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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231106BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20231106BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/06
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020055101
(22)【出願日】2020-03-25
(65)【公開番号】P2021157334
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 博司
(72)【発明者】
【氏名】飯田 琢磨
(72)【発明者】
【氏名】麓 真佐志
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/163574(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/181659(WO,A1)
【文献】特開2014-11860(JP,A)
【文献】特許第6951550(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に関する情報である利用者情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された利用者情報に基づいて、前記利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリを決定する決定部と、
前記決定部によって決定された推奨バッテリに関する情報を提供する提供部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記利用者情報として、前記利用者により利用されたバッテリに充電された電力の由来を示す由来情報を取得し、
前記決定部は、
前記由来情報が示す電力の由来に応じて、推奨バッテリを決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記決定部は、
前記由来情報に基づいて、前記利用者により利用されたバッテリに充電された電力の由来のうち、最も割合が高い由来を特定し、特定した由来の電力が充電されたバッテリを前記推奨バッテリと決定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、
前記バッテリが有する記憶部に登録された由来情報を取得する
請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記利用者情報として、前記利用者が利用したバッテリの利用料金を示す料金情報を取得し、
前記決定部は、
前記料金情報に応じて、推奨バッテリを決定する
請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記バッテリに充電された電力の由来に応じた利用料金を示す料金情報を取得する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、
前記利用者情報として、前記利用者の属性に関する属性情報を取得し、
前記決定部は、
前記属性情報に基づいて、推奨バッテリを決定する
請求項1~6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記利用者情報として、前記利用者の興味関心に関する情報を取得し、
前記決定部は、
前記興味関心に関する情報に基づいて、推奨バッテリを決定する
請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、
前記利用者情報として、前記利用者の移動体に関する利用履歴を取得し、
前記決定部は、
前記利用履歴に基づいて、推奨バッテリを決定する
請求項1~8のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記取得部は、
前記利用者情報として、前記利用者の位置を示す位置情報を取得し、
前記決定部は、
前記位置情報に基づいて、推奨バッテリを決定する
請求項1~9のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記提供部は、
前記推奨バッテリに関する情報として、移動体を駆動させるための交換可能なバッテリに関する情報を所定の表示装置に提供する
請求項1~10のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記提供部は、
前記推奨バッテリが配置された所定のステーションに関する情報を提供する
請求項1~11のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記提供部は、
前記所定のステーションに配置されたバッテリのうち、前記推奨バッテリを識別するための情報を所定の表示装置に表示させる
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記提供部は、
前記所定の表示装置として、前記利用者が利用する端末装置、前記推奨バッテリに供えられた表示装置、前記移動体に供えられた表示装置又は前記所定のステーションに配置された表示装置に、前記推奨バッテリを識別するための情報を表示させる
請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記提供部は、
前記所定のステーションに固定されたバッテリのうち、前記推奨バッテリの固定を解除させることで、当該推奨バッテリを前記利用者に識別させる
請求項12~14のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記提供部は、
前記推奨バッテリに関する情報とともに、所定の特典に関する情報を所定の表示装置に提供する
請求項11~15のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項17】
情報処理装置と、表示装置とを備える情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
利用者に関する情報である利用者情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された利用者情報に基づいて、前記利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリを決定する決定部と、
前記決定部によって決定された推奨バッテリに関する情報を前記表示装置に提供する提供部と
を備え、
前記表示装置は、
前記推奨バッテリに関する情報を表示する表示部
を備える情報処理システム。
【請求項18】
前記表示部は、
前記推奨バッテリと、前記推奨バッテリとは異なる他のバッテリとに関する情報を表示する
請求項17に記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記表示部は、
前記推奨バッテリに関する情報を所定の表示態様で表示する
請求項17又は18に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記表示部は、
前記推奨バッテリに関する情報として、移動体を駆動させるための交換可能なバッテリに関する情報を表示する
請求項17~19のいずれか1つに記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発電量が不可逆的に変動する電力品質の低い電力を可搬式バッテリに充電することで電力を安定化させ、電気自動車等で利用する電力マネジメントシステムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-011860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、利用者に対して適切なバッテリを提供することができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、発電量が不可逆的に変動する電力品質の低い電力を可搬式バッテリに充電することで電力を安定化させ、電気自動車等で利用する電力マネジメントシステムが開示されているに過ぎない。このため、上記の従来技術では、電力に対する利用者のニーズの多様化や、生活スタイル又は嗜好に応じた電力の供給要望に対応できているとは言えない場合がある。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる情報処理装置及び情報処理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る情報処理装置は、取得部と、決定部と、提供部とを備える。取得部は、利用者に関する情報である利用者情報を取得する。決定部は、取得部によって取得された利用者情報に基づいて、利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリを決定する。提供部は、決定部によって決定された推奨バッテリに関する情報を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る情報処理装置及び情報処理システムによれば、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るコンテンツの具体例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係るバッテリ情報記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7図7は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示に係る情報処理装置及び情報処理システムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置及び情報処理システムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理装置が示す情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、情報処理装置100が実行する情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の一例を示す図である。以下では、図1では、利用者が、シェアリングサービスによって提供されるバッテリを利用する電動バイクを利用しており、電動バイクに利用されるバッテリを交換するためにステーションST1に来店する場合における情報処理の一例について説明する。なお、以下では、バッテリが、可搬式バッテリであって、移動体を駆動させるための交換可能なバッテリであるものとして説明する。
【0011】
図1に示すように、情報処理装置100は、利用者に関する情報である利用者情報を取得する(ステップS1)。例えば、情報処理装置100は、利用者情報として、バッテリの利用履歴、利用者の属性に関する属性情報、利用者の興味関心に関する情報、電動バイクや、電動バイクとは異なる他の移動体の利用履歴、利用者の位置を示す位置情報等を取得する。例えば、情報処理装置100は、利用者情報として、利用者によって利用されたバッテリに充電された電力の由来を示す由来情報を利用者によって利用される端末装置、電動バイクが備える車載装置又は利用者情報が予め記憶される記憶部を有する外部装置から取得する。ここでいう車載装置とは、例えば、カーナビゲーションシステム等である。また、バッテリの価格は、バッテリに充電された電力の由来に応じて異なるものとする。例えば、一般に、火力発電等から得られた電力は、太陽光発電、風力発電、または水力発電等の再生可能エネルギによっては発電された環境型の電力よりも安価である。このため、火力発電等から得られた電力が充電されたバッテリは、太陽光発電、風力発電、または水力発電等の環境型の電力が充電されたバッテリよりも安価であるものとする。
【0012】
続いて、情報処理装置100は、利用者情報に基づいて、利用者に推奨する推奨バッテリであって、電動バイクに利用される推奨バッテリを決定する(ステップS2)。例えば、情報処理装置100は、バッテリの由来情報が再生可能エネルギであるバッテリが所定の回数以上利用されている場合に、再生可能エネルギとして太陽光発電や、風力発電や、水力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。
【0013】
一方、情報処理装置100は、バッテリの由来情報が非再生可能エネルギであるバッテリが所定の回数以上利用されている場合に、非再生可能エネルギとして火力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。
【0014】
そして、情報処理装置100は、推奨バッテリに関する情報を表示装置10に提供する(ステップS3)。例えば、ステーションST1が、予め表示装置10を有しているものとする。この場合、情報処理装置100は、バッテリBA1に関する情報を表示装置10に提供する。
【0015】
そして、表示装置10は、バッテリBA1に関する情報を利用者に対して表示する。また、表示装置10は、バッテリBA1と、バッテリBA1とは異なる他のバッテリとに関する情報を利用者に対して表示する。このとき、表示装置10は、バッテリBA1に関する情報を所定の表示態様で表示する。例えば、表示装置10は、利用者に対して推奨するバッテリBA1の色を、バッテリに充電された電力の由来情報が示す由来の割合に応じて変化させる。これにより、表示装置10は、利用者によるバッテリの取出しによる誤装着のリスクを低減させることができる。表示装置10がバッテリBA1の色を変化させる、とは、例えば、表示装置10がバッテリBA1に備えられた発光部の色を変化させることである。発光部は、例えばLED(Light Emitting Diode)ライト等であるが、これに限定されるものではない。以下、バッテリBA1に備えられた発光部の色を変化させることを、単に「バッテリBA1の色を変化させる」という。
【0016】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者に関する情報である利用者情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得された利用者情報に基づいて、利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリを決定する。そして、情報処理装置100は、決定された推奨バッテリに関する情報を提供する。これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0017】
従来、利用者がバッテリに求めるニーズは、電力品質や、コスト等であったが、再生可能エネルギが普及することで、環境保護の観点から再生可能エネルギが示す価値が利用者に認められつつある。このような背景では、利用者の電力の利用状況、生活スタイル・嗜好に応じた電力で充電されたバッテリを提供する必要があるが、従来の技術では、困難であった。
【0018】
そこで、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者情報に基づいて決定される利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリに関する情報を提供することで、従来の課題を解決する。このため、情報処理装置100は、利用者に対して利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。これにより、情報処理装置100は、電力に対する利用者のニーズの多様化や、生活スタイル又は嗜好に応じた電力の供給要望に対応したサービスを提供することができる。
【0019】
〔2.表示装置によって表示されるコンテンツの一例〕
また、図2を用いてコンテンツの具体例について説明する。図2は、実施形態に係るコンテンツの具体例を示す図である。なお、図2に示す処理は、図1に示すステップS3に相当する。以下では、表示装置10が利用者によって利用される端末装置であるものとして説明する。
【0020】
図2は、コンテンツの遷移例を示す。図2の例では、コンテンツC1は、地図情報に重畳された態様で各種ステーションに関する情報を含む。ここで、コンテンツC1は、ステーションのアイコンの濃淡によって異なる情報を示す。例えば、ステーションST1は、再生可能エネルギが充電されたバッテリの数が多く、ステーションST2は、再生可能エネルギが充電されたバッテリの数が中程度であり、ステーションST3は、再生可能エネルギが充電されたバッテリの数が少ない。
【0021】
ここで、端末装置は、利用者によってステーションST1のアイコンが押下された場合に、コンテンツC2に遷移し、コンテンツC2を表示する。コンテンツC2は、「バッテリ表示」といった表題と、ステーションST1に格納されるバッテリの識別情報とを含む。例えば、コンテンツC2は、実線で囲まれたバッテリが、再生可能エネルギが充電されたバッテリを示し、点線で囲まれたバッテリが、非再生可能エネルギが充電されたバッテリを示す。このように、コンテンツC2は、既に交換済みのバッテリの数や、交換可能なバッテリの数を示す。これにより、端末装置は、利用者に対して各ステーションに配置されるバッテリの数や、再生可能エネルギ又は非再生可能エネルギバッテリの割合等を把握させることができる。
【0022】
〔3.情報処理システムの構成〕
図3に示すように、情報処理システム1は、表示装置10と、情報処理装置100とを含む。表示装置10及び情報処理装置100は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図3に示す情報処理システム1には、複数台の表示装置10や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
【0023】
実施形態に係る表示装置10は、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置又はクラウドシステムと通信を行うことができる情報処理装置である。例えば、表示装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、利用者から指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。そして、表示装置10は、情報処理装置100から提供された推奨バッテリに関する情報や、推奨バッテリとは異なる他のバッテリに関する情報等を表示する。
【0024】
なお、表示装置10は、如何なる端末装置であってもよい。具体的には、端末装置は、ブラウザに表示されるウェブページやアプリケーション用のコンテンツ等のコンテンツにアクセスする利用者によって利用される端末装置等であってもよい。例えば、端末装置は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートウォッチ、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)等であってもよい。
【0025】
また、端末装置は、GPS(Global Positioning System)センサ等を用いて、所定の間隔(例えば、1分)毎に、端末装置の現在位置を検知する機能を有してもよい。なお、端末装置は、GPS情報の代わりに、如何なる位置情報に対して適用してもよい。例えば、端末装置は、通信を行っている基地局の位置情報や、WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)の電波を用いて端末装置は、現在位置を推定若しくは取得してもよい。
【0026】
実施形態に係る情報処理装置100は、インターネット等の所定のネットワークNを介して、各種の装置と通信可能な情報処理装置であり、例えば、サーバ装置又はクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置100は、ネットワークNを介して、表示装置10と通信可能である。
【0027】
〔4.情報処理装置の構成〕
以下、上記した情報処理装置100が有する機能構成の一例について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0028】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、表示装置10との間で情報の送受信を行う。
【0029】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、バッテリ情報記憶部122とを有する。
【0030】
(利用者情報記憶部121について)
利用者情報記憶部121は、利用者に関する各種情報を記憶する。ここで、図4に、実施形態に係る利用者情報記憶部121の一例を示す。図4に示した例では、利用者情報記憶部121は、「利用者ID(Identifier)」と、利用者情報とを対応付けて記憶する。例えば、利用者情報記憶部121は、利用者情報として、「利用履歴」、「属性情報」、「興味関心」、「移動体の利用履歴」、「位置情報」といった項目を有する。
【0031】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別子である。「利用履歴」は、「利用者ID」に対応付けられたバッテリの利用履歴である。例えば、利用履歴とは、再生可能エネルギが充電されたバッテリの利用履歴又は非再生可能エネルギが充電されたバッテリの利用履歴等である。また、利用履歴は、バッテリの交換頻度又は電動バイクの走行距離等を含んでもよい。「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者の属性情報である。例えば、属性情報とは、利用者の年齢、性別、電力会社との契約に関する情報等である。
【0032】
「興味関心」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者の興味関心に関する情報である。例えば、興味関心は、利用者の生活スタイルに関する興味関心、電力に対する興味関心又は利用者が自然、アウトドア、環境保護に対する興味関心等である。「移動体の利用履歴」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者によって利用された移動体に関する利用履歴である。例えば、移動体とは、シェアリングサービスによって提供されるバッテリを利用する電動バイクである。また、移動体の利用履歴は、各移動体の走行距離又は燃料の消費傾向等を含む。
【0033】
例えば、図4では、利用者IDによって識別された「U1」は、利用履歴が「UE1」であり、属性情報が「CA1」であり、興味関心が「IN1」であり、移動体の利用履歴が「MO1」であり、位置情報が「LO1」である。
【0034】
なお、図4に示した例では、各利用者情報を抽象的な符号で表現したが、各利用者情報は、具体的な数値や、具体的なファイル形式等であってもよい。また、利用者情報記憶部121は、上記項目だけでなく、利用者の各種検索履歴、各種商品又は各種サービスに関するコンテンツの閲覧履歴又は各種インターネットショッピングサービスにおける購入履歴等を記憶してもよい。
【0035】
(バッテリ情報記憶部122について)
バッテリ情報記憶部122は、各バッテリに関する情報を記憶する。ここで、図5に、実施形態に係るバッテリ情報記憶部122の一例を示す。図5に示した例では、バッテリ情報記憶部122は、「バッテリID」と、バッテリに関する情報であるバッテリ情報とを対応付けて記憶する。例えば、バッテリ情報記憶部122は、バッテリ情報として、「由来情報」、「料金情報」、「電力値」、「利用履歴」といった項目を有する。また、バッテリ情報記憶部122は、バッテリ情報として、「利用者ID」、「利用履歴」といった項目を有する。
【0036】
「バッテリID」は、バッテリを識別する識別子である。「由来情報」は、「バッテリID」に対応付けられたバッテリに充電された電力の由来を示す由来情報である。「料金情報」は、「バッテリID」に対応付けられたバッテリに充電された電力の由来に応じた利用料金を示す料金情報である。
【0037】
「電力値」は、「バッテリID」に対応付けられたバッテリに充電された電力の値である。「利用者ID」は、利用者を識別する識別子である。「利用履歴」は、「利用者ID」に対応付けられたバッテリの利用履歴である。
【0038】
例えば、図5では、バッテリIDによって識別された「B1」は、由来情報が「再生可能エネルギ」であり、料金情報が「DA1」であり、電力値が「VO#1」であり、利用者IDが「U1」であり、利用者履歴が「UE1」である。なお、図5に示した例では、各バッテリ情報を抽象的な符号で表現したが、各バッテリ情報は、具体的な数値や、具体的なファイル形式等であってもよい。
【0039】
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0040】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、決定部132と、提供部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0041】
(取得部131について)
取得部131は、各種情報を取得する。具体的には、取得部131は、利用者に関する情報である利用者情報を取得する。例えば、取得部131は、利用者情報として、バッテリの利用履歴、利用者の属性に関する属性情報、利用者の興味関心に関する情報、電動バイクや、電動バイクとは異なる他の移動体の利用履歴、利用者の位置を示す位置情報等を取得する。そして、取得部131は、かかる利用者情報を利用者情報記憶部121に記憶する。
【0042】
また、取得部131は、利用者情報として、利用者によって利用されたバッテリに充電された電力の由来を示す由来情報を端末装置、電動バイクが備える車載装置又は外部装置から取得する。また、取得部131は、利用者情報として、バッテリに充電された電力の由来に応じた利用料金を示す料金情報を端末装置又は外部装置から取得する。
【0043】
(決定部132について)
決定部132は、各種情報を決定する。具体的には、決定部132は、取得部131によって取得された利用者情報に基づいて、利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリを決定する。
【0044】
例えば、決定部132は、バッテリの由来情報が再生可能エネルギであるバッテリが所定の回数以上利用されている場合に、再生可能エネルギとして太陽光発電や、風力発電や、水力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。一方、決定部132は、バッテリの由来情報が非再生可能エネルギであるバッテリが所定の回数以上利用されている場合に、非再生可能エネルギとして火力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。
【0045】
また、決定部132は、利用者が利用したバッテリの利用料金を示す料金情報に応じて、推奨バッテリを決定する。例えば、決定部132は、料金情報が示す利用料金が所定閾値未満である場合に、再生可能エネルギが充電されたバッテリよりも低い利用料金で利用可能な非再生可能エネルギが充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。
【0046】
また、決定部132は、バッテリの料金情報と、バッテリの由来情報とに基づいて、推奨バッテリを決定する。例えば、決定部132は、マルチエージェントシミュレーション等の従来技術によって利用者が過去に利用したバッテリの料金情報及び由来情報に基づいて生成されたモデルにより、推奨バッテリを決定する。
【0047】
また、決定部132は、利用者情報として、利用者の属性に関する属性情報に基づいて、推奨バッテリを決定する。例えば、決定部132は、利用者が20代の男性である場合に、太陽光発電や、風力発電や、水力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。また、決定部132は、利用者が50代の女性である場合に、火力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。
【0048】
例えば、一般に、利用者の年齢が10~20代の若年層に含まれる場合、太陽光発電、風力発電、または水力発電等の環境型の電力に由来するバッテリを好む傾向がある。また、一般に、利用者の年齢が高齢層に含まれる場合、由来電力に対する関心が低く、かつ低コストのバッテリを好む傾向がある。このため、決定部132は、属性情報に基づいて、各利用者の環境に関する嗜好を推定し、推定結果に応じて推奨バッテリを決定する。なお、属性情報と、該利用者の電力に関する嗜好とが予め対応付けられて記憶部120に記憶されていても良い。なお、例示した属性情報と電力に関する嗜好との関係性は一例であり、これに限定されるものではない。また、属性情報と推奨バッテリとの関係を、管理者が調査結果等に応じて変更可能な構成を採用しても良い。
【0049】
また、決定部132は、利用者情報として、利用者の興味関心に関する情報に基づいて、推奨バッテリを決定する。例えば、決定部132は、利用者が環境保護に関するコンテンツを所定の閾値以上閲覧している場合に、太陽光発電や、風力発電や、水力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。一方、決定部132は、利用者が環境保護に関するコンテンツを所定の閾値未満しか閲覧していない場合に、由来電力に関わらず、低価格のバッテリを推奨する。一般に、火力発電等から得られた電力は、太陽光発電、風力発電、または水力発電等の環境型の電力よりも安価であるため、決定部132は、利用者が環境保護に関するコンテンツを所定の閾値未満しか閲覧していない場合、火力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。
【0050】
また、決定部132は、利用者情報として、利用者の移動体に関する利用履歴に基づいて、推奨バッテリを決定する。例えば、決定部132は、利用者が所定の距離以上の走行距離を移動している場合に、火力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。一方、決定部132は、利用者が所定の距離未満の走行距離を移動している場合に、太陽光発電や、風力発電や、水力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。
【0051】
例えば、決定部132は、利用者がバッテリを所定の回数以上交換している場合に、火力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。一方、決定部132は、利用者がバッテリを所定の回数未満交換している場合に、太陽光発電や、風力発電や、水力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。
【0052】
また、決定部132は、利用者情報として、利用者の位置を示す位置情報に基づいて、推奨バッテリを決定する。例えば、決定部132は、位置情報が再生可能エネルギバッテリを多く所有するステーションST1と所定の距離未満である場合に、再生可能エネルギとして太陽光発電や、風力発電や、水力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。例えば、決定部132は、利用者の居住地が都心から所定の距離離れた郊外の自然豊かな地域である場合に、利用者が環境保護等に対して意識が高いと推定されるため、太陽光発電や、風力発電や、水力発電等から得られた電力が充電されたバッテリBA1を推奨バッテリとして決定する。なお、属性情報に利用者の住所が含まれても良い。この場合、決定部132は、属性情報に含まれる住所が含まれる地域に応じて、推奨バッテリを決定してもよい。また、地域と、該地域における環境意識の高さとが、予め対応付けられて記憶部120に記憶されていても良い。
【0053】
また、決定部132は、上述の複数の決定手法を組み合わせて推奨バッテリを決定しても良いし、いずれかの決定手法を優先的に採用しても良い。例えば、決定部132は、再生可能エネルギに由来する電力が充電されたバッテリが所定の回数以上利用されている利用者を「環境志向型」、決定部132は、料金情報が示す利用料金の平均が所定閾値未満の利用者を「コスト重視型」と分類し、「環境志向型」と「コスト重視型」のいずれにも当てはまらない利用者を「中間型」と分類してもよい。この場合、決定部132は、「環境志向型」の利用者には再生可能エネルギに由来する電力が充電されたバッテリを推奨し、「コスト重視型」の利用者には由来電力に関わらず、低価格のバッテリを推奨することを決定する。また、決定部132は、「中間型」の利用者に対しては、上述のマルチエージェントシミュレーション等のモデルの使用による推奨バッテリの決定、または上述の属性情報、利用履歴、位置情報等に基づく推定による推奨バッテリの決定を適用する。
【0054】
(提供部133について)
提供部133は、各種情報を提供する。具体的には、提供部133は、決定部132によって決定された推奨バッテリに関する情報を提供する。例えば、図1の例では、ステーションST1が、予め表示装置10を有しているものとする。この場合、情報処理装置100は、バッテリBA1に関する情報を表示装置10に提供する。
【0055】
また、提供部133は、推奨バッテリが配置された所定のステーションに関する情報を提供する。例えば、図2の例では、提供部133は、地図情報に重畳された態様で各種ステーションに関する情報を含むコンテンツC1を提供する。ここで、コンテンツC1は、ステーションのアイコンの濃淡によって異なる情報を示す。例えば、ステーションST1は、再生可能エネルギが充電されたバッテリの数が多く、ステーションST2は、再生可能エネルギが充電されたバッテリの数が中程度であり、ステーションST3は、再生可能エネルギが充電されたバッテリの数が少ない。
【0056】
また、提供部133は、所定のステーションに配置されたバッテリのうち、推奨バッテリを識別するための情報を所定の表示装置に表示させる。例えば、図2の例では、提供部133は、「バッテリ表示」といった表題と、ステーションST1に格納されるバッテリの識別情報とを含むコンテンツC2を提供する。例えば、コンテンツC2は、実線で囲まれたバッテリが、再生可能エネルギが充電されたバッテリを示し、点線で囲まれたバッテリが、非再生可能エネルギが充電されたバッテリを示す。
【0057】
〔5.表示装置の構成〕
また、図3を用いて、実施形態に係る表示装置10の構成について説明する。図3は、実施形態に係る表示装置10の構成例を示す図である。図3に示すように、表示装置10は、通信部11と、入力部12と、記憶部13と、出力部14と、制御部15とを有する。
【0058】
(通信部11について)
通信部11は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部11は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、情報処理装置100との間で情報の送受信を行う。
【0059】
(入力部12について)
入力部12は、利用者からの各種操作を受付ける。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介して利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、表示装置10に設けられたボタンや、表示装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0060】
(記憶部13について)
記憶部13は、各種情報を記憶する。記憶部13は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0061】
(出力部14について)
出力部14は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示する。
【0062】
(制御部15について)
制御部15は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、表示装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部15は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0063】
図3に示すように、制御部15は、受付部16と、表示部17とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部15の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部15が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0064】
(受付部16について)
受付部16は、各種情報を受け付ける。具体的には、受付部16は、推奨バッテリに関する情報を情報処理装置100から受付ける。
【0065】
(表示部17について)
表示部17は、各種情報を表示する。具体的には、表示部17は、推奨バッテリに関する情報を表示する。また、表示部17は、推奨バッテリと、推奨バッテリとは異なる他のバッテリとに関する情報を表示する。
【0066】
例えば、表示部17は、バッテリBA1に関する情報を利用者に対して表示する。また、表示部17は、バッテリBA1と、バッテリBA1とは異なる他のバッテリとに関する情報を利用者に対して表示する。このとき、表示部17は、バッテリBA1に関する情報を所定の表示態様で表示する。例えば、表示部17は、利用者に対して推奨するバッテリBA1の色を、バッテリに充電された電力の由来情報が示す由来の割合に応じて変化させる。
【0067】
例えば、表示部17は、利用者に対して推奨するバッテリBA1が判断できるようにバッテリBA1を点灯や、点滅等といった態様で提示する。このとき、表示部17は、バッテリBA1の所定の箇所を緑色に点灯するような態様で提示する。なお、所定の箇所とは、バッテリBA1の如何なる箇所でもよく、例えば、バッテリBA1の上部や、側部等である。また、表示部17は、バッテリBA1の周囲に設置された発光部の色を変化させても良い。例えば、発光部は、バッテリBA1が固定された格納装置における、バッテリBA1を囲む枠に備えられても良い。この場合、表示部17は、バッテリBA1を囲む枠に備えられた発光部の色を変化させる、または点滅させることにより、利用者に対して推奨するバッテリBA1を提示する。
【0068】
例えば、表示部17は、利用者に対して音声情報を提供することで、推奨するバッテリBA1を提示する。このとき、表示部17は、音声情報として、「XX番のバッテリに交換してください」といった音声を出力する。また、利用者が、推奨バッテリに関する情報の提示を求める旨を音声で伝えた場合に、音声認識して、音声情報として、「XX番のバッテリに交換してください」といった音声を出力しても良い。
【0069】
例えば、表示部17は、所定のステーションに固定されたバッテリのうち、利用者に対して推奨するバッテリBA1の固定を解除させ、飛出す態様で提示する。
【0070】
〔6.処理手順〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の手順について説明する。図6は、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0071】
図6に示すように、取得部131は、利用者情報を取得する(ステップS101)。そして、決定部132は、所定のタイミングであるか否かを判定する(ステップS102)。そして、決定部132は、所定のタイミングではないと判定した場合(ステップS102;No)、ステップS101の前まで戻る。
【0072】
一方、決定部132は、所定のタイミングであると判定した場合(ステップS102;Yes)、利用者情報に基づいて、推奨バッテリを決定する(ステップS103)。そして、提供部133は、推奨バッテリに関する情報を表示装置10に提供する(ステップS104)。
【0073】
〔7.変形例〕
上述した情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
【0074】
〔7-1.移動体〕
上記実施形態では、シェアリングサービスによって提供されるバッテリを利用する電動バイクを例に挙げて説明してきたが、電動バイクの代わりに、如何なる移動体に対して適用してもよい。例えば、移動体は、電動自転車、電動四輪自動車又は電動キックボード等である。すなわち、移動体は、バッテリによって駆動する移動体であれば如何なる移動体であってもよい。また、移動体は、表示装置10を含む車載装置を有してもよい。
【0075】
〔7-2.バッテリ〕
上記実施形態では、バッテリが可搬式バッテリであって、移動体を駆動させるための交換可能なバッテリである例を挙げて説明してきたが、これに限定されず、バッテリは、マイクロコントローラを有していてもよい。この場合、バッテリは、表示装置を内蔵してもよい。
【0076】
例えば、バッテリは、利用者によって利用された利用履歴又は各種バッテリ情報を記憶していてもよい。そして、情報処理装置100は、利用者情報をバッテリから取得し、推奨バッテリを決定してもよい。そして、推奨バッテリは、利用者に対してバッテリに関する情報を表示してもよい。これにより、バッテリは、各種利用者情報や、バッテリ情報を可視化することができるため、利用者に対してバッテリの利便性を向上させることができる。また、バッテリは、バッテリ本体の表示を変動させることができるため、利用者の誤装着を防止することが可能となる。なお、バッテリは、上記例に限定されず、如何なるバッテリであってもよい。
【0077】
〔7-3.表示装置〕
上記実施形態では、表示装置10は、推奨バッテリに関する情報を表示する表示処理の一例を説明したが、上記表示処理に限定されない。例えば、表示装置10は、利用者からのバッテリ交換の予約を受付けてもよい。例えば、表示装置10は、ステーションST1に格納されるバッテリの識別情報を含むコンテンツC3を表示する。ここで、コンテンツC3は、実線で囲まれたバッテリが、再生可能エネルギが充電されたバッテリを示し、点線で囲まれたバッテリが、非再生可能エネルギが充電されたバッテリを示す。そして、表示装置10は、利用者によって再生可能エネルギバッテリが選択された場合に、再生可能エネルギバッテリの交換に関する予約を受付けてもよい。このように、表示装置10は、利用者が所望するタイミングで、適切なバッテリの交換サービスを提供することができる。
【0078】
〔7-4.提供処理〕
上記実施形態では、情報処理装置100は、決定された推奨バッテリに関する情報を提供する提供処理の一例を説明したが、上記提供処理に限定されない。具体的には、情報処理装置100は、推奨バッテリに関する情報とともに、所定の特典に関する情報を表示装置10に提供してもよい。
【0079】
例えば、情報処理装置100は、推奨バッテリに関する情報とともに、所定の特典として、商品の購入や、サービスの利用に用いることが可能なポイントに関する情報を表示装置10、例えば利用者の所有する端末装置に提供してもよい。ここで、ポイントは、仮想通貨等のトークン等である。例えば、利用者が発電時の二酸化炭素の発生量が少ない電力に由来するバッテリを使用した場合に、該利用者にポイントが付与されるものとしてもよい。また、所定の特典に関する情報の送信先は、表示装置10に限定されるものではなく、他の情報処理装置であってもよい。なお、所定の特典は、ポイントに限定されなくともよく、例えば、商品の購入や、サービスの利用時に割引を受けられるクーポン又は現金と同様に利用できる電子マネー等であってもよい。
【0080】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、推奨バッテリに関する情報とともに、所定の特典に関する情報を所定の表示装置に提供するため、シェアリングサービスによって提供されるバッテリの利便性を向上させることができる。
【0081】
〔7-5.プログラム〕
また、上述した実施形態に係る情報処理装置100は、例えば図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0082】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0083】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0084】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0085】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0086】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0087】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。
【0088】
〔7-6.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0089】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0090】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0091】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、提供部は、提供手段や提供回路に読み替えることができる。
【0092】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、決定部132と、提供部133とを有する。取得部131は、利用者に関する情報である利用者情報を取得する。決定部132は、取得部131によって取得された利用者情報に基づいて、利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリを決定する。提供部133は、決定部132によって決定された推奨バッテリに関する情報を提供する。
【0093】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者に関する情報である利用者情報に基づいて決定される利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリに関する情報を提供するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0094】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、利用者情報として、利用者により利用されたバッテリに充電された電力の由来を示す由来情報を取得し、決定部132は、由来情報が示す電力の由来に応じて、推奨バッテリを決定する。
【0095】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者情報として、利用者により利用されたバッテリに充電された電力の由来を示す由来情報を取得し、由来情報が示す電力の由来に応じて、推奨バッテリを決定するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0096】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、決定部132は、由来情報に基づいて、利用者により利用されたバッテリに充電された電力の由来のうち、最も割合が高い由来を特定し、特定した由来の電力が充電されたバッテリを推奨バッテリと決定する。
【0097】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、由来情報に基づいて、利用者により利用されたバッテリに充電された電力の由来のうち、最も割合が高い由来を特定し、特定した由来の電力が充電されたバッテリを推奨バッテリと決定するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0098】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、バッテリが有する記憶部に登録された由来情報を取得する。
【0099】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、バッテリが有する記憶部に登録された由来情報を取得するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0100】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、利用者情報として、利用者が利用したバッテリの利用料金を示す料金情報を取得し、決定部132は、料金情報に応じて、推奨バッテリを決定する。
【0101】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者情報として、利用者が利用したバッテリの利用料金を示す料金情報を取得し、料金情報に応じて、推奨バッテリを決定するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0102】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、バッテリに充電された電力の由来に応じた利用料金を示す料金情報を取得する。
【0103】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、バッテリに充電された電力の由来に応じた利用料金を示す料金情報を取得するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0104】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、利用者情報として、利用者の属性に関する属性情報を取得し、決定部132は、属性情報に基づいて、推奨バッテリを決定する。
【0105】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者情報として、利用者の属性に関する属性情報を取得し、属性情報に基づいて、推奨バッテリを決定するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0106】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、利用者情報として、利用者の興味関心に関する情報を取得し、決定部132は、興味関心に関する情報に基づいて、推奨バッテリを決定する。
【0107】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者情報として、利用者の興味関心に関する情報を取得し、興味関心に関する情報に基づいて、推奨バッテリを決定するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0108】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、利用者情報として、利用者の移動体に関する利用履歴を取得し、決定部132は、利用履歴に基づいて、推奨バッテリを決定する。
【0109】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者情報として、利用者の移動体に関する利用履歴を取得し、利用履歴に基づいて、推奨バッテリを決定するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0110】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、取得部131は、利用者情報として、利用者の位置を示す位置情報を取得し、決定部132は、位置情報に基づいて、推奨バッテリを決定する。
【0111】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、利用者情報として、利用者の位置を示す位置情報を取得し、位置情報に基づいて、推奨バッテリを決定するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0112】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部133は、推奨バッテリに関する情報として、移動体を駆動させるための交換可能なバッテリに関する情報を所定の表示装置10に提供する。
【0113】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、推奨バッテリに関する情報として、移動体を駆動させるための交換可能なバッテリに関する情報を所定の表示装置10に提供するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0114】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部133は、推奨バッテリが配置された所定のステーションに関する情報を提供する。
【0115】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、推奨バッテリが配置された所定のステーションに関する情報を提供するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0116】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部133は、所定のステーションに配置されたバッテリのうち、推奨バッテリを識別するための情報を所定の表示装置10に表示させる。
【0117】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、所定のステーションに配置されたバッテリのうち、推奨バッテリを識別するための情報を所定の表示装置10に表示させるため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0118】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部133は、所定の表示装置10として、利用者が利用する端末装置、推奨バッテリに供えられた表示装置10、移動体に供えられた表示装置10又は所定のステーションに配置された表示装置10に、推奨バッテリを識別するための情報を表示させる。
【0119】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、所定の表示装置10として、利用者が利用する端末装置、推奨バッテリに供えられた表示装置10、移動体に供えられた表示装置10又は所定のステーションに配置された表示装置10に、推奨バッテリを識別するための情報を表示させるため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0120】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部133は、所定のステーションに固定されたバッテリのうち、推奨バッテリの固定を解除させることで、推奨バッテリを利用者に識別させる。
【0121】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、所定のステーションに固定されたバッテリのうち、推奨バッテリの固定を解除させることで、推奨バッテリを利用者に識別させるため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0122】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部133は、推奨バッテリに関する情報とともに、所定の特典に関する情報を所定の表示装置10に提供する。
【0123】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、推奨バッテリに関する情報とともに、所定の特典に関する情報を所定の表示装置10に提供するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0124】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、提供部133は、推奨バッテリに関する情報とともに、所定の特典に関する情報を所定の表示装置10に提供する。
【0125】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、推奨バッテリに関する情報とともに、所定の特典に関する情報を所定の表示装置10に提供するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0126】
また、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置100と、表示装置10とを有する。情報処理装置100は、利用者に関する情報である利用者情報を取得する取得部131と、取得部131によって取得された利用者情報に基づいて、利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリを決定する決定部132と、決定部によって決定された推奨バッテリに関する情報を表示装置10に提供する提供部133とを備え、表示装置10は、推奨バッテリに関する情報を表示する表示部(例えば、出力部14)を備える。
【0127】
これにより、実施形態に係る情報処理システム1は、利用者に関する情報である利用者情報に基づいて決定される利用者に推奨する推奨バッテリであって、移動体に利用される推奨バッテリに関する情報を提供し、推奨バッテリに関する情報を表示するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0128】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、表示部は、推奨バッテリと、推奨バッテリとは異なる他のバッテリとに関する情報を表示する。
【0129】
これにより、実施形態に係る情報処理システム1は、推奨バッテリと、推奨バッテリとは異なる他のバッテリとに関する情報を表示するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0130】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、表示部は、推奨バッテリに関する情報を所定の表示態様で表示する。
【0131】
これにより、実施形態に係る情報処理システム1は、推奨バッテリに関する情報を所定の表示態様で表示するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0132】
また、実施形態に係る情報処理システム1において、表示部は、推奨バッテリに関する情報として、移動体を駆動させるための交換可能なバッテリに関する情報を表示する。
【0133】
これにより、実施形態に係る情報処理システム1は、推奨バッテリに関する情報として、移動体を駆動させるための交換可能なバッテリに関する情報を表示するため、利用者に対して適切なバッテリを提供することができる。
【0134】
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0135】
N ネットワーク
1 情報処理システム
10 表示装置
11 通信部
12 入力部
13 記憶部
14 出力部
15 制御部
16 受付部
17 表示部
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報記憶部
122 バッテリ情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 決定部
133 提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7