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特許7379358集積回路デバイスにおいて信号を受信するための回路および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】集積回路デバイスにおいて信号を受信するための回路および方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/033 20060101AFI20231107BHJP
   H04L 7/00 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
H04L7/033 700
H04L7/00 250
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020548909
(86)(22)【出願日】2019-03-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 US2019021574
(87)【国際公開番号】W WO2019177945
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】15/920,251
(32)【優先日】2018-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591025439
【氏名又は名称】ザイリンクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XILINX INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チョアン, イー
(72)【発明者】
【氏名】リン, ウィンソン
(72)【発明者】
【氏名】ナムグン, ジンユン
(72)【発明者】
【氏名】イム, シュン ジャイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン, スタンリー ワイ.
【審査官】大野 友輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-017392(JP,A)
【文献】特開2011-061729(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0133557(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0187361(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 7/033
H04L 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路において信号を受信するための回路であって、
回復クロックに基づいて、入力データ信号をサンプリングするように構成されたサンプラであって、サンプルデータおよび受信器出力クロックを出力するサンプラと、
クロックおよびデータ回復ループであって、
前記サンプルデータおよび前記受信器出力クロックを受信し、クロックおよびデータ回復回路のクロックのサイクル中に第1の位相補間器コードおよび第2の位相補間器コードを出力するように構成されたクロックおよびデータ回復回路と、
位相補間器のクロックのサイクル中に、前記第1の位相補間器コードおよび前記第2の位相補間器コードを取り込むように構成された位相補間器と
を備えるクロックおよびデータ回復ループと、
を備え、
前記位相補間器は、前記第1の位相補間器コードおよび前記第2の位相補間器コードに基づいて、第1の位相補間器制御信号と、第2の位相補間器制御信号とを生成前記第1の位相補間器制御信号および前記第2の位相補間器制御信号に基づいて、前記回復クロックを調節するように構成されている、回路。
【請求項2】
前記第1の位相補間器制御信号および前記第2の位相補間器制御信号の各々が位相選択信号および重み付け信号を含む、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記第1の位相補間器制御信号は、前記位相補間器のクロックの後続のサイクルの前半の間に関連したクロックに適用され、前記第2の位相補間器制御信号は、前記位相補間器のクロックの後続のサイクルの後半の間に関連したクロックに適用される、請求項1または2に記載の回路。
【請求項4】
前記第1の位相補間器コードは、現在の位相補間器コードと増分コードの第1の部分の和を含み、前記第2の位相補間器コードは、前記現在の位相補間器コードと前記増分コードの第2の部分の和を含み、請求項1から3のいずれか一項に記載の回路。
【請求項5】
前記第1の位相補間器コードおよび前記第2の位相補間器コードの各々が、前記現在の位相補間器コードおよび前記増分コードの半分との和をさらに含む、請求項4に記載の回路。
【請求項6】
記第2の位相補間器制御信号境界交差に対する前記第1の位相補間器コードおよび前記第2の位相補間器コードとの比較に基づいて、選択的に前記回復クロックに適用される、請求項1から5のいずれか一項に記載の回路。
【請求項7】
境界交差が検知されなければ、前記第2の位相補間器制御信号が前記回復クロックに適用される、請求項6に記載の回路。
【請求項8】
正方向の境界交差が検知された場合には、前記第2の位相補間器制御信号が前記回復クロックに適用される前に、第1の境界交差制御信号が前記回復クロックに適用される、請求項6に記載の回路。
【請求項9】
負方向の境界交差が検知された場合には、前記第2の位相補間器制御信号が前記回復クロックに適用される前に、第2の境界交差制御信号が前記回復クロックに適用される、請求項6から8のいずれか一項に記載の回路。
【請求項10】
集積回路において信号を受信する方法であって、
入力データ信号を受信することと、
前記入力データ信号に基づいてサンプルデータおよび受信器出力クロックを生成することと、
クロックおよびデータ回復回路のクロックのサイクル中に、前記サンプルデータおよび前記受信器出力クロックに基づいて第1の位相補間器コードおよび第2の位相補間器コードを生成することと、
位相補間器のクロックのサイクル中に、前記位相補間器において前記第1の位相補間器コードおよび前記第2の位相補間器コードを受信することと、
記第1の位相補間器コードおよび前記第2の位相補間器コードに基づいて、第1の位相補間器制御信号と、第2の位相補間器制御信号とを生成することと
前記第1の位相補間器制御信号および前記第2の位相補間器制御信号に基づいて、回復クロックを調節することとを含む方法。
【請求項11】
前記調節することは、前記位相補間器のクロックの後続のサイクルの第1の部分の間に、前記第1の位相補間器制御信号に基づいて、前記回復クロックの位相を調節することと、前記位相補間器のクロックの後続のサイクルの第2の部分の間に、前記第2の位相補間器制御信号に基づいて、前記回復クロックの位相を調節することとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の位相補間器コードは、現在の位相補間器コードと増分コードの第1の部分の和を含み、前記第2の位相補間器コードは、前記現在の位相補間器コードと前記増分コードの第2の部分の和を含み、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記調節することは、境界交差に対する前記第1の位相補間器コードおよび前記第2の位相補間器コードとの比較に基づいて、前記回復クロックを選択的に調節することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記選択的に調節することは、境界交差が検知されなければ、前記第2の位相補間器コードに基づいて前記回復クロックを調節することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記選択的に調節することは、境界交差が検知された場合には、前第2の位相補間器コードに基づいて前記回復クロックを調節する前に、境界交差制御信号に基づいて前記回復クロックを調節することを含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に集積回路デバイスに関し、詳細には集積回路デバイスにおいて信号を受信するための回路および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
データ送信は多くの集積回路デバイスによって遂行される重要な動作である。データ信号を受信するために大抵の場合位相補間器が使用され、受信されたデータストリームのデータをサンプリングするためにクロック信号の異なる位相が使用される。受信器の位相補間器がデータ信号を受信するために使用するクロック信号の位相が変化すると、出力周期ジッタが生じる可能性がある。そのようなジッタは、グリッチに影響される相補型金属酸化膜半導体(CMOS)の位相補間器(PI)デバイスにおいて特有の問題になる可能性がある。クロック信号がデータと一緒に送信されないデータ送信では、着信データからクロック信号を導出するために、受信側でクロック回復回路が使用される。クロック信号の位相は、データエッジのあらゆる移動を追跡する必要がある。大抵の場合、この目的のためにクロック位相補間器が利用される。クロック位相補間器は、入力のデジタルコードに基づいて任意のクロック位相を生成することができる。このコードが変化するとき、出力クロック位相は移動するべきである。このコードは、一度に多くのコードステップだけジャンプすることがあり、この結果、しばしば、予期されるよりも拡張された大きな周期ジッタを有する出力クロックをもたらす。
【0003】
データを受信する際にジッタを低減することなどによって位相補間器の動作を改善するための回路および方法は有益である。
【発明の概要】
【0004】
集積回路において信号を受信するための回路が説明される。この回路は、入力データ信号を受信するように構成されたサンプラであって、サンプルデータおよび回復クロックを生成するサンプラと、サンプルデータおよび回復クロックを受信して、位相補間器コードを生成するように構成されたクロックおよびデータ回復回路と、位相補間器コードを受信するように構成された位相補間器とを備え、位相補間器は、クロックサイクル向けに生成された位相補間器コードに基づいて、クロックサイクル中に複数の位相補間器制御信号を生成する。
【0005】
集積回路において信号を受信する方法も説明される。この方法は、入力データ信号を受信することと、入力データ信号に基づいてサンプルデータおよび回復クロックを生成することと、サンプルデータおよび回復クロックに基づいて位相補間器コードを生成することと、位相補間器において位相補間器コードを受信することと、クロックサイクル向けに生成された位相補間器コードに基づいて、クロックサイクル中に複数の位相補間器制御信号を生成することとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】受信器回路を有する集積回路のブロック図である。
図2図1において実施され得る受信器回路のブロック図である。
図3図2の受信器回路において実施され得る位相補間器の一部分のブロック図である。
図4図2の受信器回路において実施され得る位相補間器の別の部分のブロック図である。
図5】位相補間器に供給されるクロック信号の位相と、選択された位相補間器出力の位相とを示すタイミング図である。
図6】位相補間器に供給されるクロック信号の選択された位相の変化に基づく出力マルチプレクサのグリッチを示すタイミング図である。
図7】出力位相を、位相補間器コードの変化の関数として示す図である。
図8】出力位相を、位相補間器コードの変化の関数として示す別の図である。
図9】全位相補間器コードおよび半位相補間器コードの適用を示すタイミング図である。
図10】第1の方法による位相補間器コードの生成を示すタイミング図である。
図11】位相補間器コードを生成するための回路のブロック図である。
図12】第2の方法による位相補間器コードの生成を示すタイミング図である。
図13】集積回路において信号を受信する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の回路および方法は、クロックサイクル向けに生成された位相補間器コードに基づき、クロックサイクル中に複数の位相補間器制御信号を生成することにより、受信器の位相補間器におけるグリッチを低減するものである。一実装形態によれば、本回路および方法は、クロックおよびデータ回復(CDR)コードにおける変化のステップサイズを縮小してCDRコードをよりゆっくりと変化させ、したがってあらゆるグリッチを最小化するものである。例として、位相補間器によってクロック信号の立上りエッジと立下りエッジの両方において使用されるCDRコードを変化させることにより、ステップサイズが縮小され得る。別の方法によれば、検知された境界交差に基づいてCDRコードが選択され得る。たとえば、現在のコードと次のコードを比較して境界交差が識別され得、検知された境界交差を基にクロックサイクルの中ほどにおいてCDRコードが変化される。
【0008】
本明細書は、新規と見なされる本発明の1つまたは複数の実装形態の特徴を定義する請求項を含むが、説明を図面とともに検討すれば、回路および方法はよりよく理解されるはずである。様々な回路および方法が開示されるが、回路および方法は、様々な形態で組み入れられ得る独創的な機構の単なる例示であることを理解されたい。したがって、本明細書の中で開示される特定の構造上の詳細および機能的な詳細は、限定と解釈されるべきではなく、単に、特許請求の範囲に関する基礎、および実質的に任意の適切に詳述された構造における独創的な機構を様々に利用するように当業者に教示するための代表的な基礎と解釈されるべきである。さらに、本明細書で使用される用語および語句は、限定することではなく、回路および方法の理解可能な説明を提供するように意図されている。
【0009】
最初に図1を見ると、データの送受信のためのトランシーバを有する集積回路デバイス100のブロック図が示されている。具体的には、構成可能な論理素子109を有するプログラマブルリソース106を制御する制御回路104に入出力ポート102が結合されている。構成コントローラ110によって、構成メモリ108に構成データが供給され得る。構成データは、プログラマブルリソース106の動作を可能にする。制御回路104およびプログラマブルリソース106に対してメモリ113が結合され得る。トランシーバ回路114は、制御回路104、プログラマブルリソース106およびメモリ113に結合されてよく、以下で説明されるようなI/Oポート116および117によって集積回路において信号を受信するための受信器を備え得る。示されるように、制御回路104に対して結合されたI/Oポート118などの他のI/Oポートが、集積回路デバイスの回路に結合されてよい。図1の回路の様々な要素にクロッキングネットワーク120が結合されている。たとえば、図1の回路を使用してデータを受信するために、以下でより詳細に説明されるような回路および方法が実施され得る。
【0010】
次に図2を見ると、図1のトランシーバ回路114において実施され得る受信器回路200のブロック図が示されている。受信器回路200は、たとえば直列データストリームであり得るデータストリームのデータを受信してサンプリングするように構成されたサンプラ202を備える。たとえばデータ取込みフリップフロップであり得るサンプラ202は、受信器出力信号(RX出力)として出力され得るサンプルデータと、受信器出力クロック(RX出力クロック)信号であり得る回復クロック信号とを生成する。サンプラ202によって生成されたサンプルデータおよび回復クロックがデシリアライザ203にルーティングされ得、デシリアライザ203は、CDR回路204に供給されるシリアル化されたサンプルデータおよび回復クロックを生成する。CDR回路204は、位相補間器(PI)コードおよび開始クロックとしても知られているCDRクロック信号(CDRクロック)を生成し、これらが、CDR回復クロック信号(CDR回復クロック)を生成するために位相補間器206に供給される。クロック生成器208によって多相クロック信号も生成される。以下でより詳細に説明されるように、CDR回復クロックを生成するために多相クロック信号の別々の位相が選択され得る。
【0011】
位相補間器206は、受信信号からデータおよびクロックを回復するためにサンプラ202のサンプリング位相を調節する受信器CDRループの一部分である。図2に示されるように、位相補間器206は、クロック生成器208からのクロック信号の複数の位相を採用し、CDR回路206からのNビットの2進PIコードに基づいてサンプリングクロックを生成する。360度にわたって間隔が均一であり得る多相クロックは、360度/2の位相分解能を達成するために選択的に補間され、一般に多相クロックの数は2よりもはるかに少ないため、位相を内挿する必要性が生じる。例示的位相補間器206およびサンプリングクロックの生成が、図3に関連してより詳細に説明される。
【0012】
次に図3を見ると、図2の受信器回路において実施され得る位相補間器の一部分のブロック図が示されている。PIコア302は第1の位相生成回路304および第2の位相生成回路306を備え、両回路の出力はレベルシフトバッファ308に結合されている。第1の位相生成回路304は、混合出力信号(0core)を生成するように適合された複数のマルチプレクサおよびバッファを備え、第2の位相生成回路306も、反転された混合出力信号(図3で0coreの上にバーを付けて指示された0core_b)を生成するように適合された複数のマルチプレクサおよびバッファを備える。より具体的には、第1の位相生成回路は、第1のマルチプレクサ選択信号によって選択され得る奇数の位相信号0~0M*2-1を受信するように構成された第1のマルチプレクサ309(MUX 1)を備える。マルチプレクサ309の出力における第1のバッファ310は、マルチプレクサによって選択された選択済みのクロック位相に重みを与えるための第1の重み選択信号を受信するように構成されている。第2のマルチプレクサ312はクロック信号の偶数の位相信号0~0M*2-1を受信するように結合されており、第2のマルチプレクサ選択信号によって制御され、第2のマルチプレクサ312の出力は、第2の重み選択信号を受信するように構成された第2のバッファ314に結合されている。選択されて重み付けされた2つのクロック位相はバッファ316に結合されており、バッファ316は、示されるように、信号を混合して混合出力信号(0core)を生成する。
【0013】
出力信号0coreは、入力と出力の間に抵抗素子322が結合されている第1のバッファ320に結合された第1のキャパシタ318において、レベルシフトバッファ308に供給される。第1のバッファ320の出力は、出力326に出力クロック信号0outを生成する第2のバッファ324に結合されている。
【0014】
第2の位相生成回路306も、混合出力信号(0core_b)を生成するように適合された複数のマルチプレクサおよびインバータを備える。より具体的には、第2の位相生成回路は、第3のマルチプレクサ選択信号によって選択され得る奇数の位相信号0~0M*2-1を受信するように構成された第3のマルチプレクサ328を備える。マルチプレクサ328の出力における第3のバッファ330は、マルチプレクサ328によって選択された選択済みクロック位相に重みを与えるための第3の重み選択信号を受信するように構成されている。第4のマルチプレクサ332はクロック信号の偶数の位相信号Theta~0M*2-1を受信するように結合されており、マルチプレクサ選択信号によって制御され、第4のマルチプレクサ332の出力は、第4の重み選択信号を受信するように構成された第4のバッファ334に結合されている。選択されて重み付けされた2つのクロック位相はバッファ336に結合されており、バッファ336は、示されるように、信号を混合して、反転された混合出力信号(0core_b)を生成する。
【0015】
出力信号0core_bは、入力と出力の間に抵抗素子342が結合されている第3のバッファ340に結合された第2のキャパシタ338において、レベルシフトバッファ308に供給される。第3のバッファ340の出力は、出力346において反転された出力クロック信号0out_bを生成する第4のバッファ344に結合されている。レベルシフトバッファ308に供給される差分信号間のスキューを最小化するために、バッファ316の出力とバッファと336の出力の間には交差結合されたインバータ348と350が結合されている。
【0016】
CMOSのPI回路のトポロジは図3に示されるように実施されてよく、多相入力クロックが2つのグループへと連続的に分割され、2つの、Mから1つを選択する位相選択マルチプレクサ(すなわちマルチプレクサ309および312)に入力される。内挿バッファ(すなわちバッファ310および314)がクロック信号の2つの選択された位相を混合して、加重和を0core信号としてPIコアの出力に送出する。PIコアと後続のバッファの間で電源電圧レベルが異なる可能性があるため、レベルシフトバッファが必要であることに留意されたい。一実装形態によれば、PIコア302に続くレベルシフトバッファ回路308は、「混合」信号の同相モードをCMOS信号領域までシフトして、出力0outも全CMOSスイングまで駆動する。第2の位相生成回路306(マルチプレクサ328および332ならびにバッファ330および334を備える)は、差動クロック信号(すなわち反転されたクロック信号)を生成するためのものである。擬似差分信号間のスキューを解消するために、PIコア出力において、ここではインバータ348および350として実施された1つまたは複数の交差結合されたインバータ対が使用されている。
【0017】
次に図4を見ると、図2の受信器回路で実施され得る位相補間器の別の部分のブロック図が示されている。より具体的には、図4の信号生成器回路400は、図3で使用されているマルチプレクサ選択信号および重み選択信号を生成するために実施される。以下でより詳細に説明されるように、CDR回路からの全PIコードおよび半PIコードがCDR-PIタイミングインターフェース402に結合されて、取り込まれたPIコードを生成する。取り込まれたPIコードは、2進からワンホットへの変換回路406および2進から温度計への変換回路408を有するデコーダ404に結合される。マルチプレクサ選択信号および重み選択信号は、マルチプレクサ選択信号および重み選択信号を生成する復号されたPIコードのリタイマ回路410に結合される。復号されたPIコードのリタイマ回路410は、デコーダにおけるルーティングおよび異なる経路遅延によるスキューを低減するために実施されるものである。
【0018】
CDR-PIタイミングインターフェース402は、たとえばCDR回路204から受信されたNビットの2進PIコードであり得る全PIコードおよび半PIコードを、CDR回路204からの局所的CDRクロックを用いてそれをリタイミングする前に、取り込んで復号する。Nビットの2進コードが復号され、前述のようなマルチプレクサ選択信号および重み選択信号としてPIコア302のマルチプレクサおよび内挿バッファに入力される。より具体的には、たとえば、マルチプレクサ制御信号は2進からワンホットへのデコーダ406によって復号され、バッファ制御信号として働く重み選択信号は2進から温度計へのデコーダ408によって復号される。温度計デコーダは、直線補間を遂行する際に位相補間器の位相ミキサを有効にするために実施される。内挿バッファに供給されるクロック信号の選択された位相は、マルチプレクサによって選択され、バッファ加重値はバッファの一部分を有効化/無効化することによって制御される。MUX 1~MUX 4の制御は、たとえば0度、90度、180度および270度のクロックの間で選択するので「粗い」選択と称され、buf1~buf4の制御は、たとえば0~45度のクロックを混合するので「精細な」選択と称されることに留意されたい。出力の位相が0~45度であるとき、コードが一度に1ステップずつ変化されるので、MUX 1の出力は0度のクロックになり、MUX 2の出力は45度のクロックになる。出力の位相が45度にとても近いため、buf2は最大重みを有し、buf1はほとんど重みがない。45度を横切るとき、MUX 1の出力は0度から90度に変化する。したがって、一度に1ステップ変化させることによって位相を回転させると、(ほとんど重みがないとき)マルチプレクサ出力には粗い変化が生じ、マルチプレクサ出力のいかなるグリッチも出力に伝播しない。しかしながら、多くのステップだけ変化させると、位相は1つのオクタントの中央から別のオクタントの中央まで突然変化する可能性があり、その場合には粗い制御と精細な制御の両方を変化する必要があり、これらの制御のタイミングを制御することは有利である。入力位相の数(M*2)、内挿バッファの実装形態、およびそれぞれの重み付けユニットのサイズは、たとえばPI分解能または線形性などの設計仕様から導出され得る設計要素である。
【0019】
次に図5を見ると、タイミング図は、位相補間器に供給されるクロック信号の位相および選択された位相補間器出力の位相を示すものである。M=4およびN=7と想定すると、8つの入力位相が全360度の相回転を8つの45度のオクタント(3つの2進ビットによって選択され、2本の破線の選別によって示される)に分割し、各オクタントは16ステップへとさらに分割される(4つの2進ビットによって選択される)。すなわち、1つの全体のPI回転は128ステップから成り、16ステップごとがオクタント境界を示す。PIコア入力、PIコア出力およびレベルシフトバッファ出力の例示の波形が図5に示されており、PIコア信号の出力レベルは、示されるようなレベルシフト出力信号を生成するように増大される。PIに対してクロック信号の位相0~0が入力され、PIコア出力は0と0の間の内挿の結果である。レベルシフト出力信号(たとえば0out)を用いて次のブロックを駆動する前に、レベルシフトバッファ308がPIコア出力(たとえば0core)を新規の同相モードまでシフトする。
【0020】
次に図6を見ると、タイミング図は、位相補間器に供給されるクロック信号の選択された位相の変化に基づく出力マルチプレクサのグリッチを示すものである。スペクトル拡散クロッキング(SSC)用途などで位相補間器が使用するクロックの位相が変化されるとき、この位相補間器は、一般に、一定の速度および一定のステップで一方向に回転している。ある特定のコード移行中に、マルチプレクサ入力は、内挿用の別のクロック位相を選択するために別の入力に切り換えられることになる。破線によってマークを付けられたポイントにおいて、位相0から位相0に切り換えるようにMUX 1選択信号(たとえばマルチプレクサ309用の選択信号)がトグルするとき、図6に例証されるように、MUX 1の出力にクロックグリッチ(すなわち短パルス)が観測され得る。小さい立上り時間/立下り時間およびファンアウトを想定して、マルチプレクサ出力におけるグリッチは、内挿バッファ(たとえばbuf 1)の十分な重み付けを想定するとPI出力に伝播することになり、結果として、予期された位相調整に加えて、マルチプレクサの出力によって生成された位相ジッタが現れる可能性がある。位相ジッタが大きければ下流回路が誤動作する恐れがある。周期ジッタの低減は、以下でより詳細に説明されるように、PIコードが変化するステップサイズを縮小して、クロック切換えの境界交差が出力に及ぼす影響を低減することによって達成され得る。
【0021】
次に図7および図8を見ると、位相補間器コードの変化の関数としての出力位相が示されている。図7および図8はPIの伝達関数を示しており、横軸は時間を表示し、縦軸はクロック位相遅延を表示する。理想的な伝達関数は図7の点線でプロットされており、任意の2つのコード間の位相遅れは線形である。CMOSのPIでは、図7の実線で表されるように、あらゆる位相シフトが瞬時的であり、その結果、伝達関数におけるジャンプをもたらすことになる。そのようなジャンプは、大きさは予測され得るが、線形伝達関数と比較して周期ジッタ(PJ)と見なされる。しかしながら、実回路の実装形態では、図8に示されるような物理的実装形態における回路アーキテクチャまたは不整合によって、コード変化中に、意図しない付加的な位相ジッタが現れる可能性がある。この意図しないジッタの量は、少なくとも2つの要因に関するものである。第1の要因は各コードステップのサイズであり、第2の要因はクロックソースの切換えで導入された何らかのグリッチの結果である。図8に示されるように、時間tにおけるコード12から18へのジャンプ(すなわちJ2)の間の付加的なジッタは、クロックソースにおける変化を必要とする、1つのオクタントから別のオクタントへの境界交差(境界コードのうち1つは16である)による時間tにおける0から6へのジャンプ(すなわちJ1)の間のものよりも大きい。ステップサイズがより大きければ、予期される周期ジッタがより大きくなるが、これは、次のコードが境界からさらに離れる可能性が高く、グリッチクロックを受信している内挿バッファがより大きい駆動強度を有して、周期ジッタにより大きい影響を及ぼすはずであることも意味する。
【0022】
次に図9を見ると、タイミング図は、全位相補間器コードおよび半位相補間器コードの適用を示すものである。従来のデバイスでは、CDR回路は、1つのCDRクロックサイクル(すなわちクロックの立上りエッジから次のクロックの立上りエッジまで)において1つのPIコードを送信する。対照的に、以下で明らかにされる様々な実装形態によれば、CDR回路は1つのCDRクロックサイクルにおいて2つのPIコードを送信する。図9に示されるように、CDR回路は、立上りエッジにおいてCDRクロックとともに2つのPIコードを送信する。PIは受信クロックの立上りエッジを使用して第1のコード(半コードとして指定されている)を取り込み、次いで、受信クロックの立下りエッジにおいて第2のコード(全コードとして指定されている)を取り込み得、半コードおよび全コードは単一クロックサイクルの一部分である。いくつかの実装形態によれば、CDR回路は現在のコードに増分コードを加えることによって次のコードを計算する。増分コードは、周期ジッタを低減する様々な方法に応じて、クロックサイクルの中ほどにおいて(すなわちクロックサイクルが立上りエッジから次の立上りエッジまで及ぶものと定義されているときの立下りエッジにおいて)PIコードを適用するか否か、適用するならどのPIコードか、を判定することによって使用され得る。第1の方法によれば、増分コードが2分の1にされて、位相調整の半分が前半のサイクルにおいて実行され、位相調整の他方の半分が後半のサイクルにおいて実行される。第2の方法によれば、現在のコードから次のコードに変化するとき位相境界の交差条件が監視され、境界交差の場合には次のコードの前に先ず境界コードが実行される。どちらの方法にも、意図されたジッタ(すなわちステップサイズによるジッタ)および意図しないジッタ(すなわち境界交差によるジッタ)を低減する利益がある。
【0023】
次に図10を見ると、タイミング図は、PIコードに関連した増分コードを分割する第1の方法による位相補間器コードの生成を示すものである。第1の方法はステップサイズを2分の1に縮小するものであり、したがって平均周期ジッタを2分の1に低減する。図10は、PIの伝達関数を実線で例証して、従来の伝達関数(点線)と比較するものである。例として、12から18へのコード移行中に境界コード16が交差され、ステップサイズは6である。2進表現では、これは0001100から0010010への移行であり、境界コードは0010000である。第1の方法によれば、増分コードは6であり、増分コードの2分の1は3である。そこで、CDRは、前半のサイクル中にPIに取り込まれる12+3=15のPIコードを送り、後半のサイクルで12+6=18のPIコードを送る。2進では、これは0001100→0001111→0010010となる。次のコードの計算は、RTLにおいて、半コードについては、次のコード=現在のコード+(増分コード/2)、全コードについては、次のコード=現在のコード+増分コード、と簡単に実施され得る。図10で明らかなように、PIコードに関連した増分コードを分割する方法1を使用すると、クロックサイクル中にPIコードを1回しか変化させない従来手法と比較して、時間tと時間tの両方において、意図しないジッタが大幅に低減される(境界コード16が交差されるとき、意図しないジッタがより大きくなる)。
【0024】
図11は、第2の方法によって位相補間器コードを生成するための回路を示すブロック図である。排他的論理和ゲート1102は、コード選択信号を生成するために、次のコード(次のコード<4>)信号と現在のコード(現在のコード<4>)信号の両方を受信するように結合されており、増分コードの最上位ビット(すなわち増分コードの符号ビット)が、コード選択(code_select<0>)信号のビットとして使用される。code_select<1:0>は、マルチプレクサの出力において生成されたPIコードの第1の半分として、次のコード(次のコード<6:0>)または次のコードもしくは現在のコードの一部分(すなわち次のコード<6:4>もしくは現在のコード<6:4>)を選択するための選択信号として使用される。
【0025】
一実装形態によれば、PIコードは7ビットを有し、ビット<6:4>がオクタント選択用であり、ビット<3:0>がオクタントの内部におけるより精細な位相選択用である。現在のコードと次のコードの間でビット<4>に何らかの変化があると、コード移行がまさに1つのオクタント境界を横切ることを指示し、ビット<6:5>の変化は想定しない。増分コードは、次のステップの方向およびサイズを指示する符号付き2進コードである。したがって、code_select<1>はオクタントの変化を意味し、code_select<0>はオクタントの変化の方向を表現する。表1に示されるように、図11のマルチプレクサ回路1104向けの選択信号は、回路の様々な条件に従って生成され得る。
【0026】
現在のコードはこれまでのコードであって、次のコードは新規のコードであり、したがって終点は常に次のコードである。図11のマルチプレクサ1104は半ステップにおいてPIコードを生成するためのものであり、境界交差の場合には中間のステップ(この場合は半ステップ)を供給する。00および01については境界交差がなく、そのため、次のコードの全体が伝播し得る。すなわち、半ステップにおいてPIコードは変化しない。境界交差があるとき、方向が正であればエントリ10が供給され、負であればエントリ11が供給される。方向が負の場合、Code_select<0>は1である。たとえば、現在のコードが0100111(39)であり、次のコードが0011000(24)であると想定する。方向が負であるため、マルチプレクサ選択は11となる。中間コードは現在のコードからMSBを導出するので、0100000(32)となる。正方向の境界交差がある場合には、MSBは次のコードからのものとなる。上記の例では、次のコードが0111000(56)であれば、中間コードは0110000(48)となる。前のサイクルおよび現在のサイクルを説明する一例が、以下の表2に示される。
【0027】
前述の方法は1回の境界交差に制限されるが、回路は複数の境界交差を検知するように実施され得ることに留意されたい。
【0028】
図12のタイミング図は、境界交差のシナリオに対処する第2の方法による位相補間器コードの生成を示すものであり、図12に表されるように、次のコードが境界交差を横切るときコードの2分の1を供給することにより、12から18へのコードジャンプ中に変更される伝達関数のPJがより小さくなる。第2の方法によれば、CDR回路は、現在のコードの第4ビットと次のコードの第4ビットのXOR演算によって境界交差を検知し得る。これら2つのビットが異なる場合、このコードジャンプはオクタント境界を横切ることになる。この場合、前半のCDRサイクルで境界コードが送られ、後半のCDRサイクルで次のコードが送られる(たとえば0001100→0010000→0010010)。意図しないジッタは完全には解消され得ないが、低減されることに留意されたい。オクタント交差による意図しないジッタは、ほとんど解消されるはずである。残るのは、実装形態に特異性の高い、オクタントの内部の多くのコードステップによるものになるであろう。上記で図9図10に関して明らかにされた第1の方法には、中間のコードステップが正確に計算され、したがってステップサイズが等しくなるという利点がある。たとえば、現在のコードが0001111(15)であって次のコードが0011111(31)であれば、方法1の中間ステップは0010111(23)になる。他方では、方法2の中間コードは0010000(32)になる。回路の実装形態にとって境界交差が問題となる場合には、図11図12で説明され方法2が有利である。たとえば、コードが0001010(10)から0010101(21)に進むとき、粗い制御ビット(MSB)と精細な制御ビット(LSB)の到着時が異なる場合、出力には、たとえば0011010(26)といった、10~21の範囲を越えた擬似グリッチが出現する可能性がある。方法2は、これらの擬似グリッチに対してより頑健である。
【0029】
次に図13を見ると、流れ図は、集積回路において信号を受信する方法を示すものである。一実装形態によれば、集積回路において信号を受信する方法は、ブロック1302において入力データ信号を受信することを含む。ブロック1304において、入力データ信号に基づいて、サンプルデータおよび回復クロックが生成される。ブロック1306において、サンプルデータおよび回復クロックに基づいて、位相補間器コードも生成される。位相補間器コードは、ブロック1308において位相補間器にも受信される。ブロック1310において、クロックサイクル中に、クロックサイクル向けに生成された位相補間器コードに基づいて、複数の位相補間器制御信号が生成される。
【0030】
いくつかの実装形態によれば、位相補間器コードを受信することは、位相選択信号および重み付け信号を受信することを含み得る。さらに、複数の位相補間器制御信号を生成することは、クロックサイクルの前半に関連した第1の位相補間器制御信号を生成することと、クロックサイクルの後半に関連した第2の位相補間器制御信号を生成することとを含み得る。この方法は、第1の位相補間器制御信号および以前のクロックサイクル用のコードに基づいて第2の位相補間器制御信号を計算することをさらに含み得る。複数の位相補間器制御信号は、コード変化の前半によって変化されるクロックサイクルの前半中に印加される第1の位相補間器制御信号に関連したコードと、コード変化の後半によって変化されるクロックサイクルの後半中に印加される第2の位相補間器制御信号に関連したコードとを含み得る。
【0031】
この方法は、クロックサイクルの前半中に印加される第1の位相補間器制御信号に関連したコードをコード変化の半分だけ変化させることと、クロックサイクルの後半中に印加される第2の位相補間器制御信号に関連したコードをコード変化の半分だけ変化させることとをさらに含み得る。
【0032】
たとえば、クロックサイクルの前半中に印加される第1の位相補間器制御信号に関連したコード変化の半分と、クロックサイクルの後半中に印加される第2の位相補間器制御信号に関連したコード変化の半分とは、現在のコードと次のコードを比較することに基づき得る。すなわち、境界交差がなければ、次のコードは現在のコードと同一であり得る。この方法は、第2の位相補間器制御信号用の次のコードとして、境界交差が正方向であれば現在のコードを送り、境界交差が負方向であれば次のコードを送ることをさらに含み得る。
【0033】
図13の方法の様々な要素は、説明されたような図1図12の回路またはいくつかの他の適切な回路を使用して実施され得る。この方法の特定の要素が説明されているが、この方法の追加要素、またはこの方法の追加要素に関連した追加の詳細が、図1図12の開示によって実施され得ることを理解されたい。
【0034】
集積回路において信号を受信するための回路が提供され得る。そのような回路は、入力データ信号を受信するように構成されたサンプラであって、サンプルデータおよび回復クロックを生成するサンプラと、サンプルデータおよび回復クロックを受信して、位相補間器コードを生成するように構成されたクロックおよびデータ回復回路と、位相補間器コードを受信するように構成された位相補間器とを含み、位相補間器は、クロックサイクル向けに生成された位相補間器コードに基づいて、クロックサイクル中に複数の位相補間器制御信号を生成する。
【0035】
いくつかのそのような回路では、複数の位相補間器制御信号の各々が位相選択信号および重み付け信号を含み得る。
【0036】
いくつかのそのような回路では、複数の位相補間器制御信号は、クロックサイクルの前半に関連した第1の位相補間器制御信号と、クロックサイクルの後半に関連した第2の位相補間器制御信号とを含み得る。
【0037】
いくつかのそのような回路では、第1の位相補間器制御信号は第2の位相補間器制御信号に基づいて決定され得る。
【0038】
いくつかのそのような回路では、位相補間器が、位相補間器コードにおける第1のクロックサイクルから第2のクロックサイクルへの変化を決定し、クロックサイクル中に複数の補間器制御信号を生成することは、クロックサイクルの中ほどにおいて、位相補間器コードにおける変化の一部分によって調節され得る位相補間器コードを適用することを含み得る。
【0039】
いくつかのそのような回路では、位相補間器コードは、位相補間器コードにおけるクロックサイクルから次のクロックサイクルへの変化の半分によって調節され得る。
【0040】
いくつかのそのような回路では、クロックサイクル中に生成される位相補間器制御信号は、現在の位相補間器コードのビットと次の位相補間器コードのビットとの比較に基づいて生成されてよい。
【0041】
いくつかのそのような回路では、境界交差が検知されなければ、クロックサイクル中に生成される位相補間器制御信号は次のコードに基づくものでよい。
【0042】
いくつかのそのような回路では、正方向の境界交差が検知された場合には、クロックサイクル中に生成される位相補間器制御信号は次のコードに基づくものでよい。
【0043】
いくつかのそのような回路では、負方向の境界交差が検知された場合には、クロックサイクル中に生成される位相補間器制御信号は現在のコードに基づくものでよい。
【0044】
別の例では、集積回路において信号を受信する方法が提供され得る。そのような方法は、入力データ信号を受信することと、入力データ信号に基づいてサンプルデータおよび回復クロックを生成することと、サンプルデータおよび回復クロックに基づいて位相補間器コードを生成することと、位相補間器において位相補間器コードを受信することと、クロックサイクル向けに生成された位相補間器補間器コードに基づいて、クロックサイクル中に複数の位相補間器制御信号を生成することとを含み得る。
【0045】
いくつかのそのような方法では、位相補間器において位相補間器コードを受信することは、位相選択信号および重み付け信号を受信することを含み得る。
【0046】
いくつかのそのような方法では、複数の位相補間器制御信号を生成することは、クロックサイクルの前半に関連した第1の位相補間器制御信号と、クロックサイクルの後半に関連した第2の位相補間器制御信号とを生成することを含み得る。
【0047】
いくつかのそのような方法では、第1の位相補間器制御信号は第2の位相補間器制御信号に基づいて決定され得る。
【0048】
いくつかのそのような方法は、位相補間器コードにおける第1のクロックサイクルから第2のクロックサイクルへの変化を決定することをさらに含み得、クロックサイクル中に複数の補間器制御信号を生成することは、クロックサイクルの中ほどにおいて、位相補間器コードにおける変化の一部分によって調節され得る位相補間器コードを適用することを含み得る。
【0049】
いくつかのそのような方法では、位相補間器コードは、位相補間器コードにおけるクロックサイクルから次のクロックサイクルへの変化の半分によって調節され得る。
【0050】
いくつかのそのような方法では、クロックサイクル中に位相補間器制御信号を生成することは、現在の位相補間器コードのビットと次の位相補間器コードのビットとの比較に基づいて位相補間器制御信号を生成することを含み得る。
【0051】
いくつかのそのような方法では、境界交差が検知されなければ、クロックサイクル中に位相補間器制御信号を生成することは、次のコードに基づいて位相補間器制御信号を生成することを含み得る。
【0052】
いくつかのそのような方法では、正方向の境界交差が検知された場合には、クロックサイクル中に位相補間器制御信号を生成することは、次のコードに基づいて位相補間器制御信号を生成することを含み得る。
【0053】
いくつかのそのような方法では、負方向の境界交差が検知された場合には、クロックサイクル中に位相補間器制御信号を生成することは、現在のコードに基づいて位相補間器制御信号を生成することを含み得る。
【0054】
したがって、集積回路において信号を受信するための新規の回路および方法が説明されたことが認識され得る。当業者には、開示された発明を組み込む多くの代替形態および等価物が存在するはずであることが認識されよう。結果として、本発明は、前述の実装形態ではなく、以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13