(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】端末、基地局、通信方法、及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 74/04 20090101AFI20231106BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20231106BHJP
H04W 48/16 20090101ALI20231106BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20231106BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20231106BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20231106BHJP
【FI】
H04W74/04
H04W16/14
H04W48/16
H04W72/0446
H04W72/0453
H04W72/232
(21)【出願番号】P 2021550790
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(86)【国際出願番号】 JP2019038652
(87)【国際公開番号】W WO2021064839
(87)【国際公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】原田 浩樹
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 慎也
(72)【発明者】
【氏名】栗田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
【審査官】岡本 正紀
(56)【参考文献】
【文献】Google,Discussion on DL signals and channels in NR unlicensed,3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1909392 [online],[retrieved on 2020.03.24], Retrieved from the Inte,2019年08月17日,第1-5頁
【文献】Panasonic,COT structure indication,3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1901 R1-1900258 [online],[retrieved on 2020.03.24], Retrieved from the Inte,2019年01月11日,第1-3頁
【文献】Qualcomm Incorporated,Wideband operation for NR-U,3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1907265 [online],[retrieved on 2020.03.24], Retrieved from the Inte,2019年05月04日,第1-8頁
【文献】Ericsson,DL signals and channels for NR-U,3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1909296 [online],[retrieved on 2020.03.24], Retrieved from the Inte,2019年08月17日,第1-19頁
【文献】OPPO,DL signals and channels for NR-U[online],3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1908415,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98/Docs/R1-1908415.zip>,2019年08月26日,第1-4頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スロットフォーマットの通知に使用される制御情報であって、あるチャネル占有期間に対して、周波数領域ごとに受信可能であるか否かを示すビットマップを含む制御情報を受信する受信部と、
前記制御情報に示される周波数領域ごとに受信可能であるか否かが、前記チャネル占有期間が終了するまで維持されることを想定する制御部と、を備える、
端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記チャネル占有期間内において、周波数領域ごとに受信可能であるか否かを示すビットマップを含む複数の制御情報を受信した場合、前記複数の制御情報のそれぞれにより指示される周波数領域ごとに受信可能であるか否かが同一であると想定する、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記制御情報は、DCI format 2_0である、請求項1又は2に記載の端末。
【請求項4】
スロットフォーマットの通知に使用される制御情報であって、あるチャネル占有期間に対して、周波数領域ごとに受信可能であるか否かを示すビットマップを含む制御情報を端末に送信する送信部と、
前記制御情報に示される周波数領域ごとに受信可能であるか否かを、前記チャネル占有期間が終了するまで維持する制御部と、を備える、
基地局。
【請求項5】
スロットフォーマットの通知に使用される制御情報であって、あるチャネル占有期間に対して、周波数領域ごとに受信可能であるか否かを示すビットマップを含む制御情報を受信するステップと、
前記制御情報に示される周波数領域ごとに受信可能であるか否かが、前記チャネル占有期間が終了するまで維持されることを想定するステップと、を備える、
端末が実行する通信方法。
【請求項6】
基地局と端末とを備える通信システムであって、
前記基地局は、
スロットフォーマットの通知に使用される制御情報であって、あるチャネル占有期間に対して、周波数領域ごとに受信可能であるか否かを示すビットマップを含む制御情報を前記端末に送信する送信部と、
前記制御情報に示される周波数領域ごとに受信可能であるか否かを、前記チャネル占有期間が終了するまで維持する制御部と、を備え、
前記端末は、
前記制御情報を前記基地局から受信する受信部と、
前記制御情報に示される周波数領域ごとに受信可能であるか否かが、前記チャネル占有期間が終了するまで維持されることを想定する制御部と、を備える、
通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおける端末に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)の後継システムであるNR(New Radio)(「5G」ともいう。)においては、要求条件として、大容量のシステム、高速なデータ伝送速度、低遅延、多数の端末の同時接続、低コスト、省電力等を満たす技術が検討されている。
【0003】
また、既存のLTEシステムでは、周波数帯域を拡張するため、通信事業者(オペレータ)に免許された周波数帯域(ライセンスバンド(licensed band)とは異なる周波数帯域(アンライセンスバンド(unlicensed band)、アンライセンスキャリア(unlicensed carrier)、アンライセンスCC(unlicensed CC)ともいう)の利用がサポートされている。アンライセンスバンドとしては、例えば、Wi-Fi(登録商標)あるいはBluetooth(登録商標)を使用可能な2.4GHz帯、5GHz帯又は6GHz帯などが想定される。
【0004】
具体的には、Rel.13では、ライセンスバンドのキャリア(CC)とアンライセンスバンドのキャリア(CC)とを統合するキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)がサポートされる。このように、ライセンスバンドとともにアンライセンスバンドを用いて行う通信をLicense-Assisted Access(LAA)と称する。
【0005】
ライセンスバンドとともにアンライセンスバンドを用いて通信を行う無線通信システムでは、下りリンクにおいて、基地局装置は、アンライセンスバンドにおけるデータの送信前に、他の装置(例えば、基地局装置、ユーザ端末、Wi-Fi装置など)の送信の有無を確認するためにチャネルのセンシング(キャリアセンス)を行う。センシングの結果、他の装置の送信がないことを確認すると、送信機会を獲得し、所定の期間だけ送信を行うことができる。この動作はLBT(Listen Before Talk)と呼ばれる。また、上記の所定の期間はCOT(Channel Occupancy Time)(チャネル占有時間)と呼ばれる。
【0006】
ユーザ端末が、基地局装置から、UL送信を行おうとするスロットがCOT内にあるか否かの情報を受信することで、ユーザ端末は、例えば、COT内においてLBTなしあるいは短時間のLBTでUL送信を行うことができる。また、ユーザ端末は、COT内外においてPDCCHモニタリング動作を変えることができる。
【0007】
また、NR-Uシステムにおいては、20MHzよりも広い帯域幅(例:100MHz)の帯域での運用(wideband operation、あるいは広帯域運用と呼ぶ)が想定されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【文献】3GPP TS 38.331 V15.6.0 (2019-06)
【文献】3GPP TS 38.213 V15.6.0 (2019-06)
【文献】3GPP TS 38.212 V15.6.0 (2019-06)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
wideband operationにおいては、基地局装置がLBTを、広い帯域幅を構成する複数サブバンド(例:20MHz)のそれぞれで実行することが想定されている。なお、サブバンドをLBT帯域幅あるいはLBT帯域と呼んでもよい。
【0010】
ユーザ端末は、例えば、LBTに成功した1以上のサブバンドのみでPDCCHをモニタできるように、サブバンド毎にLBTに成功したかどうかを示す情報を基地局装置から受信することが考えられる。しかし、従来技術では、ユーザ端末は、サブバンド毎にLBTに成功したかどうかを示す情報を基地局装置から適切に受信できない場合があるという課題がある。適切に受信できないとは、例えば、情報の解釈が明確でないことなどである。
【0011】
なお、サブバンド毎にLBTに成功したかどうかを示す情報を、CO(Channel occupancy)周波数ドメイン構造(チャネル占有周波数ドメイン構造)、CO周波数領域構造、周波数領域のCO構造、などと呼んでもよい。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ユーザ端末が、CO周波数ドメイン構造を基地局装置から適切に受信することを可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
開示の技術によれば、スロットフォーマットの通知に使用される制御情報であって、あるチャネル占有期間に対して、周波数領域ごとに受信可能であるか否かを示すビットマップを含む制御情報を受信する受信部と、
前記制御情報に示される周波数領域ごとに受信可能であるか否かが、前記チャネル占有期間が終了するまで維持されることを想定する制御部と、を備える、
端末が提供される。
【発明の効果】
【0014】
開示の技術によれば、ユーザ端末が、CO周波数ドメイン構造を基地局装置から適切に受信することを可能とする技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施の形態における無線通信システムを説明するための図である。
【
図2】本発明の実施の形態における無線通信システムを説明するための図である。
【
図3】無線通信システムにおける基本的な動作を説明するための図である。
【
図4】SlotFormatCombinationsPerCellを示す図である。
【
図5】COT終了タイミングを通知する方法の例を示す図である。
【
図12】実施例3-1~6-1を説明するための図である。
【
図13】実施例3-2~6-2を説明するための図である。
【
図14】実施例3-3~6-3を説明するための図である。
【
図16】FBEとLBEを説明するための図である。
【
図19】実施例10-1を説明するための図である。
【
図20】実施例10-2を説明するための図である。
【
図21】実施例10-3を説明するための図である。
【
図22】本発明の実施の形態における基地局装置10の機能構成の一例を示す図である。
【
図23】本発明の実施の形態におけるユーザ端末20の機能構成の一例を示す図である。
【
図24】本発明の実施の形態における基地局装置10又はユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例であり、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られない。
【0017】
本発明の実施の形態の無線通信システムの動作にあたっては、適宜、既存技術が使用される。当該既存技術は、例えば既存のNRである。なお、本発明は、NRに限らず、どのような無線通信システムにも適用可能である。
【0018】
また、本発明の実施の形態において、複信(Duplex)方式は、TDD(Time Division Duplex)方式でもよいし、FDD(Frequency Division Duplex)方式でもよいし、又はそれ以外(例えば、Flexible Duplex等)の方式でもよい。
【0019】
また、本発明の実施の形態において、無線パラメータ等が「設定される(Configure)」とは、所定の値が予め設定(Pre-configure)されることであってもよいし、基地局装置10又はユーザ端末20から通知される無線パラメータが設定されることであってもよい。
【0020】
(システム構成)
【0021】
図1は、本発明の実施の形態における無線通信システムを説明するための図である。本発明の実施の形態における無線通信システムは、
図1に示されるように、基地局装置10及びユーザ端末20を含む。
図1には、基地局装置10及びユーザ端末20が1つずつ示されているが、これは例であり、それぞれ複数であってもよい。なお、ユーザ端末20を「端末」と呼んでもよい。また、本実施の形態における無線通信システムは、NR-Uシステムと呼ばれてもよい。
【0022】
基地局装置10は、1つ以上のセルを提供し、ユーザ端末20と無線通信を行う通信装置である。無線信号の物理リソースは、時間領域及び周波数領域で定義され、時間領域はスロット又はOFDMシンボルで定義されてもよいし、周波数領域は、サブバンド、サブキャリア又はリソースブロックで定義されてもよい。
【0023】
図1に示されるように、基地局装置10は、DL(Downlink)で制御情報又はデータをユーザ端末20に送信し、UL(Uplink)で制御情報又はデータをユーザ端末20から受信する。基地局装置10及びユーザ端末20はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。また、基地局装置10及びユーザ端末20はいずれも、MIMO(Multiple Input Multiple Output)による通信をDL又はULに適用することが可能である。また、基地局装置10及びユーザ端末20はいずれも、CA(Carrier Aggregation)によるSCell(Secondary Cell)及びPCell(Primary Cell)を介して通信を行ってもよい。
【0024】
ユーザ端末20は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置である。
図1に示されるように、ユーザ端末20は、DLで制御情報又はデータを基地局装置10から受信し、ULで制御情報又はデータを基地局装置10に送信することで、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。
【0025】
図2は、NR-DC(NR-Dual connectivity)が実行される場合における無線通信システムの構成例を示す。
図2に示すとおり、MN(Master Node)となる基地局装置10Aと、SN(Secondary Node)となる基地局装置10Bが備えられる。基地局装置10Aと基地局装置10Bはそれぞれコアネットワークに接続される。ユーザ端末20は基地局装置10Aと基地局装置10Bの両方と通信を行う。
【0026】
MNである基地局装置10Aにより提供されるセルグループをMCG(Master Cell Group)と呼び、SNである基地局装置10Bにより提供されるセルグループをSCG(Secondary Cell Group)と呼ぶ。実施例1~実施例10で後述する動作は、
図1と
図2のいずれの構成で行ってもよい。
【0027】
本実施の形態における無線通信システムでは、前述したLBTが実行される。基地局装置10あるいはユーザ端末20は、LBT結果がアイドルである場合にCOを獲得し、送信を行い、LBT結果がビジーである場合(LBT-busy)に、送信を行わない。
【0028】
本実施の形態における無線通信システムは、アンライセンスCC及びライセンスCCを用いるキャリアアグリゲーション(CA)の動作を行ってもよいし、アンライセンスCC及びライセンスCCを用いるデュアルコネクティビティ(DC)の動作を行ってもよいし、アンライセンスCCのみを用いるスタンドアローン(SA)の動作を行ってもよい。CA、DC、又はSAは、NR及びLTEのいずれか1つのシステムによって行われてもよい。DCは、NR、LTE、及び他のシステムの少なくとも2つによって行われてもよい。
【0029】
ユーザ端末20は、基地局装置10からの送信バーストを検出するための、PDCCH又はグループ共通PDCCH(group common(GC)-PDCCH)内の信号(例えば、Demodulation Reference Signal(DMRS)などのReference Signal(RS))の存在を想定してもよい。
【0030】
基地局装置10は、基地局装置契機のCO開始時に、CO開始を通知する特定DMRSを含む特定PDCCH(PDCCH又はGC-PDCCH)を送信してもよい。特定PDCCH及び特定DMRSの少なくとも1つは、CO開始通知信号と呼ばれてもよい。基地局装置10は、例えば、CO開始通知信号を1以上のユーザ端末20へ送信し、ユーザ端末20は、特定DMRSを検出した場合、COを認識することができる。
【0031】
(基本的な動作例)
図3は、本実施の形態における無線通信システムの基本的な動作例を示している。
図3に示す動作は、基本的に、後述する実施例1~10においても実行されるものである。
【0032】
図3に示すように、S101において、基地局装置10はRRCメッセージをユーザ端末20に送信し、ユーザ端末20は当該RRCメッセージを受信する。このRRCメッセージには、サービングセル毎のSlotFormatCombinationsPerCell情報要素が含まれる。S101において、基地局装置10からユーザ端末20に対して、DCI Format 2_0をモニタするためのRNTI値(SFI-RNTIと呼ぶ)が通知されてもよい。
【0033】
図4は、非特許文献1に記載のSlotFormatCombinationsPerCellを示す。本実施の形態では、非特許文献1に記載のSlotFormatCombinationsPerCellが使用されてもよいし、非特許文献1に記載のSlotFormatCombinationsPerCellから修正されたSlotFormatCombinationsPerCellが使用されてもよい。
【0034】
1つのSlotFormatCombinationsPerCellには、ユーザ端末20に設定されるあるサービングセルについて、1つ以上のSlotFormatCombinationと、SlotFormatCombinationIDのDCI Format 2_0におけるビット位置(positionInDCI)が含まれる。
【0035】
1つのSlotFormatCombinationには、SlotFormatCombinationIDと、slotFormatsが含まれる。slotFormatsは、非特許文献2におけるTable 11.1.1-1に記載のフォーマット番号(0から255のいずれかの番号)を、スロット数分だけ並べた情報である。なお、フォーマット番号をフォーマットインデックスと呼んでもよい。このスロット数は、ユーザ端末20がDCI Format 2_0をモニタする周期に相当する値であってもよい。
【0036】
なお、本実施の形態では、非特許文献2におけるTable 11.1.1-1がそのまま使用されてもよいし、これから修正されたテーブルが使用されてもよい。
【0037】
S101において、ユーザ端末20は、サービングセル毎のSlotFormatCombinationsPerCellを受信することで、サービングセル毎に、SlotFormatCombinationIDとスロットフォーマットとの対応情報を取得する。取得した対応情報は、ユーザ端末20が持つメモリ等の記憶装置に格納される。
【0038】
図3のS102において、基地局装置10はDCI Format 2_0をPDCCH(GC-PDCCHでもよい)でユーザ端末20に送信し、ユーザ端末20は当該DCI Format 2_0を受信する。
【0039】
本実施の形態におけるDCI Format 2_0として、非特許文献2及び非特許文献3に記載されたDCI Format 2_0を使用してもよいし、非特許文献2及び非特許文献3に記載されたDCI Format 2_0から修正されたDCI Format 2_0を使用してもよい。
【0040】
DCI Format 2_0には、サービングセル毎にRRCメッセージで通知されたビット位置に、該当サービングセルに対するSlotFormatCombinationID(SFI-indexと呼んでもよい)が格納されている。また、実施例10においては、DCI Format 2_0により、CO周波数ドメイン構造が指示される。
【0041】
ユーザ端末20は、あるサービングセルに対応するビット位置におけるSlotFormatCombinationIDを読むことで、当該サービングセルにおけるslotFormatsを把握できる。なお、以降の説明において、サービングセルに言及しない場合には、あるサービングセルにおける動作であると想定してよい。
【0042】
例えば、ユーザ端末20が、スロット1の先頭部分でDCI Format 2_0を受信し、SlotFormatCombinationID=2を読み出したとする。ユーザ端末20は、RRCでの設定に基づき、SlotFormatCombinationID=2が{0,1,0,1}であることを把握すると、ユーザ端末20は、スロット1のフォーマットがフォーマット0、スロット2のフォーマットがフォーマット1、スロット3のフォーマットがフォーマット0、スロット4のフォーマットがフォーマット1であることを把握できる。
【0043】
本実施の形態では、DCI Format 2_0を用いることで、基地局装置10からユーザ端末20に対し、時間ドメインにおいてスロットがCOT内であるか否かが通知される。スロットがCOT内であるか否かを、CO時間ドメイン構造と呼んでもよい。更に、DCI Format 2_0を用いることで、基地局装置10からユーザ端末20に対し、CO周波数ドメイン構造が通知される。
【0044】
なお、本明細書において、「通知」を「指示」と言い換えることもできる。また、「通知する(通知)」に対応する英語がindicate(indication)であってもよい。
【0045】
図5は、スロットがCOT内であるか否かを通知(indicate)する方法の一例を示している。
図5に示す例では、DCI Format 2_0により通知されるSlotFormatCombinationIDが示すslotFormatsの長さ(スロット数)の変化でCOTの終了タイミングを通知する。
【0046】
具体的には、
図5に示すように、最初とその次のDCI Format 2_0により通知されるSlotFormatCombinationIDが示すslotFormatsの長さは4であるのに対し、3番目のDCI Format 2_0により通知されるSlotFormatCombinationIDが示すslotFormatsの長さは3である。ユーザ端末20は、slotFormatsの長さが、4から3に変化したことを把握し、3番目のDCI Format 2_0により通知されるSlotFormatCombinationIDが示すslotFormatsにおける最後のスロットがCOTの終了であると判断する。
【0047】
以下、スロットがCOT内であるか否かの動的な情報を、ユーザ端末20が基地局装置10からより適切に受信することを可能とする技術として、実施例1~実施例9を説明する。また、
図5の技術、及び、実施例1~実施例9のいずれにも組み合わせ可能な実施例として実施例10を説明する。実施例10は、CO周波数ドメイン構造を、ユーザ端末20が基地局装置10から適切に受信することを可能とする技術の実施例である。なお、実施例1~実施例9は実施例10と組み合わせて実施可能であるから、実施例1~実施例9はいずれも本発明の実施例に相当する。
【0048】
実施例1~実施例10のうちの任意の複数の実施例は、矛盾が生じない限り、組み合わせて実施することが可能である。
【0049】
(実施例1)
まず、実施例1を説明する。実施例1では、非特許文献2のTable11.1.1-1(又はこれを修正したもの)における特定のフォーマット番号を用いることで、スロットがCOT外であることを通知する。以下、具体例として実施例1-1、実施例1-2を説明する。
【0050】
<実施例1-1>
特定のフォーマット番号として、例えば、
図6(Table11.1.1-1からの抜粋)に示す255を使用する。
【0051】
<実施例1-2>
特定のフォーマット番号として、例えば、
図7(Table11.1.1-1からの抜粋を修正したもの)に示す56~254(リザーブされている番号)のうちのいずれかの番号を使用する。
図7は一例として、254を使用する場合を示している。
【0052】
<実施例1-1、1-2に共通の動作>
実施例1-1、1-2に共通の動作を
図3、
図8を参照して説明する。ここでは、特定のフォーマット番号として253を使用する、他の特定のフォーマット番号であっても同様の動作である。
【0053】
図3のS101において、ユーザ端末20に、フォーマット番号=253を有するslotFormats(slotFormatCombinationID=2とする)を含むslotFormatCombinationsが設定される。
【0054】
図3のS102において、例えば、ユーザ端末20は、
図8にA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(slotFormatCombinationID=2以外を指定するもの)を受信した後、slotFormatCombinationID=2を指定するDCI Format 2_0を受信する。
【0055】
slotFormatCombinationID=2のslotFormatsは、例えば、{0,0,0,253}である。これにより、ユーザ端末20は、これら4つのスロットのうち、最後のスロットがCOT外であると判断する。また、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0で指定されたslotFormatsにおいて、特定のフォーマット番号以外のフォーマット番号のスロットはCOT内であると判断してもよい。
【0056】
<COT内、COT外動作の例>
ここで、実施例1~10に共通の動作として、ユーザ端末20におけるCOT内動作、COT外動作の例を説明する。
【0057】
例えば、ユーザ端末20は、スロットがCOT内であると判断すると、当該スロットにおいて通常のPDCCHモニタリングを行い、スロットがCOT外であると判断すると、当該スロットにおいて、通常の場合よりも高頻度でPDCCHモニタリングを行う。COT外では、スロットの途中でPDCCH送信が行われる可能性があるため、高頻度でPDCCHモニタリングを行うことで、それを把握する。
【0058】
具体的なPDCCHモニタリング動作の切替方法としては、例えば、予めRRCで複数の異なるSearch space configurationをユーザ端末20に設定しておき、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0によりCOTの内か外かを判断し、COTの内か外かで各configurationをon/off(activate/deactivate)する。
【0059】
また、例えば、ユーザ端末20は、COT外のスロットで2ステップPDCCHデコーディング(DMRSでPDCCH送信の存在を把握してからPDCCHブラインドデコーディング)を行い、COT内でPDCCHブラインドデコーディングのみを行う。
【0060】
また、例えば、UL送信を行うユーザ端末20は、COT内で短期間のLBTを行い、COT外でカテゴリ4のLBTを行う。
【0061】
実施例1により、仕様書をほとんど変更することなく、ユーザ端末20は、スロットがCOT外か否かを判断することができる。
【0062】
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。基地局装置10は、DCI format 2_0を送信する際に、DCI format 2_0にCRC(Cyclic Redundancy Check)を付加し、当該CRCをRNTIでマスク(スクランブリング)する。
【0063】
ユーザ端末20は、当該RNTIでアンマスクしたCRCで検査を行うことでDCI format 2_0を検出(デコード)する。実施例2では、RNTIの相違により、DCI format 2_0により指示されるslotFormatsにおけるスロットがCOTの終わりか否かを通知する。
【0064】
より具体的には、ユーザ端末20は、通常のRNTI(例:非特許文献1に記載のSlotFormatIndicatorで通知されるSFI-RNTI)でデコードできたDCI format 2_0により指示されるslotFormatsのスロットは基地局装置10のCOT内にあると判断する。
【0065】
また、ユーザ端末20は、通常のRNTIとは異なるRNTI(ここではnew RNTIと呼ぶ)でデコードできたDCI Format 2_0に基づき、スロットがCOTの終わりであると判断する。
【0066】
new RNTIは、SFI-RNTIと同様にRRCメッセージ(例:SlotFormatIndicator)で基地局装置10からユーザ端末20に設定されてもよいし、RRCメッセージ以外の信号(例:MAC CE)で基地局装置10からユーザ端末20に設定されてもよいし、仕様書で予め固定のものとして規定されてもよい。
【0067】
ユーザ端末20が、COTの終わりのスロットを判断する方法の例として、下記の実施例2-1、実施例2-2、実施例2-3がある。
【0068】
<実施例2-1>
実施例2-1では、ユーザ端末20は、new RNTIでスクランブルされたCRCが付されたDCI FORMAT 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0で指定されたslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0069】
具体例を
図3、
図9を参照して説明する。
図3のS101において、ユーザ端末20に、slotFormatCombinationsが設定されるとともに、SFI-RNTIとnew RNTIが設定される。
【0070】
図3のS102において、例えば、ユーザ端末20は、
図9にA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(SFI-RNTIでデコード成功)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0071】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、new RNTIによりDCI Format 2_0を検出する。当該DCI Format 2_0のslotFormatsは例えば{0,1,1}であり、ユーザ端末20は、最後(3番目)のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0072】
<実施例2-2>
実施例2-2では、ユーザ端末20は、new RNTIでスクランブルされたCRCが付されたDCI Format 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0(SFI-RNTIで検出したもの)で指定されるslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0073】
実施例2-1との相違部分を示す具体例を
図10を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図10のA~Cで示す3回のDCI Format 2_0(SFI-RNTIでデコード成功)を検出する。ユーザ端末20は、これら3回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0074】
3回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、new RNTIによりDCI Format 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0で指定されたslotFormatsにおける最後のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0075】
<実施例2-3>
実施例2-3は、実施例1と実施例2の組み合わせに相当する。実施例2-3では、ユーザ端末20は、new RNTIでスクランブルされたCRCが付されたDCI Format 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの最後のスロットにおけるフォーマット番号が実施例1で説明した特定のスロット番号である場合に、当該最後のスロットをCOT外であると判断する。
【0076】
実施例2-1との相違部分を示す具体例を
図11を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図11のA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(SFI-RNTIでデコード成功)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0077】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、new RNTIによりDCI Format 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0の最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号であるか否かを判断する。当該DCI Format 2_0の最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号である場合、ユーザ端末20は、当該最後のスロットがCOT外であると判断する。
【0078】
実施例2により、少ない仕様書の変更で、ユーザ端末20は適切にCOT内外を判断できる。この効果は、実施例3~6でも同様である。
【0079】
(実施例3)
次に、実施例3を説明する。基地局装置10は、あるaggregation levelに対応する数のCCEにDCI format 2_0をマッピングして送信する。ユーザ端末20は、当該aggregation levelを想定してデコード処理を行うことで当該DCI format 2_0をデコードできる。
【0080】
また、基地局装置10は、あるSearch space(モニタすべきリソース領域、周期等)にDCI format 2_0をマッピングして送信する。ユーザ端末20は、当該Search spaceにおけるリソースに対するデコード処理を行うことで当該DCI format 2_0をデコードできる。
【0081】
実施例3では、aggregation level又はSearch space(aggregation level/Search space)の相違により、DCI format 2_0により指示されるslotFormatsにおけるスロットがCOTの終わりか否かを通知する。
【0082】
より具体的には、ユーザ端末20は、特定のggregation level/Search space以外のaggregation level/Search space(通常のaggregation level/Search spaceと呼ぶ)でデコードできたDCI format 2_0により指示されるslotFormatsのスロットは基地局装置10のCOT内にあると判断する。
【0083】
また、ユーザ端末20は、特定のaggregation level/Search spaceでデコードできたDCI format 2_0に基づき、スロットがCOTの終わりであると判断する。
【0084】
特定のaggregation level/Search spaceは、RRCメッセージで基地局装置10からユーザ端末20に設定されてもよいし、RRCメッセージ以外の信号(例:MAC CE)で基地局装置10からユーザ端末20に設定されてもよいし、仕様書で予め固定のものとして規定されてもよい。
【0085】
ユーザ端末20が、COTの終わりのスロットを判断する方法の例として、下記の実施例3-1、実施例3-2、実施例3-3がある。以下で使用する
図12~
図14は、実施例4~6でも共通に使用される。
【0086】
<実施例3-1>
実施例3-1では、ユーザ端末20は、特定のaggregation level/Search spaceでDCI FORMAT 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0で指定されたslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0087】
具体例を
図3、
図12(3-1)を参照して説明する。
図3のS101において、ユーザ端末20に、slotFormatCombinationsが設定される。
【0088】
図3のS102において、例えば、ユーザ端末20は、
図12にA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(通常のaggregation level/Search spaceでデコード成功)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0089】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、特定のaggregation level/Search spaceによりDCI Format 2_0を検出する。当該DCI Format 2_0のslotFormatsは例えば{0,1,1}であり、ユーザ端末20は、最後(3番目)のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0090】
<実施例3-2>
実施例3-2では、ユーザ端末20は、特定のaggregation level/Search spaceでDCI Format 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0(通常のaggregation level/Search spaceで検出したもの)で指定されるslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0091】
実施例3-1との相違部分を示す具体例を
図13(3-2)を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図13のA~Cで示す3回のDCI Format 2_0(通常のaggregation level/Search spaceでデコード成功)を検出する。ユーザ端末20は、これら3回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0092】
3回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、特定のaggregation level/Search spaceによりDCI Format 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0で指定されたslotFormatsにおける最後のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0093】
<実施例3-3>
実施例3-3は、実施例1と実施例3の組み合わせに相当する。実施例3-3では、ユーザ端末20は、特定のaggregation level/Search spaceでDCI Format 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの最後のスロットにおけるフォーマット番号が実施例1で説明した特定のスロット番号である場合に、当該最後のスロットをCOT外であると判断する。
【0094】
実施例3-1との相違部分を示す具体例を
図14(3-3)を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図14のA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(通常のaggregation level/Search spaceでデコード成功)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0095】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、特定のaggregation level/Search spaceでDCI Format 2_0を検出すると、当該DCI Format 2_0の最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号であるか否かを判断する。当該DCI Format 2_0の最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号である場合、ユーザ端末20は、当該最後のスロットがCOT外であると判断する。
【0096】
(実施例4)
次に、実施例4を説明する。前述したように、基地局装置10は、DCI Format 2_0におけるサービングセル毎のビット位置にあるSlotFormatCombinationIDにより、サービングセル毎のslotFormatsをユーザ端末20に通知することができる。
【0097】
実施例4では、サービングセルの相違により、DCI format 2_0により指示されるslotFormatsにおけるスロットがCOTの終わりか否かを通知する。
【0098】
より具体的には、ユーザ端末20は、DCI format 2_0により、特定のサービングセル以外のサービングセルに対して指定されるslotFormatsのスロットは基地局装置10のCOT内にあると判断する。
【0099】
また、ユーザ端末20は、DCI format 2_0により、特定のサービングセルに対して指定されるslotFormatsに基づき、スロットがCOTの終わりであると判断する。
【0100】
特定のサービングセルは、RRCメッセージで基地局装置10からユーザ端末20に設定されてもよいし、RRCメッセージ以外の信号(例:MAC CE)で基地局装置10からユーザ端末20に設定されてもよい。また、特定のサービングセルは、仕様書で予め固定のもの(例:SpCell)として規定されてもよい。
【0101】
ユーザ端末20が、COTの終わりのスロットを判断する方法の例として、下記の実施例4-1、実施例4-2、実施例4-3がある。なお、実施例4-1、実施例4-2、実施例4-3における各サービングセルは、NR-Uサービングセルであってもよい。また、特定のサービングセル以外のサービングセルを通常のサービングセルと呼ぶ。
【0102】
<実施例4-1>
実施例4-1では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定のサービングセルに対してslotFormatsが指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0で指定されたslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0103】
具体例を
図3、
図12(4-1)を参照して説明する。
図3のS101において、ユーザ端末20に、slotFormatCombinations等が設定される。
【0104】
図3のS102において、例えば、ユーザ端末20は、
図12にA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(通常のサービングセルにおけるslotFormatsを指定するもの)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0105】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定のサービングセルに対してslotFormatsが指定されていることを検出する。当該DCI Format 2_0のslotFormatsは例えば{0,1,1}であり、ユーザ端末20は、最後(3番目)のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0106】
<実施例4-2>
実施例4-2では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定のサービングセルに対してslotFormatsが指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0(通常のサービングセルのslotFormatsを指定)で指定されるslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0107】
実施例4-1との相違部分の具体例を
図13(4-2)を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図13のA~Cで示す3回のDCI Format 2_0(通常のサービングセルのslotFormatsを指定)を検出する。ユーザ端末20は、これら3回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0108】
3回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定のサービングセルに対してslotFormatsが指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0で指定されたslotFormatsにおける最後のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0109】
<実施例4-3>
実施例4-3は、実施例1と実施例4の組み合わせに相当する。実施例4-3では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定のサービングセルに対してslotFormatsが指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの最後のスロットにおけるフォーマット番号が実施例1で説明した特定のスロット番号である場合に、当該最後のスロットをCOT外であると判断する。
【0110】
実施例4-1との相違部分の具体例を
図14(4-3)を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図14のA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(通常のサービングセルのslotFormatsを指定)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0111】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定のサービングセルに対してslotFormatsが指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0の最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号であるか否かを判断する。当該DCI Format 2_0の最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号である場合、ユーザ端末20は、当該最後のスロットがCOT外であると判断する。
【0112】
(実施例5)
次に、実施例5を説明する。前述したように、基地局装置10は、DCI Format 2_0におけるサービングセル毎のビット位置にあるSlotFormatCombinationIDにより、サービングセル毎のslotFormatsをユーザ端末20に通知することができる。DCI Format 2_0におけるSlotFormatCombinationIDを格納する場所をSFI-indexフィールドと呼んでもよい。
【0113】
実施例5では、SlotFormatCombinationIDが格納されるSFI-indexフィールド(ビット位置)の相違により、DCI format 2_0により指示されるslotFormatsにおけるスロットがCOTの終わりか否かを通知する。
【0114】
より具体的には、ユーザ端末20は、DCI format 2_0により、SlotFormatCombinationIDが特定のビット位置("特定のビット位置"とは特定のビット範囲にあることを含む)以外のビット位置で指定されていることを検出すると、当該SlotFormatCombinationIDに対応するslotFormatsのスロットは基地局装置10のCOT内にあると判断する。
【0115】
また、ユーザ端末20は、DCI format 2_0により、SlotFormatCombinationIDが特定のビット位置で指定されていることを検出したことに応じて、COTの終わりを判断する。
【0116】
図15は、実施例5のDCI format 2_0における、SFI-indexフィールドの例を示す。
図15の例では、ユーザ端末20は、SFI-1~SFI-Nで示す範囲のビット位置にSlotFormatCombinationIDが格納されていることを検知すると、ユーザ端末20は、当該SlotFormatCombinationIDのslotFormatsが該当のサービングセル(例;SFI-1であればサービングセル1)で実行されることを認識するとともに、当該slotFormatsの各スロットはCOT内であると判断する。
【0117】
また、ユーザ端末20は、SFI-N+1~SFI-N+Mで示す範囲のビット位置にSlotFormatCombinationIDが格納されていることを検知すると、ユーザ端末20は、当該SlotFormatCombinationIDのslotFormatsは後述する実施例5-1~5-3で説明する意味を持つものであることを認識する。
【0118】
なお、通常のビット位置1~Nでサービングセル1~NのslotFormatsを指定する場合、N+kのビット位置は、実施例5-1~5-3で説明する意味を持つ特定のビット位置であるとともに、N+kをNで割った余り(mod N)であるkが、サービングセルkを意味し、ユーザ端末20は、サービングセルkに対して特定のビット位置が指定されたと認識してもよい。
【0119】
ユーザ端末20が、COTの終わりのスロットを判断する方法の例として、下記の実施例5-1、実施例5-2、実施例5-3がある。なお、特定のビット位置以外のビット位置を通常のビット位置と呼ぶ。
【0120】
<実施例5-1>
実施例5-1では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、SlotFormatCombinationIDが特定のビット位置で指定されていることを検出すると、当該特定のビット位置で指定されたslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0121】
具体例を
図3、
図12(5-1)を参照して説明する。
図3のS101において、ユーザ端末20に、slotFormatCombinations等が設定される。
【0122】
図3のS102において、例えば、ユーザ端末20は、
図12にA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(通常のビット位置でslotFormatsを指定するもの)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0123】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定のビット位置でslotFormatsが指定されていることを検出する。当該slotFormatsは例えば{0,1,1}であり、ユーザ端末20は、最後(3番目)のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0124】
<実施例5-2>
実施例5-2では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、SlotFormatCombinationIDが特定のビット位置で指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0(通常のビット位置でslotFormatsを指定)で指定されるslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0125】
実施例5-1との相違部分の具体例を
図13(5-2)を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図13のA~Cで示す3回のDCI Format 2_0(通常のビット位置でslotFormatsを指定)を検出する。ユーザ端末20は、これら3回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0126】
3回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、SlotFormatCombinationIDが特定のビット位置で指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0で指定されたslotFormatsにおける最後のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0127】
<実施例5-3>
実施例5-3は、実施例1と実施例5の組み合わせに相当する。実施例5-3では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、SlotFormatCombinationIDが特定のビット位置で指定されていることを検出すると、当該特定のビット位置で指定されるslotFormatsの最後のスロットにおけるフォーマット番号が実施例1で説明した特定のスロット番号である場合に、当該最後のスロットをCOT外であると判断する。
【0128】
実施例5-1との相違部分の具体例を
図14(5-3)を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図14のA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(通常のビット位置でslotFormatsを指定)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0129】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定のビット位置でslotFormatsが指定されていることを検出すると、当該slotFormatsの最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号であるか否かを判断する。当該slotFormatsの最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号である場合、ユーザ端末20は、当該最後のスロットがCOT外であると判断する。
【0130】
(実施例6)
次に、実施例6を説明する。前述したように、基地局装置10は、DCI Format 2_0におけるサービングセル毎のビット位置にあるSlotFormatCombinationIDにより、サービングセル毎のslotFormatsをユーザ端末20に通知することができる。DCI Format 2_0におけるSlotFormatCombinationIDを格納する場所をSFI-indexフィールドと呼んでもよい。
【0131】
実施例6では、DCI Format 2_0におけるSFI-indexフィールドに格納されるSlotFormatCombinationIDの値(ここでは「SFI-indexフィールド値」と呼ぶ)の相違により、DCI format 2_0により指示されるslotFormatsにおけるスロットがCOTの終わりか否かを通知する。
【0132】
より具体的には、ユーザ端末20は、DCI format 2_0により、特定の範囲以外の範囲(通常の範囲と呼ぶ)にあるSFI-indexフィールド値が指定されていることを検出すると、当該指定に係るslotFormatsのスロットは基地局装置10のCOT内にあると判断する。
【0133】
また、ユーザ端末20は、DCI format 2_0により、特定の範囲にあるSFI-indexフィールド値が指定されていることを検出したことに応じて、COTの終わりを判断する。なお、例えば、SlotFormatCombinationIDのMSBで特定の範囲か否かを識別してもよい。
【0134】
例えば、ユーザ端末20は、SFI-indexフィールド値として、0~127の範囲の値が指定された場合、通常の範囲の値であると判断し、SFI-indexフィールド値として、128~255の範囲の値が指定された場合、特定の範囲の値であると判断する。
【0135】
また、ユーザ端末20は、128~255の範囲の値が指定された場合に、それを128で割った余りの値が、slotFormatsを指定する値(つまり、SlotFormatCombinationID)であると判断してもよい。
【0136】
ユーザ端末20が、COTの終わりのスロットを判断する方法の例として、下記の実施例6-1、実施例6-2、実施例6-3がある。
【0137】
<実施例6-1>
実施例6-1では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定の範囲にあるSFI-indexフィールド値が指定されていることを検出すると、当該SFI-indexフィールド値で指定されたslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0138】
具体例を
図3、
図12(6-1)を参照して説明する。
図3のS101において、ユーザ端末20に、slotFormatCombinations等が設定される。
【0139】
図3のS102において、例えば、ユーザ端末20は、
図12にA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(通常の範囲にあるSFI-indexフィールド値を指定するもの)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0140】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定の範囲にあるSFI-indexフィールド値が指定されていることを検出する。当該SFI-indexフィールド値で指定されるslotFormatsは例えば{0,1,1}であり、ユーザ端末20は、最後(3番目)のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0141】
<実施例6-2>
実施例6-2では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定の範囲にあるSFI-indexフィールド値が指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0(通常の範囲にあるSFI-indexフィールド値を指定)で指定されるslotFormatsの最後のスロットがCOTの終わりであると判断する。
【0142】
実施例6-1との相違部分の具体例を
図13(6-2)を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図13のA~Cで示す3回のDCI Format 2_0(通常の範囲にあるSFI-indexフィールド値を指定)を検出する。ユーザ端末20は、これら3回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0143】
3回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定の範囲にあるSFI-indexフィールド値が指定されていることを検出すると、当該DCI Format 2_0の前の最後のDCI Format 2_0で指定されたslotFormatsにおける最後のスロットがCOTの最後であると判断する。
【0144】
<実施例6-3>
実施例6-3は、実施例1と実施例6の組み合わせに相当する。実施例6-3では、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定の範囲にあるSFI-indexフィールド値が指定されていることを検出すると、当該SFI-indexフィールド値で指定されるslotFormatsの最後のスロットにおけるフォーマット番号が実施例1で説明した特定のスロット番号である場合に、当該最後のスロットをCOT外であると判断する。
【0145】
実施例6-1との相違部分の具体例を
図14(6-3)を参照して説明する。ユーザ端末20は、
図14のA~Dで示す4回のDCI Format 2_0(通常の範囲にあるSFI-indexフィールド値を指定)を検出する。ユーザ端末20は、これら4回のDCI Format 2_0で指定されるslotFormatsの各スロットはCOT内にあると判断する。
【0146】
4回のDCI Format 2_0の後、ユーザ端末20は、DCI Format 2_0により、特定の範囲にあるSFI-indexフィールド値が指定されていることを検出すると、当該SFI-indexフィールド値で指定されるslotFormatsの最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号であるか否かを判断する。当該slotFormatsの最後のスロットのフォーマット番号が特定のフォーマット番号である場合、ユーザ端末20は、当該最後のスロットがCOT外であると判断する。
【0147】
(実施例7)
次に、実施例7を説明する。実施例7は、実施例1~6、8、9、10のいずれにも適用することができる。
【0148】
実施例7では、DCI Format 2_0により、SFI-indexフィールドに代えて、あるいは、SFI-indexフィールドに加えて、下記のブロック番号で識別される1以上のブロックが送信される。つまり、DCI Format 2_0の中に下記のブロック番号で識別される1以上のブロックが含まれる。
【0149】
-ブロック番号1、ブロック番号2、...、ブロック番号N
各ブロックの開始ビット位置は、例えば、RRCメッセージ(例:positioninDCI)により基地局装置10からユーザ端末20に通知される。各ブロックのビット位置は、例えば、サービングセルに対応する。ただし、各ブロックのビット位置がサービングセルとは関係のない位置であってもよい。
【0150】
各ブロックの内容は、RRC等の上位レイヤシグナリングで基地局装置10からユーザ端末20に通知される。各ブロックには、例えば下記の情報が含まれる。下記の情報の全部が含まれていなくてもよい。下記のうちのいずれか1つが含まれることとしてもよい。
【0151】
-SlotFormatIndicator(非特許文献1に開示されたSlotFormatIndicatorと同じであってもよいし、修正されたものであってもよい);
-COT関連情報(例:COTの中か外かを示す情報、COT終了タイミング/残存時間を示す情報等);
-サブバンドの情報。
【0152】
サブバンド(LBT帯域幅)の情報には、例えば、1以上のサブバンドそれぞれの周波数幅を示す情報と、それぞれに対応するIDが含まれる。そして、例えば、基地局装置10において、あるサブバンドを対象とするLBTがOKになり、そのサブバンドでのCOTを獲得した場合に、基地局装置10は、そのサブバンドを示すIDを含むDCI Format 2_0(例えば実施例1~6のいずれかのDCI Format 2_0)をユーザ端末20に送信する。これにより、ユーザ端末20は、サブバンド単位で、スロットがCOT内にあるか否かを判断できる。
【0153】
また、上記サブバンドの情報が、サブバンド毎のLBTのOK/NGを示すビットマップであってもよい。例えば、アクティブなBWPの帯域幅が100MHzであるとし、基地局装置10がLBTを行うサブバンドの帯域幅の単位が20MHzであるとする。また、周波数の低い側から、100MHz内に、20MHz毎に、サブバンド1、サブバンド2、サブバンド3、サブバンド4、サブバンド5が配置されているとする。このとき、例えば、ビットマップが(0,0,1,1,1)であるとすると、これは、サブバンド1のLBTはNG、サブバンド2のLBTはNG、サブバンド3のLBTはOK、サブバンド4のLBTはOK、サブバンド5のLBTはOKであることを示す。
【0154】
上記ビットマップで示されるLBT結果は、例えば、DCI Format 2_0に通知されるSFI-index値で指示されるslotFormatsの長さ(スロット数)分だけ有効である。
【0155】
(実施例8)
次に、実施例8を説明する。実施例8は、実施例1~7、9、10のいずれにも適用することができる。
【0156】
LBTには、FBE(frame based equipment)とLBE(load based equipment)の2種類がある。
【0157】
図16に「FBE」として例示されているように、FBEでは、固定のタイミング(周期)でLBTが実行される。すなわち、FBEでは、COT開始タイミングとCOT終了タイミングとCOT時間長は常に固定である。
【0158】
また、
図16に「LBE」として例示されているように、LBEでは、LBTが任意のタイミングで行われる。すなわち、LBEでは、COT開始タイミングとCOT終了タイミングとCOT時間長はいずれも時間とともに変化し得る。
【0159】
基地局装置10のLBTとしてFBEが実行される場合、COTのCOT開始タイミングとCOT終了タイミングとCOT時間長が固定であるため、実施例1~6で説明したようなCO時間ドメイン構造の通知を行わないこととしてもよい。基地局装置10のLBTとしてLBEが実行される場合には、実施例1~6で説明したようなCO時間ドメイン構造の通知が実行される。
【0160】
そこで、実施例8では、基地局装置10がFBEを行う場合、基地局装置10は、上位レイヤシグナリング(SIB又はRRC,又は、SIB及びRRC)でCO時間ドメイン構造(例:COT開始タイミング、COT終了タイミング、COT時間長)をユーザ端末20に通知する。この場合、ユーザ端末20は、実施例1~6で説明したような動的なCO時間ドメイン構造の通知がなされないことを想定し、上位レイヤシグナリングで通知されたCO時間ドメイン構造を用いることで、スロットがCOT内か否かを判断することができる。なお、基地局装置10はユーザ端末20に対し、CO時間ドメイン構造に代えて、LBTの開始タイミング、実行周期、及び時間長を通知することとしてもよい。また、動的なCO時間ドメイン構造の通知がなされない場合において、実施例10で説明するCO周波数ドメイン構造の通知が行われることとしてもよい。
【0161】
上記の動作例を
図17に示す。
図17のS201において、ユーザ端末20は基地局装置10から上位レイヤシグナリングによりCO時間ドメイン構造を受信する。S202において、ユーザ端末20は、固定のCO時間ドメイン構造を想定して、スロットがCOT内か外かを判断する。
【0162】
なお、ユーザ端末20は、上記の設定がなされた場合に、基地局装置10においてFBE動作がなされると判断し、上記の設定がなされない場合に、基地局装置10においてLBE動作がなされると判断してもよい。
【0163】
また、基地局装置20がLBT種別(FBE又はLBE)をユーザ端末20に対してexplicitに上位レイヤシグナリング(SIB又はRRC,又は、SIB及びRRC)で通知してもよい。
【0164】
実施例8により、LBT種別に応じた効率的な動作が可能となる。
【0165】
(実施例9)
次に、実施例9を説明する。実施例9は、実施例1~8、10のいずれにも適用することができる。
【0166】
図18に示すように、LBT実行前のUL grantによりスケジュールされたULリソースあるいはConfigured grantによるULリソースが、基地局装置10により新たに獲得されたCOT内に入る場合がある。
【0167】
図18のAに示すように、ユーザ端末20は、COT外であれば、例えば事前の設定に従ってカテゴリ4のLBTを行ってUL送信を行う。また、COT内でスケジュールされたUL送信であれば、LBTを実施しないことも可能である。
【0168】
しかし、B、Cに示すULリソースのスケジュール/設定時において、カテゴリ4のLBTを行うことが指定されていた場合、ユーザ端末20は、COT内なので簡易なLBT(カテゴリ1、2等)を行ってよいのか、カテゴリ4を行うべきなのか不明である。
【0169】
そこで、実施例8では、これまでに説明したDCI Format 2_0(例えば
図18のDLで通知されるDCI Format 2_0)の中にULのLBT情報を含める。当該LBT情報は、実施例7で説明したブロックに含まれてもよい。
【0170】
当該LBT情報は、UL送信のために実施すべきLBTの種別であってもよいし、DLからULへの切り替えのためギャップ時間長(UL送信から別のUL送信までのギャップ時間長でもよい)であってもよい。ユーザ端末20は、ギャップ時間長に基づき、実施すべきLBTを判断できる。
【0171】
また、
図18に示すB,CのようなUL送信のために実施すべきLBTの種別(あるいはギャップ時間長)が上位レイヤシグナリング(SIBあるいはRRC)により基地局装置10からユーザ端末20に通知されてもよい。この場合、DCI Format 2_0による動的なLBT情報の通知を行わなくても、ユーザ端末20は適切にLBTを実行できる。
【0172】
(実施例10)
次に、実施例10を説明する。実施例10では、実施例1~9で説明したCO時間ドメイン構造をユーザ端末20に通知するDCI Format 2_0の中に、CO時間ドメイン構造を示す情報に加えてCO周波数ドメイン構造を示す情報が含められる。
【0173】
ただし、DCI Format 2_0の中に、CO時間ドメイン構造を示す情報に加えてCO周波数ドメイン構造を示す情報が含められることは例であり、CO時間ドメイン構造を示す情報が含められずに、CO周波数ドメイン構造を示す情報が含められることとしてもよい。
【0174】
また、CO周波数ドメイン構造を示す情報が含められるDCIがDCI Format 2_0であることも例である。CO周波数ドメイン構造を示す情報が含められるDCIがDCI Format 2_0以外のDCIであってもよい。また、CO周波数ドメイン構造を示す情報が、DCI以外の信号で基地局装置10からユーザ端末20に通知されてもよい。
【0175】
実施例10では、CO周波数ドメイン構造を示す情報はビットマップである。ただし、CO周波数ドメイン構造を示す情報がビットマップであることは一例である。ビットマップ以外の形式でCO周波数ドメイン構造を示す情報がユーザ端末20に通知されてもよい。
【0176】
また、CO周波数ドメイン構造を示す情報に関して、DCI Format 2_0でその情報そのもの(例:ビットマップそのもの)を通知してもよいし、SFI-index(slotFormatCombinationId)と同様に、RRCメッセージ(
図3のS101)で1以上の情報をユーザ端末20に設定しておいて、DCI Format 2_0(
図3のS102)で、特定の情報をIDで通知してもよい。
【0177】
実施例10におけるCO周波数ドメイン構造を示すビットマップは、例えば実施例7で説明したビットマップと同様であってよい。また、当該ビットマップは、実施例7で説明したブロックに含まれてもよい。
【0178】
すなわち、例えば、アクティブなBWPの帯域幅が100MHzであるとし、基地局装置10がLBTを行うサブバンドの帯域幅の単位が20MHzであるとする。また、周波数の低い側から周波数の高い側に向けて、100MHz内に、20MHz毎に、サブバンド1、サブバンド2、サブバンド3、サブバンド4、サブバンド5が配置されているとする。このとき、例えば、ビットマップが(0,0,1,1,1)であるとすると、これは、サブバンド1のLBTはNG、サブバンド2のLBTはNG、サブバンド3のLBTはOK、サブバンド4のLBTはOK、サブバンド5のLBTはOKであることを示す。
【0179】
ところで、例えば
図10のB、Cに示すように、PDCCHのモニタリング間隔が、slotFormats(SlotFormatCombination)の時間長よりも小さい場合がある。このとき、例えばDで示す時間内の各スロットに対し、2つのDCI Format 2_0でスロットフォーマットが指示されることになる。
【0180】
このような状況に対し、非特許文献2には「the UE expects each of the more than one DCI formats 2_0 to indicate a same format for the slot」と規定されている。つまり、非特許文献2の規定に従う場合、ユーザ端末20は、複数DCI Format 2_0のそれぞれが当該スロットに対して同じフォーマットを指定していると想定して動作する。
【0181】
しかし、ユーザ端末20が、あるスロットに対して、複数のDCI Format 2_0でCO周波数ドメイン構造を示す情報(ビットマップ)を受信する場合についての規定はなく、この場合のユーザ端末20の動作を明確化する必要がある。明確化しない場合、ユーザ端末20の想定が定まらずに、適切でない動作をする可能性が考えられる。
【0182】
以下、上記課題を解決する動作例として実施例10-1、実施例10-2、実施例10-3を説明する。
【0183】
以下の動作例の説明では、DCIとしてDCI Format 2_0が使用される。また、例えば実施例3で説明したようなCO時間ドメイン構造を通知する仕組みが適用される。CO時間ドメイン構造を通知する仕組みとして、どの仕組みを使用してもよい。
【0184】
以下の説明において、DCI Format 2_0によりCO周波数ドメイン構造(ビットマップ)を送信する旨の記載は、DCI Format 2_0にビットマップそのものを含めて送信することであってもよいし、DCI Format 2_0にビットマップのIDを含めて送信することであってもよい。後者の場合は、RRCシグナリングで、あるいは事前設定にて、IDとビットマップとの対応情報がユーザ端末20に設定されていることを想定している。また、以下、DCI Format 2_0の送信にはGC-PDCCHが使用されるが、GC-PDCCHではないPDCCH(例:ユーザ端末20宛てのPDCCH)が使用されてもよい。
【0185】
<実施例10-1>
まず、実施例10-1を説明する。実施例10-1では、ユーザ端末20に対して、同一COT内において複数のDCI format 2_0によりCO周波数ドメイン構造(ビットマップ)が基地局装置10から通知される場合、ユーザ端末20は、複数のDCI format 2_0のそれぞれで同じCO周波数ドメイン構造が基地局装置10から通知されると想定する。
【0186】
ただし、COT先頭のGC-PDCCHでは特定のビットマップ(例:全部のビット値が0)を通知してもよい。COT先頭のGC-PDCCHでは、基地局装置10において、LBT結果の反映が間に合わない可能性があるためである。COT先頭のGC-PDCCHで特定のビットマップ(例:全部のビット値が0)を通知してもよい点は、実施例10-2、実施例10-3でも同様である。
【0187】
実施例10-1の動作例を
図19を参照して説明する。
図19(
図20、
図21も同様)では、例えばアクティブなBWPの帯域幅が100MHzであり、図示するとおりの5つのLBT帯域幅(20MHz)のそれぞれで基地局装置10においてLBTが実施されることを想定している。
【0188】
ユーザ端末20は、SFI-RNTIを用いて、基地局装置10から送信されるDCI format 2_0をモニタしている。
【0189】
ユーザ端末20は、Aで示されるslotFormats(COTの先頭スロットから4スロット分のフォーマットを示す)を指示するDCI format 2_0を当該先頭スロットの先頭部分で受信することで、slotFormatsの最初のスロットからCOT内になったと判断する。
【0190】
また、このDCI format 2_0によりCO周波数ドメイン構造を示すビットマップが通知される。図示するビットマップ(0,1,1,1,1)は、(LBT-BW1のLBT=NG,LBT-BW2のLBT=OK,LBT-BW3のLBT=OK,LBT-BW4のLBT=OK,LBT-BW5のLBT=OK)を示す。
【0191】
ビットマップ(0,1,1,1,1)を受信したユーザ端末20は、Aに示すslotFormatsの長さ(4スロット)の期間は(0,1,1,1,1)が適用されると判断するとともに、COT内でその後に受信するDCI format 2_0(B~EのslotFormatsを通知)で通知されるCO周波数ドメイン構造は、Aに示すslotFormatsを通知したDCI format 2_0で通知されるCO周波数ドメイン構造と同じであると想定する。なお、本明細書において、「想定する」を「判断する」と言い換えてもよい。
【0192】
図19の例において、B~EのslotFormatsを通知するDCI format 2_0により通知されるCO周波数ドメイン構造は全て(0,1,1,1,1)である。
【0193】
上記の「想定」に対応して、基地局装置10は、COT内で最初に送信したCO周波数ドメイン構造と同一のCO周波数ドメイン構造を以降も送信する。ただし、基地局装置10の動作は、このような動作に限定されない。
【0194】
また、上記の「想定」に関する動作について、例えば、ユーザ端末20は、COT内において、最初にCO周波数ドメイン構造(0,1,1,1,1)を受信した場合に、その後に受信するCO周波数ドメイン構造を、DCI Format 2_0から読むことなく最初と同じ(0,1,1,1,1)であると判断してもよいし、その後に受信するCO周波数ドメイン構造をDCI Format 2_0から読み、最初と同じ(0,1,1,1,1)でなければエラーが発生したと判断してもよい。
【0195】
CO周波数ドメイン構造として(0,1,1,1,1)を受信したユーザ端末20は、例えば、LBT-BW2~LBT-BW5の帯域でPDCCHのモニタを行う。
【0196】
前述したように、基地局装置10は、COT先頭のPDCCHでは特定のビットマップを通知してもよい。
図19には特定のビットマップの例として(0,0,0,0,0)が示されている。特定のビットマップを受信したユーザ端末20は、LBT-BW1~LBT-BW5の全帯域でPDCCHのモニタを行う。特定のビットマップが通知される場合には、COT内において、その後に、ユーザ端末20が受信したCO周波数ドメイン構造が上述した最初のCO周波数ドメイン構造(
図19の例では、(0,0,0,0,0)の次に受信する(0,1,1,1,1))となり、ユーザ端末20は、その後に受信するCO周波数ドメイン構造(
図19の例では、C~Eとともに通知されるCO周波数ドメイン構造)は最初のCO周波数ドメイン構造と同じであると想定する。
【0197】
ユーザ端末20は、Eで示されるslotFormatsにより、COTの終了を判断する。
【0198】
実施例10-1では、ユーザ端末20は、COT内で、複数DCI Format 2_0により同一のCO周波数ドメイン構造が通知されると想定できるので、処理負荷を低減できる。
【0199】
<実施例10-2>
次に、実施例10-2について説明する。実施例10-2では、COT内で、あるDCI Format 2_0(便宜上、第1DCIと呼ぶ)により通知されたslotFormatsの1以上のスロットのうちのいずれか1以上のスロット(便宜上、重複通知スロットと呼ぶ)に対し、別のDCI Format 2_0(便宜上、第2DCIと呼ぶ。第2DCIは複数でもよい)でフォーマットが通知される場合において、ユーザ端末20は、重複通知スロットに対して、第1DCIで通知されるCO周波数ドメイン構造と同じCO周波数ドメイン構造が第2DCIで通知されると想定する。
【0200】
実施例10-2の動作例を
図20を参照して説明する。ユーザ端末20は、SFI-RNTIを用いて、基地局装置10から送信されるDCI format 2_0をモニタしている。
【0201】
ユーザ端末20は、Aで示されるslotFormats(COTの先頭スロットから4スロット分のフォーマットを示す)を指示するDCI format 2_0を当該先頭スロットの先頭部分で受信することで、slotFormatsの最初のスロットからCOT内になったと判断する。
【0202】
続いて、ユーザ端末20は、Bで示されるslotFormatsを指示するDCI format 2_0を受信する。次に、ユーザ端末20は、Cで示されるslotFormatsを指示するDCI format 2_0を受信する。
【0203】
Bで示されるslotFormatsを指示するDCI format 2_0によりCO周波数ドメイン構造として(0,1,1,1,1)が通知されているので、ユーザ端末20は、Bで示されるslotFormatsのスロット長の期間において、CO周波数ドメイン構造として(0,1,1,1,1)を適用すると判断する。
【0204】
図20に示すように、Bで示されるslotFormatsの6スロットと、Cで示されるslotFormatsの4スロットにおいて、Fで示す2スロットが重複している。すなわち、Fで示す2スロットに対し、ユーザ端末20は、Bで示されるslotFormatsを通知するDCI format 2_0(第1DCIとする)でCO周波数ドメイン構造を通知されるとともに、Cで示されるslotFormatsを通知するDCI format 2_0(第2DCIとする)でCO周波数ドメイン構造を通知される。
【0205】
実施例10-2では、ユーザ端末20は、第2DCIで通知されるCO周波数ドメイン構造は、第1DCIで通知されるCO周波数ドメイン構造と同じであると想定する。
【0206】
上記の「想定」に対応して、基地局装置10は、第1DCIで通知したCO周波数ドメイン構造と同一のCO周波数ドメイン構造を第2DCIで通知する。ただし、基地局装置10の動作は、このような動作に限定されない。
【0207】
また、上記の「想定」に関する動作について、例えば、ユーザ端末20は、第1DCIでCO周波数ドメイン構造(0,1,1,1,1)を受信した場合に、第2DCIからCO周波数ドメイン構造を読むことなく、第2DCIにより第1DCIと同じ(0,1,1,1,1)が通知されていると判断してもよいし、CO周波数ドメイン構造を第2DCIから読み、第1DCIと同じ(0,1,1,1,1)でなければエラーが発生したと判断してもよい。
【0208】
図20の例において、ユーザ端末20は、Cで示すslotFormatsの最後のスロットの次のスロットの先頭で、Dで示すslotFormatsを通知するDCI format 2_0(第3DCIと呼ぶ)を受信する。Dで示すslotFormatsにおけるいずれのスロットにおいても、他のDCI format 2_0によるフォーマット通知はされていないので、ユーザ端末20は、第3DCIにより、その前に受信しているDCI format 2_0で通知されたCO周波数ドメイン構造とは異なるCO周波数ドメイン構造が通知され得ると判断し、第3DCIのCO周波数ドメイン構造を読んで、当該CO周波数ドメイン構造を適用する。
【0209】
図20の例では、第3DCIにより、(0,0,0,1,1)が通知されるので、ユーザ端末20は、Dで示すslotFormatsのスロット長の期間において、LBT-BW4~LBT-BW5の帯域でPDCCHをモニタする。
【0210】
ユーザ端末20は、Eで示されるslotFormatsにより、COTの終了を判断する。
【0211】
実施例10-2では、COT内で、複数DCI Format 2_0により同一スロットに対するCO周波数ドメイン構造が通知される場合に、ユーザ端末20は同一CO周波数ドメイン構造が通知されると想定できるので、処理負荷を低減できる。
【0212】
<実施例10-3>
次に、実施例10-3について説明する。実施例10-3では、COT内で、あるDCI Format 2_0(便宜上、第1DCIと呼ぶ)により通知されたslotFormatsの1以上のスロットのうちのいずれか1以上のスロット(便宜上、重複通知スロットと呼ぶ)に対し、別のDCI Format 2_0(便宜上、第2DCIと呼ぶ。第2DCIは複数でもよい)でフォーマットが通知される場合において、ユーザ端末20は、重複通知スロットに対して、第2DCIで通知されるCO周波数ドメイン構造を適用する。ユーザ端末20は、第2DCIが複数ある場合、最後の(最新の)第2DCIで通知されるCO周波数ドメイン構造を適用する。すなわち、ユーザ端末20は、重複通知スロットに対して、最後の(最新の)DCI Format 2_0で通知されるCO周波数ドメイン構造を適用する。
【0213】
実施例10-3の動作例を
図21を参照して説明する。ユーザ端末20は、SFI-RNTIを用いて、基地局装置10から送信されるDCI format 2_0をモニタしている。
【0214】
ユーザ端末20は、Aで示されるslotFormats(COTの先頭スロットから4スロット分のフォーマットを示す)を指示するDCI format 2_0を当該先頭スロットの先頭部分で受信することで、slotFormatsの最初のスロットからCOT内になったと判断する。
【0215】
続いて、ユーザ端末20は、Bで示されるslotFormatsを指示するDCI format 2_0を受信する。次に、ユーザ端末20は、Cで示されるslotFormatsを指示するDCI format 2_0を受信する。
【0216】
Bで示されるslotFormatsを指示するDCI format 2_0によりCO周波数ドメイン構造として(0,1,1,1,1)が通知されているので、ユーザ端末20は、DCI format 2_0を受信した時点では、Bで示されるslotFormatsのスロット長の期間において、CO周波数ドメイン構造として(0,1,1,1,1)を適用すると判断する。ただし、以下で説明するとおり、実施例10-3では、この判断が途中で変更され、Fで示される2スロットにおいて、Cで示されるslotFormatsを指示するDCI format 2_0により通知されるCO周波数ドメイン構造を適用する。
【0217】
すなわち、
図21に示すように、Bで示されるslotFormatsの6スロットと、Cで示されるslotFormatsの4スロットにおいて、Fで示す2スロットが重複している。Fで示す2スロットに対し、ユーザ端末20は、Bで示されるslotFormatsを通知するDCI format 2_0(第1DCIとする)でCO周波数ドメイン構造を通知されるとともに、Cで示されるslotFormatsを通知するDCI format 2_0(第2DCIとする)でCO周波数ドメイン構造を通知される。
【0218】
実施例10-3では、ユーザ端末20は、Bで示されるslotFormatsの6スロットのうち、Fで示す2スロットに対し、第2DCIで通知されるCO周波数ドメイン構造を適用する。
【0219】
その後、ユーザ端末20は、各スロットにおいて、そのフォーマットを通知するDCI format 2_0で通知されるCO周波数ドメイン構造を適用する。
【0220】
ユーザ端末20は、Eで示されるslotFormatsにより、COTの終了を判断する。
【0221】
実施例10-3では、COT内で、複数DCI Format 2_0により同一スロットに対するCO周波数ドメイン構造が通知される場合に、ユーザ端末20は、最新のDCI Format 2_0により通知されるCO周波数ドメイン構造を適用するので、柔軟な制御が可能となる。
【0222】
以上、実施例10-1~10-3で説明した実施例10により、NR-U wideband operationにおいてCO周波数ドメイン構造をどのようにユーザ端末20に通知するかについてのユーザ端末20による想定が明確になり、ユーザ端末20が適切に通知を解釈できるようになる。
【0223】
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理及び動作を実行する基地局装置10及びユーザ端末20の機能構成例を説明する。基地局装置10及びユーザ端末20は上述した実施例1~実施例9を実施する機能を含む。ただし、基地局装置10及びユーザ端末20はそれぞれ、実施例1~実施例9のうちの一部の機能のみを備えることとしてもよい。
【0224】
<基地局装置10>
図22は、基地局装置10の機能構成の一例を示す図である。
図22に示されるように、基地局装置10は、送信部110と、受信部120と、設定部130と、制御部140とを有する。
図22に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。また、送信部110と、受信部120とをまとめて通信部と称してもよい。
【0225】
送信部110は、ユーザ端末20側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。受信部120は、ユーザ端末20から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、送信部110は、ユーザ端末20へNR-PSS、NR-SSS、NR-PBCH、DL/UL制御信号、PDCCHによるDCI、PDSCHによるデータ等を送信する機能を有する。
【0226】
設定部130は、予め設定される設定情報、及び、ユーザ端末20に送信する各種の設定情報を設定部130が備える記憶装置に格納し、必要に応じて記憶装置から読み出す。
【0227】
制御部140は、送信部110を介してユーザ端末20のDL受信あるいはUL送信のスケジューリングを行う。制御部140における信号送信に関する機能部を送信部110に含め、制御部140における信号受信に関する機能部を受信部120に含めてもよい。また、送信部110を送信機と呼び、受信部120を受信機と呼んでもよい。
【0228】
<ユーザ端末20>
図23は、ユーザ端末20の機能構成の一例を示す図である。
図23に示されるように、ユーザ端末20は、送信部210と、受信部220と、設定部230と、制御部240とを有する。
図20に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。送信部210と、受信部220をまとめて通信部と称してもよい。ユーザ端末20を端末と呼んでもよい。
【0229】
送信部210は、送信データから送信信号を作成し、当該送信信号を無線で送信する。受信部220は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部220は、基地局装置10から送信されるNR-PSS、NR-SSS、NR-PBCH、DL/UL/SL制御信号、PDCCHによるDCI、PDSCHによるデータ等を受信する機能を有する。また、例えば、送信部210は、D2D通信として、他のユーザ端末20に、PSCCH(Physical Sidelink Control Channel)、PSSCH(Physical Sidelink Shared Channel)、PSDCH(Physical Sidelink Discovery Channel)、PSBCH(Physical Sidelink Broadcast Channel)等を送信し、受信部120は、他のユーザ端末20から、PSCCH、PSSCH、PSDCH又はPSBCH等を受信することとしてもよい。
【0230】
設定部230は、受信部220により基地局装置10又はユーザ端末20から受信した各種の設定情報を設定部230が備える記憶装置に格納し、必要に応じて記憶装置から読み出す。また、設定部230は、予め設定される設定情報も格納する。
【0231】
制御部240は、ユーザ端末20の制御を行う。制御部240における信号送信に関する機能部を送信部210に含め、制御部240における信号受信に関する機能部を受信部220に含めてもよい。また、また、送信部210を送信機と呼び、受信部220を受信機と呼んでもよい。
【0232】
<まとめ>
本実施の形態により、少なくとも、下記の第1項~第5項に示す端末及び受信方法が提供される。
(第1項)
あるチャネル占有時間内において、周波数領域のチャネル占有構造を指示する複数の制御情報を受信する受信部220と、
前記複数の制御情報のそれぞれにより指示される周波数領域のチャネル占有構造は同一であると判断する制御部240と
を備える端末。
(第2項)
あるチャネル占有時間内において、同一スロットに対して周波数領域のチャネル占有構造を指示する複数の制御情報を受信する受信部220と、
前記複数の制御情報のそれぞれにより前記同一スロットに対して指示される周波数領域のチャネル占有構造は同一であると判断する制御部240と
を備える端末。
(第3項)
あるチャネル占有時間内において、同一スロットに対して周波数領域のチャネル占有構造を指示する複数の制御情報を受信する受信部220と、
前記複数の制御情報のうちの最新の制御情報により指示される周波数領域のチャネル占有構造を前記同一スロットに適用すると判断する制御部240と
を備える端末。
(第4項)
前記受信部は、前記チャネル占有時間の先頭のスロットで、特定の情報を受信する
第1項ないし第3項のうちいずれか1項に記載の端末。
(第5項)
あるチャネル占有時間内において、周波数領域のチャネル占有構造を指示する複数の制御情報を受信するステップと、
前記複数の制御情報のそれぞれにより指示される周波数領域のチャネル占有構造は同一であると判断するステップと
を備える、端末が実行する受信方法。
【0233】
第1項~第5項に記載されたいずれの構成によっても、ユーザ端末が、CO周波数ドメイン構造を基地局装置から適切に受信することを可能とする技術が提供される。
【0234】
(ハードウェア構成)
上記実施形態の説明に用いたブロック図(
図22及び
図23)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0235】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0236】
例えば、本開示の一実施の形態における基地局装置10、ユーザ端末20等は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図24は、本開示の一実施の形態に係る基地局装置10及びユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局装置10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、記憶装置1002、補助記憶装置1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0237】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニット等に読み替えることができる。基地局装置10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0238】
基地局装置10及びユーザ端末20における各機能は、プロセッサ1001、記憶装置1002等のハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、記憶装置1002及び補助記憶装置1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0239】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の制御部140、制御部240等は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0240】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータ等を、補助記憶装置1003及び通信装置1004の少なくとも一方から記憶装置1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、
図22に示した基地局装置10の制御部140は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、
図23に示したユーザ端末20の制御部240は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0241】
記憶装置1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。記憶装置1002は、本開示の一実施の形態に係る通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール等を保存することができる。
【0242】
補助記憶装置1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つによって構成されてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、記憶装置1002及び補助記憶装置1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0243】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェース等は、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0244】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ等)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプ等)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0245】
また、プロセッサ1001及び記憶装置1002等の各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0246】
また、基地局装置10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0247】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、基地局装置10及びユーザ端末20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従って基地局装置10が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従ってユーザ端末20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0248】
また、情報の通知は、本開示で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージ等であってもよい。
【0249】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0250】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0251】
本明細書において基地局装置10によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局装置10を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、ユーザ端末20との通信のために行われる様々な動作は、基地局装置10及び基地局装置10以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GW等が考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局装置10以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、他のネットワークノードは、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0252】
本開示において説明した情報又は信号等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0253】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0254】
本開示における判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0255】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0256】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0257】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0258】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0259】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0260】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0261】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0262】
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「基地局装置」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0263】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0264】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ端末(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0265】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0266】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0267】
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末20間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局装置10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0268】
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
【0269】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0270】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0271】
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0272】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0273】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0274】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0275】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0276】
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジ(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
【0277】
ニューメロロジは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
【0278】
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジに基づく時間単位であってもよい。
【0279】
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
【0280】
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
【0281】
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1-13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。また、1スロットが単位時間と呼ばれてもよい。単位時間は、ニューメロロジに応じてセル毎に異なっていてもよい。
【0282】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末20に対して、無線リソース(各ユーザ端末20において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
【0283】
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
【0284】
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
【0285】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8-12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
【0286】
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
【0287】
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジに基づいて決定されてもよい。
【0288】
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
【0289】
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0290】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0291】
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジ用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
【0292】
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
【0293】
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
【0294】
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0295】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0296】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0297】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0298】
なお、本開示において、送信部210及び受信部220は、通信部の一例である。送信部110及び受信部120は、通信部の一例である。UECapabilityEnquiryは、ユーザ端末の能力を問い合わせる第1のRRCメッセージの一例である。UECapabilityInformationは、UE能力を報告する第2のRRCメッセージの一例である。
【0299】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0300】
10 基地局装置
110 送信部
120 受信部
130 設定部
140 制御部
20 ユーザ端末
210 送信部
220 受信部
230 設定部
240 制御部
1001 プロセッサ
1002 記憶装置
1003 補助記憶装置
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置