(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】現像装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20231108BHJP
【FI】
G03G15/08 366
(21)【出願番号】P 2019166541
(22)【出願日】2019-09-12
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】玉澤 紀洋
(72)【発明者】
【氏名】尾崎 善史
(72)【発明者】
【氏名】倉本 新一
(72)【発明者】
【氏名】中島 由高
(72)【発明者】
【氏名】吉井 朋幸
【審査官】飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-256917(JP,A)
【文献】特開2008-039986(JP,A)
【文献】特開2010-072547(JP,A)
【文献】特開2016-024262(JP,A)
【文献】特開2018-005030(JP,A)
【文献】特開2004-077675(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を供給する第1搬送路と、前記第1搬送路に隣接し、仕切壁で隔てられて配置される第2搬送路と、前記第1搬送路における現像剤の搬送方向の下流側で前記第2搬送路と連絡する連絡路と、を有する筐体と、
前記第1搬送路に配置され、軸回りに回転する第1回転軸と、前記第1回転軸の外周面から突出する第1螺旋羽根と、を有する第1搬送部材と、
前記第2搬送路に配置され、軸回りに回転する第2回転軸と、前記第2回転軸の外周面から突出する第2螺旋羽根と、を有する第2搬送部材と、
前記連絡路に対向する位置に設けられ、前記第1回転軸の外周面から
前記外周面における接線方向に沿い、かつ前記第1回転軸の回転方向の反対側を向く方向に突出し、前記第1回転軸の回転に伴って、前記現像剤を前記第1搬送路における第1回転軸よりも上側から前記第2搬送路に放出する羽根部材と、
を有する現像装置。
【請求項2】
前記筐体は、前記羽根部材の周囲に、前記第2搬送路に向けて前記現像剤を案内する案内部を有する請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記案内部は、前記第1搬送部材の側から前記第2搬送部材の側に向かって上方に傾斜 している請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記第2搬送路の底部は、重力方向において、前記第1搬送路の底部よりも上方に位置している請求項1に記載の現像装置。
【請求項5】
前記筐体は、前記第2搬送路に対する前記第1搬送路の反対側に隣接し、前記仕切壁と異なる他の仕切壁で隔てられて配置される第3搬送路と、前記第2搬送路における前記現像剤の搬送方向の下流側で前記第2搬送路と前記第3搬送路とを連絡する他の連絡路と、を有し、
前記第3搬送路に配置され、軸回りに回転する第3回転軸と、前記第3回転軸の外周面から突出する第3螺旋羽根と、を有する第3搬送部材と、
前記他の連絡路に対向する位置で前記第2搬送部材に設けられ、前記第2回転軸の外周面から突出する他の羽根部材と、
を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項6】
前記第2搬送部材は、前記他の羽根部材のうち、前記第2搬送路における現像剤の搬送方向の上流側端部よりも上流側に設けられ、前記現像剤を堰き止める堰き止め羽根を有する請求項5に記載の現像装置。
【請求項7】
現像剤像を保持する像保持体と、
前記像保持体に現像剤を供給する現像ロールと、
請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置と、
前記像保持体から現像剤像が媒体に転写される転写部と、
を有する画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、互いに略並列に配置される複数の現像剤搬送路と、該現像剤搬送路の両端部において現像剤を受け渡す連通部と、を有する現像容器と、該現像容器に回転可能に支持され表面に現像剤を担持する現像剤担持体と、前記各現像剤搬送路内に配置され、現像剤を攪拌しながら長手方向に搬送する攪拌搬送部材と、を備えた現像装置において、前記攪拌搬送部材の少なくとも一つは、現像剤搬送方向に対し前記現像剤搬送路の下流側の前記連通部に対向する部分に前記連通部に向けて現像剤を搬送する搬送フィンが突設されており、前記搬送フィンは、前記搬送フィンによる現像剤の搬送方向が、前記現像剤搬送路内の現像剤搬送方向に対して鋭角に折り返す方向となるように、前記攪拌搬送部材の回転軸方向に対し所定角度だけ傾斜して形成されることを特徴とする現像装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、現像装置内に配置され、現像剤を螺旋羽根にて搬送する撹拌部材に関し、現像剤が隣接搬送路に供給される連絡路に対向して逆螺旋羽根のみが設けられているものに比べて、現像剤の圧縮を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様に係る現像装置は、現像剤を供給する第1搬送路と、前記第1搬送路に隣接し、仕切壁で隔てられて配置される第2搬送路と、前記第1搬送路における現像剤の搬送方向の下流側で前記第2搬送路と連絡する連絡路と、を有する筐体と、前記第1搬送路に配置され、軸回りに回転する第1回転軸と、前記第1回転軸の外周面から突出する第1螺旋羽根と、を有する第1搬送部材と、前記第2搬送路に配置され、軸回りに回転する第2回転軸と、前記第2回転軸の外周面から突出する第2螺旋羽根と、を有する第2搬送部材と、前記連絡路に対向する位置に設けられ、前記第1回転軸の外周面から突出し、前記第1回転軸の回転に伴って、前記現像剤を前記第1搬送路における第1回転軸よりも上側から前記第2搬送路に放出する羽根部材と、を有する。
【0006】
第2態様に係る現像装置は、第1態様に係る現像装置において、前記筐体は、前記羽根部材の周囲に、前記第2搬送路に向けて前記現像剤を案内する案内部を有する。
【0007】
第3態様に係る現像装置は、第2態様に係る現像装置において、前記案内部は、前記第1搬送部材の側から前記第2搬送部材の側に向かって上方に傾斜している。
【0008】
第4態様に係る現像装置は、第1態様に係る現像装置において、前記第2搬送路の底部は、重力方向において、前記第1搬送路の底部よりも上方に位置している。
【0009】
第5態様に係る現像装置は、第1態様から第4態様のいずれか1つの態様に係る現像装置において、前記筐体は、前記第2搬送路に対する前記第1搬送路の反対側に隣接し、前記仕切壁と異なる他の仕切壁で隔てられて配置される第3搬送路と、前記第2搬送路における前記現像剤の搬送方向の下流側で前記第2搬送路と前記第3搬送路とを連絡する他の連絡路と、を有し、前記第3搬送路に配置され、軸回りに回転する第3回転軸と、前記第3回転軸の外周面から突出する第3螺旋羽根と、を有する第3搬送部材と、前記他の連絡路に対向する位置で前記第2搬送部材に設けられ、前記第2回転軸の外周面から突出する他の羽根部材と、を有する。
【0010】
第6態様に係る現像装置は、第5態様に係る現像装置において、前記第2搬送部材は、前記他の羽根部材のうち、前記第2搬送路における現像剤の搬送方向の上流側端部よりも上流側に設けられ、前記現像剤を堰き止める堰き止め羽根を有する。
【0011】
第7態様に係る画像形成装置は、現像剤像を保持する像保持体と、前記像保持体に現像剤を供給する現像ロールと、請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置と、前記像保持体から現像剤像が媒体に転写される転写部と、を有する。
【発明の効果】
【0012】
第1態様に係る現像装置によれば、現像剤が隣接搬送路に供給される連絡路に対向して逆螺旋羽根のみが設けられているものに比べて、現像剤の圧縮が抑制される。
【0013】
第2態様に係る現像装置によれば、羽根部材のみで第1搬送路から第2搬送路への現像剤の供給方向を決めるものと比べて、第1搬送路から第2搬送路への現像剤の供給方向が安定される。
【0014】
第3態様に係る現像装置によれば、案内部が水平面であるものと比べて、現像剤が第2搬送部材の上方から供給される。
【0015】
第4態様に係る現像装置によれば、第1搬送路から、該第1搬送路の底部よりも重力方向上方にある底部を有する第2搬送路へ現像剤を供給する場合であっても、現像剤の供給が安定される。
【0016】
第5態様に係る現像装置によれば、第2搬送路の他の連絡路に対向する位置に螺旋羽根のみが配置されているものと比べて、第1搬送路及び第2搬送路から第3搬送路に向けて、現像剤が圧縮されずに受け渡される。
【0017】
第6態様に係る現像装置によれば、堰き止め羽根が他の羽根部材の下流側に設けられているものと比べて、第2搬送部材から第3搬送部材への現像剤の供給が円滑に行われる。
【0018】
第7態様に係る画像形成装置によれば、転写部で形成される画像の劣化が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態に係る現像装置を備えた画像形成装置を示す概略構成図である。
【
図2】本実施形態に係る現像装置の平断面図である。
【
図3】
図2の3-3断面図に周辺部材を加えた断面図である。
【
図5】
図3における第1搬送部材、第2搬送部材、及び第3搬送部材の配置を示す一部断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について説明する。以下の説明では、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
【0021】
本実施形態に係る現像装置、及び画像形成装置の一例について
図1から
図6に従って説明する。
【0022】
図1には、本発明の実施形態である現像装置を備えた画像形成装置の構成の一例が示されている。
図1に示すように、画像形成装置10は、媒体の一例としての用紙Pを収容する用紙収容部12、搬送部14、トナー像形成部20、定着装置18、排出部50、及び制御部22を含んで構成されている。トナー像形成部20は、4つの画像形成ユニット25Y、25M、25C、25Kと、転写ユニット26と、を備えている。ここで、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)は、トナー色の一例である。各々の画像形成ユニット25Y、25M、25C、25Kは、像保持体21と、帯電装置30と、露光装置33と、現像装置24と、を少なくとも備えている。各画像形成ユニット25Y、25M、25C、25Kでは、各像保持体21の外周面にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成する。
【0023】
像保持体21は、現像装置24によって現像されたトナー像を保持する機能を有する。像保持体21は、円筒状に形成され、表面に感光層を備えており、駆動手段(図示省略)によって矢印方向に回転駆動される。現像装置24は、像保持体21に形成された潜像をトナー像として現像する。ここで、像保持体21は、像保持体の一例である。
【0024】
転写ユニット26は、転写ベルト31と、各色の一次転写ロール32と、駆動ロール34と、二次転写ロール42と、を備えている。転写ベルト31は、その内周面に接触する4つの一次転写ロール32、駆動ロール34、支持ロール36、張力付与ロール38によって姿勢が決められている。転写ベルト31には、二次転写ロール42と接触する二次転写部40の下流側に清掃装置39が設けられている。転写ベルト31の下側の外周面には、各画像形成ユニット25Y、25M、25C、25Kに配置される各像保持体21の外周面が接触している。ここで、二次転写部40は、転写部の一例である。
【0025】
搬送部14は、用紙収容部12から用紙Pを送り出す送出ロール15と、搬送路に沿って図示しない複数の搬送ロール対を備えている。また、送出ロールにより送り出された用紙Pを駆動ロール34と二次転写ロール42との対向位置である二次転写部40へ搬送する。さらに、搬送部14は、用紙Pを定着装置18に搬送する。定着装置18では、用紙Pに二次転写されたトナー像が用紙Pに定着され、さらに、用紙Pは、搬送部14により排出部50に搬送される。
【0026】
この画像形成装置10では、露光装置33から各色の画像データに応じて出射された露光光が、帯電装置30により帯電された像保持体21の外周面に入射され、各像保持体21の外周面に各色の画像データに対応した潜像が形成される。各像保持体21の外周面に形成された潜像は、各現像装置24によって、各色のトナー像として現像される。各像保持体21の外周面の各色のトナー像は、各像保持体21が対向する各一次転写ロール32によって、転写ベルト31の外周面に一次転写される。
【0027】
一方、用紙Pは、転写ベルト31に一次転写された各色のトナー像が二次転写部40に到達するタイミングに合わせて、用紙収容部12から送り出され、二次転写ロール42を備えた二次転写部40へ搬送される。二次転写部40では、転写ベルト31上の各色のトナー像が用紙Pに二次転写される。さらに、トナー像が転写された用紙Pは、定着装置18に向かって搬送され、加圧ロール18Aと加熱ロール18Bとの接触部で加熱、加圧されて、用紙Pにトナー像が定着された後、用紙Pは排出部50に排出される。
【0028】
<現像装置の構成及び基本的な作用>
次に、現像装置24について詳細に説明する。なお、各色の現像装置24は、同一の構造のため、以下では、一つの現像装置24を例に説明する。
【0031】
<要部構成>
次に、現像装置24について
図2から
図6を参照しながら説明する。ここでは、
図2に示す矢印G1、G2、G3のそれぞれの矢印方向を、現像剤Gの搬送方向の下流側とし、各矢印の反対方向を、現像剤Gの搬送方向の上流側として説明する。すなわち、現像剤Gが搬送される各搬送路(後述する補給路、供給路、及び撹拌路)の上下流側と対応させて説明する。なお、
図2から
図6では、現像装置24について
図1とは装置奥行き方向の逆向きに見た状態が示されている。
【0032】
現像装置24は、
図2及び
図3に示すように、現像装置本体としての筐体210は、後述する補給路212と、補給路212に隣接する供給路214と、供給路214の補給路212の反対側に隣接する撹拌路216と、有する。また、補給路212には補給オーガ250が、供給路214には供給オーガ260が、撹拌路216には撹拌オーガ270が、それぞれ回転可能に設けられている。
【0033】
また、筐体210は、供給オーガ260の装置高さ方向Hの上方に配置された汲み上げロール280と、汲み上げロール280の像保持体21の側に配置された現像ロール240と、層規制部材248と、を備える。
現像ロール240は、像保持体21に臨んで開口された後述する開口部210Aの位置で像保持体21が保持する潜像に現像剤Gを受け渡す。また、筐体210の内部には、トナー及びキャリアを含む現像剤Gが収容されている。
【0034】
〔筐体210〕
筐体210の上側の部分には、像保持体21側に向かって開口する開口部210Aが形成されている。この開口部210Aから一部が露出するようにして、装置奥行方向を軸方向として、現像剤Gを像保持体21に渡す現像ロール240が筐体210の内部に収容されている。
【0035】
筐体210の下側の部分には、現像ロール240の下方に、現像剤Gを現像装置24に補給して搬送する補給路212が配置されている。また、補給路212の現像ロール240と反対側に隣接して配置される供給路214と、供給路214の補給路212と反対側に隣接して配置される撹拌路216と、を有する。
【0036】
〔補給路〕
補給路212は、
図2から
図4に示すように、筐体210の装置奥行方向Dに沿って延びる筐体210の外壁と後述する第1仕切壁220とに挟まれて形成されている。補給路212には、後述する補給オーガ250が回転軸252の軸芯を中心に回転可能に設けられている。補給オーガ250は、矢印G1方向に現像剤Gを搬送する。また、現像剤Gは、現像剤搬送方向G1の上流側、具体的には、現像ロール240に対応する位置の外側(
図2の右側)に設けられた図示しない現像剤補給手段から補給される。具体的には、図示しない現像剤補給手段から、現像ロール240のうち、現像剤Gを受け渡す領域よりも筐体210の装置奥行方向Dにおける奥側に設けられた現像剤補給経路300を通じて補給路212に補給される。
また、補給オーガ250の周囲における筐体210には、後述する天井部218が形成されている。ここで、補給路212は、第1搬送路の一例である。
【0037】
補給路212は、装置高さ方向Hにおいて、後述する供給路214よりも低い位置に形成されている。詳しくは、補給オーガ250と供給オーガ260との関係を説明する部分で詳述する。
【0038】
〔供給路〕
供給路214は、第1仕切壁220と、筐体210の装置奥行方向Dに沿って延びる後述する第2仕切壁230とに挟まれて形成されている。供給路214には、後述する供給オーガ260が回転軸262の軸芯を中心に回転可能に設けられている。供給オーガ260は、矢印G2方向に現像剤Gを搬送する。ここで、供給路214は、第2搬送路の一例である。
【0039】
〔撹拌路〕
撹拌路216は、第2仕切壁230と、筐体210の装置奥行方向Dに沿って延び、補給路212の側と反対側における筐体210の外壁とに挟まれて形成されている。撹拌路216には、後述する撹拌オーガ270が回転軸272の軸芯を中心に回転可能に設けられている。撹拌オーガ270は、矢印G3方向に現像剤Gを搬送する。ここで、撹拌路216は、第3搬送路の一例である。
【0040】
〔第1仕切壁〕
補給路212と供給路214との間は、補給路212の現像剤搬送方向の下流側に位置する第1連絡路222を除いて第1仕切壁220で仕切られている。
【0041】
第1仕切壁220は、
図2において装置奥行方向Dにおける補給オーガ250の現像剤搬送方向の上流側(
図2において右側端部)から下流側(
図2において左側端部)の筐体210の各内壁に突き当てられて固定されている。
この第1仕切壁220の現像剤搬送方向G1の下流端側には、後述する補給オーガ250の放出板258と逆螺旋羽根256の一部に対応する位置で、補給路212と供給路214とを連絡する現像剤G補給口として第1連絡路222が形成されている。ここで、第1連絡路222は、連絡路の一例である。
【0042】
〔第2仕切壁〕
第2仕切壁230は、
図2において装置奥行方向Dにおける補給オーガ250の現像剤搬送方向の上流側(
図2において左側端部)から下流側(
図2において右側端部)の筐体210の各内壁に突き当てられて固定されている。この第2仕切壁230には、撹拌路216の現像剤搬送方向G3の上流側で、供給路214と撹拌路216とを連絡する開口として第2連絡路232が形成されている。換言すれば、第2連絡路232は、後述する供給オーガ260の受け渡し板268、逆螺旋羽根266、堰き止め螺旋羽根267及び螺旋羽根264等に対向している。
一方、第2仕切壁230の現像剤搬送方向G3の下流側(
図2において右側)では、撹拌路216と供給路214とを連絡する開口として第3連絡路234が形成されている。換言すれば、第3連絡路234は、後述する撹拌オーガ270の螺旋羽根274と逆螺旋羽根276とに跨る位置に対向して形成されている。また、
図2において図示していない現像ロール240は、第2連絡路232と第3連絡路234とに挟まれた第2仕切壁230に対応する位置に配置されている。そして、装置奥行方向Dにおいて、現像ロール240のうち現像剤Gを受け渡す領域は、第2連絡路232と第3連絡路234との間に配置されている。ここで、第2仕切壁230は、異なる他の仕切壁の一例であり、第2連絡路232は、他の連絡路の一例である。
【0043】
〔天井部〕
天井部218は、
図3から
図6に示すように、筐体210の補給路212において、第1連絡路222に対応する部分で、後述する補給オーガ250の回転方向R1の上流側から補給オーガ250の後述する放出板258の周囲に形成されている。天井部218は、補給オーガ250の少なくとも上部を覆う。
具体的には、天井部218の基端は、
図6に示すように、補給オーガ250の回転軸252の軸芯に対する垂線から、補給オーガ250の回転方向R1の上流側に向けて角度θ1の範囲に位置する。角度θ1は、40°から60°の範囲とされているが、好ましくは、45°から50°とされている。本実施形態では、θ1は45°に設定されている。
また、天井部218の終端は、該垂線から、補給オーガ250の回転方向R1の上流側に向けて角度θ2の範囲に位置する。角度θ2は、0°から35°の範囲とされているが、好ましくは、15°から30°とされている。本実施形態では、θ2は25°とされている。
【0044】
また、天井部218は、補給オーガ250の側から供給オーガ260の側に向かって上方に傾斜している部分を有していればよく、円弧状に湾曲した形状に限らず、補給オーガ250の最上部よりも回転方向R1の上流側から直線状に上方に傾斜していてもよい。また、天井部218は、円弧状の部分と直線状の部分とを組み合わせた形状としてもよい。
この天井部218は、後述する放出板258によって補給される現像剤Gを、補給オーガ250の回転軸252よりも上方から放り投げるように供給路214に放出する機能を有する。ここで、天井部218は、案内部の一例である。
【0045】
〔補給オーガ〕
補給オーガ250は、筐体210の装置奥行方向Dに沿う補給路212に配置されている。補給オーガ250は、回転軸252と、回転軸252の外周面から突出して形成される螺旋羽根254と、逆螺旋羽根256と、螺旋羽根254と逆螺旋羽根256とに挟まれた放出板258と、を有する。補給オーガ250は、図示しない駆動部に接続されて
図3に示す矢印R1方向に回転する。ここで、補給オーガ250は第1搬送部材の一例である。
【0046】
螺旋羽根254は、
図2に示す矢印G1方向に現像剤Gを搬送する向きに突出し、装置奥行方向Dの奥側から、第1仕切壁220の第1連絡路222に臨む位置まで形成されている。また、逆螺旋羽根256は、補給オーガ250の現像剤搬送方向G1の下流側で、第1連絡路222の下流側に位置する第1仕切壁220に対向して形成されている。
また、放出板258は、本実施形態では、
図2、3に示すように、回転軸252の長手方向の外周面における接線方向に沿って延び、かつ、同方向で180度対向する位置に、互いに回転軸252の回転方向の反対側を向く方向に突出する板状の部材として2枚形成されている。また、回転軸252方向における放出板258の両端部は、螺旋羽根254及び逆螺旋羽根256と接続され、また、放出板258の突出高さは、螺旋羽根254の突出高さと先端位置が揃っている。ここで放出板258は、羽根部材の一例である。
【0047】
この補給オーガ250の放出板258は、図示しない現像剤補給手段から補給路212に供給された現像剤Gを供給路214に向けて、回転軸252よりも上側から放出するように供給する機能を有する。本実施形態では、補給路212に配置されている補給オーガ250の放出板258は、補給路212よりも上方に位置している供給路214に向けて、現像剤Gを回転軸よりも上側から放出する。ここで、供給路214の底部は、補給路212の底部よりも上方に位置しており、また、補給路212(=補給オーガ250の配置空間)と上下方向に重なる範囲に位置している。
【0048】
〔供給オーガ〕
供給オーガ260は、筐体210において、補給路212に隣接した供給路214に配置されている。供給オーガ260は、回転軸262と、回転軸262の外周面から突出して形成される螺旋羽根264と、逆螺旋羽根266と、堰き止め螺旋羽根267と、螺旋羽根264と逆螺旋羽根266とに挟まれた受け渡し板268と、を有する。供給オーガ260は、図示しない駆動部に接続されて
図3に示す矢印R2方向に回転する。なお、供給オーガ260の回転軸262は、補給オーガ250の回転軸252や、撹拌オーガ270の回転軸272よりも太くなっている。ここで、供給オーガ260は、第2搬送部材の一例であり、堰き止め螺旋羽根267は、堰き止め羽根の一例である。
【0049】
螺旋羽根264は、
図2に示す矢印G2方向に現像剤Gを搬送する向きに突出し、装置奥行方向Dの奥側から、第1仕切壁220の第1連絡路222の手前まで形成されている。また、堰き止め螺旋羽根267と逆螺旋羽根266は、螺旋羽根264の現像剤搬送方向G2の下流側で、それぞれ第1連絡路222の上流側と下流側とに形成されている。換言すれば、堰き止め螺旋羽根267は、受け渡し板268のうち、供給路214における現像剤Gの搬送方向の上流側端部よりも下流側に設けられているといえる。
また、受け渡し板268は、第1連絡路222に対向し、かつ、上流側及び下流側の2個所に分かれて形成された堰き止め螺旋羽根267と逆螺旋羽根266と挟まれた位置に形成されている。受け渡し板268は、本実施形態では、
図2、3に示すように、回転軸262の長手方向の外周面から軸径方向に突出する板状の部材として1枚形成されている。また、回転軸262方向における受け渡し板268の両端部は、堰き止め螺旋羽根267及び逆螺旋羽根266に接続され、また、受け渡し板268の突出高さは、逆螺旋羽根266の突出高さと先端位置が揃っている。ここで受け渡し板268は、他の羽根部材の一例である。
【0050】
この供給オーガは、像保持体21に現像剤Gを供給するとともに、供給路214と撹拌路216との間で現像剤Gを撹拌しながら循環させる機能を有する。
【0051】
〔撹拌オーガ〕
撹拌オーガ270は、筐体210において、供給路214の補給路212の反対側で、供給路214に隣接して配置されている。撹拌オーガ270は、回転軸272と、回転軸272の外周面から突出して形成される螺旋羽根274と、逆螺旋羽根276と、を有する。撹拌オーガ270は、図示しない駆動部に接続されて
図3に示す矢印R2方向に回転する。ここで、撹拌オーガ270は第3搬送部材の一例である。
【0052】
螺旋羽根274は、
図2に示す矢印G3方向に現像剤Gを搬送する向きに突出し、装置奥行方向Dの手前側から、第2仕切壁230の第3連絡路234に臨む位置まで形成されている。また、逆螺旋羽根276は、螺旋羽根274の現像剤搬送方向G3の下流側で、螺旋羽根274と連続し、第3連絡路234に臨む位置から撹拌路216の下流側に向けて形成されている。
また、螺旋羽根274の現像剤搬送方向G3の上流側の一部は、第2仕切壁230の第2連絡路232に臨んでいる。
【0053】
この撹拌オーガ270は、供給路214から循環されてくる現像剤Gと、補給路212から補給される現像剤Gとを撹拌しながら混合する機能を有する。併せて、混合された現像剤Gを供給路214に循環搬送する機能を有する。
【0054】
<要部の作用>
要部の作用について、
図2から
図4を参照しながら説明する。なお、現像装置24は、補給路212、供給路214、及び撹拌路216に、既に現像剤Gが収容されている状態として説明する。
【0055】
現像装置24は、供給路214と撹拌路216とで現像剤Gが循環されている。現像剤Gが消費されて減少すると、補給路212から供給路214及び撹拌路216に新しい現像剤Gが補給される。
【0056】
〔補給路及び供給路〕
補給路212は、図示しない現像剤補給手段から補給された現像剤Gを、補給オーガ250の矢印G1方向に搬送し、供給路214及び撹拌路216に現像剤Gを補給する。
補給路212では、現像剤Gは、放出板258の矢印R1方向への回転と天井部218による案内とによって、第1連絡路222を通じて補給オーガ250の回転軸252よりも上方から供給路214に放り投げられるように放出され補給される。
換言すれば、供給路214を供給オーガ260によって矢印G2方向に搬送されて第1連絡路222の位置まで移動してきた現像剤G上に降り注ぐように放出され補給される。
【0057】
また、供給路214では、現像剤Gは、供給オーガ260の矢印R2方向への回転によって、供給路214の上流側から矢印G2方向に搬送される。搬送される現像剤Gは、その一部が、供給オーガ260の装置高さ方向Hの上側に配置された汲み上げロール280、及び汲み上げロール280と像保持体21との間に配置された現像ロール240を介して、像保持体21に供給される。ここで、供給オーガ260の回転軸262は、補給オーガ250の回転軸252や、撹拌オーガ270の回転軸272よりも太くなっている。すなわち、供給オーガ260に設けられた螺旋羽根264が回転軸262から突出する量が減るため、供給オーガ260による現像剤Gの搬送量を、補給オーガ250や撹拌オーガ270による現像剤Gの搬送量よりも抑制することとなる。これにより、供給オーガ260から汲み上げロール280に供給する現像剤Gの搬送量のばらつきが抑制される。
【0058】
また、補給路212は、装置高さ方向Hにおいて、供給路214よりも下方にずれて位置している。具体的には、供給路214の底部は、重力方向において、補給路212の底部よりも上方に位置している。
補給路212に重なる範囲で、補給路212の底部よりも上方に位置している。本実施形態では、補給オーガ250の螺旋羽根254の上部が、重力方向において、供給オーガ260の回転軸262の直径に重なる範囲に位置している。
【0059】
この状態を換言すれば、補給路212の現像剤Gは、補給オーガ250の放出板258の矢印R1方向への回転によって、第1連絡路222を通じて、供給オーガ260の上方に放り投げられるようにして供給される。
【0060】
これにより、現像剤Gが、補給路212に隣接する供給路214に供給(補給)される第1連絡路222に対向して逆螺旋羽根のみが設けられているものに比べて、現像剤Gの圧縮が抑制される。
【0061】
〔供給路・撹拌路及び補給路〕
汲み上げロール280に供給されない現像剤Gは、供給オーガ260の回転によって供給路214の下流側に搬送される。搬送された現像剤Gは、受け渡し板268よりも搬送方向上流側に形成された堰き止め螺旋羽根267に一部が堰き止められて第2連絡路232を通じて撹拌路216に移動する。撹拌路216に移動した現像剤Gは、撹拌オーガ270の矢印R2方向への回転によって、撹拌路216を矢印G3方向に搬送される。
【0062】
供給路214において、第2連絡路232に直接移動されなかった現像剤Gは、第2連絡路232に対向して設けられた受け渡し板268の位置に搬送される。搬送された現像剤Gは、受け渡し板268よりも搬送方向下流側に形成された逆螺旋羽根266に堰き止められて第2連絡路232を通じて撹拌路216に移動する。このとき、現像剤Gは、受け渡し板268の矢印R2方向への回転によって掬い上げられ、撹拌路216の上方から撹拌路216で搬送されている現像剤G上に供給される。撹拌路216を矢印G3方向に搬送された現像剤Gは、撹拌路216の搬送方向下流側に設けられた逆螺旋羽根276に堰き止められつつ第3連絡路234を通じて供給路214に搬送される。すなわち、現像剤Gは、供給路214と撹拌路216との間で、第2連絡路232及び第3連絡路234を通じて循環するように搬送される。
【0063】
一方、補給路212において、放出板258の矢印R1方向への回転によって放り投げるように補給される現像剤Gは、第2連絡路232の側にも補給され、供給路214と撹拌路216との間で循環する現像剤Gにも補給される。
【0064】
また、供給オーガ260は、第2連絡路232の範囲内、かつ、供給オーガ260の螺旋羽根264の現像剤搬送方向G2の下流側に隣接し、現像剤Gを堰き止めつつ撹拌路216に搬送する螺旋羽根264と逆回転方向に突出する堰き止め螺旋羽根267を有する。堰き止め螺旋羽根267は、供給路214を矢印G2方向に搬送されてくる現像剤Gを、第2連絡路232を通じて撹拌路216に循環させるために、第2連絡路232に対向する位置に設けられて、現像剤Gの一部を一時的に堰き止める。また、供給路214の現像剤搬送方向G2の下流側、かつ、受け渡し板268の下流側には、該下流側で現像剤Gの滞留を抑制するための逆螺旋羽根266が設けられている。これにより、供給オーガ260から撹拌オーガ270への現像剤Gの循環が円滑に行われる。
【0065】
このように、本実施形態の現像装置24は、現像剤Gを供給する補給路212と、補給路212に隣接し、第1仕切壁220で隔てられて配置される供給路214と、補給路212における現像剤Gの搬送方向の下流側で供給路214と連絡する第1連絡路222と、を有する筐体210と、補給路212に配置され、軸回りに回転する回転軸252と、回転軸252の外周面から突出する螺旋羽根254と、を有する補給オーガ250と、供給路214に配置され、軸回りに回転する回転軸262と、回転軸262の外周面から突出する螺旋羽根264と、を有する供給オーガ260と、補給オーガ250の第1連絡路222に対向する位置に設けられ、回転軸252に沿う方向に延び、かつ、回転軸252の外周面から突出し、回転軸252の回転に伴って、現像剤Gを補給路212における回転軸252よりも上側から供給路214に放出する放出板258と、を有する。
【0066】
これにより、現像剤Gが隣接搬送路に供給される連絡路に対向して逆螺旋羽根のみが設けられているものに比べて、現像剤Gの圧縮が抑制される。
【0067】
また、筐体210は、補給路212における螺旋羽根254の周囲に、供給路214に向けて現像剤Gを案内する天井部218を有する。
【0068】
これにより、羽根部材のみで第1搬送路から第2搬送路への現像剤の供給方向を決めるものと比べて、第1搬送路から第2搬送路への現像剤の供給方向が安定される。
【0069】
また、天井部218は、補給オーガ250の側から供給オーガ260の側に向かって上方に傾斜している。
【0070】
これにより、案内部が水平面であるものと比べて、現像剤が第2搬送部材の上方から供給される。
【0071】
また、供給路214の底部は、重力方向において、補給路212に重なる範囲で、補給路212の底部よりも上方に位置している。
【0072】
これにより、第1搬送路が第2搬送路と同じ高さにあるものと比べて、現像装置における筐体の幅寸法が小さくなる。
【0073】
また、筐体210は、供給路214に対する補給路212の反対側に隣接し、第2仕切壁230で隔てられて配置される撹拌路216と、撹拌路216における現像剤Gの搬送方向(
図2において、矢印G3方向)の両側であって、第2仕切壁230の搬送方向の両端部で供給路214と撹拌路216とを連絡する第2連絡路232と第3連絡路234と、を有し、撹拌路216に設けられ、軸回りに回転する回転軸272と、回転軸272の外周面から突出する螺旋羽根274と、を有する撹拌オーガ270と、一対の前記他の連絡路のうち、第2連絡路232に対向する一の前記他の連絡路に対向する位置で供給オーガに設けられ、回転軸262に沿う方向に延び、かつ、回転軸262の外周面から突出する受け渡し板268を有する。
【0074】
これにより、第2搬送路の他の連絡路に対向する位置に螺旋羽根のみが配置されているものと比べて、第1搬送路及び第2搬送路から第3搬送路に向けて、現像剤の圧縮が抑制されつつ受け渡される。
【0075】
また、供給オーガ260は、第2連絡路232の範囲内、かつ、螺旋羽根264に対する現像剤搬送方向における上流側に隣接して設けられ、現像剤Gを堰き止めつつ撹拌路216に搬送する螺旋羽根264と逆回転方向に突出する堰き止め螺旋羽根267を有する。
【0076】
これにより、堰き止め螺旋羽根が他の羽根部材の下流側に設けられているものと比べて、第2搬送部材から第3搬送部材への現像剤の循環が円滑に行われる。
【0077】
また、本実施形態の画像形成装置は、現像剤像を保持する像保持体21と、像保持体21に現像剤を供給する現像ロール240と、上記した現像装置24と、像保持体21から現像剤像が用紙Pに転写される転写ユニット26と、を有する。
【0078】
これにより、転写ユニット26で形成される画像の劣化が抑制される。
【0079】
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
【0080】
例えば、本実施形態では、補給路212、供給路214及び撹拌路216がそれぞれ隣接して形成されていると説明した。しかしながら、補給路212を、撹拌機能を有する撹拌搬送路に代えて、撹拌搬送路と供給路214とで現像剤Gを撹拌・循環させる形態の現像装置24も含まれることは勿論である。このようにしても、現像剤Gは隣接する供給路214に放り投げられるように供給され、補給路212に代える撹拌搬送路から供給路214へ循環される現像剤Gの圧縮が抑制される。
【0081】
また、放出板258の突出高さは、本実施形態では、螺旋羽根254の突出高さと揃っていると説明したが、放出板258の突出高さは、螺旋羽根254の突出高さよりも小さくでもよく、また、大きくてもよい。これは、現像装置24の大きさ、補給路212の現像剤Gの搬送能力及び搬送速度等に合わせて寸法を決定してよい。
【0082】
また、放出板258は、本実施形態では、補給オーガ250に2枚で構成されていると説明したが、1枚でもよく、3枚以上でもよい。これについても、現像装置24の大きさ、補給路212の現像剤Gの搬送能力及び搬送速度等に合わせて枚数を決定してよい。
【0083】
また、放出板258は、本実施形態では、根元及び先端を含む全体が回転軸252と平行となるよう延びる形状で構成されているが、例えば、根元及び先端の少なくとも一方を含む全体が回転軸252に対して傾いて設けられていてもよい。すなわち、放出板258は、平板状である構成には限られず、ねじれた形状やうねった形状であってもよい。
【0084】
また、受け渡し板268の突出高さは、本実施形態では、螺旋羽根264の突出高さと揃っていると説明したが、受け渡し板268の突出高さは、螺旋羽根264の突出高さよりも小さくでもよく、また、大きくてもよい。これは、現像装置24の大きさ、供給路214と撹拌路216の現像剤Gの搬送能力及び搬送速度等に合わせて寸法を決定してよい。
【0085】
また、受け渡し板268は、本実施形態では、供給オーガ260に1枚で構成されていると説明したが、2枚以上としてもよい。これについても、現像装置24の大きさ、補給路212の現像剤Gの搬送能力及び搬送速度、供給路214と撹拌路216とで循環する現像剤Gの量や循環速度等に合わせて枚数を決定してよい。
【0086】
また、受け渡し板268は、本実施形態では、根元及び先端を含む全体が回転軸252と平行となるよう延びる形状で構成されているが、例えば、根元及び先端の少なくとも一方を含む全体が回転軸252に対して傾いて設けられていてもよい。すなわち、放出板258は、平板状である構成には限られず、ねじれた形状やうねった形状であってもよい。
【0087】
また、堰き止め螺旋羽根267は、螺旋羽根264と逆方向の螺旋となる形状で構成されているが、螺旋羽根264と比べて現像剤Gを矢印G2の方向に搬送する力が弱い構成であれば、必ずしも逆方向の螺旋である必要はない。例えば、螺旋羽根264と同一方向の螺旋であっても、螺旋のピッチが狭いものであったり、螺旋ではない円盤状の形状であったりしてもよい。
【符号の説明】
【0088】
10 画像形成装置
21 像保持体
210 筐体
212 補給路(第1搬送路の一例)
214 供給路(第2搬送路の一例)
216 撹拌路(第3搬送路の一例)
220 第1仕切壁
222 第1連絡路(連絡路の一例)
230 第2仕切壁
232 第2連絡路(第3連絡路と共に構成される一対の他の連絡路の一例)
234 第3連絡路(第2連絡路と共に構成される一対の他の連絡路、及び一の他の連絡路の一例)
24 現像装置
240 現像ロール
250 補給オーガ(第1搬送部材の一例)
252 回転軸(第1回転軸の一例)
254 螺旋羽根(第1螺旋羽根の一例)
256 逆螺旋羽根
258 放出板(羽根部材の一例)
260 供給オーガ(第2搬送部材の一例)
262 回転軸(第2回転軸の一例)
264 螺旋羽根(第2螺旋羽根の一例)
266 逆螺旋羽根
267 堰き止め螺旋羽根
268 受け渡し板(他の羽根部材の一例)
270 撹拌オーガ(第3搬送部材の一例)
272 回転軸(第3回転軸の一例)
274 螺旋羽根(第3螺旋羽根の一例)
276 逆螺旋羽根
280 汲み上げロール
26 転写ユニット
G 現像剤
P 用紙(媒体の一例)