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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】インテリジェント駐車方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/06 20060101AFI20231107BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20231107BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
B60W30/06
G08G1/14 A
G08G1/16 C
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022520404
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-07
(86)【国際出願番号】 CN2020132383
(87)【国際公開番号】W WO2021104475
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-03-30
(31)【優先権主張番号】201911206097.0
(32)【優先日】2019-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522129409
【氏名又は名称】長城汽車股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GREAT WALL MOTOR COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】No. 2266 Chaoyang South Street Baoding, Hebei 071000 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】高 通
(72)【発明者】
【氏名】郭 騰
(72)【発明者】
【氏名】斉 興宇
(72)【発明者】
【氏名】▲ハォ▼ 鵬
【審査官】櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0265130(US,A1)
【文献】特表2013-530867(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0155331(US,A1)
【文献】特表2018-508082(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に適用されており、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定するステップと、
前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定するステップと、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両の運転者に前記車両を前記目標位置点まで運転するように通知する通知情報を前記車両の運転者に送信するステップと、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御するステップとを含むインテリジェント駐車方法であって、
前記予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する前記ステップの前に、
経路学習命令を受信すると、複数の車両走行画像を撮影するステップと、
走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの、前記複数の車両走行画像での移動軌跡を判定するステップと、
各前記移動軌跡に基づいて目標駐車経路を判定するステップと、
前記目標駐車経路を記憶するステップとをさらに含み、
前記走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの、前記複数の車両走行画像での移動軌跡を判定する前記ステップは、
前記複数の車両走行画像内の、特徴点を有する画素を検索し、前記複数の車両走行画像内のキーポイントを抽出するステップと、
前記キーポイントの位置情報に基づいて、前記特徴点の記述子を算出するステップと、
前記特徴点の前記記述子に基づいて、前記走行環境内の少なくとも1つの特徴点のそれぞれの、前記複数の車両走行画像での記述子をマッチングするステップと、
マッチングに成功した記述子の位置情報を記録し、前記位置情報を時系列的に接続して、前記少なくとも1つの特徴点のそれぞれの、前記複数の車両走行画像での移動軌跡を得るステップとを含む、ことを特徴とするインテリジェント駐車方法。
【請求項2】
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する前記ステップは、
各駐車経路の開始位置写真及び終了位置写真を含むインテリジェント駐車インターフェースを表示するステップと、
前記インテリジェント駐車インターフェースにおいて駐車命令を受信するステップと、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から前記目標駐車経路を判定するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のインテリジェント駐車方法。
【請求項3】
車両に適用されており、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定するステップと、
前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定するステップと、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両の運転者に前記車両を前記目標位置点まで運転するように通知する通知情報を前記車両の運転者に送信するステップと、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御するステップとを含むインテリジェント駐車方法であって、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両の運転者に前記車両を前記目標位置点まで運転するように通知する通知情報を前記車両の運転者に送信する前記ステップは、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点との間の実際距離を判定するステップと、
前記実際距離が第1の方向に投影された第1の距離を判定するステップであって、前記第1の方向は前記目標駐車経路の前記目標位置点での接線方向であるステップと、
前記実際距離が前記第1の方向に垂直な第2の方向に投影された第2の距離を判定するステップと、
前記車両の現在の走行方向と前記第1の方向との間の進路角を判定するステップと、
前記第1の距離が第1の所定値以下であること、前記第2の距離が第2の所定値以下であること、及び前記進路角が第3の所定値以下であることの少なくとも1つが満たされた場合、前記車両の運転者に前記車両を前記目標位置点まで運転するように通知する通知情報を前記車両の運転者に送信するステップとを含む、ことを特徴とするインテリジェント駐車方法。
【請求項4】
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する前記ステップの前に、
前記目標位置点でブレーキをかけることを指示する通知情報を出力するステップをさらに含み、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する前記ステップは、
前記車両が前記目標位置点まで走行し、車速がゼロであることが検出された場合、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御するステップを含む、ことを特徴とする請求項1または3に記載のインテリジェント駐車方法。
【請求項5】
車両に適用されており、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定するステップと、
前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定するステップと、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両の運転者に前記車両を前記目標位置点まで運転するように通知する通知情報を前記車両の運転者に送信するステップと、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御するステップとを含むインテリジェント駐車方法であって、
前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定するステップは、
タイヤ圧、ドア状態、及びバックミラー状態のうちの少なくとも1つを含む車両パラメータを検出するステップと、
前記車両パラメータが予め設定された条件を満たす場合、前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定するステップとを含む、ことを特徴とするインテリジェント駐車方法。
【請求項6】
車両に適用されるインテリジェント駐車装置であって、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する第1の判定モジュールと、
前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定する第2の判定モジュールと、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両の運転者に前記車両を前記目標位置点まで運転するように通知する通知情報を前記車両の運転者に送信する送信モジュールと、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する制御モジュールとを含み、
前記送信モジュールは、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点との間の実際距離を判定する第1の判定サブモジュールと、
前記実際距離が第1の方向に投影された第1の距離を判定するステップであって、前記第1の方向は前記目標駐車経路の前記目標位置点での接線方向である第2の判定サブモジュールと、
前記実際距離が前記第1の方向に垂直な第2の方向に投影された第2の距離を判定する第3の判定サブモジュールと、
前記車両の現在の走行方向と前記第1の方向との間の進路角を判定する第4の判定サブモジュールと、
前記第1の距離が第1の所定値以下であること、前記第2の距離が第2の所定値以下であること、及び前記進路角が第3の所定値以下であることの少なくとも1つが満たされた場合、前記車両の運転者に前記車両を前記目標位置点まで運転するように通知する通知情報を前記車両の運転者に送信する送信サブモジュールとを含む、ことを特徴とするインテリジェント駐車装置。
【請求項7】
経路学習命令を受信すると、複数の車両走行画像を撮影する撮影モジュールと、
走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの、前記複数の車両走行画像での移動軌跡を判定する第3の判定モジュールと、
各移動軌跡に従って目標駐車経路を判定する第4の判定モジュールと、
前記目標駐車経路を記憶する記憶モジュールとをさらに含む、ことを特徴とする請求項6に記載のインテリジェント駐車装置。
【請求項8】
前記目標位置点でブレーキをかけることを指示する通知情報を出力する出力モジュールをさらに含み、
前記制御モジュールは、
前記車両が前記目標位置点まで走行し、かつ車速がゼロであることが検出された場合、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する第1の制御サブモジュールを含む、ことを特徴とする請求項6に記載のインテリジェント駐車装置。
【請求項9】
車両に適用されるインテリジェント駐車装置であって、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する第1の判定モジュールと、
前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定する第2の判定モジュールと、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両の運転者に前記車両を前記目標位置点まで運転するように通知する通知情報を前記車両の運転者に送信する送信モジュールと、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する制御モジュールとを含み、
前記第2の判定モジュールは、
タイヤ圧、ドア状態、及びバックミラー状態のうちの少なくとも1つを含む車両パラメータを検出する検出サブモジュールと、
前記車両パラメータが予め設定された条件を満たす場合、前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定する第5の判定サブモジュールとを含む、ことを特徴とするインテリジェント駐車装置。
【請求項10】
コンピュータ読み取り可能なコードを記憶するメモリと、
前記コンピュータ読み取り可能なコードを実行すると、請求項1~5のいずれか1項に記載のインテリジェント駐車方法を計算処理機器に実行させる1つ又は複数のプロセッサとを含む、ことを特徴とする計算処理機器。
【請求項11】
計算処理機器上で実行されると、請求項1~5のいずれか1項に記載のインテリジェント駐車方法を前記計算処理機器に実行させるコンピュータ読み取り可能なコードを含むコンピュータプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本発明は、2019年11月29日に中国特許庁に提出され、出願番号が201911206097.0、名称が「インテリジェント駐車方法及び装置」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全ての内容は引用により本発明に組み込まれている。
【0002】
本発明は、車両の技術分野に関し、特に、インテリジェント駐車方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
車両技術の発展に伴い、自律運転技術はますます多くの注目を集めている。自律運転技術には自動駐車という機能が含まれている。
【0004】
現在、自動駐車機能の実現過程は、運転者が車を駐車スペースのすぐ前の位置まで運転した後、手動で自動駐車機能をオンにすることで、車が自動的に進入操作を行い、自動駐車を完了する。しかし、自動駐車の制御距離が短いため、自動駐車を実現するために必要な運転者の作業量が多く、運転時間が長く、駐車の利便性が低い。
【発明の概要】
【0005】
以上に鑑み、本発明は、自動駐車の制御距離が短いため、自動駐車を実現するために必要な運転者の作業量が多く、運転時間が長く、駐車の利便性が低いという従来技術の問題を解決するために、インテリジェント駐車方法及び装置を提案することを目的とする。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の技術的解決手段は、以下のように実現される。
【0007】
第1の態様は、
車両に適用されており、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定するステップと、
前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定するステップと、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両を前記目標位置点まで運転する旨の通知情報を前記車両の運転者に送信するステップと、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御するステップとを含むインテリジェント駐車方法を提供する。
【0008】
さらに、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する前記ステップの前に、
経路学習命令を受信すると、複数の車両走行画像を撮影するステップと、
走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの前記複数の車両走行画像での移動軌跡を判定するステップと、
各前記移動軌跡に基づいて目標駐車経路を判定するステップと、
前記目標駐車経路を記憶するステップとを更に含む。
【0009】
さらに、前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両を前記目標位置点まで運転する旨の通知情報を前記車両の運転者に送信する前記ステップは、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点との間の実際距離を判定するステップと、
前記実際距離が第1の方向に投影された第1の距離を判定するステップであって、前記第1の方向は前記目標駐車経路の前記目標位置点での接線方向であるステップと、
前記実際距離が前記第1の方向に垂直な第2の方向に投影された第2の距離を判定するステップと、
前記車両の現在の走行方向と前記第1の方向との間の進路角を判定するステップと、
前記第1の距離が第1の所定値以下であること、前記第2の距離が第2の所定値以下であること、及び前記進路角が第3の所定値以下であることの少なくとも1つが満たされた場合、前記車両を前記目標位置点まで運転する旨の通知情報を前記車両の運転者に送信するステップとを含む。
【0010】
さらに、前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する前記ステップの前に、
前記目標位置点でブレーキをかけることを指示する通知情報を出力するステップをさらに含み、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する前記ステップは、
前記車両が前記目標位置点まで走行し、車速がゼロであることが検出された場合、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御するステップを含む。
【0011】
さらに、前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定するステップは、
タイヤ圧、ドア状態、及びバックミラー状態のうちの少なくとも1つを含む車両パラメータを検出するステップと、
前記車両パラメータが予め設定された条件を満たす場合、前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定するステップとを含む。
【0012】
従来技術と比較して、本発明の前記インテリジェント駐車方法は、以下の利点を有する。
本発明の実施例において、車両は駐車命令を受信し、駐車命令に応答して、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定し、そして、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定し、車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、すなわち、車両が目標駐車経路の近くにある場合、目標位置点まで走行するように車両を制御し、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する。このようにして、運転者は目標駐車経路の近くまで運転するだけで、車両はインテリジェント駐車を行うことができ、本発明の実施例において、車両はより遠距離のインテリジェント駐車を行うことができ、車両を駐車スペースのすぐ前に運転しなくても自動駐車を行うことができ、これにより、自動駐車を実現するために必要な運転者の作業量や運転時間が節約され、駐車の利便性が向上する。
【0013】
本発明は、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する第1の判定モジュールと、
前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定する第2の判定モジュールと、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、前記車両を前記目標位置点まで運転する旨の通知情報を前記車両の運転者に送信する送信モジュールと、
前記車両が前記目標位置点まで走行すると、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する制御モジュールとを含むインテリジェント駐車装置を提案することを別の目的とする。
【0014】
さらに、前記装置は、
経路学習命令を受信すると、複数の車両走行画像を撮影する撮影モジュールと、
走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの前記複数の車両走行画像での移動軌跡を判定する第3の判定モジュールと、
各移動軌跡に従って目標駐車経路を判定する第4の判定モジュールと、
前記目標駐車経路を記憶する記憶モジュールとをさらに含む。
【0015】
さらに、前記送信モジュールは、
前記車両の現在位置点と前記目標位置点との間の実際距離を判定する第1の判定サブモジュールと、
前記実際距離が第1の方向に投影された第1の距離を判定するステップであって、前記第1の方向は前記目標駐車経路の前記目標位置点での接線方向である第2の判定サブモジュールと、
前記実際距離が前記第1の方向に垂直な第2の方向に投影された第2の距離を判定する第3の判定サブモジュールと、
前記車両の現在の走行方向と前記第1の方向との間の進路角を判定する第4の判定サブモジュールと、
前記第1の距離が第1の所定値以下であること、前記第2の距離が第2の所定値以下であること、及び前記進路角が第3の所定値以下であることの少なくとも1つが満たされた場合、前記車両を前記目標位置点まで運転する旨の通知情報を前記車両の運転者に送信する送信サブモジュールとを含む。
【0016】
さらに、前記装置は、
前記目標位置点でブレーキをかけることを指示する通知情報を出力する出力モジュールをさらに含み、
前記制御モジュールは、
前記車両が前記目標位置点まで走行し、かつ車速がゼロであることが検出された場合、前記目標位置点から前記目標駐車経路に従って駐車するように前記車両を制御する第1の制御サブモジュールを含む。
【0017】
さらに、前記第2の判定モジュールは、
タイヤ圧、ドア状態、及びバックミラー状態のうちの少なくとも1つを含む車両パラメータを検出する検出サブモジュールと、
前記車両パラメータが予め設定された条件を満たす場合、前記目標駐車経路において前記車両に最も近い目標位置点を判定する第5の判定サブモジュールとを含む。
【0018】
前記インテリジェント駐車装置は、従来技術に対して、上記インテリジェント駐車方法と同様の利点を有するので、ここでは詳しく説明しない。
【0019】
上記の説明は、本発明の技術的解決手段の概要に過ぎず、明細書の内容に従って実施することができるように、本発明の技術的手段をより明確に理解するためのものであり、、また、本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点をより明確且つ理解しやすくするために、以下、本発明の具体的な実施形態を挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明において使用する必要のある図面を簡単に説明するが、明らかに、以下の説明における図面は、本発明の一部の実施例であり、当業者がこれらの図面に基づいて創造的な努力を必要とせずに他の図面を取得することもできる。
本発明の一部を構成する図面は、本発明のさらなる理解を提供するものであり、本発明の例示的な実施例及びその説明は、本発明を解釈するものであり、本発明の不適切な限定とならない。
図1】本発明の実施例1に係るインテリジェント駐車方法のフローチャートを示す。
図2】本発明の実施例2に係るインテリジェント駐車方法のフローチャートを示す。
図3】本発明の実施例2に係るインテリジェント駐車インターフェースのインターフェース図を示す。
図4】本発明の実施例2に係る車両のシステムブロック図を示す。
図5】本発明の実施例2に係る車両の現在位置点と目標位置点とのシーンの模式図を示す。
図6】本発明の実施例2に係る遠隔制御再生モードによる駐車のシグナリング伝送の模式図を示す。
図7】本発明の実施例3に係るインテリジェント駐車装置の構造ブロック図である。
図8】本発明の実施例4に係るインテリジェント駐車装置の構造ブロック図である。
図9】本発明による方法を実行するための計算処理機器のブロック図を模式的に示す。
図10】本発明による方法を実現するためのプログラムコードを保持又は伝送するための記憶ユニットを模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明する実施例は、本発明の実施例の全体ではなく、本発明の実施例の一部である。当業者が本発明の実施例に基づいて創造的な努力を必要とせずに取得する他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0022】
なお、矛盾しない限り、本発明の実施例及び実施例の特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0023】
以下、図面を参照して、実施例と併せて本発明を詳細に説明する。
【0024】
実施例1
図1は、本発明の実施例に係るインテリジェント駐車方法のフローチャートを示し、このインテリジェント駐車方法は車両に適用され、図1に示すように、この方法は、ステップ101~ステップ104を含む。
【0025】
ステップ101、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する。
【0026】
本発明の実施例において、車両はインテリジェント駐車インターフェースを表示することができ、ユーザはこのインテリジェント駐車インターフェースにおいてインテリジェント駐車オプションを選択することで、駐車命令をトリガすることができる。車両には少なくとも1つの駐車経路が予め記憶されており、車両は、駐車命令を受信すると、この予め記憶された駐車経路から目標駐車経路を判定することができる。ここで、目標駐車経路は、ユーザがこのインテリジェント駐車インターフェースにおいて選択したものであってもよいし、車両が現在の位置に基づいて最も近い駐車経路を自動的にマッチングすることによって得られたものであってもよい。
【0027】
ステップ102、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定する。
【0028】
本発明の実施例において、車両は、目標駐車経路内の各位置点から車両までの距離値を判定することができ、各距離値のうちの最小距離値に対応する位置点は、目標位置点となる。
【0029】
ステップ103、車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信する。
【0030】
本発明の実施例において、車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たすと、車両が目標駐車経路の近くにあることを示し、この場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信する。
【0031】
ステップ104、車両が目標位置点まで走行すると、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する。
【0032】
本発明の実施例において、車両は、目標位置点まで走行すると、車両は、目標駐車経路の終点まで走行して自動駐車を完了するまで、目標位置点から目標駐車経路に従って自動駐車を行うことができる。
【0033】
本発明の実施例において、車両は、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定し、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定し、車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、すなわち、車両が目標駐車経路の近くにある場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信し、車両が目標位置点まで走行すると、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する。このようにして、運転者は目標駐車経路の近くまで運転するだけで、車両はインテリジェント駐車を行うことができ、本発明の実施例において、車両はより遠距離のインテリジェント駐車を行うことができ、車両を駐車スペースのすぐ前に運転しなくても自動駐車を行うことができ、これにより、自動駐車を実現するために必要な運転者の作業量や運転時間が節約され、駐車の利便性が向上する。
【0034】
実施例2
図2は、本発明の実施例2に係るインテリジェント駐車方法のフローチャートを示し、このインテリジェント駐車方法は車両に適用され、図2に示すように、この方法は、ステップ201~ステップ208を含んでもよい。
【0035】
ステップ201、経路学習命令を受信すると、複数の車両走行画像を撮影する。
【0036】
本発明の実施例において、ユーザはインテリジェント駐車インターフェースで「経路学習」オプションをクリックすることで、経路学習命令をトリガすることができ、車両は、経路学習命令を受信すると、自身のアラウンドビューモニター(Around View Monitor、AVM)システムを起動し、アラウンドビューモニターシステムの超音波レーダとサラウンドビューカメラによって車両走行中の複数の車両走行画像を撮影することができ、車両走行画像には、車両走行中の周辺の物体(例えば、固定された駐車プレート、駐車スペースラインや固定された建物など)が含まれてもよい。
【0037】
一例として、図3は、本発明の実施例2に係るインテリジェント駐車インターフェースのインターフェース図を示し、図3に示すように、このインテリジェント駐車インターフェース30には「経路学習」オプション301が含まれており、ユーザがインテリジェント駐車インターフェース30において「経路学習」オプション301をクリックすると、車両はサラウンドビューカメラによって車両走行中の複数の画像を撮影することができる。
【0038】
任意選択的に、図4は、本発明の実施例2に係る車両のシステムブロック図を示し、車両のシステムはセンサ401を含み、センサ401は、超音波レーダにおける超音波センサと、サラウンドビューカメラにおける画像センサとを含み、主に車両周辺環境に対する情報収集に用いられ、車両はセンサ401によって各車両走行画像の撮影ステップを完了してもよい。
【0039】
任意選択的に、図4を参照すると、この車両のシステムは、インターフェースの表示に使用され得る表示ユニット402をさらに含み、したがって、インテリジェント駐車インターフェースを表示するステップは、表示ユニット402によって行われることができる。
【0040】
任意選択的に、ステップ201の前に、車両は環境パラメータを検出することもできる。
【0041】
本発明の実施例において、この環境パラメータは、環境の照明強度を含む学習環境パラメータと、周辺シーンが屋内駐車場、建物が密集したコミュニティや会社などのいずれかであるか否かを含む駐車環境パラメータとを含む。
【0042】
また、車両は車両のサラウンドビューカメラで撮影された画像を解析することで駐車環境パラメータを得ることができ、車両は車両の照明センサで照明強度を取得することができる。
【0043】
そして、環境パラメータが予め設定された駐車経路環境条件を満たす場合、ステップ201に進む。環境パラメータが予め設定された駐車経路環境条件を満たさない場合、環境が経路学習条件を満たさず、経路学習を行うことができないという故障情報をインテリジェント表示インターフェース30に表示することができる。
【0044】
本発明の実施例において、予め設定された駐車経路環境条件は、照明強度が800ルクス(Lux)を超えること、周辺シーンが室内駐車場、建物が密集したコミュニティや会社などのいずれかであることを含む。
【0045】
また、一方では、照明パラメータが800ルクスより大きい場合、照明条件が十分であることを示し、これにより、サラウンドビューカメラで撮影された複数の車両走行画像の明るさ、コントラストなどのパラメータが良く、車両の画像分析に有利であり、複数の車両走行画像の可用性が確保される。他方では、周辺シーンが室内駐車場、建物が密集したコミュニティや会社などのいずれかである場合、周辺シーンには、固定された駐車プレートや駐車スペースラインなどの、象徴的な特徴を有する物体が多く存在するので、より多くの特徴物体の移動軌跡を取得することが容易になり、さらに、複数の特徴物体の移動軌跡に従って車両の移動軌跡を正確に逆推定することに有利であり、つまり、駐車経路を正確に生成することに有利である。
【0046】
任意選択的に、図4を参照すると、車両のシステムは自動駐車支援電子制御ユニット(Auto Parking Assist Electronic Control Unit、APA ECU)403をさらに含み、APA ECU 403はセンサ401に接続され、センサ401とともにコアシステムMになり、APA ECU 403は、センサ401を駆動し、センサ401によって撮影された画像の情報をフィルタ演算処理して、フィルタ演算処理後の車両周辺環境情報を得るための画像認識アルゴリズムを内部に備える。環境パラメータは、APA ECU 403により検出することができる。ここで、表示ユニット402は、コアシステムMに接続されている。
【0047】
任意選択的に、ステップ201で複数の車両走行画像を撮影する過程において、人為的な緊急操作が検出された場合、まず撮影を一時停止する。次に、故障解決命令を受信すると、運転者に撮影を一時停止した位置に戻るよう促し、車両による撮影継続をトリガする。
【0048】
一例として、ユーザがブレーキをかけて駐車(Parking)にギアを入れる場合、車両のサラウンドビューカメラは撮影を一時停止し、故障情報はインテリジェント表示インターフェース30に表示され、例えば、この故障情報は、ユーザがPにギアを入れるので、経路学習プロセスを一時停止することであってもよい。ユーザがドライブ(ドライブ、D)にギアを入れ換える場合、すなわち、車両が故障解決命令を受信する場合、運転者に撮影を一時停止した位置に戻るよう促し、車両による撮影継続をトリガする。
【0049】
別の例として、ユーザが歩行者を緊急に避ける場合、ターニングポイントが発生し、車両のサラウンドビューカメラは撮影を一時停止し、故障情報はインテリジェント表示インターフェース30に表示され、例えば、この故障情報はユーザの走行経路にターニングポイントが発生し、経路学習プロセスを一時停止することであってもよい。ユーザがドライブ(ドライブ、D)にギアを入れ換えた場合、すなわち車両が故障解決命令を受信した場合、運転者に撮影を一時停止した位置に戻るよう促し、車両による撮影継続をトリガする。
【0050】
本発明の実施例において、車両が終点位置に走行した場合、ユーザはインテリジェント駐車インターフェース30に表示されるポップアップウィンドウにおいて「学習完了」オプションをクリックする。
【0051】
ステップ202、走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの、複数の車両走行画像での移動軌跡を判定する。
【0052】
本発明の実施例において、走行環境内の明らかな物体や位置が変化しない物体を特徴物体とすることができ、例えば、走行環境内の駐車標識や駐車スペースラインなどを特徴物体とすることができる。車両は、自己位置推定とマッピングの同時実行SLAM(Simultaneous Localization And Mapping、SLAM)アルゴリズムにより、走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの、複数の車両走行画像での移動軌跡を判定してもよい。
【0053】
具体的には、SLAMアルゴリズムは主にフロントエンドとバックエンドの2つの部分に分かれており、フロントエンドはビジュアルオドメトリ(VO)であり、このビジュアルオドメトリは隣接する車両走行画像に基づいてサラウンドビューカメラの動きを判定し、バックエンドに初期値を提供する。
【0054】
ここで、ビジュアルオドメトリは、複数の車両走行画像から当該特徴点(特徴物体)を認識し、各車両走行画像内の特徴点をマッチングするものであり、車両走行画像の特徴点はキーポイント(Key point)と記述子(Descriptor)の2つの部分から構成される。キーポイントとは、該特徴点の該車両走行画像での位置であり、キーポイントのうちは、方向情報及びスケール情報の少なくとも1つを有するものもある。記述子は通常、キーポイントの周辺の画素の情報をあらかじめ設定された方式で記述するベクトルである。通常、記述子は、外観が類似している特徴点が類似している記述子を有するように設計される。したがって、マッチングの際には、2つの特徴点の記述子のベクトル空間での距離が近ければ、同一の特徴点であると考えられる。このため、移動軌跡を認識し、マッチングし、取得するプロセスは、ステップ2021~ステップ2024を含んでもよい。
【0055】
ステップ2021、車両走行画像内の、特徴点を有する画素を検索し、車両走行画像内のキーポイントを抽出する。
【0056】
ステップ2022、キーポイントの位置情報に基づいて特徴点の記述子を算出する。
【0057】
ステップ2023、特徴点の記述子に基づいて、走行環境内の少なくとも1つの特徴点のそれぞれの、複数の車両走行画像での記述子をマッチングする。
【0058】
ステップ2024、マッチングに成功した記述子の位置情報を記録し、この位置情報を時系列的に接続して、少なくとも1つの特徴点のそれぞれの、複数の車両走行画像での移動軌跡を得る。
【0059】
一例として、方向付きFASTと回転BRIEF(Oriented FAST and Rotated BRIEF、ORB)の特徴点を例にし、ここで、ORB特徴点はカメラの移動、回転や照明の変化に伴って変化せず、加速セグメントテストからの特徴(Features From Accelerated Segment Test、FAST)の特徴抽出アルゴリズムを用いて車両走行画像内のキーポイントを迅速に抽出し、このキーポイントをFASTコーナーと呼び、このORB特徴点を短い(BRIEF)記述子で記述し、走行環境内の少なくとも1つの特徴点のそれぞれの、複数の車両走行画像での記述子をマッチングし、マッチングに成功した記述子の位置情報を記録し、この位置情報を時系列的に接続して、少なくとも1つのORB特徴点のそれぞれの、複数の車両走行画像での移動軌跡を得る。
【0060】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記ステップ202を実行してもよい。
【0061】
ステップ203、各移動軌跡に従って目標駐車経路を判定する。
【0062】
任意選択的に、ステップ203は、各移動軌跡に従って、SLAMアルゴリズムによって車両の目標駐車経路を判定するように実施されてもよい。
【0063】
本発明の実施例において、車両は、各移動軌跡に従って、SLAMアルゴリズムのバックエンドにより各移動軌跡を最適化し、その後、SLAMアルゴリズムのバックエンドにより最適化された各移動軌跡とサラウンドビューカメラとの距離関係についてマッピング操作を行い、最終的に、車両の目標駐車経路を判定することができる。
【0064】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記ステップ203を実行してもよい。
【0065】
ステップ204、目標駐車経路を記憶する。
【0066】
本発明の実施例において、車両は、上記目標駐車経路内の全ての特徴点に対応するキーポイント及び記述子を、SLAMアルゴリズムによって作成された地図の点群データベースに記憶し、目標駐車経路の開始位置写真及び終了位置写真をこの点群データベースに記憶する。
【0067】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記のステップ204を実行してもよい。
【0068】
ステップ205、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する。
【0069】
本発明の実施例において、上記のステップ205の具体的な実施形態は、ステップ2051~ステップ2053を含んでもよい。
【0070】
ステップ2051、各駐車経路の開始位置写真及び終了位置写真を含むインテリジェント駐車インターフェースを表示する。
【0071】
本発明の実施例において、車両はインテリジェント駐車インターフェースを含することができ、このインテリジェント駐車インターフェースは、各駐車経路の開始位置写真及び終了位置写真を含み、ユーザは、各駐車経路がどこの駐車経路に対応するかを視覚的に把握できる。
【0072】
一例として、図3を参照すると、このインテリジェント駐車インターフェース30には、該駐車経路の開始位置写真A及び終了位置写真Bを含む「経路1」オプション302と、該駐車経路の開始位置写真C及び終了位置写真Dを含む「経路2」オプション303とが含まれている。
【0073】
ステップ2052、インテリジェント駐車インターフェースにおいて駐車命令を受信する。
【0074】
本発明の実施例において、インテリジェント駐車インターフェースには駐車経路再生オプションが含まれており、ユーザはこの駐車経路再生オプションを選択することで駐車命令をトリガすることができる。
【0075】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記ステップ206を実行してもよい。
【0076】
ステップ2053、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する。
【0077】
本発明の実施例において、ユーザが駐車経路再生オプションを選択すると、インテリジェント駐車インターフェースは、各駐車経路の開始位置写真及び終了位置写真に対応する「この経路に従って駐車する」オプションを含み、ユーザは、所望の駐車経路に応じて、対応する「この経路に従って駐車する」オプションをクリックすることができ、すなわち、目標駐車経路を判定することができる。
【0078】
一例として、図3を参照すると、このインテリジェント駐車インターフェース30には、「この経路に従って駐車する」オプション304が含まれており、ユーザは、駐車経路の開始位置写真及び終了位置写真から1つの駐車経路を選択することができ、選択した駐車経路を判定した後、対応する「この経路に従って駐車する」オプションをクリックすることができ、このようにすると、その駐車経路は目標駐車経路となる。
【0079】
さらなる例として、図3を参照すると、このインテリジェント駐車インターフェース30には、「経路削除」オプション305も含まれており、ユーザはこのオプションをクリックして対応する駐車経路を削除することができる。
【0080】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、表示ユニット402及びAPA ECU 403によって上記ステップ205を実行してもよい。
【0081】
任意選択的に、目標駐車経路内の位置情報が全地球測位システム(Global Positioning System)による位置情報である場合、車両がGPS測位機能をオンにし、そして、目標駐車経路におけるGPS位置情報の近くに再度走行し、また、車速が予め設定された車速を下回ったと、この目標駐車経路は、現在の車両と自動的にマッチングでき、インテリジェント駐車インターフェースには通知情報を表示することができる。この通知情報は、「あなたの近くに予め記憶された走行経路がありますので、現在の速度を維持して低速で運転してください」であってもよい。ここで、この予め設定された車速は20KM/hであってもよく、本発明の実施例においてこれについて限定しない。
【0082】
任意選択的に、図4を参照すると、該車両のシステムは、コアシステムMに接続された車両のGPS測位用のGPS 404を含み、車両は、GPS 404によって、上述のGPSによる車両マッチングを実行することができる。
【0083】
ステップ206、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定する。
【0084】
本発明の実施例において、上記のステップ206の具体的な実施形態は、ステップ2061とステップ2062を含んでもよい。
【0085】
ステップ2061、タイヤ圧、ドア状態、及びバックミラー状態のうちの少なくとも1つを含む車両パラメータを検出する。
【0086】
本発明の実施例において、タイヤ圧、ドア状態、バックミラー状態、及びサラウンドビューカメラの状態を含む車両パラメータの検出が必要であり、これにより、走行安全性を向上させることができる。
【0087】
任意選択的に、図4を参照すると、この車両のシステムはボディコントロールモジュール電子制御ユニット(Body Control Module、BCM)405をさらに含み、BCM 405は、コアシステムMに接続され、主にドア状態のフィードバック及びドアロックの状態制御を行うことに用いられ、BCM 405によりドア状態を検出することができる。
【0088】
ステップ2062、車両パラメータが予め設定された条件を満たす場合、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定する。
【0089】
本発明の実施例において、タイヤ圧が1.8パスカル(Pa)以下であり、ドア状態が閉状態であり、バックミラーが展開状態であり、サラウンドビューカメラの遮蔽部分が30%以下であることが必要であり、本発明の実施例において、タイヤ圧の所定値及びサラウンドビューカメラの遮蔽部分の占める割合は特に限定されない。
【0090】
また、車両は、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を算出及び比較により判定することができる。複数の最も近い接目標位置点が存在する場合、車両の現在の走行方向と環境パラメータとに基づいて一意の最も近い接目標位置点を判定する。
【0091】
任意選択的に、車両パラメータが予め設定された条件を満たさない場合、故障情報を出力する。
【0092】
一例として、タイヤ圧が1.8Paよりも大きい場合、故障情報は、タイヤ圧が大きすぎて自動駐車を継続できないことであってもよい。ドア状態が開状態である場合、故障情報は、ドアが開いており、自動駐車を継続できないことであってもよい。バックミラーが折り畳まれた状態である場合、故障情報は、バックミラーが折り畳まれており、自動駐車を継続できないことであってもよい。サラウンドビューカメラの遮蔽部分が30%よりも大きい場合、故障情報は、サラウンドビューカメラが遮蔽されており、自動駐車を継続できないことであってもよい。
【0093】
任意選択的に、図4を参照すると、この車両のシステムは車体電子安定化システム(Electronic Stability Program、ESP)406をさらに含み、このESP 406はコアシステムMに接続され、主に車両の走行距離情報のフィードバック及びハンドルの回転操作を行うことに使用される。この場合、車両は、ESP 406によってステップ206を実行して、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定することができる。
【0094】
ステップ207、車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信する。
【0095】
本発明の実施例において、上記のステップ207の具体的な実施形態は、ステップ2071~ステップ2075を含んでもよい。
【0096】
ステップ2071、車両の現在位置点と目標位置点との間の実際距離を判定する。
【0097】
本発明の実施例において、この実際距離は、車両の現在位置点と目標位置点とを結ぶ線分の長さであってもよい。
【0098】
図5は、本発明の実施例2に係る車両の現在位置点と目標位置点とのシーン模式図を示し、車両の現在位置点501と目標位置点502との間の実際距離Dは図5に示される。
【0099】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記ステップ2071を実行してもよい。
ステップ2072、実際距離が第1の方向に投影された第1の距離を判定し、第1の方向は目標駐車経路の目標位置点での接線方向である。
【0100】
一例として、図5を参照すると、第1の方向Xは、目標駐車経路Sの目標位置点502での接線方向であるので、実際距離Dが第1の方向Xに投影された第1の距離L1は、図5に示されるようになる。
【0101】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記ステップ2072を実行してもよい。
【0102】
ステップ2073、実際距離が第1の方向に垂直な第2の方向に投影された第2の距離を判定する。
【0103】
一例として、図5を参照すると、第2の方向Yは第1の方向Xに垂直であるので、実際距離が第2の逆方向Yに投影された第2の距離L2は図5に示されるようになる。
【0104】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記ステップ2073を実行してもよい。
【0105】
ステップ2074、車両の現在の走行方向と第1の方向との間の進路角を判定する。
【0106】
一例として、図5を参照すると、進行角Qは、車両の現在の走行方向Eと第1の方向Xとの間の角度である。
【0107】
任意選択的に、図4を参照すると、この車両のシステムは電動パワーステアリングシステム(Electric Power Steering、EPS)407をさらに含み、EPS 407はコアシステムMに接続され、主に車両のハンドル角度情報をAPA ECU 403にフィードバックし、ハンドルの回転を実行することに用いられる。この場合、車両は、EPS 407によってステップ2074を実行して、車両の現在の走行方向と第1の方向との間の進路角を判定することができる。
【0108】
ステップ2075、第1の距離が第1の所定値以下であること、第2の距離が第2の所定値以下であること、及び進路角が第3の所定値以下であることの少なくとも1つが満たされた場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信する。
【0109】
本発明の実施例において、第1の所定値は目標走行経路から数百メートル以内、第2の所定値は50cm、第3の所定値は5度であってもよいが、本発明の実施例において、これについて特に限定しない。現在位置点において、車両は、第1の距離が第1の所定値以下であること、第2の距離が第2の所定値以下であること、進路角が第3の所定値以下であることの少なくとも1つを満たす場合、車両は、インテリジェント駐車インターフェースにおいて、車両を目標位置まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信し、通知情報は、「現在の速度を維持して低速で100メートル直進すれば、目標位置に到達する」であってもよい。本発明の実施例において、通知情報の具体的な内容については限定しない。
【0110】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記ステップ2075を実行してもよい。
【0111】
ステップ208、車両が目標位置点まで走行すると、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する。
【0112】
本発明の実施例において、上記のステップ208の具体的な実施形態は、ステップ2081~ステップ2084を含んでもよい。
【0113】
ステップ2081、目標位置点でブレーキをかけることを指示するための通知情報を出力する。
【0114】
本発明の実施例において、車両は、インテリジェント駐車インターフェースに、目標位置点でブレーキをかけることをユーザに指示するための通知情報を出力する。この通知情報は、「車両が安全に自動駐車を完了するようにブレーキをかけてください」であってもよい。
【0115】
任意選択的に、図4を参照すると、この車両のシステムは、自動変速機制御ユニット(Transmission Control Unit、TCU)408をさらに含み、TCU 408はコアシステムMに接続され、主にAPA ECU 403に現在のギア情報をフィードバックし、ギアの切り替えを行うことに用いられる。この場合、車両は、TCU 408によってステップ2081を実行し、目標位置点でブレーキをかけることを指示するための通知情報を出力した後、ブレーキを行うことができる。
【0116】
ステップ2082、車両が目標位置点まで走行し、車速がゼロであることが検出された場合、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する。
【0117】
ここで、車両は、車速がゼロの状態では、安全に自動駐車プロセスを完了することができる。
【0118】
任意選択的に、ステップ2082の具体的な実施形態は、以下を含んでもよい。
【0119】
まず、車両が目標位置点まで走行し、車速がゼロであることが検出された場合、車両は、駐車モードの選択を促す通知情報を出力する。
【0120】
本発明の実施例において、車両が目標位置点まで走行し、車速がゼロであることが検出された場合、車両のインテリジェント駐車インターフェースは、駐車モードの選択を促す通知情報を表示する。ここで、駐車モードには、車内再生モードと遠隔制御再生モードとが含まれていてもよい。
【0121】
そして、車両は、選択された駐車モードで、目標駐車経路に従って駐車を行う。
【0122】
本発明の実施例において、車内再生モードとは、ユーザが車内で車両の状態を監視し、車両が目標駐車経路に従って駐車を行い、駐車が完了した後にユーザが車両を制御してフレームアウトやロックアウトなどの操作を引き継ぐことを意味する。遠隔制御再生モードとは、ユーザが車から降り、車両のブルートゥースキーを利用して車両と通信し、目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御し、駐車が完了した後にユーザがフレームアウトやロックアウトなどの操作を遠隔制御で行うことを意味する。
【0123】
任意選択的に、図4を参照すると、この車両のシステムはパッシブエントリ/パッシブスタート(Passive Entry Passive Start、PEPS)システム409をさらに含み、PEPSシステム409は、コアシステムMに接続され、BCM 405とインタラクションする。PEPSシステム409は、主に電源供給システムの切り替え管理、エンジンのイグニッションスタート制御、盗難防止制御、及びキーコマンドの受信と実行に使用される。この場合、PEPSシステム409によってフレームアウトやロックアウトなどの操作を行うことができる。
【0124】
任意選択的に、図4を参照すると、この車両のシステムはブルートゥースモジュール410と、ブルートゥースキー411とをさらに含んでもよく、ブルートゥースキーは移動端末に装備されたキーであってもよく、ブルートゥースモジュール410は、コアシステムMに接続され、ブルートゥースキー411はブルートゥースモジュール410に接続される。ブルートゥースモジュール410は、主にこの移動端末との間で情報の受信及び送信を行う対話に対して媒体を提供することに使用される。ブルートゥースキー411は、主にアンロック命令又はロックアウト命令を送信するとともに、駐車機能命令を送信するために使用され、PEPSシステム409と情報交換を行う。この場合、遠隔制御再生モードが選択されている場合、ブルートゥースモジュール410とブルートゥースキー411、APA ECU 403によって駐車することができる。
【0125】
一例として、図6は、本発明の実施例2に係る遠隔制御再生モードによる駐車のシグナリング伝送の模式図を示し、図6に示すように、ユーザ601が遠隔制御再生モードを選択すると、選択された遠隔制御進入シグナリングは、車両のヘッドユニット(Head Unit、HU)602に送信され、マルチメディアディスプレイ602は、この遠隔制御進入シグナリングを高度自動化駐車(Highly Automated Parking、HAP)システム603に伝送し、メモリ駐車システム603は、遠隔制御駐車要求を車両のブルートゥースモジュール(Bluetooth module、BTM)604に送信し、ユーザ601は、ハンドヘルド移動端末のブルートゥースアプリケーション(APPlication、APP)605を起動し、ブルートゥース APP 605及びブルートゥースモジュール604は、接続要求及び認証要求を送信し、ブルートゥースモジュール604は、ブルートゥースAPP 605へ認証成功シグナリングを返信し、ブルートゥースモジュール604は、ブルートゥース APP 605の接続状況をメモリ駐車システム603に送信し、メモリ駐車システム603は、駐車開始の承認を要求するシグナリングをブルートゥースモジュール604に送信し、ブルートゥースモジュール604は、駐車インターフェースへジャンプすることを通知するシグナリングをブルートゥースAPP 605に送信し、ブルートゥース APP 605は、駐車インターフェースにあるシグナリングをブルートゥースモジュール604にフィードバックし、ユーザ601は、携帯電話をスワイプし続け、ブルートゥース APP 605は、ユーザが携帯電話をスワイプし続けるシグナリングをブルートゥースモジュール604に送信し、ブルートゥースモジュール604は、ユーザ制御状態シグナリングをメモリ駐車システム603に送信し、メモリ駐車システム603は、自動駐車準備が完了したシグナリングをブルートゥースモジュール604に送信し、ブルートゥースモジュール604は、駐車進行中インターフェースへのジャンプ通知をブルートゥースAPP 605に送信し、メモリ駐車システム603は、目標駐車経路に従って駐車を開始し、駐車が完了したら、メモリ駐車システム603は、ブルートゥースモジュール604に進入成功シグナリングを送信し、ブルートゥースモジュール604は、駐車成功インターフェースへの切り替えをブルートゥースAPPに送信し、フレームアウトするかどうかの命令の確認をユーザに要求し、ユーザ601は、フレームアウト確認命令をブルートゥースAPP 605に送信し、ブルートゥースAPP 605は、フレームアウト要求命令をブルートゥースモジュール604に送信し、ブルートゥースモジュール604は、車両を制御してフレームアウト、窓上げ及びドアロック命令を実行させる。
【0126】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記ステップ2082を実行してもよい。
【0127】
ステップ2083、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御している過程において、人為的な緊急操作が検出された場合、走行を一時停止する。
【0128】
本発明の実施例において、人為的な緊急操作は、ユーザがブレーキをかけることであってもよく、本発明の実施例においてこれについて限定しない。
【0129】
任意選択的に、図4を参照すると、センサ401はシートベルトセンサと、シート圧力センサとをさらに含み、これらのセンサは、主に、APA ECU 403がユーザの意図を分析、判断できるように、車両内のユーザの状態情報をAPA ECU 403にフィードバックすることに使用される。したがって、車両は、センサ401によって上記ステップ2083を実行することができ、人為的な緊急操作が検出された場合、走行を一時停止する。
【0130】
ステップ2084、障害解決命令を受信すると、目標駐車経路に従って駐車を継続する。
【0131】
一例として、ユーザがブレーキをかけてPにギアを入れる場合、車両は走行を一時停止し、故障情報はインテリジェント表示インターフェース30に表示することができ、例えば、この故障情報は、ユーザがPにギアを入れるので、自動駐車を継続できないことであってもよい。ユーザがドライブ(ドライブ、D)にギヤを入れ換える場合場合、すなわち車両が故障解決命令を受信する場合、車両は、走行を一時停止した位置に戻って目標駐車経路に従って駐車を継続する。
【0132】
任意選択的に、障害未解決命令を受信した場合、故障情報を表示する。
【0133】
一例として、故障はユーザがブレーキをかけてPにギアを入れることである場合、表示される故障情報は、ユーザがPにギアを入れるので、自動駐車を継続できないことであってもよい。
【0134】
任意選択的に、図4を参照すると、車両は、APA ECU 403によって上記のステップ2084を実行してもよい。
【0135】
任意選択的に、図4を参照すると、この車両のシステムは埋め込みコントローラ(Embedded Controller、EC)412をさらに含み、EC 412は、コアシステムMに接続され、指定された独立制御機能を実行するためのものである。
【0136】
本発明の実施例において、車両は、経路学習命令を受信すると、複数の車両走行画像を撮影し、走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの、複数の車両走行画像での移動軌跡を判定し、各移動軌跡に従って、目標駐車経路を判定し、目標駐車経路を記憶し、これにより、運転者は経路学習により車両に複数の駐車経路を記憶し、様々なシーンで自動駐車機能を利用することができ、次に、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定し、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定し、車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、すなわち、車両が目標駐車経路の近くにある場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信し、車両が目標位置点まで走行すると、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する。このようにして、運転者は目標駐車経路の近くまで運転するだけで、車両はインテリジェント駐車を行うことができ、本発明の実施例において、車両はより遠距離のインテリジェント駐車を行うことができ、車両を駐車スペースのすぐ前に運転しなくても自動駐車を行うことができ、これにより、自動駐車を実現するために必要な運転者の作業量や運転時間が節約され、駐車の利便性が向上する。
【0137】
実施例3
図7は、本発明の実施例3に係るインテリジェント駐車装置700の構造ブロック図であり、このインテリジェント駐車装置700は、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する第1の判定モジュール701と、
目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定する第2の判定モジュール702と、
車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信する送信モジュール703と、
車両が目標位置点まで走行すると、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する制御モジュール704とを含む。
【0138】
本発明の実施例における各モジュールの具体的な実施形態については、方法において詳細に説明したので、ここでは詳しく説明しない。
【0139】
本発明の実施例において、車両は、第1の判定モジュールによって、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定し、第2の判定モジュールによって、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定し、次に、送信モジュールによって、車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、すなわち、車両が目標駐車経路の近くにある場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信し、最後に、制御モジュールによって、車両が目標位置点まで走行すると、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する。このようにして、運転者は目標駐車経路の近くまで運転するだけで、車両はインテリジェント駐車を行うことができ、本発明の実施例において、車両はより遠距離のインテリジェント駐車を行うことができ、車両を駐車スペースのすぐ前に運転しなくても自動駐車を行うことができ、これにより、自動駐車を実現するために必要な運転者の作業量や運転時間が節約され、駐車の利便性が向上する。
【0140】
実施例4
図8は、本発明の実施例4に係るインテリジェント駐車装置800の構造ブロック図であり、このインテリジェント駐車装置800は、
予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定する第1の判定モジュール801と、
目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定する第2の判定モジュール802と、
車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信する送信モジュール803と、
車両が目標位置点まで走行すると、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する制御モジュール804とを含む。
【0141】
任意選択的に、図8を参照すると、このインテリジェント駐車装置800は、
経路学習命令を受信すると、複数の車両走行画像を撮影する撮影モジュール805と、
走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの、複数の車両走行画像での移動軌跡を判定する第3の判定モジュール806と、
各移動軌跡に従って目標駐車経路を判定する第4の判定モジュール807と、
目標駐車経路を記憶する記憶モジュール808とをさらに含む。
【0142】
任意選択的に、図8を参照すると、送信モジュール803は、
車両の現在位置点と目標位置点との間の実際距離を判定する第1の判定サブモジュール8031と、
実際距離が第1の方向に投影された第1の距離を判定し、第1の方向は目標駐車経路の目標位置点での接線方向である第2の判定サブモジュール8032と、
実際距離が第1の方向に垂直な第2の方向に投影された第2の距離を判定する第3の判定サブモジュール8033と、
車両の現在の走行方向と第1の方向との間の進路角を判定する第4の判定サブモジュール8034と、
第1の距離が第1の所定値以下であること、第2の距離が第2の所定値以下であること、及び進路角が第3の所定値以下であることの少なくとも1つが満たされた場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信する送信サブモジュール8035とを含む。
【0143】
任意選択的に、図8を参照すると、このインテリジェント駐車装置800は、
目標位置点でブレーキをかけることを指示する通知情報を出力する出力モジュール809をさらに含み、
制御モジュール804は、
車両が目標位置点まで走行し、かつ車速がゼロであることが検出された場合、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する第1の制御サブモジュール8041を含む。
【0144】
任意選択的に、図8を参照すると、第2の判定モジュール802は、
タイヤ圧、ドア状態、及びバックミラー状態のうちの少なくとも1つを含む車両パラメータを検出する検出サブモジュール8021と、
車両パラメータが予め設定された条件を満たす場合、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定する第5の判定サブモジュール8022とを含む。
【0145】
本発明の実施例における各モジュールの具体的な実施形態については、方法において詳細に説明したので、ここでは詳しく説明しない。
【0146】
本発明の実施例において、車両は、撮影モジュールによって、経路学習命令を受信すると、複数の車両走行画像を撮影し、第3の判定モジュールによって、走行環境内の少なくとも1つの特徴物体のそれぞれの、複数の車両走行画像での移動軌跡を判定し、第4の判定モジュールによって、各移動軌跡に従って、目標駐車経路を判定し、次に、記憶モジュールによって、目標駐車経路を記憶し、これにより、運転者は、経路学習により車両に複数の駐車経路を記憶し、様々なシーンで自動駐車機能を利用することができ、次に、第1の判定モジュールによって、予め記憶された少なくとも1つの駐車経路から、目標駐車経路を判定し、第2の判定モジュールによって、目標駐車経路において車両に最も近い目標位置点を判定し、次に、送信モジュールによって、車両の現在位置点と目標位置点とが近接マッチング条件を満たす場合、すなわち、車両が目標駐車経路の近くにある場合、車両を目標位置点まで運転する旨の通知情報を車両の運転者に送信し、最後に、制御モジュールによって、車両が目標位置点まで走行すると、目標位置点から目標駐車経路に従って駐車するように車両を制御する。このようにして、運転者は目標駐車経路の近くまで運転するだけで、車両はインテリジェント駐車を行うことができ、本発明の実施例において、車両はより遠距離のインテリジェント駐車を行うことができ、車両を駐車スペースのすぐ前に運転しなくても自動駐車を行うことができ、これにより、自動駐車を実現するために必要な運転者の作業量や運転時間が節約され、駐車の利便性が向上する。
【0147】
上記は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び原則の範囲内でなされる如何なる修正、同等の代替や改良も、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0148】
上記の装置の実施例は模式的なものに過ぎず、分離された構成要素として説明されたユニットは物理的に分離されているものであってもよく、物理的に分離されているものでなくてもよく、表示ユニットとしての構成要素は物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットでなくてもよく、すなわち、1つの場所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。本実施例の技術案の目的を実現するように、そのうちの一部又はすべてのモジュールを実際の必要に応じて選択してもよい。当業者は創造的な努力を必要とせずに、理解および実施することができる。
【0149】
本発明の様々な構成要素の実施例は、ハードウェア、1つ又は複数のプロセッサ上で動作するソフトウェアモジュール、又はそれらの組み合わせで実装され得る。当業者が理解できるように、本発明の実施例に係る計算処理機器の一部又は全ての構成要素の一部又は全ての機能は、実際にはマイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して実現され得る。本発明はまた、本明細書に記載された方法の一部又は全部を実行するための機器又は装置プログラム(例えば、コンピュータプログラムやコンピュータプログラム製品)として実現されてもよい。本発明を実現するそのようなプログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されてもよく、又は、1つ又は複数の信号の形態を有してもよい。このような信号は、インターネットのウェブサイトからダウンロードするか、キャリア信号上に提供するか、又は他の任意の形式で提供してもよい。
【0150】
例えば、図9は、本発明に係る方法を実現することができる計算処理機器を示している。該計算処理機器は、従来、プロセッサ1010と、メモリ1020の形態のコンピュータプログラム製品又はコンピュータ読み取り可能な媒体とを含む。メモリ1020は、フラッシュメモリ、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ)、EPROM、ハードディスク、又はROMのような電子メモリであってもよい。メモリ1020は、上述の方法のいずれかのステップを実行するためのプログラムコード1031の記憶空間1030を有する。例えば、プログラムコード用の記憶空間1030は、上述の方法における様々なステップを実現するためのそれぞれのプログラムコード1031を含んでもよい。これらのプログラムコードは、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品から読み出されるか、又は1つ又は複数のコンピュータプログラム製品に書き込まれ得る。これらのコンピュータプログラム製品は、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)、メモリカード、又はフロッピーディスクなどのプログラムコードキャリアを含む。このようなコンピュータプログラム製品は、通常、図10を参照して説明したような携帯型又は固定型の記憶ユニットである。この記憶ユニットは、図9の計算処理機器のメモリ1020と同様に配置された記憶セグメント、記憶空間等を有してもよい。プログラムコードは、例えば、適切な形式で圧縮されてもよい。通常、記憶ユニットは、コンピュータ読み取り可能なコード1031’、すなわち、例えば1010のようなプロセッサによって読み取れるコードを含み、これらのコードは、計算処理機器によって実行されると、上記の方法のステップを計算処理機器に実行させる。
【0151】
本明細書において記載された「一実施例」、「実施例」、又は「1つ又は複数の実施例」は、実施例を参照して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。さらに、なお、ここで「一実施例における」という用語の例は、必ずしも全てが同一の実施例を指すとは限らない。
【0152】
本明細書には、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本発明の実施例は、これらの具体的な詳細なしで実施できることを理解することができる。いくつかの例では、本明細書の理解を曖昧にしないように、公知の方法、構造及び技術が詳細に示されていない。
【0153】
請求項において、括弧の間にある参照符号は、請求項を限定するものとして構成されてはならない。「含む」という単語は、請求項に記載されていない要素又はステップの存在を除外するものではない。要素の前に「一」又は「1つ」という単語はそのような要素が複数存在することを除外するものではない。本発明は、いくつかの異なる要素を含むハードウェア、及び適切にプログラムされたコンピュータによって実施され得る。いくつかの装置が列挙されているユニットの請求項において、これらの装置のいくつかは、同一のハードウェアアイテムによって具体的に具現化されてもよい。第1、第2、第3などの単語の使用は、いかなる順序も意味しない。これらの単語は名称として解釈できる。
【0154】
なお、上記の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではなく、前述の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者が理解できるように、前述の各実施例に記載された技術的解決手段を修正したり、その一部の技術的特徴を均等に置き換えたりすることができ、これらの修正又は置換により、対応する技術的解決手段の本質が、本発明の様々な実施例の技術的解決手段の精神及び範囲から逸脱することはない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10