(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】録音装置
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20231108BHJP
G09B 5/06 20060101ALI20231108BHJP
G09B 19/04 20060101ALI20231108BHJP
G09B 19/06 20060101ALI20231108BHJP
H04R 5/04 20060101ALN20231108BHJP
【FI】
H04R3/00 320
G09B5/06
G09B19/04
G09B19/06
H04R5/04 A
H04R5/04 B
(21)【出願番号】P 2018114733
(22)【出願日】2018-06-15
【審査請求日】2021-05-26
(31)【優先権主張番号】P 2017182780
(32)【優先日】2017-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】蓮沼 卓也
【審査官】渡邊 正宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-130566(JP,A)
【文献】特開2004-222131(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00- 9/56
G09B 17/00-19/26
H04R 3/00- 3/14
H04R 5/00- 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に設けられた第1マイクまたは外部の第2マイクのいずれかを用いて音声を入力する音声入力部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかを指定するユーザ操作に応じて、前記第1マイクを音声入力に用いる第1の音声入力モードと、前記第2マイクを音声入力に用いる第2の音声入力モードと、を選択的に設定し、
前記第1の音声入力モードが設定されている状態で、前記第2マイクが前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合は、前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかを指定するユーザ操作を受け付け、前記第2の音声入力モードが設定されている状態で、前記第2マイクが前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合は、前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかを指定するユーザ操作を受け付けない、
録音装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記第2の音声入力モードが設定されている状態で、前記第2マイクが前記装置本体との接続確立状態から接続解除状態となった場合は、前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかを指定するユーザ操作を受け付けることなく、前記第1の音声入力モードを設定する、
請求項1に記載の録音装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1マイクを指定するユーザ操作を受け付け、且つ、前記第1マイクにより音声の入力を実行させるときに、前記第1マイクに対応する第1の識別表示を表示部に表示させ、
前記第2マイクを指定するユーザ操作を受け付け、且つ、前記第2マイクにより音声の入力を実行させるときに、前記第2マイクに対応し前記第1の識別表示とは異なる第2の識別表示を前記表示部に表示させる、
請求項1または請求項2に記載の録音装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1マイクを指定するユーザ操作を受け付けた場合、前記第2マイクが前記装置本体へ接続確立した状態にかかわらず、前記第2マイクによる音声の入力を禁止させ、前記第1マイクによる音声の入力を許容させる、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の録音装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1マイクを指定するユーザ操作を受け付けた後に、前記第2マイクが前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合に、前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかをユーザに指定させる音声入力特定部を表示部に表示させ、
前記第2マイクを指定するユーザ操作を受け付けた後に、前記第2マイクが前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合に、前記音声入力特定部を表示部に表示させない、
請求項1ないし
請求項4のいずれか1項に記載の録音装置。
【請求項6】
装置本体に設けられた第1マイクを備え、
前記制御部は、
前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかを指定するユーザ操作を受け付けた後に、前記装置本体との接続確立状態にある外部の第2マイクが当該装置本体との接続解除状態となった場合、前記第1マイクによる音声の出力を許容させる、
請求項1ないし
請求項5のいずれか1項に記載の録音装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの音声を機器に入力して録音する録音装置に関する。
【背景技術】
【0002】
音声入出力手段を備えるオーディオ機器等の機器において、音声入出力用の外部接続端子にマイク付きイヤホンあるいはマイク無しイヤホンを挿すと、マイク付きイヤホンの場合は、音声入力および音声出力ともに機器本体のマイクおよびスピーカからマイク付きイヤホンのマイクおよびイヤホンへと自動的に切り替わり、マイク無しイヤホンの場合は、音声出力が機器本体のスピーカからマイク無しイヤホンへと自動的に切り替わる。
【0003】
逆に、外部接続端子からマイク付きイヤホン等を抜くと、機器本体のマイクおよびスピーカによる音声入出力へと自動的に切り替わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来から、マイク付きイヤホンは、メーカや種類等、様々な仕様、特性のものが存在している。
【0006】
しかしながら、ユーザが、機器本体とマイク付きイヤホン等の外部の音声入力手段および音声出力手段を任意に組合せて使用することが想定されていない。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、機器本体とマイク付きイヤホン等の外部の音声入力手段および音声出力手段を組合せて使用することを許容する録音装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る録音装置は、装置本体に設けられた第1マイクまたは外部の第2マイクのいずれかを用いて音声を入力する音声入力部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかを指定するユーザ操作に応じて、前記第1マイクを音声入力に用いる第1の音声入力モードと、前記第2マイクを音声入力に用いる第2の音声入力モードと、を選択的に設定し、前記第1の音声入力モードが設定されている状態で、前記第2マイクが前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合は、前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかを指定するユーザ操作を受け付け、前記第2の音声入力モードが設定されている状態で、前記第2マイクが前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合は、前記第1マイクまたは前記第2マイクのいずれかを指定するユーザ操作を受け付けない、録音装置である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の録音装置の実施形態に係る学習支援装置10の電子回路の構成を示すブロック図。
【
図2】前記学習支援装置10の本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dに記憶される設定データと、外部接続状態データ記憶部12eに記憶される外部接続の状態データとに応じた現在の音声入出力の状態と、外部接続端子20に対する接続を変化した後の音声入出力の状態と、を対応付けて示す図。
【
図3】前記学習支援装置10のユーザ操作に応じて表示部17に表示される本体/イヤホンマイク設定画面GMsを示す図。
【
図4】前記学習支援装置10においてイヤホンマイク21を挿した場合に表示部17に表示されるイヤホンマイクの設定ウインドウWcを示す図。
【
図5】前記学習支援装置10のユーザ操作に応じたマイク選択処理を示すフローチャート。
【
図6】前記学習支援装置10のマイク選択処理に応じてユーザ音声録音画面GR内に表示されるイヤホンマイク記号EMと本体マイク記号BMを示す図。
【
図7】前記学習支援装置10による発音レッスンデータ12c1に基づいた学習支援処理の一例を示す図。
【
図8】変形例の前記学習支援装置10のユーザ操作に応じたマイク選択処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の録音装置の実施形態に係る学習支援装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0012】
学習支援装置10の電子回路は、コンピュータであるCPU11を備える。前記CPU11は、フラッシュROMなどの記憶部12に予め記憶された学習支援処理プログラム12a、あるいはメモリカードなどの外部記録媒体13から記録媒体読取部14により読み取られて前記記憶部12に記憶された学習支援処理プログラム12a、あるいは通信ネットワークN上のWebサーバ(ここではプログラムサーバ)30から通信部15を介してダウンロードされ前記記憶部12に記憶された学習支援処理プログラム12a、に従って回路各部の動作を制御する。
【0013】
前記CPU11には、データ及び制御バスを介して、前記記憶部12、記録媒体読取部14、通信部15を接続するほか、キー入力部16、タッチパネル付き表示部17、音声入力部18、音声出力部19、を接続する。
【0014】
前記音声入力部18は、ユーザ等の音声を入力する本体マイク18M(第1の音声入力手段)を備える。
【0015】
前記音声出力部19は、記憶部12に記憶されているかあるいは録音された音声データに基づく音声を出力する本体スピーカ19S(第1の音声出力手段)を備える。
【0016】
前記音声入力部18および音声出力部19は、共用の外部接続端子(EX)20を備え、外部接続端子20には、ユーザが必要に応じて、イヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21(第2の音声入力手段/第2の音声出力手段)、またはイヤホン(マイク無しイヤホン)22(第2の音声出力手段)、または外部スピーカ23(第2の音声出力手段)を、学習支援装置10の外部接続端子(EX)20へ接続する。なお、本明細書では、簡便のため、イヤホンマイク21、またはイヤホン22、または外部スピーカ23をまとめて、「外部音声入出力装置」と書く場合がある。
【0017】
ここで、学習支援装置10の外部接続端子20と外部音声入出力装置との接続は、音声ケーブルやuniversal serial bus(USB)等の有線ケーブルを介した接続であってもよいし、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)といった無線通信を介した接続であってもよい。
図1に示すように、音声ケーブルを介した接続の場合、学習支援装置10の外部接続端子20へ外部音声入出力装置の接続端子を物理的に挿し込むことにより、学習支援装置10と外部音声入出力装置との接続が確立される。逆に、学習支援装置10の外部接続端子20から外部音声入出力装置の接続端子を物理的に引き抜くことにより、学習支援装置10と外部音声入出力装置との接続が解除される。
【0018】
また、USBケーブルを介した接続の場合、外部音声入出力装置の接続端子(USB端子)を、学習支援装置10の外部接続端子20へ物理的に挿し込むことにより、学習支援装置10と外部音声入出力装置との間で既定の通信処理が行われた後に、両者間での接続が確立される。学習支援装置10の外部接続端子20から外部音声入出力装置の接続端子を物理的に引き抜くことにより、学習支援装置10と外部音声入出力装置との接続が解除される。
【0019】
さらに、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fi(登録商標)といった無線通信を介した接続の場合、学習支援装置10と外部音声入出力装置とをペアリングする処理を行った後に、両者間での接続が確立される。学習支援装置10又は外部音声入出力装置のいずれかの装置の電源を切ったり、学習支援装置10又は外部音声入出力装置のいずれかにおいて接続解除のための操作を実行したり、電波状況に応じて学習支援装置10と外部音声入出力装置との無線通信が途切れたりした場合に、学習支援装置10と外部音声入出力装置との接続が解除される。
【0020】
以下では、学習支援装置10と外部音声入出力装置とを、音声ケーブルを介して接続する場合を例に挙げて説明を行うが、上述のように、学習支援装置10と外部音声入出力装置との接続は、音声ケーブル以外の有線ケーブルを介した接続であってもよいし、無線通信を介した接続であってもよいことは言うまでもない。また、本明細書及び添付した図面においては、学習支援装置10と外部音声入出力装置との接続を確立することを、学習支援装置10へ外部音声入出力装置を挿す、挿し込む、又は装着するなどと表現する場合がある。逆に、学習支援装置10と外部音声入出力装置との接続を解除することを、学習支援装置10から外部音声入出力装置を抜く、引き抜く、又は外すなどと書く場合がある。
【0021】
前記イヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21は、前記音声出力部19から出力された音声を出力するイヤホン21s(第2の音声出力手段)と、ユーザ等の音声を入力するマイク21m(第2の音声入力手段)を備える。
【0022】
前記本体スピーカ19Sからの音声の出力と、前記イヤホンマイク21のイヤホン21s、またはイヤホン22、または外部スピーカ23からの音声の出力とは、前記外部接続端子20に対する前記イヤホンマイク21、またはイヤホン22、または外部スピーカ23の接続確立(挿し込み)を検知したことに応じて自動的に切り替える。
【0023】
一方、前記本体マイク18Mによる音声の入力と、前記イヤホンマイク21のマイク21mによる音声の入力とは、前記外部接続端子20に対して前記イヤホンマイク21が接続確立(挿し込み)されているか否かにかかわらず、後述の本体/イヤホンマイク設定データ記憶部22dにユーザ操作に応じて設定する[本体マイク]または[イヤホンマイク]の設定データに応じて切り替えられ、何れか一方のみによる音声の入力が排他的に選択される。
【0024】
前記記憶部12は、前記学習支援処理プログラム12aのほか、音声認識処理プログラム12bも記憶し、また、学習コンテンツ記憶部12c、本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12d、外部接続状態データ記憶部12e、録音音声データ記憶部12f、判定結果データ記憶部12g、および表示データ記憶部12h、を備える。
【0025】
前記学習支援処理プログラム12aとしては、本学習支援装置10の全体の動作を司るシステムプログラム、前記通信部15を介して外部の電子機器と通信接続するためのプログラム、および前記音声認識処理プログラム12bと併せて前記学習コンテンツ記憶部12cに記憶されている学習コンテンツデータに応じた学習機能を実行するためのプログラムなどを記憶する。
【0026】
前記学習コンテンツ記憶部12cは、例えば、発音レッスンデータ12c1、応対レッスンデータ12c2、等の学習コンテンツデータを記憶する。
【0027】
前記発音レッスンデータ12c1は、例えば、発音レッスンの模範となる単語と文章に対応するテキストデータと音声データを有し、単語または文章のテキストデータを表示部17に表示させ、音声データを音声出力部19から出力した後に、音声入力部18から入力したユーザの音声データを解析し、発音の質等の判定結果を表示部17に表示させる機能を有する。
【0028】
前記応対レッスンデータ12c2は、例えば、応対レッスンの模範となる相手と自分に対応するテキストデータと音声データを有し、相手の質問等のテキストデータを表示部17に表示させ、音声データを音声出力部19から出力した後に、音声入力部18から入力したユーザの音声データを解析し、正誤等の判定結果を表示部17に表示させる機能を有する。
【0029】
なお、前記発音レッスンデータ12c1や応対レッスンデータ12c2での処理に必要なユーザの音声データを解析して判定するためのアルゴリズムは、前記本体マイク18Mおよび本学習支援装置10の純正品であるイヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21のマイク21mの仕様、音響特性に基づき生成されている。
【0030】
従って、前記発音レッスンや応対レッスンにおいて、ユーザの音声データを、予めその録音の仕様や音響特性が明らかである純正品の本体マイク18Mあるいはイヤホンマイク21を使用した方が、純正品ではないイヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21のマイク21mやその他の外部マイク使用した場合に比べて、ユーザの音声データをより正確に解析することができ、ひいては、より正確な前記判定結果を求めることができる。
【0031】
前記学習コンテンツ記憶部12cは、前記発音レッスンデータ12c1や応対レッスンデータ12c2の他、ユーザが、テキストデータを読むこと、書くこと、模範の音声データを聞くこと、を必要とするが、ユーザの音声データの入力および解析を必要としない種々の学習コンテンツデータも記憶する。
【0032】
前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dは、ユーザの音声データを、前記本体マイク18Mから入力するか、または前記イヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21のマイク21mから入力するか、の設定データ[本体/イヤホンマイク]について、ユーザ操作に応じて特定して記憶する。
【0033】
前記外部接続状態データ記憶部12eは、前記外部接続端子20における現在の接続状態を、CPU11により検知し、イヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21が接続確立されている状態(マイク付き挿し状態)、またはイヤホン(マイク無しイヤホン)22が接続確立されている状態(マイク無し(スピーカ)挿し状態)、または何も接続確立されていない状態(接続解除されている状態;抜き状態)、として記憶する。
【0034】
前記録音音声データ記憶部12fは、前記音声入力部18から入力したユーザの音声データを、CPU11により録音して記憶する。
【0035】
前記判定結果データ記憶部12gは、前記発音レッスンデータ12c1や応対レッスンデータ12c2に応じたCPU11での処理に従い、ユーザの音声データを解析して判定した判定結果のデータを記憶する。
【0036】
前記表示データ記憶部22hは、本学習支援装置10の動作に応じて前記CPU11が表示部12に表示させる、例えばビットマップ形式の被表示データを記憶する。
【0037】
このように構成された学習支援装置10は、前記CPU11が前記学習支援処理プログラム12aおよび音声認識処理プログラム12cに記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べるような、本体マイク18Mとイヤホンマイク21との切り替え機能を含む学習コンテンツデータ(12c)に応じた学習支援機能を実現する。
【0038】
次に、前記構成の学習支援装置10の動作について説明する。
【0039】
図2は、前記学習支援装置10の本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dに記憶される設定データと、外部接続状態データ記憶部12eに記憶される外部接続の状態データとに応じた現在の音声入出力の状態と、外部接続端子20に対する接続を変化した後の音声入出力の状態と、を対応付けて示す図である。
【0040】
図3は、前記学習支援装置10のユーザ操作に応じて表示部17に表示される本体/イヤホンマイク設定画面GMsを示す図である。
【0041】
図3に示すように、前記本体/イヤホンマイク設定画面GMsには、音声の入力(録音)を本体マイク19Mに設定する項目[本体]とイヤホンマイク21のマイク21mに設定する項目[イヤホンマイク]とが表記され、[本体]または[イヤホンマイク]の何れかの項目を、カーソルCuを操作して選択して特定する。この際、前記本体/イヤホンマイク設定画面GMsには、純正品の使用をユーザに促すメッセージ『イヤホンマイクを使用する場合は判定結果に影響が出ますので純正品のマイクをご利用下さい』が表記される。
【0042】
図2に示すように、本実施形態の学習支援装置10は、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dにおいて、本体マイク18Mから音声データを入力する設定データ[本体]が記憶されている状態では、3種類の音声入出力モード[A][B][C]を有し、イヤホンマイク21から音声データを入力する設定データ[イヤホンマイク]が記憶されている状態では、3種類の音声入出力モード[D][E][F]を有する。
【0043】
各音声入出力モード[A]~[F]について説明する。
【0044】
モード[A]:設定データ[本体]であって、イヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21が接続確立されている(マイク付き挿し)状態では、ユーザの音声データは本体マイク18Mから入力(録音)され、再生対象の音声データはイヤホンマイク21のイヤホン21sから出力(再生)される。
【0045】
モード[B]:設定データ[本体]であって、イヤホン(マイク無しイヤホン)22(又は外部スピーカ23)が接続確立されている(マイク無し(スピーカ)挿し)状態では、ユーザの音声データは本体マイク18Mから入力(録音)され、再生対象の音声データはイヤホン22または外部スピーカ23から出力(再生)される。
【0046】
モード[C]:設定データ[本体]であって、何も接続されてない(あらゆる外部音声入出力装置と接続解除されている;抜き)状態では、ユーザの音声データは本体マイク18Mから入力(録音)され、再生対象の音声データは本体スピーカ19Sから出力(再生)される。
【0047】
モード[D]:設定データ[イヤホンマイク]であって、イヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21が接続確立されている(マイク付き挿し)状態では、ユーザの音声データはイヤホンマイク21のマイク21mから入力(録音)され、再生対象の音声データはイヤホンマイク21のイヤホン21sから出力(再生)される。
【0048】
モード[E]:設定データ[イヤホンマイク]であって、イヤホン(マイク無しイヤホン)22(又は外部スピーカ23)が接続確立されている(マイク無し(スピーカ)挿し)状態では、ユーザの音声データは入力(録音)不可とされ、再生対象の音声データはイヤホン22または外部スピーカ23から出力(再生)される。
【0049】
モード[F]:設定データ[イヤホンマイク]であって、何も接続されてない(あらゆる外部音声入出力装置と接続解除されている;抜き)状態では、ユーザの音声データは入力(録音)不可とされ、再生対象の音声データは本体スピーカ19Sから出力(再生)される。
【0050】
前記各音声入出力モード[A]~[F]において、外部接続端子20に対する接続を変化した場合を説明する。
【0051】
図4は、前記学習支援装置10において音声の入力(録音)が[本体]に設定されているモード[C]からイヤホンマイク21を挿して接続確立した場合に表示部17に表示されるイヤホンマイクの設定ウインドウWcを示す図である。
【0052】
前記モード[A]または[B]の状態からイヤホンマイク21またはイヤホン22(外部スピーカ23)を抜いて接続解除すると、前記モード[C]に変化する。この際、再生対象の音声データは、イヤホンマイク21のイヤホン21sまたはイヤホン22からのユーザのみへの出力から本体スピーカ19Sからの出力(再生)に切り替わるので、ユーザによる音声の聴き逃しや周囲への影響等を考慮して、その出力(再生)を一時停止する。また、ユーザがイヤホンマイク21またはイヤホン22(外部スピーカ23)を抜いて接続解除する作業に伴い、ユーザが発声する音声の不連続等を考慮して、ユーザの音声の本体マイク18Mからの入力(録音)も一時停止する。
【0053】
前記モード[C]の状態からイヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21を挿して接続確立すると、
図4に示すように、イヤホンマイクの設定ウインドウWcが表示部17に表示される。前記設定ウインドウWcには、本体マイク18Mからイヤホンマイク21への設定変更を問い合わせるメッセージ『マイクの設定をイヤホンマイクに設定しますか?[はい/いいえ]』と共に、純正品の使用をユーザに促すメッセージ『イヤホンマイクを使用する場合は判定結果に影響が出ますので純正品のマイクをご利用下さい』が表記される。
【0054】
ここで、例えば、挿して接続確立したイヤホンマイク21が純正品であることから、前記設定ウインドウWcにおいて、ユーザがカーソルCuを操作して[はい]を選択して特定した場合は、前記モード[D]に変化し、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dの設定データは、[イヤホンマイク]の設定データに変更される。
【0055】
一方、例えば、挿して接続確立したイヤホンマイク21が非純正品であることから、前記設定ウインドウWcにおいて、ユーザがカーソルCuを操作して[いいえ]を選択して特定した場合は、前記モード[A]に変化し、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dに記憶される設定データは、[本体]のまま維持される。
【0056】
この際、再生対象の音声データは、本体スピーカ19Sからの出力からイヤホンマイク21のイヤホン21sからの出力(再生)に切り替わるので、ユーザによる音声の聴き逃しを考慮して、その出力(再生)を一時停止する。また、ユーザがイヤホンマイク21を挿して接続確立する作業に伴い、ユーザが発声する音声の不連続等を考慮して、ユーザの音声のイヤホンマイク21または本体マイク18Mからの入力(録音)も一時停止する。
【0057】
また、前記モード[C]の状態からイヤホン(マイク無しイヤホン)22を挿して接続確立すると、前記モード[B]に変化する。この際、再生対象の音声データは、本体スピーカ19Sからの出力からイヤホン22によるユーザのみへの出力(再生)に切り替わるだけなので、そのまま出力(再生)を継続するが、ユーザによる音声の聴き逃し等を考慮して、その出力(再生)を一時停止してもよい。また、ユーザがイヤホン22を挿して接続確立する作業に伴い、ユーザが発声する音声の不連続等を考慮して、ユーザの音声の本体マイク18Mからの入力(録音)を一時停止する。
【0058】
前記モード[D]の状態からイヤホンマイク21を抜いて接続解除すると、前記モード[C]に変化し、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dの設定データは、[本体]の設定データに変更される。この際、再生対象の音声データは、イヤホンマイク21のイヤホン21sからのユーザのみへの出力から本体スピーカ19Sからの出力(再生)に切り替わるので、ユーザによる音声の聴き逃しや周囲への影響等を考慮して、その出力(再生)を一時停止する。また、ユーザがイヤホンマイク21を抜いて接続解除する作業に伴い、ユーザが発声する音声の不連続等を考慮して、ユーザの音声の本体マイク18Mからの入力(録音)も一時停止する。
【0059】
前記モード[E]の状態からイヤホン22(外部スピーカ23)を抜いて接続解除すると、前記モード[F]に変化する。この際、再生対象の音声データは、イヤホン22からのユーザのみへの出力から本体スピーカ19Sからの出力(再生)に切り替わるので、前記モード[C]へと変化した場合と同様に、その出力(再生)を一時停止する。なお、ユーザの音声の入力(録音)は不可になる。
【0060】
前記モード[F]の状態からイヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21を挿して接続確立すると、
図4に示すように、イヤホンマイクへの設定ウインドウWcが表示部17に表示される。前記設定ウインドウWcには、本体マイク18Mからイヤホンマイク21の設定要否を問い合わせるメッセージ『マイクの設定をイヤホンマイクに設定しますか?[はい/いいえ]』と共に、純正品の使用をユーザに促すメッセージ『イヤホンマイクを使用する場合は判定結果に影響が出ますので純正品のマイクをご利用下さい』が表記される。
【0061】
ここで、例えば、挿して接続確立したイヤホンマイク21が純正品であることから、前記設定ウインドウWcにおいて、ユーザがカーソルCuを操作して[はい]を選択して特定した場合は、前記モード[D]に変化し、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dに記憶される設定データは、[イヤホンマイク]のまま維持される。
【0062】
一方、例えば、挿して接続確立したイヤホンマイク21が非純正品であることから、前記設定ウインドウWcにおいて、ユーザがカーソルCuを操作して[いいえ]を選択して特定した場合は、前記モード[A]に変化し、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dの設定データは、[本体]の設定データに変更される。
【0063】
この際、再生対象の音声データは、本体スピーカ19Sからの出力からイヤホンマイク21のイヤホン21sからの出力(再生)に切り替わるので、前記モード[C]からモード[D]または[A]に変化した場合と同様に、その出力(再生)を一時停止する。また、ユーザの音声のイヤホンマイク21または本体マイク18Mからの入力(録音)も一時停止する。
【0064】
また、前記モード[F]の状態からイヤホン(マイク無しイヤホン)22を挿して接続確立すると、前記モード[E]に変化する。この際、再生対象の音声データは、前記モード[C]からモード[B]に変化した場合と同様に、本体スピーカ19Sからの出力からイヤホン22によるユーザのみへの出力(再生)に切り替わるだけなので、そのまま出力を継続するが、ユーザによる音声の聴き逃し等を考慮して、その出力(再生)を一時停止してもよい。なお、ユーザの音声の入力(録音)は不可になる。
【0065】
図5は、前記学習支援装置10のユーザ操作に応じたマイク選択処理を示すフローチャートである。
【0066】
図6は、前記学習支援装置10のマイク選択処理に応じてユーザ音声録音画面GR内に表示されるイヤホンマイク記号EMと本体マイク記号BMを示す図である。
【0067】
例えば、学習コンテンツ記憶部12cに記憶されている学習コンテンツデータに基づいてユーザが学習する場面において、ユーザが、前記音声入力部18および音声出力部19の外部接続端子20に対してイヤホンマイク21を接続確立する(挿す)と、CPU11は、
図4で示したように、イヤホンマイクへの設定ウインドウWcを表示部17に表示させる(ステップS1)。
【0068】
前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dの設定データが[本体]であるときに、前記イヤホンマイクへの設定ウインドウWcにおいて、外部接続端子20に挿して接続確立したイヤホンマイク21が純正品であることから、ユーザがイヤホンマイクに設定する項目[はい]を選択して特定すると(ステップS2(YES))、CPU11は、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dに記憶されている設定データを[本体]から[イヤホンマイク]に変更し、イヤホンマイク21のマイク21mからユーザの音声を入力(録音)可能な状態(モード[D])にする(ステップS3)。
【0069】
そしてCPU11は、前記学習コンテンツデータに基づいた学習支援処理の過程において、ユーザの発声する音声の録音が必要になり、例えば、
図6に示すように、ユーザ音声録音画面GRを表示部17に表示させる際には、当該画面GR上に、録音時間インジケータTRと共に、同図(A)に示すように、イヤホンマイク記号EMおよび録音中メッセージ『イヤホンマイクで録音中』me1を表示させる(ステップS4)。
【0070】
一方、前記イヤホンマイクへの設定ウインドウWc(
図4参照)において、外部接続端子20に挿して接続確立したイヤホンマイク21が非純正品であることから、ユーザがイヤホンマイクに設定しない項目[いいえ]を選択して特定すると(ステップS2(NO))、CPU11は、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dに記憶されている設定データを[本体]に維持したまま、本体マイク18Mからユーザの音声を入力(録音)可能な状態(モード[A])にする(ステップS5)。
【0071】
そしてCPU11は、前記学習コンテンツデータに基づいた学習支援処理の過程において、ユーザの発声する音声の録音が必要になり、例えば、
図6に示すように、ユーザ音声録音画面GRを表示部17に表示させる際には、当該画面GR上に、録音時間インジケータTRと共に、同図(B)に示すように、本体マイク記号BMおよび録音中メッセージ『本体マイクで録音中』me2を表示させる(ステップS6)。
【0072】
また、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dの設定データが[イヤホンマイク]であるときにも、ユーザが、前記音声入力部18および音声出力部19の外部接続端子20に対してイヤホンマイク21を接続確立する(挿す)と、CPU11は、
図4で示したように、イヤホンマイクへの設定ウインドウWcを表示部17に表示させる(ステップS1)。
【0073】
前記イヤホンマイクへの設定ウインドウWcにおいて、外部接続端子20に挿して接続確立したイヤホンマイク21が純正品であることから、ユーザがイヤホンマイクに設定する項目[はい]を選択して特定すると(ステップS2(YES))、CPU11は、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dに記憶されている設定データを[イヤホンマイク]に維持したまま、イヤホンマイク21のマイク21mからユーザの音声を入力(録音)可能な状態(モード[D])にする(ステップS3)。
【0074】
そしてCPU11は、前記学習コンテンツデータに基づいた学習支援処理の過程において、ユーザの発声する音声の録音が必要になり、例えば、
図6に示すように、ユーザ音声録音画面GRを表示部17に表示させる際には、当該画面GR上に、録音時間インジケータTRと共に、同図(A)に示すように、イヤホンマイク記号EMおよび録音中メッセージ『イヤホンマイクで録音中』me1を表示させる(ステップS4)。
【0075】
一方、前記イヤホンマイクへの設定ウインドウWc(
図4参照)において、外部接続端子20に挿して接続確立したイヤホンマイク21が非純正品であることから、ユーザがイヤホンマイクに設定しない(本体マイクに設定する)項目[いいえ]を選択して特定すると(ステップS2(NO))、CPU11は、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dに記憶されている設定データを[イヤホンマイク]から[本体]に変更し、本体マイク18Mからユーザの音声を入力(録音)可能な状態(モード[A])にする(ステップS5)。
【0076】
そしてCPU11は、前記学習コンテンツデータに基づいた学習支援処理の過程において、ユーザの発声する音声の録音が必要になり、例えば、
図6に示すように、ユーザ音声録音画面GRを表示部17に表示させる際には、当該画面GR上に、録音時間インジケータTRと共に、同図(B)に示すように、本体マイク記号BMおよび録音中メッセージ『本体マイクで録音中』me2を表示させる(ステップS6)。
【0077】
図7は、前記学習支援装置10による発音レッスンデータ12c1に基づいた学習支援処理の一例を示す図である。
【0078】
ここでは、前記本体/イヤホンマイクの設定データ(12d)は[本体]で、音声入出力モード[A][B][C]の何れかの状態にあると仮定する。
【0079】
ユーザ操作に応じて、表示部17に表示された学習コンテンツデータ12c1,12c2,…の一覧画面(図示せず)において、発音レッスンデータ12c1が指定されると、CPU11は、
図7(A)に示すように、『単語で判定』と『文章で判定』の選択項目を表記した発音レッスン初期画面G1を表示部17に表示させる。
【0080】
前記発音レッスン初期画面G1において、ユーザ操作に応じて、『文章で判定』の項目が指定されると、CPU11は、
図7(B)に示すように、お手本の文章『Do you like it?』と発音要求メッセージ『お手本に続いて発音してください』を表記したお手本画面G2を表示部17に表示させ、当該お手本の文章『Do you like it?』の模範の発音の音声データを音声出力部19から出力(再生)させる。
【0081】
前記お手本画面G2に応じた模範の音声データの出力(再生)が終了すると、CPU11は、
図7(C)に示すように、録音中メッセージ『録音しています』を表記したユーザ音声録音画面G3を表示部17に表示させ、ユーザに対して、前記模範の発音に倣った発音を促す。この際、前記ユーザ音声録音画面G3には、本体マイク記号BMが表示され、ユーザに対して現在は本体マイク18Mによる録音中であることが報知される。
【0082】
前記ユーザが発音した音声の録音が終了すると、CPU11は、
図7(D)に示すように、解析中メッセージ『解析中』を表記したユーザ音声解析画面G4を表示させ、録音音声データ記憶部12fに録音されたユーザの音声データを、音声認識すると共に、前記模範の発音の音声データとの比較によりその発音品質等を解析して点数として判定し、判定結果の点数を判定結果データ記憶部12gに記憶させる。
【0083】
すると、CPU11は、
図7(E)に示すように、前記判定結果データ記憶部12gに記憶されている判定結果の点数(例えば“84点”)を表記した発音判定画面G5を表示部17に表示させる。
【0084】
前記発音判定画面G5において、表記されている複数の項目のうち[次の文章]がユーザ操作に応じて指定されると、CPU11は、
図7(F)に示すように、次のお手本の文章『Can I take your order?』と発音要求メッセージを表記した次のお手本画面G2を表示部17に表示させ、模範の発音の音声データを音声出力部19から出力(再生)させる。
【0085】
このように、前記学習コンテンツ記憶部12cに記憶されている各学習コンテンツデータうち、少なくとも発音レッスンデータ12c1や応対レッスンデータ12c2は、ユーザの発音した音声データを録音して解析する必要があるため、予めその録音の仕様や音響特性が明らかである純正品の本体マイク18Mあるいはイヤホンマイク21を使用した方が、純正品ではないイヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21のマイク21mやその他の外部マイク使用した場合に比べて、ユーザの音声データをより正確に解析することができ、ひいては、より正確な前記判定結果を求めることができる。
【0086】
このため、本実施形態の学習支援装置10では、前記音声入力部18および音声出力部19の外部接続端子20にイヤホンマイク21が挿し込まれて接続確立した場合に、ユーザの発音した音声データを純正品のマイクで録音して貰うよう、前記イヤホンマイクへの設定ウインドウWcを表示させる必要がある。
【0087】
したがって、前記構成の学習支援装置10によれば、CPU11により、音声入力部18および音声出力部19の外部接続端子20に対してイヤホンマイク(マイク付きイヤホン)21が接続確立された(挿し込まれた)ことが検知されると、純正品のマイクの使用を推奨しつつ音声入力の対象をイヤホンマイク21に設定するか否かをユーザに特定させるイヤホンマイクへの設定ウインドウWcを表示部17に表示させる。
【0088】
これにより、学習コンテンツ(12c)に応じた学習に伴い、イヤホンマイク21から学習のための音声を聞くようにした場合であっても、入力(録音)を要するユーザ音声の解析をより正確に行い、より正確な判定結果を求めることができるよう、イヤホンマイク21が純正品であるときはイヤホンマイク21からの音声入力状態へ、そうでないときには本体マイク18Mからの音声入力状態へと、ユーザの操作に応じて切り替えることができる。
【0089】
また、前記構成の学習支援装置10によれば、CPU11は、本体マイク18Mからユーザの音声を入力(録音)しているときには、その旨を、本体マイク記号BMおよび録音中メッセージ『本体マイクで録音中』me2により識別表示させ、イヤホンマイク21からユーザの音声を入力(録音)しているときには、その旨を、イヤホンマイク記号EMおよび録音中メッセージ『イヤホンマイクで録音中』me1により識別表示させる。
【0090】
これにより、ユーザ音声の入力(録音)を要する状況で、本体マイク18Mから入力しているのか、イヤホンマイク21から入力しているのかを、分かりやすくすることができる。
【0091】
さらに、前記構成の学習支援装置10によれば、前記本体/イヤホンマイク設定データ(12d)により、音声入力の対象が本体マイク18Mに設定されている状態と、イヤホンマイク21に設定されている状態と、の何れにあっても、CPU11は、前記音声入力部18および音声出力部19の外部接続端子20に挿し込まれて接続確立しているイヤホンマイク21、またはイヤホン22、または外部スピーカ23の抜き出し(接続解除)を検知すると、音声出力の対象を当該イヤホンマイク21、またはイヤホン22、または外部スピーカ23、から本体スピーカ19Sに自動的に切り替えることができる。
【0092】
(変形例)
図8は、変形例の前記学習支援装置10のユーザ操作に応じたマイク選択処理を示すフローチャートである。
【0093】
前記実施形態において、
図5を参照して説明したユーザ操作に応じたマイク選択処理では、本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dの設定データが、[本体]および[イヤホンマイク]の何れに設定されている場合でも、外部接続端子20にイヤホンマイク21を接続確立した(挿した)ときには、
図4で示したイヤホンマイクへの設定ウインドウWcを表示部17に表示させて、挿して接続確立したイヤホンマイク21が純正品であるか否かに応じて、マイクの設定をイヤホンマイクに設定するか否かをユーザに選択させる構成とした。
【0094】
これに対し、
図8における変形例のユーザ操作に応じたマイク選択処理で示すように、外部接続端子20にイヤホンマイク21を接続確立した(挿した)ときには、CPU11により、本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dの設定データが、[本体]に設定されているか否かを判断し(ステップS0)、[本体]に設定されている場合には(ステップS0(YES))、前記実施形態と同様に、
図4で示したイヤホンマイクへの設定ウインドウWcを表示部17に表示させて、挿して接続確立したイヤホンマイク21が純正品であるか否かに応じて、マイクの設定をイヤホンマイクに設定するか否かをユーザに選択させる(ステップS1)。
【0095】
そして、前記本体/イヤホンマイク設定データ記憶部12dの設定データが、[イヤホンマイク]に設定されている場合には(ステップS0(NO))、CPU11は、前記イヤホンマイクへの設定ウインドウWcを表示させることなく、[イヤホンマイク]の設定データを維持する(ステップS3,S4)構成としてもよい。この場合、挿して接続確立したイヤホンマイク21が純正品であれば、ユーザにわざわざ前記イヤホンマイクの設定を行わせることなく、設定ユーザの音声データをより正確に解析することができ、ひいては、より正確な前記判定結果を求めることができる。
【0096】
なお、前記実施形態において記載した学習支援装置10による各処理の手法、すなわち、
図2に示す入出力モードの設定および切り替え処理、
図5あるいは
図8のフローチャートに示すユーザ操作に応じたマイク選択処理などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して配布することができる。
【0097】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワークN上を伝送させることができ、このプログラムデータを、通信ネットワークNに接続された電子機器のコンピュータに通信部によって取り込むことで、前述したマイク切り替え機能を含む学習支援機能を実現することもできる。
【0098】
本願発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0099】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0100】
[付記1]
装置本体に設けられた第1の音声入力部および第1の音声出力部と、
外部の第2の音声入力部が装置本体へ接続確立したことに応じて、前記第1の音声入力部または前記第2の音声入力部のいずれかを特定する操作を受け付ける制御部と、
を備えた録音装置。
[付記2]
前記制御部は、
前記第1の音声入力部を特定する前記操作を受け付け、且つ、前記第1の音声入力部により音声の入力を実行させるときに、前記第1の音声入力部に対応する第1の識別表示を表示部に表示させ、
前記第2の音声入力部を特定する前記操作を受け付け、且つ、前記第2の音声入力部により音声の入力を実行させるときに、前記第2の音声入力部に対応し前記第1の識別表示とは異なる第2の識別表示を前記表示部に表示させる、
付記1に記載の録音装置。
[付記3]
前記制御部は、
前記第1の音声入力部を特定する前記操作を受け付けた場合、前記第2の音声入力部が前記装置本体へ接続確立した状態にかかわらず、前記第2の音声入力部による音声の入力を禁止させ、前記第1の音声入力部による音声の入力を許容させる、
付記1または付記2に記載の録音装置。
[付記4]
前記制御部は、
受け付けた前記操作により特定された前記音声入力部が前記第1の音声入力部および前記第2の音声入力部のいずれであるかにかかわらず、
前記第2の音声入力部が前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合に、前記第1の音声入力部または前記第2の音声入力部のいずれかを特定する操作を受け付ける、
付記1ないし付記3のいずれか1項に記載の録音装置。
[付記5]
前記制御部は、
前記第1の音声入力部を特定する前記操作を受け付けた後に、前記第2の音声入力部が前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合に、前記第1の音声入力部または前記第2の音声入力部のいずれかをユーザに特定させる音声入力特定部を表示部に表示させ、
前記第2の音声入力部を特定する前記操作を受け付けた後に、前記第2の音声入力部が前記装置本体との接続解除状態から接続確立状態となった場合に、前記音声入力特定部を表示部に表示させない、
付記1ないし付記3のいずれか1項に記載の録音装置。
[付記6]
前記制御部は、
前記第1の音声入力部または前記第2の音声入力部のいずれかを特定する前記操作を受け付けた後に、前記装置本体との接続確立状態にある外部の第2の音声出力部が当該装置本体との接続解除状態となった場合、自動的に、前記第1の音声出力部による音声の出力を許容させる、
付記1ないし付記5のいずれか1項に記載の録音装置。
【符号の説明】
【0101】
10 …学習支援装置
11 …CPU
12 …記憶部
12a…学習支援処理プログラム
12b…音声認識処理プログラム
12c…学習コンテンツ記憶部
12d…本体/イヤホンマイク設定データ記憶部
12e…外部接続状態データ記憶部
12f…録音音声データ記憶部
12g…判定結果データ記憶部
12h…表示データ記憶部
17 …表示部
18 …音声入力部
18M…本体マイク
19 …音声出力部
19S…本体スピーカ
20 …外部接続端子
21 …イヤホンマイク(マイク付きイヤホン)
22 …イヤホン(マイク無しイヤホン)
23 …外部スピーカ
GMs…本体/イヤホンマイク設定画面
Wc …イヤホンマイクへの設定ウインドウ
EM …イヤホンマイク記号
BM …本体マイク記号
me1…イヤホンマイクでの録音中メッセージ
me2…本体マイクでの録音中メッセージ。