(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-06
(45)【発行日】2023-11-14
(54)【発明の名称】案内システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B61L 25/02 20060101AFI20231107BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231107BHJP
G06Q 50/30 20120101ALI20231107BHJP
【FI】
B61L25/02 A
G06Q50/10
G06Q50/30
(21)【出願番号】P 2023031245
(22)【出願日】2023-03-01
(62)【分割の表示】P 2018174901の分割
【原出願日】2018-09-19
【審査請求日】2023-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】難波 織人
【審査官】冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-085784(JP,A)
【文献】特開平05-058297(JP,A)
【文献】特開2007-290574(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61L 25/02
G06Q 50/10
G06Q 50/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバー装置と案内装置を備える案内システムであって、
前記サーバー装置は、
乗り物内を撮影した画像を解析することで、前記乗り物内の座席が空席か否かを判定し、前記乗り物内の混雑の状況を示す混雑データを作成する画像処理部と、
前記乗り物の乗り物識別情報に対応する前記混雑データを送信する通信部と、を備え、 前記画像処理部は、前記画像を格子状に分割し、前記格子について、前記乗り物の進行方向に対して直交する方向の列ごとに乗客の充填率によって混雑の状況を求め、
前記案内装置は、
前記乗り物識別情報を前記サーバー装置に送信することで、前記サーバー装置から、前記乗り物識別情報に対応する前記乗り物内の混雑の状況を示す前記混雑データを取得する取得部と、
前記混雑データが示す混雑の状況を表示する表示部と、を備え
、
前記通信部は、出発地及び目的地を示す目的地情報を受信し、前記出発地から前記目的地までの前記乗り物の乗り換えを示す経路における前記乗り物内の混雑の状況を示す前記混雑データを送信する、案内システム。
【請求項2】
前記表示部は、空席数を含む混雑の状況を表示する、請求項1に記載の案内システム。
【請求項3】
前記表示部は、乗客が座っていない座席及び乗客が座っている座席を含む混雑の状況を表示する、請求項1に記載の案内システム。
【請求項4】
前記画像処理部は、前記乗り物内のどこに乗客がいるかを解析し、
前記表示部は、立っている乗客を含む混雑の状況を表示する、請求項1に記載の案内システム。
【請求項5】
前記表示部は、前記充填率を示すインジケーターを含む混雑の状況を表示する、請求項1に記載の案内システム。
【請求項6】
前記画像処理部は、前記混雑の状況及び前記乗り物の停車駅のホームを撮影した画像を解析することより、前記乗り物内の混雑の予測を示す前記混雑データを作成し、
前記通信部は、前記経路における前記乗り物内の混雑の予測を示す前記混雑データを送信する、請求項1に記載の案内システム。
【請求項7】
前記表示部は、前記混雑データが示す前記乗り物の混雑の予測を表示する、請求項6に記載の案内システム。
【請求項8】
前記表示部は、入力デバイスを含み、
前記表示部は、前記出発地から前記目的地までの各列車の各車両の前記充填率を示すインジケーターを含む混雑の状況を表示し、前記入力デバイスにより所定のインジケーターの操作が受け付けられた場合に、前記所定のインジケーターの車両の混雑の状況を表示する、請求項1に記載の案内システム。
【請求項9】
サーバー装置が備えるコンピューターに、
乗り物内を撮影した画像を解析することで、前記乗り物内の座席が空席か否かを判定し、前記乗り物内の混雑の状況を示す混雑データを作成させる機能と、
前記乗り物の乗り物識別情報に対応する前記混雑データを送信させる機能と、を実現させるプログラムであって、
前記画像を格子状に分割し、前記格子について、前記乗り物の進行方向に対して直交する方向の列ごとに乗客の充填率によって混雑の状況を求めさせる機能を実現させ、
出発地及び目的地を示す目的地情報を受信し、前記出発地から前記目的地までの前記乗り物の乗り換えを示す経路における前記乗り物内の混雑の状況を示す前記混雑データを送信させる機能を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、サーバー装置、案内装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道などの交通機関の経路を検索することができるサービスが知られている。このようなサービスでは、速さ、料金又は乗換回数などに基づいて検索を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなサービスにおいて、交通機関における乗り物の混雑度を案内することができれば、利用者の利便性が向上する。
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、乗り物の混雑度を案内するサーバー装置、案内装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のサーバー装置は、画像処理部及び通信部を備える。画像処理部は、乗り物内を撮影した画像を解析することで、前記乗り物内の混雑の状況を示す混雑データを作成する。通信部は、前記混雑データを送信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態に係る案内システム及び当該案内システムに含まれる構成要素についての要部構成の一例を示すブロック図。
【
図2】実施形態に係る案内システム及び当該案内システムに含まれる構成要素についての要部構成の一例を示すブロック図。
【
図3】
図1中の画像処理サーバーのプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図4】
図1中の配信サーバーのプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図5】
図1中の配信サーバーのプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図6】
図2中の情報端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図7】
図2中の情報端末装置のプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図8】
図2中のデジタルサイネージのプロセッサーによる処理の一例を示すフローチャート。
【
図11】
図2中の情報端末装置のタッチパネルに表示される一覧画面の一例を示す図。
【
図12】
図2中の情報端末装置のタッチパネルに表示される車両画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態に係る案内システムについて図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している場合がある。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。
図1及び
図2は、実施形態に係る案内システム1及び案内システム1に含まれる構成要素についての要部構成の一例を示すブロック図を2図に分けて示したものである。案内システム1は、案内サービスなどを提供する。案内サービスは、出発駅及び目的駅などの条件に基づき、鉄道などの経路の検索結果を案内する。また、案内サービスは、当該経路中の列車などの混雑状況及び混雑予測を案内する。なお、本明細書中において、「混雑状況」とは、現在又は直近の混雑の状況を示すものとする。そして、本明細書中において、「混雑予測」とは、未来の混雑の状況を予測したものを示すものとする。案内システム1は、一例として、画像処理サーバー10、配信サーバー20、情報端末装置30、デジタルサイネージ40、カメラ50及び発信装置60を含む。
【0008】
画像処理サーバー10、配信サーバー20、情報端末装置30、デジタルサイネージ40及びカメラ50は、ネットワークNWに接続する。ネットワークNWは、例えば、インターネットを含む通信網である。ネットワークNWは、例えば、WAN(wide area network)を含む通信網である。ネットワークNWは、イントラネットなどのプライベートネットワークを含む通信網であっても良い。ネットワークNWは、LAN(local area network)を含む通信網であっても良い。
【0009】
画像処理サーバー10は、カメラ50によって撮影された画像データに対する画像処理などを行う。画像処理サーバー10は、一例として、プロセッサー11、ROM(read-only memory)12、RAM(random-access memory)13、補助記憶デバイス14及び通信インターフェース15を含む。そして、これら各部がバス16などによって接続される。
【0010】
プロセッサー11は、画像処理サーバー10の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー11は、ROM12又は補助記憶デバイス14などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、画像処理サーバー10の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー11の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー11は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサー11は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0011】
ROM12は、プロセッサー11を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM12は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM12は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM12は、プロセッサー11が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0012】
RAM13は、プロセッサー11を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM13は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM13は、プロセッサー11が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
【0013】
補助記憶デバイス14は、プロセッサー11を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス14は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)又はeMMC(embedded MultiMediaCard)などである。補助記憶デバイス14は、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、補助記憶デバイス14は、プロセッサー11が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー11での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0014】
ROM12又は補助記憶デバイス14に記憶されるプログラムは、後述する処理を実行するためのプログラムを含む。一例として、画像処理サーバー10は、当該プログラムがROM12又は補助記憶デバイス14に記憶された状態で画像処理サーバー10の管理者などへと譲渡される。しかしながら、画像処理サーバー10は、当該プログラムがROM12又は補助記憶デバイス14に記憶されない状態で当該管理者などに譲渡されても良い。また、画像処理サーバー10は、当該プログラムとは別のプログラムがROM12又は補助記憶デバイス14に記憶された状態で当該管理者などに譲渡されても良い。そして、後述する処理を実行するためのプログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作の下にROM12又は補助記憶デバイス14へと書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークNWなどを介したダウンロードにより実現できる。
【0015】
通信インターフェース15は、画像処理サーバー10がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0016】
バス16は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、画像処理サーバー10の各部で授受される信号を伝送する。
【0017】
配信サーバー20は、情報端末装置30に対する各種の情報の配信などを行う。配信サーバー20は、一例として、プロセッサー21、ROM22、RAM23、補助記憶デバイス24及び通信インターフェース25を含む。そして、これら各部がバス26などによって接続される。画像処理サーバー10と配信サーバー20は、協働してサーバー装置として動作する。
【0018】
プロセッサー21は、配信サーバー20の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー21は、ROM22又は補助記憶デバイス24などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、配信サーバー20の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー21の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー21は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー21は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0019】
ROM22は、プロセッサー21を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM22は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM22は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM22は、プロセッサー21が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0020】
RAM23は、プロセッサー21を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM23は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM23は、プロセッサー21が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
【0021】
補助記憶デバイス24は、プロセッサー21を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス24は、例えばEEPROM、HDD、SSD又はeMMCなどである。補助記憶デバイス24は、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、補助記憶デバイス24は、プロセッサー21が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー21での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
また、補助記憶デバイス24は、各駅の地図データを記憶している。さらに、補助記憶デバイス24は、駅及び車両の混雑状況についてのデータも記憶する。
【0022】
ROM22又は補助記憶デバイス24に記憶されるプログラムは、後述する処理を実行するためのプログラムを含む。一例として、配信サーバー20は、当該プログラムがROM22又は補助記憶デバイス24に記憶された状態で配信サーバー20の管理者などへと譲渡される。しかしながら、配信サーバー20は、当該プログラムがROM22又は補助記憶デバイス24に記憶されない状態で当該管理者などに譲渡されても良い。また、配信サーバー20は、当該プログラムとは別のプログラムがROM22又は補助記憶デバイス24に記憶された状態で当該管理者などに譲渡されても良い。そして、後述する処理を実行するためのプログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作の下にROM22又は補助記憶デバイス24へと書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークNWなどを介したダウンロードにより実現できる。
【0023】
通信インターフェース25は、配信サーバー20がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。
【0024】
バス26は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、配信サーバー20の各部で授受される信号を伝送する。
【0025】
情報端末装置30は、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレットPC又はノートPCなどである。情報端末装置30は、一例として、プロセッサー31、ROM32、RAM33、補助記憶デバイス34、通信インターフェース35、アンテナ36及びタッチパネル37を含む。そして、これら各部がバス38などによって接続される。情報端末装置30は、案内装置の一例である。
【0026】
プロセッサー31は、情報端末装置30の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー31は、ROM32又は補助記憶デバイス34などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、情報端末装置30の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー31の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー31は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー31は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0027】
ROM32は、プロセッサー31を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM32は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM32は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM32は、プロセッサー31が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0028】
RAM33は、プロセッサー31を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM33は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM33は、プロセッサー31が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
【0029】
補助記憶デバイス34は、プロセッサー31を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス34は、例えばEEPROM、HDD、SSD又はeMMCなどである。補助記憶デバイス34は、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、補助記憶デバイス34は、プロセッサー31が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー31での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
【0030】
ROM32又は補助記憶デバイス34に記憶されるプログラムは、後述する処理を実行するためのプログラムを含む。一例として、情報端末装置30は、当該プログラムがROM32又は補助記憶デバイス34に記憶されない状態で情報端末装置30の利用者又は管理者などへと譲渡される。そして、別途に当該利用者又は管理者などへと譲渡された当該プログラムが、当該利用者又は管理者などによる操作の下に補助記憶デバイス34へと書き込まれる。しかしながら、情報端末装置30は、当該プログラムがROM32又は補助記憶デバイス34に記憶された状態で当該利用者又は管理者などへと譲渡されても良い。上述のプログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークNWなどを介したダウンロードにより実現できる。
【0031】
通信インターフェース35は、情報端末装置30がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。通信インターフェース35は、通信装置の一例である。また、通信インターフェース35を制御するプロセッサー31は、通信部を制御する通信制御部の一例である。また、プロセッサー31は、通信インターフェース35と協働して取得部の一例として機能する。
アンテナ36は、発信装置60から送信される電波などを受信する。
【0032】
タッチパネル37は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのディスプレイとタッチ入力によるポインティングデバイスとが積層されたものである。タッチパネル37が備えるディスプレイは、情報端末装置30の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する表示デバイスとして機能する。また、タッチパネル37は、当該操作者によるタッチ操作を受け付ける入力デバイスとして機能する。タッチパネル37が備えるディスプレイは、表示装置の一例である。また、タッチパネル37を制御するプロセッサー31は、表示装置を制御する表示制御部の一例である。また、プロセッサー31は、タッチパネル37と協働して表示部の一例として機能する。
【0033】
バス38は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、情報端末装置30の各部で授受される信号を伝送する。
【0034】
デジタルサイネージ40は、駅構内、駅コンコース、駅ホーム、ホームドア及び列車内などに設置される。また、デジタルサイネージ40は、ホームドアに内蔵されているものであっても良い。デジタルサイネージ40は、一例として、プロセッサー41、ROM42、RAM43、補助記憶デバイス44、通信インターフェース45及びディスプレイ46を含む。そして、これら各部がバス47などによって接続される。デジタルサイネージ40は、案内装置の一例である。
【0035】
プロセッサー41は、デジタルサイネージ40の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー41は、ROM42又は補助記憶デバイス44などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、デジタルサイネージ40の各種の機能を実現するべく各部を制御する。なお、当該プログラムの一部又は全部は、プロセッサー41の回路内に組み込まれていても良い。プロセッサー41は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサー41は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
【0036】
ROM42は、プロセッサー41を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM42は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM42は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM42は、プロセッサー41が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
【0037】
RAM43は、プロセッサー41を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM43は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM43は、プロセッサー41が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
【0038】
補助記憶デバイス44は、プロセッサー41を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス44は、例えばEEPROM、HDD、SSD又はeMMCなどである。補助記憶デバイス44は、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、補助記憶デバイス44は、プロセッサー41が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー41での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
また、補助記憶デバイス44は、デジタルサイネージ40が設置されている駅の駅IDを記憶する。あるいは、補助記憶デバイス44は、デジタルサイネージ40が設置されている列車の列車IDを記憶する。
【0039】
ROM42又は補助記憶デバイス44に記憶されるプログラムは、後述する処理を実行するためのプログラムを含む。一例として、デジタルサイネージ40は、当該プログラムがROM42又は補助記憶デバイス44に記憶された状態でデジタルサイネージ40の管理者などへと譲渡される。しかしながら、デジタルサイネージ40は、当該プログラムがROM42又は補助記憶デバイス44に記憶されない状態で当該管理者などに譲渡されても良い。また、デジタルサイネージ40は、当該プログラムとは別のプログラムがROM42又は補助記憶デバイス44に記憶された状態で当該管理者などに譲渡されても良い。そして、後述する処理を実行するためのプログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作の下にROM42又は補助記憶デバイス44へと書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークNWなどを介したダウンロードにより実現できる。
【0040】
通信インターフェース45は、デジタルサイネージ40がネットワークNWなどを介して通信するためのインターフェースである。通信インターフェース45は、通信装置の一例である。また、通信インターフェース45を制御するプロセッサー41は、通信部を制御する通信制御部の一例である。また、プロセッサー41は、通信インターフェース45と協働して取得部の一例として機能する。
【0041】
ディスプレイ46は、デジタルサイネージ40の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する。ディスプレイ46は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(electro-luminescence)ディスプレイなどのディスプレイである。ディスプレイ46は、表示装置の一例である。また、ディスプレイ46を制御するプロセッサー41は、表示装置を制御する表示制御部の一例である。また、プロセッサー41は、ディスプレイ46と協働して表示部の一例として機能する。
【0042】
バス47は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、デジタルサイネージ40の各部で授受される信号を伝送する。
【0043】
カメラ50は、画像を撮影する。なお、カメラ50が撮影する画像は、静止画であっても動画であっても良い。カメラ50は、例えば、各鉄道車両内並びに各駅の改札口及びホームなどに設置される。また、カメラ50は、撮影した画像データを画像処理サーバー10に送信する。なお、画像データは、画像が撮影された日時及びカメラIDを含む。カメラID(identifier)は、カメラ50ごとにユニークに割り当てられた識別情報である。
【0044】
発信装置60は、情報端末装置30が位置情報を取得することが可能な電波などを発信する。発信装置60は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) low energy)を用いたビーコンである。あるいは、発信装置60は、IMES(Indoor MEssaging System)又はGPS(Global Positioning System)などのGNSS(global navigation satellite system)の電波を発信する。あるいは、発信装置60は、Wi-fiの電波を発信するアクセスポイントである。あるいは、発信装置60は、携帯基地局である。
【0045】
以下、実施形態に係る案内システム1の動作を
図3~
図8などに基づいて説明する。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
図3は、画像処理サーバー10のプロセッサー11による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー11は、例えば、ROM12又は補助記憶デバイス14などに記憶されたプログラムに基づいてこの処理を実行する。
図4及び
図5は、配信サーバー20のプロセッサー21による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー21は、例えば、ROM22又は補助記憶デバイス24などに記憶されたプログラムに基づいてこの処理を実行する。
図6及び
図7は、情報端末装置30のプロセッサー31による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー31は、例えば、ROM32又は補助記憶デバイス34などに記憶されたプログラムに基づいてこの処理を実行する。
図8は、デジタルサイネージ40のプロセッサー41による処理の一例を示すフローチャートである。プロセッサー41は、例えば、ROM42又は補助記憶デバイス44などに記憶されたプログラムに基づいてこの処理を実行する。なお、プロセッサー11、プロセッサー21、プロセッサー31又はプロセッサー41がステップSN(Nは、自然数。)の処理の後にステップS(N+1)へと進む場合、このことを説明する記載を省略する場合がある。
【0046】
まず、各列車についての混雑状況及び混雑予測を求める処理について説明する。
図3のステップS11において画像処理サーバー10のプロセッサー11は、各カメラ50から送信される画像データの受信を開始する。プロセッサー11は、受信したデータを補助記憶デバイス14などに記憶する。なお、プロセッサー11は、カメラIDによってどこに設置されているカメラであるかを識別する。プロセッサー11は、当該識別を、カメラIDと設置場所とを関連付けるデータベースなどに基づいて行う。当該データベースは、例えば、補助記憶デバイス14に記憶される。
【0047】
ステップS12においてプロセッサー11は、駅又は車両の混雑状況を求めるか否かを判定する。プロセッサー11は、駅又は車両の混雑状況を求めないと判定するならば、ステップS12においてNoと判定してステップS12を繰り返す。
【0048】
プロセッサー11は、例えば、列車が駅を発車したことに応じて、当該列車に含まれる各車両の混雑状況を求めると判定する。あるいは、プロセッサー11は、例えば、各列車について、一定時間ごとに混雑状況を求めると判定する。あるいは、プロセッサー11は、配信サーバー20などの指示に応じて各列車について混雑状況を求めると判定する。
プロセッサー11は、混雑状況を求めると判定するならば、ステップS12においてYesと判定してステップS13へと進む。
【0049】
ステップS13においてプロセッサー11は、カメラ50から受信した画像データを画像処理することで、ステップS12で混雑状況を求めると判定した列車(以下「対象列車」という。)の混雑状況を求める。
まず、対象列車の各車両の混雑状況の求め方について説明する。プロセッサー11は、車両に設置されたカメラ50から受信した画像データを画像処理することで、
図9に示すように車両内のどこに乗客がいるかを解析する。
図9は、画像処理結果を表す画像IM1の一例を示す図である。画像IM1は、空席OB1、席OB2、及び乗客OB3を示す。空席OB1は、乗客が座っていない座席を示す。席OB2は、乗客が座っている座席を示す。乗客OB3は、立っている乗客(座席に座っていない乗客)を示す。
【0050】
図10は、混雑状況の求め方を説明するための図である。プロセッサー11は、
図10に示すように、車両を格子状に分割する。そして、プロセッサー11は、当該格子について、列ごとに乗客の充填率を求める。なお、充填率は、車両内の空間を乗客が占める割合を示す。したがって、充填率が高い位置ほど混雑率が高いことを示す。プロセッサー11は、求めた充填率を、インジケーターOB4に示す。インジケーターOB4は、列ごとの充填率を直線によって示す。直線が長いほど充填率が高く、直線が短いほど充填率が低いことを示す。なお、
図10に示す列は、車両長手方向に24列ある。したがって、
図10では、インジケーターOB4は、各列に対応した24本の直線を持つ。なお、車両を分割する数及び直線の数については限定しない。また、インジケーターOB4は、直線の長さ以外で充填率を表すものであっても良い。例えば、インジケーターOB4は、色彩又は色の濃度などによって充填率を表す。
また、プロセッサー11は、空席数P1を求める。空席数P1は、空席OB1の数である。
図10では、空席数P1は、30である。なお、空席数P1に代えて空席率などであっても良い。空席数P1又は空席率は、空席状況を示すデータである。
【0051】
ステップS14においてプロセッサー11は、対象列車の混雑状況データを配信サーバー20に送信するように通信インターフェース15に対して指示する。当該混雑状況データは、対象列車の列車IDを含む。なお、列車IDは、列車ごとにユニークに付与された識別情報である。列車IDは、乗り物識別情報の一例である。また、当該混雑状況データは、対象列車の各車両それぞれについての、画像IM1、インジケーターOB4、空席数P1及び車両特定情報を含む。車両特定情報は、個々の車両を特定する情報である。車両特定情報は、例えば、車両IDである。あるいは、車両特定情報は、車両番号である。なお、車両IDは、車両ごとにユニークに付与された識別情報である。通信インターフェース15は、当該混雑状況データを配信サーバー20に送信する。送信された当該混雑状況データは、配信サーバー20の通信インターフェース25によって受信される。
なお、混雑状況データは、列車内の混雑の状況を示す混雑データの例である。したがって、プロセッサー11は、ステップS13の処理を行うことで、混雑データを作成する画像処理部の一例として機能する。
【0052】
ステップS15においてプロセッサー11は、変数iの値を1にする。
ステップS16においてプロセッサー11は、混雑予測を求める対象駅が存在するか否かを判定する。当該対象駅は、例えば、対象列車が今からi番目に停まる駅である。例えば、iの値が1である場合には、対象列車が次の次に停まる駅である。プロセッサー11は、対象列車の終点が、対象列車がi番目に停まる駅であるならば、対象駅は存在しないと判定する。また、プロセッサー11は、iの値が予め定められた値k1以上である場合にも、対象駅は存在しないと判定する。値k1は、定数であっても良いし、列車種別又は時間帯などによって定められる変数であっても良い。値k1を設けることで、混雑予測を求める対象駅の数を制限することができる。また、プロセッサー11は、現在時刻よりも一定以上経過した時刻に対象列車が停車予定の駅も対象駅から除外しても良い。値k1を設けたり、一定以上経過した時刻に停車予定の駅を対象駅から除外したりするのは、遠方の駅ほど混雑予測の精度が低下するためと、遠方の駅であるほど混雑予測を知りたいという需要が減少するためである。プロセッサー11は、混雑予測を求める対象駅が存在しないと判定ならば、ステップS16においてNoと判定してステップS12へと戻る。
【0053】
ステップS17においてプロセッサー11は、対象列車が今からi番目に停まる駅を、混雑予測を求める対象駅として決定する。
【0054】
ステップS18においてプロセッサー11は、対象列車の対象駅における混雑予測を、対象列車の各車について求める。当該混雑予測は、例えば、対象列車が対象駅を発車した直後の混雑状況を示す。プロセッサー11は、例えば、ステップS13で求めた混雑状況と、対象列車が今から1番目に停まる駅からi番目に停まる駅までの駅に設置されたカメラ50から受信された画像データとを用いて混雑予測を求める。プロセッサー11は、例えば、当該画像データを画像処理することで、各駅の混雑度と、対象列車の各車両が停止する位置の各ドア前の混雑度とを求める。プロセッサー11は、これら混雑度を用いて混雑予測を求める。また、プロセッサー11は、過去の混雑状況を加味して混雑予測を求めても良い。過去の混雑状況についてのデータは、例えば、補助記憶デバイス14に記憶される。プロセッサー11は、例えば、混雑予測の結果を、インジケーターOB4と同様のインジケーターを生成することによって表す。
ステップS19においてプロセッサー11は、変数iの値を1増加させる。
【0055】
ステップS20においてプロセッサー11は、対象列車の対象駅における混雑予測データを配信サーバー20に送信するように通信インターフェース15に対して指示する。当該混雑予測データは、対象列車の列車ID及び対象駅の駅IDを含む。通信インターフェース15は、当該混雑予測データを配信サーバー20に送信する。送信された当該混雑予測データは、配信サーバー20の通信インターフェース25によって受信される。プロセッサー11は、ステップS20の処理の後、ステップS16へと戻る。
なお、混雑予測データは、列車内の混雑の状況を示す混雑データの例である。したがって、プロセッサー11は、ステップS18の処理を行うことで、混雑データを作成する画像処理部の一例として機能する。
【0056】
一方、
図4のステップS21において配信サーバー20のプロセッサー21は、通信インターフェース25によって混雑状況データ又は混雑予測データが受信されるのを待ち受けている。プロセッサー21は、混雑状況データ又は混雑予測データが受信されたならば、ステップS21においてYesと判定してステップS22へと進む。
【0057】
ステップS22においてプロセッサー21は、ステップS21で受信された混雑状況データ又は混雑予測データを補助記憶デバイス24などに記憶させる。なお、プロセッサー21は、混雑状況データを、当該混雑状況データに含まれる列車IDと関連付けて記憶する。また、プロセッサー21は、混雑予測データを、当該混雑予測データに含まれる列車ID及び駅IDと関連付けて記憶する。なお、プロセッサー21は、受信された混雑状況データと列車IDが同じ混雑状況データが既に補助記憶デバイス24に記憶されている場合には、例えば、受信された混雑状況データで古い混雑状況データを上書きする。また、プロセッサー21は、受信された混雑予測データと列車ID及び駅IDが同じ混雑予測データが既に補助記憶デバイス24に記憶されている場合には、例えば、受信された混雑予測データで古い混雑予測データを上書きする。あるいは、プロセッサー21は、古いデータを上書きすることに代えて、履歴データとして保存しておいても良い。プロセッサー21は、ステップS22の処理の後、ステップS21へと戻る。
【0058】
ここからは、情報端末装置30を用いて案内サービスを利用する場合について説明する。
図6のステップS51において情報端末装置30のプロセッサー31は、トップ画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー31は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル37に対して指示する。この指示を受けてタッチパネル37は、トップ画面を表示する。
【0059】
トップ画面は、一例として、出発駅入力欄、目的駅入力欄及び検索ボタンなどを含む。出発駅入力欄は、情報端末装置30の操作者が、乗車したい駅の駅名を入力する欄である。目的駅入力欄は、当該操作者が目的地の駅名を入力する欄である。検索ボタンは、経路の検索を開始させる場合に操作者が操作するためのボタンである。
【0060】
ステップS52においてプロセッサー31は、経路の検索開始を指示する操作が行われるのを待ち受ける。情報端末装置30の操作者は、出発駅入力欄及び目的駅入力欄に駅名を入力する。そして、当該操作者は、検索ボタンを操作する。プロセッサー31は、出発駅入力欄及び目的駅入力欄に駅名が入力された状態で検索ボタンが操作されたならば、経路の検索開始を指示する操作が行われたと判定する。プロセッサー31は、経路の検索開始を指示する操作が行われたと判定するならば、ステップS52においてYesと判定してステップS53へと進む。
【0061】
ステップS53においてプロセッサー31は、検索要求を生成する。検索要求は、出発駅から目的駅までの経路を検索して結果を送信するように指示するものである。検索要求は、出発駅入力欄に入力された内容及び目的駅入力欄に入力された内容を含む。出発駅入力欄に入力された内容及び目的駅入力欄に入力された内容は、出発地及び目的地を示す目的地情報の一例である。プロセッサー31は、検索要求を生成した後、当該検索要求を配信サーバー20に送信するように通信インターフェース35に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース35は、当該検索要求を配信サーバー20に送信する。送信された当該検索要求は、配信サーバー20の通信インターフェース25によって受信される。
【0062】
一方、
図5のステップS31において配信サーバー20のプロセッサー21は、通信インターフェース25によって検索要求が受信されたか否かを判定する。プロセッサー21は、検索要求が受信されないならば、ステップS31においてNoと判定してステップS32へと進む。
【0063】
ステップS32においてプロセッサー21は、通信インターフェース25によって一覧要求が受信されたか否かを判定する。プロセッサー21は、一覧要求が受信されないならば、ステップS32においてNoと判定してステップS33へと進む。
【0064】
ステップS33においてプロセッサー21は、通信インターフェース25によって車両要求が受信されたか否かを判定する。プロセッサー21は、車両要求が受信されないならば、ステップS33においてNoと判定してステップS34へと進む。
【0065】
ステップS34においてプロセッサー21は、通信インターフェース25によって列車要求が受信されたか否かを判定する。プロセッサー21は、列車要求が受信されないならば、ステップS34においてNoと判定してステップS31へと戻る。かくして、プロセッサー21は、検索要求、一覧要求、車両要求、又は列車要求が受信されるまでステップS31~ステップS34を繰り返す。なお、車両要求及び列車要求については後述する。
【0066】
プロセッサー21は、ステップS31~ステップS34の待受状態にあるときに検索要求が受信されたならば、ステップS31においてYesと判定してステップS35へと進む。
ステップS35においてプロセッサー21は、受信された検索要求に含まれる出発駅から目的駅までの乗り換えの経路を探索する。なお、プロセッサー21は、探索結果(検索結果)として1又は複数の経路を求める。以上より、プロセッサー21は、ステップS35の処理を行うことで、経路を探索する探索部の一例として機能する。
【0067】
ステップS36においてプロセッサー21は、ステップS35で求めた検索結果を情報端末装置30に送信するように通信インターフェース25に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース25は、当該検索結果を情報端末装置30に送信する。送信された当該検索結果は、情報端末装置30の通信インターフェース35によって受信される。プロセッサー21は、ステップS36の処理の後、ステップS31へと戻る。
【0068】
一方、
図6のステップS54において情報端末装置30のプロセッサー31は、通信インターフェース35によって検索結果が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー31は、検索結果が受信されたならば、ステップS54においてYesと判定してステップS55へと進む。
【0069】
ステップS55においてプロセッサー31は、選択画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー31は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル37に対して指示する。この指示を受けてタッチパネル37は、選択画面を表示する。
【0070】
選択画面は、1又は複数の経路を含む。当該経路は、ステップS54で受信された検索結果に基づく。選択画面は、1又は複数の経路から所望の経路を、情報端末装置30の操作者が選択するための画面である。
【0071】
ステップS56においてプロセッサー31は、経路が選択されるのを待ち受ける。情報端末装置30の操作者は、選択画面に表示された経路から1つの経路を選択する操作を行う。当該操作に応じて、プロセッサー31は、ステップS56においてYesと判定してステップS57へと進む。
【0072】
ステップS57においてプロセッサー31は、発信装置60から発信されている電波をアンテナ36によって受信することで、自身の位置情報を取得する。なお、プロセッサー31は、その他の方法で位置情報を取得しても良い。
【0073】
ステップS58においてプロセッサー31は、一覧要求を生成する。一覧要求は、後述の一覧画面を表示するために必要な情報を送信するように配信サーバー20に要求するものである。一覧要求は、ステップS56で選択された経路及びステップS57で取得された位置情報を含む。なお、ステップS56で選択された経路は、A駅からB駅まで列車T1に乗車し、B駅で列車T2に乗り換え、B駅からC駅まで列車T2に乗車するルートであるとする。プロセッサー31は、一覧要求を生成した後、当該一覧要求を配信サーバー20に送信するように通信インターフェース35に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース35は、当該一覧要求を配信サーバー20に送信する。送信された当該一覧要求は、配信サーバー20の通信インターフェース25によって受信される。
【0074】
一方、配信サーバー20のプロセッサー21は、
図5のステップS31~ステップS34の待受状態にあるときに一覧要求が受信されたならば、ステップS32においてYesと判定してステップS37へと進む。
ステップS37においてプロセッサー21は、補助記憶デバイス24から乗車駅、降車駅及び乗換駅の地図データを取得する。ここでは、乗車駅はA駅である。降車駅はC駅である。乗換駅はB駅である。また、プロセッサー21は、補助記憶デバイス24から、乗車予定の列車の混雑状況データ及び混雑予測データを取得する。ここでは、プロセッサー21は、列車T1の混雑状況データ又は列車T1のA駅での混雑予測データと、列車T2のB駅での混雑予測データとを取得する。プロセッサー21は、列車T1の位置に応じて、列車T1の混雑状況データと列車T1のA駅での混雑予測データとのどちらを取得するかを決定する。プロセッサー21は、例えば、列車T1がA駅の前の駅を出発済みである場合には混雑状況を取得する。そして、プロセッサー21は、列車T1がA駅の前の駅を出発するより前であるには混雑予測を取得する。あるいは、プロセッサー21は、当該車両がA駅から一定駅数以上離れている場合には混雑予測を取得する。そして、プロセッサー21は、A車両が当該駅から一定駅数以上離れていない場合に混雑状況を取得する。
【0075】
ステップS38においてプロセッサー21は、ステップS37で取得した乗車駅の地図データに、ステップS32で受信された一覧要求に含まれる位置情報で示される位置にマークなどのオブジェクトを付加する処理を行う。また、当該位置情報で示される位置に最も近い車両に乗車した場合にどのようなルートを通って乗り換えを行えば良いかを示す矢印などのオブジェクトを、ステップS37で取得した乗換駅の地図データに付加する処理を行う。なお、プロセッサー21は、当該位置情報が地図外の位置を示す場合には、これらの処理を行わない。
【0076】
ステップS39においてプロセッサー21は、一覧情報を生成する。一覧情報は、情報端末装置30に後述の一覧画面を表示させるものである。また、一覧情報は、後述の一覧画面を生成するために必要な情報を含む。一覧情報は、ステップS37で取得した各地図データにステップS38の処理を加えたもの、並びにステップS37で取得した混雑状況データ及び混雑予測データを含む。プロセッサー21は、一覧情報を生成した後、当該一覧情報を情報端末装置30に送信するように通信インターフェース25に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース25は、当該一覧情報を情報端末装置30に送信する。送信された当該一覧情報は、情報端末装置30の通信インターフェース35によって受信される。プロセッサー21は、ステップS39の処理の後、ステップS31へと戻る。
【0077】
一方、
図6のステップS59において情報端末装置30のプロセッサー31は、通信インターフェース35によって一覧情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー31は、一覧情報が受信されたならば、ステップS59においてYesと判定して
図7のステップS60へと進む。
【0078】
ステップS60においてプロセッサー31は、
図11に示すような一覧画面SC1に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー31は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル37に対して指示する。この指示を受けてタッチパネル37は、一覧画面SC1を表示する。また、プロセッサー31は、一覧画面の表示とともに時間を計測するタイマーをリセットしてスタートさせる。
【0079】
図11は、タッチパネル37に表示される一覧画面SC1の一例を示す図である。一覧画面SC1は、出発駅から目的駅までの各列車の混雑の状況を一覧として示す。一覧画面SC1は、一例として、地図画像IM11~地図画像IM14、マークOB11、矢印OB12、複数のインジケーターOB13、文字列ST11、文字列ST12、複数の車両選択ボタンB11及び終了ボタンB12を含む。
【0080】
地図画像IM11は、列車T1が発着するA駅のホームの地図を示す画像である。
地図画像IM12は、列車T1が発着するB駅のホームの地図を示す画像である。
地図画像IM13は、列車T2が発着するB駅のホームの地図を示す画像である。
地図画像IM14は、列車T2が発着するC駅のホームの地図を示す画像である。
【0081】
マークOB11は、情報端末装置30がある位置を示す。すなわち、マークOB11は、情報端末装置30の操作者がいる位置を示す。
矢印OB12は、当該操作者が乗換駅においてどのようなルートを通って乗り換えを行えば良いかを示す。
複数のインジケーターOB13のそれぞれは、駅Bにおける列車T2の各車両の混雑予測を示す。
【0082】
文字列ST11は、列車T1の各車両の空席数を示す。
文字列ST12は、列車T2の各車両の空席数を示す。
【0083】
複数の車両選択ボタンB11のそれぞれは、列車T1の各車両に対応するボタンである。車両選択ボタンB11は、列車T1の各車両の混雑状況の詳細を確認する場合に情報端末装置30の操作者が操作するためのボタンである。車両選択ボタンB11の外見は、各車両についてのインジケーターOB4と同様である。これにより、列車T1の各車両の混雑度が分かる。
終了ボタンB12は、一覧画面SC1の表示を終了する場合に情報端末装置30の操作者が操作するためのボタンである。
【0084】
ステップS61においてプロセッサー31は、一覧画面SC1の表示を終了する操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー31は、終了ボタンB12を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー31は、一覧画面の表示を終了する操作が行われないならば、ステップS61においてNoと判定してステップS62へと進む。
【0085】
ステップS62においてプロセッサー31は、車両を選択する操作が行われたか否かを判定する。すなわちプロセッサー31は、車両選択ボタンB11を操作するなどの予め定められた操作が行われたか否かを判定する。プロセッサー31は、車両を選択する操作が行われないならば、ステップS62においてNoと判定してステップS63へと進む。
【0086】
ステップS63においてプロセッサー31は、タイマーが示す経過時間が一定以上になっているか否かを判定する。プロセッサー31は、タイマーが示す経過時間が一定以上になっていないならば、ステップS63においてNoと判定してステップS61へと戻る。かくして、プロセッサー31は、一覧画面の表示を終了する操作が行われるか、車両を選択する操作が行われるか、タイマーが示す経過時間が一定以上になるまでステップS61~ステップS63を繰り返す。
【0087】
プロセッサー31は、ステップS61~ステップS63の待受状態にあるときに一覧画面の表示を終了する操作が行われたならば、ステップS61においてYesと判定して
図6のステップS51へと戻る。
【0088】
プロセッサー31は、ステップS61~ステップS63の待受状態にあるときにタイマーが示す経過時間が一定以上になっているならば、ステップS63においてYesと判定して
図6のステップS57へと戻る。かくして、プロセッサー31は、一定時間ごとにステップS57~
図7のステップS60の処理。これにより、
図6のステップS57~
図7のステップS60の処理が行われる度に、地図画像IM11上のマークOB11の位置が最新の位置情報に基づくものに更新される。
【0089】
プロセッサー31は、ステップS61~ステップS63の待受状態にあるときに車両を選択する操作が行われたならば、ステップS62においてYesと判定してステップS64へと進む。
ステップS64においてプロセッサー31は、車両要求を生成する。車両要求は、選択された車両の混雑状況を送信するように配信サーバー20に要求するものである。車両要求は、選択された車両を特定する車両特定情報及び駅IDを含む。プロセッサー31は、車両要求を生成した後、当該車両要求を配信サーバー20に送信するように通信インターフェース35に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース35は、当該車両要求を配信サーバー20に送信する。送信された当該車両要求は、配信サーバー20の通信インターフェース25によって受信される。
【0090】
一方、配信サーバー20のプロセッサー21は、
図5のステップS31~ステップS34の待受状態にあるときに車両要求が受信されたならば、ステップS33においてYesと判定してステップS40へと進む。
ステップS40においてプロセッサー21は、ステップS33で受信された車両要求で指定されている車両の混雑状況を、補助記憶デバイス24から取得する。車両要求で指定されている車両の混雑状況は、当該車両要求に含まれる車両特定情報で特定される車両についての混雑状況である。
【0091】
ステップS41においてプロセッサー21は、車両情報を生成する。車両情報は、ステップS40で取得した混雑状況又は混雑予測を含む。プロセッサー21は、車両情報を生成した後、当該車両情報を配信サーバー20に送信するように通信インターフェース35に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース35は、当該車両情報を配信サーバー20に送信する。送信された当該車両情報は、配信サーバー20の通信インターフェース25によって受信される。プロセッサー21は、ステップS41の処理の後、ステップS31へと戻る。
【0092】
一方、
図7のステップS65において情報端末装置30のプロセッサー31は、通信インターフェース25によって車両情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー31は、車両情報が受信されたならば、ステップS65においてYesと判定してステップS66へと進む。
【0093】
ステップS66においてプロセッサー31は、
図12の車両画面SC2に対応した画像を生成する。車両画面SC2は、車両情報に含まれる混雑状況データを表示するものである。プロセッサー31は、生成したこの画像を表示するようにタッチパネル37に対して指示する。この指示を受けてタッチパネル37は、車両画面SC2を表示する。
【0094】
図12は、タッチパネル37に表示される車両画面SC2の一例を示す図である。車両画面SC2は、画像IM1、文字列ST21、インジケーターOB4、及び戻るボタンB21を含む。なお、
図12に示す車両画面SC2は、
図11の一覧画面SC1において、列車T1の5両目に対応する車両選択ボタンB11が操作された場合に表示される車両選択画面SC2である。
文字列ST21は、空席数P1を示す。
【0095】
ステップS67においてプロセッサー31は、戻るボタンB21が操作されるのを待ち受ける。プロセッサー31は、戻るボタンが操作されたならば、ステップS67においてYesと判定して
図6のステップS57へと戻る。
【0096】
ここからは、デジタルサイネージ40を用いて案内サービスを利用する場合について説明する。
ステップS71においてプロセッサー41は、列車要求を生成する。列車要求は、指定の列車についての混雑状況及び混雑予測を送信するように配信サーバー20に要求するものである。列車要求は、補助記憶デバイス44に記憶されている駅IDを含む。あるいは、デジタルサイネージ40が列車内に設置されている場合には次に停まる駅の駅IDを含む。さらに、列車要求は、例えば、特定のホームに停まる列車のうち、次に来る列車から順番に1本目からk2本目までの列車IDを含む。値k2は、予め定められた値である。ただし、プロセッサー41は、ホームに到着する時間が一定時間以上後である列車の列車IDを列車要求に含めないようにしても良い。また、プロセッサー41は、デジタルサイネージ40がホームドアなどに設置されている場合には、当該ホームドアが列車の何両目が停まる部分に設置されているかを示す車両特定情報を含めても良い。プロセッサー41は、列車要求を生成した後、当該列車要求を配信サーバー20に送信するように通信インターフェース45に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース45は、当該列車要求を配信サーバー20に送信する。送信された当該列車要求は、配信サーバー20の通信インターフェース25によって受信される。
【0097】
一方、配信サーバー20のプロセッサー21は、
図5のステップS31~ステップS34の待受状態にあるときに列車要求が受信されたならば、ステップS34においてYesと判定してステップS42へと進む。
ステップS42においてプロセッサー21は、ステップS34で受信された列車要求で指定されている各列車それぞれの混雑状況データ又は混雑予測データを、補助記憶デバイス24から取得する。列車要求で指定されている車両の混雑状況は、当該列車要求に含まれる列車ID及び駅IDで特定される。
【0098】
ステップS43においてプロセッサー21は、列車情報を生成する。列車情報は、ステップS42で取得された混雑状況データ及び混雑予測データを含む。プロセッサー21は、列車情報を生成した後、当該列車情報をデジタルサイネージ40に送信するように通信インターフェース25に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース25は、当該列車情報をデジタルサイネージ40に送信する。送信された当該列車情報は、デジタルサイネージ40の通信インターフェース45によって受信される。プロセッサー21は、ステップS43の処理の後、ステップS31へと戻る。
以上より、通信インターフェース35は、ステップS36、ステップS39、ステップS41及びステップS43において混雑データを送信する。したがって、通信インターフェース35は、混雑データを送信する通信部の一例である。
【0099】
一方、
図8のステップS72においてデジタルサイネージ40のプロセッサー41は、通信インターフェース45によって列車情報が受信されるのを待ち受けている。プロセッサー41は、列車情報が受信されたならば、ステップS72においてYesと判定してステップS73へと進む。
【0100】
ステップS73においてプロセッサー41は、列車画面に対応した画像を生成する。そして、プロセッサー41は、生成したこの画像を表示するようにディスプレイ46に対して指示する。この指示を受けてディスプレイ46は、列車画面を表示する。
【0101】
列車画面は、ステップS42で受信された列車情報に含まれる混雑状況データ及び混雑予測データに基づく混雑状況及び混雑予測を表示するものである。したがって、列車画面には、一例として、特定のホームに次に停車する列車の混雑状況及び2本目からk2本目までに停車する列車の混雑予測が表示される。なお、デジタルサイネージ40がホームドアなどに設置されている場合には、列車画面に表示される混雑状況データは、デジタルサイネージ40が設置されている箇所に停まる車両についての画像IM1を含んでも良い。
【0102】
ステップS74においてプロセッサー41は、列車画面を更新するか否かを判定する。プロセッサー41は、列車画面を更新しないと判定するならば、ステップS74においてNoと判定してステップS74を繰り返す。プロセッサー41は、例えば、ステップS73の処理をしてから一定時間経過した場合に、列車画面を更新すると判定する。あるいは、プロセッサー41は、ホームに列車が到着したことに応じて列車画面を更新すると判定する。あるいは、プロセッサー41は、ホームから列車が発車したことに応じて列車画面を更新すると判定する。プロセッサー41は、列車画面を更新すると判定するならば、ステップS74においてYesと判定してステップS71へと戻る。これにより、列車画面の表示内容が最新のものに更新される。
【0103】
実施形態の案内システム1によれば、画像処理サーバー10は、車両内を撮影した画像に基づき、車両内混雑状況を求める。そして、配信サーバー20は、当該混雑状況を情報端末装置30又はデジタルサイネージ40に送信する。これにより、情報端末装置30又はデジタルサイネージ40の利用者は、車両の混雑状況を知ることができる。
【0104】
実施形態の案内システム1によれば、画像処理サーバー10は、車両内を撮影した画像と駅内を撮影した画像とに基づき、車両内の混雑予測を求める。そして、配信サーバー20は、当該混雑予測を情報端末装置30又はデジタルサイネージ40に送信する。これにより、情報端末装置30又はデジタルサイネージ40の利用者は、車両の混雑予測を知ることができる。
【0105】
また、実施形態の案内システム1によれば、画像処理サーバー10は、車両の空席数を情報端末装置30又はデジタルサイネージ40に送信する。これにより、情報端末装置30又はデジタルサイネージ40の利用者は、車両の空席数を知ることができる。
【0106】
また、実施形態の案内システム1によれば、画像処理サーバー10は、混雑状況及び混雑予測を、充填率などによって示す。これにより、情報端末装置30又はデジタルサイネージ40の利用者は、車両の混雑の状況が分かりやすい。
【0107】
また、実施形態の案内システム1によれば、配信サーバー20は、出発駅及び目的駅までの経路を探索する。そして、配信サーバー20は、当該経路中の列車の混雑の状況を示すデータを情報端末装置30又はデジタルサイネージ40に送信する。これにより、情報端末装置30又はデジタルサイネージ40の利用者は、出発駅から目的駅までの乗り換えの情報と当該出発駅から当該目的駅までの列車の混雑の状況を一度に知ることができる。
【0108】
また、実施形態の案内システム1によれば、情報端末装置30又はデジタルサイネージ40は、配信サーバー20から、列車の混雑の状況を示すデータを取得して表示する。これにより、情報端末装置30又はデジタルサイネージ40の利用者は、車両の混雑状況を知ることができる。
【0109】
また、実施形態の案内システム1によれば、デジタルサイネージ40は、駅に設置される。これにより、駅の利用者は、デジタルサイネージ40を見ることで、駅に到着する列車の混雑の状況が分かる。そして、駅の利用者は、混雑の状況を見て、乗る列車を遅らせることなどができる。このため、列車の混雑度の低下につながる。
【0110】
また、実施形態の案内システム1によれば、デジタルサイネージ40は、ホームドアに設置される。これにより、列車の利用者は、デジタルサイネージ40を見ることで、列車の車両ごと及びドアごとの混雑の状況が分かる。そして、駅の利用者は、混雑の状況を見て、乗る車両又は乗るドアを変更することなどができる。このため、列車の混雑度が偏ることを防ぐことができる。
【0111】
また、実施形態の案内システム1によれば、デジタルサイネージ40は、列車内に設置される。これにより、列車の乗客は、デジタルサイネージ40を見ることで、当該列車が停車する駅で乗り換え可能な各列車の混雑の状況を知ることができる。そして、列車の乗客は、混雑の状況を見て、乗り換える列車を選択することができる。このため、列車の混雑度の低下に繋がる。
【0112】
上記の実施形態は以下のような変形も可能である。
上記の実施形態の案内システム1では、情報端末装置30は、経路中の列車の混雑状況を配信サーバー20から取得して表示する。しかしながら、情報端末装置30は、任意の列車の混雑状況を配信サーバー20から取得して表示することができても良い。
【0113】
実施形態の案内システムは、バスなどの鉄道以外の交通機関にも用いることが可能である。鉄道以外の交通機関に用いられる案内システムは、列車に代えて当該交通機関で使用される乗り物の混雑状況を案内する。また、実施形態の案内システムは、鉄道とバスなど、複数種類の交通機関が混在している場合にも用いることが可能である。
【0114】
プロセッサー11、プロセッサー21、プロセッサー31及びプロセッサー41は、上記実施形態においてプログラムによって実現する処理の一部又は全部を、回路のハードウェア構成などによって実現するものであっても良い。
【0115】
上記の実施形態では、案内システム1は、画像処理サーバー10と配信サーバー20の2種類のサーバーを備える。しかしながら、実施形態の案内システムは、画像処理サーバー10と配信サーバー20の2種類のサーバーに代えて、当該2種類のサーバーの役割を兼ねる1種類のサーバーを備えていても良い。
【0116】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
乗り物内を撮影した画像を解析することで、前記乗り物内の混雑の状況を示す混雑データを作成する画像処理部と、
前記乗り物の乗り物識別情報に対応する前記混雑データを送信する通信部と、を備えるサーバー装置。
[C2]
前記画像処理部は、前記乗り物内を撮影した画像と前記乗り物が発進する予定の駅内を撮影した画像とを解析することで、前記乗り物が前記駅を発進した後の前記乗り物内の混雑の状況の予測を示す前記混雑データを作成する、[C1]に記載のサーバー装置。
[C3]
前記混雑データは、前記乗り物内の空席状況を示すデータを含む、[C1]又は[C2]に記載のサーバー装置。
[C4]
前記混雑データは、前記乗り物内の混雑の状況を、乗り物内の空間を乗客が占める割合によって示す、[C1]乃至[C3]のいずれか1つに記載のサーバー装置。
[C5]
前記通信部は、出発地及び目的地を示す目的地情報を受信し、
前記目的地情報に基づき、前記出発地から前記目的地までの前記乗り物の乗り換えを示す経路を探索する探索部をさらに備え、
前記通信部は、前記経路中の前記乗り物についての前記混雑データを送信する、[C1]1乃至[C4]のいずれか1つに記載のサーバー装置。
[C6]
乗り物の乗り物識別情報をサーバー装置に送信することで、前記サーバー装置から、前記乗り物識別情報に対応する前記乗り物内の混雑の状況を示す混雑データを取得する取得部と、
前記混雑データが示す混雑の状況を表示する表示部と、を備える案内装置。
[C7]
通信装置及び表示装置を備えた案内装置が備えるコンピューターを、
乗り物の乗り物識別情報をサーバー装置に送信するように前記通信装置を制御し、前記サーバー装置から送信された、前記乗り物識別情報に対応する前記乗り物内の混雑の状況を示す混雑データを受信するように前記通信装置を制御する、通信制御部と、
前記混雑データが示す混雑の状況を表示するように表示装置を制御する表示制御部と、して機能させるプログラム。
【符号の説明】
【0117】
1……案内システム、10……画像処理サーバー、11,21,31,41……プロセッサー、12,22,32,42……ROM、13,23,33,43……RAM、14,24,34,44……補助記憶デバイス、15,25,35,45……通信インターフェース、16,26,38,47……バス、20……配信サーバー、30……情報端末装置、36……アンテナ、37……タッチパネル、40……デジタルサイネージ、46……ディスプレイ、50……カメラ、60……発信装置