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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】自動駐車制御方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/06 20060101AFI20231107BHJP
   B60W 50/04 20060101ALI20231107BHJP
   B60W 50/035 20120101ALI20231107BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20231107BHJP
【FI】
B60W30/06
B60W50/04
B60W50/035
G08G1/16 C
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022520545
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-08
(86)【国際出願番号】 CN2020132384
(87)【国際公開番号】W WO2021104476
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2022-03-30
(31)【優先権主張番号】201911206068.4
(32)【優先日】2019-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522129409
【氏名又は名称】長城汽車股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GREAT WALL MOTOR COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】No. 2266 Chaoyang South Street Baoding, Hebei 071000 (CN)
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】高 通
(72)【発明者】
【氏名】許 東春
(72)【発明者】
【氏名】範 志超
(72)【発明者】
【氏名】魏 宏
(72)【発明者】
【氏名】白 金彪
(72)【発明者】
【氏名】高 莎莎
(72)【発明者】
【氏名】楊 振
(72)【発明者】
【氏名】田 暁龍
【審査官】櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0207526(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0355307(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0228240(US,A1)
【文献】特開2018-034645(JP,A)
【文献】特開2011-016401(JP,A)
【文献】韓国登録特許第1371478(KR,B1)
【文献】特開2019-014308(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107499307(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108875911(CN,A)
【文献】国際公開第2019/181265(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動駐車制御方法であって、
センサを含む車両に適用され、
前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集するステップと、
予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するステップであって、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるステップと、
前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップと、
前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成するステップとを含み、
前記センサは、複数の画像センサと、複数のレーダセンサとを含み、前記車両は電子制御ユニットを含み、
前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する前記ステップの前に、
前記車両が起動された場合、複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態を検出するステップであって、前記動作状態は、正常状態又は故障状態を含むステップと、
複数の前記動作状態に基づいて、前記車両の動作レベルを判定するステップとを含む、
ことを特徴とする自動駐車制御方法。
【請求項2】
前記車両の動作レベルは、正常レベル、一次故障レベル、二次故障レベル、及び三次故障レベルのいずれかを含み、
複数の前記動作状態に基づいて、前記車両の動作レベルを判定する前記ステップは、
複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態が全て前記正常状態である場合、前記車両の動作レベルが前記正常レベルであると判定するステップと、
少なくとも1つの前記レーダセンサ及び/又は前記電子制御ユニットの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルであると判定するステップと、
全ての前記画像センサの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルであると判定するステップと、
前記画像センサの一部の動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルであると判定するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電子制御ユニットは、前記車両を制御して自動駐車させるものであり、
複数の前記動作状態に基づいて前記車両の動作レベルを判定する前記ステップの後に、
前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルである場合、前記電子制御ユニットを制御して動作を停止させるステップと、
前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルである場合、前記画像センサを制御して動作を停止させるステップと、
前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルである場合、前記動作状態が前記故障状態である画像センサを制御して動作を停止させるステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記駐車スペースシーンは、駐車スペース内にロードコーンを有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に駐車禁止標識を有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に駐車スペースロックを有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に標識線を有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に障害物を有する駐車スペースシーンのうちの1種又は複数種を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得する前記ステップは、
前記畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力することにより、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を判定するステップと、
前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する、前記駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を取得するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記畳み込みニューラルネットワークモデルは前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を判定するステップの後に、
前記駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて、前記斜め駐車スペースに対する駐車方向を判定するステップをさらに含み、
取得された前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する前記駐車スペース情報には、前記斜め駐車スペースの駐車方向がさらに含まれている、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する前記ステップは、
駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアが前記前進ギア又は前記ニュートラルギアであれば、少なくとも1つの前記駐車スペース情報を含む車両進入インターフェースを表示するステップと、
前記車両進入インターフェースに対する進入選択操作を受け付けた場合、前記進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する前記ステップの後に、
車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアがパーキングギアであれば、前記センサによって前記車両周辺の境データを収集するステップと、
前記環境データに基づいて、少なくとも1つの前記車両の退出方向を判定するステップと、
少なくとも1つの前記退出方向を含む車両退出インターフェースを表示するステップと、
退出選択操作を受け付けた場合、前記退出選択操作に従って、前記退出方向から目標退出方向を選択するステップと、
前記車両が車両退出軌跡に従って自動出庫するために、前記目標退出方向に基づいて前記車両退出軌跡を生成するステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する前記ステップの後に、
前記車両が異常状態であると判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を一時停止させるステップと、
前記車両が前記異常状態を解消したと判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を継続するステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記異常状態は、
前記車両は、主運転席のシートベルトが締められていない状態であること、
前記車両は、ドアが閉じられていない状態であること、
前記車両進入軌跡に障害物が現れた状態の少なくとも1つを含む、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
自動駐車制御装置であって、
両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、ンサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する第1の収集モジュールと、
予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するニューラルネットワークモジュールであって、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるニューラルネットワークモジュールと、
前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する進入選択モジュールと、
前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する進入軌跡モジュールとを含み、
前記車両が起動された場合、複数の像センサ、複数のーダセンサ、及び子制御ユニットの動作状態を検出する検出モジュールであって、前記動作状態は、正常状態又は故障状態を含む検出モジュールと、
複数の前記動作状態に基づいて前記車両の動作レベルを判定する動作レベルモジュールとをさらに含む、
ことを特徴とする自動駐車制御装置。
【請求項12】
前記動作レベルモジュールは、
複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態が全て前記正常状態である場合、前記車両の動作レベルが常レベルであると判定する第1の判定サブモジュールと、
少なくとも1つの前記レーダセンサ及び/又は前記電子制御ユニットの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが次故障レベルであると判定する第2の判定サブモジュールと、
全ての前記画像センサの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが次故障レベルであると判定する第3の判定サブモジュールと、
前記画像センサの一部の動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが次故障レベルであると判定する第4の判定サブモジュールとを含む、ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルである場合、前記電子制御ユニットを制御して動作を停止させる第1の制御モジュールと、
前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルである場合、前記画像センサを制御して動作を停止させる第2の制御モジュールと、
前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルである場合、前記動作状態が前記故障状態である画像センサを制御して動作を停止させる第3の制御モジュールとをさらに含む、ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアがパーキングギアであれば、前記センサによって前記車両周辺の境データを収集する第2の収集モジュールと、
前記環境データに基づいて、少なくとも1つの前記車両の退出方向を判定する判定モジュールと、
少なくとも1つの前記退出方向を含む車両退出インターフェースを表示する表示モジュールと、
退出選択操作を受け付けた場合、前記退出選択操作に従って、前記退出方向から目標退出方向を選択する退出選択モジュールと、
前記車両が車両退出軌跡に従って自動出庫するために、前記目標退出方向に基づいて前記車両退出軌跡を生成する退出軌跡モジュールとをさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項15】
計算処理機器であって、
コンピュータ読み取り可能なコードが記憶されているメモリと、
前記コンピュータ読み取り可能なコードを実行すると、前記計算処理機器が請求項1~10のいずれかに記載の自動駐車制御方法を実行する1つ又は複数のプロセッサとを含む、ことを特徴とする計算処理機器。
【請求項16】
コンピュータ読み取り可能なコードを含み、前記コンピュータ読み取り可能なコードが計算処理機器上で実行されると、請求項1~10のいずれかに記載の自動駐車制御方法を前記計算処理機器に実行させるコンピュータプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のコンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年11月29日に中国特許庁に提出され、出願番号が201911206068.4、名称が「自動駐車制御方法及び装置」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全ての内容は引用によって本願に組み込まれている。
【0002】
本発明は、自動車産業の分野に関し、特に、自動駐車制御方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
市内での駐車は、運転技能が不十分な人にとっては難しいことである。しかし、自動車電子工業の発展に伴い、自動車はますます多くの自動化システムを持つようになる。その中で、自動駐車システムは駐車の課題を解決するための重要な手段となっている。
【0004】
現在、主流の自動駐車システムはレーダセンサ、及び/又は画像センサに基づいて完成されるものである。自動駐車システムでは、レーダセンサは主に車両と周辺の障害物との距離データの収集に用いられ、画像センサは主に車両周辺の画像情報の収集に用いられる。通常、ユーザが自動駐車システムを起動させた後、車両はレーダセンサと画像センサにより周辺のデータを収集し始め、車両付近の駐車スペースの具体的な位置を判断し、車両の駐車軌跡を生成する。ユーザが駐車開始を確認すると、車両は生成された駐車軌跡に従って自動駐車を行う。
【0005】
しかし、現在の自動駐車システムには多くの欠点がある。第一に、ユーザが自動駐車システムを選択した場合にのみ、車両は駐車スペースの検索を開始するため、ユーザはすでに通過した駐車スペースを見逃しやすくなり、第二に、車両は明確なマーキングのある通常の駐車スペースしか認識できず、複雑な状況下での駐車スペースを処理できないため、駐車スペースに対する車両の認識率が低く、第三に、車両はユーザが選択できる駐車スペースを一度に1つしか提供できず、ユーザの様々なニーズを満たすことができない。したがって、現在の自動駐車システムはまだ不十分であり、ユーザの運転エクスペリエンスに悪影響を与えやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上に鑑み、本発明は、自動駐車システムが不十分であるため、ユーザが既に通過した駐車スペースを見逃しやすく、駐車スペースに対する車両の認識率が低く、ユーザの様々なニーズを満たすことができないという従来技術の問題を解決し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させるために、自動駐車制御方法及び装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の技術的解決手段は、以下のように達成される。
【0008】
自動駐車制御方法であって、
センサを含む車両に適用され、
前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集するステップと、
予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するステップであって、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるステップと、
前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップと、
前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成するステップとを含む。
【0009】
さらに、前記センサは、複数の画像センサと、複数のレーダセンサとを含み、前記車両は電子制御ユニットを含み、
前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する前記ステップの前に、
前記車両が起動された場合、複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態を検出するステップであって、前記動作状態は、正常状態又は故障状態を含むステップと、
複数の前記動作状態に基づいて、前記車両の動作レベルを判定するステップとを含む。
【0010】
さらに、前記車両の動作レベルは、正常レベル、一次故障レベル、二次故障レベル、及び三次故障レベルのいずれかを含み、
複数の前記動作状態に基づいて、前記車両の動作レベルを判定する前記ステップは、
複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態が全て前記正常状態である場合、前記車両の動作レベルが前記正常レベルであると判定するステップと、
少なくとも1つの前記レーダセンサ及び/又は前記電子制御ユニットの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルであると判定するステップと、
全ての前記画像センサの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルであると判定するステップと、
前記画像センサの一部の動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルであると判定するステップとを含む。
【0011】
さらに、前記電子制御ユニットは、前記車両を制御して自動駐車させるものであり、
複数の前記動作状態に基づいて前記車両の動作レベルを判定する前記ステップの後に、
前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルである場合、前記電子制御ユニットを制御して動作を停止させるステップと、
前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルである場合、前記画像センサを制御して動作を停止させるステップと、
前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルである場合、前記動作状態が前記故障状態である画像センサを制御して動作を停止させるステップとをさらに含む。
【0012】
さらに、前記駐車スペースシーンは、駐車スペース内にロードコーンを有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に駐車禁止標識を有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に駐車スペースロックを有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に標識線を有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に障害物を有する駐車スペースシーンのうちの1種又は複数種を含む。
【0013】
さらに、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得する前記ステップは、
前記畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力することにより、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を判定するステップと、
前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する、前記駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を取得するステップとを含む。
【0014】
さらに、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を判定するステップの後に、
前記駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて、前記斜め駐車スペースに対する駐車方向を判定するステップをさらに含み、
取得された前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する前記駐車スペース情報には、前記斜め駐車スペースの駐車方向がさらに含まれている。
【0015】
さらに、前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する前記ステップは、
駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアが前記前進ギア又は前記ニュートラルギアであれば、少なくとも1つの前記駐車スペース情報を含む車両進入インターフェースを表示するステップと、
前記車両進入インターフェースに対する進入選択操作を受け付けた場合、前記進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップとを含む。
【0016】
さらに、前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する前記ステップの後に、
前記駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアがパーキングギアであれば、前記センサによって前記車両周辺の前記環境データを収集するステップと、
前記環境データに基づいて、少なくとも1つの前記車両の退出方向を判定するステップと、
少なくとも1つの前記退出方向を含む車両退出インターフェースを表示するステップと、
退出選択操作を受け付けた場合、前記退出選択操作に従って、前記退出方向から目標退出方向を選択するステップと、
前記車両が車両退出軌跡に従って自動出庫するために、前記目標退出方向に基づいて前記車両退出軌跡を生成するステップとをさらに含む。
【0017】
さらに、前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する前記ステップの後に、
前記車両が異常状態であると判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を一時停止させるステップと、
前記車両が前記異常状態を解消したと判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を継続するステップとをさらに含む。
【0018】
さらに、前記異常状態は、
前記車両は、主運転席のシートベルトが締められていない状態であること、
前記車両は、ドアが閉じられていない状態であること、
前記車両進入軌跡に障害物が現れた状態の少なくとも1つを含む。
【0019】
自動駐車制御装置であって、
前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する第1の収集モジュールと、
予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するニューラルネットワークモジュールであって、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるニューラルネットワークモジュールと、
前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する進入選択モジュールと、
前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する進入軌跡モジュールとを含む。
【0020】
さらに、前記装置は、
前記車両が起動された場合、複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態を検出する検出モジュールであって、前記動作状態は、正常状態又は故障状態を含む検出モジュールと、
複数の前記動作状態に基づいて前記車両の動作レベルを判定する動作レベルモジュールとをさらに含む。
【0021】
さらに、前記動作レベルモジュールは、
複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態が全て前記正常状態である場合、前記車両の動作レベルが前記正常レベルであると判定する第1の判定サブモジュールと、
少なくとも1つの前記レーダセンサ及び/又は前記電子制御ユニットの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルであると判定する第2の判定サブモジュールと、
全ての前記画像センサの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルであると判定する第3の判定サブモジュールと、
前記画像センサの一部の動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルであると判定する第4の判定サブモジュールとを含む。
【0022】
さらに、前記装置は、
前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルである場合、前記電子制御ユニットを制御して動作を停止させる第1の制御モジュールと、
前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルである場合、前記画像センサを制御して動作を停止させる第2の制御モジュールと、
前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルである場合、前記動作状態が前記故障状態である画像センサを制御して動作を停止させる第3の制御モジュールとをさらに含む。
【0023】
さらに、前記駐車スペースシーンは、駐車スペース内にロードコーンを有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に駐車禁止標識を有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に駐車スペースロックを有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に標識線を有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に障害物を有する駐車スペースシーンのうちの1種又は複数種を含む。
【0024】
さらに、前記ニューラルネットワークモジュールは、
前記畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力することにより、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を判定する入力サブモジュールと、
前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する、前記駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を取得する第1の出力サブモジュールとを含む。
【0025】
さらに、前記ニューラルネットワークモジュールは、
前記駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて前記斜め駐車スペースに対する駐車方向を判定する斜め駐車スペースサブモジュールであって、取得された前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する前記駐車スペース情報には、前記斜め駐車スペースの駐車方向がさらに含まれている斜め駐車スペースサブモジュールとをさらに含む。
【0026】
さらに、前記進入選択モジュールは、
駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアが前記前進ギア又は前記ニュートラルギアであれば、少なくとも1つの前記駐車スペース情報を含む車両進入インターフェースを表示する表示サブモジュールと、
前記車両進入インターフェースに対する進入選択操作を受け付けた場合、前記進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する選択サブモジュールとを含む。
【0027】
さらに、前記装置は、
前記駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアがパーキングギアであれば、前記センサによって前記車両周辺の前記環境データを収集する第2の収集モジュールと、
前記環境データに基づいて、少なくとも1つの前記車両の退出方向を判定する判定モジュールと、
少なくとも1つの前記退出方向を含む車両退出インターフェースを表示する表示モジュールと、
退出選択操作を受け付けた場合、前記退出選択操作に従って、前記退出方向から目標退出方向を選択する退出選択モジュールと、
前記車両が車両退出軌跡に従って自動出庫するために、前記目標退出方向に基づいて前記車両退出軌跡を生成する退出軌跡モジュールとをさらに含む。
【0028】
さらに、前記装置は、
前記車両が異常状態であると判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を一時停止させる駐車一時停止モジュールと、
前記車両が前記異常状態を解消したと判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を継続する駐車持続モジュールとをさらに含む。
【0029】
さらに、前記異常状態は、
前記車両は、主運転席のシートベルトが締められていない状態であること、
前記車両は、ドアが閉じられていない状態であること、
前記車両進入軌跡に障害物が現れた状態の少なくとも1つを含む。
【発明の効果】
【0030】
従来技術と比較して、本発明の自動駐車制御方法及び装置は、以下の利点を有する。
【0031】
本発明の実施例により提供される自動駐車制御方法及び装置であって、自動駐車制御方法は、車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、車両の車速が予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、センサによって車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集するステップと、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するステップであって、畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるステップと、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップと、車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、目標駐車スペース情報に基づいて車両進入軌跡を生成するステップとを含む。本発明では、車両の車速を検出することにより、車両周辺の駐車スペースを事前に検索することができ、また、畳み込みニューラルネットワークモデルにより、多種の複雑な状況下で駐車可能な駐車スペースを識別することができ、さらに、駐車可能な駐車スペースを複数提供することにより、ユーザの様々な駐車ニーズを満たし、これにより、自動駐車システムを完備し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる。
【0032】
上述の説明は、本発明の技術的手段をより明確に理解するための本発明の技術的解決手段の概要に過ぎず、明細書の内容に従って実施することができ、また、本発明の上述及び他の目的、特徴及び利点をより明確且つ理解しやすくするために、以下、本発明の具体的な実施形態を挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明において使用する必要のある図面を簡単に説明するが、明らかに、以下の説明における図面は、本発明の一部の実施例であり、当業者がこれらの図面に基づいて創造的な努力を必要とせずに他の図面を取得することもできる。
【0034】
本発明の一部を構成する図面は、本発明のさらなる理解を提供するものであり、本発明の例示的な実施例及びその説明は、本発明を解釈するものであり、本発明の不適切な限定とならない。
図1】本発明の一実施例に係る自動駐車制御方法のステップフローチャートである。
図2】本発明の実施例に係る自動駐車車両の自動駐車システムの基本的なアーキテクチャ図である。
図3】本発明の実施例に係る車両進入インターフェースの駐車スペース検索インターフェース図である。
図4】本発明の実施例に係る車両進入インターフェースの駐車スペース表示インターフェース図である。
図5】本発明の実施例に係る他の自動駐車制御方法のステップフローチャートである。
図6】本発明の実施例に係る3種類の駐車スペースの分類の模式図である。
図7】本発明の実施例に係る自動駐車プロセスのフローチャートである。
図8】本発明の実施例に係る車両異常状態情報の模式図である。
図9】本発明の実施例に係る駐車一時停止後のオプションの模式図である。
図10】本発明の実施例に係る自動駐車一時停止プロセスの模式図である。
図11】本発明の実施例に係る他の自動駐車制御方法のステップフローチャートである。
図12】本発明の実施例に係る他の自動駐車制御方法のステップフローチャートである。
図13】本発明の実施例に係る自動駐車システムの退出方向選択の模式図である。
図14】本発明の実施例に係る他の自動駐車プロセスのフローチャートである。
図15】本発明の実施例に係る自動駐車車両の構造ブロック図である。
図16】本発明による方法を実行するための計算処理機器を模式的に示すブロック図である。
図17】本発明による方法を実現するためのプログラムコードを保持又は伝送するための記憶ユニットを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明する実施例は、本発明の実施例の全体ではなく、本発明の実施例の一部である。当業者が本発明の実施例に基づいて創造的な努力を必要とせずに取得する他の全ての実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0036】
なお、矛盾しない限り、本発明の実施例及び実施例の特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0037】
以下、図面を参照して、実施例と併せて本発明を詳細に説明する。
【0038】
図1を参照すると、本発明の実施例に係る自動駐車制御方法のステップフローチャートが示されている。
【0039】
ステップ101、前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する。
【0040】
現代の車両には多くの電子システムが備わっており、各電子システムは車両に豊富な機能と使用エクスペリエンスを提供することができ、各電子システムは相互に接続されているため、車両は自動化に向けて発展することができる。
【0041】
本発明の実施例において、車両は、複数の電子システムと複数のセンサとを備え、複数の電子システムと複数のセンサとは、共同で車両の自動駐車システムの基本アーキテクチャを構成し、図2を参照すると、本発明の実施例に係る自動駐車車両の自動駐車システムの基本アーキテクチャ図が示されている。ここで、図2には、
車両周辺のレーダデータを収集する複数のレーダセンサと、
車両周辺の画像データを収集する複数の画像センサと、
シートベルトの現在の使用状況を収集する複数のシートベルトセンサと、
車両情報を表示するとともにユーザの操作を受け付ける表示ユニットであって、車載画面、中央制御表示画面等を含む表示ユニットと、
車体の安定性を制御し、ブレーキ機能又はトルク出力機能を実行し、エンジン制御モジュール(Engine Control Module、ECM)又は車両制御ユニット(Vehicle Control Unit、VCU)とインタラクションし得る車体電子安定化システム(Electronic Stability Program、ESP)と、
ステアリングホイールの回転を実行し、ステアリングホイールの角度情報をフィードバックする電動パワーステアリング装置(Electric Power Steering、EPS)と、
現在のギアの情報をフィードバックし、目標ギアへの切り替えを実行する自動変速機制御ユニット(Transmission Control Unit、TCU)と、
ドアの状態をフィードバックし、ドアロックの制御を実行する車体制御モジュール(Body Control Module、BCM)と、
端末との間で情報の送受信を行うバリス伝送モジュール(Balise Transmission Module、BTM)と、
電子キー、モバイル端末、又は他の車両とネットワーク接続された他の電子機器を含む端末と、
センサによって収集されたデータを受信し、そのデータを処理するとともに、個々の電子システムの入力及び出力を処理し、フィードバックする電子制御ユニット(Electronic Control Unit、ECU)とが含まれる。
【0042】
このステップでは、ESPは車両の車速をリアルタイムで監視することができる。車両の車速が予め設定された範囲内にあり、かつ、車両の車速が予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、車両は画像センサによって車両周辺の画像データを収集し、レーダセンサによって車両周辺のレーダデータを収集することができる。
【0043】
具体的には、車両が停止する準備ができているとき、通常、車速は、例えば時速0km~時速25kmの比較的低い範囲に維持される。また、車両の発進など他の状況を排除するため、現在の車速が予め設定された車速範囲内にある時間が判断条件として追加され、例えば、車速が時速0kmから時速25kmの範囲内にあり、その持続時間が10秒を超えた場合、電子制御ユニットは、ESPから送信された車速データに基づいて、画像センサ及びレーダセンサをオンにし、車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集することができる。
【0044】
例えば、ユーザが駐車スペースを探すために車両を運転して駐車場に入場しようとすると、車速を下げ始め、車速を時速0km~時速25kmの範囲に継続的に維持し、継続時間が10秒を超えると、画像センサ及びレーダセンサは車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集し始め、収集した画像データ及びレーダデータを電子制御ユニットに送信する。
【0045】
本発明の実施例において、車両は、車両の車速を検出し、車両の車速が予め設定された条件を満たす場合、車両周辺の画像データ及びレーダデータを能動的に収集し始めることができる。ユーザが自動駐車の機能をオンにする前に、電子制御ユニットは、後続の駐車スペース解析動作を行うために、画像データ及びレーダデータを事前に取得しておく。
【0046】
ステップ102、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものである。
【0047】
本発明の実施例において、畳み込みニューラルネットワークは、畳み込み計算を含むとともに、深層構造を有するフィードフォワードニューラルネットワークであり、深層学習の代表的なアルゴリズムの1つである。畳み込みニューラルネットワークは良好なフォールトトレランス機能、並列処理機能や自己学習機能を持ち、環境情報が複雑で、背景知識が不明で、推論規則が明確でない場合の問題を処理することができ、しかもサンプルの大きな欠損や歪みが許され、運行速度が速く、自己適応性に優れ、高い分解能を有する。したがって、畳み込みニューラルネットワークを用いると、複数の駐車スペースシーンにおける駐車スペースの認識をより正確かつ高速に行うことができる。
【0048】
畳み込みニューラルネットワークの各パラメータ、例えば畳み込みニューラルネットワークの予め設定された隠れ層のパラメータ、畳み込みニューラルネットワークの予め設定された出力層のパラメータを設定しておくことにより、畳み込みニューラルネットワークモデルを構築することができる。畳み込みニューラルネットワークを構築するステップは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データを畳み込みニューラルネットワークの予め設定された隠れ層に入力し、畳み込みニューラルネットワークの予め設定された隠れ層を通じて画像特徴抽出及びレーダ特徴抽出を行うステップと、畳み込みニューラルネットワークの予め設定された出力層を通じて、抽出された画像特徴及びレーダ特徴に対して駐車スペース情報分類を行うステップと、分類された駐車スペース情報が、各画像訓練データ及び各レーダ訓練データに対応する駐車スペース情報と一致する場合、畳み込みニューラルネットワーク訓練が終了したと判定し、訓練済み畳み込みニューラルネットワークモデルを得るステップとを含んでもよい。
【0049】
さらに、分類された駐車スペース情報が、各画像訓練データ及び各レーダ訓練データに対応する駐車スペース情報と一致しない場合、予め設定された調整方式により、予め設定された隠れ層及び予め設定された出力層のパラメータを調整し、分類された駐車スペース情報が、各画像訓練データ及び各レーダ訓練データに対応する駐車スペース情報と一致するようになると、畳み込みニューラルネットワークの訓練が終了したと判定し、訓練済み畳み込みニューラルネットワークモデルを得る。
【0050】
このステップでは、電子制御ユニットには、訓練済み畳み込みニューラルネットワークモデルが予め設定されており、電子制御ユニットは、画像データ及びレーダデータを受信すると、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力し、次に、畳み込みニューラルネットワークモデルは、駐車スペース情報を出力することができる。
【0051】
さらに、駐車スペース情報は有効駐車スペース情報と無効駐車スペース情報に分けられる。有効駐車スペース情報は駐車可能な駐車スペースに対応する駐車スペース情報であり、畳み込みニューラルネットワークモデルが有効駐車スペース情報を出力した後、電子制御ユニットは有効駐車スペース情報を駐車スペース情報として電子制御ユニットのローカルに記憶することができる。無効駐車スペース情報は駐車不可能な駐車スペースに対応する駐車スペース情報であり、畳み込みニューラルネットワークモデルが無効駐車スペース情報を出力した後、電子制御ユニットは無効駐車スペース情報を削除することができる。
【0052】
例えば、ユーザが車両を運転して駐車スペースに駐車しようとする際には、車両が走行している間に、センサは、収集した各駐車スペースの画像データ及びレーダデータを電子制御ユニットに送信する。ここで、複数の駐車スペースのうち、一部の駐車スペースには駐車スペースロックが付いており、一部の駐車スペースには車両が駐車されており、一部の駐車スペースは空で駐車可能である。電子制御ユニットは、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力し、次に、畳み込みニューラルネットワークモデルは駐車スペース情報を出力することができる。ここで、駐車スペースロックが付いている駐車スペース及び車両が駐車されている駐車スペースは無効駐車スペース情報に対応し、駐車スペースのうち空いている駐車スペースは有効駐車スペース情報に対応する。そして、電子制御ユニットは、有効駐車スペース情報を記憶するとともに、無効駐車スペース情報を削除する。
【0053】
好ましくは、電子制御ユニットは、複数の駐車スペース情報を記憶することができる。また、電子制御ユニットは記憶された駐車スペース情報に対して距離判断を行うことができ、電子制御ユニットは、車両と記憶された駐車スペース情報との間の実際の距離が予め設定された距離を超えていることを検出すると、対応する駐車スペース情報を削除することができ、これにより、電子制御ユニットが過剰なデータを記憶することを回避し、また、遠い駐車スペースの情報をユーザに提供して、ユーザの運転エクスペリエンスに悪影響を与えることを回避することができる。
【0054】
本発明の実施例において、電子制御ユニットは、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルを通じて、入力された画像データ及びレーダデータに基づいて駐車スペース情報を出力することができ、畳み込みニューラルネットワークモデルの処理により、電子制御ユニットは、より多くの複雑な状況における画像データ及びレーダデータを処理し、実際の駐車可能な駐車スペースを正確に認識し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させることができる。
【0055】
ステップ103、前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する。
【0056】
このステップでは、TCUは、車両の現在のギア状態を検出し、車両の現在のギア情報を電子制御ユニットにフィードバックすることができ、電子制御ユニットは、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択することができる。
【0057】
具体的には、ユーザは、自動駐車を行おうとするときに、車両の自動駐車インターフェースを開くことができる。電子制御ユニットは、TCUによって車両の現在のギアを取得することができ、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、自動駐車インターフェースは車両進入インターフェースにジャンプする。表示ユニットが車両進入インターフェースを表示する前に電子制御ユニットが駐車スペース情報を記憶している場合、車両進入インターフェースは前記駐車スペース情報を表示する。表示ユニットが車両進入インターフェースを表示する前に電子制御ユニットが駐車スペース情報を記憶していない場合、車両進入インターフェースは、車両の運転を継続するようユーザに促し、センサによって車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集し続け、駐車スペース情報が電子制御ユニットに記憶されるようになると、車両進入インターフェースは前記駐車スペース情報を表示する。図3を参照すると、本発明の実施例に係る車両進入インターフェースの駐車スペース検索インターフェース図が示されている。
【0058】
さらに、車両進入インターフェースは複数の駐車スペース情報を同時に表示することができ、ユーザは自分の実際のニーズに応じて、その中から1つの駐車スペース情報を選択することができる。ユーザが進入対象となる駐車スペースを選択した後、すなわちユーザが進入選択操作を行った後、電子制御ユニットはユーザの進入選択操作に従って目標駐車スペース情報を選択することができる。
【0059】
例えば、図4を参照すると、本発明の実施例に係る車両進入インターフェースの駐車スペース表示インターフェース図が示されている。図4には、付近に3つの駐車可能な駐車スペースを有することを車両が検索した場合、ユーザーが選択できるように、車両の画面に前記3つの駐車可能な駐車スペースが示される。このうち、3つの駐車可能な駐車スペースは駐車スペースA、駐車スペースB、及び駐車スペースCである。
【0060】
本発明の実施例において、電子制御ユニットは、複数の駐車スペース情報を記憶しており、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、複数の駐車スペース情報をユーザに表示し、ユーザの進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択し、ユーザが実際のニーズに応じて駐車位置を能動的に選択する際に、ユーザーが選択できる複数の駐車スペース情報を提供することができ、これにより、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる効果が達成される。
【0061】
ステップ104、前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する。
【0062】
このステップでは、電子制御ユニットは、目標駐車スペース情報に基づいて車両進入軌跡を生成し、車両進入軌跡に従って、ESP、EPS、TCUとともに車両の操舵、変速、ブレーキ、及び駐車動作を制御して、車両が目標駐車スペースに自動駐車するように制御することができる。
【0063】
具体的には、目標駐車スペース情報は、駐車スペースの位置情報を含んでもよく、電子制御ユニットは、車両の実際の位置と駐車スペースの位置情報との比較から、車両と駐車スペースとの間の相対距離を算出し、対応する座標系を確立することができる。座標系において、電子制御ユニットは、車両の座標位置、旋回半径、及び車両と駐車スペースとの間の角度を定義することにより、車両進入軌跡を算出することができる。車両が自動駐車を開始する際に、ESPは電子制御ユニットから送信された指令に従って、車両の車速及びブレーキを持続的に制御することができ、EPSは電子制御ユニットから送信された指令に従って、車両の操舵を継続的に制御することができ、TCUは電子制御ユニットの指示に従って、車両のギアを持続的に制御することができる。車両が目標駐車スペースに完全に泊まるようになると、自動駐車が完了する。
【0064】
以上のように、本発明の実施例に係る自動駐車制御方法は、車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、車両の車速が予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、センサによって車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集するステップと、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するステップであって、畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるステップと、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップと、車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、目標駐車スペース情報に基づいて車両進入軌跡を生成するステップとを含む。本発明では、車両の車速を検出することにより、車両周辺の駐車スペースを事前に検索することができ、また、畳み込みニューラルネットワークモデルにより、多種の複雑な状況下で駐車可能な駐車スペースを識別することができ、さらに、駐車可能な駐車スペースを複数提供することにより、ユーザの様々な駐車ニーズを満たし、これにより、自動駐車システムを完備し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる。
【0065】
図5を参照すると、本発明の実施例に係る別の自動駐車制御方法のステップフローチャートが示されている。
【0066】
ステップ201、前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する。
【0067】
このステップは、具体的には、上述のステップ101を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0068】
ステップ202、前記畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力することにより、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を判定する。
【0069】
本発明の実施例において、電子制御ユニットには、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データを入力し、繰り返して訓練して得られた畳み込みニューラルネットワークモデルが予め設定されている。ここで、複数の駐車スペースシーンは、駐車スペース内にロードコーンを有する駐車スペースシーン、駐車スペース内に駐車禁止標識を有する駐車スペースシーン、駐車スペース内に駐車スペースロックを有する駐車スペースシーン、駐車スペース内に標識線を有する駐車スペースシーン、駐車スペース内に障害物を有する駐車スペースシーンの1種又は複数種を含む。さらに、駐車スペースシーンの選択は、ユーザのニーズに応じて変更又は追加することも可能であり、本発明の実施例において、これについて限定しない。
【0070】
このステップでは、電子制御ユニットは、画像データ及びレーダデータを受信すると、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力することができる。
【0071】
さらに、畳み込みニューラルネットワークモデルは、画像データ及びレーダデータを受信すると、隠れ層を通じて画像特徴抽出及びレーダ特徴抽出を行い、出力層を通じて抽出された画像特徴及びレーダ特徴に対して駐車スペース情報分類を行うことができる。
【0072】
ここで、駐車スペース情報には、その駐車スペースの位置情報、およびその駐車スペースの駐車スペースタイプが含まれていてもよい。通常、駐車スペースタイプは水平駐車スペース、垂直駐車スペース、斜め駐車スペースに分けられる。図6を参照すると、本発明の実施例に係る3種類の駐車スペースの模式図が示されている。このうち、図6は、aエリア内の駐車スペースが垂直駐車スペース、bエリア内の駐車スペースが水平駐車スペース、cエリアとdエリアの駐車スペースがいずれも斜め駐車スペースである場合を示している。水平駐車スペースは、該駐車スペースの最長辺と通常の車両走行経路とが水平位置関係であるもの、垂直駐車スペースは、該駐車スペースの最長辺と通常の車両走行経路とが垂直位置関係であるもの、斜め駐車スペースは該駐車スペースの最長辺と通常の車両走行経路とが非水平かつ非垂直位置関係であるものである。
【0073】
ステップ203、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する、前記駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を取得する。
【0074】
このステップでは、駐車スペース情報の分類が完了すると、畳み込みニューラルネットワークモデルは、駐車スペースタイプを含む駐車スペース情報を電子制御ユニットに出力することができる。
【0075】
ステップ204、前記駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて、前記斜め駐車スペースに対する駐車方向を判定する。
【0076】
ステップ202において、畳み込みニューラルネットワークモデルにより判定された駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、ステップ204を直接実行することができる。
【0077】
このステップでは、畳み込みニューラルネットワークモデルにより判定された駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、畳み込みニューラルネットワークモデルは、該斜め駐車スペースに対応する画像データ及びレーダデータに基づいてさらに解析を行い、該斜め駐車スペースの駐車方向を判定することができる。
【0078】
具体的には、車両が斜め駐車スペースに駐車する場合、車両の先頭部が駐車スペースの最も内側に駐車されるときの駐車方向を順方向駐車と呼び、車両の先頭部が駐車スペースの最も外側に駐車されるときの駐車方向を逆方向駐車と呼ぶのが一般的である。
【0079】
さらに、斜め駐車スペースは順方向駐車スペースと逆方向駐車スペースに分けられる。図6を参照すると、図6は、cエリアの駐車スペースが順方向駐車スペースであり、dエリアの駐車スペースが逆方向駐車スペースである場合を示している。順方向駐車スペースとは、該駐車スペースの最長辺と通常の車両走行経路における進行方向との間の角度が90度未満であるものであり、逆方向駐車スペースとは、該駐車スペースの最長辺と通常の車両走行経路における進行方向との間の角度が90度より大きいものである。
【0080】
斜め駐車スペースが順方向駐車スペースである場合、車両は、小さな角度で1回旋回するだけで、順方向駐車を通じて駐車スペースに進入することができる。しかし、車両が逆方向駐車で順方向駐車スペースに駐車する場合、車両は駐車を完了するために大きな角度で複数回旋回する必要がある。したがって、斜め駐車スペースの駐車方向を正確に判断することにより、後続の自動駐車経路計画の作業量を減少させ、エラー率を低減することができる。
【0081】
さらに、畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、畳み込みニューラルネットワークモデルは、該斜め駐車スペースに対応する画像データ及びレーダデータに基づいてさらに解析を行うことができる。畳み込みニューラルネットワークモデルは、斜め駐車スペースの駐車方向を判定する際に、主に三段階の判断条件を採用する。
【0082】
具体的には、一段判断条件としては、畳み込みニューラルネットワークモデルは該斜め駐車スペース内に駐車方向標識が描かれているか否かを優先的に判断し、該斜め駐車スペース内に駐車方向標識が描かれていれば、該駐車方向標識に従って駐車方向を判定し、二段判断条件としては、該斜め駐車スペースに駐車方向標識が描かれていない場合、畳み込みニューラルネットワークモデルは、該斜め駐車スペースの両側に他の車両が駐車しているか否かを判断し、該斜め駐車スペースの両側に他の車両が駐車しており、かつ、他の車両の駐車方向が一致していれば、他の車両の駐車方向に従って自車両の駐車方向を判断し、三段判断条件としては、該斜め駐車スペースの両側に他の車両が駐車されていない場合、又は、該斜め駐車スペースの両側に他の車両が駐車されているが、他の車両の駐車方向が一致していない場合、畳み込みニューラルネットワークモデルは、該斜め駐車スペースが順方向駐車スペースであるか否かを判断し、該斜め駐車スペースが順方向駐車スペースであれば、駐車方向が順方向駐車であると判定する。該斜め駐車スペースが順方向駐車スペースでない場合、駐車方向が逆方向駐車であると判定する。
【0083】
例えば、車両がある駐車場にて駐車しようとするとき、畳み込みニューラルネットワークモデルは、画像データ及びレーダデータに基づいて、ある駐車スペースが斜め駐車スペースであると判定する。この場合、畳み込みニューラルネットワークモデルは、該駐車スペースに対して駐車方向分類を行うことができる。まず、該斜め駐車スペースに駐車方向標識が描かれておらず、かつ、該斜め駐車スペースの両側に車両が駐車されており、また両側の車両の駐車方向が一致している場合、二段判断条件を採用する。さらに、該斜め駐車スペースの両側の車両の駐車方向がいずれも順方向駐車であれば、畳み込みニューラルネットワークモデルは、該斜め駐車スペースの駐車方向が順方向駐車であると判定することができる。
【0084】
本発明の実施例において、駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、畳み込みニューラルネットワークモデルによって斜め駐車スペースの駐車方向を判定することにより、自動駐車機能をより実際の運転挙動に適合させ、後続の自動駐車経路計画の作業量を減少させ、エラー率を低減し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させることができる。
【0085】
ここで、取得された前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する前記駐車スペース情報には、前記斜め駐車スペースの駐車方向がさらに含まれている。
【0086】
このステップでは、駐車スペース情報の分類が完了すると、畳み込みニューラルネットワークモデルは、電子制御ユニットに駐車方向を含む駐車スペース情報を出力することができる。
【0087】
ステップ205、駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアが前記前進ギア又は前記ニュートラルギアである場合、少なくとも1つの前記駐車スペース情報を含む車両進入インターフェースを表示する。
【0088】
このステップでは、ユーザは、自動駐車を行おうとするときに、車両の自動駐車インターフェースを開く、すなわち駐車情報を送信することができる。電子制御ユニットは、駐車信号を受信すると、TCUによって車両の現在のギアを取得することができ、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、自動駐車インターフェースは、車両進入インターフェースにジャンプする。表示ユニットが車両進入インターフェースを表示する前に電子制御ユニットが駐車スペース情報を記憶している場合、車両進入インターフェースは前記駐車スペース情報を表示する。表示ユニットが車両進入インターフェースを表示する前に電子制御ユニットが駐車スペース情報を記憶していない場合、車両進入インターフェースは、車両の運転を継続するようユーザに促し、センサによって車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集し続け、駐車スペース情報が電子制御ユニットに記憶されるようになると、車両進入インターフェースは前記駐車スペース情報を表示する。
【0089】
具体的には、車両進入インターフェースは複数の駐車スペース情報を同時に表示することができ、ユーザは自分の実際のニーズに応じて、その中から1つの駐車スペース情報を選択することができる。
【0090】
ステップ206、前記車両進入インターフェースに対する進入選択操作を受け付けた場合、前記進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する。
【0091】
このステップでは、ユーザは、自身の実際のニーズに応じて、駐車スペース情報の1つを選択することができ、電子制御ユニットは、車両進入インターフェースに対する進入選択操作を受け付けた場合、進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択することができる。
【0092】
具体的には、図7を参照すると、本発明の実施例に係る自動駐車プロセスのフローチャートが示されている。ここで、図7を参照すると、車両が起動されると、自動駐車システムは01駐車スペース検索待ち状態に入り、車両の車速が駐車スペース検索の予め設定された条件を満たすと、車両は画像データ及びレーダデータを収集し始め、02駐車スペース検出を行い、車両の車速が駐車スペース検索の予め設定された条件を満たさない場合、自動駐車システムは再び01駐車スペース検索待ち状態に入る。駐車信号を受信しており、かつ、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアであれば、車両は03駐車スペース情報表示を行い、ユーザの進入選択操作の受け付けを待ち、車両が再び移動すると、自動駐車システムは再度駐車スペースを検出する。ユーザの進入選択操作を受け付けると、車両は04駐車準備段階に入り、電子制御ユニットは各システムとハンドシェイクを行い、ハンドシェイクに成功すれば、05駐車開始を行い、ハンドシェイクに失敗すれば、06駐車終了を行う。
【0093】
好ましくは、ユーザの誤操作によって車両が誤った駐車スペースに駐車されることを回避するために、ユーザが目標駐車スペース情報を選択する際には、車両がユーザの進入選択操作を受け付けるにはユーザが同時にブレーキを踏む必要があり、これにより、ユーザが目標駐車スペース情報を適切に選択することができる。
【0094】
ステップ207、前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する。
【0095】
このステップは、具体的には、上述のステップ104を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0096】
ステップ208、前記車両が異常状態であると判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を一時停止させる。
【0097】
このステップでは、電子制御ユニットは、センサによって車両状態を検出することができ、車両が異常状態である場合、センサは、検出情報を電子制御ユニットに送信することができ、電子制御ユニットは、検出情報に基づいて車両が異常状態であるか否かを判定し、車両が異常状態であると判定した場合、車両を制御して自動駐車を一時停止させることができる。ここで、異常状態は、主運転席のシートベルトが締められて締められていないこと、ドアが閉じられていないこと、車両の進入軌跡に障害物が現れたことが含まれる。
【0098】
具体的には、車両内のシートベルトセンサは、主運転席のシートベルトが締められているか否かを検出することができる。車両の自動駐車の際、シートベルトセンサは主運転席のシートベルトが外れたことを検出すると、検出情報を電子制御ユニットに送信し、電子制御ユニットはシートベルトセンサによる検出情報に基づいて車両の自動駐車プロセスを一時停止することができる。
【0099】
具体的には、車両内の車体制御モジュールは、ドアが閉じられていないか否かを検出することができる。車両の自動駐車の際、車体制御モジュールは、ドアが閉じていないことを検出すると、検出情報を電子制御ユニットに送信し、電子制御ユニットは車体制御モジュールによる検出情報に基づいて自動車の自動駐車プロセスを一時停止することができる。
【0100】
具体的には、車両内のレーダセンサは、車両進入軌跡に障害物が現れたか否かを検出することができる。車両の自動駐車の際、レーダセンサは車両進入軌跡に障害物が現れたことを検出すると、検出情報を電子制御ユニットに送信し、電子制御ユニットはレーダセンサによる検出情報に基づいて自動駐車プロセスを一時停止することができる。
【0101】
さらに、異常状態は他の車両の異常状態を含んでもよく、例えば、座席の圧力値を検出し得るシートセンサが車両の主運転席に追加され、シートセンサは主運転席のユーザが席から離れたときに検出情報を電子制御ユニットに送信することができる。本発明の実施例では、これについて限定しない。
【0102】
好ましくは、車両が異常状態である時間が予め設定された中断時間を超えた場合、電子制御ユニットは自動駐車システムを能動的に終了することができ、これにより、ユーザはトラブルシューティングを行うのに十分な時間をとることができ、車両が異常状態でないと判定したときに車両を再起動することができる。
【0103】
例えば、車両が駐車場において自動駐車する際には、車両内のあるユーザが能動的にドアを開けた場合、車体制御モジュールはドアが閉じられていないことを検出し、検出情報を電子制御ユニットに送信することができ、電子制御ユニットは検出情報に基づいて車両が異常状態であると判定し、車両を制御して自動駐車を一時停止させ、ユーザに車両の異常状態を知らせるためのヒント情報をユーザに表示することができる。図8を参照すると、本発明の実施例に係る車両異常状態情報の模式図が示されている。ここで、図8は、車両進入インターフェースに「警告!ドアが閉じられていない!」というヒント情報が表示されていることを示している。
【0104】
本発明の実施例において、電子制御ユニットは、センサによって車両が異常状態であるか否かを検出することができ、車両が異常状態である場合、電子制御ユニットは、車両を制御して自動駐車を一時停止させることができる。自動駐車中に車両の状態をリアルタイムで検出することにより、車両に異常が発生したことを発見した場合、自動駐車を速やかに一時停止することができ、これにより、自動駐車システムの安全性を高め、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる。
【0105】
ステップ209、前記車両が異常状態を解消したと判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を継続する。
【0106】
このステップでは、ユーザが車両の異常状態を解除すると、センサは、車両が異常状態を解消したことを検出し、検出情報を電子制御ユニットに送信することができ、電子制御ユニットは、検出情報に基づいて車両が異常状態を解消したか否かを判定し、車両が異常状態を解消したと判定した場合、車両を制御して自動駐車を継続することができる。
【0107】
具体的には、車両が異常状態を解消した後、車両は、自動駐車を継続するか否かをユーザが選択できるように、駐車を継続するか否かの選択肢を表示することができる。図9を参照すると、本発明の実施例に係る駐車一時停止後のオプションの模式図が示されている。ここで、図9を参照すると、車両が異常状態を解消したとき、車両は表示画面に「駐車継続」の内容をユーザに表示し、ユーザが実際のニーズに応じて自動駐車を継続するか否かを判定できるように、「はい」と「いいえ」の2つのオプションを提供することができる。
【0108】
図10を参照すると、本発明の実施例に係る自動駐車一時停止プロセスの模式図が示されている。ここで、図10を参照すると、電子制御ユニットは、車両が自動駐車を行っている場合、車両が異常状態である時に、車両を制御して駐車を一時停止し、車両が異常状態である時間が予め設定された中断時間を超えた時、自動駐車を終了することができ、車両が異常状態を解消した場合、ユーザは、継続オプションを選択して自動駐車を継続するか、又は、停止オプションを選択して自動駐車を終了することができ、車両が目標駐車スペースに完全に進入した後、自動駐車を終了する。
【0109】
以上のように、本発明の実施例に係る自動駐車制御方法は、車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、車両の車速が予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、センサによって車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集するステップと、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するステップであって、畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるステップと、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップと、車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、目標駐車スペース情報に基づいて車両進入軌跡を生成するステップとを含む。本発明では、車両の車速を検出することにより、車両周辺の駐車スペースを事前に検索することができ、また、畳み込みニューラルネットワークモデルにより、多種の複雑な状況下で駐車可能な駐車スペースを識別することができ、さらに、駐車可能な駐車スペースを複数提供することにより、ユーザの様々な駐車ニーズを満たし、これにより、自動駐車システムを完備し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる。
【0110】
また、本発明では、駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、畳み込みニューラルネットワークモデルによって斜め駐車スペースの駐車方向を判定することにより、自動駐車機能をより実際の運転挙動に適合させ、後続の自動駐車経路計画の作業量を減少させ、エラー率を低減し、ユーザの運転エクスペリエンスをより向上させることもできる。
【0111】
図11を参照すると、本発明の実施例に係る他の自動駐車制御方法のステップフローチャートが示されている。
【0112】
ステップ301、前記車両が起動された場合、複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態を検出し、前記動作状態は、正常状態又は故障状態を含む。
【0113】
このステップでは、車両が起動された場合、自動駐車システムは車両と共に起動される。自動駐車システムの起動後、電子制御ユニットは、複数の画像センサ、複数のレーダセンサ、及び電子制御ユニット自体の動作状態を検出し始め、動作状態は、正常状態又は故障状態を含む。
【0114】
具体的には、実際の生活では、車両の電子システムは巨大で複雑なシステムであり、特に車体の外側にあるセンサは損傷しやすく、車両の各機能の使用に影響を与える。したがって、本発明の実施例において、自動駐車システムが起動された後に、電子制御ユニットは、複数の画像センサ、複数のレーダセンサ、及び電子制御ユニット自体の動作状態を検出することができる。
【0115】
好ましくは、電子制御ユニットは、他のセンサ及び電子システムの動作状態を検出することもでき、本発明の実施例では、これについて限定しない。
【0116】
ステップ302、複数の前記動作状態に基づいて、前記車両の作動レベルを判定する。
【0117】
このステップでは、電子制御ユニットは、異なるセンサの動作状態に基づいて、車両の自動駐車システムの動作レベルを判定することができる。
【0118】
具体的には、このステップは以下の3つのサブステップに分けられる。
【0119】
ステップ3021、複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態が全て前記正常状態である場合、前記車両の動作レベルが前記正常レベルであると判定する。
【0120】
このステップでは、複数の画像センサ、複数のレーダセンサ、及び電子制御ユニットの動作状態が全て正常状態である場合、車両の動作レベルが正常レベルであると判定する。ここで、正常動作レベルでは、自動駐車システムは、複数の画像センサ、複数のレーダセンサ、及び電子制御ユニットを起動させて正常に動作することができる。
【0121】
ステップ3022、少なくとも1つの前記レーダセンサ及び/又は前記電子制御ユニットの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルであると判定する。
【0122】
このステップでは、少なくとも1つのレーダセンサ及び/又は電子制御ユニットの動作状態が故障状態である場合、車両の動作レベルが一次故障レベルであると判定する。
【0123】
ステップ3023、全ての前記画像センサの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルであると判定する。
【0124】
このステップでは、全ての画像センサの動作状態が故障状態である場合、車両の動作レベルが二次故障レベルである判定する。
【0125】
ステップ3024、一部の前記画像センサの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルであると判定する。
【0126】
このステップでは、一部の画像センサの動作状態が故障状態である場合、車両の動作レベルが三次故障レベルであると判定する。
【0127】
ステップ3022の後、ステップ303を実行する。
【0128】
ステップ303、前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルである場合、前記電子制御ユニットを制御して動作を停止させる。
【0129】
このステップでは、車両の動作レベルが一次故障レベルである場合、自動駐車システムに対応する電子制御ユニットの部分は動作を停止することができ、これにより、ユーザは自動駐車システムを使用することができない。
【0130】
ステップ3023の後、ステップ304を実行する。
【0131】
ステップ304、前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルである場合、前記画像センサを制御して動作を停止させる。
【0132】
このステップでは、車両の動作レベルが二次故障レベルである場合、自動駐車システムは全ての画像センサの起動を禁止し、レーダセンサ及び電子制御ユニットのみを起動することができる。
【0133】
具体的には、画像センサの起動が禁止されているため、電子制御ユニットの畳み込みニューラルネットワークモデルは使用できない。車両が駐車スペース情報を判定する際に、電子制御ユニットはレーダセンサのレーダデータにより自車両を中心とした仮想地図を構築し、レーダデータにより仮想地図を整備し続け、仮想地図の整備を終了すると、駐車スペース情報を取得することができる。
【0134】
ステップ3024の後、ステップ305を実行する。
【0135】
ステップ305、前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルである場合、前記動作状態が前記故障状態である画像センサを制御して動作を停止させる。
【0136】
このステップでは、車両の動作レベルが三次レベル故障である場合、自動駐車システムは、動作状態が故障状態である画像センサの起動を禁止し、動作状態が正常状態である画像センサのみを起動させることができる。この場合、電子制御ユニットの畳み込みニューラルネットワークモデルは正常に使用できるが、精度が低下する。
【0137】
ステップ306、前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する。
【0138】
このステップは、具体的には、上述のステップ101を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0139】
ステップ307、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、少なくとも1つの駐車スペース情報を出力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものである。
【0140】
このステップは、具体的には、上述のステップ102を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0141】
ステップ308、前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する。
【0142】
このステップは、具体的には、上述のステップ103を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0143】
ステップ309、前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する。
【0144】
このステップは、具体的には、上述のステップ104を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0145】
以上のように、本発明の実施例に係る自動駐車制御方法は、車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、車両の車速が予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、センサによって車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集するステップと、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するステップであって、畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるステップと、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップと、車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、目標駐車スペース情報に基づいて車両進入軌跡を生成するステップとを含む。本発明では、車両の車速を検出することにより、車両周辺の駐車スペースを事前に検索することができ、また、畳み込みニューラルネットワークモデルにより、多種の複雑な状況下で駐車可能な駐車スペースを識別することができ、さらに、駐車可能な駐車スペースを複数提供することにより、ユーザの様々な駐車ニーズを満たし、これにより、自動駐車システムを完備し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる。
【0146】
また、本発明は、自動駐車システムの故障レベルを設定することができ、電子制御ユニットによって自動駐車システムの動作状態を検出し、故障レベルを判定し、異なる故障レベルに応じて自動駐車システムの異なる機能を起動することにより、自動駐車システムの適用範囲を拡大し、一部の機能が故障した場合にもユーザによる駐車を補助し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させることができる。
【0147】
図12を参照すると、本発明の実施例に係る別の自動駐車制御方法のステップフローチャートが示されている。
【0148】
ステップ401、前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する。
【0149】
このステップは、具体的には、上述のステップ101を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0150】
ステップ402、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものである。
【0151】
このステップは、具体的には、上述のステップ102を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0152】
ステップ403、前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する。
【0153】
このステップは、具体的には、上述のステップ103を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0154】
ステップ404、前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する。
【0155】
このステップは、具体的には、上述のステップ104を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0156】
ステップ405、前記駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアがパーキングギアであれば、前記センサによって前記車両周辺の前記環境データを収集する。
【0157】
このステップでは、ユーザは、自動駐車を行おうとするときに、車両の自動駐車インターフェースを開く、すなわち駐車情報を送信することができる。電子制御ユニットは、駐車信号を受信すると、TCUによって車両の現在のギアを取得することができ、車両の現在のギアがパーキングギアである場合、レーダセンサは車両周辺のレーダデータを収集する。
【0158】
具体的には、車両が駐車スペースに進入する場合よりも、車両が駐車スペースから退出する場合のほうが、退出軌跡が簡単であるため、レーダデータだけで車両の退出方向を判定することができる。
【0159】
ステップ406、前記環境データに基づいて、少なくとも1つの前記車両の退出方向を判定する。
【0160】
このステップでは、電子制御ユニットは、環境データに基づいて、車両周辺の障害物の距離データを取得し、環境データに基づいて、車両の退出方向を判定することができる。
【0161】
具体的には、環境データはレーダデータであってもよいし、画像データであってもよい。車両は、車両周辺の障害物と車両との距離が予め設定された距離よりも大きい場合、自動退出機能をオンにすると判定する。自動退出機能がオンにされた後、電子制御ユニットは、レーダデータに基づいて車両周辺の仮想地図を構築し、仮想地図に基づいて車両の退出方向を判定することができる。ここで、車両の退出方向は、前方退出、後方退出、左側退出、右側退出のうちの1つ又は複数を含むことができる。
【0162】
例えば、ユーザが車両を退出しようとするとき、車両が位置する駐車スペースの左側が車両の走行路、右側が壁、後方に他の車両が泊まっており、前方に車両がない場合、電子制御ユニットはレーダデータに基づいて車両周辺の仮想地図を構築し、仮想地図に基づいて、車両の退出方向が左側退出と前方退出であると判定することができる。
【0163】
ステップ407、少なくとも1つの前記退出方向を含む車両退出インターフェースを表示する。
【0164】
このステップでは、電子制御ユニットが車両の退出方向を判定した後、自動駐車インターフェースは車両の退出方向を表示する車両退出インターフェースにジャンプする。
【0165】
具体的には、図13を参照すると、本発明の実施例に係る自動駐車システムの退出方向選択の模式図が示されている。ここで、図13は、車両退出インターフェースにおいて車両の周辺の4つの退出方向を標識し、ユーザが実際のニーズに応じて必要な退出方向を選択できる場合を示している。
【0166】
ステップ408、退出選択操作を受け付けた場合、前記退出選択操作に従って、前記退出方向から目標退出方向を選択する。
【0167】
このステップでは、電子制御ユニットは、ユーザの退出選択操作を受け付けた場合、退出選択操作に従って、退出方向から目標退出方向を選択することができる。
【0168】
ステップ409、前記車両が車両退出軌跡に従って自動出庫するために、前記目標退出方向に基づいて前記車両退出軌跡を生成する。
【0169】
このステップでは、電子制御ユニットは、目標退出方向に基づいて車両退出軌跡を生成し、車両退出軌跡に従って、ESP、EPS、TCUとともに車両の操舵、変速、ブレーキ、及び駐車動作を制御し、車両を制御して目標駐車スペースから自動的に退出させることができる。
【0170】
具体的には、電子制御ユニットは、目標退出方向に対応する目標位置と車両の実際の位置との比較から、車両と目標位置との間の相対距離を算出し、対応する座標系を確率することができる。座標系において、電子制御ユニットは、車両の座標位置、旋回半径、及び車両と目標駐車スペースとの間の角度を定義することにより、車両退出軌跡を算出することができる。車両が自動駐車を開始する際に、ESPは電子制御ユニットから送信された指令に従って、車両の車速及びブレーキを持続的に制御することができ、EPSは電子制御ユニットから送信された指令に従って、車両の操舵を継続的に制御することができ、TCUは電子制御ユニットの指示に従って、車両のギアを持続的に制御することができる。車両が目標駐車スペースに完全に泊まると、自動駐車が完了する。
【0171】
好ましくは、車両の自動退出中に、電子制御ユニットにより車両が異常状態であると判定された場合にも、自動駐車を一時停止し、車両が異常状態を解消すると自動駐車を継続する。
【0172】
図14を参照すると、本発明の実施例に係る別の自動駐車プロセスのフローチャートが示されている。ここで、図14は、車両がユーザによって駐車方向が選択されるのを待っている場合、電子制御ユニットはユーザの退出選択操作に従って退出準備段階に入ることを判定し、退出準備段階では、電子制御ユニットは各システムとハンドシェイクを行い、もしハンドシェイクに成功すれば、駐車を開始し、もしハンドシェイクに失敗すれば、自動駐車を終了し、電子制御ユニットが各システムとのハンドシェイクに成功すると、車両は自動退出を開始し、車両が異常状態である場合、電子制御ユニットは、車両を制御して駐車を一時停止し、車両が異常状態である時間が予め設定された中断時間を超えた場合、電子制御ユニットは自動駐車を終了し、車両が異常状態を解消したとき、ユーザは、継続オプションを選択して自動駐車を継続するか、又は、停止選択を選択して自動駐車を終了し、車両が目標位置に完全に進入した後、自動駐車を終了する場合を示している。
【0173】
以上のように、本発明の実施例に係る自動駐車制御方法は、車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、車両の車速が予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、センサによって車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集するステップと、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するステップであって、畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるステップと、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップと、車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、目標駐車スペース情報に基づいて車両進入軌跡を生成するステップとを含む。本発明では、車両の車速を検出することにより、車両周辺の駐車スペースを事前に検索することができ、また、畳み込みニューラルネットワークモデルにより、多種の複雑な状況下で駐車可能な駐車スペースを識別することができ、さらに、駐車可能な駐車スペースを複数提供することにより、ユーザの様々な駐車ニーズを満たし、これにより、自動駐車システムを完備し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる。
【0174】
また、本発明では、自動駐車システムは、ユーザが車両を退出する必要があるときに、レーダデータに基づいて車両退出軌跡を計画することもでき、このようにして、ユーザは自分で車両を運転して駐車スペースから退出する必要がなく、これにより自動駐車システムを完備し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる。
【0175】
以上の実施例に基づいて、本発明の実施例は、自動駐車制御装置をさらに提供する。
【0176】
図15を参照すると、本発明の実施例に係る自動駐車制御装置の構造ブロック図が示されており、具体的には、
前記車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、前記車両の車速が前記予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、前記センサによって前記車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集する第1の取得モジュール501と、
予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するニューラルネットワークモジュール502であって、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるニューラルネットワークモジュール502と、
前記車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する進入選択モジュール503と、
前記車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、前記目標駐車スペース情報に基づいて前記車両進入軌跡を生成する進入軌跡モジュール504とを含んでもよい。
【0177】
任意選択的に、本発明の自動駐車制御装置は、
前記車両が起動された場合、複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態を検出する検出モジュール505であって、前記動作状態は、正常状態又は故障状態を含む検出モジュール505と、
複数の前記動作状態に基づいて、前記車両の動作レベルを判定する動作レベルモジュール506とをさらに含む。
【0178】
任意選択的に、前記動作レベルモジュール506は、
複数の前記画像センサ、複数の前記レーダセンサ、及び前記電子制御ユニットの動作状態が全て前記正常状態である場合、前記車両の動作レベルが前記正常状態であると判定する第1の判定サブモジュール5061と、
少なくとも1つの前記レーダセンサ及び/又は前記電子制御ユニットの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルであると判定する第2の判定サブモジュール5062と、
全ての前記画像センサの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルであると判定する第3の判定サブモジュール5063と、
一部の前記画像センサの動作状態が前記故障状態である場合、前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルであると判定する第4の判定サブモジュール5064とを含む。
【0179】
任意選択的に、本発明の自動駐車制御装置は、
前記車両の動作レベルが前記一次故障レベルである場合、前記電子制御ユニットを制御して動作を停止させる第1の制御モジュール507と、
前記車両の動作レベルが前記二次故障レベルである場合、前記画像センサを制御して動作を停止させる第2の制御モジュール508と、
前記車両の動作レベルが前記三次故障レベルである場合、前記動作状態が前記故障状態である画像センサを制御して動作を停止させる第3の制御モジュール509とをさらに含む。
【0180】
任意選択的に、前記駐車スペースシーンは、駐車スペース内にロードコーンを有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に駐車禁止標識を有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に駐車スペースロックを有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に標識線を有する駐車スペースシーン、前記駐車スペース内に障害物を有する駐車スペースシーンのうちの1つ又は複数を含む。
【0181】
任意選択的に、前記ニューラルネットワークモジュール502は、
畳み込みニューラルネットワークモデルに前記画像データ及び前記レーダデータを入力することにより、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を判定する入力サブモジュール5021と、
前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する、前記駐車スペースタイプを含む前記駐車スペース情報を取得する第1の出力サブモジュール5022とを含む。
【0182】
任意選択的に、前記ニューラルネットワークモジュール502は、
前記駐車スペースタイプが斜め駐車スペースである場合、前記畳み込みニューラルネットワークモデルは、前記画像データ及び前記レーダデータに基づいて前記斜め駐車スペースに対する駐車方向を判定する斜め駐車スペースサブモジュール5023であって、取得された前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する前記駐車スペース情報には、前記斜め駐車スペースの駐車方向がさらに含まれている斜め駐車スペースサブモジュール5023とを含む。
【0183】
任意選択的に、前記進入選択モジュール503は、
駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアが前記前進ギア又は前記ニュートラルギアであれば、少なくとも1つの前記駐車スペース情報を含む車両進入インターフェースを表示する表示サブモジュール5031と、
前記車両進入インターフェースに対する進入選択操作を受け付けた場合、前記進入選択操作に従って、少なくとも1つの前記駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択する選択サブモジュール5032とを含む。
【0184】
任意選択的に、本発明の自動駐車制御装置は、
前記駐車信号が受信された場合、前記車両の現在のギアがパーキングギアであれば、前記センサによって前記車両周辺の前記環境データを収集する第2の収集モジュール510と、
前記環境データに基づいて、少なくとも1つの前記車両の退出方向を判定する判定モジュール511と、
少なくとも1つの前記退出方向を含む車両退出インターフェイスを表示する表示モジュール512と、
退出選択操作を受け付けた場合、前記退出選択操作に従って前記退出方向から目標退出方向を選択する退出選択モジュール513と、
前記車両が車両退出軌跡に従って自動出庫するために、前記目標退出方向に基づいて前記車両退出軌跡を生成する退出軌跡モジュール514とをさらに含む。
【0185】
任意選択的に、本発明は、
前記車両が異常状態であると判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を一時停止する自動駐車一時停止モジュール515と、
前記車両が前記異常状態を解消したと判定した場合、前記車両を制御して自動駐車を継続する駐車継続モジュール516とをさらに含む自動駐車制御装置を開示する。
【0186】
任意選択的に、前記異常状態は、
前記車両は、主運転席のシートベルトが締められていない状態であること、
前記車両は、ドアが閉じられていない状態であること、
前記車両進入軌跡に障害物が現れた状態のうちの少なくとも1つを含む。
【0187】
以上のように、本出願で提供される自動駐車制御装置は、車両の車速が予め設定された車速範囲内にあり、かつ、車両の車速が予め設定された車速範囲内にある時間が予め設定された時間以上である場合、センサによって車両周辺の画像データ及びレーダデータを収集するステップと、予め設定された畳み込みニューラルネットワークモデルに画像データ及びレーダデータを入力し、前記畳み込みニューラルネットワークモデルが出力する少なくとも1つの駐車スペース情報を取得するステップであって、畳み込みニューラルネットワークモデルは、複数の駐車スペースシーンにおいて収集された画像訓練データ及びレーダ訓練データによって訓練されたものであるステップと、車両の現在のギアが前進ギア又はニュートラルギアである場合、受け付けた進入選択操作に従って、少なくとも1つの駐車スペース情報から目標駐車スペース情報を選択するステップと、車両が車両進入軌跡に従って自動駐車するために、目標駐車スペース情報に基づいて車両進入軌跡を生成するステップとを行う。本発明では、車両の車速を検出することにより、車両周辺の駐車スペースを事前に検索することができ、また、畳み込みニューラルネットワークモデルにより、多種の複雑な状況下で駐車可能な駐車スペースを識別することができ、さらに、駐車可能な駐車スペースを複数提供することにより、ユーザの様々な駐車ニーズを満たし、これにより、自動駐車システムを完備し、ユーザの運転エクスペリエンスを向上させる。
【0188】
当業者にとって明らかなように、上記のシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程は、説明の便宜及び簡潔さのために、前記方法の実施例における対応する過程を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0189】
上記は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び原則の範囲内でなされる如何なる修正、同等の代替や改良も、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0190】
上記は、本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明で開示された技術範囲内で変更又は置換を容易に想到することができ、これらは全て本発明の保護範囲に含まれるべきである。したがって、本発明の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲を基準とすべきである。
【0191】
上記の装置の実施例は模式的なものに過ぎず、分離された構成要素として説明されたユニットは物理的に分離されているものであってもよく、物理的に分離されているものでなくてもよく、表示ユニットとしての構成要素は物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットでなくてもよく、すなわち、1つの場所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。本実施例の技術案の目的を実現するように、そのうちの一部又はすべてのモジュールを実際の必要に応じて選択してもよい。当業者は創造的な努力を必要とせずに、理解および実施することができる。
【0192】
本発明の様々な構成要素の実施例は、ハードウェア、1つ又は複数のプロセッサ上で動作するソフトウェアモジュール、又はそれらの組み合わせで実装され得る。当業者が理解できるように、本発明の実施例に係る計算処理機器の一部又は全ての構成要素の一部又は全ての機能は、実際にはマイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して実現され得る。本発明はまた、本明細書に記載された方法の一部又は全部を実行するための機器又は装置プログラム(例えば、コンピュータプログラムやコンピュータプログラム製品)として実現されてもよい。本発明を実現するそのようなプログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されてもよく、又は、1つ又は複数の信号の形態を有してもよい。このような信号は、インターネットのウェブサイトからダウンロードするか、キャリア信号上に提供するか、又は他の任意の形式で提供してもよい。
【0193】
例えば、図16は、本発明に係る方法を実現することができる計算処理機器を示している。該計算処理機器は、従来、プロセッサ1010と、メモリ1020の形態のコンピュータプログラム製品又はコンピュータ読み取り可能な媒体とを含む。メモリ1020は、フラッシュメモリ、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ)、EPROM、ハードディスク、又はROMのような電子メモリであってもよい。メモリ1020は、上述の方法のいずれかのステップを実行するためのプログラムコード1031の記憶空間1030を有する。例えば、プログラムコード用の記憶空間1030は、上述の方法における様々なステップを実現するためのそれぞれのプログラムコード1031を含んでもよい。これらのプログラムコードは、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品から読み出されるか、又は1つ又は複数のコンピュータプログラム製品に書き込まれ得る。これらのコンピュータプログラム製品は、ハードディスク、コンパクトディスク(CD)、メモリカード、又はフロッピーディスクなどのプログラムコードキャリアを含む。このようなコンピュータプログラム製品は、通常、図17を参照して説明したような携帯型又は固定型の記憶ユニットである。この記憶ユニットは、図16の計算処理機器のメモリ1020と同様に配置された記憶セグメント、記憶空間等を有してもよい。プログラムコードは、例えば、適切な形式で圧縮されてもよい。通常、記憶ユニットは、コンピュータ読み取り可能なコード1031’、すなわち、例えば1010のようなプロセッサによって読み取れるコードを含み、これらのコードは、計算処理機器によって実行されると、上記の方法のステップを計算処理機器に実行させる。
【0194】
本明細書において記載された「一実施例」、「実施例」、又は「1つ又は複数の実施例」は、実施例を参照して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。さらに、なお、ここで「一実施例における」という用語の例は、必ずしも全てが同一の実施例を指すとは限らない。
【0195】
本明細書には、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本発明の実施例は、これらの具体的な詳細なしで実施できることを理解することができる。いくつかの例では、本明細書の理解を曖昧にしないように、公知の方法、構造及び技術が詳細に示されていない。
【0196】
請求項において、括弧の間にある参照符号は、請求項を限定するものとして構成されてはならない。「含む」という単語は、請求項に記載されていない要素又はステップの存在を除外するものではない。要素の前に「一」又は「1つ」という単語はそのような要素が複数存在することを除外するものではない。本発明は、いくつかの異なる要素を含むハードウェア、及び適切にプログラムされたコンピュータによって実施され得る。いくつかの装置が列挙されているユニットの請求項において、これらの装置のいくつかは、同一のハードウェアアイテムによって具体的に具現化されてもよい。第1、第2、第3などの単語の使用は、いかなる順序も意味しない。これらの単語は名称として解釈できる。
【0197】
なお、上記の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではなく、前述の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者が理解できるように、前述の各実施例に記載された技術的解決手段を修正したり、その一部の技術的特徴を均等に置き換えたりすることができ、これらの修正又は置換により、対応する技術的解決手段の本質が、本発明の様々な実施例の技術的解決手段の精神及び範囲から逸脱することはない。
図1
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