(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】クレンジング装置
(51)【国際特許分類】
A46B 13/02 20060101AFI20231106BHJP
A61H 7/00 20060101ALI20231106BHJP
【FI】
A46B13/02
A61H7/00 300G
(21)【出願番号】P 2020542824
(86)(22)【出願日】2018-05-03
(86)【国際出願番号】 KR2018005152
(87)【国際公開番号】W WO2019212075
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2020-12-21
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】514112488
【氏名又は名称】エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ミナ・キム
(72)【発明者】
【氏名】テク・ジョン・カク
(72)【発明者】
【氏名】サンファ・イ
【合議体】
【審判長】村上 聡
【審判官】窪田 治彦
【審判官】山崎 孔徳
(56)【参考文献】
【文献】実開昭55-7974(JP,U)
【文献】特開2002-320580(JP,A)
【文献】国際公開第2013/132363(WO,A1)
【文献】特開2010-246868(JP,A)
【文献】特開2003-299704(JP,A)
【文献】特表2016-500522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレンジング対象に密着する内側クレンジング部と、
前記内側クレンジング部の外側に設けられる外側クレンジング部と、
前記内側クレンジング部および前記外側クレンジング部を互いに相対回転させる回転部と、
を含み、
前記内側クレンジング部は、前記内側クレンジング部の外形から前記外側クレンジング部までの距離が変化する形状を有し、これにより、少なくとも1つの突出部と少なくとも1つの収容部とが形成され、
前記収容部は、前記回転部の回転中心軸に平行方向な方向に開口するように形成され、かつ、前記内側クレンジング部および前記外側クレンジング部の露出した面が皮膚と接触する際に、前記収容部に収容されたバブルを皮膚に伝達するように構成され
、前記外側クレンジング部は、複数の毛を有するブラシからなり、前記内側クレンジング部との摩擦によって生成されたバブルが外部に飛散ることを防止するように、その高さが前記内側クレンジング部の高さよりも等しいか、または高く、ブラシの毛がぎっしりと配置されることを特徴とするクレンジング装置。
【請求項2】
前記内側クレンジング部と前記外側クレンジング部は、互いに異なる方向に回転することを特徴とする請求項1に記載のクレンジング装置。
【請求項3】
前記内側クレンジング部は、メッシュまたはスポンジ素材からなることを特徴とする請求項1に記載のクレンジング装置。
【請求項4】
前記突出部の先端部は、内側に凹んでいることを特徴とする請求項3に記載のクレンジング装置。
【請求項5】
前記内側クレンジング部は、上面が前記外側クレンジング部の高さと同一または類似の高さを有するフラット構造に形成されることを特徴とする請求項1に記載のクレンジング装置。
【請求項6】
前記内側クレンジング部は、一側の高さが前記外側クレンジング部の高さと同一または類似しており、他側の高さが前記外側クレンジング部の高さよりも低くなるように、上面が一方向に傾いたチルト構造に形成されることを特徴とする請求項1に記載のクレンジング装置。
【請求項7】
前記内側クレンジング部は、側面に垂直あるいは水平方向に切開された切開部を有するエッジカッティング構造に形成されることを特徴とする請求項1に記載のクレンジング装置。
【請求項8】
前記内側クレンジング部は、上面が一方向に傾いたチルト構造と側面に垂直あるいは水平方向に切開された切開部を有するエッジカッティング構造が組み合わされた構造に形成されることを特徴とする請求項1に記載のクレンジング装置。
【請求項9】
前記内側クレンジング部は、上面が前記外側クレンジング部の高さと同一または類似の高さを有するフラット構造と、側面に垂直あるいは水平方向に切開された切開部を有するエッジカッティング構造と、が組み合わされた構造に形成されることを特徴とする請求項1に記載のクレンジング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレンジング装置に関するものであって、より具体的には、内側クレンジング部と外側クレンジング部が互いに異なる方向に回転するようにするが、内外側クレンジング部が1つまたはそれ以上の接触点を有するようにして自体的にバブル生成力を増大させることができ、効率的な洗浄を具現できるようにするクレンジング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に老若男女を問わず、身体の美しさへの欲望は、誰でも持っている。このような身体の美しさのなかでも、特に他人が最初に識別することになる皮膚の美しさを追求するために、人々は、様々な手段と方法を用いてスキンケアをする。
【0003】
スキンケアは、シミがなく、清潔かつなめらかな皮膚の維持を目標とし、特に、身体部位中の顔のスキンケアについて最も多くの関心が形成されている。したがって、人々は、顔のスキンケアのためにマッサージを受けたり、皮膚を美しく見せる機能性化粧製品を塗ったり、または各種洗浄製品を使用して皮膚を清潔に維持しようとする努力を継続する。
【0004】
その中で皮膚の老廃物などを除去するための洗顔の重要性が次第に増大しており、洗顔のために人々は、液状のクレンジング剤形のような洗浄製品を顔に塗った後に洗い流す方式を使用する。
【0005】
しかし、手を用いて洗顔をする場合に、洗浄製品が皮膚に均一に伝達できないことがあり、手による細菌感染が起こることがあるため、最近は、様々な道具を用いて間接的に洗浄製品を皮膚に塗布する方式が用いられる。特に、道具のなかで、ブラシを含み、振動を起こすか、または回転を発生させる装置を用いる洗顔方法が広く脚光を浴びている。
【0006】
ところが、従来販売されるブラシ装置は、ブラシが全体的に一方向にのみ回転されるか、または振動を用いて使用者の動きに応じて洗浄される方式であるため、これは対称的な筋肉配列を持つ顔に非対称的な力を伝達することになる。
【0007】
また、皮膚に加えられる刺激を多様化できない問題がある。特に、一方向に回転する製品や強い振動で作動する製品の場合、洗浄製品が外部に飛散る現象を誘発して使用者に不便をもたらし、洗浄製品が目などの敏感な部位に入って深刻な問題を発生させる恐れがある。
【0008】
また、市販のクレンジング機器の場合、クレンジング力はあるが、ブラシに洗浄製品が挟まってバブルが生成されず、消費者が直接手で泡立てた後に、ブラシにつけて使用する不便さがあり、追って、洗浄時に洗浄製品の残余物が残る問題がある。
【0009】
洗浄製品のバブル生成力を高めるためには、機器的には、別の装置を購入するべきであるため、消費者の購入による費用負担が加重され、従来の手で消費者が泡立てる方式は、バブル生成の効果が低く、バブル生成機器中には、空気通路と洗剤連結通路を作ってバブルを作り、生成されたバブルを移動させるためのノズルが必要な複雑な方法が用いられる。このように、従来のバブルを生成させる方法としては、洗顔ネットで空気と洗浄液を混合させる方法が用いられるが、この方法では、繊細であるか、または均質の空気を含むバブルを生成させることが難しく、泡が消失しやすくなるという短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決しようと創出されたものであって、本発明の目的は、手や顔に接触することなく、自体的に洗浄製品と空気、水の混合力を高めてバブルの生成力を増大させるようにするクレンジング装置を提供するものである。
【0011】
また、本発明の目的は、生成されたバブルが使用中に外部に飛散らないようにして洗浄製品の無駄遣いを防止し、使用者の満足度を高められるクレンジング装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面によるクレンジング装置は、クレンジング対象に密着する内側クレンジング部と、前記内側クレンジング部の外側に設けられる外側クレンジング部と、前記内側クレンジング部および前記外側クレンジング部を互いに相対回転させる回転部と、を含み、前記内側クレンジング部と前記外側クレンジング部は、1つまたはそれ以上の接触点を有することを特徴とする。
【0013】
具体的に、前記内側クレンジング部と前記外側クレンジング部は、互いに異なる方向に回転し得る。
【0014】
具体的に、前記接触点は、前記内側クレンジング部と前記外側クレンジング部が接触する1つまたはそれ以上の部分として、前記内側クレンジング部と前記外側クレンジング部が回転する間、回転摩擦によって洗浄製品と空気、水の混合力を高めてバブルを生成させ得る。
【0015】
具体的に、前記内側クレンジング部と前記外側クレンジング部は、1つまたはそれ以上の収容部を有し得る。
【0016】
具体的に、前記収容部は、前記内側クレンジング部と前記外側クレンジング部が接触しない空間部分として、前記接触点から生成されたバブルを収容し、前記内側クレンジング部の上面に提供できる。
【0017】
具体的に、前記内側クレンジング部は、メッシュまたはスポンジ素材からなり、前記外側クレンジング部に少なくとも一部分が重畳するように、側面に1つまたはそれ以上の突出部が備えられ得る。
【0018】
具体的に、前記突出部は、先端が切開された形を有し得る。
【0019】
具体的に、前記内側クレンジング部は、上面が前記外側クレンジング部の高さと同一または類似の高さを有するフラット構造に形成され得る。
【0020】
具体的に、前記内側クレンジング部は、一側の高さが前記外側クレンジング部の高さと同一または類似しており、他側の高さが前記外側クレンジング部の高さよりも低くなるように、上面が一方向に傾いたチルト構造に形成され得る。
【0021】
具体的に、前記内側クレンジング部は、側面に垂直あるいは水平方向に切開された切開部を有するエッジカッティング構造に形成され得る。
【0022】
具体的に、前記内側クレンジング部は、上面が一方向に傾いたチルト構造と側面に垂直あるいは水平方向に切開された切開部を有するエッジカッティング構造が組み合わされた構造に形成され得る。
【0023】
具体的に、前記内側クレンジング部は、上面が前記外側クレンジング部の高さと同一または類似の高さを有するフラット構造と、側面に垂直あるいは水平方向に切開された切開部を有するエッジカッティング構造が組み合わされた構造に形成され得る。
【0024】
具体的に、前記外側クレンジング部は、複数の毛を有するブラシからなり、前記内側クレンジング部との摩擦によって生成されたバブルが外部に飛散ることを防止するように、その高さが前記内側クレンジング部の高さよりも等しいか、または高く、ブラシの毛がぎっしりと配置され得る。
【発明の効果】
【0025】
本発明によるクレンジング装置は、内側クレンジング部と外側クレンジング部が互いに異なる方向に回転または互いに相対回転するようにするが、内外側クレンジング部が1つまたはそれ以上の接触点を有するように構成することによって、接触点で内外側クレンジング部の摩擦によって洗浄製品と空気、水の混合力が高くなって自体的にバブル生成力を増大させることができ、効率的な洗浄を具現できる。
【0026】
また、本発明によるクレンジング装置は、バブル生成力の増大により使用者の皮膚刺激を最小化でき、使用者の製品の満足度を向上させ得る。
【0027】
また、本発明によるクレンジング装置は、内側クレンジング部をぎっしりとくるむ材質で外側クレンジング部を構成することによって、内側に生成されたバブルが使用中に外部に飛散らないようにすることができ、洗浄製品の無駄遣いを防止でき、使用者の満足度を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施例によるクレンジング装置の斜視図である。
【
図2】
図1のA-A’線に沿って切断した断面図である。
【
図3】本発明の一実施例によるクレンジング装置における内外側クレンジング部の平面図である。
【
図4】本発明の一実施例によるクレンジング装置における内側クレンジング部の構造を説明するための
図3のB-B’線に沿って切断した断面図である。
【
図5】本発明の一実施例によるクレンジング装置における内側クレンジング部の他の構造を説明するための
図3のB-B’線に沿って切断した断面図である。
【
図6】本発明の一実施例によるクレンジング装置における内側クレンジング部のまた他の構造を説明するための
図3のB-B’線に沿って切断した断面図である。
【
図7】本発明の一実施例によるクレンジング装置における内側クレンジング部のまた他の構造を説明するための
図3のB-B’線に沿って切断した断面図である。
【
図8】本発明の他の実施例によるクレンジング装置における内外側クレンジング部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の目的、特定の利点および新規の特徴は、添付された図面と連関する以下の詳細な説明と好ましい実施例からさらに明らかになるであろう。本明細書で各図面の構成要素に参照番号を付加することにおいて、同一の構成要素に限っては、たとえ他の図面上に表示されてもできるだけ同一の番号を有するようにしていることに留意するべきである。また、本発明を説明するにおいて、関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合に、その詳細な説明は省略する。
【0030】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を具体的に説明する。
【0031】
図1は、本発明の一実施例によるクレンジング装置の斜視図であり、
図2は、
図1のA-A’線に沿って切断した断面図であり、
図3は、本発明の一実施例によるクレンジング装置における内外側クレンジング部の平面図であり、
図4は、本発明の一実施例によるクレンジング装置における内側クレンジング部の構造を説明するための
図3のB-B’線に沿って切断した断面図であり、
図5は、本発明の一実施例によるクレンジング装置における内側クレンジング部の他の構造を説明するための
図3のB-B’線に沿って切断した断面図であり、
図6は、本発明の一実施例によるクレンジング装置における内側クレンジング部のまた他の構造を説明するための
図3のB-B’線に沿って切断した断面図であり、
図7は、本発明の一実施例によるクレンジング装置における内側クレンジング部のまた他の構造を説明するための
図3のB-B’線に沿って切断した断面図である。
【0032】
図1ないし
図3を参照すると、本発明の一実施例によるクレンジング装置1は、皮膚に接触して皮膚をクレンジングするか、または皮膚に一定の刺激を加えて皮膚をマッサージするための装置であって、ケース10、駆動源20、動力伝達部30、内側回転部40、外側回転部50、内側クレンジング部60、外側クレンジング部70を含む。
【0033】
このとき、本発明で説明する皮膚は、顔、身体、そして頭皮をすべて含む意味であり得る。また、本発明のクレンジング装置1は、便宜上、皮膚美容のための装置に限定して説明するが、掃除用装置に使用できることを知らせておく。
【0034】
ケース10は、内部に後述する駆動源20、後述する動力伝達部30、後述する内外側回転部40、50が設けられ得、一側に後述する内外側クレンジング部60、70が設けられ得る。
【0035】
ケース10は、使用者の利便性を向上させるために曲面形状を有する形状であり得、ケース10をつかむ使用者の指が安定的に置かれるように、指安着溝(図示せず)が少なくとも1つ以上設けられ得る。すなわち、使用者は、ケース10を把持した状態で後述する内外側クレンジング部60、70を皮膚に密着させて洗浄を行い得る。
【0036】
駆動源20は、ケース10の内部に設けられ得、動力を発生させて後述する動力伝達部30を介して後述する内外側クレンジング部60、70が設けられる後述する内外側回転部40、50に回転力を付与し得る。
【0037】
駆動源20は、回転モーターであり得、内外側クレンジング部60、70が設けられる内外側回転部40、50の一定角度の回転のためのサーボモーター(Servo-Motor)などであり得る。
【0038】
動力伝達部30は、ケース10の内部に設けられ得、駆動源20と内外側回転部40、50との間に設置されて駆動源20の動力を後述する内外側回転部40、50のそれぞれに伝達するが、内側回転部40と外側回転部50が互いに異なる方向に回転するように構成され得る。すなわち、動力伝達部30は、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70を互いに異なる方向に回転させるように構成され得る。
【0039】
また、動力伝達部30は、内側回転部40または外側回転部50のうち、いずれか1つに動力を伝達し、動力が伝達されない内側回転部40または外側回転部50が相対回転するように構成され得る。
【0040】
内側回転部40は、動力伝達部30に接続され、後述する内側クレンジング部60を回転させ得る。
【0041】
内側回転部40は、動力伝達部30を介して駆動源20の動力の伝達を受け、時計方向および/または反時計方向に回転し得、後述する内側クレンジング部60を固定した状態で回転することによって内側クレンジング部60の回転を具現できる。
【0042】
このような内側回転部40は、内側回転板41、内側回転軸42、内側回転体43を含み得る。
【0043】
内側回転板41は、後述する内側クレンジング部60を固定し得る。
【0044】
内側回転板41は、円板の形に備えられ得、内側クレンジング部60が備えられる面の反対側の面に内側回転軸42が備えられ得る。このとき、内側回転板41と内側回転軸42は、一体型に備えられるか、または別に備えられて組立て製作され得る。
【0045】
内側回転軸42は、内側回転板41の回転中心を形成し得る。内側回転軸42は、内側回転板41の中心に備えられ得る。もちろん、内側回転軸42は、内側回転板41の中心からずれて配置され得るが、この場合に、後述する外側回転部50は、ずれた内側回転軸42を介して回転する内側回転板41によって形成される空間を備え、内側回転板41が外側回転板51と衝突しないようにすることができる。
【0046】
内側回転軸42の厚さは、内側回転板41の自重や回転速度などによって様々に決定され得、内側回転軸42は、後述する外側回転軸52の内部に位置し得る。すなわち、外側回転軸52の内部が空いている形であるとき、内側回転軸42は、外側回転軸52の内部で回転するように備えられ得る。
【0047】
内側回転軸42の一端は、内側回転板41に固定され、他端は、内側回転体43に固定され得る。もちろん、内側回転板41の一面に内側回転体43が直接固定され得るため、内側回転軸42は、省略可能である。
【0048】
内側回転体43は、内側回転軸42に備えられ得る。内側回転体43は、動力伝達部30にかみ合って時計方向および/または反時計方向に回転し得、ギア歯が形成されるギア、または表面摩擦力を用いて回転するローラーなどの様々な形態を有し得る。
【0049】
外側回転部50は、動力伝達部30に接続され、後述する外側クレンジング部70を回転させ得る。
【0050】
外側回転部50は、内側回転部40と同様に動力伝達部30を介して駆動源20の動力の伝達を受けるが、内側回転部40と反対方向に回転し得、後述する外側クレンジング部70を固定した状態で回転することによって外側クレンジング部70の回転を具現できる。
【0051】
このような外側回転部50は、外側回転板51、外側回転軸52、外側回転体53を含み得る。
【0052】
外側回転板51は、後述する外側クレンジング部70を固定し得る。
【0053】
外側回転板51は、内側回転板41をくるむように備えられるため、円板の形ではなく、リング形状を有し得る。このとき、リングの内側の穴は、内側回転板41の直径と同じか、または一定の余裕だけ、より大きくなり得る。
【0054】
但し、内側回転板41の中心から外れた位置に内側回転軸42が接続される場合に、外側回転板51の内側の穴は、内側回転軸42によって回転される内側回転板41が衝突しない大きさに十分に大きく形成され得る。
【0055】
外側回転板51は、リング形状を有するが、外側クレンジング部70が固定される一面が内側回転板41で内側クレンジング部60が固定される一面と同一の平面上に置かれるようにすることができる。もちろん、本実施例は、外側回転板51の一面と内側回転板41の一面がずれて配置される場合を含み得る。
【0056】
但し、外側回転板51の一面と内側回転板41の一面がずれて配置されても、外側回転板51の一面と内側回転板41の一面は、平行に備えられ得る。
【0057】
外側回転軸52は、外側回転板51の回転中心を形成し得る。このとき、外側回転軸52は、中空状に形成され、内側回転軸42が内部に備えられるようにすることができる。したがって、外側回転軸52は、内側回転軸42よりも十分に大きい直径を有し得る。
【0058】
外側回転体53は、外側回転軸52に備えられ得る。外側回転体53は、動力伝達部30にかみ合って内側回転体43と反対方向に回転し得、内側回転体43と同様にギア歯が形成されるギア、または表面摩擦力を用いて回転するローラーなどの様々な形態を有し得る。
【0059】
前記で内側回転部40と外側回転部50は、動力伝達部30から伝達された動力によって互いに異なる方向に回転することを説明したが、内側回転部40のみ回転して外側回転部50が相対回転するか、または外側回転部50のみ回転して内側回転部40が相対回転し得ることは勿論である。
【0060】
すなわち、内側回転部40と外側回転部50は、後述する内側クレンジング部60および外側クレンジング部70を互いに相対回転させ得る。
【0061】
内側クレンジング部60および外側クレンジング部70は、クレンジング対象に密着して皮膚をクレンジングするか、または皮膚をマッサージする固有の機能だけでなく、自体的にバブルを生成する機能も兼ね備えるように構成され得る。ここで、クレンジング対象とは、前述したように人の皮膚であり得、または掃除が必要な床などを意味し得る。
【0062】
内側クレンジング部60と外側クレンジング部70は、バブル生成力を増大させるように、互いに異なる方向に回転または互いに相対回転し得、1つまたはそれ以上の接触点80と、1つまたはそれ以上の収容部90を有するように構成され得る。
【0063】
接触点80は、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70が接触する1つまたはそれ以上の部分として、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70が互いに異なる方向に回転または互いに相対回転する間に、回転摩擦によって洗浄製品と空気、水の混合力を高めてバブルを生成させ得る。
【0064】
収容部90は、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70が接触しない空間部分として、接触点80から生成されたバブルを収容し、内側クレンジング部60の上面に提供できるようにする。
【0065】
一例として、接触点80では、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70が最大-0.5cm重畳し得、収容部90では、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70が最大0.5cm離隔され得る。すなわち、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70との間の距離は、-0.5cm~0.5cmであり得る。
【0066】
これらの内側クレンジング部60および外側クレンジング部70それぞれの形状を具体的に説明する。
【0067】
内側クレンジング部60は、内側回転部40の内側回転板41に設けられて時計方向および/または反時計方向に回転し得、メッシュ、スポンジなどの素材からなり得る。
【0068】
内側クレンジング部60は、外側クレンジング部70によって囲まれており、外側クレンジング部70に少なくとも一部分が重畳するように、側面に1つまたはそれ以上の突出部61が備えられ得る。すなわち、内側クレンジング部60は、外側クレンジング部70がリング形状の場合、星形、花形、多角形などリング形状に対応する形状ではなく、少なくとも一部分が外側に突き出る屈曲した形状に製作でき、突き出る部分が外側クレンジング部70に重畳する突出部61になる。このとき、内側クレンジング部60に形成される突出部61と外側クレンジング部70が接触する部分が接触点80になる。
【0069】
突出部61が形成された内側クレンジング部60は、クレンジング対象に密着する上面が摩擦を起こすための凹凸構造を有するか、または摩擦を起こしやすい材質が設けられる構造であり得る。すなわち、内側クレンジング部60において、クレンジング対象に密着する上面の形状や構造などは、特別に限定されず、クレンジングが可能なすべての形態を包括し得る。
【0070】
また、突出部61が形成された内側クレンジング部60は、
図4に示すように、上面が外側クレンジング部70の高さと同一または類似の高さを有するフラット(Flat)構造に形成され得るが、
図5ないし
図7に示すように、フラット構造と対比して相対的に内側クレンジング部60を覆うバブルの程度をさらに増大させることができる様々な構造に形成し得るが、以下で説明する。
【0071】
図5を参照すると、内側クレンジング部60は、上面が一方向に傾いたチルト(Tilt)構造に形成され得る。チルト構造に形成された内側クレンジング部60は、一側の高さが外側クレンジング部70の高さと同一または類似し、他側の高さが外側クレンジング部70の高さよりも低くなるため、内側クレンジング部60の上部に空間が生じるようになる。これによって、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70が互いに異なる方向に回転または互いに相対回転しながら、接触点80部分で継続して生成されるバブルが外側クレンジング部70を介して外部に抜け出すよりは内側クレンジング部60の上面に上がって結果的に内側クレンジング部60を覆うバブルの量が多くなるようになる。
【0072】
但し、本実施例は、チルト構造が上面のうち、少なくとも一部に適用される場合を含む。すなわち、内側クレンジング部60の上面は、フラット構造とチルト構造が組み合わされた形態であり得、一例として、中央部は、フラット構造、周辺部は、チルト構造を有し得るが、これに限定されるものではない。
【0073】
図6を参照すると、内側クレンジング部60は、側面に垂直あるいは水平方向に切開された切開部62を有するエッジカッティング(Edge Cutting)構造に形成され得、このようなエッジカッティング構造は、前記フラット構造と組み合わされた構造に形成され得る。エッジカッティング構造に形成された内側クレンジング部60は、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70が互いに異なる方向に回転または相対回転しながら、接触点80からバブルが生成されることに加えて、切開部62で洗浄製品と空気、水の混合力がより高まってバブルの生成力がさらに高まり、これによって内側クレンジング部60を覆うバブルの量が多くなるようになる。
【0074】
図7を参照すると、内側クレンジング部60は、前記チルト構造とエッジカッティング構造が組み合わされた構造に形成され得る。組み合せ構造に形成された内側クレンジング部60は、前記の説明から分かるように、内側クレンジング部60を覆うバブルの量がより多くなるようになる。
【0075】
前記エッジカッティング構造は、前記フラット構造と前記チルト構造が組み合わされた上面を有する内側クレンジング部60に形成され得ることは勿論である。
【0076】
外側クレンジング部70は、内側クレンジング部60をくるむように外側回転部50の外側回転板51に設けられ、内側クレンジング部60と異なる方向に回転または相対回転し得、複数の毛を有するブラシからなり得る。
【0077】
外側クレンジング部70は、内側クレンジング部60との摩擦によって生成されたバブルが外部に飛散ることを防止するように構成され得る。このために、外側クレンジング部70は、その高さが内側クレンジング部60の高さよりも等しいか、または高く、空気を含んでいるバブルの特性上、周囲の環境に飛散る特性を減少させるためにブラシの毛をぎっしりと配置し得る。
【0078】
外側クレンジング部70は、複数の毛の形態ではなく、丸いか、または突起の形などの様々なアプリケーター(Applicator)であり得ることは勿論である。
【0079】
このとき、外側クレンジング部70を構成する毛は、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、SAN、アクリル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどのプラスチックや、シリコーン、セラミックス、ゴム、天然繊維や人造繊維または金属繊維などの様々な材質からなり得る。
【0080】
このように本実施例は、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70が互いに異なる方向に回転または互いに相対回転するようにするが、内外側クレンジング部60、70が1つまたはそれ以上の接触点80を有するように構成することによって、接触点80で内外側クレンジング部60、70の摩擦によって洗浄製品と空気、水の混合力が高まり、自体的にバブル生成力を増大させることができ、効率的な洗浄を具現できる。
【0081】
また、本実施例は、バブル生成力の増大により使用者の皮膚刺激を最小化でき、使用者の製品の満足度を向上させ得る。
【0082】
また、本実施例は、内側クレンジング部60をぎっしりとくるむ材質で外側クレンジング部70を構成することによって、内側に生成されたバブルが使用中に外部に飛散らないようにすることができ、洗浄製品の無駄遣いを防止でき、使用者の満足度を向上させ得る。
【0083】
図8は、本発明の他の実施例によるクレンジング装置における内外側クレンジング部の平面図である。
【0084】
図8を参照すると、本実施例は、前の実施例とは異なり、突出部61の先端を内側方向に切断し得、例えば、平面から見るとき、「V」字のように凹面に切断された形に内側クレンジング部60を形成し得る。
【0085】
この場合、本実施例は、内側クレンジング部60と外側クレンジング部70間の接触点80を前の実施例に比べて増やせるため、接触点80でバブル生成力をより向上させ得る。本実施例について説明を省略した部分は、前述の内容で代える。
【0086】
以上では、本発明の実施例を中心に本発明を説明したが、これは単に例示にすぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な技術内容を逸脱しない範囲で実施例に例示されていない様々の組み合せまたは変形と応用が可能であることが分かるであろう。したがって、本発明の実施例から容易に導出可能な変形と応用に係る技術内容は、本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0087】
1 クレンジング装置
10 ケース
20 駆動源
30 動力伝達部
40 内側回転部
41 内側回転板
42 内側回転軸
43 内側回転体
50 外側回転部
51 外側回転板
52 外側回転軸
53 外側回転体
60 内側クレンジング部
61 突出部
62 切開部
70 外側クレンジング部
80 接触点
90 収容部