(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】合成樹脂キャップ
(51)【国際特許分類】
B65D 51/18 20060101AFI20231106BHJP
B65D 51/24 20060101ALI20231106BHJP
B65D 41/04 20060101ALI20231106BHJP
【FI】
B65D51/18
B65D51/24
B65D41/04
(21)【出願番号】P 2019027339
(22)【出願日】2019-02-19
【審査請求日】2022-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000228442
【氏名又は名称】日本クロージャー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000419
【氏名又は名称】弁理士法人太田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻口 洋一
【審査官】永田 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-204021(JP,A)
【文献】特開2011-001080(JP,A)
【文献】特許第4500557(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 51/18
B65D 51/24
B65D 41/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂壁と前記頂壁から垂下する側壁を有して容器口部と螺合する内蓋と、天面壁と前記天面壁から垂下するスカート壁を有するとともに前記内蓋の外面を覆って当該内蓋を嵌め込む外蓋と、を含む合成樹脂キャップであって、
前記内蓋の外面と前記外蓋の内面との間に設けられて、前記容器口部に対して開栓を行う開栓機構と、
前記外蓋のスカート壁と前記内蓋の側壁との間に設けられ、前記スカート壁の内面と前記内蓋の側壁における外面との一方に設けられた柱状突起と、前記スカート壁の内面と前記内蓋の側壁における外面との他方に設けられて前記柱状突起の移動を規制する誘導溝と、を有するカム機構で構成されて前記容器口部に対して閉栓を行う閉栓機構と、
前記天面壁の内面と前記頂壁の外面の一方において設けられた第1リブと、前記第1リブと対向すると共に前記天面壁の内面と前記頂壁の外面の他方に設けられた第1弾性片と、を含み、前記容器口部が前記閉栓機構によって前記内蓋でシールされた後で閉栓完了を示す発音を開始する発音制御機構と、を備え、
前記外蓋の内面と前記内蓋の外面のそれぞれ
に設けられた前記第1リブと前記第1弾性片が閉栓時に共働することによって発音
し、
前記発音制御機構は、前記
カム機構及び前記開栓機構よりも径方向内側にあり、
前記誘導溝は、前記外蓋に前記内蓋を嵌合する際に前記柱状突起が誘導される縦溝部と、前記縦溝部と連続して形成される第1誘導溝部と、前記柱状突起が前記第1誘導溝部に誘導された後でさらに誘導される第2誘導溝部と、を含み、
前記内蓋により前記容器口部のシールが完了するまでは前記柱状突起が前記第1誘導溝部の内に位置して前記外蓋と前記内蓋とが一体で供回り可能となり、前記シールが完了した後は前記柱状突起が前記第2誘導溝部の内で周方向に移動して前記内蓋に対して前記外蓋が相対的に回転可能となる、ことを特徴とする合成樹脂キャップ。
【請求項2】
前記第1弾性片は、前記内蓋の頂壁を基端として立設すると共に、閉栓方向の下流側における前記内蓋からの高さが前記基端より高くなるよう周方向に向けて先端が延び、
前記第1リブは、前記外蓋の天面壁の内面において前記周方向に延びると共に、前記閉栓方向の下流側に向かって前記内面からの高さが漸次高くなるよう形成され、前記第1弾性片の先端に当接し前記第1弾性片を撓ませ、
閉栓工程において前記容器口部が前記内蓋でシールされた後、前記第1弾性片の端部が前記第1リブを弾性的に乗り越え発音するように配置されてなる請求項1に記載の合成樹脂キャップ。
【請求項3】
前記第1弾性片は、前記内蓋の頂壁の外面において中心から異なる複数の径ごとに延在し、かつそれぞれの周方向に沿って断続的に複数設けられ、閉栓時に前記第1リブと弾性的に乗り上げる際は乗り上げるタイミングがそれぞれの周方向で重ならないように配置されている請求項
2に記載の合成樹脂キャップ。
【請求項4】
前記第1誘導溝部と前記第2誘導溝部の間に、前記内蓋に対して更に前記外蓋を近接させる第3誘導溝部が設けられている請求項
1~3のいずれか一項に記載の合成樹脂キャップ。
【請求項5】
前記閉栓機構は、閉栓工程において前記内蓋の頂壁に立設する可撓性の第1弾性片の端部が前記外蓋の天面壁の内面に形成された第1リブを乗り越えたことによる発音よりも前に、前記第1誘導溝部を前記柱状突起が乗り越える位置に配置されている請求項
1~4のいずれか一項に記載の合成樹脂キャップ。
【請求項6】
前記開栓機構は、
前記内蓋における頂壁の外面を基端として立設すると共に、閉栓方向の下流側における前記外面からの高さが前記基端より高くなるよう周方向に向けて先端が延びる可撓性の第2弾性片と、
前記外蓋の天面壁内面において前記周方向に延びると共に、前記閉栓方向の下流側に向かって前記天面壁内面からの高さが漸次高くなるよう設けられて、開栓時に前記第2弾性片の端部が係合する第2リブと、で構成される請求項1~
5のいずれか一項に記載の合成樹脂キャップ。
【請求項7】
前記第2弾性片及び前記第2リブは、前記内蓋の頂壁に立設する可撓性の第1弾性片及び前記外蓋の天面壁の内面に形成された第1リブよりも径方向に関して外側に配置される請求項
6に記載の合成樹脂キャップ。
【請求項8】
前記第2弾性片における前記内蓋の外面からの高さは、前記第1弾性片における前記内蓋の外面からの高さよりも高い請求項
6又は7に記載の合成樹脂キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内蓋が外蓋に嵌め込まれて使用されるキャップに関するものであり、より詳細にはリシールにおける適正な密封が完了したことを報知可能な構造を備えた合成樹脂キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば飲料水あるいは薬剤や薬液などの内容物を充填する容器が広く用いられている。かような容器の注出口となる容器口部には開閉栓が可能なキャップが装着されて、未使用時には外気から遮断されて内容物が保存・密封される。
【0003】
このキャップの一形態として、ラチェット機構を利用して一定の締付トルクを実現することが可能なネジ式キャップが提案されている。このようなネジ式キャップは、典型的には相対的に回転可能に組み合わされる内蓋と外蓋を有する二重構造となっている。
【0004】
例えば特許文献1では、キャップ本体に外蓋を冠着した二重構造のキャップにおいて、キャップ本体にはラチェット爪が周方向に間隔をおいて複数個設けられるとともに、外蓋の内面には上記ラチェット爪と対応したラチェット片が設けられる構造が開示されている。
【0005】
当該構造を開示する特許文献1によれば、キャップをリシールする際には必要以上のトルクが加わった時に該ラチェット爪と該ラチェット片とが空転して該キャップ本体の回転が阻止される点が言及されている。
【0006】
一方でキャップをリシールする際に一定の締め付けトルクを実現する構造として、例えば特許文献2に開示された二重構造のキャップも知られている。この特許文献2によれば、リシールする際に外キャップが空転して外キャップの突部が内キャップの爪部を乗り越え、その後にこの爪部が弾性復帰することでクリック音が発音されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第4500557号
【文献】特開2011-1080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したとおり容器を封止可能なキャップは、その優れた利便性から様々な内容物に対して適用が可能であるが、この汎用性の高さ故に種々の内容物に対応可能な優れた密封性も要求される。
上述した特許文献1や特許文献2に示されるキャップを用いれば、たしかに一定の締め付けトルクを確保できる点で有用ではある。
【0009】
しかしながら、そもそも従来においてはキャップのリシール(閉栓)時における密封完了の判断に明確な指標は存在せず、使用者個人の主観に委ねられているか、上記特許文献1や特許文献2のとおり空転するタイミングで締め付けトルクの上限が単純に規定されるものであった。
【0010】
このため例えば前者の場合には、体格や年齢の違いなどに起因して使用者によっては締め付けが不十分のまま閉栓が完了されてしまうことも想定され、これにより容器内の内容物が漏れ出す懸念があることは否めない。
【0011】
一方で後者の場合には上記クリック音などによって閉栓完了が報知されることにもなるが、上記した各特許文献では締め付けトルクと報知音との関係に深い考察が施されることはなく、これらのトルクと音に対してそれぞれ設計自由度を確保して製造することは困難である。例えば報知音にバリエーションをもたせたり、報知音の音量などを調整しようとした場合には、この調整に伴って締め付けトルクの大きさも変化し、一定ではあるものの過度な締め付けトルクを発生させてしまうといった課題を有している。
【0012】
このように上記特許文献を含む従来技術では未だに改善の余地はあり、したがって本発明が有する目的の一例としては、使用者個人の主観に頼らずに明確な閉栓完了の指標を提示することが可能な構造のキャップを提供することが挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明の一形態における合成樹脂キャップは、(1)頂壁と前記頂壁から垂下する側壁を有して容器口部と螺合する内蓋と、天面壁と前記天面壁から垂下するスカート壁を有するとともに前記内蓋の外面を覆って当該内蓋を嵌め込む外蓋と、を含む合成樹脂キャップであって、前記内蓋の外面と前記外蓋の内面との間に設けられて、前記容器口部に対して開栓を行う開栓機構と、前記外蓋のスカート壁と前記内蓋の側壁との間に設けられ、前記スカート壁の内面と前記内蓋の側壁における外面との一方に設けられた柱状突起と、前記スカート壁の内面と前記内蓋の側壁における外面との他方に設けられて前記柱状突起の移動を規制する誘導溝と、を有するカム機構で構成されて前記容器口部に対して閉栓を行う閉栓機構と、前記天面壁の内面と前記頂壁の外面の一方において設けられた第1リブと、前記第1リブと対向すると共に前記天面壁の内面と前記頂壁の外面の他方に設けられた第1弾性片と、を含み、前記容器口部が前記閉栓機構によって前記内蓋でシールされた後で閉栓完了を示す発音を開始する発音制御機構と、を備え、前記外蓋の内面と前記内蓋の外面のそれぞれに設けられた前記第1リブと前記第1弾性片が閉栓時に共働することによって発音し、前記発音制御機構は、前記カム機構及び前記開栓機構よりも径方向内側にあり、前記誘導溝は、前記外蓋に前記内蓋を嵌合する際に前記柱状突起が誘導される縦溝部と、前記縦溝部と連続して形成される第1誘導溝部と、前記柱状突起が前記第1誘導溝部に誘導された後でさらに誘導される第2誘導溝部と、を含み、前記内蓋により前記容器口部のシールが完了するまでは前記柱状突起が前記第1誘導溝部の内に位置して前記外蓋と前記内蓋とが一体で供回り可能となり、前記シールが完了した後は前記柱状突起が前記第2誘導溝部の内で周方向に移動して前記内蓋に対して前記外蓋が相対的に回転可能となる、ことを特徴とする。
【0015】
また上記した(1)に記載の合成樹脂キャップにおいては、(2)前記第1弾性片は、前記内蓋の頂壁を基端として立設すると共に、閉栓方向の下流側における前記内蓋からの高さが前記基端より高くなるよう周方向に向けて先端が延び、前記第1リブは、前記外蓋の天面壁の内面において前記周方向に延びると共に、前記閉栓方向の下流側に向かって前記内面からの高さが漸次高くなるよう形成され、前記第1弾性片の先端に当接し前記第1弾性片を撓ませ、閉栓工程において前記容器口部が前記内蓋でシールされた後、前記第1弾性片の端部が前記第1リブを弾性的に乗り越え発音するように配置されてなることが好ましい。
【0016】
上記した(2)に記載の合成樹脂キャップにおいては、(3)前記第1 弾性片は、前記内蓋の頂壁の外面において中心から異なる複数の径ごとに延在し、かつそれぞれの周方向に沿って断続的に複数設けられ、閉栓時に前記第1リブと弾性的に乗り上げる際は乗り上げるタイミングがそれぞれの周方向で重ならないように配置されていることが好ましい。
【0020】
また上記した(1)~(3)のいずれかに記載の合成樹脂キャップにおいては、(4)前記第1誘導溝部と前記第2誘導溝部の間に、前記内蓋に対して更に前記外蓋を近接させる第3誘導溝部が設けられていることが好ましい。
【0021】
また上記した(1)~(4)のいずれかに記載の合成樹脂キャップにおいては、(5)前記閉栓機構は、閉栓工程において前記内蓋の頂壁に立設する可撓性の第1弾性片の端部が前記外蓋の天面壁の内面に形成された第1リブを乗り越えたことによる発音よりも前に、前記第1誘導溝を前記柱状突起が乗り越える位置に配置されていることが好ましい。
【0022】
さらに上記した(1)~(5)のいずれかに記載の合成樹脂キャップにおいては、(9)前記開栓機構は、前記内蓋における頂面の外面を基端として立設すると共に、閉栓方向の下流側における前記外面からの高さが前記基端より高くなるよう周方向に向けて先端が延びる可撓性の第2弾性片と、前記外蓋の天面壁内面において前記周方向に延びると共に、前記閉栓方向の下流側に向かって前記天面壁内面からの高さが漸次高くなるよう設けられて、開栓時に前記第2弾性片の端部が係合する第2リブと、で構成されることが好ましい。
【0023】
そして上記した(6)に記載の合成樹脂キャップにおいては、(7)前記第2弾性片及び前記第2リブは、前記内蓋の頂壁に立設する可撓性の第1弾性片及び前記外蓋の天面壁の内面に形成された第1リブよりも径方向に関して外側に配置されることが好ましい。
【0024】
そして上記した(6)又は(7)に記載の合成樹脂キャップにおいては、(8)前記第2弾性片における前記内蓋の外面からの高さは、前記第1弾性片における前記内蓋の外面からの高さよりも高いことが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、閉栓機構によって使用者個人の主観に頼らずに確実な閉栓動作を実現でき、さらにはシールがなされた後で発音制御機構が閉栓完了を報知することから過不足のない密封性も実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】実施形態における合成樹脂キャップ100が容器口部1aに装着された状態を模式的に示した断面図である。
【
図2】合成樹脂キャップ100を構成する内蓋10の外観斜視図である。
【
図4】内蓋10のうちカム機構30を構成する誘導溝32の部分を抜粋した模式図と、内蓋10の内部構造を模式的に示した断面図である。
【
図5】合成樹脂キャップ100を構成する外蓋20の外観斜視図である。
【
図6】外蓋20の内部を底面側から見た底面図およびそのA-A断面図である。
【
図7】外蓋20の上面図、および側面と内部構造を模式的に示した図である。
【
図8】外蓋20に対して内蓋10を装着する際の状態遷移図(その1)である。
【
図9】外蓋20に対して内蓋10を装着する際の状態遷移図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を好適に実施するための実施形態について説明する。
なお本実施形態においては、説明の便宜上、図を用いた説明においてX、Y及びZ方向を適宜設定したが、説明の便宜上であって本発明を何ら過度に限定するものではない。
【0028】
≪合成樹脂キャップ100≫
図1~7を参照しつつ、本実施形態に係る合成樹脂キャップ100の構造について説明する。これらの図から明らかなとおり、合成樹脂キャップ100は、後述する内蓋10が容器口部1aに装着されており、この容器内へ公知の飲料水など種々の内容物を貯留し保存するのに好適となっている。かような合成樹脂キャップ100の材質に特に制限はないが、例えば射出成形が可能な公知の合成樹脂(例えばポリエチレンやポリプロピレンなど)で構成されることが好ましい。
【0029】
また、
図1及び
図4(b)から明らかなとおり、本実施形態に好適な容器における容器口部1aには、後述する内蓋10における側壁12の内面12bに形成されたネジ部16bと螺合可能なネジ部1bが形成されている。なお上記した材質同様、容器の形状には特に制限はなく、公知の種々の形状を適用してもよい。
【0030】
図1に示すとおり、本実施形態における合成樹脂キャップ100は、頂壁11とこの頂壁11から垂下する側壁12を有して容器口部1aと螺合する内蓋10と、天面壁21とこの天面壁21から垂下するスカート壁22を有するとともに内蓋10の外面を覆って当該内蓋10を嵌め込む外蓋20と、を含んで構成されている。なお
図1に示すとおり、内蓋10はパッキン15を有していてもよく、本実施形態ではこのパッキン15を介して容器口部1aに内蓋10が嵌着されることで密封性がより確保されている。
【0031】
以下、
図2~7も適宜用いて、合成樹脂キャップ100の内蓋10と外蓋20の構造について詳述する。
<内蓋10>
まず
図1~4を用いて本実施形態の内蓋10について説明する。
これらの図から明らかなとおり、内蓋10は、頂壁11とこの頂壁11の周縁から垂下する側壁12を含んでいる。このうち頂壁11の外面11aには、複数の第1弾性片13と複数の第2弾性片14が設けられている。また、この頂壁11の内面には、容器口部1aをシールするパッキン15が備えられている。
【0032】
第1弾性片13は、内蓋10の頂壁11を基端13aとして立設すると共に、閉栓方向(
図3における時計回り(+θz)方向)の下流側における内蓋10からの高さが基端13aより高くなるよう周方向に向けて先端13bが延びるように形成されている。かような第1弾性片13は、後述するとおり第1リブを乗り越えることが可能な程度の可撓性を有して構成されている。
【0033】
また、
図2及び
図3から明らかなとおり、本実施形態における第1弾性片13は、内蓋10の頂壁11の外面11aにおいて中心Oから異なる複数の径ごと(r1、r2、r3)に延在している。さらに本実施形態では、この複数の径ごとに延在する弾性片13は、それぞれの周方向に沿って断続的に複数設けられている。そして図示されるとおり、第1弾性片13が閉栓時に第1リブ23を弾性的に乗り上げる際には、各々の弾性片で乗り上げるタイミングがそれぞれの周方向で重ならないように配置されている。
【0034】
なお本実施形態では、
図3に示すように、中心から異なる3つの径ごとに第1弾性片13を配置したが、この形態に限られず例えば2つまたは4つ以上の異なる径ごとであってもよい。さらに本実施形態では周方向に沿って断続的に4つの第1弾性片13を配列したが、この形態に限られず2つや3つあるいは5つ以上の任意の数だけ配置してもよい。
また、各径ごとで同数(本例では4つずつ)の第1弾性片13を配置したが、例えば複数の径ごとに互いに異なる数だけ周方向に沿って第1弾性片13を配列してもよい。
【0035】
第2弾性片14は、上記第1弾性片13と同様に、内蓋10における頂面11の外面11aを基端14aとして立設すると共に、上記閉栓方向の下流側における外面11aからの高さが基端14aより高くなるよう周方向に向けて先端14bが延びるように形成されている。かような第2弾性片14は、後述する第2リブを乗り越えることが可能な程度の可撓性を有して構成されている。
【0036】
そして
図3などから明らかなとおり、本実施形態の第2弾性片14は、上記した第1弾性片13よりも径方向に関して外側に配置されていることが好ましい。
さらに本実施形態の第2弾性片14における基端14aが接する外面11aからの高さが、第1弾性片13における外面11aからの高さよりも高くなるように形成されていることが望ましい。これにより閉栓動作が完了した後で発音制御機構(後述)が閉栓完了を報知することが可能となっている。
【0037】
一方、内蓋10の側壁12における外面12aには、周方向に延在して外蓋20に設けられた柱状突起31(後述)の移動を規制する誘導溝32が形成されている。この誘導溝32は、上記した柱状突起31とともに、本実施形態におけるカム機構30の一部として機能している。
なお本実施形態では、内蓋10の側に誘導溝32が形成されると共に外蓋20の側に柱状突起31が形成されているが、これらが逆の構成となっていてもよい。すなわち、内蓋10の側に柱状突起31が形成されると共に外蓋20の側に誘導溝32が形成されていてもよい。
【0038】
次に
図3(b)や
図4(a)を参照しつつ、本実施形態における誘導溝32の構造について詳述する。これらの図に示すとおり、誘導溝32は、内蓋10の側壁12における外面12aに形成されており、縦溝部32a、第1誘導溝部32b及び第2誘導溝部32cを少なくとも含んで構成されている。さらに同図のとおり、誘導溝32には、第1誘導溝部32bと第2誘導溝部32cの間に、内蓋10に対して更に外蓋20を近接させるための第3誘導溝部32dが設けられていることが望ましい。
【0039】
縦溝部32aは、
図3(b)などに示すように、外蓋20を内蓋10に嵌合する際に柱状突起31が最初に誘導される部位となっている。縦溝32aは、内蓋10の軸方向(Z方向)に並行となるように外面12aに形成されている。また、この縦溝部32aの幅や軸方向長さについては、少なくとも柱状突起31が不用意なガタツキがなくスムーズに挿入可能な程度であれば特に制限はない。
【0040】
第1誘導溝部32bは、上記した縦溝部32aと連続して形成されて、容器口部1aの閉栓動作を開始した後に柱状突起31が係合することによって外蓋20と内蓋10とを一体で回転させる機能を備えている。換言すれば、外蓋20の柱状突起31がこの第1誘導溝32bに係合しているときは、外蓋20と内蓋10とが一体で回転可能となっている。
【0041】
かような第1誘導溝32bは、
図4(a)のとおり、縦溝部32aの下端から水平方向(θz方向)に所定長さだけ延在する水平部と、この水平部の端部から軸方向(Z方向)下方に向けて湾曲した曲面部とで構成されている。なおこの第1誘導溝32bの曲面部における曲率および大きさについては、閉栓動作の過程において内蓋10が容器口部1aをシールした後、すなわち容器口部1aの周方向の摩擦力が内蓋10と外蓋20との周方向の摩擦力よりも上回った時に外蓋20が内蓋10に対して相対的に回転できる程度に調整される。
【0042】
内蓋10が容器口部1aに対して締め回しが可能な状態まで(すなわちシールが完了する前まで)は、後述する第2弾性片14が第2リブ24を乗り越える力よりも柱状突起31が第1誘導溝32b内に留まる力の方が大きく、この状態では内蓋10と外蓋20とが一体となって回転することになる。
一方でシールが完了して内蓋10の容器口部1aに対する相対的な回転が止まると、外蓋20が内蓋10に対して相対的に更に回転し、これにより本実施形態では柱状突起31が第1誘導溝32bを乗り越えて第3誘導溝32dへと誘導されることになる。
【0043】
第3誘導溝部32dは、前記した閉栓動作を継続した場合に、柱状突起31が第1誘導溝部32bを下方に(-Z方向の下端側に)乗り越えて誘導される溝である。この第3誘導溝32dは、後述する第2誘導溝32cよりも柱状突起31が軸方向における下方に位置できるように設けられている。なお、この第3誘導溝32dは必須ではなく、適宜これを省略してもよい。
【0044】
柱状突起31がこの第3誘導溝32d内に誘導されたときは、後述する第2弾性片14が外蓋20の天面壁21に押圧されて第2弾性片14が軸方向に圧縮される。このように第2弾性片14が軸方向に圧縮されるとパッキン15は容器口部1aをより強固にシールし、第2弾性片14における外蓋20との抵抗が大きくなる。これにより、閉栓トルクの変化によって使用者は閉めた感覚を得ることができる。
【0045】
第2誘導溝部32cは、前記した閉栓動作を継続した場合に、柱状突起31が第3誘導溝部32dを乗り越えた後に誘導される溝である。
図4(a)に示すとおり、第2誘導溝32cのうち一方の端部は第3誘導溝32dと連続するとともに、他方の端部は上記した縦溝部32aと連続するように形成されている。
柱状突起31がこの第2誘導溝32c内にあるときは、上記閉栓動作によって容器口部1aがシールされつつ、柱状突起31をこの第2誘導溝32c内において水平方向(-Y方向)に移動可能としつつ内蓋10に対して外蓋20が相対的に回転可能な状態となっている。
【0046】
<外蓋20>
次に
図5~7を用いて本実施形態の外蓋20について説明する。
外蓋20は、内蓋10の外面を覆って当該内蓋10を嵌め込む機能を有し、天面壁21とこの天面壁21の周縁から垂下するスカート壁22を含んで構成されている。このうち天面壁21の内面21aには、
図5などに示すように、複数の第1リブ23と複数の第2リブ24が設けられている。
【0047】
第1リブ23は、外蓋20の天面壁21の内面21aにおいて周方向に延びると共に、閉栓方向(
図5の反時計回りである+θz方向)の下流側に向かって内面21aからの高さが漸次高くなるよう形成されている。すなわち
図5に示すように、複数の第1リブ23は、それぞれ基端23aから先端23bに向けて徐々に内面21aからの高さが高くなるように傾斜した面を有して内面21a上で周方向に沿って断続して複数個設けられている。この第1リブ23は、上記した第1弾性片13の先端13bに当接して当該第1弾性片を撓ませる機能を有している。
【0048】
また、本実施形態の第1リブ23は、径方向に関して異なる複数の径ごとに設けられた複数の第1弾性片13に対応するように、径方向にも延びた形状となっている。換言すれば、第1リブ23は、径方向に関して互いに位置が異なる複数の第1弾性片13がそれぞれ当接可能なように径方向に延在して配設されている。
【0049】
なお本実施形態では、
図5に示すとおり、周方向に沿って断続的に2つの第1リブ23を配列したが、この形態に限られず1つあるいは3つ以上の任意の数だけ配置してもよい。さらには、第1リブ23は、径方向に関して互いに位置が異なる複数の第1弾性片13に対して個別に対応するように、径方向に分割して配設されていてもよい。
また、周方向に関する第1リブ23の配置数は、第1弾性片13の配置数より少なく(本実施形態では第1弾性片13が周方向に4つ配置されるのに対して、第1リブ23は周方向に2つ配置)なっているが、これらが同数でもよいし逆の関係となっていてもよい。
【0050】
第2リブ24は、上記した第1リブ23と同様に、外蓋20の天面壁21における内面21aにおいて周方向に延びると共に、前記した閉栓方向の下流側に向かって天面壁21の内面21aからの高さが漸次高くなるよう設けられている。
この本実施形態の第2リブ24は、上記した第1リブ23よりも径方向に関して外側に配置されるとともに、開栓時に前記した第2弾性片14の端部(先端14bを含む先端側の部位)が係合する機能を有している。
【0051】
なお上記した第1リブ23および第2リブ24は、例えば外蓋20を製造する際に射出成形などで一体的に形成されることが望ましい。
また、
図6などに示すとおり、本実施形態では周方向に沿って断続的に4つの第2リブ24を配列したが、この形態に限られず4つ以外の任意の数だけ配置してもよい。また、周方向に関する第2リブ24の配置数は、第2弾性片23の配置数より少なく(本実施形態では第2弾性片14が周方向に8つ配置されるのに対して、第2リブ24は周方向に4つ配置)なっているが、これらが同数でもよいし逆の関係となっていてもよい。
【0052】
一方で
図5及び
図6(b)に示すとおり、スカート壁22の内面22aには、互いに対向するように設けられた2つの柱状突起31が形成されている。上述のとおり、この柱状突起31は、上記した誘導溝32とともに、本実施形態におけるカム機構30の一部として機能している。なお本実施形態では柱状突起31と誘導溝32からなるカム機構30は、周方向に関して2つ設けられているが、この形態に限られず複数あることが好ましく、これにより外蓋20を水平に保ち、開閉栓の回動をスムーズに行うことができる。
【0053】
また、
図6(b)に示すとおり、スカート壁22の内面22aのうち柱状突起31よりも下方にはアンダーカット25が形成されている。外蓋20が内蓋10に嵌め合わされた際にこのアンダーカット25が内蓋10の周状凸部17(
図1など参照)と嵌合することで、意図せず外蓋20が内蓋10から分離してしまうことを抑制している。
なお
図7に示すとおり、外蓋20のスカート壁22における外面22bには、公知のローレット加工などの凹凸構造が採用されていてもよい。これにより外蓋20を摘まんだ際に滑ってしまうことなどが抑制される。
【0054】
<開栓機構OM、閉栓機構CMおよび発音制御機構SCM>
次に上記内蓋10と外蓋20の各構成要素が作用して機能する開栓機構OM、閉栓機構CMおよび発音制御機構SCMについて説明する。
まず本実施形態の合成樹脂キャップ100は、この内蓋10の外面と外蓋20の内面との間に設けられて容器口部1aに対して開栓を行う開栓機構OM、容器口部1aに対して閉栓を行う閉栓機構CM、及び容器口部1aが閉栓機構CMによって内蓋10でシールされた後で閉栓完了を示す発音を開始する発音制御機構SCMを備えている。
【0055】
このうち開栓機構OMは、内蓋10の第2弾性片14と、外蓋20の第2リブ24と、を含んで構成されている。なお内蓋10の第1弾性片13及び外蓋20の第1リブ23も開栓動作に寄与することもある為、これらを開栓機構OMに含むようにしてもよい。
より具体的に容器口部1aから合成樹脂キャップ100を外す際には、外蓋20の外面22bを摘まんで閉栓方向(本例では時計回り)に外蓋20を回すと、外蓋20の第2リブ24の先端24bが第2弾性片14の先端14bに引っ掛かり、これにより充分な開栓トルクを確保することが可能となっている。
【0056】
閉栓機構CMは、外蓋20のスカート壁22と内蓋10の側壁12との間に設けられ、それぞれ閉栓工程においてシールが完了する前まで内蓋10と外蓋20とを供回りさせつつ、シール完了後は外蓋20のみを閉栓方向に回動させるカム機構30を含んで構成されている。
【0057】
また
図3及び
図5を総合して鑑みて、本実施形態の閉栓機構CMは、閉栓工程において第1弾性片13の先端13bが第1リブ23を乗り越えたことによる発音よりも前に、カム機構30における第1誘導溝32bを柱状突起31が乗り越える位置に配置されていることが好ましい。これにより、シールが完了した後で発音制御機構SCMが閉栓完了を報知することが可能となっている。
【0058】
発音制御機構SCMは、内蓋10の頂壁11における外面11aと外蓋20の天面壁21における内面21aに配設される。この発音制御機構SCMは、上記した閉栓機構CM及び開栓機構OMよりも径方向内側に配設され、外蓋20の内面と内蓋10の外面とのそれぞれの当接部材が閉栓時に共働することによって発音する機能を有している。
【0059】
より具体的に本実施形態の発音制御機構SCMは、上記した当接部材として、上記した第1弾性片13と、第1リブ23と、を含んで構成されている。また、この発音制御機構SCMにおいては、閉栓工程において容器口部1aが内蓋10でシールされた後、第1弾性片13の上記端部が第1リブ23を弾性的に乗り越え発音するように構成されている。
【0060】
<合成樹脂キャップ100における閉栓動作時の状態遷移>
次に
図8及び9を参照しつつ、本実施形態の合成樹脂キャップ100における閉栓動作時の状態遷移を説明する。
【0061】
まず本実施形態の合成樹脂キャップ100を用いて容器口部1aを閉栓するに際して、
図8(1)に示すように、内蓋10に対して外蓋20を嵌合させる。この状態ではカム機構30の柱状突起31は誘導溝32のうちの縦溝部32a内に在り、外蓋20のアンダーカット25が内蓋10の周状凸部17(
図1など参照)と嵌合することから、意図せず外蓋20が内蓋10から分離してしまうことが抑制されている。
【0062】
このとき、内蓋10の頂壁11に立設された第2弾性片14は外蓋20の天面板21によって若干圧縮された状態となっている。したがって使用者が更に外蓋20の外面22bを摘まんで閉栓方向(本例では時計回り)に外蓋20を回転させると、この第2弾性片14が外蓋20によって圧縮されるときの抵抗によって、内蓋10も当該外蓋20とともに閉栓方向に回転することになる。
【0063】
次いで使用者がさらに閉栓方向に外蓋20を回転させると、
図8(2)に示すように、
次第に内蓋10のネジ部16bが容器口部1aのネジ部1bと螺合を強めていき、内蓋10が閉栓方向へ回転しづらくなってくる。すると外蓋20は内蓋10に対して相対的に回転し、これにより柱状突起31が縦溝部32aから第1誘導溝32bに誘導される。これにより、柱状突起31が第1誘導溝32bに突き当たる力によって内蓋10と外蓋20が共に閉栓方向に回転し、閉栓操作を続けるとパッキン15が容器口部1aをシールし、パッキン15を圧縮する力が内蓋10に加わるため、内蓋10は回転せず外蓋20のみが閉栓方向に回り始める。
【0064】
なお上記した
図8(1)および(2)に示す状態では、第2弾性片14については未だ周方向に関して第2リブ24と接触する位置関係になっておらず(
図2や
図3などから第2弾性片14の先端14bと誘導溝32との位置関係を参照されたい)、および第1弾性片13については軸方向(Z方向)に関して第1リブ23と接触する高さ関係になっていない。すなわち
図8(1)および(2)に示す各状態では、第1弾性片13と第2弾性片14のいずれも、対応する第1リブ3や第2リブ24を弾く体勢となっていないため、これらの協働による報知音はまだ発生していない。
【0065】
次いで
図9(1)に示すように、使用者が外蓋20を閉栓方向に回すことで柱状突起31が第3誘導溝32dまで達すると、外蓋20の内蓋10に対する軸方向の距離が縮まることで第1リブ23を第1弾性片13が弾く位置まで下がる体勢になる。この状態を経てさらに外蓋20が閉栓方向に回されると各第1弾性片13が対応する第1リブ23をそれぞれ弾くことで閉栓完了を示す報知音が発生し始める。
【0066】
その後は、
図9(2)に示すように、使用者が外蓋20を閉栓方向にさらに回すことで柱状突起31が第3誘導溝32dから第2誘導溝32cへ導かれる。同図からも明らかなとおり、柱状突起31は第2誘導溝32c内に位置することで軸方向に関してより高い位置へと戻されるため、外蓋20を閉栓方向へ回し続けても第2弾性片14の圧縮量はほぼ変化はない(若干弱まる程度で強くはならない)。
【0067】
したがって外蓋20を閉栓方向に締め回すための閉栓トルクは高くならず内蓋10に対して外蓋20が空回りすることとなる。このとき第1弾性片13は第1リブ23を弾く位置に留まるため、上記空回りをしているなかで閉栓完了を示す報知音は鳴り続くこととなる。
他方、容器口部1aから合成樹脂キャップ100を外して開栓するときには、使用者が外蓋20を開栓方向(本例では反時計回り)に回すことで第2弾性片14の先端14bが第2リブ24に引っ掛かることで内蓋10を回して開栓動作が実行される。
【0068】
以上説明した本実施形態の合成樹脂キャップ100によれば、閉栓機構CMによって使用者個人の主観に頼らずに確実な閉栓動作を実現できる。さらには、シールがなされた後で発音制御機構SCMが閉栓完了を示す報知音を発することから、容器口部に対して過不足のない密封性も実現することが可能となっている。
【0069】
なお上記した実施形態は一例であって、本願の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形が可能である。
例えば第1弾性片13は、内蓋10と一体的に形成されていることが好ましく、内蓋10と同じ合成樹脂からなっている。ただし第1弾性片13は必ずしも射出成形によって内蓋10と一体で形成される必要はなく、内蓋10とは別体で第1弾性片13が頂壁11の外面11aに取り付けられる構成であってもよい。
また、本実施形態では、第1弾性片13は内蓋10に形成されるとともに、後述する第1リブ23は外蓋20に形成される構成とした。しかしながらこの形態に限られず、第1弾性片13が外蓋20に形成されるとともに、第1リブ23が内蓋10に形成されるごとき逆の配置構成としてもよい。また、第2弾性片14及び第2リブ24についても、上記の形態に限られず第2弾性片14が外蓋20に形成されるとともに第2リブ24が内蓋10に形成されるごとき逆の配置構成としてもよい。あるいは、第1弾性片13と第2リブ24が内蓋10に形成され、第1リブ23と第2弾性片14が外蓋20に形成されるなど、上記弾性片とリブの組の間で互いに交差する配置構成としてもよい。
また、上記した実施形態や変形例の要素を適宜組み合わせて新たな合成樹脂キャップを構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、使用者個人の主観に頼らずに確実な閉栓動作と過不足のない密封性を確保可能なキャップを提供するのに適している。
【符号の説明】
【0071】
1a:容器口部
10:内蓋
11:頂壁
12:側壁
13:第1弾性片
14:第2弾性片
15:パッキン
16:ネジ部
17:周状凸部
20:外蓋
21:天面壁
22:スカート壁
23:第1リブ
24:第2リブ
25:アンダーカット
30:カム機構
31:柱状突起
32:誘導溝
100:合成樹脂キャップ
CM:閉栓機構
OM:開栓機構
SCM:発音制御機構