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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20231106BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20231106BHJP
   H10K 50/842 20230101ALI20231106BHJP
   H10K 50/88 20230101ALI20231106BHJP
   H05B 33/04 20060101ALI20231106BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20231106BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20231106BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20231106BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20231106BHJP
【FI】
G09F9/30 309
G09F9/00 366A
G09F9/30 365
G09F9/00 346D
G09F9/00 338
H10K50/842
H10K50/88
H05B33/04
G02F1/133 530
G02F1/1333
G06F3/044 124
G06F3/041 400
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021515645
(86)(22)【出願日】2019-07-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 KR2019008349
(87)【国際公開番号】W WO2020060014
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-07-06
(31)【優先権主張番号】10-2018-0114433
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】キム, ビョンヨン
(72)【発明者】
【氏名】ソン, スンヨン
(72)【発明者】
【氏名】リュ, シンス
(72)【発明者】
【氏名】イ, デグン
(72)【発明者】
【氏名】イ, サンダク
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-118331(JP,A)
【文献】特開2010-020315(JP,A)
【文献】特開2017-097163(JP,A)
【文献】特開2017-215499(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0182838(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
H10K 50/00 - 99/00
H05B 33/00 - 33/28
H05B 44/00
H05B 45/60
G02F 1/133
G02F 1/1333
G06F 3/044
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域および前記表示領域を囲む非表示領域を含む表示装置であって、
第1基板と、
前記第1基板と対向する第2基板として、前記第1基板と対向する第1面および前記第2基板の前記第1面の反対面である第2面を含む第2基板と、
前記第2基板の前記第2面上に配置され、前記表示領域に位置するタッチ電極と、
前記第2基板の前記第2面上に配置され、前記非表示領域に位置し、前記タッチ電極と電気的に接続されたタッチパッド端子と、
前記第1基板と前記第2基板の間に介在し、前記第1基板と前記第2基板を結合するシーリング部材を含み、
前記シーリング部材は前記非表示領域に位置し、
前記タッチパッド端子は前記シーリング部材より内側に配置され、印刷回路基板のリード端子と接触する、表示装置。
【請求項2】
前記タッチパッド端子は前記シーリング部材と重ならない、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
表示素子をさらに含み、
前記第1基板は、前記第2基板に対向する第1面および前記第1基板の前記第1面の反対面である第2面を含み、
前記表示素子は前記第1基板の前記第1面上に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示素子は、アノード電極、カソード電極および前記アノード電極と前記カソード電極の間に配置された有機発光層を含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示素子は、前記第1基板、前記第2基板および前記シーリング部材によって密封される、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2基板は、それぞれガラスまたは石英を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記タッチ電極は、前記第2基板の前記第2面のすぐ上に配置される、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記シーリング部材は光学的に透明なフリットを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記タッチ電極は透明導電性酸化物を含む透明電極層を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記タッチパッド端子は、透明導電性酸化物を含む第1導電層および前記第1導電層上に配置されて不透明金属を含む第2導電層を含む、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記透明電極層と前記第1導電層は同じ物質からなる、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第2導電層は、Al、Pt、Pd、Ag、Mg、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Ca、Ti、Ta、W、Cu、Mo、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbのうち少なくともいずれか一つからなる、請求項10に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第1基板は前記第2基板の一端で前記第2基板の外側に延びる、請求項に記載の表示装置。
【請求項14】
前記印刷回路基板は、前記第1基板の前記第2基板の一端で延びた領域を囲んで曲げられ、前記印刷回路基板の一端は前記第1基板の第2面の下部に位置する、請求項に記載の表示装置。
【請求項15】
表示領域、および前記表示領域を囲む非表示領域を含む表示装置であって、
表示基板と、
前記表示基板と対向する封止基板として、前記表示基板と対向する第1面、および前記封止基板の第1面の反対面である第2面を含む封止基板と、
前記封止基板の前記第2面上に配置され、前記表示領域に位置するタッチ電極と、
前記封止基板の前記第2面上に配置され、前記非表示領域に位置し、前記タッチ電極と電気的に接続されたタッチパッド端子と、
前記表示基板の表示領域上に配置され、前記表示基板、前記表示基板のシーリング部材、および前記封止基板によって密封される表示素子と、
前記封止基板上に配置され、前記表示基板の表示領域と重なるタッチ素子と、を含み、
前記タッチパッド端子は、前記表示基板のシーリング領域の一部と重なって、第1パッド導電層、および前記第1パッド導電層上に配置されて不透明な金属を含む第2パッド導電層を含み、
前記第2パッド導電層は、前記タッチパッド端子に接続される印刷回路基板のリード端子と接触する、表示装置。
【請求項16】
前記タッチ電極は、透明導電性酸化物を含む透明電極層を備える、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記透明電極層と前記第1パッド導電層とは同じ物質からなる、請求項16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記第2パッド導電層は、Al、Pt、Pd、Ag、Mg、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Ca、Ti、Ta、W、Cu、Mo、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbのうち少なくともいずれか一つからなる、請求項16に記載の表示装置。
【請求項19】
表示素子をさらに含み、
前記表示基板は前記封止基板に対向する第1面および前記表示基板の前記第1面の反対面である第2面を含み、前記表示素子は前記表示基板の前記第1面上に配置される、請求項15に記載の表示装置。
【請求項20】
前記表示素子は、アノード電極、カソード電極および前記アノード電極と前記カソード電極の間に配置された有機発光層を含む、請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記表示素子は、前記表示基板、前記封止基板および前記シーリング部材によって密封される、請求項20に記載の表示装置。
【請求項22】
前記封止基板はそれぞれガラスまたは石英を含み、前記タッチ電極は前記封止基板の前記第2面のすぐ上に配置される、請求項15に記載の表示装置。
【請求項23】
前記シーリング部材は光学的に透明なフリットを含む、請求項15に記載の表示装置。
【請求項24】
前記表示基板は前記封止基板の一端で前記封止基板の外側に延びる、請求項15に記載の表示装置。
【請求項25】
前記印刷回路基板は前記表示基板の前記封止基板の一端で延びた領域を囲んで曲げられ、
前記印刷回路基板の一端は前記表示基板の第2面の下部に位置する、請求項23に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、動画や静止映像を表示する装置として、モバイルフォン、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、およびスマートウォッチ、ウォッチフォン、移動通信端末機、電子手帳、電子ブック、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション、UMPC(Ultra Mobile PC)などのような携帯用電子機器だけでなくテレビ、ノートブック、モニタ、広告板、モノのインターネットなどの多様な製品の表示画面として使用することができる。
【0003】
前記表示装置は、例えば、有機発光表示装置であり得る。前記有機発光表示装置などの表示装置の映像表示はすべて光の透過に起因する。特に光の透過率は表示装置の輝度などの表示品質に影響を及ぼす。したがって、表示装置をなす構成要素は少なくとも部分的に透明性部材、例えばガラス部材を含み得る。
【0004】
有機発光表示装置は、前記ガラス部材として、ベース基板としての下部基板と封止基板としての上部基板を含み得る。通常、前記ガラス部材を結合するために前記上部および下部基板の間にフリット(frit)に介在してレーザを照射するレーザシーリング(laser sealing)が利用されることができる。
【0005】
一方、タッチスクリーンは前記上部基板に直接形成されることができる。通常、このような方式が適用された表示装置をタッチスクリーンパネル一体型表示装置という。前記タッチスクリーンは一側に複数のタッチ信号パッドを含むが、前記タッチパッドは外部装置、例えばタッチフレキシブル印刷回路基板と超音波ボンディングされ得る。
【0006】
ただし、前記タッチスクリーンが形成された上部基板と前記下部基板を上述したレーザシーリングをする場合、上部基板に形成されたタッチ信号パッドによってレーザシーリングが円滑に行われないことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、タッチ信号パッドをシーリング領域と重ならないように配置させて上部基板と下部基板の接合性が改善した表示装置を提供することにある。
【0008】
本発明の課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための一実施形態による表示装置は、表示領域および前記表示領域を囲む非表示領域を含む表示装置であって、第1基板と、前記第1基板と対向する第2基板として、前記第1基板と対向する第1面および前記第2基板の前記第1面の反対面である第2面を含む第2基板と、前記第2基板の前記第2面上に配置され、前記表示領域に位置するタッチ電極と、前記第2基板の前記第2面上に配置され、前記非表示領域に位置し、前記タッチ電極と電気的に接続されたタッチパッド端子と、前記第1基板と前記第2基板の間に介在し、前記第1基板と前記第2基板を結合するシーリング部材を含み、前記シーリング部材は前記非表示領域に位置し、前記タッチパッド端子は前記シーリング部材より内側に配置される。
【0010】
前記タッチパッド端子は前記シーリング部材と重ならなくてもよい。
【0011】
表示素子をさらに含み、前記第1基板は、前記第2基板に対向する第1面および前記第1基板の前記第1面の反対面である第2面を含み、前記表示素子は前記第1基板の前記第1面上に配置され得る。
【0012】
前記表示素子は、アノード電極、カソード電極および前記アノード電極と前記カソード電極の間に配置された有機発光層を含み得る。
【0013】
前記表示素子は、前記第1基板、前記第2基板および前記シーリング部材によって密封され得る。
【0014】
前記第2基板は、それぞれガラスまたは石英を含む。
【0015】
前記タッチ電極は前記第2基板の前記第2面のすぐ上に配置され得る。
【0016】
前記シーリング部材は光学的に透明なフリットを含み得る。
【0017】
前記タッチ電極は透明導電性酸化物を含む透明電極層を含み得る。
【0018】
前記タッチパッド端子は、透明導電性酸化物を含む第1導電層および前記第1導電層上に配置されて不透明金属を含む第2導電層を含み得る。
【0019】
前記透明電極層と前記第1導電層は同じ物質からなり得る。
【0020】
前記第2導電層は、Al、Pt、Pd、Ag、Mg、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Ca、Ti、Ta、W、Cu、Mo、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbのうち少なくともいずれか一つからなり得る。
【0021】
前記第2基板の前記第2面上に取り付けられる回路基板をさらに含み得る。
【0022】
前記回路基板は前記タッチパッド端子と接続するリード端子を含み得る。
【0023】
前記タッチパッド端子と前記リード端子は超音波接合されることができる。
【0024】
前記第1基板は前記第2基板の一端で前記第2基板の外側に延び得る。
【0025】
前記回路基板は、前記第1基板の前記第2基板の一端で延びた領域を囲んで曲げられ、前記回路基板の一端は前記第1基板の第2面の下部に位置し得る。
【0026】
前記課題を解決するための他の実施形態による表示装置は、表示領域、および前記表示領域を囲む非表示領域を含む表示装置であって、表示基板と、前記表示基板と対向する封止基板として、前記表示基板と対向する第1面、および前記封止基板の第1面の反対面である第2面を含む封止基板と、前記封止基板の前記第2面上に配置され、前記表示領域に位置するタッチ電極と、前記封止基板の前記第2面上に配置され、前記非表示領域に位置し、前記タッチ電極と電気的に接続されたタッチパッド端子と、前記表示基板の表示領域上に配置され、前記表示基板、前記シーリング部材、および前記封止基板によって密封される表示素子と、前記封止基板上に配置され、前記表示基板の表示領域と重なるタッチ素子と、を含み、前記タッチパッド端子は、前記表示基板のシーリング領域の一部と重なって、第1パッド導電層、および前記第1パッド導電層上に配置されて不透明な金属を含む第2パッド導電層を含む。
【0027】
前記タッチ電極は透明導電性酸化物を含む透明電極層を含み得る。
【0028】
前記透明電極層と前記第1パッド導電層とは同じ物質からなり得る。
【0029】
前記第2パッド導電層は、Al、Pt、Pd、Ag、Mg、Au、Ni、Nd、Ir、Cr、Ca、Ti、Ta、W、Cu、Mo、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbのうち少なくともいずれか一つからなり得る。
【0030】
表示素子をさらに含み、前記表示基板は前記封止基板に対向する第1面および前記第1基板の前記第1面の反対面である第2面を含み、前記表示素子は前記表示基板の前記第1面上に配置され得る。
【0031】
前記表示素子は、アノード電極、カソード電極および前記アノード電極と前記カソード電極の間に配置された有機発光層を含み得る。
【0032】
前記表示素子は、前記表示基板、前記封止基板および前記シーリング部材によって密封され得る。
【0033】
前記封止基板はそれぞれガラスまたは石英を含み、前記タッチ電極は前記封止基板の前記第2面のすぐ上に配置され得る。
【0034】
前記シーリング部材は光学的に透明なフリットを含み得る。
【0035】
前記封止基板の前記第2面上に取り付けられるタッチ回路基板をさらに含み、前記タッチ回路基板は前記タッチパッド端子と接続するリード端子を含み得る。
【0036】
前記タッチパッド端子と前記リード端子は超音波接合され得る。
【0037】
前記表示基板は前記封止基板の一端で前記封止基板の外側に延び得る。
【0038】
前記タッチ回路基板は前記表示基板の前記封止基板の一端で延びた領域を囲んで曲げられ、前記タッチ回路基板の一端は前記表示基板の第2面の下部に位置し得る。
【0039】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0040】
本発明の一実施形態による表示装置は、タッチ信号パッドがシーリング領域と重ならないように配置されて上部基板と下部基板の接合性を改善することができる。
【0041】
本発明による効果は、以上で例示した内容によって制限されず、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】一実施形態による表示装置の平面配置図である。
図2図1の表示装置の断面図である。
図3】一実施形態による上部基板の平面配置図である。
図4】一実施形態による感知領域のタッチ部材の断面図である。
図5】変形例による感知領域のタッチ部材の断面図である。
図6】一実施形態によるタッチ信号パッド端子の平面配置図である。
図7】X1-X1’線に沿って切断した断面図である。
図8】X2-X2’線、X3-X3’に沿って切断した断面図である。
図9】一実施形態による上部基板と下部基板をシーリングする過程を示す斜視図である。
図10】他の実施形態によるタッチ信号パッド端子の平面配置図である。
図11】X4-X4’線に沿って切断した断面図である。
図12】X5-X5’、X6-X6’線に沿って切断した断面図である。
図13】また他の実施形態によるタッチ信号パッド端子の平面配置図である。
図14】X7-X7’線に沿って切断した断面図である。
図15】X8-X8’、X9-X9’線に沿って切断した断面図である。
図16】また他の実施形態による上部基板の平面配置図である。
図17】また他の実施形態による感知領域のタッチ部材の断面図である。
図18】また他の実施形態によるタッチ信号パッド端子の平面配置図である。
図19】X10-X10’線に沿って切断した断面図である。
図20】X11-X11’、X12-X12’線に沿って切断した断面図である。
図21】また他の実施形態による表示装置の断面図である。
図22】また他の実施形態による上部基板の平面配置図である。
図23】また他の実施形態による表示装置の製造方法を示すフローチャートである。
図24】タッチ信号パッド端子を形成する過程を示す斜視図である。
図25】タッチ信号パッド端子を形成する過程を示す斜視図である。
図26】タッチ信号パッド端子を形成する過程を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく他の形態で実現することもできる。すなわち、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0044】
素子(elements)または層が他の素子または層「の上(on)」または「上(on)」と称する場合、他の素子または層のすぐ上だけでなく中間に他の層または他の素子を介在する場合をすべて含む。反面、素子が「直接上(directly on)」または「すぐ上」と称する場合は中間に他の素子または層を介在しない場合を示す。
【0045】
明細書全体にわたって同一または類似の部分に対しては同じ図面符号を使用する。
【0046】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0047】
図1は一実施形態による表示装置の平面配置図であり、図2図1の表示装置の断面図である。
【0048】
図1および図2を参照すると、表示装置1は画像を表示する表示パネル100、表示パネルの下部に配置されるパネル下部シート200、表示パネル100の上部に配置されるウィンドウ300、表示パネル100のパネルパッド領域P_PAに取り付けられる表示印刷回路基板400、および表示パネル100のタッチパッド領域T_PAに取り付けられるタッチ印刷回路基板500を含み得る。
【0049】
表示パネル100は、下部基板101、上部基板130、下部基板101に配置される多様なエレメント、および上部基板130に配置される多様なエレメントを含み得る。
【0050】
下部基板101は平面上の角が垂直である長方形であり得る。下部基板101は平面上の長辺と短辺を有し得る。下部基板101の長辺は第2方向DR2に延びた辺であり得る。下部基板101の短辺は第1方向DR1に延びた辺であり得る。下部基板101は上部基板130の一側で一方向に内側に湾入されて形成され得る。例えば、下部基板101は下側一端部で第2方向DR2に上部基板130の一端部に比べて内側に後退して形成され得る。
【0051】
上部基板130は下部基板101の平面上の形状と実質的に同一であり得る。すなわち、上部基板130は平面上の角が垂直である長方形であり得る。上部基板130は平面上の長辺と短辺を有し得る。上部基板130の長辺は第2方向DR2に延びた辺であり得る。上部基板130の短辺は第1方向DR1に延びた辺であり得る。上部基板130は下部基板101の一側で一方向にさらに延びて配置され得る。例えば、上部基板130の一側、または一端部は第2方向DR2に下部基板101の一側に比べて突出して延び得る。前記下部基板101の前記延びた領域には後述する表示パッド領域D_PAが位置し得る。
【0052】
下部基板101が上部基板130に比べて突出した領域を除いて、下部基板101と上部基板130の側面は厚さ方向に整列され得る。ただし、これに制限されず下部基板101と上部基板130の側面は前記突出した領域を含んで厚さ方向に整列せず下部基板101の側面がさらに突出して形成され得る。
【0053】
表示パネル100の平面プロファイルは下部基板101と上部基板130の平面上のプロファイルにより定まる。一実施形態で表示パネル100は下部基板101の平面上の大きさと同一であり、下部基板101の平面形状に従い長方形であり得る。平面上、表示パネル100は上部基板130および下部基板101が重なる領域と下部基板101が上部基板130に比べて突出した領域、すなわち、下部領域101が上部領域150に比べて第2方向DR2にさらに延びた領域を含んで形成され得る。
【0054】
下部基板101は表示領域DA、表示領域DAの周辺に配置された非表示領域NAを含み得る。下部基板101の非表示領域NAはシーリング領域SA、表示パッド領域D_PAを含み得る。
【0055】
表示領域DAは平面上の角が垂直である長方形または角が丸い長方形形状であり得る。表示領域DAは短辺と長辺を有し得る。表示領域DAの短辺は第1方向DR1に延びた辺であり得る。表示領域DAの長辺は第2方向DR2に延びた辺であり得る。ただし、表示領域DAの平面形状は長方形に制限されるものではなく、円形、楕円形やその他多様な形状を有することができる。
【0056】
非表示領域NAは表示領域DAの周辺に配置され得る。非表示領域NAは表示領域DAの両短辺および両長辺に隣接して配置され得る。この場合、表示領域DAのすべての辺を囲み、表示領域DAの縁を構成することができる。ただし、これに制限されず、非表示領域NAは表示領域DAの両短辺または両長辺にのみ隣接して配置されてもよい。
【0057】
シーリング領域SAは上部基板130と下部基板101が厚さ方向に重なる領域に配置され得る。シーリング領域SAは上部基板130の縁部、または縁領域に沿って位置し得る。シーリング領域SAは上部基板130の縁領域に沿って連続的に配置された四角い枠形状であり得る。
【0058】
シーリング領域SAは第1ないし第4シーリング領域SA1-SA4を含み得る。第1シーリング領域SA1は表示パネル100の上側短辺に隣接して配置され得る。すなわち、第1シーリング領域SA1は上部基板130と下部基板101の上側短辺、または上側一端部に隣接して配置され得る。
【0059】
第2シーリング領域SA2は表示パネル100の下側短辺に隣接して配置され得る。すなわち、第2シーリング領域SA2は上部基板130と下部基板101の下側短辺、または下側一端部に隣接して配置され得る。
【0060】
第3シーリング領域SA3は表示パネル100の左側長辺に隣接して配置され得る。すなわち、第3シーリング領域SA3は上部基板130と下部基板101の左側長辺、または左側一端部に隣接して配置され得る。
【0061】
第4シーリング領域SA4は表示パネル100の右側長辺に隣接して配置され得る。すなわち、第4シーリング領域SA4は上部基板130と下部基板101の右側長辺に隣接して配置され得る。
【0062】
シーリング領域SA1-SA4は、下部基板101と上部基板130の間にフリット(frit)が介在して上部基板130と下部基板101が接合された領域であり得る。これについては後述する。
【0063】
表示パッド領域D_PAは前述したように下部基板101の上部基板130に比べて突出した領域上に位置し得る。すなわち、表示パッド領域D_PAは上部基板130と重ならない領域であり、下部基板101の下側短辺または下側一端部に隣接して配置され得る。
【0064】
上部基板130は感知領域TAと感知領域TAの周辺に配置された非表示領域NAを含み得る。
【0065】
上部基板130の感知領域TAは後述するように上部基板130の複数のタッチ電極151,161,162,163が配置される領域であり得る。平面上、感知領域TAは表示領域DAと実質的に同じ形状を有し得る。すなわち、感知領域TAは長辺と短辺を有し得る長方形として、表示領域DAと厚さ方向に概して重なってもよい。ただし、これに制限されず、感知領域TAは表示パネル100の表示領域DAに比べて平面上の大きさが小さくてもよく、表示領域DAと部分的に重なってもよい。
【0066】
上部基板130の非表示領域NAはシーリング領域SAおよびタッチパッド領域T_PAを含み得る。
【0067】
上部基板130のシーリング領域SAは下部基板150のシーリング領域SAと同じ領域をいう。すなわち、シーリング領域SAは上部基板130と下部基板101が厚さ方向に重なる領域に配置され得る。シーリング領域SAは上部基板130の縁部、または縁領域に沿って位置し得る。シーリング領域SAは上部基板130の縁領域に沿って連続的に配置された四角い枠形状であり得る。
【0068】
タッチパッド領域T_PAは、上部基板130の感知領域TAと第2シーリング領域SA2の間に配置され得る。タッチパッド領域T_PAは表示パネル100の第2シーリング領域SA2と厚さ方向に重ならない。後述するようにタッチパッド領域T_PAには複数のタッチ信号パッド端子T_PEが配置され得る。タッチ信号パッド端子T_PEは第2シーリング領域SA2と重ならない。これによって上部基板130と下部基板101のシーリング不良が改善することができる。これについては後述する。
【0069】
表示パネル100は、例えば、有機発光表示パネルが適用されることができる。以下の実施形態では表示パネル100として有機発光表示パネルが適用された場合を例示するが、これに制限されず、液晶ディスプレイ(LCD)、量子ドット有機発光表示パネル(QD-OLED)、量子ドット液晶ディスプレイ(QD-LCD)、量子ナノ発光表示パネル(QNED)、マイクロLED(Micro LED)など異なる種類の表示パネルが適用されることもできる。
【0070】
図1のように、表示パネル100の表示パッド領域D_PAには表示印刷回路基板400が配置され得る。表示印刷回路基板400は表示パッド領域D_PAに取り付けられ得る。表示印刷回路基板400の一端は表示パッド領域D_PAに取り付けられ得る。
【0071】
表示印刷回路基板400は第1ベース基板410、複数の表示信号リード端子D_LEとデータ駆動チップD_ICを含み得る。
【0072】
第1ベース基板410はフレキシブル基板であり得る。一実施形態で第1ベース基板410はポリイミドなどのフレキシブルな物質を含む。
【0073】
複数の表示信号リード端子D_LEは表示パッド領域D_PAの表示信号パッド端子D_PEと直接接続され得る。後述するように表示信号リード端子D_LEは表示パッド端子D_LEと超音波ボンディングされ得る。複数の表示信号リード端子D_LEは表示信号パッド端子D_PEとの間に任意の構成や層を介在せず、直接接続することができる。表示信号パッド端子D_PEは表示信号リード端子D_LEと接続されることによって表示印刷回路基板400と電気的に接続され得る。表示信号パッド端子D_PEおよび表示信号リード端子D_LEの超音波ボンディングについてはタッチ信号パッド端子D_PEとタッチ信号リード端子D_LEとの超音波ボンディングで説明する。
【0074】
表示信号リード端子D_LEはデータ駆動チップD_ICと信号配線を介して電気的に接続され得る。図面ではデータ駆動集積回路が駆動チップとして適用され、フレキシブル印刷回路基板を介して表示パネル100と接続される場合を例示する。ただし、これに制限されず、データ駆動集積回路は駆動チップで実現されるが、リジッドな表示パネル100に直接実装されるCOG(チップオングラス、Chip On Glass)が適用されることができる。また、データ駆動集積回路は表示パネル100がフレキシブルである場合にはフレキシブルな表示パネル100に直接実装されるCOP(チップオンプラスチック、Chip On Plastic)が適用されることもできる。以下ではデータ駆動集積回路がデータ駆動チップD_ICで実現され、COF(チップオンフィルム、Chip On Film)が適用された場合を中心に説明する。
【0075】
同様に、表示パネル100のタッチパッド領域T_PAにはタッチ印刷回路基板500が配置され得る。タッチ印刷回路基板500はタッチパッド領域T_PAに取り付けられ得る。タッチ印刷回路基板500の一端はタッチパッド領域T_PAに取り付けられ得る。
【0076】
タッチ印刷回路基板500は表示パネル100の一面で表示印刷回路基板400と厚さ方向に部分的に重なってもよい。タッチ印刷回路基板500は表示パッド領域D_PA、第2シーリング領域SA2と厚さ方向に重なって、上部で覆うことができる。
【0077】
タッチ印刷回路基板500は第2ベース基板510、第2ベース基板510上に配置された複数のタッチ信号リード端子T_LEを含み得る。
【0078】
第2ベース基板510はフレキシブル基板であり得る。一実施形態で第2ベース基板510はポリイミドなどのフレキシブルな物質を含む。
【0079】
複数のタッチ信号リード端子T_LEはタッチパッド領域T_PAのタッチ信号パッド端子T_PEと直接接続され得る。後述するようにタッチ信号リード端子T_LEはタッチパッド端子T_LEと超音波ボンディングされ得る。複数のタッチ信号リード端子T_LEはタッチ信号パッド端子T_PEとの間に任意の構成や層を介在せず、直接接続することができる。タッチ信号パッド端子T_PEはタッチ信号リード端子T_LEと接続されることによってタッチ印刷回路基板500と電気的に接続され得る。タッチ信号パッド端子T_PEとタッチ信号リード端子T_LEの超音波ボンディングについては後述する。
【0080】
表示印刷回路基板400とタッチ印刷回路基板500の他端はメイン回路ボード600に取り付けられ得る。表示印刷回路基板400は下部基板101の一側面の外側で前記一側面を取り囲むように曲げられて下部基板101の下面に配置され得る。タッチ印刷回路基板500は上部基板101の一側面、表示印刷回路基板400、下部基板101の一側面を取り囲むように曲げられて下部基板101の下面に配置され得る。メイン回路ボード600は後述するパネル下部シート200の下面に取り付けられ得る。
【0081】
パネル下部シート200は表示パネル100の下部に配置され得る。パネル下部シート200は少なくとも一つの機能層を含む。前記機能層は放熱機能、電磁波遮蔽機能、接地機能、緩衝機能、強度補強機能、支持機能および/またはディジタイジング機能などを行う層であり得る。機能層はシートからなるシート層、フィルムからなるフィルム層、薄膜層、コート層、パネル、プレートなどであり得る。一つの機能層は単一層からなることもできるが、積層された複数の薄膜やコート層からなることもできる。機能層は例えば、支持基材、放熱層、電磁波遮蔽層、衝撃吸収層、デジタイザなどであり得る。上記したメイン回路ボード600は後述するパネル下部シート200の下面に取り付けられ得る。
【0082】
表示パネル100の上部にはウィンドウ300が配置される。ウィンドウ300は表示パネル100の上部に配置されて表示パネル100を保護する一方、表示パネル100で出射される光を透過させる。ウィンドウ300はガラスなどからなる。
【0083】
平面上、ウィンドウ300は表示パネル100に重なって、表示パネル100の前面をカバーするように配置され得る。ウィンドウ300は表示パネル100より大きくてもよい。例えば、表示装置1の両短辺でウィンドウ300は表示パネル100より外側に突出し得る。表示装置1の両長辺でもウィンドウ300が表示パネル100から突出し得るが、突出距離は両短辺の場合がより大きい。また、ウィンドウ300は表示パネル100に曲げられた状態で取り付けられる表示印刷回路基板400およびタッチ印刷回路基板500の外側にさらに延びてこれらをカバーすることができる。
【0084】
表示パネルは前述したように、下部基板101、上部基板130を含み、回路駆動層110、有機発光素子層120、タッチ電極層140および偏光層POLを含み得る。
【0085】
下部基板101および上部基板130はリジッドな基板であり得る。上部基板130はガラス、石英などの物質を含む。上部基板130は図2に示すように、表示パッド領域D_PAを除いて、概して下部基板101と重なってもよい。すなわち、上部基板130は第1シーリング領域SA1で第2シーリング領域SA2に配置され得る。
【0086】
上部基板130は第1シーリング領域SA1および第2シーリング領域SA2で下部基板101と接合または封合され得る。上部基板130と下部基板101の接合または封合はセルシールCSを介して行われる。該当領域での上部基板130の下面と下部基板101の上面はセルシールCSを介して接合または封合し得る。上部基板130と下部基板101の接合はレーザシーリング工程によって行われる。セルシールCSはフリット(frit)などの物質が溶融して再び固化されることにより上部基板130と下部基板101を互いに結合させることができる。
【0087】
具体的に説明すると、表示パネル100のシーリング領域SAの下部基板101と上部基板130の間にフリット(frit)が介在し得る。以後、レーザシーリング装置(図9「800」を参照)を介してシーリング領域SAにレーザが照射されると該当領域のフリット(frit)が溶融され得る。前記溶融されたフリット(frit)は固化されることにより下部基板101と上部基板130が接合または封合されることができる。
【0088】
図面では下部基板101と上部基板130の間にフリット(frit)が介在してシーリング工程を行うことが示されているが、これに制限されず、下部基板101と上部基板130の間の任意の構成や層を介在せず直接結合または接合されることができる。すなわち、レーザシーリング装置800が下部基板101と上部基板130の間のシーリング領域SAにレーザを照射すると下部基板101と上部基板130の界面が溶融して固化されることにより該当領域の下部基板101および上部基板130が接合され得る。この場合、レーザはフェムト秒(fs)レーザであり得るが、これに制限されるものではない。
【0089】
表示領域DA、タッチパッド領域T_PAで上部基板130は第1シーリング領域SA1および第2シーリング領域SA2より上側に凹んだ形状を有し得る。すなわち、上部基板130の表示領域DAおよびタッチパッド領域T_PAでの下面は第1シーリング領域SA1および第2シーリング領域SA2での下面に比べて上部に凹み得る。表示領域DAとタッチパッド領域T_PAで上部基板130と下部基板101は互いに離隔され得る。すなわち、上部基板130と下部基板101は表示領域DAとタッチパッド領域T_PAで離隔した空間を有し得る。前記離隔した空間には回路駆動層110および有機発光素子層120が配置され得る。
【0090】
回路駆動層110は上部基板130と下部基板101が互いに離隔した空間内に配置され得る。回路駆動層110は下部基板101の一面上に配置され得る。回路駆動層110は表示領域DAに配置され得る。回路駆動層110は有機発光素子層120に信号を提供するための素子を含む。回路駆動層110は多様な信号線、例えば、スキャン線(図示せず)、データ線(図示せず)、電源線(図示せず)、発光線(図示せず)を含み得る。回路駆動層110は複数のトランジスタとキャパシタを含み得る。トランジスタは一つの画素(図示せず)ごとに備えられたスイッチングトランジスタ(図示せず)と駆動トランジスタQdを含み得る。
【0091】
有機発光素子層120は回路駆動層110上に配置され得る。有機発光素子層120は上部基板130と下部基板101が互いに離隔された空間内に配置され得る。有機発光素子層120は表示領域DAに配置され得る。有機発光素子層120で作られた光は表示面を介して外部に出射され得る。例えば、有機発光素子層120で作られた光は上側方向、例えば第3方向DR3に出射され得る。
【0092】
複数の表示信号パッド端子D_PEは下部基板101の表示パッド領域D_PA上に配置され得る。複数の表示信号パッド端子D_PEは第2シーリング領域SA2に比べて第2方向DR2の外側に配置され得る。複数の表示信号パッド端子D_PEは第2シーリング領域SA2と重ならない。
【0093】
上部基板130上にはタッチ電極層140および偏光層POLが配置され得る。タッチ電極層140は上部基板130の表示領域DA上に配置され得る。前述したように、感知領域TAは表示領域DAと概して重なるので、タッチ電極層140は上部基板130の感知領域TA上に配置されると解釈することができる。タッチ電極層140は複数のタッチ電極と複数の絶縁層を含み得る。これについては後述する。
【0094】
偏光層POLはタッチ電極層140上に配置され得る。偏光層POLは偏光フィルムであり得る。偏光層POLは結合層を介してタッチ電極層140と結合することができる。偏光層POLは表示領域DAまたは感知領域TAに配置され得る。偏光層POLは表示装置1の外部から入る光を選択的に透過および/または吸収する機能をして外光の反射防止機能をすることができる。一実施形態で偏光層POLは吸収型偏光フィルムであり得る。偏光層POLはポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol;PVA)などの延性材料を含み得る。
【0095】
ただし、これに制限されず、偏光フィルム230は外光の偏光成分を選択的に透過および/または反射する機能を有する反射型偏光フィルムであり得る。
【0096】
上部基板130のタッチパッド領域T_PAには上述したタッチ信号パッド端子T_PEが配置され得る。タッチ信号パッド端子T_PEはタッチパッド領域T_PAに配置され得る。タッチ信号パッド端子T_PEは第2シーリング領域SA2と厚さ方向に重ならない。前述したように、タッチ印刷回路基板500はタッチパッド領域T_PAに取り付けられ得る。タッチ信号パッド端子T_PEはタッチ印刷回路基板500のタッチ信号リード端子T_LEと接続し得る。
【0097】
一実施形態でタッチ信号パッド端子T_PEは不透明金属を含む。したがって、上部基板130に不透明金属を含んでタッチ信号パッド端子T_PEを形成した後、上部基板130と下部基板101のレーザシーリング工程をする場合、前記不透明金属を含むタッチ信号パッド端子T_PEにより前記レーザシーリングが円滑に行われない。例えば、レーザシーリング工程のためにシーリング領域SAに照射されたレーザは不透明金属を含むタッチ信号パッド端子T_PEによりその一部が反射してタッチ信号パッド端子T_PEの下部に位置するシーリング領域SAに十分な量が到達しない。これによって、上部基板130と下部基板101の接合不良が発生し得る。ただし、一実施形態のようにタッチ信号パッド端子T_PEをシーリング領域SAと重ならないように配置するとタッチ信号パッド端子T_PE配置工程を行った後、レーザシーリング工程を行う場合にも上部基板130と下部基板101の接合不良を改善することができる。
【0098】
以下、上部基板130上に配置されるタッチ電極層140について説明する。
【0099】
図3は一実施形態による上部基板の平面配置図であり、図4は一実施形態による感知領域のタッチ部材の断面図である。
【0100】
図3および図4を参照すると、上部基板130は前記した感知領域TAおよびタッチパッド領域T_PAを含む。
【0101】
上部基板130の感知領域TAは第1配線層150、第1配線層150上に配置された第1絶縁層171、第1絶縁層171上に配置された第2配線層160および第2配線層160上に配置された第2絶縁層172を含む。
【0102】
上部基板130の一面上には第1配線層150が配置される。第1配線層150は第1接続配線151を含む。第1配線層150の第1接続配線151は後述する第2配線層160に配置されて互いに隣り合う第1タッチ電極162を電気的に接続する。
【0103】
第1配線層150はタッチ駆動配線152および第1パッド電極153を含み得る。タッチ駆動配線152は第1タッチ電極151に接続されてタッチパッド領域T_PA側に延び、タッチパッド領域T_PAで第1パッド電極153をなす。第1パッド電極153はタッチ駆動配線152より多少拡張された形状を有し得るが、これに制限されるものではない。
【0104】
第1配線層150は導電性物質からなる。例えば、第1配線層150はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)などのような透明な導電性酸化物、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbのような不透明な導電性金属、PEDOTなどのような伝導性高分子、金属ナノワイヤ、炭素ナノチューブ、グラフェンなどを含む。一実施形態で第1配線層150は、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbなどを含む。
【0105】
第1配線層150はタッチ駆動配線152および第1パッド電極153を含み得る。タッチ駆動配線152は第1タッチ電極151に接続されてタッチパッド領域T_PA側に延び、タッチパッド領域T_PAで第1パッド電極153をなす。第1パッド電極153はタッチ駆動配線152より多少拡張された形状を有し得るが、これに制限されるものではない。
【0106】
第1配線層150上には第1絶縁層171が配置される。第1絶縁層171は第1配線層150を覆って保護する。第1絶縁層171は上部基板130の前面にかけて配置され得る。第1絶縁層171は第1接続電極151を露出するコンタクトホールCHを含み得る。後述する第1タッチ電極161はコンタクトホールCHを介して露出した第1接続電極151と電気的に接続され得る。第1絶縁層171は感知領域TAに配置される第1サブ絶縁層171aおよびタッチパッド領域T_PAに配置される第2サブ絶縁層171bを含み得る。
【0107】
第1絶縁層171の一面上には第2配線層160が配置される。第2配線層160は複数の第1タッチ電極161、複数の第2タッチ電極162および複数の第2接続電極163を含む。第1タッチ電極161と第2タッチ電極162は自己容量(self capacitance)方式および/または相互容量(mutual capacitance)方式でタッチされた地点の位置情報を取得することができる。
【0108】
第1タッチ電極161と第2タッチ電極162はマトリックス形状に配列される。第1タッチ電極161と第2タッチ電極162は菱形形状であり得るが、これに制限されるものではない。第1タッチ電極161は行方向(短辺方向)に沿って電気的に接続され、第2タッチ電極162は列方向(長辺方向)に沿って電気的に接続され得る。しかし、これに制限されるものではなく、第1タッチ電極161が列方向に沿って電気的に接続されて第2タッチ電極162が行方向に沿って電気的に接続されてもよい。第1タッチ電極161と第2タッチ電極162は相互絶縁されて離隔する。
【0109】
第2配線層160は第2タッチ電極162を接続する第2接続配線163を含む。列方向に隣接する第2タッチ電極162は第2接続配線163を介して物理的に接続される。第2接続配線163の幅は第2タッチ電極162の幅に比べて小さくてもよい。第2配線層160はコンタクトホールCHと物理的に接続され得る。コンタクトホールCHが第2配線層160の物質で形成された場合、コンタクトホールCHと第1タッチ電極161の間の境界は観察されない。ただし、コンタクトホールCHは第1配線層150の物質で形成されてもよく、第1配線層150および第2配線層160と他の物質で形成されてもよい。この場合、コンタクトホールCHは第1接続電極151および第1タッチ電極161との境界が観察され得る。
【0110】
第2配線層160で行方向に隣接する第1タッチ電極161は物理的に分離する。第2配線層160の第2接続配線163は隣り合う第2タッチ電極162を電気的に接続する。第2配線層160の第2接続配線163の幅は第2タッチ電極162の幅に比べて小さくてもよい。
【0111】
第2配線層160は上述した第1配線層150の例示した物質を含む。一実施形態で第2配線層160は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)などのような透明な導電性酸化物を含む。
【0112】
第2配線層160上には第2絶縁層172が配置される。第2絶縁層172は第2配線層160を覆って保護する。第2絶縁層172は基材310の前面にかけて配置され得る。
【0113】
第1絶縁層171および第2絶縁層172はそれぞれ単層または多層構造を有し得る。また、第1絶縁層171および第2絶縁層172それぞれは無機物または有機物または複合材料を含み得る。一実施形態で、第1絶縁層171および第2絶縁層172のうち少なくともいずれか一つは無機膜を含み得る。前記無機膜はアルミニウムオキシド、チタニウムオキシド、シリコンオキシド、シリコンオキシナイトライド、ジルコニウムオキシド、およびハフニウムオキシドのうち少なくとも一つを含み得る。
【0114】
他の実施形態で、第1絶縁層171および第2絶縁層172のうち少なくともいずれか一つは有機膜を含み得る。前記有機膜はアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリイソプレン、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、シロキサン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂およびペリレン系樹脂のうち少なくともいずれか一つを含み得る。
【0115】
第1パッド電極153はタッチパッド領域T_PAでタッチ信号パッド端子T_PEを構成することができる。一実施形態で第1パッド電極153は、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbを含む。上述した金属は第2配線層160が含む物質に比べて相対的に抵抗が低い金属であり得る。
【0116】
図5は変形例による感知領域のタッチ部材の断面図である。図5は第1絶縁層171_1が上部に配置される第2配線層160の外側に延びず、第2配線層160が第1絶縁層171_1の外側に延び得ることを例示する。
【0117】
以下、タッチ信号パッド端子T_PEについて詳しく説明する。
【0118】
図6は一実施形態によるタッチ信号パッド端子の平面配置図であり、図7はX1-X1’線に沿って切断した断面図であり、図8はX2-X2’線、X3-X3’に沿って切断した断面図である。
【0119】
図6ないし図8を参照すると、タッチ信号パッド端子T_PEは第1パッド電極153、第2サブ絶縁層171bおよび第2パッド電極180を含んで形成され得る。第1パッド電極153はタッチ駆動配線152と物理的および電気的に接続され得る。第1パッド電極153は長辺端部と短辺端部を有する長方形形状であり得る。第2サブ絶縁層171bは第1パッド電極153上に配置され、第1パッド電極153と平面上同じ形状を有し得る。平面上、第2サブ絶縁層171bは第1パッド電極153の平面上の広さより大きくてもよい。第2サブ絶縁層171bは第1パッド電極153の外側に延びて形成され得る。第2サブ絶縁層171bは長辺端部と短辺端部を有し得る。第2サブ絶縁層171bの長辺端部と短辺端部は第1パッド電極153のそれと同様にそれぞれ第2方向DR2および第1方向DR1に延び得る。第2サブ絶縁層171bの長辺端部と短辺端部は第1パッド電極153の長辺端部と短辺端部に比べてそれぞれさらに大きくてもよい。
【0120】
第2サブ絶縁層171bの外側には上述した第1サブ絶縁層112aが配置され得る。第1サブ絶縁層112aは第2サブ絶縁層171bの両長辺および短辺端部を囲むことができる。
【0121】
第2サブ絶縁層171bはビアホールVIAを有し得る。ビアホールVIAは第2サブ絶縁層171bの表面で厚さ方向に形成されて第1パッド電極153の上面を露出し得る。
【0122】
ビアホールVIAは第1方向DR1に延び、第2方向DR2に離隔して分離し得る。図5では13個のビアホールVIAが示されているが、個数は制限されるものではない。これに制限されず、ビアホールVIAは第2方向DR2に延び、第1方向DR1に離隔して分離し得る。
【0123】
ビアホールVIAは平面上の長辺と短辺を有し得る。ビアホールVIAは第1方向DR1に長辺を有し、第2方向DR2に短辺を有し得る。ただし、これに制限されず、ビアホールVIAの長辺は第2方向DR2に延び得、短辺は第1方向DR1に延び得る。平面上、ビアホールVIAは第1パッド電極153の内側に配置され得る。第1パッド電極153は前記絶縁パターンを囲み得る。
【0124】
隣接するビアホールVIAの間には第2サブ絶縁層171bの前記絶縁パターンが形成され得る。前記絶縁パターンは第1パッド電極153上に配置され、さらに第1パッド電極153の外側に延びて配置され得る。前記絶縁パターンは第1パッド電極153上ではビアホールVIAを取り囲む形状を有し、第1パッド電極153の外側では平面上第1パッド電極153を外側で取り囲む形状を有し得、第1パッド電極153の縁を形成することができる。
【0125】
第2パッド電極180は第1パッド電極153および第2サブ絶縁層171b上に配置され得る。第2パッド電極180は第1パッド電極153の外側に突出して延び得る。第2パッド電極180は第2サブ絶縁層171bを覆い得る。第2パッド電極180のすべての側面は第2サブ絶縁層171bの各側面と厚さ方向に重なって整列され得る。また、平面上、第1サブ絶縁層112aは第2パッド電極180の外側に配置されて第2パッド電極180のすべての辺を外側で取り囲むことができる。すなわち、第1サブ絶縁層112aは第2パッド電極180の縁を構成することができる。第2パッド電極180は第2サブ絶縁層171bの複数の絶縁パターンの上面および側面を覆い得る。第2パッド電極180は前記絶縁パターンの間に配置されたビアホールVIA上に配置され、露出した第1パッド電極153を覆い得る。第2パッド電極180はビアホールVIAを介して第1パッド電極153と電気的に接続され得る。
【0126】
第2パッド電極180は第2サブ絶縁層171bが形成する下部段差を部分的にコンフォーマルに反映することができる。すなわち、第2パッド電極180は前記絶縁パターンが配置された領域で表面が突出する凸部を有し、前記絶縁パターンが配置されていない領域、すなわちビアホールVIAが形成された領域で表面が湾入する凹部を有し得る。すなわち、下部に所定の段差を有する第2サブ絶縁層171bが配置され、第2パッド電極180は表面に凹凸形状を有し得る。
【0127】
第2パッド電極180は第1パッド電極150の例示した物質の中で選択され得る。すなわち、第2パッド電極180は一実施形態でアルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbを含む。前記物質はタッチ印刷回路基板500上に配置されたタッチ信号リード端子T_LEと超音波ボンディングされ得る。これについて具体的に説明する。
【0128】
再び図2を参照すると、超音波装置700は所定の振動方向に振動することにより、タッチ信号リード端子T_LEを前記振動方向に振動させることができる。ただし、この場合、タッチ信号リード端子D_LEは前記タッチ信号リード端子T_LEを介して伝達される振動により微小に前記振動方向に振動し得るが、その振動する幅は微小である。一実施形態で前記振動方向は第2方向DR2であり得る。すなわち、前記振動方向はタッチ信号リード端子T_LEとタッチ信号パッド端子T_PEの長辺が延長する方向であり得る。
【0129】
タッチ信号パッド端子T_PEの一面上でタッチ信号リード端子T_LEを超音波振動させるとタッチ信号リード端子T_LEの一面とタッチ信号パッド端子T_PEの一面の界面で所定の摩擦力が発生し、前記摩擦力により摩擦熱が発生し得る。前記摩擦熱がタッチ信号リード端子T_LEとタッチ信号パッド端子T_PEをなす物質を溶かすほど充分である場合、タッチ信号パッド端子T_PEのタッチ信号リード端子T_LEと隣接する第1溶融領域T_LEbとタッチ信号パッド端子T_PEのタッチ信号リード端子T_LEと隣接する第2溶融領域T_PEbは溶融し得る。すなわち、タッチ信号リード端子T_LEは第1非溶融領域T_LEaと第1溶融領域T_LEbを含み得る。また、タッチ信号パッド端子D_PEは第2非溶融領域T_PEaと第2溶融領域T_PEbを含み得る。
【0130】
第1非溶融領域T_LEaはタッチ信号リード端子T_LEが含む物質のみを含む領域であり得る。第1溶融領域T_LEbはタッチ信号リード端子T_LEの物質とタッチ信号パッド端子T_PEが含む物質を含む領域であり得る。
【0131】
第2非溶融領域T_LEaはタッチ信号パッド端子T_PEが含む物質のみを含む領域であり得る。第2溶融領域T_LEbはタッチ信号リード端子T_LEの物質とタッチ信号パッド端子T_PEが含む物質を含む領域であり得る。
【0132】
第1溶融領域T_LEbはタッチ信号パッド端子T_PEが含む物質が拡散されてタッチ信号リード端子T_LEの物質とタッチ信号パッド端子T_PEの物質が混ざっている領域であり、第2溶融領域T_PEbはタッチ信号リード端子T_LEが含む物質が拡散されてタッチ信号リード端子T_LEの物質とタッチ信号パッド端子T_PEの物質が混ざっている領域であり得る。例えば、タッチ信号パッド端子T_PEが銀(Ag)、金(Au)または銅(Cu)を含み、タッチ信号リード端子T_LEがTi/Al/Tiを含む場合、第1溶融領域T_LEbおよび第2溶融領域T_PEbはタッチ信号リード端子T_LEのTiおよび/またはAlとタッチ信号パッド端子T_PEの銀(Ag)、金(Au)または銅(Cu)が混ざっている領域であり得る。
【0133】
第1溶融領域T_LEbと第2溶融領域T_PEbでタッチ信号リード端子T_LEとタッチ信号パッド端子T_PEは凝固を経ることにより結合され得る。
【0134】
タッチ信号リード端子T_LEとタッチ信号パッド端子T_PEの界面、すなわち第1溶融領域T_LEbと第2溶融領域T_PEbの界面は非平坦な形状を有し得る。
【0135】
タッチ信号パッド端子T_PEは前述したように、第2パッド電極180を含み得る。第2パッド電極180は不透明であり得る。
【0136】
図9は一実施形態による上部基板と下部基板をシーリングする過程を示す斜視図である。図9は一実施形態による表示装置1の効果を説明するために参照される。
【0137】
前述したように、上部基板130と下部基板101の接合はレーザシーリング工程によって行われる。セルシールCSはフリット(frit)などの物質が溶融して再び固化されることにより上部基板130と下部基板101を互いに結合させることができる。レーザシーリング工程はレーザシーリング装置900により行われ得る。レーザシーリング装置900は一方向に移動し、上部基板130と下部基板101のシーリング領域SAを照射し、上部基板130と下部基板101を接合させることができる。
【0138】
また、上記したタッチ信号パッド端子T_PEの第2パッド電極180は、タッチ信号リード端子T_LEと超音波ボンディングのためにアルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbのような不透明な金属材質を含み得る。
【0139】
ただし、タッチ信号パッド端子T_PEの第2パッド電極180として、不透明な金属材質を含むとレーザシーリング装置900でシーリング領域SA、例えば第2シーリング領域SA2に照射されたレーザがタッチ信号パッド端子T_PEを透過できず、上面の第2パッド電極180により一部が反射または吸収され、きわめて一部のレーザのみがシーリング領域SAに到達することができる。
【0140】
この場合、上部基板130と下部基板101のシーリング領域SAに介在したフリット(frit)が上部基板130および下部基板101を結合するほど溶融できず、これによって上部基板130および下部基板101の接合性は顕著に低くなる。
【0141】
ただし、一実施形態による表示装置1はタッチパッド領域T_PAが表示パネル100のシーリング領域SAと厚さ方向に重ならない。すなわち、複数のタッチ信号パッド端子T_PEはシーリング領域SAと重ならなくてもよい。これによって、シーリング領域SAに照射されたレーザはタッチ信号パッド端子T_PEによりその一部が反射または吸収されず、上部基板130をすぐに透過することができる。その結果、シーリング領域SAに配置されたフリット(frit)を十分に溶融させることができる。したがって、シーリング光であるレーザの強度や照射時間を増やさなくても十分に上部基板130と下部基板101を接合させることができる。
【0142】
以下、他の実施形態について説明する。以下の実施形態で既に説明した実施形態と同じ構成については同じ参照符号を付け、その説明は省略または簡略化する。
【0143】
図10は他の実施形態によるタッチ信号パッド端子の平面配置図であり、図11はX4-X4’線に沿って切断した断面図であり、図12はX5-X5’、X6-X6’線に沿って切断した断面図である。
【0144】
図10ないし図12を参照すると、本実施形態によるタッチ信号パッド端子T_PE_1は第3パッド電極164、第4サブ絶縁層172bをさらに含む点で図6ないし図8によるタッチ信号パッド端子T_PEとは差がある。
【0145】
より具体的に説明すると、タッチ信号パッド端子T_PE_1は第1パッド電極153、第1パッド電極153上に配置される第2サブ絶縁層171b、第2サブ絶縁層171b上に配置された第3パッド電極164、第3パッド電極164上に配置された第4サブ絶縁層172b、第4サブ絶縁層172b上に配置された第2パッド電極180を含み得る。
【0146】
第3パッド電極164は第2サブ絶縁層171bの一面に配置されて第2サブ絶縁層171bの複数の絶縁パターンが形成する下部段差を少なくとも部分的にコンフォーマルに反映することができる。これによって、第3パッド電極164は表面凹凸形状を有することができる。第3パッド電極164は第2サブ絶縁層171bの第1ビアホールVIA1を介して第1パッド電極153と電気的に接続され得る。
【0147】
第3パッド電極164は感知領域TAの第2配線層160上に配置され得る。第3パッド電極164は第2配線層160が含む物質からなる。例えば、第3パッド電極164は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)などのような透明な導電性酸化物を含む。
【0148】
平面上、第3パッド電極164は第1パッド電極153より大きく、第2パッド電極180より小さくてもよい。第3パッド電極164は第1パッド電極153の少なくとも一側面から外側に延びて配置され得る。第3パッド電極164は第1パッド電極153のすべての側面から外側に延び得る。第2パッド電極180は第3パッド電極164の少なくとも一側面から外側に延びて配置され得る。第2パッド電極180は第3パッド電極164のすべての側面から外側に延び得る。
【0149】
第4サブ絶縁層172bは第3パッド電極164の一面に配置され得る。第4サブ絶縁層172bは複数の絶縁パターンと隣接する絶縁パターンの間に配置された第2ビアホールVIA2を有することができる。第4サブ絶縁層172bは感知領域TAの第2絶縁層172と同じ層に配置され得る。すなわち、第2絶縁層172は第3サブ絶縁層172aと第4サブ絶縁層172bを含み得る。
【0150】
第2パッド電極180は第4サブ絶縁層172bの複数の第2ビアホールVIA2を介して第3パッド電極164と電気的に接続され得る。第2パッド電極180は第4サブ絶縁層172bが形成する段差を少なくとも部分的にコンフォーマルに反映して表面に凹凸形状を有し得る。
【0151】
本実施形態の場合にも、タッチ信号パッド端子T_PE_1の第2パッド電極180として、不透明な金属材質を含むとレーザシーリング装置900でシーリング領域SA、例えば第2シーリング領域SA2に照射されたレーザがタッチ信号パッド端子T_PE_1を透過できず、上面の第2パッド電極180により一部が反射または吸収され、きわめて一部のレーザのみがシーリング領域SAに到達することができる。
【0152】
この場合、上部基板130と下部基板101のシーリング領域SAに介在したフリット(frit)が上部基板130および下部基板101を結合するほど溶融できず、これによって上部基板130および下部基板101の接合性は顕著に低くなる。
【0153】
ただし、本実施形態によるタッチパッド領域T_PAは表示パネル100のシーリング領域SAと厚さ方向に重ならない。すなわち、複数のタッチ信号パッド端子T_PE_1はシーリング領域SAと重ならなくてもよい。これによって、シーリング領域SAに照射されたレーザはタッチ信号パッド端子T_PE_1によりその一部が反射または吸収されず、上部基板130をすぐに透過することができる。その結果、シーリング領域SAに配置されたフリット(frit)を十分に溶融させることができる。したがって、シーリング光であるレーザの強度や照射時間を増やさなくても十分に上部基板130と下部基板101を接合させることができる。
【0154】
図13はまた他の実施形態によるタッチ信号パッド端子の平面配置図であり、図14はX7-X7’線に沿って切断した断面図であり、図15はX8-X8’、X9-X9’線に沿って切断した断面図である。
【0155】
図13ないし図15を参照すると、本実施形態によるタッチ信号パッド端子T_PE_2は第3パッド電極164を含まない点で図10ないし図12によるタッチ信号パッド端子T_PE_1とは差がある。
【0156】
より具体的に説明すると、本実施形態によるタッチ信号パッド端子T_PE_1は第1パッド電極153、第1パッド電極153の一面に配置された第2サブ絶縁層171b、第2サブ絶縁層171bの一面に配置された第3パッド電極164、第3パッド電極164の一面に配置された第2パッド電極180を含み得る。
【0157】
本実施形態の場合にも、タッチ信号パッド端子T_PE_2の第2パッド電極180として、不透明な金属材質を含むとレーザシーリング装置900でシーリング領域SA、例えば第2シーリング領域SA2に照射されたレーザがタッチ信号パッド端子T_PE_2を透過できず、上面の第2パッド電極180により一部が反射または吸収され、きわめて一部のレーザのみがシーリング領域SAに到達することができる。
【0158】
この場合、上部基板130と下部基板101のシーリング領域SAに介在したフリット(frit)が上部基板130および下部基板101を結合するほど溶融できず、これによって上部基板130および下部基板101の接合性は顕著に低くなる。
【0159】
ただし、本実施形態によるタッチパッド領域T_PAは表示パネル100のシーリング領域SAと厚さ方向に重ならない。すなわち、複数のタッチ信号パッド端子T_PE_2はシーリング領域SAと重ならなくてもよい。これによって、シーリング領域SAに照射されたレーザはタッチ信号パッド端子T_PE_2によりその一部が反射または吸収されず、上部基板130をすぐに透過することができる。その結果、シーリング領域SAに配置されたフリット(frit)を十分に溶融させることができる。したがって、シーリング光であるレーザの強度や照射時間を増やさなくても十分に上部基板130と下部基板101を接合させることができる。
【0160】
図16はまた他の実施形態による上部基板の平面配置図であり、図17はまた他の実施形態による感知領域のタッチ部材の断面図であり、図18はまた他の実施形態によるタッチ信号パッド端子の平面配置図であり、図19はX10-X10’線に沿って切断した断面図であり、図20はX11-X11’、X12-X12’線に沿って切断した断面図である。
【0161】
図16ないし図20はタッチ素子層およびタッチ信号パッド端子を構成する配線層が多様に変形され得ることを例示する。
【0162】
図16ないし図20を参照すると、本実施形態による表示装置2はタッチ素子層140_1およびタッチ信号パッド端子T_PE_3を含む点で一実施形態による表示装置1とは差がある。
【0163】
より具体的に説明すると、本実施形態によるタッチ素子層140_1は、第1配線層160_1および第2配線層150_1を含み得る。第1配線層160_1は一実施形態によるタッチ素子層140の第2配線層160と同じ構成および物質を含むが、その配置は相違する。第2配線層150_1も一実施形態によるタッチ素子層140の第1配線層150と同じ構成および物質を含むが、その配置は相違する。具体的に説明すると、第1配線層160_1は第1タッチ電極161_1、第2タッチ電極162_1および第2接続電極163_1を含み得る。第2配線層150_1は第1接続電極151_1、タッチ駆動配線152_1および第1パッド電極153_1を含み得る。第1配線層160_1は上部基板130の一面に配置され得る。
【0164】
第1絶縁層171は第1配線層160_1の一面に配置され得る。第2配線層150_1は第1絶縁層171上に配置され得る。第2配線層150_1の第1接続電極151_1はコンタクトホールCH_1を介して第1配線層160_1と電気的に接続され得る。すなわち、第1接続電極151_1はコンタクトホールCH_1を介して第1タッチ電極161_1と電気的に接続され得る。
【0165】
タッチ信号パッド端子T_PE_3は第1パッド電極153_1を含む点で一実施形態によるタッチ信号パッド端子T_PEとは差がある。
【0166】
本実施形態の場合にも、タッチ信号パッド端子T_PE_3の第2パッド電極180として、不透明な金属材質を含むとレーザシーリング装置900でシーリング領域SA、例えば第2シーリング領域SA2に照射されたレーザがタッチ信号パッド端子T_PE_3を透過できず、上面の第2パッド電極180により一部が反射または吸収され、きわめて一部のレーザのみがシーリング領域SAに到達することができる。
【0167】
この場合、上部基板130と下部基板101のシーリング領域SAに介在したフリット(frit)が上部基板130および下部基板101を結合するほど溶融できず、これによって上部基板130および下部基板101の接合性は顕著に低くなる。
【0168】
ただし、本実施形態によるタッチパッド領域T_PAは表示パネル100のシーリング領域SAと厚さ方向に重ならない。すなわち、複数のタッチ信号パッド端子T_PE_3はシーリング領域SAと重ならなくてもよい。これによって、シーリング領域SAに照射されたレーザはタッチ信号パッド端子T_PE_3によりその一部が反射または吸収されず、上部基板130をすぐに透過することができる。その結果、シーリング領域SAに配置されたフリット(frit)を十分に溶融させることができる。したがって、シーリング光であるレーザの強度や照射時間を増やさなくても十分に上部基板130と下部基板101を接合させることができる。
【0169】
図21はまた他の実施形態による表示装置の断面図であり、図22はまた他の実施形態による上部基板の平面配置図である。図21および図22は上部基板130と下部基板101のシーリング工程を行った後、上部基板130にタッチ素子層140およびタッチ信号パッド端子T_PE_4を形成する場合に適用することができる。
【0170】
図21および図21を参照すると、本実施形態による表示装置3はタッチパッド領域T_PA_1と第2シーリング領域SA2が部分的に厚さ方向に重なる点で一実施形態による表示装置1とは差がある。
【0171】
より具体的に説明すると、タッチパッド領域T_PA_1の非表示領域NAと隣接する一側は第2シーリング領域SA2の非表示領域NAと隣接する一側と整列され得る。タッチパッド領域T_PA_1の感知領域TAと隣接する他側は第2シーリング領域SA2の感知領域TAと隣接する他側よりさらに延びて配置され得る。
【0172】
タッチパッド領域T_PA_1にはタッチ信号パッド端子T_PE_4が配置され得る。タッチ信号パッド端子T_PE_4は第2シーリング領域SA2と部分的に重なってもよい。
【0173】
タッチ印刷回路基板500はタッチパッド領域T_PA_1に取り付けられ得る。タッチ印刷回路基板500上に配置されたタッチ信号リード端子T_LEはタッチ信号パッド端子T_PE_4と接続され得る。タッチ印刷回路基板500は第2シーリング領域SA2と厚さ方向に重なってもよい。
【0174】
前述したように、本実施形態は上部基板130と下部基板101のシーリング工程を行った後、タッチ素子層140およびタッチ信号パッド端子T_PE_4を形成する場合に適用することができる。タッチ信号パッド端子T_PE_4の第2パッド電極180はタッチ信号リード端子T_LEと超音波ボンディングのために不透明な金属材質を含み得る。
【0175】
タッチ素子層140およびタッチ信号パッド端子T_PEは上部基板130に蒸着およびパターニングなどの工程によって形成され、上部基板130はレーザシーリング工程によって下部基板101と接合させる工程を行う場合に前述したように、第2シーリング領域SA2に照射されたレーザがタッチ信号パッド端子T_PE_3を透過することができず、上面の不透明な第2パッド電極180により一部が反射または吸収され、きわめて一部のレーザのみがシーリング領域SAに到達することができる。
【0176】
この場合、上部基板130と下部基板101のシーリング領域SAに介在したフリット(frit)が上部基板130および下部基板101を結合するほど溶融できず、これによって上部基板130および下部基板101の接合性は顕著に低くなる。
【0177】
ただし、本実施形態による表示装置3は、上部基板130および下部基板101のレーザシーリング工程を行った後に上部基板130の一面にタッチ素子層140およびタッチ信号パッド端子T_PE_4が蒸着およびパターニングなどの工程によって形成されることができる。この場合、タッチ信号パッド端子T_PE_4は不透明金属材質、例えばアルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、Ti/Al/Ti、Mo/Al/Mo、Mo/AlGe/Mo、Ti/Cu、MoNbを含んで、レーザ透過性が低くてもレーザシーリング工程後に形成されるのでシーリング領域SAと重なって配置され得る。
【0178】
これによって、表示装置3の感知領域TAおよび表示領域DAが一側にさらに延びて配置され得る。すなわち、タッチ信号パッド端子T_PE_4は第2シーリング領域SA2と重なって配置されるために感知領域TAは相対的にその面積が広くなる。また、表示領域DAは外部で有機発光素子層120から出射された光を視認できる領域であり、タッチパッド領域T_PA_1およびタッチ信号パッド端子T_PE_4が第2シーリング領域SA2と重なって配置されることによって相対的にその面積が広くなる。その結果、表示装置3のベゼルを減らすと同時にディスプレイ視認領域を増やすことができる。以下では本実施形態による表示装置3の製造方法について説明する。
【0179】
図23はまた他の実施形態による表示装置の製造方法を示すフローチャートであり、図24ないし図26はタッチ信号パッド端子を形成する過程を示す斜視図である。
【0180】
図23ないし図26を参照すると、本実施形態による表示装置の製造方法は、第1基板101および第2基板150を含む対象パネル100として、第1基板101と第2基板150の間にシーリング領域SAを含む対象パネル100を準備する段階(S10)、シーリング領域SAにシーリング光を入射させて、第1基板101および第2基板150をウェルディング(Welding)させる段階(S20)、第1基板101および第2基板150をウェルディングさせた後、第2基板150のシーリング領域SAと厚さ方向に重なるタッチパッド領域T_PA_1にタッチ信号パッド端子T_PE_4を形成する段階(S30)および第2基板150のタッチ信号パッド端子T_PE_4にタッチ印刷回路基板500のタッチ信号リード端子T_LEを超音波ボンディングさせる段階(S40)を含み得る。
【0181】
図24ないし図26は第1パッド電極153_2上に第2パッド電極180_1を形成する工程を示す。第2パッド電極180_1は第1パッド電極153_2上に金属ペースト181の塗布および硬化(図25)、金属ペースト181のパターニング工程(図26)により形成されることができる。これと関連する多様な製造方法は本技術分野に広く知られているので、具体的な説明は省略する。
【0182】
以上、本発明の実施形態を中心に説明したが、これは単に例示であるに過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば本発明の実施形態の本質的な特性を逸脱しない範囲で、上で例示していない様々なものの変形と応用が可能であることがわかる。例えば、本発明の実施形態に具体的に示す各構成要素は変形して実施することができる。そして、このような変形と応用に関連する差異点は添付する特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
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図19
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図21
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