(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】駐車管理システム
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20231106BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20231106BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231106BHJP
E04H 6/42 20060101ALI20231106BHJP
【FI】
E05B49/00 J
G07B15/00 M
G06Q50/10
E04H6/42 Z
(21)【出願番号】P 2019201282
(22)【出願日】2019-11-06
【審査請求日】2022-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】504417076
【氏名又は名称】株式会社イワセ
(74)【代理人】
【識別番号】100101926
【氏名又は名称】塚原 孝和
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 洋一郎
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3215402(JP,U)
【文献】特開2017-110433(JP,A)
【文献】国際公開第2018/205431(WO,A1)
【文献】特開平10-184125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
E04H 6/00- 6/44
G07B 15/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットに接続された管理サーバと、インターネットを通じて上記管理サーバに接続可能な制御装置と、上記制御装置に通信可能に接続され且つ車両を施錠又は開錠可能な複数の駐車ラックとを備え、インターネットに接続された携帯端末から、特定の駐車ラックに対する開錠要求を上記管理サーバに送ることにより、上記管理サーバからの開錠指令により、上記制御装置が、上記特定の駐車ラックに開錠駆動指示を送って、特定の駐車ラックを開錠することができる駐車管理システムであって、
上記各駐車ラックは、上記制御装置の施設内通信部と通信可能なラック通信部と、このラック通信部で受けた上記開錠駆動指示により開錠状態に作動するロック部と、当該駐車ラックを特定した識別コードとを有し、
上記携帯端末は、インターネットを通じて上記管理サーバのサーバ通信部と通信可能な端末通信部と、上記駐車ラックの識別コードを読み取り可能な識別コード読取部と、当該識別コード読取部で読み取られた識別コードの駐車ラックに対する開錠要求を上記端末通信部に送り可能な制御部とを有し、
上記管理サーバは、各駐車ラックが施錠状態にあるか又は開錠状態にあるかを示す情報が格納されたデータベース部と、上記サーバ通信部と、当該サーバ通信部で受けた上記開錠要求に基づいて、上記開錠指令を当該サーバ通信部に送る制御部とを有し、
上記制御装置は、インターネットを通じて上記管理サーバのサーバ通信部と通信可能な装置通信部と、各駐車ラックのラック通信部と通信可能な上記施設内通信部と、上記装置通信部で受けた上記開錠指令に基づいて、上記開錠駆動指示を当該施設内通信部に送る制御部とを有し、
上記携帯端末の制御部は、上記識別コード読取部で読み取られた識別コードの駐車ラックに対する施錠要求を上記端末通信部に送り可能であり、
上記管理サーバの制御部は、上記サーバ通信部で受けた上記携帯端末からの施錠要求に基づいて、施錠指令を当該サーバ通信部に送るものであり、
上記制御装置は、上記装置通信部で受けた上記施錠指令に基づいて、施錠駆動指示を上記施設内通信部に送るものである、
ことを特徴とする駐車管理システム。
【請求項2】
インターネットに接続された管理サーバと、インターネットを通じて上記管理サーバに接続可能な制御装置と、上記制御装置に通信可能に接続され且つ車両を施錠又は開錠可能な複数の駐車ラックとを備え、インターネットに接続された携帯端末から、特定の駐車ラックに対する開錠要求を上記管理サーバに送ることにより、上記管理サーバからの開錠指令により、上記制御装置が、上記特定の駐車ラックに開錠駆動指示を送って、特定の駐車ラックを開錠することができる駐車管理システムであって、
上記各駐車ラックは、上記制御装置の施設内通信部と通信可能なラック通信部と、このラック通信部で受けた上記開錠駆動指示により開錠状態に作動するロック部と、当該駐車ラックを特定した識別コードとを有し、
上記携帯端末は、インターネットを通じて上記管理サーバのサーバ通信部と通信可能な端末通信部と、上記駐車ラックの識別コードを読み取り可能な識別コード読取部と、当該識別コード読取部で読み取られた識別コードの駐車ラックに対する開錠要求を上記端末通信部に送り可能な制御部とを有し、
上記管理サーバは、各駐車ラックが施錠状態にあるか又は開錠状態にあるかを示す情報が格納されたデータベース部と、上記サーバ通信部と、当該サーバ通信部で受けた上記開錠要求に基づいて、上記開錠指令を当該サーバ通信部に送る制御部とを有し、
上記制御装置は、インターネットを通じて上記管理サーバのサーバ通信部と通信可能な装置通信部と、各駐車ラックのラック通信部と通信可能な上記施設内通信部と、上記装置通信部で受けた上記開錠指令に基づいて、上記開錠駆動指示を当該施設内通信部に送る制御部とを有し、
上記管理サーバのサーバ通信部と上記制御装置の装置通信部との通信が不能になった場合に特定の駐車ラックを開錠可能にする緊急開錠システムを設け、
当該緊急開錠システムを、
上記携帯端末に設けられ且つ上記識別コード読取部で読み取った識別コードが示す特定の駐車ラックに対する緊急開錠用識別コードの配布要求を上記端末通信部に送り可能な緊急部と、
上記管理サーバに設けられ且つ上記端末通信部からインターネットを通じてサーバ通信部に送られてきた上記配布要求に基づいて、上記特定の駐車ラックの緊急開錠用識別コードを当該サーバ通信部に送る緊急配布部と、
上記携帯端末に設けられ且つ上記端末通信部で受けた上記緊急開錠用識別コードを表示する表示部と、
上記制御装置に設けられ且つ携帯端末の表示部に表示された緊急開錠用識別コードを読み取り可能な識別コード読取部と、
開錠駆動指示を、上記施設内通信部を通じて、上記緊急開錠用識別コードが示す上記特定の駐車ラックに送る制御部と、
で構成したことを特徴とする駐車管理システム。
【請求項3】
インターネットに接続された管理サーバと、インターネットを通じて上記管理サーバに接続可能な制御装置と、上記制御装置に通信可能に接続され且つ車両を施錠又は開錠可能な複数の駐車ラックとを備え、インターネットに接続された携帯端末から、特定の駐車ラックに対する開錠要求を上記管理サーバに送ることにより、上記管理サーバからの開錠指令により、上記制御装置が、上記特定の駐車ラックに開錠駆動指示を送って、特定の駐車ラックを開錠することができる駐車管理システムであって、
上記各駐車ラックは、上記制御装置の施設内通信部と通信可能なラック通信部と、このラック通信部で受けた上記開錠駆動指示により開錠状態に作動するロック部と、当該駐車ラックを特定した識別コードとを有し、
上記携帯端末は、インターネットを通じて上記管理サーバのサーバ通信部と通信可能な端末通信部と、上記駐車ラックの識別コードを読み取り可能な識別コード読取部と、当該識別コード読取部で読み取られた識別コードの駐車ラックに対する開錠要求を上記端末通信部に送り可能な制御部とを有し、
上記管理サーバは、各駐車ラックが施錠状態にあるか又は開錠状態にあるかを示す情報が格納されたデータベース部と、上記サーバ通信部と、当該サーバ通信部で受けた上記開錠要求に基づいて、上記開錠指令を当該サーバ通信部に送る制御部とを有し、
上記制御装置は、インターネットを通じて上記管理サーバのサーバ通信部と通信可能な装置通信部と、各駐車ラックのラック通信部と通信可能な上記施設内通信部と、上記装置通信部で受けた上記開錠指令に基づいて、上記開錠駆動指示を当該施設内通信部に送る制御部とを有し、
上記管理サーバのサーバ通信部と上記制御装置の装置通信部との通信が不能になった場合に入庫状態の駐車ラックを施錠する自動施錠システムを設け、
当該自動施錠システムを、
上記制御装置の制御部に設けられ且つ上記管理サーバのサーバ通信部と上記制御装置の装置通信部との通信が不能になった場合に、各駐車ラックの検出部から受け取った入庫状態の情報に基づいて、入庫状態にある駐車ラックを選別する選別部と、
上記制御部に設けられ且つ上記選別部で選別された駐車ラックの中、予め設定された入庫継続時間を経過している駐車ラックに対して、施錠駆動指示を送る施錠部と、
で構成したことを特徴とする駐車管理システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の駐車管理システムにおいて、
各駐車ラックにおける車両の入庫状態及び出庫状態を検出して、上記管理サーバに送るモニタリングシステムを設け、
当該モニタリングシステムを、各駐車ラックに設けられ且つ当該駐車ラックにおける車両の入庫状態及び出庫状態を検出する検出部と、当該検出部で検出した上記入庫状態及び出庫状態の情報を受け取って、インターネットを通じて上記管理サーバに送る上記制御装置と、上記制御装置からの上記情報を受け取って、上記データベース部に格納する上記管理サーバと、で構成した、
ことを特徴とする駐車管理システム。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のいずれか記載の駐車管理システムにおいて、
上記識別コードは、QRコード(登録商標)である、
ことを特徴とする駐車管理システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の駐車管理システムにおいて、
上記制御装置の制御部は、停電時に、開錠駆動指示を施設内通信部から全ての駐車ラックのラック通信部に送るものである、
ことを特徴とする駐車管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、二輪車や自動車等を携帯端末によって施錠又は開錠することができる駐車管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、二輪車や自動車等等の駐車施設では、可能な限りサービスを自動化して、施設運営の省力化や設備のコストダウンの実現を図っている。この目的を達成するため、駐車施設では、精算システムの自動化と高性能化とを図っている。例えば、特許文献1に記載の駐車管理システムでは、コインを精算機のコイン投入口に投入して、駐車台番号をテンキーによって指定するだけで、利用料金の精算と自転車の開錠とを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記した従来の駐車管理システムでは、精算機が大型であり、設置には大きなコストがかかる。つまり、上記の精算機では、単にサイズが大きいと言うだけでなく製造・設置・管理の各段階において多大なコストがかかってしまう、という問題がある。
【0005】
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、大型の精算機を不要にして、駐車施設の設置スペースの狭小化と設置コストの低減化とを図ることができ、さらに、駐車情報のデータの有効活用が可能な駐車管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、第1の発明は、インターネットに接続された管理サーバと、インターネットを通じて管理サーバに接続可能な制御装置と、制御装置に通信可能に接続され且つ車両を施錠又は開錠可能な複数の駐車ラックとを備え、インターネットに接続された携帯端末から、特定の駐車ラックに対する開錠要求を管理サーバに送ることにより、管理サーバからの開錠指令により、制御装置が、特定の駐車ラックに開錠駆動指示を送って、特定の駐車ラックを開錠することができる駐車管理システムであって、各駐車ラックは、制御装置の施設内通信部と通信可能なラック通信部と、このラック通信部で受けた開錠駆動指示により開錠状態に作動するロック部と、当該駐車ラックを特定した識別コードとを有し、携帯端末は、インターネットを通じて管理サーバのサーバ通信部と通信可能な端末通信部と、駐車ラックの識別コードを読み取り可能な識別コード読取部と、当該識別コード読取部で読み取られた識別コードの駐車ラックに対する開錠要求を端末通信部に送り可能な制御部とを有し、管理サーバは、各駐車ラックが施錠状態にあるか又は開錠状態にあるかを示す情報が格納されたデータベース部と、サーバ通信部と、当該サーバ通信部で受けた開錠要求に基づいて、開錠指令を当該サーバ通信部に送る制御部とを有し、制御装置は、インターネットを通じて管理サーバのサーバ通信部と通信可能な装置通信部と、各駐車ラックのラック通信部と通信可能な施設内通信部と、装置通信部で受けた開錠指令に基づいて、開錠駆動指示を施設内通信部に送る制御部とを有する構成とした。
かかる構成により、携帯端末の識別コード読取部によって、駐車ラックの識別コードを読み取ると、その駐車ラックに対する開錠要求が制御部から端末通信部に送られ、この開錠要求が、端末通信部からインターネットを通じて管理サーバのサーバ通信部に送られる。
すると、管理サーバの制御部によって、開錠指令が、サーバ通信部に送られる。しかる後、開錠指令が、サーバ通信部からインターネットを通じて制御装置の装置通信部に送られ、この開錠指令に基づいて、開錠駆動指示が制御部から施設内通信部に送られる。
すると、この開錠駆動指示が、施設内通信部から、携帯端末で識別コードが読み取られた上記駐車ラックのラック通信部に送られる。そして、この開錠駆動指示が、ラック通信部からロック部に送られ、ロック部が開錠状態になる。
【0007】
第2の発明は、第1の発明の駐車管理システムにおいて、携帯端末の制御部は、識別コード読取部で読み取られた識別コードの駐車ラックに対する施錠要求を端末通信部に送り可能であり、管理サーバの制御部は、サーバ通信部で受けた携帯端末からの施錠要求に基づいて、施錠指令を当該サーバ通信部に送るものであり、制御装置は、装置通信部で受けた施錠指令に基づいて、施錠駆動指示を施設内通信部に送るものである構成とした。
かかる構成により、携帯端末の識別コード読取部によって、駐車ラックの識別コードを読み取り、その駐車ラックに対する施錠要求を制御部から端末通信部に送ると、この施錠要求が、端末通信部からインターネットを通じて管理サーバのサーバ通信部に送られる。すると、施錠指令が、管理サーバの制御部からサーバ通信部とインターネットとを通じて制御装置の装置通信部に送られる。そして、施錠駆動指示が制御装置の制御部から施設内通信部に送られる。これにより、施錠駆動指示が、施設内通信部から、携帯端末で識別コードが読み取られた上記駐車ラックのラック通信部に送られ、駐車ラックのロック部が施錠状態になる。
【0008】
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の駐車管理システムにおいて、各駐車ラックにおける車両の入庫状態及び出庫状態を検出して、管理サーバに送るモニタリングシステムを設け、当該モニタリングシステムを、各駐車ラックに設けられ且つ当該駐車ラックにおける車両の入庫状態及び出庫状態を検出する検出部と、当該検出部で検出した入庫状態及び出庫状態の情報を受け取って、インターネットを通じて管理サーバに送る制御装置と、制御装置からの情報を受け取って、データベース部に格納する管理サーバとで構成した。
かかる構成により、モニタリングシステムによって、各駐車ラックにおける車両の入庫状態及び出庫状態が検出され、検出結果が管理サーバに送られる。
すなわち、各駐車ラックにおける車両の入庫状態及び出庫状態が、各駐車ラックに設けられた検出部によって検出され、その情報が、制御装置からインターネットを通じて、管理サーバに送られ、管理サーバのデータベース部に格納される。
【0009】
第4の発明は、第1の発明ないし第3の発明のいずれかの駐車管理システムにおいて、識別コードは、QRコード(登録商標)である構成とした。
【0010】
第5の発明は、第1の発明ないし第4の発明のいずれかの駐車管理システムにおいて、管理サーバのサーバ通信部と制御装置の装置通信部との通信が不能になった場合に特定の駐車ラックを開錠可能にする緊急開錠システムを設け、当該緊急開錠システムを、携帯端末に設けられ且つ識別コード読取部で読み取った識別コードが示す特定の駐車ラックに対する緊急開錠用識別コードの配布要求を端末通信部に送り可能な緊急部と、管理サーバに設けられ且つ端末通信部からインターネットを通じてサーバ通信部に送られてきた配布要求に基づいて、特定の駐車ラックの緊急開錠用識別コードを当該サーバ通信部に送る緊急配布部と、携帯端末に設けられ且つ端末通信部で受けた緊急開錠用識別コードを表示する表示部と、制御装置に設けられ且つ携帯端末の表示部に表示された緊急開錠用識別コードを読み取り可能な識別コード読取部と、開錠駆動指示を、施設内通信部を通じて、緊急開錠用識別コードが示す特定の駐車ラックに送る制御部とで構成した。
かかる構成により、管理サーバと制御装置との通信が不能になった場合には、緊急開錠システムによって、特定の駐車ラックを開錠することができる。
すなわち、特定の駐車ラックの識別コードを読み込んだ後、緊急開錠用識別コードの配布要求を携帯端末の緊急部から端末通信部とインターネットとを通じて管理サーバに送ると、特定の駐車ラックの緊急開錠用識別コードが、管理サーバの緊急配布部からサーバ通信部とインターネットを通じて当該携帯端末に送られる。
この緊急開錠用識別コードは、携帯端末の表示部に表示されるので、表示部に表示された緊急開錠用識別コードを制御装置の識別コード読取部に読み取らせると、開錠駆動指示が、制御部によって、施設内通信部から緊急開錠用識別コードが示す特定の駐車ラックのラック通信部に送られ、当該駐車ラックのロック部が開錠される。
【0011】
第6の発明は、第5の発明の駐車管理システムにおいて、管理サーバのサーバ通信部と制御装置の装置通信部との通信が不能になった場合に入庫状態の駐車ラックを施錠する自動施錠システムを設け、当該自動施錠システムを、制御装置の制御部に設けられ且つ管理サーバのサーバ通信部と制御装置の装置通信部との通信が不能になった場合に、各駐車ラックの検出部から受け取った入庫状態の情報に基づいて、入庫状態にある駐車ラックを選別する選別部と、制御部に設けられ且つ選別部で選別された駐車ラックの中、予め設定された入庫継続時間を経過している駐車ラックに対して、施錠駆動指示を送る施錠部とで構成した。
かかる構成により、管理サーバのサーバ通信部と制御装置の装置通信部との通信が不能になった場合には、制御装置の選別部によって、入庫状態にある駐車ラックが選別され、施錠部によって、選別された駐車ラックの中、予め設定された入庫継続時間を経過している駐車ラックが判断される。そして、施錠駆動指示が、施錠部からその駐車ラックに対して送られる。この結果、その駐車ラックが施錠される。
【0012】
第7の発明は、第1の発明ないし第6の発明のいずれかの駐車管理システムにおいて、制御装置の制御部は、停電時に、開錠駆動指示を施設内通信部から全ての駐車ラックのラック通信部に送るものである構成とした。
【発明の効果】
【0013】
以上詳しく説明したように、この発明によれば、携帯端末により、駐車ラックの識別コードを読み取って通信をするだけで、駐車ラックを施錠状態にし又は施錠状態の駐車ラックを開錠状態にすることができるので、施錠や開錠の際に課金するための精算機が不要となる。これにより、利用者は、精算手続の作業をすることなく、車両を駐車ラックに楽々と出し入れすることができるので、駐車施設利用者の利便性と満足度とを高めることができる、という優れた効果がある。
そして、大型の精算機が駐車施設内に不要となるので、駐車施設の設置スペースの狭小化を図ることができる。この結果、上記従来の既存課金モデルとは異なる新規顧客層の開拓を行うことができる。また、従前は、駅前等の広い敷地に大型の駐車施設を設ける等しなければならなかったが、この発明によって、マンション等の狭小スペースにおいても、駐車施設を設けることができるので、施設設置コストの低減を図ることができる。さらに、マンションの駐輪場等で、入居者を利用者として登録することにより、入居者のみが利用できるようにすることで、盗難防止と不正駐輪の排除ができる。大学の駐輪場等に用いることで、登下校の管理等に利用することもできる。
【0014】
また、第5の発明によれば、管理サーバと制御装置とが通信不能となり、管理サーバから制御装置への開錠指令が送られない事態が生じた場合においても、携帯端末を用いて、特定の駐車ロックを必ず開錠させることができるので、システムへの信頼性を高めることができる、という効果がある。
【0015】
また、第6の発明によれば、自動施錠システムによって、設定入庫継続時間を経過した駐車ラックが施錠駆動されるので、管理サーバと制御装置との通信不能時においても、利用者は、車両を駐車ラックに入庫して施錠し、駐車を継続することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】この発明の第1実施例に係る駐車管理システムを示すシステム概略図である。
【
図9】第1実施例の駐車管理システムが示す処理動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図10】この発明の第2実施例に係る駐車管理システムの機能ブロック図である。
【
図11】緊急開錠システムが示す処理動作を説明するためのシーケンス図である。
【
図12】この発明の第3実施例に係る駐車管理システムの要部を示す機能ブロック図である。
【
図13】この発明の第4実施例に係る駐車管理システムの要部を示す機能ブロック図である。
【
図14】この発明の第5実施例に係る駐車管理システムを示す概略図である。
【
図15】この発明の第6実施例に係る駐車管理システムの要部を示す機能ブロック図である。
【
図16】施設内通信部と複数の駐輪ラックとの通信接続構造の一変形例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
(実施例1)
図1は、この発明の第1実施例に係る駐車管理システムを示すシステム概略図であり、
図2は、この実施例の機能ブロック図である。
図1に示すように、この実施例の駐車管理システムは、駐輪施設1と携帯端末4と管理サーバ5とを備え、これらがインターネット100を通じて通信できる構成になっている。この通信経路や管理サーバ5等に対しては、暗号化等によりセキュリティが確保されている。
【0019】
駐輪施設1は、自転車の駐輪場であり、駐車ラックとしての複数の駐輪ラック2(2-1~2-n)と制御装置3とを備えている。
図3は、駐輪ラック2の平面図である。
駐輪施設1の駐輪ラック2は、
図3に示すように、自転車を収納するための装置であり、ヘッド20と、自転車の車輪をこのヘッド20に案内するガイド枠21,21とを有している。
そして、ヘッド20には、自転車の車輪を施錠及び開錠するための各種機器が内蔵されている。この実施例では、ラック通信部22とロック部23と検出部24とが、ヘッド20に内蔵され、識別コード25が、ヘッド20の上面に表示されている。
【0020】
ラック通信部22は、ネットワークコントローラである。複数の駐輪ラック2のラック通信部22が、後述する制御装置3の施設内通信部32に接続され、全体として、LAN(Local Area Network)を構成している(
図2参照)。これにより、制御装置3と各駐輪ラック2との間の通信が可能になっている。
【0021】
ロック部23は、自転車の車輪を施錠し又は開錠する機構である。ロック部23は、ラック通信部22で受けた施錠駆動指示信号D1により車輪を施錠状態にするように作動し、開錠駆動指示信号D2により開錠状態にするように作動する。
図4は、ロック部23の開錠状態を示す平面図であり、
図5は、
図4の矢視A-A断面図である。また、
図6は、ロック部23の施錠状態を示す平面図であり、
図7は、
図6の矢視B-B断面図である。
図4及び
図5に示すように、ロック部23は、一対の爪片23A,23Aと押込板23Bとソレノイド23Cとで構成されている。
具体的には、一対の爪片23A,23Aは、支持板23Dにおける図の右側上面に開閉自在に取り付けられている。また、押込板23Bは、図の左右方向にスライドできるように、支持板23Dの逆コ字状の切欠き部23d内に嵌め込まれている。そして、ソレノイド23Cは、支持板23Dにおける図の左側下面に組付けられている。
これにより、押込板23Bの右側を自転車の車輪110で押して、押込板23Bを左方向にスライドさせると、一対の爪片23A,23Aの短部23a,23aが押込板23Bの凸部23bによって回転させられる。この結果、一対の爪片23A,23A全体が、閉じる方向に回転する。そして、押込板23Bを切欠き部23d内に完全に押し込むと、
図6に示すように、一対の爪片23A,23Aが完全に閉じる。
かかる状態で、ソレノイド23Cを施錠駆動指示信号D1によって作動させると、
図7に示すように、ピン23cが伸びて、ロック金具23c’を上側に回転させる。この結果、ロック金具23c’の先端部が押込板23Bの開口23b’に入り込んで、押込板23Bのスライドを阻止し、ロック部23を施錠状態にする。
また、かかる状態で、ソレノイド23Cを、開錠駆動指示信号D2によって作動させると、
図5に示すように、ピン23cが縮んで、ロック金具23c’が開口23b’から抜け出る。この結果、押込板23Bがスライド可能となり、ロック部23が開錠状態になる。
そして、車輪110等を右方向に引っ張ると、
図4に示すように、短部23a,23aが押込板23Bを右側にスライドさせながら、一対の爪片23A,23Aが開いていき、車輪110を一対の爪片23A,23Aから外すことができるようになる。
【0022】
検出部24は、駐輪ラック2における自転車の入庫状態及び出庫状態を検出する部分である。この検出部24はリミットスイッチとしての機能する。
具体的には、
図5に示すように、凸部24bが押込板23Bの左端部に設けられている。そして、この凸部24bが、ボタン24aから離れて、検出部24の本体から突出している状態では、スイッチはオフである。かかる状態では、押込板23Bが支持板23Dの切欠き部23d内に押し込められていない。このため、
図4に示すように、一対の爪片23A,23Aは開いており、駐輪ラック2は”出庫状態”である。
一方、
図7に示すように、押込板23Bの凸部24bがボタン24aを押圧し、ボタン24aがスイッチ本体内に押し込められている状態では、スイッチはオンである。かかる状態では、押込板23Bが支持板23Dの切欠き部23d内に完全に押し込められている。このため、
図6に示すように、一対の爪片23A,23Aは閉じており、駐輪ラック2は”入庫状態”である。
【0023】
図3において、識別コード25は、QRコード(登録商標)であり、この識別コード25には、駐輪ラック2の番号等をが暗号化した模様が表示されている。
【0024】
図1において、駐輪施設1の制御装置3は、各駐輪ラック2をモニター又は制御する装置であり、
図2に示すように、装置通信部31と施設内通信部32と制御部33とを有している。
【0025】
図8は、制御装置3のハードウェア構成図である。
図8に示すように、この実施例では、制御装置3のハードウェアは、マイクロプロセッサとバッテリでバックアップされた一時記憶装置と、外部記憶装置と、ユーザインタフェースと、ルータと、ネットワークコントローラと、商用電源を所望の電圧に変換して供給する電源回路とで構成されている。なお、符号34は、実施例2で適用される識別コード読取部としてのQRコードデコーダである。
【0026】
図2において、装置通信部31は、
図8に示すルータの機能であり、管理サーバ5の後述するサーバ通信部51とインターネット100を通じて無線通信することができる。
【0027】
施設内通信部32は、
図8に示すネットワークコントローラの機能であり、上記したように、複数の駐輪ラック2のラック通信部22と接続されている。つまり、制御装置3の施設内通信部32と複数の駐輪ラック2のラック通信部22とによって、LANが構成され、施設内通信部32が各ラック通信部22と通信することができる。
【0028】
制御部33は、
図8のマイクロプロセッサと一時記憶装置と外部記憶装置とユーザインタフェースとによる機能であり、駐輪ラック2の施錠及び開錠を制御することができる。
具体的には、制御部33は、装置通信部31が管理サーバ5からの施錠指令信号C1を受信すると、施錠駆動指示信号D1を施設内通信部32に送る機能を有する。この施錠駆動指示信号D1は、施錠指令信号C1が示す駐輪ラック2の施錠を指示する信号である。また、制御部33は、装置通信部31が管理サーバ5から開錠指令信号C2を受信すると、開錠駆動指示信号D2を施設内通信部32に送る機能を有する。この開錠駆動指示信号D2は、開錠指令信号C2が示す駐輪ラック2の開錠を指示する信号である。
【0029】
携帯端末4は、駐輪施設1の利用者が、駐輪ラック2の施錠及び開錠を指示できる無線通信機であり、端末通信部41と識別コード読取部42と制御部43とを有する。この実施例では、スマートフォンが、携帯端末4として適用され、図示しないアプリケーションプログラムによって、端末通信部41と識別コード読取部42と制御部43とが機能する。
【0030】
端末通信部41は、モバイル回線によりインターネット100を通じて、管理サーバ5のサーバ通信部51と無線通信することができる。
【0031】
識別コード読取部42は、駐輪ラック2の識別コード25を読み取って制御部43に送る機能を有している。この実施例では、図示しないカメラ付きのQRコードリコーダーが識別コード読取部42として適用されている。
【0032】
制御部43は、駐輪ラック2に対する利用者の施錠要求及び開錠要求を制御することができる部分である。
具体的には、制御部43は、識別コード読取部42で読み取られた識別コード25を解読し、識別コード25が示す駐輪ラック2を特定して、その施錠要求信号R1を端末通信部41に送る機能を有している。また、制御部43は、識別コード読取部42で読み取った識別コード25が示す駐輪ラック2を特定して、その開錠要求信号R2を端末通信部41に送る機能をも有している。
【0033】
管理サーバ5は、サーバ通信部51と制御部52とデータベース部53とを有している。
この管理サーバ5は、ハードウエア的には、通常のサーバ用のコンピュータである。この実施例では、管理サーバ5のオペレーションシステムとして、リナックス(Linux:登録商標)を用いている。そして、WWWサーバ用プログラムであるアパッシェ(Apache)と、アパッシェと連携して動くツール用のプログラムであるトムキャット(TomCat)及びジャバVM(JavaVM:登録商標)と、データベース用プログラムであるマリアDB(MariaDB)とがリナックス上に乗り、これらのプログラムの上に、携帯端末4,制御装置3に対応するためのアプリケーションプログラムと、データベース部53用のアプリケーションプログラムと共通機能用のアプリケーションプログラムとが乗っている。
上記サーバ通信部51と制御部52とデータベース部53は、これらのプログラムによって機能する。
【0034】
サーバ通信部51は、インターネット100と接続されており、管理サーバ5がインターネット100を通じて制御装置3,携帯端末のそれぞれと通信することができるようになっている。
【0035】
制御部52は、制御装置3,携帯端末4からの要求や応答に対する処理や、データベース部53に対する書き込み及び読み出しの処理を行う部分である。
具体的には、制御部52は、サーバ通信部51が携帯端末4からの施錠要求信号R1を受信したときに、施錠指令信号C1をサーバ通信部51に送る機能を有している。また、制御部52は、サーバ通信部51が携帯端末4からの開錠要求信号R2を受信したときに、開錠指令信号C2をサーバ通信部51に送る機能を有している。これにより、施錠指令信号C1と開錠指令信号C2が、サーバ通信部51からインターネット100を通じて、制御装置3の装置通信部31に送信されるようになっている。
さらに、制御部52は、制御装置3からの図示しない応答信号に基づいて、各駐輪ラック2が施錠状態にあるか又は開錠状態いあるかを示す情報をデータベース部53に格納する機能も有している。
また、制御部52は、利用者情報、システム運営者情報、駐輪施設管理者情報、施設名情報、入庫/出庫情報、施錠/開錠情報、制御装置情報、利用履歴情報等をデータベース部53に格納する機能も有している。
データベース部53に格納される利用者情報としては、例えばユーザーIDと、ユーザーID1つに対し、フリーワードが2つ登録できるようになっている。この実施例の駐車管理システムでは、原則としてシステムでは個人情報に関わる情報はデータベース部53に登録しないが、この個人情報の登録するか否かはシステム運営者が任意に決定することができる。これに対して、フリーワードはシステム運営者が自由に設定可能である。また、施設名情報には、施設場所(座標)、該当施設の空き状況が該当する。
このように、利用者情報等をデータベース部53に登録しておくことで、利用者以外の者による不正駐車を排除することができる。データベース部53内の上記各種情報を蓄積及び更新していくことで、これらの情報の有効活用が可能となる。
なお、この実施例では、同一システム運営者内であれば、上記利用者の登録は、省略することができるようになっており、これにより、利用者の利便性が図られている。
【0036】
なお、この実施例の駐車管理システムには、モニタリングシステムが設けられている。 このモニタリングシステムは、制御装置3が各駐輪ラック2における自転車の入庫状態及び出庫状態をモニタして、その情報を管理サーバ5に送るシステムである。
このモニタリングシステムは、駐輪ラック2の検出部24と制御装置3と管理サーバ5とで構成されている。
具体的には、
図4及び
図5に示すように、検出部24がスイッチオフの場合には、一対の爪片23A,23Aが開き、駐輪ラック2は、”出庫状態”である。かかる場合には、
図2に示すように、ラック通信部22が、スイッチオフの信号、即ち”出庫状態”を示す情報信号M2を送信するようになっている。また、
図6及び
図7に示すように、検出部24がスイッチオンの場合には、一対の爪片23A,23Aが開じ、駐輪ラック2は、”入庫状態”である。かかる場合には、
図2に示すように、ラック通信部22が、スイッチオンの信号、即ち”入庫状態”を示す情報信号M1を送信するようになっている。
【0037】
制御装置3の制御部33は、駐輪ラック2のラック通信部22から施設内通信部32を通じて受信した情報信号M1又は情報信号M2をモニタした後、情報信号M1又は情報信号M2を装置通信部31からインターネット100を通じて管理サーバ5に送信する機能を有している。
【0038】
管理サーバ5の制御部52は、サーバ通信部51で受信した情報信号M1又は情報信号M2をデータベース部53に格納する機能を有している。具体的には、制御部52が、情報信号M1又は情報信号M2に基づいて、該当する駐輪ラック2の入庫/出庫情報を書き換える。
また、制御部52は、情報信号M1又は情報信号M2を受け取った旨の応答信号M1’又は応答信号M2’をサーバ通信部51からインターネット100を通じて制御装置3に送信する機能も有している。
制御装置3の制御部33は、装置通信部31で受信した応答信号M1’又は応答信号M2’をモニタする機能をも有している。
【0039】
次に、この実施例の駐車管理システムの運用例について説明する。
図1に示す駐車管理システムにおいて、システム全体の運営者をシステム運営者Aとし、駐輪施設1の管理者を駐輪施設管理者Bと、駐輪ラック2の利用者を利用者Cとする。
システム運営者Aは、駐車管理システム全体の運営者であり、システム運営者Aの情報、駐輪施設管理者Bの情報、駐輪施設名の情報等を管理サーバ5のデータベース部53に格納することができる。
駐輪施設管理者Bは、駐輪施設1全体の管理者であり、駐輪施設1の運営費用をシステム運営者Aに支払うことで、駐輪施設1の管理が許可される。駐輪ラック2を利用可能な利用者Cは、不特定多数ではなく、登録制とする。つまり、駐輪施設管理者Bは、駐輪ラック2の利用を許可した利用者Cの情報を、管理サーバ5のデータベース部53に登録することができる。これにより、駐輪施設管理者Bは、利用者Cから駐輪ラック2の利用料を確実に徴収することができる。
【0040】
以下、上記利用者Cが上記駐輪施設管理者Bが管理する駐輪施設1の駐輪ラック2を利用する場合に、この実施例の駐車管理システムが示す処理動作について説明する。
図9は、この実施例の駐車管理システムが示す処理動作を説明するためのシーケンス図である。
【0041】
利用者Cが、
図1に示す複数の駐輪ラック2(2-1~2-n)の中、出庫/開錠状態の駐輪ラック2-1を利用する場合には、
図3に示す駐輪ラック2-1において、自転車の車輪110をガイド枠21,21間に配置し、車輪110でロック部23の押込板23Bを検出部24側に押し込む。
すると、
図6及び
図7に示すように、検出部24がスイッチオンになり、
図2に示すように、”入庫状態”を示す情報信号M1が、駐輪ラック2のラック通信部22から制御装置3に送信される(
図9のステップS1)。情報信号M1は、制御装置3の制御部33によってモニタされた後、インターネット100を通じて、管理サーバ5のサーバ通信部51に送信され、制御部52によって、データベース部53に格納される(
図9のステップS2,S3)。つまり、情報信号M1に基づいて、駐輪ラック2-1の入庫/出庫情報が、”出庫”から”入庫”に書き換えられる。
しかる後、入庫の情報信号M1を受け取った旨の応答信号M1’が、管理サーバ5からインターネット100を通じて制御装置3に送信され、応答信号M1’が制御装置3の制御部33でモニタされる(ステップS4,S5)。
【0042】
利用者Cが自転車の施錠をする場合には、駐輪ラック2-1のヘッド20に表示されている識別コード25を、携帯端末4の識別コード読取部42のカメラで読み取る(
図9のステップS6)。すると、識別コード25が示す駐輪ラック2-1の施錠を要求する施錠要求信号R1が、制御部43によって、端末通信部41からインターネット100を通じて管理サーバ5に送信される(
図9のステップS7)。
施錠要求信号R1が管理サーバ5のサーバ通信部51で受信されると、制御部52の制御によって、施錠指令信号C1がサーバ通信部51からインターネット100を通じて制御装置3に送信される(
図9のステップS8)。
施錠指令信号C1が、制御装置3の装置通信部31で受信されると、駐輪ラック2-1の施錠を指示する施錠駆動指示信号D1が、制御部33によって、施設内通信部32から駐輪ラック2-1に送信される(
図9のステップS9)。
施錠駆動指示信号D1が送信される前は、駐輪ラック2-1は、入庫状態”であるが、”開錠状態”である。つまり、
図4及び
図6に示すロック部23の押込板23Bは、検出部24側に押し込まれており、このため、駐輪ラック2-1は、ロック部23の一対の爪片23A,23Aが閉じた”入庫状態”である。しかし、ロック金具23c’が押込板23Bの開口23b’に入り込んでいないため、駐輪ラック2-1は”開錠状態”にある。
かかる状態で、駐輪ラック2-1のラック通信部22が、施錠駆動指示信号D1を制御装置3から受信すると、ロック部23のソレノイド23Cが作動し、
図7に示すように、ロック金具23c’が押込板23Bの開口23b’に入り込んで、駐輪ラック2-1が”施錠状態”になる(
図9のステップS10)。
このように、施錠状態になると、施錠指令信号C1に対する図示しない応答信号が、制御装置3から管理サーバ5に送信される。そして、この応答信号を受信した管理サーバ5では、データベース部53内の駐輪ラック2-1に関する施錠/開錠情報が、”開錠”から”施錠”に書き換えられる。
以上により、自転車が駐輪された駐輪ラック2-1は、入庫/施錠状態になる。
【0043】
利用者Cが、入庫/施錠状態にある自転車を開錠する場合には、駐輪ラック2-1の識別コード25を、携帯端末4の識別コード読取部42で読み取る(
図9のステップS11)。すると、駐輪ラック2-1の開錠を要求する開錠要求信号R2が管理サーバ5に送信される(
図9のステップS12)。
開錠要求信号R2が管理サーバ5で受信されると、開錠指令信号C2が管理サーバ5から制御装置3に送信される(
図9のステップS13)。
開錠指令信号C2が、制御装置3で受信されると、駐輪ラック2-1の開錠を指示する開錠駆動指示信号D2が、制御装置3から駐輪ラック2-1に送信される(
図9のステップS14)。
駐輪ラック2-1が、開錠駆動指示信号D2を受信すると、ロック部23のソレノイド23Cが逆作動し、ロック金具23c’が押込板23Bの開口23b’から抜けて、駐輪ラック2-1は”開錠状態”になる(
図9のステップS15)。
このように開錠状態になると、開錠指令信号C2に対する図示しない応答信号が、制御装置3から管理サーバ5に送信される。そして、この応答信号を受信した管理サーバ5では、データベース部53内の駐輪ラック2-1に関する施錠/開錠情報が、”施錠”から”開錠”に書き換えられる。
【0044】
開錠後に、利用者Cが、
図3に示す駐輪ラック2-1において、自転車の車輪110を、ガイド枠21,21から取り出すように右方向に移動させると、
図4及び
図5に示すように、車輪110が、ロック部23の一対の爪片23A,23Aを開いていき、これに伴って、一対の爪片23A,23Aの短部23a,23aが、押込板23Bを検出部24から離れる方向に押す。
この結果、検出部24がスイッチオフになり、”出庫状態”を示す情報信号M2が、駐輪ラック2-1から制御装置3に送信される(
図9のステップS16)。情報信号M2は、制御装置3の制御部33によってモニタされた後、管理サーバ5に送信され、データベース部53に格納される(
図9のステップS17,S18)。つまり、情報信号M2に基づいて、駐輪ラック2-1の入庫/出庫情報が、”入庫”から”出庫”に書き換えられる。
しかる後、 情報信号M2を受け取った旨の応答信号M2’が管理サーバ5から制御装置3に送信され、応答信号M2’が制御装置3でモニタされる(ステップS19,S20)。
以上により、自転車が駐輪された駐輪ラック2-1は、出庫/開錠状態になる。
【0045】
以上のように、この実施例の駐車管理システムによれば、駐輪施設1内の駐輪ラック2の施錠や開錠の際に、課金する必要がないので、駐輪施設管理者Bは、大型の精算機を設置する必要がなくなる。また、利用者Cも、精算手続の作業が不要となる。
そして、大型の精算機が駐輪施設1内に設置する必要がないので、駐輪施設1のスペースの狭小化を図ることができる。
【0046】
(実施例2)
次に、この発明の第2実施例について説明する。
図10は、この発明の第2実施例に係る駐車管理システムの機能ブロック図である。
この実施例の駐車管理システムは、緊急開錠システムを備えている点が、上記第1実施例の駐車管理システムと異なる。
【0047】
この実施例において、緊急開錠システムとは、管理サーバ5と制御装置3との通信が不能になった場合に特定の駐輪ラック2を開錠可能にするシステムである。
緊急開錠システムは、
図10に示すように、携帯端末4に設けられた緊急部45及び表示部46と、管理サーバ5に設けられた緊急配布部54と、制御装置3に設けられた識別コード読取部34及び施設内通信部32とで構成されている。
【0048】
携帯端末4の緊急部45は、緊急開錠用識別コード25’の配布を管理サーバ5に要求することができる部分である。具体的には、駐輪ラック2の識別コード25を携帯端末4の識別コード読取部42で読み取った後、緊急部45を作動させることにより、この駐輪ラック2に対する緊急開錠用識別コード25’の配布要求信号R3を、端末通信部41に送ることができる。
表示部46は、管理サーバ5から送信されてきた緊急開錠用識別コード25’を表示する部分である。
【0049】
管理サーバ5の緊急配布部54は、緊急開錠用識別コード25’を携帯端末4に送信する部分である。具体的には、配布要求信号R3が携帯端末4の端末通信部41からインターネット100を通じて管理サーバ5のサーバ通信部51に送られてくると、緊急配布部54が、受信した配布要求信号R3に基づいて、配布要求信号R3が特定する駐輪ラック2の緊急開錠用識別コード25’をサーバ通信部51から携帯端末4に送信する。なお、この実施例では、緊急開錠用識別コード25’は、QRコードである。
【0050】
制御装置3の識別コード読取部34は、携帯端末4の表示部46に表示された緊急開錠用識別コード25’を読み取ることができる部分であり、図示しないカメラ付きのQRコードリコーダーである。
施設内通信部32は、上記識別コード読取部34で読み取った緊急開錠用識別コード25’が示す駐輪ラック2に開錠駆動指示信号D2を送ることができるようになっている。
【0051】
次に、上記緊急開錠システムが示す処理動作を説明する。
図11は、緊急開錠システムが示す処理動作を説明するためのシーケンス図である。
図10において、管理サーバ5のサーバ通信部51と制御装置3の装置通信部31との通信が不能になった場合には、利用者Cが、入庫/施錠状態である駐輪ラック2の識別コード25を読み取って、開錠要求信号R2(
図2参照)を携帯端末4から管理サーバ5に送信しても、開錠指令信号C2が管理サーバ5から制御装置3に届かないため、駐輪ラック2は開錠されない。
かかる場合には、利用者Cは、駐輪ラック2の識別コード25を携帯端末4の識別コード読取部42で読み込んだ後、緊急開錠用識別コード25’の配布要求信号R3を緊急部45からインターネット100とを通じて管理サーバ5に送ることができる(
図11のステップS1,S2)。
配布要求信号R3を管理サーバ5に送ると、駐輪ラック2の緊急開錠用識別コード25’が、管理サーバ5の緊急配布部54からインターネット100を通じて携帯端末4に送られ、表示部46に表示される(
図11のステップS3,S4)。
これにより、利用者Cは、表示部46に表示された緊急開錠用識別コード25’を制御装置3の識別コード読取部34に読み取らせることができる(
図11のステップS5)。
緊急開錠用識別コード25’を、識別コード読取部34で読み取ると、開錠駆動指示信号D2が、施設内通信部32から駐輪ラック2のラック通信部22に送られ、駐輪ラック2のロック部23が開錠される(
図11のステップS6)。
以上のようにして、利用者Cは、管理サーバ5と制御装置3との通信不能時においても、自分の自転車を駐輪させた駐輪ラック2を開錠させることができる。
【0052】
なお、この実施例の制御装置3は、通常時は、上記第1実施例で説明したように、各駐輪ラック2から送られてくる入庫/出庫情報M1,M2をインターネット100を通じて管理サーバ5に送信し、その情報が管理サーバ5のデータベース部53に格納される。しかし、管理サーバ5と制御装置3との通信不能時においては、入庫/出庫情報M1,M2を管理サーバ5に送信することができないので、制御部33は、これらの情報を通信回復時まで保存する機能を有している。そして、制御部33は、通信回復後に、保存している入庫/出庫情報M1,M2を管理サーバ5に送信する機能も有している。これにより、管理サーバ5のデータベース部53内の入庫/出庫情報が更新され、差分補完される。制御部33がこのような機能を有していることにより、通信不通時に入庫していた自転車を駐輪ラック2から出庫し、その後新たな自転車を同じ駐輪ラック2に入庫した状態で、その後通信回復した場合に、駐輪ラック2の自転車が出庫しているにもかかわらず、まだ、駐輪ラック2に継続して入庫していると、管理サーバ5側で誤認してしまうことを防止することができる。
その他の構成,作用及び効果は上記第1実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0053】
(実施例3)
次に、この発明の第3実施例について説明する。
上記第2実施例では、緊急開錠システムにより、管理サーバ5と制御装置3とが通信不能になった場合にでも、利用者が駐輪ラック2を開錠させることができる。しかし、管理サーバ5-制御装置3間が不通のため、施錠指令信号C1が管理サーバ5から制御装置3に到達しないので、駐輪ラック2を施錠することはできない。
そこで、この実施例の駐車管理システムでは、上記第2実施例の駐車管理システムと同様の構成において、自動施錠システムを追設することにより、利用者の便宜を図った。
【0054】
図12は、この発明の第3実施例に係る駐車管理システムの要部を示す機能ブロック図である。
自動施錠システムは、管理サーバ5のサーバ通信部51と制御装置3の装置通信部31との通信が不能になった場合に、制御装置3が入庫状態の駐輪ラック2を施錠するシステムであり、制御装置3の制御部33に設けた選別部35と施錠部36とで構成されている。
【0055】
制御部33は、
図9に示すように、駐輪ラック2からの入庫,出庫の情報信号M1,M2や、管理サーバ5からの応答信号M1’,M2’を常時モニタリングしてる。したがって、管理サーバ5から応答信号M1’,M2’が途絶えることで、制御部33は、管理サーバ5のサーバ通信部51と制御装置3の装置通信部31との通信が不能状態であることを検知することができる。
選別部35は、このような場合に、検出部24から送ってくる入庫状態の情報信号M1に基づいて、多数の駐輪ラック2の中から入庫状態の駐輪ラック2を選別する機能を有する。
施錠部36は、選別部35で選別された駐輪ラック2の中、予め設定された入庫継続時間を経過している駐輪ラック2に対して、施錠駆動指示D3を送る機能を有している。入庫継続時間の計測は、図示しないカウンタによって行われるようになっている。施錠部36は、このカウンタをモニタして、設定された入庫継続時間が経過しているか否かを判断する。
入庫継続時間を設定は、制御装置3にインストールされている編集ツールのプログラムによって行うことができる。すなわち、入庫継続時間は、デフォルト時に設定されているが、駐輪施設管理者は、この編集ツールを用いて、入庫継続時間の設定を変更することができる。
【0056】
かかる構成により、管理サーバと制御装置との通信不能時に、利用者が自転車を駐輪ラック2に入庫すると、制御装置3の選別部35によって、この駐輪ラック2が選別される。そして、入庫後、予め設定された入庫継続時間を経過すると、施錠部36によって、この駐輪ラック2が施錠される。
その他の構成、作用及び効果は、上記第2実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0057】
(実施例4)
次に、この発明の第4実施例について説明する。
図13は、この発明の第4実施例に係る駐車管理システムの要部を示す機能ブロック図である。
この実施例の駐車管理システムは、停電時にすべての駐輪ラック2を開錠状態にするシステムを備えている。
このシステムは、補助電源37と制御装置3の制御部33とで構成されている。
【0058】
補助電源37は、一般的な無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)であり、商用電源111の停電時に、電力を制御装置3に一定時間供給するための装置である。
制御装置3の制御部33は、停電時に、補助電源37によって一定時間動作するが、この際、開錠駆動指示信号D2を施設内通信部32から全ての駐輪ラック2のラック通信部22に送信する機能を有している。
【0059】
かかる構成により、商用電源111が停電になると、補助電源37が制御装置3の動作をバックアップし、開錠駆動指示信号D2が制御装置3の制御部33からすべての駐輪ラック2に送信される。この結果、利用者は停電時に自己の自転車を駐輪ラック2から取り出すことができる。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1ないし第3実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0060】
(実施例5)
次に、この発明の第5実施例について説明する。
上記実施例では、駐車施設として、自転車用の駐輪施設1を適用したが、オートバイ用の駐輪施設でも、また、自動車用の駐車施設であっても、駐車施設として適用することができることは勿論である。
さらに、上記実施例では、1つの駐車施設を例示したが、複数の駐車施設を設けることもできる。
そこで、この実施例では、複数の駐車施設を設けた例について説明する。
図14は、この発明の第5実施例に係る駐車管理システムを示す概略図である。
図14に示すように、この実施例では、自転車用の駐輪施設1Aとオートバイ用の駐輪施設1Bと自動車用の駐車施設1Cの3つの異種の駐車施設を設けた。そして、駐輪施設1Aの管理者が駐輪施設1Aの管理を行い、駐輪施設1Bの管理者が駐輪施設1Bの管理を行い、駐車施設1Cの管理者が駐輪施設1Cの管理を行うことができるようにした。
その他の構成、作用及び効果は、上記第1ないし第4実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0061】
(実施例6)
次に、この発明の第6実施例について説明する。
上記第1実施例では、管理サーバ5と制御装置3との間の通信が可能な正常時においては、利用者が、駐輪ラック2を携帯端末4によって施錠することができるシステムを例示した。
上記第1実施例に対して、この実施例では、利用者の携帯端末4による施錠作業を省略することができるシステムを例示する。
【0062】
図15は、この発明の第6実施例に係る駐車管理システムの要部を示す機能ブロック図である。
この実施例の駐輪システムは、制御装置3が入庫状態の駐輪ラック2に対して、設定時間経過後に施錠するシステムであり、制御装置3の制御部33に設けた選別部38と施錠部39とで構成されている。
【0063】
選別部38は、駐輪ラック2の検出部24から送ってくる入庫状態の情報信号M1に基づいて、多数の駐輪ラック2の中から入庫状態の駐輪ラック2を選別する機能を有する。
施錠部39は、選別部38で選別された駐輪ラック2の中、予め設定された入庫時間を経過している駐輪ラック2に対して、施錠駆動指示D1を送る機能を有している。入庫時間の計測は、図示しないカウンタによって行われるようになっている。施錠部39は、このカウンタをモニタして、上記設定された入庫時間が経過しているか否かを判断することができる。
【0064】
かかる構成により、利用者が自転車を駐輪ラック2に入庫すると、制御装置3の選別部38によって、この駐輪ラック2が選別される。そして、予め設定された入庫時間を経過すると、施錠部39によって、この駐輪ラック2が自動的に施錠される。
その他の構成、作用及び効果は、上記第11実施例と同様であるので、それらの記載は省略する。
【0065】
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記実施例では、管理サーバ5-制御装置3間の通信が不能な緊急時においては、自動施錠システムによって、制御装置3が駐輪ラック2を施錠するようにした。
しかし、利用者が、携帯端末4で施錠を行うことができるシステムにすることもできる。
例えば、上記第2実施例で適用した緊急開錠システムと類似の緊急施錠システムを構築する。
すなわち、
図10において、駐輪ラック2の識別コード25を携帯端末4の識別コード読取部42で読み取った後、緊急部45を作動させることにより、この駐輪ラック2に対する緊急施錠用識別コードの配布要求信号を端末通信部41からインターネット100を通じて、管理サーバ5に送ることができるようにする。そして、管理サーバ5では、緊急配布部54が、サーバ通信部51で受信した配布要求信号に基づいて、配布要求信号が特定する駐輪ラック2の緊急施錠用識別コードをサーバ通信部51から携帯端末4に送信することができるようにする。すると、緊急施錠用識別コードが携帯端末4の表示部46に表示されるので、表示部46に表示された緊急施錠用識別コードを制御装置3の識別コード読取部34に読み取らせることで、施錠駆動指示信号D1を、緊急施錠用識別コードが示す駐輪ラック2に施設内通信部32を通じて送信するようにする。
かかるシステムを構築することにより、管理サーバ5と制御装置3との間で通信が不能な緊急時においても、利用者が駐輪ラック2の施錠を行うことができる。
【0066】
また、上記実施例では、
図2等に示したように、制御装置3に1つの施設内通信部32を設け、この施設内通信部32に複数の駐輪ラック2のラック通信部22を接続した例を示した。しかし、
図16に示すように、制御装置3に複数の施設内通信部32を設け、各施設内通信部32に複数の駐輪ラック2のラック通信部22を接続した構成とすることもできる。
【0067】
また、上記実施例では、QRコードである識別コード25を駐輪ラック2のヘッド20の上面に表示した例について説明したが、識別コード25の表示部位はこれに限らない。駐輪ラックの形状や構造によって、自転車が識別コードの邪魔にならず、識別コードが認識しやすい部位に、識別コード25を貼ることができることは勿論である。
【0068】
さらに、上記実施例では、携帯端末として、スマートフォンを適用した例を示したが、
ノート型パーソナルコンピュータも携帯端末として、適用することができる。このノート型パーソナルコンピュータをも用意しておくことで、スマートフォンの携帯端末4を持っていない利用者およびスマートフォンの携帯端末4が障害によりインターネット100に接続できない場合の救済策とすることができる。
【符号の説明】
【0069】
1…駐輪施設、 2,2-1~2-n…駐輪ラック、 3…制御装置、 4…携帯端末、 5…管理サーバ、 20…ヘッド、 21…ガイド枠、 22…ラック通信部、 23…ロック部、 23A…爪片、 23B…押込板、 23C…ソレノイド、 23D…支持板、 23a…短部、 23b…凸部、 23b’…開口、 23c…ピン、 23c’…ロック金具、 23d…切欠き部、 24…検出部、 24a…ボタン、 24b…凸部、 25…識別コード、 25’…緊急開錠用識別コード、 31…装置通信部、 32…施設内通信部、 33,43,52…制御部、 34,42…識別コード読取部、 35,38…選別部、 36,39…施錠部、 37…補助電源、 41…端末通信部、 45…緊急部、 46…表示部、 51…サーバ通信部、 53…データベース部、 54…緊急配布部、 100…インターネット、 110…車輪、 111…商用電源、 C1…施錠指令信号、 C2…開錠指令信号、 D1,D3…施錠駆動指示信号、 D2…開錠駆動指示信号、 M1,M2…情報信号、 M1’,M2’…応答信号、 R1…施錠要求信号、 R2…開錠要求信号、 R3…配布要求信号。