(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】繊維織物複合材料構造部材及びそれで製造された自動車骨格と製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 70/10 20060101AFI20231107BHJP
B29C 70/32 20060101ALI20231107BHJP
B29C 70/46 20060101ALI20231107BHJP
B62D 21/08 20060101ALI20231107BHJP
B62D 29/04 20060101ALI20231107BHJP
D03D 1/00 20060101ALI20231107BHJP
D03D 3/02 20060101ALI20231107BHJP
D03D 15/513 20210101ALI20231107BHJP
B29K 105/08 20060101ALN20231107BHJP
【FI】
B29C70/10
B29C70/32
B29C70/46
B62D21/08
B62D29/04
D03D1/00 A
D03D3/02
D03D15/513
B29K105:08
(21)【出願番号】P 2019536154
(86)(22)【出願日】2017-12-31
(86)【国際出願番号】 CN2017120419
(87)【国際公開番号】W WO2018121789
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-12-28
【審判番号】
【審判請求日】2022-06-01
(31)【優先権主張番号】201710104737.1
(32)【優先日】2017-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201710332513.6
(32)【優先日】2017-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201611268639.3
(32)【優先日】2016-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201611268638.9
(32)【優先日】2016-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201611268669.4
(32)【優先日】2016-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201611268709.5
(32)【優先日】2016-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518242477
【氏名又は名称】鄭州吉田専利運営有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】張 春
【合議体】
【審判長】杉山 輝和
【審判官】井口 猶二
【審判官】河原 正
(56)【参考文献】
【文献】特開平4-197740(JP,A)
【文献】特表2011-520649(JP,A)
【文献】特表2011-524832(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側が管状に形成される繊維織物複合材料構造部材であって、前記繊維織物複合材料構造部材は、外側の管壁と前記管壁を中心から放射状に支持して星形支持構造とした繊維織物複合材料とからなる繊維織物複合材料ハニカムパイプであり、
前記繊維織物複合材料は
、前記中心において複数の層が積層し、
前記積層部分を縫合糸で縫合し
たものである
ことを特徴とする、繊維織物複合材料構造部材。
【請求項2】
前記繊維織物複合材料は、前記中心から管壁に延伸し、前記管壁の内側に沿って曲げられ、前記管壁と連接して管壁の一部を構成する
ことを特徴とする、請求項1に記載の繊維織物複合材料構造部材。
【請求項3】
前記繊維織物複合材料は、前記中心から前記管壁に延伸した後、引き続き前記管壁から外側に延出されて前記繊維織物複合材料構造部材の外部結合部材を形成し、前記外部結合部材が受けた力が前記繊維織物複合材料に伝達するようにした、
請求項1に記載の繊維織物複合材料構造部材。
【請求項4】
前記繊維織物複合材料は、一方が前記中心から管壁に延伸し、前記管壁の内側に沿って曲げられ、前記管壁と連接して管壁の一部を構成すると共に、
前記繊維織物複合材料は、他方が前記中心から前記管壁に延伸した後、引き続き前記管壁から外側に延出され、その部位において前記管壁も外側に延出した部分に沿って曲げられて共に外部結合部材を形成する
請求項1に記載の繊維織物複合材料構造部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維織物複合材料の応用技術分野に関し、特に、繊維織物複合材料構造部材及びそれで製造された自動車骨格と製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代における技術の急速な発展に伴い、材料に対し高い要求が求められ、炭素繊維は高強度、耐熱性、耐食性、耐疲労性、軽量、非常に大きな引張力に十分耐えられ、鋼、アルミニウムよりも著しく高い特性を持ち、典型的な高性能繊維に属し、従来の金属材料に対比して圧倒的なメリットを持っている。炭素繊維は、単独で断熱保温材料として使用する以外に、一般的に補給材料として樹脂、金属、セラミック、コンクリート等の材料内に添加されることで、炭素繊維複合材料を構成し、炭素繊維複合材料が非常に多くの分野で使用され始めている。
【0003】
世界の省エネ・二酸化炭素排出量削減の環境において、自動車の軽量化は、徐々に進んでおり、プラスチック、複合材料等の自動車における活用が益々幅広くなり、繊維複合材料で既存の金属構造を代替するのは、自動車排出ガスによる大気汚染を減らすと共に省エネを実現する有効な手段である。炭素繊維は、炭素含有量が90%以上の繊維状炭素材料であり、高強度及び高弾性を持ち、炭素繊維複合材料がマトリックス、繊維の選択、炭素繊維の含有量と分布の最適化設計を通じて、様々な分野の要求を満たすことができる各種高性能の構造部材として製造できる。
【0004】
従来の自動車では、乗客を輸送するためのガソリンが僅か1%で、残りは自動車自体の運動のために用いられ、繊維複合材料で鉄鋼を代替することで、自動車の重量を半分以上軽減させることができ、減重効果が金属材料より50%軽くなり、アルミ材より30%軽く、また繊維複合材料は自動車部品として軽量で高強度、部品一体化、意匠性・耐衝撃性・耐腐食性に優れ、成形が容易という利点がある。現在繊維複合材料は、自動車のブレーキパッド、ホイール等の部品において、実際に応用され、自動車骨格上ヘの応用がまだ比較的少ない。自動車、バスのフレームは、立体フレームで、フレームの役目は車自体部品の重量及び走行時に受ける衝突、歪曲、慣性力を含む荷重に耐えられることである。従来技術において、自動車のフレーム構造は、セパレートフレーム、アンセパレートフレームに大別され、セパレートフレームが太い鋼管を溶接又はリベット接合してスチール製フレームとなり、このスチール製フレームにエンジン、サスペンション、ボディ等の部品が取り付けられるため、セパレートフレームの鋼管が重く、フレーム重量が全車総重量の大部分を占め;アンセパレートフレームは、鋼(先進的なものはアルミニウムである)がプレス、溶接を経てから成り、設計及び製造技術に対する要求が非常に高く、製品の品質も管理し難く、製造工程も煩雑で、かつフレーム構造全体の剛性強度が不足している。
【0005】
省エネ、環境保全は、徐々に自動車業界が関心を寄せる重要課題となり、人々は自動車の軽量化への発展を検討し始めた。自動車の軽量化は、自動車の空車重量を軽減でき、原材料を節約できるだけでなく、自動車の生産コストを削減でき、かつ燃費も削減できるため、省エネ・環境保全である。これにより、人々は、より軽量で、強度がより高い複合材料で従来のフレーム構造材の材料を代替しようと試み始めた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
炭素繊維複合材料において、炭素繊維の最大特徴は非常に大きい引張力に耐えられることであり、樹脂が圧力に耐えられ、従来材料で製造された管状内部に支持体がなく、板状として製造した場合、板厚が小すぎるため、生じるトルクが小さく、炭素繊維が非常に大きい引張力に耐えられる利点を十分利用していない。よって、炭素繊維が引張力に耐えられるという利点を十分発揮する方法を研究する必要がある。このため、炭素繊維複合材料の密度が軽い構造部材として製造して非常に大きい引張力に耐えられるのは、極めて大きい課題となっている。次に、炭素繊維複合材料は、迅速な生産に適していないということも炭素繊維複合材料の発展を阻害する重要な原因となっている。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するため、炭素繊維織物複合材料構造部材及びそれで製造された自動車骨格と製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の技術的解決手段からなる。
繊維織物複合材料構造部材であって、前記構造部材の外側に管状が形成され、前記管状構造部材は繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプであり、その中の繊維織物複合材料には平織及び綾織がある。
【0009】
前記複合材料ハニカムパイプのハニカム孔内にサンドイッチ構造材料又は繊維複合材料パイプ或いは中空支持体が充填される。複合材料ハニカムパイプのハニカム孔内に充填されたサンドイッチ構造材料は、複合材料ハニカムパイプのハニカム孔内にサンドイッチ構造材料を充填したコア材である。
【0010】
前記繊維織物複合材料ハニカムパイプは、少なくとも2個のシングルヘリカル巻き組立部材を密着してヘリカル巻き組立部材束を構成し、シングルヘリカル巻き組立部材はサンドイッチ構造材料のコア材表面を繊維織物複合材料テープで螺旋状に巻回され、後に巻回された繊維織物複合材料テープで前に巻回された一部繊維織物複合材料テープをきつく締め付けることで、ヘリカル巻き繊維織物複合材料テープがヘリカル巻き繊維織物複合材料ハニカムパイプを構成する。
【0011】
前記繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプとは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料が縫合糸を支持部材として放射状に支持するように形成された星形支持構造である。星形支持体の繊維織物複合材料間に繊維織物複合材料ハニカムパイプが形成される。
【0012】
前記繊維織物複合材料支持体とは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料の一部を巻管部として巻き付けられ、縫合糸を支持部材として放射状に連結された巻管部支持体を構成し、他部分は縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料が縫合糸を支持部材として放射状に支持するように放射部と巻管部の複合支持体を構成するものである。
【0013】
前記繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプとは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料が各々巻管部として巻き付けられることで、縫合糸を支持部材として放射状に連結された巻管部支持体を構成するものである。
【0014】
前記繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプとは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料のN層ごとに一組の積層とし、ここでN≧2であり、各組の積層が放射状に一部を延出した後、各組の積層が分岐されてN個の方向に向かって延出してN個の分岐部を形成し、各分岐部は各々他組の積層の分岐部と対ごとに重ね合わせると共に延出され、エッジが放射状のハニカム支持体を構成するものであり;或いは前記繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプとは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料のN層ごとに一組の積層とし、ここでN≧2であり、各組の積層中央層が巻管部として巻き付けられ、その他の層が放射状に一部を延出した後で分岐されて複数の分岐部を形成し、各分岐部は各々他組の積層の分岐部と対ごとに重ね合わせると共に延出され、エッジが放射状のハニカム支持体を構成するものである。
【0015】
前記ヘリカル巻き繊維織物複合材料ハニカムパイプの外表面を繊維織物複合材料テープで再度螺旋状に巻回され、後に巻回された繊維織物複合材料テープで前に巻回された一部繊維織物複合材料テープをきつく締め付ける。
【0016】
前記ハニカムパイプの断面は、軸心を中心として外方へ向かって多層ハニカム孔を構成し、最外層が管壁である。
【0017】
前記繊維織物複合材料は、支持軸から管壁外へ延伸し、管壁に沿って曲げられ、管壁と結合して管壁の一部を構成し、管壁全体とその内部の支持材料を管壁に沿って曲げられた繊維織物複合材料を通じて一体的に連接させる。
【0018】
前記繊維織物複合材料は、支持軸から管壁外へ延伸し、管壁に沿って曲げられ、管壁と結合し、管壁がヘリカル巻き繊維織物複合材料テープであり、管壁に沿って曲げられた繊維織物複合材料とヘリカル巻き繊維織物複合材料テープを接着する。
【0019】
前記繊維織物複合材料は、支持軸から管壁箇所に延伸した後、引き続き管壁から延出されて構造部材の外部結合部材とし、外部結合部材が受けた力を支持材料に伝達させることができる。
【0020】
前記繊維織物複合材料は、支持軸から管壁外へ延伸し、管壁に沿って曲げられ、管壁の一部を構成し、管壁から延出された支持材料まで曲げられた後、さらに前記支持材料と一緒に管壁から延出し、外部結合部材が受けた力を管壁及びその中の支持材料まで伝達させることができる。
【0021】
前記管壁内の支持軸の個数は、少なくとも2個であり、支持軸間が繊維織物複合材料で連結して支持する。
【0022】
管の軸線に沿った前記構造部材の異なる部位の横断面外輪郭形状は異なり、又は外輪郭形状が同一であるが大きさが異なる。
【0023】
前記管状構造部材は、分岐状(例:「Y」字の分岐状、「T」字の分岐状又は「十」字の分岐状)であり、前記管状構造部材の主管と枝管は管壁が接合するだけでなく、管内の支持軸も接合する。
【0024】
前記構造部材は、一体型立体枠体構造である。
【0025】
前記一体型立体枠体構造は、ハニカムパイプ内の星形支持体的ハニカム孔内為シングルヘリカル巻き組立部材或いは環状サンドイッチ構造材料或いは環状繊維複合材料パイプ或いは環状中空支持体,前記繊維織物が炭素繊維織物であり、炭素繊維織物複合材料一体型骨格を構成する。
【0026】
前記炭素繊維織物複合材料一体型骨格の同一の横断面内の支持軸の個数は、少なくとも2個であり、支持軸間が繊維織物複合材料で連結して支持する。
【0027】
前記炭素繊維織物複合材料枠体は、自動車の骨格、航空機の骨格、電車の骨格及びコンテナの骨格とする。
【0028】
前記繊維織物複合材料構造部材で製造された伝動軸或いは支柱である。
【0029】
繊維織物複合材料構造部材の製造方法であって、
所要の構造部材の3次元図面を作成するステップ1)と、
3次元図面に基づいて構造部材中子の金型図面を作成すると共に構造部材中子を作る(前記中子にハニカム孔に対応してコアピンが設けられ、前記中子はサンドイッチ構造材料又は繊維複合材料パイプ或いは中空支持体とする)ステップ2)と、
3次元図面に基づいて構造部材主型の金型図面を作成すると共に構造部材主型を作るステップ3)と、
3次元図面構造部材内の支持に用いられた各繊維織物複合材料の空間形状に基づいて、別々にその平面形状を決定するステップ4)と、
ステップ4)の平面形状に基づいて、繊維織物複合材料プリプレグを裁断するステップ5)(同様にステップ4)及びステップ5)により管壁プリプレグを決定すると共に裁断する)と、
3次元図面に基づいてプリプレグの縫合糸を決定するステップ6)と、
各プリプレグを決定した縫合糸の位置通り、各積層を必要とするプリプレグを積層するステップ7)と、
積層されたプリプレグを縫合糸の位置通り縫合(手縫合或いはミシン縫合を用いることができる)させるステップ8)と、
縫合した積層プリプレグシートを広げ、3次元図面に基づいてプリプレグシートに形成されたハニカム孔を中子のコアピンに合わせ、コアピンを合わせるハニカム孔内に挿入し、外側プリプレグがコアピン外側を被覆するステップ9)と、
管壁プリプレグで中子を被覆することで管壁を形成するステップ10)と、
管壁プリプレグで被覆された中子を主型に挿入するステップ11)と、
中子を加熱硬化させ、又は主型を加熱硬化させ、或いは同時に中子及び主型を加熱硬化させ、その後中子、主型を取り出すと、所要の構造部材が得られるステップ12)と、
を含む。
【0030】
前記ステップ9)の外側プリプレグシートのうちの管壁から延出されて連結部材とするプリプレグシートはコアピン外側を被覆せずに留保し、残りがコアピン外側を被覆する。
【0031】
前記連結部材とする管壁プリプレグシートと管壁から延出される支持プリプレグシートを重ね合わせて一緒に管壁から延出される。
【0032】
一緒に管壁から延出され、重ね合わせたプリプレグシートを縫い付けて互いに合わせる主型内に入れてその他のステップへ進む。
【0033】
前記ステップ2)内の中子は、発泡体を型内で発泡成形して製造される。
【0034】
炭素繊維織物複合材料構造部材で一体型立体枠体構造を製造する方法であって、
一体型立体枠体構造の3次元図面を作成するステップ(1)と、
3次元図面の枠体に基づいて環状枠体を分解するステップ(2)(単環式枠体を含み、必要に応じて引き続き中実多環式枠体に含まれる単環式枠体、中空多環式枠体に含まれる単環式枠体、部分的に中空の多環式枠体に含まれる単環式枠体を総称した「単環式枠体」を分解する)と、
各単環式枠体の形状に基づいて単環式硬質発泡材芯枠を製作するステップ(3)(必要に応じて単環式硬質発泡材芯枠を含み、必要に応じて中実多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠、中空多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠、部分的に中空の多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠を更に製作する)と、
各環状硬質発泡材芯枠の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成するステップ(4)(必要に応じて中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材及び部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を包括する)と、
3次元図面に基づいて一体型立体枠体構造主型の金型図面を作成すると共に主型を作るステップ(5)と、
3次元図面構造部材内の支持に用いられた各繊維織物複合材料の空間形状に基づいて、別々にその平面形状を決定するステップ(6)と、
ステップ(4)の平面形状に基づいて、繊維織物複合材料プリプレグを裁断するステップ7)(同様にステップ(4)及びステップ(5)により管壁プリプレグを決定すると共に裁断する)と、
3次元図面に基づいてプリプレグの縫合糸を決定するステップ(8)と、
各プリプレグを決定した縫合糸の位置通り、各積層を必要とするプリプレグを積層するステップ(9)と、
積層されたプリプレグを縫合糸の位置通り縫合(手縫合或いはミシン縫合を用いることができる)させるステップ(10)と、
縫合した積層プリプレグシートを広げ、3次元図面に基づいてプリプレグシートに形成されたハニカム孔を中子の単環式枠体に合わせ、単環式枠体を合わせるハニカム孔内に挿入し、外側プリプレグがコアピン外側を被覆するステップ(11)と、
管壁プリプレグで中子を被覆することで管壁を形成するステップ(12)と、
管壁プリプレグで被覆された中子を主型に挿入するステップ(13)と、
中子を加熱硬化させ、又は主型を加熱硬化させ、或いは同時に中子及び主型を加熱硬化させ、その後中子、主型を取り出すと、所要の構造部材が得られるステップ(14)と、
を含む。
【0035】
炭素繊維織物複合材料構造部材であって、前記炭素繊維織物複合材料構造部材の形状は、環状とし、芯が環状硬質発泡材であり、環状硬質発泡材の外表面を炭素繊維織物複合材料で巻回して単環式炭素繊維織物複合材料構造部材を構成する。
【0036】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材において、前記単環式炭素繊維織物複合材料構造部材は、束状とし、束内の単環式炭素繊維織物複合材料構造部材の個数が少なくとも2個で、1束の単環式炭素繊維織物複合材料構造部材の外表面を炭素繊維織物複合材料で巻回して多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を構成する。
【0037】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材において、前記多環式炭素繊維織物複合材料構造部材の外表を巻回する炭素繊維織物複合材料の内部に単環式炭素繊維織物複合材料構造部材を充填締固めて中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を構成する。
【0038】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材において、前記多環式炭素繊維織物複合材料構造部材の外側から内側に向け外表を巻回する炭素繊維織物複合材料、単環式炭素繊維織物複合材料構造部材、空洞部で中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を構成する。
【0039】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材において、前記多環式炭素繊維織物複合材料構造部材の軸線に沿う部分は、空洞部であるため、部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を構成する。
【0040】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材で製造された炭素繊維織物複合材料枠体において、前記単環式炭素繊維織物複合材料構造部材、中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材、中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材及び部分的な中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を総称して炭素繊維織物複合材料構造部材環といい、前記炭素繊維織物複合材料構造部材環を枠体として組み立て、枠体内において隣接して束状部分を構成する炭素繊維織物複合材料構造部材環の外表面を炭素繊維織物複合材料で巻回する。
【0041】
前記炭素繊維織物複合材料枠体は、非閉鎖形構造である。
【0042】
炭素繊維織物複合材料構造部材で枠体を製造する方法であって、
枠体の3次元図面を作成するステップ(1)と、
3次元図面の枠体に基づいて環状枠体を分解するステップ(2)(単環式枠体を含み、必要に応じて引き続き中実多環式枠体に含まれる単環式枠体、中空多環式枠体に含まれる単環式枠体、部分的に中空の多環式枠体に含まれる単環式枠体を総称した「単環式枠体」を分解する)と、
各単環式枠体の形状に基づいて単環式硬質発泡材芯枠を製作するステップ(3)(必要に応じて単環式硬質発泡材芯枠を含み、必要に応じて中実多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠、中空多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠、部分的に中空の多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠を更に製作する)と、
各環状硬質発泡材芯枠の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成するステップ(4)(必要に応じて中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材及び部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を包括する)と、
必要に応じて、中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を裸中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束として組み立て、また裸中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成し;
中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を裸中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束として組み立て、また裸中空多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して中空多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成し;
部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を裸部分的に中空の多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束として組み立て、また裸部分的に中空の多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して部分的に中空の中空多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成するステップ(5)と、
単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、中空多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、部分的に中空の多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材のうちの1種又は2種以上を枠体として組み立て、枠体において隣接して束状部分を構成した外表面を巻回した炭素繊維織物プリプレグは、炭素繊維織物プリプレグの複合材料枠体を構成するステップ(6)と、
炭素繊維織物プリプレグの複合材料枠体を金型に入れて加熱硬化させ、離型すると炭素繊維織物複合材料枠体となるステップ(7)と、
を含む。
【0043】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材で枠体を製造する方法において、前記炭素繊維織物複合材料枠体は、自動車の骨格、航空機の骨格、電車の骨格及びコンテナの骨格とする。
【0044】
炭素繊維織物複合材料の自動車骨格であって、前記自動車骨格のシャーシは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料が縫合糸を支持部材として放射状に支持するように形成された星形支持構造であり、星形支持体の繊維織物複合材料間に繊維織物複合材料ハニカムパイプが形成され;炭素維織物複合材料ハニカムパイプをシングルヘリカル巻き組立部材で被覆し、シングルヘリカル巻き組立部材は、サンドイッチ構造材料のコア材表面を繊維織物複合材料テープで螺旋状に巻回され、後に巻回された繊維織物複合材料テープで前に巻回された一部繊維織物複合材料テープをきつく締め付け;車体骨格は、維織物複合材料ハニカムパイプが少なくとも2個のシングルヘリカル巻き組立部材を密着してヘリカル巻き組立部材束を構成し、ヘリカル巻き組立部材束内のヘリカル巻き繊維織物複合材料テープがヘリカル巻き繊維織物複合材料ハニカムパイプを構成し;前記シャーシは、シャーシフレームであり、車体骨格をシャーシフレームに乗せ、弾性部材で繋ぎ合わせて炭素繊維織物複合材料のセパレートフレームを構成し;前記シャーシ・車体骨格は、一つの単体構造の炭素繊維織物複合材料アンセパレートフレームとなる。前記技術的解決手段内の技術的特徴は、必要に応じて本技術的解決手段にも応用できる。
【発明の効果】
【0045】
本発明は、繊維織物複合材料をハニカム状支持体の管状構造部材として製造し、製造された構造部材が力を受けた時、受けた力をハニカム状の各分岐部に分散させて構造部材に均一に分布させ、構造部材全体の力を受ける程度を増強し、一般的な炭素繊維複合材料は非常に強い引張力に耐えられるが、圧力に耐えられる能力が比較的劣り、構造部材の管内支持体をハニカム状の炭素繊維織物複合材料支持体と用いることで、構造部材が一定程度において圧力に耐えられ、構造部材の力を受ける範囲及び方向を拡大できる。本発明は、構造部材支持体をハニカム状にし、中実構造部材に対比すると材料及び重量を減らし、コストを節約し、同時に中空構造部材に対比してより強い力に耐えられる強さを有する。炭素繊維は、非常に大きな引張力に耐えられ、かつ変形しないが、中実として製造した場合材料の無駄にし、重量を増加するだけではなく、性能の向上も大きくない。よって、本発明は、ハニカムパイプ内に硬質発泡材を充填することで、炭素繊維の非常に大きい引張拉力に耐えられるという性能の最大限の発揮を実現し;炭素繊維織物で巻回された構造部材を用いて製造された自動車等の骨格は、軽量、高強度であり、次に上包み機で成形できるため、機械化生産に適している。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図5】放射部と巻管部の複合支持体の構造を示す模式図一である。
【
図6】放射部と巻管部の複合支持体の構造を示す模式図二である。
【
図8】金型付き放射状支持体の構造を示す模式図一である。
【
図9】金型付き放射状支持体の構造を示す模式図二である。
【
図10】金型付き放射部と巻管部の複合支持体の構造を示す模式図である。
【
図11】金型付き巻管部状支持体の構造を示す模式図である。
【
図14】環状骨格支持体の構造を示す模式図である。
【
図16】繊維複合材料継手の構造を示す模式図一である。
【
図17】繊維複合材料継手の構造を示す模式図二である。
【
図19】中空スティック状支持体の構造を示す模式図一である。
【
図20】中空スティック状支持体の構造を示す模式図二である。
【
図21】多層ハニカム孔のハニカムパイプの構造を示す模式図である。
【
図22】2個の星形支持体のハニカムパイプの構造を示す模式図である。
【
図23】3個の星形支持体のハニカムパイプの構造を示す模式図である。
【
図26】一部の単環式炭素繊維織物複合材料構造部材を示す図である。
【
図27】一部の中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を示す図である。
【
図28】一部の中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を示す図である。
【
図29】自動車骨格の外観構造を示す模式図である。
【
図31】B柱が比較的太い部位の構造断面図である。
【
図32】B柱が比較的細い部位の構造断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
当業者に本発明をより一層理解してもらうため、以下に具体的実施形態を組み合わせて本発明を更に説明する。
【0048】
図1乃至
図7を参照すると、繊維織物複合材料構造部材であって、前記構造部材の外側に管状が形成され、前記管状構造部材は繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプであり;その中の繊維織物複合材料は、平織及び綾織を含み、前記繊維織物複合材料が炭素繊維或いはガラス繊維である。
【0049】
前記複合材料ハニカムパイプのハニカム孔内にサンドイッチ構造材料又は繊維複合材料パイプ或いは中空支持体が充填される。前記サンドイッチ構造材料は、主に硬質発泡材であり、硬質発泡スチロールとすることができ、硬質発泡材は主にPVC、PEI、PU、PET、PMI、AIREX、DIAB、3A、STRUCELL、ROHACELL、硬質発泡金属材料が挙げられ;前記繊維複合材料パイプは、炭素繊維を編み込んだ複合材料パイプ或いは炭素繊維を巻回した複合材料パイプであり;前記中空支持体は、薄肉中空プラスチック支持体又は薄肉中空金属支持体とすることができ、薄肉中空プラスチック支持体がブロー成形品とすることができる。
【0050】
図1乃至
図4に示すように、前記繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプとは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料が縫合糸を支持部材として放射状に支持するように星形支持構造を形成し、そして管壁として星形支持構造の外層を一層の繊維織物複合材料で被覆して構成したハニカムパイプであり、星形支持構造で形成された孔がハニカム孔であり、当然星形支持構造と管壁でハニカム孔を形成できる。
【0051】
図5乃至
図6に示すように、前記繊維織物複合材料支持体とは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料の一部を巻管部として巻き付けられ、縫合糸を支持部材として放射状に連結された巻管部支持体を構成し、他部分は縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料が縫合糸を支持部材として放射状に支持するように放射部と巻管部の複合支持体を構成するものである。放射状支持体又は放射部と巻管部の複合支持体は、構造部材が力を受けた時、受けた力を管壁と連結された放射状の積層分岐部によって支持体全体に伝達し、受けた力を構造部材に均一に分布させ、構造部材が受けた力のアンバランスによる変形或いは折損を防止でき;支持体を放射状して製作し、中空管材に対比してより強い耐力強度を有し、同時に中実管材に対比して材料及びコストを節約する。
【0052】
図7に示すように、前記繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプとは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料が各々巻管部として巻き付けられることで、縫合糸を支持部材として放射状に連結された巻管部支持体107を構成し、そして管壁207として星形支持構造の外層を一層の繊維織物複合材料で被覆して構成したハニカムパイプであり;巻管部で支持された管材を伝動軸或いは支柱として使用すると、伝動軸或いは支柱の力に耐える強さを大幅に増大することで、曲がり・変形、若しくは折損にくい。
【0053】
図21に示すように、前記繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプとは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料のN層ごとに一組の積層とし、ここでN≧2であり、各組の積層が放射状に一部を延出した後、各組の積層が分岐されてN個の方向に向かって延出してN個の分岐部を形成し、各分岐部は各々他組の積層の分岐部と対ごとに重ね合わせると共に延出され、エッジが放射状のハニカム支持体を構成するものであり;或いは前記繊維織物複合材料で支持された繊維織物複合材料ハニカムパイプとは、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料のN層ごとに一組の積層とし、ここでN≧2であり、各組の積層中央層が巻管部として巻き付けられ、その他の層が放射状に一部を延出した後で分岐されて複数の分岐部を形成し、各分岐部は各々他組の積層の分岐部と対ごとに重ね合わせると共に延出され、エッジが放射状のハニカム支持体を構成するものである。
図21に示すように、前記ハニカムパイプの断面は、軸心を中心として外方へ向かって多層ハニカム孔16を構成し、最外層が管壁15である。多層ハニカム孔16を含むハニカムパイプは、伝動軸或いは支柱として応用でき、軽量の利点を持つだけではなく、かつ管壁15が力を受けた時、受けた力をエッジの放射状分岐部によって伝達し、受けた力を支持体全体に均一に分布でき、このようなハニカム状の支持体が相対的に管壁の受ける力を減らすことができ、従来構造の伝動軸或いは支柱に対比すると、同一の力を受ける状態において、エッジが放射状の炭素繊維織物複合材料ハニカム支持体の管壁は、曲がり・変形しにくく、伝動軸或いは支柱の寿命を延ばすことができる。
【0054】
図1に示すように、前記繊維織物複合材料は、支持軸から管壁201外へ延伸し、管壁に沿って曲げられ、管壁と結合して管壁の一部を構成し、管壁全体とその内部の支持材料101を管壁に沿って曲げられた繊維織物複合材料を通じて一体的に連接させる。繊維織物複合材料を管壁まで延出すると共に管壁に沿って曲げられると、管壁が受けた力を管内の繊維織物複合材料支持体に伝達できることで、管材の力に耐えられる強さを増大する。
【0055】
前記繊維織物複合材料は、支持軸から管壁箇所に延伸した後、引き続き管壁から延出されて構造部材の外部結合部材とし、外部結合部材が受けた力を支持材料に伝達させることで、支持材料全体に力を受けて構造部材の機械強度を高める。
図2に示すように、管内支持軸102は、放射状支持体であり、管内支持軸102のうちの両端が管壁202から延出され、2個の外部結合部材302を構成する。
図6に示すように、管内支持軸106は、放射-巻管部の複合支持体であり、管内支持軸106のうちの両端が管壁206から延出され、2個の外部結合部材306を構成する。
図3に示すように、管内支持軸103の一端が管壁203から延出されて構成された構造部材は、1個の外部結合部材303を含み;
図5に示すように、管内支持軸105は、放射-巻管部の複合支持体であり、管内支持軸105の一端が管壁205から延出されて1個の外部結合部材305を構成する。
【0056】
図4に示すように、前記繊維織物複合材料は、支持軸104から管壁204へ延伸し、管壁204に沿って曲げられ、管壁の一部を構成し、管壁204から延出された支持材料まで曲げられた後、さらに前記支持材料と一緒に管壁から延出し、構造部材の外部結合部材304を構成し、外部結合部材が受けた力を管壁及びその中の支持材料まで伝達させて、全体的に受けた力を均一にさせることで、管材の力に耐えられる強さを増大する。
【0057】
前記管壁内の支持軸の個数は、少なくとも2個であり、支持軸間が繊維織物複合材料で連結して支持し、複数の支持軸はより一層受けた力の均一性を保証して構造部材の力に耐えられる強さを増す。
【0058】
図22に示すように、前記繊維織物複合材料構造部材の星形支持体は、2個でハニカムパイプを構成してもよく;
図23に示すように、前記繊維織物複合材料構造部材の星形支持体は3個でハニカムパイプを構成してもよい。
図22内の2個の星形支持体17で構成されたハニカムパイプの管壁18は、星形支持体17が延伸して曲げられてから成るものである。
図23内の3個の星形支持体19で構成されたハニカムパイプ構造部材の管壁20は、3個の星形支持体19が曲げられて成るものである。
【0059】
必要に応じて、前記構造部材は、管の軸線に沿った前記構造部材の異なる部位の横断面外輪郭形状が異なり、又は外輪郭形状が同一であるが大きさが異なるよう設計できる。
【0060】
図15に示すように、前記繊維織物複合材料ハニカムパイプ801のハニカム孔内の支持軸方向に沿って仕分けて横断面に支持部材802が設けられ、横断面上の支持部材は軸方向における力に耐えられる強さを増強することで、構造部材が軸方向に沿って変形又は曲がりにくい。
【0061】
接合部材の必要に応じて、前記管状構造部材は、分岐状(例:「Y」字の分岐状、「T」字の分岐状又は「十」字の分岐状)であり、前記管状構造部材の主管と枝管の管壁が接合するだけでなく、管内の支持軸も接合するのは、支持軸又は管壁の繊維織物が一体化或いは繊維織物を一緒に縫合したことであり;サンドイッチ構造材料若しくは繊維複合材料パイプを設けた場合、サンドイッチ構造材料は一体成形したもの或いは繊維複合材料パイプの繊維織物が連続繊維である。主管及び枝管の管壁が星形支持体と各々連結することで、主管及び枝管の管壁と星形支持体が一体構造とし、内外部から受けた力を一致させ、構造部材に内外部から受けた力の不一致によりずれて変形又は損傷を防止できる。
【0062】
前記構造部材が一体型立体枠体構造を構成するのは、構造部材が「Y」字の分岐状、「T」字の分岐状又は「十」字の分岐状を通じて接合し、一体型立体枠体構造を構成することを意味し、例えばオフロード車の骨格、乗用車の骨格、バスの骨格、ヘリコプターの骨格或いは航空機の骨格である。
【0063】
特に、前記一体型立体枠体構造部材を環接することで、所要の完成車骨格を組み立てる。
図12に示すように、前記環接された完全車骨格7の環接過程中に使用された環状支持体内の星形支持体は合体でき、合体後の星形支持体の支持軸が炭素繊維織物複合材料を通じて連結され、合体後の星形支持体の管壁も一体型管壁となり;前記環接された完全車骨格7の環接過程中に使用された環状支持体内の星形支持体は分離でき、例えば
図12内の環接された完全車骨格のコーナーB部分であり、すなわち、
図24に示すように、環状支持体内の星形支持体の支持軸間が分離状態となり、従って「Y」字の分岐状、「T」字の分岐状又は「十」字の分岐状が形成される。
【0064】
環状支持体内の星形支持体の支持軸間が分離状態となり、従って「Y」字の分岐状、「T」字の分岐状又は「十」字の分岐状が形成されるのも一体型立体枠体構造に適し;よって前記「Y」字の分岐状、「T」字の分岐状又は「十」字の分岐状(
図24に示す分岐又は合流の部位)は、平面形状の「Y」字の分岐状、「T」字の分岐状又は「十」字の分岐状だけではなく、平面形状を曲げられて立体を形成するそれら形状とすることもできる。
【0065】
前記構造部材を差込接合或いは環接によって一体型立体枠体構造を構成することで、所要の一体型骨格を組み立てることができる。
図12及び
図13に示すのは、炭素繊維織物複合材料で組み立てた完全車骨格である。
図12は、環接で製造された完全車骨格7であり、環接過程中に使用された環状支持体9は、
図14に示す通りであり、前記環状支持体9が繊維織物複合材料を加熱硬化させた後製造したコイルパイプ或いは編組チューブであり;
図13は、差込接合で製造された完全車骨格8であり、
図15に示すように、完全車骨格8上に使用する構造部材801上の軸方向に支持部材802が設けられ、構造部材に支持体が設けられると、さらに完全車の機械的強度を増大できる。
【0066】
前記繊維織物複合材料構造部材で製造された伝動軸或いは支柱である。
【0067】
繊維織物複合材料構造部材の製造方法であって、
所要の構造部材の3次元図面を作成するステップ1)と、
3次元図面に基づいて構造部材中子の金型図面を作成すると共に構造部材中子を作る(前記中子にハニカム孔に対応してコアピンが設けられ、前記中子はサンドイッチ構造材料又は繊維複合材料パイプ或いは中空支持体とする)ステップ2)と、
3次元図面に基づいて構造部材主型の金型図面を作成すると共に構造部材主型を作るステップ3)と、
3次元図面構造部材内の支持に用いられた各繊維織物複合材料の空間形状に基づいて、別々にその平面形状を決定するステップ4)と、
ステップ4)の平面形状に基づいて、繊維織物複合材料プリプレグを裁断するステップ5)(同様にステップ4)及びステップ5)により管壁プリプレグを決定すると共に裁断する)と、
3次元図面に基づいてプリプレグの縫合糸を決定するステップ6)と、
各プリプレグを決定した縫合糸の位置通り、各積層を必要とするプリプレグを積層するステップ7)と、
積層されたプリプレグを縫合糸の位置通り縫合(手縫合或いはミシン縫合を用いることができる)させるステップ8)と、
縫合した積層プリプレグシートを広げ、3次元図面に基づいてプリプレグシートに形成されたハニカム孔を中子のコアピンに合わせ、コアピンを合わせるハニカム孔内に挿入し、外側プリプレグがコアピン外側を被覆するステップ9)と、
管壁プリプレグで中子を被覆することで管壁を形成するステップ10)と、
管壁プリプレグで被覆された中子を主型に挿入するステップ11)と、
中子を加熱硬化させ、又は主型を加熱硬化させ、或いは同時に中子及び主型を加熱硬化させるステップ12)と、
を含む。
【0068】
前記ステップ9)の外側プリプレグシートのうちの管壁から延出されて連結部材とするプリプレグシートはコアピン外側を被覆せずに留保し、残りがコアピン外側を被覆する。
【0069】
前記連結部材とする管壁プリプレグシートと管壁から延出される支持プリプレグシートを重ね合わせて一緒に管壁から延出される。
【0070】
一緒に管壁から延出され、重ね合わせたプリプレグシートを縫い付けて互いに合わせる主型内に入れてその他のステップへ進む。
【0071】
前記ステップ2)内の中子は、発泡体を型内で発泡成形して製造される。
【0072】
図8乃至
図11を参照すると、本発明に係る管壁支持構造部材の製造過程中、一部は中子と主型を含む構造部材を示す模式図である。
図8に示すように、支持体となる積層プリプレグシート101を中子501に挿入させ、そして中子から突出する積層を曲げ、外層を繊維織物複合材料で被覆して管壁201となり、その後中子を被覆した繊維織物複合材料を主型601に嵌め込まれた後加熱硬化させ;
図9に示すように、支持体となる積層プリプレグシート102を中子502に挿入させ、そして中子から突出する積層部分を曲げ、管壁202から突出する積層部分が管壁と一緒に延出して連結部材302となり、外層を繊維織物複合材料で被覆して管壁202となり、その後中子を被覆した繊維織物複合材料を主型602に嵌め込まれた後加熱硬化させ;
図10に示すように、支持体となる積層プリプレグシート105を中子505に挿入させ、そして中子505から突出する積層部分を巻管部として巻き付け、管壁205から突出する積層部分が管壁と一緒に延出して連結部材305となり、外層を繊維織物複合材料で被覆して管壁205となり、その後中子を被覆した繊維織物複合材料を主型605に嵌め込まれた後加熱硬化させ;
図11に示すように、支持体となる積層プリプレグシート107を中子507に挿入させ、そして中子507から突出する積層部分を巻管部として巻き付け、外層を繊維織物複合材料で被覆して管壁207となり、その後中子507を被覆した繊維織物複合材料を合わせる構造の主型607に嵌め込まれた後加熱硬化させる。
【0073】
図18に示すように、前記完全車骨格は、繊維織物複合材料構造部材と繊維織物複合材料の継手を差込接合して組み立てから成り;
図16及び
図17に示すように、前記炭素繊維複合材料継手10に差込頭部11が設けられ、差込頭部11全体に炭素繊維マジックテープフック(登録商標)12が設けられ、炭素繊維マジックテープフック(登録商標)12は差込接合方向の相反方向に向かって傾斜し;
図16に示す差込頭部は、外径が同一の複数円形管であり、
図17に示す差込頭部が内部に複数の放射状支持体を設けたハニカム状パイプである。差込頭部全体に炭素繊維マジックテープフック(登録商標)が設けられ、炭素繊維マジックテープフック(登録商標)は差込接合方向の相反方向に向かって傾斜し、差込頭部が内部にマジックテープループ(登録商標)を設けた差込ソケットにスムーズに差し込まれることができ、逆方向に抜き出した時、炭素繊維マジックテープフック(登録商標)はマジックテープループ(登録商標)に掛止できることで、差込ソケットが差込頭部から脱落することを防止できて、堅牢に接合でき、差込頭部及び差込ソケットに損傷を与えることはない。
【0074】
図19及び
図20に示すように、前記差込接合で完全車骨格を組み立てた差込頭部間の支持体は、中空スティック状支持体であり、
図19の炭素繊維中空スティック状支持体が直線部分の支持に用いられ、
図20の炭素繊維中空スティック状支持体が湾曲部分の支持に用いられ、炭素繊維中空スティック状支持体の両端が密閉構造であり、中心が中空構造であり;前記中空スティック状支持体は、炭素繊維織物複合材料で製造される。構造強度を保証する前提において、材料の節約及び重量減少、かつコストも節約する。
【0075】
前記完全車骨格は、繊維織物複合材料で製造された環状骨格支持体を環接してから成り、前記環状骨格支持体の構造部材は管内支持体が星形支持構造となる繊維織物複合材料構造部材である。前記環状支持体を環接してから成る完全車骨格の各環は、均しく内部に複数の支持構造を設けたハニカム構造部材で構成され、完全車骨格の機械的強度を保証する。
【0076】
環接により製造された完全車骨格の製造方法は、
所要の構造部材の3次元図面を作成するステップ1)と、
3次元図面に基づいて完全車骨格の支持構造図を作成すると共に骨格支持体を製作するステップ2)(前記支持体は、繊維織物プリプレグの支持に用いられ、コイルパイプ或いは編組チューブとする)と、
3次元図面構造部材内の支持に用いられた各繊維織物複合材料の空間形状に基づいて、別々にその平面形状を決定するステップ3)と、
ステップ3)の平面形状に基づいて、繊維織物複合材料プリプレグを裁断するステップ4)と、
3次元図面に基づいてプリプレグの縫合糸を決定するステップ5)と、
各プリプレグを決定した縫合糸の位置通り、各積層を必要とするプリプレグを積層するステップ6)と、
積層されたプリプレグを縫合糸の位置通り縫合(手縫合或いはミシン縫合を用いることができる)させるステップ7)と、
縫合した積層プリプレグシートを広げ、3次元図面に基づいてプリプレグシートに形成されたハニカム孔を骨格支持体に合わせ、プリプレグシートで合わせるハニカム孔内を被覆し、外側プリプレグが骨格支持体外側を被覆するステップ8)と、
管壁プリプレグで骨格支持体を被覆して管壁を形成するステップ9)と、
管壁が被覆された前記骨格支持体を縫い付けて完全車骨格を製造するステップ10)と。
前記完全車骨格を加熱硬化させるステップ11)と、
を含む。
【0077】
前記ステップ8)において、ハニカム孔を骨格支持体に合わせるのは、広げた積層プリプレグシートを3次元図面構造内の空洞部位置通り骨格支持体を入れることを意味し、そして被覆する積層プリプレグシートを接合部に縫合させ、骨格支持体を空洞部内に被覆させ、積層プリプレグの支持役目を果たす。
【0078】
炭素繊維マジックテープフック(登録商標)を設けた炭素繊維複合材料継手の製造方法であって、
有機繊維を熱酸化安定性処理により難燃性繊維になり、繊維が高温で炭化した状態下で、不融化・不燃をさせ、引き続き繊維状態を保持し、そして不活性ガス雰囲気中、高温下で焼成・炭化し、有機繊維に一部の炭素及びその他の非炭素原子を失うことで、炭素を主要成分とする繊維状物、すなわち炭素繊維を形成させるステップ(1)と、
1本の水溶性プラスチックチューブを取り、水溶性プラスチックチューブの外周に斜孔を開設するステップ(2)と、
タフティング機で炭素繊維を水溶性プラスチックチューブの斜孔内に植え込むステップ(3)と、
水溶性プラスチックチューブに主型を外嵌するステップ(4)と、
主型と水溶性プラスチックチューブとの間に発泡スチロール型を加えるステップ(5)と、
水溶性プラスチックチューブを水に溶かしてから中子を挿入するステップ(6)と、
中子と発泡スチロール型との間に円筒状空洞部が形成され、円筒状空洞部内に軽合金を注入し、液体金属の熱作用下で発泡スチロール型に熱分解・気化が発生するステップ(7)と、
液体金属を冷却硬化させた後、中子を取り出し、炭素繊維マジックテープフック(登録商標)付きの差込頭部を形成するステップ(8)と、
を含む。
【0079】
全ての前記複合材料ハニカムパイプのハニカム孔内にサンドイッチ構造材料又は繊維複合材料パイプ或いは中空支持体が充填される。前記サンドイッチ構造材料は、主に硬質発泡材であり、硬質発泡スチロールとすることができ、硬質発泡材は主にPVC、PEI、PU、PET、PMI、AIREX、DIAB、3A、STRUCELL、ROHACELL、硬質発泡金属材料が挙げられ;前記繊維複合材料パイプは、炭素繊維を編み込んだ複合材料パイプ或いは炭素繊維を巻回した複合材料パイプであり;前記中空支持体は、薄肉中空プラスチック支持体又は薄肉中空金属支持体とすることができ、薄肉中空プラスチック支持体がブロー成形品とすることができる。
【0080】
上記硬質発泡材は、ハニカム孔内に射出して発泡膨張することでハニカム孔壁を支持することができる。
【0081】
図25乃至
図28を参照すると、炭素繊維織物複合材料構造部材であって、
図25に示す枠体100の自動車骨格は、炭素繊維織物複合材料構造部材環110で組み立てから成り、炭素繊維織物複合材料構造部材環110が
図26に示すような単環式炭素繊維織物複合材料構造部材111とすることができ、単環式炭素繊維織物複合材料構造部材111の芯が環状硬質発泡材112であり、環状硬質発泡材112の外表面を炭素繊維織物複合材料113で巻回する。巻回は、上包み機のように炭素繊維織物複合材料113で硬質発泡材112の外表面を巻き付け;炭素繊維織物複合材料113は、炭素繊維織物と樹脂、金属等のマトリックスを複合して構造材料を製造し;環状硬質発泡材112は、一体成形構造であり、つなぎ合わせる構造としてもよく;硬質発泡材112は、硬質発泡スチロール(例:ポリメタクリルイミド(PMI))、硬質発泡金属(例:発泡アルミニウム或いはその他)とすることができる。
【0082】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材において、
図3のように前記単環式炭素繊維織物複合材料構造部材は、束状とし、束内の単環式炭素繊維織物複合材料構造部材111の個数が少なくとも2個で、1束の単環式炭素繊維織物複合材料27構造部材の外表面を炭素繊維織物複合材料113(束状構造を示すため、図示せず)で巻回して多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を構成する。
図27に示すように、前記多環式炭素繊維織物複合材料構造部材の外表を巻回する炭素繊維織物複合材料の内部に単環式炭素繊維織物複合材料構造部材111を充填締固めて中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材120を構成する。充填締固めは、内部の単環式炭素繊維織物複合材料構造部材の間にほぼ隙間が残らない。
図28に示すように、前記多環式炭素繊維織物複合材料構造部材の外側から内側に向け外表を巻回する炭素繊維織物複合材料113(束状構造を示すため、図示せず)、単環式炭素繊維織物複合材料構造部材113、空洞部131で中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材130を構成する。空洞部の位置は、中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材130の軸心に位置することができ、中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材130の軸心からずれることもできる。
【0083】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材において、前記多環式炭素繊維織物複合材料構造部材の軸線に沿う部分は、空洞部であるため、部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を構成する。幾つかの部品を収容するため、部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に空洞部位置を留保する。
【0084】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材で製造された炭素繊維織物複合材料枠体において、前記単環式炭素繊維織物複合材料構造部材111、中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材120、中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材130及び部分的な中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材を総称して炭素繊維織物複合材料構造部材環110といい、前記炭素繊維織物複合材料構造部材環110を枠体として組み立て、枠体内において隣接して束状部分を構成する炭素繊維織物複合材料構造部材環の外表面を炭素繊維織物複合材料(束状構造を示すため、図示せず)で巻回する。炭素繊維織物複合材料枠体を構成する前記単環式炭素繊維織物複合材料構造部材、中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材、中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材及び部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材は、少なくとも1種であり、異種組み合わせとしてもよい。
【0085】
前記炭素繊維織物複合材料枠体は、非閉鎖形構造140である。この場合において、カンチレバー構造が生じる可能性がある。
【0086】
炭素繊維織物複合材料構造部材で枠体を製造する方法であって、
枠体の3次元図面を作成するステップ(1)と、
3次元図面の枠体に基づいて環状枠体を分解するステップ(2)(単環式枠体を含み、必要に応じて引き続き中実多環式枠体に含まれる単環式枠体、中空多環式枠体に含まれる単環式枠体、部分的に中空の多環式枠体に含まれる単環式枠体を総称した「単環式枠体」を分解する)と、
各単環式枠体の形状に基づいて単環式硬質発泡材芯枠を製作するステップ(3)(必要に応じて単環式硬質発泡材芯枠を含み、必要に応じて中実多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠、中空多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠、部分的に中空の多環式硬質発泡材芯枠に含まれる単環式硬質発泡材芯枠を更に製作する)と、
各環状硬質発泡材芯枠の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成するステップ(4)(必要に応じて中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材及び部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を包括する)と、
必要に応じて、中実多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を裸中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束として組み立て、また裸中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成し;
中空多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を裸中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束として組み立て、また裸中空多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して中空多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成し;
部分的に中空の多環式炭素繊維織物複合材料構造部材に含まれる単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を裸部分的に中空の多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束として組み立て、また裸部分的に中空の多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材束の外表面を連続炭素繊維織物プリプレグで巻回して部分的に中空の中空多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材を構成するステップ(5)と、
単環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、中実多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、中空多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材、部分的に中空の多環式炭素繊維織物プリプレグの複合材料構造部材のうちの1種又は2種以上を枠体として組み立て、枠体において隣接して束状部分を構成した外表面を巻回した炭素繊維織物プリプレグは、炭素繊維織物プリプレグの複合材料枠体を構成するステップ(6)と、
炭素繊維織物プリプレグの複合材料枠体を金型に入れて加熱硬化させ、離型すると炭素繊維織物複合材料枠体となるステップ(7)と、
を含む。
【0087】
前記炭素繊維織物複合材料構造部材で枠体を製造する方法において、前記炭素繊維織物複合材料枠体は、自動車の骨格、航空機の骨格、電車の骨格及びコンテナの骨格とする。
【0088】
炭素繊維織物複合材料の自動車骨格であって、
図29、
図30に示すように、前記自動車骨格のシャーシ1001は、縫合糸で縫合された積層繊維織物複合材料が縫合糸を支持部材として放射状に支持するように形成された星形支持構造であり、星形支持体の繊維織物複合材料間に繊維織物複合材料ハニカムパイプが形成され;炭素維織物複合材料ハニカムパイプをシングルヘリカル巻き組立部材で被覆し、シングルヘリカル巻き組立部材は、サンドイッチ構造材料のコア材表面を繊維織物複合材料テープで螺旋状に巻回され、後に巻回された繊維織物複合材料テープで前に巻回された一部繊維織物複合材料テープをきつく締め付け;車体骨格1002は、維織物複合材料ハニカムパイプが少なくとも2個のシングルヘリカル巻き組立部材を密着してヘリカル巻き組立部材束を構成し、ヘリカル巻き組立部材束内のヘリカル巻き繊維織物複合材料テープがヘリカル巻き繊維織物複合材料ハニカムパイプを構成し;前記シャーシは、シャーシフレーム(図内の形状がシャーシフレーム形状ではなく、模式図の意味はシャーシフレームの形状を表わす)であり、車体骨格をシャーシフレームに乗せ弾性部材で連結して炭素繊維織物複合材料のセパレートフレームを構成し;前記シャーシ・車体骨格は、一つの単体構造の炭素繊維織物複合材料アンセパレートフレームとなる。前記技術的解決手段内の技術的特徴は、必要に応じて本技術的解決手段にも応用できる。