連動信号S4を送信する。通信装置2A,2Cの制御部22は、それぞれ通信装置2Bからの連動信号S4を間欠受信の受信動作により受信すると、報知部24から火災警報を発生させる。これにより、通信装置2A~2Cが連動して火災警報を発生させる。
【0071】
そして、親機である通信装置2Aの制御部22は、連動信号S4の受信後に、火災が発生した旨を通知する発生通知信号S5を通信部23から第1装置1へ送信させる。第1装置1の第1通信部12が通信装置2Aから送信された発生通知信号S5を受信すると、第1装置1の制御部11は、第1通信部12から通信装置2Aに対して肯定応答S6を送信させる。通信装置2Aの通信部23が第1装置1からの肯定応答S6を受信すると、通信装置2Aの制御部22は、肯定応答S6を受信できたことから第1装置1に対して火災の発生を通知する発生通知信号S5を送信する移報処理が成功したと判断する。
【0072】
第2動作例では、送信機会E1が発生した後に火災が発生した場合、全ての通信装置2A~2Cから火災警報を出力させ、第1装置1に火災の発生通知を送信する処理を、送信機会E1で送信する予定の信号を送信する処理よりも優先させている。このように、火災警報を出力させ、第1装置1に火災の発生通知を送信する処理を優先的に行っているので、戸建住宅の住人への火災警報が遅れたり第1装置1への火災の通知が遅れたりする可能性を抑制できる。
【0073】
また、第2動作例において、通信装置2Aの通信部23は、送信機会E1が発生した場合に、間欠受信で受信した信号に関連する一連の処理が完了してから、第1装置1への信号の送信を行ってもよい。つまり、送信機会E1の発生後の間欠受信において、火災の連動信号S4を受信した場合、通信装置2Aの制御部22は、先ず、連動信号S4に関連する一連の処理(警報の出力処理、及び第1装置1への通知処理)を実行する。そして、連動信号S4に関連する一連の処理が完了した後に、通信装置2Aの制御部22は、送信機会E1において送信する予定の信号(例えば状態通知信号等)を第1装置1へ送信する。このように、通信部23は、間欠受信で受信した信号に関連する一連の処理が完了してから、第1装置1への信号の送信を行うので、間欠受信で受信した信号に関連して行われる処理が遅れる可能性を抑制できる。なお、間欠受信で受信した信号は、火災の発生を通知する連動信号に限定されず、異常な状態を通知する信号でもよい。
【0074】
(3.3)第3動作例
次に、本実施形態の通信システム10(通信装置2)の第3動作例について図3図6及び図7を用いて説明する。なお、火災の発生前の動作は、第2動作例と同様であるので、その説明は省略する。
【0075】
本動作例において、通信装置2Bの火災検知部21が火災の発生を検知すると、通信装置2Bの制御部22は、報知部24から火災警報を発生させる。また、通信装置2Bの制御部22は、火災検知後の最初の間欠受信における受信動作のタイミングで連動信号S4を送信する。通信装置2A,2Cの制御部22は、それぞれ通信装置2Bからの連動信号S4を間欠受信の受信動作により受信すると、報知部24から火災警報を発生させる。これにより、通信装置2A~2Cが連動して火災警報を発生させる。
【0076】
そして、親機である通信装置2Aの制御部22は、連動信号S4の受信後に、火災が発生した旨を通知する発生通知信号S7を通信部23から第1装置1へ送信させる。第1装置1の第1通信部12が通信装置2Aから送信された発生通知信号S7を受信すると、第1装置1の制御部11は、第1通信部12から通信装置2Aに対して肯定応答S8を送信させる。通信装置2Aの通信部23が第1装置1からの肯定応答S8を受信すると、通信装置2Aの制御部22は、肯定応答を受信できたことから第1装置1に対して火災の発生を通知する発生通知信号S7を送信する移報処理が成功したと判断する。
【0077】
親機である通信装置2Aの制御部22は、複数の通信装置2の全てが連動して火災警報を発生し、第1装置1への発生通知信号S7の送信に成功すると、通信部23に時分割通信(TDMA;Time Division Multiple Access)を実行させる。また、他の通信装置2B,2Cの制御部22も、火災警報を発生すると、通信部23に時分割通信を実行させる。具体的には、図6及び図7に示すように、火災警報の連動後は、通信装置2Aと第1装置1とが通信するための第1期間T21と、通信装置2同士が時分割通信を行うための第2期間T22とを含む期間T11が所定の周期で繰り返される。火災警報の連動後に、通信装置2Aにおいて第1装置1への信号を送信する送信機会が発生した場合、通信装置2Aから第1装置1へは第1期間T21において信号が送信される。ここで、第1期間T21の長さは例えば0.4〔S〕であり、第2期間T22の長さは例えば2.6〔S〕である。なお、複数の通信装置2A~2Cは、例えば通信装置2Aから送信されるビーコン信号に基づいて同期をとって、時分割通信を行えばよい。
【0078】
ここで、第1期間T21は、第1装置1への信号の送信期間T23と、データ干渉を防止するためのガード期間G1とを含む。送信期間T23は、通信装置2Aが第1装置1への信号を送信するための期間である。
【0079】
第2期間T22は、親機である通信装置2Aが通信を行うためのタイムスロットTs1と、最大で14台の第2装置(他の通信装置2)が通信を行うためのタイムスロットTs2~Tsnと、データ干渉を防止するためのガード期間G2とを含む。ここで、ガード期間G1,G2は信号を送信しない期間であり、ガード期間G1,G2の長さは例えば100〔mS〕である。また、タイムスロットTs1の長さは例えば100〔mS〕であり、タイムスロットTs2~Ts16の長さは、例えば160〔mS〕である。
【0080】
通信装置2Aは、送信期間T23において、第1装置1への信号の送信を行う。各通信装置2は、第2期間T22において、自装置(通信装置2)に割り当てられたタイムスロットで信号を送信することによって、他の通信装置2に信号を送信する。各通信装置2は、第2期間T22において、自装置(通信装置2)以外に割り当てられたタイムスロットでは、他の通信装置2からの信号を受信する受信動作を行う。
【0081】
このように、本実施形態の通信装置2では、通信部23は、第1装置1への信号の送信モードを第1送信モードと第2送信モードとのいずれかに切替可能である。第1送信モードは火災発生前の送信モードであり、第1送信モードでは、間欠受信を少なくとも1回行ってから第1装置1への信号を送信する。第2送信モードでは、第1装置1への信号の送信のための送信期間T23を所定の周期で繰り返す。第2送信モードは、例えば火災発生後の送信モードである。通信部23は、第2送信モードでは、第1装置1への信号の送信のための送信期間T23(第1期間)と、通信装置2Aと他の通信装置2B,2C(第2装置)との間で時分割通信を行う第2期間T22とを交互に繰り返す。第2送信モードでは、通信装置2Aと第1装置1との通信のための第1期間(送信期間T23)と、通信装置2の間の通信のための第2期間T22とが交互に繰り返される。
【0082】
第1送信モードでの通信装置2Aの動作は、上記実施形態で説明した動作と同じであるのでその説明は省略し、第2送信モードでの通信装置2Aの動作を図3に基づいて説明する。第2送信モードにおいて、サブ通信システム20で第1装置1へ送信すべき事象が発生した場合(ST11)、通信装置2Aの制御部22は、送信期間T23(第1期間)であるか否かを判断する(ST12)。第1期間でない場合(ST12:No)、制御部22は、通信部23から第1装置1への信号の送信を停止し、信号の送信待ちを行う。その後、第1期間がくると(ST12:Yes)、制御部22は、通信部23から第1装置1へ信号を送信させる。このように、第2送信モードにおいて、サブ通信システム20で第1装置1へ送信すべき事象が発生した場合、通信装置2Aの通信部23は、第1装置1への信号の送信を、送信機会が発生した後の最初の第1期間(送信期間T23)で行うことができる。よって、第2送信モードでは、送信機会が発生した場合に、間欠受信の受信動作が少なくとも1回行われるのを待つこと無く、第1装置1へ信号を送信することができ、第1装置1に対して速やかに信号を送信できる。
【0083】
(5)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0084】
また、通信装置2と同様の機能は、通信方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る通信方法は、第1装置1への信号の送信と、第2装置(通信装置2B,2C)からの信号の受信と、を行う通信装置2Aの通信方法である。この通信方法では、第1装置1への信号を送信する送信機会が発生していない場合には、第2装置(通信装置2B,2C)からの信号を受信する受信動作を間欠的に行う間欠受信を行う。また、第1装置1への信号を送信する送信機会が発生した場合には、間欠受信を少なくとも1回行ってから、第1装置1への信号を送信する。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムに、第1処理と、第2処理と、を実行させるためのプログラムである。
【0085】
上述の実施形態における通信装置2は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における通信装置2としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0086】
上記の実施形態では、通信装置2は、電池駆動のために通信部23が消費する電流に制限が設けられているような火災警報器で構成されているが、火災警報器に限らず、他の装置であってもよい。すなわち、通信装置2は、例えば、電池駆動のIoT(Internet of Things)機器でもよい。また、通信装置2は、電池で駆動されるものに限定されず、例えば、交流電源と照明負荷とに直列に接続される2線式の調光スイッチでもよい。2線式の調光スイッチは、交流電源と照明負荷とに直列に接続されており、照明負荷に流れる電流を位相制御することで照明負荷を調光する。このような調光スイッチでは、調光レベルが深くなると、交流電源の1周期内で照明負荷に電流を流す期間が短くなり、調光スイッチ自体の電力を確保するのが難しくなるので、通信部が消費する電流に制限が設けられる。このような2線式の調光スイッチにおいても、通信部が間欠受信を行うことによって、通信部が消費する電流を抑制しながら、第1装置1への信号の送信を行うことができる。
【0087】
また、上述した例では、通信装置2Aは、自装置と同様構成である他の通信装置2B,2Cを第2装置として通信を行うように構成されていたが、自装置とは異なる構成の装置を第2装置として通信を行ってもよい。
【0088】
また、サブ通信システム20は、火災警報器のみで構成されていたが、CO検知部を有するCO検知器が通信装置2として混在していてもよい。また、通信装置2は、火災検知部21とCO検知部との両方を備えた構成であってもよい。
【0089】
第1装置1は、異なるシステム(サブ通信システム20,200)が連動するように、この異なるシステム(サブ通信システム20,200)を構成する機器を制御するように構成されていてもよい。例えば、第1装置1は、通信装置2(火災警報器)から火災が発生した旨の通知信号を受信した場合、サブ通信システム200を構成する通信装置(CO検知器)に対して警報を発生させる指示を行う。
【0090】
(6)まとめ
以上説明したように、第1の態様の通信装置(2A)は、通信部(23)を備える。通信部(23)は、第1装置(1)への信号の送信と、第2装置(2B,2C)からの信号を受信する受信動作を間欠的に行う間欠受信と、を行う。通信部(23)は、第1装置(1)への信号を送信する送信機会が発生した場合に、間欠受信を少なくとも1回行ってから、第1装置(1)への信号を送信する。
【0091】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0092】
第2の態様の通信装置(2A)では、第1の態様において、通信部(23)は、送信機会が発生した場合に、間欠受信を完了してから、第1装置(1)への信号を送信する。
【0093】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0094】
第3の態様の通信装置(2A)では、第2の態様において、通信部(23)は、送信機会が発生した場合に、間欠受信で受信した信号に関連する一連の処理が完了してから、第1装置(1)への信号の送信を行う。
【0095】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0096】
第4の態様の通信装置(2A)では、第1~3のいずれかの態様において、送信機会は、第1装置(1)への送信に失敗した信号を再度送信する機会を含む。
【0097】
この態様によれば、第1装置(1)への信号を再度送信する場合でも、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0098】
第5の態様の通信装置(2A)では、第1~4のいずれかの態様において、第1装置(1)との通信は、第2装置(2B,2C)との通信よりも優先度が低い。
【0099】
この態様によれば、第2装置(2B,2C)との通信に比べて優先度が低い第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0100】
第6の態様の通信装置(2A)では、第1~5のいずれかの態様において、間欠受信の周期よりも、第1装置(1)への信号の送信周期が長い。
【0101】
この態様によれば、第2装置(2B,2C)との間の間欠受信を優先して行った場合でも、次の送信タイミングが来る前に、第1装置(1)への信号を送信することができる。
【0102】
第7の態様の通信装置(2A)では、第1~6のいずれかの態様において、通信部(23)は、第1装置(1)への信号の送信モードを第1送信モードと第2送信モードとのいずれかに切替可能である。第1送信モードでは、間欠受信を少なくとも1回行ってから第1装置(1)への信号を送信する。第2送信モードでは、第1装置(1)への信号の送信のための送信期間(T23)を所定の周期で繰り返す。
【0103】
この態様によれば、第2送信モードでは、送信機会が発生した場合に、間欠受信の受信動作が少なくとも1回行われるのを待つこと無く、第1装置(1)へ信号を送信することができる。
【0104】
第8の態様の通信装置(2A)では、第7の態様において、通信部(23)は、第2送信モードでは、送信期間(T23)である第1期間と、第2装置(2B,2C)との間で時分割通信を行う第2期間(T22)とを交互に繰り返す。
【0105】
この態様によれば、第2送信モードでは、送信機会が発生した場合に、間欠受信の受信動作が少なくとも1回行われるのを待つこと無く、第1装置(1)へ信号を送信することができる。
【0106】
第9の態様の通信装置(2A)では、第8の態様において、通信部(23)は、第2送信モードでは、第1装置(1)への信号の送信を、送信機会が発生した後の最初の第1期間で行う。
【0107】
この態様によれば、第2送信モードでは、送信機会が発生した場合に、間欠受信の受信動作が少なくとも1回行われるのを待つこと無く、第1装置(1)へ信号を送信することができる。
【0108】
第10の態様の通信装置(2A)では、第1~9のいずれかの態様において、通信部(23)が消費する電流に制限が設けられている。
【0109】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0110】
第11の態様の通信装置(2A)では、第1~10のいずれかの態様において、第1装置(1)との通信に使用する第1周波数帯と、第2装置(2B,2C)との通信に使用する第2周波数帯とが互いに異なる。
【0111】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0112】
第12の態様のサブ通信システム(20)は、第1~11のいずれかの態様の通信装置(2A)と、第2装置(2B,2C)とを備える。
【0113】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0114】
第13の態様の通信システム(10)は、第12の態様のサブ通信システム(20)と、第1装置(1)とを備える。
【0115】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0116】
第14の態様の通信方法は、第1装置(1)への信号の送信と、第2装置(2B,2C)からの信号の受信と、を行う通信装置(2A)の通信方法である。この通信方法では、第1装置(1)への信号を送信する送信機会が発生していない場合には、第2装置(2B,2C)からの信号を受信する受信動作を間欠的に行う間欠受信を行う。第1装置(1)への信号を送信する送信機会が発生した場合には、間欠受信を少なくとも1回行ってから、第1装置(1)への信号を送信する。
【0117】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0118】
第15の態様のプログラムは、1以上のプロセッサに、第14の態様の通信方法を実行させるためのプログラムである。
【0119】
この態様によれば、第1装置(1)との通信によって、第2装置(2B,2C)との通信が遅れることを抑制することができる。
【0120】
上記態様に限らず、上記実施形態に係る通信装置(2A)の種々の構成(変形例を含む)は、通信方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化可能である。
【0121】
第2~第11の態様に係る構成については、通信装置(2A)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0122】
1 第1装置
2A 通信装置
2B,2C 通信装置(第2装置)
10 通信システム
20 サブ通信システム
23 通信部
T22 第2期間
T23 送信期間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7