IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社の特許一覧

特許7379260逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム
<>
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図1
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図2
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図3
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図4
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図5
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図6
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図7
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図8
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図9
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図10
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図11
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図12
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図13
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図14
  • 特許-逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/056 20060101AFI20231107BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20231107BHJP
   G06V 10/25 20220101ALI20231107BHJP
   G06V 20/54 20220101ALI20231107BHJP
【FI】
G08G1/056
G06T7/00 650B
G06V10/25
G06V20/54
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020068258
(22)【出願日】2020-04-06
(65)【公開番号】P2021165881
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】318012780
【氏名又は名称】FCNT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】星 努
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-192069(JP,A)
【文献】特開2019-154027(JP,A)
【文献】特開2019-12496(JP,A)
【文献】特開2018-84873(JP,A)
【文献】特開2019-185220(JP,A)
【文献】特開2005-78231(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0025003(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 1/16
G06T 1/00
G06T 7/00
G06V 10/25
G06V 20/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラが撮影した道路を含む範囲の撮像を取得する取得部と、
前記撮像に対して、前記道路と交差する複数の交差線を設定する第1設定部と、
前記道路を所定方向に走行する車両の走行経路と前記交差線との交点の位置を記憶する記憶部と、
所定数以上の前記交点の位置が記憶されると、記憶された前記所定数以上の前記交点に基づいて、前記所定方向とは異なる方向に走行する逆走車を検知する検知領域を設定する第2設定部と、
前記検知領域内における前記逆走車を検知する検知部と、を備える、
逆走車検知装置。
【請求項2】
前記記憶部は、
前記交点の位置と、前記交点を通過する車両の進行方向とを対応付けて記憶し、
記憶した前記交点の位置のうち、前記所定方向と所定の逆走検知角度以上ずれている進行方向に対応付けられた交点の位置を前記記憶部から削除する、
請求項1に記載の逆走車検知装置。
【請求項3】
前記記憶部は、記憶した複数の前記交点の位置のうち、他の交点の位置とのずれが所定値以上である交点を前記記憶部から削除する、
請求項1または2に記載の逆走車検知装置。
【請求項4】
前記カメラは、前記道路を側方から撮影する位置に設けられる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の逆走車検知装置。
【請求項5】
前記カメラは、360度半天球カメラである、
請求項1から4のいずれか一項に記載の逆走車検知装置。
【請求項6】
コンピュータが、
カメラが撮影した道路を含む範囲の撮像を取得し、
前記撮像に対して、前記道路と交差する複数の交差線を設定し、
前記道路を所定方向に走行する車両の走行経路と前記交差線との交点の位置を記憶部に記憶し、
所定数以上の前記交点の位置が記憶されると、記憶された前記所定数以上の前記交点に基づいて、前記所定方向とは異なる方向に走行する逆走車を検知する検知領域を設定し、
前記検知領域内における前記逆走車を検知する、
逆走車検知方法。
【請求項7】
コンピュータに、
カメラが撮影した道路を含む範囲の撮像を取得させ、
前記撮像に対して、前記道路と交差する複数の交差線を設定させ、
前記道路を所定方向に走行する車両の走行経路と前記交差線との交点の位置を記憶部に記憶させ、
所定数以上の前記交点の位置が記憶されると、記憶された前記所定数以上の前記交点に基づいて、前記所定方向とは異なる方向に走行する逆走車を検知する検知領域を設定させ、
前記検知領域内における前記逆走車を検知させる、
逆走車検知プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路を監視カメラで監視することで、道路を逆走する車両を検知する逆走車検知システムが利用されている。例えば、特許文献1では、監視カメラが撮影した撮像を所定の大きさの検知領域に分割し、分割した検知領域夫々について車両の進行方向を予め記憶する。その上で、予め記憶した進行方向と監視カメラが撮影した車両の進行方向とを基に、車両の逆走を検知する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-012496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
監視カメラの撮像を所定の大きさの検知領域に分割して逆走を検知する場合、車両の逆走の検知に好適な検知領域の範囲は監視カメラの設置場所に応じて変動する。そのため、監視カメラを設置場所に応じた検知領域の設定を事前に行う手間が生じていた。
【0005】
開示の技術の1つの側面は、設置場所に応じた検知領域の設定を事前に行わなくとも逆走する車両を検知できる逆走車検知装置、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の技術の1つの側面は、次のような逆走車検知装置によって例示される。本逆走車検知装置は、カメラが撮影した道路を含む範囲の撮像を取得する取得部と、前記撮像に対して、前記道路と交差する複数の交差線を設定する第1設定部と、前記道路を所定方向に走行する車両の走行経路と前記交差線との交点の位置を記憶する記憶部と、所定数以上の前記交点の位置が記憶されると、記憶された前記所定数以上の前記交点に基づいて、前記所定方向とは異なる方向に走行する逆走車を検知する検知領域を設定する第2設定部と、前記検知領域内における前記逆走車を検知する検知部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術は、設置場所に応じた検知領域の設定を事前に行わなくとも逆走する車両を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る逆走車検知システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る検知装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る検知装置の処理ブロックの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態において、取得部が取得する撮像の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態において、交差線設定部が設定する交差線を例示する図である。
図6図6は、実施形態において、交点記録部が交点データベースに記憶させる情報を例示する図である。
図7図7は、実施形態において、交点記録部が記録する交点を例示する図である。
図8図8は、実施形態において、領域設定部が設定する検知領域を例示する図である。
図9図9は、実施形態において、検知部が検知対象とする車両を模式的に示す図である。
図10図10は、実施形態に係る逆走車検知システムの処理フローの一例を示す第1の図である。
図11図11は、実施形態に係る逆走車検知システムの処理フローの一例を示す第2の図である。
図12図12は、第1変形例における監視カメラの設置場所を例示する図である。
図13図13は、第1変形例において、取得部が取得する撮像の一例を示す図である。
図14図14は、第1変形例における逆走車検知システムの処理フローの一例を示す第1の図である。
図15図15は、第1変形例における逆走車検知システムの処理フローの一例を示す第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施形態>
以下に示す実施形態の構成は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。実施形態に係る逆走車検知装置は、例えば、以下の構成を備える。
本実施形態に係る逆走車検知装置は、
カメラが撮影した道路を含む範囲の撮像を取得する取得部と、
前記撮像に対して、前記道路と交差する複数の交差線を設定する第1設定部と、
前記道路を所定方向に走行する車両の走行経路と前記交差線との交点の位置を記憶する記憶部と、
所定数以上の前記交点の位置が記憶されると、記憶された前記所定数以上の前記交点に基づいて、前記所定方向とは異なる方向に走行する逆走車を検知する検知領域を設定する第2設定部と、
前記検知領域内における前記逆走車を検知する検知部と、を備える。
【0010】
カメラは、道路を撮影可能な位置に設けられる。カメラは、動画を撮影するビデオカメラでもよいし、静止画を撮影するスチルカメラであってもよい。カメラがスチルカメラである場合には、車両の走行方向や走行速度を把握できるように、所定間隔で連続的に静止画を撮影することが好ましい。カメラとして360度半天球カメラが採用されると、1台のカメラで道路のより広い範囲を逆走車の監視対象とすることができる。また、カメラは道路を側方から撮影する位置に設けられてもよい。このような位置にカメラが設けられることで、例えば、高所から道路を撮影できるようにカメラを設ける場合と比較して、より安価でより簡便にカメラを設置することができる。
【0011】
記憶部には、所定方向に走行する車両の走行経路と交差線との交点の位置が記憶される。このような交点に基づいて第2設定部が検知領域を設定することで、走行方向が所定方向である車線に対して検知領域を設定することができる。すなわち、本逆走車検知装置は、検知領域の設定を事前に行わなくとも道路における車両の走行状況を基に、設置場所に応じた検知領域を設定することができる。すなわち、本逆走車検知装置は、設置場所に応じた検知領域の設定を事前に行わなくとも逆走する車両を検知することができる。
【0012】
ここで、前記記憶部は、前記交点の位置と、前記交点を通過する車両の進行方向とを対
応付けて記憶し、記憶した前記交点の位置のうち、前記所定方向と所定の逆走検知角度以上ずれている進行方向に対応付けられた交点の位置を前記記憶部から削除してもよい。また、前記記憶部は、記憶した複数の前記交点の位置のうち、他の交点の位置とのずれが所定値以上である交点を前記記憶部から削除してもよい。逆走検知角度は、例えば、所定方向に対して逆走の検知対象とする角度として予め設定されればよい。所定方向と所定の逆走検知角度以上ずれている進行方向に対応付けられた交点や他の交点の位置とのずれが所定値以上である交点は、例えば、進行方向が所定方向である車線の対向車線を走行する車両によるものである蓋然性が高い。このような交点を記憶部から削除することで、検知領域の設定に好適な交点を記憶部に記憶させることができる。すなわち、検知領域の設定精度が高められる。
【0013】
上記実施形態は、逆走車検知方法及び逆走車検知プログラムとして把握することも可能である。
【0014】
以下、図面を参照して上記逆走車検知装置を逆走車検知システムに適用した実施形態についてさらに説明する。図1は、実施形態に係る逆走車検知システムの構成の一例を示す図である。図1に例示される逆走車検知システム500は、検知装置1、監視カメラ2および監視センター300に設置された監視サーバ301を含む。
【0015】
逆走車検知システム500は、監視カメラ2が撮影した道路600の撮像を基に、検知装置1が道路600における逆走車を検知する。図1に例示される道路600は、図面に向かって右から左に向かう方向を進行方向とする車線601と図面に向かって左から右に向かう方向を進行方向とする車線602を含む2車線の道路である。しかしながら、逆走車検知システム500が逆走の検知対象とする道路は、2車線の道路に限定されず、3車線以上の道路であってもよいし、1車線の道路であってもよい。
【0016】
監視カメラ2は、例えば、道路600を撮影するカメラである。監視カメラ2は、例えば、道路600の脇に設置される。監視カメラ2は、例えば、Charge Coupled Device(CCD)センサーやComplementary Metal Oxide Semiconductor(CMOS)センサーを有するデジタルカメラである。監視カメラ2は、動画および静止画の少なくとも一方を撮影可能である。
【0017】
監視カメラ2は、道路600を撮影可能な位置に設けられる。監視カメラ2は、例えば、道路600の脇に設置され、横方向から道路600を撮影する。しかしながら、監視カメラ2の設置場所は、道路600の脇に限定されるわけではない。監視カメラ2は、例えば、道路600の上方を横断する歩道橋等に設けられてもよい。この場合、監視カメラ2は、上方から道路600を撮影すればよい。
【0018】
監視カメラ2は、例えば、道路600のうち、特定の領域(自動車専用道路の出入り口、サービスエリアの出入り口、路肩等)を撮影可能な位置に設けられてもよい。また、道路600の全体を監視できるように、複数の監視カメラ2が道路600に沿って配置されてもよい。本実施形態では、監視カメラ2として、360度半天球カメラを採用する。360度半天球カメラを採用することで、道路600のより広い範囲を1台の監視カメラ2で撮影することができる。図1の領域R1は、360度半天球カメラである監視カメラ2が撮影可能な範囲を例示する。監視カメラ2は「カメラ」の一例である。
【0019】
検知装置1は、監視カメラ2から取得した撮像を解析して道路600を逆走する逆走車を検知する情報処理装置である。検知装置1は、逆走車を検知すると、監視センター300に設置された監視サーバ301へと逆走通知を送信する。なお、図1では、検知装置1と監視カメラ2はそれぞれ別の装置となっているが、検知装置1と監視カメラ2とがひと
つの逆走検知装置となっていてもよい。「検知装置1」は、「逆走車検知装置」の一例である。
【0020】
監視センター300は、監視員が常駐し、道路600を逆走する逆走車等を監視する。監視サーバ301は、監視センター300に常駐する監視員によって操作される情報処理装置である。監視サーバ301は、検知装置1から逆走通知を受信すると、道路600における逆走車の存在を監視員に通知する。監視員への通知は、スピーカーから警告音を出力してもよいし、ディスプレイに警告メッセージを出力してもよい。
【0021】
ネットワークN1は、情報処理装置を相互に通信可能に接続するコンピュータネットワークである。ネットワークN1は、例えば、インターネット、専用線、Local Area Network(LAN)であり、有線、無線を問わない。
【0022】
<検知装置1のハードウェア構成>
図2は、実施形態に係る検知装置のハードウェア構成の一例を示す図である。検知装置1は、Central Processing Unit(CPU)101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104、接続端子105および接続バスB1を含む情報処理装置である。CPU101、主記憶部102、補助記憶部103、通信部104および接続端子105は、接続バスB1によって相互に接続されている。
【0023】
CPU101は、マイクロプロセッサユニット(MPU)、プロセッサとも呼ばれる。CPU101は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPU101がマルチコア構成を有していても良い。CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、CPU101以外のプロセッサ、例えば、Digital Signal Processor(DSP)、Graphics Processing Unit(GPU)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサで行われても良い。また、CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、集積回路(IC)、その他のディジタル回路によって実行されてもよい。また、CPU101の少なくとも一部にアナログ回路が含まれても良い。集積回路は、Large Scale Integrated circuit(LSI)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)を含む。PLDは、例えば、Field-Programmable Gate Array(FPGA)を含む。CPU101は、プロセッサと集積回路との組み合わせであっても良い。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU)、System-on-a-chip(SoC)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。検知装置1では、CPU101が補助記憶部103に記憶されたプログラムを主記憶部102の作業領域に展開し、プログラムの実行を通じて周辺装置の制御を行う。これにより、検知装置1は、所定の目的に合致した処理を実行することができる。主記憶部102および補助記憶部103は、検知装置1が読み取り可能な記録媒体である。
【0024】
主記憶部102は、CPU101から直接アクセスされる記憶部として例示される。主記憶部102は、Random Access Memory(RAM)およびRead
Only Memory(ROM)を含む。
【0025】
補助記憶部103は、各種のプログラムおよび各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶部103は外部記憶装置とも呼ばれる。補助記憶部103には、オペレーティングシステム(Operating System、OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。OSは、通信部104を介して接続される外部装置等とのデータの受け渡しを行う通信インターフェースプログラムを含む。外部装置等には、例
えば、コンピュータネットワーク等で接続された、他の情報処理装置および外部記憶装置が含まれる。なお、補助記憶部103は、例えば、ネットワーク上のコンピュータ群であるクラウドシステムの一部であってもよい。
【0026】
補助記憶部103は、例えば、Erasable Programmable ROM(EPROM)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)等である。また、補助記憶部103は、例えば、Compact Disc(CD)ドライブ装置、Digital Versatile Disc(DVD)ドライブ装置、Blu-ray(登録商標) Disc(BD)ドライブ装置等であってもよい。
【0027】
通信部104は、例えば、ネットワークN1とのインターフェースである。通信部104は、ネットワークN1を介して外部の装置と通信を行う。
【0028】
接続端子105は、監視カメラ2等の外部機器を接続する端子である。接続端子105としては、例えば、Universal Serial Bus(USB)端子、High-Definition Multimedia Interface(HDMI(登録商標))端子等を挙げることができる。
【0029】
検知装置1は、例えば、ユーザ等からの操作指示等を受け付ける入力部をさらに備えてもよい。このような入力部として、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、加速度センサーあるいは音声入力装置といった入力デバイスを例示できる。
【0030】
検知装置1は、例えば、CPU101で処理されるデータや主記憶部102に記憶されるデータを出力する出力部を備えるものとしてもよい。このような、出力部として、Cathode Ray Tube(CRT)ディスプレイ、Liquid Crystal
Display(LCD)、Plasma Display Panel(PDP)、Electroluminescence(EL)パネル、有機ELパネルあるいはプリンタといった出力デバイスを例示できる。
【0031】
<検知装置1の処理ブロック>
図3は、実施形態に係る検知装置の処理ブロックの一例を示す図である。検知装置1は、取得部11、交差線設定部12、交点記録部13、領域設定部14、検知部15交点データベース(図中では、「DB」と表記)16を備える。検知装置1は、主記憶部102に実行可能に展開されたコンピュータプログラムをCPU101が実行することで、上記検知装置1の、取得部11、交差線設定部12、交点記録部13、領域設定部14、検知部15及び交点データベース16等の各部としての処理を実行する。
【0032】
取得部11は、監視カメラ2が撮影した道路600の撮像を取得する。取得部11は、取得した道路600の撮像を補助記憶部103に記憶させる。図4は、実施形態において、取得部が取得する撮像の一例を示す図である。図4を参照すると理解できるように、監視カメラ2が360度半天球カメラであるため、道路600の広い範囲が撮影される一方で、撮影された撮像には歪が生じている。「取得部11」は、「取得部」の一例である。
【0033】
交差線設定部12は、取得部11が取得した撮像に対して、撮影された道路600と交差する複数の交差線を設定する。図5は、実施形態において、交差線設定部が設定する交差線を例示する図である。図5では、交差線設定部12が設定した複数の交差線L1、L2、L3、L4が例示される。本実施形態では、取得部11が取得する撮像において、道路600は略左右方向に延びる。そのため、交差線設定部12は、撮像の略上下方向に延びる交差線L1、L2、L3、L4を設定する。交差線設定部12は、このように交差線
L1、L2、L3、L4を設定することで、道路600と交差する複数の交差線L1、L2、L3、L4を、撮像に対して設定することができる。なお、図5では、4本の交差線が例示されているが、交差線の数が4本に限定されるわけではない。交差線設定部12が設定する交差線の数は、5本以上であってもよいし、3本以下であってもよい。交差線設定部12は、「第1設定部」の一例である。
【0034】
交点記録部13は、取得部11が取得した撮像から物体認識によって車両を検知する。交点記録部13は、検知した車両の進行方向や走行経路を、撮像における車両の位置の時系列の変化に基づいて判定する。交点記録部13は、車両の走行経路と、交差線設定部12が設定した交差線L1、L2、L3、L4との交点を交点データベース16に記録する。この際、交点記録部13は、車両の進行方向も併せて交点データベース16に記憶させる。交点記録部13は、例えば、交差線L1、L2、L3、L4が設定された撮像の上下方向をY方向とし、左右方向をX方向とする。そして、交点記録部13は、交点をX座標とY座標の組で示してもよい。
【0035】
図6は、実施形態において、交点記録部が交点データベースに記憶させる情報を例示する図である。交点データベース16では、「車両」、「交差線L1(座標)」、「交差線L1(方向)」、「交差線L2(座標)」、「交差線L2(方向)」、「交差線L3(座標)」、「交差線L3(方向)」、「交差線L4(座標)」、「交差線L4(方向)」の各項目が対応付けられる。「車両」には、物体認識で認識した車両を識別する情報が格納される。「交差線L1(座標)」には、交差線L1と走行経路との交点の座標が格納される。「交差線L1(方向)」には、交差線L1を通過した車両の進行方向が格納される。進行方向は、例えば、所定方向に対する角度で示される。以下、「交差線L2(座標)」、「交差線L2(方向)」、「交差線L3(座標)」、「交差線L3(方向)」、「交差線L4(座標)」、「交差線L4(方向)」の夫々についても、交差線L1の場合と同様である。すなわち、交点データベース16は、車両と、車両の走行経路と各交差線の交点と、車両の進行方向とが対応付けるテーブルである。
【0036】
なお、本実施形態の場合、交差線の夫々とX座標とが対応することになる。そのため、交点の座標としてY座標が記録されてもよい。また、交点記録部13は、走行経路を算出せずに交点を記録してもよい。この場合、交点記録部13は、交差線L1、L2、L3、L4のいずれかと車両との撮像中における距離が閾値以内であれば、当該車両のY座標を交点のY座標とし、車両との距離が閾値以内である交差線L1、L2、L3、L4のうちのいずれかの交差線のX座標を交点のX座標とすればよい。
【0037】
図7は、実施形態において、交点記録部が記録する交点を例示する図である。図7では、簡単のため、道路600及び道路600を走行する車両C1を模式的に示している。また、図7では、車両C1の走行経路R1も模式的に示される。車両C1は、走行経路R1によって例示されるように、撮像において右から左に進んでいる。そのため、車両C1は、所定方向に走行する車両である。交点記録部13は、車両C1の走行経路R1と交差線L1、L2、L3、L4との交点P11、P21、P31、P41の座標と、交差線L1、L2、L3、L4を通過したときの車両の進行方向とを交点データベース16に記憶させる。交点記録部13及び交点データベース16は、「記憶部」の一例である。
【0038】
領域設定部14は、交点データベース16に記録された交点を基に、逆走車を検知する検知領域を設定する。領域設定部14は、交点データベース16に記録された交点のうち、所定方向との走行方向のずれが所定角度以内である交点を抽出する。領域設定部14は、抽出した交点の数が各交差線L1、L2、L3、L4の夫々について所定数以上の場合、抽出した交点を基に、検知領域を設定する。「所定数」は、適宜定めればよい。「所定数」の値を大きくするほど多数の車両C1の走行経路を基に検知領域が設定できることに
なるため、道路600に適した検知領域が設定可能となる。しかしながら、「所定数」を大きな値にしすぎると検知領域の設定までに長時間がかかることになる。そのため、「所定数」は、検知領域の精度と検知領域設定までの時間等を基に、適宜決定すればよい。
【0039】
図8は、実施形態において、領域設定部が設定する検知領域を例示する図である。図8では、領域設定部14が抽出した交点として、交点P11、P12、P13、P14、P21、P22、P23、P24、P31、P32、P33、P34、P41、P42、P43、P44が例示される。図8に例示する交点のうち、交点P11、P12、P13、P14は、交差線L1上の交点である。交点P21、P22、P23、P24は、交差線L2上の交点である。交点P31、P32、P33、P34は、交差線L3上の交点である。交点P41、P42、P43、P44は、交差線L4上の交点である。図8では、「所定数」が「4」である場合が例示される。
【0040】
領域設定部14は、交差線L1、L2、L3、L4の夫々において、Y座標の値が最大の交点と最小の交点を抽出する。図8の場合、交差線L1において、交点P13、P14が抽出される。交差線L2において、交点P23、P24が抽出される。交差線L3において、交点P33、P34が抽出される。交差線L4において、交点P43、P44が抽出される。領域設定部14は、抽出した各交点を結んだ検知領域D1を設定する。所定方向に進む車両の走行経路と交差線L1、L2、L3、L4との交点を基に検知領域D1が設定されることで、逆走車検知システム500は、車線601を逆走の検知対象とする領域を自動で設定することができる。領域設定部14は、「第2設定部」の一例である。
【0041】
検知部15は、検知領域D1内を所定方向と異なる方向に走行する逆走車を検知する。所定方向と異なる方向は、例えば、所定方向の逆方向である。所定方向と異なる方向は、所定方向と所定角度以上異なる方向であってもよい。この場合、所定角度は、例えば、検知したい逆走車の走行方向に応じて適宜設定すればよい。検知部15は、逆走車を検知すると、監視サーバ301へと逆走通知を送信する。検知部15は、「検知部」の一例である。
【0042】
図9は、実施形態において、検知部が検知対象とする車両を模式的に示す図である。図9では、監視カメラ2が撮影した撮像における、道路600、車両C2、C3、C4及び検知領域D1が模式的に示される。また、図9では、車両C2、C3、C4の夫々の走行方向が、矢印で模式的に示される。車両C2は、所定方向に走行する車両を例示する。車両C3、C4は、所定方向とは異なる方向に走行する車両を例示する。ここで、車両C4は、検知領域D1外を走行している。そのため、検知部15は、車両C4を逆走車の検知対象としない。一方、車両C3は、検知領域D1内を所定方向とは異なる方向に走行している。そのため、検知部15は、車両C3を逆走車として検知する。
【0043】
<処理フロー>
図10及び図11は、実施形態に係る逆走車検知システムの処理フローの一例を示す図である。図10及び図11の処理フローの前に、交差線設定部12による交差線の設定は行われているものとする。以下、図10及び図11を参照して、逆走車検知システム500の処理フローの一例について説明する。
【0044】
T0では、交差線設定部12は、取得部11が取得した撮像に対して、撮影された道路600と交差する複数の交差線を設定する。交差線の設定は、例えば、製品出荷時に行われてもよい。
【0045】
T1では、監視カメラ2が撮影した道路600を含む領域の撮像を取得部11が取得する。交点記録部13は、撮像から物体認識によって道路600を走行する車両を検知する
【0046】
T2では、交点記録部13は、T1で検知した車両と所定距離内の交差線が存在するか否かを判定する。存在する場合(T2でYES)、交点記録部13は所定距離内の交差線を特定し、処理はT3に進められる。存在しない場合(T2でNO)、処理はT8に進められる。
【0047】
T3では、交点記録部13は、T2で特定した交差線とT1で検知した車両の走行経路との交点が交点データベース16に記憶されているか否かを判定する。記憶されていない場合(T3でNO)、処理はT4に進められる。記憶されている場合(T3でYES)、処理はT8に進められる。
【0048】
T4では、交点記録部13は、例えば、T1で検知した車両のY座標、T2で特定した交差線のX座標、T1で検知した車両を特定する情報及びT1で特定した車両の進行方向を対応付けて、交点データベース16に記憶させる。
【0049】
T5では、領域設定部14は、交点データベース16に記憶された交差線夫々の交点の数が所定数以上であるか否かを判定する。所定数以上である場合(T5でYES)、処理はT6に進められる。所定数未満である場合(T5でNO)、処理はT1に進められる。
【0050】
T6では、領域設定部14は、交差線夫々において、交点データベース16の交点の偏差値を算出する。領域設定部14は、算出した偏差値が許容範囲外の交点を対象外の交点として特定する。また、領域設定部14は、対応付けられた進行方向が所定方向から所定角度以上ずれている交点を対象外の交点として特定する。特定する交点が存在する場合(T6でYES)、処理はT7に進められる。特定する交点が存在しない場合(T6でNO)、処理はT9に進められる。
【0051】
T7では、領域設定部14は、T6で特定した対象外の交点を交点データベース16から削除する。その後、処理はT5に進められる。
【0052】
T8では、検知領域D1が設定済みの場合(T8でYES)、処理はT10に進められる。検知領域D1が未設定の場合(T8でNO)、処理はT1に進められる。
【0053】
T9では、領域設定部14は、交点データベース16に記憶された交点を基に、検知領域D1を設定する。領域設定部14は、例えば、交差線の夫々において、Y座標が最大値をとる交点とY座標が最小値をとる交点を特定する。領域設定部14は、例えば、特定した交点を直線で結ぶことで、検知領域D1を設定する。
【0054】
T10では、検知部15は、T1で検知した車両の位置が、T9で設定した検知領域D1内であるか否かを判定する。検知領域D1内である場合(T10でYES)、処理はT11に進められる。検知領域D1外である場合(T10でNO)、処理はT1に進められる。
【0055】
T11では、検知部15は、T1で検知した車両の進行方向が所定方向から所定角度以上ずれているか否かを判定する。所定方向とのずれが所定角度以上である場合(T11でYES)、処理はT12に進められる。所定方向とのずれが所定角度未満の場合(T11でNO)、処理はT1に進められる。
【0056】
T12では、検知部15は、T1で検知した車両を逆走車両と判定する。検知部15は、監視サーバ301に逆走通知を送信する。逆走通知は、例えば、T1で検知した車両の
位置や進行方向を示す情報を含んでもよい。
【0057】
<実施形態の作用効果>
実施形態では、交点記録部13が交点データベース16に記憶させた交点のうち、車両の進行方向と所定方向とのずれが所定角度以内である進行方向に対応付けられた交点を基に、検知領域D1が設定される。そのため、実施形態によれば、監視対象とする道路600夫々の環境に適した検知領域D1を設定することができる。また、車両の進行方向を加味して検知領域D1が設定されることで、反対車線を走行する車両を逆走車として検知することが抑制される。実施形態によれば、監視カメラ2の設置場所に応じて、検知領域を予め設定する作業工数を削減することもできる。すなわち、実施形態によれば、道路600に応じた検知領域を事前に設定しなくとも、道路600に応じた検知領域D1を自動的に設定することができ、当該検知領域D1を通過する逆走車を検知することができる。
【0058】
従来の技術では、監視カメラ2が監視対象とする道路の状況は道路の夫々において異なるため、設置場所に応じて予め手動で検知領域が設定される。ここで、360度半天球カメラを監視カメラ2として採用した場合、撮影された撮像は図4に例示するように歪んだ状態となる。このような歪んだ撮像が取得される場合において、予め検知領域を手動で設定することは容易ではない。実施形態では、上記の通り検知領域D1設定するため、監視カメラ2が360度半天球カメラであっても、検知領域D1の設定が容易である。
【0059】
<第1変形例>
第1実施形態では、監視カメラ2は、道路600の脇に設置され、道路600の側方から道路600を撮影する。第1変形例では、道路600の上方から監視カメラ2で撮影する変形例について説明する。第1実施形態と共通の構成要素については同一の符号を付し、その説明は省略される。以下、図面を参照して、第1変形例について説明する。
【0060】
図12は、第1変形例における監視カメラの設置場所を例示する図である。図12では、道路600の上方を横断するように、歩道橋610が設けられている。監視カメラ2は、歩道橋610に設けられ、上方から道路600を撮影する。
【0061】
図13は、第1変形例において、取得部が取得する撮像の一例を示す図である。図13では、さらに、交差線設定部12が設定する交差線L11、L12、L13、L14も例示される。交差線L11、L12、L13、L14は、交差線L1、L2、L3、L4と同様に、道路600と交差するように設定される。第1変形例では、取得部11が取得する撮像において、道路600は略上下方向に延びる。そのため、交差線設定部12は、撮像の略左右方向に延びる交差線L11、L12、L13、L14を設定する。
【0062】
第1変形例では、監視カメラ2が道路600の上方から撮影することで、車線601及び車線602の双方を撮像に含めることが容易となる。監視カメラ2として360度半天球カメラを採用したことにより、車線601及び車線602を含む広範囲を撮影できる一方で、撮像が歪んでいる。図13において、車線601は図面に向かって上から下方向を進行方向とし、車線602は図面に向かって下から上方向を進行方向とする。以下、本明細書において、下から上方向の進行方向を上り、上から下方向の進行方向を下りとも称する。
【0063】
第1変形例では、車線601及び車線602の双方を広く撮影できることで、車線601及び車線602の夫々に検知領域を設定する。図14及び図15は、第1変形例における逆走車検知システムの処理フローの一例を示す図である。図10及び図11と同一の処理については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下、図14及び図15を参照して、第1変形例における逆走車検知システムの処理フローの一例について説明する。
【0064】
J1では、交点記録部13は、T1で検知した車両の進行方向が上りか下りかを判定する。上りの場合(J1で「上り」)、処理はJ2に進められる。下りの場合(J1で「下り」)、処理はJ3に進められる。
【0065】
J2では、所定方向を上りとし、交差線として交差線L11、L12、L13、L14を採用してT2からT9の処理を実行することで、車線602における逆走を検知する上り検知領域を設定する。ここで、車線602における逆走は、例えば、下り方向への車両の走行である。
【0066】
J3では、所定方向を下りとし、交差線として交差線L11、L12、L13、L14を採用してT2からT9の処理を実行することで、車線601における逆走を検知する下り検知領域を設定する。ここで、車線601における逆走は、例えば、上り方向への車両の走行である。
【0067】
J4では、上り検知領域及び下り検知領域のいずれもが設定済みである場合(J4でYES)、処理はJ5に進められる。上り検知領域及び下り検知領域の少なくとも一方が未設定である場合(J4でNO)、処理はT1に進められる。
【0068】
J5では、検知部15は、T1で検知した車両の進行方向が上り方向であるか下り方向であるかを判定する。上り方向である場合(J5で「上り」)、処理はJ6に進められる。下り方向である場合(J5で「下り」)、処理はJ7に進められる。
【0069】
J6では、検知部15は、T1で検知した車両の位置が下り検知領域内であるか否かを判定する。下り検知領域内である場合(J6でYES)、処理はT12に進められる。下り検知領域外の場合(J6でNO)、処理はT1に進められる。
【0070】
J7では、検知部15は、T1で検知した車両の位置が上り検知領域内であるか否かを判定する。上り検知領域内である場合(J7でYES)、処理はT12に進められる。下り検知領域外の場合(J7でNO)、処理はT1に進められる。
【0071】
第1変形例によれば、道路600を上方から俯瞰できる位置に監視カメラ2が設けられることで、車線601及び車線602の双方を逆走の監視対象とすることができる。そして、第1変形例では、上り方向に走行する車両と交差線L11、L12、L13、L14との交点に基づいて、車線602の逆走を検知する上り検知領域を設定することができる。また、第1変形例では、下り方向に走行する車両と交差線L11、L12、L13、L14との交点に基づいて、車線601の逆走を検知する下り検知領域を設定することができる。そして、第1変形例では、上り検知領域及び下り検知領域が設定されることで、車線601、602の夫々における逆走車を検知することができる。
【0072】
<その他の変形>
本実施形態及び第1変形例では、複数の交差線は互いに平行に設定されたが、複数の交差線は互いに平行に設定されなくともよい。また、実施形態では、車両の走行経路と交差線L1、L2、L3、L4との交点の位置を記憶した後に、所定方向とは異なる走行方向に対応付けられた交点の位置が削除された。しかしながら、記憶部に記憶させる段階で、走行方向が所定方向とは異なる車両の走行経路と交差線L1、L2、L3、L4との交点を記録対象外としてもよい。
【0073】
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせることができる。例えば、実施形態と第1変形例とを組み合わせることで、道路600の側方から撮影した撮像において
、車線601と車線602の夫々に検知領域を設定してもよい。
【0074】
<<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させる情報処理プログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0075】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、Compact Disc Read Only Memory(CD-ROM)、Compact Disc-Recordable(CD-R)、Compact Disc-ReWriterable(CD-RW)、Digital Versatile Disc(DVD)、ブルーレイディスク(BD)、Digital Audio Tape(DAT)、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
【符号の説明】
【0076】
1:検知装置
101:CPU
102:主記憶部
103:補助記憶部
104:通信部
105:接続端子
11:取得部
12:交差線設定部
13:交点記録部
14:領域設定部
15:検知部
16:交点データベース
2:監視カメラ
300:監視センター
301:監視サーバ
500:逆走車検知システム
600:道路
601、602:車線
610:歩道橋
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15