(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】学習塾向けの教務システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20231107BHJP
G09B 19/00 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
G06Q50/20 300
G09B19/00 Z
(21)【出願番号】P 2021058623
(22)【出願日】2021-03-30
【審査請求日】2023-04-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:令和2年6月16日 ウェブサイトのアドレス:https://www.chiiki-edulab.jp/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:令和2年6月16日 ウェブサイトのアドレス:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000057880.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:令和2年8月10日 ウェブサイトのアドレス:https://www.tsunagu-edulab.com/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:令和2年8月13日 ウェブサイトのアドレス:https://www.facebook.com/local.tsunagu/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:令和2年10月26日 ウェブサイトのアドレス:https://www.atpress.ne.jp/news/231644
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:令和2年10月27日 ウェブサイトのアドレス:https://ict-enews.net/2020/10/27chiiki-edulab/
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:令和3年1月6日 ウェブサイトのアドレス:https://youtube.com/playlist?list=PL0gAaNp3WJql_gs1kb8gMXJkZkCdYrSKI
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521134710
【氏名又は名称】株式会社地域教育工房
(74)【代理人】
【識別番号】110002882
【氏名又は名称】弁理士法人白浜国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】関田 英介
(72)【発明者】
【氏名】多賀部 頌
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-125211(JP,A)
【文献】特開2002-334161(JP,A)
【文献】特開2003-168041(JP,A)
【文献】特開2008-009876(JP,A)
【文献】特開2005-078602(JP,A)
【文献】特開2020-113242(JP,A)
【文献】国際公開第2007/023540(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0120511(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G09B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して、所定の学習塾に登録された第1の生徒群が操作する複数の第1の携帯端末と、いずれの学習塾に属しない第2の生徒群が操作する複数の第2の携帯端末と、ライブ授業を配信する先生が操作する先生側の端末と、前記先生側の端末から配信される前記ライブ授業を前記第1の携帯端末または前記第2の携帯端末にするライブ授業サービスおよび授業販売サービスを提供するサーバ装置と、前記ライブ授業サービスを運営する管理者が操作する管理者側の端末とが通信可能な学習塾向けの教務システムであって、
前記管理者側の端末は、
前記ライブ授業サービスを利用する前記第1の携帯端末から応答されることで取得する顧客情報を記憶して管理する顧客管理手段と、
前記顧客管理手段が管理する前記顧客情報を分析して顧客のクチコミ情報を育成するクチコミ育成手段と、
前記第2の携帯端末を操作する第2の生徒が選択したライブ授業に対する授業販売サービスの対価を決済する決済手段と、
前記決済手段が決済した授業販売サービスに対する対価に基づく収益を前記ライブ授業を配信した先生と、前記ライブ授業サービスを運営する管理者とに分配する分配手段と、
を備え、
各第2の携帯端末は、
前記授業販売サービスに基づく前記先生側の端末に登録された複数の授業のうちから配信を受ける授業を選択して購入する選択手段と、
前記選択手段が選択した授業の配信に対する対価を支払う支払い手段と、
を備えることを特徴とする学習塾向けの教務システム。
【請求項2】
前記顧客情報は、前記第1の生徒群または前記第1の生徒群の保護者が前記ライブ授業サービスをどれくらい利用しているのかを示すシステム利用率
、運営者から前記管理者から発信されるメッセージに対して第1の生徒群から返信されるメッセージ利用率が含まれることを特徴とする請求項1に記載の学習塾向けの教務システム。
【請求項3】
前記クチコミ育成手段は、前記第1の生徒群に配信されるアンケートに対する回答情報を前記第1の生徒群の登録情報に基づく地域ごとにグルーピング化して分析することを特徴とする請求項1に記載の学習塾向けの教務システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して、所定の学習塾に登録された第1の生徒群が操作する複数の第1の携帯端末と、いずれの学習塾に属しない第2の生徒群が操作する複数の第2の携帯端末と、ライブ授業を配信する先生が操作する先生側の端末と、前記先生側の端末から配信される前記ライブ授業を前記第1の携帯端末または第2の携帯端末にするライブ授業サービスおよび授業販売サービスを提供するサーバ装置と、前記ライブ授業サービスを運営する管理者が操作する管理者側の端末とが通信可能な学習塾向けの教務システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、学習塾の教務としては、紙による連絡帳(連絡ノート)を使用して学習塾、又は塾講師(先生)と塾生やその保護者との連絡を取り、塾生の塾での学習状況や家庭での学習状況、生活状況などの情報のやり取りを行っていた。
【0003】
これらの従来の学習塾の教務のやり方では、手間がかかるので、塾内のコンピュータと、生徒・保護者の端末(例えば、携帯端末やパーソナルコンピュータ、タブレットPC、ノートPC等)との間で、インターネットを介して連絡を取り合うオンライン連絡帳システムが使用されるようになってきた。このオンライン連絡帳システムの例としては、特開2008-9876号公報(特許文献1)が挙げられる。
【0004】
特許文献1は、学習塾やカルチャーセンターと保護者の間でのインターネットを介しての連絡だけでなく、学習塾やカルチャーセンターでの授業に関する記録を生徒や保護者が閲覧でき、教室長、講師、生徒、保護者4者間で授業の記録を見て、授業の内容などについて連絡をし合うことができる連絡帳システムを構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1では、学習塾の授業内容の閲覧を行うことができるが、学習塾の経営面までもサーポートする機能はなかった。
【0007】
最近では、新型コロナ感染症の拡大も影響して、学習塾の塾生集めも大変となっている。また、塾講師と塾生とが対面授業形式で行う形態の塾では、塾講師が授業を思うように開催できないという問題があり、個別学習塾の経営も厳しくなってきた。塾に勤務する塾講師にとっては、授業を行う機会が減り、大幅な収入減になっており、教育現場での社会問題の様相も呈している。
【0008】
これに対し、本出願人は、塾生保護者と塾とをつなぐオンライン連絡帳システム「塾の連絡帳つなぐ」を開発した。
【0009】
オンライン連絡帳システムである「塾の連絡帳つなぐ」は、クチコミを育てることに特化した教務システムである。
【0010】
本発明の目的は、従来の課題を解決するため、オンライン連絡帳機能に加えて学習塾の経営改善も行え、学習塾の経営者又は塾講師にとっても収益を得られる学習塾向け教務システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の学習塾向け教務システムは、以下のものである。
【0012】
本発明に係る学習塾向けの教務システムは、ネットワークを介して、所定の学習塾に登録された第1の生徒群が操作する複数の第1の携帯端末と、いずれの学習塾に属しない第2の生徒群が操作する複数の第2の携帯端末と、ライブ授業を配信する先生が操作する先生側の端末と、前記先生側の端末から配信される前記ライブ授業を前記第1の携帯端末または第2の携帯端末にするライブ授業サービスおよび授業販売サービスを提供するサーバ装置と、前記ライブ授業サービスを運営する管理者が操作する管理者側の端末とが通信可能な学習塾向けの教務システムであって、前記管理者側の端末は、前記ライブ授業サービスを利用する前記第1の携帯端末から応答されることで取得する顧客情報を記憶して管理する顧客管理手段と、前記顧客管理手段が管理する前記顧客情報を分析して顧客のクチコミ情報を育成するクチコミ育成手段と、前記第2の携帯端末を操作する第2の生徒が選択したライブ授業に対する授業販売サービスの対価を決済する決済手段と、前記決済手段が決済した授業販売サービスに対する対価に基づく収益を前記ライブ授業を配信した先生と、前記ライブ授業サービスを運営する管理者とに分配する分配手段と、を備え、各第2の携帯端末は、前記授業販売サービスに基づく前記先生側の端末に登録された複数の授業のうちから配信を受ける授業を選択して購入する選択手段と、前記選択手段が選択した授業の配信に対する対価を支払う支払い手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、オンライン連絡帳機能に加えて学習塾の経営改善も行え、学習塾の経営者又は塾講師にとっても収益を得られる学習塾向け教務システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【
図1】実施形態1の学習塾向け教務システムの概略処理フローチャート。
【
図2】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける授業販売サービス部の処理フローチャート。
【
図3】実施形態1の学習塾向け教務システムの機能ブロック図。
【
図4】実施形態1の学習塾向け教務システムのハードウェア構成例を示す図。
【
図5】実施形態1の学習塾向け教務システムのアカウント管理画面例を示す図。
【
図6】実施形態1の学習塾向け教務システムの講師データの確認・編集画面例を示す図。
【
図7】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける授業管理と契約の確認・変更例を示す図。
【
図8】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける前月との学習状況比較例とシステム利用頻度の分析例を示す図。
【
図9】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける料金の分析例を示す図。
【
図10】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける料金の分析例を示す図。
【
図11】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける料金の分析例を示す図。
【
図12】実施形態1の学習塾向け教務システムの豊四季教育工房の各利用率分布を示す図。
【
図13】実施形態1の学習塾向け教務システムの豊四季教育工房の各利用率分布を示す図。
【
図14】実施形態1の学習塾向け教務システムのライブ授業受講イメージ図。
【
図15】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける授業販売サービス本部端末の機能ブロック図。
【
図16】
図15の授業販売サービス本部端末のハードウェア構成例を示す図。
【
図17】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける先生用携帯端末の機能ブロック図。
【
図18】
図17の先生用携帯端末のハードウェア構成例を示す図。
【
図19】実施形態1の学習塾向け教務システムにおける生徒・保護者用携帯端末の機能ブロック図。
【
図20】
図19の生徒・保護者用携帯端末のハードウェア構成例を示す図。
【
図21】生徒・保護者用携帯端末による授業の購入画面例を示す図。
【
図26】購入者へライブ授業のリンク先メッセージの例を示す図。
【
図28】生徒・保護者用PCによる授業の購入画面例を示す図。
【
図30】先生用端末による新しい授業の作成画面例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態のベースとなるオンライン連絡帳機能を有する学習塾向け教務システムの処理の流れを示す。
【0020】
本実施形態の学習塾向け教務システムは、クラウドサーバ100(本部にサーバを設置しても良い)を有し、顧客のクチコミを育てる機能に特化システムであり、先生側の端末と、保護者・生徒側の携帯端末(PCでも良い)と、管理者側の端末とが、インターネットを介してネットワーク接続されている。そのシステムの概要としては、授業管理、各種報告書、メッセージ、出欠管理、各種分析、メール、プッシュ通知などの機能を有している。
【0021】
先生側の端末では、情報入力ステップ101、情報確認ステップ102により、報告書などの入力、保護者とのコミュニケーションをなどを図ることができる。
【0022】
保護者・生徒側の携帯端末では、情報確認ステップ103、情報入力ステップ104により、報告書や学習塾料金などの確認、メッセージ機能などで先生とのやり取りを行うことができる。
【0023】
管理者側の端末では、情報確認ステップ105、コンサルティングステップ106により、各学習塾の各種分析情報をもとにコンサルティングを行うことにより、学習塾の集客力アップや経営改善を行い、健全な学習塾の経営に貢献することができる。
【0024】
本発明は、このような学習塾向け教務システムに、授業販売サービスを付加することにより、さらなる経営改善を行い、収益を上げられるようにし、先生(塾講師)にとってはライブ授業を他塾などや学習塾グループ以外のユーザにもライブ授業を販売し、塾講師の収益力アップも図れるようにしたシステムを実現することができる。
【0025】
以下、
図2を用いて、学習塾向け教務システムの授業販売サービスの概要を説明する。
【0026】
図2は、本実施形態の学習塾向け教務システムを用いたライブ授業(生ライブ)の授業販売の概要の流れを示す。
【0027】
本実施形態の学習塾向け教務システムは、クラウドサーバ200(本部にサーバを設置しても良い)を有し、先生(塾講師)側の端末と、保護者・生徒側の携帯端末(PCでも良い)と、本部(管理者)側の端末とが、インターネットを介してネットワーク接続され、授業販売サービスを提供するように構成されている。
【0028】
先生側の端末では、通知表示ステップ201、授業登録ステップ202により、販売するライブ授業の登録、販売状況や評価の確認、地図(例えば、googleマップ等)で満足度分布などの確認が行うことができる。
【0029】
保護者・生徒側の携帯端末(PCでも良い)では、購入授業の選択ステップ203、購入・決済処理ステップ204、データ更新ステップ205、先生へ通知ステップ206の一連の流れを通して、ライブ配信の授業を購入し、購入授業の評価なども行うことができる。
【0030】
本部(管理者)側の端末では、確認対象選択ステップ207、収益確認ステップ208、先生・塾へ送金ステップ209により、授業の販売状況を確認し、授業販売収益を学習塾・先生へと分配することを行う。これにより、単なる自分のグループに所属する生徒の月謝に加えて、他塾やゲストユーザからの授業販売代金も入るので、学習塾や先生(塾講師)の収益アップにつなげることができる。新型コロナ感染症などの影響を受けて授業をできない塾講師に対しては、ライブ配信の授業を提供する機会を与えられるので、塾講師の教育能力維持に貢献することができる。
【0031】
図3は、本実施形態の学習塾向け教務システムの機能ブロック図である。
【0032】
図3に示すように、本実施形態の学習塾向け教務システム1は、電話帳・住所録記録部10と、報告書作成送信部11と、個別メッセージ送信部12と、授業登録部13と、授業振替部14と、保護者約束リスト化部15と、アンケート部16と、クチコミ育成部17と、分析部18と、授業販売サービス部19と、コンサルティング部20とを有する。
【0033】
電話帳・住所録記録部10は、生徒の生年月日、学校名、学年、電話番号、メールアドレス、住所などを記録する。さらに部活動、好きな教科や嫌いな教科なども記録しても良い。これにより、例えば生徒へのお手紙を創ったり、電話掛けをしたりにも便利に使うことができ、顧客満足度を上げることができる。
【0034】
報告書作成送信部11は、授業の報告書をしっかりと作成し、保護者に送信する。毎授業丁寧な報告書が届き、その報告書を見ながら生徒と話すことになる報告書は、うまく使えばクチコミを育てることも可能である。
【0035】
個別メッセージ送信部12は、個別メッセージを送信する。これにより、SNSなどでは抜け漏れが出やすいメッセージのやりとりを、しっかりと行うことができる。メッセージの抜け漏れは信頼関係の損失につながるからである。
【0036】
授業登録部13は、受講する授業の登録を行うことができる。先生は、
図30に示すような新しい授業の作成を行い、授業のタイトルや授業内容のなどの説明を作成する。また、購入後に表示される情報欄に購入者だけに見せたい情報を記入する。例えば、ZOOMのIDやパスワードなどである。ライブ授業は、WEbexやMicrosoft Teamsなどのオンライン会議ツールが使用できる。授業自体は、生ライブ配信なので所定時間になったら、先生がZOOM等を起動させて配信することになる。先生は、先生自身をアピールするため、授業作成時に、
図31に示すような自分の情報の作成や変更を行うことができる。自分のPR文、YouTube(登録商標)再生リストなどの外部サイトの紹介URL、埋込み用紹介動画のURLなどである。
【0037】
授業振替部14は、保護者から振替申請を行う。振替授業がどれくらいあるのかの管理も顧客満足度を上げることができる。保護者が振替申請し、学習塾側(教室側)で処理をするので、振替の授業が無くなることを防止できる。
【0038】
保護者約束リスト化部15は、保護者とのお約束(例えば、達成目標)をリスト化する。これにより、お約束の進捗を確認することができる。保護者のお悩みを教室と共有、スレッドで会話をつなげていくことができる。学習塾と保護者との信頼を急激に高めていくことが可能となる。
【0039】
アンケート部16は、塾から保護者へ、アンケートを行う。例えば新型コロナ下での教室運営や先生の満足度アンケートなども実施可能となる。自由自在にアンケートを取ることが可能になる。
【0040】
クチコミ育成部17は、くちコミを育てるクチコミ育成を行う。具体的には、クチコミ育成部17は、システム利用率(
図8参照)、メッセージ利用率、報告書利用率などを確認することにより、保護者の満足度を多角的に確認し、情報接触頻度を高める施策を打つことができる。またアンケート利用率、アンケート回答を確認しながら個別に満足度を高めることができる。さらにご家庭の住所、学校などでアンケートの結果をグループ化し、分析することも可能となる。こうした諸機能を使うことにより、より高度なくちコミ育成も可能になる。
(1)くちコミを育てる、利用率の確認
教務システムをどれくらい利用しているのかを示すシステム利用率、学習塾からのメッセージに返信をしてくれているのかを示すメッセージ利用率、学習塾からの報告書を何回、どれくらいのパーセンテージで確認しているのかを示す報告書利用率など、保護者のシステム利用の状況が具体的に見て取れる。塾に対してのロイヤリティを推測することが出来る。学習塾の各教室はこれらの指標の改善が行われると、生徒数の向上が見られることが統計データにより確認できた。
【0041】
利用率分布の一例を
図12、
図13に示す。googleマップなどの地図上にインフルエンサーの発生頻度をスポット表示することができる。
(2)定期的なアンケートで個人的な満足度を把握
保護者それぞれの意見を抽出し、意見や満足度を把握することで、改善がよりピンポイントになり、より満足度を高めることができる。満足度の高い家庭が多いということは、それだけファンになってくれる家庭が多いということが言える。
(3)住まいの地域や学校などでアンケート結果をグルーピング
満足度アンケートの結果を地域ごとにグルーピングし確認することで、その地域のクチコミ要素が見える化できる。どういう視点で塾を評価していただけているのかを知ることにより、地域や学校に向けてくちコミが育ちやすい施策を打つことが可能になる。
【0042】
分析部18は、売上げ分析を行うことができる。分析部18は売上げをはじめ、客単価、生徒数などを詳細に分析し、健全な学習塾経営ができるようになる。料金の分析の一例を
図9、
図10、
図11に示す。
【0043】
授業販売サービス部19は、
図2で説明したような生ライブの授業販売サービスを行う。
【0044】
コンサルティング部20は、クチコミ育成部17によるクチコミ情報や分析部18で得られた分析結果、授業販売サービス部19で得られた販売データなどに基づいて学習塾の経営コンサルティングを行う。
【0045】
上記した構成以外に、入退出管理部、成績管理部、月謝入金状況部などを備えても良い。
【0046】
学習塾を開業する人に対しては。個別にコンサルティングを行っても良い。
図3の機能ブロックをハードウエア構成で実現した例を
図4に示す。具体的には、
図5に示すような先生(塾講師)のアカウント管理や、
図6に示すような講師データの確認・編集画面、
図7に示すような授業管理と契約の確認・変更画面により、アカウント管理を行う。
【0047】
図14にライブ配信授業をグループ所属の生徒(塾生)が受講し、他塾のライブ授業を購入した他塾の塾生(生徒)がオンライン授業を受講中の様子を示す。
【0048】
図14に示すように、本部のサーバ(クラウドサーバ等でも良い)90にグループ所属の生徒の端末(92)がネットワーク経由で接続され、授業を購入した他塾のゲストユーザ端末(94)もサーバ90にネットワーク接続され、授業をオンライン受講している。オンライン受講の各端末はzoomアプリなどのオンライン会議用のツールがあらかじめ、インストールされているものとする。本部(管理者)から送られてきたIDとパスワードを入力することで、ライブ配信のオンライン授業を受講することができる。また、対面授業形式で授業を受講している場合委は、端末に接続しないで受講(91)できる。91の対面授業をオンライン配信しても良い。
【0049】
図15は、本実施形態における授業販売サービスの本部端末の機能ブロック図を示す。
【0050】
図15に示すように、本部端末31は、情報入力部32と、情報表示部33と、情報出力部34と、確認対象選択部35と、収益確認部36と、送信処理部37と、通信部38とを有する。
【0051】
情報入力部32は、各種情報入力を行う。情報入力部32には、キーボードやマウスが含まれる。
【0052】
情報表示部33は、各種情報表示を行う。情報表示部33には、ディスプレイなどが含まれる。
【0053】
情報出力部34は、各種情報出力を行う。情報出力部34には、プリンタなどが含まれる。授業販売データなどの出力に使用される。
【0054】
確認対象選択部35は、授業販売状況を確認し、販売された授業を選択する。
【0055】
収益確認部36は、選択した販売データの収益を確認する。授業を提供した先生(塾講師)所属の学習塾を特定し、先生とその先生所属の学習塾に収益分配計算を行う。
【0056】
送金処理部37は、先生・先生所属の学習塾へ送金処理を行い、通信部38を介して登録した銀行の銀行口座に振り込みを行う。
【0057】
図16は、
図15の機能ブロックを計算機で実現したハードウェア構成例を示す。
【0058】
図16に示すように、授業販売サービスの本部端末の計算機の構成は、CPU40と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ41と、D-RAM等の主メモリ42と、インターフェース43とから構成されている。不揮発性メモリ41には情報入力プログラム、確認対象選択プログラム、情報表示プログラム、収益確認プログラム、情報出力プログラム、送金処理プログラム、通信プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、入力データ、授業販売状況データ、授業販売データ、売上データ、収益データ、送金データなどがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ42の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース43には、ネットワークインターフェース44、ディスプレイインターフェース45、タッチ入力インターフェース46、画像入力インターフェース47、マウス入力インターフェース48、キーボード入力インターフェース49などがある。これらのインターフェースに対応したデバイスが接続されて使用される。
【0059】
図17は、本実施形態における授業販売サービスの先生用端末の機能ブロック図である。先生用端末(先生用携帯端末)としては、PC、タブレットPC、ノートPC、スマホなどを使用できる。配信設備が整っているようなスタジオからライブ授業配信を行っても良い。
【0060】
図17に示すように、先生用端末70は、授業登録部71と、ライブ授業配信部72と、入力部73と、データ更新部74と、生徒通知表示部75と、カメラ76と、無線通信部77とを有する。
【0061】
授業登録部71は、
図30に示すような新しい授業を作成し、授業のタイトルや授業内容などの説明を記入し、
図31に示すような先生自身の情報の作成(変更)を行い、授業登録を行う。
【0062】
ライブ授業配信部72は、先生がライブ授業配信を行う。例えば、ZOOMのホストとなり、授業を購入した生徒に対してライブ授業配信を行う。
【0063】
入力部73は、各種入力を行う。先生用端末70がパーソナルコンピュータ(PC)の場合はキーボード、マウスなどであり、先生用端末が携帯端末の場合はソフトウエアキーボードなどである。
【0064】
生徒通知表示部75は、生徒からのメッセージを表示する。
【0065】
カメラ76は、先生の画像を撮像する。カメラ動画がライブ配信される。
【0066】
通信部77は、ライブ授業がインターネット等のネットワークを介して授業購入者へ配信される。
【0067】
図18は、
図17の機能ブロックを計算機で実現したハードウェア構成例を示す。
【0068】
図18に示すように、先生用携帯端末の計算機の構成は、CPU78と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ79と、D-RAM等の主メモリ80と、インターフェース81とから構成されている。不揮発性メモリ79には授業登録プログラム、ライブ授業配信プログラム、入力プログラム、授業更新プログラム、生徒通知表示プログラム、カメラプログラム、無線通信プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、授業記録データ、ライブ授業配信データ、入力データ、データ更新データ、生徒通知表示データ、画像データなどがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ80の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース81には、ネットワークインターフェース82、ディスプレイインターフェース83、タッチ入力インターフェース84、画像入力インターフェース85、マウス入力インタフェース86、キーボード入力インターフェース87などがある。その他のインターフェースとしては、ソフトウェアキーボード入力インターフェースなどを備えていても良い。これらのインターフェースに対応したデバイスが接続されて使用される。先生はライブ授業を配信するので、マイク、カメラ、スピーカなどを備えている。マイクやスピーカを備えたヘッドセットを使用しても良い。
【0069】
図19は、本実施形態における授業販売サービスの生徒・保護者用端末の機能ブロック図である。
【0070】
図19に示すように、生徒・保護者用携帯端末50は、情報入力部51と、情報確認部52と、データ取得部53と、購入授業表示選択部54と、データ更新部55と、先生検索部56と、先生通知部57と、購入・決済処理部58と、データ送信部59と、無線通信部60とを有する。
【0071】
情報入力部51は、各種入力を行う。
【0072】
情報確認部52は、登録授業の確認など、各種情報確認を行う。
【0073】
データ取得部53は、購入授業データをサーバから取得する。
【0074】
購入授業表示・選択部54は、取得した購入授業一覧を表示させ、購入授業の選択を行う。
【0075】
データ更新部55は、購入授業の振替えなどの更新を行う。
【0076】
先生検索部56は、購入授業を先生の氏名などを検索キーとして検索を行う。
【0077】
先生通知部57は、先生へメッセージを通知する。
【0078】
購入・決済処理部58は、授業の購入およびクレジット決済などの決済処理を行う。
【0079】
データ送信部59は、選択データやメッセージなどを送信処理を行う。
【0080】
無線通信部60は、データ送信部59からのデータを先生用端末や本部端末などを送受信する。
【0081】
図20は、
図19の機能ブロックを計算機で実現したハードウェア構成例を示す。
【0082】
図20に示すように、生徒・保護者用携帯端末の計算機の構成は、CPU61と、HDD、ROM等の不揮発性メモリ62と、D-RAM等の主メモリ63と、インターフェース64とから構成されている。不揮発性メモリ62には情報入力プログラム、情報確認プログラム、データ取得プログラム、データ更新プログラム、先生通知プログラム、購入授業表示・選択プログラム、先生検索プログラム、購入・決済処理プログラム、データ送信プログラム、無線通信プログラム等のプログラムが格納されている。データとしては、出席データ、欠席データ、授業登録データ、授業振替データ、先生通知データ、ライブ授業データ、先生データ、購入データ、決済データなどがある。これらのプログラムやデータは、主メモリ63の保持領域に読み込まれ、作業領域で実行される。また、インターフェース64には、ネットワークインターフェース65、タッチ入力インターフェース66、ディスプレイインターフェース67、カメラインターフェース68、ソフトウェアキーボード入力インターフェース69などがある。その他のインターフェースとしては、USBインターフェースなどを備えて、各種デバイスを接続しても良い。これらのインターフェースに対応したデバイスが接続されていようされる。生徒はライブ授業を受講するので、音声インターフェースを備え、スピーカやヘッドセットを使用して受講する。双方向の通信を行うために、マイクやカメラを備えていても良い。
【0083】
図21から
図26は、生徒・保護者用携帯端末で授業の購入を行う場合の表示画面例を示す。
図27に生徒による授業の評価例を示す。
図28、
図29に生徒・保護者用端末がPCによる授業表示画面例を示す。
【0084】
このように、本実施形態によれば、オンライン連絡帳機能に加えて学習塾の経営改善も行え、学習塾の経営者又は塾講師にとっても収益を得られる学習塾向け教務システムを実現することができる。
【符号の説明】
【0085】
1 学習塾向け教務システム
10 電話帳・住所録記録部
11 報告書作成送信部
12 個別メッセージ送信部
13 授業登録部
14 授業振替部
15 保護者約束リスト化部
16 アンケート部
17 クチコミ育成部
18 分析部
19 授業販売サービス部
20 コンサルティング部
31 本部端末
32 情報入力部
33 情報表示部
34 情報出力部
35 確認対象選択部
36 収益確認部
37 送金処理部
38 通信部
70 先生用端末
71 授業登録部
72 ライブ授業配信部
73 入力部
74 データ更新部
75 生徒通知表示部
76 カメラ
77 無線通信部
50 生徒・保護者用携帯端末
51 情報入力部
52 情報確認部
53 データ取得部
54 購入授業表示選択部
55 データ更新部
56 先生検索部
57 先生通知部
58 購入・決済処理部
59 データ送信部
60 無線通信部
90 サーバ
91 ライブ授業配信(教室)
92 グループ内生徒ライブ授業受講
93 別拠点ライブ授業配信
94 他塾ライブ授業受講
100 サーバ
101 情報入力ステップ
102 情報確認ステップ
103 情報確認ステップ
104 情報入力ステップ
105 情報確認ステップ
106 コンサルティングステップ
200 サーバ
201 通知表示ステップ
202 授業登録ステップ
203 購入授業の選択
204 購入・決済処理
205 データ更新処理ステップ
206 先生へ通知ステップ
207 確認対象ステップ
208 収益確認ステップ
209 先生・塾へ送金ステップ