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特許7379462車両用コミュニケーション装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】車両用コミュニケーション装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/0962 20060101AFI20231107BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20231107BHJP
   B60W 50/14 20200101ALI20231107BHJP
   B60W 40/04 20060101ALI20231107BHJP
   B60W 40/105 20120101ALI20231107BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20231107BHJP
   B60R 21/00 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
G08G1/0962
G08G1/16 C
B60W50/14
B60W40/04
B60W40/105
B60R16/02 650C
B60R21/00 360
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021506177
(86)(22)【出願日】2019-12-25
(86)【国際出願番号】 JP2019050753
(87)【国際公開番号】W WO2020188941
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】P 2019048732
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】598138327
【氏名又は名称】株式会社ドワンゴ
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】村松 大輔
(72)【発明者】
【氏名】橋本 剛児
(72)【発明者】
【氏名】稲野 貴文
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 卓人
(72)【発明者】
【氏名】鹿島 直道
(72)【発明者】
【氏名】塩見 達郎
(72)【発明者】
【氏名】行田 尚史
【審査官】藤村 泰智
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-028911(JP,A)
【文献】特開平11-023716(JP,A)
【文献】特開2007-122271(JP,A)
【文献】特開2018-144568(JP,A)
【文献】特開2013-078969(JP,A)
【文献】特開2015-125560(JP,A)
【文献】国際公開第2018/163545(WO,A1)
【文献】特開2002-163778(JP,A)
【文献】特表2007-528996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 ~ 1/16
B60W 40/00 ~ 50/16
B60R 16/00 ~ 16/02
B60R 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(12)の乗員(44)に対して車両情報(V、Pb)に基づく音声を出力する車両用コミュニケーション装置(10)において、
少なくとも前記車両の車速(V)を車両情報として取得する車両情報取得部(50a)と、
前記車両と該車両の前方にある物体との距離(L)を取得する距離取得部(50b)と、
複数のセリフを記憶するセリフ記憶部(52)と、
前記セリフ記憶部に記憶された複数の前記セリフの中から、前記車両情報及び前記距離に応じたセリフを選択するセリフ選択部(50d)と、
選択された前記セリフを音声として前記車両内に出力する出力部(56)と、
を備え、
前記セリフ選択部は、
前記乗員による前記車両のブレーキ装置(18)の操作開始時(t1)の車速(V1)、及び、前記操作開始時から一定時間(T)経過後(t2)の車速(V2)を前記車両情報取得部が取得した際に、前記操作開始時の車速と前記一定時間経過後の車速とに基づいて、前記車両の減速度(A)を算出し、
前記操作開始時の前記車両と前記物体との距離(L1)、及び、前記一定時間経過後の前記車両と前記物体との距離(L2)を前記距離取得部が取得した場合、前記操作開始時の距離と前記一定時間経過後の距離とに基づいて、前記車両と前記物体との距離変化量(ΔL)を算出し、
複数の前記セリフの中から、前記減速度及び前記距離変化量に応じたセリフを選択する、車両用コミュニケーション装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用コミュニケーション装置において、
前記セリフ選択部は、
前記減速度を用いて、前記操作開始時から前記車速が0となるまでの第1時間(Ts)を算出し、
前記距離変化量を用いて、前記操作開始時から前記車両と前記物体との距離が0となるまでの第2時間(Td)を算出し、
前記第2時間が前記第1時間以下である場合、複数の前記セリフの中から、前記乗員に対する注意喚起のセリフを選択する、車両用コミュニケーション装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の車両用コミュニケーション装置において、
前記車両の外部の状況を示す外部情報を取得する外部情報取得部(50c)をさらに備え、
前記セリフ選択部は、前記外部情報を考慮して、複数の前記セリフの中から、前記減速度及び前記距離変化量に応じたセリフを選択する、車両用コミュニケーション装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の車両用コミュニケーション装置において、
複数の前記セリフに対応する複数の画像(60)を記憶する画像記憶部(54)をさらに備え、
前記セリフ選択部は、前記セリフ記憶部に記憶された複数の前記セリフの中から、前記減速度及び前記距離変化量に応じたセリフを選択すると共に、前記画像記憶部に記憶された複数の前記画像の中から、前記減速度及び前記距離変化量に応じた画像を選択し、
前記出力部は、選択された前記セリフを音声として前記車両内に出力すると共に、選択された前記画像を画面(56b)に表示する、車両用コミュニケーション装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の車両用コミュニケーション装置において、
前記車両情報取得部は、前記操作開始時の前記ブレーキ装置のブレーキ圧(Pbs)を前記車両情報として取得し、
取得された前記ブレーキ圧が閾値(Pbth)以下であると判定した場合、前記セリフ選択部は、前記車両情報取得部から前記車速を取得すると共に、前記距離取得部から前記距離を取得する、車両用コミュニケーション装置。
【請求項6】
請求項5記載の車両用コミュニケーション装置において、
前記セリフ選択部は、前記ブレーキ圧が前記閾値を超える場合、複数の前記セリフの中から、前記ブレーキ圧に応じたセリフを選択する、車両用コミュニケーション装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の車両用コミュニケーション装置において、
前記車両用コミュニケーション装置は、前記車両内にある携帯機器(14)であり、
前記出力部は、前記携帯機器に備わるスピーカ(56a)及び画面である、車両用コミュニケーション装置。
【請求項8】
車両の乗員に対して車両情報に基づく音声を出力するように車両用コミュニケーション装置を機能させるプログラムにおいて、
前記車両用コミュニケーション装置は、
少なくとも前記車両の車速を車両情報として取得する車両情報取得部と、
前記車両と該車両の前方にある物体との距離を取得する距離取得部と、
複数のセリフを記憶するセリフ記憶部と、
前記セリフ記憶部に記憶された複数の前記セリフの中から、前記車両情報及び前記距離に応じたセリフを選択するセリフ選択部と、
選択された前記セリフを音声として前記車両内に出力する出力部と、
を備え、
前記プログラムは、
前記乗員による前記車両のブレーキ装置の操作開始時の車速、及び、前記操作開始時から一定時間経過後の車速を前記車両情報取得部が取得した際に、前記操作開始時の車速と前記一定時間経過後の車速とに基づいて、前記車両の減速度を算出し、
前記操作開始時の前記車両と前記物体との距離、及び、前記一定時間経過後の前記車両と前記物体との距離を前記距離取得部が取得した場合、前記操作開始時の距離と前記一定時間経過後の距離とに基づいて、前記車両と前記物体との距離変化量を算出し、
複数の前記セリフの中から、前記減速度及び前記距離変化量に応じたセリフを選択する、
ように前記セリフ選択部を機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の乗員に対して車両情報に基づく音声を出力する車両用コミュニケーション装置、及び、車両用コミュニケーション装置を機能させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の運転者とのコミュニケーションを図り、該車両に愛着を持たせて安全運転を実現するため、該車両の車両情報を取得し、取得した車両情報に応じて、キャラクタ等の疑似化されたエージェントの画像を画面に表示し、又は、該エージェントの音声をスピーカから出力する技術が開発されている。例えば、特許第3873386号公報には、運転者がブレーキを踏み込んだ際に、エージェントの画像を画面に表示すると共に、該エージェントの音声をスピーカから出力することが開示されている。
【発明の概要】
【0003】
このように、特許第3873386号公報の技術では、運転者(乗員)によるブレーキの操作に基づいてエージェントの音声等を選択する。そのため、車両の前方に他車両(前方車)又は障害物(前方障害物)が存在する場合、前方車又は前方障害物等の物体を考慮して音声を選択することは行われていない。この結果、前方の物体と衝突する可能性が低い場合でも、乗員に対して注意喚起を促す音声が出力される場合がある。あるいは、前方の物体と衝突する可能性が高い場合には、乗員に対して注意喚起を促す音声が出力されない可能性がある。これにより、乗員は、音声の出力又は非出力に対して違和感を持つ可能性がある。
【0004】
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、乗員に対して安全運転を適切に促すことで、車両に対する親近感を持たせることができる車両用コミュニケーション装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【0005】
本発明の態様は、車両の乗員に対して車両情報に基づく音声を出力する車両用コミュニケーション装置であって、該車両用コミュニケーション装置は、少なくとも前記車両の車速を車両情報として取得する車両情報取得部と、前記車両と該車両の前方にある物体との距離を取得する距離取得部と、複数のセリフを記憶するセリフ記憶部と、前記セリフ記憶部に記憶された複数の前記セリフの中から、前記車両情報及び前記距離に応じたセリフを選択するセリフ選択部と、選択された前記セリフを音声として前記車両内に出力する出力部とを備える。
【0006】
そして、前記セリフ選択部は、前記乗員による前記車両のブレーキ装置の操作開始時の車速、及び、前記操作開始時から一定時間経過後の車速を前記車両情報取得部が取得した際に、前記操作開始時の車速と前記一定時間経過後の車速とに基づいて、前記車両の減速度を算出する。また、前記セリフ選択部は、前記操作開始時の前記車両と前記物体との距離、及び、前記一定時間経過後の前記車両と前記物体との距離を前記距離取得部が取得した場合、前記操作開始時の距離と前記一定時間経過後の距離とに基づいて、前記車両と前記物体との距離変化量を算出する。さらに、前記セリフ選択部は、複数の前記セリフの中から、前記減速度及び前記距離変化量に応じたセリフを選択する。
【0007】
また、本発明の他の態様は、車両の乗員に対して車両情報に基づく音声を出力するように車両用コミュニケーション装置を機能させるプログラムであって、前記車両用コミュニケーション装置は、少なくとも前記車両の車速を車両情報として取得する車両情報取得部と、前記車両と該車両の前方にある物体との距離を取得する距離取得部と、複数のセリフを記憶するセリフ記憶部と、前記セリフ記憶部に記憶された複数の前記セリフの中から、前記車両情報及び前記距離に応じたセリフを選択するセリフ選択部と、選択された前記セリフを音声として前記車両内に出力する出力部とを備える。
【0008】
そして、前記プログラムは、前記乗員による前記車両のブレーキ装置の操作開始時の車速、及び、前記操作開始時から一定時間経過後の車速を前記車両情報取得部が取得した際に、前記操作開始時の車速と前記一定時間経過後の車速とに基づいて、前記車両の減速度を算出し、前記操作開始時の前記車両と前記物体との距離、及び、前記一定時間経過後の前記車両と前記物体との距離を前記距離取得部が取得した場合、前記操作開始時の距離と前記一定時間経過後の距離とに基づいて、前記車両と前記物体との距離変化量を算出し、複数の前記セリフの中から、前記減速度及び前記距離変化量に応じたセリフを選択するように前記セリフ選択部を機能させる。
【0009】
本発明によれば、乗員によるブレーキ装置の操作開始直後よりブレーキ装置の作動中、自車両と前方の物体(前方車又は前方障害物)との距離に基づいてセリフを選定する。すなわち、ブレーキ操作開始時から一定時間経過した時点でセリフの選定が実行される。これにより、車両の前方に物体が存在する場合でも、衝突する可能性がある前に、前方の物体との距離を考慮してセリフが選択される。この結果、本発明では、乗員に対して安全運転を適切に促すと共に、自車両に対する親近感を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係るコミュニケーション装置の構成図である。
図2図1のブレーキ装置の概略構成図である。
図3図1のセリフ記憶部に記憶されている複数のセリフの説明図である。
図4図1の出力部の画面表示の一例を示す説明図である。
図5】コミュニケーション装置の動作を示すフローチャートである。
図6】通常時の危険度の判定処理を示すタイミングチャートである。
図7】雨天時の危険度の判定処理を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る車両用コミュニケーション装置及びプログラムについて好適な実施形態を例示し、添付の図面を参照しながら説明する。
【0012】
[1.本実施形態の構成]
本実施形態に係る車両用コミュニケーション装置10(以下、本実施形態に係るコミュニケーション装置10ともいう。)の構成について、図1図4を参照しながら説明する。
【0013】
コミュニケーション装置10は、車両12内にある携帯機器14に適用される。図4では、車両12が四輪車である場合を図示しているが、二輪車、三輪車等の他種類の車両でもよい。また、図4では、携帯機器14がスマートフォンである場合を図示しているが、他の種類の携帯機器でもよい。
【0014】
車両12は、図1及び図2に示すように、速度計16、ブレーキ装置18、ブレーキ圧検出センサ20及びECU22(電子制御装置)等を備える。
【0015】
速度計16は、車両12の車速V(車両情報)を逐次検出する。
【0016】
ブレーキ装置18は、図2に例示するように、ブレーキペダル24と、該ブレーキペダル24に連結されたピストン26が設けられるマスタシリンダ28と、該マスタシリンダ28に接続されるリザーバタンク30と、ホイールシリンダ32と、マスタシリンダ28とホイールシリンダ32とを連結するブレーキパイプ及びブレーキホース等の油圧通路34と、ホイールシリンダ32のピストン36に連結されたブレーキパッド38と、車両12の車軸40に装着されたディスクロータ42とを有する。
【0017】
この場合、車両12の走行中、乗員である運転者44が足でブレーキペダル24を踏み込むと、ブレーキペダル24に連結されたピストン26が図2の紙面上、左方向に変位する。これにより、マスタシリンダ28に油圧(ブレーキ圧Pb)が発生する。ブレーキ圧Pbは、油圧通路34を介してホイールシリンダ32に伝わり、ホイールシリンダ32のピストン36をディスクロータ42側に変位させる。これにより、ピストン36に連結されたブレーキパッド38がディスクロータ42に押し付けられる。この結果、車軸40に連結された不図示の車輪を制動することができる。
【0018】
図1のブレーキ圧検出センサ20は、ブレーキ装置18を構成するマスタシリンダ28(図2参照)内のブレーキ圧Pbを検出する。
【0019】
速度計16及びブレーキ圧検出センサ20は、CAN(Controller Area Network)等の通信線46を介してECU22と電気的に接続されている。ECU22は、車両12内の各種の電装品を制御し、一方で、各種の電装品から通信線46を介して各種の情報(車両情報)を取得する。この場合、速度計16は、通信線46を介して、ECU22に車速Vの検出結果を逐次出力する。ブレーキ圧検出センサ20は、通信線46を介して、ECU22にブレーキ圧Pbの検出結果を逐次出力する。
【0020】
携帯機器14は、ECU22との間で、通信線48を介して、各種の情報の送受信が可能である。通信線48は、CANであってもよいし、他の種類の通信線であってもよい。
【0021】
携帯機器14は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ50と、メモリであるセリフ記憶部52及び画像記憶部54と、携帯機器14のスピーカ56a及び画面56bである出力部56とを備える。プロセッサ50は、不図示のメモリに記憶された本実施形態に係るプログラムを実行することで、車両情報取得部50a、距離情報取得部50b(距離取得部)、外部情報取得部50c、セリフ確定部50d(セリフ選択部)及び制御部50eの機能を実現する。
【0022】
車両情報取得部50aは、ECU22から通信線48を介して、車速V及びブレーキ圧Pbのうち、少なくとも1つの車両情報を取得する。距離情報取得部50bは、車両12に備わる不図示の車載カメラ又は車載レーダ等から、前方車又は前方障害物(前方の物体)と車両12(自車)との距離L(距離情報)を取得する。外部情報取得部50cは、車両12に備わる不図示の通信装置等を介して、外部から車両12の周辺の天候情報や該車両12の現在の自車位置情報等の外部情報を取得する。
【0023】
セリフ記憶部52は、出力部56であるスピーカ56aから音声として出力可能な複数のセリフを記憶している。複数のセリフは、例えば、仮想のエージェントであるキャラクタ58(図4参照)が発声するセリフである。これらのセリフには、運転者44がブレーキ操作を行う際、ブレーキ操作が適切であることを運転者44に通知する親近感を得るためのセリフと、ブレーキ操作に対する注意喚起を運転者44に通知するためのセリフとがある。
【0024】
図3は、セリフ記憶部52に記憶されている複数のセリフを図示している。図3では、一例として、運転者44(図2及び図4参照)によるブレーキペダル24の踏み込み直後のブレーキ圧Pbsが通常の範囲内(以下、通常のブレーキ操作でのブレーキ圧Pbsという。)であることに対する運転者44への通知内容を示す複数のセリフが図示されている。ここで、通常のブレーキ操作とは、例えば、ブレーキ圧Pbsが1000kPa以下のブレーキ操作をいう。なお、以下の説明では、ブレーキ圧Pbsが、例えば、1000kPa~2000kPaの範囲に応じたブレーキ操作を、強めのブレーキ操作という。また、ブレーキ圧Pbsが、例えば、2000kPaを超えるようなブレーキ操作を、急ブレーキ操作という。
【0025】
通常のブレーキ操作に対する複数のセリフには、運転者44が通常のブレーキ操作を行った際、前方の物体(前方車又は前方障害物)との衝突の危険性が低い場合(危険度が低い場合)のセリフと、衝突の危険性が高い場合(危険度が高い場合)のセリフとがある。危険度が低い場合のセリフは、運転者44の親近感を得るためのセリフである。一方、危険度が高い場合のセリフは、運転者44に注意喚起を促すためのセリフである。
【0026】
図1の画像記憶部54には、セリフ記憶部52に記憶された複数のセリフに対応する画像60(図4参照)、例えば、任意のキャラクタ58が発声するセリフに対応する画像60が記憶されている。なお、複数のセリフは、後述するように、車速V及びブレーキ圧Pb(車両情報)等に対応するセリフである。従って、画像記憶部54に記憶されている複数の画像60も、車両情報等に対応する画像である。
【0027】
セリフ確定部50dは、セリフ記憶部52に記憶された複数のセリフの中から、車両情報取得部50aが取得した車両情報、距離情報取得部50bが取得した距離L、外部情報取得部50cが取得した外部情報、及び、危険度に応じたセリフを選択し、選択したセリフを出力部56から音声として出力するセリフとして確定する。また、セリフ確定部50dは、画像記憶部54に記憶された複数の画像60の中から、上記の各情報に応じた画像60を選択し、選択した画像60を出力部56の画面56bに表示する画像60として確定する。なお、車両情報に応じたセリフ及び画像60の具体的な選択手法については、後述する。
【0028】
制御部50eは、セリフ確定部50dでの確定結果に基づき、確定したセリフを音声として車両12内に出力すると共に、確定した画像60を画面56bに表示するように、出力部56を制御する。
【0029】
図4は、車両12内に配置された携帯機器14の画面表示の一例を図示している。携帯機器14は、ダッシュボード62の上面に配設されたホルダ64に対して、画面56bが後方(運転者44側)に向けられた状態で固定されている。この場合、出力部56である画面56bにキャラクタ58の画像60が表示されている。従って、運転者44は、キャラクタ58の画像60を容易に視認すると共に、携帯機器14のスピーカ56aから出力される音声(キャラクタ58の発声)を聞くことができる。
【0030】
[2.本実施形態の動作]
次に、本実施形態に係るコミュニケーション装置10及びプログラムの動作について、図5図7を参照しながら説明する。この動作説明では、必要に応じて、図1図4も参照しながら説明する。ここでは、車両12の走行中、前方の物体(前方車又は前方障害物)に対応して、運転者44がブレーキ操作を行う場合のコミュニケーション装置10の動作について、図5のフローチャートと図6及び図7のタイミングチャートとを参照しながら説明する。
【0031】
車両12(図1図2及び図4参照)の走行中、速度計16は、車両12の車速Vを逐次検出し、通信線46を介してECU22に出力する。また、ブレーキ圧検出センサ20は、マスタシリンダ28(図2参照)内のブレーキ圧Pbを逐次検出し、通信線46を介してECU22に出力する。従って、車両情報取得部50aは、ECU22から通信線48を介して車速V及びブレーキ圧Pbを逐次取得可能である。また、距離情報取得部50bは、前方の物体と車両12との距離Lを逐次取得し、一方で、外部情報取得部50cは、外部情報を逐次取得することが可能である。
【0032】
そして、ステップS1において、運転者44が前方の物体を視認し、図6の時点t1において、該運転者44(図2及び図4参照)がブレーキペダル24を踏み込んでブレーキ操作を行った場合、車両情報取得部50a(図1参照)は、時点t1でのブレーキ圧Pbsを取得する。
【0033】
次のステップS2において、セリフ確定部50dは、取得されたブレーキ圧Pbsが閾値Pbth以下であるか否かを判定する。ここで、閾値Pbthは、運転者44のブレーキ操作が、通常のブレーキ操作であるか、あるいは、急ブレーキ操作又は強めのブレーキ操作であるかを判定するためのブレーキ圧Pbの閾値である。従って、閾値Pbthは、例えば、1000kPaに設定されている。
【0034】
Pbs≦Pbthである場合(ステップS2:YES)、セリフ確定部50dは、運転者44が通常のブレーキ操作を行ったと判定し、ステップS3に進む。ステップS3において、セリフ確定部50dは、時点t1で取得された車速V1を車両情報取得部50aから取得すると共に、時点t1で取得された距離L1を距離情報取得部50bから取得する。なお、車両情報取得部50a及び距離情報取得部50bは、ステップS2の肯定的な判定結果を受けて、車速V1及び距離L1の取得動作を行ってもよいし、あるいは、時点t1で自動的に車速V1及び距離L1の取得動作を行い、ステップS2の肯定的な判定結果を受けて、取得した情報をセリフ確定部50dに出力してもよい。
【0035】
この場合、時点t1で通常のブレーキ操作が開始されるので、車速Vは、時点t1から時間経過に伴って減速する(図6参照)。一方、車両12は、減速しながら走行しているため、距離Lは、時点t1から時間経過に伴って短くなる。
【0036】
そして、時点t1から一定時間T(例えば、T=1秒)だけ経過した時点t2において、次のステップS4では、セリフ確定部50dは、車両情報取得部50aが時点t2で取得した車速V2と、距離情報取得部50bが時点t2で取得した距離L2とをそれぞれ取得する。
【0037】
次のステップS5において、セリフ確定部50dは、時点t1、t2での車速V1、V2に基づいて、下記の(1)式から車両12の減速度Aを算出する。
A=(V2-V1)/(t2-t1) (1)
【0038】
すなわち、減速度Aは、図6の車速Vのタイミングチャートにおいて、一定時間T内での車速Vの時間変化(実線で示す直線の傾き)である。そして、セリフ確定部50dは、図6の車速Vのタイミングチャートにおいて、減速度Aの直線を破線のように延ばすことにより、車速Vが0となる時点t3を特定する。そして、セリフ確定部50dは、通常のブレーキ操作が開始された時点t1から、時点t3までの時間を、通常のブレーキ操作によって車両12が停車するまでに要する制動時間である第1時間Tsとして推定(算出)する。
【0039】
次のステップS6において、セリフ確定部50dは、時点t1、t2での距離L1、L2に基づいて、下記の(2)式から車両12の距離変化量ΔLを算出する。
ΔL=(L2-L1)/(t2-t1) (2)
【0040】
すなわち、距離変化量ΔLは、図6の距離Lのタイミングチャートにおいて、一定時間T内での距離Lの時間変化(実線で示す直線の傾き)である。そして、セリフ確定部50dは、図6の距離Lのタイミングチャートにおいて、距離変化量ΔLの直線を一点鎖線、破線及び二点鎖線のように延ばすことにより、距離Lが0となる時点t4を特定する。この場合、時点t4は、通常のブレーキ操作が行われた場合に、車両12が前方の物体と衝突する時点である。そして、セリフ確定部50dは、通常のブレーキ操作が開始された時点t1から、時点t4までの時間を、通常のブレーキ操作によって車両12が前方の物体に衝突するまでに要する衝突時間である第2時間Tdとして推定(算出)する。
【0041】
なお、図6の距離Lのタイミングチャートでは、距離変化量ΔLの異なる3つの直線と一点鎖線、破線及び二点鎖線とが図示されている。これらの線における距離変化量ΔLの違いは、運転者44のブレーキ操作に起因したブレーキの効き(ブレーキ圧Pbsの違い)によって発生する。
【0042】
そして、距離Lのタイミングチャートでは、これらの線に応じた第2時間Tdu、Tdm、Tddが設定されている。このうち、第2時間Tdmは、第1時間Tsと同じ時間である(Tdm=Ts)。また、第2時間Tduは、第1時間Tsよりも短い時間である(Tdu<Ts)。さらに、第2時間Tddは、第1時間Tsよりも長い時間である(Ts<Tdd)。
【0043】
次のステップS7において、セリフ確定部50dは、第1時間Tsと、第2時間Tdu、Tdm、Tddとを比較することで、運転者44の通常のブレーキ操作に対する危険度、すなわち、車両12と前方の物体との衝突の可能性を判定する。
【0044】
具体的に、第2時間Tduの場合、Tdu<Tsであるため、車速Vが0になる前に距離Lが0になる可能性がある。すなわち、第2時間Tduの場合は、前方の物体に対する車両12の停車に余裕がない状態であり、該車両12は、停車する前に前方の物体と衝突する可能性がある。従って、Tdu<Tsのように、第2時間Tdが第1時間Tsよりも短い場合(Td<Ts)、セリフ確定部50dは、当該通常のブレーキ操作では、危険度が高いと判定する。
【0045】
また、第2時間Tddの場合、Ts<Tddであるため、L=0になる前にV=0となる。すなわち、第2時間Tddの場合は、前方の物体に対する車両12の停車に余裕がある状態であり、該車両12は、前方の物体の手前で停車することで、前方の物体との衝突が回避される。従って、Ts<Tddのように、第2時間Tdが第1時間Tsよりも長い場合(Ts<Td)、セリフ確定部50dは、当該通常のブレーキ操作では、危険度が低いと判定する。
【0046】
さらに、第2時間Tdmの場合、Tdm=Tsであるため、V=0のときにL=0となる。すなわち、前方の物体の位置で車両12が停車する。この場合、セリフ確定部50dは、中間的な危険度であるが、危険度が高いと判定してもよい。
【0047】
次のステップS8において、セリフ確定部50dは、車速V1、V2、ブレーキ圧Pbs、及び、距離L1、L2に基づくステップS7の判定結果に従って、セリフ記憶部52から、危険度に応じた任意のセリフを選択し、選択したセリフを出力部56のスピーカ56aから出力すべきセリフとして確定する。また、セリフ確定部50dは、判定された危険度に応じた任意の画像60を画像記憶部54から選択し、選択した画像60を出力部56の画面56bに表示すべき画像60として確定する。
【0048】
これにより、ステップS9において、制御部50eは、出力部56を制御し、確定したセリフを音声として出力部56のスピーカ56aから車両12内に出力し、一方で、確定した画像60を出力部56の画面56b(図1及び図4参照)に表示させる。
【0049】
一方、ステップS2において、Pbs>Pbthである場合(ステップS2:NO)、セリフ確定部50dは、ステップS10に進み、運転者44が急ブレーキ操作又は強めのブレーキ操作を行ったと判定する。その後、セリフ確定部50dは、ステップS8の処理を実行して、急ブレーキ操作又は強めのブレーキ操作に応じたセリフ及び画像60を選択して確定する。また、制御部50eは、ステップS9において、確定したセリフ及び画像60を出力部56から出力させる。
【0050】
このように、本実施形態では、図6のように、危険度又はブレーキ圧Pbsに応じて、出力部56から音声として出力するセリフを変更する。これにより、ブレーキの強さに応じて音声出力するセリフを変化させたり、あるいは、車両12と前方の物体との距離が短く、危険度が高い場合には、運転者44に対して注意喚起のセリフを音声出力することが可能となる。
【0051】
ところで、車両12の周囲が雨天であり、路面が濡れている場合、運転者44がブレーキ操作を行うと、制動距離が長くなる。この場合、コミュニケーション装置10は、図5の破線、及び、図7のような処理を行えばよい。
【0052】
ステップS6後、セリフ確定部50dは、ステップS11に進み、外部情報取得部50cが取得した車両12の自車位置情報、該車両12の周辺の天候情報、及び、コネクテッドによるワイパーオン情報(ワイパーが動作していることを示す情報)等の外部情報を取得する。
【0053】
次のステップS12において、セリフ確定部50dは、ステップS5で算出した第1時間Tsについて、外部情報を用いて補正する。具体的には、図7に示すように、車両12の状況(路面が濡れている状況)に対応して、時点t3から時点t5に第1時間Tsを長くした第1時間Tsaに補正する(Ts<Tsa)。
【0054】
これにより、ステップS12後、セリフ確定部50dは、ステップS7に進み、補正後の第1時間Tsaと第2時間Tdとの比較で、運転者44による通常のブレーキ操作に対する危険度の判定処理を実行する。この場合、図7に示すように、第2時間Tdu、Tdmは、危険度が高いと判定され(Tdu<Tsa、Tdm<Tsa)、第2時間Tddは、危険度が低いと判定される(Tsa<Tdd)。従って、雨天時の場合は、制動距離が延びることを考慮して、危険度に対する判定処理が行われるので、該判定処理を適切に行うことができる。
【0055】
[3.本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係るコミュニケーション装置10(車両コミュニケーション装置)は、車両12の運転者44(乗員)に対して車速V及びブレーキ圧Pb(車両情報)に基づく音声を出力する装置である。コミュニケーション装置10は、少なくとも車両12の車速Vを車両情報として取得する車両情報取得部50aと、車両12と該車両12の前方にある物体との距離Lを取得する距離情報取得部50b(距離取得部)と、複数のセリフを記憶するセリフ記憶部52と、該セリフ記憶部52に記憶された複数のセリフの中から、車両情報及び距離Lに応じたセリフを選択するセリフ確定部50d(セリフ選択部)と、選択されたセリフを音声として車両12内に出力する出力部56とを備える。
【0056】
この場合、セリフ確定部50dは、運転者44による車両12のブレーキ装置18の操作開始時(時点t1)の車速V1、及び、操作開始時から一定時間T経過後(時点t2)の車速V2を車両情報取得部50aが取得した際に、車速V1、V2に基づいて車両12の減速度Aを算出する。また、セリフ確定部50dは、時点t1での車両12と物体との距離L1、及び、時点t2での車両12と物体との距離L2を距離情報取得部50bが取得した場合、距離L1、L2に基づいて車両12と物体との距離変化量ΔLを算出する。そして、セリフ確定部50dは、複数のセリフの中から、減速度A及び距離変化量ΔLに応じたセリフを選択する。
【0057】
また、本実施形態に係るプログラムは、車両12の運転者44に対して車速V及びブレーキ圧Pbに基づく音声を出力するようにコミュニケーション装置10を機能させるプログラムである。コミュニケーション装置10は、上述の車両情報取得部50a、距離情報取得部50b、セリフ記憶部52、セリフ確定部50d及び出力部56を備える。
【0058】
プログラムは、時点t1での車速V1及び時点t2での車速V2を車両情報取得部50aが取得した際に、車速V1、V2に基づいて車両12の減速度Aを算出し、時点t1での車両12と物体との距離L1、及び、時点t2での車両12と物体との距離L2を距離情報取得部50bが取得した場合、距離L1、L2に基づいて車両12と物体との距離変化量ΔLを算出し、複数のセリフの中から減速度A及び距離変化量ΔLに応じたセリフを選択するように、セリフ確定部50dを機能させる。
【0059】
これにより、運転者44によるブレーキ装置18の操作開始直後(時点t1)よりブレーキ装置18の作動中、車両12と前方の物体(前方車又は前方障害物)との距離Lに基づいてセリフを選定する。すなわち、ブレーキ操作開始時(時点t1)から一定時間T経過した時点t2でセリフの選定が実行される。これにより、車両12の前方に物体が存在する場合でも、衝突する可能性がある前に、前方の物体との距離Lを考慮してセリフが選択される。この結果、運転者44に対して安全運転を適切に促すと共に、車両12に対する親近感を持たせることができる。
【0060】
また、セリフ確定部50dは、減速度Aを用いて、時点t1から車速Vが0となる時点t3までの第1時間Tsを算出する。さらに、セリフ確定部50dは、距離変化量ΔLを用いて、時点t1から車両12と物体との距離Lが0となる時点t4までの第2時間Tdを算出する。そして、セリフ確定部50dは、第2時間Tdが第1時間Ts以下である場合、複数のセリフの中から、運転者44に対する注意喚起のセリフ(危険度が高い場合のセリフ)を選択する。これにより、減速度Aに対して前方車又は前方障害物との距離Lが短い場合には、当該セリフを音声として出力することで、一層の安全運転を行うように運転者44に促すことができる。
【0061】
また、コミュニケーション装置10は、車両12の外部の状況を示す外部情報を取得する外部情報取得部50cをさらに備える。セリフ確定部50dは、外部情報を考慮して、複数のセリフの中から、減速度A及び距離変化量ΔLに応じたセリフを選択する。これにより、雨天時には、車両12の制動距離が延びることを加味して、危険度に応じたセリフを選定することができる。
【0062】
また、コミュニケーション装置10は、複数のセリフに対応する複数の画像60を記憶する画像記憶部54をさらに備える。セリフ確定部50dは、セリフ記憶部52に記憶された複数のセリフの中から、減速度A及び距離変化量ΔLに応じたセリフを選択すると共に、画像記憶部54に記憶された複数の画像60の中から、減速度A及び距離変化量ΔLに応じた画像60を選択する。出力部56は、選択されたセリフを音声として車両12内に出力すると共に、選択された画像60を画面56bに表示する。これにより、運転者44は、画面56bに表示された画像60のキャラクタ58が発声したものと認識することができる。この結果、運転者44の安全運転に対する意識を高めることが可能となる。
【0063】
さらに、車両情報取得部50aは、時点t1でのブレーキ装置18のブレーキ圧Pbsを車両情報として取得する。ここで、取得されたブレーキ圧Pbsが閾値Pbth以下であると判定した場合、セリフ確定部50dは、車両情報取得部50aから車速V1、V2を取得すると共に、距離情報取得部50bから距離L1、L2を取得する。これにより、通常のブレーキ操作に対して、第1時間Ts及び第2時間Tdを確実に算出することが可能となる。
【0064】
さらにまた、セリフ確定部50dは、ブレーキ圧Pbsが閾値Pbthを超える場合、複数のセリフの中から、ブレーキ圧Pbsに応じたセリフを選択する。これにより、急ブレーキ操作又は強めのブレーキ操作に応じた適切なセリフを選択し、選択したセリフを音声として出力することができる。
【0065】
コミュニケーション装置10は、車両12内にある携帯機器14であり、出力部56は、携帯機器14に備わるスピーカ56a及び画面56bである。これにより、車両12内への音声の出力や画像60の表示を容易に行うことができる。
【0066】
なお、本発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることは勿論である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7