(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 23/00 20150101AFI20231107BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20231107BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20231107BHJP
F21V 33/00 20060101ALI20231107BHJP
H05B 47/14 20200101ALI20231107BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20231107BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231107BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20231107BHJP
F21Y 115/20 20160101ALN20231107BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20231107BHJP
【FI】
F21V23/00 140
F21S2/00 230
F21V23/00 120
F21V23/04 500
F21V33/00 400
H05B47/14
H05B47/175
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:20
F21Y101:00 100
(21)【出願番号】P 2020060291
(22)【出願日】2020-03-30
【審査請求日】2022-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】寺坂 博志
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-152233(JP,A)
【文献】特開2016-066433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00- 9/90
F21S 2/00-45/70
F21V 23/00-99/00
H05B 39/00-39/10
H05B 45/00-45/59
H05B 47/00-47/29
F21Y 115/10
F21Y 115/15
F21Y 115/20
F21Y 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射する光源と、撮影を行うカメラと、を有する光源モジュールと、
前記光源モジュールを着脱可能に支持する本体部と、前記光源モジュールに電力を供給して前記光源を点灯させる点灯装置と、を有する器具本体と、
を備え、
前記光源モジュールは、前記点灯装置から供給された電力を前記カメラに対応した電力に変換し、変換後の電力を前記カメラに供給することにより、前記カメラを駆動するカメラ用電源を有し、
前記点灯装置は、前記光源モジュールに供給する出力電流を制御するための信号端子を有し、
前記光源モジュールは、
前記点灯装置から供給された電力を前記光源に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記光源に供給することにより、前記光源を点灯させる光源用電源をさらに有し、前記光源に流れる電流に関する制御信号を
前記光源用電源から前記信号端子に入力する照明器具。
【請求項2】
前記光源用電源は、調光度を表す調光信号の入力を受け、前記調光信号に基づいて電力の変換を行うことにより、前記調光度に応じた明るさで前記光源を点灯させるとともに、前記調光信号に基づいて前記制御信号を生成し、前記信号端子に入力する
請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記光源モジュールは、前記点灯装置から供給された電力に基づいて前記光源を点灯させると同時に前記カメラを駆動させる
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記点灯装置は、前記信号端子に入力された前記制御信号に基づいて、前記光源に流れる電流が一定となるように前記光源モジュールへの電力の供給を行う
請求項1~3のいずれか1つに記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDなどの光源を有する光源モジュールと、光源モジュールを着脱可能に支持する器具本体と、を備えた照明器具がある。器具本体は、光源モジュールに電力を供給して光源を点灯させる点灯装置を有する。
【0003】
こうした照明器具において、光源モジュールにカメラを設けることが提案されている。これにより、カメラを単体で天井に設置する場合などと比べて、電気工事や配線工事などを抑制し、天井にカメラを設置し易くすることができる。また、光源モジュールにカメラを設けることで、カメラの存在を目立ち難くすることもできる。
【0004】
光源モジュールにカメラを設ける場合には、カメラ用の電源も光源モジュール側に設けることが好ましい。すなわち、点灯装置から供給された電力を光源モジュール内において光源とカメラとに振り分け、光源を点灯させるとともに、カメラを駆動することが好ましい。これにより、カメラを持たない光源モジュールに対しても、点灯装置を共通に用いることができ、カメラを有する照明器具とカメラを有しない照明器具とを用意する場合に、照明器具の製造コストの増加を抑えることができる。さらには、対応する器具本体が既に設置されている場合などには、光源モジュールのみをカメラ付きのものに交換するだけで、簡単にカメラ付きの光源モジュールを設置することができる。
【0005】
しかしながら、カメラ用の電源を光源モジュール側に設けた場合には、カメラの動作状況などに応じてカメラ側の負荷が変動した際に、光源の明るさが変化してしまう可能性がある。例えば、カメラ側の負荷が変動すると、光源側に供給される電力も変動し、光源の明るさが変化してしまう。
【0006】
カメラ用の電源を点灯装置側に設けることも考えられる。すなわち、光源用の電源とカメラ用の電源とを点灯装置に設けることが考えられる。この場合には、カメラ側の負荷が変動した際などにも、光源の明るさが変化してしまうことを抑制することができる。しかしながら、この場合には、カメラを有する照明器具とカメラを有しない照明器具とを用意する場合に、それぞれに対応する点灯装置を用意する必要が生じてしまう。
【0007】
このため、光源とカメラとを有する光源モジュールと、点灯装置を有する器具本体と、を備えた照明器具において、光源モジュール側にカメラ用の電源を設けた場合にも光源の明るさの変化を抑制できるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施形態は、光源とカメラとを有する光源モジュールと、点灯装置を有する器具本体と、を備え、光源モジュール側にカメラ用の電源を設けた場合にも光源の明るさの変化を抑制できる照明器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態によれば、光を照射する光源と、撮影を行うカメラと、を有する光源モジュールと、前記光源モジュールを着脱可能に支持する本体部と、前記光源モジュールに電力を供給して前記光源を点灯させる点灯装置と、を有する器具本体と、を備え、前記光源モジュールは、前記点灯装置から供給された電力を前記カメラに対応した電力に変換し、変換後の電力を前記カメラに供給することにより、前記カメラを駆動するカメラ用電源を有し、前記点灯装置は、前記光源モジュールに供給する出力電流を制御するための信号端子を有し、前記光源モジュールは、前記点灯装置から供給された電力を前記光源に対応した電力に変換し、変換後の電力を前記光源に供給することにより、前記光源を点灯させる光源用電源をさらに有し、前記光源に流れる電流に関する制御信号を前記光源用電源から前記信号端子に入力する照明器具が提供される。
【発明の効果】
【0011】
光源とカメラとを有する光源モジュールと、点灯装置を有する器具本体と、を備え、光源モジュール側にカメラ用の電源を設けた場合にも光源の明るさの変化を抑制できる照明器具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態に係る照明器具を模式的に表す斜視図である。
【
図2】実施形態に係る照明器具を模式的に表す斜視図である。
【
図3】実施形態に係る照明器具を模式的に表すブロック図である。
【
図5】実施形態に係る照明器具の変形例を模式的に表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0014】
図1及び
図2は、実施形態に係る照明器具を模式的に表す斜視図である。
図3は、実施形態に係る照明器具を模式的に表すブロック図である。
図1~
図3に表したように、照明器具10は、光源モジュール20と、器具本体30と、を備える。
【0015】
光源モジュール20は、電力の供給に基づいて光を照射する光源部21と、電力の供給に基づいて撮影を行うカメラ22と、を有する。器具本体30は、光源モジュール20を着脱可能に支持する本体部31と、光源モジュール20に電力を供給して光源部21を点灯させるとともにカメラ22を駆動させる点灯装置32と、を有する。
【0016】
照明器具10は、例えば、室内の天井などに設置して使用される。器具本体30は、光源モジュール20を支持するとともに、天井などへの取り付けに用いられる。照明器具10は、光源部21によって室内を照明するとともに、カメラ22によって室内の撮影を行う。これにより、防犯や安全管理などにカメラ22の画像(動画像)を役立てることができる。
【0017】
また、照明器具10では、カメラ22を単体で天井に設置する場合などと比べて、電気工事や配線工事などを抑制し、天井にカメラ22を設置し易くすることができる。また、光源モジュール20にカメラ22を設けることで、カメラ22の存在を目立ち難くすることもできる。
【0018】
なお、照明器具10を設置する位置は、室内の天井に限ることなく、室内の壁面などに取り付けてもよいし、屋外に設置してもよい。照明器具10を設置する位置は、光源部21による照明及びカメラ22による撮影が必要な任意の位置でよい。
【0019】
光源モジュール20及び光源部21は、長尺状である。光源モジュール20は、換言すれば、光源バーである。光源部21及びカメラ22は、光源モジュール20の長手方向に並べて設けられている。換言すれば、カメラ22は、光源部21の長手方向の一端側に設けられている。
【0020】
但し、カメラ22は、光源部21の長手方向の中央部に設けてもよい。また、光源モジュール20は、必ずしも長尺状に限ることなく、任意の形状でよい。光源モジュール20は、例えば、平板状などでもよい。器具本体30の形状は、光源モジュール20の形状に応じた任意の形状でよい。器具本体30の形状は、光源モジュール20を着脱可能に支持可能な任意の形状でよい。カメラ22の位置は、適切に撮影を行うことができる光源モジュール20の任意の位置でよい。
【0021】
カメラ22は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子を有する。カメラ22は、いわゆるデジタルカメラである。カメラ22は、例えば、図示を省略した記憶媒体を着脱可能に保持し、撮影した画像のデータを記憶媒体に記憶させる。これにより、記憶媒体をカメラ22から取り外し、別のコンピュータなどでデータを読み出すことで、カメラ22で撮影された画像を参照することができる。例えば、カメラ22に通信機能を持たせ、撮影した画像のデータを外部のサーバなどに送信することにより、撮影した画像のデータを外部のサーバなどに保存できるようにしてもよい。この際、カメラ22の通信は、有線でもよいし、無線でもよい。
【0022】
また、カメラ22は、動作と同時に画像データの保存を行ってもよいし、外部から入力される信号に基づいて画像データの保存を行ってもよい。例えば、録画開始の信号を外部のリモコンなどからカメラ22に入力した際にのみ画像データが記憶媒体や外部のサーバなどに保存されるようにしてもよい。
【0023】
図2に表したように、光源モジュール20は、カメラ22を光源部21と一体的に設け、光源部21とカメラ22とを一体にした状態で、器具本体30に着脱される。これにより、カメラ22を有する光源モジュール20の着脱を容易にすることができる。例えば、カメラ22を有する光源モジュール20とカメラ22を有しない光源モジュールとに対して器具本体30を共通に用いることができる。これにより、カメラ22を有する機種とカメラ22を有しない機種とを設ける場合に、照明器具の製造コストを抑制することができる。また、例えば、カメラ22を有しない照明器具の器具本体30が既に天井などに設置されている場合には、カメラ22を有しない光源モジュールをカメラ22を有する光源モジュール20に交換するだけで、カメラ22を有する光源モジュール20を容易に設置することができる。従って、照明器具10の設置コストを抑制することもできる。
【0024】
点灯装置32は、電源PSと接続される。点灯装置32は、例えば、電源PSと着脱可能に接続される。点灯装置32は、電源PSから供給された電力を基に、所定の電力を光源モジュール20に供給することにより、光源モジュール20を点灯させる。
【0025】
電源PSは、例えば、交流電力を点灯装置32に供給する。電源PSは、例えば、商用電源である。電源PSは、例えば、自家発電機などでもよい。点灯装置32は、電源PSから供給された交流電力を光源モジュール20に対応した直流電力に変換し、変換後の直流電力を光源モジュール20に供給する。これにより、点灯装置32は、光源モジュール20を点灯させる。
【0026】
なお、点灯装置32に供給される電力は、交流電力に限ることなく、直流電力などでもよい。点灯装置32は、直流電力を電流値又は電圧値の異なる別の直流電力に変換して光源モジュール20に供給してもよい。
【0027】
点灯装置32は、本体部31に設けられる。本体部31は、例えば、点灯装置32を収納可能な空間を有し、空間内に点灯装置32を収納する。本体部31は、例えば、天井に取り付けられた状態において下方に開口する開口箱状であり、光源モジュール20を支持することにより、空間内に設けられた点灯装置32及び空間を光源モジュール20で覆い隠す。これにより、点灯装置32が外側に露出してしまうことを抑制することができる。
【0028】
但し、点灯装置32の配置や本体部31の形状は、上記に限定されるものではない。点灯装置32は、例えば、本体部31と天井面との間の空間などに配置することにより、外部に露出しないようにしてもよい。また、点灯装置32は、例えば、本体部31とは別に天井裏の空間などに配置してもよい。本体部31の形状は、必ずしも空間を有する箱状でなくてもよい。本体部31の形状は、少なくも光源モジュール20を着脱可能に支持可能な任意の形状でよい。
【0029】
光源モジュール20は、カメラ用電源23をさらに有する。カメラ用電源23は、点灯装置32から供給された電力をカメラ22に対応した電力に変換し、変換後の電力をカメラ22に供給することにより、カメラ22を駆動する。カメラ用電源23は、例えば、点灯装置32から供給された直流電力をカメラ22に対応した別の直流電力に変換してカメラ22に供給する。カメラ用電源23は、例えば、カメラ22に対応した実質的に一定の電圧の直流電力をカメラ22に供給する定電圧回路である。
【0030】
このように、カメラ用電源23を光源モジュール20側に設けることにより、カメラ22を有しない光源モジュールに対して点灯装置32を共通に用いることが可能となる。また、例えば、カメラ22を有しない光源モジュールを備えた照明器具に対して、不要にカメラ用電源23を設けてしまうことを抑制することもできる。これにより、カメラ22を有する機種とカメラ22を有しない機種とをより効率良く製造することができる。
【0031】
器具本体30は、接続部33を有する。光源モジュール20は、被接続部24を有する。被接続部24は、接続部33と着脱可能に接続される。光源モジュール20は、本体部31に着脱可能に支持されるとともに、被接続部24及び接続部33を介することにより、点灯装置32と着脱可能に接続される。光源モジュール20は、被接続部24及び接続部33を介して点灯装置32と着脱可能に電気的に接続される。点灯装置32は、被接続部24及び接続部33を介して光源モジュール20に電力を供給する。
【0032】
点灯装置32は、一対の電源端子32a、32bを有する。電源端子32a、32bは、接続部33と接続されている。点灯装置32は、一対の電源端子32a、32bから光源モジュール20に電力を供給する。
【0033】
光源モジュール20は、点灯装置32から供給された電力を内部で分岐させ、光源部21に供給するとともに、カメラ用電源23に供給する。これにより、光源モジュール20は、点灯装置32から供給された電力に基づいて光源部21を点灯させると同時にカメラ22を駆動させる。
【0034】
また、点灯装置32は、光源モジュール20に供給する出力電流を制御するための信号端子32cをさらに有する。信号端子32cは、接続部33と接続されている。信号端子32cは、接続部33及び被接続部24を介して光源モジュール20と電気的に接続される。被接続部24及び接続部33は、例えば、一対の電源端子32a、32b及び信号端子32cに対応する3端子のコネクタである。
【0035】
光源モジュール20は、光源部21に流れる電流に関する制御信号を被接続部24及び接続部33を介して点灯装置32の信号端子32cに入力する。
【0036】
点灯装置32は、信号端子32cに入力された制御信号に基づいて、光源部21に流れる電流が一定となるように光源モジュール20への電力の供給を行う。点灯装置32は、例えば、光源部21に実質的に一定の電流を供給する定電流回路である。
【0037】
図4は、光源部を模式的に表すブロック図である。
図4に表したように、光源部21は、例えば、光源40と、抵抗42と、を有する。光源部21は、例えば、複数の光源40を有する。この例では、各光源40が、直列に接続されている。各光源40は、例えば、並列に接続してもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。光源40の数は、任意でよい。光源40の数は、例えば、1つでもよい。
【0038】
光源40には、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)が用いられる。光源40は、例えば、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)、無機エレクトロルミネッセンス(Inorganic ElectroLuminescence)発光素子、有機エレクトロルミネッセンス(Organic ElectroLuminescence)発光素子、または、その他の電界発光型の発光素子などでもよい。光源40は、例えば、電球などでもよい。
【0039】
抵抗42は、光源40と直列に接続される。抵抗42は、例えば、複数の光源40のそれぞれに対して直列に接続される。換言すれば、抵抗42は、複数の光源40の接続体と直列に接続される。これにより、抵抗42は、複数の光源40に流れる電流の検出を可能にする。
【0040】
光源モジュール20は、複数の光源40の接続体の一端を被接続部24及び接続部33を介して点灯装置32の電源端子32aと電気的に接続する。光源モジュール20は、複数の光源40の接続体の他端を抵抗42の一端と電気的に接続する。そして、光源モジュール20は、抵抗42の他端を被接続部24及び接続部33を介して点灯装置32の電源端子32bと電気的に接続する。これにより、点灯装置32から供給された電力が、複数の光源40及び抵抗42に供給され、複数の光源40が点灯する。このように、点灯装置32は、光源モジュール20に電力を供給して複数の光源40を点灯させる。
【0041】
また、光源モジュール20は、複数の光源40の接続体と抵抗42との接続点を被接続部24及び接続部33を介して点灯装置32の信号端子32cと電気的に接続する。すなわち、光源モジュール20は、抵抗42によって検出された複数の光源40に流れる電流の検出結果を制御信号として点灯装置32の信号端子32cに入力する。
【0042】
点灯装置32は、信号端子32cに入力された制御信号に基づいて、複数の光源40に流れる電流が一定となるように光源モジュール20への電力の供給を行う。
【0043】
このように、本実施形態に係る照明器具10では、点灯装置32が、信号端子32cを有し、光源モジュール20が、複数の光源40に流れる電流に関する制御信号を信号端子32cに入力する。これにより、照明器具10では、複数の光源40に流れる電流を点灯装置32側で把握することができる。従って、カメラ22側の負荷が変動した場合でも複数の光源40の明るさの変化を抑制することができる。本実施形態に係る照明器具10では、光源モジュール20側にカメラ用電源23を設けた場合にも、複数の光源40の明るさの変化を抑制することができる。
【0044】
また、照明器具10では、点灯装置32が、信号端子32cに入力された制御信号に基づいて、複数の光源40に流れる電流が一定となるように光源モジュール20への電力の供給を行う。これにより、カメラ22側の負荷が変動した場合でも複数の光源40の明るさの変化をより確実に抑制することができる。
【0045】
図5は、実施形態に係る照明器具の変形例を模式的に表すブロック図である。
図5に表したように、照明器具10aでは、光源モジュール20aが、光源用電源25をさらに有する。なお、上記実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0046】
光源用電源25は、点灯装置32から供給された電力を複数の光源40に対応した電力に変換し、変換後の電力を複数の光源40に供給することにより、複数の光源40を点灯させる。
【0047】
光源用電源25は、複数の光源40の接続体と抵抗42との接続点に接続されることにより、抵抗42によって検出された複数の光源40に流れる電流の検出結果を取得する。光源用電源25は、取得した電流の検出結果を基に、複数の光源40に流れる電流が一定となるように光源部21への電力の供給を行う。光源用電源25は、例えば、複数の光源40に実質的に一定の電流を供給する定電流回路である。
【0048】
光源用電源25は、被接続部24及び接続部33を介して点灯装置32と接続され、点灯装置32からの電力の供給を受けるとともに、複数の光源40に流れる電流に関する制御信号を点灯装置32の信号端子32cに入力する。このように、光源モジュール20aでは、制御信号を光源用電源25から点灯装置32の信号端子32cに入力する。
【0049】
また、光源用電源25は、調光度を表す調光信号の入力を受ける。調光信号は、例えば、リモコンや壁に設けられたスイッチなどから光源用電源25に入力される。調光信号は、例えば、別の制御装置などから光源用電源25に入力してもよい。また、例えば、光源モジュール20aに切替スイッチなどの操作部を設け、操作部の操作に応じた調光信号を光源用電源25に入力してもよい。
【0050】
光源用電源25は、調光信号に基づいて電力の変換を行うことにより、調光度に応じた明るさで複数の光源40を点灯させるとともに、調光信号に基づいて制御信号を生成し、点灯装置32の信号端子32cに入力する。
【0051】
このように、光源用電源25は、抵抗42による電流の検出結果及び調光信号に基づいて制御信号を生成し、点灯装置32の信号端子32cに入力する。点灯装置32は、信号端子32cに入力された制御信号に基づく実質的に一定の電流を光源モジュール20aに供給する。
【0052】
これにより、複数の光源40から照射される光の調光を行う場合にも、点灯装置32から供給される電力が、光源モジュール20a側で消費される電力と異なってしまうことを抑制することができる。光源モジュール20aでの消費電力と点灯装置32の出力電力とのアンバランスを抑制し、安定した調光制御を行うことができる。
【0053】
このように、照明器具10aでは、光源モジュール20aが、光源用電源25を有する。これにより、カメラ22側の負荷が変動した場合でも複数の光源40の明るさの変化をより確実に抑制することができる。また、抵抗42による電流の検出結果及び調光信号に基づいて制御信号を生成し、点灯装置32の信号端子32cに入力することにより、光源モジュール20aと点灯装置32との間の電力のアンバランスを抑制し、安定した調光制御を行うことができる。従って、調光を行う際にも、複数の光源40の明るさの変化をより確実に抑制することができる。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
10、10a 照明器具、 20、20a 光源モジュール、 21 光源部、 22 カメラ、 23 カメラ用電源、 24 被接続部、 25 光源用電源、 30 器具本体、 31 本体部、 32 点灯装置、 32a 電源端子、 32b 電源端子、 32c 信号端子、 33 接続部、 40 光源、 42 抵抗、 PS 電源