(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】ケーブル伝送システムに対する動的プロファイルを生成及び使用するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20231106BHJP
H04J 1/00 20060101ALI20231106BHJP
【FI】
H04L27/26 100
H04J1/00
(21)【出願番号】P 2021574742
(86)(22)【出願日】2020-06-16
(86)【国際出願番号】 US2020037885
(87)【国際公開番号】W WO2020257164
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2022-02-08
(32)【優先日】2019-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519299315
【氏名又は名称】カーサシステムズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CASA SYSTEMS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100119378
【氏名又は名称】栗原 弘幸
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ホンビャオ
(72)【発明者】
【氏名】リ,チェイン
(72)【発明者】
【氏名】ユアン,ヤンボ
(72)【発明者】
【氏名】ユ,タオ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ウェイドン
【審査官】大野 友輝
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0288498(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0226739(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダウンストリームデバイスからのデータ伝送要求を処理するために、アップストリームチャネル上で個々の直交周波数分割多元接続(OFDMA)リソースを
動的にスケジュールするためのコンピュータ化された方法であって
;
当該方法は、
プロファイル管理間隔における前記データ伝送要求を処理するために、アップストリームチャネル上で利用可能な
複数のリソースのセット
に対する動的なスケジュールにおいて使用するための少なくとも2つのビットローディングプロファイルを生成するステップを有し:
前記少なくとも2つのビットローディングプロファイルは第1ビットローディングプロファイルを含み、前記第1ビットローディングプロファイルは、前記プロファイル管理間隔における複数のリソースのうちの各々のリソースために複数のビットローディングの第1アサインメントを特定するものであり;
前記少なくとも2つのビットローディングプロファイルはさらに第2ビットローディングプロファイルを含み、前記第2ビットローディングプロファイルは、前記プロファイル管理間隔における複数のリソースのうちの各々のリソースために前記複数のビットローディングの第2アサインメントを特定するものであり、前記第1ビットローディングプロファイルと前記第2ビットローディングプロファイルとは相違しており、
当該方法はさらに、前記
第1及び第2のビットローディングプロファイルをダウンストリームデバイスに送信するステップを有し:
当該方法はさらに、性能測定間隔における前記複数のリソースのセットのテストに基づいて、前記複数のリソースのうちの各々のリソースについての性能データを決定するステップを有し、ここで前記性能測定間隔は前記プロファイル管理間隔の中に現れるものであり:
当該方法はさらに、前記性能データに基づいて、前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対する前記動的なスケジュールを決定するステップを有し、ここで、前記動的なスケジュールは前記プロファイル管理間隔の少なくとも一部の中でデータ伝送要求を処理するために前記利用可能な複数のリソースのうちの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示すものである、
前記方法。
【請求項2】
前記動的なスケジュールは、前記プロファイル管理間隔の第1の部分の中で前記データ伝送要求を処理するために前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示すものであり、
前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対する前記動的なスケジュールを決定するステップは:
前記複数のリソースのセットのテストに基づいて、前記プロファイル管理間隔の次の部分における前記複数のリソースのうちの各々のリソースについての第2の性能データを決定するステップ;及び
前記第2の性能データに基づいて、前記プロファイル管理間隔の前記次の部分の中でデータ伝送要求を処理するために前記複数の利用可能なリソースのうちの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示す第2の動的スケジュールを決定するステップ;を含み、
前記次の部分は前記第1の部分とは異なるものである、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1ビットローディングプロファイルは高いビットローディングプロファイルを含むものであり;
前記第2ビットローディングプロファイルは低ビットローディングプロファイルを含むものであり;かつ
前記動的なスケジュールはさらに第3ビットローディングプロファイルを含み、前記第3ビットローディングプロファイルは各々のリソースのための前記複数のビットローディングのヌルアサインメントを含むものである;
請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記アップストリームチャネルはフレームのセットを含むものであり、各フレームは第1バースト、第2バースト及び1以上の追加バーストを
含むバーストのセットを含むものであり;かつ
前記スケジュールを生成することは、前記フレームのセットから、各フレームのための各バーストに対するビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを含むものである;
請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記複数のリソースのセットはミニスロットのセットを含むものであり;
前記スケジュールを生成することは:
前記第1バーストに対する前記ミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第1セットに対する前記第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成すること;及び
前記第2バーストに対する前記ミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第2セットに対する前記第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成すること;を含む
請求項
4記載の方法。
【請求項6】
前記複数のリソースのセットをテストすることは:
ダウンストリームデバイスを複数のデバイスグループにグループ化すること;及び
複数のデバイスグループの各々のデバイスグループに対する前記ミニスロットのセットについての性能データを収集すること;を含み、前記収集することは:
前記ミニスロットのセットからミニスロットの複数のサブセットを決定すること;及び
ミニスロットの他のサブセットに使用されるフレームとは異なる前記アップストリームチャネルのフレームを使用してミニスロットの各サブセットについて性能データを収集すること;を含む、
請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
さらに、前記ミニスロットのセットの各ミニスロットについての前記性能データに基づいて非データ伝送要求をスケジュールして、前記ミニスロットの障害を
示す性能データを有する前記ミニスロットのセットのうちの1以上のミニスロットにおける非データ伝送要求をスケジュールすることを回避するステップを含む、
請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
ダウンストリームデバイスからのデータ伝送要求を処理するために、アップストリームチャネル上で個々の直交周波数分割多元接続(OFDMA)リソースをスケジュールするように構成された装置であって、前記装置は、メモリと通信するプロセッサを含み、前記プロセッサはメモリに格納された命令を実行するように構成されており、
前記命令は前記プロセッサに、
プロファイル管理間隔における前記データ伝送要求を処理するために、アップストリームチャネル上で利用可能な
複数のリソースのセット
に対する動的なスケジュールを生成させ、前記生成は:
前記プロファイル管理間隔における前記複数のリソースのうちの各々のリソースのために複数のビットローディングの第1アサインメントを特定する第1ビットローディングプロファイルを生成すること;及び
前記プロファイル管理間隔における前記複数のリソースのうちの各々のリソースのために前記複数のビットローディングの第2アサインメントを特定する第2ビットローディングプロファイルを生成すること;を包含し、
前記第1ビットローディングプロファイルと前記第2ビットローディングプロファイルとは相違しており、
前記命令は前記プロセッサにさらに、前記
第1及び第2のビットローディングプロファイルをダウンストリームデバイスに送信させ;
前記命令は前記プロセッサにさらに、性能測定間隔における前記複数のリソースのセットのテストに基づいて、前記複数のリソースのうちの各々のリソースについての性能データを決定させ、ここで前記性能測定間隔は前記プロファイル管理間隔の中に現れるものであり;
前記命令は前記プロセッサにさらに、前記性能データに基づいて、前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対する前記動的なスケジュールを決定させ、ここで、前記動的なスケジュールは前記プロファイル管理間隔の少なくとも一部の中で前記データ伝送要求を処理するために前記利用可能な複数のリソースのうちの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示すものである;
ように構成されている、前記装置。
【請求項9】
前記動的なスケジュールは、前記プロファイル管理間隔の第1の部分の中で前記データ伝送要求を処理するために前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示すものであり、
前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対する前記動的なスケジュールを決定させることは:
前記複数のリソースのセットのテストに基づいて、前記プロファイル管理間隔の次の部分における前記複数のリソースの各々のリソースについての第2の性能データを決定させるステップ;及び
前記第2の性能データに基づいて、前記プロファイル管理間隔の前記次の部分の中でデータ伝送要求を処理するために前記複数の利用可能なリソースの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示す第2の動的スケジュールを決定させるステップ;を含み、
前記次の部分は前記第1の部分とは異なるものである、
請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記第1ビットローディングプロファイルは高いビットローディングプロファイルを含むものであり;
前記第2ビットローディングプロファイルは低ビットローディングプロファイルを含むものであり;かつ
前記動的なスケジュールはさらに第3ビットローディングプロファイルを含み、前記第3ビットローディングプロファイルは各々のリソースのための前記複数のビットローディングのヌルアサインメントを含むものである;
請求項8記載の装置。
【請求項11】
前記アップストリームチャネルはフレームのセットを含むものであり、各フレームは第1バースト、第2バースト及び1以上の追加バーストを
含むバーストのセットを含むものであり;かつ
前記スケジュールを生成させることは、前記フレームのセットから、各フレームのための各バーストに対するビットローディングプロファイルを示すデータを生成させることを含むものである;
請求項
8記載の装置。
【請求項12】
前記複数のリソースのセットはミニスロットのセットを含むものであり;
前記スケジュールを生成させることは:
前記第1バーストに対する前記ミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第1セットに対する前記第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成させること;及び
前記第2バーストに対する前記ミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第2セットに対する前記第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成させること;を含む
請求項
11記載の装置。
【請求項13】
前記複数のリソースのセットをテストすることは:
ダウンストリームデバイスを複数のデバイスグループにグループ化すること;及び
複数のデバイスグループの各々のデバイスグループに対する前記ミニスロットのセットについての性能データを収集すること;を含み、前記収集することは:
前記ミニスロットのセットからミニスロットの複数のサブセットを決定すること;及び
ミニスロットの他のサブセットに使用されるフレームとは異なる前記アップストリームチャネルのフレームを使用してミニスロットの各サブセットについて性能データを収集すること;を含む、
請求項
12に記載の装置。
【請求項14】
さらに、前記ミニスロットのセットの各ミニスロットについての前記性能データに基づいて非データ伝送要求をスケジュールして、前記ミニスロットの障害を
示す性能データを有する前記ミニスロットのセットのうちの1以上のミニスロットにおける非データ伝送要求をスケジュールすることを回避するステップを含む、
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
命令を含む非一時的コンピュータ可読
記憶媒体であって、前記命令はコンピューティングデバイス上の1以上のプロセッサによって実行されると:
前記命令は前記1以上のプロセッサに、
プロファイル管理間隔における前記データ伝送要求を処理するために、アップストリームチャネル上で利用可能な複数のリソースのセットに対する動的なスケジュールを生成させることが可能であり、前記生成は:
前記プロファイル管理間隔における前記複数のリソースのうちの各々のリソースのために複数のビットローディングの第1アサインメントを特定する第1ビットローディングプロファイルを生成させること;及び
前記プロファイル管理間隔における前記複数のリソースのうちの各々のリソースのために前記複数のビットローディングの第2アサインメントを特定する第2ビットローディングプロファイルを生成させること;を包含し、
前記第1ビットローディングプロファイルと前記第2ビットローディングプロファイルとは相違しており、
前記命令は前記1以上のプロセッサにさらに、前記
第1及び第2のビットローディングプロファイルをダウンストリームデバイスに送信させ;
前記命令は前記1以上のプロセッサにさらに、性能測定間隔における前記複数のリソースのセットのテストに基づいて、前記複数のリソースのうちの各々のリソースについての性能データを決定させ、ここで前記性能測定間隔は前記プロファイル管理間隔の中に現れるものであり;
前記命令は前記1以上のプロセッサにさらに、前記性能データに基づいて、前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対する前記動的なスケジュールを決定させ、ここで、前記動的なスケジュールは前記プロファイル管理間隔の少なくとも一部の中で前記データ伝送要求を処理するために前記利用可能な複数のリソースのうちの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示すものである;
ように構成されている、非一時的コンピュータ可読
記憶媒体。
【請求項16】
前記動的なスケジュールは、前記プロファイル管理間隔の第1の部分の中で前記データ伝送要求を処理するために前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示すものであり、
前記複数のリソースのうちの各々のリソースに対する前記動的なスケジュールを決定させることは:
前記複数のリソースのセットのテストに基づいて、前記プロファイル管理間隔の次の部分における前記複数のリソースの各々のリソースについての第2の性能データを決定させるステップ;及び
前記第2の性能データに基づいて、前記プロファイル管理間隔の前記次の部分の中でデータ伝送要求を処理するために前記複数の利用可能なリソースの各々のリソースに対して前記第1又は第2のいずれのビットローディングプロファイルを使用するかを示す第2の動的スケジュールを決定させるステップ;を含み、
前記次の部分は前記第1の部分とは異なるものである、
請求項15記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記第1ビットローディングプロファイルは高いビットローディングプロファイルを含むものであり;
前記第2ビットローディングプロファイルは低ビットローディングプロファイルを含むものであり;かつ
前記動的なスケジュールはさらに第3ビットローディングプロファイルを含み、前記第3ビットローディングプロファイルは各々のリソースのための前記複数のビットローディングのヌルアサインメントを含むものである;
請求項15記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記アップストリームチャネルはフレームのセットを含むものであり、各フレームは第1バースト、第2バースト及び1以上の追加バーストを
含むバーストのセットを含むものであり;かつ
前記スケジュールを生成させることは、前記フレームのセットから、各フレームのための各バーストに対するビットローディングプロファイルを示すデータを生成させることを含むものである;
請求項
15記載の非一時的コンピュータ可読
記憶媒体。
【請求項19】
前記複数のリソースのセットはミニスロットのセットを含むものであり;
前記スケジュールを生成させることは:
前記第1バーストに対する前記ミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第1セットに対する前記第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成させること;及び
前記第2バーストに対する前記ミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第2セットに対する前記第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成させること;を含む
請求項
18記載の非一時的コンピュータ可読
記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は米国特許法第119条(e)の下で、2019年6月17日に代理人案件番号C1528.70005US00で提出された「ケーブル伝送システムに対する動的プロファイルを生成及び使用するための方法及び装置」と題する米国仮出願第62/862,276号の利益を主張するものであり、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書に記載する技術は、一般的には、ケーブル伝送システムに対する動的プロファイルを作成し、スケジューリング中にそのような動的プロファイルを使用することに関し、具体的には、ケーブルシステムにおいて直交周波数分割多元接続(OFDMA)伝送のための動的プロファイルを作成及び使用することに関する。
【背景技術】
【0003】
業界では、ケーブルデータ伝送に複数世代の規格が使用されている。例えば、ケーブルによるデータサービスインタフェース標準(DOCSIS)3.1は、ケーブルアップストリームデータ転送にOFDMA技術を活用できるケーブルシステムにおけるデータ伝送の標準である。種々のビットローディングを使用して、OFDMシンボルを送信できる。ビットローディングとは、バイナリ位相シフトキーイング(BPSK)、直交位相シフトキーイング(QPSK)、8-QAM、16-QAM、及び/又はOFDM送信に使用できるその他のビットローディングなど、直交振幅変調(QAM)技術の変調次数を指す。異なるビットローディングは、OFDMシンボルごとに異なるビット数を可能にする。例えばQPSKはシンボルごとに2ビットを提供し、16-QAMはシンボルごとに4ビットを提供し、32-QAMはシンボルごとに5ビットを提供する。ビットローディングはトレードオフを含むことができる。例えば、同じシンボルレートでは、ビットローディングが低いほど、ビット/秒で見た情報レートは低くなるが、チャネル障害に対してより堅牢であるため、しばしば送信の信頼性が高くなる。
【0004】
プロファイルを使用して、1以上のケーブルモデム(CM)で使用できるビットローディングパターンを指定できる。例えば、DOCSIS 3.1は、アップストリームチャネルのOFDMAアップストリームデータプロファイルを提供する。このような各プロファイルは、特定の期間に1以上のCMによって採用され得るビットローディングパターンを指定できる。このようなプロファイルは、間隔使用コード(IUC)番号(又はプロファイル番号、例えば5、6、9、10、11、12、又は13)、各ミニスロット又はOFDMAチャネル内の順序で連続するミニスロットのビットローディング番号(例えばビットローディング番号が0(送信なし)から12(4096-QAM)の範囲である場合)、及び/又は各ミニスロット又はOFDMAチャネル内の順序で連続するミニスロットのパイロットパタンインデックスなどの情報を含むことができる。プロファイル定義は、アップストリームチャネル記述子(UCD)メッセージを介してCMに伝達できる。プロファイルのCMへの割り当ては、登録応答(REG-RSP)又は動的ボンディング変更(DBC)メッセージのいずれかで送信チャネル構成(TCC)を使用してCMに伝達できる。CMによってサポートされ得るOFDMAデータプロファイルの数は限られている(例えば2つ)。
【発明の概要】
【0005】
開示された主題に従って、CMのグループに対してリソースごと(例えばミニスロットごと)にOFDMAチャネル性能メトリクスを取得し、CMのグループに対してリソースごとにビットローディングパターンを動的に調整し、調整されたビットローディングはこれらのCMと通信する必要なしに直ちにアップストリームスケジューラによって採用される、装置、システム、及び方法が提供される。
【0006】
幾つかの実施形態は、ダウンストリームデバイスからのデータ伝送要求を処理するために、アップストリームチャネル上で個々の直交周波数分割多元接続(OFDMA)リソースをスケジュールするためのコンピュータ化された方法に関する。この方法は、データ伝送要求を処理するために、動的ビットローディングプロファイルに基づいて、アップストリームチャネル上で利用可能なリソースのセットのスケジュールを生成することと、これは、第1バーストについて利用可能なリソースのセットからリソースの第1セットに対する第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成すること、及び第2バーストについて利用可能なリソースのセットからリソースの第2セットに対する第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを包含する。この方法は、スケジュールをダウンストリームデバイスに送信することとを含み、このダウンストリームデバイスは、第1ビットローディングプロファイルを使用して第1リソースセットをエンコードすることによって第1バーストをエンコードし、第2ビットローディングプロファイルを使用して第2リソースセットをエンコードすることによって第2バーストをエンコードするように構成されている。
【0007】
幾つかの例では、チャネルは、OFDMAフレームのセットなどの時間フレームのセットを含み、各フレームは、第1バースト、第2バースト、及び1以上の追加バーストを包含する関連のあるバーストのセットを含み、スケジュールの生成は、フレームのセットから各フレームに対する各バーストについてビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを含む。
【0008】
幾つかの例では、利用可能なリソースのセットは、ミニスロットのセットを含み、スケジュールの生成は、第1バーストについてミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第1セットに対する第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成すること、及び第2バーストについてミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第2のセットに対する第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを含む。
【0009】
幾つかの例では、この方法は、ミニスロットのセット内の各ミニスロットに対する単一ミニスロット許可を使用して、チャネルのミニスロットのセットを個別にテストして、ミニスロットのセットの各ミニスロットについて性能データを生成することと、性能データに基づいて動的ビットローディングプロファイルを生成することとを含む。ミニスロットのセットをテストすることは、ダウンストリームデバイスを複数のデバイスグループにグループ化することと、複数のデバイスグループのデバイスの各グループについてミニスロットのセットの性能データを収集することとを含むことができ、これは、ミニスロットのセットのミニスロットの複数のサブセットを決定すること、及びミニスロットの他のサブセットに使用されるフレームとは異なるチャネルのフレームを使用して、ミニスロットの各サブセットについて性能データを収集することを包含する。
【0010】
幾つかの例では、この方法は、ミニスロットのセットの各ミニスロットについての性能データに基づいて非データ伝送要求をスケジュールして、ミニスロットの障害を示す関連のある性能データを有するミニスロットのセットの1以上のミニスロットにおける非データ伝送要求をスケジュールすることを回避することを含む。非データ伝送要求は、レンジング要求を含むことができる。レンジング要求をスケジュールすることは、ミニスロットのセットの各ミニスロットについての性能データに基づいて、既存のレンジングゾーンが、障害を示す性能データを有する1以上のミニスロットと関連していることを決定することと、性能データに基づいて新しいレンジングゾーンを決定することとを含む。
【0011】
幾つかの実施形態は、ダウンストリームデバイスからのデータ伝送要求を処理するために、アップストリームチャネル上で個々の直交周波数分割多元接続(OFDMA)リソースをスケジュールするように構成された装置に関する。この装置は、メモリと通信するプロセッサを含み、このプロセッサは、メモリに格納された命令を実行するように構成されており、これらの命令により、プロセッサは、データ伝送要求を処理するために、動的ビットローディングプロファイルに基づいて、アップストリームチャネル上で利用可能なリソースのセットのスケジュールを生成し、これは、第1バーストについて利用可能なリソースのセットからリソースの第1セットに対する第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成すること、及び第2バーストについて利用可能なリソースのセットからリソースの第2セットに対する第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを包含する。これらの命令により、プロセッサはさらに、スケジュールをダウンストリームデバイスに送信し、このダウンストリームデバイスは、第1ビットローディングプロファイルを使用して第1リソースセットをエンコードすることによって第1バーストをエンコードし、第2ビットローディングプロファイルを使用して第2リソースセットをエンコードすることによって第2バーストをエンコードするように構成されている。
【0012】
幾つかの例では、チャネルは、OFDMAフレームなどの時間フレームのセットを含み、各フレームは、第1バースト、第2バースト、及び1以上の追加バーストを含む関連のあるバーストのセットを含み、スケジュールの生成は、フレームのセットから各フレームに対する各バーストについてビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを含む。
【0013】
幾つかの例では、利用可能なリソースのセットは、ミニスロットのセットを含み、スケジュールの生成は、第1バーストについてミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第1セットに対する第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成すること、及び第2バーストについてミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第2のセットに対する第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを含む。
【0014】
幾つかの例では、命令はさらにプロセッサに、ミニスロットのセット内の各ミニスロットに対する単一ミニスロット許可を使用して、チャネルのミニスロットのセットを個別にテストして、ミニスロットのセットの各ミニスロットについて性能データを生成するように構成されている。ミニスロットのセットをテストすることは、ダウンストリームデバイスを複数のデバイスグループにグループ化すること、及び複数のデバイスグループのデバイスの各グループについてミニスロットのセットの性能データを収集することを含むことができ、これはミニスロットのセットのミニスロットの複数のサブセットを決定すること、及びミニスロットの他のサブセットに使用されるフレームとは異なるチャネルのフレームを使用して、ミニスロットの各サブセットについて性能データを収集することを包含する。
【0015】
幾つかの例では、命令はさらにプロセッサに、ミニスロットのセットの各ミニスロットについての性能データに基づいて非データ伝送要求をスケジュールさせて、ミニスロットの障害を示す関連のある性能データを有するミニスロットのセットの1以上のミニスロットにおける非データ伝送要求をスケジュールすることを回避するように構成されている。非データ伝送要求は、レンジング要求を含むことができる。レンジング要求をスケジュールすることは、ミニスロットのセットの各ミニスロットについての性能データに基づいて、既存のレンジングゾーンが障害を示す性能データを持つ1以上のミニスロットと関連していることを決定することと、性能データに基づいて新しいレンジングゾーンを決定することとを含む。
【0016】
幾つかの実施形態は、命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体に関し、これらの命令はコンピューティングデバイス上の1以上のプロセッサによって実行されると、1以上のプロセッサに、ダウンストリームデバイスからのデータ伝送要求を処理するために、動的ビットローディングプロファイルに基づいて、アップストリームチャネル上で利用可能なリソースのセットのスケジュールを生成させ、これは、第1バーストについて利用可能なリソースのセットからリソースの第1セットに対する第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成すること、及び第2バーストについて利用可能なリソースのセットからリソースの第2セットに対する第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを包含する。これらの命令は、、1以上のプロセッサに、スケジュールをダウンストリームデバイスに送信させるように動作可能であり、このダウンストリームデバイスは、第1ビットローディングプロファイルを使用して第1リソースセットをエンコードすることによって第1バーストをエンコードし、第2ビットローディングプロファイルを使用して第2リソースセットをエンコードすることによって第2バーストをエンコードするように構成されている。
【0017】
幾つかの例では、チャネルは、OFDMAフレームなどの時間フレームのセットを含み、各フレームは、第1バースト、第2バースト、及び1以上の追加バーストを包含する関連のあるバーストのセットを含み、スケジュールの生成は、フレームのセットから各フレームに対する各バーストについてビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを含む。
【0018】
幾つかの例では、利用可能なリソースのセットは、ミニスロットのセットを含み、スケジュールの生成は、第1バーストについてミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第1セットに対する第1ビットローディングプロファイルを示すデータを生成すること、及び第2バーストについてミニスロットのセットから1以上のミニスロットの第2のセットに対する第2ビットローディングプロファイルを示すデータを生成することを包含する。
【0019】
幾つかの例では、命令はさらに、1以上のプロセッサに、ミニスロットのセット内の各ミニスロットに対する単一ミニスロット許可を使用して、チャネルのミニスロットのセットを個別にテストして、ミニスロットのセットの各ミニスロットについて性能データを生成させ、及び性能データに基づいて動的ビットローディングプロファイルを生成させるように動作可能である。ミニスロットのセットをテストすることは、ダウンストリームデバイスを複数のデバイスグループにグループ化することと、複数のデバイスグループのデバイスの各グループについてミニスロットのセットの性能データを収集することとを含み、これはミニスロットのセットのミニスロットの複数のサブセットを決定すること、及びミニスロットの他のサブセットに使用されるフレームとは異なるチャネルのフレームを使用して、ミニスロットの各サブセットについて性能データを収集することを包含する。
【0020】
幾つかの例では、命令はさらに、1以上のプロセッサに、ミニスロットのセットの各ミニスロットについての性能データに基づいて非データ伝送要求をスケジュールさせて、ミニスロットの障害を示す関連のある性能データを有するミニスロットのセットの1以上のミニスロットにおける非データ伝送要求をスケジュールすることを回避するように動作可能である。非データ伝送要求は、レンジング要求を含むことができる。レンジング要求をスケジュールすることは、ミニスロットのセットの各ミニスロットについての性能データに基づいて、既存のレンジングゾーンが障害を示す性能データを持つ1以上のミニスロットと関連していることを決定することと、性能データに基づいて新しいレンジングゾーンを決定することとを含む。
【0021】
以上、開示の主題の特徴をややおおまかに述べたのは、以下に続く詳細な説明においてそれらがより良く理解されるように、また本発明の技術への寄与がより適切に評価されるようにするためである。言うまでもなく開示された主題の追加の特徴があり、それらは以下に説明されるとともに、本明細書に付属する特許請求の範囲の主題をなす。本明細書で使用される表現及び用語は、説明を目的とするものであり、限定的なものと見なされるべきではないことを理解されたい。
【0022】
図面では、種々の図に示されている同一又はほぼ同一の各構成要素は同じ参照符号で表されている。見やすさのため、各図面にはすべての構成要素が表示されているわけではない。図面は必ずしも縮尺通りではなく、本明細書に記載する技術及び装置の種々の態様を示すことに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1A】幾つかの実施形態による、ケーブル伝送システムの例示的な構成を示す。
【
図1B】幾つかの実施形態による、ケーブル伝送システムの例示的な詳細な構成を示す。
【
図2A】幾つかの実施形態による、OFDMAチャネルの構成ミニスロット、及びミニスロットの構成サブキャリアの図を示す。
【
図2B】幾つかの実施形態による、例示的なOFDMAフレーム構造を示す。
【
図3】幾つかの実施形態による、個々のミニスロット性能測定のためのOFDMAフレーム及び指定されたミニスロットの図を示す。
【
図4】幾つかの実施形態による、ハイプロファイル、ロープロファイル、及び動的プロファイルを含む例示的なビットローディングプロファイルを示す。
【
図5】幾つかの実施形態による、ミニスロットごとにアップストリームチャネルの性能を測定するための例示的なコンピュータ化された方法を示す。
【
図6】幾つかの実施形態による、テストデータを使用する性能測定のための予約された機会の図を示す。
【
図7A】幾つかの実施形態による、リソース(例えばミニスロット)に対するビットローディングを生成するためのコンピュータ化されたプロセスの例を示す。
【
図7B】幾つかの実施形態による、アップストリームスケジューラにおけるビットローディングを利用するためのコンピュータ化されたプロセスの例を示す。
【
図8】幾つかの実施形態による、各リソース(例えばミニスロット)に対するビットローディングを計算するための例示的なプロセスの状態遷移図である。
【
図9】プロファイル管理間隔、性能測定間隔、及び動的プロファイル間隔の間の関係の例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明者らは、OFDMAデータ伝送の性能情報は、CMTSバースト受信機からリソースごとのレベル(例えばミニスロットごと)で容易に決定することができないことを認識及び評価した。それゆえチャネルの一部に関する障害に関連のある問題を決定及び/又は特定することが難しい場合がある。本発明者らはさらに、限られた数のビットローディングプロファイルのみが各CMによってサポートされ、それらのプロファイルを絶えず変更及び/又は修正することは時間がかかり、非効率的であり得ることを認識及び評価した。さらに、アップストリームスケジューリング時には通常チャネル全体で同じデータプロファイルが同じCMに適用され、そのため個々のリソース(例えばミニスロット)に対するビットローディングは、例えばチャネルのほんの一部に関する問題を補正するために十分迅速に調整することができない。
【0025】
本発明者らは、リソースごとのレベルで、例えばミニスロットごとの粒度で性能情報(前方誤り訂正(FEC)及び変調誤差(MER)(ケーブル業界では信号対雑音比(SNR)とも呼ばれる)など)を取得するための技術を開発した。この技術は、プローブ信号のみに依存するのではなく、アクティブデータ及び/又はテストデータを監視することによってそのような性能情報を取得できる。特に本発明者らはプローブ信号の制限、例えばプローブ信号がチャネル帯域幅の使用に追加のオーバーヘッドを課し、収束するのにかなり長い時間がかかる可能性があり、リアルタイムのバーストノイズを反映しない可能性があるという事実を認識した。
【0026】
この技術は、リアルタイムのユーザートラフィックを送信するために、単一ミニスロットバーストなどの単一リソースバーストをスケジュールすることによって性能測定値を取得することを含む。例えば単一ミニスロットバーストは、フレームごとに小さな割合のミニスロットで、フレーム全体を回転するパターンでスケジュールでき、任意のフレームの残りのミニスロットは、通常のスケジューリング手順で単一ミニスロット又はマルチミニスロットのいずれかに利用できるため、各ミニスロットの性能測定は時間の経過とともに達成でき、チャネル利用において(単一ミニスロットバーストの断片化に関連して)オーバーヘッドはほとんどないか全くない。CMのグループについて、性能測定値を取得できる。例えばグループ化は、事前に決定されたCMプロファイル割り当てメカニズムによって、同じビットローディングプロファイルが割り当てられたCMに基づいて決定できる。このようなグループは、例えば場所、CMタイプなど、同様の特性を持つCMを反映できる。性能測定技術は、各ミニスロット及び各CMグループに対する測定機会が任意の測定間隔で保証されるようにすることを含むことができる。幾つかの実施形態では、この技術は、リアルタイムデータを測定するために単一ミニスロットを予約することに加えて、又はその代わりに、これらの単一ミニスロットでのOFDMAアップストリームデータプロファイル(OUDP)テストなどのスケジューリングテストを含むことができる。例えばミニスロットがCMグループのデータ伝送から一時的に除外されている場合に、OUDPテストをスケジュールできる。別の例として、CMグループに対するリアルタイムデータを使用してミニスロットがアンダーサンプリングされたときに、OUDPテストをスケジュールできる。さらに別の例として、CMグループが低いビットローディングを使用していて、ミニスロットでより高いビットローディングを使用するように引き上げようとするときに、OUDPテストをスケジュールすることができる。
【0027】
本発明者らはさらに、リソースごとのレベルでビットローディングを動的に調整するための技術を開発した。この技術は、現在CMに割り当てられているビットローディングプロファイル(例えば高いビットローディングプロファイル、低いビットローディングプロファイル、及び特殊なケースとしてビットローディングなし(もしくはヌル))を活用して、個々のリソース障害(例えばノイズ状態)に速い反応時間(例えば、1秒未満)で適応することができる。この技術は、種々のミニスロットで種々のビットローディングプロファイル(例えば高いビットローディングプロファイルの異なる部分、低いビットローディングプロファイル、及びビットローディングなし(もしくはヌル))を使用するための種々の適応を提供する動的プロファイルを形成することを含む。この技術は、IEが異なるプロファイルを必要とするミニスロットに分類される場合(例えばIEが1つのCMに対して各バーストを定義し、MAPが指定された時間間隔中にこのチャネルで送信するすべてのCMに対してすべのIEを定義する場合)、同じCMの異なるMAPデータ情報要素(IE)を異なるIUC番号でエンコードすることを含むことができる。この動的適応は、例えばアップストリームスケジューラによってローカルに、種々のメッセージをCMに送信する必要なしに(例えばMAC管理メッセージ(MMM)を必要とせずに)実行でき、それによりCMが自己をプロファイル送信ユニットなどとして再プログラムする必要を回避することができる。この技術により、ケーブルモデムターミネーションシステム(CMTS)は、障害のある領域(例えばミニスロットレベルで)をスケジューリング(例えばアップストリーム許可のスケジューリング、初期レンジング又はファインレンジング要求のスケジューリング)で使用することから一時的に除外して、他の送信用の領域を使用し続けることが可能になるさらにこの技術によりCMTSは、ミニスロットごとの性能測定に基づいて、例えばミニスロットごとのMER / SNR測定として、障害のある初期レンジングゾーン又はファインレンジングゾーンを、より良い(もしくは最高の)性能又はより少ない(もしくは最小の)障害を有する別の領域に動的に移動することが可能になる。
【0028】
幾つかの実施形態では、この技術は、ミニスロットごとの動的ビットローディング調整を、CMのプロファイルをそのハイプロファイル及びロープロファイルとして作成及び更新する既存のプロファイル管理メカニズムと組み合わせることを含む。そのようなプロファイル管理メカニズムは、例えばCMTSでローカルに実行されるアルゴリズムか、又は典型的に計算のために外部サーバを使用するプロファイル管理アーキテクチャ(PMA)のいずれかを含むことができる。例えば既存のプロファイル管理メカニズムを使用して、ハイプロファイルとロープロファイルを作成しCMに割り当てることができ、また、新しい技術を使用して、動的に伝達することなく、既存のハイプロファイルとロープロファイルを利用する動的プロファイルを作成することができ、MMMメッセージを使用してCMにプロファイル情報を伝達する必要ない。別の例として、動的ビットローディング調整はローカル操作に過ぎないため、動的ビットローディング調整が行われる間隔は、既存のプロファイル管理メカニズムに使用される間隔よりもはるかに小さくすることができる。
【0029】
本明細書で説明する動的プロファイル調整技術は、種々の改善を提供できる。例えば、スケジューリング中にリソースごとのレベルでビットローディングを調整できると、動的ノイズ状態にすばやく反応でき、システムの全体的なスループットを向上させることができる。本明細書でさらに説明するように、既存のCMプロファイルの作成、変更、及び割り当てのメカニズムは、リソースごとに種々のプロファイルを切り替える機能を提供しない。さらに、CMのプロファイルの変更は時間がかかる。本明細書で説明する技術は、リアルタイムのデータ測定値を監視して、最適なビットローディングプロファイルを使用するように各リソースを動的に調整する方法を決定できる。さらに、動的プロファイルを実装するために既存のMMMメッセージングは必要ないため、動的ビットローディング技術は既存のメカニズムよりもはるかに高速に動作し、既存のメカニズムと共存できる。
【0030】
以下の説明では、開示された主題の完全な理解を提供するために、開示された主題のシステム及び方法、並びにそのようなシステム及び方法が動作し得る環境などに関して、多くの具体的な詳細が示される。さらに、以下に提供される例は例示的なものであり、開示された主題の範囲内にある他のシステム及び方法が存在することが企図されることが理解されよう。
【0031】
図1Aは、幾つかの実施形態による、ケーブル伝送システム100の例示的な構成を示す。ケーブル伝送システム100は、それぞれがケーブルモデム終端システム(CMTS)104と通信している複数のケーブルモデム(CM)102A、102Bから102N(まとめてCM102と呼ばれる)を含む。CM102からCMTS104への伝送は、アップストリーム伝送と呼ぶことができ、CMTS104からCM102への伝送は、ダウンストリーム伝送と呼ばれることができる。CMTS104は、スケジューラ106を含む。
【0032】
図1Bは、幾つかの実施形態による、
図1Aのケーブル伝送システム100の詳細な構成例を示す。
図1Aに示すように、ケーブル伝送システム100は、CM 102、CMTS 104、及びアップストリームスケジューラ106を含む。
図1AのCM 102は、CMTS 104と直接通信するように示されているが、これは単に例示目的のためである。CM 102とCMTS 104間のケーブル伝送システム100に中間接続を含むことができることを理解されたい。例えば数千又は数百万のCMが、ハイブリッドファイバ同軸ケーブルプラント(HFC)を介してCMTSと通信することができる。
図1Bは、HFC 150を介してCMTS 104と通信する番組のCM102を示している。図には示されていないが、CMTS 104が統合CMTS(I-CMTS)であるか、又は収束ケーブルアクセスプラットフォーム(CCAP)コアと、分散型アクセスアーキテクチャ(DAA)を使用する複数のリモートPHYデバイス(RPD)からなる分散システムのいずれかであり得ることが理解されるべきである。ここで、CCAPコアは物理的なエンティティ又は仮想化されたエンティティ(すなわちvCCAP)であり得る。
【0033】
CM102の各々は、顧客の家又はオフィスビルなどの顧客の場所に配置することができる。顧客は、関連するCM102に接続された1台以上の顧客宅内機器(CPE)、例えばホームルータ(ゲートウェイルータなど)、マルチメディア端末アダプタ(MTA)、アナログ電話アダプタ(ATA)、及び/又はCM102に接続できる他の機器を持つことができる。
図1Bは、例示的なCPE152に接続された番組がCM 102Bを示している。CM 102はアップストリームデータバーストをCMTS 104に送信し、これはバースト1 156A~バーストN 156Nとして示されており、まとめてバースト156と呼ばれる。CMTS104は、CM102からバースト156を受信するバースト受信機158を含む。
【0034】
CMTS 104は、1以上のプロビジョニングシステム160(DHCPサーバ、NTPサーバ、TFTPサーバなど)、ネットワーク管理システム162(NMS)、プロファイル管理アプリケーション(PMA)サービス(図示せず)、及び/又は同様のものを含む、バックオフィス内の種々のアプリケーションシステムに接続できる。CMTS104は、1以上のネットワーク164を介して種々のアプリケーションシステムに接続することができる。
【0035】
CMTSスケジューラ106は、CM 102の全部に対するアップストリーム伝送をスケジュールする。幾つかの実施形態では、CMTSスケジューラ106はMAPを生成することができ、これはCM 102の間で多重アクセス伝送を調整するために使用することができる、例えば、MAPは一連のIEを指定でき、各IEは、サービス識別子、IUC番号、周波数及び時間セグメント情報(例えばミニスロット開始番号、幾つのミニスロットがこのIEに割り当てられているか、どのフレームがこのIEで使用されるかなど)を指定できる。
図1Bに示すように、CMTS 104におけるストリームスケジューラ106は、要求するCM 102のそれぞれのサービスフロー(SF)に対するアップストリーム伝送機会をスケジュールし、IEからなるMAP154を構成する。CMTSは、MAP154をダウンストリームでCM102に送信する。その結果、CM102は、それぞれIE 1~IE Nに含まれる仕様に従って、アップストリームデータバースト、例えばバースト1 156A~バーストN 156NをCMTSに送信する。 スケジューラ106は、MAPを定期的に(例えば2ミリ秒ごとに)CM102に送信して、CM102の送信をスケジュールすることができる。
【0036】
図2Aは、幾つかの実施形態による、アップストリームチャネル(部分)の
図200を示す。アップストリーム周波数スパン202は、多重ミニスロット204A、204B、204C~204Nに分割されており、これらは集合的にミニスロット204と呼ばれる。各ミニスロット204は、専用のサブキャリアのセットを有する。
図200に示されるように、例えばミニスロット204Aは、サブキャリア206A、206B、206C~206Nを含む。各サブキャリアは、OFDMチャネル内の多数の近接した(又はオーバーラップした)直交狭帯域幅データ信号の1つである。チャネルは、1以上のRF信号(例えば中心周波数、帯域幅、チャネル番号などのパラメータで指定できるもの)を伝達するために使用される電磁スペクトルの一部を参照できる。例として、チャネルは最大96MHzを含むことができる。
【0037】
図2Bは、幾つかの例による、例示的なOFDMAフレーム構造250を示す。具体的には、
図2Bに示す例は、DOCSIS 3.1物理層仕様に関するCM-SP-PHYv3.1-I16-190121の
図4から取られたものである。この仕様では、OFDMAチャネルのアップストリームスペクトルはQサブキャリアの複数のグループに分割されると説明されている。アップストリーム伝送時間はOFDMAフレームにグループ化でき、各フレームはK個のシンボルを含むことができる。ミニスロットは、周波数領域のQサブキャリアと時間領域の1フレーム(又はKシンボル)にまたがる構成である。例えば、Qは構成に応じて25kHzサブキャリア(4K FFT)の場合は16、50kHz(2K FFT)の場合は8であることができる。Kは、構成に応じて6~36個のシンボルであることができる。ミニスロットのすべてのサブキャリアは同じビットローディングを持っている。CMは、送信バースト(TXバースト)で1以上のミニスロットを送信するために割り当てられる。幾つかのCMは、OFDMAフレームの割り当てられたミニスロットで送信することにより、同じOFDMAフレームを共有できる。
【0038】
図3は、幾つかの実施形態による、OFDMAフレーム及び各フレーム内の個々のミニスロット性能測定のための指定されたミニスロットの
図300を示す。
図300は、フレーム302A、302B、302C、302D、302E、及び302Fを含み、これらはまとめてフレーム302と呼ばれる。この例に示されるように、各フレーム302は、OFDMAチャネルのスペクトル全体にわたるミニスロットの列を含むことができる。
【0039】
本明細書で説明するように、DOCSIS3.1は、アップストリームチャネルに使用できる種々のビットローディングを提供する。DOCSIS3.1物理層仕様は、例えばCM-SP-PHYv3.1-I16-190121で説明されており、DOCSIS3.1 MAC及び上位層プロトコルインターフェイス仕様は、例えばCM-SP-MULPIv3.1-I18-190422で説明されており、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0040】
図4は、幾つかの実施形態による、ハイプロファイル、ロープロファイル、及び異なるミニスロットに対してハイプロファイル又はロープロファイルのいずれかを使用する動的プロファイルを含む、例示的なビットローディングプロファイルを示す。IUC Hとして示される第1プロファイルは、次のビットローディングを指定する:ミニスロット1に対して8ビットQAM、ミニスロット2-4に対して7ビットQAM4、及びミニスロット5-8に対して8ビットQAM。IUC Lとして示されている第2プロファイルは、次のビットローディングを指定する:ミニスロット1に対して5ビットQAM、ミニスロット2-4に対して4ビットQAM、及びミニスロット5-8に対して5ビットQAM。NULLビットローディングはミニスロット1-8全体に定数0を使用し、特別なプロファイルとみなすことができる。CMS及び/又はCMTSは、より多くのデータを送信するためにより高いビットローディングで開始するように構成することができるが、エラーがある場合は、確実にデータを送信するためにビットローディングを減少もしくは低下させることができる。
【0041】
アップストリームチャネルの性能を測定するための種々の技術が存在する。例えば、1つの技術は、搬送波対雑音比(CNR)測定を実行するために使用できるクワイエットタイムプローブである。クワイエットプローブは、例えばCMを有効にする前に初期アップストリームプロファイルを生成するためのベースラインとして使用できる。クワイエットタイムプローブ技術では、すべてのサブキャリア(除外されたサブキャリアを含む)をプローブする必要がある。他の例として、別の技術は受信変調エラー率(RxMER)を決定するために使用できるアクティブプローブである。アクティブプローブはCMがオンラインになった後で、定期的に(例えば構成可能な時間間隔で)使用できる。プローブはバーストノイズを捕捉しない可能性があるため、通常は他の測定データと一緒に使用される。プローブは、測定値を取得するのにも多くの時間がかかる場合がある。
【0042】
さらに別の例として、データ伝送について変調誤差(MER)及び/又は前方誤り訂正(FEC)を測定することができる。MER又はFECを使用して、データチャネルのリアルタイム性能を決定できる。例えばCMTSバースト受信機は、受信した各バーストについて次の1以上を決定できる:MER、FEC修正可能エラー数、FEC修正不可能エラー数、及び/又は合計コードワード数。もう1つの例はOFDMAアップストリームデータプロファイル(OUDP)テスト手順であり、これは、テストするCMに特定の許可を与えることにより現在使用されているプロファイルをテストできる。CMは特定のペイロードパターンを使用して送信し、CMTSは送信されたパターンを、FECエラー、CRCエラーの決定、MERの測定などの性能測定に使用できる。
【0043】
本発明者らは、既存の性能測定技術の欠陥を発見及び評価した。例えばバースト受信機から取得したMERとFECは、チャネル障害をすばやく示すことができるが、障害の正確な場所を特定することはできない。さらに、データバーストは多くのミニスロットにまたがることがあり、それゆえMERとFECは、シンボルがインターリーブされているので、バーストのすべてのミニスロットに対して測定される。したがって、既存の技術では、ミニスロットごとのレベルなど、リソースごとのレベルで性能メトリックを取得することはできない。
【0044】
本明細書で説明する技術により、リソースごと(例えばミニスロットごと)の測定値を生成できる方法で性能測定値(MER及び/又はFECを含む)を取得することができる。この技術は、バースト受信機で受信して性能測定に使用できるリアルタイムデータに単一のリソース許可を提供することを含むことができる。この技術はさらに、各リソースが確実にテストされるようにするために、単一のリソースデータ許可を他のテスト技術で補足することも含む(例えば調査対象のミニスロットを活用するのに十分なデータが特定のチャネルに送信されない場合)。リソースごとの測定は、CMグループごとに実行できる。したがって、この技術は、CMグループごとにミニスロットごとの性能メトリックをリアルタイムで導き出すことができ、帯域幅使用率のオーバーヘッドを全く又は最小限に抑える。
【0045】
図5は、幾つかの実施形態による、ミニスロットごとにアップストリームチャネルの性能を測定するための例示的なコンピュータ化された方法500を示す。この例ではミニスロットについて述べているが、複数の連続したミニスロットなど、他のリソースも測定できることを理解すべきである。前提条件として、CMTSは複数のCMをCMグループに分割することができる。この方法は、ステップ502で新しい測定間隔について開始される。ステップ504で、CMTSは新しいスキャンサイクルを開始する。ステップ506で、CMTSは次のOFDMAフレームに移動する。ステップ508で、CMTSは現在のフレームで測定されるミニスロットのサブセットを選択する。ステップ510で、CMTSはデータを送信する複数のCMについて、これらのミニスロットに単一ミニスロット許可を割り当て、これらのCMが属するCMグループを記録する。ステップ512で、CMTSは測定される必要のあるミニスロットのサブセットがまだあるか決定する。ある場合、方法は再びステップ506に進み、ない場合はステップ514に進む。ステップ514で、CMTSは十分なスキャンサイクルが使用されたか決定する。十分使用されていない場合、方法は再びステップ504に進み、それ以外の場合はステップ516に進む。ステップ516で、CMTSは少なくとも1つのミニスロットの性能測定が取得されていないCMグループがあるか決定する。ある場合、方法はステップ518に進み、ない場合は、現在の測定間隔終了528へ進む(
図5に示すように方法500は新たな測定間隔のためにステップ502に戻ることができる)。ステップ518で、CMTSは新しいスキャンサイクルを開始する。ステップ520で、CMTSは、次のOFDMAフレームに移動する。ステップ522で、CMTSはCMグループについて性能測定が得られていないミニスロットのサブセットを選択する。ステップ524で、CMTSはこれらのミニスロットにCMグループ内のCMをテストするOUDPテストについて単一ミニスロット許可を割り当てる。ステップ526で、CMTSはCMグループについて性能測定が得られていないミニスロットのサブセットがまだあるいか決定する。ある場合、方法は再びステップ520に進み、ない場合はステップ516に戻る。
【0046】
ステップ502に先立つ前提条件として、CMTSは、複数のCMをCMグループに分割することができ、その結果として特定のCMグループ内のすべてのCMが、チャネルの各サブバンドにおける同様の障害など、同様の性能測定値を有しており、異なるCMグループ間の性能測定値の違いは、異なるCMベンダーとタイプを反映している場合もあれば、それらが配置されているケーブルプラントの物理セグメントが異なるためである場合もある。幾つかの実施形態では、CMTSは展開シナリオと実装仕様に応じて、種々のルールを使用してCMグループに構成することができる。例えばCMTSが、CMTSに接続された少数のCMしかないと決定したら、CMTSは各CMを別個のCMグループに分類することができる。別の例として、CMTSは、同じハイプロファイルとロープロファイルが割り当てられたCMを同じCMグループに分類する。これは、(既存のプロファイル管理メカニズムに従って)同じハイプロファイルとロープロファイルが割り当てられたCMは、CMの性能が類似していることを示唆できるためである。特定のグループのCMが異なるプロファイル(例えば既存のメカニズムによって異なるハイプロファイル又はロープロファイル)を再割り当てされた場合、CMTSはCMを異なるプロファイルを有するCMを含む異なるCMグループに移動できる。
【0047】
ステップ510及びステップ524を参照すると、CMTSは、データ伝送及びOUDPテストのそれぞれについて、選択したミニスロットのサブセット(先行ステップで決定)に単一ミニスロット許可を割り当てる。割り当てられていないミニスロットがまだ残っていたら、CMTSは、これらの残りのミニスロットにOUDPテストについて単一ミニスロット許可を再度割り当てることができる。そのような手順は、シンプルにするために図には示されていない。
【0048】
さらにステップ504~514を参照する。本明細書で説明するように、CMTSバースト受信機は、受信した各バーストについてFEC修正可能カウント、FEC修正不可能カウント、合計ワードカウント、MERなどの種々の性能情報を収集できる。しかしながら、受信したバーストでエラーが検出され、バーストサイズがミニスロットを超えている場合、CMTSはどのミニスロットが障害の原因であるか決定できない。CMTSがミニスロットごとの粒度に関する性能メトリックを取得できるようにするために、CMTSは単一ミニスロット許可に使用される各フレーム内の幾つかのミニスロットを指定できる。例えばCMTSは、フレームごとに事前に定義されたパーセンテージの単一ミニスロット許可を指定できる。
図3を参照すると、CMTSは各フレーム302の100個のミニスロットごとに1つのミニスロット許可304を指定する。
図3に示されるように、指定されたミニスロット304の位置は、フレーム302Aでは最上位のミニスロットが許可され、フレーム302Bでは次に高いミニスロットが許可されるように、各フレーム内で回転することができる。指定されたミニスロットをフレーム間で回転させることにより、各ミニスロットを同じ頻度で経時的にスキャンできる。例えばCMTSがフレーム内のミニスロットの1%を単一ミニスロット許可に使用するように指定した場合、すべてのミニスロットをスキャンするのに100フレームかかる(スキャンサイクルは100フレームである)。フレームサイズ(例えば、6~36シンボル)とサイクリック・プレフィックス(CP)値に応じて、1秒間に約1000~8000フレームの場合もあり得る。例えば1秒間に3000フレームがある場合、特定のミニスロットは1秒間に30回スキャンされる。これには、CMグループのいずれかに割り当てられたこの場所での単一ミニスロット許可が含まれる。測定間隔として1秒を選択できる。
【0049】
このようにしてCMTSは、割り当てられた各ミニスロットに対してリアルタイムデータ性能メトリックを決定できる。例えば、許可は単一ミニスロットであるため、このミニスロットの信号は他のミニスロットとインターリーブされない。したがって、CMTSは、CMTSが認識している性能メトリックを、調査中の特定のミニスロットのみに起因するものであると決定できる。したがって、この技術は、CMが指定された位置で単一ミニスロットバーストを使用してデータを送信するように、単一ミニスロット許可をスケジュールすることによって測定にリアルタイムデータを使用できる。これらの位置以外には、データは以前と全く同じように単一ミニスロット許可又は多重ミニスロット許可でスケジュールされる。
【0050】
CMTSは、各グループのミニスロット性能メトリックを集計できる。例えば、CMTSがCMから単一ミニスロットバースト(単一ミニスロット許可に関連付けられたバースト)を受信すると、CMTSはバーストを測定し、送信側のCMが属するグループに対する性能メトリックをカウントできる。CMTSは、測定された各性能メトリックを個別に維持できる。例えばCMTSは、グループごと、ミニスロットごとの修正可能及び/又は修正不可能なFECメトリック(例えばuFEC_ <グループ、ミニスロット>、cFEC_ <グループ、ミニスロット>など)、グループごと、ミニスロットごとのMER(例えばMER_ <グループ、ミニスロット>)などを維持できる。
【0051】
ステップ516~526を参照する。幾つかの実施形態では、CMTSは種々のCMグループのミニスロットのアンダーサンプリングを回避するように構成することができる。例えば複数のアクティブなCMグループがある状況では、特定のCMグループがすべてのミニスロットについてスキャンされる頻度がわからない場合がある(例えばランダム性のため)。一部のCMグループは、CMグループのアクティブなデータがある場合でも、幾つかのミニスロットでアンダーサンプリングされる可能性がある。ミニスロットのサンプリング不足を回避するために、CMTSは、テスト許可のために幾つかの機会を予約できる(例えば測定間隔で各ミニスロットについてスキャンされるすべての機会から)。例えば、CMTSはOUDPテストのために幾つかの機会を予約することができる。
【0052】
図6は、幾つかの実施形態による、テスト許可に対する予約機会の例示的な
図600を示す。この例では、すべて合わせて5 CMグループがある。さらに、フレームのミニスロットの1%が単一ミニスロットに指定され、毎秒3,000フレームの場合、各ミニスロットが毎秒100フレーム間隔でスキャンされる機会が30回発生することになる。
図6に示すように、CMTSは、各ミニスロットについて1秒間隔でスキャンされる30回の機会(各スキャンサイクルで1つの機会)を持ち、これにはフレーム604Aの1番目の機会602A、…、フレーム604Bの25番目の機会602B、フレーム604Cの26番目の機会602C、 フレーム604Dの27番目の機会602D、フレーム604Eの28番目の機会602E、フレーム604Fの29番目の機会602F、及びフレーム604Gの30番目の機会602Gが含まれる。
図6に示すCMTSは、単一ミニスロットデータ許可のために最初の25回の機会を使用するように構成されている。CMTSは、フレーム604Cの26番目の機会602C、フレーム604Dの27番目の機会602D、フレーム604Eの28番目の機会602E、フレーム604Fの29番目の機会602F、及びフレーム604Gの30番目の機会602Gについて示されるように、OUDPテストの残りの5回の機会、各CMグループに1回の機会を予約するように構成されている。CMTSは、これらの5回の機会を予約しても、CMTSはOUDPテストのために(例えばデータ許可とは反対に)予約された機会を使用する必要はない。例えば、本明細書に記載されているように、CMTSは、最初の25の許可においてスキャンされなかったミニスロットに対する機会のみを使用することができる。このような例示的なアプローチは、OUDPテスト用にスロットを予約するために生じるオーバーヘッドは最大で5/30/100 = 0.167%である。 CMTSは、テスト許可のために1回以上の機会を予約することにより、各測定間隔で、各ミニスロットが各CMグループについて測定する少なくとも1回の機会を持つようにすることができる。
【0053】
幾つかの実施形態では、フレーム内の使用されないミニスロットを、そのミニスロットに対するOUDPテスト機会のプールに追加することができる。例えばフレーム内に割り当てられていないミニスロットがある場合、スケジューラは、指定された場所に制限されることなく、それらのいずれかを単一ミニスロットOUDPテスト許可に利用できる。このようなミニスロットは、各CMグループを循環するように、予約されたOUDPテストの機会に追加できる(例えば上記の例では5回予約されている)。そのようなミニスロットの例は、フレーム604Fに先行するフレームであるフレーム604Hに示されている。このような使用されないミニスロットは、さもないと帯域幅が無駄になるため、追加コストなしでより多くの測定の機会を提供することができる。
【0054】
OUDPテストの機会をCMに割り当て及び/又はOUDPテストを実行するために使用される技術は、展開シナリオと実装仕様に基づいて構成できる。例えばOUDPテストは、テストされるCMに割り当てられているCMごとに特定のサービスID(SID)を要求できる。幾つかの実施形態では、OUDPテストのための特定の顧客展開に必要なSIDの総数に基づいて、CMTSはSID割り当てのために異なる技術を使用するように構成することができる。例えばCMTSは、使用されないSIDを選択し、必要になったときにその場でテストされているCMに割り当てるように構成できる。別の例として、CMTSは、CM登録時に各CMに一意のOUDPテストSIDを事前に割り当てるように構成できる。さらに別の例として、CMTSは幾つかのOUDPテストSIDをCMのグループに事前に割り当て、これらのSIDを循環して、必要に応じて別のCMのグループで再利用することができる。
【0055】
OFDMAプロファイル管理については、さまざまな議論やアプローチがあった。例えばDOCSIS 3.1、CCAPTM運用サポートシステムインターフェイス仕様、CM-SP-CCAP-OSSIv3.1-I11-171220は、オペレータがOFDMAチャネル上でDOCSIS 3.1CMによって使用されるOFDMAプロファイルのセットを静的に設定する方法を説明している。
【0056】
別の例として、CMTSがOFDMAチャネル上でDOCSIS 3.1CMによって使用されるデータプロファイルをこれらのCM、主にRxMERの性能測定に基づいて作成できるようにするメカニズムが存在する。また、チャネル障害に対応してデータプロファイルをCMに割り当て、定期的に再割り当てする方法に対処するメカニズムも幾つか存在し、CMTSはCMの性能メトリックを常に監視している。
【0057】
DOCSIS(登録商標)3.1プロファイル管理アプリケーションテクニカルレポート、CM-TR-PMA-V01-180530は、外部のPMAサーバを使用するアーキテクチャについて説明している。PMAサーバは、アップストリームサブキャリアに対するRxMER測定を(クワイエットプローブ又はアクティブプローブを使用して)開始するか、OUDPテストをトリガすることにより、いずれもCMTSを介してアップストリームスペクトルを常に監視する。PMAは、PNMサーバからのアップストリームキャプチャや、プラントで取得された履歴情報など、他のテストからの情報を利用することもできる。このようにして、PMAサーバは、現在のアップストリームチャネルの性能を評価し、チャネルのデータプロファイルのセットを生成することができる。一方、PMAサーバは、これらのプロファイルの1つ又は2つをこのチャネルの各CMに指定することもできる。
【0058】
本発明者らは、既存のビットローディングプロファイル及びそれらの使用を含む、既存のプロファイル管理技術の欠陥を発見し、認識した。CMは複数のビットローディングプロファイル(本明細書ではデータIUCとも呼ぶ)で構成できるが、通常CMはCMTSによって各スケジューリングサイクルで各チャネルに対するすべてのデータバーストに特定のビットローディングプロファイルを常に使用するように指示される。例えば各MAP間隔で、CMはデータ伝送のすべてのバーストのすべてのミニスロットに対して1つのプロファイルのみを使用する。さらに、CMはハイプロファイル及びロープロファイルを格納することができるが、CMはハイプロファイル又はロープロファイルのどちらをいつ使用するか知らない。代わりに、CMTSはCMに対してエラー測定値を検出するまでハイプロファイルを選択し、その後CMTSはCMに対してロープロファイルに切り替えることができる。プロファイルを切り替えた後、CMTSはCMに対してこのチャネルのすべてのデータバーストについてロープロファイルを選択する。
【0059】
本発明者らはまた、既存のプロファイル管理技術が、プロファイルの内容を変更し(例えば割り当てられたプロファイルの内容を変更するか、又はプロファイル割り当てを変更することによって)、変更されたプロファイルを該当するCMに伝達する必要があることを発見及び評価した。このような技術は、CMに対してプロファイルを変更するのに時間がかかり、CMは通常は変更されたプロファイルを受け取り、CMが変更されたプロファイルを受け取るたびにハードウェアを再プログラミングするなど、プロファイルを使用できるようにするための幾つかの手順を実行する必要がある。また、既存の技術は通常、OFDMAチャネルと各CMの限られた数のプロファイル、例えば各チャネルについて1つ又は2つのIUCしかサポートしない。さらに、プロファイルの1つは、通常は事前登録に必要な最も低いビットローディングプロファイル(IUC 13など)である。したがって、上記のメカニズムでは、CMTSがUCD及び/又はDBCメッセージを使用して対応するCMと常に通信する必要があるが、これはCMTSがプロファイルを変更しようとしたとき、各CMは2つのプロファイルしか保存できないのでCMTSはメッセージを送信する必要があるためである。このようなプロファイル管理に必要な通信オーバーヘッドは、プロファイル管理機能の実行速度を制限したり、CMTSシステムがチャネル障害に適応できる速度を制限したりするなど、システムに悪影響を与える可能性がある。オーバーヘッドを制限するために、時間間隔を構成して従うことにより、CMTS(又はプロファイル管理アプリケーション(PMA)サーバ)が各CMに割り当てられた現在のプロファイルを評価して、必要に応じてプロファイルを変更又は再割り当てする頻度を設定できる。オペレータは、CMTS(又はPMAサーバ)が各CMに割り当てられた現在のプロファイルを評価し、必要に応じてこれらのプロファイルの変更又は再割り当てを実行する頻度を決定する時間間隔を定義できる。本明細書では、これらのメカニズムは一般にプロファイル管理メカニズムと呼ばれ、この間隔は一般にプロファイル管理間隔と呼ばれる。
【0060】
本明細書で説明する技術を使用して、CMがOFDMAチャネルでアップストリーム伝送を変調する方法を動的に調整できる。この技術は、ローカルに調整されたビットローディングプロファイルを使用して、OFDMAチャネルに対するビットローディングを動的に切り替えることを含むことができる。プロファイルは、ミニスロットごとの粒度で異なるビットローディングプロファイル(例えばハイプロファイル又はロープロファイルの一部(それぞれIUCH及びIUCLとも呼ばれる)又はヌルプロファイル)を活用できる。この技術は、CMに新しいプロファイルや変更されたプロファイルを通知する必要なしに、既存の技術よりも高速な方法で、リアルタイムノイズに対応してプロファイルを作成及び/又は調整できる。例えば、CMTSは、チャネルのサブバンド内にのみ障害があるとCMTSが決定した場合に、幾つかのミニスロット上のビットローディングを切り替えることができる。この技術により、CMTSはCMに割り当てられたプロファイルを動的に切り替えることができる。例えばCMTSスケジューラはプロファイル管理間隔よりも短い時間間隔(動的プロファイル間隔と呼ばれる)で、ミニスロットレベルなどのリソースごとに、IUC H、IUC L及びNULLビットローディングを動的に切り替えることができる。CMTSスケジューラは、プロファイル管理メカニズムで使用される従来のパス(MMMメッセージなど)を介してCMと通信することなく、このような動的な切り替えを実行できる。したがってこの新しい技術は、大まかに動的プロファイルと呼ばれるか、又は動的スケジューリングプロファイル(もしくは動的スケジューリングIUC、略してDS-IUC)と呼ばれることもあるが、これは例えばCMTSスケジューラによってプロファイルをローカルで生成して使用できるためである。
【0061】
図7Aは、幾つかの実施形態による、リソース(例えばミニスロット)に対するビットローディングを生成するためのコンピュータ化されたプロセス700の例を示す。この方法は、ステップ702で新しい動的プロファイル間隔について開始される。ステップ704で、CMTSはビットローディングについて分析するためにCMグループを選択する。ステップ706で、CMTSはビットローディングを分析するためにリソース(例えばミニスロット)を選択する。ステップ708で、CMTSは、プロファイルH、プロファイルLの部分、最新の性能測定値、並びに分析されているリソース及びCMグループに対応する以前の動的スケジューリングプロファイルに基づいて、リソースの新しいビットローディングを決定する。ステップ710で、CMTSは分析されるべきリソースがさらにあるかどうかを決定する。ある場合は、ステップ706に戻り、ない場合は、ステップ712に進む。ステップ712で、CMTSは、すべてのリソースについて取得されたビットローディングを使用して、新しい動的スケジューリングプロファイルを生成する。ステップ714で、CMTSは分析されるべきCMグループがもっとあるかどうかを決定する。ある場合は、ステップ704に戻り、ない場合は、方法は現在の動的プロファイル間隔716については終了する(そして
図7Aに示されるように、方法は新たな動的プロファイル間隔のためにステップ702に戻ることができる)。
【0062】
ステップ702に先立つ前提条件として、CMTSは前に説明したように、複数のCMをCMグループに分割することができる。別の前提条件として、CMTSは、前に説明したように、既存のプロファイル管理メカニズムに基づいて、各CMグループのプロファイルHとプロファイルLを選択する。さらに別の前提条件として、CMTSは、
図5に示して前に説明したように、各リソース及び各CMグループの性能測定値を取得する。
【0063】
ステップ708を参照すると、CMTSは、リソースごと(例えばミニスロットごと)の性能データを使用して、新しいビットローディングを決定することができる。
図8は、幾つかの実施形態による、各リソース及び各CMグループに対する新たなビットローディングを計算するための例示的なプロセス800の状態遷移図である。この例では、各ミニスロット及び各CMグループに対して、ハイ(H)802、ロー(L)804、及びヌル 806の3つの可能なビットローディング状態が存在すると仮定する。状態Hは、特定のミニスロットでのビットローディングはIUC Hのビットローディング、すなわちビットローディング_ <H、ミニスロット>であると仮定されることを意味する。状態Lは、特定のミニスロットでのビットローディングはIUC Lオンビットローディング、すなわちビットローディング_ <L、ミニスロット>であると仮定されることを意味する。状態ヌルは、特定のミニスロットでのビットローディングはまた0であることを意味する。さらに、遷移808(H 802 - > L 804)、遷移810(L 804 - > ヌル 806)、遷移812(L 804 - > H 802)、及び遷移814(ヌル 806 - > L 804)の4つの遷移がある。一般的な事項として、CMTSはエラーを検出するまでH 802ビットローディングから開始することができ、エラーが検出されるとCMTSはL804ビットローディングの使用に移行することができる。CMTSは、本明細書でさらに説明するように、性能データを分析して、いつある状態から別の状態に移行するかを決定できる。
【0064】
幾つかの実施形態では、CMTSは、種々の技術を用いて、状態遷移をトリガする条件を評価するように構成することができる。例えば、ミニスロットのuFEC(例えば本明細書に記載のようにグループに基づいて決定)が所定の閾値を超えると、遷移808をトリガすることができる。所定の閾値は、例えばそれを超えると(例えばハイプロファイルからロープロファイルに切り替えるとき)遷移808が発生するであろう訂正不可能FECエラー閾値(パーセンテージ)であることができる。例えば所定の閾値はオペレータの裁量で0.1%~1%の範囲であることができる。uFECは、前回の測定間隔におけるIUC Hの性能測定に基づいて決定することができる。幾つかの実施形態では、CMTSは、この時点でミニスロットのMERをtSNRとして記録できる(例えばtSNRが、遷移808が発生したときにミニスロットに対して記録されたMER / SNRである場合)。 別の例として、遷移810は、グループのミニスロットのuFECが所定の閾値を超えたときにトリガされ得る。 所定の閾値は、それを超えると遷移810が発生するであろう訂正不可能なFECエラー閾値(パーセンテージ)であり得る(例えばロープロファイルからNOLBビット負荷に切り替えるとき)。uFECは、前回の測定間隔におけるIUC Lの測定に基づいて決定することができる。さらに別の例として、遷移812は、FECエラーがなく、絶対参照数と前の遷移の履歴の両方を考慮して、MERが閾値を超えているときにトリガされ得る。例えば、遷移812は次のすべての条件が当てはまる場合にトリガできる。(a)グループのミニスロットのMERが、ミニスロットとMdbのtSNRの合計を上回り、(b)MERがrSNRを上回り、(c )cFECとuFECの合計が0である。Mdbは、遷移808を(例えば遷移812を介して)逆にすることができるかどうかを評価するために808でtSNRに追加する必要がある限界DBであることができる。この構成可能な限界の選択により、HとLの間の状態遷移をどの程度積極的に発生させるかを制御できる。 rSNRは、ビットローディング_ <H、ミニスロット>に関連付けられた参照SNRであることができる。遷移812に使用される性能値は、以前の一連の間隔におけるIUC Lの測定に基づいて決定することができる。さらに別の例として、遷移814は、以下の条件のすべてが成り立つときにトリガされ得る。(a)uFECが0であり、(b)cFECが所定の閾値を下回り、(c)MERがrSNRを超える。所定の閾値は、それを下回ると遷移814が発生するであろう修正可能なFECエラー閾値(パーセンテージ)であり得る。 rSNRは、ビットローディング_ <L、ミニスロット>に関連付けられた参照SNRであることができる。幾つかの実施形態では、遷移814に使用される性能測定値は、以前の一連の間隔におけるIUC Lを用いたOUDPテストに基づいて決定することができる。
【0065】
この規格は、OUDPテスト許可をデータ許可と同様に動作するように構成できるが、CMは、以前にCMに割り当てられCMTSによって識別されたプロファイルを使用して、識別されたミニスロットで実際のデータの代わりにテストデータを送信する。幾つかの実施形態では、CMTSは種々の方法でOUDPテストを使用するように構成できる。例えばCMTSは、ミニスロットが特定のCMグループに対してヌル状態にある場合、そのグループの測定機会がターゲットのロープロファイルでのOUDPテストに使用されるように構成できる。この構成を使用して、
図8の遷移814をテストするなど、ヌル状態から遷移するための条件をテストすることができる。別の例として、ミニスロットが特定のCMグループに対して特定のプロファイル(例えばプロファイルH又はプロファイルL)を使用する状態にある場合、そのグループの機会は、現在のプロファイルでのOUDPテストに使用される。さらに別の例として、ミニスロットが特定のCMグループに対して特定のプロファイル(例えばプロファイルL)を使用する状態にある場合、CMTSは、そのグループがより高いプロファイル(例えばプロファイルH)でOUDPテストを実行する機会を使用することを選択できる。これは、
図8の遷移812をテストするように、より低いプロファイルからより高いプロファイルに遷移するための条件をテストするために使用することができる。
【0066】
ステップ712を参照して、ミニスロットベースでビットローディングを調整するために、CMTSは動的プロファイルを定期的に生成することができる。例えば、CMTSは動的スケジューリングIUC(DS-IUC、この名称は技術を説明するために使用されるが、本明細書で説明する技術の精神から逸脱することなく任意のプロファイル名を使用できるため、限定することを意図していない)を生成できる。DS-IUCはミニスロットごとに、CMで利用可能なプロファイルの1つ(例えばIUC H又はIUC L又はヌル)を採用できる。
図4を参照すると、例えばDS-IUCはミニスロット1~4でIUC Hを採用するが、ミニスロット5及び6ではIUC Lを採用し、ミニスロット7~8ではNULLビットローディングを採用する。したがって、DS-IUCのビットローディングは次のように定義される:ミニスロット1の場合は8ビットQAM、ミニスロット2~4の場合は7ビットQAM、ミニスロット5~6の場合は5ビットQAM、ミニスロット7~8の場合は0ビットQAM。
【0067】
図7Bは、CMTSが動的プロファイルを利用するためのコンピュータプロセス750の例を示す。ステップ752に先立つ前提として、
図7Aに示して先に説明したように、CMTSは、すべてのCMグループに対してDS-IUCなどの動的プロファイルを取得することができる。ステップ752で、CMTSは新しいMAPを開始する。ステップ754で、CMTSは次のCM要求(明示的要求又はUGS許可などの暗黙的要求)を取得する。ステップ756では、CMTSはCMが属するCMグループに対応するDS-IUCなどの現在の動的プロファイルのビットローディングを使用して、利用可能なすべてのミニスロットを入力する。ステップ758で、CMTSはDS-IUCなどの現在の動的プロファイルに従ってヌル状態にあるすべてのミニスロットを除外する。ステップ760で、CMTSは1以上のデータ許可を割り当ててCM要求を処理する。ここで、各許可に含まれるミニスロットは、現在の動的プロファイルの構成に従って同じIUC H又はIUC L状態を共有する。ステップ762で、CMTSは現在の動的プロファイルの構成に従ってIUC H又はIUC Lのいずれかを使用して各データ許可をIEとして符号化する。ステップ764で、CMTSは現在のMAPでより多くのスペースがあるか決定する。ある場合は、方法はステップ754に戻され、そうでない場合は、ステップ766に進む。ステップ766で、CMTSは、MAPをすべてのIEと共に送信する。
【0068】
ステップ760を参照する。幾つかの実施形態では、スケジューラは、現在のDS-IUCに基づいて同じCMのMAP(各IEがバーストを定義する)内の異なるデータ情報要素(IE)を異なるIUC番号で符号化することができる。このような技術を使用すると、特定のミニスロットでのビットローディング値は、利用可能なプロファイルのいずれか1つのビットローディング値を仮定できる。利用可能なプロファイルの集合は、OFDMチャネルをノイズに動的に適応させるための階層型オプションを提供できる。例えば、上記の例で説明した3つのプロファイル(IUC H、IUC L及びNULL)の場合、3つのプロファイルは、CMを使用せずに動的適応のための3層オプションを提供でき、そのような適応は種々のサブバンドで異なってよい。
【0069】
各動的プロファイル間隔で、CMTSはCMグループの以前のDS-IUCを評価し、場合によっては1以上のミニスロットのビットローディングを更新できる。幾つかの実施形態では、動的プロファイル間隔は、本明細書で論じられる性能測定間隔に関連することができる(例えば測定間隔と同じか、又は測定間隔の倍数であり得るなど)。動的プロファイル間隔906と性能測定間隔904との間の関係の例については、
図9を参照のこと。
【0070】
幾つかの実施形態では、動的プロファイル技術により、CMTSはミニスロットに使用されるビットローディングに基づいて、強く障害された領域でのデータ伝送を除外することができる。例えばCMTSは、ステップ758に示すように、NULLビットローディングのある領域(例えばノイズ/干渉のためにビット符号化が許可されていないため)など、特定の領域でのデータ伝送をスケジュールすることを回避できる。別の例として、CMTSは、NULL領域など、特定の領域での初期レンジング及びファインレンジング要求をスケジュールすることを回避できる。スケジューラはDS-IUCを使用して、データ及び/又はレンジング要求に適切なミニスロットを決定できる。例えば、スケジューラはDS-IUCを使用してレンジング要求のミニスロットを決定し、データIUC(HIUC又はLIUCなど)の代わりにレンジングIUC(IUC 3又は4など)を使用して対応するIEをプログラムできる。
【0071】
幾つかの実施形態では、CMTSは、さらに強く障害された領域での非データ伝送を除外することができる。例えば、CMTSはミニスロットごとの性能測定に基づいて、強く障害された領域での初期レンジング及びファインレンジング要求のスケジュールを回避できる。さらに別の例として、現在割り当てられている初期レンジング及び/又はファインレンジングゾーンが強く障害されると、CMTSは、再びミニスロットごとの性能測定(例えばミニスロットごとのMER / SNR測定)に基づいて、全体的な性能が最高又は障害が最小の領域を、新しい初期レンジングゾーン及び/又はファインレンジングゾーンとして選択できる。ミニスロットごとの性能測定値の生成は、例えば
図3と併せて論じられる。スケジューラは、データIUC(HIUC又はLIUCなど)の代わりに、レンジングIUC(IUC 3又は4など)を使用して、対応するIEをプログラムできる。このプロセスは図示されていないが、動的レンジングゾーンと呼ばれる。幾つかの実施形態では、スケジューラは、性能データが1以上のミニスロットに障害があることを示し、障害のあるミニスロットでの非データ伝送要求のスケジューリングを回避するために、ミニスロット性能データに基づいて非データ伝送要求をスケジュールできることを決定できる。非データ伝送要求は、例えばレンジング要求を含むことができる。スケジューラは、ミニスロットに対する性能データに基づいて、既存のレンジングゾーンが障害の可能性のある1以上のミニスロットと関連していることを確認し、性能データに基づいて新しいレンジングゾーンを決定することにより、レンジング要求をスケジュールできる。
【0072】
幾つかの実施形態では、CMTSは、個々のリソースのビットローディングの動的調整を、プロファイルH及びプロファイルLを作成及び変更するために使用される既存のプロファイル管理メカニズムと組み合わせることができる。動的プロファイル方法を任意のプロファイル管理メカニズムと組み合わせることが可能である。本明細書で説明するように、CMでのプロファイルの集合(例えばIUC H、IUC L及びNULL)は、CMを関与させずにノイズ条件にある程度動的に適応するためのオプションの層を提供し、そのような適応はサブバンドごとに異なる可能性がある。現在のプロファイル(例えばIUCHとIUCL)に基づくDS-IUCの作成と変更は、各動的プロファイル間隔で実行され、プロファイルHとプロファイルLの割り当てと再割り当ては、各動的プロファイル管理間隔で実行され、プロファイルHとプロファイルLの割り当てと再割り当ては、各プロファイル管理間隔で実行される。 動的プロファイル間隔は、プロファイル管理間隔よりも小さくなるように選択できる。例えば動的プロファイル間隔は1秒未満から数秒、プロファイル管理間隔は1分未満から数分であることができる。 動的プロファイル間隔906とプロファイル管理間隔902との間の関係の例については、
図9を参照のこと。
【0073】
幾つかの実施形態では、プロファイル管理メカニズムを強化して、より良好なフレキシビリティを提供することができる。例えばCMのより低いプロファイルは、CM登録後に特定のプロファイル(例えば共通のより低いプロファイル13以外のプロファイル)に設定することができる。この場合、CMTSは、幾つかの種々のポリシーを使用して、CMに対してハイプロファイルとロープロファイルのペア(プロファイルHとプロファイルL)を同時に選択する場合がある。例えばCMTSは最初にプロファイルHを選択し、そして最も低いプロファイルとしてプロファイルLを選択することがある(例えば通常使用される)。別の例として、CMTSは最初にプロファイルHを選択し、そして可能なプロファイルHごとに、プロファイルHのペアとしてプロファイルLを選択できる(例えばプロファイルLはプロファイルHより3DB低いものとする)。さらに別の例として、CMTSは現在のプロファイルH及びプロファイルLの性能測定に基づいて、プロファイルH及びプロファイルLを個別にアップグレード又はダウングレードできる。別の例として、CMTSは、少なくとも特定のパーセンテージのミニスロットがプロファイルHによって満たされる可能性があり、少なくとも別のパーセンテージのミニスロットがプロファイルLによって満たされる可能性があるという規則に基づいて、プロファイルHとプロファイルLを選択できる。
【0074】
本明細書に記載した原理に従って動作する技術は、任意の適当なやり方で実装できる。上記のフローチャートの処理及び決定ブロックは、これらの様々なプロセスを実行するアルゴリズムに含めることができるステップと動作を表している。これらのプロセスから導出されるアルゴリズムは、1以上の専用プロセッサ又は多目的プロセッサと統合されて、その動作を指示するソフトウェアとして実装され、デジタル信号処理(DSP)回路又は特定用途向け集積回路(ASIC)などの機能的に等価な回路として実装され、或いはその他の適当なやり方で実装されてよい。本明細書に含まれるフローチャートは、何らかの特定の回路又は何らかの特定のプログラミング言語又はプログラミング言語の種類の構文や動作を示していないことを理解されたい。むしろ、これらのフローチャートは、当業者が本明細書に記載するタイプの技術を実行する特定の装置の処理を行うための回路を製造し、又はコンピュータソフトウェアアルゴリズムを実装するために使用できる機能情報を例示するものである。本明細書で別途明記しない限り、各フローチャートに記載されたステップ及び/又は動作の特定のシーケンスは、実装できるアルゴリズムの例示にすぎず、本明細書に記載された原理の実装及び実施形態において変更できるものであることも理解されたい。
【0075】
本明細書に記載された技術がコンピュータ実行可能命令として具体化される場合、これらのコンピュータ実行可能命令は、多くの利便機能を含む任意の適当なやり方で実装されてよく、それぞれがこれらの技術に従って動作するアルゴリズムの実行を完了するための1以上の動作を提供する。しかしながらインスタンス化された「利便機能」はコンピュータシステムの構造的要素であり、1以上のコンピュータと統合されて実行されると1以上のコンピュータに特定の操作上の役割を実行させる。利便機能は、ソフトウェア要素の一部又は全体であることができる。例えば利便機能はプロセスの機能として、又は個別のプロセスとして、又は他の処理の適当な単位として実装されてよい。本明細書に記載された技術が複数の利便機能として実装される場合、各利便機能は独自の方法で実装されてよく、すべて同じ方法で実装する必要はない。さらに、これらの利便機能は必要に応じてパラレル及び/又はシリアルに実行されてよく、及びそれらが実行されているコンピュータの共有メモリを使用して、メッセージ受け渡しプロトコルを用いるか又はその他の適当な方法で互いの間で情報を受け渡すことができる。
【0076】
一般に、利便機能は、特定のタスクを実行し、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。通常、利便機能の機能性は、それらが動作するシステムにおいて所望する通りに組み合わせたり配分したりできる。いくつかの実装形態では、本明細書の技術を実行する1以上の利便機能が一緒になって完全なソフトウェアパッケージを形成できる。これらの利便機能は、代替実施形態ではソフトウェアプログラムアプリケーションを実装するために、他の無関係な利便機能及び/又はプロセスと相互作用するように適合されてよい。
【0077】
本明細書では、1以上のタスクを実行するために、いくつかの例示的な利便機能が記載された。しかしながら記載された利便機能及びタスクの分割は、本明細書で説明された例示的な技術を実装できる利便機能のタイプを例示するものにすぎず、実施形態は特定の数、分割又はタイプの利便機能に限定されないことを理解すべきである。いくつかの実装においては、すべての機能性が単一の利便機能に実装されてよい。また、いくつかの実装では本明細書に記載された利便機能の一部を他の利便機能と一緒に又は別個に(即ち単一のユニット又は別個のユニットとして)実装でき、或いはこれらの利便機能の一部が実装されないことがあることも理解すべきである。
【0078】
本明細書に記載した技術を実装するコンピュータ実行可能命令は(1以上の利便機能として又は他のやり方で実装される場合)、いくつかの実施形態では1以上のコンピュータ可読媒体にエンコードされて媒体に機能性を提供できる。コンピュータ可読媒体は、ハードディスクドライブなどの磁気媒体、コンパクトディスク(CD)やデジタル多用途ディスク(DVD)などの光学媒体、永続的又は非永続的なソリッドステートメモリ(フラッシュメモリ、磁気RAMなど)、又はその他の適当な記憶媒体を含む。そのようなコンピュータ可読媒体は、任意の適当なやり方で実装されてよい。本明細書で用いる「コンピュータ可読媒体」(「コンピュータ可読記憶媒体」とも呼ばれる)は、有形の記憶媒体を指す。有形の記憶媒体は非一時的であり、少なくとも1つの物理的構造的要素を有する。本明細書で用いる「コンピュータ可読媒体」では、少なくとも1つの物理的構造的要素は、情報が埋め込まれた媒体を作り出すプロセス、その媒体に情報を記録するプロセス、又は情報を含んだ媒体をエンコードするプロセス中に何らかの方法で変更できる少なくとも1つの物理的特性を有する。例えば記録プロセス中に、コンピュータ可読媒体の物理的構造の一部の磁化状態を変更できる。
【0079】
さらに、上述したいくつかの技術は、これらの技術によって使用するために何らかの方法で情報(例えばデータ及び/又は命令)を保存する動作を含む。これらの技術のいくつかの実装-技術がコンピュータ実行可能命令として実現される実装など-では、情報はコンピュータ可読記憶媒体にエンコードされる。本明細書で特定の構造がこの情報を保存するための有利なフォーマットとして記載されている場合、記憶媒体にエンコードされるときにこれらの構造を使用して情報の物理的編成を与えることができる。次にこれらの有利な構造は、情報と相互作用する1以上のプロセッサの動作に影響を与えることにより、例えばプロセッサによって実行されるコンピュータ操作の効率を上げることによって記憶媒体に機能性を付与できる。
【0080】
技術をコンピュータ実行可能命令として具体化できるいくつかの実装(すべての実装ではない)において、これらの命令は任意の適当なコンピュータシステムで動作する1以上の適当なコンピューティングデバイスで実行でき、又は1以上のコンピューティングデバイス(又は1以上のコンピューティングデバイスの1以上のプロセッサ)はコンピュータ実行可能命令を実行するようにプログラムできる。コンピューティングデバイス又はプロセッサは、命令がコンピューティングデバイス又はプロセッサにアクセス可能なやり方でデータストアなど(例えばオンチップキャッシュ又は命令レジスタ、バスを介してアクセス可能なコンピュータ可読記憶媒体、1以上のネットワークを介してアクセス可能な及びデバイス/プロセッサによってアクセス可能なコンピュータ可読記憶媒体など)に保存された場合に命令を実行するようにプログラムできる。これらのコンピュータ実行可能命令を含む利便機能は、単一の多目的プログラム可能なデジタルコンピューティングデバイス、処理能力を共有して本明細書に記載した技術を共同で実行する2以上の多目的コンピューティングデバイスの協調システム、本明細書に記載された技術を実行するためだけの単一のコンピューティングデバイス又はコンピューティングデバイスの協調システム(共同設置又は地理的に分散)、本明細書に記載した技術を実行するための1以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、或いはその他の任意の適当なシステムと統合されてその動作を指示することができる。
【0081】
コンピューティングデバイスは、少なくとも1つのプロセッサ、ネットワークアダプタ、及びコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。コンピューティングデバイスは、例えばデスクトップ又はラップトップパーソナルコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、携帯電話、サーバ、又は他の任意の適当なコンピューティングデバイスであってよい。ネットワークアダプタは、任意の適当なコンピューティングネットワークを介して他の任意の適当なコンピューティングデバイスと有線及び/又は無線で通信するために、コンピューティングデバイスを有効にする任意の適当なハードウェア及び/又はソフトウェアであってよい。コンピューティングネットワークは、ワイヤレスアクセスポイント、スイッチ、ルータ、ゲートウェイ、及び/又はその他のネットワーク機器、並びにインターネットを含め2以上のコンピュータ間でデータを交換するための適当な有線及び/又は無線通信媒体を含んでよい。コンピュータ可読媒体は、処理されるデータ及び/又はプロセッサによって実行される命令を保存するように適合できる。プロセッサは、データの処理や命令の実行を可能にする。データ及び命令は、コンピュータ可読記憶媒体に保存されてよい。
【0082】
コンピューティングデバイスは、さらに入力デバイス及び出力デバイスを含む、1以上のコンポーネント及び周辺機器を備えることができる。これらのデバイスは、とりわけユーザインターフェースを表示するために使用できる。ユーザインターフェースを提供するために使用できる出力デバイスの例は、出力及びスピーカーの視覚的提示のためのプリンタ又はディスプレイ画面、又は出力の可聴提示のための他の音声生成デバイスを含。ユーザインターフェースに使用できる入力デバイスの例は、キーボード、マウスやタッチパッドなどのポインティングデバイス、及びデジタル化タブレットを含む。別の例として、コンピューティングデバイスは、音声認識又は他の可聴形式で入力情報を受信することができる。
【0083】
技術が回路及び/又はコンピュータ実行可能命令で実装された実施形態が説明された。幾つかの実施形態は、少なくとも1つの例が提供されている方法の形態であってもよいことを理解すべきである。方法の一部として実行される動作は、任意の適切なやり方で順序付けることができる。したがって例示の実施形態では連続した動作として示されているが、実施形態は幾つかの動作を同時に実行することも含めて、動作が例示されたものとは異なる順序で実行されるように構成されてもよい。
【0084】
上記の実施形態の様々な態様は、単独で、組み合わせて、又は上述した実施形態で具体的に論じられていない様々な配置で使用することができ、それゆえその応用においては上記の説明に記され又は図面に示された構成要素の詳細及び配置に限定されるものではない。例えばある実施形態に記載された態様は、他の実施形態に記載された態様と任意のやり方で組み合わせることができる。
【0085】
特許請求の範囲でクレーム要素を変化させるために「第1」、「第2」、「第3」などの序数詞を使用することは、それ自体はあるクレーム要素の別のクレーム要素に対する優先、優位若しくは順位、又は方法の動作が実行される時間的順序を意味するものではなく、単にクレーム要素を区別するために特定の名前を持つクレーム要素を(但し序数詞の使用を除いて)同じ名前を持つ別の要素と区別するためのラベルとしてのみ使用される。
【0086】
また、本明細書で使用される語法及び用語は説明を目的とするものであり、限定するもの見なされるべきではない。本明細書における「含む」、「有する」、「持つ」、「包含する」、「伴う」、及びそれらの変形の使用は、その後に列挙される事項、及びそれらの同等物、並びに追加事項を網羅することを意味する。
【0087】
本明細書では、「例示的」という言葉は、例、事例又は例示としての役割を果たすことを意味するものとして使用される。それゆえ本明細書に例示として記載される実施形態、実装、プロセス、特徴などは、例示的な例として理解されるべきであり、特に明記しない限り選好される例若しくは有利な例として理解すべきではない。
【0088】
以上、少なくとも1つの実施形態の幾つかの態様を説明したが、当業者には様々な変更、修正及び改善が容易に想到し得るものであることを理解すべきである。そのような変更、修正及び改善は本開示の一部であることが意図されており、本明細書に記載する原理の精神及び範囲内にあることが意図されている。したがって上記の説明及び図面は例示にすぎない。