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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】フォルダブル表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20231107BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20231107BHJP
   H10K 50/85 20230101ALI20231107BHJP
   G02B 5/30 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
G09F9/00 313
G09F9/00 302
G09F9/00 366A
H05B33/02
H10K50/85
G02B5/30
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019157021
(22)【出願日】2019-08-29
(65)【公開番号】P2020034916
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-07-04
(31)【優先権主張番号】10-2018-0102510
(32)【優先日】2018-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】オ ミンジュ
(72)【発明者】
【氏名】リ ヒヨン
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-107177(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0147117(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0149785(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
H05B 33/00 - 33/28
H05B 44/00
H05B 45/60
H10K 50/00 - 99/00
G02B 5/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
前記表示パネル上に直接配置された入力感知ユニットと、
前記入力感知ユニット上に配置され、偏光子及び前記入力感知ユニットと前記偏光子との間に配置された少なくとも1つの下部リターダを含む反射防止ユニットと、
前記反射防止ユニット上に配置され、4Ga以上100GPa以下のヤング率を有し、550nm波長で5000nm以上11000nm以下の位相差を有する上部リターダと、
前記上部リターダ上に配置されたウインドウユニットと、
前記入力感知ユニットと前記ウインドウユニットとの間に配置された少なくとも1つの接着部材と、を含み、
前記入力感知ユニットの上面から前記ウインドウユニットの上面までの厚さは、130μm以上540μm以下であるフォルダブル表示装置。
【請求項2】
前記上部リターダの厚さは、1μm以上80μm以下である請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの接着部材の厚さは、5μm以上100μm以下である請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項4】
前記ウインドウユニットの厚さは、30μm以上130μm以下である請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項5】
前記偏光子の偏光軸は、前記フォルダブル表示装置の折り曲げ軸と実質的に平行であるか、或いは実質的に直交する請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項6】
前記下部リターダは、正分散型λ/2リターダ及び正分散型λ/4リターダを含み、
前記折り曲げ軸及び前記折り曲げ軸に直交する基準軸が定義する象限内で前記正分散型λ/2リターダの遅い軸と前記正分散型λ/4リターダの遅い軸(slow axis)は同一の象限に定義された請求項5に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項7】
前記上部リターダの遅い軸と前記偏光子の前記偏光軸のとの角度は、10°以上75°以下である請求項6に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項8】
前記下部リターダは、負分散型λ/4リターダを含み、前記下部リターダの遅い軸は、前記偏光子の前記偏光軸と45°の角度をなす請求項5に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項9】
前記ウインドウユニットは、550nm波長で0nm以上500nm以下の位相差を有するベース層を含む請求項5に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項10】
前記偏光子の偏光軸は、前記フォルダブル表示装置の折り曲げ軸と45°の角度を成し、
前記下部リターダは、負分散型λ/4リターダを含む請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項11】
前記ウインドウユニットは、ベース層を含み、前記ベース層は550nm波長で位相差を有し、前記位相差は、500nm以下である請求項10に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項12】
前記上部リターダ及び前記下部リターダは、各々ベース層及び前記ベース層の一面上に配向された液晶層を含む請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項13】
前記表示パネルは、発光素子及び前記発光素子をカバーする複数の第1薄膜を含み、
前記入力感知ユニットは、前記複数の第1薄膜上に配置された導電パターン及び前記導電パターン上に配置された少なくとも1つの第2薄膜を含む請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項14】
前記導電パターンの中で少なくとも一部は、メッシュ形状である請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項15】
表示パネル及び前記表示パネル上に直接配置された入力感知ユニットを含む表示モジュールと、
前記表示モジュールに結合された第1接着部材と、
前記第1接着部材に結合された反射防止ユニットと、
前記反射防止ユニットに結合された第2接着部材と、
前記第2接着部材に結合され、4Ga以上100GPa以下のヤング率を有し、550nm波長で5000nm以上11000nm以下の位相差を有する上部リターダと、
前記上部リターダに結合された第3接着部材と、
前記第3接着部材に結合され、550nm波長で0nm以上500nm以下の位相差を有するウインドウユニットと、を含み、
前記反射防止ユニットは、前記第2接着部材の下側に配置された偏光子及び前記偏光子の下側に配置された正分散型λ/2リターダ、正分散型λ/4リターダを含み、
前記第1接着部材の下面から前記ウインドウユニットの上面までの厚さは、130μm以上540μm以下であるフォルダブル表示装置。
【請求項16】
前記偏光子の偏光軸は、前記フォルダブル表示装置の折り曲げ軸と実質的に平行であるか、或いは、実質的に直交する請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項17】
表示パネル及び前記表示パネル上に直接配置された入力感知ユニットを含む表示モジュールと、
前記表示モジュールに結合された第1接着部材と、
前記第1接着部材に結合された反射防止ユニットと、
前記反射防止ユニットに結合された第2接着部材と、
前記第2接着部材に結合され、4Ga以上100GPa以下のヤング率を有し、550nm波長で5000nm以上11000nm以下の位相差を有する上部リターダと、
前記上部リターダに結合された第3接着部材と、
前記第3接着部材に結合され、550nm波長で0nm以上500nm以下の位相差を有するウインドウユニットと、を含み、
前記反射防止ユニットは、前記第2接着部材の下側に配置された偏光子及び前記偏光子の下側に配置された負分散型λ/4リターダを含み、
前記第1接着部材の下面から前記ウインドウユニットの上面までの厚さは、130μm以上540μm以下であるフォルダブル表示装置。
【請求項18】
前記偏光子の偏光軸は、前記フォルダブル表示装置の折り曲げ軸と実質的に平行であるか、実質的に直交するか、或いは実質的に45°の角度をなす請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【請求項19】
前記ウインドウユニットは、ベース層を含み、前記ベース層は550nm波長で位相差を有し、前記位相差は、500nm以下である請求項1に記載のフォルダブル表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフォルダブル表示装置に係り、さらに具体的に不良が減少されたフォルダブル表示装置に係る。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン、携帯電話、タブレットコンピュータ、ナビゲーション、ゲーム機等のようなマルチメディア装置に使用される多様な表示装置が開発されている。マルチメディア装置の用途に適するように表示装置の形態が変更されている。
【0003】
最近、多様な形態のフレキシブル表示装置が開発されている。例えば、ローラブル、フォルダブル、ストレッチャブル表示装置が開発されている。表示装置の形態に応じて予期せぬ不良が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第9,645,438号明細書
【文献】米国特許第10,031,265号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的はサングラス着用時にも全角度でイメージを認知することができるフォルダブル表示装置を提供するにある。
【0006】
本発明の目的は折り曲げ部の変色、レインボームラ現象が防止されたフォルダブル表示装置を提供するにある。
【0007】
本発明の目的はリターダの剥離を防止することができるフォルダブル表示装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係るフォルダブル表示装置は表示モジュール、表示モジュール上に配置された反射防止ユニット、上部リターダ、ウインドウユニット、及びこれらを結合する接着部材を含む。反射防止ユニットは偏光子及び前記入力感知ユニットと前記偏光子との間に配置された少なくとも1つの下部リターダを含む。上部リターダは4Gpa以上100GPa以下のヤング率を有する。表示モジュールの上面から前記ウインドウユニットの上面までの厚さは80μm以上580μm以下である。
【0009】
前記上部リターダの厚さは1μm以上80μm以下である。
【0010】
前記少なくとも1つの接着部材の厚さは5μm以上100μm以下である。
【0011】
前記ウインドウユニットの厚さは30μm以上130μm以下である。
【0012】
前記偏光子の偏光軸は前記フォルダブル表示装置の折り曲げ軸と実質的に平行であるか、或いは実質的に直交することができる。
【0013】
前記下部リターダは正分散型λ/2リターダ及び正分散型λ/4リターダを含み、前記折り曲げ軸及び前記折り曲げ軸に直交する基準軸が定義する象限内で前記正分散型λ/2リターダの遅い軸と前記正分散型λ/4リターダの遅い軸(slowaxis)は同一の象限に定義されることができる。
【0014】
前記上部リターダの遅い軸と前記偏光子の前記偏光軸との角度は10°以上75°以下である。
【0015】
前記下部リターダは負分散型λ/4リターダを含み、前記下部リターダの遅い軸は前記偏光子の前記偏光軸と45°の角度をなす。
【0016】
前記ウインドウユニットは550nm波長で0nm以上500nm以下の位相差を有するベース層を含むことができる。
【0017】
前記偏光子の偏光軸は前記フォルダブル表示装置の折り曲げ軸と45°の角度を成し、前記下部リターダは負分散型λ/4リターダを含むことができる。
【0018】
前記ウインドウユニットはベース層を含み、前記ベース層は550nm波長で位相差を有し、前記位相差は500nm以下である。
【0019】
前記上部リターダは550nm波長で5000nm以上11000nm以下の位相差を有する。
【0020】
前記上部リターダ及び前記下部リターダはベース層及び前記ベース層の一面上に配向された液晶層を含む。
【0021】
前記表示パネルは発光素子及び前記発光素子をカバーする複数の第1薄膜を含むことができる。前記入力感知ユニットは前記複数の第1薄膜上に配置された導電パターン及び前記導電パターン上に配置された少なくとも1つの第2薄膜を含むことができる。
【0022】
前記導電パターンの中で少なくとも一部はメッシュ形状である。
【0023】
本発明の一実施形態に係るフォルダブル表示装置は表示パネル及び前記表示パネル上に直接配置された入力感知ユニットを含む表示モジュール、前記表示モジュールに結合された第1接着部材、前記第1接着部材に結合された反射防止ユニット、前記反射防止ユニットに結合された第2接着部材、前記第2接着部材に結合され、4Gpa以上100GPa以下のヤング率を有する上部リターダ、前記上部リターダに結合された第3接着部材及び前記第3接着部材に結合され、550nm波長で0nm以上500nm以下の位相差を有するウインドウユニットを含むことができる。
【0024】
前記反射防止ユニットは前記第2接着部材の下側に配置された偏光子及び前記偏光子の下側に配置された正分散型λ/2リターダ、正分散型λ/4リターダを含み、前記第1接着部材の下面から前記ウインドウユニットの上面までの厚さは130μm以上540μm以下である。
【0025】
前記偏光子の偏光軸は前記フォルダブル表示装置の折り曲げ軸と実質的に平行であるか、或いは実質的に直交することができる。
【0026】
本発明の一実施形態に係るフォルダブル表示装置は表示パネル及び前記表示パネル上に直接配置された入力感知ユニットを含む表示モジュール、前記表示モジュールに結合された第1接着部材、前記第1接着部材に結合された反射防止ユニット、前記反射防止ユニットに結合された第2接着部材、前記第2接着部材に結合され、4Gpa以上100GPa以下のヤング率を有する上部リターダ、前記上部リターダに結合された第3接着部材及び前記第3接着部材に結合され、550nm波長で0nm以上500nm以下の位相差を有するウインドウユニットを含み、前記反射防止ユニットは前記第2接着部材の下側に配置された偏光子及び前記偏光子の下側に配置された負分散型λ/4リターダを含むことができる。前記第1接着部材の下面から前記ウインドウユニットの上面までの厚さは130μm以上540μm以下である。
【0027】
前記偏光子の偏光軸は前記フォルダブル表示装置の折り曲げ軸と実質的に平行であるか、実質的に直交するか、或いは実質的に45°の角度をなす。
【0028】
前記ウインドウユニットはベース層を含み、前記ベース層は550nm波長で位相差を有し、前記位相差は500nm以下である。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、上部リターダをさらに含むことによって外部光の反射率が減少され、サングラス着用時にも全角度でイメージを認知することができる。
【0030】
リターダの光学軸を所定の条件に配置させて折り曲げ部の変色現象を防止することができる。
【0031】
所定のヤング率を有する上部リターダは表示装置の繰り返される折り曲げにも剥離が防止されることができる。フォルダブル表示装置の耐久性が向上されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1A】本発明の一実施形態に係るフォルダブル表示装置の斜視図である。
図1B】本発明の一実施形態に係るフォルダブル表示装置の斜視図である。
図1C】本発明の一実施形態に係るフォルダブル表示装置の斜視図である。
図2A】本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
図2B】本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
図3A】本発明の一実施形態に係る反射防止ユニットの断面図である。
図3B】本発明の一実施形態に係る反射防止ユニットの断面図である。
図4A】本発明の一実施形態に係る表示装置の光学軸の関係を示した平面図である。
図4B】本発明の一実施形態に係る表示装置の光の偏光状態を示した図面である。
図4C】本発明の一実施形態に係る表示装置の光の偏光状態を示した図面である。
図4D】サングラス着用時のブラックアウト不良を示した写真である。
図4E】レインボームラ不良を示した写真である。
図4F】折り曲げ部の変色不良を示した写真である。
図5】本発明の一実施形態による表示装置の断面図である。
図6A】本発明の一実施形態に係るリターダの断面図である。
図6B】本発明の一実施形態に係るリターダの断面図である。
図7】本発明の一実施形態に係る光学軸の関係を示した平面図である。
図8A】本発明の一実施形態に係る表示パネルの断面図である。
図8B】本発明の一実施形態に係る表示パネルの平面図である。
図8C】本発明の一実施形態に係る表示パネルの拡大された断面図である。
図9A】本発明の一実施形態による表示装置の断面図である。
図9B】本発明の一実施形態に係る入力感知層の平面図である。
図9C】本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
図9D】本発明の一実施形態に係る入力感知層の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
同一の図面符号は同一の構成要素を称する。また、図面において、構成要素の厚さ、比率、及び寸法は技術的内容の効果的な説明のために誇張されたものである。“及び/又は”は連関された構成が定義できる1つ以上の組合を全て含む。
【0034】
第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するために使用されるが、前記構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しなく、第1構成要素は第2構成要素と称され、類似に第2構成要素も第1構成要素と称されることができる。単数の表現は文脈の上に明確に異なりに表現しない限り、複数の表現を含む。
【0035】
また、“下に”、“下側に”、“上に”、“上側に”等の用語は図面に図示された構成の相関関係を説明するために使用される。前記用語は相対的な概念として図面に表示された方向を基準に説明される。
【0036】
“含む”又は“有する”等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組合したことが存在することを表現しようするものであり、1つ又はその以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組合したものの存在又は付加可能性を予め排除しないものとして理解されるべきである。
【0037】
図1A乃至図1Cは本発明の一実施形態に係る表示装置DDの斜視図である。図1Aに図示されたように、表示装置DDは表示面DD-ISを通じてイメージIMGを表示する。表示面DD-ISは第1方向軸DR1及び第2方向軸DR2が定義する面と平行である。表示面DD-ISの法線方向、即ち表示装置DDの厚さ方向は第3方向軸DR3が指示する。
【0038】
以下で説明される各部材又はユニットの前面(又は上面)と背面(又は下面)は第3方向軸DR3によって区分される。しかし、本実施形態で図示された第1乃至第3方向軸DR1、DR2、DR3は例示に過ぎない。以下、第1乃至第3方向は第1乃至第3方向軸DR1、DR2、DR3の各々が指示する方向として定義され、同一な図面符号を参照する。
【0039】
図1Aに図示されたように、表示面DD-ISはイメージIMが表示される表示領域DD-DA及び表示領域DD-DAに隣接する非表示領域DD-NDAを含む。非表示領域DD-NDAはイメージが表示されない領域である。図1AにはイメージIMGの一例としてアイコンイメージを図示した。
【0040】
図1Aに図示されたように、表示領域DD-DAは方形状である。非表示領域DD-NDAは表示領域DD-DAを囲む。但し、これに制限されず、表示領域DD-DAの形状と非表示領域DD-NDAの形状とは相対的にデザインされてもよい。
【0041】
図1A乃至図1Cに図示されたように、表示装置DDは動作形態に応じて定義される複数の領域を含むことができる。表示装置DDは第1領域NFA1、第2領域NFA2、及び第1領域NFA1と第2領域NFA2との間に配置された第3領域FAを含む。第3領域FAは折り曲げ軸FXに基づいて(on the basis of the folding axis)折り曲げられる領域に実質的に曲率を形成する領域である。以下、第1領域NFA1、第2領域NFA2、及び第3領域FAは第1非折り曲げ領域NFA1、第2非折り曲げ領域NFA2、及び折り曲げ領域FAと指称されることができる。
【0042】
図1Bに図示されたように、表示装置DDは第1非折り曲げ領域NFA1の表示面DD-ISと第2非折り曲げ領域NFA2の表示面DD-ISが対向するように内側に折り曲げる(inner-folding)ことができる。図1Cに図示されたように、表示モジュールDMは表示面DD-ISが外部に露出されるように外側に折り曲げる(outer-folding)こともできる。
【0043】
本発明の一実施形態で表示装置DDは複数の折り曲げ領域FAを含むことができる。それだけでなく、使用者が表示装置DDを操作する形態に対応するように折り曲げ領域FAが定義されることができる。例えば、折り曲げ領域FAは図1Bとは異なり第1方向軸DR1に平行になるように定義されてもよく、対角線方向として定義されることもできる。折り曲げ領域FAの面積は固定されず、曲率半径によって決定されることができる。本発明の一実施形態で表示装置DDは図1A及び図1Bに図示された動作モードのみが繰り返されるか、或いは図1A及び図1Cに図示された動作モードのみが繰り返されるように構成されてもよい。
【0044】
本実施形態で携帯電話機端末機に適用されることができる表示装置DDを例示的に図示した。図示しないが、メインボードに実装された電子モジュール、カメラモジュール、電源モジュール等が表示装置DDと共にブラケット/ケース等に配置されることによって携帯電話機端末機を構成することができる。本発明に係る表示装置DDはテレビジョン、モニター等のような大型電子装置を始めとして、タブレット、自動車ナビゲーション、ゲーム機、スマートウォッチ等のような中小型電子装置等に適用されることができる。
【0045】
図2A及び図2Bは本発明の一実施形態に係る表示装置DDの断面図である。図2A及び図2Bは第2方向軸DR2と第3方向軸DR3が定義する断面を図示した。図2A及び図2Bは表示装置DDを構成する表示パネルと機能性ユニットとの積層関係を説明するために単純に図示された。
【0046】
本発明の一実施形態に係る表示装置DDは表示パネル、入力感知ユニット、反射防止ユニット、及びウインドウユニットを含むことができる。また、表示装置DDは反射防止ユニットと区別されるリターダをさらに含む。前記追加されたリターダは反射防止ユニットとウインドウユニットとの間に配置され、反射防止ユニットとリターダとの間に接着部材が配置される。
【0047】
表示パネル、入力感知ユニット、反射防止ユニット、及びウインドウユニットの中で少なくとも一部の構成は連続工程によって形成されるか、或いは少なくとも一部の構成は接着部材を通じて互いに結合されることができる。図2Aには接着部材として光学透明接着部材OCAが例示的に図示された。以下で説明される接着部材は通常の接着剤又は粘着剤を含むことができ、シートタイプ、レジンタイプを全て含む。本発明の一実施形態で光学透明接着部材OCAは減圧接着部材PSAである。
【0048】
図2A及び図2Bにおいて、入力感知ユニット、反射防止ユニット、及びウインドウユニットの中で他の構成と連続工程を通じて形成された該当構成は“層”として表現される。入力感知ユニット、反射防止ユニット、及びウインドウユニットの中で他の構成と接着部材を通じて結合された構成は“パネル”として表現される。パネルはベース面を提供するベース層、例えば合成樹脂フィルム、複合材料フィルム、ガラス基板等を含むが、“層”は前記ベース層が省略されることができる。言い換えれば、“層”として表現される前記ユニットは他のユニットが提供するベース面上に配置される。
【0049】
入力感知ユニット、反射防止ユニット、ウインドウユニットはベース層の有/無に応じて入力感知パネル、反射防止パネル、ウインドウパネル、又は入力感知層、反射防止層、ウインドウ層として指称されることができる。
【0050】
図2Aに図示されたように、表示装置DDは表示パネルDP、入力感知層ISL、反射防止パネルRPP、リターダRTD-U(以下、上部リターダ)、及びウインドウパネルWPを含むことができる。入力感知層ISLは表示パネルDP上に直接配置される。本明細書で、“Bの構成がAの構成上に直接配置される”とはAの構成とBの構成との間に別の接着層/接着部材が配置されないことを意味する。言い換えれば、B構成はA構成が形成された後にA構成が提供するベース面上に連続工程を通じて形成される。
【0051】
表示パネルDP及び入力感知層ISLを含んで表示モジュールDMと定義されることができる。表示モジュールDMと反射防止パネルRPPとの間、反射防止パネルRPPと上部リターダRTD-Uとの間、上部リターダRTD-UとウインドウパネルWPとの間の各々に光学透明接着部材OCAが配置される。
【0052】
表示パネルDPはイメージを生成し、入力感知層ISLは外部入力(例えば、タッチイベント)の座標情報を獲得する。入力感知層ISLは使用者のタッチを感知するタッチ感知センサーであるか、或いは使用者の指の指紋情報を感知する指紋感知センサーである。特に図示しないが、本発明の一実施形態に係る表示モジュールDMは表示パネルDPの下面に配置された保護部材をさらに含むことができる。保護部材と表示パネルDPは接着部材を通じて結合されることができる。以下で説明される図2Bの表示装置DDもやはり保護部材をさらに含むことができる。
【0053】
本発明の一実施形態に係る表示パネルDPは発光形表示パネルであるが、特に制限はない。例えば、表示パネルDPは有機発光表示パネル又は量子ドット発光表示パネル(a quantum-dot light-emitting display panel)である。有機発光表示パネルの発光層は有機発光物質を含むことができる。量子ドット発光表示パネルの発光層は量子ドット及び量子ロード等を含むことができる。以下、表示パネルDPは有機発光表示パネルとして説明される。
【0054】
反射防止パネルRPPはウインドウパネルWPの上側から入射される外部光の反射率を減少させる。本発明の一実施形態に係る反射防止パネルRPPは少なくとも1つのリターダ(retarder、以下、下部リターダ)及び偏光子(polarizer)を含むことができる。
【0055】
上部リターダRTD-U及び少なくとも1つの下部リターダはフィルムタイプ又は液晶コーティングタイプである。偏光子もやはりフィルムタイプ又は液晶コーティングタイプである。フィルムタイプは延伸型合成樹脂フィルムを含み、液晶コーティングタイプはベース層及びベース層の一面上に配向された液晶層を含む。リターダ及び偏光子は支持フィルム及び/又は保護フィルムをさらに含むことができる。
【0056】
本発明の一実施形態に係るウインドウパネルWPはベース層WP-BS及びベゼルパターンWP-BZを含む。ベース層WP-BSはガラス基板及び/又は合成樹脂フィルム等を含むことができる。ベース層WP-BSは単層に制限されない。ベース層WP-BSは接着部材に結合された2以上のフィルムを含むことができる。
【0057】
ベース層WP-BSは位相差を有しないか、或いは低位相差を有する。ガラス基板は実質的に位相差を有しない。PETやPIのような合成フィルムは500nm以下の低位相差を有する。結果的に、ベース層WP-BSは550nm波長で0nm以上500nm以下の位相差を有することが望ましい。
【0058】
ベゼルパターンWP-BZはベース層WP-BSに部分的に重畳する。ベゼルパターンWP-BZはベース層WP-BSの背面に配置されて表示装置DDのベゼル領域、即ち非表示領域DD-NDA(図1A参照)を定義することができる。
【0059】
ベゼルパターンWP-BZは有色の有機膜であって、例えばコーティング方式に形成されることができる。ベゼルパターンWP-BZは多層の有機膜を含むことができる。一部の有機膜には所定のパターンが形成されることができる。特に図示しないが、ウインドウパネルWPはベース層WP-BSの前面に配置された機能性コーティング層をさらに含むことができる。機能性コーティング層は指紋防止層、反射防止層等を含むことができる。
【0060】
図2Bに図示されたように、表示装置DDは表示パネルDP、入力感知層ISL、反射防止層RPL、上部リターダRTD-U、及びウインドウパネルWPを含むことができる。ここで、反射防止層RPLは液晶コーティングタイプに、入力感知層ISLの上面に直接配向された液晶層を含むことができる。反射防止層RPLは多層の液晶層を含むことができる。
【0061】
特に図示しないが、本発明の一実施形態で、ウインドウパネルWPは上部リターダRTD-Uにコーティングされたウインドウ層に変形されることができる。
【0062】
図3A及び図3Bは本発明の一実施形態に係る反射防止ユニットRPPの断面図である。図3A及び図3Bはパネルタイプの反射防止ユニットRPPを図示した。
【0063】
図3Aに図示されたように、反射防止パネルRPPは延伸型偏光子を含むことができる。延伸型偏光子はヨウ化物又は2色性染料を含有するPVAフィルム100(Poly Vinyl Alcohol film)を含むことができる。反射防止パネルRPPは保護フィルム200を含むことができる。保護フィルム200はTACフィルム(Tri-Acetyl Cellulose film)である。保護フィルム200がPVAフィルム100の一面のみに配置された反射防止パネルRPPを例示的に図示したが、これに制限されない。一方、液晶コーティング型偏光子は2色性物質と液晶性化合物を含有する液晶性組成物を一定方向に配向させたO型偏光層及びリオトロピック(lyotropic)液晶を一定方向に配向させたE型偏光層を含むことができる。保護フィルム200に偏光層を配向することができる。この時、保護フィルム200がベース層に該当する。
【0064】
反射防止パネルRPPは下部リターダRTD-Lとしてλ/2リターダ(1/2波長板)とλ/4リターダ(1/4波長板)とを含むことができる。PVAフィルム100は接着部材OCAを通じてλ/2リターダと結合されることができる。λ/2リターダの下側にλ/4リターダが配置される。ベース層に配向膜を形成した後、配向膜上にλ/2リターダを具現する液晶層を形成する。液晶層を硬化させた後、ベース層を除去し、配向膜と液晶層を接着部材OCAに結合することができる。
【0065】
ベース層に配向膜を形成した後、配向膜上にλ/4リターダを具現する液晶層を形成する。液晶層を硬化させた後、ベース層を除去し、配向膜と液晶層をλ/2リターダに結合することができる。λ/2リターダとλ/4リターダとの間に図示しない接着層がさらに配置されることができる。
【0066】
λ/2リターダとλ/4リターダの液晶層は反応性液晶単量体(例えば、ネマティック(nematic)液晶相を発現するカラミチック(calamitic)メソゲン)を含むことができ、配向膜はポリイミド(polyimide)やポリアミド(polyamide)を含むことができる。一実施形態で、λ/2リターダとλ/4リターダの液晶層は屈折率異方性を有する光反応性ポリマーを含むことができる。この時、配向膜を省略することができる。
【0067】
液晶コーティングタイプのλ/2リターダとλ/4リターダを図示したが、フィルムタイプのλ/2リターダとλ/4リターダとの間には接着部材がさらに配置されることができる。本実施形態でλ/2リターダとλ/4リターダは波長が増加されるほど、位相差が減少される正分散型リターダ(positive dispersion type retarder)である。
【0068】
図3Bに図示されたように、反射防止パネルRPPは下部リターダRTD-Lとして正分散型λ/2リターダ及びλ/4リターダを代替する負分散型(negative dispersion type)λ/4リターダを含むこともできる。負分散型λ/4リターダもやはりフィルムタイプ又は液晶コーティングタイプである。
【0069】
図4Aは本発明の一実施形態に係る表示装置DDの光学軸の関係を示した平面図である。図4B及び図4Cは本発明の一実施形態に係る表示装置DDの光の偏光状態を示した図面である。図4Dはサングラス着用の時、ブラックアウト不良(blackout defect)を示した写真である。図4Eはレインボームラ不良(rainbow mura defect)を示した写真である。図4Fは折り曲げ部の変色不良(folding part discoloration defect)を示した写真である。
【0070】
図4A図3Aに図示された反射防止パネルRPPを含む表示装置DDの光学軸を図示した。本実施形態で折り曲げ軸FXは表示装置DDの短軸である第2方向軸DR2に平行になることと図示した。基準軸RXは折り曲げ軸FXと垂直であり、基準軸RXと折り曲げ軸FXとは象限(quadrant)を定義することができる。本実施形態で、偏光子の偏光軸TXは折り曲げ軸FXに平行することができる。偏光軸TXは透過軸や吸収軸であり、以下、透過軸として説明される。
【0071】
図4Bに図示されたように、偏光されない外部光が表示装置DDに入射される。外部光はウインドウパネルWP及び上部リターダRTD-Uを通過する。本実施形態で上部リターダRTD-Uはλ/4リターダである。λ/4リターダは負分散型又は正分散型リターダである。
【0072】
外部光は偏光子POLを通過しながら、線偏光される。線偏光は下部リターダRTD-Lを通過しながら、左円偏光(left circular polarization)される。下部リターダRTD-Lは第1下部リターダRTD-L1及び第2下部リターダRTD-L2を含むことができる。第1下部リターダRTD-L1及び第2下部リターダRTD-L2の各々は正分散型λ/4リターダ及び正分散型λ/2リターダである。
【0073】
左円偏光は表示モジュールDMで反射された後、右円偏光される。本実施形態で左円偏光と右円偏光と説明しているが、左円偏光が円偏光(circular polarization)である時、右円偏光は逆円偏光(reverse circular polarization)である。
【0074】
右円偏光は下部リターダRTD-Lを通過しながら、線偏光される。このとき、線偏光は偏光子POLの透過軸と直交する線偏光である。このような方式に外部光が反射されることを抑制することができる。
【0075】
図4Cに図示されたように、発光形表示モジュールDMで生成された光(又はイメージIMG(図1A参照))は偏光されない状態である。発光形表示モジュールDMで生成された光は下部リターダRTD-Lを通過する。発光形表示モジュールDMで生成された光は偏光子POLを通過しながら、線偏光される。線偏光は上部リターダRTD-Uを通過しながら、左円偏光されることができる。左円偏光はウインドウパネルWPを通過して使用者に提供される。
【0076】
本実施形態で表示装置DDが上部リターダRTD-Uを含むことによって外部光反射率が低くなるだけでなく、使用者がサングラスを着用してもイメージを獲得することができる。
【0077】
上部リターダRTD-Uがなかったら、使用者は図4Dに図示されたように表示装置DDの水平状態又は垂直状態の中でいずれか1つの状態でイメージを獲得することができない。線偏光されたイメージは前記いずれか1つの状態でサングラスを透過することができないためである(線偏光されたイメージの偏光軸とサングラスの偏光軸が垂直である状態発生)。本実施形態によれば、円偏光されたイメージがサングラスに到達するので、使用者は水平状態及び垂直状態の全てでイメージを獲得することができる。
【0078】
図4Cにおいて、ウインドウパネルWPが低位相差を有する場合、図4Eに示すようなレインボームラ現象が発生することがある。ウインドウパネルWPが左円偏光を変形させたためである。ウインドウパネルWPが有する位相差によって左円偏光が楕円形左円偏光(left handed elliptically polarized light)に変形される。
【0079】
本実施形態で、上部リターダRTD-Uは高位相差フィルムを含むことができる。高位相差フィルムの上部リターダRTD-Uは図4Eに図示されたレインボームラ現象を防止することができる。楕円形左円偏光がサングラスの偏光板を通過すれば、再び線偏光されるが、この時、波長に応じる透過率差によってレインボームラ現象が発生することがある。しかし、高位相差フィルムは可視光線の全波長帯で透過率を向上させるので、レインボームラ現象を防止することができる。
【0080】
高位相差フィルムは550nm波長で5000nm以上の位相差を有する。通常的に高位相差フィルムは550nm波長で5000nm以上11000nm以下の位相差を有する。
【0081】
上部リターダRTD-Uに高位相差フィルムが適用されれば、図4Cを参照して説明したことと異なり、上部リターダRTD-Uを通過しても線偏光が左円偏光の形態に変化されないが、高位相差フィルムを通過しながら、線偏光特性が実質的に消滅して使用者がサングラスを着用してもイメージを獲得することができる。
【0082】
図4Fは折り曲げ領域FAで発生する変色現象(discoloration phenomenon)を示す。このような変色現象は表示装置DDが繰り返して折り曲げられることにおいて正分散型λ/4リターダRTD-L1の遅い軸QX-L(図4A参照)と正分散型λ/2リターダRTD-L2(図4A参照)の遅い軸HXとの間の角度が変更されたためである。引張力によって遅い軸QX-Lと遅い軸HXとの間の角度が増加するか、或いは圧縮力によって遅い軸QX-Lと遅い軸HXとの間の角度が減少するためである。これは正分散型λ/4リターダRTD-L1の遅い軸QX-Lと正分散型λ/2リターダRTD-L2の遅い軸HXが互いに異なる象限上に定義されることを前提とする。
【0083】
図4Aに図示されたように、正分散型λ/4リターダRTD-L1の遅い軸QX-Lと正分散型λ/2リターダRTD-L2の遅い軸HXは基準軸RXと折り曲げ軸FXが定義する象限で同一な象限に定義されることができる。図4Aに図示されたように、正分散型λ/4リターダRTD-L1の遅い軸QX-Lと正分散型λ/2リターダRTD-L2の遅い軸HXは同一な象限に定義されることができる。このように定義される場合、表示装置DDが繰り返して折り曲げられても、正分散型λ/4リターダRTD-L1の遅い軸QX-Lと正分散型λ/2リターダRTD-L2の遅い軸HXのとの間の角度が実質的に変化されない。
【0084】
偏光子POLの偏光軸TXとλ/4リターダRTD-L1の遅い軸QX-Lのとの間の角度θ1は7.5°以上17.5°以下を有することができる。λ/4リターダRTD-L1の遅い軸QX-Lと正分散型λ/2リターダRTD-L2の遅い軸HXとの間の角度θ2は7.5°以上17.5°以下を有することができる。
【0085】
このとき、上部リターダの遅い軸QX-Uは偏光子POLの偏光軸TXと所定の間角度を有することができる。上部リターダの遅い軸QX-Uと偏光子POLの偏光軸TXとの間の角度θ3は10°以上75°以下を有することができる。
【0086】
特に図示しないが、下部リターダRTD-Lが図3Bに図示された負分散型λ/4リターダを含む場合も、図4A乃至図4Fを参照して説明したことと同一な効果を得ることができる。下部リターダRTD-Lの遅い軸は偏光子POLの偏光軸TXと45°のとの間の角度をなす。
【0087】
図5は本発明の一実施形態に係る表示装置DDの断面図である。図6A及び図6Bは本発明の一実施形態に係る上部リターダRTD-Uの断面図である。
【0088】
図5図1A乃至図2Bに図示されたフォルダブル表示装置DDの断面を簡略に図示した。フォルダブル表示装置DDは繰り返して折り曲げ動作が実施されるにつれて不良が発生することがあるが、本実施形態で耐衝撃性を向上させ、屈曲性を向上させるために後述する条件を満足する。
【0089】
表示モジュールDMの上面又は表示モジュールDMに接触する接着部材OCAの下面からウインドウユニットの、本実施形態でウインドウパネルWPの上面までの厚さは130μm以上540μm以下であることが望ましい。図2Aに図示された表示装置DDにおいて、入力感知層ISLの上面からウインドウユニットWMの上面までの厚さは130μm以上540μm以下である。図2Bに図示された表示装置DDにおいて、反射防止層RPLの上面からウインドウユニットWMの上面までの厚さは130μm以上540μm以下である。ウインドウパネルWPが機能性コーティング層を含む場合、ウインドウパネルWPの上面は機能性コーティング層の上面に該当する。このとき、ウインドウパネルWPの厚さは30μm以上130μm以下であることが望ましい。ウインドウパネルWPの厚さが130μmを超えると、屈曲性評価のとき、クラックが発生し、30μmを下回ると、耐衝撃性評価の時、へこみ不良(dent defect)が発生した。耐衝撃性評価は金属球落下評価(metal ball drop evaluation)によって行われた。
【0090】
屈曲性評価は図5に図示された構造の表示装置DDにおいて、[表1]のような条件で実施された。
【0091】
【表1】
【0092】
接着部材OCAの各々の厚さは5μm以上100μm以下であることが望ましい。接着部材OCAの厚さが100μmを超えれば、屈曲性評価のとき、剥離(detachment)が発生し、5μmを下回ると、耐衝撃性評価のとき、へこみ不良が発生した。
【0093】
屈曲性評価は図5に図示された構造の表示装置DDにおいて、50μmの上部リターダRTD-U、60μmのウインドウパネルWP、30μmの反射防止パネルRPPの条件で実施された。接着部材OCAは減圧接着部材が適用された。3つの減圧接着部材PSA1、PSA2、PSA3の中で表示モジュールDMに接触する減圧接着部材が第1減圧接着部材PSA1である。その結果は下の表2乃至表4の通りである。
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】
上部リターダRTD-Uの厚さは1μm乃至80μmであることが望ましい。上部リターダRTD-Uの厚さが80μmを超えると、屈曲性評価の時、剥離が発生した。上部リターダRTD-Uを液晶コーティング方式に製造しても、1μmより薄くするのは実質的に製造が難い状況である。
【0098】
屈曲性評価は図5に図示された構造の表示装置DDにおいて、[表5]と同一の条件で実施された。
【0099】
【表5】
【0100】
反射防止ユニットの、本実施形態で反射防止パネルRPPの、厚さは1μm以上50μm以下であることが望ましい。反射防止パネルRPPの厚さが50μmを超えると、屈曲性評価のとき、剥離が発生した。反射防止ユニットを液晶コーティング方式に製造することとしても1μmより薄くするのは実質的に製造が難しい状況である。
【0101】
図6A及び図6Bは本発明の一実施形態に係る上部リターダRTD-Uの断面図である。図6Aはフィルムタイプの延伸型λ/4リターダRTD-Uを図示し、図6Bは液晶コーティングタイプのλ/4リターダRTD-Uを図示した。液晶コーティングタイプのλ/4リターダRTD-UはベースフィルムBFと液晶位相差層LLを含む。
【0102】
上部リターダRTD-Uの屈曲信頼性を向上させるために上部リターダRTD-Uは4Gpa以上100GPa以下のヤング率(Young’s modulus)を有する。さらに望ましくは4Gpa以上15GPa以下のヤング率を有する。ヤング率は25℃で測定された値である。液晶コーティングタイプのリターダRTD-UはベースフィルムBFが上述した範囲のヤング率を有する。特に図示しないが、高位相差フィルムからなされた上部リターダRTD-Uもやはり屈曲信頼性を向上させるために上述した範囲のヤング率を有する。
【0103】
屈曲性評価は図5に図示された構造の表示装置DDにおいて、50μmのウインドウパネルWP、50μmの上部リターダRTD-U、31μmの反射防止パネルRPP、及び接着部材OCAとして50μmの減圧接着部材PSAの条件で実施された。その結果は[表6]の通りである。
【0104】
【表6】
【0105】
環境条件1は折り曲げ状態の表示装置を60℃の温度、93%の湿度の環境に240時間露出させることを意味する。環境条件2は折り曲げ状態の表示装置を60℃の環境と-10℃の環境に交互に露出させることを意味する。環境条件3は折り曲げ状態の表示装置を70℃の環境に72時間露出させることを意味する。
【0106】
3.7Gpaのヤング率を有する上部リターダは環境条件3で2つのサンプルの中で1つに不良が発生した。
【0107】
図7は本発明の一実施形態に係る表示装置DDの光学軸の関係を示した平面図である。以下、図1乃至図6を参照して説明した構成と同一な構成に対する詳細な説明は省略する。
【0108】
本実施形態によれば、偏光子の偏光軸TXが折り曲げ軸FXとの間の角度をなす。例えば、間の角度は約45°である。本実施形態よれば、使用者がサングラスを着用しても、図4Dに図示されたようにブラックアウト現象は発生しない。垂直状態又は水平状態で折り曲げ軸FXとサングラスの透過軸が垂直ではないためである。
【0109】
本実施形態で下部リターダRTD-Lとして負分散型λ/4リターダを含むことができる。負分散型λ/4リターダの遅い軸QX-Lは偏光子の偏光軸TXと約45°の間の角度をなす。下部リターダRTD-Lが1つのリターダを含んで折り曲げ領域の変色現象が防止されることができる。
【0110】
本実施形態でウインドウユニットが低位相差を有する場合、上部リターダRTD-Uは高位相差フィルムを含むことができる。したがって、レインボームラが防止されることができる。本実施形態で“約45°”は45°を目的とした製造した工程上の誤差を含む。
【0111】
図8Aは本発明の一実施形態に係る表示パネルDPの断面図である。図8Bは本発明の一実施形態に係る表示パネルDPの平面図である。図8Cは本発明の一実施形態に係る表示パネルDPの拡大された断面図である。
【0112】
図8Aに図示されたように、表示パネルDPはベース層BL、ベース層BL上に配置された回路素子層DP-CL、回路素子層DP-CL上に配置された表示素子層DP-OLED、及び表示素子層DP-OLED上に配置された絶縁層TFL(以下、上部絶縁層として定義される)を含む。
【0113】
ベース層BLは合成樹脂フィルムを含む。表示パネルDPを製造する時に利用される作業基板上に合成樹脂層を形成する。以後、合成樹脂層上に導電層及び絶縁層等を形成する。作業基板が除去されれば、合成樹脂層はベース層BLに対応する。合成樹脂層はポリイミド系樹脂層であり、その材料は特に制限されない。その他にベース層BLはガラス基板、金属基板、又は有機/無機複合材料基板等を含むことができる。
【0114】
回路素子層DP-CLは少なくとも1つの絶縁層と回路素子とを含む。以下、回路素子層DP-CLに含まれた絶縁層は中間絶縁層であると称される。中間絶縁層は少なくとも1つの中間無機膜及び/又は少なくとも1つの中間有機膜を含む。回路素子は信号ライン、画素の駆動回路等を含む。コーティング、蒸着等による絶縁層、半導体層、及び導電層の形成工程とフォトリソグラフィー工程による絶縁層、半導体層、及び導電層のパターニング工程を通じて回路素子層DP-CLが形成されることができる。
【0115】
表示素子層DP-OLEDは発光素子を含む。表示素子層DP-OLEDは発光素子として有機発光ダイオードを含む。表示素子層DP-OLEDは画素定義膜を、例えば有機物質を含む。
【0116】
上部絶縁層TFLは後述するように回路素子層DP-CLを密封する薄膜封止層を含むことができる。上部絶縁層TFLはキャッピング層、反射防止層、屈折率調節層等のような機能性層をさらに含むことができる。
【0117】
図8Bに図示されたように、表示パネルDPは平面上で表示領域DP-DAと非表示領域DP-NDAを含む。本実施形態で非表示領域DP-NDAは表示領域DP-DAの枠に沿って定義される。表示パネルDPの表示領域DP-DA及び非表示領域DP-NDAは図1A乃至図2Bに図示された表示装置DDの表示領域DD-DA及び非表示領域DD-NDAに各々対応する。
【0118】
表示パネルDPは駆動回路GDC、複数の信号ラインSGL(以下、信号ライン)、及び複数の画素PX(以下、画素)を含むことができる。画素PXは表示領域DP-DAに配置される。画素PXの各々は発光素子とそれに接続された画素駆動回路を含む。駆動回路GDC、信号ラインSGL、及び画素駆動回路は図3Aに図示された回路素子層DP-CLに含まれることができる。
【0119】
駆動回路GDCは走査駆動回路を含むことができる。走査駆動回路は複数の走査信号(以下、走査信号)を生成し、走査信号を後述する複数の走査配線(以下、走査配線)に順次的に出力する。走査駆動回路は画素PXの駆動回路にその他の制御信号をさらに出力することができる。
【0120】
走査駆動回路は画素PXの駆動回路と同一な工程、例えばLTPS(Low Temperature Polycrystalline Silicon)工程又はLTPO(Low Temperature Polycrystalline Oxide)工程を通じて形成された複数の薄膜トランジスタを含む。
【0121】
信号ラインSGLは走査ラインGL、データラインDL、電源ラインPL、及び制御信号ラインCSLを含む。走査ラインGLは画素PXの中で対応する画素PXに各々接続され、データラインDLは画素PXの中で対応する画素PXに各々接続される。電源ラインPLは画素PXに接続される。制御信号ラインCSLは走査駆動回路に制御信号を提供する。
【0122】
信号ラインSGLは図示されない回路基板と接続されることができる。回路基板に実装された集積チップ形態のタイミング制御回路と接続されることができる。本発明の一実施形態で、このような集積チップは非表示領域DP-NDAに配置されて信号ラインSGLと接続されてもよい。
【0123】
図8Cに図示されたように、回路素子層DP-CLは無機膜であるバッファ膜BFL、第1中間無機膜10、及び第2中間無機膜20を含み、有機膜である中間有機膜30を含む。図8CにはスイッチングトランジスタT1及び駆動トランジスタT2を構成する第1半導体パターンOSP1、第2半導体パターンOSP2、第1制御電極GE1、第2制御電極GE2、第1入力電極DE1、第1出力電極SE1、第2入力電極DE2、第2出力電極SE2の配置関係が例示的に図示されている。第1乃至第4貫通ホールCH1乃至CH4もやはり例示的に図示された。
【0124】
表示素子層DP-OLEDは発光素子を含む。表示素子層DP-OLEDは発光素子として有機発光ダイオードOLEDを含むことができる。表示素子層DP-OLEDは画素定義膜を含む。例えば、画素定義膜は有機層である。
【0125】
中間有機膜30上に第1電極AEが配置される。第1電極AEは中間有機膜30を貫通する第5貫通ホールCH5を通じて第2出力電極SE2に接続される。画素定義膜PDLには開口部OPが形成される。画素定義膜PDLの開口部OPは第1電極AEの少なくとも一部分を露出させる。画素定義膜PDLの開口部OPは他の開口部と区分するために発光開口部と称される。
【0126】
表示パネルDPは発光領域PXAと発光領域PXAに隣接する非発光領域NPXAとを含む。非発光領域NPXAは発光領域PXAを囲む。本実施形態で発光領域PXAは発光開口部OPによって露出された第1電極AEの一部領域に対応するように定義される。
【0127】
正孔制御層HCLは発光領域PXAと非発光領域NPXAとに共通に配置される。正孔制御層HCLは正孔輸送層を含み、正孔注入層をさらに含む。正孔制御層HCL上に発光層EMLが配置される。発光層EMLは発光開口部OPに対応する領域に配置される。即ち、発光層EMLは画素の各々に分離されて形成される。発光層EMLは有機物質及び/又は無機物質を含む。発光層EMLは所定の有色カラー光を生成することができる。
【0128】
発光層EML上に電子制御層ECLが配置される。電子制御層ECLは電子輸送層を含み、電子注入層をさらに含む。正孔制御層HCLと電子制御層ECLはオープンマスクを利用して複数の画素に共通に形成されることができる。電子制御層ECL上に第2電極CEが配置される。第2電極CEは複数の画素に共通的に配置される。
【0129】
第2電極CE上に上部絶縁層TFLが配置される。上部絶縁層TFLは複数の薄膜(以下、第1薄膜)を含むことができる。本実施形態のように複数の薄膜を機能的に区分される薄膜封止層TFEとキャッピング層CPLを含むことができる。薄膜封止層TFEは無機層/有機層/無機層を含むことができる。第2電極CEと薄膜封止層TFEとの間には屈折率調節層がさらに配置されることができ、屈折率調節層は有機発光ダイオードOLEDの有機物質と同一な物質を含むことができる。
【0130】
図9Aは本発明の一実施形態に係る表示装置DDの断面図である。図9Bは本発明の一実施形態に係る入力感知層ISLの平面図である。図9Cは本発明の一実施形態に係る表示装置DDの断面図である。図9Dは本発明の一実施形態に係る入力感知層ISLの平面図である。
【0131】
図9Aは入力感知層ISLの積層関係を説明するために表示パネルDP及び反射防止層RPLが簡略化されて図示されている。入力感知層ISLは少なくとも感知電極を含む。入力感知層ISLは感知電極に接続された信号ライン及び少なくとも1つの絶縁層(又は第2薄膜)をさらに含むことができる。入力感知層ISLは、例えば静電容量方式に外部入力を感知することができる。本発明で入力感知層ISLの動作方式は特に制限されず、本発明の一実施形態で入力感知層ISLは電磁気誘導方式又は圧力感知方式に外部入力を感知することもできる。
【0132】
図9Aに図示されたように、本発明の一実施形態に係る入力感知層ISLは第1導電層IS-CL1、第1絶縁層IS-IL1、第2導電層IS-CL2、及び第2絶縁層IS-IL2を含む。第1導電層IS-CL1及び第2導電層IS-CL2の各々は単層構造を有するか、或いは第3方向軸DR3に沿って積層される層構造を有することができる。単層構造の導電層は金属層又は透明導電層を含むことができる。金属層はモリブデン、銀、チタニウム、銅、アルミニウム、及びこれらの合金を含むことができる。透明導電層はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、ITZO(indium tin zinc oxide)等のような透明な伝導性酸化物を含むことができる。その他に透明導電層はPEDOTのような伝導性高分子、金属ナノワイヤ、グラフェン等を含むことができる。
【0133】
多層構造の導電層は多層の金属層を含むことができる。多層の金属層は、例えばチタニウム/アルミニウム/チタンの3層構造を有することができる。多層構造の導電層は少なくとも1つの金属層及び少なくとも1つの透明導電層を含むことができる。
【0134】
第1導電層IS-CL1及び第2導電層IS-CL2の各々は複数のパターンを含む。以下、第1導電層IS-CL1は第1導電パターンを含み、第2導電層IS-CL2は第2導電パターンを含むことと説明される。第1導電パターンと第2導電パターンとの各々は感知電極及び信号ラインを含む。
【0135】
金属層を含む感知電極は使用者に視認されることを防止するために後述するように、メッシュ形状を有することができる。一方、上部絶縁層TFLの厚さは表示素子層DP-OLEDの構成によって発生したノイズが入力感知層ISLに影響を及ばないように調節されることができる。第1絶縁層IS-IL1及び第2絶縁層IS-IL2の各々は単層又は多層構造を有することができる。第1絶縁層IS-IL1及び第2絶縁層IS-IL2の各々は無機物又は有機物又は複合材料を含むことができる。
【0136】
第1絶縁層IS-IL1及び第2絶縁層IS-IL2の中で少なくともいずれか1つは無機膜を含むことができる。無機層はアルミニウムオキサイド、チタニウムオキサイド、シリコンオキサイド、シリコンオキシナイトライド、ジルコニウムオキサイド、及びハフニウム酸化物の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0137】
第1絶縁層IS-IL1及び第2絶縁層IS-IL2の中で少なくともいずれか1つは有機膜を含む。有機膜はアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリイソプレン、ビニール系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、シロキサン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びペリレン系樹脂の中で少なくともいずれか1つを含む。
【0138】
図9Bに図示されたように、入力感知層ISLは第1感知電極IE1-1乃至IE1-5、第1感知電極IE1-1乃至IE1-5に接続された第1信号ラインSL1-1乃至SL1-5、第2感知電極IE2-1乃至IE2-4、及び第2感知電極IE2-1乃至IE2-4に接続された第2信号ラインSL2-1乃至SL2-4を含む。図示しないが、入力感知層ISLは第1感知電極IE1-1乃至IE1-5と第2感知電極IE2-1乃至IE2-4との間の境界領域に配置された光学的ダミー電極をさらに含むことができる。
【0139】
第1感知電極IE1-1乃至IE1-5と第2感知電極IE2-1乃至IE2-4は互いに交差する。第1感知電極IE1-1乃至IE1-5は第1方向DR1に配列され、各々が第2方向DR2に延長された形状である。ミューチュアルキャップ方式及び/又はセルフキャップ方式に外部入力を感知することができる。第1区間の間にミューチュアルキャップ方式外部入力の座標を算出した後、第2区間の間にセルフキャップ方式に外部入力の座標を再算出することもできる。
【0140】
第1感知電極IE1-1乃至IE1-5の各々は第1センサー部SP1及び第1連結部CP1を含む。第2感知電極IE2-1乃至IE2-4の各々は第2センサー部SP2及び第2連結部CP2を含む。第1センサー部SP1の中で第1電極の両端に配置された2つの第1センサー部は中央に配置された第1センサー部に比べて小さいサイズ、例えば1/2サイズを有する。第2センサー部SP2の中で第2電極の両端に配置された2つの第2センサー部は中央に配置された第2センサー部に比べて小さいサイズ、例えば1/2サイズを有することができる。
【0141】
図9Bには一実施形態に係る第1感知電極IE1-1乃至IE1-5と第2感知電極IE2-1乃至IE2-4を図示したが、それ形状は制限されない。本発明の一実施形態で第1感知電極IE1-1乃至IE1-5と第2感知電極IE2-1乃至IE2-4はセンサー部と連結部が区分されない形状(例えば、バー形状)を有することができる。斜方形状の第1センサー部SP1と第2センサー部SP2とを例示的に図示したが、これに制限されず、第1センサー部SP1と第2センサー部SP2とは異なる多角形状を有することができる。
【0142】
1つの第1感知電極内で第1センサー部SP1は第2方向DR2に沿って配列され、1つの第2感知電極内で第2センサー部SP2は第1方向DR1に沿って配列される。第1連結部CP1の各々は隣接する第1センサー部SP1を連結し、第2連結部CP2の各々は隣接する第2センサー部SP2を連結する。
【0143】
第1信号ラインSL1-1乃至SL1-5は第1感知電極IE1-1乃至IE1-5の一端に各々接続される。第2信号ラインSL2-1乃至SL2-4は第2感知電極IE2-1乃至IE2-4の両端に接続される。本発明の一実施形態で第1信号ラインSL1-1乃至SL1-5もやはり第1感知電極IE1-1乃至IE1-5の両端に接続されることができる。本発明の一実施形態で第2信号ラインSL2-1乃至SL2-4は第2感知電極IE2-1乃至IE2-4の一端のみに各々接続されてもよい。
【0144】
本実施形態によれば、第2感知電極IE2-1乃至IE2-4の一端のみに各々接続された第2信号ラインSL2-1乃至SL2-4を含む入力感知層ISLに比べてセンシング感度を向上させることができる。第2感知電極IE2-1乃至IE2-4は第1感知電極IE1-1乃至IE1-5に比べて長さが長いので、検出信号(又は送信信号)の電圧降下が発生し、したがってセンシング感度が低下されることがある。本実施形態によれば、第2感知電極IE2-1乃至IE2-4の両端に接続された第2信号ラインSL2-1乃至SL2-4を通じて検出信号(又は伝送信号)を提供するので、検出信号(又は送信信号)の電圧降下を防止してセンシング感度の低下を防止することができる。
【0145】
第1信号ラインSL1-1乃至SL1-5及び第2信号ラインSL2-1乃至SL2-4はライン部SL-Lとパッド部SL-Pを含む。パッド部SL-Pはパッド領域NDA-PDに整列される。
【0146】
一方、本発明の一実施形態で第1信号ラインSL1-1乃至SL1-5及び第2信号ラインSL2-1乃至SL2-4は別に製造されて結合される回路基板等によって代替されてもよい。
【0147】
図9Cに図示されたように、第1導電層IS-CL1は第1連結部CP1を含む。第2導電層IS-CL2は第1センサー部SP1及び第2連結部CP2を含む。第2導電層IS-CL2は未図示された第2センサー部SP2をさらに含む。第2感知電極IE2-1乃至IE2-4の各々は一体の形状を有する。第1センサー部SP1は第2感知電極IE2-1乃至IE2-4と離隔される。
【0148】
同一な層上に配置された導電パターンは同一な工程を通じて形成されることができ、同一な材料を含むことができ、同一な積層構造を有することができる。上述した入力感知層ISLの構成の積層順序は変更されることができる。本発明の一実施形態で上部絶縁層TFL上に第1センサー部SP1及び第2連結部CP2が直接配置されることができる。上部絶縁層TFL上に第1センサー部SP1及び第2連結部CP2をカバーする第1絶縁層IS-IL1が配置される。第1絶縁層IS-IL1上に配置された第1連結部CP1は第1連結コンタクトホールCNT-Iを通じて第1センサー部SP1に電気的に接続されることができる。
【0149】
図9Dに図示されたように、第1感知電極IE1-1乃至IE1-5及び第2感知電極IE2-1乃至IE2-4はメッシュ形状を有する。第1感知電極IE1-1乃至IE1-5及び第2感知電極IE2-1乃至IE2-4がメッシュ形状を有することによって第2電極CE(図8C参照)との寄生キャパシタンスを減少させることができる。また、第1感知電極IE1-1乃至IE1-5及び第2感知電極IE2-1乃至IE2-4は発光領域PXAに重畳しないので、表示装置DDの使用者に視認されない。
【0150】
メッシュ形状の第1感知電極IE1-1乃至IE1-5及び第2感知電極IE2-1乃至IE2-4は低温工程が可能な銀、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、チタニウム等を含むことができ、これに限定されない。連続工程で入力感知層ISLを形成しても、有機発光ダイオードOLED(図8C参照)の損傷を防止することができる。
【0151】
第1感知電極IE1-1乃至IE1-5及び第2感知電極IE2-1乃至IE2-4のメッシュ線は発光領域PXAに対応する開口部を定義する。
【0152】
図9A乃至図9Dの入力感知層ISLは第1導電層IS-CL1及び第2導電層IS-CL2を含む2層導電層構造の静電容量方式タッチセンサーを例示的に説明したが、これに制限されない。本発明の一実施形態で入力感知層ISLは1層導電層構造を含む静電容量方式タッチセンサーである。
【0153】
1層導電層構造のタッチセンサーは複数の感知電極IE(以下、感知電極)及び複数の信号ラインSL(以下、信号ライン)を含むことができる。感知電極は固有の座標情報を有する。例えば、感知電極はマトリックス状に配列されることができ、信号ラインに各々接続される。感知電極はメッシュ形状を有することができ、セルフキャップ方式に駆動されることができる。
【0154】
以上では本発明の望ましい実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者又は該当技術分野に通常の知識を有する者であれば、後述される特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることを理解させることができる。
【0155】
したがって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されることではなく、特許請求の範囲によって定まれなければならない。
【符号の説明】
【0156】
WP ウインドウパネル
RPL 反射防止層
ISL 入力感知層
DP 表示パネル
OLED 有機発光ダイオード
SGL 信号ライン
TFE 薄膜封止層
RTD-U 上部リターダ
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D