(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】エンベロープ報告のサポート
(51)【国際特許分類】
H04W 24/00 20090101AFI20231107BHJP
H04W 4/24 20180101ALI20231107BHJP
H04M 15/00 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
H04W24/00
H04W4/24
H04M15/00 B
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022097378
(22)【出願日】2022-06-16
(62)【分割の表示】P 2020502663の分割
【原出願日】2017-08-01
【審査請求日】2022-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ジエホン
(72)【発明者】
【氏名】サポウンツィス, イオアニス
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】Huawei,Pseudo-CR on Envelope Reporting[online],3GPP TSG CT WG4 #78 C4-173169,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocollars_ex-CN4/TSGCT4_78_Zhangiajie/Docs/C4-173169.zip>,2017年05月19日
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Telecommunication management; Charging management; Diameter charging applications,3GPP TS 32.299 V14.4.0,2017年06月14日
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Interface between the Control Plane and the User Plane of EPC Nodes; Stage 3,3GPP TS 29.244 V14.0.0,2017年06月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンベロープ報告をサポートするための方法であって、前記方法は、制御プレーン(CP)機能によって実行され、
使用量報告ルール(URR)をユーザプレーン(UP)機能へ送信することと、ここで、前記UP機能へ送信される前記URRは、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するよう前記UP機能に指示するための報告トリガインジケータを含み、
前記エンベロープの前記クロージャに応じて前記UP機能によって生成された使用量レポートを受信することと、ここで、前記受信される使用量レポートは、前記エンベロープの前記クロージャに応じて前記UP機能によって前記使用量レポートが生成されたことを示す使用量レポートトリガインジケータを含み、
前記受信された使用量レポートに基づいて、前記エンベロープについての開始時刻及び/又は終了時刻を判定することと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、オンライン又はオフライン課金のために、前記判定された開始時刻及び/又は終了時刻とともに前記エンベロープを保存することを更に含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記URRは、時間クォータメカニズム(TQM)と測定方法インジケータとを更に含む、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、前記TQMは、基本時間インターバル(BTI)と、連続期間(CTP)又は離散期間(DTP)であるBTIタイプとを含む、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記URRに含まれる前記報告トリガインジケータは、CTP及び/又はDTPについてのエンベロープクロージャに設定される、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記URRは、オンライン課金システム(OCS)から受信されたクォータ消費時間(QCT)に設定された非アクティビティ検出タイマ(IDT)を更に含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記方法は、前記受信された使用量レポートに基づいて、前記エンベロープについての前記開始時刻を判定することを含み、
前記開始時刻の判定は、前記使用量レポートトリガインジケータがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートの後の、各使用量レポート内の最初のパケットの時刻に基づいている、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記方法は、前記受信された使用量レポートに基づいて、前記エンベロープについての前記終了時刻を判定することを含み、
前記終了時刻の判定は、前記使用量レポートトリガインジケータがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートが生成された時刻に基づいている、方法。
【請求項9】
制御プレーン(CP)機能及びユーザプレーン(UP)機能を有する無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするための方法であって、前記方法は、前記UP機能によって実行され、
前記CP機能によって送信された使用量報告ルール(URR)を受信することと、前記URRは、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するよう前記UP機能に指示するための報告トリガインジケータを含み、
前記エンベロープの前記クロージャに応じて、前記使用量レポートを生成することと、
前記使用量レポートを前記CP機能へ送信することと、を含み、前記使用量レポートは、前記エンベロープの前記クロージャに応じて前記UP機能によって前記使用量レポートが生成されたことを示す使用量レポートトリガインジケータを含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、前記URRは、時間クォータメカニズム(TQM)を更に含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記TQMは、基本時間インターバル(BTI)と、連続期間(CTP)又は離散期間(DTP)であるBTIタイプとを含む、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記受信されたURRは更に、測定方法と、非アクティビティ検出タイマ(IDT)と、CTPである前記BTIタイプとを含み、前記使用量レポートが、前記IDTが満了するまで、又はBTIの使用が検出されないときまでの、連続する複数のBTIを含む期間における、前記受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む、又は
前記受信されたURRは更に、測定方法と、DTPである前記BTIタイプとを含み、前記使用量レポートが、BTIごとの、前記受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む、方法。
【請求項13】
エンベロープ報告をサポートするための制御プレーン(CP)機能であって、前記CP機能は、
プロセッサと、
命令を格納したコンピュータプログラムとを備え、当該命令は、前記プロセッサによって実行された場合に前記CP機能にプロセスを実行させ、当該プロセスは、
使用量報告ルール(URR)をユーザプレーン(UP)機能へ送信することと、ここで、前記UP機能へ送信される前記URRは、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するよう前記UP機能に指示するための報告トリガインジケータを含み、
前記エンベロープの前記クロージャに応じて前記UP機能によって生成された使用量レポートを受信することと、ここで、前記受信される使用量レポートは、前記エンベロープの前記クロージャに応じて前記UP機能によって前記使用量レポートが生成されたことを示す使用量レポートトリガインジケータを含み、
前記受信された使用量レポートに基づいて、前記エンベロープについての開始時刻及び/又は終了時刻を判定することと、
を含む、CP機能。
【請求項14】
請求項13に記載のCP機能であって、オンライン又はオフライン課金のために、前記判定された開始時刻及び/又は終了時刻とともに前記エンベロープを保存することを更に含む、CP機能。
【請求項15】
請求項13に記載のCP機能であって、
前記URRは、時間クォータメカニズム(TQM)と測定方法インジケータとを更に含み、
前記TQMは、基本時間インターバル(BTI)と、連続期間(CTP)又は離散期間(DTP)であるBTIタイプとを含む、CP機能。
【請求項16】
請求項13に記載のCP機能であって、前記プロセスは更に、
前記URR内の非アクティビティ検出タイマ(IDT)を、オンライン課金システム(OCS)から受信されたクォータ消費時間(QCT)に設定することを含む、CP機能。
【請求項17】
請求項13に記載のCP機能であって、
前記プロセスは、前記受信された使用量レポートに基づいて、前記エンベロープについての前記開始時刻を判定することを含み、
前記開始時刻の判定は、前記使用量レポートトリガインジケータがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートの後の、各使用量レポート内の最初のパケットの時刻に基づいている、CP機能。
【請求項18】
請求項13に記載のCP機能であって、
前記プロセスは、前記受信された使用量レポートに基づいて、前記エンベロープについての前記終了時刻を判定することを含み、
前記終了時刻の判定は、前記使用量レポートトリガインジケータがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートが生成された時刻に基づいている、CP機能。
【請求項19】
ユーザプレーン(UP)機能とは分離された制御プレーン(CP)機能を有する無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするための前記UP機能であって、前記UP機能は、
プロセッサと、
命令を格納したコンピュータプログラムとを備え、当該命令は、前記プロセッサによって実行された場合に前記UP機能にプロセスを実行させ、当該プロセスは、
前記CP機能によって送信された使用量報告ルール(URR)を受信することと、前記URRは、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するよう前記UP機能に指示するための報告トリガインジケータを含み、
前記エンベロープの前記クロージャに応じて、前記使用量レポートを生成することと、
前記使用量レポートを前記CP機能へ送信することと、を含み、前記使用量レポートは、前記エンベロープの前記クロージャに応じて前記UP機能によって前記使用量レポートが生成されたことを示す使用量レポートトリガインジケータを含む、UP機能。
【請求項20】
請求項19に記載のUP機能であって、
前記URRは、時間クォータメカニズム(TQM)を更に含み、
前記TQMは、基本時間インターバル(BTI)と、連続期間(CTP)又は離散期間(DTP)であるBTIタイプとを含む、UP機能。
【請求項21】
請求項20に記載のUP機能であって、
前記受信されたURRは更に、測定方法と、非アクティビティ検出タイマ(IDT)と、CTPである前記BTIタイプとを含み、前記使用量レポートが、前記IDTが満了するまで、又はBTIの使用が検出されないときまでの、連続する複数のBTIを含む期間における、前記受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む、又は
前記受信されたURRは更に、測定方法と、DTPである前記BTIタイプとを含み、前記使用量レポートが、BTIごとの、前記受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む、UP機能。
【請求項22】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法を制御プレーン機能に実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項23】
請求項9乃至12のいずれか1項に記載の方法をユーザプレーン機能に実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするための方法、無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするための制御プレーンノード、無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするためのユーザプレーンノード、対応するコンピュータプログラム、及び対応するコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP(登録商標))、技術仕様(TS)32.299におけるエンベロープ報告(Envelop Reporting)の要件を以下に示す。
【0003】
6.5.6 エンベロープ報告
オンライン課金機能(OCF:online charging function)は、変更要求(RFC)4006[402]で提供される標準クォータ管理に加えて、特定のアクティビティの開始時刻及び終了時刻を特定する追加の詳細なレポートの必要性を判定しうる。OCFは、適切な値を有するEnvelope-Report attribute-value pair (AVP)(エンベロープ報告・属性値ペア (AVP))を含むクレジット制御応答(CCA:credit control answer)を送信することによって、これを制御する。課金トリガ機能(CTF:charging trigger function)は、コマンドを受信すると、Quota-Consumption-Time AVP(クォータ消費時間AVP)によって制御される期間の間にトラフィックを監視し、トラフィックがあった各Quota-Consumption-Timeの満了ごとに、各期間を単一のエンベロープとして報告する。OCFは、時間だけ、時間とボリューム、時間とイベント数、又は時間とボリュームとイベント数、についてのエンベロープレポートを要求しうる。
【0004】
6.5.7 複合クォータ
6.5.4節に記載されているクォータ消費時間メカニズムは、オンライン課金インタフェースの潜在的に、より効率的な使用を提供するために、時間ベースのクォータを許可する場合に拡張(及び置き換え)されてもよく、即ち、低減されたトラフィック及びOCF内のアルゴリズムは潜在的に、よりシンプルである。この節で定められている代替処理メカニズムは、以下のとおりである:
1. 連続期間(CTP:Continuous Time Period)
2. 離散期間(DTP:Discrete Time Period)
【0005】
DTP及びCTPの両方は、それ自体の方法で時間エンベロープを定める。時間エンベロープを形成する方法は、アルゴリズム及び基本時間インターバルの長さを選択するTime-Quota-Mechanism AVP(時間クォータメカニズムAVP)によって制御される。
【0006】
Base-Time-Interval AVP(基本時間インターバルAVP)によって指定される基本時間インターバルは、クォータを消費するための基本単位である。クォータは、各基本時間インターバルの開始時に消費されたとみなされる。CTFは、基本時間インターバルの継続時間の間にトラフィックが通過することを可能にする。
【0007】
DTPの場合、基本時間インターバルは、離散的な期間の長さを定める。時間エンベロープは、ちょうど1つのDTP(及び、それ故に1つの基本時間インターバル)に対応する。クォータの消費は、DTPの満了(又はエンベロープのクロージャ)に続く最初のトラフィックでのみ再開する。
【0008】
CTPの場合、メカニズムは、トラフィックが含まれていない最初の基本時間インターバルまでの、トラフィックが発生した連続する複数の基本時間インターバルのうちから、時間エンベロープを構築する。したがって、それ以前の基本時間インターバルにおいてトラフィックがあった場合、クォータ消費は、時間エンベロープ内で継続する。エンベロープがクローズした後、クォータの消費は、エンベロープのクローズの後の最初のトラフィックでのみ再開する。CTPのエンベロープは、最後の基本時間インターバル、即ち、トラフィックを含まないものを含む。エンベロープの終わりは、ルックバックすることによってのみ決定されうる。
【0009】
CTFが、Quota-Consumption-Time AVP(クォータ消費時間AVP)とTime-Quota-Mechanism AVP(時間消費メカニズムAVP)の両方を有するMultiple-Services-Credit-Control AVPを受信した場合、Time-Quota-Mechanism AVPが優先され、CTFはそれに従って動作する。
【0010】
サーバはDTP及びCTPがいつ発生したかの詳細を要求する場合には、当該サーバは、対応する時間エンベロープの報告を要求し、これは、クォータがエンベロープで消費されるケースにおいてクライアントが各時間エンベロープの開始及び終了を報告するかどうかを示すためにCCA(INITIAL)にクォータを付与する際に、Envelope-Reporting AVP(エンベロープ報告AVP)を含めることによって行われる。CTFは、上述のルールに従ってエンベロープを生成し、クレジット制御要求(CCR:credit control request)におけるEnvelope AVP(エンベロープAVP)の別個のインスタンスで各エンベロープを搬送する。
【0011】
これは以下の方法で対処されると仮定する:
【0012】
制御プレーン(CP)機能の場合、ユーザプレーン(UP)機能に、時間クォータ測定(TQM:Time-Quota-Measurement)及びエンベロープ報告プロビジョニング(Envelope-reporting provisioning)を追加する必要がある:
【0013】
CTP又はDTPをUP機能に提供するためのTQM:
【0014】
‐CTPの場合、時間測定は、トラフィックが発生した時間からトラフィックを含まない最初の時間インターバルまでに開始する。時間測定は、最後の基本時間インターバル(即ち、トラフィックを含まない基本時間インバーバル)を含むべきである。時間測定は、後続のトラフィックが受信されると、UP機能によって再開される。
【0015】
‐DTPの場合、時間測定は、DTPの満了に続く最初のトラフィックで再開される。)
【0016】
‐TQMに含まれるInactivity Detection Time(非アクティビティ検出時間)又はBase Time Interval(基本時間インターバル)によって制御される期間の間にトラフィックを監視するようにUP機能に要求する、Envelope Reporting(エンベロープ報告)。CP機能は、時間だけ、時間とボリューム、時間とイベント、又は時間とボリュームとイベント数を報告するよう、UP機能に知らせうる。
【0017】
CP機能は、UP機能に対して、以下の基準でエンベロープを報告するように要求しうる:
【0018】
‐Inactivity Detection Time(非アクティビティ検出時間)が含まれる場合、UP機能は、非アクティビティ検出時間の各期間ごとに、トラフィックがあった各不非アクティビティ検出時間の満了について単一のエンベロープを報告すべきである。
【0019】
‐CTPの場合、時間エンベロープは、トラフィックが含まれていない最初の基本時間インターバルまでの、トラフィックが発生した連続する複数の基本時間インターバルを含む。
【0020】
‐DTPの場合、時間エンベロープは、ちょうど1つの基本時間インターバルに対応する。
【0021】
また、プロビジョニング及び報告のために、CP機能とUP機能との間で使用される情報エレメント(IE)についても、いくつかの詳細が規定されている:
【0022】
8.2.x2 エンベロープ報告
エンベロープ報告は、
図8.2.x2-1に示すようにエンコードされるものとし、これはUP機能によってエンベロープ内で何を報告する必要があるかをUP機能に知らせるために使用される。
【0023】
【0024】
オクテット5は、次のようにエンコードされる:
‐ビット1~4は、表8.2.x2-2に規定されるように、いずれのクォータが報告されるべきかを示す。
‐ビット5~8 ‐ 将来の使用のために予備であり、ゼロに設定される。
【0025】
【0026】
8.2.x3 時間クォータメカニズム(Time Quota Mechanism)
TQMタイプは、
図8.2.x3-1に示すようにエンコードされる。
【0027】
【0028】
基本時間インターバルは、3GPP TS32.299の7.2.29節に規定されるように、Unsigned32としてエンコードされる。
【0029】
3GPP TS23.214からのアーキテクチャ・リファレンスは、4.2.1 非ローミング及びローミングアーキテクチャ からのものである。
【0030】
この節は、サービングゲートウェイ(SGW)、パケットゲートウェイ(PGW)及びトラフィック検出機能(TDF)CP機能及びUP機能が分離されている場合に、汎用パケット無線サービス(GPRS)トンネリングプロトコル(GTP)ベースのインタフェースについての、TS23.401の4.2節及びTS23.402の4.2.2及び4.2.3節に規定されたアーキテクチャ・リファレンス・モデルの相補的な態様を定めている。
【0031】
S2a、S2b、S5及びS8リファレンスポイントの場合、このアーキテクチャ・リファレンス・モデルは、GTPベースのインタフェースでのみサポートされる。プロキシモバイルIPv6(PMIP)ベースのインターフェイス及びS2cインターフェイスはサポートされていない。
【0032】
図1は、CPとUPとを分離した場合のアーキテクチャ・リファレンス・モデルを示す。このアーキテクチャ・リファレンス・モデルは、ホームルーティング及びローカルブレイクアウトローミングシナリオと同様に、非ローミングをカバーする。
【0033】
S2a、S2b、S5及びS8の既存のリファレンスポイントに付加された-C又は-U接尾辞は、これらのインタフェースのCP及びUPコンポーネントのみを示す。
【0034】
図1のアーキテクチャは、全てのSGW、PGW及びTDFノードのCP機能とUP機能とが分割されている場合のみを示している。しかしながら、これらのノードのうちの1つのみのCP及びUP機能が分割され、他のインタフェースノードのCP及びUP機能が分割されない他のケース、例えば、PGWの制御プレーン及びユーザプレーンが分割され、SGWの制御プレーン及びユーザプレーンが分割されない他のケースもサポートされる。ノードの分割アーキテクチャは、ノードがインタフェースするピアノードにアーキテクチャ要件を設定しない。TDFは、オプションの機能エンティティである。
【0035】
ローカルブレイクアウトを伴うローミングアーキテクチャの場合、Gxインタフェースは、訪問先ネットワーク内のPGW-Cとポリシー及び課金ルール機能(PCRF)との間において定められる。
【0036】
3GPP TS23.21からのアーキテクチャリファレンスは、4.2.2 複合(Combined)SGW/PGWアーキテクチャである。
【0037】
TS23.401に文書化されている複合SGW/PGWの使用は、分離されたCP及びUPを有する配置において依然として可能である。これは、非複合のケース及び複合のケースについて共通のパラメータ構造を有するSxインタフェースをサポートすることによって可能になる。
図2は、CPとUPとの間の分離の場合の、複合SGW/PGWのためのアーキテクチャ・リファレンス・モデルを示す。
【0038】
一例として、PGW-Uは、サービスデータフロー(SDF)ごと、ベアラごと(ベアラに関連付けられた全てのSDFのアグリゲーション)、及び/又はセッションごと(パケットデータネットワーク(PDN)コネクションに関連付けられた全てのSDFのアグリゲーション)に、パケットのカウント及びサービス品質(QoS)の実施の適用を行うことを要求されうる。
【発明の概要】
【0039】
本発明の目的は、制御プレーン(CP)機能とは分離されたユーザプレーン(UP)機能を用いてエンベロープ報告をサポートして、UP機能を3GPP非依存に保つ、効率的なメカニズムを提供することである。
【0040】
第1の態様によれば、UP機能とは分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおいてエンベロープ報告をサポートする方法が提供される。本方法は、無線通信ネットワークのCPノードで実行され、対応するサービスデータフロー(SDF)をエンベロープ報告のために適用可能である使用量報告ルール(URR)に時間クォータメカニズム(TQM)を設定することと、少なくとも1つの報告トリガをURRに設定することで、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するようUP機能に指示することと、測定方法をURRに設定することで、ボリューム、時間及び/又はイベントの使用量を収集するようUP機能に指示することと、設定されたURRをUP機能へ送信することと、送信されたURRに応じて、1つ以上の使用量レポートをUP機能から受信することと、ここで、当該受信された使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの使用量レポートトリガを含み、受信された使用量レポートに基づいて、エンベロープごとの開始時刻及び/又は終了時刻を判定することと、オンライン又はオフライン課金のために、判定された開始時刻及び/又は終了時刻とともに、各エンベロープを保存することとを含む。
【0041】
複雑なエンベロープメカニズムをCP機能に含めることによって、エンベロープメカニズムに関する不必要な情報をUPに送信することを回避することが可能であり、それによって、UPを3GPP非依存に保てる。
【0042】
TQMは、基本時間インターバル(BTI)と、連続期間(CTP)又は離散期間(DTP)であるBTIタイプとを含みうる。
【0043】
本方法は更に、URR内の非アクティビティ検出タイマ(IDT)を、オンライン課金システム(OCS)から受信されたクォータ消費時間(QCT)に設定することを含んでもよい。
【0044】
少なくとも1つの報告トリガは、CTP及び/又はDTPについてのエンベロープクロージャに設定されうる。
【0045】
エンベロープの開始時刻の判定は、使用量レポートトリガがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートの後の、各使用量レポート内の最初のパケットの時刻に基づきうる。
【0046】
エンベロープ終了時刻の判定は、使用量レポートトリガがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートが生成された時刻に基づきうる。
【0047】
第2の態様によれば、UP機能とは分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおいてエンベロープ報告をサポートする方法が提供される。本方法は、無線通信ネットワークのUPノードで実行され、TQMと、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの報告トリガとを含む使用量報告ルール(URR)を、CP機能から受信することと、エンベロープのクロージャを示す使用量レポートを、CP機能へ送信することとを含む。
【0048】
TQMは、BTIと、CTP又はDTPであるBTIタイプとを含みうる。受信されたURRは、測定方法と、IDTと、CTPであるBTIタイプとを含んでよく、使用量レポートは、IDTが満了するまで、又はBTIの使用が検出されないときまでの、連続する複数のBTIを含む期間における、受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む。受信されたURRは、測定方法と、DTPであるBTIタイプとを含んでもよく、使用量レポートは、BTIごとの、受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む。
【0049】
使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された使用量レポートトリガを含みうる。
【0050】
第3の態様によれば、UP機能とは分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおいてエンベロープ報告をサポートするCPノードが提供される。CPノードは、プロセッサと、命令を格納したコンピュータプログラム製品とを備え、当該命令は、当該プロセッサによって実行されるとCPノードに、対応するSDFがエンベロープ報告のために適用可能であるURRにTQMを設定することと、少なくとも1つの報告トリガをURRに設定することで、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するようUP機能に指示することと、測定方法をURRに設定することで、ボリューム、時間及び/又はイベントの使用量を収集するようUP機能に指示することと、設定されたURRをUP機能へ送信することと、送信されたURRに応じて、1つ以上の使用量レポートをUP機能から受信することと、ここで、当該受信された使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの使用量レポートトリガを含み、受信された使用量レポートに基づいて、エンベロープごとの開始時刻及び/又は終了時刻を判定することと、オンライン又はオフライン課金のために、判定された開始時刻及び/又は終了時刻とともに、各エンベロープを保存することと、を行わせる。
【0051】
TQMは、BTIと、CTP又はDTPであるBTIタイプとを含みうる。
【0052】
CPノードによって更に、URR内の非アクティビティ検出タイマ(IDT)を、OCSから受信されたQCTに設定すること(S100)が行われる。
【0053】
少なくとも1つの報告トリガは、CTP及び/又はDTPについてのエンベロープクロージャに設定されうる。
【0054】
エンベロープの開始時刻の判定は、使用量レポートトリガがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートの後の、各使用量レポート内の最初のパケットの時刻に基づきうる。
【0055】
エンベロープ終了時刻の判定は、使用量レポートトリガがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートが生成された時刻に基づきうる。
【0056】
第4の態様によれば、UP機能とは分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおいてエンベロープ報告をサポートするUPノードが提供される。UPノードは、プロセッサと、命令を格納したコンピュータプログラム製品とを備え、当該命令は、当該プロセッサによって実行されるとUPノードに、TQMと、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの報告トリガとを含むURRを、CP機能から受信することと、エンベロープのクロージャを示す使用量レポートを、CP機能へ送信することとを行わせる。
【0057】
TQMは、BTIと、CTP又はDTPであるBTIタイプとを含みうる。
【0058】
受信されたURRは、測定方法と、IDTと、CTPであるBTIタイプとを含んでよく、使用量レポートは、IDTが満了するまで、又はBTIの使用が検出されないときまでの、連続する複数のBTIを含む期間における、受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む。
【0059】
受信されたURRは、測定方法と、DTPであるBTIタイプとを含んでもよく、使用量レポートは、BTIごとの、受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む。
【0060】
使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された使用量レポートトリガを含みうる。
【0061】
第5の態様によれば、UP機能とは分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおいてエンベロープ報告をサポートするCPノードが提供される。CPノードは、対応するSDFがエンベロープ報告のために適用可能であるURRにTQMを設定することと、少なくとも1つの報告トリガをURRに設定することで、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するようUP機能に指示することと、測定方法をURRに設定することで、ボリューム、時間及び/又はイベントの使用量を収集するようUP機能に指示することと、設定されたURRをUP機能へ送信することと、送信されたURRに応じて、1つ以上の使用量レポートをUP機能から受信することと、ここで、当該受信された使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの使用量レポートトリガを含み、オンライン又はオフライン課金のために、判定された開始時刻及び/又は終了時刻とともに、各エンベロープを保存することと、を行う通信マネージャと、受信された使用量レポートに基づいて、エンベロープごとの開始時刻及び/又は終了時刻を判定する判定マネージャと、を備える。
【0062】
第6の態様によれば、UP機能とは分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおいてエンベロープ報告をサポートするUPノードが提供される。UPノードは、無線通信ネットワークのUPノードで実行され、TQMと、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの報告トリガとを含むURRを、CP機能から受信し、エンベロープのクロージャを示す使用量レポートを、CP機能へ送信する通信マネージャを備える。
【0063】
第7の態様によれば、UP機能とは分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおいてエンベロープ報告をサポートするコンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムコードを含み、当該コンピュータプログラムコードは、CPノードで実行されると当該CPノードに、対応するSDFがエンベロープ報告のために適用可能であるURRにTQMを設定することと、少なくとも1つの報告トリガをURRに設定することで、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するようUP機能に指示することと、測定方法をURRに設定することで、ボリューム、時間及び/又はイベントの使用量を収集するようUP機能に指示することと、設定されたURRをUP機能へ送信することと、送信されたURRに応じて、1つ以上の使用量レポートをUP機能から受信することと、ここで、当該受信された使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの使用量レポートトリガを含み、受信された使用量レポートに基づいて、エンベロープごとの開始時刻及び/又は終了時刻を判定することと、オンライン又はオフライン課金のために、判定された開始時刻及び/又は終了時刻とともに、各エンベロープを保存することと、を行わせる。
【0064】
第8の態様によれば、UP機能とは分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおいてエンベロープ報告をサポートするコンピュータプログラムが提供される。コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムコードを含み、当該コンピュータプログラムコードは、UPノードで実行されると当該UPノードに、TQMと、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの報告トリガとを含むURRを、CP機能から受信することと、エンベロープのクロージャを示す使用量レポートを、CP機能へ送信することとを行わせる。
【0065】
コンピュータプログラムと、当該コンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能記憶手段とを有するコンピュータプログラム製品も提示される。
【0066】
一般に、特許請求の範囲において使用される全ての用語は、本明細書において特に明確に定義されない限り、当該技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。「1つの(a/an/the)エレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップ等」への言及は全て、特に明記されない限り、エレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップ等の少なくとも1つのインスタンスを指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法のステップは、特に明記されない限り、開示されたとおりの順序で実行される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
以下では、添付の図面を参照して例として本発明が記載される。
【0068】
【
図1】
図1は、制御プレーンとユーザプレーンとを分離した場合のアーキテクチャ・リファレンス・モデルを概略的に示す。
【
図2】
図2は、制御プレーンとユーザプレーンとを分離した場合の、複合SGW/PGWのためのアーキテクチャ・リファレンス・モデルを概略的に示す。
【
図3】
図3は、DTPについてのエンベロープ報告を概略的に示す。
【
図4】
図4は、CTPについてのエンベロープ報告を概略的に示す。
【
図5】
図5は、本明細書で提示される制御プレーンの実施形態を概略的に示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本明細書で提示されるユーザプレーンの実施形態を概略的に示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、本明細書で提示される制御プレーンのいくつかのコンポーネントを示す概略図である。
【
図8】
図8は、本明細書で提示されるユーザプレーンのいくつかのコンポーネントを示す概略図である。
【
図9】
図9は、本明細書で提示される制御プレーンの機能モジュールを示す概略図である。
【
図10】
図10は、本明細書で提示されるユーザプレーンの機能モジュールを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
以下、本発明の特定の実施形態を示す添付図面を参照して、本発明をより十分に説明する。しかしながら、本発明は多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は本開示が詳細かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように、例として提供される。説明全体を通して、同様の数字は同様のエレメントを指す。
【0070】
3GPP TS32.299の6.5.6節は、時間ベースの課金使用量報告(charging usage reporting)を拡張するために、対応するボリューム使用量等の追加の詳細なレポートを提供するためのエンベロープ測定及び報告メカニズム(Envelop measurement and reporting mechanism)を規定する。エンベロープ報告(Envelope reporting)は、時間ベースの使用量をどのように報告するかを指示するためのみのものであるが、どの測定方法(即ち、CTP又はDTP)が使用されるかに応じて、異なる方法で報告する。エンベロープ報告は、クォータ管理から独立している(即ち、相互作用は無い)。
【0071】
TSによれば、測定及びエンベロープ報告方法は、TSに記述されたOCFに対応して、ローカル構成によって実現されうるか、又はオンライン課金システム(OCS)によって指示されうる。
【0072】
しかし、制御プレーン(CP)機能とユーザプレーン(UP)機能との分離をどのようにサポートするかを規定したメカニズムは無い。
【0073】
背景技術で提示された、想定されたソリューションには、時間ベース測定(TQM)メカニズムとエンベロープ報告メカニズムとの両方の複雑さを不必要にUP機能に押し付けるという主な問題があり、これはCP機能とUP機能との分離の(即ち、UP機能を3GPP非依存にする)原理に反するものである。
【0074】
その想定されたソリューションに伴う他のいくつかの欠点は次のものである:
【0075】
1. 連続期間(CTP)と、クォータ消費時間(QCT:Quota Consumption Time)にマッピングされうる非アクティビティ検出タイマ(IDT:Inactivity Detection Timer)との間のコネクションを説明しない。
2. UP機能からCP機能への使用量報告のためのエンベロープ内に、使用量のための更に多くのパラメータを追加し、これはシグナリング効率が良くない。
【0076】
CP機能とUP機能との分離というコンテキストの下で、エンベロープ報告をサポートするメカニズムが提示される。
【0077】
このメカニズムは、CP機能について以下の態様を含む:
【0078】
‐エンベロープ報告が必要とされる場合、CP機能は、使用量報告ルール(URR:Usage Reporting Rule)に加えて、時間ベースの測定のために、CTP又はDTPのいずれかでありうる基本時間インターバル(BTI)タイプと、BTIとを含むTQMを、UP機能へ提供する。(これは、3GPP TS32.299の6.5.7項に対応する:CTPの場合、時間測定は、トラフィックが発生した時間からトラフィックを含まない最初の時間インターバルまでに開始する。時間測定は、最後の基本時間インターバル(即ち、トラフィックを含まない基本時間インバーバル)を含むべきである。時間測定は、後続のトラフィックが受信されると、UP機能によって再開される。DTPの場合、時間測定は、DTPの満了に続く最初のトラフィックで再開される。)
【0079】
‐TQM内のBTIタイプがCTPに設定されたエンベロープ報告が要求されると、CP機能は、IDTが満了するまでの、又は最初のBTIについて使用(トラフィック)が検出されないまでの期間、トラフィックを報告するよう、UP機能に要求する。
【0080】
‐TQM内のBTIタイプがDTPに設定されたエンベロープ報告が要求されると、CP機能は、BTIのそれぞれについてトラフィックを報告するよう、UP機能に要求する。
【0081】
CP機能は、測定方法をそれに応じて設定することによって、時間だけ、時間とボリューム、時間とイベント、又は時間とボリュームとイベント数を報告するよう、UP機能に指示しうる。CP機能は、CTPについてのエンベロープクロージャ、又はDTPについてのエンベロープクロージャのいずれかに対する報告トリガを、報告トリガ情報エレメント(IE)に設定する。
【0082】
これに対応して、UP機能についても同様である:
【0083】
‐報告トリガが対応するURR内のCTPについてのエンベロープクロージャに設定され、IDTが含まれ、TQM内のBTIタイプがCTPに設定されると、UP機能は、IDTが満了するまでの、又はBTIについて使用/トラフィックが最初に検出されないときまでの、いくつかの連続する複数のBTIを含みうる期間における、測定方法で指示された、時間、及び/又はボリューム、及び/又はイベントに関する測定についてのレポートを送信する。
【0084】
‐報告トリガが、対応するURR内で、DTPについてのエンベロープクロージャに設定され、TQMのBTIタイプがDTPに設定されると、UP機能は、BTIごとの、測定方法で指示された、時間、及び/又はボリューム、及び/又はイベントに関する測定に関するレポートを送信する。
【0085】
即ち、UP機能がCP機能とは分離された無線通信システムにおけるエンベロープ報告をサポートするためのメカニズムは、以下の態様を含む。
【0086】
1) CP機能において、オンライン課金のためにGyインタフェースを介して受信されうるか、又はオフライン課金のために設定されうるTQMのためのパラメータを、Sxインタフェースを介して使用されるIEにマッピングすること。
【0087】
2) CTPが使用されるかDTPが使用されるかの詳細を指定することによって、エンベロープ報告に関連するTQM及び可能性のあるIDTをUPへ提供すること。
【0088】
3) 使用されたエンベロープ報告に基づいて、クォータタイプ(時間と共にボリューム、又は時間との同期供給単位(SSU:synchronisation supply unit)等)は、(ボリュームクォータ/閾値、時間クォータ/閾値等をUPへのリクエストに設定することによって)適切なクォータタイプを提供すること。
【0089】
4) 既存のクォータ関連パラメータ(ボリュームクォータ、時間クォータ、IDT等)を使用して、何を測定するかについてUP機能に指示する。
【0090】
5) エンベロープ報告のロジックが、CP機能によってホストされ、即ち、UPに報告されるクォータタイプ等の報告関連パラメータを提供せず、それ故に、CP機能が、エンベロープ報告の要件を予測し、かつ、エンベロープを適切なコンテンツで単にシールするために、UP機能からの使用量レポートに基づいてエンベロープ報告を作成する。
【0091】
その場合、UP機能は、CTP又はDTP等のCP機能によって提供される方法に基づいて測定を実行する必要があるだけである。
【0092】
ただし、更に、使用量レポートがエンベロープクロージャによってトリガされることを知らせるために、UP機能によって報告トリガが追加される。
【0093】
CTP及びDTPエンベロープ報告についての2つのシナリオについて、それぞれ、以下でより詳細に例示する。
【0094】
DTPの例では、各完了エンベロープが、1つの使用量レポートにおいてUP機能からCP機能に報告され、CTPの例では、エンベロープレポートが、エンベロープのクロージャ前に発生する他の報告トリガ(この例では、ボリュームが使い果たされる課金イベント)がある場合に、UP機能からCP機能への2つ以上の使用量レポートに分割されうる。
【0095】
ただし、DTPシナリオでも、CP機能は、エンベロープクロージャ報告トリガの前に他の報告トリガが発生した場合に、UP機能からのいくつかの使用量レポートを介して報告されているエンベロープを受信しうる。
【0096】
図3は、DTPについてのエンベロープ報告を有する例を示す。
【0097】
OCSは、エンベロープ報告のリクエストをCP機能に送信し、当該リクエストは、DTPに設定されたTQM、ボリュームクォータ、時間クォータ、及び30秒のクォータ保持時間(QHT:quota holding time)を通知する。
【0098】
これに応じて、CP機能は、DTPのインジケーション、10秒のBTI、30秒のQHT、並びにボリューム及び時間クォータを含むTQMを有するURRを設定する。URRを有するリクエストが、UP機能へ送信される。
【0099】
これに応じて、UP機能は、トラフィックの測定を開始する。最初のトラフィックが検出されると、エンベロープ開始時刻がt1に設定される。BTIの後、使用量レポートがトリガされ、要求されたボリューム及び時間の使用量と、開始時刻t1及び終了時刻t2とが報告される。使用量レポートは、使用量レポートのトリガがエンベロープクロージャであることも示す。
【0100】
CP機能は、使用量レポートを受信し、エンベロープ開始時刻及び終了時刻を判定し、エンベロープクロージャであるトリガのインジケーションに基づいて、第1のエンベロープを作成して保存する。
【0101】
UP機能は、トラフィックを測定し続ける。以前のエンベロープ終了時刻t2は、新たなエンベロープ開始時刻t2でもある。別のBTIの後、別の使用量レポートがトリガされ、再び、要求されたボリューム及び時間の使用量と、エンベロープ開始時刻t2及び終了時刻t3とが報告される。使用量レポートは、使用量レポートのトリガがエンベロープクロージャであることも示す。
【0102】
CP機能は、それに対応して第2のエンベロープを作成して保存する。
【0103】
更に、対応する方法で、第3及び第4のエンベロープも作成されて保存される。ただし、第4のBTI及び対応する使用量レポートは、トラフィックを含んでいない。最後のデータパケットの受信後の時刻t4からカウントされる、時刻t7における30秒のQHTの後に、要求されたボリューム及び時間の使用量と、使用量レポートトリガがQHTであることのインジケーションとを有するURRが送信される。
【0104】
CP機能は、使用量レポートを受信し、QHTであるトリガのインジケーションに基づいて、第1乃至第4のエンベロープと、集約されたボリューム使用量とを含む、OCSへのエンベロープの報告を作成する。
【0105】
図4は、CTPについてのエンベロープ報告を有する例を示す。
【0106】
OCSは、エンベロープ報告の指示をCP機能に送信し、当該指示は、CTPに設定されたTQM、ボリュームクォータ、時間クォータ、20秒のQCT、及び30秒のクォータ保持時間(QHT)を通知する。
【0107】
これに応じて、CP機能は、CTPのインジケーション、20秒のIDT、10秒のBTI、30秒のQHT、並びにボリューム及び時間クォータを含むTQMを有するURRを設定する。URRを有するリクエストが、UP機能へ送信される。
【0108】
これに応じて、UP機能は、トラフィックの測定を開始する。最初のトラフィックが検出されると、エンベロープ開始時刻がt1に設定される。BTIの後、時刻t2で、UP機能は、別のBTIが時刻t3に満了するまで、トラフィックを測定し続ける。
【0109】
第3のBTIの期間中にボリュームクォータが枯渇し(exhausted)、UP機能は、使用量レポートを送信し、このレポートは、開始時刻t1と、時間及びボリュームの使用量と、クォータの枯渇であるトリガのインジケーションとを含む。
【0110】
CP機能は、使用量レポートを受信して、エンベロープの開始時刻を判定するものの、終了時刻は欠落しており、トリガはエンベロープクロージャではなくクォータの枯渇である。次に、CP機能は、ボリューム及び時間の使用量を有する不完全なエンベロープを報告し、報告理由がボリュームの枯渇であることを知らせる。
【0111】
OCSは、それにより、ボリュームクォータと残りの時間クォータとを含む更新された指示を、CP機能へ送信する。
【0112】
CP機能は、更新された当該指示に応じて、更新されたURRを有するリクエストを、UP機能へ送信する。
【0113】
UP機能は、更新されたURRに応じて、同じBTIで継続してトラフィックを測定し続ける。
【0114】
時刻t5の後にトラフィックは測定されず、IDTがt8で満了した後、UP機能は、更新されたURR以降のボリューム及び時間の使用量を有し、エンベロープクロージャのインジケーションを更に有する使用量レポートを送信する。
【0115】
CP機能は、使用量レポートを受信し、(エンベロープ全体についての)エンベロープ開始時刻t1と終了時刻t8とを判定し、エンベロープクロージャであるトリガのインジケーションに基づいて、第1のエンベロープを作成して保存する。ボリューム使用量は、エンベロープ全体の使用量を含む。
【0116】
ただし、第5のBTIにはトラフィックが含まれておらず、30秒のQHTの後、最後のデータパケットの受信後の時刻t5からカウントされる、30秒のQHTの後に、要求されたボリューム及び時間の、ゼロである使用量と、使用量レポートトリガがQHTであることのインジケーションとを有するURRが送信される。
【0117】
CP機能は、使用量レポートを受信し、QHTであるトリガのインジケーションに基づいて、第1のエンベロープと、集約されたボリューム使用量とを含む、OCSへのエンベロープの報告を作成する。
【0118】
提示されたソリューションは、UPとCPとの間で時間ベースの測定及びエンベロープ報告メカニズムの複雑さを分散することによって、エンベロープ報告をサポートする効率的なメカニズムを提供する。これは、URRは単にパケットのカウント方法をUP機能に指示するために使用される、という原則に従っている。これは更に、例えばSxインタフェースを介してエンベロープ報告メカニズムを送信する等の、不必要な情報を伴うUP機能の実装の複雑化を回避している。
【0119】
UP機能から分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするための、一実施形態による方法が、
図5を参照して提示される。本方法は、無線通信ネットワークのCPノードで実行され、対応するサービスデータフロー(SDF)をエンベロープ報告のために適用可能であるURRにTQMを設定すること(S100)と、少なくとも1つの報告トリガをURRに設定することで、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するようUP機能に指示すること(S100)と、測定方法をURRに設定することで、ボリューム、時間及び/又はイベントの使用量を収集するようUP機能に指示すること(S100)と、設定されたURRをUP機能へ送信すること(S110)と、送信されたURRに応じて、1つ以上の使用量レポートをUP機能から受信すること(S120)と、ここで、当該受信された使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの使用量レポートトリガを含み、受信された使用量レポートに基づいて、エンベロープごとの開始時刻及び/又は終了時刻を判定すること(S130)と、オンライン又はオフライン課金のために、判定された開始時刻及び/又は終了時刻とともに、各エンベロープを保存すること(S140)とを含む。
【0120】
TQMは、基本時間インターバル(BTI)と、連続期間(CTP)又は離散期間(DTP)であるBTIタイプとを含みうる。
【0121】
本方法は更に、URR内の非アクティビティ検出タイマ(IDT)を、オンライン課金システム(OCS)から受信されたクォータ消費時間(QCT)に設定すること(S100)を含みうる。
【0122】
少なくとも1つの報告トリガは、CTP及び/又はDTPについてのエンベロープクロージャに設定されうる。
【0123】
エンベロープの開始時刻の判定は、使用量レポートトリガがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートの後の、各使用量レポート内の最初のパケットの時刻に基づきうる。
【0124】
エンベロープ終了時刻の判定は、使用量レポートトリガがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートが生成された時刻に基づきうる。
【0125】
UP機能から分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするための、一実施形態による方法が、
図6を参照して提示される。本方法は、無線通信ネットワークのUPノードで実行され、TQMと、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの報告トリガとを含むURRを、CP機能から受信すること(S200)と、エンベロープのクロージャを示す使用量レポートを、CP機能へ送信すること(S220)とを含む。
【0126】
TQMは、基本時間インターバル(BTI)と、連続期間(CTP)又は離散期間(DTP)であるBTIタイプとを含みうる。
【0127】
受信されたURRは、測定方法と、非アクティビティ検出タイマ(IDT)と、CTPであるBTIタイプとを含んでよく、使用量レポートは、IDTが満了するまで、又はBTIの使用が検出されないときまでの、連続する複数のBTIを含む期間における、受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む。
【0128】
受信されたURRは、測定方法と、DTPであるBTIタイプとを含んでもよく、使用量レポートは、BTIごとの、受信された測定方法で指示された時間、ボリューム及び/又はイベントの測定を含む。
【0129】
使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された使用量レポートトリガを含みうる。
【0130】
UP機能から分離されたCP機能を有する無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするための、一実施形態によるCPノードが、
図7を参照して提示される。CPノードは、プロセッサ10と、命令を格納したコンピュータプログラム製品12,13とを備え、当該命令は、当該プロセッサによって実行されるとCPノードに、対応するサービスデータフロー(SDF)をエンベロープ報告のために適用可能であるURRにTQMを設定すること(S100)と、少なくとも1つの報告トリガをURRに設定することで、エンベロープのクロージャに応じて使用量レポートを生成するようUP機能に指示すること(S100)と、測定方法をURRに設定することで、ボリューム、時間及び/又はイベントの使用量を収集するようUP機能に指示すること(S100)と、設定されたURRをUP機能へ送信すること(S110)と、送信されたURRに応じて、1つ以上の使用量レポートをUP機能から受信すること(S120)と、ここで、当該受信された使用量レポートは、エンベロープクロージャに設定された少なくとも1つの使用量レポートトリガを含み、受信された使用量レポートに基づいて、エンベロープごとの開始時刻及び/又は終了時刻を判定すること(S130)と、オンライン又はオフライン課金のために、判定された開始時刻及び/又は終了時刻とともに、各エンベロープを保存すること(S140)と、を行わせる。
【0131】
TQMは、基本時間インターバル(BTI)と、連続期間(CTP)又は離散期間(DTP)であるBTIタイプとを含みうる。
【0132】
CPノードによって更に、URR内の非アクティビティ検出タイマ(IDT)を、オンライン課金システム(OCS)から受信されたクォータ消費時間(QCT)に設定すること(S100)が行われる。
【0133】
少なくとも1つの報告トリガは、CTP及び/又はDTPについてのエンベロープクロージャに設定されうる。
【0134】
エンベロープの開始時刻の判定は、使用量レポートトリガがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートの後の、各使用量レポート内の最初のパケットの時刻に基づきうる。
【0135】
エンベロープ終了時刻の判定は、使用量レポートトリガがエンベロープクロージャに設定されている、受信された使用量レポートが生成された時刻に基づきうる。
【0136】
図7は、CPノードのいくつかのコンポーネントを示す概略図である。プロセッサ10は、メモリに格納されたコンピュータプログラム14のソフトウェア命令を実行可能な、適切な中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路等のうちの1つ以上の任意の組み合わせを使用して提供されうる。このため、メモリは、コンピュータプログラム製品12の一部であるか、又はその一部を形成するとみなされうる。プロセッサ10は、
図5を参照して本明細書で説明されている方法を実行するように構成されうる。
【0137】
メモリは、読み出し/書き込みメモリ(RAM)、及び読み出し専用メモリ(ROM)の任意の組み合わせでありうる。また、メモリは、永続的ストレージを含んでもよく、これは例えば、磁気メモリ、光学メモリ、ソリッドステートメモリ、又は遠隔マウントされたメモリのうちの任意の1つ又は任意の組み合わせであってもよい。
【0138】
データメモリの形式の第2のコンピュータプログラム製品13も、例えば、プロセッサ10でのソフトウェア命令の実行中におけるデータの読み出し及び/又は格納のために提供されうる。データメモリは、読み出し/書き込みメモリ(RAM)、及び読み出し専用メモリ(ROM)の任意の組み合わせであってよく、また、永続的ストレージを含んでもよく、これは例えば、磁気メモリ、光学メモリ、ソリッドステートメモリ、又は遠隔マウントされたメモリのうちの任意の1つ又は任意の組み合わせであってもよい。データメモリは、例えば、CPノードについての機能を向上させるための、他のソフトウェア命令15を保持しうる。
【0139】
CPノードは、例えばユーザインタフェースを含む、入力/出力(I/O)インタフェース11を更に備えうる。CPノードは、他のノードからシグナリングを受信するように構成された受信機と、シグナリングを他のノードに送信するように構成された送信機とを更に備えうる(図示せず)。CPノードの他のコンポーネントは、本明細書で提示される概念を分かりにくくしないために省略されている。
【0140】
図9は、CPノードの機能ブロックを示す概略図である。モジュールは、キャッシュサーバ内で実行されるコンピュータプログラム等のソフトウェア命令のみとして、又は特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ、個別論理コンポーネント、トランシーバ等のハードウェアのみとして、又はそれらの組合せとして実装されうる。代替の実施形態では、機能ブロックのいくつかはソフトウェアによって実装され、他のものはハードウェアによって実装されうる。モジュールは、判定マネージャユニット90及び通信マネージャユニット91を含む、
図5に示された方法のステップに対応している。モジュールのうちの1つ以上がコンピュータプログラムによって実装される実施形態では、いくつかのプログラミング言語は通常、プロセスモジュールを含まないため、これらのモジュールは、ずしもプロセスモジュールに対応しているわけではなく、これらが実装されるプログラミング言語による命令として書かれうることを理解されたい。
【0141】
判定マネージャ90は、エンベロープ報告をサポートするためのものである。このモジュールは、
図5の判定ステップS130に対応する。このモジュールは、例えば、コンピュータプログラムが実行される場合に、
図7のプロセッサ10によって実現されうる。
【0142】
通信マネージャ91は、エンベロープ報告をサポートするためのものである。このモジュールは、
図5の設定ステップS100、送信ステップS110、受信ステップS120、及び保存ステップ140に対応する。このモジュールは、例えば、コンピュータプログラムが実行される場合に、
図7のプロセッサ10によって実現されうる。
【0143】
図8は、UPノードのいくつかのコンポーネントを示す概略図である。プロセッサ20は、メモリに格納されたコンピュータプログラム24のソフトウェア命令を実行可能な、適切な中央処理装置(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路等のうちの1つ以上の任意の組み合わせを使用して提供されうる。このため、メモリは、コンピュータプログラム製品22の一部であるか、又はその一部を形成するとみなされうる。プロセッサ20は、
図6を参照して本明細書で説明されてる方法を実行するように構成されうる。
【0144】
メモリは、読み出し/書き込みメモリ(RAM)、及び読み出し専用メモリ(ROM)の任意の組み合わせでありうる。また、メモリは、永続的ストレージを含んでもよく、これは例えば、磁気メモリ、光学メモリ、ソリッドステートメモリ、又は遠隔マウントされたメモリのうちの任意の1つ又は任意の組み合わせであってもよい。
【0145】
データメモリの形式の第2のコンピュータプログラム製品23も、例えば、プロセッサ20でのソフトウェア命令の実行中におけるデータの読み出し及び/又は格納のために提供されうる。データメモリは、読み出し/書き込みメモリ(RAM)、及び読み出し専用メモリ(ROM)の任意の組み合わせであってよく、また、永続的ストレージを含んでもよく、これは例えば、磁気メモリ、光学メモリ、ソリッドステートメモリ、又は遠隔マウントされたメモリのうちの任意の1つ又は任意の組み合わせであってもよい。データメモリは、例えば、UPノードについての機能を向上させるための、他のソフトウェア命令25を保持しうる。
【0146】
UPノードは、例えばユーザインタフェースを含む、入力/出力(I/O)インタフェース21を更に備えうる。UPノードは、他のノードからシグナリングを受信するように構成された受信機と、シグナリングを他のノードに送信するように構成された送信機とを更に備えうる(図示せず)。UPノードの他のコンポーネントは、本明細書で提示される概念を分かりにくくしないために省略されている。
【0147】
図10は、UPノードの機能ブロックを示す概略図である。モジュールは、キャッシュサーバ内で実行されるコンピュータプログラム等のソフトウェア命令のみとして、又は特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ、個別論理コンポーネント、トランシーバ等のハードウェアのみとして、又はそれらの組合せとして実装されうる。代替の実施形態では、機能ブロックのいくつかはソフトウェアによって実装され、他のものはハードウェアによって実装されうる。モジュールは、判定マネージャユニット100及び通信マネージャユニット101を含む、
図6に示された方法のステップに対応している。モジュールのうちの1つ以上がコンピュータプログラムによって実装される実施形態では、いくつかのプログラミング言語は通常、プロセスモジュールを含まないため、これらのモジュールは、ずしもプロセスモジュールに対応しているわけではなく、これらが実装されるプログラミング言語による命令として書かれうることを理解されたい。
【0148】
判定マネージャ100は、UP機能とは分離された制御プレーン(CP)機能を有する無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするためのものである。このモジュールは、
図6の測定ステップS210に対応する。このモジュールは、例えば、コンピュータプログラムが実行される場合に、
図8のプロセッサ20によって実現されうる。
【0149】
通信マネージャ101は、UP機能とは分離された制御プレーン(CP)機能を有する無線通信ネットワークにおけるエンベロープ報告をサポートするためのものである。このモジュールは、
図6の受信ステップS200及び送信ステップS220に対応する。このモジュールは、例えば、コンピュータプログラムが実行される場合に、
図8のプロセッサ20によって実現されうる。
【0150】
主にいくつかの実施形態を参照して本発明について上述してきた。しかし、当業者には容易に理解されるように、添付の特許請求の範囲によって定められるように、上記で開示されたもの以外の他の実施形態も、本発明の範囲内で同様に実現できる。