(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】バッテリ管理システム及びバッテリ管理方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20231106BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20231106BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231106BHJP
H01M 10/42 20060101ALI20231106BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20231106BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20231106BHJP
B60L 53/65 20190101ALI20231106BHJP
B60L 53/68 20190101ALI20231106BHJP
B60L 53/80 20190101ALI20231106BHJP
G16Y 20/40 20200101ALI20231106BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20231106BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J13/00 301A
G06Q50/10
H01M10/42 A
H01M10/48 Z
B60L50/60
B60L53/65
B60L53/68
B60L53/80
G16Y20/40
G16Y40/20
(21)【出願番号】P 2021555924
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(86)【国際出願番号】 JP2020035213
(87)【国際公開番号】W WO2021095359
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-03-02
(31)【優先権主張番号】P 2019204226
(32)【優先日】2019-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹村 将志
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】中西 清史
(72)【発明者】
【氏名】財津 俊哉
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 凌大
【審査官】岩井 一央
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/163573(WO,A1)
【文献】特開2019-121932(JP,A)
【文献】特開2019-162432(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00-3/12
B60L 7/00-13/00
B60L 15/00-58/40
G06Q 10/00-10/10
G06Q 30/00-30/08
G06Q 50/00-50/20
G06Q 50/26-99/00
G16Y 10/00-40/60
G16Z 99/00
H01M 10/42-10/48
H02J 7/00-7/12
H02J 7/34-7/36
H02J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ交換サービスに供用される識別情報が付与された複数のバッテリ装置と、
バッテリ交換の来訪者を撮影するカメラを有し、返却の前記バッテリ装置を収容して充電すると共に、充電済みの前記バッテリ装置を利用者に貸し出すバッテリ交換装置と、
正規の前記利用者の顔画像および特定情報を取得する登録装置と、
前記バッテリ交換装置とネットワークを介して接続され、
前記利用者の顔画像から前記利用者の顔特徴量データを生成し、前記特定情報と関連付けて、前記利用者の顔特徴量データを登録し、前記カメラから取得した前記来訪者の顔画像から生成した前記来訪者の顔特徴量データと、前記特定情報と関連付けて登録された前記利用者の顔特徴量データとの照合処理を実行する顔画像照合部と、前記バッテリ交換装置を介して返却の前記バッテリ装置から取得した前記識別情報と、適合品として登録された前記識別情報との照合処理を実行するバッテリ照合部と、を有するサーバ装置と、を備え、
前記登録装置は、前記利用者の登録に関する画面を表示するディスプレイを備え、前記ディスプレイにおける前記利用者の画面操作によって、個人情報の登録後の取扱に関する前記利用者の同意を取得して、前記利用者の顔画像および前記特定情報を取得し、
前記サーバ装置は、前記顔画像照合部での照合処理によって得られる前記来訪者が正規の前記利用者か否かの判定結果と、前記バッテリ照合部での照合処理によって得られる返却の前記バッテリ装置が適合品か否かの判定結果と、に基づいて、バッテリ交換の可否を判定することを特徴とするバッテリ管理システム。
【請求項2】
前記バッテリ交換装置は、
前記カメラの撮影画像から前記来訪者の顔画像を抽出することを特徴とする請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項3】
前記登録装置は、前記利用者が提示した個人証明カードから前記特定情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項4】
前記個人証明カードは、ICカードであり、
前記登録装置は、前記個人証明カードに記憶された情報を前記特定情報として取得することを特徴とする請求項3に記載のバッテリ管理システム。
【請求項5】
前記登録装置は、前記利用者が提示した個人証明カードから前記利用者の顔画像を取得することを特徴とする請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項6】
前記個人証明カードは、ICカードであり、
前記登録装置は、前記個人証明カードに記憶された顔画像を前記利用者の顔画像として取得することを特徴とする請求項5に記載のバッテリ管理システム。
【請求項7】
前記個人証明カードは、運転免許証およびバッテリ交換サービスの会員証のいずれかであることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれかに記載のバッテリ管理システム。
【請求項8】
前記バッテリ交換装置は、前記バッテリ装置の出し入れ口にシャッターを有し、
前記サーバ装置によるバッテリ交換の可否に関する判定結果に応じて、前記シャッターの開閉を制御することを特徴とする請求項1に記載のバッテリ管理システム。
【請求項9】
バッテリ交換サービスに供用される識別情報が付与された複数のバッテリ装置と、バッテリ交換の来訪者を撮影するカメラを有し、返却の前記バッテリ装置を収容して充電すると共に、充電済みの前記バッテリ装置を利用者に貸し出すバッテリ交換装置と、を有するバッテリ管理システムにおいて、前記バッテリ交換装置とネットワークを介して接続されたサーバ装置によりバッテリ交換の可否を判定するバッテリ管理方法であって、
前記利用者の登録に関する画面を表示するディスプレイを備えた登録装置から、前記ディスプレイにおける前記利用者の画面操作によって、個人情報の登録後の取扱に関する前記利用者の同意を取得して、前記利用者の顔画像および特定情報を取得し、
前記利用者の顔画像から前記利用者の顔特徴量データを生成し、前記特定情報と関連付けて、前記利用者の顔特徴量データを登録し、前記カメラから取得した前記来訪者の顔画像から生成した前記来訪者の顔特徴量データと、前記特定情報と関連付けて登録された前記利用者の顔特徴量データとの第1の照合処理を実行し、
前記バッテリ交換装置を介して返却の前記バッテリ装置から取得した前記識別情報と、適合品として登録された前記識別情報との第2の照合処理を実行し、
前記第1の照合処理によって得られる前記来訪者が正規の前記利用者か否かの判定結果と、前記第2の照合処理によって得られる返却の前記バッテリ装置が適合品か否かの判定結果と、に基づいて、バッテリ交換の可否を判定することを特徴とするバッテリ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電動車両などのユーザがバッテリステーションでバッテリ装置を交換するバッテリ交換サービスにおいて、ユーザによるバッテリ装置の交換を管理するバッテリ管理システム及びバッテリ管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、排気ガスによる大気汚染や燃料コストの問題を解消する観点から、電動バイクなどの電動車両が注目されている。このような電動車両では、バッテリ装置の性能向上により航続距離が伸びているが、バッテリ装置の充電が支障となって、長時間の連続走行ができないという不便がある。
【0003】
そこで、このような不便を解消するため、電動車両に、着脱可能なバッテリ装置を搭載して、バッテリステーションにおいて、残量が少なくなったバッテリ装置と充電済みのバッテリ装置とを交換できるようにして、長時間の連続走行を実現するバッテリ交換サービスが普及しつつある。
【0004】
このようなバッテリ交換サービスでは、従来、バッテリ交換が予め登録された人物に制限されるように、バッテリ交換を行う際にユーザ認証を実施する技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、ユーザ登録時に、ユーザが使用する電動車両の識別情報を登録しておき、バッテリ装置を電動車両に装着した際に、電動車両の識別情報(特定情報)をバッテリに記憶させ、バッテリ交換装置(管理装置)において、返却されたバッテリ装置から電動車両の識別情報を取得して、その電動車両の識別情報に基づいて、バッテリ装置を返却した人物が正規のユーザか否かを判定するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
さて、例えば、2つのバッテリ装置を搭載した電動車両の場合には、2つのバッテリ装置を交換するため、電動車両から取り外した2つのバッテリ装置をユーザが両手に保持してバッテリ交換装置に持ち込むが、このとき、ユーザの両手が塞がっているため、ユーザが特別な操作を行わずにユーザ認証が行われることが望まれる。
【0007】
このような要望に対して、従来の技術では、バッテリ装置をバッテリ交換装置に返却するだけでユーザ認証が行われるため、ユーザが特別な操作を行わずに済むため、バッテリ交換時のユーザの手間を軽減することができる。
【0008】
しかしながら、従来の技術は、車両の識別情報に基づいて、バッテリ装置が装着された車両が予め登録された正規の車両か否かを判別するだけであり、バッテリ交換を実際に行う人物自身が正規のユーザか否かを判別するものではない。したがって、電動車両が予め登録されたものであれば、正規のユーザでなくても、バッテリ交換を行うことができる。このため、セキュリティの観点から十分なものではないという問題があった。
【0009】
そこで、本開示は、バッテリ交換時のユーザの手間を軽減すると共に、ユーザ認証に係るセキュリティを十分に確保することができるバッテリ管理システム及びバッテリ管理方法を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示のバッテリ管理システムは、バッテリ交換サービスに供用される識別情報が付与された複数のバッテリ装置と、バッテリ交換の来訪者を撮影するカメラを有し、返却の前記バッテリ装置を収容して充電すると共に、充電済みの前記バッテリ装置を利用者に貸し出すバッテリ交換装置と、正規の前記利用者の顔画像および特定情報を取得する登録装置と、前記バッテリ交換装置とネットワークを介して接続され、前記利用者の顔画像から前記利用者の顔特徴量データを生成し、前記特定情報と関連付けて、前記利用者の顔特徴量データを登録し、前記カメラから取得した前記来訪者の顔画像から生成した前記来訪者の顔特徴量データと、前記特定情報と関連付けて登録された前記利用者の顔特徴量データとの照合処理を実行する顔画像照合部と、前記バッテリ交換装置を介して返却の前記バッテリ装置から取得した前記識別情報と、適合品として登録された前記識別情報との照合処理を実行するバッテリ照合部と、を有するサーバ装置と、を備え、前記登録装置は、前記利用者の登録に関する画面を表示するディスプレイを備え、前記ディスプレイにおける前記利用者の画面操作によって、個人情報の登録後の取扱に関する前記利用者の同意を取得して、前記利用者の顔画像および前記特定情報を取得し、前記サーバ装置は、前記顔画像照合部での照合処理によって得られる前記来訪者が正規の前記利用者か否かの判定結果と、前記バッテリ照合部での照合処理によって得られる返却の前記バッテリ装置が適合品か否かの判定結果と、に基づいて、バッテリ交換の可否を判定する構成とする。
【0011】
また、本開示のバッテリ管理方法は、バッテリ交換サービスに供用される識別情報が付与された複数のバッテリ装置と、バッテリ交換の来訪者を撮影するカメラを有し、返却の前記バッテリ装置を収容して充電すると共に、充電済みの前記バッテリ装置を利用者に貸し出すバッテリ交換装置と、を有するバッテリ管理システムにおいて、前記バッテリ交換装置とネットワークを介して接続されたサーバ装置によりバッテリ交換の可否を判定するバッテリ管理方法であって、前記利用者の登録に関する画面を表示するディスプレイを備えた登録装置から、前記ディスプレイにおける前記利用者の画面操作によって、個人情報の登録後の取扱に関する前記利用者の同意を取得して、前記利用者の顔画像および特定情報を取得し、前記利用者の顔画像から前記利用者の顔特徴量データを生成し、前記特定情報と関連付けて、前記利用者の顔特徴量データを登録し、前記カメラから取得した前記来訪者の顔画像から生成した前記来訪者の顔特徴量データと、前記特定情報と関連付けて登録された前記利用者の顔特徴量データとの第1の照合処理を実行し、前記バッテリ交換装置を介して返却の前記バッテリ装置から取得した前記識別情報と、適合品として登録された前記識別情報との第2の照合処理を実行し、前記第1の照合処理によって得られる前記来訪者が正規の前記利用者か否かの判定結果と、前記第2の照合処理によって得られる返却の前記バッテリ装置が適合品か否かの判定結果と、に基づいて、バッテリ交換の可否を判定する構成とする。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、サーバ装置での2つの照合処理により、来訪者が正規の利用者か否かの判定結果と、返却のバッテリ装置が適合品か否かの判定結果と、に基づいて、バッテリ交換の可否を判定するため、利用者が特別な操作を行わずに済み、バッテリ交換時の利用者の手間を軽減すると共に、セキュリティを十分に確保することができる。さらに、登録装置において、個人情報の登録後の取扱に関する利用者の同意を取得して、正規の利用者の顔画像および特定情報を取得することで、サーバ装置において、利用者の顔画像から顔特徴量データを生成し、特定情報と関連付けて、利用者の顔特徴量データを登録することができるため、ユーザ管理を適切に且つ効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態に係るバッテリ共用システムの全体構成図
【
図2】第1実施形態に係る登録機5の概略構成を示すブロック図
【
図3】第1実施形態に係るバッテリ交換機3の概略構成を示すブロック図
【
図4】第1実施形態に係る管理サーバ4の概略構成を示すブロック図
【
図5】第1実施形態に係る登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理の概要を示す説明図
【
図6】第1実施形態に係るユーザ登録時に登録機5のディスプレイ13に表示される画面を示す説明図
【
図7】第1実施形態に係る登録機5および管理サーバ4におけるユーザ登録時の動作手順を示すフロー図
【
図8】第1実施形態に係るバッテリ交換機3および管理サーバ4においてバッテリ交換時に行われる処理の概要を示す説明図
【
図9】第1実施形態に係るバッテリ交換機3および管理サーバ4におけるバッテリ交換時の動作手順を示すフロー図
【
図10】第1実施形態に係るバッテリ交換時にバッテリ交換機3のディスプレイ36に表示される画面を示す説明図
【
図11】第2実施形態に係るバッテリ交換機3および顔認証機8の概略構成を示すブロック図
【
図12】第2実施形態に係るバッテリ交換機3および管理サーバ4におけるバッテリ交換時の動作手順を示すフロー図
【
図13】第2実施形態に係るバッテリ交換機3および管理サーバ4におけるバッテリ交換時の動作手順を示すフロー図
【
図14】第4実施形態に係る登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理の概要を示す説明図
【
図15】第5実施形態に係る登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理の概要を示す説明図
【
図16】第6実施形態に係る登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理の概要を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0014】
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、バッテリ交換サービスに供用される識別情報が付与された複数のバッテリ装置と、バッテリ交換の来訪者を撮影するカメラを有し、返却の前記バッテリ装置を収容して充電すると共に、充電済みの前記バッテリ装置を利用者に貸し出すバッテリ交換装置と、正規の前記利用者の顔画像および特定情報を取得する登録装置と、前記バッテリ交換装置とネットワークを介して接続され、前記利用者の顔画像から前記利用者の顔特徴量データを生成し、前記特定情報と関連付けて、前記利用者の顔特徴量データを登録し、前記カメラから取得した前記来訪者の顔画像から生成した前記来訪者の顔特徴量データと、前記特定情報と関連付けて登録された前記利用者の顔特徴量データとの照合処理を実行する顔画像照合部と、前記バッテリ交換装置を介して返却の前記バッテリ装置から取得した前記識別情報と、適合品として登録された前記識別情報との照合処理を実行するバッテリ照合部と、を有するサーバ装置と、を備え、前記登録装置は、前記利用者の登録に関する画面を表示するディスプレイを備え、前記ディスプレイにおける前記利用者の画面操作によって、個人情報の登録後の取扱に関する前記利用者の同意を取得して、前記利用者の顔画像および前記特定情報を取得し、前記サーバ装置は、前記顔画像照合部での照合処理によって得られる前記来訪者が正規の前記利用者か否かの判定結果と、前記バッテリ照合部での照合処理によって得られる返却の前記バッテリ装置が適合品か否かの判定結果と、に基づいて、バッテリ交換の可否を判定する構成とする。
【0015】
これによると、サーバ装置での2つの照合処理により、来訪者が正規の利用者か否かの判定結果と、返却のバッテリ装置が適合品か否かの判定結果と、に基づいて、バッテリ交換の可否を判定するため、利用者が特別な操作を行わずに済み、バッテリ交換時の利用者の手間を軽減すると共に、セキュリティを十分に確保することができる。さらに、登録装置において、個人情報の登録後の取扱に関する利用者の同意を取得して、正規の利用者の顔画像および特定情報を取得することで、サーバ装置において、利用者の顔画像から顔特徴量データを生成し、特定情報と関連付けて、利用者の顔特徴量データを登録することができるため、ユーザ管理を適切に且つ効率よく行うことができる。
【0016】
また、第2の発明は、前記バッテリ交換装置は、前記カメラの撮影画像から前記来訪者の顔画像を抽出する構成とする。
【0017】
これによると、バッテリ交換装置のカメラの撮影画像から照合処理に必要な来訪者の顔画像のみをサーバ装置に送ることができる。
【0018】
また、第3の発明は、前記登録装置は、前記利用者が提示した個人証明カードから前記特定情報を取得する構成とする。
【0019】
これによると、対象者の特定情報を入力する手間を省くことができる。
【0020】
また、第4の発明は、前記個人証明カードは、ICカードであり、前記登録装置は、前記個人証明カードに記憶された情報を前記特定情報として取得する構成とする。
【0021】
これによると、対象者の特定情報を効率よく取得することができる。
【0022】
また、第5の発明は、前記登録装置は、前記利用者が提示した個人証明カードから前記利用者の顔画像を取得する構成とする。
【0023】
これによると、対象者の顔をカメラで撮影する手間を省くことができる。
【0024】
また、第6の発明は、前記個人証明カードは、ICカードであり、前記登録装置は、前記個人証明カードに記憶された顔画像を前記利用者の顔画像として取得する構成とする。
【0025】
これによると、対象者の顔画像を効率よく取得することができる。
【0026】
また、第7の発明は、前記個人証明カードは、運転免許証およびバッテリ交換サービスの会員証のいずれかである構成とする。
【0027】
これによると、運転免許証やバッテリ交換サービスの会員証は、通常、電動車両を運転する人物が所持しているため、ユーザ登録のために特別に用意する面倒をなくすことができる。
【0028】
また、第8の発明は、前記バッテリ交換装置は、前記バッテリ装置の出し入れ口にシャッターを有し、前記サーバ装置によるバッテリ交換の可否に関する判定結果に応じて、前記シャッターの開閉を制御する構成とする。
【0029】
これによると、バッテリ交換に訪れた人物が正規のユーザでない場合に、その人物が持ち込んだバッテリ装置の返却や充電済みのバッテリ装置の貸出を拒否することができる。
【0030】
また、第9の発明は、バッテリ交換サービスに供用される識別情報が付与された複数のバッテリ装置と、バッテリ交換の来訪者を撮影するカメラを有し、返却の前記バッテリ装置を収容して充電すると共に、充電済みの前記バッテリ装置を利用者に貸し出すバッテリ交換装置と、を有するバッテリ管理システムにおいて、前記バッテリ交換装置とネットワークを介して接続されたサーバ装置によりバッテリ交換の可否を判定するバッテリ管理方法であって、前記利用者の登録に関する画面を表示するディスプレイを備えた登録装置から、前記ディスプレイにおける前記利用者の画面操作によって、個人情報の登録後の取扱に関する前記利用者の同意を取得して、前記利用者の顔画像および特定情報を取得し、前記利用者の顔画像から前記利用者の顔特徴量データを生成し、前記特定情報と関連付けて、前記利用者の顔特徴量データを登録し、前記カメラから取得した前記来訪者の顔画像から生成した前記来訪者の顔特徴量データと、前記特定情報と関連付けて登録された前記利用者の顔特徴量データとの第1の照合処理を実行し、前記バッテリ交換装置を介して返却の前記バッテリ装置から取得した前記識別情報と、適合品として登録された前記識別情報との第2の照合処理を実行し、前記第1の照合処理によって得られる前記来訪者が正規の前記利用者か否かの判定結果と、前記第2の照合処理によって得られる返却の前記バッテリ装置が適合品か否かの判定結果と、に基づいて、バッテリ交換の可否を判定する構成とする。
【0031】
これによると、第1の発明と同様に、バッテリ交換時の利用者の手間を軽減すると共に、セキュリティを十分に確保することができる。さらに、ユーザ管理を適切に且つ効率よく行うことができる。
【0032】
以下、本開示の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0033】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るバッテリ共用システムの全体構成図である。
【0034】
このバッテリ共用システム(バッテリ管理システム)は、電動バイクなどの電動車両1に搭載するバッテリパック2(バッテリ装置)を複数のユーザで共用するサービス(バッテリ交換サービス)を提供するものであり、バッテリ交換機3(バッテリ交換装置)と、管理サーバ4(サーバ装置)と、登録機5(登録装置)と、を備えている。
【0035】
バッテリ交換機3、管理サーバ4、および登録機5はインターネットなどのネットワークを介して接続されている。なお、バッテリ交換機3は、移動体通信ネットワークや無線LANなどの無線通信でネットワーク接続される。
【0036】
電動車両1は、バッテリパック2を搭載し、バッテリパック2の電力により走行する。
図1に示す例では、電動車両を電動バイクとしたが、4輪の自動車でもよい。また、車道走行が前提となっていないモビリティ装置である電動車椅子、電動カート、テーマパークやゴルフ場等での乗用カートであってもよい。
【0037】
バッテリ交換機3は、ユーザから返却されたバッテリパック2を収容して充電すると共に、返却されたバッテリパック2と交換で充電済みのバッテリパック2をユーザに貸し出す。このバッテリ交換機3は、コンビニやガソリンスタンドなどの施設(店舗)に併設されたバッテリステーションに配置される。また、1箇所のバッテリステーションに複数のバッテリ交換機3が設置される。
【0038】
管理サーバ4は、バッテリ交換サービスに加入してバッテリパック2を使用する人物をユーザ(会員)として登録して管理する(ユーザ管理)。また、管理サーバ4は、バッテリ交換サービスに供用されるバッテリパック2を登録して管理する(バッテリ管理)。
【0039】
登録機5は、対象者自身または係員が、ユーザ登録に係る操作を行う。
【0040】
なお、本実施形態では、電動車両1に搭載されるバッテリパック2を例にして説明するが、バッテリパック2が搭載されるバッテリ搭載装置は電動車両に限定されず、例えば可搬型の給電装置などでもよい。
【0041】
また、本実施形態では、管理サーバ4が、顔認証とバッテリ管理との2つの機能を有するが、管理サーバ4の機能を、顔認証に係る処理を行う顔認証サーバと、バッテリ管理に係る処理を行うバッテリ管理サーバとに分離するようにしてもよい。さらに、顔認証サーバの機能を、ユーザの情報(顔画像、特定情報など)を一元管理する顔管理サーバと、顔照合処理を行う顔照合サーバとに分離するようにしてもよい。
【0042】
次に、第1実施形態に係る登録機5の概略構成について説明する。
図2は、登録機5の概略構成を示すブロック図である。
【0043】
登録機5は、顔撮影用のカメラ11と、カード撮影用のカメラ12と、ディスプレイ13と、通信部14と、記憶部15と、制御部16と、を備えている。
【0044】
顔撮影用のカメラ11は、ユーザ登録の際に対象者の顔を撮影する。
【0045】
カード撮影用のカメラ12は、対象者が提示した個人証明カード、具体的には、運転免許証や、バッテリ交換サービスの会員証(メンバーズカード)などの券面を撮影する。
【0046】
ディスプレイ13は、ユーザ登録に関する画面を表示する。なお、このディスプレイ13は、タッチパネルで構成され、対象者自身または係員が画面操作を行うことができる。
【0047】
通信部14は、ネットワークを介して管理サーバ4と通信を行う。
【0048】
記憶部15は、制御部16を構成するプロセッサで実行されるプログラムなどを記憶する。
【0049】
制御部16は、顔画像取得部21と、カード画像取得部22と、登録要求部23と、GUI制御部24と、を備えている。この制御部16は、プロセッサで構成され、制御部16の各部は、記憶部15に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
【0050】
顔画像取得部21は、顔撮影用のカメラ11の撮影画像から顔領域を切り出して(顔切出し)、対象者の顔画像(登録用の顔画像)を取得する。
【0051】
カード画像取得部22は、カード撮影用のカメラ12の撮影画像から個人証明カードの領域を切り出して、カード画像を取得する。
【0052】
登録要求部23は、管理サーバ4に対し、ユーザ登録のリクエストを通信部14によって送信する。ユーザ登録のリクエストには、対象者の顔画像およびカード画像が含まれる。
【0053】
GUI制御部24は、管理サーバ4から配信されるユーザ登録に関する画面をディスプレイ13に表示する。また、ディスプレイ13(ここでは、タッチパネル)の入力機能を用いた利用者の入力操作に応じて、入力情報を取得するとともに画面制御を行う。
【0054】
なお、顔画像取得部21で取得された顔画像が適切か否かを判定して、顔画像が適切でない場合には、利用者に再撮影を促す画面をディスプレイ13に表示させるようにしてもよい。
【0055】
また、バッテリパック2に保持された情報を読み取るクレードルを登録機5に接続できるようにしてもよい。この場合、ユーザ登録の際に、ユーザに最初に貸し出すバッテリパック2をクレードルに装着することで、バッテリパック2の識別番号(個体識別情報)や型式番号(機種識別情報)を読み取ることができる。
【0056】
次に、第1実施形態に係るバッテリ交換機3の概略構成について説明する。
図3は、バッテリ交換機3の概略構成を示すブロック図である。
【0057】
バッテリ交換機3は、カメラ31と、人感センサ32と、駆動部33と、充電部34と、入出力部35と、ディスプレイ36と、通信部37と、記憶部38と、制御部39と、を備えている。
【0058】
カメラ31は、バッテリ交換に訪れた人物(来訪者)を撮影する。なお、来訪者の顔画像を確実に取得するため、上下方向に複数のカメラ11を設置し、来訪者の身長に対応させて、顔画像を取得するようにしてもよい。
【0059】
人感センサ32は、人物がバッテリ交換機3に接近したことを検知する。
【0060】
駆動部33は、制御部19からの指示に応じて、バッテリパック2の返却および貸出のタイミングで、バッテリパック2の出し入れ口に設けられたシャッター51(開閉扉)の開閉機構を駆動し、また、返却されたバッテリパック2を格納すると共に、ユーザに貸し出すバッテリパック2を排出する格納排出機構を駆動する。
【0061】
充電部34は、スロット52(トレイ)を介してバッテリパック2を充電する。
【0062】
入出力部35は、バッテリパック2との間で情報の入出力を行い、例えば、バッテリパック2の型式番号やアラートや劣化情報などがバッテリパック2から入力される。
【0063】
ディスプレイ36は、バッテリパック2の交換に関する案内画面を表示する。
【0064】
通信部37は、ネットワークを介して管理サーバ4と通信を行う。
【0065】
記憶部38は、制御部19を構成するプロセッサで実行されるプログラムなどを記憶する。
【0066】
制御部39は、返却貸出制御部41と、顔画像取得部42と、バッテリ情報取得部43と、照合要求部44と、照合結果通知部45と、GUI制御部46と、カメラモード制御部47と、を備えている。この制御部39は、プロセッサで構成され、制御部39の各部は、記憶部38に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
【0067】
返却貸出制御部41は、バッテリパック2の返却および貸出の動作を制御する。具体的には、人感センサ32で人物の接近を検知すると、駆動部33を制御して、空き状態のスロット52を出し入れ口に移動させてシャッター51を開き、ユーザがバッテリパック2を返却できるようにする。また、管理サーバ4から交換許可通知を受信すると、駆動部33を制御して、ユーザに貸し出す充電済みのバッテリパック2が装着されたスロット52を出し入れ口に移動させてシャッター51を開き、ユーザに貸し出すバッテリパック2をユーザが受け取ることができるようにする。
【0068】
顔画像取得部42は、カメラ31の撮影画像から人物の顔を検知して(顔検知)、撮影画像から顔領域を切り出して(顔切出し)、対象者の顔画像(認証用の顔画像)を取得する。
【0069】
バッテリ情報取得部43は、返却されたバッテリパック2から入出力部35を介して型式番号(機種識別情報)を取得する。
【0070】
照合要求部44は、顔照合およびバッテリ照合のリクエストを通信部37から管理サーバ4に送信する。顔照合およびバッテリ照合のリクエストには、来訪者の顔画像およびバッテリパック2の型式番号が含まれる。
【0071】
照合結果通知部45は、通信部37によって管理サーバ4から取得した照合結果をディスプレイ36に表示することにより、照合結果、すなわち、バッテリ交換の可否を利用者に通知する。
【0072】
GUI制御部46は、管理サーバ4から配信される顔認証およびバッテリ交換に関する画面をディスプレイ36に表示する。また、ディスプレイ36(ここでは、タッチパネル)の入力機能を用いたユーザの入力操作に応じて、入力情報を取得するとともに画面制御を行う。
【0073】
カメラモード制御部47は、カメラ31の撮影画像の処理に関する動作モードとして、顔認証モードと防犯監視モードとを切り替える。具体的には、通常時は顔認証モードで動作し、顔認証の失敗をトリガにして、顔認証モードから防犯監視モードに移行する。防犯監視モードでは、カメラ31の撮影画像を監視画像として管理サーバ4にアップロードする。管理サーバ4では、バッテリ交換機3からアップロードされた監視画像を蓄積する。これにより、不審者の行動を事後に確認することができる。
【0074】
なお、バッテリ交換機3が、カメラ31の撮影画像を監視画像として記憶部38に蓄積するようにしてもよい。また、顔認証の失敗は、顔照合の失敗、すなわち、管理サーバ4に登録された顔画像とバッテリ交換機3から取得した顔画像との照合により、同一人物と判定されるユーザが存在しない場合の他に、対象者の着用物(マスクやサングラス)などに起因して、顔画像が所定の品質を満足していないために、顔認証が失敗する場合もある。また、対象者の着用物を識別したとき、その着用物を外す旨のガイダンス(音声、表示)を出力し、対象者がガイダンスに応じない場合に、カメラ31を防犯監視モードへ移行させるようにしてもよい。
【0075】
次に、第1実施形態に係る管理サーバ4の概略構成について説明する。
図4は、管理サーバ4の概略構成を示すブロック図である。
【0076】
管理サーバ4は、通信部61と、記憶部62と、制御部63と、を備えている。
【0077】
通信部61は、ネットワークを介してバッテリ交換機3および登録機5と通信を行う。
【0078】
記憶部62は、ユーザ管理テーブルの登録情報(ユーザ管理情報)や、制御部63を構成するプロセッサで実行されるプログラムなどを記憶する。
【0079】
制御部63は、顔特徴抽出部71と、特定情報読取部72と、情報管理部73と、顔照合部74と、バッテリ照合部75と、バッテリ交換指示部76と、を備えている。この制御部63は、プロセッサで構成され、制御部63の各部は、記憶部62に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
【0080】
顔特徴抽出部71は、ユーザ登録の際に、登録機5から取得したユーザ登録の対象者の顔画像から顔特徴情報を抽出する。また、顔特徴抽出部71は、バッテリ交換の際に、バッテリ交換機3から取得した来訪者の顔画像から顔特徴情報を抽出する。
【0081】
特定情報読取部72は、ユーザ登録の際に、登録機5から取得したカード画像に対するOCR(光学文字認識)処理により、個人証明カードの券面に記載された文字や記号を読み取って、対象者の特定情報を取得する。
【0082】
情報管理部73は、ユーザ登録の際に、顔特徴抽出部71で取得した対象者の顔特徴情報と、特定情報読取部72で取得した対象者の特定情報とをユーザ管理テーブルに登録する。
【0083】
顔照合部74は、バッテリ交換の際に、顔特徴抽出部71で取得した来訪者の顔特徴情報と、ユーザ管理テーブルに登録された顔特徴情報とを比較して、来訪者が正規のユーザであるか否かを判定する顔照合を行う。なお、バッテリ交換の度に、ユーザの顔画像を取得するため、この顔画像から抽出された顔特徴情報を用いて、ユーザ管理テーブルに登録されたユーザの顔特徴情報を更新するようにしてもよい。
【0084】
バッテリ照合部75は、ユーザがバッテリ交換機3に返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品であるか否かを判定するバッテリ照合を行う。
【0085】
バッテリ交換指示部76は、バッテリ交換の可否を判定して、その判定結果、すなわち、バッテリ交換を許可するか否かをバッテリ交換機3に通知する。具体的には、顔照合部74において、来訪者が正規のユーザであると判定され、かつ、バッテリ照合部75において、ユーザが返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品であると判定されると、バッテリ交換を許可する交換許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する。また、来訪者が正規のユーザでないと判定された場合や、ユーザが返却したバッテリパック2が、ユーザに貸出中のバッテリパック2と異なるものと判定された場合には、バッテリ交換を許可しない交換不許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する。
【0086】
なお、本実施形態では、管理サーバ4に顔特徴抽出部71を設けたが、登録機5に顔特徴抽出部を設けて、対象者の顔画像から抽出された顔特徴情報を管理サーバ4に提供するようにしてもよい。また、バッテリ交換機3に顔特徴抽出部を設け、来訪者の顔画像から抽出した顔特徴情報を管理サーバ4に提供するようにしてもよい。
【0087】
また、本実施形態では、管理サーバ4に特定情報読取部72を設けたが、登録機5に特定情報読取部を設けて、カード画像に対するOCR処理により取得した特定情報を管理サーバ4に提供するようにしてもよい。また、バッテリ交換機3に顔特徴抽出部71を設け、対象者の顔画像から抽出した顔特徴情報を管理サーバ4に提供するようにしてもよい。
【0088】
次に、第1実施形態に係る登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理について説明する。
図5は、登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理の概要を示す説明図である。
【0089】
本実施形態では、バッテリ交換サービスに加入してバッテリパック2の使用を開始する際に、登録機5において、対象者または係員がユーザ登録の操作を行う。このとき、登録機5では、顔撮影用のカメラ31が、対象者の顔を撮影し、顔画像取得部21が、顔撮影用のカメラ31の撮影画像から顔の画像領域を切り出して、対象者の顔画像を取得する。
【0090】
また、登録機5では、カード撮影用のカメラ12が、対象者の個人証明カード、具体的には、運転免許証や、バッテリ交換サービスの会員証(メンバーズカード)などを撮影し、カード画像取得部22が、カード撮影用のカメラ12の撮影画像から個人証明カードの画像領域を切り出してカード画像を取得する。そして、対象者の顔画像と対象者のカード画像とが、登録機5から管理サーバ4に送信される。
【0091】
管理サーバ4では、顔特徴抽出部71が、対象者の顔画像から対象者の顔特徴情報を抽出する。また、管理サーバ4では、特定情報読取部72が、OCR処理によりカード画像から対象者の特定情報(ユーザ情報)を抽出する。そして、対象者の顔特徴情報と対象者の特定情報とがユーザ管理テーブルに登録される。
【0092】
ここで、特定情報は、個人証明カードの券面に記載された情報のうち、顔画像以外の情報であってユーザの特定に用いられる情報であり、具体的には、氏名(ユーザ名)、住所などである。また、個人証明カードの券面に記載された情報のうち、個人の特定とは直接関係のない情報も補助的な特定情報(付加情報)として取得することができる。なお、個人証明カードが運転免許証である場合、特定情報として、氏名(ユーザ名)、住所、免許種別、免許証番号、有効期限などを取得する。また、個人証明カードがバッテリ交換サービスの会員証(メンバーズカード)である場合、特定情報として、氏名(ユーザ名)、住所、会員番号、有効期限などを取得する。
【0093】
次に、第1実施形態に係る登録機5で行われるユーザ登録操作について説明する。
図6は、ユーザ登録時に登録機5のディスプレイ13に表示される画面を示す説明図である。なお、ここでは、ユーザ登録の対象者自身が画面操作を行う場合について説明するが、ユーザ登録の係員が画面操作を行うことも可能である。
【0094】
登録機5のディスプレイ13には、まず、
図6(A)に示す初期画面が表示される。この初期画面(
図6(A)参照)には、登録開始ボタン101が設けられている。この登録開始ボタン101を対象者が操作すると、
図6(B)に示す個人情報取扱い規定確認画面に遷移する。
【0095】
個人情報取扱い規定確認画面(
図6(B)参照)には、顔認証システムにおける個人情報取扱い規定を表す文字102が表示される。また、この画面には、同意ボタン103と中止ボタン104とが設けられている。対象者は、個人情報取扱い規定に同意するか否かに応じて同意ボタン103または中止ボタン104を操作する。同意ボタン103を対象者が操作すると、
図6(C)に示す個人証明カード撮影画面に遷移する。中止ボタン104を対象者が操作すると、ユーザ登録が中止される。
【0096】
個人証明カード撮影画面(
図6(C)参照)には、個人証明カードの撮影要領を説明する文字105と、個人証明カードの撮影要領を図示する画像106と、が表示される。また、この画面には、撮影ボタン107と中止ボタン108とが設けられている。対象者が、画像106にしたがって個人証明カードを撮影台109に載置した上で、撮影ボタン107を操作すると、登録機5のカード撮影用のカメラ12による個人証明カードの撮影が実行される。このとき、対象者は、登録機5の撮影台109上に描画されたガイド110に合うように個人証明カードを載置する。中止ボタン108を対象者が操作すると、ユーザ登録が中止される。カード撮影用のカメラ12による個人証明カードの撮影が正常に終了すると、
図6(D)に示す顔画像撮影画面に遷移する。
【0097】
顔画像撮影画面(
図6(D)参照)には、顔画像の撮影要領を説明する文字111と、撮影枠112と、撮影画像113と、が表示される。撮影画像113は、顔撮影用のカメラ11による撮影された画像であり、撮影枠112内に表示される。対象者は、撮影枠112内に表示された撮影画像113を見て、対象者の顔が適切に撮影されるように顔の位置や向きを調整する。また、この画面には、撮影ボタン114と中止ボタン115とが設けられている。対象者が撮影ボタン114を操作すると、登録機5の顔撮影用のカメラ11による対象者の撮影が実行される。中止ボタン115を対象者が操作すると、ユーザ登録が中止される。顔撮影用のカメラ11による顔画像の撮影が正常に終了すると、
図6(E)に示す顔画像確認画面に遷移する。
【0098】
顔画像確認画面(
図6(E)参照)には、顔画像が適切に撮影されているか否かの確認を促す文字116と、撮影画像(顔画像)113と、が表示される。また、この画面には、登録ボタン117と再撮影ボタン118と中止ボタン119とが設けられている。対象者の顔が適切に撮影される場合には、対象者は登録ボタン117を操作する。この場合、
図6(F)に示す登録完了画面に遷移する。対象者の顔が適切に撮影されていない場合には、対象者は再撮影ボタン118を操作する。この場合、顔画像撮影画面(
図6(D)参照)に戻る。中止ボタン119を対象者が操作すると、ユーザ登録が中止される。
【0099】
登録完了画面(
図6(F)参照)には、終了ボタン120が設けられている。利用者が終了ボタン120を操作すると、登録機5における登録操作が終了する。
【0100】
次に、第1実施形態に係る登録機5および管理サーバ4におけるユーザ登録時の動作手順について説明する。
図7は、登録機5および管理サーバ4におけるユーザ登録時の動作手順を示すフロー図である。
【0101】
登録機5では、まず、ユーザ登録の対象者が提示した個人証明カード(運転免許証など)を、カード撮影用のカメラ12で撮影して、対象者のカード画像を取得する(ST101)。また、対象者の顔を、顔撮影用のカメラ31で撮影して、対象者の顔画像を取得する(ST102)。次に、対象者の顔画像およびカード画像を管理サーバ4に送信する(ST103)。
【0102】
管理サーバ4では、登録機5から送信される対象者の顔画像およびカード画像を受信すると(ST201)、顔特徴抽出部71において、受信した顔画像から対象者の顔特徴情報を抽出する(ST202)。また、特定情報読取部72において、受信したカード画像に対するOCR処理により、個人証明カードの券面に記載された対象者の特定情報を取得する(ST203)。そして、情報管理部73において、顔特徴抽出部71で取得した対象者の顔特徴情報と、特定情報読取部72で取得した対象者の特定情報とを、ユーザ管理テーブルに登録する(ST204)。
【0103】
次に、第1実施形態に係るバッテリ交換機3および管理サーバ4においてバッテリ交換時に行われる処理について説明する。
図8は、バッテリ交換機3および管理サーバ4においてバッテリ交換時に行われる処理の概要を示す説明図である。
【0104】
バッテリ交換機3では、バッテリステーションに訪れた人物(来訪者)の顔をカメラ11で撮影して、来訪者の顔画像を取得する。また、バッテリ交換機3では、来訪者が持ち込んだバッテリパック2を、シャッター51を開いて収容し、バッテリパック2が装着されるスロット52を介してバッテリパック2の型式番号を読み取る。そして、来訪者の顔画像およびバッテリパック2の型式番号を管理サーバ4に送信する。
【0105】
管理サーバ4では、顔特徴抽出部71において、受信した来訪者の顔画像から顔特徴情報を抽出する。そして、顔照合部74において、来訪者の顔特徴情報と、ユーザ管理テーブルに登録された顔特徴情報とを比較して、来訪者が正規のユーザであるか否かを判定する。このとき、来訪者の顔特徴情報と類似するものが、ユーザ管理テーブルに登録されている顔特徴情報の中にある場合に、来訪者が正規のユーザであると判定する。
【0106】
また、管理サーバ4では、バッテリ照合部75において、受信したバッテリパック2の型式番号(機種識別情報)と、型式番号ごとにバッテリ交換サービスの対象品(適合品)か否かを規定した適合品テーブルと、に基づいて、ユーザがバッテリ交換機3に返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品であるか否かを判定する。
【0107】
ここで、バッテリ交換サービスの対象品には、電動車両メーカーが製造する純正品の他に、バッテリメーカーなどが製造する互換品やリビルト(再生品)などがある。
【0108】
なお、バッテリパック2の識別番号(個体識別情報)を取得して、ユーザがバッテリ交換機3に返却したバッテリパック2が、ユーザに貸出中のバッテリパック2と同じものか否かの判定を行うようにしてもよい。
【0109】
ここで、管理サーバ4は、来訪者が正規のユーザであると判定され、かつ、ユーザが返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品であると判定されると、バッテリ交換を許可する。
【0110】
なお、本実施形態では、バッテリ交換機3において、ユーザの撮影画像から顔画像を抽出して、その顔画像を管理サーバ4に送信するようにしたが、その送信データは、顔領域の画像のみのデータでもよいが、撮影画像(所定の撮影エリアの画像)のデータと、その撮影画像のデータ上の顔領域の位置情報(顔枠情報)との組み合わせとしてもよい。
【0111】
次に、第1実施形態に係るバッテリ交換機3および管理サーバ4におけるバッテリ交換時の動作手順について説明する。
図9は、バッテリ交換機3および管理サーバ4におけるバッテリ交換時の動作手順を示すフロー図である。
【0112】
バッテリ交換機3では、まず、来訪者をカメラ11で撮影し、来訪者の顔画像を取得する(ST301)。次に、人感センサ32で自装置に接近する人物(来訪者)を検知すると(ST403でYes)、シャッター51を開く(ST302)。これにより、来訪者はバッテリパック2をバッテリ交換機3に返却することができる。
【0113】
次に、バッテリパック2が返却されたことを検知するのに応じてシャッター51を閉じる(ST303)。次に、バッテリパック2の型式番号を読み取る(ST304)。次に、来訪者の顔画像およびバッテリパック2の型式番号を通信部37から管理サーバ4に送信する(ST305)。なお、シャッター51を閉じずに、来訪者の顔画像およびバッテリパック2の型式番号を管理サーバ4に送信するようにしても良く、この場合、バッテリ交換が不可と判定されるようであれば、バッテリパック2を取り除く旨を表示して、ユーザへ知らせるようにする。
【0114】
管理サーバ4では、バッテリ交換機3から送信される来訪者の顔画像およびバッテリパック2の型式番号を通信部61で受信すると(ST401)、まず、顔特徴抽出部71において、受信した顔画像から来訪者の顔特徴情報を抽出する(ST402)。
【0115】
次に、顔照合部74において、来訪者の顔特徴情報と、ユーザ管理テーブルに登録された顔特徴情報とを比較して、来訪者が正規のユーザであるか否かを判定する(ST403)。
【0116】
ここで、来訪者が正規のユーザでない場合には(ST403でNo)、交換不許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する(ST404)。このとき、顔照合が失敗したこと、すなわち、来訪者が正規のユーザでない旨の情報を交換不許可通知に付加する。
【0117】
一方、来訪者が正規のユーザである場合には(ST403でYes)、次に、バッテリ照合部75において、ユーザがバッテリ交換機3に返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品であるか否かを判定する(ST405)。
【0118】
ここで、ユーザが返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品でない場合には(ST405でNo)、交換不許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する(ST406)。このとき、バッテリ照合が失敗したこと、すなわち、ユーザが不正なバッテリ交換を行った旨の情報を交換不許可通知に付加する。
【0119】
一方、ユーザが返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品である場合には(ST405でYes)、交換許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する(ST407)。
【0120】
バッテリ交換機3では、交換不許可通知を管理サーバ4から受信すると(ST306でYes)、バッテリ交換ができないことをユーザに通知するエラー画面をディスプレイ36に表示して、来訪者が持ち込んだバッテリパック2を来訪者に戻すためにシャッター51を開く(ST307)。
【0121】
また、交換許可通知を管理サーバ4から受信すると(ST308でYes)、充電済みのバッテリパック2をユーザに貸し出すためにシャッター51を開く(ST309)。
【0122】
次に、第1実施形態に係るバッテリ交換機3で行われるバッテリ交換操作について説明する。
図10は、バッテリ交換時にバッテリ交換機3のディスプレイ36に表示される画面を示す説明図である。
【0123】
バッテリ交換機3のディスプレイ36には、
図10(A)から
図10(G)に示す画面が表示される。これらの画面には、撮影画像表示エリア121と情報表示エリア122とが設けられている。撮影画像表示エリア121には、バッテリ交換機3のカメラ31で撮影された画像が表示される。情報表示エリア122には、各段階に応じた情報が表示される。
【0124】
バッテリ交換機3のディスプレイ36には、まず、
図10(A)に示す待機画面(初期画面)が表示される。バッテリ交換機3の前に立つ人物がバッテリ交換機3のカメラ31で撮影されると、管理サーバ4では、来訪者が正規のユーザであるか否かを判定する処理(顔照合)が開始される。このとき、バッテリ交換機3のディスプレイ36では、
図10(B)に示す顔認証中画面に遷移する。
【0125】
顔認証中画面(
図10(B)参照)では、情報表示エリア122に、ユーザの顔認証(顔照合)が進行中であることを示す文字131および図形132が表示される。管理サーバ4で行われる顔認証が完了(成功)すると、バッテリ交換機3のディスプレイ36では、
図10(C)に示す認証完了画面に遷移する。
【0126】
顔認証完了画面(
図10(C)参照)では、情報表示エリア122に、ユーザの顔認証が完了(成功)したことを示す文字133および図形134が表示される。管理サーバ4では、顔認証が完了(成功)すると、ユーザが返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品であるか否かを判定する処理(バッテリ照合)が開始される。バッテリ交換機3のディスプレイ36では、
図10(D)に示すバッテリパック2に関するバッテリ照合中画面に遷移する。
【0127】
バッテリ照合中画面(
図10(D)参照)では、情報表示エリア122に、返却されたバッテリパック2を確認中(照合中)であることを表す文字135が表示される。バッテリ照合処理が完了(成功)すると、バッテリ交換機3のディスプレイ36では、
図10(E)に示すバッテリ照合完了画面に遷移する。
【0128】
バッテリ照合完了画面(
図10(E)参照)には、情報表示エリア122に、バッテリ照合処理が完了(成功)したことを示す文字136が表示される。このとき、バッテリ交換機3では、充電済みのバッテリパック2をユーザに貸し出すためにシャッター51を開く動作(貸出動作)が開始される。そして、貸出動作が完了すると、バッテリ交換機3のディスプレイ36では、
図10(F)に示すバッテリ貸出画面に遷移する。
【0129】
バッテリ貸出画面(
図10(F)参照)には、ユーザに充電済みのバッテリパック2を電動車両に装着するように促す文字137が表示される。これにより、ユーザは、充電済みのバッテリパック2をバッテリ交換機3から取り出すことができる。充電済みのバッテリパック2が取り出されると、シャッター51を閉じる。このとき、バッテリ交換機3のディスプレイ36では、
図10(G)に示すバッテリ交換完了画面に遷移する。
【0130】
なお、
図10に示した例では、顔認証の結果とバッテリ照合の結果とを別画面に表示するようにしたため、顔認証結果の通知とバッテリ照合結果の通知を管理サーバ4からバッテリ交換機3に別々に送信することになるが、顔認証の結果とバッテリ照合の結果とを統合して1画面に表示するようにしてもよい。
【0131】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
図11は、第2実施形態に係るバッテリ交換機3および顔認証機8の概略構成を示すブロック図である。
【0132】
第1実施形態では、バッテリ交換機3が顔認証に係る処理を行うようにしたが、本実施形態では、バッテリ交換機3とは別に、顔認証に係る処理を行う顔認証機8が設けられている。この場合、バッテリ交換機3の手前側に顔認証機8が設置され、ユーザは、まず、顔認証機8の前に来て、顔認証機8による顔認証を受けた後に、バッテリ交換機3の前に移動してバッテリ交換作業を行う。
【0133】
バッテリ交換機3は、第1実施形態(
図3参照)と同様に、人感センサ32と、駆動部33と、充電部34と、入出力部35と、通信部37と、記憶部38と、制御部39と、を備えているが、カメラ31とディスプレイ36とは省略されている。
【0134】
また、制御部19は、第1実施形態と同様に、返却貸出制御部41と、バッテリ情報取得部43と、照合要求部44と、を備えているが、顔画像取得部42と、照合結果通知部45と、カメラモード制御部47と、は省略されている。
【0135】
返却貸出制御部41およびバッテリ情報取得部43は、第1実施形態と同様である。照合要求部44は、バッテリ照合のリクエストを通信部37から管理サーバ4に送信する。バッテリ照合のリクエストには、バッテリパック2の型式番号が含まれる。
【0136】
顔認証機8は、カメラ81と、ディスプレイ82と、通信部83と、記憶部84と、制御部85と、を備えている。
【0137】
カメラ81は、バッテリ交換に訪れた人物(来訪者)を撮影する。
【0138】
ディスプレイ82は、バッテリパック2の交換に関する案内画面を表示する。
【0139】
通信部83は、ネットワークを介して管理サーバ4と通信を行う。
【0140】
記憶部84は、制御部85を構成するプロセッサで実行されるプログラムなどを記憶する。
【0141】
制御部85は、顔画像取得部91と、照合要求部92と、照合結果通知部93と、GUI制御部94と、カメラモード制御部95と、を備えている。この制御部85は、プロセッサで構成され、制御部85の各部は、記憶部84に記憶されたプログラムをプロセッサで実行することで実現される。
【0142】
顔画像取得部91、照合結果通知部93、GUI制御部94、およびカメラモード制御部95は、第1実施形態においてバッテリ交換機3に設けられていた顔画像取得部42、照合結果通知部45、GUI制御部46、およびカメラモード制御部47と同様である。照合要求部92は、顔照合のリクエストを通信部83から管理サーバ4に送信する。この顔照合のリクエストには、来訪者の顔画像が含まれる。
【0143】
なお、バッテリ交換機3と顔認証機8との間で所要の情報を直接やり取りするインタフェイスをバッテリ交換機3および顔認証機8に設けるようにしてもよい。
【0144】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
図12、
図13は、第3実施形態に係るバッテリ交換機3および管理サーバ4におけるバッテリ交換時の動作手順を示すフロー図である。
【0145】
前記の実施形態では、バッテリ交換機3に人感センサ32を設けて、その人感センサ32によりバッテリ交換に訪れた人物(来訪者)を検知すると、シャッター51を開いて、来訪者がバッテリパック2をバッテリ交換機3に返却できるようにした。一方、本実施形態では、人感センサ32を省略して、カメラ31で撮影した来訪者の顔画像に基づく顔認証の結果に応じて、シャッター51の開閉を制御する。すなわち、来訪者が正規のユーザである場合にのみ、シャッター51を開いて、来訪者がバッテリパック2をバッテリ交換機3に返却できるようにする。
【0146】
図12に示すように、バッテリ交換機3では、まず、カメラ31の撮影画像から来訪者(バッテリ交換に訪れた人物)の顔を検知すると(ST501でYes)、そのカメラ31の撮影画像から来訪者の顔画像を取得する(ST502)。そして、来訪者の顔画像を通信部37から管理サーバ4に送信する(ST503)。
【0147】
管理サーバ4では、バッテリ交換機3から送信される来訪者の顔画像を通信部61で受信すると(ST601)、顔特徴抽出部71において、受信した顔画像から来訪者の顔特徴情報を抽出する(ST602)。
【0148】
次に、顔照合部74において、来訪者の顔特徴情報と、ユーザ管理テーブルに登録された顔特徴情報とを比較して、来訪者が正規のユーザであるか否かを判定する(ST603)。
【0149】
ここで、来訪者が正規のユーザでない場合には(ST603でNo)、返却不許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する(ST604)。
【0150】
一方、来訪者が正規のユーザである場合には(ST603でYes)、返却許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する(ST605)。
【0151】
バッテリ交換機3では、返却不許可通知を管理サーバ4から受信すると(ST504でYes)、バッテリ交換ができないことをユーザに通知するエラー画面をディスプレイ36に表示する(ST505)。
【0152】
また、返却許可通知を管理サーバ4から受信すると(ST506でYes)、シャッター51を開く(ST507)。これにより、来訪者はバッテリパック2をバッテリ交換機3に返却することができる。
【0153】
図13に示すように、バッテリ交換機3では、次に、バッテリパック2が返却されたことを検知するのに応じてシャッター51を閉じる(ST508)。次に、バッテリパック2の型式番号を読み取る(ST509)。そして、バッテリパック2の型式番号を通信部37から管理サーバ4に送信する(ST510)。
【0154】
管理サーバ4では、バッテリ交換機3から送信されるバッテリパック2の型式番号を通信部61で受信すると(ST606)、バッテリ照合部75において、受信した型式番号に基づいて、ユーザがバッテリ交換機3に返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品であるか否かを判定する(ST607)。
【0155】
ここで、ユーザが返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品でない場合には(ST607でNo)、貸出不許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する(ST608)。
【0156】
一方、ユーザが返却したバッテリパック2が、バッテリ交換サービスの対象品である場合には(ST607でYes)、貸出許可通知を通信部61からバッテリ交換機3に送信する(ST609)。
【0157】
バッテリ交換機3では、貸出不許可通知を管理サーバ4から受信すると(ST511でYes)、バッテリ交換ができないことをユーザに通知するエラー画面をディスプレイ36に表示して、来訪者が持ち込んだバッテリパック2を来訪者に戻すためにシャッター51を開く(ST512)。
【0158】
また、貸出許可通知を管理サーバ4から受信すると(ST513でYes)、充電済みのバッテリパック2をユーザに貸し出すためにシャッター51を開く(ST514)。これにより、来訪者は充電済みのバッテリパック2をバッテリ交換機3から取り出すことができる。
【0159】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
図14は、第4実施形態に係る登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理の概要を示す説明図である。
【0160】
第1実施形態(
図5)では、ユーザ登録時に、登録機5において、カード撮影用のカメラ12が、対象者が提示した個人証明カードの券面を撮影し、カード画像取得部22が、個人証明カードの券面が写るカード画像を取得し、管理サーバ4において、特定情報読取部72が、個人証明カードの券面に記載された文字をOCR処理により読み取ることで、対象者の特定情報を取得するようにした。
【0161】
一方、本実施形態では、ICカード型の個人証明カードが用いられる。このICカード型の個人証明カードのICチップには特定情報が記憶されている。
【0162】
登録機5には、第1実施形態(
図5)におけるカード撮影用のカメラ12の代わりに、カードリーダ18(情報読取部)が設けられている。カードリーダ18は、ICカード型の個人証明カードを読み取り、個人証明カードに記憶された特定情報を取得する。
【0163】
なお、カードリーダ18は、接触型および非接触型のいずれでもよい。また、個人証明書(身分証明書)に添付されたタグの情報を、RFID(Radio Frequency Identifier)などの無線通信方式により読み取るタグリーダを設けるようにしてもよい。
【0164】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
図15は、第5実施形態に係る登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理の概要を示す説明図である。
【0165】
本実施形態では、第4実施形態と同様に、ICカード型の個人証明カードが用いられるが、本実施形態では、個人証明カードのICチップに特定情報の他に顔画像が記憶されている。
【0166】
登録機5では、カードリーダ18が個人証明カードを読み取り、個人証明カードに記憶された顔画像(第2の顔画像)および特定情報を取得する。また、登録機5では、第1実施形態と同様に、顔撮影用のカメラ11が、対象者の顔を撮影し、顔画像取得部21が、顔撮影用のカメラ31の撮影画像から対象者の顔画像(第1の顔画像)を取得する。
【0167】
管理サーバ4では、顔特徴抽出部71が、顔撮影用のカメラ31の撮影画像から取得した第1の顔画像と、個人証明カードから取得した第2の顔画像との両方を対象にして、顔画像から顔特徴情報を抽出する処理を行い、第1の顔画像から抽出した顔特徴情報と、第2の顔画像から抽出した顔特徴情報とを、ユーザ管理テーブルに登録する。この場合、バッテリ交換時の顔認証では、第1の顔画像および第2の顔画像のいずれか一方で顔認証が成功すれば、バッテリ交換を許可するようにすればよい。
【0168】
なお、ICカード型の個人証明カードに格納された顔画像が、顔認証に適した高解像度のものであれば、顔撮影用のカメラ11および顔画像取得部21を省略することができる。
【0169】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。なお、ここで特に言及しない点は前記の実施形態と同様である。
図16は、第6実施形態に係る登録機5および管理サーバ4においてユーザ登録時に行われる処理の概要を示す説明図である。
【0170】
本実施形態では、券面に特定情報の他に顔画像が印刷された個人証明カードが用いられる。
【0171】
登録機5では、第1実施形態と同様に、顔撮影用のカメラ11が、対象者の顔を撮影し、顔画像取得部21が、顔撮影用のカメラ31の撮影画像から対象者の顔画像(第1の顔画像)を取得する。また、登録機5では、カード撮影用のカメラ12が、個人証明カードの券面を撮影し、画像取得部26が、カメラ12の撮影画像から個人証明カードの領域を切り出して、カード画像を取得する。また、画像取得部26が、カメラ12の撮影画像から顔画像の領域を切り出して、顔画像(第2の顔画像)を取得する。
【0172】
管理サーバ4では、顔特徴抽出部71が、登録機5から取得した第1の顔画像および第2の顔画像の各々から顔特徴情報を抽出して、その顔特徴情報をユーザ管理テーブルに登録する。また、特定情報読取部72が、OCR処理によりカード画像から対象者の特定情報(ユーザ情報)を抽出する。
【0173】
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用できる。また、上記の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0174】
本開示に係るバッテリ管理システム及びバッテリ管理方法は、バッテリ交換時のユーザの手間を軽減すると共に、ユーザ認証に係るセキュリティを十分に確保することができる効果を有し、電動車両などのユーザがバッテリステーションでバッテリ装置を交換するバッテリ交換サービスにおいて、ユーザによるバッテリ装置の交換を管理するバッテリ管理システム及びバッテリ管理方法などとして有用である。
【符号の説明】
【0175】
1 電動車両
2 バッテリパック(バッテリ装置)
3 バッテリ交換機(バッテリ交換装置)
4 管理サーバ(サーバ装置)
5 登録機(登録装置)
8 顔認証機
11 顔撮影用のカメラ
12 カード撮影用のカメラ
13 ディスプレイ
14 通信部
15 記憶部
16 制御部
18 カードリーダ
19 制御部
31 カメラ
32 人感センサ
33 駆動部
34 充電部
35 入出力部
36 ディスプレイ
37 通信部
38 記憶部
39 制御部
51 シャッター
52 スロット
61 通信部
62 記憶部
63 制御部