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特許7379585経カテーテル留置システム及び関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】経カテーテル留置システム及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/95 20130101AFI20231107BHJP
   A61F 2/24 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
A61F2/95
A61F2/24
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022076880
(22)【出願日】2022-05-09
(62)【分割の表示】P 2020524206の分割
【原出願日】2018-09-12
(65)【公開番号】P2022093727
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2022-05-17
(31)【優先権主張番号】62/579,756
(32)【優先日】2017-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/579,762
(32)【優先日】2017-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/682,692
(32)【優先日】2018-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/129,657
(32)【優先日】2018-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100093665
【弁理士】
【氏名又は名称】蛯谷 厚志
(74)【代理人】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ジェイ.アルカロ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ティー.アルジャー
(72)【発明者】
【氏名】ダスティン ブイ.ディエンノ
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア シー ハーラー
(72)【発明者】
【氏名】エドワード ジェイ.フーピンガーナー
(72)【発明者】
【氏名】パトリック エム.ノリス
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン エー.スミス
(72)【発明者】
【氏名】オルガ ベイコバ
(72)【発明者】
【氏名】ラッセル エル.ジャコビー
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0056169(US,A1)
【文献】特表2016-518948(JP,A)
【文献】特開2010-188189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/95
A61F 2/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送達カテーテルのための作動部分を含む経カテーテル送達システムであって、前記作動部分は少なくとも1つの拘束装置を緊張させるように、および緊張緩和するように形成されており、前記送達カテーテルは、
ボディ部分と、
前記ボディ部分にカップリングされた、拘束装置ガイドと、
前記拘束装置ガイドによって維持された、少なくとも1つの拘束装置と、
前記少なくとも1つの拘束装置が解放可能にカップリングされている、ステーク部材と
前記ボディ部分にカップリングされた、ハウジング集成体と、
前記ハウジング集成体に受容されならびに前記ステーク部材にカップリングされおよび前記少なくとも1つの拘束装置にカップリングされたスライダをスライド可能に受容するスライドレールを含む、ラック集成体と、
前記スライドレール上にスライド可能に受容され、前記スライダを前記スライドレール内部で長手方向に並進運動させるように前記スライダと係合可能であり、クラッチを含む、駆動集成体と、
回転可能な留置ノブを含み、駆動集成体を前記スライドレールに沿って長手方向に並進移動させるように形成されている、作動集成体と、
を含む、経カテーテル送達システム。
【請求項2】
前記作動部分がさらに、前記ステーク部材を長手方向に並進運動させるために前記スライドレールを長手方向に並進運動させるように形成されたリリース集成体を含む、請求項1に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの拘束装置が前記ステーク部材に解放可能にカップリングされたキャッチを含む、請求項1に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項4】
前記拘束装置ガイドは近位拘束装置ガイドであり、前記少なくとも1つの拘束装置は近位拘束装置であり、そして前記経カテーテル送達システムは、遠位拘束装置ガイドによって維持された遠位拘束装置、および中位拘束装置ガイドによって維持された中位拘束装置をさらに含む、請求項1に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項5】
前記ボディ部分わたって受容された植え込み型デバイスをさらに含み、前記近位拘束装置、中位拘束装置および遠位拘束装置は前記植え込み型デバイスの周りにループされている、請求項4に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項6】
送達カテーテルを含む経カテーテル送達システムであって、前記送達カテーテルが、
ボディ部分と、
支持部分と、
ステーク部材と、
少なくとも1つの拘束装置と、
作動部分と、
を含み
前記支持部分は、前記ボディ部分から延びており、植え込み型デバイスを支持するように形成されており、
前記少なくとも1つの拘束装置は、前記植え込み型デバイスをコンパクト化送達形態で維持するために前記ステーク部材に対して緊張させられるように、前記植え込み型デバイスが拡張留置形態へ移行されるのを可能にするために前記ステーク部材から緊張緩和されるように、そして前記植え込み型デバイスを前記送達カテーテルから解放するために前記ステーク部材から解放されるように形成されており、
前記作動部分は、前記少なくとも1つの拘束装置を緊張させるように、前記少なくとも1つの拘束装置を緊張緩和するように、そして前記少なくとも1つの拘束装置を前記ステーク部材から解放するように形成されており、
前記作動部分は、
ハウジング集成体と、
ラック集成体と、
駆動集成体と、
作動集成体と、
を含み、
前記ハウジング集成体は、前記ボディ部分にカップリングされており、
前記ラック集成体は、前記ハウジング集成体内に受容され、そしてスライドレールを含み、前記スライドレールは、前記ステーク部材にカップリングされ、前記少なくとも1つの拘束装置にカップリングされたスライダをスライド可能に受容し、
前記駆動集成体は、前記スライドレール上にスライド可能に受容され、前記スライダを前記スライドレール内部で長手方向に並進運動させるように前記スライダと係合可能であり、クラッチを含み、
前記作動集成体は、回転可能な留置ノブを含み、前記駆動集成体を前記スライドレールに沿って長手方向に並進運動させるように形成されている、送達カテーテルを含む経カテーテル送達システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの拘束装置は近位拘束装置ガイドによって維持された近位拘束装置であり、そして前記経カテーテル送達システムは、遠位拘束装置ガイドによって維持された遠位拘束装置、および中位拘束装置ガイドによって維持された中位拘束装置をさらに含む、請求項6に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項8】
前記ボディ部分わたって受容された植え込み型デバイスをさらに含み、前記近位拘束装置、中位拘束装置および遠位拘束装置は前記植え込み型デバイスの周りにループされている、請求項7に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項9】
前記作動部分がさらに、前記ステーク部材を長手方向に並進運動させるために前記スライドレールを長手方向に並進運動させるように形成されたリリース集成体を含む、請求項6に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの拘束装置が前記ステーク部材に解放可能にカップリングされたキャッチを含む、請求項6に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項11】
前記クラッチがラチェットクラッチである、請求項に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項12】
前記ラック集成体及び前記駆動集成体が前記駆動集成体及び前記ハウジング集成体から解放され、前記ハウジング集成体の遠位端から長手方向にスライドして出るべく形成されるように、前記ボディ部分、前記ラック集成体、及び駆動集成体が1つ又は2つ以上のクリップによって前記ハウジング集成体に解放可能にカップリングされている、請求項6に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項13】
さらに、前記少なくとも1つの拘束装置によって前記支持部分上にコンパクト化送達形態で維持される植え込み型デバイスを含む、請求項6に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項14】
前記植え込み型デバイスが人工弁である、請求項13に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項15】
前記送達カテーテルが少なくとも2つの拘束装置を含み、各拘束装置が、前記植え込み型デバイスをコンパクト化送達形態で維持するために前記ステーク部材に対して緊張させられるように、前記植え込み型デバイスが拡張留置形態へ移行されるのを可能にするために前記ステーク部材から緊張緩和されるように、そして前記植え込み型デバイスを前記送達カテーテルから解放するために前記ステーク部材から解放されるように形成されている、請求項13に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項16】
前記作動集成体がさらに、前記クラッチのためのクラッチ配列を画定するナット部分とギア部分とを含むことにより、捩じり限界に達した時点で前記ギア部分が前記ナット部分に対してスリップするのを許されるようになるまで、前記ギア部分の回転が結果として前記ナット部分の回転をもたらすようになっている、請求項6記載の経カテーテル送達システム。
【請求項17】
前記ナット部分が前記駆動集成体上にねじ被せられている、請求項16に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項18】
前記ギア部分が、前記留置ノブの複数の歯と係合された複数の歯を含む、請求項16に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項19】
さらに、前記ボディ部分及び前記支持部分を通って延びるシャフトを含み、前記シャフトが前記支持部分に対して近位側に可撓性向上部分を含み、前記可撓性向上部分が、第1ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する遠位区分と、前記第1ピッチよりも大きい第2ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する近位区分とを含む、請求項6に記載の経カテーテル送達システム。
【請求項20】
前記遠位区分が、前記第1ピッチよりも大きい第3ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する遠位移行部分を含む、請求項19に記載の経カテーテル送達システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月12日付けで出願された米国出願第16/129,647号明細書の優先権を主張する。前記明細書は2017年10月31日付けで出願された米国仮出願第62/579,756号明細書、2017年10月31日付けで出願された米国仮出願第62/579,762号明細書、及び2018年6月8日付けで出願された米国仮出願第62/682,692号明細書の優先権を主張する。前記明細書の全てはあらゆる目的で全体的に参照することにより本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0002】
デバイスのデザイン及び使用される送達システムに応じて、植え込み型デバイス、例えば人工弁は、種々の方法を用いて治療部位へ送達することができる。一例としては、2017年4月25日付けで発行された、Glossらの米国特許第9,629,718号明細書は、自己拡張性フレームと、人工弁のフレームを収縮形態で保持するように、そしてフレームの拡張を制御するように形成されたホルダとを有する人工弁を含むシステムに関する。Glossらによれば、ホルダは制御可能に収縮・拡張され得るループを有しており、ループは自己拡張性フレームの少なくとも一部の周りに配置されて、第1ループの収縮又は拡張がフレームの収縮又は拡張を制御するようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
関連分野における既存の、そして計画されている経カテーテル送達システムを凌ぐ進歩は依然として実現されていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
種々の実施例は、シース、送達カテーテル、及び送達カテーテルによって圧潰形態で維持される植え込み型デバイス(例えば人工弁、ステント、ステントグラフト、オクルーダ(occluder)、又は血管フィルタ)を含む経カテーテル送達システムに関する。送達カテーテルは、1つ又は2つ以上の縮小プロフィール区分によって分離された複数の繊維ガイドを含み、各縮小プロフィール区分は繊維ガイドの横方向外側プロフィールよりも小さい横方向外側プロフィールを有している。
【0005】
1つの実施例(「実施例1」)によれば、経カテーテル送達システムは植え込み型デバイスと一緒に使用するための送達カテーテルを含む。送達カテーテルは、ボディ部分と、ボディ部分から延びる支持部分と、近位拘束装置と、遠位拘束装置とを含む。支持部分は長手方向軸線を有し、そして拘束装置通路及び横方向外側プロフィールを有する近位ガイドと、拘束装置通路を有する遠位ガイドと、任意にはステーク部材通路とを含み、そして遠位ガイドが横方向外側プロフィールを画定する。送達カテーテルはまた、近位ガイド及び遠位ガイドの中間に配置された第1縮小プロフィール区分を有し、第1縮小区分は、近位ガイドの横方向外側プロフィール及び遠位ガイドの横方向外側プロフィールよりも小さな横方向外側プロフィールを有している。近位拘束装置は、ボディ部分から近位ガイドの拘束装置通路を通って長手方向に延び、近位ガイドの拘束装置通路から半径方向に延びる。近位拘束装置は、近位拘束ループを画定するように、解放可能なループ状形態を成して固定されている。遠位拘束装置は、ボディ部分から遠位ガイドの拘束装置通路を通って長手方向に延び、遠位ガイドの拘束装置通路から半径方向に延びる。遠位拘束装置は、遠位拘束ループを画定するように、解放可能なループ状形態を成して固定されている。
【0006】
実施例1に付加される別の実施例(「実施例2」)によれば、前記近位ガイドの前記拘束装置通路が、前記支持部分の前記長手方向軸線に対して角度位置にあり、そして前記遠位ガイドの前記拘束装置通路が、前記支持部分の前記長手方向軸線に対して、前記近位ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置とは異なる角度位置にある。
【0007】
実施例1又は2に付加される別の実施例(「実施例3」)によれば、前記第1縮小プロフィール区分の前記横方向外側プロフィールが前記近位ガイドの横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの横方向外側プロフィールよりも少なくとも10%小さい。
【0008】
実施例1から3までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例4」)によれば、前記第1縮小プロフィール区分の前記横方向外側プロフィールが、前記近位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも少なくとも20%小さい。
【0009】
実施例1から4までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例5」)によれば、前記第1縮小プロフィール区分の前記横方向外側プロフィールが、前記近位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも少なくとも50%小さい。
【0010】
実施例1から5までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例6」)によれば、前記支持部分がさらに、横方向外側プロフィール及び拘束装置通路を有する中間ガイドを含み、前記中間ガイドが、前記近位ガイド及び前記遠位ガイドから長手方向に離隔し、前記近位ガイドと前記遠位ガイドとの中間に配置されており、前記中間ガイドの前記拘束装置通路が、前記支持部分の前記長手方向軸線に対して角度位置にある。前記支持部分がさらに、前記遠位ガイドと前記中間ガイドとの間に延びる第2縮小プロフィール区分を含み、前記第2縮小プロフィール区分が、前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記中間ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも小さな横方向外側プロフィールを有しており、前記第1縮小プロフィール区分が前記近位ガイドと前記中間ガイドとの間に配置されている。さらに、前記経カテーテル送達システムがさらに、前記ボディ部分から前記中間ガイドの前記拘束装置通路を通って長手方向に延び、前記中間ガイドの前記拘束装置通路から半径方向に延びる中間拘束装置を含み、前記中間拘束装置が、中間拘束ループを画定するように、解放可能なループ状形態を成して固定されている。
【0011】
実施例1から6までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例7」)によれば、前記第2縮小プロフィール区分の前記横方向外側プロフィールが、前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記中間ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも少なくとも50%小さい。
【0012】
実施例1から7までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例8」)によれば、前記近位ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置が、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置から10~350度角度的にオフセットされている。
【0013】
実施例6から8までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例9」)によれば、前記中間ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置が、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置から10~350度角度的にオフセットされている。
【0014】
実施例6から9までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例10」)によれば、前記中間ガイドが、前記近位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも少なくとも50%小さい横方向外側プロフィールを画定している。
【0015】
実施例1から10までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例11」)によれば、前記経カテーテル送達システムがさらにステーク部材を含み、前記ステーク部材が前記近位拘束ループ及び前記遠位拘束ループのうちの少なくとも一方を解放するべく動作し得るように、前記ステーク部材が、前記解放可能なループ状形態を成す前記近位拘束装置及び前記解放可能なループ状形態を成す前記遠位拘束装置のうちの少なくとも一方を解放可能に固定している。
【0016】
実施例1から11までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例12」)によれば、経カテーテル送達システムがさらに、遠位ノーズ区分と近位支持区分とを有する先端部分を含み、前記近位支持区分が縮小横方向外側プロフィールを有しており、前記縮小横方向外側プロフィールが、人工弁の端部分を圧縮送達状態で受容し支持するように形成された凹部を画定しており、および/又は前記近位ガイドが段付き遠位端を有する支持ガイドであり、前記段付き遠位端が、前記人工弁の端部分を圧縮送達状態で受容するための支持面を画定している。
【0017】
実施例1から12までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例13」)によれば、経カテーテル送達システムがさらに、前記近位拘束ループ及び前記遠位拘束ループによってコンパクト化送達形態で維持される人工弁を含み、前記人工弁が拡張可能なフレーム部分と、前記人工弁のリーフレット領域を画定するように前記フレーム部分によって支持されたリーフレット構造物とを含み、そしてさらに、前記リーフレット領域が前記近位ガイドと前記遠位ガイドとの間で前記支持部分上に位置決めされている。
【0018】
実施例13に付加される別の実施例(「実施例14」)によれば、前記リーフレット領域が前記近位ガイド及び前記遠位ガイドを超えて延びることはない。
【0019】
実施例13又は実施例14に付加される別の実施例(「実施例15」)によれば、前記遠位ガイドが、前記リーフレット領域の遠位端を受容するために、横方向外側プロフィール内で近位方向にテーパされている。
【0020】
実施例13から15までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例16」)によれば、前記人工弁の前記フレーム部分が遠位端と近位端とを有し、交互の遠位対向頂点と近位対向頂点とから成る起伏パターンを画定する複数のフレーム部材行を含み、前記複数のフレーム部材行が、前記フレーム部分の前記遠位端に設けられた遠位行と、前記フレーム部分の前記近位端に設けられた近位行とを含み、そしてさらに、前記遠位拘束ループが前記遠位行の前記遠位対向頂点に対して近位側の位置で前記遠位行を包囲し、そして前記近位拘束ループが前記近位行の前記近位対向頂点に対して遠位側の位置で前記近位行を包囲する。
実施例13から16までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例17」)によれば、前記人工弁の前記フレーム部分が遠位端と近位端とを有し、複数のフレーム部材によって画定された複数のクローズドセル行を含み、前記複数の行のそれぞれが遠位端と、近位端と、前記遠位端及び前記近位端の間の中間部分とを有し、前記複数のクローズドセル行が、前記フレーム部分の前記遠位端に設けられた遠位クローズドセル行と、前記フレーム部分の近位端に設けられた近位クローズドセル行とを含み、そしてさらに、前記遠位拘束ループが前記遠位クローズドセル行の中間部分で前記遠位クローズドセル行を包囲し、そして前記近位拘束ループが前記近位クローズドセル行の中間部分で近位クローズドセル行を包囲する。
【0021】
実施例13から17までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例18」)によれば、前記人工弁の前記フレーム部分が遠位端と近位端とを有し、そしてさらに、前記フレーム部分が前記フレーム部分の前記遠位端に縮小横方向外側プロフィールを画定するように、前記遠位拘束ループが前記フレーム部分の前記遠位端をテーパ形態で拘束しており、そして、前記フレーム部分の前記近位端が前記フレーム部分の前記近位端に縮小横方向外側プロフィールを画定するように、前記近位拘束ループが前記フレーム部分の前記近位端をテーパ形態で拘束している。
【0022】
実施例1から18までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例19」)によれば、前記近位ガイドが第2拘束装置通路を有しており、そして前記遠位拘束装置が前記近位ガイドの前記第2拘束装置通路を通る。
【0023】
実施例1から19までのいずれかに付加される別の実施例(「実施例20」)によれば、前記近位ガイドが角度付き部分を有している。
【0024】
別の実施例(「実施例21」)によれば、実施例1から20までのいずれかの経カテーテル送達システムを用いて患者の体内の所望の治療部位へ植え込み型医療デバイスを送達する方法であって、前記経カテーテル送達システムを使用して、前記植え込み型医療デバイスを患者内の所望の位置に位置決めすることであって、前記植え込み型医療デバイスは、前記経カテーテル送達システムの前記支持部分に取り付けられ、前記経カテーテル送達システムの前記近位拘束ループ及び前記遠位拘束ループによって圧潰送達形態で維持される、位置決めすることと、前記植え込み型医療デバイスの近位部分が自己拡張するように、前記近位拘束装置に加えられた緊張を低減することにより、前記近位拘束ループを解放することと、前記植え込み型医療デバイスの遠位部分が自己拡張するように、前記遠位拘束装置に加えられた緊張を低減することにより、前記遠位拘束ループを解放することと、を含む。
【0025】
実施例21に付加される別の実施例(「実施例22」)によれば、前記近位拘束ループと前記遠位拘束ループとが同時に解放される。
【0026】
実施例21に付加される別の実施例(「実施例23」)によれば、前記近位拘束ループと前記遠位拘束ループとが連続的に解放される。
【0027】
別の実施例(「実施例24」)によれば、経カテーテル送達システムを集成する方法が、前記人工弁の中心長手方向軸線が前記支持部分の中心長手方向軸線から横方向にオフセットされ、前記人工弁のリーフレット領域が前記支持部分の前記近位ガイドと前記遠位ガイドとの間に配置されるように、
実施例1から20までのいずれか1つの前記送達カテーテルの前記支持部分上に人工弁を配置することと、前記近位拘束装置及び前記遠位拘束装置を前記人工弁の周りに、そして前記送達カテーテルに、前記ステーク部材によって固定する際に前記リーフレット領域が受容されるように、前記人工弁を、半径方向に圧縮された送達形態にコンパクト化することと、前記近位拘束装置によって画定された前記近位拘束ループと前記遠位拘束装置によって画定された前記遠位拘束ループとを用いて、前記人工弁を、半径方向に圧縮された送達形態で拘束することと、を含む。
【0028】
1つの実施例(「実施例25」)によれば、経カテーテル送達システムが送達カテーテルを含む。前記送達カテーテルは、ボディ部分と、植え込み型デバイスを支持するように形成された、前記ボディ部分から延びる支持部分と、ステーク部材と、前記植え込み型デバイスをコンパクト化送達形態で維持するために前記ステーク部材に対して緊張させられるように、前記植え込み型デバイスが拡張留置形態へ移行されるのを可能にするために前記ステーク部材から緊張緩和されるように、そして前記植え込み型デバイスを前記送達カテーテルから解放するために前記ステーク部材から解放されるように形成された、少なくとも1つの拘束装置と、前記少なくとも1つの拘束装置を緊張させるように、前記少なくとも1つの拘束装置を緊張緩和するように、そして前記少なくとも1つの拘束装置を前記ステーク部材から解放するように形成された作動部分とを含む。前記作動部分は、前記ボディ部分にカップリングされたハウジング集成体と、前記ラック集成体が、前記ハウジング集成体内に受容され、そしてスライドレールを含み、前記スライドレールが、前記ステーク部材に固定され、前記少なくとも1つの拘束装置に固定されたスライダをスライド可能に受容する、ラック集成体と、前記駆動集成体が、前記スライドレール上にスライド可能に受容され、前記スライダを前記スライドレール内部で長手方向に並進運動させるように前記スライダと係合可能である、駆動集成体と、前記作動集成体が、回転可能な留置ノブを含み、前記駆動集成体を前記スライドレールに沿って長手方向に並進運動させるように形成されている、作動集成体と、を含む。
【0029】
実施例25に付加される別の実施例(「実施例26」)によれば、前記作動部分がさらに、前記ステーク部材を長手方向に並進運動させるために前記スライドレールを長手方向に並進運動させるように形成されたリリース集成体を含む。
【0030】
実施例25又は26に付加される別の実施例(「実施例27」)によれば、前記少なくとも1つの拘束装置が前記ステーク部材に解放可能に固定されたキャッチを含む。
【0031】
実施例25から27までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例28」)によれば、前記駆動集成体がクラッチを含む。
【0032】
実施例28に付加される別の実施例(「実施例29」)によれば、前記クラッチがラチェットクラッチである。
【0033】
実施例25から29までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例30」)によれば、前記ラック集成体及び前記駆動集成体が前記駆動集成体
及び前記ハウジングから解放され、前記ハウジング集成体の遠位端から長手方向にスライドして出るべく形成されるように、前記ボディ部分、前記ラック集成体、及び駆動集成体が1つ又は2つ以上のクリップによって前記ハウジング集成体に解放可能に固定されている。
【0034】
実施例25から30までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例31」)によれば、経カテーテル送達システムは、少なくとも1つの拘束装置によって前記支持部分上にコンパクト化送達形態で維持される植え込み型デバイスを含む。
【0035】
実施例31に付加される別の実施例(「実施例32」)によれば、前記植え込み型デバイスが人工弁である。
【0036】
実施例25から32までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例33」)によれば、前記送達カテーテルが少なくとも2つの拘束装置を含み、各拘束装置が、前記植え込み型デバイスをコンパクト化送達形態で維持するために前記ステーク部材に対して緊張させられるように、前記植え込み型デバイスが拡張留置形態へ移行されるのを可能にするために前記ステーク部材から緊張緩和されるように、そして前記植え込み型デバイスを前記送達カテーテルから解放するために前記ステーク部材から解放されるように形成されている。
【0037】
実施例25から33までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例34」)によれば、前記作動集成体がさらに、クラッチ配列を画定するナット部分とギア部分とを含むことにより、捩じり限界に達した時点で前記ギア部分が前記ナット部分に対してスリップするのを許されるようになるまで、前記ギア部分の回転が結果として前記ナット部分の回転をもたらすようになっている。
【0038】
実施例34に付加される別の実施例(「実施例35」)によれば、前記ナット部分が前記駆動集成体上にねじ被せられている。
【0039】
実施例34又は35に付加される別の実施例(「実施例36」)によれば、前記ギア部分が、前記留置ノブの複数の歯と係合された複数の歯を含む。
【0040】
実施例1から25までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例37」)によれば、前記経カテーテル送達システムがさらにステーク部材と作動部分とを含み、前記作動部分が、前記遠位拘束装置及び前記近位拘束装置の少なくとも一方を緊張させるように、前記遠位拘束装置及び前記近位拘束装置の少なくとも一方の緊張緩和する(de-tension)ように、そして前記遠位拘束装置及び前記近位拘束装置の少なくとも一方を前記ステーク部材から解放するように形成されている。前記作動部分は、前記ボディ部分にカップリングされたハウジング集成体と、前記ラック集成体が、前記ハウジング集成体内に受容され、そしてスライドレールを含み、前記スライドレールが、前記ステーク部材に固定され、前記遠位拘束装置及び前記近位拘束装置の少なくとも一方に固定されたスライダをスライド可能に受容する、ラック集成体と、前記駆動集成体が、前記スライドレール上にスライド可能に受容され、前記スライダを前記スライドレール内部で長手方向に並進運動させるように前記スライダと係合可能である、駆動集成体と、前記作動集成体が、回転可能な留置ノブを含み、前記駆動集成体を前記スライドレールに沿って長手方向に並進運動させるように形成されている、作動集成体と、を含む。
【0041】
別の実施例(「実施例38」)によれば、前記実施例25から36までのいずれか1つの特徴にはさらに、実施例37の特徴が含まれている。
【0042】
前記実施例のいずれかに付加される別の実施例(「実施例39」)によれば、前記植え込み型医療デバイスが、1つ又は2つ以上の拘束装置を受容するように形成された、複数の周方向配向アイレットを有するフレーム部分を含む。
【0043】
前記実施例のいずれかに付加される別の実施例(「実施例40」)によれば、前記経カテーテル送達システムが、キャッチを画定するためのアイ接合部を有するように形成された1つ又は2つ以上の拘束装置を含む。
【0044】
実施例2から6までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例41」)によれば、前記遠位ガイドがフィラメントを含み、前記フィラメントが、前記遠位ガイドを前記支持部分にカップリングする第1固定ループと、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路を画定する第1ガイドループとを形成するように、前記支持部分の周りに延びている。
【0045】
実施例2から6まで、及び41のいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例42」)によれば、前記近位ガイドがフィラメントを含み、前記フィラメントが、前記近位ガイドを前記支持部分にカップリングする第1固定ループと、前記近位ガイドの前記拘束装置通路を画定する第1ガイドループとを形成するように、前記支持部分の周りに延びている。
【0046】
実施例42に付加される別の実施例(「実施例43」)によれば、前記近位ガイドの前記フィラメントが、前記近位ガイドを前記支持部分にカップリングする第2固定ループを形成するように、前記支持部分の周りに延びており、そしてさらに、前記近位ガイドの前記第1ガイドループが、前記近位ガイドの前記第1固定ループと前記第2固定ループとの間に配置されている。
【0047】
実施例42又は43のいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例44」)によれば、前記近位ガイドの前記フィラメントが、通路を画定する第2ガイドループとなるように形成されており、前記第2ガイドループが前記近位ガイドの前記第1ガイドループに隣接して配置されている。
【0048】
実施例44に付加される別の実施例(「実施例45」)によれば、前記近位ガイドの前記第1ガイドループの前記拘束装置通路が、前記近位ガイドの前記第2ガイドループの前記通路から角度的にオフセットされている。
【0049】
実施例2から6まで、及び41のいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例46」)によれば、前記近位ガイドが、前記近位ガイドの前記拘束装置通路を画定する繊維ガイド管を含み、前記繊維ガイド管が受容部分とテイクオフ部分とを含み、前記受容部分が、前記支持部分の上部に対して第1横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して第1長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びており、そして前記テイクオフ部分が、前記支持部分の前記上部に対して、前記第1横方向角度位置とは異なる第2横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して、前記第1長手方向角度とは異なる第2長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びている。
【0050】
実施例46に付加される別の実施例(「実施例47」)によれば、前記第1長手方向角度が-15~15度である。
【0051】
実施例46又は47に付加される別の実施例(「実施例48」)によれば、前記第2長手方向角度が75~105度である。
【0052】
実施例46から48までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例49」)によれば、前記第1横方向角度位置が165~195度である。
【0053】
実施例46から49までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例50」)によれば、前記第2横方向角度位置が120~150度である。
【0054】
実施例46から50までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例51」)によれば、前記繊維ガイド管がさらに前記受容部分と前記テイクオフ部分との間の移行部分を画定しており、前記移行部分が、前記支持部分の表面に沿って湾曲するように長手方向及び周方向に延びている。
【0055】
実施例46から51までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例52」)によれば、前記テイクオフ部分が前記繊維ガイド管の、外方に向かってフレア状に広がる出口を画定している。
【0056】
実施例46から52までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例53」)によれば、前記受容部分が前記繊維ガイド管の、外方に向かってフレア状に広がる入口を画定している。
【0057】
実施例46から53までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例54」)によれば、前記近位ガイドがさらにステークガイド管を含み、前記ステークガイド管が、前記支持部分の上部に対して第3横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して第3長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びている。
【0058】
実施例54に付加される別の実施例(「実施例55」)によれば、前記第3横方向角度位置が-15~15度であり、そして前記第3長手方向角度が-15~15度である。
【0059】
実施例2から6及び41から55までのいずれか1つに付加される別の実施例(「実施例56」)によれば、前記遠位ガイドが、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路を画定する繊維ガイド管を含み、前記繊維ガイド管が受容部分とテイクオフ部分とを含み、前記遠位ガイドの前記受容部分が、前記支持部分の上部に対して第1横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して第1長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びており、そして前記遠位ガイドの前記テイクオフ部分が、前記支持部分の前記上部に対して、前記第1横方向角度位置とは異なる第2横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して、前記第1長手方向角度とは異なる第2長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びている。
【0060】
任意の前記実施例に付加される別の実施例(「実施例57」)によれば、経カテーテル送達システムは送達カテーテル及び植え込み型デバイス、例えば人工弁を含み、前記植え込み型デバイスが、前記植え込み型デバイスを前記コンパクト化送達状態で固定するように前記経カテーテル送達システムの拘束装置を受容するための、植え込み型デバイスのカバーが含まれる複数の拘束装置ガイド、植え込み型デバイスのフレーム部材に取り付けられた複数の拘束装置リテーナ、又は植え込み型デバイスのカバーに設けられた複数のアパーチャ、から成る少なくとも1つの行を含む。
【0061】
別の実施例(「実施例58」)によれば、人工弁のための経カテーテル送達システムが支持部分を含み、前記支持部分が、第1フレームと第2フレームとが互いに長手方向にオフセットされるべく、前記第1フレーム及び前記第2フレームを直列式に支持するように形成されている。送達システムはさらに、第1ステーク部材と第2ステーク部材とを含む複数のステーク部材を含む。送達システムはさらに、第1フレームの周りに配置された第1拘束装置を含み、前記第1拘束装置は、前記第1フレームを送達形態で維持するように動作可能であり、前記第1拘束装置は前記第1ステーク部材と解放可能に係合されている。送達システムはさらに、第2フレームの周りに配置された第2拘束装置を含み、前記第2拘束装置は、前記第2フレームを送達形態で維持するように動作可能であり、前記第1拘束装置は前記第2ステーク部材と解放可能に係合されており、そして前記第1ステーク部材及び前記第2ステーク部材が、前記第1拘束装置及び第2拘束装置を独立して解放するように動作可能である。
【0062】
実施例58に付加される別の実施例(「実施例59」)によれば、前記送達システムがさらに、第1ガイドと第2ガイドとを含む複数のガイドを含み、前記第1拘束装置は前記第1ガイドを通って延び、そして前記第2拘束装置が第2ガイドを通って延びている。
【0063】
実施例59に付加される別の実施例(「実施例60」)によれば、第1ステーク部材が前記第1ガイドを通って延びている。
【0064】
実施例58及び59のいずれかに付加される別の実施例(「実施例61」)によれば、前記外側フレームが少なくとも前記第1ガイドによって、少なくとも部分的に支持され、そして前記内側フレームが少なくとも前記第2ガイドによって、少なくとも部分的に支持されている。
【0065】
前記実施例のいずれかに付加される別の実施例(「実施例62」)によれば、前記内側フレームの近位端が前記外側フレームの遠位端の遠位側に配置されるように、前記第1フレームと前記第2フレームとが互いに長手方向にオフセットされている。
【0066】
別の実施例(「実施例63」)によれば、人工弁を送達する方法が、外側フレームと、前記外側フレーム内部に入れ子式に挿入することができる内側フレームとを含む人工弁を用意することを含む。前記方法はさらに、第1拘束装置及び第2拘束装置と、前記第1拘束装置に固定された第1ステーク部材及び前記第2拘束装置に固定された第2ステーク部材とを含む経カテーテル送達システムを用意することを含み、前記内側フレームと前記外側フレームとが互いに長手方向にオフセットされるように前記人工弁が前記送達システム上にローディングされる。前記方法はさらに、前記外側フレームが送達形態から留置形態へ拡張するように、前記拘束装置を第1ステーク部材から解放し、そして前記外側フレームが拡張した後、前記内側フレームが前記外側フレームに対して前進させられるように前記送達システムを前記外側フレームに対して前進させることを含む。前記方法はさらに、前記外側フレーム内部に前記内側フレームを入れ子状に挿入し、そしてその後、前記内側フレームが送達形態から留置形態へ拡張するように前記第1拘束装置を前記第1ロックエレメントから解放することを含む。
【0067】
実施例63に付加される別の実施例(「実施例64」)によれば、前記内側フレームの近位端が前記外側フレームの遠位端の遠位側に配置されるように、前記内側フレームと前記外側フレームとが互いに長手方向にオフセットされる。
【0068】
実施例63及び64のいずれかに付加される別の実施例(「実施例65」)によれば、前記第1ステーク部材を近位方向に引き込むことにより、前記第1拘束装置が前記ステーク部材から解放される。
【0069】
任意の前記実施例に付加される別の実施例(「実施例66」)によれば、前記経カテーテル送達システムが、前記システムのボディ部分及び支持部分を通って延びるシャフトを含み、前記シャフトが前記支持部分に対して近位側に可撓性向上部分を含み、前記可撓性向上部分が、第1ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する遠位区分と、前記第1ピッチよりも大きい第2ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する近位区分とを含む。
【0070】
実施例66に付加される別の実施例(「実施例67」)によれば、前記遠位区分が、前記第1ピッチよりも大きい第3ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する遠位移行部分を含む。
【0071】
前記実施例は一例にすぎず、本開示によって提供される発明の概念のいずれかの範囲を制限するか又は狭めるように読まれるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0072】
添付の図面は、本開示のさらなる理解のために含まれ、そして本明細書中に組み込まれ、および本明細書の一部を構成し、実施態様を示し、記載内容と一緒に、本開示の原理を説明するのに役立つ。
【0073】
図1図1は、いくつかの実施態様に基づく経カテーテル送達システムを示す図である。
【0074】
図2図2は、いくつかの実施態様に基づく、経カテーテル送達システムの送達カテーテルを示す側面図である。
【0075】
図3図3は、いくつかの実施態様に基づく、図2の3-3線に沿った、時計回り方向に90度回転させて示す断面図である。
【0076】
図4図4は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの支持部分を示す等角図又は斜視図である。
【0077】
図5A図5Aは、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの支持部分を上から下へ向かって見た状態で示す図である。
【0078】
図5B図5Bは、いくつかの実施態様に基づく、図5Aの上から下へ向かって見た状態で示す図の長手方向軸線Xsに沿って示す送達カテーテルの完全断面図である。
【0079】
図6A図6Aは、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの支持部分を上から下へ向かって見た状態で示す図である。
【0080】
図6B図6Bは、いくつかの実施態様に基づく、図6Aの上から下へ向かって見た状態で示す図の長手方向軸線Xsに沿って示す送達カテーテルの完全断面図である。
【0081】
図6C図6Cは、いくつかの実施態様に基づく、図5Aの6C-6C線に沿って断面した端面図である。
【0082】
図7A図7Aは、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルのボディ部分及び支持部分のために採用し得る任意のフィーチャを示す図である。
図7B図7Bは、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルのボディ部分及び支持部分のために採用し得る任意のフィーチャを示す図である。
【0083】
図8図8は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの支持部分上に受容された円筒形状の人工弁を示す図である。
【0084】
図9図9は、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド及びステーク部材と一緒に集成された近位拘束装置を示す分離図である。
【0085】
図10図10は、いくつかの実施態様に基づく、遠位ガイド及びステーク部材と一緒に集成された遠位拘束装置を示す分離図である。
【0086】
図11図11は、いくつかの実施態様に基づく、中間ガイド及びステーク部材と一緒に集成された中間拘束装置を示す分離図である。
【0087】
図12図12は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテル上に受容された人工弁を、留置状態又は拡張状態で示す図である。
【0088】
図13A図13Aは、種々の実施態様に基づく、人工弁のために使用され得るフレーム部分のための付加的なデザインを示す図である。
図13B図13Bは、種々の実施態様に基づく、人工弁のために使用され得るフレーム部分のための付加的なデザインを示す図である。
図13C図13Cは、種々の実施態様に基づく、人工弁のために使用され得るフレーム部分のための付加的なデザインを示す図である。
図13D図13Dは、種々の実施態様に基づく、人工弁のために使用され得るフレーム部分のための付加的なデザインを示す図である。
【0089】
図14A図14Aは、いくつかの実施態様に基づく、コンパクト化送達状態にある人工弁を示す図である。
【0090】
図14B図14Bは、いくつかの実施態様に基づく、人工弁を、シース内へ部分的に引き込まれた状態で示す図である。
【0091】
図15図15は、いくつかの実施態様に基づく、付加的なガイド形態を含む付加的な経カテーテル送達システム形態を示す図である。
図16図16は、いくつかの実施態様に基づく、付加的なガイド形態を含む付加的な経カテーテル送達システム形態を示す図である。
図17図17は、いくつかの実施態様に基づく、付加的なガイド形態を含む付加的な経カテーテル送達システム形態を示す図である。
図18A図18Aは、いくつかの実施態様に基づく、付加的なガイド形態を含む付加的な経カテーテル送達システム形態を示す図である。
図18B図18Bは、いくつかの実施態様に基づく、付加的なガイド形態を含む付加的な経カテーテル送達システム形態を示す図である。
【0092】
図19図19は、いくつかの実施態様に基づく、経カテーテル送達システムの付加的な実施態様を示す部分側面図である。
図20図20は、いくつかの実施態様に基づく、経カテーテル送達システムの付加的な実施態様を示す部分側面図である。
【0093】
図21A図21Aは、いくつかの実施態様に基づく、経カテーテル送達システムを示す側面図である。
【0094】
図21B図21Bは、いくつかの実施態様に基づく、図21AのB-B線に沿って示す断面図である。
【0095】
図21C図21Cは、いくつかの実施態様に基づく、図21AのC-C線に沿って示す断面図である。
【0096】
図21D図21Dは、いくつかの実施態様に基づく、図21AのD-D線に沿って示す断面図である。
【0097】
図21E図21Eは、いくつかの実施態様に基づく、図21AのE-E線に沿って示す断面図である。
【0098】
図21F図21Fは、いくつかの実施態様に基づく、図21AのF-F線に沿って示す断面図である。
【0099】
図21G図21Gは、いくつかの実施態様に基づく、システムの長手方向軸線に沿って示す経カテーテル送達システムの完全断面図である。
【0100】
図21H図21Hは、いくつかの実施態様に基づく、送達動作の一例を示す図である。
【0101】
図22A図22Aは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
図22B図22Bは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
図22C図22Cは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
図22D図22Dは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
【0102】
図23A図23Aは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
図23B図23Bは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
図23C図23Cは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
図23D図23Dは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
図23E図23Eは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
図23F図23Fは、いくつかの実施態様に基づく、近位ガイド、遠位ガイド、中間ガイドのためのデザインの付加的な例を示す図である。
【0103】
図24A図24Aは、いくつかの実施態様に基づく、複数の拘束装置の1つ又は2つ以上を形成するための種々の選択肢例を示す図である。
図24B図24Bは、いくつかの実施態様に基づく、複数の拘束装置の1つ又は2つ以上を形成するための種々の選択肢例を示す図である。
図24C図24Cは、いくつかの実施態様に基づく、複数の拘束装置の1つ又は2つ以上を形成するための種々の選択肢例を示す図である。
図25図25は、いくつかの実施態様に基づく、複数の拘束装置の1つ又は2つ以上を形成するための種々の選択肢例を示す図である。
【0104】
図26図26は、いくつかの実施態様に基づく、植え込み型デバイスのフレーム部分に拘束装置を固定するために使用可能なフィーチャの例を示す図である。
図27図27は、いくつかの実施態様に基づく、植え込み型デバイスのフレーム部分に拘束装置を固定するために使用可能なフィーチャの例を示す図である。
図28図28は、いくつかの実施態様に基づく、植え込み型デバイスのフレーム部分に拘束装置を固定するために使用可能なフィーチャの例を示す図である。
図29図29は、いくつかの実施態様に基づく、植え込み型デバイスのフレーム部分に拘束装置を固定するために使用可能なフィーチャの例を示す図である。
図30図30は、いくつかの実施態様に基づく、植え込み型デバイスのフレーム部分に拘束装置を固定するために使用可能なフィーチャの例を示す図である。
図31図31は、いくつかの実施態様に基づく、植え込み型デバイスのフレーム部分に拘束装置を固定するために使用可能なフィーチャの例を示す図である。
【0105】
図32図32は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの作動部分を集成状態で示す等角図である。
【0106】
図33図33は、いくつかの実施態様に基づく、図32の作動部分を分解状態で示す等角図である。
【0107】
図34図34は、いくつかの実施態様に基づく、作動部分の集成体を示す等角図である。
図35図35は、図34の円で取り囲んだ部分を示す拡大図である。
【0108】
図36図36は、いくつかの実施態様に基づく、作動部分の駆動集成体を示す等角図である。
【0109】
図37図37は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの作動集成体のナット部分及びギア部分を示す等角図である。
【0110】
図38A図38Aは、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの一部を示す縦断面図である。
図38B図38Bは、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの一部を示す縦断面図である。
【0111】
図38C図38Cは、いくつかの実施態様に基づく、図38A及び38Bの送達カテーテルの部分を示す部分縦断面図であって、送達カテーテルのスライダと駆動集成体との間の相互作用を示すために付加的な構成部分を取り除いた状態で示す図である。
【0112】
図39図39は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルの解放集成体を示す等角図である。
【0113】
図40図40は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルのボディ部分のコネクタハブに固定されたカテーテル部分集成体の遠位カップリングを、スライドレールの遠位端と並置された状態で示す拡大図である。
【0114】
図41図41は、いくつかの実施態様に基づく、種々の動作段階における送達カテーテルの作動部分を示す縦断面図である。
図42図42は、いくつかの実施態様に基づく、種々の動作段階における送達カテーテルの作動部分を示す縦断面図である。
図43図43は、いくつかの実施態様に基づく、種々の動作段階における送達カテーテルの作動部分を示す縦断面図である。
図44図44は、いくつかの実施態様に基づく、種々の動作段階における送達カテーテルの作動部分を示す縦断面図である。
【0115】
図45図45は、いくつかの実施態様に基づく、別の経カテーテル送達システムを示す側面図である。
【0116】
図46図46は、いくつかの実施態様に基づく、別の経カテーテル送達システムを示す側面図である。
【0117】
図47図47は、いくつかの実施態様に基づく、別の経カテーテル送達システムを示す側面図である。
【0118】
図48図48は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテルのシャフトの可撓性向上フィーチャを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0119】
本開示の種々の態様は、数ある付加的又は大体的な特徴及び利点の中でも、送達プロフィールの縮小を容易にし、所望の位置における選択的な留置を促進し、および/又は弁リーフレット構造上に加えられるクリンプ/クランプ力の低減を可能にする、経カテーテル送達システムに関する。種々の実施例は、(例えば悪化しつつある又は欠陥のある大動脈弁又は僧帽弁を治療するための)心臓弁置換、又は天然弁又は他の弁開口部と関連する他の用途のために使用される人工弁、及び関連するシステム、方法、及び装置に関する。いくつかの関連する治療法において、人工弁は弁狭窄(例えば大動脈弁狭窄)及び/又は弁閉鎖不全(例えば大動脈弁閉鎖不全)を治療するために利用される。人工弁のための経カテーテル送達システムの特徴が本開示において総体的に示され記載されてはいるものの、数ある中でも例えばステント、ステントグラフト、オクルーダ、又は血管フィルタを含む他のタイプの植え込み型デバイスとともに、動作の類似の特徴及び原理を採用することもできる。
【0120】
特に断りのない限り、「遠位」及び「近位」という用語は、送達カテーテルの特徴に関連して本開示内に使用される場合、これらの用語は、概して、遠位に関しては使用者から離れる方向、デリバリーカテーテルの(例えばハンドル部分から離れる方向)の意味で使用され、そして近位に関しては、使用者に向かう(例えばハンドル部分に向かう)方向の意味で使用される。
【0121】
特に断りのない限り、「遠位」及び「近位」という用語が人工弁又は他の植え込み型デバイスの特徴に関連して「本開示」において使用される場合には、「遠位」という用語は概ね、流入端部、又はデバイスを通る主流の方向とは反対の方向を意味するために使用され、そして「近位」という用語は概ね、流出端部、又は主流がデバイスを通る方向を意味するために使用される。
【0122】
図1は、シース12と、送達カテーテル14と、送達カテーテル14によって圧潰形態で維持された人工弁16とを含む経カテーテル送達システム10を示している。図示のように、人工弁16は、シースから遠位方向に伸長された位置で送達カテーテル14上に配置されている。或いは、換言すれば、人工弁16は伸長位置にある。前述のように、人工弁16の代わりに種々の自己拡張性植え込み型デバイス、例えばステント、ステントグラフト、オクルーダ、又は血管フィルタを用いることもできる。
【0123】
図示のように、シース12は任意には、例えば止血弁18を含む誘導シースであるものの、種々の付加的又は代替的なフィーチャのいずれもが考えられる。
【0124】
図2は、いくつかの実施態様に基づく送達カテーテル14を示す側面図である。図示のように、送達カテーテル14は、作動部分20と、ボディ部分22と、支持部分24と、先端部分26と、複数の拘束装置28と、ステーク部材30とを含む。
【0125】
いくつかの実施態様では、作動部分20は任意には、第1スピンドル34と第2スピンドル36と第3スピンドル38とを含む、それぞれが回転可能な複数のスピンドル32を含む。第1スピンドル34、第2スピンドル36、及び第3スピンドル38のうちの1つ又は2つ以上は任意には、互いに回転可能にカップリングされ、および/又は所望の通りに独立して回転可能である。参考までに述べるならば「カップリング」という用語は、文脈に応じて、直接的又は間接的な取り付けを意味するように、そして固定的な取り付け及び並進運動可能な取り付けの両方を含むように広義に読まれるべきである。クラッチ、ギア、又は相対回転速度、タイミング、又はスピンドル32間の他の相互作用を制御するための他の手段の種々の形態が考えられる。第1スピンドル34、第2スピンドル36、及び第3スピンドル38のそれぞれは任意には、続いて説明するように、送達カテーテル14のボディ部分22内に受容された拘束装置を巻き上げ、緊張させ、そして繰り出し、又は緊張緩和するために使用されるように形成されている。また、続いて説明するように、作動部分20のための付加的なデザインも考えられる。
【0126】
ボディ部分22は中心長手方向軸線Xbを画定し、近位区分40と、遠位区分42と、近位区分40及び遠位区分42の間の中間区分44と、コネクタハブ46とを有している。ボディ部分22は、人工弁16が植え込まれる患者身体の外部の位置から使用者が送達カテーテル14をマニピュレートするのに適した長さを有している。大まかに言えば、ボディ部分22は、これが患者(図示せず)内部の血管系又は他の体腔及び導管を横切るのに適するように充分な可撓性、長さ、及び柱強度を有する。
【0127】
図3は、いくつかの実施態様に基づく、図2の3-3線に沿った、反時計回り方向に90度回転させて示す断面図である。図3に示されているように、ボディ部分22は、ボディ部分22内部で延びる複数のルーメン50を有している。これらのルーメンは通路又はチャネルと記すこともできる。複数のルーメン50は、近位区分40、遠位区分42、及び中間区分44(図2)を通ってボディ部分22の長さにわたって延びている。いくつかの実施態様では、複数のルーメン50はステーク部材ルーメン52と、第1拘束装置ルーメン54と、第2拘束装置ルーメン56と、第3拘束装置ルーメン58と、中心ルーメン60とを含むものの、任意のルーメン数(例えば1つ、6つ、12個など)が考えられる。ステーク部材ルーメン52、第1拘束装置ルーメン54、第2拘束装置ルーメン56、第3拘束装置ルーメン58はそれぞれ任意には、ボディ部分22の中心長手方向軸線Xbを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0128】
図示のように、ステーク部材ルーメン52は12時又は0度に相当する位置にあり、第1拘束装置ルーメン54は8時又は120度に相当する位置にあり、第2拘束装置ルーメン56は、4時又は60度に相当する位置にあり、そして第3拘束装置ルーメン58は、6時又は90度に相当する位置にある。いくつかの実施態様では、ステーク部材ルーメン52はボディ部分の横断面図の一方の半部(例えば図示の上半部)上に位置決めされており、そして、第1拘束装置ルーメン54、第2拘束装置ルーメン56、第3拘束装置ルーメン58は、ボディ部分22の横断面図の反対側の半部(例えば図示の下半部)上に位置決めされている。このような位置決めは、望まれない曲げを低減し、および/又は所望の方向における選択的な曲げ/曲げ可撓性を向上させることを含めて、デザイン全体のバランスを支援することができるものの、種々のフィーチャ及び考察事項を適用することもできる。いくつかの角度位置例が提供されるものの、任意の位置数を所望の通りに採用することができる。図示のように、中心ルーメン60は、ボディ部分22の長手方向軸線Xbと同軸的に位置決めすることができるものの、任意の位置数を所望の通りに採用することもできる。
【0129】
図2に示されているように、第1スピンドル34、第2スピンドル36、及び第3スピンドル38が(例えばボディ部分22の長手方向軸線Xbに対して横方向に)回転可能であるように、近位区分40は作動部分20にカップリングされ、これを支持している。図示はしていないものの、第1スピンドル34、第2スピンドル36、及び第3スピンドル38のうちの1つ又は2つ以上が任意には、これらの操作(例えば回転)を支援するためのハンドル又はその他のフィーチャを含む。
【0130】
遠位区分42は支持部分24にカップリングされており、任意には遠位区分42をシース12内外に出し入れし、および/又はシース12に通すのを支援するための1つ又は2つ以上のフィーチャを含む。例えば、図2に示されているように、遠位区分42は、フランジ又はテーパとも記されるフレア70を含むことにより、支持部分24に隣接する遠位区分42に増大した直径プロフィールを提供する。横方向外側プロフィールとも記される、この増大した直径プロフィールは、遠位区分42がスライドしてシース12に通され、シース12から伸長され、および/又はシース12内へ引き込まれるとき、そして患者(図示せず)内部の血管系又は他の導管に通されるときに、シース12と遠位区分42との間の引っかかり又は機械的摩擦を低減するために、比較的平滑な移行部を有する。
【0131】
参考までに、横方向外側プロフィールは、構成部分の横断面位置において、その位置の外面によって画定される断面積を計算することによって計算することができる。明確にするために述べておくならば、横方向外側プロフィールの断面積は、任意の通路、チャネル、ルーメン、穴などの面積を計算に際して含むことになる。或いは、構成部分の前記位置によって定義される最大直径寸法を求めることにより、横方向外側プロフィールを計算してもよい。
【0132】
前述のように、中間区分44は、これが患者(図示せず)内部の血管系又は他の体腔及び他の導管を横切るのに適するのに充分な可撓性、長さ、及び柱強度を有する。
【0133】
コネクタハブ46は任意には、ボディ部分22を作動部分20及び/又は他の構成部分に固定するために使用され、そしてルアーコネクタ、シール、及び/又は所望の通りの他のフィーチャを含んでよい。大まかに言えば、複数の拘束装置28及びステーク部材30は任意には、これらが作動部分20にカップリングされ得るように、コネクタハブ46を通る。
【0134】
図4は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテル24の支持部分14をより詳細に示す等角図又は斜視図である。支持部分24は、人工弁16(図1)内に受容されるように、そして患者(図示せず)の体内の所望の治療部位へ送達し、この治療部位に留置することを通して人工弁16を支持するように概ね形成されている。図示のように、支持部分24はボディ部分22の遠位区分42から延びており、中心長手方向軸線Xsを有している。支持部分24はいくつかの実施態様によれば、シャフト80と、近位ガイド82と、遠位ガイド84と、中間ガイド86とを含む。3つのガイド82,84,86が示されてはいるものの、任意のガイド数(例えば1,2,4,9つなど)が考えられる。
【0135】
図5Aは、送達カテーテル14の支持部分24を上から下へ向かって見た状態で示す図であり、そして図5Bは、図5Aの上から下へ向かって見た状態で示す図の長手方向軸線Xsに沿って示す送達カテーテル14の断面図である。図6Aは、送達カテーテル14の支持部分24を上から下へ向かって見た状態で示す図であり、そして図6Bは、図6Aの上から下へ向かって見た状態で示す図の長手方向軸線Xsに沿って示す送達カテーテル14の断面図である。図6Cは、さらなる参考のために図5Aの6C-6C線に沿って断面した端面図である。シャフト80は可撓性であるか、比較的剛性であるか、又はこれらの組み合わせであってよい。例えば、シャフト80は任意には、支持部分24内では比較的より剛性(例えば連続的なハイポチューブ)であり、そして送達カテーテル14の残りに沿っては、比較的より可撓性(例えば切れ込み、レリーフ、又は可撓性を向上させるための他のフィーチャを有する)である。シャフト80は細長く、図6Bに示されているように任意には(例えばガイドワイヤを受容するための)中心ルーメン89を含む。図4及び図5Aに示されているように、シャフト80は中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を有している。この中心長手方向軸線は、ボディ部分22の中心長手方向軸線Xb及び/又は支持部分24の中心長手方向軸線Xsと同軸的である。しかしながら他の実施例では、シャフト80は中心長手方向軸線Xb及び/又はXsから横方向にオフセットされていてよい(例えば平行ではあるが、しかしオフセットされている)。
【0136】
種々の実施態様では、シャフト80は、ニチノール、ステンレス鋼、又は他の金属又はポリマー材料を使用して、中空管(例えばハイポチューブ)として形成されている。種々の実施例では、シャフト80は、送達カテーテル14を所望の治療部位へ案内するためのガイドワイヤ(図示せず)を受容するように形成されている。しかしながら、所望の場合には、シャフト80はいかなる内部ルーメンも有しない中実部材として形成されてもよい。シャフト80は任意には先端部分26にカップリングされ(例えば先端部分26内に挿入され先端部分26に圧入されるか又はボンディングされる)、支持部分24の長さにわたって延び、そしてボディ部分22の一部を形成してもよい(例えば、中心ルーメン60を通って延び、ボディ部分22の近位端206から出る)。換言すれば、ボディ部分22はシャフト80を含んでもよい。シャフト80は任意には単一の一体部材であるが、結合された別々の構成部分も考えられる。
【0137】
図4、5A、5B、6A及び6Bに示されているように、近位ガイド82は全体的に円筒形であり、円筒形の横方向外側プロフィールを有する。この横方向外側プロフィールはまた、横断面が円形の横方向外側プロフィールに相当する。横方向外側プロフィールが円筒形であるので、近位ガイド82は、近位ガイド82の全長に沿って最大横方向外側プロフィールを概ね画定する。しかしながら、他の実施例では、近位ガイド82は、近位ガイド82の長さに沿った1つ又は2つ以上の横断面において最大横方向外側プロフィールを画定し、そして近位ガイド82の長さに沿って1つ又は2つ以上の横断面において最小横方向外側プロフィールを画定する。例えば、円筒形プロフィールが考えられるものの、種々のテーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャのいずれもが考えられる。
【0138】
近位ガイド82は中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を画定している。この中心長手方向軸線はいくつかの実施例によれば、支持部分24の中心長手方向軸線Xsと、そして推移理論(transitive theory)によってシャフト80の中心長手方向軸線と同軸的である。
【0139】
図5Bに示されているように、いくつかの実施態様では、近位ガイド82は、近位ガイド82をシャフト80にカップリングするために、シャフト80がそれを通して受容される中心ルーメン88を含む。図4に示されているように、近位ガイド82はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路90を含む。図示のように、複数の通路90はステーク部材通路92と、第1拘束装置通路94と、第2拘束装置通路96とを含むものの、これよりも多い又は少ない通路(例えば1,4,10個など)も考えられる。ステーク部材通路92、第1拘束装置通路94、及び第2拘束装置通路96はそれぞれ任意には、支持部分24の中心長手方向軸線Xsを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0140】
図示のように、ステーク部材通路92は12時又は0度に相当する角度位置にあり、第1拘束装置通路94は11時又は-15度に相当する角度位置にあり、そして第2拘束装置通路96は、1時又は15度に相当する角度位置にある。いくつかの角度位置例が提供されてはいるものの、任意の数の角度位置を所望の通りに採用することができる。
【0141】
図4、5A、5B、6A、及び6B間を参照すると判るように、遠位ガイド84は近位ガイド82とほぼ同様である。いくつかの実施例では、遠位ガイド84は全体的に円筒形であり、円筒形の横方向外側プロフィールを有する。この横方向外側プロフィールはまた、横断面が円形の横方向外側プロフィールに相当する。横方向外側プロフィールが円筒形であるので、遠位ガイド84は、遠位ガイド84の全長に沿って最大横方向外側プロフィールを概ね画定する。しかしながら、他の実施例では、遠位ガイド84は、遠位ガイド84の長さに沿った1つ又は2つ以上の横断面において最大横方向外側プロフィールを画定し、そして近位ガイド82の長さに沿って1つ又は2つ以上の横断面において最小横方向外側プロフィールを画定する。例えば、横断面が円形のプロフィールが考えられるものの、種々のテーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャのいずれもが考えられる。
【0142】
遠位ガイド84は中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を画定している。この中心長手方向軸線はいくつかの実施例によれば、支持部分24の中心長手方向軸線Xsと、そして推移理論によってシャフト80(並びに近位ガイド82)の中心長手方向軸線と同軸的である。
【0143】
いくつかの実施態様では、遠位ガイド84は、遠位ガイド84をシャフト80にカップリングするために、シャフト80がそれを通して受容される中心ルーメン100を含む。図4に示されているように、遠位ガイド84はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路102を含む。図示のように、複数の通路102はステーク部材通路104と、第1拘束装置通路106と、第2拘束装置通路108とを含むものの、これよりも多い又は少ない通路(例えば1,4,10個など)も考えられる。ステーク部材通路104、第1拘束装置通路106、及び第2拘束装置通路108はそれぞれ任意には、支持部分24の中心長手方向軸線Xsを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0144】
図示のように、ステーク部材通路104は12時又は0度に相当する角度位置にあり、第1拘束装置通路106は11時又は-15度に相当する角度位置にあり、そして第2拘束装置通路108は、1時又は15度に相当する角度位置にある。いくつかの角度位置例が提供されてはいるものの、任意の数の角度位置を所望の通りに採用することができる。
【0145】
いくつかの実施態様では、近位ガイド82の複数の通路90のそれぞれは、遠位ガイド84の複数の通路102のそれぞれと整合している。換言すれば、ステーク部材通路104はステーク部材通路92と、第1拘束装置通路106は第1拘束装置通路94と、そしてその他同様に、角度的に整合している。他の実施態様では、複数の通路90及び複数の通路102のうちの1つ又は2つ以上は、角度的に互いに不整合状態にあるか、又は互いの整合状態から外れている。さらに言うまでもなく、近位ガイド82は遠位ガイド84と同じ数の通路を有する必要はない。
【0146】
いくつかの実施態様では、近位ガイド82の第1拘束装置通路94の角度位置は、遠位ガイド84の第2拘束装置通路108の角度位置から、10~350度角度的にオフセットされているものの、種々のオフセットが考えられる(例えば15~45度)。いくつかの実施例では、中間ガイド86の第1拘束装置通路116の角度位置は、遠位ガイド84の第2拘束装置通路108の角度位置から、10~350度角度的にオフセットされているものの、種々のオフセットが考えられる(例えば15~45度)。
【0147】
図4、5A、5B、6A、及び6Bに示されているように、中間ガイド86は縮小横方向外側プロフィールを有しており、又は、近位ガイド82並びに遠位ガイド84よりも(例えばそれぞれの横方向外側プロフィールの形状の断面積を比較して計算して)小さな横断面を有している。
【0148】
例えば、近位ガイド82及び遠位ガイド84の両方は、断面が円形である横方向外側プロフィールを画定し、ひいては、近位ガイド82及び/又は遠位ガイド84の直径の二乗に円周率を掛け算する単純な式によって計算し得る断面積を画定する。明確にするために述べておくならば、横方向外側プロフィールの断面積は、任意の通路、チャネル、ルーメン、穴などの面積を計算に際して含むことになる。そしてより複雑な横方向外側プロフィール、例えば中間ガイド86の横方向外側プロフィールに対しては、充分に理解される原理にしたがって、横方向外側プロフィールの断面積を計算するために他の数学的方法を採用してよい。或いは、横方向外側プロフィールは、近位ガイド82及び/又は遠位ガイド84の最大直径寸法(この場合は外径)を求めることにより計算することもできる。
【0149】
いくつかの実施例では、中間ガイド86の横方向外側プロフィールの断面積は、近位ガイド82(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)、及び/又は遠位ガイド84(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい。後述のように、中間ガイド86の断面積を最小化することにより、例えば、人工弁16上に加えられるクリンプ力を低減し、および/又は送達カテーテル14上に受容される人工弁16の送達プロフィール全体を縮小するのを助けることができる。
【0150】
中間ガイド86は、より不規則な形状を有し、概ね丸みを帯びた切頭状のパイ形状の横方向外側プロフィールを有している。換言すれば、中間ガイド86は、頂部及び底部に凸状の、又は外方に向いた湾曲を備え、そして4つの丸みを帯びた角隅を備えた、全体的には台形の横方向外側プロフィールを有している。
【0151】
図示のように、中間ガイド86は、中間ガイド86の長さに沿って一定の横断面積を有している。このようなものとして、中間ガイド86の横方向外側プロフィールは中間ガイド86の長さに沿って、ほぼ一貫している。そして、中間ガイド86は中間ガイド86の全長に沿って、最大横方向外側プロフィールを概ね画定している。しかしながら、他の実施例では、中間ガイド86は中間ガイド86の長さに沿って1つ又は2つ以上の横断面位置において最大横方向外側プロフィールを画定する。例えば、種々のテーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャのいずれもが考えられる。
【0152】
図4及び6Cに示されているように、中間ガイド86はまた長手方向軸線Xiを画定している。この長手方向軸線Xiは、中間ガイド86の最大横方向外側プロフィールの質量中心、又は慣性中心を長手方向に通る。長手方向軸線Xiは、いくつかの実施例によれば、近位ガイド82及び遠位ガイド84の中心長手方向軸線(中心長手方向軸線Xsに相当する)に対して平行であり、およびこの中心長手方向軸線Xsから横方向にオフセットされている。
【0153】
図5B及び6Bに示されているように、いくつかの実施態様では、中間ガイド86は、中間ガイド86をシャフト80にカップリングするために、シャフト80がそれを通して受容される中心ルーメン110を含む。図4に示されているように、中間ガイド86はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路112を含む。図示のように、複数の通路112はステーク部材通路114と、第1拘束装置通路116とを含むものの、これよりも多い又は少ない通路(例えば1,3,10個など)も考えられる。ステーク部材通路114、及び第1拘束装置通路116はそれぞれ、支持部分24の中心長手方向軸線Xsを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0154】
図示のように、ステーク部材通路114は12時又は0度に相当する角度位置にあり、第1拘束装置通路116は11時又は-15度に相当する角度位置にある。いくつかの角度位置例が提供されてはいるものの、任意の数の角度位置を所望の通りに採用することができる。
【0155】
図6Cに示されているように、いくつかの実施例では、中間ガイド86は第1側部120と、第2側部122と、頂部124と、底部126とを有している。図示のように、底部126は、中心ルーメン110が頂部124と底部126との間でオフセットされるように、頂部124よりも中心ルーメン110寄りに位置決めされている。このオフセットにより、人工弁の選択された部分、すなわち、支持部分24上に人工弁を押し付ける部分(例えばさらに説明するようなリーフレット領域262)として付加的な空間から恩恵を被り得る部分を受容するためのパッキング空間又は受容空間を提供するのを助ける。
【0156】
いくつかの実施態様では、近位ガイド82、遠位ガイド84、及び中間ガイド86のそれぞれはシャフト80に(例えば溶接、クリンピング、圧入、接着、又はその他の技術によって)カップリングされている。いくつかの実施例では、シャフト80は、近位ガイド82、遠位ガイド84、及び中間ガイド86のそれぞれを、互いに長手方向に離隔した関係で、そしてボディ部分22及び先端部分26から長手方向に離隔した状態で維持し支持する。図5A及び5Bに示されているように、このような形式で、支持部分24は複数の縮小プロフィール区分150を含む。これらの縮小プロフィール区分150は、近位ガイド82とボディ部分22の遠位区分42との間に延びる近位縮小プロフィール区分152、近位ガイド82と中間ガイド86との間に延びる第1縮小プロフィール区分154、中間ガイド86と遠位ガイド84との間に延びる第2縮小プロフィール区分156、及び遠位ガイド84と先端部分26との間に延びる遠位縮小プロフィール区分158を含む。図示のように第1縮小プロフィール区分154及び第2縮小プロフィール区分156は、近位ガイド82と遠位ガイド84との中間又は間の位置にある。
【0157】
図示のように、縮小プロフィール区分150のそれぞれはシャフト80の横方向外側プロフィールによって画定される。シャフトは支持部分24の全長を通して同じ最大及び最小横方向外側プロフィールを有しており、そして横断面円形であり、シャフト80の直径の二乗に円周率を掛け算することによって見極められる横断面積を画定するが、しかしシャフト80に関して種々の形状も考えられる。縮小プロフィール区分150は、支持部分24の可撓性の増大、送達カテーテル14上への押し付け中に人工弁16を受容するための付加的な空間を含めて、種々の利点をもたらすのを助ける。例えば、いくつかの実施態様では、縮小プロフィール区分150のそれぞれは、支持部分24の隣接区分に対して曲げ可撓性、例えば近位ガイド82、遠位ガイド84、及び/又は中間ガイド86における支持部分24の曲げ可撓性を増大させるものの、このような特徴は他の実施例では存在しなくてもよい。
【0158】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、近位ガイド82(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、近位ガイド82よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0159】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、遠位ガイド84(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、遠位ガイド84よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0160】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、中間ガイド86(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、中間ガイド86よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0161】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、ボディ部分22の遠位区分42(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、ボディ部分22の遠位区分42よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0162】
図6A及び6Bに示されているように先端部分26はステーク部材通路160と中心ルーメン162とを有しており、そして近位支持区分164と遠位ノーズ区分166とを含む。近位支持区分164は遠位ノーズ区分166に対して縮小された横方向外側プロフィールを有することにより、人工弁16の一部を受容するための凹部を画定している。大まかに言えば、近位支持区分164は、遠位ノーズ区分166の隣接する増大プロフィールと一緒に、人工弁16の端部分を受容するように任意には形成されている。このことは、人工弁16(図1)の端部が引っかかること、又は、人工弁16(図1)の端部シース12(図1)を通るそして患者の身体(図示せず)内部における送達の妨げを防止するように支援する。
【0163】
近位支持区分164は、断面が円形の横方向外側プロフィールを画定し、ひいては近位支持区分164の直径の二乗に円周率を掛け算する単純な式によって計算し得る断面積を画定する。円形横断面が示され説明されてはいるものの、近位支持区分164の横方向外側プロフィールのためのいかなる形状も考えられる。明確にするために述べておくならば、横方向外側プロフィールの断面積は、任意のチャネル、ルーメン、穴などの面積を計算に際して含むことになる(すなわち、これは横方向外側プロフィール断面積を見極めるために中実断面として扱われることになる)。前述のように、横方向外側プロフィールは或いは、最大直径寸法を求めることにより計算することもできる。
【0164】
図示のように、近位支持区分164は、近位支持区分164の長さに沿って一定の横断面積を有している。このようなものとして、近位支持区分164の横方向外側プロフィールは近位支持区分164の長さに沿って、ほぼ一貫している。そして、近位支持区分164は近位支持区分164の全長に沿って、最大横方向外側プロフィールを概ね画定している。しかしながら、他の実施例では、近位支持区分164は近位支持区分164の長さに沿って1つ又は2つ以上の横断面位置において最大横方向外側プロフィールを画定する。例えば、種々のテーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャのいずれもが考えられ、その結果、横方向外側プロフィールが変化することになる。
【0165】
近位支持区分164は中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を画定している。この中心長手方向軸線はいくつかの実施例によれば、支持部分24の中心長手方向軸線Xsと同軸的である。図5B及び6Bに示されているように、シャフト80は、近位支持区分164をシャフト80、ひいては支持部分24にカップリングするために、中心ルーメン162内に受容されている。図4、5A、及び6Bに最もよく示されているように、ステーク部材通路160は先端部分26の中心長手方向軸線を中心として所望の角度位置に配置されている。
【0166】
図示のように、ステーク部材通路160は12時又は0度に相当する角度位置にある。いくつかの角度位置例が提供されてはいるものの、任意の数の角度位置を所望の通りに採用することができる。ステーク部材通路160の角度位置は任意には、いくつかの実施例によれば、ボディ部分22のステーク部材ルーメン52、近位ガイド82のステーク部材通路92、遠位ガイド84のステーク部材通路104の角度位置に相当する。
【0167】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、先端部分26の近位支持区分164(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、先端部分26の近位支持区分164よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0168】
送達カテーテル14に関しては種々の付加実施態様及び/又は変更実施態様が考えられる。例えば、図7A及び7Bは、ボディ部分22及び支持部分24のために採用し得るいくつかの任意のフィーチャを示す図である。図示のように、ボディ部分22は人工弁16を近位側で支持するために、遠位区分42内に段部176を有している。また、送達カテーテル14は任意には、支持部分24を覆い、近位ガイド82、遠位ガイド84および中間ガイド86を覆って延びる、カバー178(例えばePTFEのような材料薄層、又はPETから成る薄い熱収縮管)を含む。図示のように、カバー178はまた任意には、先端部分26の近位支持区分164及び段部176を覆って延びている。カバー178はアパーチャ又は他の開口(図示せず)を含み、これらから複数の拘束装置28(図2)が出ることができる。これに加えて、図7A及び7Bに示されているように、近位ガイド82及び中間ガイド86はそれぞれ近位方向にテーパされており、これにより、送達カテーテル14を、留置された人工弁16を通して引き戻し、および/又はシース12内へ、そしてシース12を通して引き戻す能力を改善する。
【0169】
図2に示されているように、複数の拘束装置28は近位拘束装置180と、遠位拘束装置182と、中間拘束装置184とを含む。いくつかの実施態様では、複数の拘束装置28のそれぞれは、繊維、ストランド、ワイヤ、これらの組み合わせ、又はこれに類するものとして形成されており、そして金属材料又はポリマー材料からブレイディング(braided)するか、ワインディングするか、押し出すか、又はその他の形式で形成することができる。大まかに言えば、複数の拘束装置28のそれぞれは、細長い可撓性のフィラメントと記すことができる。参考までに述べるならば、「フィラメント」という用語はモノフィラメント構造物及びマルチフィラメント構造物の両方を含む。いくつかの実施例では、拘束装置28のそれぞれはUHMWPE又はePTFEのような材料から成るブレイドストランドから形成されてよい。3つの拘束装置28が示されてはいるものの、任意の数の拘束装置28(例えば1,2,4,9つなど)が考えられる。いくつかの実施態様では、近位拘束装置180は例えば端子、閉ループ、又はアイレットの形態を成すキャッチ190を含む。キャッチ190は任意には(例えばブレイドをそれ自体内へ捩じり込むことにより、又は単一のストランドを2つの別個のストランドに分岐させ、次いでこれらを再びブレイディングして単一ストランドにすることによりアイレットを形成する連続的なブレイディング法を介して)ブレイディング法を用いて形成される。遠位拘束装置182も同様にキャッチ192を含み、これと同様に中間拘束装置184もキャッチ194を含む。図24A~24C及び24は、複数の拘束装置28の1つ又は2つ以上を形成するための種々の実施例を提供する。
【0170】
図2、3及び6Bは、種々の見方から、ロックワイヤと記すこともできるステーク部材30を示している。いくつかの実施態様では、ステーク部材30は、ワイヤ、ストランド、繊維、又はこれに類するものとして形成されており、金属材料又はポリマー材料からブレイディングするか、ワインディングするか、押し出すか、又はその他の形式で形成することができる。いくつかの実施例では、ステーク部材30はステンレス鋼、ニチノール、又は他の材料から形成されたワイヤである。図6Bに見られるように、ステーク部材30は近位端30aからボディ部分22の近位区分40内へ延び、ステーク部材ルーメン52内へ延び、ボディ部分22を通ってボディ部分22の遠位区分42でステーク部材ルーメン52(図3)から出て、近位ガイド82のステーク部材通路92(図6B)を通り、遠位ガイド84のステーク部材通路104(図6B)を通り、中間ガイド86のステーク部材通路114(図6B)を通り、そして先端部分26のステーク部材通路160(図6B)内に入る。ステーク部材30はステーク部材ルーメン52及びそれぞれの通路内にスライド可能に受容されるので、以下に記載するように、ステーク部材30は近位ガイド82、遠位ガイド84、及び中間ガイド86から引き込み可能である。
【0171】
図8は、送達カテーテル14の支持部分24上に受容された、見やすさのために全体的な円筒形状を成す人工弁16を示す図である。近位拘束装置180、遠位拘束装置182、及び中間拘束装置184はそれぞれ解放可能なループ状形態を成して、人工弁16の周りにループ状に延びている。送達カテーテル14の集成体は人工弁16の集成体を送達カテーテル14上に含み、そして近位拘束装置180、遠位拘束装置182、及び中間拘束装置184の集成体をそれぞれ近位ガイド82、遠位ガイド84、及び中間ガイド86内に、そして人工弁16の周方向に含んでいる。図示のように、人工弁16は送達カテーテル14上に受容されており、送達カテーテル14は人工弁16内部に、横方向にオフセットされた状態で受容されている。
【0172】
図9は、近位ガイド82及びステーク部材30と一緒に集成された近位拘束装置180を示す分離図である。いくつかの実施態様に基づいて、近位拘束ループ195を画定するためにどのように近位拘束装置180がループ状形態を成して固定されているかを理解しやすくするように、人工弁16及び他の部分は取り除かれている。いくつかの実施態様では、近位拘束装置180は第1スピンドル34(図2)上に巻き取ることができるように、第1スピンドル34によって受容されており、そしてボディ部分22の第1拘束装置ルーメン54(図3)内に入る。近位拘束装置180は次いで第1拘束装置ルーメン54(図3)を出て、近位ガイド82の複数の通路90(図4)のうちの1つ(例えば図示の第1拘束装置通路94)に入り、複数の通路90のうちの1つ(例えば第1拘束装置通路94)を通って延び、そして複数の通路90のうちの1つ(例えば図示の第1拘束装置通路94)から遠位方向に出て、次いで支持部分24の中心長手方向軸線Xsから半径方向に離反する。
【0173】
近位拘束装置180は次いで支持部分24の周りにループ状に延び、それ自体を乗り越え、そしてステーク部材30に、ステーク部材30がキャッチ190を通して受容された状態で固定される。例えば作動部分20(図2)の第1スピンドル34によって近位拘束装置180を近位方向へ緊張させると、近位拘束装置ループ195は収縮することになり、近位拘束ループ195の直径を縮小させ、ひいては近位拘束ループ195内部に圧潰力又は拘束力を生じさせる。緊張を解くと、近位拘束ループ195は拡張することが可能になる。
【0174】
同様に、図10は、いくつかの実施態様に基づく、遠位ガイド84及びステーク部材30と一緒に集成された遠位拘束装置を示す分離図である(ここでもまた理解を容易にするために人工弁16及び他の部分が取り除かれている)。いくつかの実施態様では、遠位拘束装置182は第2スピンドル36(図2)上に巻き取ることができるように、第2スピンドル36によって受容されており、そしてボディ部分22の第2拘束装置ルーメン56(図3)内に入る。近位拘束装置182は次いで第2拘束装置ルーメン56(図3)を出て、近位ガイド82の複数の通路90(図4)のうちの1つ(例えば図示の第2拘束装置通路96)に入り、複数の通路90のうちの1つ(例えば図示の第2拘束装置通路96)を通って延び、そして複数の通路90のうちの1つ(例えば図示の第2拘束装置通路96)から遠位方向に出る。
【0175】
遠位拘束装置182は次いで、遠位ガイド84へ至る途中で、中間ガイド86の一方の側部(例えば図示の第1側部120)で中間ガイド86の傍らを通って延びる。
【0176】
遠位拘束装置182は次いで、遠位ガイド84の複数の通路102(図4)のうちの1つ(例えば図示の第2拘束装置通路108)に入り、そして複数の通路102のうちの1つ(例えば図示の第2拘束装置通路108)から遠位方向に出る。遠位拘束装置182は次いで支持部分24の中心長手方向軸線Xsから半径方向に離反し、次いで支持部分24の周りにループ状に延び、それ自体を乗り越え、そしてステーク部材30に、ステーク部材30が遠位拘束装置182のキャッチ190を通して受容された状態で固定されることにより、遠位拘束ループ196を画定する。例えば作動部分20(図2)の第2スピンドル36によって遠位拘束装置182を近位方向へ緊張させると、遠位拘束ループ196は収縮することになり、ひいては遠位拘束ループ196内部に圧潰力又は拘束力を生じさせ、遠位拘束ループ196の直径を縮小する。緊張を解くと、遠位拘束ループ196は拡張することが可能になる。
【0177】
図11は、いくつかの実施態様に基づく、中間ガイド86及びステーク部材30と一緒に集成された中間拘束装置184を示す分離図である(ここでもまた理解を容易にするために人工弁16が取り除かれている)。いくつかの実施態様では、中間拘束装置184は第3スピンドル38(図2)上に巻き取ることができるように、第3スピンドル38(図2)によって受容されており、そしてボディ部分22の第3拘束装置ルーメン58(図3)内に入る。中間拘束装置184は次いで第3拘束装置ルーメン58を出て、近位ガイド82の複数の通路90(図4)のうちの1つ(例えば図示の第2拘束装置通路96)に入り、複数の通路90のうちの1つ(例えば図示の第2拘束装置通路96)を通って延び、そして複数の通路90のうちの1つ(例えば図示の第2拘束装置通路96)から遠位方向に出る。
【0178】
中間拘束装置184は次いで、複数の通路112のうちの1つ(例えば図示の第1拘束装置通路116)に入り、そして複数の通路112のうちの1つ(例えば図示の第1拘束装置通路116)から遠位方向に出る。中間拘束装置184は次いで支持部分24の中心長手方向軸線Xsから半径方向に離反し、次いで支持部分24の周りにループ状に延び、それ自体を乗り越え、そしてステーク部材30に、ステーク部材30が中間拘束装置184のキャッチ194を通して受容された状態で固定されることにより、中間拘束ループ197を画定する。例えば作動部分20(図2)の第3スピンドル38によって中間拘束装置184を近位方向へ緊張させると、中間拘束ループ197は収縮することになり、ひいては中間拘束ループ197内部に圧潰力又は拘束力を生じさせ、中間拘束ループ197の直径を縮小する。緊張を解くと、遠位拘束ループ196は拡張することが可能になる。
【0179】
図12は、いくつかの実施態様に基づく、送達カテーテル14上に受容された人工弁を、留置状態又は拡張状態で示す図である。いくつかの実施例では、人工弁16はプロテーゼ心臓弁、例えば大動脈弁又は僧帽弁置換/修復のための人工弁である。図示のように、人工弁16はいくつかの実施態様に基づく、中心長手方向軸線Xvと、端部分とも記される近位部分200と、端部分とも記される遠位部分202と、ミッド部分とも記される中間部分204とを有しており、そして近位端206と遠位端208との間に延びている。人工弁16は、(例えば形状記憶合金、例えばニチノールから形成された)自己拡張性のフレーム部分210及びカバー212と、フレーム部分210に動作的にカップリングされた(例えばカバー212を介してフレーム部分210に直接的に取り付けられるか又は間接的に取り付けられた)リーフレット構造物214(隠されてはいるが破線で示されている)とを含む。
【0180】
図示のように、フレーム部分210は遠位端220と近位端222とを有し、交互の遠位対向頂点226と近位対向頂点228とから成る起伏パターンを画定する複数のフレーム部材行224を含む。いくつかの実施態様では、複数のフレーム部材行224は、フレーム部分210の遠位端220に設けられた遠位行230と、フレーム部分210の近位端222に設けられた近位行232とを含む。フレーム部分210はまた、複数のフレーム部材224によって画定された複数のクローズドセル行240を含み、複数のクローズドセル行240のそれぞれが遠位端242と、近位端244と、近位端244及び遠位端242の間の中間部分246とを有する。いくつかの実施例では、複数のクローズドセル行240は、フレーム部分210の遠位端220に設けられた遠位クローズドセル行250と、フレーム部分210の近位端222に設けられた近位クローズドセル行252とを含む。図13A~13Dは、種々の実施態様に基づく、人工弁16のために使用され得るフレーム部分210のための付加的なデザインを示す図である。図示のように、デザインのそれぞれは、リーフレット構造物の接合領域を支持するように形成された複数の接合取り付け領域224P(例えば接合ポスト)を含む。
【0181】
いくつかの実施態様では、リーフレット構造物214は複数のリーフレット260(隠されてはいるが、破線で示されている)を含む。これらのリーフレットは互いに接合して一方向弁を形成する。人工弁16の長さに沿ったリーフレット構造物214の位置又はポジションは、リーフレット領域262又はリーフレット部分として参照される。後述する実施例を含む種々のリーフレット材料及び構造が考えられる。
【0182】
いくつかの実施態様では、カバー212は、近位拘束装置180、遠位拘束装置182、及び中間拘束装置184のうちの1つ又は2つ以上を受容するための1つ又は2つ以上のアパーチャ行270を有している。例えば、アパーチャ行270は任意には、(例えば遠位クローズドセル行250の中間部分246に沿ってカバー212内に画定された)遠位アパーチャ行272と、(例えば近位クローズドセル行252の中間部分246に沿ってカバー212内に画定された)近位アパーチャ行274と、(複数のクローズドセル行240のうちの別の1つの中間部分246に沿ってカバー178内に画定された)中間アパーチャ行276とを含む。
【0183】
図12は、いくつかの実施態様に基づく、人工弁16に対する近位拘束装置180、遠位拘束装置182、及び中間拘束装置184の位置を示している。図示のように、遠位拘束装置182、ひいては遠位拘束ループ196(図10)は、遠位クローズドセル行250の中間部分246で遠位クローズドセル行250を包囲し、そして近位拘束ループ195(図9)は、近位クローズドセル行252の中間部分246で近位クローズドセル行252を包囲する。図示のように、遠位拘束ループ196は、遠位クローズドセル行250の前記遠位対向頂点226に対して近位側の位置で遠位クローズドセル行250を包囲し、そして近位拘束ループ195は、前記近位クローズドセル行252の近位対向頂点228に対して遠位側の位置で前記近位クローズドセル行252を包囲する。いくつかの実施例では、中間拘束ループ197(図11)は、近位拘束ループ195と遠位拘束ループ196との間の位置で、人工弁16を包囲し、この位置はまたリーフレット領域262に相当する。
【0184】
図12に示されているように、いくつかの実施例では、遠位拘束ループ196(図10)は、遠位拘束装置182がフレーム部材224上で外側に延びるように、遠位アパーチャ272行を通して織り込まれる。いくつかの実施態様では、近位拘束装置180及び中間拘束装置184も同様に、近位拘束ループ195(図9)及び中間拘束ループ197(図11)がフレーム部材224上で延びるように、それぞれ近位アパーチャ行274及び中間アパーチャ行276を通して織り込まれる。他の実施例では、近位拘束装置180、遠位拘束装置182、及び/又は中間拘束装置184は、別の製織パターンを使用して(例えばクローズドセル行240を通してフレーム部分210に対して上下(over-and-under)パターンを成して)、フレーム部分210を通して織り込まれる。
【0185】
いくつかの実施態様では、近位拘束装置180は近位ガイド82を去り、人工弁16から出て、人工弁16を取り囲み、そして交差点300(見やすさのために人工弁16なしで図9に概略的に示されている)を画定する。この交差点において、近位拘束装置180は、人工弁16を通ってステーク部材30へ戻る前に馬用腹帯状の配置(cinch arrangement)を成して近位拘束装置自体を通り過ぎる。同様に、いくつかの実施態様では、遠位拘束装置182は遠位ガイド84を去り、人工弁16から出て、人工弁16を取り囲み、そして交差点302(見やすさのために人工弁16なしで図10に概略的に示されている)を画定する。この交差点において、遠位拘束装置182は、人工弁16を通ってステーク部材30へ戻る前に馬用腹帯状の配置を成して遠位拘束装置自体を通り過ぎる。やはりまた、いくつかの実施態様では、中間拘束装置184は中間ガイド86を去り、人工弁16から出て、人工弁16を取り囲み、そして交差点304(見やすさのために人工弁16なしで図11に概略的に示されている)を画定する。この交差点において、中間拘束装置184は、人工弁16を通ってステーク部材30へ戻る前に馬用腹帯状の配置を成して中間拘束装置184を通り過ぎる。
【0186】
図13A~13Dは、フレーム部分210の他の実施態様に基づく、近位拘束ループ195、遠位拘束ループ196、及び中間拘束ループ197のための付加的な位置を示している。図示のように、近位拘束ループ195、遠位拘束ループ196、及び中間拘束ループ197はそれぞれが、複数のクローズドセル行240のそれぞれの行の中間部分246上に延びる必要はない。例えば、遠位拘束ループ196は、遠位クローズドセル行250の遠位対向頂点226に対して近位側の位置で、遠位クローズドセル行250を包囲するだけでよい。これに加えて又はこれの代わりに、近位拘束ループ195は、近位クローズドセル行252の近位対向頂点228に対して遠位側の位置で、近位クローズドセル行252を包囲する。
【0187】
図8に示されているように、人工弁16の中心長手方向軸線Xvは任意には、支持部分24の中心長手方向軸線Xsから横方向にオフセットされている。いくつかの実施例では、人工弁16は、支持部分24が人工弁16の接合ポスト(図示せず)に隣接して、および/又は人工弁16の2つのリーフレット(図示せず)の交差部分に位置決めされた状態で、支持部分24上に受容される。図8及び12に示されているように、人工弁16は、近位部分200が近位ガイド82上に、遠位部分202が遠位ガイド84上に、そして中間部分204が中間ガイド86上に位置する状態で、支持部分24上に受容される。いくつかの実施態様では、リーフレット領域262(図12)は支持部分24上で近位ガイド82と遠位ガイド84との間に位置決めされる。例えば、いくつかの実施態様では、リーフレット領域262は近位ガイド82及び遠位ガイド84を超えて長手方向に延びることはない。前述のように、第1縮小プロフィール区分154及び第2縮小プロフィール区分156は、近位ガイド82と遠位ガイド84との中間又はこれらの間の位置にあり、そして人工弁16を支持部分24に押し付ける前及び押し付けている間の両方において、リーフレット構造物214(図12)のための付加的な区域を提供する。さらに、中間ガイド86の比較的縮小されたプロフィールは、リーフレット構造物214のための空間を提供するのを助けることができる。
【0188】
図14Aは、コンパクト化送達状態にある人工弁16を示す図であり、近医拘束ループ195、遠位拘束ループ196、及び中間拘束ループ197のそれぞれが人工弁16を送達状態で束縛している。図示のように、近位拘束ループ195は人工弁16の近位部分200に沿って、フレーム部分210上の位置に位置決めされている(図12)。これにより、近位部分200はテーパされた圧縮横方向外側プロフィール、又はテーパ形態を呈する。このことは図14Bを参照すると理解されるように、人工弁16をシース12内へ引き込みおよび/又はシース12から伸長させるのを支援する。したがって、いくつかの実施態様によれば、人工弁16の近位端206は、人工弁16の隣接部分と比較して縮小された横方向外側プロフィールを画定する。
【0189】
同様に、遠位拘束ループ196は人工弁16の遠位部分202に沿って、フレーム部分210上の位置に位置決めされている。これにより、近位部分200はテーパされた圧縮横方向外側プロフィール、又はテーパ形態を呈する。このことは図14Bに示されているように、人工弁16をシース12内へ引き込みおよび/又はシース12から伸長させるのを支援する。近位拘束ループ195及び遠位拘束ループ196を前述の位置に配置することにより、近位拘束ループ195は近位クローズドセル行252(図12)をより内方へ向かってヒンジ状に旋回させ、又は角度付けし、そして遠位クローズドセル行250(図12)をより内方へ向かってヒンジ状に旋回させ、又は角度付けする。そしてこのようにすると、いくつかの実施態様によれば、人工弁16の遠位端208は、人工弁16の隣接部分(図12)と比較して縮小された横方向外側プロフィールを画定する。
【0190】
図15~18Bは、経カテーテル送達システム10の送達カテーテル14と一緒に利用され得る別の支持部分524の種々のフィーチャを示している。支持部分524は、支持部分24に関して記載されたものに対して付加的又は代替的なガイド形態を利用する。前述のように、任意のガイド数(例えば1,2,4,9つなど)が所望の通りに実現されてよい。支持部分524の種々のフィーチャ及び構成部分は、前述の支持部分24の構成部分のいずれとも相互置き換え可能に使用することができる(そしてその逆も可能である)。
【0191】
図15は、いくつかの実施態様に基づく、支持部分524をより詳細に示す送達カテーテル14の一部の等角図又は斜視図である。支持部分24と同様に、支持部分524も、人工弁16(図1)内に受容されるように、そして患者(図示せず)の体内の所望の治療部位へ送達し、この治療部位に留置することを通して人工弁16を支持するように概ね形成されている。図示のように、支持部分524はボディ部分22の遠位区分42から延びており、中心長手方向軸線Xsを有している。支持部分524はいくつかの実施態様によれば、シャフト80の一部と、支持ガイド562と、近位ガイド582と、遠位ガイド584と、中間ガイド586とを含む。
【0192】
いくつかの実施態様では、支持ガイド562、近位ガイド582、遠位ガイド584、及び中間ガイド586のそれぞれをシャフト80にカップリングする(例えば溶接、クリンピング、圧入、接着、又はその他の技術によって)ことにより、それぞれのガイドを互いに長手方向に離隔した関係で、そしてボディ部分22及び先端部分26から長手方向に離隔した状態で維持し支持する。
【0193】
図16は支持ガイド562の、遠位方向に向いた等角図であり、図17は支持ガイド562の、近位方向に向いた等角図である。図16及び17に示されているように、支持ガイド562は、支持ガイド562をシャフト80にカップリングするためにシャフト80を受容するように形成された中心ルーメン564を含む。図示のように、支持ガイド562はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路566を含む。図示のように、複数の通路566はステーク部材通路568と、第1拘束装置通路570と、第2拘束装置通路572と、第3拘束装置通路574とを含むものの、これよりも多い又は少ない通路(例えば1,4,10個など)も考えられる。複数の通路566はそれぞれ任意には、支持部分524の中心長手方向軸線Xsを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0194】
図16及び17に示されているように、支持ガイド562は、丸みを帯びた、又は半球状の、又はドーム状の近位端576と、凹部578とも記される段付き遠位端578とを有している。段付き遠位端は、人工弁16の端部を受容するための(図7Bに示された段部176と同様の)支持面580を画定している。大まかに言えば、遠位端578の支持面580は任意には、遠位端578の隣接する拡大プロフィールによって人工弁16の端部分を受容するように形成されている。この拡大プロフィールは人工弁16の端部を保護するのを支援する。
【0195】
いくつかの実施態様では、複数の通路566は、ボディ部分22の第1拘束装置ルーメン54、第2拘束装置ルーメン56、及び第3拘束装置ルーメン58(例えば図示のようにボディ部分22の下半部に位置決めされている)とは反対の半径方向の側に概ね位置決めされている。このような位置決めは、望まれない曲げを低減し、および/又は所望の方向における選択的な曲げ/曲げ可撓性を向上させることを含めて、デザイン全体のバランスを支援することができる。例えば、種々の拘束装置28は任意には、留置中に人工弁16が拡張されるべき方向とは反対の、送達カテーテル14の側で緊張させることができる。いくつかの角度位置例が提供されるものの、任意の位置数を所望の通りに採用することができる。
【0196】
図18Aはいくつかの実施態様に基づく近位ガイド582を示す等角図である。図18Aに示されているように、近位ガイド582は支持部分24の中間ガイド86とほぼ同じ形態を有している。遠位ガイド584及び中間ガイド586はそれぞれ、支持部分24の遠位ガイド84(又は支持部分24の近位ガイド82)とほぼ同じ形態を有するように示されている。
【0197】
いくつかの実施態様では、近位ガイド582は、近位ガイド582をシャフト80にカップリングするために、シャフト80がそれを通して受容される中心ルーメン588を含む。図示のように、近位ガイド582はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路590を含む。図示のように、複数の通路590はステーク部材通路592と、第1拘束装置通路594とを含むものの、これよりも多い又は少ない通路(例えば1,4,10個など)も考えられる。ステーク部材通路592、及び第1拘束装置通路594はそれぞれ任意には、支持部分524の中心長手方向軸線Xsを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0198】
近位ガイド582のいくつかのフィーチャは中間ガイド86のデザインとは異なっていてよい。例えば、図15及び18Aに示されているように、近位ガイド582は任意には凹状区域又は削減区域582Aを含み、これにより、中間ガイド86のデザインに対して付加的な材料が除去される。このことは、中間ガイド86との関連において記載した外側プロフィールから、近位ガイド582の外側プロフィールをさらに低減するのを助けることができる。これに加えて、又はこれの代わりに、図18Bに示されているように、近位ガイド582は任意には、シャフト80(図15)を受容するための開いたシャフト受容体582B(図18Aに示された閉じたルーメンではない)を画定する。このフィーチャ、すなわち開いたシャフト受容体582Bも、中間ガイド86に対して材料を削減することができる。シャフト80が閉じたルーメン、例えば(例えば図15及び18Aにおけるように)中心ルーメン588内に受容されるのではなく、開いたシャフト受容体582Bが存在する場合には、近位ガイド582は開いたシャフト受容体582B内にシャフト80を受容し、そして近位ガイド582をシャフト80に固定するために縁部及び/又は端部に沿って溶接することができる。
【0199】
図15に示されているように、遠位ガイド584は中間ガイド586とほぼ同様、又は同じデザインである。これらは両方ともデザインにおいて支持部分524の近位ガイド82及び遠位ガイド84と同様である。図示のように、遠位ガイド584及び中間ガイド586はそれぞれ全体的に円筒形であり、円筒形の横方向外側プロフィールを有する。この横方向外側プロフィールはまた横断面が円形の横方向外側プロフィールに相当する。
【0200】
いくつかの実施態様では、遠位ガイド584は、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路602を含む。図示のように、複数の通路602はステーク部材通路604と、第1拘束装置通路606と、第2拘束装置通路608とを含むものの、これよりも多い又は少ない通路(例えば1,4,10個など)も考えられる。ステーク部材通路604、第1拘束装置通路606、及び第2拘束装置通路608はそれぞれ任意には、支持部分524の中心長手方向軸線Xsを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0201】
いくつかの実施態様では、ステーク部材通路604はステーク部材通路592と角度的に整合している。いくつかの実施態様では、複数の通路590及び複数の通路602のうちの1つ又は2つ以上は、角度的に互いに不整合状態にあるか、又は互いの整合状態から外れている。さらに言うまでもなく、近位ガイド582は遠位ガイド584と同じ数の通路又は(図示のように)異なる数の通路を有していてよい。
【0202】
図示のように、近位ガイド582は縮小横方向外側プロフィールを有しており、又は、遠位ガイド584並びに中間ガイド586よりも(例えばそれぞれの横方向外側プロフィールの形状の断面積を比較して計算して)小さな横断面を有している。いくつかの実施例では、近位ガイド582の横方向外側プロフィールの断面積は、遠位ガイド584(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)及び/又は中間ガイド586(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい。断面積を最小化することにより、例えば、人工弁16のリーフレット区域上に加えられるクリンプ力を低減し、および/又は送達カテーテル14上に受容される人工弁16の送達プロフィール全体を縮小するのを助けることができる。
【0203】
図15に示されているように、中間ガイド586は、中間ガイド586をシャフト80にカップリングするために、シャフト80がそれを通して受容される中心ルーメン610を含む。中間ガイド586はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路612を含む。図示のように、複数の通路612はステーク部材通路614と、第1拘束装置通路616と、第2拘束装置通路618とを含むものの、これよりも多い又は少ない通路(例えば1,3,10個など)も考えられる。ステーク部材通路614、第1拘束装置通路616、及び第2拘束装置通路618はそれぞれ、支持部分524の中心長手方向軸線Xsを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0204】
いくつかの実施態様では、ステーク部材通路604は、ステーク部材通路614と角度的に整合し、第1拘束装置通路606は第1拘束装置通路616と角度的に整合し、そして第2拘束装置通路608は第2拘束装置通路618と角度的に整合している。他の実施態様では、複数の通路602及び複数の通路612のうちの1つ又は2つ以上は、角度的に互いに不整合状態にあるか、又は互いの整合状態から外れている。さらに言うまでもなく、中間ガイド586は他の実施例における遠位ガイド584とは異なる数の通路を有してよい。
【0205】
いくつかの実施態様では、ステーク部材通路568はステーク部材通路592,604,614のそれぞれ、並びに先端部分26(図6B)のステーク部材通路160に対して角度的に整合している。いくつかの実施態様では、第1拘束装置通路570は第1拘束装置通路594に対して角度的に整合している。いくつかの実施態様では、第2拘束装置通路572は第1拘束装置通路616に対して角度的に整合している。いくつかの実施態様では、第3拘束装置通路574は第2拘束装置通路608,618に対して角度的に整合している。
【0206】
図15に示されているように、支持部分524は複数の縮小プロフィール区分650を画定する。これらの縮小プロフィール区分650は、近位ガイド582と支持ガイド562との間に延びる近位縮小プロフィール区分652、近位ガイド582と中間ガイド586との間に延びる第1縮小プロフィール区分654、中間ガイド586と遠位ガイド584との間に延びる第2縮小プロフィール区分656、及び遠位ガイド584と先端部分26との間に延びる遠位縮小プロフィール区分658を含む。加えて、支持ガイド562とボディ部分22の遠位区分42との間には、近位縮小プロフィール区分660が画定されている。図示のように、第1縮小プロフィール区分654及び第2縮小プロフィール区分656の両方は、近位ガイド582と遠位ガイド584との中間又は間の位置にある。
【0207】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、支持ガイド562(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、支持ガイド562よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0208】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、近位ガイド582(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、近位ガイド582よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0209】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、遠位ガイド584(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、遠位ガイド584よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0210】
いくつかの実施例では、シャフト80の横方向外側プロフィール(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積は、中間ガイド586(例えば最大及び/又は最小横方向外側プロフィール)の断面積よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さく、これにより近位縮小直径区分は、中間ガイド586よりも少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、又は少なくとも80%小さい(或いは、前記パーセンテージのいずれかの間の任意のパーセンテージ範囲だけ小さい)横方向外側プロフィールを有する。
【0211】
いくつかの実施態様では、人工弁16を拘束するためのループの形でそれぞれの拘束装置28を固定するために、ステーク部材30はステーク部材通路160,568,592,604,614のそれぞれに受容される。拘束装置28は図15に示されていないが、支持部分524の集成及び動作に関連して下記に参照される拘束装置フィーチャに関しては、図8~11を参照することができる。
【0212】
支持部分24を有する記載の形態とは異なり、支持部分524を実現するいくつかの実施態様では、近位拘束装置180は第2拘束装置ルーメン56(図3)を通ってこれから出て、支持ガイド562の通路566のうちの1つ(例えば第1拘束装置通路570)に入ってこれを通る。近位拘束装置180は次いで、近位ガイド582の複数の通路590のうちの1つ(例えば第1拘束装置通路594)内に入ってこれを通り、複数の通路590のうちの1つ(例えば第1拘束装置通路594)の遠位から出て、そして次いで支持部分524の中心長手方向軸線Xsから半径方向に離反することにより、支持部分524の周りにループ状に延び、それ自体を乗り越え、そしてステーク部材30に、ステーク部材30がキャッチ190を通して受容された状態で固定される。
【0213】
支持部分24と同様に、例えば作動部分20(図2)の第1スピンドル34によって近位拘束装置180を近位方向へ緊張させると、近位拘束装置ループ195は収縮することになり、近位拘束ループ195の直径を縮小させ、ひいては近位拘束ループ195内部に圧潰力又は拘束力を生じさせる。緊張を解くと、近位拘束ループ195は拡張することが可能になる。
【0214】
支持部分24を有する記載の形態とは異なり、支持部分524を実現するいくつかの実施態様では、遠位拘束装置182は第3拘束装置ルーメン58を通ってこれから出て、そして支持ガイド562の通路566のうちの1つ(例えば第2拘束装置通路572)に入ってこれを通る。遠位拘束装置182は次いで近位ガイド582から出て、次いで中間ガイド586の複数の通路612のうちの1つ(例えば第2拘束装置通路618)に入ってこれを通り、そして次いで遠位ガイド584の複数の通路602のうちの1つ(例えば第2拘束装置通路608)に入ってこれを通ることにより、支持部分524の中心長手方向軸線Xsから半径方向に離反するように延びる。遠位拘束装置182は支持部分524の周りにループ状に延び、それ自体を乗り越え、そしてステーク部材30に、ステーク部材30が遠位拘束装置182のキャッチ192を通して受容された状態で固定されることにより遠位拘束ループ196を画定する。例えば作動部分20(図2)の第2スピンドル36によって遠位拘束装置182を近位方向へ緊張させると、遠位拘束ループ196は収縮することになり、ひいては遠位拘束ループ196内部に圧潰力又は拘束力を生じさせ、遠位拘束ループ196の直径を縮小させる。緊張を解くと、遠位拘束ループ196は拡張することが可能になる。
【0215】
支持部分24を有する記載の形態とは異なり、支持部分524を実現するいくつかの実施態様では、中間拘束装置184は第1拘束装置ルーメン54(図3)から出て、そして支持ガイド562の通路566のうちの1つ(例えば第3拘束装置通路574)に入ってこれを通る。中間拘束装置184は次いで近位ガイド582から出て、中間ガイド586へ、そして中間ガイド586の複数の通路612のうちの1つ(例えば図示の第1拘束装置通路616)に入る。中間拘束装置184は次いで支持部分524の中心長手方向軸線Xsから半径方向に離反するように延び、次いで支持部分524の周りにループ状に延び、それ自体を乗り越え、そしてステーク部材30に、ステーク部材30が中間拘束装置184のキャッチ194を通して受容された状態で固定されることにより中間拘束ループ197を画定する。例えば作動部分20(図2)の第3スピンドル38によって中間拘束装置184を近位方向へ緊張させると、中間拘束ループ197は収縮することになり、ひいては中間拘束ループ197内部に圧潰力又は拘束力を生じさせ、中間拘束ループ197の直径を縮小させる。緊張を解くと、遠位拘束ループ196は拡張することが可能になる。
【0216】
経カテーテル送達システム10を集成して操作する種々の方法が考えられる。支持部分24が採用されるか、支持部分524が採用されるかとは無関係に、実質的に同じ方法が任意には用いられる。加えて、下記集成・操作方法に関して、経カテーテル送達システム510、又は下記経カテーテル送達システムの付加的な実施例(例えば経カテーテル送達システム1010)のために実質的に同じ方法を用いることができる。
【0217】
いくつかの実施例では、経カテーテル送達システム10を集成する方法が、上記の様に、人工弁16の中心長手方向軸線Xvが支持部分24の中心長手方向軸線Xsから横方向にオフセットされ、人工弁16のリーフレット領域262が支持部分24の近位ガイド82と遠位ガイド84との間に配置されるように、送達カテーテル14の支持部分24上に人工弁16を配置することを含む。方法はまた、リーフレット領域262が中間ガイド86上に、および近位ガイド82と遠位ガイド84との間に受容されるように、人工弁16を、半径方向に圧縮された送達形態にコンパクト化することを含む。近位拘束装置180、遠位拘束装置182、及び中間拘束装置184は、前述のように、人工弁16の周りに、そして送達カテーテル14に、ステーク部材30によって固定される。人工弁16は、近位拘束装置180によって画定された近位拘束ループ195と、遠位拘束装置182によって画定された遠位拘束ループ196と、中間拘束装置184によって画定された中間拘束ループ197とを用いて、半径方向に圧縮された送達形態で拘束される。コンパクト化された送達状態又は送達形態を成す人工弁16はシース12内部に受容し、そして次いで患者の体内へ人工弁16を送達するための医療処置中に、シース12から伸長させることができる。参考までに述べるならば、図17Bは、シース12内へ部分的に引き込まれた人工弁16を示している。
【0218】
患者の体内の天然弁を経カテーテル送達システム10と置換する種々の方法が考えられる。いくつかの実施例は、経カテーテル送達システム10を使用して、人工弁16を患者内の所望の位置に位置決めし、人工弁16は、経カテーテル送達システム10の支持部分24に取り付けられ、前述のように近位拘束ループ195、遠位拘束ループ196、及び中間拘束ループ197によって圧潰送達形態で維持される、ことを含む。いくつかの実施例では、方法は、人工弁16の近位部分200が自己拡張するように、前述のように近位拘束装置180に加えられた緊張を低減することにより、近位拘束ループ195を解放し、人工弁16の遠位部分202が自己拡張するように、前述のように遠位拘束装置182に加えられた緊張を低減することにより、遠位拘束ループ196を解放し、そして人工弁16の中間部分204が自己拡張するように、前述のように中間拘束装置184に加えられた緊張を低減することにより、中間拘束ループ197を解放することを含む。
【0219】
いくつかの実施例では、近位拘束ループ195、遠位拘束ループ196、及び中間拘束ループ197は同時に解放される。いくつかの実施例では、近位拘束ループ195、遠位拘束ループ196、及び/又は中間拘束ループ197は連続的に解放される。近位拘束ループ195、遠位拘束ループ196、及び/又は中間拘束ループ197を前述のように解放すると、人工弁16は図12に示された、拡大された直径まで自己拡張するのが可能になる。拡張に続いて、ステーク部材30を近位方向にスライドさせることにより、近位拘束装置180のキャッチ190、遠位拘束装置182のキャッチ192、及び中間拘束装置184のキャッチ194を解放することができる。次いで、いくつかの実施態様によれば、近位拘束装置180、遠位拘束装置182、及び中間拘束装置184を緊張させ、これらを人工弁16の周りから送達カテーテル14へ引き戻すことにより、近位拘束装置180、遠位拘束装置182、及び中間拘束装置184を人工弁16から解放し、ひいては人工弁16を送達カテーテル14から解放することができる。
【0220】
いくつかの他の実施例では、ステーク部材30はこれに加えて又はこれとは別に、複数の拘束装置28と同様に、人工弁16のフレーム部分210及び/又はカバー212のうちの1つ又は2つ以上を通って解放可能に受容される(手繰り通される)ことにより、送達カテーテル14からの解放前に人工弁16を送達カテーテル14に固定するのを助ける。次いで、人工弁16を解放するために近位ガイド82、遠位ガイド84、及び中間ガイド86、並びに、人工弁16の、ステーク部材30が手繰りこまれる部分からステーク部材を引張ることにより、人工弁16は任意には送達カテーテル14から解放される。
【0221】
図19及び20は、経カテーテル送達システム10の構成部分のいずれとも相互置き換え可能に使用し得る(そしてその逆も可能である)フィーチャ及び構成部分を有する別の経カテーテル送達システム1010の付加的な実施態様を示す部分側面図である。理解しやすさのために、経カテーテル送達システム10と同様のフィーチャは経カテーテル送達システム1010に関して、相応する符号に「1000」を加えて示されている。前記実施例からは、図20に示されているように、体内プロテーゼ、例えばステントグラフトと一緒に使用するために経カテーテル送達システム10を改変し得ることが明らかである。
【0222】
経カテーテル送達システム1010はシース(図示せず)、例えばシース12と、送達カテーテル14と同様であり得る送達カテーテル1014と、図20に示されたステントグラフトであり得る植え込み型デバイス1016、又は送達カテーテル1014によって圧潰形態で維持される1つ又は2つ以上の部分を有する別の植え込み型デバイス、例えば人工弁16とを含むことができる。念のために述べておくならば、シース(図示せず)又は他のフィーチャ、例えば拘束スリーブ又はジャケット(図示せず)を、これに加えて又はこれの代わりに植え込み型デバイス1016の1つ又は2つ以上の部分に沿って採用することにより、植え込み型デバイス1016を圧潰形態で維持するのを助けることもできる。
【0223】
送達カテーテル14と同様に、送達カテーテル1014は、作動部分20と同様であり得る作動部分(図示せず)と、ボディ部分1022と、支持部分1024と、先端部分1026と、複数の拘束装置1028と同様であり得る1つ又は2つ以上の拘束装置1028と、ロックワイヤとも記され、ステーク部材30と同様であり得るステーク部材1030とを含む。図示のように、経カテーテル送達システム1010はただ1つの拘束装置1028を含むものの、より多いことも考えられる。
【0224】
図示のように、支持部分1024は、植え込み型デバイス1016内に受容されるように、そして患者の体内の所望の治療部位(図示せず)へ送達し、この治療部位に留置することを通して植え込み型デバイス1016を支持するように概ね形成されている。図示のように、支持部分1024はシャフト80と同様であり得るシャフト1080と、近位ガイド82と同様であり得る近位ガイド1082と、遠位ガイド84と同様であり得る遠位ガイド1084とを含む。図示のように、支持部分1024は中間ガイド、例えば中間ガイド86を含んでいないが、しかしこのような選択肢も考えられる。近位ガイド1082は任意にはテーパ、例えば角度付き部分1082aを含む。このようなテーパは近位ガイド1082のシース、例えばシース12(図1)内への引き込みを容易にする。
【0225】
図示のように、(例えば第1縮小プロフィール区分154と同様の)第1縮小プロフィール区分1154が、近位ガイド1082と遠位ガイド1084との中間又はこれらの間の位置にあり、そして植え込み型デバイス1016のための付加的な区域を提供し、および/又はステーク部材1030が複数の拘束装置28と同様に拘束装置1028を緊張させつつ、拘束装置1028をステーク部材1030に固着させるのを容易にするのに充分な曲げ強度を確実に有するのを支援することができる。
【0226】
図20に示されているように、複数の拘束装置28と同様に、拘束装置1028は植え込み型デバイス1016の部分を通して(例えば、植え込み型デバイス1016のフレーム部分1210の遠位端1220に位置する遠位クローズドセル行1250を通して)受容される。図示のように、拘束装置1028は任意には「フレーム下(under the frame)」形態を成してルーティングされる。この形態では、拘束装置1028は植え込み型デバイス1016のフレーム部分1210の下側でルーティングされる。いくつかの実施例では、このルーティングパターンは、拘束装置1028が被る摩擦力を低減するのを助け、そして拘束装置1028と一緒に用いられる緊張力の低減を容易にすることができる。
【0227】
さらなる詳細においては扱われていないものの、言うまでもなく、経カテーテル送達システム1010の動作、及びこのような動作のための構成部分は、経カテーテル送達システム10との関連において記載された実施例及び選択肢のいずれかから採用することもでき、その逆も可能である。
【0228】
図21Aは、経カテーテル送達システム3500を示す側面図である。経カテーテル送達システム3500はマルチフレーム植え込み型デバイス3000を送達し留置するための送達形態3510を含む。マルチフレーム植え込み型デバイス3000は、外側フレーム3100と、外側フレームから長手方向にオフセットされて任意には送達後に外側フレーム内に入れ子式に挿入可能な内側フレーム3200と、外側フレーム内部に内側フレームを入れ子式に挿入すると反転可能な、外側フレーム3100及び内側フレーム3200の間の可撓性相互接続部3300とを含むものとして示されてはいるものの、これは一例にすぎず、入れ子式の挿入は全ての実施例において存在する必要はない。いくつかの実施例では、マルチフレーム植え込み型デバイスは、僧帽弁を修復又は置換する際に使用するように形成された人工弁ではあるが、しかし種々の植え込み型デバイスが考えられる。内側フレーム3200は任意にはリーフレットフレーム(すなわちリーフレット構造物を支持するように形成されている)であり、そして外側フレーム3200は任意には補強フレームである(例えば内側フレームを補強又は支持するように形成されている)。他の実施例では、内側フレームは補強フレームとして役立ち、そして外側フレームはリーフレットフレームとして役立つ。
【0229】
前述の実施例(例えば送達カテーテル14)と同様に、送達カテーテル3510は、ボディ部分3510と、支持部分3512と、先端部分3514と、1つ又は2つ以上の拘束装置、例えば第1拘束装置対3536と、第2拘束装置対3538とを含む。第1拘束装置対3536は第1ガイド対3522と連携し、そして第2拘束装置対3538は第2ガイド対3524と連携する。
【0230】
種々の実施例では、それぞれの拘束装置対は、外側フレーム3100及び内側フレーム3200のそれぞれ一方とインターフェイスを形成するように構成され配置されている。第1拘束装置対3536は概ね近位拘束装置3540と遠位拘束装置3542とを含む。言うまでもなく、第1拘束装置対3536はさらに、近位拘束装置3540と遠位拘束装置3542との間に位置する中間拘束装置を所望の通りに含んでもよいが、しかしこれは図示されていない。ボディ部分3510は中心長手方向軸線Xaを画定しており、近位区分(図示していないが、しかし他の実施例、例えば近位区分40と同様であり得る)と遠位区分3520とを有している。ボディ部分3510は、植え込み型デバイス(図21Aには示されていない)が植え込まれようとする患者の身体の外部の位置から、送達デバイス3500を使用者(図示せず)がマニピュレートするのに適した長さを有している。大まかに言えば、ボディ部分3510は、これが患者内部の血管系又は他の体腔及び導管を横切るのに適するように充分な可撓性、長さ、及びコラム強度を有する。
【0231】
図21Bは、いくつかの実施態様に基づく、図21AのB-B線に沿って示す断面図である。図21Bに示されているように、ボディ部分3510は、ボディ部分3510内部で延びる複数のルーメン3511を有している。これらのルーメンは通路又はチャネルと記すこともできる。前記実施例と同様に、複数のルーメン3511は、送達カテーテルの近位区分及び遠位区分を通ってボディ部分3510の長さにわたって延びている。いくつかの実施態様では、ルーメン3511は2つ又は3つ以上のステーク部材ルーメン、例えば第1ステーク部材ルーメン3513と第2ステーク部材ルーメン3515とを含む。加えて、いくつかの実施態様では、ルーメン3511は、第1拘束装置ルーメン3517と、第2拘束装置ルーメン3519と、第3拘束装置ルーメン3521と、第4拘束装置ルーメン3523とを含むものの、多数の付加的なルーメン(例えば8、10、12個など)も考えられる。いくつかの実施態様では、ルーメン3511はさらに中心ルーメン3525とを含む。種々の実施例では、第1及び第2ステーク部材ルーメン3513及び3515、並びに第1拘束装置ルーメン3517、第2拘束装置ルーメン3519、第3拘束装置ルーメン3521、及び第4拘束装置ルーメン3523はそれぞれ任意には、ボディ部分3510の中心長手方向軸線Xaを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0232】
図示のように、第1ステーク部材ルーメン3513は12時又は0度に相当する位置にあり、第2ステーク部材ルーメン3515は2時又は60度に相当する位置にあり、第1拘束装置ルーメン3517は4時又は120度に相当する位置にあり、第2拘束装置ルーメン3519は6時又は180度に相当する位置にあり、第3拘束装置ルーメン3521は8時又は240度に相当する位置にあり、そして第4拘束装置ルーメン3523は10時又は270度に相当する位置にある。いくつかの角度位置例が提供されるものの、任意の位置数を所望の通りに採用することができる。図示のように、中心ルーメン3525は、ボディ部分3510の長手方向軸線Xaと同軸的に位置決めすることができるものの、任意の位置数を所望の通りに採用することもできる。
【0233】
ボディ部分3510の遠位区分3520は支持部分3512にカップリングされており、任意には遠位区分3520を拘束シース内外に出し入れし、および/又は拘束シースに通すのを支援するための1つ又は2つ以上のフィーチャを含む。例えば、遠位区分はフレア、フランジ、又はテーパを含むことにより、支持部分3512に隣接する遠位区分3520に増大した直径プロフィールを提供することができる。横方向外側プロフィールとも記される、この増大した直径プロフィールは、遠位区分3520がスライドして拘束シースに通され、拘束シースから伸長され、および/又は拘束シース内へ引き込まれるとき、そして患者(図示せず)内部の血管系又は他の導管に通されるときに、拘束シースと遠位区分3520との間の引っかかり又は機械的摩擦を低減するために、比較的平滑な移行部を有する。
【0234】
支持部分3512は、植え込み型デバイス3000内に受容されるように、そして患者(図示せず)の体内の所望の治療部位へ送達し、この治療部位に留置することを通して植え込み型デバイス3000を支持するように概ね形成されている。図示のように、支持部分3512はボディ部分3510の遠位区分3520から延びており、中心長手方向軸線Xbを有している。種々の実施例では、支持部分3512の中心長手方向軸線Xbは、ボディ部分3510の中心長手方向軸線Xaと平行である。いくつかの実施例では、中心長手方向軸線Xbは中心長手方向軸線Xaと同軸的である。支持部分3512はシャフト3526を含む。いくつかの実施例では、シャフト3526は複数の拘束装置3516の1つ又は2つ以上の拘束装置を支持している。シャフト3526は、前述又は後述のシャフト80と概ね同じであり、シャフト80と同様のフィーチャを含むことができる(例えば可撓性向上部分を含む)。種々の実施例では、シャフト3526は可撓性の細長いエレメントであり、任意には、言うまでもなく、例えばガイドワイヤを受容するための中心ルーメンを含んでよい。
【0235】
種々の実施例では、支持部分3512はさらに、さらに後述するように第1ガイド対3522と第2ガイド対3524とを含む。
【0236】
種々の実施態様では、シャフト3526はニチノール、ステンレス鋼、又は他の金属又はポリマー材料を使用して、中空管(例えばハイポチューブ)として形成されている。種々の実施例では、シャフト3526は、送達デバイス3500を患者の生体構造内部の所望の治療部位へ案内するためのガイドワイヤ(図示せず)を受容するように形成されている。しかしながら、所望の場合には、シャフト3526はいかなる内部ルーメンも有しない中実部材として形成されてもよい。シャフト3526は任意には先端部分3514にカップリングされ(例えば先端部分3514内に挿入され先端部分3514に圧入されるか又はボンディングされる)、支持部分3512の長さにわたって延び、そしてボディ部分3510にカップリングされる(例えば、中心ルーメン3525を通って延び、ボディ部分3510の近位端から出る)。シャフト3526は任意には単一の一体部材であるが、結合された別々の構成部分も考えられる。
【0237】
種々の実施例では、それぞれのガイド対3522及び3524は、拘束装置3516の1つ又は2つ以上とインターフェイスを形成するように構成され配置されている。第1ガイド対3522は概ね近位ガイド3528と遠位ガイド3530とを含む。言うまでもなく、第1ガイド対3522はさらに、近位ガイド3528と遠位ガイド3530との間に位置する中間ガイドを所望の通りに含んでもよいが、しかしこれは図示されていない。いくつかの実施例では、第2ガイド対3524は概ね近位ガイド3532と遠位ガイド3534とを含む。言うまでもなく、第2ガイド対3524も同様に、さらに、近位ガイド3532と遠位ガイド3534との間に位置する中間ガイドを所望の通りに含んでもよい。
【0238】
図21C及び21Dに示されているように、第1ガイド対3522の近位ガイド3528及び遠位ガイド3530は概ね全体的に円筒形であり、円筒形の横方向外側プロフィールを有する。この横方向外側プロフィールはまた、横断面が円形の横方向外側プロフィールに相当する。円筒形プロフィールが考えられるものの、言うまでもなく種々のテーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャのいずれもが考えられる。いくつかの実施例では、近位ガイド3528及び遠位ガイド3530は、内側フレーム3200を支持するように形成されている。
【0239】
種々の実施例では、第1ガイド対3522の近位ガイド3528及び遠位ガイド3530のそれぞれは中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を画定している。この中心長手方向軸線は、いくつかの実施態様によれば、支持部分3512の中心長手方向軸線Xaと、そして推移理論によってシャフト3526の中心長手方向軸線と同軸的である。
【0240】
図21Cに示されているように、いくつかの実施態様では、近位ガイド3528は、近位ガイド3528をシャフト3526にカップリングするために、シャフト3526がそれを通して受容される中心ルーメン3527を含む。図示のように、近位ガイド3528はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路3529を含む。種々の実施例では、複数の通路3529は1つ又は2つ以上のステーク部材通路、例えば第1ステーク部材通路3533及び第2ステーク部材通路3535を含む。加えて、いくつかの実施態様では、通路3529は第1拘束装置通路3537と、第2拘束装置通路3539と、第3拘束装置通路3541と、第4拘束装置通路3543とを含むものの、多数の通路(例えば8,10,12個など)も考えられる。種々の実施例では、第1ステーク部材通路3533及び第2ステーク部材通路3535、並びに第1拘束装置通路3537、第2拘束装置通路3539、第3拘束装置通路3541、及び第4拘束装置通路3543はそれぞれ任意には、支持部分3512の中心長手方向軸線Xbを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0241】
図示のように、ステーク部材通路及び拘束装置通路は、上述のボディ部分3510のステーク部材ルーメン及び拘束装置ルーメンと角度及びオフセットにおいて相応する。例えば第1ステーク部材通路3533は、第1ステーク部材通路3533が12時又は0度に相当する角度位置にある点で第1ステーク部材ルーメン3513に相応する。
【0242】
図21C及び21D間を参照すると判るように、遠位ガイド3530は近位ガイド3528とほぼ同様である。いくつかの実施例では、遠位ガイド3530はまた全体的に円筒形であり、円筒形の横方向外側プロフィールを有し、この横方向外側プロフィールはまた、横断面が円形の横方向外側プロフィールに相当するものの、上述のように、種々のテーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャのいずれもが考えられる。
【0243】
遠位ガイド3530はまた中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を画定している。この中心長手方向軸線はいくつかの実施例によれば、支持部分3512の中心長手方向軸線Xaと、そして推移理論によってシャフト3526(並びに近位ガイド3528)の中心長手方向軸線と同軸的である。
【0244】
図21Dに示されているように、いくつかの実施態様では、遠位ガイド3530は、遠位ガイド3530をシャフト3526にカップリングするために、シャフト3526がそれを通して受容される中心ルーメン3545を含む。図示のように、遠位ガイド3530はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路3547を含む。種々の実施例では、複数の通路3547は1つ又は2つ以上のステーク部材通路、例えば第1ステーク部材通路3553及び第2ステーク部材通路3555を含む。加えて、いくつかの実施態様では、通路3547は第1拘束装置通路3557と、第2拘束装置通路3559と、第3拘束装置通路3561と、第4拘束装置通路3563とを含むものの、多数の通路(例えば8,10,12個など)も考えられる。種々の実施例では、第1ステーク部材通路3553及び第2ステーク部材通路3555、並びに第1拘束装置通路3557、第2拘束装置通路3559、第3拘束装置通路3561、及び第4拘束装置通路3563はそれぞれ任意には、支持部分3512の中心長手方向軸線Xbを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0245】
図示のように、ステーク部材通路及び拘束装置通路は、上述の近位ガイド3528のステーク部材ルーメン及び拘束装置ルーメンと角度及びオフセットにおいて相応する。例えば第1ステーク部材通路3553は、第1ステーク部材通路3553が12時又は0度に相当する角度位置にある点で第1ステーク部材通路3533に相応する。
【0246】
種々の実施態様では、近位ガイド3528の通路3529のそれぞれは、遠位ガイド3530の複数の通路3547のそれぞれと整合している。換言すれば、上述のように、第1ステーク部材通路3533は第1ステーク部材通路3553と、第1拘束装置通路3537は第1拘束装置通路3557と、そしてその他同様に、角度的に整合している。しかしながら、言うまでもなく、複数の通路3529及び複数の通路3547のうちの1つ又は2つ以上は、角度的に互いに不整合状態にあるか、又は互いの整合状態から外れていてよい。さらに後述のように、遠位ガイド3530は近位ガイド3528と同じ数の通路を有する必要はない。
【0247】
図21E及び21Fに示されているように、第2ガイド対3524の近位ガイド3532及び遠位ガイド3534は概ね全体的に円筒形であり、円筒形の横方向外側プロフィールを有する。この横方向外側プロフィールはまた、横断面が円形の横方向外側プロフィールに相当する。円筒形プロフィールが考えられるものの、言うまでもなく種々のテーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャのいずれもが考えられる。いくつかの実施例では、第2ガイド対3524の近位ガイド3532及び遠位ガイド3534の直径は、第2ガイド対3524の近位ガイド3528及び遠位ガイド3530の直径よりも概ね小さい。いくつかの実施例では、このような形態は外側フレーム3100によって画定される内部領域内へ内側フレーム3200を近位方向へ引き込む(例えばテレスコープ式に挿入する)ことができる。すなわち、より小さな直径を有する近位ガイド3532及び遠位ガイド3534を設けることにより、外側フレーム3100内部に受容されるのに適したより小さな断面に、内側フレーム3200を縮小することができる。いくつかの実施例では、近位ガイド3532及び遠位ガイド3534は、内側フレーム3200を支持するように形成されている。
【0248】
種々の実施例では、第2ガイド対3524の近位ガイド3532及び遠位ガイド3534のそれぞれは中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を画定している。この中心長手方向軸線は、いくつかの実施例によれば、支持部分3512の中心長手方向軸線Xaと、そして推移理論によってシャフト3526の中心長手方向軸線と同軸的である。
【0249】
図21Eに示されているように、いくつかの実施態様では、近位ガイド3532は、近位ガイド3532をシャフト3526にカップリングするために、シャフト3526がそれを通して受容される中心ルーメン3565を含む。図示のように、近位ガイド3532はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路3567を含む。種々の実施例では、複数の通路3567は第2ステーク部材通路3575と、第1拘束装置通路3577と、第2拘束装置通路3579とを含むものの、多数の付加的な通路(例えば8,10,12個など)も考えられる。種々の実施例では、第2ステーク部材通路3575、並びに第第1拘束装置通路3577、及び第2拘束装置通路3579はそれぞれ任意には、支持部分3512の中心長手方向軸線Xbを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0250】
図示のように、ステーク部材通路及び拘束装置通路は、上述の遠位ガイド3530のステーク部材通路及び拘束装置通路と角度及びオフセットにおいて相応する。例えば第2ステーク部材通路3575は、第2ステーク部材通路3575が2時又は60度に相当する角度位置にある点で第2ステーク部材通路3555に相応する。
【0251】
図21E及び21F間を参照すると判るように、遠位ガイド3534は近位ガイド3532とほぼ同様である。いくつかの実施例では、遠位ガイド3534はまた全体的に円筒形であり、円筒形の横方向外側プロフィールを有し、この横方向外側プロフィールはまた、横断面が円形の横方向外側プロフィールに相当するものの、上述のように、種々のテーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャのいずれもが考えられる。
【0252】
遠位ガイド3534はまた中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を画定している。この中心長手方向軸線はいくつかの実施例によれば、支持部分3512の中心長手方向軸線Xaと、そして推移理論によってシャフト3526(並びに近位ガイド3532)の中心長手方向軸線と同軸的である。
【0253】
図21Fに示されているように、いくつかの実施態様では、遠位ガイド3534は、遠位ガイド3534をシャフト3526にカップリングするために、シャフト3526がそれを通して受容される中心ルーメン3581を含む。図示のように、遠位ガイド3534はまた、チャネル又はルーメンとも記される複数の通路3583を含む。種々の実施例では、複数の通路3583は第2ステーク部材通路3585と、第1拘束装置通路3587と、第2拘束装置通路3589とを含むものの、多数の付加的な通路(例えば8,10,12個など)も考えられる。種々の実施例では、第2ステーク部材通路3585、並びに第第1拘束装置通路3587、及び第2拘束装置通路3589はそれぞれ任意には、支持部分3512の中心長手方向軸線Xbを中心として所望の角度位置に配置されている。
【0254】
図示のように、ステーク部材通路及び拘束装置通路は、上述の近位ガイド3532のステーク部材通路及び拘束装置通路と角度及びオフセットにおいて相応する。例えば第2ステーク部材通路3585は、第2ステーク部材通路3585が2時又は60度に相当する角度位置にある点で第2ステーク部材通路3575に相応する。
【0255】
図21Aに示されているように、複数の拘束装置3516は、第1拘束装置対3536と、第2拘束装置対3538とを含む。第1拘束装置対3536は第1ガイド対3522と連携し、そして第2拘束装置対3538は第2ガイド対3524と連携する。種々の実施例では、それぞれの拘束装置対は、外側フレーム3100及び内側フレーム3200のそれぞれ一方とインターフェイスを形成するように構成され配置されている。第1拘束装置対3536は概ね近位拘束装置3540と遠位拘束装置3542とを含む。言うまでもなく、第1拘束装置対3536はさらに、近位拘束装置3540と遠位拘束装置3542との間に位置する中間拘束装置を所望の通りに含んでもよいが、しかしこれは図示されていない。第2拘束装置対3538は概ね近位拘束装置3544と遠位拘束装置3546とを含む。言うまでもなく、第2拘束装置対3538は同様にさらに、近位拘束装置3544と遠位拘束装置3546との間に位置する中間拘束装置を所望の通りに含んでもよいが、しかしこれは図示されていない。
【0256】
いくつかの実施態様では、複数の拘束装置3516のそれぞれは、繊維、ストランド、ワイヤ、これらの組み合わせ、又はこれに類するものとして形成されており、そして金属材料又はポリマー材料からブレイディングするか、ワインディングするか、押し出すか、又はその他の形式で形成することができる。例えば、拘束装置3516のそれぞれは、UHMWPE又はePTFEのような材料から成るブレイドストランドから形成されてよい。3つの拘束装置28が示されてはいるものの、任意の数の拘束装置(例えば1,2,4,9つなど)が考えられる。いくつかの実施態様では、近位拘束装置3540は例えば端子、閉ループ、又はアイレットの形態を成すキャッチ3548を含む。キャッチ3548は任意には(例えばブレイドをそれ自体内へ捩じり込むことにより、又は単一のストランドを2つの別個のストランドに分岐させ、次いでこれらを再びブレイディングして単一ストランドにすることによりアイレットを形成する連続的なブレイディング法を介して)ブレイディング法を用いて形成される。遠位拘束装置3542も同様にキャッチ3550を含み、これと同様に近位拘束装置3544もキャッチ3552を含む。遠位拘束装置3546はキャッチ3554を含む。
【0257】
経カテーテル送達システム3510はシース(図示せず)、例えばシース12と、送達カテーテル14と同様であり得る送達カテーテル3514と、弁であり得るかまたは送達カテーテル3514によって圧潰形態で維持される1つ又は2つ以上の部分を有する別の植え込み型デバイスとを含むことができる。念のために述べておくならば、シース(図示せず)又は他のフィーチャ、例えば拘束スリーブ又はジャケット(図示せず)を、これに加えて又はこれの代わりに植え込み型デバイス(図示せず)の1つ又は2つ以上の部分に沿って採用することにより、植え込み型デバイスを圧潰形態で維持するのを助けることもできる。送達カテーテル3514はまた、ロックワイヤとも記される、それぞれステーク部材30と同様であり得る2つ又は3つ以上のステーク部材を含む。
【0258】
種々の実施例では、ステーク部材は第1ステーク部材3556と第2ステーク部材3558とを含む。第1ステーク部材3556は概ね、第1拘束装置対(図示せず)及び第1ガイド対3522を固定するか又はこれらと係合することに関連し、これに対して第2ステーク部材3558は概ね、第2拘束装置対(図示せず)及び第2ガイド対3084を固定するか又はこれらと係合することに関連する。例えば図21Gに示されているように、第1ステーク部材3556はボディ部分3510の第1ステーク部材ルーメン3513を通って延び、そして第1ガイド対3522の近位ガイド3528及び遠位ガイド3530の第1ステーク部材通路3533及び3553内へ入る。同様に、図21Gに示されているように、第2ステーク部材3558はボディ部分3510の第2ステーク部材ルーメン3515を通り、第1ガイド対3522の近位ガイド3528及び遠位ガイド3530の第2ステーク部材通路3535及び3555を通って延び、そして第2ガイド対3524の近位ガイド3532及び遠位ガイド3530の第2ステーク部材通路3575及び3585内へ入る。
【0259】
ここで図21Hを参照すると、上記実施例及び実施態様に基づく非制限的な送達動作が示され説明されている。図示のように、第1拘束装置対3536(例えば近位拘束装置3540及び遠位拘束装置3542)は第1ステーク部材3556から解放されており、これにより外側フレーム1100は拡張して、例えば僧帽弁の弁輪と係合するように動作することができる。しかしながら、図示のように、近位拘束装置3544及び遠位拘束装置3546は第2ステーク部材3558及びリーフレットフレーム3200とカップリングされたままである。
【0260】
図21Hにはそのようなものとして示されてはいないが、実際には近位拘束装置3544及び遠位拘束装置3546のそれぞれが内側フレーム3200の部分にカップリングされている(例えばこれらの部分に織り込まれるか又は通されている)ことは明らかである。
【0261】
外側フレーム3100が拘束されないままであり、そしてリーフレットフレーム3200が近位拘束装置3544及び遠位拘束装置3546のうちの1つ又は2つ以上によって少なくとも部分的に拘束されている状態で、弁輪及び外側フレーム3100に対して矢印3560の方向に送達デバイス3500を近位方向へ引き込む(例えば近位方向に並進運動させる)ことができ、これにより、本明細書中に論じられているように、内側フレーム3200は外側フレーム3100によって画定される内部領域内へ近位方向に引き込まれる。種々の実施例では、本明細書中に論じられているように、内側フレーム3200が外側フレーム3100内部に入れ子式に挿入されるようになるまで、送達デバイス3500は近位方向へ引き込まれる。
【0262】
いくつかの実施例では、第1ステーク部材3556及び外側フレーム1100から第1拘束装置対3536を解放した後、そして送達デバイス3500及び内側フレーム3200を近位方向へ引き込む前に、近位拘束装置3544及び遠位拘束装置3546のうちの1つ又は2つ以上における緊張を低減することができ、これにより、内側フレーム3200の1つ又は2つ以上が部分的に展開するのを可能にする。したがって、このような実施例では、送達デバイス3500は送達デバイス3500及び内側フレーム3200を近位方向へ引き込む前に内側フレーム3200を部分的に展開するように動作することができる。
【0263】
言うまでもなく、上述の実施例及び実施態様は複数のステーク部材を含む送達システムを含んでいるが、送達システムは単一のステーク部材によって動作可能であってもよい。例えば、いくつかの実施例では、ステーク部材は外側フレーム3100の周りに延びる第1拘束装置、及び内側フレーム3200の周りに延びる第2拘束装置のそれぞれに係合し、これを保持することができる。このような実施例では、ステーク部材は概ね1つ又は2つ以上のガイドを通してルーティングされ、これによりステーク部材の近位端を近位方向へ引き込む結果、ステーク部材の遠位端が送達システムの支持部分に沿って近位方向へ前進し、これにより、リーフレットフレーム1200の周りに延びる拘束装置を解放する前に、外側フレーム1100の周りに延びる拘束装置を解放することができる。
【0264】
図22A~22Dは、ガイド2082の形態を成す近位ガイド82、遠位ガイド84、及び/又は中間ガイド86、並びに近位ガイド1082及び/又は遠位ガイド1084の付加的なデザイン概念を示している。種々の実施例では、ガイド2082は、少なくとも1つのループとして形成されたフィラメントを含む。このループはシャフト2080(例えば支持部分)の外周にラッピングしてカップリングするように、そしてシャフト2080とフィラメントとの間に少なくとも1つの拘束装置通路を画定するように構成されている。前述のガイドデザインと同様に、ガイド2082の拘束装置通路は拘束装置(例えば繊維)を受容するように形成されている。拘束装置は、拘束装置通路を通って長手方向に延び、次いで横方向/半径方向外側へ向けられることにより、拘束ループ(例えば近位拘束ループ195)を画定するように解放可能なループ状形態を形成する。種々の実施例では、ガイド2082のためのループ状フィラメントデザインは製造しやすさ、装置のガイド上のより高レベルの直径方向コンパクト化のためのガイドプロフィール全体の縮小、及び拘束装置による荷重下に置かれたとき(例えば拘束装置が緊張させられたとき)のステーク部材の耐変向性を支援することができる。
【0265】
図22Aは、経カテーテル送達システム(例えば経カテーテル送達システム10又は経カテーテル送達システム1010)のシャフト1080の区分(例えばシャフト80の支持部分24又はシャフト1080の支持部分1024)上に取り付けられたガイド2082を示す斜視図である。
【0266】
図22Bは、シャフト2080上に取り付けられたガイド2082を示す底面図である。図示のように、ガイド2082は、シャフト80の周りにラッピング又は配置されたフィラメント(例えばワイヤ、繊維、ブレイド、ビード、又はハイポチューブ)の1つ又は2つ以上の巻きを含む。種々の実施例では、ガイドのいずれかを形成するフィラメントはこれらの形状を弾性的に保持するが、弾性がより低い、より可撓性のフィラメントを所望の通りに採用することができる。
【0267】
図22Cは、いくつかの実施態様に基づくガイド2082を示す端面図である。図示のように、ガイド2082はいくつかの実施態様に基づく、シャフト2080の中心長手方向軸線と同軸的である中心長手方向軸線(別個には符号を付けていない)を画定する。図示のように、ガイド2082はガイド2082をシャフト2080にカップリングするために、シャフト2080がそれを通して受容される中心ルーメン2088を含む。
【0268】
図22A及び22Bに示されているように、ガイド2082は、第1ベース巻き2090(固定ループとも記される)、第1アイレット巻き2092(ガイドループとも記される)、第2アイレット巻き2094(ガイドループとも記される)、及び第2ベース巻き2096(固定ループとも記される)を含む、シャフト2080の周りの複数の巻き、又は回転を画定するものの、シャフト2080の周りの任意の数の回転、巻き、リング、ループ、又はパスが考えられる。ガイド2082は螺旋経路、又は他の長手方向及び周方向経路に沿って複数回にわたってガイド2082の周りで延びる単一の連続的な材料長として示されてはいるものの、他の実施例では、巻き2090,2092,2094,2096のそれぞれに対して、別々の巻き(例えば別々のリング又はループ)も考えられる。図示のように、ベース巻2090及び第2ベース巻き2096はそれぞれ全体的に円筒形であり、そして(例えばガイド2082をシャフト2080に固定するのを助けるために)シャフト80の外周に比較的密に係合されてよい。
【0269】
第1アイレット巻き2092はシャフト2080に対して偏心プロフィールを有し、ステーク部材通路2092Aとも記されるステーク部材通路2092Aを画定している。第2アイレット巻き2094はシャフト2080に対して偏心プロフィールを有し、拘束装置通路2094Aを画定する。ステーク部材通路2092Aは、ステーク部材、例えば前述の近位、中間、又は遠位ガイドのいずれかのガイドのステーク部材通路と同様に、ステーク部材30又はステーク部材1030を受容するように形成されている。拘束装置通路2094Aは、拘束装置、例えば前述の近位、中間、又は遠位ガイドのいずれかのガイドの拘束装置通路と同様に、複数の拘束装置28のうちの1つ、又は複数の拘束装置1028のうちの1つを受容するように形成されている。
【0270】
ステーク部材通路2092A及び拘束装置通路2094Aはそれぞれシャフト2080の中心長手方向軸線の周りの所望の角度位置に配置されている。例えばステーク部材通路2092A及び拘束装置通路2094Aは任意には同じ角度位置に配置され、そしてそれぞれステーク部材通路92及び第1拘束装置通路94と同様の機能、または経カテーテル送達システム1010と類似の特徴を発揮する。
【0271】
図示のように、ステーク部材通路2092Aは12時又は0度に相当する角度位置にあり、拘束装置通路2094は11時又は-15度に相当する角度位置にある。いくつかの角度位置例が提供されてはいるものの、任意の数の角度位置を所望の通りに採用することができる。
【0272】
ガイド2082はガイド2082の長さに沿った1つ又は2つ以上の横方向横断面に最大横方向外側プロフィールを有し、そしてガイド2082の長さに沿った1つ又は2つ以上の横方向横断面に最小横方向外側プロフィールを有する。例えば、ガイド2082は任意には第1アイレット巻き2092及び/又は第2アイレット巻き2094に最大横方向外側プロフィールを画定し、そして第1ベース巻き2090及び/又は第2ベース巻き2096に最小横方向外側プロフィールを画定しているものの、テーパ、段部、面取り部、及びその他のフィーチャを含む、種々の外側プロフィールのいずれも考えられる。大まかに言えば、第1アイレット巻き2092及び第2アイレット巻き2094の配置は、プロフィール全体を最小化するように選択され、ひいてはガイド2082の周りのデバイスの最大直径コンパクト化を容易にするのを助ける。
【0273】
ガイド2082と関連する形態は、所望の通りに近位ガイド82及び/又は中間ガイド86のために採用することができる。例えば、近位ガイド82及び中間ガイド86の両方がガイド2082のデザインに相当するデザインを有するように、ガイド2082と同じ又は同様のデザインの第2ガイドを実現することができる。使用中、経カテーテル送達システム10の近位ガイド82のために図22Cに示されているようなデザインが利用される場合、第2拘束装置通路、例えば第2拘束装置通路96を通るのではなく、遠位拘束装置182はガイド2082を単にバイパスするか、又はガイド2082と並んで延び、ステーク部材通路2092Aに沿って延びてよい。
【0274】
図22Dは種々のガイド2082の端面図を示している。ステーク部材通路2094Aの位置は図22Cに示されたものと同様の角度位置にあるが、しかし拘束装置通路2094Aは1時又は+15度に相当する角度位置にある。いくつかの角度位置例が示されてはいるものの、任意の数の角度位置を所望の通りに採用することができる。図22Dに示される配置は、経カテーテル送達システム10の遠位ガイド84に関して前述したものの代わりの実施態様として作用することができる。図22Dに示されているような拘束装置通路2094Aは任意には、遠位ガイド84の第2拘束装置通路108と同様に採用される。
【0275】
ガイド2082がシャフト2080上に所望の配向で所望の位置に留まるように充分な緊張を持って、シャフト2080の周りにフィラメント(例えばワイヤ)をラッピングするか又は巻き付けることを含む種々の方法のいずれかを用いて、ガイド2082は任意には形成されシャフト2080に取り付けられる。所望の場合には、熱処理、接着、又は他の方法を採用することにより、ガイド2082をシャフトに固定するのを容易にすることができる。加えて、ガイド2082はシャフト2080の外径よりも小さな内径を有する状態でシャフト2080から別個に形成し、次いで拡張させ、シャフト上に配置し、そして付勢力/ばね力がガイド2082とシャフト2080とをカップリングするのを支援するように跳ね返るのを可能にすることができる。ガイド2082のような複数のガイドをこれらの技術のいずれかを用いて、シャフト2080に取り付けることができる。ガイド2082は、形状記憶材料、ニッケルチタン金属、ステンレス鋼合金、フルオロポリマー、及びその他を含む、種々の金属又はポリマー材料から形成されてよい。
【0276】
図22A~22Fは、ガイド2182の形態を成す近位ガイド82、遠位ガイド84、及び/又は中間ガイド86、並びに近位ガイド1082及び/又は遠位ガイド1084のより多くのデザイン概念を示している。
【0277】
図示の実施例では、ガイド2182は経カテーテル送達システム10の近位ガイド82の代わりに使用することに関連して概ね説明される。この実施例から容易に明らかなように、経カテーテル送達システム10又は経カテーテル送達システム1010と関連して前述した近位ガイド、中間ガイド、又は遠位ガイドのいずれも、ガイド2182と同じ形式又は同様の形式で形成されてよい。他のガイド形態と同様に、ガイド2182は、拘束装置(例えば図23Bに示された近位拘束装置180)を受容するように形成されている。拘束装置は、拘束装置通路を通って長手方向に延び、次いでガイド2182によって横方向/半径方向外側へ向け直すことにより、拘束ループ(例えば図23A~23Bに示された近位拘束ループ195)を画定するように解放可能なループ状形態を形成する。
【0278】
図23Aは、経カテーテル送達システム10に対してガイド2182(図23Aでは隠されている)を配置し得る区域(例えば近位拘束ループ195を維持するために人工弁16の下側に配置された近位ガイドとして)を示している。図23B図22Aと同じ配列ではあるが、しかし反転した角度から見た状態で示している。図23Cはガイド2182を示しており、使用中のガイド2182と近位拘束ループ195との間、及びガイド2182とステーク部材30との間の相互作用を見やすくするために、人工弁16は示されていない。
【0279】
図23Dは、ガイド2182に近接した支持部分24の領域を示す上面図である。図23Eは、ボディ部分22の遠位区分42を示すガイド2182に近接した支持部分24を示す端面図であり、そして図23Fは、図23Dとほぼ同じ領域を示す側面図である。図23Eでは、「12時」に相当する支持部分24の上部に対する横方向角度位置が、参照しやすさのために符号づけられている。参考のために述べるならば、近位拘束装置180は見やすさのために図23D~23Fには示されていない。
【0280】
図示のように、ガイド2182は繊維ガイド管2192を含み、そして任意にはステークガイド管2193を含む。ステークガイド管2193はロックワイヤガイドチューブ2193と記すこともできる。繊維ガイド管2192とステークガイド管2193とは任意には別個に形成されており、図示のように互いに近接して配置されている。繊維ガイド管2192及びステークガイド管2193のそれぞれは任意には、連続的な管状部材、例えばハイポチューブとして個別に形成されている。繊維ガイド管2192及びステークガイド管2193は、種々の金属材料又はポリマー材料のいずれかを含む同様の又は同様でない材料から所望の通りに形成されている。いくつかの実施例では、繊維ガイド管2192及びステークガイド管2193はハイポチューブ材料から形成されている。繊維ガイド管2192及びステークガイド管2193はシャフト80と一体的に形成されてよく、或いは別々に形成され、そして溶接、接着剤、ファスナ、又は他のものを含む種々の締め付けメカニズムのいずれかを使用してシャフト80にカップリングされてよい。
【0281】
図示のように、繊維ガイド管2192は受容部分2194と、移行部分2196と、テイクオフ部分2198とを含む。受容部分2194はテイクオフ部分2198に近接して配置されており、そして移行部分2196はシャフト80に沿って受容部分2194とテイクオフ部分2198との間に配置されている。図示のように、受容部分2194はシャフト80の外周面又は表面に沿って支持部分24の上部に対して第1横方向角度位置を成して延びており、そしてシャフト80及び支持部分24の長手方向軸線に対して第1長手方向角度を成して延びている。例えば、受容部分2194は任意には、シャフト80の長手方向軸線に対して測定して第1長手方向角度を成して、又はゼロ度(プラスマイナス15度)に近い角度を成して延びている。受容部分2194はシャフト80の外面の周りで第1横方向角度位置を成して配置されている。例えば、受容部分2194は任意には、シャフト80の上部がゼロ度又は12時の角度を成す座標系に対してゼロ度又は6時の第1横方向角度位置を成している。
【0282】
繊維ガイド管2192の移行部分2196は、シャフト80の外周の一部、ひいては支持部分24の周りに長手方向および周方向に延びるか又はラッピングし(例えば螺旋状、ほぼ螺旋状に延びるか又はラッピングし、又は支持部分24の表面に沿って湾曲し/延びる)、受容部分2194とテイクオフ部分2198との間で繊維ガイド管2192の長手方向角度及び横方向角度位置を変化させる。
【0283】
テイクオフ部分2198はシャフト80の外周又は表面に沿って第2横方向角度位置を成して延び、そして第2長手方向角度を成して延びている。例えば、テイクオフ部分2198は任意には、シャフト80の長手方向軸線に対して測定して第2長手方向角度を成して、又は90度(プラスマイナス15度)に近い角度を成して延びている。テイクオフ部分2198はシャフト80の外面の周りに、シャフト80の上部がゼロ度又は12時の角度を成す座標系に対して135度又は9時の第2横方向角度位置を成して配置されている。
【0284】
いくつかの実施例では、第1長手方向角度と第2長手方向角度とは、45度以上、例えば90度オフセットされており、第1横方向角度位置と第2横方向角度位置とは45度以上、例えば90度オフセットされている。
【0285】
動作に関しては、繊維ガイド管2192は、シャフト80の周囲の第1横方向角度位置において、第1長手方向延び角度(例えば受容部分2194の第1長手方向角度又はこれに近い角度)を成して、拘束装置(例えば近位拘束装置180)を受容するように形成されている。繊維ガイド管2192は次いで、シャフト80の周囲の第2横方向角度位置において、拘束装置の延び方向を、テイクオフ部分2198の第2長手方向角度に相当する第2長手方向延び角度へ案内又は移行する。
【0286】
いくつかの実施例では、拘束装置が繊維ガイド管2192を通るのに伴う、拘束装置の第1長手方向延び角度と第2長手方向延び角度とは、45度以上、例えば90度オフセットされており、そして同様に第1横方向角度位置と第2横方向角度位置とは45度以上、例えば90度オフセットされている。
【0287】
図22C~22Fの実施例では、繊維ガイド管2192は、90度又は6時に相当する第1横方向角度位置において、第1長手方向延び角度がゼロ度又はゼロ度から15度の範囲内にある状態で、拘束装置を概ね長手方向に延びる方向に受容するように形成されている。繊維ガイド管2192は、135度又は9時に相当する第2横方向角度位置において、90度又は90度から15度以内の第2長手方向延び角度を成して、拘束装置の延び方向を、概ね垂直に延びる方向まで移行又は案内する。しかしながら、拘束装置が繊維ガイド管2192を通るのに伴う、拘束装置(例えば近位拘束装置180)に対する長手方向延び角度及び横方向角度位置に種々の変更を加えるように繊維ガイド管2192を容易に改変することができる。
【0288】
いくつかの実施例では、テイクオフ部分2198は繊維ガイド管2192の出口2198Aを画定する。この出口は外方へ向かってフレア状に広がっている。外方へ向かってフレア状に広がる形態は、繊維ガイド管2192を通る拘束装置の摩擦を回避し、平滑な作動を促進するのを助けることができる。同様に受容部分2194は任意には、繊維ガイド管2192の入口2194Aを画定する。この入口は外方へ向かってフレア状に広がっている。この場合もまた、入口2194Aの外方へ向かってフレア状に広がる形態は、繊維ガイド管2192を通る拘束装置の摩擦を回避し、平滑な作動を促進するのを助けることができる。
【0289】
ステークガイド管2193は同様に、シャフト80の外周又は表面に沿って所望の横方向角度位置を成して延び、そして所望の長手方向角度を成して延びている。図示の実施例では、横方向角度位置はゼロ度又は12時であり、そして長手方向角度はゼロ度であるが、しかし種々の横方向角度位置及び長手方向角度が考えられる。前述のガイドのステーク部材通路(例えば近位ガイド82のステーク部材通路92)と同様に、ステークガイド管2193は、ステーク部材30を受容するように形成され、そしてそうするための位置に概ね位置決めされることになる。
【0290】
図23Dに示されているように、ステークガイド管2193は任意には繊維ガイド管2192から所望の量だけ(例えば1mm~10mm)遠位方向へオフセットされている。このオフセット量は、拘束装置が拘束ループ(例えば近位拘束ループ195)を形成するのに伴って、拘束装置(例えば拘束装置180)のオーバーラップ又は自己干渉を回避するのを助けることができる。前述の近位、遠位、及び中間ガイドの実施例の動作は、ガイド2182にも等しく当てはまり、そして言うまでもなく、図23A~23Fの形態は任意には前述の形態の代わりとして採用される。
【0291】
図24A~24C及び24は、いくつかの実施態様に基づく、複数の拘束装置28の1つ又は2つ以上のための種々の選択肢を提供する。図示のように、複数の拘束装置28の1つをループ様に(例えばアイ接合部内へ)固定することにより、キャッチ28A(例えばキャッチ190)を形成することができる。図24Aは、第1の複数のストランドをループ状に折り返し、これらのストランド自体内にブレイディングしているアイ接合部の1実施例を示している。図24Bは、より多数のストランドをループ状に折り返し、これらのストランド自体内にブレイディングしている別の実施例を示している。そして図24Cは、単一のストランドを2つの別個のストランドに分岐させ、次いでこれらを再びブレイディングして単一ストランドにすることにより、ストランドが分離されているキャッチ28Aを形成する連続ブレイディング法を介して、キャッチ28Aが形成されるさらに別の実施例を示す。図24A及び24Bの実施例とともに、図25に示されているように、キャッチ28Aは任意にはアイ接合法を用いて形成される。この方法において、複数の拘束装置28のそれぞれ1つの装置の所望の長さをそれ自体に再びブレイディングするか又は「埋め込む」ことにより、材料の埋め込まれた長さ28Bを形成する。前述のように、拘束装置1028は複数の拘束装置28の1つ又は2つ以上と同様の形状を成すことができる。これらのタイプの形成技術は強い拘束装置及びキャッチを提供するだけでなく、植え込み型デバイスのための送達システム内に概ね必要とされる小直径のプロフィールをも提供することが判っている。
【0292】
図26~31は、複数の拘束装置28の1つを人工弁16のフレーム部分210に固定するのに使用可能なフレーム部分210のフィーチャの付加的な実施例を示している。前述の概念と一致して、フレーム部分1210は、同様のフィーチャを含むことができ、拘束装置1028は、所望の通りにフレーム部分1210に同様に固定することができる。図26Aに示されているように、複数のフレーム部材行224(例えば図12に示された遠位行230及び/又は近位行232)は任意には複数の周方向配向アイレット224Aを含む。いくつかの実施例では、複数の周方向配向アイレット224Aはフレーム部分210の近位端222において、近位行232の近位対向頂点228に形成されている。さらにまた、これらのフィーチャはフレームデザインの他の場所(遠位端220に近接する場所)に付加的に又は代替的に配置することができる。加えて、複数の周方向配向アイレット224Aは近位対向頂点226のそれぞれに示されてはいるものの、このような配列は常にそのようになっている必要はない(例えば周方向配向アイレット224Aは特定の行において近位対向頂点226の全てには設けられていなくてもよい。複数の周方向配向アイレット224Aを形成するために、種々の方法が利用可能である。例えば、複数の周方向配向アイレット224Aは任意には、横方向レーザー法、横方向穿孔法、キャスティング法、これらの組み合わせ、及び所望の他の技術を用いて形成される。
【0293】
図26Bは、フレーム部分210の近位端222(例えばフレーム部分210の接合取り付け領域224P(例えば接合ポスト))に形成された複数の半径方向配向アイレット224Rを示している。図示のように、半径方向配向アイレット224Rは(例えば電解研磨を介した)平滑化縁部を有している。いくつかの実施例では、複数の拘束装置28のうちの1つは、半径方向配向アイレット224Rを通して織り込むことにより、拘束装置28がフレーム210の周りに延びるのに伴って拘束装置28のガイドを助けることができる。半径方向配向アイレット224Rは任意には、レーザー加工、又は所望の他の製造オプションを介して形成される。
【0294】
図26Cは、フレーム部分210に固定された複数の拘束装置リテーナ224C(拘束装置ガイドとも記される)を備えたフレーム部分を示す。図26Dは、拘束装置リテーナ224Cを備えた人工弁16を示し、図26Eは、製造補助器具Maidを有するように形成された拘束装置リテーナ224Cを示すクローズアップ図である。図示のように、人工弁16は、フレーム部分210にカップリングされた材料ループとして形成された1つ又は2つ以上の拘束装置リテーナ224Cを含む。いくつかの実施態様では、拘束装置リテーナ224Cはそれぞれ1つ又は2つ以上の材料ループ、例えばポリマー材料(例えばePTFE繊維)、金属材料(例えばニチノール)、又は生体適合性であり人工弁16との植え込みに適した任意の他の材料から成る1つ又は2つ以上のループによって形成されている。いくつかの実施例では、拘束装置リテーナ224Cはフィラメント状材料、例えばフィラメント、ストランド又はワイヤ(例えばポリマー又は金属)から形成されている。拘束装置リテーナ224Cは、拘束装置リテーナ224Cをフレーム部分210に取り付けるために、任意にはフレーム部分210の周りに巻き付けられる。
【0295】
いくつかの実施例では、拘束装置リテーナ224Cのうちの1つ又は2つ以上が、植え込み後に経時的に生体内腐食又は生体吸収する生体内腐食性又は生分解性材料から形成されている。上述のフィーチャのように、複数の拘束装置28の1つ又は2つ以上を所定の場所に固定するのを助け、そしてフレーム部分210の近位端から滑落するのを防止するのを助けるために拘束装置リテーナ224Cが任意には採用される。
【0296】
図26Eは拘束装置リテーナ224Cのうちの2つを示している。これらの拘束装置リテーナは、フィラメントをフレーム部材224に固定するように、そして拘束装置28のうちの1つを受容するのに適した1つ又は2つ以上のループを形成するように、フレーム部材224の周りに複数回にわたってフィラメントをラッピングすることにより形成されている。前述のように、拘束装置リテーナ224Cを形成するフィラメントは金属(例えばニチノール)、ポリマー(例えばePTFE)、又は任意の他の生体適合性材料であってよい。いくつかの実施例では、フィラメントは生体適合性の生体内腐食性/生分解性材料から形成されるので、フィラメントは所望の時間枠後に分解し吸収されるか、又は体内から排出される。所望の場合、拘束装置リテーナ224Cのループは、例えば適宜の接着剤又は他のボンディング剤を使用して、フレーム部材224上の特定の地点に(例えばラッピング固定メカニズムに加えて、又はこの代わりに)ボンディングすることもできる。
【0297】
図26Fは、フレーム部材210の交差位置、又は交差点、例えば交差位置Pの周りにフィラメントをラッピングすることにより形成された拘束装置リテーナ224Cを示している。拘束装置リテーナ224Cは、フィラメントをフレーム部材224に固定するように、そして拘束装置28のうちの1つを受容するのに適した1つ又は2つ以上のループを形成するように、フレーム部材224の周りに交差位置Pにおいて1回又は2回以上にわたってフィラメントをラッピングすることにより形成されている。前述のように、拘束装置リテーナ224Cは金属(例えばニチノール)、ポリマー(例えばePTFE)、又は任意の他の材料であってよい。いくつかの実施例では、拘束装置リテーナ225Cは生体適合性の生体内腐食性/生分解性材料から形成されるので、拘束装置リテーナ224Cは所望の時間枠後に分解し吸収されるか、又は体内から排出される。所望の場合、拘束装置リテーナ224Cは、例えば適宜の接着剤又は他のボンディング剤を使用して、フレーム部材224上の特定の地点にラッピングされ、そして(例えばラッピング固定メカニズムに加えて、又はこの代わりに)ボンディングすることもできる。
【0298】
拘束装置リテーナ224Cを備えた人工弁16を形成するいくつかの方法は、下記工程の1つ又は2つ以上、すなわち
【0299】
拘束装置リテーナ224Cのループのそれぞれを通して配置するための製造補助器具Maidを獲得する工程であって、製造補助器具Maidは、製造補助器具Maidの取り外し時に拘束装置リテーナ224Cによる拘束装置28の適切な干渉レベルを達成するように所望の直径を有するべきであり、拘束装置リテーナ224Cを形成するフィラメントと一緒に使用されるボンディング剤のボンディング温度に耐え得るべきであり、そして拘束装置リテーナ224Cを形成する材料にボンディングするべきではなく、或いは、製造補助器具Maidを拘束装置リテーナ224Cから効果的に取り外し得るように形成されるべきである(例えば、可能な製造補助器具MaidはPEEKロッドであってよい)、工程、
【0300】
フィラメントをフレーム部材224に固定するように、そして製造補助器具Maid上に拘束装置リテーナ224Cを形成するように、フレーム部材224の周りにフィラメントを1回又は2回以上にわたってラッピングする工程、
【0301】
フレーム部分210、フィラメント、及び製造補助器具Maidを任意のボンディングのために(例えば炉内で加熱することにより、接着剤をリフローし、および/又はフィラメント巻き線を焼結することによって)用意する工程、及び
【0302】
拘束装置リテーナ224Cから製造補助器具Maidを取り外す工程、を含む。いくつかの実施例では、拘束装置リテーナ224Cから製造補助器具Maidを引き出す(例えばピンセットによって)前に、フィラメントから製造補助器具Maidを抜き取るために、製造補助器具Maidの外径を追跡するように、より細いロッド(又はニードル)を使用することにより、製造補助器具Maidを拘束装置リテーナ224Cから緩めるか又は解放することができる。大まかに言えば、同じプロセスを用いて、所望の通りの任意の数の拘束装置リテーナ224Cを形成することができる。
【0303】
拘束装置リテーナ224Cは近位拘束装置180に相応する位置で示されてはいるものの、拘束装置リテーナ224Cは、フレーム部分210上に所望の通りに位置決めすることができ、所望の通りに複数の拘束装置28のいずれかと一緒に使用することができる。
【0304】
図25D及び25Gは、人工弁16の拘束装置ガイド又は拘束装置保持フィーチャを示している。これらのフィーチャは、いくつかの実施例によれば、アパーチャ行270及び拘束装置リテーナ224Cに加えて、又はこれらに代わるものとして設けることができる。例えば、図26Dに示されているように、人工弁16は任意には複数の拘束装置ガイド1270を含む。拘束装置ガイド1270は、拘束装置リテーナ224Cと同様に働くことにより、人工弁16の送達及び留置のための拘束装置28を受容することができる。やはり言うまでもなく、拘束装置保持フィーチャの任意の組み合わせが所望の通りに採用され、そして図26Dに示されているように、人工弁16はまた任意には、前記のような(例えば複数のフレーム部材224のうちの1つ又は2つ以上に固定された)フレーム部分210にカップリングされた材料ループとして形成された1つ又は2つ以上の拘束装置リテーナ224Cを含む。
【0305】
拘束装置リテーナ224Cと同様に、拘束装置ガイド1270は、人工弁16の周りを通る拘束装置28の1つ又は2つ以上を保持するのを助ける。拘束装置ガイド1270はトンネル、外部バンド、又はベルトループと記すことができ、これらを通して拘束装置28をスライド可能に又は他の形式で受容することができる。図示のように、拘束装置ガイド1270は、材料層間(例えばカバー212の層の間)の空間、ギャップ、又はトンネルを画定する材料バンド又は材料層によって形成される。拘束装置28はこれらのギャップを貫通し、材料層間に保持される。このタイプの配置は、拘束装置28が人工弁16の内部から外部へ、アパーチャ行270の内外に手繰り込む配置とは対照的であり得る。換言すれば、図26Dに示されているように、拘束装置ガイド1270は、拘束装置28がカバー212の後ろで人工弁16の内部へ入るようにはさせない。
【0306】
大まかに言えば、拘束装置ガイド1270によって実施されるアプローチは、拘束装置28を人工弁16の周囲に単純にラッピングするか、又はアパーチャ行270を通る、人工弁16の内側及び外側の通路に通すのではなく、拘束装置28の1つをカバー212の部分内部に埋め込み又は保持することである。
【0307】
拘束装置ガイド1270は種々の望ましい特徴を提供することができる。これら特徴は、次のもの、すなわち、(例えばアパーチャ270を使用するいくつかの実施例とは対照的に)人工弁16のカバー212を通したバイオプシー(例えば開口又はアパーチャ)の排除によって弁周囲の漏れが低減されること、穿孔を少なくすることにより人工弁16の耐久性が改善されること、拘束装置28と人工弁16との間の摩擦の低減によって留置の信頼性が改善されること(例えば拘束装置28の解放及び/又は緊張)、拘束装置28による血管壁の干渉/相互作用の低減により、人工弁16の適合性及び信頼性が改善されること、(例えば、拘束装置1272がアパーチャ270及び/又はフレーム部分210の内外に手繰り込むときに生じ得るように)拘束装置28がフレーム部分210のフレーム部材224間に捕捉又はトラップされないので、拘束装置28が引っかかる/挟まれる確率が低減されること、そして人工弁16が圧縮されるか又は直径方向にコンパクト化されるときに、拘束装置28に係合する(例えば拘束装置28を挟む)フレーム部分210からの摩耗が少なくなることにより、拘束装置28の耐久性が改善されること、のうちの1つ又は2つ以上を含む。これらは、種々の実施態様に基づく任意の利点の僅かな例に過ぎない。
【0308】
大まかに言えば、拘束装置ガイド1270は1つ又は2つ以上の拘束装置1272を受容する。拘束装置1272は、フレーム部分210の周りに延びる周方向経路内で拘束装置ガイド1270内へ入り、これから出る。1つ又は2つ以上の拘束装置28はこのように、フレーム部分210、ひいては人工弁16を直径方向にコンパクト化された送達形態で保持し、次いで、(例えば前述又は後述するような)関連する送達システムを使用して1つ又は2つ以上の拘束装置1272内の緊張を解くと人工弁16が直径方向に拡大された留置形態に移行されるのを可能にするために使用することができる。
【0309】
図26Dに示されているように、人工弁16は複数の拘束装置ガイド行1270、例えば近位拘束装置ガイド行1270A、1つ又は2つ以上の中間拘束装置ガイド行1270B、及び遠位拘束装置ガイド行1270Cを含む。拘束装置ガイド行1270のそれぞれは、対応する拘束装置28に対して所望通りに位置決めされることにより、人工弁16に沿った所望のレベルでループを形成する。例えば、カバー212は任意には複数の別個の拘束装置ガイド1270を含む。これらの拘束装置ガイドはそれぞれフレーム部分210の周囲に行を成して周方向に互いに離隔している。拘束装置28のうちの1つは、単一の周方向に整列された行を成す複数の拘束装置ガイド1270のそれぞれを通って延びる。いくつかの実施例では、行を成す複数の別個の拘束装置ガイド1270のそれぞれはフレーム部分210の周りに周方向に整列されているが、しかし他の実施例では、行は周方向に整列されず、むしろ螺旋状に整列されているか、又はフレーム部分210及びカバー212の周りに所望の通りに別の経路を画定する。
【0310】
大まかに言えば、近位拘束装置ガイド行5270aは近位拘束装置1272aをスライド可能に受容する。近位拘束装置1272aは近位拘束装置ガイド行5270aに通され、そして近位拘束装置1272aは前述のように、人工弁16を送達カテーテル上へ圧潰又は半径方向に圧縮するように緊張させることができる。同様に、中間拘束装置ガイド行5270b及び遠位拘束装置ガイド行5270cはそれぞれ中間拘束装置1272b及び遠位拘束装置1272cをスライド可能に受容する。これらの拘束装置はそれぞれ拘束装置ガイド5272に通され、そして拘束装置は人工弁16を送達カテーテル上へ圧潰するか又は半径方向に圧縮するように緊張させることができる。図示のように、近位拘束装置1272aは任意には、例えばフレーム部分210と連携する拘束装置リテーナ224Cに通される。参考までに、単一の行が複数の拘束装置ガイドデザイン、例えば拘束装置ガイド1270、拘束装置リテーナ224C、又はアパーチャ270と一致するデザインを含んでよい。
【0311】
図26Gは、拘束装置ガイド1270の1つを含む人工弁16の一部を示す拡大図である。図26Gに示されているように、製造補助器具Maidが拘束装置ガイド1270を通して挿入される。拘束装置ガイド1270のそれぞれは任意には、図26Gに示された拘束装置ガイド1270と同様に形成される。図26Gに示されているように、拘束装置ガイド1270は材料外層212Aと材料基層212Bとを含む。これらの層は合体することによりループを形成し、カバー212の厚さ内で外層212Aと基層212Bとの間に延びるトンネル212C、又はギャップを画定する。トンネル212Cは、カバー212の外面に設けられた第1開口212Dと第2開口212Eとの間に延びる。
【0312】
下記のように、外層212A及び基層212Bは任意には、カバー212の層として形成される。拘束装置ガイド1270を形成するいくつかの方法は、トンネル212Cの両側に外層212Aを通る切断線Cnneを形成することを含む。他の実施態様では、外層212Aは不連続なフラップ、又は続いてカバー212に固定されることによりトンネル212Cを画定する材料片、並びにカバー212の外面の一部として形成される。
【0313】
図26Dはまた、本明細書中の実施例のいずれかに基づく人工弁に関する、本明細書中の実施例のいずれかの支持部分のための1つの可能な好ましい位置を示している。具体的には、支持部分(例えば後述する支持部分24,524,1024、並びに3512,4024,5024,6024のいずれか)は、リーフレット構造物214の隣接するリーフレット260間に、フレーム部分210に隣接して(接合ポスト又は他の接合取り付け領域224Pと並んで)位置決めされている状態で示されている。隣接するリーフレット260間の位置は任意には「接合ライン(commissure line)」位置と呼ばれる。図示のように、(圧潰送達形態であれ、拡張留置形態であれ)拘束装置上に緊張が加えられることに基づき、支持部分は、接合取り付け領域224Pのうちの1つ(例えば接合ポスト)に隣接する接合ラインにおいて送達カテーテルによってピン止め、固定、又は維持されている。
【0314】
図26Dをさらに参照すると、フレーム部分210は大まかに言えば、人工弁16の中心長手方向軸線Xvの周りの横方向経路に沿って延びる周囲を画定する。前述のように、カバー212はフレーム部分210にカップリングされ、拘束装置ガイド1270を含んでいる。いくつかの実施例では、各拘束装置ガイド1270は、図26Dに示されているようなトンネル212Cを画定する。トンネルは、カバー212の外面に設けられた第1開口212Dと第1開口212Dとの間に、人工弁16の中心長手方向軸線Xvに対して横方向に延びる。
【0315】
拘束装置リテーナ224Cを備えた人工弁16を形成するいくつかの方法は、下記工程の1つ又は2つ以上、すなわち、
【0316】
基層212Bを形成するために1つ又は2つ以上の内側カバー材料層をマンドレル上に被着する工程であって、内側カバー材料が外方へ向いた接着剤を含む、工程、
【0317】
基層212B上にフレーム210を位置決めする工程、
【0318】
外層212Aを形成するために1つ又は2つ以上の外側カバー材料層を用意する工程であって、外側カバー材料が内方へ向いた接着剤を任意に含む、工程、
【0319】
各拘束装置ガイド1270に対応する位置に形成されることになるトンネル212Cの両側で切断線Cnneに沿って外層212Aを切断する工程、
【0320】
外層212Aをフレーム210上に位置決めし、基層212Bと外層212Aとが合体してカバー212を形成し、切断線Cnne、又は外層212Aを通る穴が拘束装置ガイド1270のための所望の位置で位置決めされる、工程、
【0321】
トンネル212Cのそれぞれを通して(すなわちトンネル212Cの両側の切断線Cnneを通して)配置するための製造補助器具Maidを獲得する工程であって、製造補助器具Maidは、製造補助器具Maidの取り外し時に拘束装置ガイド1270による拘束装置28の適切な干渉レベルを達成するように所望の直径を有するべきであり、個々のトンネル212Cの長さに相当する長さを有するか、或いは複数のトンネル212Cを通して配置するためにより長い、連続的なエレメントであってもよく、基層212B及び外層212Aのボンディング温度に耐え得るべきであり、そして基層212B及び/又は外層212Aにボンディングするべきではなく、或いは、製造補助器具Maidをトンネル212Cから効果的に取り外し得るように形成されるべきである(例えば、可能な製造補助器具MaidはPEEKロッドであってよい)、工程、
【0322】
製造補助器具Maidをトンネル212Cを通して基層212Bと外層212Aとの間に手繰り込む工程、
【0323】
フレーム部分210、基層212B、外層212A、及び製造補助器具Maidをボンディングのために用意し、そして(例えば犠牲圧縮層と一緒にオーバーラッピングし、そして炉内で加熱することにより、接着剤をリフローし、および/又は層を焼結することによって)前記のものの1つ又は2つ以上をボンディングする工程、
【0324】
トンネル212Cから製造補助器具Maidを取り外す工程、のうちの1つ又は2つ以上を含む。いくつかの実施例では、トンネル212Cから製造補助器具Maidを引き出す(例えばピンセットによって)前に、基層212B及び/又は外層212Aから製造補助器具Maidを抜き取るために、製造補助器具Maidの外径を追跡するように、より細いロッド(又はニードル)を使用することにより、製造補助器具Maidをトンネル212Cから緩めるか又は解放することができる。大まかに言えば、同じプロセスを用いて、所望の通りの任意の数のトンネル212Cを形成することができる。
【0325】
いくつかの実施例が提供されてはいるものの、前記拘束装置ガイドフィーチャのいずれも単独で使用するか、又は単一の人工弁デザインとなるように所望の通りに組み合わせることもできる。
【0326】
また言うまでもなく、複数の拘束装置28のうちの1つをフレーム部分に固定するために使用可能な種々のフレーム部分の特徴に種々の変更を加えることが考えられる。例えば図26~30は、複数の拘束装置28のうちの1つをフレーム部分210に固定するための付加的な特徴を示している。図示のように、半径方向配向アイレットを形成し、次いでこれらを周方向配向アイレットに移行することができる。図26~30は、このような技術を用いて形成された複数の周方向配向アイレット224Aを示している。図27は、フレーム部分210の近位部分を示す等角図である。図28は、フレーム部分210の近位部分を示す正面図である。図29は、フレーム部分210の近位部分を示す端面図である。図30及び31は、図27~31に基づく複数の周方向配向アイレット224Aのうちの1つのアイレットの形成を示している。例えば図示のように、複数の周方向配向アイレット224Aは任意には、先ず半径方向配向アイレット224Rを半径方向に形成し(図30)、次いで半径方向配向アイレット224Rを周方向に再配向するようにフレーム部分210(例えば遠位対向頂点226)を捩り、これにより複数の周方向配向アイレット224Aの1つを画定する(図31)ことによって、形成することができる。このような捩り形態は、ヒートセット、冷間加工によるセット、又は用途及び使用される材料に応じた所望の種々の方法のいずれかによるセットによって形成することができる。
【0327】
周方向配向アイレット224A、例えば前記実施例のいずれかの複数の周方向配向アイレット224Aを使用して、複数の拘束装置28のうちの1つ又は2つ以上(又は拘束装置1028)を固定することによって、種々の利点を実現することができる。1つの可能な利点として、(例えば拘束装置によって接触される表面積量を低減することによって)拘束装置を人工弁に固定するためのフィーチャによってさもなければ呈されることがある摩擦力を低減することを介して、緊張力を低減することができる。さらに、フレーム210のボディ「内部」に拘束装置通路を有することにより、表面プロフィールを低減することができ、留置及びコンパクト化における信頼性を高めることができる。
【0328】
上述のように、送達カテーテル14及び送達カテーテル1014は、種々の作動部分、又はアクチュエータと一緒に使用することができる。図31~42は所望の送達カテーテル14及び送達カテーテル1014のために採用し得る別の作動部分2020の可能な特徴を示している。図32は作動部分2020を集成状態で示しており、図33は作動部分2020の、しばしば分解図と記される分解状態で示している。換言すれば、種々の実施態様に基づき、作動部分2020は留置ハンドル又は留置ハンドル集成体と記すこともできる。
【0329】
図31及び32に示されているように、作動部分2020はハウジング集成体2100と、ラック集成体2102(図33)と、駆動集成体2104と、作動集成体2106と、解放集成体2108と、カテーテル部分集成体2110とを含む。大まかに言えば、作動部分2020は、複数の拘束装置28(図2)の作動(緊張及び緊張緩和又は解放)、ステーク部材(図2)の引き込みを介した複数の拘束装置28の解放及び引き込みを可能にすることにより、複数の拘束装置28を解放し、複数の拘束装置28を人工弁16(図14A)から引き込むのを可能にし、そして任意には、作動部分2020から送達カテーテル14のボディ部分22を完全に解放することも含む。種々の実施例では、作動部分2020は、全てを一度に作動させる(複数の拘束装置28を同時に緊張及び緊張緩和させる)ように形成されているものの、(例えば作動部分20に関連して記載のような)別々のおよび/又は連続的な作動も考えられる。
【0330】
図33に示されているように、ハウジング集成体2100は、近位端2202から遠位端2204へ延びるボディ部分2200を含み、外面2206と、内面2208と、近位端2202の近くの近位区分2210と、遠位端2204の近くの遠位区分2212と、遠位端2204の近くの遠位クリップスロット2214と、近位端2202の近くの近位クリップスロット2216とを画定し、そして作動部分2020の種々の構成部分を収納するための内側キャビティ2220を形成している。図示のように、ボディ部分2200は任意には製造及び集成のしやすさのためにクラムシェル型デザインを有している。例えばボディ部分2200は、(例えばねじのようなファスナを使用して)1つに集成し得る2つの半部又は長手方向区分を含むことができものの、種々の形態が考えられる。
【0331】
図示のように、近位区分2210は解放集成体軌道2230(図32)を画定している。解放集成体軌道2230は、第1細長スロット2232と、第1細長スロット2232とは反対側に形成された第2細長スロット2234によって形成されており、これらのスロットはそれぞれが近位区分2210に沿って長手方向に延びている。第1細長スロット2232及び第2細長スロット2234のそれぞれは近位拡大端部2236と遠位拡大端部2238とを有している。遠位区分2212は作動集成体支持体2240を外面2206上に画定しており、ボディ部分2200を貫通する開口の形態で作動集成体窓2242を(例えばボディ部分2200の下側に)画定している。
【0332】
図33に示されているように、ハウジング集成体2100はまた任意には、遠位区分2212上に同軸的に受容されてボディ部分2200に(例えばねじのようなファスナを使用して)固定されたノブ支持体2260と、ボディ部分2200の近位端2202でボディ部分2200内へ挿入可能な近位ロッククリップ2262と、ボディ部分2200の遠位端2204でボディ部分2200内へ挿入可能な遠位ロッククリップ2264と、ボディ部分2200の遠位端2204内に受容可能な、クリップスロット2268を有するノーズコーン2266とを含む。
【0333】
図34は、いくつかの実施態様に基づく、ラック集成体2102を示す等角図であり、図35は、図34の円で取り囲んだ部分を示す拡大図である。図示のように、ラック集成体2102はスライドレール2300とスライダ2302とを含む。図示のように、スライドレール2300は近位端2310から遠位端2312へ延び、遠位端2312にストップ2320を形成し、そして近位端2310に引き込みフィーチャ2322を形成する。遠位端2312はまた任意には、ポケットとも記されるスロット2324を含む。このポケット内には、ステーク部材30(図2)の近位端30aを固定することができる。スロット2324は、複数の拘束装置28(図2)を受容し、これらの拘束装置が所望の通りにスロット2324を通るのを可能にするように形成することもできる。スライドレール2300は、ストップ2320と引き込みフィーチャ2322との間に延びる上側軌道2330と下側軌道2332とを有している。上側軌道2330と下側軌道2332とはギャップ2334によって分離されている。
【0334】
図示のように、スライダ2302は、ギャップ2334内部に上側軌道2330と下側軌道2332との間でスライド可能に受容されており、これにより、スライダ2302はギャップ2334内部で近位方向及び遠位方向に動くことができる。スライダ2302は、キャリア2338と、複数の拘束装置28を受容して固定するように形成された複数のアパーチャ2342を含むクリップ2340とを含む。スライダ2302、及び具体的にはキャリア2338はまた、ギャップ2334内部で近位方向及び遠位方向へスライダ2302を動かすための遠位係合面2344を画定している。図示のように、クリップ2340は(例えば滑り嵌め、摩擦嵌め、締まり嵌め、又は他の装着メカニズムを用いて)キャリア2338に取り外し可能に固定されている。
【0335】
図36は、いくつかの実施態様に基づく、駆動集成体2104を示す等角図である。いくつかの実施態様では、駆動集成体2104は、近位端2402から遠位端2404へ延びる駆動部材2400を含み、近位区分2406と、遠位区分2408と、外面2410と、内面2412と、近位端2402から遠位端2404へ延びる内側ルーメン2414とを画定している。図示のように、近位区分2406は長手方向にスロットを有することにより、スロット2416を画定している。外面2410はねじ山を有しており、或いは近位端2402と遠位端2404との間に雄ねじ山2418を有している。いくつかの実施態様では、内側ルーメン2414は、送達カテーテル14のボディ部分22を受容するように形成されていることにより、ボディ部分22は駆動部材2400を通過することができる。内側ルーメン2414はまた任意には、近位区分2406を通る第1直径を画定しており、そして遠位区分2408に沿った位置2430では、遠位区分2408は縮小された直径、又は係合フィーチャ2432(図38)を画定している。
【0336】
図33に示されているように、いくつかの実施態様では、作動集成体2106は留置ノブ2500と、ナット部分2502と、ギア部分2504と、ばねキーパ2506と、付勢部材2508と、リテーナ2510とを含む。
【0337】
図33に示されているように、留置ノブ2500は任意には円筒形であり、外面2600と、内面2602(図38)と、近位端2604と、遠位端2606と、近位端2604から遠位端2606へ延びる内側ルーメン2068(図38)と、図38に見ることができる複数の係合フィーチャ2610(例えばギア歯列)とを有している。係合フィーチャ2610は、内面2602から内側ルーメン2608の周囲で内側ルーメン2608内へ延びている。
【0338】
図33において、ナット部分2502は駆動部材2400上へねじ被せられた状態で示されている。図37は、ナット部分2502及びギア部分2504を集成状態で示す等角図であり、駆動部材2400がナット部分2502から取り除かれて示されている。図37に示されているように、ナット部分2502は、外面2630と、内面2632(図38)と、近位端2634と、遠位端2636と、近位端2634から遠位端2636へ延びる内側ルーメン2638(図38)と、内面2632から内側ルーメン2638へ延びる複数の雌ねじ山2639と、ラチェット面2642を画定するラチェットショルダ2640とを有している。
【0339】
図33に示されているように、そしてさらに説明されるように、ギア部分2504はナット部分2502上に回転可能に受容される。図37に示されているように、ギア部分2504は、外面2660と、内面2662(図38)と、近位端2664と、遠位端2666と、近位端2664から遠位端2666へ延びる内側ルーメン2668(図38)と、外面2660から延びる複数の係合フィーチャ2669(例えばギア歯列)と、ナット部分2502のラチェット面2642と噛み合う、又は嵌合するように形成されたラチェット面2672(図33)を画定するラチェットショルダ2670とを有している。
【0340】
いくつかの実施態様では、付勢部材2508は任意には1つ又は2つ以上のばね(例えば1つ又は2つ以上の波形ばね)、又は所望の他の付勢手段である。ばねキーパ2506は任意には1つ又は2つ以上のワッシャであり、リテーナ2510は任意には1つ又は2つ以上のばねクリップであるものの、種々の構造が採用されてよい。
【0341】
図38は、作動集成体2106をより詳細に示す作動部分2020の縦断面図である。図示のように、作動集成体2106は、留置ノブ2500が外面2206上に回転可能に受容された状態で、ハウジング集成体2100によって維持され、長手方向の並進運動を防止されている。図示のように、ノブ支持体2260は、ボディ部分2200の近位端2202に配置されることにより、留置ノブ2500の長手方向の並進運動を防止し、そしてボディ部分2200の外面2206と留置ノブ2500の内面2602との間にギャップ2706を提供するので、複数の係合フィーチャ2610はボディ部分2200の外面2006の部分の周りで回転する余地を有する。図示のように、留置ノブ2500はナット部分2502及びギア部分2504から軸線方向にオフセットされている。留置ノブ2500の複数の係合フィーチャ2610は、作動集成体窓2242(図33)を通してナット部分2502の複数の係合フィーチャ2669に晒されている。作動集成体窓2242は、ボディ部分2200の下側でボディ部分2200を貫通する開口として形成されている。したがって、留置ノブ2500が回転すると、係合フィーチャ2610は係合フィーチャ2669と噛み合い、その結果としてギア部分2504の正又は負の角回転が生じる。
【0342】
図38に示されているように、ナット部分2502がハウジング集成体2100によって長手方向の並進運動を防止(に対して確かに)された状態で、ギア部分2504及びナット部分2502はハウジング集成体2100によって回転可能に受容される。ギア部分2504は、ナット部分2502上にスライド可能および回転可能に受容され、ハウジング集成体2100によって、制限された量の長手方向移動を許される。ばねキーパ2506及びリテーナ2510がギア部分2504に対して付勢部材2508を保持することによりギア部分2504を遠位方向へ付勢する状態で、ギア部分2504はハウジング集成体2100のボディ部分2200に固定されている。このようにして、付勢部材2508の付勢力(たとえばばね定数)がひとたび克服されると、ギア部分2504は制限された量だけ近位方向に変位させることができる。このように付勢されると、ラチェット面2672はナット部分2502(図37)のラチェット面2642と係合するので、ギア部分2504が回転する結果、捩じり限界を超えて付勢力が克服されるまで、ナット部分2502は回転し、そしてラチェット面2672及びラチェット面2642はスリップするか、又は互いにラチェット作用をもたらす。こうして、作動集成体2106はクラッチを画定し、より具体的にはラチェット又はスリップクラッチを画定するものの、他のクラッチメカニズム(例えば磁気)も考えられ、使用に適している。
【0343】
前記説明によれば、ナット部分2502の充分な回転抵抗を被ると、留置ノブ2500とナット部分2502との間に画定されたクラッチメカニズムによって、留置ノブ2500が回転する結果としてナット部分2502が正又は負に角回転することになる。後述するように、ナット部分2502の回転(ひいては留置ノブ2500の回転)を用いて、駆動集成体2104を駆動し、そしてより具体的には、駆動部材2400をハウジング集成体2100内部で近位方向及び遠位方向に長手方向に並進運動させる。
【0344】
図39は、いくつかの実施態様に基づく解放集成体2108を示す等角図である。図39に示されているように、いくつかの実施態様では、解放集成体2108はロック撓み部2700と、第1ボタン2702と、第2ボタン2704とを含む。いくつかの実施態様では、ロック撓み部2700は第1撓みアーム2710と第2撓みアーム2712とを含む。第1撓みアーム2710及び第2撓みアーム2712のそれぞれは、第1撓みアーム2710及び第2撓みアーム2712が内方へ向かって撓むと、スライドレール2300(図34)の近位端2310で引き込みフィーチャ2322に係合しこれを把持するように形成された把持部分2720を含む。第1ボタン2702及び第2ボタン2704は、第1撓みアーム2710及び第2撓みアーム2712に固定され、これにより、第1撓みアーム2710及び第2撓みアーム2712を内方へ向かって撓ませるように第1ボタン2702及び第2ボタン2704を押し下げることができる。いくつかの実施例では、解放集成体2108は、第1ボタン2702上に形成された第1ストップフィーチャ2730と、第2ボタン2704上に形成された同様の第2ストップフィーチャ(図示せず)とを含む。第1ストップフィーチャ2730及び第2ストップフィーチャのそれぞれは任意には、近位方向におけるスライドレール2300(図34)の不都合な長手方向の引き込みを阻止するのを助けるように形成されている。解放集成体2108はまた任意には、第1ボタン2702及び第2ボタン2704によって形成された第1ロッキングフィーチャ2740(例えばチャネル)及び第2ロッキングフィーチャ2742(例えばチャネル)を含み、これにより、第1ボタン2702及び第2ボタン2704が押し下げられるまで、解放集成体2108はハウジング集成体2100に長手方向に固定される。
【0345】
図33に示されているように、いくつかの実施態様では、カテーテル部分集成体2110は、送達カテーテル14(図2)のボディ部分22(図2)にカップリングされている。例えば、カテーテル部分集成体2110は任意には、(例えば作動部分2020を通って送達カテーテル14のボディ部分22に達し得るガイドワイヤを受容するための)管延長部2800と、近位カップリング2802と、遠位カップリング2804とを含む。さらに詳しく後述するように、遠位カップリング2804は任意にはボディ部分22のコネクタハブ46に固定され、そして近位カップリング2802は任意にはハウジング集成体2100の一部に固定されている。いくつかの実施例では、近位カップリング2802はクリップスロット2806を含む。大まかに言えば、複数の拘束装置28及びステーク部材30(図2)は、さらに詳しく後述するように、ラック集成体2102に固定されるようにカテーテル部分集成体2110を迂回することが可能になる。
【0346】
作動部分2020を集成するいくつかの方法は、遠位カップリング2804をボディ部分22のコネクタハブ46に固定することにより、送達カテーテル14のボディ部分22にカテーテル部分集成体2110を集成することを含む。ノーズコーン2266は送達カテーテル14のボディ部分22上に受容され(例えばボディ部分22上に同軸的に受容され)、これによりコネクタハブ46及び/又は遠位カップリング2804はノーズコーン2266と係合し(例えばノーズコーン内部に受容され)、そしてノーズコーン2266に当接する。カテーテル部分集成体2110の管延長部2800はラック集成体2102のスライドレール2300及びスライダ2302(図34)内部に受容される(例えばスライドレール2300及びスライダ2302内部に同軸的に受容される)ことにより、スライドレール2300及びスライダ2302は管延長部2800上で長手方向にスライド可能である(例えば、近位カップリング2802と遠位カップリング2804との間で管延長部2800に沿ってスライド可能である)。
【0347】
駆動集成体2104、及び具体的には駆動部材2400はラック集成体2102上にスライド可能に受容される(例えばラック集成体2102上に同軸的に受容される)。図38は、駆動集成体2104とラック集成体2102との間のこのような相互作用の一部を示している。スライダ2302の遠位係合面2344が駆動部材2400の内側に形成された係合フィーチャ2432によって近位側で係合されるまで、駆動部材2400はスライドレール2300上で、およびスライドレール2300に沿ってスライド可能である。係合フィーチャ2432がスライダ2302の遠位係合面2344(図34)に係合するのに充分に近位方向へ駆動部材2400が動かされると、駆動部材2400がスライドレール2300上をスライドするのに伴って、スライダ2302はスライドレール2300内部で近位方向へ動かされるか、又は近位方向で長手方向に並進運動させられる。このような相互作用は、いくつかの実施態様に基づく作動部分2020の動作を示す図40~43に関してより詳細に説明される。
【0348】
図38によって示されているように、作動集成体2106のナット部分2502は駆動部材2400上に雌ねじ山2639が雄ねじ山2418と係合した状態でねじ被されている。前述のように、ギア部分2504はナット部分2502上にスライド可能および回転可能に受容され、クラッチ配列を成して係合され、これにより捩じり限界に達した時点でギア部分2504がナット部分2502に対してスリップするのを許されるようになるまで、ギア部分2504の回転の結果としてナット部分2502が回転する。種々の実施例によれば、ナット部分2502とギア部分2504とによってクラッチ配列が画定されるものの、言うまでもなく、これら2つは単純に互いに回転不能にすることもできる(例えば互いに一体的に形成されるか、又は単に別個の、しかし固定的に結合された部分であることによって)。
【0349】
前述のように、留置ノブ2500がボディ部分2200の外面2206上に回転可能に受容され、長手方向の並進運動を防止(に対して確かに)された状態で、作動集成体2106はハウジング集成体2100によって維持されている。ノブ支持体2260は留置ノブ2500の近位端2604に配置されることにより、留置ノブ2500の長手方向並進運動を防止するのを助け、そしてまた、ボディ部分2200の外面2206と留置ノブ2500の内面2602との間にギャップ2706を提供し、このギャップ内で、係合フィーチャ2610は回転する余地を有する。留置ノブ2500の複数の係合フィーチャ2610は、作動集成体窓2242を通してナット部分2502の複数の係合フィーチャ2669に晒され、これにより、留置ノブ2500が回転すると係合フィーチャ2610が係合フィーチャ2669と噛み合うことになり、その結果ギア部分2504の正又は負の角回転をもたらす。この角回転は、駆動部材2400の長手方向並進運動(留置ノブ2500の回転方向に応じて近位方向又は遠位方向)に変換される。
【0350】
図33を参照すると理解されるように、ロック撓み部2700は、解放集成体軌道(図32)内にスライド可能に受容されるように形成されることにより、第1ボタン2702及び第2ボタン2704は第1細長スロット2232及び第2細長スロット2234のそれぞれの遠位拡大端部2238内に受容される。遠位拡大端部2238は第1ボタン2702及び第2ボタン2704と係合することにより、解放集成体2108をハウジング集成体2100に「ロック」する。第1撓みアーム2710及び第2撓みアーム2712(図39)を内方へ向かって撓ませるように第1ボタン2702及び第2ボタン2704を押し下げると、第1ロッキングフィーチャ2740及び第2ロッキングフィーチャ2742(図39)は内方へ向かって動き、そして第1細長スロット2232及び第2細長スロット2234の縁部を受け入れる。このことは解放集成体2108を「ロック解除」し、そして第1ボタン2702及び第2ボタン2704、ひいてはロック撓み部2700が、第1細長スロット2232及び第2細長スロット2234のそれぞれの遠位拡大端部2238から近位方向に、そして解放集成体軌道2230に沿って近位方向にスライドするのを可能にする。
【0351】
図40は、送達カテーテル14(図2)のボディ部分22のコネクタハブ46に固定されたカテーテル部分集成体2110の遠位カップリング2804を、スライドレール2300の遠位端2312と並置された状態で示す拡大図である。スライドレール2300の遠位端2312は遠位カップリング2804及び/又はコネクタハブ46を受容し、これに当接することによりスライドレール2300の遠位方向運動を停止させる(下記のようにハウジング集成体2100から取り外されるように意図的に解放されるのではない限り)。スライドレール2300の遠位端2312、及び具体的にはスロット2324はステーク部材30の近位端30aを受容し、これをスライドレール2300に固定する。図40には示されていないが、スロット2324はまた複数の拘束装置28がボディ部分22のコネクタハブ46からスロット2324を通り、これによりスライダ2302のクリップ2340に取り付けられ、そして具体的にはクリップ2340の複数のアパーチャ2342に固定されるのを可能にする(図34)。
【0352】
図40~42は、いくつかの実施態様に基づく、種々の動作段階における作動部分を示す縦断面図である。図41に示されているように、ノーズコーン2266はコネクタハブ46上に受容され、ハウジング集成体2100のボディ部分2200の遠位端2204内へ挿入され、そしてノーズコーン2266及びコネクタハブ46は遠位ロッククリップ2264を使用してボディ部分2200に固定される。遠位ロッククリップはボディ部分2200の遠位クリップスロット2214(図33)、ノーズコーン2266のクリップスロット2268(図33)、及びコネクタハブ46のクリップスロット2808を通ることにより、コネクタハブ49及びノーズコーン2266をハウジング集成体2100に固定する。近位ロッククリップ2262は、ボディ部分2200の近位クリップスロット2216(図33)を通って、カテーテル部分集成体2110の近位カップリング2802のクリップスロット2806上に受容されることにより、近位カップリング2802、ひいてはカテーテル部分集成体2210をハウジング集成体2100に固定する。
【0353】
作動部分2020を操作する方法のいくつかの実施例を、図40~43を参照しながら以下に説明する。図41に示されているように、駆動部材2400を近位方向に動かすように留置ノブ2500が回転させられており、これにより、スライダ2302を近位方向に動かし、複数の拘束装置28(図2)を近位方向へ引張る。図14Aに示されているように、複数の拘束装置28を近位方向へ引張ることにより、近位拘束ループ195、遠位拘束ループ196、及び中間拘束ループ197は人工弁16の周りで収縮することにより、弁をコンパクト化送達状態に移行する。次いで、所望の治療部位、又は治療位置への腔内送達のために、人工弁16をシース12内へ引き込むことができる。
【0354】
人工弁16(又は植え込み型デバイス)をシース12から伸長させることができ、そして留置ノブ2500の回転を緩める(derotate)か、又は留置ノブ2500を逆方向に回転させることにより、複数の拘束装置28の緊張を緩和するか、又は緊張を取り除き、これとともに、駆動部材2400は図42に示された位置へ遠位方向に動く。いくつかの実施例では、拡張状態への人工弁16の付勢が、複数の拘束装置28に遠位方向の緊張をもたらし、前述のように、スライダ2302を駆動部材2400とともに遠位方向へ動かす。
【0355】
作動部分2020によって拘束装置28の緊張が低減又は除去された状態で、解放動作を行うことにより、解放集成体2108を図43に示された位置へ移行することができる。具体的には、第1ボタン2702及び第2ボタン2704(図33)は押し下げられ、これにより第1ロッキングフィーチャ2740及び第2ロッキングフィーチャ2742(図39)は所定の位置に動くことによってロック撓み部2700の近位方向運動を可能にする。同時に、第1撓みアーム2710及び第2撓みアーム2712(図39)は内方へ向かって撓ませられることにより、第1撓みアーム2710及び第2撓みアーム2712のそれぞれの把持部分2720は、スライドレール2300の近位端2310において引き込みフィーチャ2322と係合してこれを把持する。第1ロッキングフィーチャ2740及び第2ロッキングフィーチャ2742が解放集成体軌道2230の縁部と係合した状態で、解放集成体2108は内方変向位置にロックされ、ひいては把持部分2720によってスライドレール2300にロックされる。解放集成体2108は次いで解放集成体軌道2230内を近位方向にスライドし、ハウジング集成体2100内部でスライドレール2300を近位方向へ引張る。
【0356】
スライドレール2300が近位方向へ引張られるのに伴って、ステーク部材30(図2)の近位端30aは近位方向へ引き込まれ、遠位拘束ループ196、中間拘束ループ197、及び近位拘束ループ195、及び具体的にはそれぞれのキャッチ192,194,190はステーク部材30から解放される。ひとたびスライドレール2300が充分に引き込まれると、スライドレール2300の遠位端2312に位置するストップ2320はスライダ2303と係合し、スライドレール2300と一緒にスライダ2302を近位方向へ引き込み始める。この時点で、今やステーク部材30から自由となった複数の拘束装置28は、人工弁16の周りから後退し、人工弁(又は他の植え込み型デバイス)を送達カテーテル14(例えば所望の送達部位で)から解放する。
【0357】
図44は作動部分2020のさらに別の操作方法を示している。例えば、使用者(図示せず)が作動部分2020の機能を迂回したい場合には、使用者は遠位ロッククリップ2264及び近位ロッククリップ2262をハウジング集成体2100から取り外し、ノーズコーン2266、コネクタハブ46、及びカテーテル部分集成体2110をハウジング集成体2100から解放することができる。次いで、駆動部材2400がナット部分2502(図38)から遠位方向へ押し出され、ひいては作動集成体2106から解放されるまで、駆動部材2400を遠位方向に動かす方向に留置ノブ2500を回転させることができる。次いで、ラック集成体2102及び駆動集成体2104を、送達カテーテル14(図2)のボディ部分22と一緒にハウジング集成体2100から遠位方向へ引張ることができる。使用者は次いで、手動マニピュレーションのために望まれるように、複数の拘束装置28及びステーク部材30(図2)に直接にアクセスしてよい。このことは、送達上の問題に直面した場合、又は使用者が他の診断法又は治療法に取り掛かろうとする場合に望ましいことがある。前述のように、前記作動部分2020及び関連する方法は、所望の種々異なる植え込み型デバイス(例えばステントグラフト)と一緒に用いることを含めて、送達カテーテル1014と一緒に相互置き換え可能に用いることができる。
【0358】
図45~47は、種々の実施態様に基づく人工弁の種々のリーフレット構造物位置に対する、ガイド(近位ガイド、遠位ガイド、及び/又は中間ガイド)の種々の付加的な任意の位置を示す概略図である。参考までに述べておくならば、見やすさのために、図示の人工弁のうちフレームだけが示されている。これらの付加的な実施例に関しては、言うまでもなく、前述のリーフレット構造物(及び関連する人工弁)のいずれも、図45~47に示された位置と同様に種々のガイド位置に対して位置決めされてよい。
【0359】
図45は、1実施態様に基づく別の経カテーテル送達システム4010を示す側面図である。送達カテーテル4014はボディ部分4022と、支持部分4024と、先端部分4026と、複数の拘束装置(図示せず)とを含む。図示のように、植え込み型デバイス4016は、リーフレット領域4018の範囲内で支持部分4024によって支持される、内部に配置されたリーフレット構造物(図示せず)を含む人工弁であってよい。いくつかの実施態様では、リーフレット領域4018は近位ガイド4082と遠位ガイド4084との間で支持部分4024に沿って位置決めされている。例えば、いくつかの実施態様では、リーフレット領域4018は近位ガイド4082及び遠位ガイド4084を超えて長手方向に延びることはない。いくつかの実施態様では、リーフレット領域4018は中間ガイド4086と近位ガイド4082との間に配置することができる。これにより、植え込み型デバイス4016が支持部分4024上へ送達状態になるようにコンパクト化されると、リーフレット領域4018内のガイドの体積を縮小又は排除することができる。
【0360】
図46は、1実施態様に基づく別の経カテーテル送達システム5010を示す側面図である。送達カテーテル5014はボディ部分5022と、支持部分5024と、先端部分5026と、複数の拘束装置(図示せず)とを含む。図示のように、支持部分5024は、植え込み型デバイス5016内に受容されるように、そして患者(図示せず)の体内の所望の治療部位へ送達し、この治療部位に留置することを通して植え込み型デバイス5016を支持するように概ね形成されている。図示のように、支持部分5024はシャフト5080と、近位ガイド5082と、第1中間ガイド5086と、第2中間ガイド5088と、遠位ガイド5084とを含む。
【0361】
図示のように、植え込み型デバイス5016は、リーフレット領域5018の範囲内で支持部分4024によって支持される、内部に配置されたリーフレット構造物(図示せず)を含む人工弁であってよい。いくつかの実施態様では、リーフレット領域5018は近位ガイド5082と第2中間ガイド5088との間で支持部分5024上に位置決めされている。例えば、いくつかの実施態様では、リーフレット領域5018は第1中間ガイド5086上に位置決めされている。いくつかの実施態様では、第1中間ガイド5086は近位ガイド5082及び第2中間ガイド5088よりも概ね小さいので、植え込み型デバイス4016が支持部分5024上へ送達状態になるようにコンパクト化されると、リーフレット領域5018内の第1中間ガイド5086の体積が縮小される。
【0362】
図47は、1実施態様に基づく別の経カテーテル送達システム6010を示す側面図である。送達カテーテル6014はボディ部分6022と、支持部分6024と、先端部分6026と、複数の拘束装置(図示せず)とを含む。図示のように、支持部分6024は、植え込み型デバイス6016内に受容されるように、そして患者(図示せず)の体内の所望の治療部位へ送達し、この治療部位に留置することを通して植え込み型デバイス6016を支持するように概ね形成されている。図示のように、支持部分6024はシャフト6080と、近位ガイド6082と、中間ガイド(図示せず)と、遠位ガイド(図示せず)とを含む。
【0363】
図示のように、植え込み型医療デバイス6016は、フレーム部分とリーフレット構造物(図示せず)を含む弁とを含んでよい。リーフレット構造物は、リーフレット領域6018の境界に相当する支持部分6024内部の位置に支持部分6024によって支持されている。いくつかの実施態様では、リーフレット領域6018は近位ガイド6082と遠位ガイド6084との間で支持部分6024上に位置決めされている。例えば、いくつかの実施態様では、リーフレット領域6018は近位ガイド6082及び遠位ガイド6084を超えて長手方向に延びることはない。いくつかの実施態様では、リーフレット領域6018は中間ガイド6086と近位ガイド6082との間に配置することができる。これにより、リーフレット領域6018内のガイドの体積を縮小又は排除することができる。図示のように、植え込み型デバイス6016は複数のポスト及び貫通孔フィーチャ(例えば図25A、25B及び26~30)を含んでよい。これにより、植え込み型デバイス4016が支持部分6024上へ送達状態になるようにコンパクト化されると、リーフレット領域6018から近位ガイド6082が出るのを助けることができる。
【0364】
図48は、種々の実施態様に基づく、シャフト80(図4)の可撓性向上部分7080を示す図である。可撓性向上部分は前述の他のシャフトのいずれに対しても実現することができる。前述のように、シャフト80は、例えば、ニチノール、ステンレス鋼、又は他の金属又はポリマー材料を使用して、中空管(例えばハイポチューブ)として形成されている。種々の実施例では、シャフト80は、シャフトが集成されている送達カテーテルを、所望の治療部位へ案内するためのガイドワイヤ(図示せず)を受容するように形成されている。所望の場合には、ポリマー材料又は他の低摩擦材料から成るライナ(図示せず)をシャフト80内へ組み込むことにより、摩耗を低減し、或いはシャフト内部に受容されるガイドワイヤ(図示せず)との干渉を低減することができる。
【0365】
いくつかの実施例では、可撓性向上部分7080はシャフト80の壁を通して形成されたカットパターン(例えばレーザーカット)を含む。パターンが「カット」パターンであると記されてはいるものの、「カット」パターンを形成するためにいかなる形成技術(例えばエッチング)を用いることもできる。図48の実施例において、カットパターンは、破断された螺旋状パターンである。螺旋状パターンは、シャフト80の連続的な長手方向区分7082を残している。換言すれば、カットパターンは間欠的な螺旋状カットである。螺旋状カットは、可撓性向上部分7080の長手方向長さに沿って互い違いに設けられている。カット、又は巻きは、可撓性向上部分7080の近位区分7080Pと遠位区分7080Dのそれぞれの区分内の隣接するカット線間の周期又はピッチPを画定する。図48に示されているように、ピッチPは可撓性向上部分7080の長さに沿って変化してよい。例えば、螺旋状カットパターンのピッチPは近位区分7080Pにおいてより大きく、そして遠位区分7080Dにおいてより小さくてよい。所望の場合には、ピッチは遠位区分7080Dの端部において再び増大することにより、ボディ部分22(図4)の遠位区分42に、又は遠位区分42に隣接して、連続した部分又はカットされていない部分への別の移行部を設けることもできる。
【0366】
可撓性向上部分7080がシャフト80の長さに沿って始まり終わる場所に関しては、この部分7080はシャフト80の長さ全体を形成してもよい。しかしながら、いくつかの実施例では、可撓性向上部分7080はボディ部分22の遠位区分42における位置又は遠位区分42の近くの位置で始まる。1実施例では、可撓性向上部分は全長11cmにわたって延びており、そして例えばボディ部分の遠位区分42に対して約2mmのところで始まっている。ピッチPに関しては、1実施例では、遠位区分7080Dはピッチ0.008インチであるとともに、間欠的なカットパターンは1回転あたり3.5カットである。近位区分7080Pに関しては、1実施例では、ピッチPは、遠位区分7080Dのピッチ0.008インチから近位区分7080Pの0.016インチへ移行するとともに、25mmにわたって1回転あたり3.5カットである。
【0367】
別の実施例では、可撓性向上部分は25cmにわたって延び(例えば上述のものと同様の位置で始まる)、この場合遠位区分7080D内の初期移行部分が、0.016インチから0.008インチまで変化するピッチPで25mmにわたって1回転あたり3.5カットで延び、次いで0.008インチのピッチで150mmにわたって1回転あたり3.5カットで遠位区分7080Pを通って延び、そして次いで0.008インチから0.016インチまで変化するピッチPで25mmにわたって1回転あたり3.5カットで延びる。別の実施例は、遠位区分7080P内の初期移行部分が、0.016インチから0.008インチまで変化するピッチPで25mmにわたって1回転あたり3.5カットで延び、次いで0.008インチのピッチPで150mmにわたって1回転あたり3.5カットで延び、そして次いで近位区分7080Pが0.008インチから0.016インチまで変化するピッチで25mmにわたって1回転あたり3.5カットで延びることを含む。
【0368】
カットパターン寸法のいくつかの具体的な実施例が示されているものの、言うまでもなく、これらの寸法は例示を目的として提供されているのであって、可撓性向上部分7080の特定の長さ、始点、又は終点にデザインを制限するものとして読まれるべきではない。前記寸法は例示を目的とした例として提供されており、前記寸法のそれぞれ、これらの寸法の任意の組み合わせ、及びこれらの寸法の間の任意の範囲、及びこれらの寸法を含む任意の範囲が本明細書中に記載された発明概念の範囲に含まれるものの、付加的な寸法も考えられ、これらはこのような概念の範囲を外れるものではない。
【0369】
いくつかの例では、シャフト7080は、シャフト7080の内面をライニングする所望の材料(例えばポリイミド又はフルオロポリマー)から成るライナ(図示せず)を含んでよい。他の実施例では、シャフト7080はライナが存在しないことを特徴としてよく、そしてモノリシックユニットとして連続的に(例えば全体的にハイポチューブから)形成されてよい。図48の螺旋状カットパターンはこの点において特に有利であり得る。それというのも、シャフト7080内部に受容されたガイドワイヤ上の摩滅又は他の摩耗が、本明細書中に開示された螺旋状カットパターンを使用することにより、存在しないからである。
【0370】
リーフレット材料
【0371】
種々の実施態様のリーフレット構造物は、生体適合性の合成材料(例えばePTFE及びePTFE複合体、又は所望の他の材料を含む)から形成されてよい。合成リーフレットにおける使用に適することができる他の生体適合性ポリマーの一例としては、ウレタン、シリコーン(有機ポリシロキサン)、シリコン-ウレタンのコポリマー、スチレン/イソブチレンコポリマー、ポリイソブチレン、ポリエチレン-コ-ポリ(ビニルアセテート)、ポリエステルコポリマー、ナイロンコポリマー、フッ素化炭化水素ポリマー及びコポリマー、又は前述のもののそれぞれの混合物の群が挙げられる。
【0372】
他の実施例では、リーフレット構造物は天然材料、例えばウシ組織、ブタ組織、又はこれに類するものを含む、再利用組織から形成されてよい。
【0373】
本明細書中に使用される「エラストマー」という用語は、元の長さの少なくとも1.3倍まで伸張され、および解放されるとほぼその元の長さに迅速に後退する能力を有するポリマー又はポリマー混合物を意味する。「エラストマー系材料」という用語は、エラストマーと同様の伸張及び回復特性を示すポリマー又はポリマー混合物を意味するが、ただし必ずしも伸張及び/又は回復が同程度でなくてもよい。「非エラストマー系材料」という用語は、エラストマー又はエラストマー系材料とは同様でない伸張及び回復特性を示す、すなわちエラストマー又はエラストマー系材料ではないと考えられるポリマー又はポリマー混合物を意味する。
【0374】
本明細書中のいくつかの実施態様によれば、リーフレット構造物は、複合材料であって、複数の孔及び/又は空間を有する少なくとも1つの多孔質合成ポリマーメンブレン層と、少なくとも1つの合成ポリマーメンブレン層の孔及び/又は空間を充填するエラストマー及び/又はエラストマー系材料及び/又は非エラストマー系材料とを有する複合材料を含む。他の実施態様によれば、リーフレット構造物はさらに複合材料上に、エラストマー及び/又はエラストマー系材料及び/又は非エラストマー系材料から成る層を含む。いくつかの実施例によれば、複合材料は、約10重量%~90重量%の多孔質合成ポリマーメンブレンを含む。
【0375】
多孔質合成ポリマーメンブレンの一例としては、孔及び/又は空間を画定するノード・フィブリル構造を有する延伸フルオロポリマーメンブレンを含む。いくつかの実施例では、延伸フルオロポリマーメンブレンは、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)メンブレンである。多孔質合成ポリマーメンブレンの別の実施例は微孔質ポリエチレンメンブレンを含む。
【0376】
エラストマー及び/又はエラストマー系材料及び/又は非エラストマー系材料の一例としては、テトラフルオロエチレンとペルフルオロメチルビニルエーテルとのコポリマー(TFE/PMVEコポリマー)、(ペル)フルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)、ウレタン、シリコーン(有機ポリシロキサン)、シリコン-ウレタンのコポリマー、スチレン/イソブチレンコポリマー、ポリイソブチレン、ポリエチレン-コ-ポリ(ビニルアセテート)、ポリエステルコポリマー、ナイロンコポリマー、フッ素化炭化水素ポリマー及びコポリマー、又は前述のもののそれぞれの混合物が挙げられる。いくつかの実施例では、TFE/PMVEコポリマーは本質的に、60~20重量%のテトラフルオロエチレンと、それぞれ40~80重量%のペルフルオロメチルビニルエーテルとから成るエラストマーである。いくつかの実施例では、TFE/PMVEコポリマーは本質的に、67~61重量%のテトラフルオロエチレンと、それぞれ33~39重量%のペルフルオロメチルビニルエーテルとから成るエラストマー系材料である。いくつかの実施例では、TFE/PMVEコポリマーは本質的に、73~68重量%のテトラフルオロエチレンと、それぞれ27~32重量%のペルフルオロメチルビニルエーテルとから成る非エラストマー系材料である。TFE-PMVEコポリマーのTFE成分及びPMVE成分はwt%で表される。参考までに、PMVEの40、33~39、及び27~32wt%はそれぞれ、29、23~28、及び18~22mol%に相当する。
【0377】
いくつかの実施例では、TFE-PMVEコポリマーはエラストマー特性、エラストマー系特性、及び/又は非エラストマー系特性を呈する。
【0378】
いくつかの実施例では、複合材料はさらに、約73~約68重量%のテトラフルオロエチレンと、それぞれ約27~約32重量%のペルフルオロメチルビニルエーテルとを含むTFE-PMVEコポリマーから成る層又は被膜を含む。
【0379】
いくつかの実施例では、リーフレット構造物は、約60~約20重量%のテトラフルオロエチレンと、それぞれ約40~約80重量%のペルフルオロメチルビニルエーテルとを含むTFE-PMVEコポリマーが吸収されている延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)メンブレンである。リーフレット構造物はさらに、約73~約68重量%のテトラフルオロエチレンと、それぞれ約27~約32重量%のペルフルオロメチルビニルエーテルとを含むTFE-PMVEコポリマーから成る被膜を、血液接触面上に含む。
【0380】
上述のように、エラストマー及び/又はエラストマー系材料及び/又は非エラストマー系材料が延伸フルオロポリマーメンブレン内部のボイド空間又は孔のほとんど全てを占めるように、エラストマー及び/又はエラストマー系材料及び/又は非エラストマー系材料を延伸フルオロポリマーメンブレンと組み合わせることができる。
【0381】
1実施態様によれば、複合材料は、Bacinoの米国特許第7,306,729号明細書に概ね記載されているような、多孔質ePTFEメンブレンから形成された延伸フルオロポリマー材料を含むことができる。
【0382】
記載の複合体のいくつかを形成するために使用される延伸フルオロポリマーはPTFEホモポリマーを含むことができる。別の実施態様では、PTFEのブレンド、延伸可能な改質PTFE、及び/又はPTFEの延伸コポリマーを使用することができる。好適なフルオロポリマー材料の非制限的な例が、例えばBrancaの米国特許第5,708,044号明細書、Baillieの米国特許第6,541,589号明細書、Sabol他の米国特許第7,531,611号明細書、Fordの米国特許出願第11/906,877号明細書、及びXu他の米国特許出願第12/410,050号明細書に記載されている。
【0383】
フレーム材料
【0384】
種々のフレームは、数ある適宜なプロセスの中でも、エッチング、切断、レーザー切断、スタンピング、三次元プリント、又は巻き線によって形成することができる。フレームは、自己拡張性又はバルーン拡張性(例えば経カテーテル植え込みのために形成される場合)、又は非拡張性(例えば外科的植え込みのために形成される場合)であってよい。種々のフレームは一例としては、任意の金属又はポリマー材料、例えば概ね生体適合性の弾性変形可能な(例えばニチノール)又は塑性変形可能な(例えばステンレス鋼)金属材料又はポリマー材料のような材料を含むことができる。本明細書中に記載されたフレームのいずれかに適した他の材料の一例としては、他のチタン合金、ステンレス鋼、コバルト-ニッケル合金、ポリプロピレン、アセチルホモポリマー、アセチルコポリマー、引き抜き充填管(例えば白金コアを有するニチノールワイヤ)、他の合金又はポリマー、又は、本明細書中に記載されたフレームとして機能するのに充分な物理的機械的特性を有する、概ね生体適合性の任意の他の材料が挙げられる。
【0385】
当業者には明らかなように、本開示の種々の態様は、所期機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現することができる。言うまでもなく、本明細書中に言及される添付の図面は必ずしも原寸に比例するものではなく、本開示の種々の態様を例示するために誇張されることもある。その点において、図面は制限的なものと解釈されるべきではない。
【0386】
本発明の概念を全般的に、そして特定の実施態様に関連して説明してきた。当業者には明らかなように、本開示の範囲を逸脱することなしに、種々の改変及び変更を実施態様において加えることができる。したがって、本開示は、添付の請求項の範囲内に含まれることを条件として、改変形及び変更形を含む。
(態様)
(態様1)
送達カテーテルを含む経カテーテル送達システムであって、
前記送達カテーテルは、
ボディ部分と、
支持部分と、
近位拘束装置と、
を含み、
前記支持部分は、前記ボディ部分から延び、長手方向軸線を有し、
前記支持部分は、拘束装置通路及び横方向外側プロフィールを有する近位ガイドを含み、
前記近位拘束装置は、前記ボディ部分から前記近位ガイドの前記拘束装置通路を通って長手方向に延び、前記近位ガイドの前記拘束装置通路から半径方向に延び、近位拘束ループを画定するように、解放可能なループ状形態を成して固定されている、経カテーテル送達システム。
(態様2)
前記支持部分がさらに、拘束装置通路及び横方向外側プロフィールを有する遠位ガイドと、前記近位ガイドと前記遠位ガイドとの中間に配置された第1縮小プロフィール区分とを含み、前記第1縮小プロフィール区分が、前記近位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも小さな横方向外側プロフィールを有しており、そしてさらに、前記送達カテーテルがさらに、前記ボディ部分から前記遠位ガイドの前記拘束装置通路を通って長手方向に延び、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路から半径方向に延びる遠位拘束装置を含み、前記遠位拘束装置が、遠位拘束ループを画定するように、解放可能なループ状形態を成して固定されている、態様1に記載の経カテーテル送達システム。
(態様3)
前記近位ガイドの前記拘束装置通路が、前記支持部分の前記長手方向軸線に対して角度位置にあり、そして前記遠位ガイドの前記拘束装置通路が、前記支持部分の前記長手方向軸線に対して、前記近位ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置とは異なる角度位置にある、態様2に記載の経カテーテル送達システム。
(態様4)
前記第1縮小プロフィール区分の前記横方向外側プロフィールが前記近位ガイドの横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの横方向外側プロフィールよりも少なくとも10%小さい、態様2又は3に記載の経カテーテル送達システム。
(態様5)
前記第1縮小プロフィール区分の前記横方向外側プロフィールが、前記近位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも少なくとも20%小さい、態様2~4のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様6)
前記第1縮小プロフィール区分の前記横方向外側プロフィールが、前記近位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも少なくとも50%小さい、態様2~5のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様7)
前記遠位ガイドがフィラメントを含み、前記フィラメントが、前記遠位ガイドを前記支持部分にカップリングする第1固定ループと、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路を画定する第1ガイドループとを形成するように、前記支持部分の周りに延びている、態様2~6のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様8)
前記近位ガイドがフィラメントを含み、前記フィラメントが、前記近位ガイドを前記支持部分にカップリングする第1固定ループと、前記近位ガイドの前記拘束装置通路を画定
する第1ガイドループとを形成するように、前記支持部分の周りに延びている、態様2~7のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様9)
前記近位ガイドの前記フィラメントが、前記近位ガイドを前記支持部分にカップリングする第2固定ループを形成するように、前記支持部分の周りに延びており、そしてさらに、前記近位ガイドの前記第1ガイドループが、前記近位ガイドの前記第1固定ループと前記第2固定ループとの間に配置されている、態様8に記載の経カテーテル送達システム。
(態様10)
前記近位ガイドの前記フィラメントが、通路を画定する第2ガイドループとなるように形成されており、前記第2ガイドループが前記近位ガイドの前記第1ガイドループに隣接して配置されている、態様8又は9に記載の経カテーテル送達システム。
(態様11)
前記近位ガイドの前記第1ガイドループの前記拘束装置通路が、前記近位ガイドの前記第2ガイドループの前記通路から角度的にオフセットされている、態様10に記載の経カテーテル送達システム。
(態様12)
前記近位ガイドが、前記近位ガイドの前記拘束装置通路を画定する繊維ガイド管を含み、前記繊維ガイド管が受容部分とテイクオフ部分とを含み、前記受容部分が、前記支持部分の上部に対して第1横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して第1長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びており、そして前記テイクオフ部分が、前記支持部分の前記上部に対して、前記第1横方向角度位置とは異なる第2横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して、前記第1長手方向角度とは異なる第2長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びている、態様1~7のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様13)
前記第1長手方向角度が-15~15度である、態様12に記載の経カテーテル送達システム。
(態様14)
前記第2長手方向角度が75~105度である、態様12又は13に記載の経カテーテル送達システム。
(態様15)
前記第1横方向角度位置が165~195度である、態様12~14のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様16)
前記第2横方向角度位置が120~150度である、態様12~15のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様17)
前記繊維ガイド管がさらに前記受容部分と前記テイクオフ部分との間の移行部分を画定しており、前記移行部分が、前記支持部分の表面に沿って湾曲するように長手方向及び周方向に延びている、態様12~16のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様18)
前記テイクオフ部分が前記繊維ガイド管の、外方に向かってフレア状に広がる出口を画定している、態様12~17のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様19)
前記受容部分が前記繊維ガイド管の、外方に向かってフレア状に広がる入口を画定している、態様12~18のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様20)
前記近位ガイドがさらにステークガイド管を含み、前記ステークガイド管が、前記支持部分の上部に対して第3横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して第3長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びている、態様12~19のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様21)
前記第3横方向角度位置が-15~15度であり、そして前記第3長手方向角度が-15~15度である、態様20に記載の経カテーテル送達システム。
(態様22)
前記遠位ガイドが、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路を画定する繊維ガイド管を含み、前記繊維ガイド管が受容部分とテイクオフ部分とを含み、前記遠位ガイドの前記受容部分が、前記支持部分の上部に対して第1横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して第1長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びており、そして前記遠位ガイドの前記テイクオフ部分が、前記支持部分の前記上部に対して、前記第1横方向角度位置とは異なる第2横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して、前記第1長手方向角度とは異なる第2長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びている、態様2~21のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様23)
前記支持部分はさらに、
中間ガイドと、
第2縮小プロフィール区分と、
を含み、
前記中間ガイドは、横方向外側プロフィール及び拘束装置通路を有し、前記近位ガイド及び前記遠位ガイドから長手方向に離隔し、前記近位ガイドと前記遠位ガイドとの中間に配置されており、前記中間ガイドの前記拘束装置通路は、前記支持部分の前記長手方向軸線に対して角度位置にあり、
前記第2縮小プロフィール区分は、前記遠位ガイドと前記中間ガイドとの間に延び、前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記中間ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも小さな横方向外側プロフィールを有しており、
前記第1縮小プロフィール区分は、前記近位ガイドと前記中間ガイドとの間に配置されており、および
さらに、前記経カテーテル送達システムはさらに、前記ボディ部分から前記中間ガイドの前記拘束装置通路を通って長手方向に延び、前記中間ガイドの前記拘束装置通路から半径方向に延びる中間拘束装置を含み、前記中間拘束装置は、中間拘束ループを画定するように、解放可能なループ状形態を成して固定されている、態様2~22のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様24)
前記中間ガイドがフィラメントを含み、前記フィラメントが、前記中間ガイドを前記支持体にカップリングする固定ループ、及び前記中間ガイドの前記拘束装置通路を画定するガイドループとなるように形成されている、態様23に記載の経カテーテル送達システム。
(態様25)
前記中間ガイドが、前記中間ガイドの前記拘束装置通路を画定する繊維ガイド管を含み、前記繊維ガイド管が受容部分とテイクオフ部分とを含み、前記中間ガイドの前記受容部分が、前記支持部分の上部に対して第1横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して第1長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びており、そして前記中間ガイドの前記テイクオフ部分が、前記支持部分の前記上部に対して、前記第1横方向角度位置とは異なる第2横方向角度位置を成して、および前記支持部分の前記長手方向軸線に対して、前記第1長手方向角度とは異なる第2長手方向角度を成して、前記支持部分の外面に沿って延びている、態様23に記載の経カテーテル送達システム。
(態様26)
前記第2縮小プロフィール区分の前記横方向外側プロフィールが、前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記中間ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも少なくとも50%小さい、態様23~25のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様27)
前記近位ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置が、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置から10~350度角度的にオフセットされている、態様2~26のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様28)
前記中間ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置が、前記遠位ガイドの前記拘束装置通路の前記角度位置から10~350度角度的にオフセットされている、態様23~27のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様29)
前記中間ガイドが、前記近位ガイドの前記横方向外側プロフィール及び前記遠位ガイドの前記横方向外側プロフィールよりも少なくとも50%小さい横方向外側プロフィールを画定している、態様23~28のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様30)
さらにステーク部材を含み、前記ステーク部材が前記近位拘束ループ及び前記遠位拘束ループのうちの少なくとも一方を解放するべく動作し得るように、前記ステーク部材が、前記解放可能なループ状形態を成す前記近位拘束装置及び前記解放可能なループ状形態を成す前記遠位拘束装置のうちの少なくとも一方を解放可能に固定している、態様2~29のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様31)
さらに、
遠位ノーズ区分と近位支持区分とを有する先端部分を含み、前記近位支持区分が縮小横方向外側プロフィールを有しており、前記縮小横方向外側プロフィールが、人工弁の端部分を圧縮送達状態で受容し支持するように形成された凹部を画定しており、および/又は、
前記近位ガイドが段付き遠位端を有する支持ガイドであり、前記段付き遠位端が、前記人工弁の端部分を圧縮送達状態で受容するための支持面を画定している、態様1~30のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様32)
さらに、前記近位拘束ループ及び前記遠位拘束ループによってコンパクト化送達形態で維持される人工弁を含み、前記人工弁が拡張可能なフレーム部分と、前記人工弁のリーフレット領域を画定するように前記フレーム部分によって支持されたリーフレット構造物とを含み、そしてさらに、前記リーフレット領域が前記近位ガイドと前記遠位ガイドとの間で前記支持部分上に位置決めされている、態様2~31のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様33)
前記リーフレット領域が前記近位ガイド及び前記遠位ガイドを超えて延びることはない、態様32に記載の経カテーテル送達システム。
(態様34)
前記遠位ガイドが、前記リーフレット領域の遠位端を受容するために、横方向外側プロフィール内で近位方向にテーパされている、態様32又は33に記載の経カテーテル送達システム。
(態様35)
前記人工弁の前記フレーム部分が遠位端と近位端とを有し、交互の遠位対向頂点と近位対向頂点とから成る起伏パターンを画定する複数のフレーム部材行を含み、前記複数のフレーム部材行が、前記フレーム部分の前記遠位端に設けられた遠位行と、前記フレーム部分の前記近位端に設けられた近位行とを含み、そしてさらに、前記遠位拘束ループが前記遠位行の前記遠位対向頂点に対して近位側の位置で前記遠位行を包囲し、そして前記近位拘束ループが前記近位行の前記近位対向頂点に対して遠位側の位置で前記近位行を包囲する、態様32~34のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様36)
前記人工弁の前記フレーム部分が遠位端と近位端とを有し、複数のフレーム部材によって画定された複数のクローズドセル行を含み、前記複数の行のそれぞれが遠位端と、近位端と、前記遠位端及び前記近位端の間の中間部分とを有し、前記複数のクローズドセル行が、前記フレーム部分の前記遠位端に設けられた遠位クローズドセル行と、前記フレーム部分の近位端に設けられた近位クローズドセル行とを含み、そしてさらに、前記遠位拘束ループが前記遠位クローズドセル行の中間部分で前記遠位クローズドセル行を包囲し、そして前記近位拘束ループが前記近位クローズドセル行の中間部分で近位クローズドセル行を包囲する、態様32~35のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様37)
前記人工弁の前記フレーム部分が遠位端と近位端とを有し、そしてさらに、前記フレーム部分が前記フレーム部分の前記遠位端に縮小横方向外側プロフィールを画定するように、前記遠位拘束ループが前記フレーム部分の前記遠位端をテーパ形態で拘束しており、そして、前記フレーム部分の前記近位端が前記フレーム部分の前記近位端に縮小横方向外側プロフィールを画定するように、前記近位拘束ループが前記フレーム部分の前記近位端をテーパ形態で拘束している、態様32~36のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様38)
前記近位ガイドが第2拘束装置通路を有しており、そして前記遠位拘束装置が前記近位ガイドの前記第2拘束装置通路を通る、態様2~38のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様39)
前記近位ガイドが角度付き部分を有している、態様1~38のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様40)
態様2~39のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システムを用いて患者の体内の所望の治療部位へ植え込み型医療デバイスを送達する方法であって、
前記経カテーテル送達システムを使用して、前記植え込み型医療デバイスを患者内の所望の位置に位置決めすることであって、前記植え込み型医療デバイスは、前記経カテーテル送達システムの前記支持部分に取り付けられ、前記経カテーテル送達システムの前記近位拘束ループ及び前記遠位拘束ループによって圧潰送達形態で維持される、位置決めすることと、
前記植え込み型医療デバイスの近位部分が自己拡張するように、前記近位拘束装置に加えられた緊張を低減することにより、前記近位拘束ループを解放ることと、
前記植え込み型医療デバイスの遠位部分が自己拡張するように、前記遠位拘束装置に加えられた緊張を低減することにより、前記遠位拘束ループを解放することと、
を含む、植え込み型医療デバイスを送達する方法。
(態様41)
前記近位拘束ループと前記遠位拘束ループとが同時に解放される、態様40に記載の方法。
(態様42)
前記近位拘束ループと前記遠位拘束ループとが連続的に解放される、態様40に記載の方法。
(態様43)
経カテーテル送達システムを集成する方法であって、前記方法が、
人工弁の中心長手方向軸線が前記支持部分の中心長手方向軸線から横方向にオフセットされ、前記人工弁のリーフレット領域が前記支持部分の前記近位ガイドと前記遠位ガイドとの間に配置されるように、態様2~39のいずれか1項に記載の前記送達カテーテルの前記支持部分上に前記人工弁を配置することと、
前記人工弁を、半径方向に圧縮された送達形態にコンパクト化することと、
前記近位拘束装置及び前記遠位拘束装置を前記人工弁の周りに、そして前記送達カテーテルに、前記ステーク部材によって固定することと、
前記近位拘束装置によって画定された前記近位拘束ループと前記遠位拘束装置によって画定された前記遠位拘束ループとを用いて、前記人工弁を、半径方向に圧縮された送達形態で拘束することと、
を含む、経カテーテル送達システムを集成する方法。
(態様44)
送達カテーテルを含む経カテーテル送達システムであって、前記送達カテーテルが、
ボディ部分と、
支持部分と、
ステーク部材と、
少なくとも1つの拘束装置と、
作動部分と、
を含み
前記支持部分は、前記ボディ部分から延びており、植え込み型デバイスを支持するように形成されており、
前記少なくとも1つの拘束装置は、前記植え込み型デバイスをコンパクト化送達形態で維持するために前記ステーク部材に対して緊張させられるように、前記植え込み型デバイスが拡張留置形態へ移行されるのを可能にするために前記ステーク部材から緊張緩和されるように、そして前記植え込み型デバイスを前記送達カテーテルから解放するために前記ステーク部材から解放されるように形成されており、
前記作動部分は、前記少なくとも1つの拘束装置を緊張させるように、前記少なくとも1つの拘束装置を緊張緩和するように、そして前記少なくとも1つの拘束装置を前記ステーク部材から解放するように形成されており、
前記作動部分は、
ハウジング集成体と、
ラック集成体と、
駆動集成体と、
作動集成体と、
を含み、
前記ハウジング集成体は、前記ボディ部分にカップリングされており、
前記ラック集成体は、前記ハウジング集成体内に受容され、そしてスライドレールを含み、前記スライドレールは、前記ステーク部材に固定され、前記少なくとも1つの拘束装置に固定されたスライダをスライド可能に受容し、
前記駆動集成体は、前記スライドレール上にスライド可能に受容され、前記スライダを前記スライドレール内部で長手方向に並進運動させるように前記スライダと係合可能であり、
前記作動集成体は、回転可能な留置ノブを含み、前記駆動集成体を前記スライドレールに沿って長手方向に並進運動させるように形成されている、送達カテーテルを含む経カテーテル送達システム。
(態様45)
前記作動部分がさらに、前記ステーク部材を長手方向に並進運動させるために前記スライドレールを長手方向に並進運動させるように形成されたリリース集成体を含む、態様44に記載の経カテーテル送達システム。
(態様46)
前記少なくとも1つの拘束装置が前記ステーク部材に解放可能に固定されたキャッチを含む、態様45に記載の経カテーテル送達システム。
(態様47)
前記駆動集成体がクラッチを含む、態様44~46のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様48)
前記クラッチがラチェットクラッチである、態様47に記載の経カテーテル送達システム。
(態様49)
前記ラック集成体及び前記駆動集成体が前記駆動集成体及び前記ハウジングから解放され、前記ハウジング集成体の遠位端から長手方向にスライドして出るべく形成されるように、前記ボディ部分、前記ラック集成体、及び駆動集成体が1つ又は2つ以上のクリップによって前記ハウジング集成体に解放可能に固定されている、態様44~48のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様50)
さらに、前記少なくとも1つの拘束装置によって前記支持部分上にコンパクト化送達形態で維持される植え込み型デバイスを含む、態様44~49のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様51)
前記植え込み型デバイスが人工弁である、態様50に記載の経カテーテル送達システム。
(態様52)
前記送達カテーテルが少なくとも2つの拘束装置を含み、各拘束装置が、前記植え込み型デバイスをコンパクト化送達形態で維持するために前記ステーク部材に対して緊張させられるように、前記植え込み型デバイスが拡張留置形態へ移行されるのを可能にするために前記ステーク部材から緊張緩和されるように、そして前記植え込み型デバイスを前記送達カテーテルから解放するために前記ステーク部材から解放されるように形成されている、態様44~51のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様53)
前記作動集成体がさらに、クラッチ配列を画定するナット部分とギア部分とを含むことにより、捩じり限界に達した時点で前記ギア部分が前記ナット部分に対してスリップするのを許されるようになるまで、前記ギア部分の回転が結果として前記ナット部分の回転をもたらすようになっている、態様44~52のいずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様54)
前記ナット部分が前記駆動集成体上にねじ被せられている、態様53に記載の経カテーテル送達システム。
(態様55)
前記ギア部分が、前記留置ノブの複数の歯と係合された複数の歯を含む、態様53又は54に記載の経カテーテル送達システム。
(態様56)
さらに、前記ボディ部分及び前記支持部分を通って延びるシャフトを含み、前記シャフトが前記支持部分に対して近位側に可撓性向上部分を含み、前記可撓性向上部分が、第1ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する遠位区分と、前記第1ピッチよりも大きい第2ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する近位区分とを含む、態様44~55いずれか1項に記載の経カテーテル送達システム。
(態様57)
前記可撓性向上部分の前記遠位区分が、前記第1ピッチよりも大きい第3ピッチによって特徴づけられるカットパターンを有する遠位移行部分を含む、態様56に記載の経カテーテル送達システム。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18A
図18B
図19
図20
図21A
図21B
図21C
図21D
図21E
図21F
図21G
図21H
図22A
図22B
図22C
図22D
図23A
図23B
図23C
図23D
図23E
図23F
図24A
図24B
図24C
図25
図26A
図26B
図26C
図26D
図26E
図26F
図26G
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38A
図38B
図38C
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48