(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】記録再生制御装置および記録再生制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 5/765 20060101AFI20231108BHJP
A61B 5/352 20210101ALI20231108BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
H04N5/765
A61B5/352
H04N7/18 U
(21)【出願番号】P 2019146588
(22)【出願日】2019-08-08
【審査請求日】2022-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹下 浩
(72)【発明者】
【氏名】倉持 裕
【審査官】松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-012584(JP,A)
【文献】国際公開第2009/093693(WO,A1)
【文献】特開2017-131375(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B5/05-5/0538
5/06-5/398
H04N5/76-5/775
5/80-5/956
7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得する動画像データ取得部と、
外部装置からトリガ信号を取得するトリガ信号取得部と、
前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するキャプチャ画像生成部と、
前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録する記憶制御部と、
前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生する再生制御部と、
を備え、
前記トリガ信号は、心電図から取得された情報に基づいて、特定位相に同期したタイミングで発生する、記録再生制御装置。
【請求項2】
前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を入力として、前記キャプチャ画像が更新されるまで前記所定のフレームレートでフレーム画像を内挿して出力するフレーム内挿部を更に備え、
前記記憶制御部は、前記キャプチャ画像と、前記フレーム画像とを並べて第3動画ストリームとして記録する、
請求項1に記載の記録再生制御装置。
【請求項3】
所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得する動画像データ取得部と、
外部装置からトリガ信号を取得するトリガ信号取得部と、
前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するキャプチャ画像生成部と、
前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録する記憶制御部と、
前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生する再生制御部と、
複数種類の外部機器から複数のタイミング信号を取得するタイミング信号取得部と、
複数の前記タイミング信号に従って、前記第1動画ストリームに対して説明ラベルを付与するラベリング部と、
前記ラベリング部から出力される前記説明ラベルが付与された前記第1動画ストリームを記録する前記記憶部に記録するライブ動画像記憶制御部と、
を備える、記録再生制御装置。
【請求項4】
前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を入力として、前記キャプチャ画像が更新されるまで前記所定のフレームレートでフレーム画像を内挿して出力するフレーム内挿部を更に備え、
前記記憶制御部は、前記キャプチャ画像と、前記フレーム画像とを並べて第3動画ストリームとして記録する、
請求項3に記載の記録再生制御装置。
【請求項5】
前記再生制御部は、前記第3動画ストリームから
前記所定のフレームレートとは異なる所定の周期で
順次サンプリングしたフレーム画像を前記所定のフレームレートで
動画像として再生する、
請求項
4に記載の記録再生制御装置。
【請求項6】
所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得する動画像データ取得部と、
外部装置からトリガ信号を取得するトリガ信号取得部と、
前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するキャプチャ画像生成部と、
前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録する記憶制御部と、
前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生する再生制御部と、
前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を入力として、前記キャプチャ画像が更新されるまで前記所定のフレームレートでフレーム画像を内挿して出力するフレーム内挿部と、を備え、
前記記憶制御部は、前記キャプチャ画像と、前記フレーム画像とを並べて第3動画ストリームとして記録し、
前記再生制御部は、前記第3動画ストリームから前記所定のフレームレートとは異なる所定の周期で順次サンプリングしたフレーム画像を前記所定のフレームレートで動画像として再生する、記録再生制御装置。
【請求項7】
所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得するステップと、
外部装置からトリガ信号を取得するステップと、
前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するステップと、
生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録するステップと、
前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生するステップと、
を含み、
前記トリガ信号は、心電図から取得された情報に基づいて、特定位相に同期したタイミングで発生する、記録再生制御方法。
【請求項8】
所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得するステップと、
外部装置からトリガ信号を取得するステップと、
前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するステップと、
生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録するステップと、
前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生するステップと、
複数種類の外部機器から複数のタイミング信号を取得するステップと、
複数の前記タイミング信号に従って、前記第1動画ストリームに対して説明ラベルを付与するステップと、
出力される前記説明ラベルが付与された前記第1動画ストリームを記録する前記記憶部に記録するステップと、を含む、
記録再生制御方法。
【請求項9】
所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得するステップと、
外部装置からトリガ信号を取得するステップと、
前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するステップと、
生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録するステップと、
前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生するステップと、
生成された前記キャプチャ画像を入力として、前記キャプチャ画像が更新されるまで前記所定のフレームレートでフレーム画像を内挿して出力するステップと、
前記キャプチャ画像と、前記フレーム画像とを並べて第3動画ストリームとして記録するステップと、
前記第3動画ストリームから前記所定のフレームレートとは異なる所定の周期で順次サンプリングしたフレーム画像を前記所定のフレームレートで動画像として再生するステップと、を含む、
記録再生制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録再生制御装置、記録再生制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
心電図から拍動する心臓の形状、例えば、拡張期であることを検出してパルス信号を生成し、パルス信号をトリガとしてキャプチャされた画像を順次表示することで同じ形状状態の心臓画像を表示する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、過去に撮影された心臓の画像を再生したり、過去に撮影された心臓の状態変化を高速再生したりすることが考慮されていない。
【0005】
本発明は、臓器の画像を記録し、種々の形態で再生することのできる記録再生制御装置、記録再生制御方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の記録再生制御装置は、所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得する動画像データ取得部と、外部装置からトリガ信号を取得するトリガ信号取得部と、前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するキャプチャ画像生成部と、前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録する記憶制御部と、前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生する再生制御部と、を備え、前記トリガ信号は、心電図から取得された情報に基づいて、特定位相に同期したタイミングで発生する。
【0007】
本発明の記録再生制御装置は、所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得する動画像データ取得部と、外部装置からトリガ信号を取得するトリガ信号取得部と、前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するキャプチャ画像生成部と、前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録する記憶制御部と、前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生する再生制御部と、複数種類の外部機器から複数のタイミング信号を取得するタイミング信号取得部と、複数の前記タイミング信号に従って、前記第1動画ストリームに対して説明ラベルを付与するラベリング部と、前記ラベリング部から出力される前記説明ラベルが付与された前記第1動画ストリームを記録する前記記憶部に記録するライブ動画像記憶制御部と、を備える。
【0008】
本発明の記録再生制御装置は、所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得する動画像データ取得部と、外部装置からトリガ信号を取得するトリガ信号取得部と、前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するキャプチャ画像生成部と、前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録する記憶制御部と、前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生する再生制御部と、前記キャプチャ画像生成部によって生成された前記キャプチャ画像を入力として、前記キャプチャ画像が更新されるまで前記所定のフレームレートでフレーム画像を内挿して出力するフレーム内挿部と、を備え、前記記憶制御部は、前記キャプチャ画像と、前記フレーム画像とを並べて第3動画ストリームとして記録し、前記再生制御部は、前記第3動画ストリームから前記所定のフレームレートとは異なる所定の周期で順次サンプリングしたフレーム画像を前記所定のフレームレートで動画像として再生する。
【0009】
本発明の記録再生制御方法は、所所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得するステップと、外部装置からトリガ信号を取得するステップと、前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するステップと、生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録するステップと、前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生するステップと、を含み、前記トリガ信号は、心電図から取得された情報に基づいて、特定位相に同期したタイミングで発生する。
【0010】
本発明の記録再生制御法は、所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得するステップと、外部装置からトリガ信号を取得するステップと、前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するステップと、生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録するステップと、前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生するステップと、複数種類の外部機器から複数のタイミング信号を取得するステップと、複数の前記タイミング信号に従って、前記第1動画ストリームに対して説明ラベルを付与するステップと、出力される前記説明ラベルが付与された前記第1動画ストリームを記録する前記記憶部に記録するステップと、を含む。
【0011】
本発明の記録再生制御方法は、所定のフレームレートで撮影するカメラから第1動画ストリームを取得するステップと、外部装置からトリガ信号を取得するステップと、前記トリガ信号が取得されたタイミングで前記第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成するステップと、生成された前記キャプチャ画像を順次記録して第2動画ストリームとして記憶部に記録するステップと、前記記憶部に記憶された前記第2動画ストリームを再生するステップと、生成された前記キャプチャ画像を入力として、前記キャプチャ画像が更新されるまで前記所定のフレームレートでフレーム画像を内挿して出力するステップと、前記キャプチャ画像と、前記フレーム画像とを並べて第3動画ストリームとして記録するステップと、前記第3動画ストリームから前記所定のフレームレートとは異なる所定の周期で順次サンプリングしたフレーム画像を前記所定のフレームレートで動画像として再生するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、臓器の画像を記録し、種々の形態で再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の各実施形態に係る記録再生システムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1実施形態に係る記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の各実施形態に係るトリガ信号の一例を説明するための図である。
【
図4】
図4は、第1動画ストリームから第2動画ストリームを生成する方法の一例を説明するための図である。
【
図5】
図5は、本発明の第1実施形態に係る記録再生装置の制御部の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本発明の第1実施形態に係る記録再生装置の制御部の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、本発明の第2実施形態に係る記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、第1動画ストリームから第3動画ストリームを生成する方法の一例を説明するための図である。
【
図9】
図9は、本発明の第2実施形態に係る記録再生装置の制御部の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、第3動画ストリームを高速再生する方法の一例を説明するための図である。
【
図11】
図11は、本発明の第2実施形態に係る記録再生装置の制御部が第3動画ストリームを高速再生する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、本発明の第3実施形態に係る記録再生制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、本発明の第3実施形態に係る記録再生制御装置が生成するGUI(Graphical User Interface)の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含む。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0015】
[記録再生システム]
図1を用いて、本発明の各実施形態に係る記録再生システムの構成について説明する。
図1は、本発明の各実施形態に係る記録再生システムの構成の一例を示す図である。
【0016】
図1に示すように、記録再生システム1は、記録再生装置100と、カメラ部200と、心電センシング部300とを含む。記録再生装置100と、カメラ部200と、心電センシング部300とは、有線又は無線のネットワークNを介して通信可能に接続されている。
【0017】
本実施形態に係る記録再生システム1は、手術中の臓器画像を記録して再生するシステムである。この場合、カメラ部200は、例えば、手術室の天井に設けられる。カメラ部200は、手術が行われている患部、処置を行う医師などの手元を撮影する。カメラ部200は、例えば、心臓の拍動などによる臓器の形状や色の変化などを撮影する。心電センシング部300は、例えば、手術中の患者の心臓の拍動周期をモニタリングする。記録再生装置100は、心電センシング部300によってモニタリングされた拍動周期に基づいて、カメラ部200によって撮影された映像を選択的に記録する。
【0018】
一般に、手術の様子を撮影する映像撮影記録システムは、手術室に配置されている。その目的は、治療データとしての手術の経過を記録したり、後学のための学術的資料を収集したりするためである。
【0019】
例えば、心臓手術の場合、心臓の拍動により、臓器の形状は周期的に変化する。また、拍動による血圧の変化により、臓器は周期的に鬱血と虚血を繰り返す。したがって、この状態を連続的に撮影した場合、臓器の形状や色などの形質が周期的に変化する画像が記録される。一方で、臓器の形質は、手術の進行に伴う患者バイタルサイン(以降、バイタルと略す)の変化に伴っても変化する。例えば、投薬や切開による血圧の低下が発生した場合は、臓器は虚血状態となる。
【0020】
術野映像撮影の目的の一つは、手術の進行に伴う患者バイタルの変化に伴って発生する長時間の臓器の状態の変化を的確に把握することである。しかしながら、拍動による臓器の状態の変化は常に発生しているため、手術の進行に伴う患者バイタルの変化に伴って発生する臓器の状態の変化だけを適切に把握することは難しい。この把握は、多くの場合、医師の経験とスキルに依存していたのが課題であった。
【0021】
本発明の記録再生装置100は、臓器の状態の変化だけを適切に把握することができる。具体的には、記録再生装置100は、拍動の同一位相時刻のフレーム(以下、キーフレームとも呼称する)だけを選択的に記録する。記録再生装置100は、例えば、ある拍動位相で選択されたキーフレーム時刻から、次の拍動位相で選択されたキーフレーム時刻までは、選択されたキーフレームを連続して記録する。これにより、拍動の実周期時間が保存され、かつ拍動の同一位相画像だけが連続して記録された手術映像動画コンテンツを得ることができる。
【0022】
[第1実施形態]
図2を用いて、本発明の第1実施形態に係る記録再生装置の構成について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る記録再生制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
図2に示すように、記録再生装置100は、操作部10と、表示部20と、記憶部30と、通信部40と、制御部(記録再生制御装置)110と、を備える。
【0024】
操作部10は、ユーザから制御部110に対する各種の操作を受け付ける。操作部10は、例えば、制御部110に対して各種の処理を実行させるための操作を受け付ける。操作部10は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルで実現される。
【0025】
表示部20は、各種の情報を表示する。表示部20は、例えば、各種の動画ストリームを表示する。表示部20は、例えば、動画像データ取得部111によって取得された動画ストリームや、キャプチャ画像生成部113によって生成された動画ストリームを表示する。表示部20は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイ等を含むディスプレイである。表示部20は、操作部10がタッチパネルで構成される場合には、操作部10と一体に設けられる。
【0026】
記憶部30は、各種の情報を記憶する。記憶部30は、例えば、各種の動画ストリームを記憶する。記憶部30は、例えば、制御部110によって生成された各種の動画ストリームを記憶する。記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0027】
通信部40は、例えば、NIC(Network Interface Card)や通信回路等によって実現される。通信部40は、ネットワークN(インターネット等)と有線又は無線で接続されている。通信部40は、ネットワークNを介して、他の装置等との間で情報の送受信を行う。通信部40は、例えば、カメラ部200と、心電センシング部300との間で情報の送受信を行う。
【0028】
制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、図示しない記憶部に記憶されたプログラムがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部110は、コントローラ(Controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部110は、動画像データ取得部111と、トリガ信号取得部112と、キャプチャ画像生成部113と、記憶制御部114と、再生制御部115と、通信制御部116とを備える。
【0029】
動画像データ取得部111は、各種の動画像データを取得する。動画像データ取得部111は、各種の動画ストリームを取得する。動画像データ取得部111は、例えば、通信部40を介してカメラ部200から動画ストリームを取得する。動画像データ取得部111がカメラ部200から取得した動画ストリームは、第1動画ストリームとも呼ばれる。動画像データ取得部111は、取得した第1動画ストリームをキャプチャ画像生成部113に出力する。
【0030】
トリガ信号取得部112は、外部機器からトリガ信号を取得する。トリガ信号取得部112は、例えば、心電センシング部300からトリガ信号を取得する。トリガ信号取得部112は取得したトリガ信号をキャプチャ画像生成部113に出力する。
【0031】
図3を用いて、本発明の各実施形態に係るトリガ信号について説明する。
図3は、本発明の各実施形態に係るトリガ信号の一例を説明するための図である。
【0032】
図3は、手術の患者の心電波形PW1を示している。心電波形PW1は、心電センシング部300によって測定された手術中の患者の心電図である。心電センシング部300は、心電波形PW1における特定位相と同期したタイミングにおいてパルス信号を出力する。心電センシング部300は、例えば、心電波形PW1におけるピーク値を示す位相P1、位相P2、位相P3、および位相P4においてパルス信号を出力する。この場合、トリガ信号取得部112は、心電センシング部300から出力されたパルス信号をトリガ信号して取得する。なお、位相P1と位相P2との間隔dTAと、位相P2と位相P3との間隔dTBと、位相P3と位相P4との間隔dTCは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0033】
なお、本実施形態において、
図3を用いて説明したトリガ信号は例示であり、本発明を限定するものではない。トリガ信号は、患者のその他のバイタル情報であってもよい。例えば、トリガ信号は、患者の呼吸、血圧などを常時測定し、呼吸と、血圧との測定結果において同一の特定位相において出力される信号であってもよい。また、トリガ信号は、撮影された患者の臓器の画像に対して画像認識処理を実行し、臓器が同一の特定形状と判定された際に、出力される信号であってもよい。
【0034】
再び
図2を参照する。キャプチャ画像生成部113は、キャプチャ画像を生成する。キャプチャ画像生成部113は、動画像データ取得部111によって取得された第1動画ストリームからキャプチャ画像を生成する。キャプチャ画像生成部113は、例えば、トリガ信号取得部112によってトリガ信号が取得されたタイミングで、第1動画ストリームから1フレーム分のキャプチャ画像を生成する。キャプチャ画像生成部113は、生成したキャプチャ画像を記憶制御部114に出力する。
【0035】
記憶制御部114は、各種の情報を記憶部30に記憶する。記憶制御部114は、例えば、キャプチャ画像生成113部によって生成されたキャプチャ画像を時系列の順に並べて第2動画ストリームを生成する。記憶制御部114は、生成した第2動画ストリームを記憶部30に記憶する。
【0036】
図4を用いて、第1動画ストリームから第2動画ストリームを生成する方法の一例について説明する。
図4は、第1動画ストリームから第2動画ストリームを生成する方法の一例を説明するための図である。
【0037】
図4に示すように、第1動画ストリームVS1は、複数のフレーム画像から構成されている。第1動画ストリームVS1は、フレーム画像F11と、フレーム画像F12と、フレーム画像F13と、フレーム画像F14とを含む。第1動画ストリームVS1は、フレーム画像F21と、フレーム画像F22と、フレーム画像F23と、フレーム画像F24と、フレーム画像F25とを含む。第1動画ストリームVS1は、フレーム画像F31と、フレーム画像F32と、フレーム画像F33とを含む。フレーム画像F11~フレーム画像F14は、「○」で示されている。フレーム画像F21~フレーム画像F25は、「□」で示されている。フレーム画像F31~フレーム画像F33は、「△」で示されている。「○」と、「□」と、「△」とは、臓器(例えば、心臓)の拍動の様子を模式的に示している。すなわち、フレーム画像F11~フレーム画像F14は、それぞれ、臓器の拍動の様子が同一である。フレーム画像F21~フレーム画像F25は、それぞれ、臓器の拍動の様子が同一である。フレーム画像F31~フレーム画像F33は、それぞれ、臓器の拍動の様子が同一である。言い換えれば、フレーム画像F11~フレーム画像F14は、それぞれ、パルス波形が同一の位相で撮影されたフレーム画像である。フレーム画像F21~フレーム画像F25は、それぞれ、パルス波形が同一の位相で撮影されたフレーム画像である。フレーム画像F31~フレーム画像F33は、それぞれ、パルス波形が同一の位相で撮影されたフレーム画像である。また、各フレーム画像の、ハッチングの違いは、臓器の色の鬱血や虚血などによる色の違いを意味している。すなわち、臓器の形状と色の組み合わせを表現しており、特に、本発明においては後述する第2動画ストリームVS2のごとく臓器の同じ形状における色の変化を観察するものである。
【0038】
キャプチャ画像生成部113は、トリガ信号取得部112によってトリガ信号が取得されたタイミングで、第1動画ストリームVS1から1フレーム分のキャプチャ画像を生成する。すなわち、キャプチャ画像生成部113は、第1動画ストリームVS1に含まれるフレーム画像のうち、パルス波形が同一の位相で撮影されたフレーム画像をキャプチャ画像として生成する。キャプチャ画像生成部113は、例えば、キーフレーム画像として、フレーム画像F11と、フレーム画像F12と、フレーム画像F13と、フレーム画像F14とをキャプチャ画像として生成する。フレーム画像F11と、フレーム画像F12との間の時間間隔は、dT1である。フレーム画像F12と、フレーム画像F13との時間間隔は、dT1である。フレーム画像F13と、フレーム画像F14との時間間隔は、dT2である。フレーム画像F14と、次の同一位相のフレーム画像との時間間隔は、dT3である。このように、同一の位相のフレーム画像間の時間間隔は異なっていてもよい。
【0039】
記憶制御部114は、フレーム画像F11と、フレーム画像F12と、フレーム画像F13と、フレーム画像F14とを時系列の順に並べて第2動画ストリームVS2を生成する。記憶制御部114は、生成した第2動画ストリームVS2を記憶部30に記憶する。
【0040】
再生制御部115は、各種の動画ストリームを再生して、表示部20に表示する。再生制御部115は、例えば、記憶部30に記憶された第2動画ストリームを再生して、表示部20に表示する。
【0041】
通信制御部116は、通信部40を介した各種の通信を制御する。通信制御部116は、例えば、カメラ部200と、心電センシング部300との間の通信を制御する。
【0042】
図5を用いて、本発明の第1実施形態に係る制御部110が第2動画ストリームを記憶する処理の流れについて説明する。
図5は、本発明の第1実施形態に係る制御部110が第2動画ストリームを記憶する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0043】
制御部110は、第1動画ストリームを取得する(ステップS101)。具体的には、動画像データ取得部111が、カメラ部200から第1動画ストリームを取得する。そして、ステップS102に進む。
【0044】
制御部110は、トリガ信号を取得する(ステップS102)。具体的には、トリガ信号取得部112が心電センシング部300からトリガ信号を取得する。そして、ステップS103に進む。
【0045】
制御部110は、キャプチャ画像を生成する(ステップS103)。具体的には、キャプチャ画像生成部113は、トリガ信号取得部112によって取得されたトリガ信号に基づいて、動画像データ取得部111によって取得された第1動画ストリームからキャプチャ画像を生成する。そして、ステップS104に進む。
【0046】
制御部110は、第2動画ストリームを生成する(ステップS104)。具体的には、記憶制御部114が、キャプチャ画像生成部113によって生成されたキャプチャ画像を時系列の順位並べて第2動画ストリームを生成する。そして、ステップS105に進む。
【0047】
制御部110は、第2動画ストリームを記憶する(ステップS105)。具体的には、記憶制御部114が、ステップS104で生成した第2動画ストリームを記憶部30に記憶する。そして、
図5の処理は終了する。
【0048】
図6を用いて、記憶部30に記憶された第2動画ストリームを再生する処理に流れについて説明する。
図6は、記憶部30に記憶された第2動画ストリームを再生する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0049】
まず、制御部110は、操作情報を取得する(ステップS201)。具体的には、記憶制御部114が、操作部10から第2動画ストリームを再生する旨の操作情報を取得する。そして、ステップS202に進む。
【0050】
制御部110は、第2動画ストリームを取得する(ステップS202)。具体的には、記憶制御部114が、記憶部30から第2動画ストリームを取得する。そして、ステップS203に進む。
【0051】
制御部110は、第2動画ストリームを再生する(ステップS203)。具体的には、再生制御部115が、記憶制御部114によって取得された第2動画ストリームを再生する。そして、
図6の処理は終了する。
【0052】
上述のとおり、本実施形態では、第1動画ストリームに基づいて生成された第2動画ストリームを記憶し、その記憶された第2動画ストリームを再生することができる。これにより、拍動の同一位相画像だけが連続して記録された手術映像動画コンテンツを得ることができる。第2動画ストリームは、拍動の同一位相に該当するキーフレームだけで構成されており、臓器の形状や色などの形質は概ね一致する。そのため、ユーザは、第2動画ストリームを視認することで臓器の状態の変化を容易に把握することができる。
【0053】
また、本実施形態では、第2動画ストリームを生成することによって、手術の進行に伴う患者バイタルの変化による長時間の臓器の状態変化だけを、時間軸に沿って観察することができるようになる。
【0054】
[第2実施形態]
図7を用いて、本発明の第2実施形態に係る記録再生装置について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態に係る記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0055】
図7に示すように、記録再生装置100Aは、制御部110Aがフレーム内挿部117を備えている点で、
図2に図示の記録再生装置100と異なっている。
【0056】
フレーム内挿部117は、各種のキャプチャ画像間にフレーム画像を内挿する。フレーム内挿部117は、例えば、キャプチャ画像生成部113からキャプチャ画像を受ける。フレーム内挿部117は、例えば、受けたキャプチャ画像が更新されるまで、すなわち次のキャプチャ画像を受けるまで所定のフレームレートでフレーム画像を内挿して記憶制御部114に出力する。この場合、記憶制御部114は、キャプチャ画像と、フレーム画像とを並べて第3動画ストリームとして記憶部30に記憶する。
【0057】
フレーム内挿部117は、例えば、直前にキャプチャ画像生成部113から入力されたキャプチャ画像をフレーム画像として入力する。具体的には、フレーム内挿部117は、例えば、キャプチャ画像生成部113から第1キャプチャ画像が入力された場合、次の第2キャプチャ画像が入力されるまでの間は、第1キャプチャ画像をフレーム画像として内挿する。そして、フレーム内挿部117は、キャプチャ画像生成部113から第2キャプチャ画像が入力されると、次の第3キャプチャ画像が入力されるまでの間は、第2キャプチャ画像をフレーム画像として内挿する。
【0058】
フレーム内挿部117は、例えば、第1キャプチャ画像が生成された時刻と、第2キャプチャ画像が生成された時刻との時間比率に基づいて混合して混合画像を生成して内挿もよい。具体的には、フレーム内挿部117は、第1キャプチャ画像と、第2キャプチャ画像との間の時刻の臓器の状態を表す混合画像を生成してもよい。この場合、記憶制御部114は、キャプチャ画像と、混合画像とを並べて第3動画ストリームとして記憶部30に記憶する。
【0059】
図8を用いて、第1動画ストリームから第3動画ストリームを生成する方法について説明する。
図8は、第1動画ストリームから第3動画ストリームを生成する方法の一例を説明するための図である。
【0060】
図8では、キャプチャ画像生成部113は、キーフレーム画像として、フレーム画像F11と、フレーム画像F12と、フレーム画像F13と、フレーム画像F14とを生成する場合を考える。
【0061】
フレーム内挿部117は、フレーム画像F11が入力された場合、フレーム画像F12が入力されるまでの間は所定のフレームレートでフレーム画像F11を内挿する。フレーム内挿部117は、フレーム画像F12が入力された場合、フレーム画像F13が入力されるまでの間は所定のフレームレートでフレーム画像F12を内挿する。フレーム内挿部117は、フレーム画像F13が入力された場合、フレーム画像F14が入力されるまでの間は所定のフレームレートでフレーム画像F13を内挿する。フレーム内挿部117は、フレーム画像F14が入力された場合、次のフレーム画像が入力されるまでの間は所定のフレームレートでフレーム画像F14を内挿する。そして、記憶制御部114は、各画像を時系列の順に並べて第3動画ストリームVS3として記憶部30に記憶する。
【0062】
フレーム内挿部117は、例えば、フレーム画像F11と、フレーム画像F12との間に、混合画像を内挿してもよい。
図8に示すように、フレーム内挿部117は、例えば、フレーム画像F11と、フレーム画像F12との間に、混合画像F112と、混合画像F113とを内挿してもよい。混合画像F112は、フレーム画像F12よりもフレーム画像F11に状態が近い。混合画像F113は、フレーム画像F11よりもフレーム画像F12に状態が近い。フレーム内挿部117は、同様に、フレーム画像F12と、フレーム画像F13との間に混合画像F121と、混合画像F122とを内挿する。フレーム内挿部117は、同様に、フレーム画像F13と、フレーム画像F14との間に混合画像F131とを内挿する。そして、記憶制御部114は、各画像を時系列の順に並べて第3動画ストリームVS3Aとして記憶部30に記憶する。このような、第3動画ストリームVS3Aを視認することで、状態が徐々に変化していく様子を確認することができる。
【0063】
図9を用いて、本発明の第2実施形態に係る制御部110Aが第3動画ストリームを記憶する処理の流れについて説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る制御部110Aが第3動画ストリームを記憶する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0064】
ステップS301~ステップS303の処理は、それぞれ、
図5に図示のステップS101~ステップS103の処理と同じなので、説明は省略する。
【0065】
制御部110Aは、キャプチャ画像間にフレーム画像を内挿する(ステップS304)。具体的には、フレーム内挿部117が、キャプチャ画像間に所定のフレームレートでフレーム画像を内挿する。そして、ステップS305に進む。
【0066】
制御部110Aは、第3動画ストリームを生成する(ステップS305)。具体的には、記憶制御部114が、キャプチャ画像と内挿されたフレーム画像とを時系列の順位並べて第3動画ストリームを生成する。そして、ステップS306に進む。
【0067】
制御部110Aは、第3動画ストリームを記憶する(ステップS306)。具体的には、記憶制御部114が、ステップS305で生成した第3動画ストリームを記憶部30に記憶する。そして、
図9の処理は終了する。
【0068】
第3動画ストリームを再生する処理については、
図6で説明した第2動画ストリームを再生する方法と同じなので説明は省略する。なお、第2実施形態では、再生制御部115は、第3動画ストリームから所定の周期でサンプリングしたフレーム画像を所定のフレームレートで再生することで第3動画ストリームを高速に再生してもよい。ここで、第3動画ストリームをサンプリングする周期に特に制限はない。例えば、ユーザは、第3動画ストリームをサンプリングする周期を、操作部10による操作で任意に設定することができる。
【0069】
図10を用いて、第3動画ストリームを高速再生する方法の一例について説明する。
図10は、第3動画ストリームを高速再生する方法の一例を説明するための図である。
【0070】
図10に示すように、再生制御部115は、例えば、第3動画ストリームVS3に含まれる12個のフレーム画像を2個おきにサンプリングして、第3動画ストリームVS3Bとして再生してもよい。この場合、第3動画ストリームVS3Bには、フレーム画像F11と、フレーム画像F11と、フレーム画像F12と、フレーム画像F14と、フレーム画像F14との6個のフレーム画像が含まれる。このようにフレーム画像をサンプリングすることで、再生制御部115は、第3動画ストリームVS3を高速に再生することができる。
【0071】
図11を用いて、本発明の第2実施形態に係る制御部110Aが第3動画ストリームを高速再生する処理の流れの一例について説明する。
図11は、本発明の第2実施形態に係る制御部110Aが第3動画ストリームを高速再生する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0072】
まず、制御部110Aは、第3動画ストリームを取得する(ステップS401)。具体的には、記憶制御部114が、記憶部30から第3動画ストリームを取得する。そして、ステップS402に進む。
【0073】
制御部110Aは、第3動画ストリームを所定の周期でサンプリングする(ステップS402)。具体的には、再生制御部125が第3動画ストリームを所定の周期でサンプリングする。そして、ステップS403に進む。
【0074】
制御部110Aは、第3動画ストリームを高速再生する(ステップS403)。具体的には、再生制御部125がステップS402でサンプリングした第3動画ストリームを高速再生する。そして、
図11の処理は終了する。
【0075】
上述のとおり、本実施形態は、キャプチャ画像間に特定のフレーム画像を挿入することで動画ストリームの再生時間を実時間と一致させることができる。これにより、臓器の拍動周期の時間的変化を容易に把握することができるようになる。
【0076】
また、本実施形態では、記録された動画ストリームを高速に再生することができる。これにより、臓器の形状や形質を高速に確認することができるようになる。
【0077】
[第3実施形態]
図12を用いて、本発明の第3実施形態に係る記録再生装置について説明する。
図12は、本発明の第3実施形態に係る記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0078】
図12に示すように、記録再生装置100Bは、制御部110Bがフレーム内挿部117と、タイミング信号取得部118と、ラベリング部119と、ライブ動画像記憶制御120と、GUI生成部121とを備えている点で、
図2に図示の記録再生装置100と異なっている。
【0079】
タイミング信号取得部118は、外部機器から複数種類のタイミング信号を取得する。タイミング信号取得部118は、取得したタイミング信号をラベリング部119に出力する。タイミング信号には、例えば、時間に関する情報が含まれる。タイミング信号には、例えば、患者のバイタル情報が含まれる。タイミング信号には、例えば、患者に施した各種の処置に関する情報が含まれる。
【0080】
ラベリング部119は、動画像データ取得部111から第1動画ストリームを受ける。ラベリング部119は、例えば、第1動画ストリームに対して説明ラベルを付与する。ラベリング部119は、例えば、第1動画ストリームに対してチャプタを付与する。ラベリング部119は、例えば、タイミング信号取得部118から受けたタイミング信号に従って、第1動画ストリームに対して説明ラベルおよびチャプタを付与する。ラベリング部119は、例えば、第1動画ストリームに対して画像認識処理を実行することで、処置の内容を認識し、認識した処理を説明ラベルとして付与してもよい。ラベリング部119は、例えば、説明ラベルおよびチャプタが付与された第1動画ストリームをライブ動画像記憶制御部120に出力する。
【0081】
ライブ動画像記憶制御部120は、説明ライベルおよびチャプタが付与された第1動画ストリームを記憶部30に記録する。ライブ動画像記憶制御部120は、説明ラベルおよびチャプタが付与された第1動画ストリームをGUI生成部121に出力する。
【0082】
GUI生成部121は、各種の動画ストリームを表示するGUIを生成する。GUI生成部121は、例えば、第1動画ストリームを表示するウインドウを含むGUIを生成する。GUI生成部121は、例えば、第1動画ストリームに含まれるフレーム画像に基づいてサムネイル画像を作成し、サムネイル画像にイベントの名称を併記して時間順に並べたタイムライン表示を含むGUIを生成する。イベントは、例えば、時間情報と各種の処置、および患者のバイタル情報を含む。GUI生成部121は、例えば、タイムライン表示のサムネイル画像をクリックすると、サムネイル画像が記録された時間位置の前後の第3動画ストリームを再生するウインドウとを含むGUIを生成する。
【0083】
図13を用いて、本発明の第3実施形態に係る記録再生制御装置が生成するGUIについて説明する。
図13は、本発明の第3実施形態に係る記録再生制御装置が生成するGUIの一例を説明するための図である。
【0084】
図13に示す表示画面IMは、記録再生装置100Bが生成するGUIの一例である。表示画面IMは、第1領域AR1と、第2領域AR2と、第3領域AR3とを含む。
【0085】
第1領域AR1には、第1動画像が表示される。第1動画像は、例えば、第1動画ストリームである。すなわち、第1領域AR1には、手術のライブ映像が表示される。なお、第1領域AR1には、手術のライブ映像以外の映像が表示されてもよい。第1領域AR1には、例えば、現在時刻の12時17分54秒よりも過去の映像が表示されるようにしてもよい。この場合、第1領域AR1には、第2領域AR2で表示される映像とは異なる映像が表示されるようにすればよい。
【0086】
第2領域AR2には、第1動画像とは異なる第2動画像が表示される。第2領域AR2には、例えば、現在よりも過去の映像が表示される。第2領域AR2には、例えば、第3領域AR3で選択されたサムネイル画像の記録された時刻の前後の映像が所定時間表示される。
図13に示す例では、第2領域AR2には、第3領域AR3で選択されたサムネイル画像TI4の前後の映像が表示されている。所定時間は、ユーザが任意に設定してよい。
図13に示す例では、11時45分19秒の医薬品Cが投与された映像が表示されている。
【0087】
第3領域AR3には、サムネイル画像にイベントの名称を併記して時間順に並べたタイムラインが表示される。
図13に示す例では、サムネイル画像TI1~TI6には、ぞれぞれ、ラベルL1~ラベルL6が関連付けられている。ラベルL1~ラベルL6に、イベントに関する情報が含まれる。例えば、サムネイル画像T1には、11時25分11秒に医薬品Aが投与されたことを示す情報が関連付けられている。例えば、サムネイル画像TI2には、11時31分20秒にバイタルの状態がバイタルサイン測定値Aであったこと示す情報が関連付けられている。このように、第3領域AR3に表示される各サムネイル画像には、各種の処置や、患者のバイタル情報が関連付けられている。
【0088】
上述のとおり、本実施形態では、GUIを生成することで、手術の進行に伴う患者のバイタルの変化による長時間の臓器の状態変化を時間軸に沿って再生して観察することができる。また、本実施形態は、異なる時刻の臓器の状態を比較することが容易となる。
【0089】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。記録再生システムを、ネットワーク経由でカメラ部200と心電センシング部300が記録再生装置100に接続された構成としたが、これに限定されず、ネットワーク以外の手段により接続された構成であってもよい。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0090】
1 記録再生システム
10 操作部
20 表示部
30 記憶部
40 通信部
100 記録再生装置
110 制御部
111 動画像データ取得部
112 トリガ信号取得部
113 キャプチャ画像生成部
114 記憶制御部
115 再生制御部
116 通信制御部
117 フレーム内挿部
118 タイミング信号取得部
119 ラベリング部
120 ライブ動画像記憶制御部
121 GUI生成部
200 カメラ部
300 心電センシング部