(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】ディスプレイデバイス内の銅相互接続を接着させるためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
C03C 17/40 20060101AFI20231107BHJP
C03C 15/00 20060101ALI20231107BHJP
H01L 21/3205 20060101ALI20231107BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20231107BHJP
H01L 23/532 20060101ALI20231107BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
C03C17/40
C03C15/00 Z
H01L21/88 R
G09F9/00 346A
(21)【出願番号】P 2020556801
(86)(22)【出願日】2019-04-18
(86)【国際出願番号】 US2019028032
(87)【国際公開番号】W WO2019204551
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2022-04-13
(32)【優先日】2018-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,ミン-ホアン
(72)【発明者】
【氏名】キム,フン
(72)【発明者】
【氏名】マンレイ,ロバート ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァディ,ラジェッシュ
(72)【発明者】
【氏名】ジュー,ビン
【審査官】和瀬田 芳正
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/025347(WO,A1)
【文献】特開2016-021529(JP,A)
【文献】特開2008-261895(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0180309(US,A1)
【文献】特開2010-010250(JP,A)
【文献】特開2008-066428(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 17/34 - 17/42
H01L 21/768
G09F 9/00
G09F 9/30
G02F 1/1343 - 1/1345
H05B 33/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に金属相互接続を形成するための方法であって、
ガラス、セラミック、およびガラスとセラミックとの組合せからなる群から選択される材料で形成されている基板の表面全体にわたってマンガン-銅層を形成するステップと、
前記マンガン-銅層の表面を酸化性環境に曝露して、酸化された層を形成するステップと、
前記酸化された層全体にわたって配置された銅層を形成して、中間ディスプレイデバイスを得るステップと、
前記中間ディスプレイデバイスをアニールして、
前記基板の前記表面に隣接するケイ酸マンガンを含む界面層と、
前記界面層と前記銅層との間の酸化マンガンを含む層と
を得るステップと
を含み、
前記基板が10パーセント以上のSiO
xを含む、方法。
【請求項2】
モルパーセントとして測定された前記マンガン-銅層中のマンガン濃度が5パーセント未満である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記銅層が、前記銅層
の上面と前記界面層の上面との間の中間点を中心とし、かつ前記中間点から、前記銅層の上面と前記界面層の上面との間の距離の±20パーセント延在する帯域内で測定した場合に、モルパーセントで99パーセント(99%)銅よりも高い純度を示す、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記アニールするステップが、前記中間ディスプレイデバイスを摂氏280度よりも高い温度に200秒よりも長い期間曝露するステップを含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記基板の前記表面全体にわたって前記マンガン-銅層を形成するステップの前に、前記基板の表面を荒化して荒面を得るステップであって、同じ寸法の平坦な表面の曝露された表面積と比べたとき、曝露された表面積を増加させるステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記基板の前記表面を荒化するステップが、前記基板の前記表面をリーチするステップを含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記基板がSiO
2を含み、前記基板の前記表面を荒化するステップが、前記基板のバルクよりも、前記基板と前記マンガン-銅層との界面の近くでSiO
2濃度が高くなるように、前記基板の前記表面をエッチするステップを含む、請求項5記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、米国特許法第119条のもと、2018年4月20日に出願された米国仮特許出願第62/660677号明細書および2019年2月25日に出願された米国仮特許出願第62/809963号明細書の優先権の利益を主張し、そのそれぞれの内容が依拠され、そのそれぞれの内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本説明は、銅への接着が改善されたガラス表面および/またはセラミック表面ならびに物品に関する。
【背景技術】
【0003】
ガラス基板、セラミック基板、およびガラス-セラミック基板は、ディスプレイタイル、電気的インターフェースとして使用されるインターポーザ、RFフィルタ、および/またはRFスイッチとしての使用を含む多くの用途に望ましい。ガラス基板は、こうした用途向けのシリコンおよび繊維強化ポリマーの魅力的な代替となった。それでもやはり、相互接続を形成するために使用される典型的な金属はガラス基板にあまり良く接着しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、少なくとも前述の理由により、銅をガラス材料、セラミック材料、およびガラス-セラミック材料に接着させるための先進のシステムおよび方法が当技術分野において必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態は概して、基板および導電性相互接続に関し、とりわけ、その上に配置された銅相互接続を有するガラス基板、セラミック基板、またはガラス-セラミック基板に関する。
【0006】
本概要は、いくつかの実施形態の一般的な概略のみを提供する。「1つの実施形態において」、「1つの実施形態によれば」、「様々な実施形態において」、「1つ以上の実施形態において」、「特定の実施形態において」などの語句は一般に、語句に続く特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれ、1つを超える実施形態に含まれてよいことを意味する。重要なことに、こうした語句は必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。多くの他の実施形態は、以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲および添付図面から、より十分に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本明細書の残りの部分に記載されている図を参照することにより、本発明の様々な実施形態のさらなる理解が実現され得る。図中、同様の構成要素を参照するために、同様の参照番号がいくつかの図にわたって使用される。いくつかの例では、複数の同様の構成要素のうちの1つを表すために、小文字からなるサブラベルが参照番号に付けられる。既存のサブラベルを指定せずに参照番号を参照する場合、すべてのこうした複数の同様の構成要素を参照することが意図される。
【
図1】先行技術のディスプレイの概略上面透視図である。
【
図2a】いくつかの実施形態にしたがってガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図2b】いくつかの実施形態にしたがってガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図2c】いくつかの実施形態にしたがってガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図3】様々な実施形態にしたがってガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するための方法を示すフロー図である。
【
図4a】他の実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図4b】他の実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図4c】他の実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図4d】他の実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図5】様々な実施形態にしたがってリーチングプロセスを使用して基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するための方法を示すフロー図である。
【
図6】いくつかの実施形態にしたがってエッチングプロセスを使用して基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するための別の方法を示すフロー図である。
【
図7a】いくつかの実施形態にしたがって基板の表面全体にわたって配置されたストップ層を含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図7b】いくつかの実施形態にしたがって基板の表面全体にわたって配置されたストップ層を含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図7c】いくつかの実施形態にしたがって基板の表面全体にわたって配置されたストップ層を含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図7d】いくつかの実施形態にしたがって基板の表面全体にわたって配置されたストップ層を含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図8】1つ以上の実施形態にしたがって基板の表面全体にわたってストップ層を形成するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するための方法を示すフロー図である。
【
図9a】様々な実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップと、基板の表面全体にわたって配置されたシール層を形成するステップとを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図9b】様々な実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップと、基板の表面全体にわたって配置されたシール層を形成するステップとを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図9c】様々な実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップと、基板の表面全体にわたって配置されたシール層を形成するステップとを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図9d】様々な実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップと、基板の表面全体にわたって配置されたシール層を形成するステップとを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【
図9e】様々な実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップと、基板の表面全体にわたって配置されたシール層を形成するステップとを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態は概して、基板上に形成された導電性相互接続に関し、とりわけ、その上に配置された銅相互接続を有するガラス基板、セラミック基板、またはガラス-セラミック基板に関する。
【0009】
図1を参照すると、先行技術のディスプレイタイル50が示されている。ディスプレイタイル50は、第1の表面55と外周囲56とを有する第1の基板52を含む。ディスプレイタイル50は、画素素子の行60と画素素子58の列70とを含む。画素素子58の各行60は、行電極62と画素素子58の複数の列70とにより接続されており、画素素子58の各列70は列電極72により接続されている。ディスプレイタイル50は、画素素子58の行60を駆動する少なくとも1つの行ドライバ65と、画素素子58の列70を駆動する少なくとも1つの列ドライバ75とをさらに含む。先行技術のディスプレイタイル50において、行ドライバ65および列ドライバ75は、画素素子の同じ側の第1の表面55上に位置し、ベゼル(図示せず)で行ドライバ65および列ドライバ75を覆う必要がある。
【0010】
本明細書で論じる様々な実施形態は、ガラス基板上、セラミック基板上、またはガラス-セラミック基板上に形成された銅相互接続を含むシステム、デバイスおよび方法を提供する。いくつかのこうした実施形態は結果として、代替プロセスを使用して形成された同様の形状およびサイズの銅相互接続と比べて抵抗率がより低い銅相互接続をもたらし、かつ/またはより薄く、より機能的な相互接続を可能にする。本明細書に記載の開示に基づいて、開示される実施形態のプロセスおよびデバイスを使用することにより実現され得る様々な他の利点は、当業者に理解される。
【0011】
様々な実施形態は、基板上に金属相互接続を形成するための方法を提供する。こうした方法は、基板の表面を荒化して、荒面を得るステップと、荒面全体にわたって銅合金層を形成するステップと、銅合金層の上方に配置された銅層を形成して、中間ディスプレイデバイスを得るステップと、中間ディスプレイデバイスをアニールするステップとを含む。「銅合金」という語句は、任意の銅含有金属を意味するその最も広い意味で使用される。したがって、銅合金は、純粋な銅、または銅と1種以上の他の金属の組合せでよい。前述の荒化は、同じ寸法の平坦な表面上の曝露された表面積と比べたとき、曝露された表面積を増加させる。銅合金層は、銅と、マンガン、ニッケル、チタン、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、またはタングステンから選択される少なくとも1種の他の金属とを含む。中間ディスプレイをアニールするステップによって他の金属のサブセットが得られ、これを基板のガラスと合することにより、基板と銅合金層との間の界面層が得られる。
【0012】
前述の実施形態のいくつかの例において、ガラスとセラミックとの組合せは、ガラスのみ、またはガラスの部分およびセラミックの部分である。前述の実施形態の様々な例において、銅層は、ほぼ純粋な銅層である。いくつかの場合において、ほぼ純粋な銅層は、このほぼ純粋な金属層の上面と界面層の上面との間の中間点を中心とし、かつこの中間点から、このほぼ純粋な金属層の上面と界面層の上面との間の距離の±20パーセント延在する帯域内で測定した場合に、モルパーセントで99.5パーセント(99.5%)銅よりも高い純度を示す。
【0013】
前述の実施形態の様々な例において、他の金属はマンガンであり、銅合金層はマンガン-銅合金層である。いくつかのこうした例において、モルパーセントとして測定されたマンガン-銅合金層中のマンガン濃度は5パーセント未満である。他のこうした例において、モルパーセントとして測定されたマンガン-銅合金層中のマンガン濃度は2パーセント未満である。さらなる他のこうした例において、モルパーセントとして測定されたマンガン-銅合金層中のマンガン濃度は1/2(0.5)パーセント未満である。様々なこうした例において、界面層はケイ酸マンガン(MnSiOx)を含む。1つ以上のこうした例において、銅合金層全体にわたって配置された銅層を形成するステップは、銅合金層の酸化を回避するためにイン・サイチュで行われる。いくつかのこうした例において、本方法は、銅層を形成するステップの前に、銅合金層の曝露された表面を酸化させるステップをさらに含む。中間ディスプレイデバイスをアニールするステップによって、基板の表面に隣接するケイ酸マンガンを含む界面層と、この界面層と銅層との間の酸化マンガンを含む層とが得られる。
【0014】
前述の実施形態のいくつかの例において、アニールするステップは、中間ディスプレイデバイスを摂氏280度よりも高い温度に1000秒よりも長い期間曝露するステップを含む。様々なこうした例において、アニールするステップは、中間ディスプレイデバイスを摂氏320度よりも高い温度に1000秒よりも長い期間曝露するステップを含む。前述の実施形態の様々な例において、基板の表面を荒化するステップは、基板の表面をリーチするステップを含む。前述の実施形態の他の例において、基板の表面を荒化するステップは、基板の表面をエッチするステップを含む。
【0015】
他の実施形態は、ガラスとセラミックとの組合せで形成された基板と、基板の表面の上方に配置された金属合金層と、基板と金属合金層との間に配置されたケイ酸マンガン(MnSiOx)の界面層とを含むディスプレイタイルを提供する。前述の実施形態のいくつかの例において、ガラスとセラミックとの組合せは、ガラスのみ、またはガラスの部分およびセラミックの部分であってよい。前述の実施形態のいくつかの例において、金属合金層は、ほぼ純粋な銅層である。いくつかのこうした例において、ほぼ純粋な銅層は、このほぼ純粋な金属層の上面と界面層の上面との間の中間点を中心とし、かつこの中間点から、このほぼ純粋な金属層の上面と界面層の上面との間の距離の±20パーセント延在する帯域内で測定した場合に、モルパーセントで99パーセント(99%)銅よりも高い純度を示す。様々なこうした例において、ディスプレイタイルは、ほぼ純粋な銅層と界面層との間に挟まれた酸化マンガンをさらに含む。前述の実施形態の様々な例において、金属合金層の厚さは、界面層の厚さよりも少なくとも3倍大きい。前述の実施形態のいくつかの例において、基板の表面は、基板の表面の下方に延在する開口を示し、界面層の材料は、開口内に少なくとも部分的に延在する。
【0016】
さらなる他の実施形態は、基板上に金属相互接続を形成するための他の方法を提供する。こうした他の方法は、ガラスとセラミックとの組合せで形成されている基板の表面全体にわたってマンガン-銅層を形成するステップと、マンガン-銅層の表面を酸化性環境に曝露して、酸化された層を形成するステップと、酸化された層全体にわたって配置された銅層を形成して、中間ディスプレイデバイスを得るステップと、中間ディスプレイデバイスをアニールして、基板の表面に隣接するケイ酸マンガンを含む界面層と、界面層と銅層との間の酸化マンガンを含む層とを得るステップとを含む。
【0017】
図2a~
図2cを参照すると、いくつかの実施形態にしたがってガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイス200~202が示されている。
図2aを考慮すると、中間ディスプレイデバイス200は、基板210の表面上に形成された金属合金層215を含む。いくつかの実施形態において、金属合金層215は、マンガン(Mn)と銅(Cu)の合金で形成されている。いくつかの場合において、合金中のマンガン濃度は10パーセント未満である。他の場合において、合金中のマンガン濃度は5パーセント未満である。さらなる他の場合において、合金中のマンガン濃度は2パーセント未満である。さらなる他のこうした例において、モルパーセントとして測定されたマンガン-銅合金層中のマンガン濃度は1/2(0.5)パーセント未満である。金属合金の百分率はモルパーセント(モル%)として記載されている。
【0018】
様々な実施形態において、基板210は、10パーセント以上のSiOxを有する任意のガラス組成物またはガラス-セラミック組成物であってよい。いくつかの実施形態において、基板210は、30パーセント以上のSiOxを有する任意のガラス組成物またはガラス-セラミック組成物であってよい。1つ以上の実施形態において、基板は、51パーセント~90パーセントのSiOxおよび49パーセント~10パーセントのROxを有する任意のガラス-セラミック組成物であってよい。前述の基板組成物の百分率は、基板210の中心線からds1の+/-20パーセント延在する帯域内で測定されたモルパーセント(モル%)として記載されている。様々な実施形態において、基板210の厚さds1は、10μmよりも大きい。いくつかの実施形態において、基板210は、1/4mm~1/2mmの厚さds1を有するCorning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板である。本明細書に記載の開示に基づいて、異なる実施形態に対して使用され得る様々なガラス基板またはガラス-セラミック基板および基板厚さは、当業者に理解される。
【0019】
いくつかの実施形態において、金属合金層215の厚さda1は150nm未満である。様々な実施形態において、金属合金層215の厚さda1は100nm未満である。いくつかの実施形態において、金属合金層215の厚さda1は50nm未満である。様々な実施形態において、金属合金層215の厚さda1は30nm未満である。1つ以上の実施形態において、金属合金層215の厚さda1は20nm未満である。いくつかの実施形態において、金属合金層215の厚さda1は、8~13nmである。基板210上の金属合金層215の形成は、基板上に厚さ50nm未満の合金層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これに限定されないが、金属合金層215の酸化を回避するイン・サイチュ化学蒸着が含まれ得る。
【0020】
図2bを参照すると、中間ディスプレイデバイス201は、中間ディスプレイデバイス200の金属合金層215上に形成された材料層220を含む。いくつかの実施形態において、材料層220は、ほぼ純粋な銅である。材料層220は、厚さda1よりも大きい厚さdc1を示す。いくつかの実施形態において、材料層220の厚さdc1は、金属合金層215の厚さda1の40倍よりも大きい。いくつかの実施形態において、材料層220の厚さdc1は、金属合金層215の厚さda1の20倍よりも大きい。様々な実施形態において、材料層220の厚さdc1は、金属合金層215の厚さda1の5倍よりも大きい。いくつかの実施形態において、材料層220の厚さdc1は、金属合金層215の厚さda1の3倍よりも大きい。1つ以上の実施形態において、材料層220の厚さdc1は、金属合金層215の厚さda1の2倍よりも大きい。金属合金層215上の材料層220の形成は、合金層上に金属層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これらに限定されないが、スパッタリングまたは化学蒸着が含まれ得る。
【0021】
図2cを参照すると、中間ディスプレイデバイス202は、中間ディスプレイデバイス201をアニールすることにより形成される。いくつかの実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス201を摂氏280(200)度よりも高い温度に1000秒超の間曝露することにより実施される。様々な実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス201を摂氏約300度の温度に1500秒超の間曝露することにより実施される。いくつかの実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス201を摂氏約350度の温度に1500秒超の間曝露することにより実施される。アニール中、金属合金層215の合金中の1種の金属が基板210の表面に向かって拡散して、基板210と材料層220との間に薄い界面層225を形成し、(1種以上の)他の金属は金属合金層215の合金中に残される。界面層225は、厚さda1、金属合金層215の合金中の外方拡散金属の百分率、およびアニール中に達成された外方拡散の百分率の関数である厚さdm1を示す。本明細書において使用する場合に、「アニール」または「アニーリング」という語句は、構造物を高熱にある期間曝露する任意のプロセスを意味するそれらの最も広い意味で使用される。したがって、アニーリングは、例えば、低温で材料層を形成した後に中間ディスプレイデバイスを高温に曝露することにより行われてよい。別の例として、中間ディスプレイデバイスのアニーリングは、高温堆積を用いて中間ディスプレイデバイスの材料層を形成することにより行われてよい。本明細書に記載の開示に基づいて、異なる実施形態に対して使用され得る様々なアニーリング法が、当業者に理解される。
【0022】
したがって、基板210がSiOx系基板である実施形態において、金属合金層215はマンガン-銅合金で形成されており、材料層220は、ほぼ純粋な銅で形成されており、アニールにより、金属合金層215のマンガンが基板210の表面に向かって拡散して、MnSixOyの薄層(すなわち、金属系酸化物層)が形成される。金属合金層215からマンガンを拡散させると、銅(例えば、ほぼ純粋な銅)に比べて大幅に少ない量のマンガンを含む合金が残り、材料層220の一部になる。この結果、材料層220の厚さは、当初の厚さdc1からポストアニール厚さdc1’に増す。dm1の厚さと同様、厚さdc1からdc1’への増加は、厚さda1、金属合金層215の合金中のマンガンの百分率、およびアニール中に達成されたマンガンの外方拡散の百分率の関数である。界面層225(この場合、MnSixOyの薄層)は、材料層220中のほぼ純粋な銅と基板210の表面との間の接着層として働く。このような銅材料層およびマンガン-銅合金層の使用は、銅層の実質的な純度に起因する低抵抗率を与える銅相互接続の使用を可能にし、しかも、ガラス基板またはガラス-セラミック基板への良好な接着を示す。銅材料層およびマンガン-銅合金層の前述の使用は結果として、Corning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板への良好な銅相互接続接着をもたらし、かつ基板と銅相互接続層との間に形成されたチタンまたは他の金属接着層を使用することにより実現可能なものよりも低い抵抗率を示す銅相互接続をもたらした。さらに、前述のより低い抵抗率は、低濃度のマンガンと、100nm未満の金属合金層215とにより実現可能であった。
【0023】
金属合金層215の厚さの関数として抵抗率が減少することが実験を通じて明らかになった。例えば、マンガン-銅合金のモル%で2パーセント未満のマンガン濃度、500nmの厚さdc1を有する材料層220、および150nmの厚さda1を有する金属合金層215の場合、約1500秒超の間の摂氏300度のアニールに対して最低抵抗率となる温度および期間のアニールが適用されたか否かによって1cm当たり2.6~2.8μΩ(μΩcm)の抵抗率が実現した。マンガン-銅合金のモル%で1/2(0.5)パーセント未満のマンガン濃度、500nmの厚さdc1を有する材料層220、および100nmの厚さda1を有する金属合金層215の場合、約1500秒超の間の摂氏300度のアニールに対して最低抵抗率となる温度および期間のアニールが適用されたか否かによって1cm当たり2.4~2.6μΩ(μΩcm)の抵抗率が実現した。マンガン-銅合金のモル%で1/2(0.5)パーセント未満のマンガン濃度、500nmの厚さdc1を有する材料層220、および50nmの厚さda1を有する金属合金層215の場合、約1500秒超の間の摂氏300度のアニールに対して最低抵抗率となる温度および期間のアニールが適用されたか否かによって1cm当たり2.2~2.4μΩ(μΩcm)の抵抗率が実現した。マンガン-銅合金の2質量パーセント未満のマンガン濃度、500nmの厚さdc1を有する材料層220、および10nmの厚さda1を有する金属合金層215の場合、約1500秒超の間の摂氏350度のアニールに対して最低抵抗率となる温度および期間のアニールが適用されたか否かによって1cm当たり2.0~2.3μΩ(μΩcm)の抵抗率が実現した。10nmの厚さda1を有する金属合金層215の抵抗率は、ガスアニーリング(4パーセントH2)のポストアニーリングプロセスが実施される場合、1cm当たり1.9μΩ(μΩcm)未満までさらに減少させることができる。
【0024】
図3を参照すると、フロー
図300は、様々な実施形態にしたがってガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するための方法を示す。フロー
図300にしたがって、マンガンと銅の合金が、基板の表面に適用される(ブロック310)。いくつかの場合において、基板の表面は、マンガン(Mn)と銅(Cu)の合金を適用する前に、酸化性環境中に置かれている。いくつかの場合において、合金中のマンガン濃度は2パーセント未満である。ここでも、金属合金の百分率はモルパーセント(モル%)として記載されている。いくつかの実施形態において、マンガンと銅の合金の層は約10nm厚である。マンガンと銅の合金の適用は、基板上に厚さ約10nmの合金層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これに限定されないが、金属合金層215の酸化を回避するイン・サイチュ化学蒸着が含まれ得る。
【0025】
ほぼ純粋な銅(Cu)の層が、マンガンと銅の合金全体にわたって適用されて、予備接触層を有する基板が得られる(ブロック315)。このような予備接触層は、
図2bの材料層220と類似している。いくつかの場合において、純粋な銅の層は、約500nmの厚さを示す。ほぼ純粋な銅層の適用は、マンガン-銅合金全体にわたって厚さ約500nmの銅層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これらに限定されないが、スパッタリングまたは化学蒸着が含まれ得る。
【0026】
予備接触層を有する基板がアニールされて、ほぼ純粋な銅接触層と基板との間に配置されたケイ酸マンガン(MnSi
xO
y)が得られる(ブロック320)。いくつかの場合において、アニールは、摂氏300度~摂氏350度の温度で1500秒超の間実施される。アニール中、マンガンは、マンガン-銅合金から基板に向かって拡散し、マンガン-銅合金に由来する銅は残り、上記の
図2cに示されたものと類似のほぼ純粋な銅層の一部になる。MnSi
xO
yの界面層は、材料層中のほぼ純粋な銅と基板の表面との間の接着層として働く。このような銅材料層およびマンガン-銅合金層の使用は、銅層の実質的な純度に起因する低抵抗率を与える銅相互接続の使用を可能にし、しかも、ガラス基板またはガラス-セラミック基板への良好な接着を示す。銅材料層およびマンガン-銅合金層の前述の使用は結果として、Corning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板への良好な銅相互接続接着をもたらし、かつ基板と銅相互接続層との間に形成されたチタンまたは他の金属接着層を使用することにより実現可能なものよりも低い抵抗率を示す銅相互接続をもたらした。
【0027】
図4a~
図4dを参照すると、いくつかの実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイス400~403が示されている。
図4aを考慮すると、中間ディスプレイデバイス400は、厚さds2を有する基板410を含む。示す通り、基板410の表面405の下方に延在する小開口480が形成される。これらの小開口は、当技術分野において既知の任意の化学的または機械的プロセスにより形成されてよい。いくつかの実施形態において、小開口480は、表面405をリーチすることにより形成されたナノポーラス開口である。他の実施形態において、小開口480は、表面405をエッチすることにより形成されたエッチされた開口である。本明細書に記載の開示に基づいて、表面405の領域を拡大するために表面405に適用され得る様々な粗化プロセスは、当業者に理解される。様々な実施形態において、基板410の厚さds2は、10μmよりも大きい。いくつかの実施形態において、基板410は、1/4mm~1/2mmの厚さds2を有するCorning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板である。本明細書に記載の開示に基づいて、異なる実施形態に対して使用され得る様々なガラス基板またはガラス-セラミック基板および基板厚さは、当業者に理解される。
【0028】
様々な実施形態において、基板410は、10パーセント以上のSiOxを有する任意のガラス組成物またはガラス-セラミック組成物であってよい。いくつかの実施形態において、基板410は、30パーセント以上のSiOxを有する任意のガラス組成物またはガラス-セラミック組成物であってよい。1つ以上の実施形態において、基板410は、51パーセント~90パーセントのSiOxおよび49パーセント~10パーセントのROxを有する任意のガラス-セラミック組成物であってよい。前述の基板組成物の百分率は、基板410の中心線からds2の+/-20パーセント延在する帯域内で測定された、酸化物ベースでのモルパーセント(モル%)として記載されている。いくつかの実施形態において、副次的成分ROxをリーチした後に残っており、一方で、リーチされたときに堅牢なナノポーラスネットワークを生成するのに十分な量のROxをも有する主要成分材料の骨格の構造的完全性を向上させるために、当初のバルクSiO2含有量は55%~80%であり、副次的成分ROxは20%~45%を占め、または当初のバルクSiO2含有量は64%~71%であり、副次的成分ROxは、バルク組成の29%~36%を占める。いくつかの実施形態において、Al2O3は、副次的成分ROxのうちの1つであり、Al2O3は、SiO2に次いで最も高い酸化物ベースでのモルパーセント(モル%)を有する成分である。
【0029】
いくつかの実施形態において、副次的成分ROxは、Al2O3、B2O3、MgO、CaO、SrO、BaO、およびそれらの組合せから選択される。本明細書に記載のリーチャントは、SiO2を除去する速度よりも大幅に高い速度でこれらの成分のそれぞれを除去する。いくつかの実施形態において、基板410の中心線からds2の+/-20パーセントで、基板410は、酸化物ベースでのモルパーセントで以下の組成を有する:
SiO2:64.0~71.0
Al2O3:9.0~12.0
B2O3:7.0~12.0
MgO:1.0~3.0
CaO:6.0~11.5
SrO:0~2.0
BaO:0~0.1
(以下、「組成1」)
上述の組成の場合、本明細書に記載のエッチャントは、他の成分を除去する速度よりも高い速度でSiO2を除去する。さらに、本明細書に記載のリーチャントは、ほぼ同じ速度でROx成分(SiO2以外の成分)のそれぞれを除去し、この速度は、リーチャントがSiO2を除去する速度よりも大幅に高い。他の成分がリーチされた後に残っているSiO2の量は、堅牢な骨格を形成するのに十分である。さらに、ROx成分の量は、リーチされたときにナノポーラス層を形成するのに十分である。
【0030】
本明細書において使用する場合に、「リーチ」または「リーチング」という語句は、SiO2の除去に優先して副次的成分ROxを基板410から選択的に除去する任意のプロセスを意味するそれらの最も広い意味で使用される。酸などのリーチング剤がSiO2よりも高い速度で副次的成分ROxを除去するときリーチングが起こる。その結果、SiO2の量と比べて除去されるROxの百分率は、組成物中の成分の量に比例する速度ですべての成分が除去された場合に予想される百分率よりも高い。
【0031】
本明細書において使用する場合に、「リーチされた層」とは、SiO2の除去と比べてリーチされた層からROx成分がリーチング剤によって優先的に除去されるためにROx濃度が組成物のROx濃度の50パーセント(50%)以下である層を指す。形成される方法に起因して、リーチされた層は、例えばリーチされた層と同じ組成を有するが異なる方法により形成された層と比べたときに、特有の構造特性を有する。リーチされていない組成物と比べて、リーチされた層からROxが除去されている。残っているSiO2および量が減少したROx成分は、リーチされたROxが除去された空間または細孔と共に、リーチされていない組成物に由来するミクロ構造を保持する。組成1など、本明細書に記載の組成の場合、リーチングは一般に結果として、凹角のジオメトリを有するナノポーラス構造を有するリーチされた層をもたらす。
【0032】
リーチされていない組成物のROx濃度の50%以下であるか否かを確認するためのSIMS分析によるROx濃度の直接測定では、SIMSにより各ROx成分を測定する必要がある。特に指定のない限り、これがROx濃度の測定方法である。本明細書において使用する場合に、「凹角のジオメトリ」とは、材料の表面を1回を超えて横切る、主面に対して垂直な少なくとも1本の線が存在する表面ジオメトリ(例えば、表面405のジオメトリ)を指す。材料の「主面」とは、巨視的スケールでの表面であり、この表面は、材料の上にあるが材料とは交差しない平面により画定する。凹角のジオメトリの場合、材料に入り、材料を出て(例えば、開いたナノ細孔に入り)、材料に再び入る少なくとも1本の線が存在する。この凹角のジオメトリが、例えばマンガン-銅合金で充填されている場合、たとえマンガン-銅合金が材料に結合されていなくても、機械的なかみ合わせによって、マンガン-銅合金が真っ直ぐに引き出されるのを防ぎ、マンガン-銅合金または表面405が変形することはない。粗い面は、凹角状であってもよいし凹角状でなくてもよい。ナノポーラス表面はほとんど常に凹角状であるが、相互接続しておらず表面に対してすべて垂直に整列した円筒状の細孔という、実現可能性の低いケースでは、凹角状ではない。
【0033】
本明細書において使用する場合に、「エッチ」または「エッチング」という語句は、副次的成分Bの除去に優先してガラス基板の主要成分Aを選択的に除去する任意のプロセスを意味するそれらの最も広い意味で使用される。主要成分Aを優先して除去するために使用されるエッチャントは、副次的成分Bを除去することができ、多くの場合、副次的成分Bも除去するが、主要成分Aを除去する速度よりも低い速度で除去する。副次的成分Bは、エッチャントにかなり曝露され、主要成分Aが除去されると構造的完全性が限られるため、副次的成分Bは、エッチング中に主要成分Aと共に一般に除去される。本明細書に示されていないいくつかの実施形態では、基板410のすべての表面がエッチャントに曝露される。しかし、他の実施形態では、基板410の選択された表面(例えば、基板410の表面405)が、例えばフォトレジストまたは他の保護層により、エッチャントへの曝露から保護されてよく、この場合、選択された表面はエッチされないであろう。
【0034】
エッチされたガラス表面は特徴的な構造特性を有し、当業者には、ガラス表面を検査することにより表面がエッチされたか否かが分かる。エッチングはしばしば、ガラスの表面粗さを変化させる。したがって、ガラスの供給源およびその供給源の粗さが既知の場合、表面粗さの測定を用いて、ガラスがエッチされたか否かを判断することができる。加えて、エッチングでは一般に、ガラス中の異なる材料が特異的に除去される。この特異的除去は、電子プローブマイクロアナリシス(EPMA)などの技法により検出することができる。さらに、あらかじめリーチされた表面の場合、エッチングにより、本明細書に記載の通り、リーチされた層の一部を除去することができ、これは、エッチされた層とエッチされていない層とのもう1つの構造的な違いである。
【0035】
図4bを参照すると、中間ディスプレイデバイス401は、部分的に充填された開口481として示されている小開口480内に少なくとも部分的に入る、表面405上に形成された金属合金層415を含む。いくつかの実施形態において、金属合金層415は、マンガン(Mn)と銅(Cu)の合金で形成されている。いくつかの場合において、合金中のマンガン濃度は、モルパーセント(モル%)で10パーセント未満である。他の場合において、合金中のマンガン濃度は、モルパーセント(モル%)で5パーセント未満である。さらなる他の場合において、合金中のマンガン濃度は、モルパーセント(モル%)で2パーセント未満である。
【0036】
いくつかの実施形態において、金属合金層415の厚さda2は150nm未満である。様々な実施形態において、金属合金層415の厚さda2は100nm未満である。いくつかの実施形態において、金属合金層415の厚さda2は50nm未満である。様々な実施形態において、金属合金層415の厚さda2は30nm未満である。1つ以上の実施形態において、金属合金層415の厚さda2は20nm未満である。いくつかの実施形態において、金属合金層415の厚さda2は、8~13nmである。基板410上の金属合金層415の形成は、基板上に厚さ50nm未満の合金層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これに限定されないが、金属合金層415の酸化を回避するイン・サイチュ化学蒸着が含まれ得る。
【0037】
図4cを参照すると、中間ディスプレイデバイス402は、中間ディスプレイデバイス401の金属合金層415上に形成された材料層420を含む。いくつかの実施形態において、材料層420は、ほぼ純粋な銅である。材料層420は、厚さda2よりも大きい厚さdc2を示す。いくつかの実施形態において、材料層420の厚さdc2は、金属合金層415の厚さda2の40倍よりも大きい。いくつかの実施形態において、材料層420の厚さdc2は、金属合金層415の厚さda2の20倍よりも大きい。様々な実施形態において、材料層420の厚さdc2は、金属合金層415の厚さda2の5倍よりも大きい。いくつかの実施形態において、材料層420の厚さdc2は、金属合金層415の厚さda2の3倍よりも大きい。1つ以上の実施形態において、材料層420の厚さdc2は、金属合金層415の厚さda2の2倍よりも大きい。金属合金層415上の材料層420の形成は、合金層上に金属層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これらに限定されないが、スパッタリングまたは化学蒸着が含まれ得る。
【0038】
図4dを参照すると、中間ディスプレイデバイス403は、中間ディスプレイデバイス402をアニールすることにより形成される。いくつかの実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス402を摂氏280(200)度よりも高い温度に1000秒超の間曝露することにより実施される。様々な実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス402を摂氏約300度の温度に1500秒超の間曝露することにより実施される。いくつかの実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス402を摂氏約350度の温度に1500秒超の間曝露することにより実施される。アニール中、金属合金層415の合金中の1種の金属が基板410の表面に向かって拡散して、基板410と材料層420との間に薄い界面層425を形成し、(1種以上の)他の金属は金属合金層415の合金中に残される。界面層425は、厚さda2、金属合金層415の合金中の外方拡散金属の百分率、およびアニール中に達成された外方拡散の百分率の関数である厚さdm2を示す。示す通り、アニール中、マンガンの一部が、部分的に充填された開口482として示されている小開口480内にさらに拡散し得る。
【0039】
したがって、基板410がSiOx系基板である実施形態において、金属合金層415はマンガン-銅合金で形成されており、材料層420は、ほぼ純粋な銅で形成されており、アニールにより、金属合金層415のマンガンが基板410の表面に向かって拡散して、MnSixOyの薄層(すなわち、金属系酸化物層)が形成される。金属合金層415からマンガンを拡散させると銅が残り、材料層420の一部になる。この結果、材料層420の厚さは、当初の厚さdc2からポストアニール厚さdc2’に増す。dm2の厚さと同様、厚さdc2からdc2’への増加は、厚さda2、金属合金層415の合金中のマンガンの百分率、およびアニール中に達成されたマンガンの外方拡散の百分率の関数である。界面層425(この場合、MnSixOyの薄層)は、材料層420中のほぼ純粋な銅と基板410の表面との間の接着層として働く。このような銅材料層およびマンガン-銅合金層の使用は、銅層の実質的な純度に起因する低抵抗率を与える銅相互接続の使用を可能にし、しかも、ガラス基板またはガラス-セラミック基板への良好な接着を示す。銅材料層およびマンガン-銅合金層の前述の使用は結果として、Corning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板への良好な銅相互接続接着をもたらし、かつ基板と銅相互接続層との間に形成されたチタンまたは他の金属接着層を使用することにより実現可能なものよりも低い抵抗率を示す銅相互接続をもたらした。さらに、前述のより低い抵抗率は、低濃度のマンガンと、100nm未満の金属合金層415とにより実現可能であった。
【0040】
図5を参照すると、フロー
図500は、様々な実施形態にしたがってリーチングプロセスを使用して基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するための方法を示す。フロー
図500にしたがって、リーチングプロセスが基板の表面に適用されて、表面を粗化し、それにより表面の酸化された領域を拡大させる(ブロック505)。これは、基板の表面内に小開口が形成されるような、基板の表面への1種以上のリーチャントの適用を含む。基板の所望の組成に応じて、1種以上のどのようなリーチャントが適切であるか、および基板の表面内に小孔を開けるのに必要な曝露時間の量は、当業者に理解されるであろう。いくつかの実施形態において、小孔を開けると、基板の曝露された表面積が、非粗面の1.2倍を超えて増加する。様々な実施形態において、小孔を開けると、基板の曝露された表面積が、非粗面の1.8倍を超えて増加する。
【0041】
マンガンと銅の合金が、基板の表面に適用される(ブロック510)。いくつかの場合において、基板の表面は、マンガン(Mn)と銅(Cu)の合金を適用する前に、酸化性環境中に置かれている。いくつかの場合において、合金中のマンガン濃度は2パーセント未満である。ここでも、金属合金の百分率はモルパーセント(モル%)として記載されている。いくつかの実施形態において、マンガンと銅の合金の層は約10nm厚である。マンガンと銅の合金の適用は、基板上に厚さ約10nmの合金層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これに限定されないが、化学蒸着が含まれ得る。
【0042】
ほぼ純粋な銅(Cu)の層が、マンガンと銅の合金全体にわたって適用されて、予備接触層を有する基板が得られる(ブロック515)。このような予備接触層は、
図2bの材料層220と類似している。いくつかの場合において、純粋な銅の層は、約500nmの厚さを示す。ほぼ純粋な銅層の適用は、マンガン-銅合金全体にわたって厚さ約500nmの銅層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これらに限定されないが、スパッタリングまたは化学蒸着が含まれ得る。
【0043】
予備接触層を有する基板がアニールされて、ほぼ純粋な銅接触層と基板との間に挟まれたケイ酸マンガン(MnSi
xO
y)が得られる(ブロック520)。いくつかの場合において、アニールは、摂氏300度~摂氏350度の温度で1500秒超の間実施される。アニール中、マンガンは、マンガン-銅合金から基板に向かって拡散し、マンガン-銅合金に由来する銅は残り、上記の
図2cに示されたものと類似のほぼ純粋な銅層の一部になる。MnSi
xO
yの界面層は、材料層中のほぼ純粋な銅と基板の表面との間の接着層として働く。このような銅材料層およびマンガン-銅合金層の使用は、銅層の実質的な純度に起因する低抵抗率を与える銅相互接続の使用を可能にし、しかも、ガラス基板またはガラス-セラミック基板への良好な接着を示す。銅材料層およびマンガン-銅合金層の前述の使用は結果として、Corning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板への良好な銅相互接続接着をもたらし、かつ基板と銅相互接続層との間に形成されたチタンまたは他の金属接着層を使用することにより実現可能なものよりも低い抵抗率を示す銅相互接続をもたらした。
【0044】
図6は、様々な実施形態にしたがってエッチングプロセスを使用して基板の表面上の酸素領域を拡張するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するための別の方法を示すフロー図である。フロー
図600にしたがい、エッチングプロセスが基板の表面に適用されて、表面を粗化し、それにより表面の酸化された領域を拡大させる(ブロック605)。これは、基板の表面内に小開口が形成されるような、基板の表面への1種以上のエッチャントの適用を含む。基板の所望の組成に応じて、1種以上のどのようなエッチャントが適切であるか、および基板の表面内に小孔を開けるのに必要な曝露時間の量は、当業者に理解されるであろう。いくつかの実施形態において、小孔を開けると、基板の曝露された表面積が、非粗面の1.2倍を超えて増加する。様々な実施形態において、小孔を開けると、基板の曝露された表面積が、非粗面の1.8倍を超えて増加する。
【0045】
マンガンと銅の合金が、基板の表面に適用される(ブロック610)。いくつかの場合において、基板の表面は、マンガン(Mn)と銅(Cu)の合金を適用する前に、酸化性環境中に置かれている。いくつかの場合において、合金中のマンガン濃度は2パーセント未満である。ここでも、金属合金の百分率はモルパーセント(モル%)として記載されている。いくつかの実施形態において、マンガンと銅の合金の層は約10nm厚である。マンガンと銅の合金の適用は、基板上に厚さ約10nmの合金層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これに限定されないが、化学蒸着が含まれ得る。
【0046】
ほぼ純粋な銅(Cu)の層が、マンガンと銅の合金全体にわたって適用されて、予備接触層を有する基板が得られる(ブロック615)。このような予備接触層は、
図2bの材料層220と類似している。いくつかの場合において、純粋な銅の層は、約500nmの厚さを示す。ほぼ純粋な銅層の適用は、マンガン-銅合金全体にわたって厚さ約500nmの銅層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これらに限定されないが、スパッタリングまたは化学蒸着が含まれ得る。
【0047】
予備接触層を有する基板がアニールされて、ほぼ純粋な銅接触層と基板との間に挟まれたケイ酸マンガン(MnSi
xO
y)が得られる(ブロック620)。いくつかの場合において、アニールは、摂氏300度~摂氏350度の温度で1500秒超の間実施される。アニール中、マンガンは、マンガン-銅合金から基板に向かって拡散し、マンガン-銅合金に由来する銅は残り、上記の
図2cに示されたものと類似のほぼ純粋な銅層の一部になる。MnSi
xO
yの界面層は、材料層中のほぼ純粋な銅と基板の表面との間の接着層として働く。このような銅材料層およびマンガン-銅合金層の使用は、銅層の実質的な純度に起因する低抵抗率を与える銅相互接続の使用を可能にし、しかも、ガラス基板またはガラス-セラミック基板への良好な接着を示す。銅材料層およびマンガン-銅合金層の前述の使用は結果として、Corning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板への良好な銅相互接続接着をもたらし、かつ基板と銅相互接続層との間に形成されたチタンまたは他の金属接着層を使用することにより実現可能なものよりも低い抵抗率を示す銅相互接続をもたらした。
【0048】
図5のフロー
図500または
図6のフロー
図600のいずれにも示していないが、表面405を荒化するステップは、リーチングとエッチングとの組合せを使用して行われてよい。これには、例えば、基板410の表面405へのリーチングプロセスの適用と、その後の同じ表面へのエッチングプロセスの適用とが含まれ得る。あるいは、これには、例えば、基板410の表面405へのエッチングプロセスの適用と、その後の同じ表面へのリーチングプロセスの適用とが含まれ得る。
【0049】
図7a~
図7dを参照すると、いくつかの実施形態にしたがって基板の表面全体にわたって配置されたストップ層720を含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイス700~703が示されている。
図7aを考慮すると、中間ディスプレイデバイス700は、基板710の表面上に形成された金属合金層715を含む。いくつかの実施形態において、金属合金層715は、マンガン(Mn)と銅(Cu)の合金で形成されている。いくつかの場合において、合金中のマンガン濃度は10パーセント未満である。他の場合において、合金中のマンガン濃度は5パーセント未満である。さらなる他の場合において、合金中のマンガン濃度は2パーセント未満である。ここでも、金属合金の百分率はモルパーセント(モル%)として記載されている。
【0050】
様々な実施形態において、基板710は、10パーセント以上のSiOxを有する任意のガラス組成物またはガラス-セラミック組成物であってよい。いくつかの実施形態において、基板710は、30パーセント以上のSiOxを有する任意のガラス組成物またはガラス-セラミック組成物であってよい。1つ以上の実施形態において、基板は、51パーセント~90パーセントのSiOxおよび49パーセント~10パーセントのROxを有する任意のガラス-セラミック組成物であってよい。前述の基板組成物の百分率は、基板710の中心線からds3の+/-20パーセント延在する帯域内で測定されたモルパーセント(モル%)として記載されている。様々な実施形態において、基板710の厚さds3は、10μmよりも大きい。いくつかの実施形態において、基板710は、1/4mm~1/2mmの厚さds3を有するCorning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板である。本明細書に記載の開示に基づいて、異なる実施形態に対して使用され得る様々なガラス基板またはガラス-セラミック基板および基板厚さは、当業者に理解される。
【0051】
いくつかの実施形態において、金属合金層715の厚さda3は150nm未満である。様々な実施形態において、金属合金層715の厚さda3は100nm未満である。いくつかの実施形態において、金属合金層715の厚さda3は50nm未満である。様々な実施形態において、金属合金層715の厚さda3は30nm未満である。1つ以上の実施形態において、金属合金層715の厚さda3は20nm未満である。いくつかの実施形態において、金属合金層715の厚さda3は、8~13nmである。基板710上の金属合金層715の形成は、基板上に厚さ50nm未満の合金層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これに限定されないが、化学蒸着が含まれ得る。
【0052】
図7bを参照すると、中間ディスプレイデバイス701は、金属合金層715全体にわたって形成されたストップ層720を含む。ストップ層720は、金属合金層715の酸化を促進することにより形成される。金属合金層715がマンガンと銅の合金である場合、ストップ層720はマンガン-酸化銅(MnCuOx)層である。ストップ層720の厚さは、金属合金層715の厚さのごく一部である。いくつかの実施形態において、真空破壊を受けることによる金属合金層715の酸化は、金属合金層715の表面の曝露された表面に酸素を結合させる。いくつかの場合において、中間ディスプレイデバイス701は、純酸素の環境または単なる酸素含有環境に曝露されてよい。
【0053】
図7cを参照すると、中間ディスプレイデバイス702は、中間ディスプレイデバイス701のストップ層720上に形成された材料層725を含む。いくつかの実施形態において、材料層725は、ほぼ純粋な銅である。材料層725は、厚さda3よりも大きい厚さdc3を示す。いくつかの実施形態において、材料層725の厚さdc3は、金属合金層715の厚さda3の40倍よりも大きい。いくつかの実施形態において、材料層725の厚さdc3は、金属合金層715の厚さda3の20倍よりも大きい。様々な実施形態において、材料層725の厚さdc3は、金属合金層715の厚さda3の5倍よりも大きい。いくつかの実施形態において、材料層725の厚さdc3は、金属合金層715の厚さda3の3倍よりも大きい。1つ以上の実施形態において、材料層725の厚さdc3は、金属合金層715の厚さda3の2倍よりも大きい。金属合金層715上の材料層725の形成は、合金層上に金属層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これらに限定されないが、スパッタリングまたは化学蒸着が含まれ得る。
【0054】
図7dを参照すると、中間ディスプレイデバイス703は、中間ディスプレイデバイス702をアニールすることにより形成される。いくつかの実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス702を摂氏280(200)度よりも高い温度に1000秒超の間曝露することにより実施される。様々な実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス702を摂氏約300度の温度に1500秒超の間曝露することにより実施される。いくつかの実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス702を摂氏約350度の温度に1500秒超の間曝露することにより実施される。アニール中、金属合金層715の合金中の1種の金属が基板710の表面に向かって拡散して、基板710と材料層725との間に薄い界面層735を形成し、(1種以上の)他の金属は金属合金層715の合金中に残される。界面層735は、厚さda3、金属合金層715の合金中の外方拡散金属の百分率、およびアニール中に達成された外方拡散の百分率の関数である厚さdm3を示す。
【0055】
したがって、基板710がSiOx系基板である実施形態において、金属合金層715はマンガン-銅合金で形成されており、材料層725は、ほぼ純粋な銅で形成されており、アニールにより、金属合金層715のマンガンが基板710の表面に向かって拡散して、MnSixOyの薄層(すなわち、金属系酸化物層)が形成される。金属合金層715からマンガンを拡散させると銅が残り、材料層725の一部になる。ストップ層720中の酸素は、金属合金層715に由来するマンガンが材料層725内に外方拡散する能力を低下させる。ストップ層720内の酸化銅(CuOx)は、金属合金層715から材料層725に向かうマンガン拡散により銅に還元される。これは結果として、アニール中に達成された拡散および再結合に応じて酸化マンガン(MnOx)、銅(Cu)、および酸化銅(CuOx)の組合せを含む介在層730をもたらす。いくつかの実施形態において、酸化マンガンは、原子百分率として測定した場合に介在層730中で最大材料濃度を生じる。金属合金層715の厚さda3は、介在層730の厚さdm4を界面層735の厚さdm3に加えたものにほぼ等しい。このような銅材料層およびマンガン-銅合金層の使用は、銅層の実質的な純度に起因する低抵抗率を与える銅相互接続の使用を可能にし、しかも、ガラス基板またはガラス-セラミック基板への良好な接着を示す。銅材料層およびマンガン-銅合金層の前述の使用は結果として、Corning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板への良好な銅相互接続接着をもたらし、かつ基板と銅相互接続層との間に形成されたチタンまたは他の金属接着層を使用することにより実現可能なものよりも低い抵抗率を示す銅相互接続をもたらした。さらに、前述のより低い抵抗率は、低濃度のマンガンと、100nm未満の金属合金層715とにより実現可能であった。ストップ層720の追加は結果として、材料層725と界面層735との間の良好な接着層を提供する介在層730をもたらす。
【0056】
図8を参照すると、フロー
図800は、1つ以上の実施形態にしたがって基板の表面全体にわたってストップ層を形成するステップを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するための方法を示す。フロー
図800にしたがって、マンガンと銅の合金が、基板の表面に適用される(ブロック810)。いくつかの場合において、基板の表面は、マンガン(Mn)と銅(Cu)の合金を適用する前に、酸化性環境中に置かれている。いくつかの場合において、合金中のマンガン濃度は2パーセント未満である。ここでも、金属合金の百分率はモルパーセント(モル%)として記載されている。いくつかの実施形態において、マンガンと銅の合金の層は約10nm厚である。マンガンと銅の合金の適用は、基板上に厚さ約10nmの合金層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これに限定されないが、化学蒸着が含まれ得る。
【0057】
酸化された層(MnCuOx)の形成を促進するために、マンガン-銅合金層が酸化性環境に曝露される(ブロック815)。酸化性環境は、純酸素環境、または単なる酸素含有環境でよい。ほぼ純粋な銅(Cu)の層が、マンガン-銅合金層上の酸化された層全体にわたって適用されて、予備接触層を有する基板が得られる(ブロック815)。このような予備接触層は、
図7cの材料層725と類似している。いくつかの場合において、純粋な銅の層は、約500nmの厚さを示す。ほぼ純粋な銅層の適用は、マンガン-銅合金全体にわたって厚さ約500nmの銅層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これらに限定されないが、スパッタリングまたは化学蒸着が含まれ得る。
【0058】
予備接触層を有する基板がアニールされて、基板全体にわたるケイ酸マンガン(MnSi
xO
y)層と、ケイ酸マンガン層全体にわたる、純粋な銅層の下方のマンガンが減少したマンガン-銅層とが得られる(ブロック820)。いくつかの場合において、アニールは、摂氏300度~摂氏350度の温度で1500秒超の間実施される。アニール中、マンガンは、マンガン-銅合金から基板に向かって拡散し、マンガン-銅合金に由来する銅は残り、上記の
図7dに示されたものと類似のほぼ純粋な銅層の一部になる。MnSi
xO
yの界面層は、マンガンが減少したマンガン-銅層と基板の表面との間の接着層として働き、マンガンが減少したマンガン-銅層は、界面層と純粋な銅の層との間の接着層として働く。
【0059】
図9a~
図9eを参照すると、いくつかの実施形態にしたがって基板の表面上の酸素領域を拡張するステップと、基板の表面全体にわたってストップ層を形成するステップとを含む、ガラスまたはガラス-セラミックディスプレイ基板上に銅相互接続を形成するためのそれぞれのプロセスを適用した後の中間ディスプレイデバイス900~904が示されている。
図9aを考慮すると、中間ディスプレイデバイス900は、厚さds4を有する基板910を含む。示す通り、基板910の表面905の下方に延在する小開口980が形成される。これらの小開口は、当技術分野において既知の任意の化学的または機械的プロセスにより形成されてよい。いくつかの実施形態において、小開口980は、表面905をリーチすることにより形成されたナノポーラス開口である。他の実施形態において、小開口980は、表面905をエッチすることにより形成されたエッチされた開口である。本明細書に記載の開示に基づいて、表面905の領域を拡大するために表面905に適用され得る様々な粗化プロセスは、当業者に理解される。様々な実施形態において、基板910の厚さds4は、10μmよりも大きい。いくつかの実施形態において、基板910は、1/4mm~1/2mmの厚さds4を有するCorning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板である。本明細書に記載の開示に基づいて、異なる実施形態に対して使用され得る様々なガラス基板またはガラス-セラミック基板および基板厚さは、当業者に理解される。
【0060】
様々な実施形態において、基板910は、10パーセント以上のSiOxを有する任意のガラス組成物またはガラス-セラミック組成物であってよい。いくつかの実施形態において、基板910は、30パーセント以上のSiOxを有する任意のガラス組成物またはガラス-セラミック組成物であってよい。1つ以上の実施形態において、基板910は、51パーセント~90パーセントのSiOxおよび49パーセント~10パーセントのROxを有する任意のガラス-セラミック組成物であってよい。前述の基板組成物の百分率は、基板910の中心線からds4の+/-20パーセント延在する帯域内で測定された、酸化物ベースでのモルパーセント(モル%)として記載されている。いくつかの実施形態において、副次的成分ROxをリーチした後に残っており、一方で、リーチされたときに堅牢なナノポーラスネットワークを生成するのに十分な量のROxをも有する主要成分材料の骨格の構造的完全性を向上させるために、当初のバルクSiO2含有量は55%~80%であり、副次的成分ROxは20%~95%を占め、または当初のバルクSiO2含有量は64%~71%であり、副次的成分ROxは、バルク組成の29%~36%を占める。いくつかの実施形態において、Al2O3は、副次的成分ROxのうちの1つであり、Al2O3は、SiO2に次いで最も高い酸化物ベースでのモルパーセント(モル%)を有する成分である。
【0061】
図9bを参照すると、中間ディスプレイデバイス901は、部分的に充填された開口981として示されている小開口980内に少なくとも部分的に入る、表面905上に形成された金属合金層915を含む。いくつかの実施形態において、金属合金層915は、マンガン(Mn)と銅(Cu)の合金で形成されている。いくつかの場合において、合金中のマンガン濃度は、モルパーセント(モル%)で10パーセント未満である。他の場合において、合金中のマンガン濃度は、モルパーセント(モル%)で5パーセント未満である。さらなる他の場合において、合金中のマンガン濃度は、モルパーセント(モル%)で2パーセント未満である。
【0062】
いくつかの実施形態において、金属合金層915の厚さda4は150nm未満である。様々な実施形態において、金属合金層915の厚さda4は100nm未満である。いくつかの実施形態において、金属合金層915の厚さda4は50nm未満である。様々な実施形態において、金属合金層915の厚さda4は30nm未満である。1つ以上の実施形態において、金属合金層915の厚さda4は20nm未満である。いくつかの実施形態において、金属合金層915の厚さda4は、8~13nmである。基板910上の金属合金層915の形成は、基板上に厚さ50nm未満の合金層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これに限定されないが、化学蒸着が含まれ得る。
【0063】
図9cを参照すると、中間ディスプレイデバイス902は、金属合金層915全体にわたって形成されたストップ層920を含む。ストップ層920は、金属合金層915の酸化を促進することにより形成される。金属合金層915がマンガンと銅の合金である場合、ストップ層920はマンガン-酸化銅(MnCuOx)層である。ストップ層920の厚さは、金属合金層915の厚さのごく一部である。いくつかの実施形態において、真空破壊を受けることによる金属合金層915の酸化は、金属合金層915の表面の曝露された表面に酸素を結合させる。いくつかの場合において、中間ディスプレイデバイス901は、純酸素の環境または単なる酸素含有環境に曝露されてよい。
【0064】
図9dを参照すると、中間ディスプレイデバイス903は、中間ディスプレイデバイス902のストップ層920上に形成された材料層925を含む。いくつかの実施形態において、材料層925は、ほぼ純粋な銅である。材料層925は、厚さda4よりも大きい厚さdc4を示す。いくつかの実施形態において、材料層925の厚さdc4は、金属合金層915の厚さda4の40倍よりも大きい。いくつかの実施形態において、材料層925の厚さdc4は、金属合金層915の厚さda4の20倍よりも大きい。様々な実施形態において、材料層925の厚さdc4は、金属合金層915の厚さda4の5倍よりも大きい。いくつかの実施形態において、材料層925の厚さdc4は、金属合金層915の厚さda4の3倍よりも大きい。1つ以上の実施形態において、材料層925の厚さdc4は、金属合金層915の厚さda4の2倍よりも大きい。金属合金層915上の材料層925の形成は、合金層上に金属層を形成するための任意のプロセスを使用して行われてよい。このようなプロセスには、これらに限定されないが、スパッタリングまたは化学蒸着が含まれ得る。
【0065】
図9eを参照すると、中間ディスプレイデバイス904は、中間ディスプレイデバイス903をアニールすることにより形成される。いくつかの実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス903を摂氏280(200)度よりも高い温度に1000秒超の間曝露することにより実施される。様々な実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス903を摂氏約300度の温度に1500秒超の間曝露することにより実施される。いくつかの実施形態において、アニールは、中間ディスプレイデバイス903を摂氏約350度の温度に1500秒超の間曝露することにより実施される。アニール中、金属合金層915の合金中の1種の金属が基板910の表面に向かって拡散して、基板910と材料層925との間に薄い界面層935を形成し、(1種以上の)他の金属は金属合金層915の合金中に残される。界面層935は、厚さda3、金属合金層915の合金中の外方拡散金属の百分率、およびアニール中に達成された外方拡散の百分率の関数である厚さdm3を示す。
【0066】
したがって、基板910がSiOx系基板である実施形態において、金属合金層915はマンガン-銅合金で形成されており、材料層925は、ほぼ純粋な銅で形成されており、アニールにより、金属合金層915のマンガンが基板910の表面に向かって拡散して、MnSixOyの薄層(すなわち、金属系酸化物層)が形成される。金属合金層915からマンガンを拡散させると銅が残り、材料層925の一部になる。ストップ層920中の酸素は、金属合金層915に由来するマンガンが材料層925内に外方拡散する能力を低下させる。ストップ層920内の酸化銅(CuOx)は、金属合金層915から材料層925に向かうマンガン拡散により銅に還元される。これは結果として、アニール中に達成された拡散および再結合に応じて酸化マンガン(MnOx)、銅(Cu)、および酸化銅(CuOx)の組合せを含む介在層930をもたらす。金属合金層915の厚さda4は、介在層930の厚さdm6を界面層935の厚さdm5に加えたものにほぼ等しい。このような銅材料層およびマンガン-銅合金層の使用は、銅層の実質的な純度に起因する低抵抗率を与える銅相互接続の使用を可能にし、しかも、ガラス基板またはガラス-セラミック基板への良好な接着を示す。銅材料層およびマンガン-銅合金層の前述の使用は結果として、Corning(登録商標)Eagle XG(登録商標)Slim Glass基板への良好な銅相互接続接着をもたらし、かつ基板と銅相互接続層との間に形成されたチタンまたは他の金属接着層を使用することにより実現可能なものよりも低い抵抗率を示す銅相互接続をもたらした。さらに、前述のより低い抵抗率は、低濃度のマンガンと、100nm未満の金属合金層915とにより実現可能であった。ストップ層920の追加は結果として、材料層925と界面層935との間の良好な接着層を提供する介在層930をもたらす。
【0067】
結論として、様々な新規のシステム、デバイス、方法およびエッジ電極の構成体。1つ以上の実施形態の詳細な説明を上述したが、本発明の趣旨から逸脱することなく様々な代替、修正、および均等物が当業者には明らかになるであろう。したがって、上記の説明は、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではない。
【0068】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0069】
実施形態1
基板上に金属相互接続を形成するための方法であって、
ガラス、セラミック、およびガラスとセラミックとの組合せからなる群から選択される材料で形成されている基板の表面全体にわたってマンガン-銅層を形成するステップと、
前記マンガン-銅層の表面を酸化性環境に曝露して、酸化された層を形成するステップと、
前記酸化された層全体にわたって配置された銅層を形成して、中間ディスプレイデバイスを得るステップと、
前記中間ディスプレイデバイスをアニールして、
前記基板の前記表面に隣接するケイ酸マンガンを含む界面層と、
前記界面層と前記銅層との間の酸化マンガンを含む層と
を得るステップと
を含む、方法。
【0070】
実施形態2
モルパーセントとして測定された前記マンガン-銅層中のマンガン濃度が5パーセント未満である、実施形態1記載の方法。
【0071】
実施形態3
モルパーセントとして測定された前記マンガン-銅層中のマンガン濃度が2パーセント未満である、実施形態1記載の方法。
【0072】
実施形態4
モルパーセントとして測定された前記マンガン-銅層中のマンガン濃度が1/2(0.5)パーセント未満である、実施形態1記載の方法。
【0073】
実施形態5
前記銅層が、ほぼ純粋な銅層である、実施形態1記載の方法。
【0074】
実施形態6
前記ほぼ純粋な銅層が、前記ほぼ純粋な金属層と前記界面層との間の少なくとも1つの位置において測定した場合に、モルパーセントで99パーセント(99%)銅よりも高い純度を示す、実施形態5記載の方法。
【0075】
実施形態7
前記アニールするステップが、前記中間ディスプレイデバイスを摂氏280度よりも高い温度に200秒よりも長い期間曝露するステップを含む、実施形態1記載の方法。
【0076】
実施形態8
前記アニールするステップが、前記中間ディスプレイデバイスを摂氏320度よりも高い温度に1000秒よりも長い期間曝露するステップを含む、実施形態7記載の方法。
【0077】
実施形態9
前記基板の前記表面全体にわたって前記第1の銅層を形成するステップの前に、前記基板の表面を荒化して荒面を得るステップであって、同じ寸法の平坦な表面の曝露された表面積と比べたとき、曝露された表面積を増加させるステップをさらに含む、実施形態1記載の方法。
【0078】
実施形態10
前記基板の前記表面を荒化するステップが、前記基板の前記表面をリーチするステップを含む、実施形態9記載の方法。
【0079】
実施形態11
前記基板がSiO2を含み、前記基板の前記表面を荒化するステップが、前記基板のバルクよりも、前記基板と前記マンガン-銅層との界面の近くでSiO2濃度が高くなるように、前記基板の前記表面をエッチするステップを含む、実施形態9記載の方法。
【0080】
実施形態12
ガラス、セラミック、およびガラスとセラミックとの組合せからなる材料で形成されている基板と、
前記基板の表面の上方に配置された金属合金層と、
前記基板と前記金属合金層との間に配置されたケイ酸マンガンの界面層と
を含む、ディスプレイタイル。
【0081】
実施形態13
前記金属合金層が、ほぼ純粋な銅層である、実施形態12記載のディスプレイタイル。
【0082】
実施形態14
前記ほぼ純粋な銅層が、前記ほぼ純粋な金属層の上面と前記界面層の上面との間の距離の±20パーセント延在する帯域内で測定した場合に、モルパーセントで99パーセント(99%)銅よりも高い純度を示す、実施形態13記載のディスプレイタイル。
【0083】
実施形態15
前記ほぼ純粋な銅層と前記界面層との間に挟まれた酸化マンガンを含む介在層をさらに含む、実施形態13記載のディスプレイタイル。
【0084】
実施形態16
前記金属合金層の厚さが、前記界面層の少なくとも同じ厚さである、実施形態12記載のディスプレイタイル。
【0085】
実施形態17
前記金属合金層の厚さが、5nm~50nmである、実施形態16記載のディスプレイタイル。
【0086】
実施形態18
前記基板の前記表面が、前記基板の前記表面の下方に延在する開口を示し、前記界面層の材料が、前記開口内に少なくとも部分的に延在する、実施形態12記載のディスプレイタイル。
【0087】
実施形態19
基板上に金属相互接続を形成するための方法であって、
ガラス、セラミック、およびガラスとセラミックとの組合せからなる群から選択される材料で形成されている基板の表面を荒化して、荒面を得るステップであって、同じ寸法の平坦な表面の曝露された表面積と比べたとき、曝露された表面積を増加させるステップと、
前記荒面全体にわたって銅合金層を形成するステップであって、前記銅合金層は、銅と、マンガン、ニッケル、チタン、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、およびタングステンからなる群から選択される少なくとも1種の他の金属とを含むステップと、
前記銅合金層の上方に配置された銅層を形成して、中間ディスプレイデバイスを得るステップと、
前記中間ディスプレイデバイスをアニールし、前記他の金属の少なくともサブセットを前記基板のガラスと合することにより、前記基板と前記銅層との間の界面層を得るステップと
を含む、方法。
【0088】
実施形態20
ガラスとセラミックの前記組合せが、ガラスおよびセラミックなし、ならびにガラスの部分およびセラミックの部分からなる群から選択される、実施形態19記載の方法。
【0089】
実施形態21
前記他の金属がマンガンであり、前記銅合金層がマンガン-銅合金層である、実施形態19記載の方法。
【0090】
実施形態22
モルパーセントとして測定された前記マンガン-銅合金層中のマンガン濃度が5パーセント未満である、実施形態21記載の方法。
【0091】
実施形態23
モルパーセントとして測定された前記マンガン-銅合金層中のマンガン濃度が2パーセント未満である、実施形態21記載の方法。
【0092】
実施形態24
モルパーセントとして測定された前記マンガン-銅合金層中のマンガン濃度が1/2(0.5)パーセント未満である、実施形態21記載の方法。
【0093】
実施形態25
前記界面層がケイ酸マンガン(MnSiOx)を含む、実施形態21記載の方法。
【0094】
実施形態26
前記銅合金層の上方に配置された前記銅層を形成するステップが、前記銅合金層の酸化を回避するためにイン・サイチュで行われる、実施形態21記載の方法。
【0095】
実施形態27
前記銅層を形成するステップの前に、前記銅合金層の曝露された表面を酸化させるステップをさらに含み、前記中間ディスプレイデバイスをアニールするステップによって、前記基板の前記表面に隣接するケイ酸マンガンを含む前記界面層と、前記界面層と前記銅層との間の酸化マンガンを含む層とが得られる、実施形態21記載の方法。
【0096】
実施形態28
前記銅層が、ほぼ純粋な銅層である、実施形態19記載の方法。
【0097】
実施形態29
前記ほぼ純粋な銅層が、前記ほぼ純粋な金属層と前記界面層との間の少なくとも1つの位置において測定した場合に、モルパーセントで99パーセント(99%)銅よりも高い純度を示す、実施形態28記載の方法。
【0098】
実施形態30
前記アニールするステップが、前記中間ディスプレイデバイスを摂氏280度よりも高い温度に200秒よりも長い期間曝露するステップを含む、実施形態19記載の方法。
【0099】
実施形態31
前記アニールするステップが、前記中間ディスプレイデバイスを摂氏320度よりも高い温度に200秒よりも長い期間曝露するステップを含む、実施形態30記載の方法。
【0100】
実施形態32
前記基板の前記表面を荒化するステップが、前記基板の前記表面をリーチするステップを含む、実施形態19記載の方法。
【0101】
実施形態33
前記基板の前記表面を荒化するステップが、前記基板の前記表面をエッチするステップを含む、実施形態19記載の方法。