(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】商品登録装置、商品登録システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20231107BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
G07G1/00 301D
G07G1/00 311Z
G07G1/12 301E
(21)【出願番号】P 2020006767
(22)【出願日】2020-01-20
【審査請求日】2022-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】平松 顕也
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
(72)【発明者】
【氏名】平山 晃子
(72)【発明者】
【氏名】日高 詩織
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-290270(JP,A)
【文献】特開2016-062226(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
G06Q 10/00-10/10,
30/00-30/08,
50/00-50/20,
50/26-99/00
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーコンが発信する電波を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された電波に基づいて商品登録装置の位置を特定する位置特定部と、
陳列位置が、前記商品登録装置の位置から所定の範囲内である商品を報知する報知部と、
前記報知部によって報知された
前記商品を選択する操作がされた場合、選択された前記商品をリストに登録する登録部と、を備え
、
前記ビーコンが発信する電波は、前記ビーコンごとに付与され、前記ビーコンの位置を示すビーコン番号を含み、
前記報知部は、前記ビーコン番号のうち、最も受信強度の強い電波から取得した前記ビーコン番号である取得番号と、前記取得番号に基づき求められる前記ビーコン番号である近接番号と、に基づいて取得した商品コードに対応した商品を報知する、商品登録装置。
【請求項2】
前記報知部は、前記受信部において前記近接番号に対応する前記ビーコン番号を含む電波を受信できなかったときに、電波を受信できなかった前記ビーコン番号を前記近接番号から除外する、請求項1に記載の商品登録装置。
【請求項3】
前記ビーコン番号は、行を示す桁と、列を示す桁とを含み、
前記近接番号は、前記取得番号の、前記行及び前記列のうち、いずれかのみが1違う前記ビーコン番号である、請求項1又は2に記載の商品登録装置。
【請求項4】
前記ビーコン番号は、行を示す桁と、列を示す桁とを含み、
前記近接番号は、前記取得番号が示す位置からの距離が、設定された距離以内である位置を示す前記ビーコン番号である、請求項1又は2に記載の商品登録装置。
【請求項5】
前記報知部は、商品を、前記商品の陳列位置に設置されている前記ビーコンが発信して前記受信部によって受信された電波の受信強度が強い順に報知する、
請求項1
乃至請求項4のいずれか1項に記載の商品登録装置。
【請求項6】
前記商品は、商品コードを記録した媒体が付されていない、請求項1乃至請求項
5のいずれか1項に記載の商品登録装置。
【請求項7】
商品登録装置及びサーバー装置を含み、
ビーコンが発信する電波を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された電波に基づいて前記商品登録装置の位置を特定する位置特定部と、
陳列位置が、前記商品登録装置の位置から所定の範囲内である商品を報知する報知部と、
前記報知部によって報知された
前記商品を選択する操作がされた場合、選択された前記商品をリストに登録する登録部と、を備え、
前記商品登録装置は、前記リスト又は前記リストに登録する
前記商品の情報を送信する送信部を備え、
前記サーバー装置は、
前記リスト又は前記リストに登録する
前記商品の情報を受信するリスト受信部と、
前記リストを記憶する記憶部と、を備え
、
前記ビーコンが発信する電波は、前記ビーコンごとに付与され、前記ビーコンの位置を示すビーコン番号を含み、
前記報知部は、前記ビーコン番号のうち、最も受信強度の強い電波から取得した前記ビーコン番号である取得番号と、前記取得番号に基づき求められる近接番号と、に基づいて取得した商品コードに対応した商品を報知する、商品登録システム。
【請求項8】
報知装置を備えた商品登録装置が備えるプロセッサーを、
ビーコンが発信する電波を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された電波に基づいて商品登録装置の位置を特定する位置特定部と、
陳列位置が、前記商品登録装置の位置から所定の範囲内である商品を報知するように報知装置を制御する報知制御部と、
前記報知装置によって報知された
前記商品を選択する操作がされた場合、選択された前記商品をリストに登録する登録部と、して機能させるためのプログラム
であって、
前記ビーコンが発信する電波は、前記ビーコンごとに付与され、前記ビーコンの位置を示すビーコン番号を含み、
前記報知制御部は、前記ビーコン番号のうち、最も受信強度の強い電波から取得した前記ビーコン番号である取得番号と、前記取得番号に基づき求められる前記ビーコン番号である近接番号と、に基づいて取得した商品コードに対応した商品を前記報知装置に報知させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品登録装置、商品登録システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
買い物客が購入のために商品棚などから取った商品を、買い物客自身がその場で商品リストに登録することができるチェックアウトシステムが知られている。このようなチェックアウトシステムでは、買い物客は、登録用の端末を用いて商品の登録を行う。このとき、買い物客は、商品にバーコードなどが付されている場合には、スキャナーなどを用いてバーコードを読み込ませることで商品の登録を行う。そして、買い物客は、バーコードなどが付されていない商品については、登録用の端末に表示された商品の一覧から、購入する商品を選んで登録する。しかしながら、このような商品の一覧は、表示されている商品の数が多く、目的の商品を探すために手間がかかる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、商品の登録にかかる手間を軽減することができる商品登録装置、商品登録システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の商品登録装置は、受信部、位置特定部、報知部及び登録を備える。受信部は、ビーコンが発信する電波を受信する。位置特定部は、受信部によって受信された電波に基づいて商品登録装置の位置を特定する。報知部は、陳列位置が、前記商品登録装置の位置から所定の範囲内である商品を報知する。登録部は、前記報知部によって報知された商品を選択する操作がされた場合、選択された前記商品をリストに登録する。また、ビーコンが発信する電波は、ビーコンごとに付与され、ビーコンの位置を示すビーコン番号を含み、報知部は、ビーコン番号のうち、最も受信強度の強い電波から取得したビーコン番号である取得番号と、取得番号に基づき求められるビーコン番号である近接番号と、に基づいて取得した商品コードに対応した商品を報知する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態に係るショッピングカートの一例を示す斜視図。
【
図2】実施形態に係るショッピングシステム及び当該ショッピングシステムに含まれる構成要素の要部構成の一例を示すブロック図。
【
図3】
図2中の端末装置の補助記憶装置が記憶する商品テーブルの一例を示す図。
【
図4】
図2中の端末装置の補助記憶装置が記憶する棚テーブルの一例を示す図。
【
図5】
図2中の端末装置の補助記憶装置が記憶するエリアテーブルの一例を示す図。
【
図7】
図2中の端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図8】
図2中の端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図9】
図2中の端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図10】
図2中のサーバー装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図11】
図2中の端末装置のタッチパネルが表示する入力画面の一例を示す図。
【
図12】
図2中の端末装置のタッチパネルが表示する第1の一覧画面の一例を示す図。
【
図13】
図2中の端末装置のタッチパネルが表示する第2の一覧画面の一例を示す図。
【
図14】
図2中の端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図15】
図2中の端末装置の補助記憶装置が記憶する位置テーブルの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態に係るショッピングシステムについて図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している場合がある。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。また、各図面及び本明細書中において、同一の符号は同様の要素を示す。
【0008】
図1は、実施形態に係るショッピングカート100の一例を示す斜視図である。
ショッピングカート100は、スーパーマーケットなどの店舗において、買い物客などが商品を載せて運ぶカートである。また、ショッピングカート100は、例えば、買い物客が、買いたい商品を商品リストに登録してからショッピングカートに載せるようにしたものである。これにより、レジでの商品の登録が不要となる。なお、実施形態においては、ショッピングカート100を用いる買い物客は、会員登録の必要があるものとする。ショッピングカート100は、一例として、カート部110、スキャナー120及び端末装置130を含む。
【0009】
カート部110は、ショッピングカートとしての一般的な機能などを備える。例えば、カート部110は、商品及び買い物かごなどを載せることができる。また、カート部110は、車輪などを備える。
【0010】
スキャナー120は、商品などに表示されたバーコード又は二次元コードなどを読み取って、このバーコード又は二次元コードなどが表す商品コードを出力する。あるいは、スキャナー120は、商品などに付されたRFID(radio frequency identifier)タグなどの無線タグを読み取って、この無線タグが記憶する商品コードを出力する。なお、スキャナー120は、カート部110に固定のタイプでも良いし、手で持って使用するタイプでも良い。また、スキャナー120は、端末装置130に外付けのものであっても良いし、端末装置130に内蔵のものであっても良い。
なお、バーコード、二次元コード及び無線タグなどの、商品コードを記録して商品に付されたものを、以下「コード記憶媒体」というものとする。
【0011】
端末装置130は、典型的にはタブレットPC(personal computer)などである。あるいは、端末装置130は、スマートフォンなどであっても良い。端末装置130は、商品登録装置の一例である。
【0012】
図2は、実施形態に係るショッピングシステム1及びショッピングシステム1に含まれる構成要素の要部構成の一例を示すブロック図である。ショッピングシステム1は、一例として、スキャナー120、端末装置130、サーバー装置200及びビーコン300を含む。なお、
図2では、ショッピングカート100、サーバー装置200及びビーコン300をそれぞれ1つずつ示している。しかしながら、典型的にはショッピングカート100及びビーコン300は複数ある。また、サーバー装置200は、複数あっても良い。なお、ショッピングシステム1は、商品登録システムの一例である。
ショッピングカート100が備える端末装置130は、一例として、プロセッサー131、ROM(read-only memory)132、RAM(random-access memory)133、補助記憶装置134、タッチパネル135、第1の通信I/F(interface)136、第2の通信I/F137、カードリーダー138及びスピーカー139を含む。そして、バス140などが、これら各部を接続する。
【0013】
プロセッサー131は、端末装置130の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー131は、ROM132又は補助記憶装置134などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、端末装置130の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー131は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー131の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー131は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサー131は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0014】
ROM132は、プロセッサー131を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM132は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM132は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM132は、プロセッサー131が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
【0015】
RAM133は、プロセッサー131を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM133は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM133は、プロセッサー131が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM133は、典型的には揮発性メモリである。
【0016】
補助記憶装置134は、プロセッサー131を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶装置134は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置134は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。なお、当該アプリケーションソフトウェアは、例えば、ショッピングカート100用のソフトウェアを含む。また、補助記憶装置134は、プロセッサー131が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー131での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0017】
また、補助記憶装置134は、
図3に示すような商品テーブルT1、
図4に示すような棚テーブルT2及び
図5に示すようなエリアテーブルT3を記憶する。なお、端末装置130は、例えばサーバー装置200からダウンロードすることで各テーブルを取得する。
【0018】
図3は、補助記憶装置134が記憶する商品テーブルT1の一例を示す図である。
商品テーブルT1は、店舗で販売される商品のうち、コード記憶媒体が付されていない商品(以下「媒体無し商品」という。)についての情報を記憶するためのテーブルである。ただし、商品テーブルT1中の商品全てが、必ずしも媒体無し商品である必要はない。しかしながら、商品テーブルT1中の商品全てが媒体無し商品であることが好ましい。商品テーブルT1は、商品コードに、商品名などの商品情報及び棚番号などを関連付ける。商品コードは、例えば、商品の種類ごとにユニークに付与される識別符号である。商品コードは、例えば、JAN(Japanese Article Number)コード又はPLU(price look-up)コードなどである。商品情報は、例えば、商品名、商品の画像及び価格などの商品に関する情報である。棚番号は、当該棚番号に関連付けている商品コードが示す商品の陳列位置を示す識別情報である。棚番号は、陳列範囲ごとにユニークに付与される識別符号である。ここで、陳列範囲は、商品を陳列する場所のうちの所定の範囲を示す。それぞれの陳列範囲は、例えば、1つの商品棚、1つの商品棚のうちの所定の範囲、複数の商品棚、又は商品棚に拘らない所定の範囲などである。また、陳列範囲には、それぞれビーコン300が設置される。なお、
図3に示す商品テーブルT1では、各商品に1つの棚番号を関連付けている。しかしながら、商品テーブルT1は、複数の場所に陳列されている商品については、1つの商品に対して複数の棚番号を関連付けても良い。
【0019】
図4は、補助記憶装置134が記憶する棚テーブルT2の一例を示す図である。棚テーブルT2は、棚番号とビーコン番号とを関連付ける。ビーコン番号は、ビーコン300ごとに付与される番号である。また、ビーコン番号は、他のビーコン300との相対位置関係も示す。棚テーブルT2は、棚番号が示す陳列位置に、当該棚番号に関連づいているビーコン番号が示すビーコン300が設置されていることを示す。なお、ビーコン番号が示す相対位置関係については、後で詳細に説明する。
【0020】
図5は、補助記憶装置134が記憶するエリアテーブルT3の一例を示す図である。エリアテーブルT3は、エリアIDに、エリア名及び売り場フラグを関連付ける。エリアIDは、エリアごとにユニークに割り当てられた識別情報である。ここで、エリアとは、店舗内又は店舗外の特定の範囲を示す。売り場フラグは、値がtrueである場合、商品を陳列しているエリアであることを示す。なお、売り場フラグの値は、例えばショッピングシステム1の管理者、設計者又は販売者などが設定する。
【0021】
また、RAM133又は補助記憶装置134は、商品リストも記憶する。
【0022】
タッチパネル135は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(electro-luminescence)ディスプレイなどのディスプレイとタッチ入力によるポインティングデバイスとが積層しているものである。タッチパネル135が備えるディスプレイは、端末装置130の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する表示デバイスとして機能する。また、タッチパネル135は、当該操作者によるタッチ操作を受け付ける入力デバイスとして機能する。
【0023】
第1の通信I/F136は、端末装置130がネットワークNWなどを介してサーバー装置200などと通信するためのインターフェースである。ネットワークNWは、LAN(local area network)又はインターネットなどである。
【0024】
第2の通信I/F137は、端末装置130が店舗内に設置されたビーコン300などと通信するためのインターフェースである。第2の通信I/F137は、ビーコン300が発信する電波を受信する。したがって、第2の通信I/F137は、受信部の一例である。
【0025】
カードリーダー138は、磁気カード(磁気ストライプカード)、接触型ICカード又は非接触型ICカードなどと通信を行う。また、カードリーダー138は、電子機器(例えば携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等)に搭載された非接触型ICチップなどと通信を行う。なお、カードリーダー138は、端末装置130に外付けのものであっても良いし、端末装置130に内蔵のものであっても良い。
【0026】
スピーカー139は、入力される音声信号を音波として出力する。
バス140は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、端末装置130の各部で授受される信号を伝送する。
【0027】
サーバー装置200は、会員ごとのポイントを管理するサーバー装置である。当該ポイントは、例えば、店舗での買い物において現金の代わりに用いることができたり、商品又はサービスなどと交換することができたりする企業通貨である。サーバー装置200は、一例として、プロセッサー201、ROM202、RAM203、補助記憶装置204及び通信インターフェース205を含む。そして、バス206などが、これら各部を接続する。
【0028】
プロセッサー201は、サーバー装置200の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー201は、ROM202又は補助記憶装置204などに記憶されたファームウェア、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどのプログラムに基づいて、サーバー装置200の各種の機能を実現するべく各部を制御する。また、プロセッサー201は、当該プログラムに基づいて後述する処理を実行する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー201の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー201は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー201は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0029】
ROM202は、プロセッサー201を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM202は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM202は、上記のプログラムのうち、例えばファームウェアなどを記憶する。また、ROM202は、プロセッサー201が各種の処理を行う上で使用するデータなども記憶する。
【0030】
RAM203は、プロセッサー201を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM203は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM203は、プロセッサー201が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶するワークエリアなどとして利用される。RAM203は、典型的には揮発性メモリである。
【0031】
補助記憶装置204は、プロセッサー201を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶装置204は、例えばEEPROM、HDD又はフラッシュメモリなどである。補助記憶装置204は、上記のプログラムのうち、例えば、システムソフトウェア及びアプリケーションソフトウェアなどを記憶する。また、補助記憶装置204は、プロセッサー201が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー201での処理によって生成されたデータ及び各種の設定値などを記憶する。
【0032】
また、RAM203又は補助記憶装置204は、ショッピングカート100ごと又は端末装置130ごとの商品リストを、カートIDと関連付けて記憶する。カートIDは、ショッピングカート100ごと又は端末装置130ごとにユニークに付与される識別情報である。したがって、RAM203又は補助記憶装置204は、商品リストを記憶する記憶部の例である。
【0033】
通信インターフェース205は、サーバー装置200がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0034】
バス206は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、サーバー装置200の各部で授受される信号を伝送する。
【0035】
ビーコン300は、定期的に電波を発信する。ビーコン300は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) low energy)などを用いたビーコンである。あるいは、ビーコン300は、Wi-fiなどのアクセスポイントであっても良い。ビーコン300が発信する電波は、店舗ID、エリアID及びビーコン番号を含む。店舗IDは、店舗ごとにユニークに付与される識別符号である。店舗IDは、例えばUUID(universally unique identifier)などである。エリアIDは、ビーコン300の設置エリアを示す。ビーコン番号は、前述したように、ビーコン300の、他のビーコン300との相対位置関係を示す。ビーコン番号及びビーコン300の配置について、
図6を用いて説明する。
【0036】
図6は、ビーコン300の配置の一例を示す図である。ビーコン300は、一例として、
図6に示すように店舗400の内外に7行8列で設置されている。なお、
図6では、各ビーコン300を、円の中にビーコン番号を書いた記号として示している。
図6からもわかるように、ビーコン番号の1桁目は、一例として、ビーコン300が何行目に設置されているかを示す。そして、ビーコン番号の2桁目は、一例として、ビーコン300が何列目に設置されているかを示す。
【0037】
なお、ビーコン番号は、10進数である必要は無い。例えば、ビーコン番号が16進数であれば、ビーコン番号は、00~FFの範囲であるので、最大16行16列のビーコン300を設置することが可能である。また、ビーコン番号は2桁でなくとも良い。例えば、ビーコン番号が10進数の4桁であり、1桁目及び2桁目がビーコンの設置行を示し、3桁目及び4桁目がビーコンの設置列を示すとする。この場合、ビーコン番号は、0000~9999の範囲であるので、最大100行100列のビーコン300を設置することが可能である。また、列を示す桁の桁数と、行を示す桁の桁数が異なっていても良い。
【0038】
また、ビーコン番号は、階層を示す桁を含んでいても良い。一例として、ビーコン番号は、1桁目が階層、2桁目が行、3桁目が列を示す。この場合、例えば、ビーコン番号が367であれば、当該ビーコン番号は、3層目、6行目、7列目を示す。階層を示す桁を含むビーコン番号を用いることで、複数の階層を有する店舗においてもビーコン300を適切に配置することが可能となる。なお、ビーコン300が設置されている階と、当該ビーコン300のビーコン番号が示す階層とが一致している必要はない。例えば、4階に設置されているビーコン300のビーコン番号が示す階層は、4以外であっても良い。
【0039】
また、各ビーコン300は、例えば、商品棚401、カート置き場402、会計エリア403又は出入口404などに設置される。各ビーコン300がどのエリアに設置されているかは、前述したようにエリアIDが示す。したがって、商品棚401に設置のビーコン300が発信するエリアIDは、例えば、売り場を示す「A04」である。また、カート置き場402に設置のビーコン300が発信するエリアIDは、例えば、カート置き場を示す「A02」である。
【0040】
以下、実施形態に係るショッピングシステム1の動作を
図7~
図9などに基づいて説明する。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
図7~
図9は、端末装置130のプロセッサー131による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー131は、例えば、ROM132又は補助記憶装置134などに記憶されたプログラムに基づいてこの処理を実行する。なお、以下の動作説明においては、1台のショッピングカート100に着目して処理の説明を行う。実際には各ショッピングカート100が同様の処理を行う。
【0041】
端末装置130のプロセッサー131は、例えば、ショッピングカート100用のソフトウェアの起動にともなって、
図7のフローチャートに示す処理を開始する。
図7のACT11において端末装置130のプロセッサー131は、ログイン画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー131は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル135に対して指示する。表示の指示を受けてタッチパネル135は、ログイン画面を表示する。
ログイン画面は、ログインを行うように指示する画像、及びログインの仕方を示す画像などを含む。買い物客は、例えば、ショッピングカート100(端末装置130)の使用開始時に、当該ログイン画面の指示に従ってログインのための操作などを行う。なお、買い物客は、例えば、ショッピングカート100の使用前に会員登録を行っておく。
【0042】
ACT12においてプロセッサー131は、ログインに係る操作が行われるのを待ち受ける。プロセッサー131は、ログインに係る操作が行われたならば、ACT12においてYesと判定してACT13へと進む。
【0043】
ACT13においてプロセッサー131は、ログインに係る操作に基づき、ログイン処理を行う。なお、ログイン処理については会員カード等をカードリーダー138により読み取る等といった周知の方法を用いることができるので説明を省略する。この処理により、対象の会員は、ログイン状態となる。
【0044】
ACT14においてプロセッサー131は、入力画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー131は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル135に対して指示する。表示の指示を受けてタッチパネル135は、入力画面を表示する。
【0045】
図11は、タッチパネル135が表示する入力画面SC1の一例を示す図である。入力画面SC1は、一例として、領域AR11、媒体無しボタンB11及び会計ボタンB12を含む。
【0046】
領域AR11は、商品リストに登録済みの商品について、各商品の商品名、点数及び金額、並びに合計金額などを表示する領域である。
媒体無しボタンB11は、媒体無し商品を商品リストに登録する場合に、端末装置130の操作者が操作するためのボタンである。
会計ボタンB12は、商品の登録を完了して決済を行う場合に、端末装置130の操作者が操作するためのボタンである。
【0047】
ACT15においてプロセッサー131は、商品コードが入力されたか否かを判定する。例えば、端末装置130の操作者は、商品に付されたコード記憶媒体をスキャナー120に読み込ませる。これにより、当該コード記憶媒体に記録された商品コードが端末装置130に入力される。プロセッサー131は、商品コードが入力されないならば、ACT15においてNoと判定してACT16へと進む。
【0048】
ACT16においてプロセッサー131は、媒体無し商品を商品リストに登録するための操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー131は、媒体無しボタンB11を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー131は、媒体無し商品を商品リストに登録するための操作が行われないならば、ACT16においてNoと判定してACT17へと進む。
【0049】
ACT17においてプロセッサー131は、商品の登録を完了する完了操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー131は、会計ボタンB12を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。なお、商品が商品リストに登録されていない状態での完了操作がなされた場合のプロセッサー131の動作は、プロセッサー131のプログラムの設計者により定められて良い。例えば、プロセッサー131は、完了操作を無視する。あるいは、プロセッサー131は、商品が登録されていない状態では、完了操作自体ができないようにしても良い。プロセッサー131は、完了操作が行われないならば、ACT17においてNoと判定してACT15へと戻る。かくして、プロセッサー131は、商品コードが入力されるか、媒体無し商品を商品リストに登録するための操作が行われるか、完了操作が行われるまでACT15~ACT17を繰り返す待受状態となる。
【0050】
プロセッサー131は、ACT15~ACT17の待受状態にあるときに商品コードが入力されたならば、ACT15においてYesと判定してACT18へと進む。
ACT18においてプロセッサー131は、ACT15で入力された商品コードを、RAM133又は補助記憶装置134などに記憶された商品リストに追加登録する。
【0051】
ACT19においてプロセッサー131は、リスト情報を生成する。そして、プロセッサー131は、リスト情報をサーバー装置200に送信するように第1の通信I/F136に対して指示する。リスト情報は、RAM133又は補助記憶装置134などに記憶された商品リスト及び、端末装置130に付与されているカートIDを含む。この送信の指示を受けて第1の通信I/F136は、リスト情報をサーバー装置200に送信する。送信されたリスト情報は、サーバー装置200の通信インターフェース205によって受信される。プロセッサー131は、ACT19の処理の後、ACT14へと戻る。
以上より、プロセッサー131は、第1の通信I/F136と協働して、ACT19の処理を行うことで商品リストを送信する送信部として機能する。
【0052】
一方、
図10のACT51においてサーバー装置200のプロセッサー201は、通信インターフェース205によってリスト情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー201は、リスト情報が受信されたならば、ACT51においてYesと判定してACT52へと進む。
以上より、プロセッサー201は、通信インターフェース205と協働して、商品リストを受信するリスト受信部として機能する。
【0053】
ACT52においてプロセッサー201は、ACT51で受信されたリスト情報中の商品リストをRAM203又は補助記憶装置204などに記憶する。このとき、プロセッサー201は、当該リスト情報中のカートIDと関連付けて商品リストを記憶する。なお、プロセッサー201は、既にカートIDと関連付けて記憶した商品リストがRAM203又は補助記憶装置204などにある場合には、例えば上書きして記憶する。プロセッサー201は、ACT52の処理の後、ACT51へと戻る。
【0054】
プロセッサー131は、ACT15~ACT17の待受状態にあるときに媒体無し商品を商品リストに登録するための操作が行われたならば、ACT16においてYesと判定してACT19へと進む。
ACT20においてプロセッサー131は、
図8及び
図9に示す選択登録処理を実行する。
【0055】
端末装置130のプロセッサー131は、
図8の選択登録処理の開始にともない、ACT31へと進む。
ACT31においてプロセッサー131は、ショッピングカート100(端末装置130)の位置を推定する。すなわち、プロセッサー131は、第2の通信I/F137を用いてビーコン300が発信する電波の受信を試みる。そして、プロセッサー131は、当該電波の受信に成功したならば、当該電波に含まれるビーコン番号及びエリアIDを取得する。なお、プロセッサー131は、複数のビーコン300から電波を受信できた場合、各電波の受信強度を計測する。そして、プロセッサー131は、例えば、最も受信強度が強い電波からビーコン番号及びエリアIDを取得する。また、ここで取得されるビーコン番号を、以下「取得番号」という。
【0056】
プロセッサー131は、取得番号を取得することにより、ショッピングカート100(端末装置130)が、当該取得番号の示す位置の近くにあることが分かる。なお、ここで、取得番号の示す位置の近くとは、例えば、当該取得番号の示す位置に設置のビーコン300が発信する電波を受信し、当該電波を復調してビーコン番号を取得することができる範囲を示す。また、プロセッサー131は、いずれのビーコン300からもビーコン番号を取得することができなかった場合、ショッピングカート100の位置が、全てのビーコン300の設置位置のいずれの近くにも無いことを推定することができる。
【0057】
プロセッサー131は、エリアIDを取得することにより、ショッピングカート100(端末装置130)が、当該エリアIDの示すエリア内又は当該エリアの近くにあることが分かる。なお、ここで、エリア内又は当該エリアの近くとは、例えば、当該エリア内に設置のビーコン300が発信する電波を受信し、当該電波を復調してエリアIDを取得することができる範囲を示す。また、プロセッサー131は、いずれのビーコン300からもエリアIDを取得することができなかった場合、ショッピングカート100の位置が、いずれのエリア内にもなく、且ついずれのエリアの近くにも無いことを推定することができる。
【0058】
以上より、プロセッサー131又はプロセッサー131を中枢とするコンピューターは、第2の通信I/F137と協働してACT31の処理を行うことで、端末装置130の位置を特定する位置特定部として機能する。
【0059】
ACT32においてプロセッサー131は、ショッピングカート100(端末装置130)の位置が商品を陳列しているエリア内又は商品を陳列しているエリアの近くであるか否かを判定する。すなわち、プロセッサー131は、
図5のエリアテーブルT3を参照して、
図8のACT31で取得したエリアIDに関連付けられている売り場フラグの値がtrueであることを判定する。そして、プロセッサー131は、当該値がtrueであるならば、ショッピングカート100の位置が商品を陳列しているエリア内又は商品を陳列しているエリアの近くであると判定する。プロセッサー131は、ショッピングカート100の位置が商品を陳列しているエリア内又は商品を陳列しているエリアの近くであると判定するならば、ACT32においてYesと判定してACT33へと進む。
【0060】
ACT33においてプロセッサー131は、取得番号で特定されるビーコン300の近くのビーコン300を特定する。このために、プロセッサー131は、近接番号を求める。近接番号は、例えば、取得番号が示す行及び列のうちのいずれかのみが1違うビーコン番号である。プロセッサー131は、近接番号で特定されるビーコン300を、取得番号で特定されるビーコン300の近くのビーコン300であるとみなす。例えば、取得番号が36であるならば、26、35、37及び46が近接番号である。なお、近接番号は、ビーコン300が設置されていない番号であっても良い。例えば、取得番号が41である場合、51は近接番号である。しかしながら、
図6に示すようにビーコン番号51の位置には、ビーコン300は設置されていない。また、ビーコン番号が10進数2桁である場合、列及び行は、それぞれ最小値0、最大値9である。したがって、プロセッサー131は、取得番号が03又は29のように0又は9を含む場合に近接番号を求める際、0から1を引いたり9に1を足したりしない。例えば、取得番号が03であるならば、近接番号は、02、04及び13である。
【0061】
近接番号は、取得番号が示す位置からの距離dの値が距離D以内である位置を示すビーコン番号と定義することもできる。ここで、n1行目m1列目に設置のビーコン300と、n2行目m2列目設置のビーコン300との距離dは、例えば、以下の(1)式~(3)式のいずれかによって定義できる。ただし、n1、n2、m1及びm2はいずれも0以上の整数である。
d=√((n1-n2)2+(m1-m2)2) (1)
d=|n1-n2|+|m1-m2| (2)
d=max(|n1-n2|,|m1-m2|) (3)
すなわち、(1)式はユークリッド距離を示し、(2)式はマンハッタン距離を示し、(3)式はチェビシェフ距離を示す。あるいは、距離dは、その他のミンコフスキー距離又はマハラノビス距離などであっても良い。なお、距離Dの値は、例えば1である。また、距離Dの値は、例えば、ショッピングシステム1の管理者、設計者又は販売者などが設定する。なお、距離Dの値は、固定であっても良い。
プロセッサー131は、上述のように定義された近接番号を求める。
【0062】
ACT34においてプロセッサー131は、第2の通信I/F137を用いて、ビーコン番号として近接番号を含む電波の受信を試みる。そして、プロセッサー131は、近接番号のうち、電波を受信できなかったものについては、近接番号から除外する。また、プロセッサー131は、近接番号を含む電波の受信強度を、当該近接番号と関連付けて、近接番号ごとにRAM133などに記憶する。
【0063】
ACT35においてプロセッサー131は、ショッピングカート100(端末装置130)の近くにある陳列範囲を特定する。すなわち、プロセッサー131は、
図4の棚テーブルT2を参照して、取得番号に関連付けられている棚番号及び近接番号に関連付けられている棚番号を取得する。これらの棚番号に対応する陳列範囲が、ショッピングカート100の近くにある陳列範囲である。
また、プロセッサー131は、近接番号に関連付けられている棚番号を取得する際、当該棚番号に、当該近接番号に関連付けて記憶されている受信強度を関連付ける。
【0064】
図8のACT36においてプロセッサー131は、ショッピングカート100(端末装置130)の近くにある媒体無し商品を特定する。すなわち、プロセッサー131は、
図3の商品テーブルT1を参照して、
図8のACT35で取得した棚番号が関連付けられている商品コードを取得する。また、プロセッサー131は、商品テーブルT1において当該商品コードに関連付いている商品情報を取得する。ここで取得された商品コードに対応する商品は、端末装置130から所定の範囲内にある商品であるといえる。
また、プロセッサー131は、棚番号が関連付けられている商品コードを取得する際、当該商品コードに、当該棚番号に関連付けて記憶されている受信強度を関連付ける。
【0065】
ACT37においてプロセッサー131は、ショッピングカート100の近くにある媒体無し商品を1つ以上特定したか否かを判定する。すなわち、ACT37においてプロセッサー131は、ACT36で商品コードを1つ以上取得したか否かを判定する。プロセッサー131は、商品コードを1つ以上取得したならば、ACT37においてYesと判定してACT38へと進む。
【0066】
ACT38においてプロセッサー131は、第1の一覧画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー131は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル135に対して指示する。表示の指示を受けてタッチパネル135は、第1の一覧画面を表示する。
【0067】
図12は、タッチパネル135が表示する第1の一覧画面SC2の一例を示す図である。
第1の一覧画面SC2は、一例として、文字列ST21、領域AR21、全表示ボタンB21、更新ボタンB22及び戻るボタンB23を含む。
【0068】
文字列ST21は、領域AR21に表示されている商品の一覧の中から商品を選択するように、端末装置130の操作者に指示するための文字列である。
【0069】
領域AR21は、ACT36で取得された媒体無し商品の一覧を表示する領域である。領域AR21は、1又は複数の領域AR22を含む。領域AR21は、例えば、ACT36で取得された商品コードの数だけ領域AR22を含む。
【0070】
領域AR22のそれぞれは、ACT36で取得された商品コードのうちのいずれか1つに対応するボタンである。ただし、異なる領域AR22は、異なる商品コードに対応する。領域AR22は、対応する商品コードの商品情報などを表示する。領域AR22は、一例として、文字列ST22及び画像IM21を含む。また、領域AR22は、対応する商品コードに関連付けられている受信強度の強さが強い順に表示される。例えば、領域AR22は、対応する商品コードに関連付けられている受信強度が強いほど、上の列に表示される。そして、領域AR22は、同じ列内では、対応する商品コードに関連付けられている受信強度が強いほど、左に表示される。なお、対応する商品コードに関連付けられている受信強度が同じ領域AR22についての順番の決め方は限定しない。
【0071】
文字列ST22は、当該文字列ST22を含む領域AR22に対応する商品コードの商品名である。
画像IM21は、当該画像IM21を含む領域AR22に対応する商品の商品画像である。
【0072】
全表示ボタンB21は、商品テーブルT1に含まれる商品全てを表示させたい場合に、端末装置130の操作者が操作するためのボタンである。また、全表示ボタンB21は、領域AR21に表示されている商品以外の商品を選択したい場合に、端末装置130の操作者が操作するためのボタンである。
【0073】
更新ボタンB22は、ショッピングカート100の近くにある媒体無し商品の特定をやり直して、領域AR21に表示されている商品の一覧を更新させたい場合に、端末装置130の操作者が操作するためのボタンである。
【0074】
戻るボタンB23は、第1の一覧画面SC2の表示を終了して入力画面SC1に戻りたい場合に、端末装置130の操作者が操作するためのボタンである。
【0075】
一方、プロセッサー131は、商品コードを1つも取得していないならば、ACT37においてNoと判定してACT39へと進む。例えば、プロセッサー131は、
図3の商品テーブルT1内に、ACT35で取得した棚番号が関連付けられている商品が1つも無い場合、商品コードを取得できない。また、プロセッサー131は、ショッピングカート100の位置が商品を陳列しているエリア内又は商品を陳列しているエリアの近くであると判定しないならば、ACT32においてNoと判定してACT39へと進む。
【0076】
以上より、プロセッサー131又はプロセッサー131を中枢とするコンピューターは、タッチパネル135と協働してACT38の処理を行うことで、端末装置130から所定の範囲内である商品を報知する報知部として機能する。また、タッチパネル135は、報知装置の一例である。したがって、プロセッサー131又はプロセッサー131を中枢とするコンピューターは、ACT38の処理を行うことで、タッチパネル135を制御する報知制御部として機能する。
【0077】
ACT39においてプロセッサー131は、第2の一覧画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー131は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル135に対して指示する。表示の指示を受けてタッチパネル135は、第2の一覧画面を表示する。
【0078】
図13は、タッチパネル135が表示する第2の一覧画面SC3の一例を示す図である。
第2の一覧画面SC3は、一例として、文字列ST31、領域AR21、全表示ボタンB21、更新ボタンB22及び戻るボタンB23を含む。
【0079】
文字列ST31は、例えば、商品コードを取得できなかったこと、近くにある媒体無し商品を特定できなかったこと、又は近くに商品がないことなどを示す文字列である。
【0080】
第2の一覧画面SC3の領域AR21は、商品コードが1つも取得されていないので、領域AR22を1つも含まない。
【0081】
プロセッサー131は、ACT38又はACT39の処理の後、
図9のACT40へと進む。
ACT40においてプロセッサー131は、領域AR21に表示されている商品の一覧を更新させるための操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー131は、更新ボタンB22を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー131は、領域AR21に表示されている商品の一覧を更新させるための操作が行われないならば、ACT40においてNoと判定してACT41へと進む。
【0082】
ACT41においてプロセッサー131は、商品リストに登録する商品を選択するための操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー131は、領域AR22のいずれかを操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー131は、商品リストに登録する商品を選択するための操作が行われないならば、ACT41においてNoと判定してACT42へと進む。
【0083】
ACT42においてプロセッサー131は、領域AR21に表示されていない商品をタッチパネル135に表示させるための操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー131は、全表示ボタンB21を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー131は、領域AR21に表示されていない商品をタッチパネル135に表示させるための操作が行われないならば、ACT42においてNoと判定してACT43へと進む。
【0084】
ACT43においてプロセッサー131は、入力画面SC1に戻るための操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー131は、戻るボタンB23を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー131は、入力画面SC1に戻るための操作が行われないならば、ACT43においてNoと判定してACT40へと戻る。かくして、プロセッサー131は、領域AR21に表示されている商品の一覧を更新させるための操作、商品リストに登録する商品を選択するための操作、領域AR21に表示されていない商品をタッチパネル135に表示させるための操作、又は入力画面SC1に戻るための操作が行われるまでACT40~ACT43を繰り返す待受状態となる。
【0085】
プロセッサー131は、ACT40~ACT43の待受状態にあるときに、領域AR21に表示されている商品の一覧を更新させるための操作が行われたならば、ACT40においてYesと判定して
図8のACT31へと戻る。
【0086】
端末装置130の操作者は、商品リストに登録したい商品に対応する領域AR22を操作する。
プロセッサー131は、ACT40~ACT43の待受状態にあるときに、商品リストに登録する商品を選択するための操作が行われたならば、ACT41においてYesと判定してACT44へと進む。
ACT44においてプロセッサー131は、ACT41で操作された領域AR22に対応する商品コードを、RAM133又は補助記憶装置134などに記憶された商品リストに追加する。
以上より、プロセッサー131又はプロセッサー131を中枢とするコンピューターは、ACT44の処理を行うことで商品を商品リストに登録する登録部として機能する。
【0087】
プロセッサー131は、ACT40~ACT43の待受状態にあるときに、領域AR21に表示されていない商品をタッチパネル135に表示させるための操作が行われたならば、ACT42においてYesと判定してACT45へと進む。
ACT45においてプロセッサー131は、全表示画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー131は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル135に対して指示する。表示の指示を受けてタッチパネル135は、全表示画面を表示する。
【0088】
全表示画面は、商品テーブルT1に含まれる商品全てをタッチパネル135に表示させるための画面である。ただし、全表示画面は、商品テーブルT1に含まれる商品全てを一度に表示している必要はない。例えば、全表示画面は、端末装置130の操作者による操作に基づく特定の条件を満たす商品のみを表示する。全表示画面は、例えば、商品を選択するためのボタン及び戻るボタンB23を含む。
【0089】
ACT46においてプロセッサー131は、商品を選択するための操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー131は、商品を選択するためのボタンを操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー131は、商品を選択するための操作が行われないならば、ACT46においてNoと判定してACT47へと進む。
【0090】
ACT47においてプロセッサー131は、入力画面SC1に戻るための操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー131は、戻るボタンB23を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー131は、入力画面SC1に戻るための操作が行われないならば、ACT47においてNoと判定してACT46へと戻る。かくして、プロセッサー131は、商品を選択するための操作、又は入力画面SC1に戻るための操作が行われるまでACT46及びACT47を繰り返す待受状態となる。
【0091】
プロセッサー131は、ACT46及びACT47の待受状態にあるときに商品を選択するための操作が行われたならば、ACT46においてYesと判定してACT48へと進む。
ACT48においてプロセッサー131は、ACT46で選択された商品に対応する商品コードを、RAM133又は補助記憶装置134などに記憶された商品リストに追加する。
【0092】
プロセッサー131は、ACT46及びACT47の待受状態にあるときに入力画面SC1に戻るための操作が行われたならば、ACT47においてYesと判定して選択登録処理を終了する。また、プロセッサー131は、ACT40~ACT43の待受状態にあるときに、入力画面SC1に戻るための操作が行われたならば、ACT43においてYesと判定して選択登録処理を終了する。また、プロセッサー131は、ACT44又はACT48の処理の後、選択登録処理を終了する。
プロセッサー131は、選択登録処理を終了するとともに
図7のACT20の処理を終了してACT14へと戻る。
【0093】
プロセッサー131は、ACT15~ACT17の待受状態にあるときに完了操作が行われたならば、ACT17においてYesと判定してACT21へと進む。
【0094】
ACT21においてプロセッサー131は、商品リストに登録されている商品の決済のための処理を行う。例えば、プロセッサー131は、決済装置に商品リストなどを送信する。決済装置への商品リストなどの転送の方法は、周知の方法を用いることができるので説明を省略する。当該決済装置は、例えば、商品リストに登録された商品についての決済行うための装置である。なお、当該決済装置は、店舗の店員が操作するものの他、買い物客自身が操作するセルフタイプのものであっても良い。買い物客は、当該決済装置の動作に基づき、商品リストに登録されている商品の代金の支払いなどを行う。あるいは、決済装置を用いず、端末装置130を用いて決済を行うことができても良い。
【0095】
ACT22においてプロセッサー131は、RAM133又は補助記憶装置134などに記憶された商品リストをリセットする。すなわち、プロセッサー131は、当該商品リストに商品コードが登録されていない状態にする。
【0096】
ACT23においてプロセッサー131は、ログイン状態の会員について、ログアウト処理を行う。これにより、ACT13でログイン状態となった会員は、ログイン状態でなくなる。プロセッサー131は、ACT23の処理の後、ACT11へと戻る。
【0097】
実施形態のショッピングシステム1によれば、端末装置130は、ショッピングカート100(端末装置130)の位置を推定する。そして、端末装置130は、ショッピングカート100の位置の近くにある陳列範囲に陳列されている商品をタッチパネル135に表示する。そして、端末装置130は、タッチパネル135に表示された商品が選択されたならば、選択された商品を商品リストに登録する。したがって、タッチパネル135には、ショッピングカート100の近くに陳列されている商品のみが表示されるので、端末装置130の操作者は、登録したい商品を探しやすい。すなわち、実施形態の端末装置130は、商品の登録にかかる端末装置130の操作者の手間を軽減することができる。
【0098】
また、実施形態のショッピングシステム1によれば、端末装置130は、ビーコン300が発信する電波を受信する。そして、端末装置130は、複数のビーコン300が発信する電波を受信した場合、最も受信強度の強い電波を発信したビーコン300の近くにショッピングカート100があると推定する。したがって、店舗にビーコン300を設置しておけば端末装置130は、ショッピングカート100の位置を推定することができる。
【0099】
また、実施形態のショッピングシステム1によれば、端末装置130は、ビーコン300が発信する電波の受信強度の強さに応じてタッチパネル135に表示する商品の順序を決定する。これにより、端末装置130は、端末装置130の近くにある順に商品を表示することができる。したがって、端末装置130の操作者は、登録したい商品を探しやすい。
【0100】
また、実施形態のショッピングシステム1によれば、商品テーブルT1は、媒体無し商品のみを含む場合がある。この場合、端末装置130は、ショッピングカート100の近くにある媒体無し商品のみを表示する。媒体無し商品だけが表示されていることで、表示されている商品数が減り、端末装置130の操作者は、商品を探しやすくなる。
【0101】
上記の実施形態は以下のような変形も可能である。
端末装置130は、ビーコン300を用いる以外の方法でショッピングカート100の位置を推定しても良い。例えば、端末装置130は、GPS(Global Positioning System)などのGNSS(global navigation satellite system)、IMES(Indoor MEssaging System)などのIPS(indoor positioning system)、AR(augmented reality)マーカー若しくは自然特徴点などを用いた測位、地磁気を用いた測位、慣性航法、又はDR(dead reckoning)などを用いてショッピングカート100の位置を推定する。あるいは、端末装置130は、複数の方法を用いてショッピングカート100の位置を推定しても良い。また、ショッピングシステム1は、店舗に設置のカメラなどのセンサーを用いてショッピングカート100を追跡することで、ショッピングカート100の位置を推定しても良い。
【0102】
端末装置130は、ビーコン300を用いずに位置を推定する場合、例えば、
図8に示す処理に代えて、
図14に示す処理を実行する。
図14は、端末装置130のプロセッサー131による処理の一例を示すフローチャートである。また、端末装置130の補助記憶装置134は、ビーコン300を用いずに位置を推定する場合、
図15に示す位置テーブルT4を記憶する。
【0103】
図15は、補助記憶装置134が記憶する位置テーブルT4の一例を示す図である。
位置テーブルT4は、棚番号にその位置を関連付ける。当該位置は、例えば、店舗内における座標である。あるいは、当該位置は、緯度及び経度によって表される座標などであっても良い。
【0104】
端末装置130のプロセッサー131は、
図14に示す選択登録処理の開始にともない、ACT51へと進む。
ACT51においてプロセッサー131は、ビーコン300を用いる以外の方法でショッピングカート100の位置を推定する。これにより、プロセッサー131は、例えば、ショッピングカート100の位置を示す座標を取得する。ここで取得される座標を、以下「現在座標」という。
【0105】
ACT52においてプロセッサー131は、ショッピングカート100の近くにある陳列範囲を特定する。すなわち、プロセッサー131は、
図15の位置テーブルT4を参照して、現在座標から各棚番号が示す陳列位置までの距離dpを求める。そして、プロセッサー131は、距離dpが所定の値以下である棚番号が示す陳列位置を、ショッピングカート100の近くにある陳列範囲であると決定する。なお、距離dpは、カートの位置を(xc,yc)、各陳列位置の座標を(xp,yp)とすると、例えば、
dp=√((xc-xp)
2+(yc-yp)
2) (4)
によって求めることができる。
【0106】
ACT53においてプロセッサー131は、
図3の商品テーブルT1を参照して、
図14のACT52で、ショッピングカート100の近くにあると決定した棚番号が関連付けられている商品コードを取得する。また、プロセッサー131は、商品テーブルT1において当該商品コードに関連付いている商品情報を取得する。ここで取得された商品コードに対応する商品は、端末装置130から所定の範囲内にある商品であるといえる。プロセッサー131は、ACT53の処理の後、ACT37へと進む。
【0107】
上記の実施形態では、ビーコン300の配置を示す列と行とは直交している。すなわち、上記の実施形態では、ビーコン300の配置を示す列及び行は、直交座標系を構成している。しかしながら、ビーコン300の配置を示す列及び行は、直交座標系以外の座標系を構成していても良い。例えば、ビーコン300の配置を示す列及び行は、当該列と当該行とが斜交している斜交座標系を構成していても良い。また、ビーコン300の配置を示す列及び行は、当該行及び当該列の少なくともいずれかが曲線である曲線座標系を構成していても良い。
【0108】
プロセッサー131は、
図8のACT34の処理を行わなくても良い。この場合、プロセッサー131は、領域AR22の表示順を、受信強度と関係無い順序にする。
【0109】
プロセッサー131は、
図8のACT34において電波を受信できなかった近接番号を除外してなくても良い。この場合、プロセッサー131は、受信強度をゼロとして記憶する。
【0110】
端末装置130は、各ビーコン番号の近接番号を記憶していても良い。例えば、補助記憶装置134が、各ビーコン番号に、近接番号を関連付けた近接テーブルを記憶する。この場合、ビーコン300は、行及び列と無関係に配置可能である。またこの場合、端末装置130は、ACT33において、近接テーブルを参照して近接番号を取得する。
また、端末装置130は、各ビーコンの配置を示す地図データを記憶していても良い。この場合、端末装置130は、
図8のACT33において、当該地図を用いて近接番号を求める。
【0111】
各ビーコン300は、自身の近接番号を記憶していても良い。この場合、各ビーコンは、店舗ID、エリアID及びビーコン番号に加えて、近接番号を含む電波を発信する。そして、端末装置130は、近接番号を当該電波から取得する。
【0112】
端末装置130は、位置推定を、
図7~
図9に示す処理とは別に、並列で実行していても良い。これにより、端末装置130は、自身の位置を常に推定可能となる。
【0113】
端末装置130は、商品の一覧の更新を自動的に行っても良い。例えば、端末装置130は、一定時間ごとに更新を行う。あるいは、端末装置130は、無操作時間が一定時間たつごとに更新を行う。あるいは、端末装置130は、一定距離移動するごとに更新を行う。なお、端末装置130は、自動更新を行う際に、更新を行うことを示す確認のメッセージをタッチパネル135に表示させても良い。また、端末装置130は、自動更新を行う際に、更新を行って良いか確認するメッセージ及び確認ボタンをタッチパネル135に表示させても良い。そして、端末装置130は、確認ボタンが操作されたことに応じて更新を行う。
【0114】
プロセッサー131は、
図9のACT44の後、ACT40へと戻っても良い。プロセッサー131は、ACT44の後、
図8のACT31へと戻っても良い。
プロセッサー131は、
図9のACT48の後、ACT46へと戻っても良い。プロセッサー131は、ACT48の後、
図8のACT31へと戻っても良い。
【0115】
上記の実施形態では、端末装置130は、ショッピングカート100に取り付けられている。しかしながら、端末装置130は、ショッピングカート以外のもの、例えば買い物かごなどに取り付けられたものであっても良い。あるいは、端末装置130は、買い物客が手に持って使用するものであっても良い。
【0116】
端末装置130は、上記の実施形態においてタッチパネル135に表示した内容をタッチパネル135に表示する以外の方法でも端末装置130の操作者に報知しても良い。例えば、端末装置130は、スピーカー139などを用いて音声によって報知する。
【0117】
上記の実施形態では、端末装置130は、ACT19において商品リストを送信した。このとき、端末装置130は、商品リストに代えてACT15で入力された商品コードを送信しても良い。この場合、サーバー装置200は、当該商品コードを、RAM203又は補助記憶装置204などに、カートIDと関連付けて記憶された商品リストに追加登録する。
【0118】
サーバー装置200が、上記の実施形態において端末装置130が行う処理の一部を行っても良い。
また、サーバー装置200は、商品テーブルT1、棚テーブルT2及びエリアテーブルT3などの各テーブルを記憶していても良い。端末装置130は、サーバー装置200と協働することで各テーブルを参照する。
【0119】
プロセッサー131又はプロセッサー201は、上記実施形態においてプログラムによって実現する処理の一部又は全部を、回路のハードウェア構成によって実現するものであっても良い。
【0120】
上記実施形態における各装置は、例えば、上記の各処理を実行するためのプログラムが記憶された状態で各装置の管理者などへと譲渡される。あるいは、当該各装置は、当該プログラムが記憶されない状態で当該管理者などに譲渡される。そして、当該プログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作に基づいて当該各装置に記憶される。このときのプログラムの譲渡は、例えば、ディスクメディア又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体を用いて、あるいはインターネット又はLANなどを介したダウンロードにより実現できる。
【0121】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、以下に本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
[C1]
商品登録装置の位置を特定する位置特定部と、
陳列位置が、前記商品登録装置の位置から所定の範囲内である商品を報知する報知部と、
前記報知部によって報知された商品を選択する操作がされた場合、選択された前記商品をリストに登録する登録部と、を備える商品登録装置。
[C2]
ビーコンが発信する電波を受信する受信部をさらに備え、
前記位置特定部は、前記商品登録装置の位置が、前記受信部によって受信された中で最も受信強度の強い電波を発信した前記ビーコンの近くであると特定する、請求項1に記載の商品登録装置。
[C3]
商品の陳列位置に設置されているビーコンが発信する電波を受信する受信部をさらに備え、
前記報知部は、商品を、前記商品の陳列位置に設置されているビーコンが発信して前記受信部によって受信された電波の受信強度が強い順に報知する、
請求項1に記載の商品登録装置。
[C4]
前記商品は、商品コードを記録した媒体が付されていない、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の商品登録装置。
[C5]
商品登録装置及びサーバー装置を含み、
前記商品登録装置の位置を特定する位置特定部と、
陳列位置が、前記商品登録装置の位置から所定の範囲内である商品を前記商品登録装置に報知させる報知部と、
前記商品登録装置によって報知された商品を選択する操作がされた場合、選択された前記商品をリストに登録する登録部と、を備え、
前記商品登録装置は、前記リスト又は前記リストに登録する商品の情報を送信する送信部を備え、
前記サーバー装置は、
前記リスト又は前記リストに登録する商品の情報を受信するリスト受信部と、
前記リストを記憶する記憶部と、を備える商品登録システム。
[C6]
報知装置を備えた商品登録装置が備えるプロセッサーを、
商品登録装置の位置を特定する位置特定部と、
陳列位置が、前記商品登録装置の位置から所定の範囲内である商品を報知するように報知装置を制御する報知制御部と、
前記報知装置によって報知された商品を選択する操作がされた場合、選択された前記商品をリストに登録する登録部と、して機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0122】
1……ショッピングシステム、100……ショッピングカート、110……カート部、120……スキャナー、130……端末装置、131,201……プロセッサー、132,202……ROM、133,203……RAM、134,204……補助記憶装置、135……タッチパネル、136……第1の通信I/F、137……第2の通信I/F、138……カードリーダー、139……スピーカー、140,206……バス、200……サーバー装置、205……通信インターフェース、300……ビーコン