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特許7379204電動パワーステアリング装置用のハウジング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】電動パワーステアリング装置用のハウジング
(51)【国際特許分類】
   B62D 5/04 20060101AFI20231107BHJP
   F16H 19/04 20060101ALI20231107BHJP
   F16H 25/22 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
B62D5/04
F16H19/04 Z
F16H25/22 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020024500
(22)【出願日】2020-02-17
(65)【公開番号】P2021127084
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】509186579
【氏名又は名称】日立Astemo株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002549
【氏名又は名称】弁理士法人綾田事務所
(72)【発明者】
【氏名】榎本 将俊
【審査官】久保田 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-055735(JP,A)
【文献】特開2020-011590(JP,A)
【文献】特開2018-039391(JP,A)
【文献】国際公開第2018/135107(WO,A1)
【文献】特開2020-003034(JP,A)
【文献】特開2018-017368(JP,A)
【文献】特開2016-156383(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0334135(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102005040154(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 5/04
F16H 19/04
F16H 25/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動パワーステアリング装置用のハウジングであって
前記電動パワーステアリング装置は、電動モータと、前記電動モータの出力を減速する減速機構と、前記減速機構から伝達される回転運動を直線運動に変換させるボールねじ機構と、前記ボールねじ機構と接続するラックバーと、を備え、
ハウジングであって、
第1端部が前記ラックバーの一部を覆い、第2端部が前記減速機構とボールねじ機構の少なくとも一部を収容する機構収容部を有する第1ハウジングと、第1端部が前記機構収容部を閉塞する閉塞部を有し、第2端部が前記ラックバーの一部を覆う第2ハウジングと、を有するハウジングと、
前記第1ハウジングは
前記ラックバーが長手方向に挿通するラックバー挿通孔部と、
前記ラックバー挿通孔部の径方向外方に、前記電動モータから伸びる電動モータシャフトが挿通する円筒状の電動モータシャフト挿通孔部と、
前記ラックバー挿通孔部には、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面と前記ラックバーの長手方向においてオーバーラップし、前記ボールねじ機構を前記ラックバー挿通孔部に固定させる環状の締結部を有し、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングは、前記第1ハウジングの機構収容部の第2端部側と前記第2ハウジングの閉塞部の第1端部側とで接合する接合面を有し、
前記接合面は、前記締結部よりも前記第1ハウジングの第2端部側に形成される延長部を介して設けられ、
前記延長部の第1端部側には、前記締結部および前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面との間に、前記延長部と連続して形成される中間部を有し、
前記中間部には、前記第1ハウジングの第1端部側に向かって形成されている凹部を備え、
前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面は、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記締結部と対向する位置まで延び、
前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の電動モータシャフト挿通孔部であって、前記ラックバー挿通孔部と前記電動モータシャフト挿通孔部とが最も近接する第1近接部の長さは、前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の電動モータシャフト挿通孔部であって、前記第1近接部から前記ラックバーの長手方向軸線の周方向における前記凹部側に位置する前記ラックバー挿通孔部と前記電動モータシャフト挿通孔部とが近接する第3近接部の長さよりも短く形成されている、
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置用のハウジング。
【請求項2】
請求項1に記載の電動パワーステアリング装置用のハウジングであって、
前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面は、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記締結部と対向する位置まで延び、
前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の凹部であって、前記ラックバー挿通孔部と前記凹部とが最も近接する第2近接部の長さは、前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の電動モータシャフト挿通孔部であって、前記ラックバー挿通孔部と前記電動モータシャフト挿通孔部とが最も近接する第1近接部の長さより長く形成されている、
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置用のハウジング。
【請求項3】
請求項に記載の電動パワーステアリング装置用のハウジングであって、
前記凹部には、底部が形成されている、
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置用のハウジング。
【請求項4】
請求項に記載の電動パワーステアリング装置用のハウジングであって、
前記凹部は、前記電動モータシャフト挿通孔部に沿って電動モータシャフト挿通孔部の周方向に形成され、
前記凹部の電動モータシャフト挿通孔部の周方向の長さは、前記凹部の電動モータシャフト挿通孔部の径方向の長さよりも長く形成されている、
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置用のハウジング。
【請求項5】
請求項に記載の電動パワーステアリング装置用のハウジングであって、
前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面は、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記締結部と対向する位置まで延び、
前記ラックバー挿通孔部と前記電動モータシャフト挿通孔部との間の前記第1近接部または第3近接部の長さは、前記第1ハウジングの第2端部側から第1端部側に向かって徐々に長くなる、
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置用のハウジング。
【請求項6】
請求項1に記載の電動パワーステアリング装置用のハウジングであって、
前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面および凹部の内周面は、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記締結部と対向する位置まで延び、
前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の凹部であって、前記ラックバー挿通孔部と前記凹部とが最も近接する第2近接部の長さは、前記第1ハウジングの第2端部側から第1端部側に向かって徐々に長くなる、
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置用のハウジング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動パワーステアリング装置用のハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動パワーステアリング装置用のハウジングが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-055735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置用のハウジングの構造では、高荷重負荷時に、ねじ外周部肉厚不均一による変形によって、締結軸力バランスが崩れることで、ロックナットの緩みが発生するおそれがあるという課題があった。
本発明の目的の一つは、均一な締結軸力を確保可能な電動パワーステアリング装置用のハウジングを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態における電動パワーステアリング装置用のハウジングとしては、電動パワーステアリング装置は、電動モータと、電動モータの出力を減速する減速機構と、減速機構から伝達される回転運動を直線運動に変換させるボールねじ機構と、ボールねじ機構と接続するラックバーと、を備え、ハウジングであって、第1端部が前記ラックバーの一部を覆い、第2端部が前記減速機構の少なくとも一部を収容する機構収容部を有する第1ハウジングと、第1端部が機構収容部を閉塞する閉塞部を有し、第2端部がラックバーの一部を覆う第2ハウジングと、を有するハウジングと、第1ハウジングには、ラックバーが長手方向に挿通するラックバー挿通孔部と、ラックバー挿通孔部の径方向外方に、電動モータから伸びる電動モータシャフトが挿通する円筒状の電動モータシャフト挿通孔部と、ラックバー挿通孔部には、ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、電動モータシャフト挿通孔部の内周面とラックバーの長手方向においてオーバーラップし、ボールねじ機構をラックバー挿通孔部に固定させる環状の締結部とを有し、第1ハウジングと第2ハウジングには、第1ハウジングの機構収容部の第2端部側と第2ハウジングの閉塞部の第1端部側とで接合する接合面を有し、接合面は、締結部よりも第1ハウジングの第2端部側に形成される延長部を介して設けられ、延長部の第1端部側には、締結部および電動モータシャフト挿通孔部の内周面との間に、延長部と連続して形成される中間部を有し、中間部には、第1ハウジングの第1端部側に向かって形成される凹部を備え、電動モータシャフト挿通孔部の内周面は、ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、締結部と対向する位置まで延び、第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と第1ハウジングの第2端部側の電動モータシャフト挿通孔部であって、ラックバー挿通孔部と電動モータシャフト挿通孔部とが最も近接する第1近接部の長さは、第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と第1ハウジングの第2端部側の電動モータシャフト挿通孔部であって、第1近接部からラックバーの長手方向軸線の周方向における凹部側に位置するラックバー挿通孔部と電動モータシャフト挿通孔部とが近接する第3近接部の長さよりも短く形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明の電動パワーステアリング装置用のハウジングにあっては、均一な締結軸力を確保することができるとともに、第1近接部から第3近接部に向かって、徐々に肉厚になるように形成することで、第1近接部への応力集中を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1の電動パワーステアリング装置の全体構成図である。
図2】実施形態1のラックバーの長手方向軸線を通るボールねじ機構と減速機構の軸方向断面図である。
図3】実施形態1の第1ハウジングを第2端部側から見た平面図である。
図4図3のD-D矢視断面図である。
図5図3のE-E矢視断面図である。
図6図3のF-F矢視断面図である。
図7図3の矢視C部拡大図である。
図8図4の矢視G部拡大断面図である。
図9図5の矢視H部拡大断面図である。
図10図6の矢視I部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
〔実施形態1〕
図1は、実施形態1の電動パワーステアリング装置の全体構成図であり、図2は、実施形態1のラックバーの長手方向軸線を通るボールねじ機構と減速機構の軸方向断面図である。
【0009】
(電動パワーステアリング装置の全体構成)
実施形態1の電動パワーステアリング装置1は、エンジンを動力源とする車両に搭載されている。
電動パワーステアリング装置1は、操舵機構2、電動モータ3、ボールねじ機構4、減速機構7およびハウジング5を有する。
操舵機構2は、操舵輪である前輪を転舵させる。操舵機構2は、ラックバー6を有する。
ラックバー6は、車体幅方向(図示左右方向)に延びる転舵軸であって、鋼材等の鉄系金属材料を用いて形成されている。
ラックバー6は、車体幅方向に延びる本体部6aを有する。
ラックバー6は、図外のステアリングホイールと接続されたステアリングシャフト2aの回転に応じて車体幅方向に移動する。ラックバー6の両端には、図外のタイロッドを介して前輪が接続されている。
電動モータ3は、操舵機構2に操舵力を付与する。電動モータ3は、例えば三相ブラシレスモータである。
電動モータ3は、図外のステアリングホイールに入力されたドライバの操舵トルクや車両速度に応じて図外の電動モータコントロールユニットにより出力が制御される。
電動モータ3の電動モータシャフト8には、電動モータプーリ9が取り付けられている。
電動モータプーリ9の外周には、無端ベルト10の一端側が巻き掛けられている。
【0010】
ボールねじ機構4は、操舵機構2と電動モータ3との間に設けられている。
ボールねじ機構4は、電動モータ3の回転力を操舵機構2の推進力に変換する。
ボールねじ機構4は、ナット11を有する。ナット11は、ラックバー6を包囲する略円筒状の筒状本体部11aを有する。
ナット11の外周には、ナットプーリ12が配置されている。ナットプーリ12はナット11と一体に回転する。ナットプーリ12の回転軸線はナット11の回転軸線(ラックバー6の長手方向軸線P)と一致する。
ナット11およびナットプーリ12の回転軸線は、電動モータプーリ9の回転軸線に対して、電動モータプーリ9の径方向にオフセットして配置されている。
ナットプーリ12の直径は電動モータプーリ9の直径よりも大きい。
ナットプーリ12の外周には、無端ベルト10の他端側が巻き掛けられている。
ナットプーリ12とナットプーリ12の直径よりも小さな電動モータプーリ9と両プーリに巻き掛けられている無端ベルト10により、減速機構7を構成している。
ナット11は、ハウジング5に対し回転可能、かつ、軸方向移動不能に支持されている。
ナット11の内周およびラックバー6の外周には、ボール循環溝13が形成されている。
ボール循環溝13内には、複数のボール14が配置されている。各ボール14は、ナット11の回転に応じてボール循環溝13の一端側または他端側へ移動する。
ナット11の回転によりボール循環溝13の一端または他端に達したボール14は、循環機構であるチューブ4aを介してボール循環溝13の他端または一端へと戻される。
【0011】
ハウジング5は、アルミニウム合金を用いて金型鋳造により形成されている。
ハウジング5は、第1端部16aがラックバー6の一部を覆い、第2端部16bがボールねじ機構4および減速機構7の少なくとも一部を収容する機構収容部162を有する第1ハウジング16と、第1端部17aがボールねじ機構4および減速機構7の少なくとも一部を収容する機構収容部171を有するとともに、第1ハウジング16の機構収容部162を閉塞する閉塞部172を有し、第2端部17bがラックバー6の一部を覆う第2ハウジング17と、を有する
また、第1ハウジング16には、ラックバー6が長手方向に挿通するラックバー挿通孔部161と、ラックバー挿通孔部161の径方向外方に、電動モータハウジング31に支持され電動モータ3から伸びる電動モータシャフト8が挿通する円筒状の電動モータシャフト挿通孔部167と、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方から見たとき、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aとラックバー6の長手方向においてオーバーラップし、ボールねじ機構4をラックバー挿通孔部167に固定させるロックナット40が螺合する環状の雌ねじ部(締結部)164と、を有する。
このように、雌ねじ部164が、環状に繋がっているので、ロックナット40が螺合時の締結荷重による雌ねじ部164の拡径変形を抑制することができる。
また、円筒状の電動モータシャフト挿通孔部167の内周面も環状に繋がっているので、ロックナット40が螺合時の締結荷重による雌ねじ部164の拡径変形に対し、突っ張る構造となり、雌ねじ部164の拡径変形をさらに抑制することができる。
【0012】
第1ハウジング16と第2ハウジング17とは、第1ハウジング16の機構収容部162の第2端部16b側と第2ハウジング17の閉塞部172の第1端部17a側とで接合し、図外の複数のボルトで固定される接合面110を有し、接合面110は、雌ねじ部164よりも第1ハウジング16の第2端部16b側に形成される延長部163を介して設けられる。
このように、ロックナット40が雌ねじ部164に螺合時の締結荷重が直接作用しない延長部163を設けたことにより、ロックナット40が螺合時の締結荷重による雌ねじ部164の拡径変形をさらに抑制することができる。
【0013】
電動モータ3の電動モータシャフト8は、ナット11の回転軸線(ラックバー6の長手方向軸線P)に対して径方向にオフセットした位置に配置されている。電動モータシャフト8は、第1ハウジング16に固定される電動モータハウジング31内に固定されたボールベアリング18により支持されている。
モータプーリ9は、金属材料を用いて円筒状に形成されている。
モータプーリ9は、その径方向中心にスプライン穴9aを有する。スプライン穴9aは、電動モータシャフト8の先端に形成されたスプライン8aと嵌め合わされている。
【0014】
ナット11は、第1ハウジング16の機構収容部162と第2ハウジング17の機構収容部171内に、回転可能に設けられている。
ナット11の筒状本体部11aにおいて、ラックバー6の長手方向軸線P方向の中央部は、ラックバー6の長手方向軸線P方向の両端部よりも小径に形成されている。
筒状本体部11aにおけるラックバー6の長手方向軸線P方向の中央部の内周には、螺旋状のナット側ボールねじ溝19が形成されている。
一方、ラックバー6の本体部6aの外周には、螺旋状のラックバー側ボールねじ溝20が形成されている。
ナット側ボールねじ溝19およびラックバー側ボールねじ溝20は、ボール循環溝13を構成する。
ナット11のラックバー6の長手方向軸線P方向の図示右側端には、ボールベアリング21のインナレース21aが一体に形成されている。
ボールベアリング21は、第1ハウジング16に対しナット11を周方向回転可能に支持する。
ボールベアリング21は、インナレース21a、アウタレース21bおよびボール21cを有する。
アウタレース21bは、第1ハウジング16の環状の雌ねじ部164にロックナット40により固定されている。ボール21cはインナレース21aおよびアウタレース21b間に介在する。
【0015】
ナットプーリ12は、金属材料を用いて有底カップ状に形成されている。
ナットプーリ12は、ハブ部23および巻き掛け部24を有する。ハブ部23は、ナットプーリ12のラックバー6の長手方向軸線P方向の図示左側端に位置する。
ハブ部23は、略環状円盤形に形成されている。ハブ部23は、4個のスクリュ28によりナット11と締結されている。
ハブ部23は、その径方向中心にラックバー挿入孔29を有する。
ラックバー挿入孔29には、ラックバー6が貫通する。
巻き掛け部24は、ハブ部23の外周からラックバー6の長手方向軸線P方向の図示右側方向に延びる。
巻き掛け部24は、円筒状に形成されている。巻き掛け部24には無端ベルト10が巻き掛けられている。
【0016】
図3は、実施形態1の第1ハウジングを第2端部側から見た平面図であり、図4は、図3のD-D矢視断面図であり、図5は、図3のE-E矢視断面図であり、図6は、図3のF-F矢視断面図である。
【0017】
(第1ハウジングの詳細構造)
延長部163の第1ハウジング16の第1端部16a側には、雌ねじ部164および電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aとの間に、延長部163と連続して形成される中間部165が形成されている。
中間部165には、第1ハウジング16の第1端部16a側に向かって、底部を有する一対の凹部166が形成されている。
このように、一対の凹部166を設けたことにより、第1ハウジング16の軽量化を図ることができるとともに、巣の発生を抑制できる。
また、一対の凹部166が底部を有し、貫通していないので、第1ハウジング16へのモータハウジング31締結時に、第1ハウジング16がシールの座面として使用できる。
また、一対の凹部166は、それぞれ電動モータシャフト挿通孔部167に沿って電動モータシャフト挿通孔部167の周方向に形成されている。
さらに、凹部166のモータシャフト挿通孔部167の周方向の長さeは、凹部166の電動モータシャフト挿通孔部167の径方向の長さdよりも、大きく形成されている。
このため、凹部166の電動モータシャフト挿通孔部167の径方向の長さdが大きくなり過ぎると、凹部166の電動モータシャフト挿通孔部167から離れる部分が先細りになり、凹部166を成型する成形型の耐久性が低下してしまうが、凹部166の電動モータシャフト挿通孔部167の径方向の長さdを凹部166のモータシャフト挿通孔部167の周方向の長さeよりも小さく形成しているので、凹部166を成型する成形型の耐久性が低下するのを抑制することができる。
【0018】
図7は、 図3の矢視C部拡大図である。
【0019】
電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aは、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方からときに、雌ねじ部164と対向する位置まで延びており(図4参照)、第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の凹部166とが最も近接する第2近接部101の長さbは、第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の電動モータシャフト挿通孔部167とが最も近接する第1近接部100の長さaよりも長く形成している。
これにより、第1近接部100は、電動モータシャフト挿通孔部167によって、アーチ形状で支えることができ、第2近接部101は、凹部166の存在により強度が低下しているので、第2近接部101の長さbを、第1近接部100の長さaより長く形成することで、第2近接部101の強度低下を抑制することができる。
【0020】
また、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aは、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方からときに、雌ねじ部164と対向する位置まで延びており(図5参照)、第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の電動モータシャフト挿通孔部167とが最も近接する第1近接部100の長さaは、第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の電動モータシャフト挿通孔部167の第1近接部100からラックバー6の長手方向軸線Pの周方向における凹部166側に位置する第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の電動モータシャフト挿通孔部167とが近接する第3近接部103の長さcよりも短く形成している。
このため、第1近接部100から第3近接部103に向かって、徐々に肉厚になるように形成することで、第1近接部100への応力集中を緩和することができる。
【0021】
図8は、図4の矢視G部拡大断面図であり、図9は、図5の矢視H部拡大断面図であり、図10は、図6の矢視I部拡大断面図である。
【0022】
図8に示すように、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aは、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方から見たとき、雌ねじ部164と対向する位置まで延びており、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16aに向かって、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aが、角度α分傾斜して形成されており、ラックバー挿通孔部161と電動モータシャフト挿通孔部167との間の第2端部16b側の第1近接部100の長さaは、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の第1近接部100の長さa1に向かって、徐々に大きくなるように形成している(a1>a)。
このため、第1近接部100を、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第2端部側から第1端部16a側に向かって、徐々に大きく形成しているので、曲がりにくくなり、第1近接部100のラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の内部応力を緩和することができる。
また、図9に示すように、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側に向かって、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aが、角度γ分傾斜して形成されており、ラックバー挿通孔部161と電動モータシャフト挿通孔部167との間の第2端部16b側の第3近接部102の長さcは、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の第3近接部102の長さc1に向かって、徐々に大きくなるように形成しており(c1>c)、第3近接部102のラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の内部応力を緩和することができる。
【0023】
さらに、図10に示すように、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aおよび凹部166の内周面166aは、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方から見たとき、雌ねじ部164と対向する位置まで延びており、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側に向かって、凹部166の内周面166aが、角度β分傾斜して形成されており、ラックバー挿通孔部161と凹部166の間の第2近接部101の第2端部16b側の長さbは、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第2近接部101の第1端部16a側の長さb1に向かって、徐々に大きくなるように形成している(b1>b)。
このため、ラックバー挿通孔部161と凹部166の間の第2近接部101の第2端部16b側の長さを、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側に向かって、徐々に大きく形成しているので、曲がりにくくなり、ラックバー挿通孔部161と凹部166の間の第2近接部101のラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の内部応力を緩和することができる。
【0024】
次に、作用効果を説明する。
実施形態1の操舵負荷制御装置1の作用効果を以下に列挙する。
(1)第1ハウジング16には、ラックバー6が長手方向に挿通するラックバー挿通孔部161と、ラックバー挿通孔部161の径方向外方に、電動モータハウジング31に支持され電動モータ3から伸びる電動モータシャフト8が挿通する円筒状の電動モータシャフト挿通孔部167と、ラックバー挿通孔部167には、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方から見たとき、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aとラックバー6の長手方向においてオーバーラップし、ボールねじ機構4をラックバー挿通孔部167に固定させるロックナット40が螺合する環状の雌ねじ部(締結部)164と、を有するようにした。
よって、雌ねじ部164が、環状に繋がっているので、ロックナット40が螺合時の締結荷重による雌ねじ部164の拡径変形を抑制することができ、円筒状の電動モータシャフト挿通孔部167の内周面も環状に繋がっているので、ロックナット40が螺合時の締結荷重による雌ねじ部164の拡径変形に対し、突っ張る構造となり、雌ねじ部164の拡径変形をさらに抑制することができる。
【0025】
(2)第1ハウジング16と第2ハウジング17とは、第1ハウジング16の機構収容部162の第2端部16b側と第2ハウジング17の閉塞部172の第1端部17a側とで接合し、図外の複数のボルトで固定される接合面110を有し、接合面110は、雌ねじ部164よりも第1ハウジング16の第2端部16b側に形成される延長部163を介して設けるようにした。
よって、ロックナット40が雌ねじ部164に螺合時の締結荷重が直接作用しない延長部163を設けたことにより、ロックナット40が螺合時の締結荷重による雌ねじ部164の拡径変形をさらに抑制することができる。
【0026】
(3)延長部163の第1ハウジング16の第1端部16a側には、雌ねじ部164および電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aとの間に、延長部163と連続して形成される中間部165を形成するようにして、中間部165には、第1ハウジング16の第1端部16a側に向かって、底部を有する一対の凹部166を形成するようにした。
よって、一対の凹部166を設けたことにより、第1ハウジング16の軽量化を図ることができるとともに、巣の発生を抑制できる。
【0027】
(4)電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aは、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方から見たときに、雌ねじ部164と対向する位置まで延びており、第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の凹部166とが最も近接する第2近接部101の長さbは、第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の電動モータシャフト挿通孔部167とが最も近接する第1近接部100の長さaよりも長く形成するようにした。
よって、第1近接部100は、電動モータシャフト挿通孔部167によって、アーチ形状で支えることができ、第2近接部101は、凹部166の存在により強度が低下しているので、第2近接部101の長さbを、第1近接部100の長さaより長く形成することで、第2近接部101の強度低下を抑制することができる。
【0028】
(5)一対の凹部166は、底部を有するようにした。
よって、凹部166は、貫通していないので、第1ハウジング16へのモータハウジング31締結時に、第1ハウジング16がシールの座面として使用できる。
【0029】
(6)電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aは、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方から見たときに、雌ねじ部164と対向する位置まで延びており、第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の電動モータシャフト挿通孔部167とが最も近接する第1近接部100の長さaは、第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の電動モータシャフト挿通孔部167とが最も近接する第1近接部100からラックバー6の長手方向軸線Pの周方向における凹部166側に位置する第2端部16b側のラックバー挿通孔部161と第2端部16b側の電動モータシャフト挿通孔部167とが近接する第3近接部103の長さcよりも短く形成するようにした。
よって、第1近接部100から第3近接部103に向かって、徐々に肉厚になるように形成することで、第1近接部100への応力集中を緩和することができる。
【0030】
(7)凹部166のモータシャフト挿通孔部167の周方向の長さeは、凹部166の電動モータシャフト挿通孔部167の径方向の長さdよりも、大きく形成するようにした。
よって、凹部166の電動モータシャフト挿通孔部167の径方向の長さdが大きくなり過ぎると、凹部166の電動モータシャフト挿通孔部167から離れる部分が先細りになり、凹部166を成型する成型型の耐久性が低下してしまうが、凹部166の電動モータシャフト挿通孔部167の径方向の長さdを凹部166のモータシャフト挿通孔部167の周方向の長さeよりも小さく形成しているので、凹部166を成形する成形型の耐久性が低下するのを抑制することができる。
【0031】
(8)電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aは、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方から見たとき、雌ねじ部164と対向する位置まで延びており、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16aに向かって、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aが、角度α分傾斜して形成されており、ラックバー挿通孔部161と電動モータシャフト挿通孔部167との間の第2端部16b側の第1近接部100の長さaは、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の第1近接部100の長さa1に向かって、徐々に大きくなるように形成するようにした(a1>a)。
よって、第1近接部100を、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16aに向かって、徐々に大きく形成しているので、曲がりにくくなり、第1近接部100のラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の内部応力を緩和することができる。
【0032】
(9)ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16aに向かって、電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aが、角度γ分傾斜して形成されており、ラックバー挿通孔部161と電動モータシャフト挿通孔部167との間の第2端部16b側の第3近接部102の長さcは、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の第3近接部102の長さc1に向かって、徐々に大きくなるように形成するようにした(c1>c)。
よって、第3近接部102のラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の内部応力を緩和することができる。
【0033】
(10)電動モータシャフト挿通孔部167の内周面167aは、ラックバー6の長手方向軸線Pを径方向外方から見たとき、雌ねじ部164と対向する位置まで延びており、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側に向かって、凹部166の内周面166aが、角度β分傾斜して形成されており、ラックバー挿通孔部161と凹部166の間の第2近接部101の第2端部16b側の長さbは、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第2近接部101の第1端部16a側の長さb1に向かって、徐々に大きくなるように形成している(b1>b)。
よって、ラックバー挿通孔部161と凹部166の間の第2近接部101の第2端部16b側の長さを、ラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16aに向かって、徐々に大きく形成しているので、曲がりにくくなり、ラックバー挿通孔部161と凹部166の間の第2近接部101のラックバー6の長手方向軸線P方向の第1端部16a側の内部応力を緩和することができる。
【0034】
〔他の実施形態〕
以上、本発明を実施するための実施形態を説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0035】
以上説明した実施形態から把握しうる技術的思想について、以下に記載する。
電動パワーステアリング装置用のハウジングは、その一つの態様において、前記電動パワーステアリング装置は、電動モータと、前記電動モータの出力を減速する減速機構と、前記減速機構から伝達される回転運動を直線運動に変換させるボールねじ機構と、前記ボールねじ機構と接続するラックバーと、を備え、ハウジングであって、第1端部が前記ラックバーの一部を覆い、第2端部が前記減速機構とボールねじ機構の少なくとも一部を収容する機構収容部を有する第1ハウジングと、第1端部が前記機構収容部を閉塞する閉塞部を有し、第2端部が前記ラックバーの一部を覆う第2ハウジングと、を有するハウジングと、前記第1ハウジングには、前記ラックバーが長手方向に挿通するラックバー挿通孔部と、前記ラックバー挿通孔部の径方向外方に、前記電動モータから伸びる電動モータシャフトが挿通する円筒状の電動モータシャフト挿通孔部と、前記ラックバー挿通孔部には、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面と前記ラックバーの長手方向においてオーバーラップし、前記ボールねじ機構を前記ラックバー挿通孔部に固定させる環状の締結部と、を有する。
より好ましい態様では、上記態様において、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとは、前記第1ハウジングの機構収容部の第2端部側と前記第2ハウジングの閉塞部の第1端部側とで接合する接合面を有し、前記接合面は、前記締結部よりも前記第1ハウジングの第2端部側に形成される延長部を介して設けられる。
より好ましい態様では、上記態様において、前記延長部の第1端部側には、前記締結部および前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面との間に、前記延長部と連続して形成される中間部を有し、前記中間部には、前記第1ハウジングの第1端部側に向かって形成される凹部を備える。
【0036】
より好ましい態様では、上記態様において、前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面は、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記締結部と対向する位置まで延び、前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の凹部であって、前記ラックバー挿通孔部と前記凹部とが最も近接する第2近接部の長さは、前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の電動モータシャフト挿通孔部であって、前記ラックバー挿通孔部と前記電動モータシャフト挿通孔部とが最も近接する第1近接部の長さより長く形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記凹部には、底部が形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面は、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記締結部と対向する位置まで延び、前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の電動モータシャフト挿通孔部であって、前記ラックバー挿通孔部と前記電動モータシャフト挿通孔部とが最も近接する第1近接部の長さは、前記第1ハウジングの第2端部側のラックバー挿通孔部と前記第1ハウジングの第2端部側の電動モータシャフト挿通孔部であって、前記第1近接部から前記ラックバーの長手方向軸線の周方向における前記凹部側に位置する前記ラックバー挿通孔部と前記電動モータシャフト挿通孔部とが近接する第3近接部の長さよりも短く形成されている。
【0037】
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記凹部は、前記電動モータシャフト挿通孔部に沿って電動モータシャフト挿通孔部の周方向に形成され、前記凹部の電動モータシャフト挿通孔部の周方向の長さは、前記凹部のモータシャフト挿通孔部の径方向の長さよりも長く形成されている。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記電動モータシャフト挿通孔部の内周面は、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記締結部と対向する位置まで延び、前記ラックバー挿通孔部と前記電動モータシャフト挿通孔部との間の前記第1近接部または第3近接部の長さは、前記第1ハウジングの第2端部側から第1端部側に向かって徐々に長くなる。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、記電動モータシャフト挿通孔部の内周面および凹部の内周面は、前記ラックバーの長手方向軸線を径方向外方から見たとき、前記締結部と対向する位置まで延び、前記電動モータシャフト挿通孔部と前記凹部との間の前記第2近接部の長さは、前記第1ハウジングの第2端部側から第1端部側に向かって徐々に長くなる。
【符号の説明】
【0038】
1 電動パワーステアリング装置
3 電動モータ
3a 電動モータシャフト
4 ボールねじ機構
5 ハウジング
6 ラックバー
7 減速機構
16 第1ハウジング
16a 第1端部
16b 第2端部
161 ラックバー挿通孔部
162 機構収容部
163 延長部
164 雌ねじ部(締結部)
165 中間部
166 凹部
167 電動モータシャフト挿通孔部
167a 内周面
17 第2ハウジング
17a 第1端部
17b 第2端部
172 閉塞部
100 第1近接部
101 第2近接部
102 第3近接部
110 接合面
a 第1ハウジングの第2端部側の第1近接部の長さ
a1 第1ハウジングの第1端部側の第1近接部の長さ
b 第1ハウジングの第2端部側の第2近接部の長さ
b1 第1ハウジングの第1端部側の第2近接部の長さ
c 第1ハウジングの第2端部側の第3近接部の長さ
c1 第1ハウジングの第2端部側の第3近接部の長さ
d 凹部の電動モータシャフト挿通孔部の径方向の長さ
e 凹部の電動モータシャフト挿通孔部の周方向の長さ
P ラックバーの長手方向軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10