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特許7378525インダクタが集積された埋め込み支持フレーム、基板及びその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-02
(45)【発行日】2023-11-13
(54)【発明の名称】インダクタが集積された埋め込み支持フレーム、基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20231106BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20231106BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20231106BHJP
【FI】
H01L23/12 B
H01F17/00 C
H05K3/46 Q
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022032311
(22)【出願日】2022-03-03
(65)【公開番号】P2022136019
(43)【公開日】2022-09-15
【審査請求日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】202110241375.7
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521133551
【氏名又は名称】ズハイ アクセス セミコンダクター シーオー.,エルティーディー
【氏名又は名称原語表記】Zhuhai Access Semiconductor Co., Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【弁理士】
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100224786
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 卓之
(74)【代理人】
【識別番号】100225015
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 彩夏
(72)【発明者】
【氏名】チェン ケンメイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ウェンシ
(72)【発明者】
【氏名】フェン レイ
(72)【発明者】
【氏名】フアン ベンキア
【審査官】多賀 和宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/199886(WO,A1)
【文献】特開2020-035993(JP,A)
【文献】国際公開第2020/197643(WO,A1)
【文献】特表2018-508989(JP,A)
【文献】特開2018-078133(JP,A)
【文献】国際公開第2015/125620(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 25/00-25/18
H05K 1/16
H05K 3/46
H01F 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の工程を含む、インダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造方法。
(a)仮キャリアボードの表面に第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーを形成する工程であって、前記第1磁気コアの周囲に前記第1導電性銅ピラーが形成されている工程、
(b)前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーの表面に第1コア媒体層を積層し、前記第1コア媒体層を薄くして、前記第1導電性銅ピラー及び前記第1犠牲銅ピラーの第1端面を露出させる工程、
(c)前記仮キャリアボードを除去して、前記第1磁気コア、前記第1導電性銅ピラー及び前記第1犠牲銅ピラーの第2端面を露出させる工程、
(d)前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーに対応する位置に、第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーを形成して、前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーの第2端面と、前記第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーの第2端面とを位置合わせて接続する工程、
(e)前記第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーに第2コア媒体層を積層し、前記第2コア媒体層を薄くして、前記第2導電性銅ピラー及び前記第2犠牲銅ピラーの第1端面を露出させる工程、
(f)前記第1コア媒体層及び前記第2コア媒体層の表面にインダクタ配線層を形成し、前記インダクタ配線層と、前記第1磁気コア及び前記第2磁気コアの周囲に分布されている前記第1導電性銅ピラー及び前記第2導電性銅ピラーとを導通接続して、スパイラルインダクタコイルを形成する工程、
(g)牲銅ピラーをエッチングして、ア媒体層を貫通する貫通開口を形成する工程。
【請求項2】
前記仮キャリアボードは、両面に二層銅箔が圧着された仮キャリアボードを含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
工程(a)は、
前記仮キャリアボードの表面に第1磁性材料層を施し、前記第1磁性材料層をエッチングして、前記第1磁気コアを形成すること、
前記仮キャリアボードに第1フォトレジスト層を施し、パターン化して第1パターンを形成し、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーをめっき形成して、前記第1磁気コアの周囲に前記第1導電性銅ピラーが形成されるようにすること、
前記第1フォトレジスト層を除去すること、
をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
工程(d)は、
前記第1磁気コアを露出した第1コア媒体層に第2磁性材料層を施し、前記第2磁性材料層をエッチングして、前記第1磁気コアに対応する位置に第2磁気コアを形成すること、
前記第2磁気コアを露出した第1コア媒体層に第2フォトレジスト層を施し、パターン化して、前記第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーと位置合わせされた第2パターンを形成し、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーをめっき形成すること、
前記第2フォトレジスト層を除去し、前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーの第2端面と、前記第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーの第2端面とを位置合わせて接続すること、
をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
工程(f)は、
前記第1コア媒体層及び第2コア媒体層の表面にシード層を施すこと、
前記シード層に第3フォトレジスト層を施し、パターン化して第3パターンを形成し、インダクタ配線層をめっき形成し、前記インダクタ配線層と、前記第1磁気コア及び前記第2磁気コアの周囲に分布されている前記第1導電性銅ピラー及び前記第2導電性銅ピラーとを導通接続して、スパイラルインダクタコイルを形成すること、
前記第3フォトレジスト層を除去し、且つ前記シード層をエッチング除去すること、
をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
インダクタが集積された埋め込み支持フレームは、
コア媒体層、
前記コア媒体層を貫通し、実装デバイスを埋め込むための貫通開口、
前記コア媒体層に埋め込まれた磁気コア、及び前記磁気コアに巻回されたインダクタコイルを含むインダクタ、を含み、
前記貫通開口及び前記インダクタの周囲に、前記コア媒体層を貫通する少なくとも1つの導電性銅ピラーが設けられている、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記コア媒体層は、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリイミド、エポキシ樹脂又はポリエチレンを含む、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記磁気コアは軟磁性材料を含み、前記軟磁性材料は、ダストコア、マンガン亜鉛フェライト、及びニッケル亜鉛フェライトからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項6に記載の製造方法。
【請求項9】
前記インダクタコイルは、前記磁気コアの上下表面におけるインダクタ配線層、及び前記磁気コアの両側で前記インダクタ配線層に導通接続された導電性銅ピラーを含む、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記磁気コアは、中実の長方形、中空の長方形、及び環形状からなる群から選択される形状を有する、請求項6に記載の製造方法。
【請求項11】
記貫通開口内に露出した粘着層にデバイスを実装し、封止材を充填して前記デバイスを固定すること、
前記粘着層を除去すること、
さらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項12】
前記粘着層を除去した後、導電性銅ピラーを介して互いに導通接続されている第1配線層及び第2配線層を、前記コア媒体層の両表面にそれぞれ形成すること、
前記第1配線層及び前記第2配線層の外表面にソルダーレジスト層及びソルダーレジスト層開窓を形成すること、
をさらに含む、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
インダクタが集積された埋め込みパッケージ基板は、
コア媒体層、前記コア媒体層を貫通する貫通開口、および前記コア媒体層に埋め込まれた磁気コア、及び前記磁気コアに巻回されたインダクタコイルを含むインダクタ、を含み、前記貫通開口及び前記インダクタの周囲に、前記コア媒体層を貫通する少なくとも1つの導電性銅ピラーが設けられている、埋め込み支持フレーム、
前記貫通開口内に埋め込まれ、前記貫通開口の側壁との間が封止材で充填されたデバイス
を含み、且つ
前記コア媒体層の上下表面にそれぞれ第1配線層及び第2配線層が設けられ、前記第1配線層及び前記第2配線層が前記導電性銅ピラーを介して互いに導通接続されている、請求項12に記載の製造方法
【請求項14】
前記第1配線層及び前記第2配線層の外表面にソルダーレジスト層及びソルダーレジスト層開窓が設けられている、請求項13に記載の製造方法
【請求項15】
前記デバイスの端子が、前記導電性銅ピラーを介して前記ソルダーレジスト層開窓にファンアウト接続されている、請求項14に記載の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施例は、半導体パッケージの技術分野に関し、特にインダクタが集積された埋め込み支持フレーム、基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の継続的な発展に伴い、コンピュータや電気通信設備等の消費電子製品の集積度は益々高くなっている。支持フレームを用いて埋め込み型チップを実現するパッケージング方法は、非常に発展して、実際の生産に適用され、市場における電子デバイスのサイズの小型化、薄型化、高集積化の要求を満たしている。
【0003】
しかしながら、従来技術で埋め込まれた受動デバイスは、コンデンサ及び抵抗だけであり、体積がより大きいインダクタを埋め込むことができなかった。体積がより大きいインダクタに対し、表面実装方式のみで埋め込みパッケージ基板のパッドに固定できる。当該技術案は、製造プロセスが成熟しているが、表面2次実装を行うことが必要であるため、生産プロセスや生産コストが増加するだけでなく、現在の小型化、高集積の市場の要求を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これを鑑みて、本明細書の1つ以上の実施例は、従来技術における埋め込み型支持フレームにインダクタを埋め込むことがきないという技術的課題を解決するために、インダクタが集積された埋め込み支持フレーム、埋め込みパッケージ基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的に基づいて、第1の態様において、本明細書の1つ以上の実施例は、
インダクタが集積された埋め込み支持フレームであって、
コア媒体層、
前記コア媒体層を貫通し、実装デバイスを埋め込むための貫通開口、
前記コア媒体層に埋め込まれた磁気コア、及び前記磁気コアに巻回されたインダクタコイルを含むインダクタ、を含み、
前記貫通開口及び前記インダクタの周囲に、前記コア媒体層を貫通する少なくとも1つの導電性銅ピラーが設けられている、埋め込み支持フレーム
を提供する。
【0006】
任意に、前記コア媒体層は、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリイミド、エポキシ樹脂又はポリエチレンを含む。
【0007】
任意に、前記磁気コアは軟磁性材料を含み、前記軟磁性材料は、ダストコア、マンガン亜鉛フェライト、及びニッケル亜鉛フェライトからなる群から選択される少なくとも1つである。
【0008】
任意に、前記インダクタコイルは、前記磁気コアの上下表面におけるインダクタ配線層、及び前記磁気コアの両側で前記インダクタ配線層に導通接続された導電性銅ピラーを含む。
【0009】
任意に、前記磁気コアは、中実の長方形、中空の長方形、及び環形状からなる群から選択される形状を有する。
【0010】
第2の態様において、本明細書の1つ以上の実施例は、
インダクタが集積された埋め込みパッケージ基板であって、
前記いずれか1項に記載の埋め込み支持フレーム、
前記貫通開口内に埋め込まれ、前記貫通開口の側壁との間が封止材で充填されたデバイス、
を含み、且つ
前記コア媒体層の上下表面にそれぞれ第1配線層及び第2配線層が設けられ、前記第1配線層及び前記第2配線層が前記導電性銅ピラーを介して互いに導通接続されている、埋め込みパッケージ基板
を提供する。
【0011】
任意に、前記第1配線層及び前記第2配線層の外表面にソルダーレジスト層及びソルダーレジスト層開窓が設けられている。
【0012】
任意に、前記デバイスの端子が、前記導電性銅ピラーを介して前記ソルダーレジスト層開窓にファンアウト接続されている。
【0013】
第3の態様において、本明細書の1つ以上の実施例は、下記の工程を含む、インダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造方法を提供する。
(a)仮キャリアボードの表面に第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーを形成する工程であって、前記第1磁気コアの周囲に前記第1導電性銅ピラーが形成されている工程、
(b)前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーの表面に第1コア媒体層を積層し、前記第1コア媒体層を薄くして、前記第1導電性銅ピラー及び前記第1犠牲銅ピラーの第1端面を露出させる工程、
(c)前記仮キャリアボードを除去して、前記第1磁気コア、前記第1導電性銅ピラー及び前記第1犠牲銅ピラーの第2端面を露出させる工程、
(d)前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーに対応する位置に、第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーを形成して、前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーの第2端面と、前記第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーの第2端面とを位置合わせて接続する工程、
(e)前記第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーに第2コア媒体層を積層し、前記第2コア媒体層を薄くして、前記第2導電性銅ピラー及び前記第2犠牲銅ピラーの第1端面を露出させる工程、
(f)前記第1コア媒体層及び前記第2コア媒体層の表面にインダクタ配線層を形成し、前記インダクタ配線層と、前記第1磁気コア及び前記第2磁気コアの周囲に分布されている前記第1導電性銅ピラー及び前記第2導電性銅ピラーとを導通接続して、スパイラルインダクタコイルを形成する工程、
(g)前記犠牲銅ピラーをエッチングして、前記コア媒体層を貫通する貫通開口を形成する工程。
【0014】
任意に、前記仮キャリアボードは、両面に二層銅箔が圧着された仮キャリアボードを含む。
【0015】
任意に、工程(a)は
前記仮キャリアボードの表面に第1磁性材料層を施し、前記第1磁性材料層をエッチングして、前記第1磁気コアを形成すること、
前記仮キャリアボードに第1フォトレジスト層を施し、パターン化して第1パターンを形成し、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーをめっき形成し、前記第1磁気コアの周囲に前記第1導電性銅ピラーが形成されるようにすること、
前記第1フォトレジスト層を除去すること、
をさらに含む。
【0016】
任意に、工程(d)は
前記第1磁気コアを露出した第1コア媒体層に第2磁性材料層を施し、前記第2磁性材料層をエッチングして、前記第1磁気コアに対応する位置に第2磁気コアを形成すること、
前記第2磁気コアを露出した第1コア媒体層に第2フォトレジスト層を施し、パターン化して、前記第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーと位置合わせされた第2パターンを形成し、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーをめっき形成すること、
前記第2フォトレジスト層を除去し、前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーの第2端面と、前記第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーの第2端面とを位置合わせて接続すること、
をさらに含む。
【0017】
任意に、工程(f)は
前記第1コア媒体層及び第2コア媒体層の表面にシード層を施すこと、
前記シード層に第3フォトレジスト層を施し、パターン化して第3パターンを形成し、インダクタ配線層をめっき形成し、前記インダクタ配線層と、前記第1磁気コア及び前記第2磁気コアの周囲に分布されている前記第1導電性銅ピラー及び前記第2導電性銅ピラーとを導通接続して、スパイラルインダクタコイルを形成すること、
前記第3フォトレジスト層を除去すること、及び前記シード層をエッチング除去すること、
をさらに含む。
【0018】
第4の態様において、本明細書の1つ以上の実施例は、
インダクタが集積された埋め込みパッケージ基板の製造方法であって、
前記いずれか1項に記載の埋め込み支持フレームの表面に粘着層を貼り付けること、
前記貫通開口内に露出した粘着層にデバイスを実装し、封止材を充填して前記デバイスを固定すること、
前記粘着層を除去すること、
をさらに含む製造方法を提供する。
【0019】
任意に、前記製造方法は、
前記粘着層を除去した後、前記導電性銅ピラーを介して互いに導通接続されている第1配線層及び第2配線層を、前記コア媒体層の両表面にそれぞれ形成すること、
前記第1配線層及び前記第2配線層の外表面にソルダーレジスト層及びソルダーレジスト層開窓を形成すること、
をさらに含む。
【0020】
上記から分かるように、本明細書の1つ以上の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレーム、基板及びその製造方法は、埋め込み支持フレームの製造と同時にインダクタを埋め込み支持フレームに製造することにより、二次実装を必要とせず、生産プロセスを効果的に短縮して生産コストを低減することに有利であり、また、インダクタは埋め込み支持フレームに集積されているので、インダクタの表面実装によるパッケージ体積の増加の問題を効果的に解決し、小型化、高集積の埋込パッケージの要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本明細書の1つ以上の実施例、又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下は、実施例、又は従来技術の説明で使用されるべきである図面を簡単に説明する。以下の説明における図面は、本明細書の1つ以上の実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力をかけることなく、これらの図面に基づいて他の図面を獲得することができることは明らかである。
図1図1は従来の埋め込み型パッケージ基板の構造の概略図である。
図2図2は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの概略断面図である。
図3(a)】図3(a)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームにおけるインダクタの平面構造概略図である。
図3(b)】図3(b)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームにおけるインダクタの平面構造概略図である。
図3(c)】図3(c)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームにおけるインダクタの平面構造概略図である。
図4図4は本明細書の実施例により提供される埋め込みパッケージ基板の概略断面図である。
図5(a)】図5(a)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造工程の概略断面図である。
図5(b)】図5(b)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造工程の概略断面図である。
図5(c)】図5(c)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造工程の概略断面図である。
図5(d)】図5(d)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造工程の概略断面図である。
図5(e)】図5(e)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造工程の概略断面図である。
図5(f)】図5(f)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造工程の概略断面図である。
図5(g)】図5(g)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造工程の概略断面図である。
図5(h)】図5(h)は本明細書の実施例により提供されるインダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造工程の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の目的、技術案、および利点をより明確にするために、以下では、具体的な実施例を参照しつつ、添付の図面を参照しながら、本開示をさらに詳細に説明する。
【0023】
なお、特に定義されない限り、本明細書の1つ以上の実施例に使用される技術用語または科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって理解される通常の意味である。本明細書の1つ以上の実施例に使用される"第1"、"第2"及び類似語は、順序、数量、または重要性を意味するものではなく、異なる構成要素を区別するために使用されるだけである。「含む」または「含み」などの類似語は、単語の前に登場する要素または物体が、単語の後に登場する要素または物体およびその等価物を包含し、他の要素または物体を除外しないことを意味する。「接続する」又は「接する」等の類似用語は、物理的または機械的接続に限定されず、直接的または間接的を問わず、電気的接続を含むことができる。「上」、「下」、「左」、「右」等は、相対的な位置関係を示すためのものに過ぎず、記載される対象の絶対的な位置が変化すると、それに応じて相対的な位置関係も変化する可能性がある。
【0024】
図1は、従来技術における埋め込み型パッケージ基板の構造の概略図であり、図に示すように、埋め込みパッケージ基板100'において、能動デバイス及びコンデンサ、抵抗がパッケージ基板に埋め込まれたが、インダクタ140'が基板表面に表貼りし、他の機能デバイスと電気的に接する。現在のパッケージ基板の生産設備は製作要求を満たすことができず、二次実装の技術方案を採用する必要があり、インダクタ140'の電極端子が錫端子であることを要求し、インダクタ140'の選択範囲を制限するだけでなく、プロセスフローを増加し、生産コストを増加する。また、インダクタ140'の体積がより大きいため、インダクタ140'を埋め込むことによりパッケージ基板の厚さ及び体積が著しく増加し、例えば、厚さが3~5mmに達する。これは、集積モジュールの小型化の要求を満たすことができないだけでなく、パッケージデバイスの更なる高集積化、小型化の要求に満たすことができない。
【0025】
これを鑑みて、第1の態様において、本明細書の1つ以上の実施例は、インダクタが集積された埋め込み支持フレームを提供する。
【0026】
図2に示すように、埋め込み支持フレーム100は、コア媒体層120と、コア媒体層120を貫通し、実装デバイスを埋め込むための貫通開口110と、コア媒体層120に埋め込まれた磁気コア141及び磁気コア141に巻回されたインダクタコイル142を含むインダクタ140とを含む。そのなか、貫通開口110及びインダクタ140の周囲にコア媒体層120を貫通する少なくとも1つの導電性銅ピラー130が設けられている。
【0027】
本明細書の実施例の埋め込み支持フレーム、インダクタ、及び実装デバイスを埋め込むための貫通開口は、前記コア媒体層に埋め込まれ、インダクタの二次実装が不要であり、生産プロセスを効果的に短縮して生産コストを低減することに有利である。また、インダクタは埋め込み支持フレームに集積されているので、インダクタの表面実装によるパッケージ体積の増加の問題を効果的に解決し、小型化、高集積の埋込パッケージの要求を満たすことができる。
【0028】
なお、埋め込まれるデバイスは、能動デバイスでも受動デバイスでも良い。
【0029】
いくつかの実施例において、コア媒体層は、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリイミド、エポキシ樹脂又はポリエチレンを含む。
【0030】
いくつかの実施例において、磁気コアは軟磁性材料を含み、前記軟磁性材料は、ダストコア、マンガン亜鉛フェライト、及びニッケル亜鉛フェライトからなる群から選択される少なくとも1つであり、例えば、ダストコアである。
【0031】
いくつかの実施例において、図2図3(c)を参照すると、前記インダクタコイルは、磁気コアの上下表面におけるインダクタ配線層、及び磁気コアの両側でインダクタ配線層に導通接続された導電性銅ピラーを含む。
【0032】
任意に、前記磁気コアは、中実の長方形(図3(a)参照)、中空の長方形(図3(b)参照)及び環形状(図3(c)参照)からなる群から選択される形状を有する。
【0033】
第2の態様において、図4に示すように、本明細書の1つ以上の実施例は、前記埋め込み支持フレームと、貫通開口内に埋め込まれ、且つ貫通開口の側壁との間が封止材370で充填されたデバイス360とを含み、且つコア媒体層330の上下表面にそれぞれ第1配線層310及び第2配線層320が設けられ、前記第1配線層310及び前記第2配線層320は、導電性銅ピラーを介して互いに導通接続されている、埋め込みパッケージ基板を提供する。
【0034】
前記基板は、前記埋め込み支持フレームの全ての技術的特徴を有するため、対応する技術的効果を有することが理解されるべきであり、ここではその説明が省略される。
【0035】
いくつかの実施例において、第1配線層310及び第2配線層320の外表面にソルダーレジスト層340及びソルダーレジスト層開窓350が設けられている。
【0036】
いくつかの実施例において、デバイス360の端子が導電性銅ピラーを介して、ソルダーレジスト層開窓350にファンアウト接続されている。
【0037】
このような構造により、ソルダーレジスト層開窓350を利用してインダクタ140及びデバイスの接続端子を外界に導通させることができる。
【0038】
第3の態様において、本明細書の実施例は、埋め込み支持フレームの製造と同時にインダクタを形成して、支持フレームへのインダクタの埋め込みを実現する、インダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造方法をさらに提供する。
【0039】
図5(a)~5(h)を参照すると、インダクタが集積された埋め込み支持フレームの製造方法は、仮キャリアボードの表面に第1磁気コア141a、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aを形成する工程であって、前記第1磁気コア141aの周囲に第1導電性銅ピラー130aが形成されている工程を含む(工程(a) 図5(a)~5(b)の通り)。
【0040】
通常、仮キャリアボードは、両面に二層銅箔が圧着された仮キャリアボードを含む。具体的に、図5(a)を参照すると、仮キャリアボードは、コア層200と、コア層200の両表面にそれぞれ付着された二層銅箔とを備えることができる。ここで、前記二層銅箔は、物理的互いに圧着された第1銅箔210及び第2銅箔220を含む。任意に、コア層200の材料は、プリプレグ、銅張板又は金属シートであってもよい。前記プリプレグは、ガラス繊維強化エポキシ樹脂材料を含む。任意に、コア層200に隣接する第1銅箔210の厚さは、第2銅箔220の厚さよりも大きいである。このようにして、前記コア層200を後で剥離する要求を満たすことできるだけでなく、厚さがより小い第2銅箔220は、後のエッチング操作を容易にし、エッチングコストを低減するのにも役立つ。
【0041】
なお、前記仮キャリアボードの両表面を前記支持フレームの作製に使用しても良い。実際の使用では、前記キャリアボードの両表面に同時に支持フレームを作製してもよく、あるいは、その一つを選択して支持フレームを作製してもよい。図5(a)~図5(b)は、製作プロセスにおける支持フレームの一つの表面のみを示している。
【0042】
いくつかの実施例において、工程(a)は、下記の工程をさらに含む。
【0043】
(a1)前記仮キャリアボードの表面に第1磁性材料層150aを施し、第1磁性材料層150aをエッチングして第1磁気コア141aを形成する。任意に、第1磁性層150aを施す方法は、圧着、スパッタリング、及びメッキ等を含み、エッチングにより第1磁気コア141aを形成する方法は、湿式化学エッチング、ドライエッチングを含む。当業者であれば、適切な施す方式及びエッチング方法を適宜に選択することができることを理解すべきであり、ここで限定されるものではない。
【0044】
なお、特徴的なパターンを有する第1磁気コア141aをエッチング形成するために、エッチング前に第1磁性層150aにフォトレジスト層160aを施してパターン化する。
【0045】
フォトレジスト層160aについてさらに説明すると、フォトレジストは、感光性ドライフィルム又は液体フォトレジストを含み、PCBフォトレジストは、フォトレジスト又はフォトレジスト剤としても知られ、紫外線、深紫外線、電子ビーム、イオンビーム、X線等の光又は放射線によってエッチング耐性薄膜材料に変化し、下層構造を保護するための遮蔽として機能する。本願のいくつかの実施例において、好ましくは感光性ドライフィルムを用いるが、感光性ドライフィルムに限定されない。
【0046】
なお、本明細書の実施例の1つ以上の工程は、フォトレジストに関し、例えば、第1フォトレジスト層160bは、フォトレジスト層160aと同様な作用、材料を有し、以下ではその説明を省略する。
【0047】
(a2)前記仮キャリアボードに第1フォトレジスト層160bを施し、パターン化して第1パターンを形成し、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aをめっき形成し、第1磁気コア141aの周囲に第1導電性銅ピラー130aが形成されるようにする(図5(b)の通り)。
【0048】
(a3)第1フォトレジスト層160bを除去する。通常、フォトレジスト層の除去は、膜ストリッピングプロセスを用いることができる。当業者であれば、フォトレジスト層160aは、第1フォトレジスト層160b内に含まれることが理解される。
【0049】
次に、第1磁気コア141a、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aの表面に第1コア媒体層120aを積層し、第1コア媒体層120aを薄くして、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aの第1端面を露出させる(工程(b)、図5(c)の通り)。通常、第1コア媒体層120aは、平板研削プロセスによって薄くされ、平坦化される。
【0050】
その後、前記仮キャリアボードを除去して、第1磁気コア141a、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aの第2端面を露出させる(工程(c)、図5(c)参照)。任意に、物理的圧着された二層銅箔を中間から分離することによって、仮キャリアボードを除去し、第2銅箔220をエッチングして第1磁気コア141a、第1導電性銅ピラー130a、第1犠牲銅ピラー180aの第2端面を露出させる。
【0051】
次に、第1磁気コア141a、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aに対応する位置に、第2磁気コア141b、第2導電性銅ピラー130b及び第2犠牲銅ピラー180bを形成して、前記第1磁気コア、第1導電性銅ピラー及び第1犠牲銅ピラーの第2端面と、前記第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーの第2端面とを位置合わせて接続する(工程(d)、図5(d)~5(f)参照)。
【0052】
なお、第1磁気コア141a及び第2磁気コア141bは、一緒になって磁気コアを構成し、第1導電性銅ピラー130a及び第2導電性銅ピラー130bは一緒になって導電性銅ピラー130を構成し、第1犠牲銅ピラー180a及び第2犠牲銅ピラー180bは、一緒になって犠牲銅ピラー180を構成する(図5(f)参照)。ここで、前記磁気コアの形状は限定されるものではなく、当業者は必要に応じて適宜形状の磁気コアを設計することができる。例示として、図3(a)~図3(c)を参照すると、前記磁気コアの形状は、中実の長方形、中空の長方形の開口型又は環形状等であってもよい。
【0053】
なお、第2磁気コア141b、第2導電性銅ピラー130b及び第2犠牲銅ピラー180bは、第1磁気コア141a、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aと同様に形成される。
【0054】
いくつかの実施例において、工程(d)は、下記の工程をさらに含む。
【0055】
(d1)第1磁気コア141aを露出した第1コア媒体層120aに第2磁性材料層150bを施し、第2磁性材料層150bをエッチングして、第1磁気コア141aに対応する位置に第2磁気コア141bを形成する(図5(d)~5(e))。
【0056】
任意に、第2磁性層150bの材料は、第1磁性層150aの材料と同じである。第2磁気コア141b及び第1磁気コア141aの位置は、完全に一致するように合わせられている。特徴的なパターンを有する第2磁気コア141bをエッチング形成するために、エッチング前に第2磁性層150bにフォトレジスト層160cを施してパターン化する(図5(d)参照)。
【0057】
(d2)第2磁気コア141bを露出した第1コア媒体層120aに第2フォトレジスト層160dを施し、パターン化して、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aと位置合わせされた第2パターンを形成し、第2導電性銅ピラー130b及び第2犠牲銅ピラー180bをめっき形成する(図5(e))。
【0058】
(d3)第1磁気コア141a、第1導電性銅ピラー130a及び第1犠牲銅ピラー180aの第2端面と、第2磁気コア141b、第2導電性銅ピラー130b及び第2犠牲銅ピラー180bの第2端面と位置合わせされて接続されるように、第2フォトレジスト層160dを除去する。
【0059】
その後、前記第2磁気コア、第2導電性銅ピラー及び第2犠牲銅ピラーに第2コア媒体層を積層し、前記第2コア媒体層を薄くして、第2導電性銅ピラー130b及び第2犠牲銅ピラー180bの第1端面を露出させる(工程(e)、図5(f))。
【0060】
なお、前記第2コア媒体層は、前記第1コア媒体層と同じ製造方法で製造され、ここで再度説明されることはなく、両者は、一緒になってコア媒体層を構成する。任意に、前記コア媒体層の材料は、プリプレグ、熱硬化性有機樹脂及び熱可塑性有機樹脂の少なくとも一つを含む。任意に、前記熱硬化性有機樹脂は、薄膜型樹脂(ABF)、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂,ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT)、ポリイミド、シアネートエステル等から選択される。任意に、前記熱可塑性有機樹脂は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等から選択される。
【0061】
次に、第1コア媒体層及び第2コア媒体層の表面にインダクタ配線層を形成し、前記インダクタ配線層と、第1磁気コア及び第2磁気コアの周囲に分布されている第1導電性銅ピラー及び第2導電性銅ピラーとを導通接続して、スパイラルインダクタコイル142を形成する(工程(f)、図5(g))。
【0062】
いくつかの実施例において、工程(f)は、下記の工程をさらに含む。
【0063】
(f1)第1コア媒体層及び第2コア媒体層の表面にシード層190を施す。シード層190により、インダクタ配線層の強度及び安定性を高めることができる。任意に、前記シード層の材料は金属であり、任意に、前記金属はチタン及び/又は銅を含む。
【0064】
(f2)シード層190に第3フォトレジスト層160eを施し、パターン化して第3パターンを形成し、インダクタ配線層142をめっき形成し、前記インダクタ配線層と、第1磁気コア及び第2磁気コアの周囲に分布されている第1導電性銅ピラー及び第2導電性銅ピラーとを導通接続してスパイラルインダクタコイルを形成する。このような工程により、磁気コア141及びインダクタコイル142は、一緒になってインダクタ140を構成する。
【0065】
(f3)前記第3フォトレジスト層を除去し、前記シード層をエッチング除去する。
【0066】
その後、前記犠牲銅ピラーをエッチングして、前記コア媒体層を貫通する貫通開口を形成する(工程(g)、図5(h))。任意に、第4フォトレジスト層160fを施し、パターン化して第4パターンを形成して、犠牲銅ピラー180及びその間の領域を露出させる。この時、犠牲銅ピラー180を的確にエッチングして、貫通開口110を形成することができる。最後に、膜ストリッピングにより第4フォトレジスト層160fを除去して、前記インダクタが集積された埋め込み支持フレーム100を得ることができる(図2参照)。
【0067】
このように、本明細書の実施例の技術案は、埋め込み支持フレームの製造と同時にインダクタを支持フレームに埋め込むことにより、二次実装を必要とせず、生産プロセスを効果的に短縮して生産コストを低減することに有利であり、また、インダクタは埋め込み支持フレームに集積されているので、インダクタの表面実装によるパッケージ体積の増加の問題を効果的に解決し、小型化、高集積の埋込パッケージの要求を満たすことができる。
【0068】
第4の態様において、本開示の実施例は、
インダクタが集積された埋め込みパッケージ基板の製造方法であって、
前記の埋め込み支持フレームの表面に粘着層を貼り付けること、
貫通開口内に露出した粘着層にデバイスを実装し、封止材を充填してデバイスを固定すること、
前記粘着層を除去すること、
を含む製造方法をさらに提供する。
【0069】
このような技術案により、デバイスを前記支持フレーム内に埋め込むことができ、デバイス及びインダクタを同時に基板に埋め込むパッケージを実現できる。
【0070】
いくつかの実施例において、図4に示すように、前記埋め込みパッケージ基板の製造方法は、
前記粘着層を除去した後、導電性銅ピラーを介して互いに導通接続されている第1配線層310及び第2配線層320を、コア媒体層330の両表面にそれぞれ形成すること、
前記第1配線層及び前記第2配線層の外表面にソルダーレジスト層340及びソルダーレジスト層開窓350を形成すること、
をさらに含む。
【0071】
このようにして、ソルダーレジスト層開窓350を利用してインダクタ140及びデバイスの接続端子を外界に導通させることができる。
【0072】
当業者であれば、上記のいずれかの実施例の説明は、例示に過ぎず、特許請求の範囲を含む本開示の範囲がこれらの例に限定されることを示唆するものではないことが理解されるべきである。本開示の思想の下で、上記の実施例又は異なる実施例における技術的特徴を互いに組み合わせてもよく、工程は任意の順次で実現されてもよく、且つ上記のような本明細書の1つ以上の実施例の様々な態様の多くの他の変更があり、それらは、簡潔にするために詳細に提供されない。
【0073】
本開示は、その具体的な実施例を持って説明されてきたが、上記の説明に照らして、これらの実施例の多くの代替、修正及び変形が当業者には明らかであろう。
【0074】
本明細書の1つ以上の実施例は、添付の特許請求の範囲の広い範囲内に入る、そのような全ての代替、修正及び変形を包含することが意図されている。従って、本明細書の1つ以上の実施例の要旨及び原則の範囲内で行われた任意の省略、修正、同等な置き換え、改善等は、本開示の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0075】
100 埋め込み支持フレーム、100' 埋め込みパッケージ基板、110 貫通開口、120 コア媒体層、120a 第1コア媒体層、130 導電性銅ピラー、130a 第1導電性銅ピラー、130b 第2導電性銅ピラー、140 インダクタ、140' インダクタ、141 磁気コア、141a 第1磁気コア、141b 第2磁気コア、142 インダクタ配線層、142 インダクタコイル、142 スパイラルインダクタコイル、150a 第1磁性層、150a 第1磁性材料層、150b 第2磁性層、150b 第2磁性材料層、160a フォトレジスト層、160b 第1フォトレジスト層、160c フォトレジスト層、160d 第2フォトレジスト層、160e 第3フォトレジスト層、160f 第4フォトレジスト層、180 犠牲銅ピラー、180a 第1犠牲銅ピラー、180b 第2犠牲銅ピラー、190 シード層、200 コア層、210 第1銅箔、220 第2銅箔、310 第1配線層、320 第2配線層、330 コア媒体層、340 ソルダーレジスト層、350 ソルダーレジスト層開窓、360 デバイス、370 封止材
図1
図2
図3(a)】
図3(b)】
図3(c)】
図4
図5(a)】
図5(b)】
図5(c)】
図5(d)】
図5(e)】
図5(f)】
図5(g)】
図5(h)】