IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カシオ計算機株式会社の特許一覧

特許7380087画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム
<>
  • 特許-画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム 図1
  • 特許-画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム 図2
  • 特許-画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム 図3
  • 特許-画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム 図4
  • 特許-画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム 図5
  • 特許-画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム 図6
  • 特許-画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム 図7
  • 特許-画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/37 20060101AFI20231108BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20231108BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20231108BHJP
   G06T 11/20 20060101ALI20231108BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20231108BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
G09G5/37 320
G06F3/0481
G06F3/14 310C
G06T11/20 600
G09G5/00 530H
G09G5/36 100
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019198688
(22)【出願日】2019-10-31
(65)【公開番号】P2021071628
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】二村 亮
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-296285(JP,A)
【文献】特開2004-303105(JP,A)
【文献】特開2018-049495(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0089867(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0004423(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107767429(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/37
G06F 3/0481
G06F 3/14
G06T 11/20
G09G 5/00
G09G 5/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
関数グラフの画像の第1端を含む領域である第1の領域と、前記関数グラフの画像の前記第1端と対向する第2端を含む領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる前記関数グラフの線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域として設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を、表示装置に表示させるための表示候補領域として設定する表示候補領域設定処理と、
を実行させるための画像表示領域設定プログラム。
【請求項2】
前記第1の領域の所定方向に沿う幅と、前記第2の領域の前記所定方向に沿う幅と、は等しい、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項3】
コンピュータに、
前記表示候補領域設定処理において設定した前記表示候補領域のうちの一部の領域を前記第1の領域として新たに設定し、別の一部の領域を前記第2の領域として新たに設定し、新たに設定した前記第1の領域と前記第2の領域とについて、前記比較処理を実行させる、
ための請求項1又は請求項2に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項4】
コンピュータに、さらに、
前記表示候補領域の横軸方向の長さに対する縦軸方向の長さの比が、所定の値未満であるか否かを判別する判別処理を実行させ、
記判別処理において、前記表示候補領域の横軸方向の長さに対する縦軸方向の長さの比が、所定の値未満であると判別したか否かに応じて、前記表示候補領域設定処理において設定した前記表示候補領域のうちの一部の領域を前記第1の領域として新たに設定し、別の一部の領域を前記第2の領域として新たに設定し、新たに設定した前記第1の領域と前記第2の領域とについて、前記比較処理及び前記表示候補領域設定処理を改めて実行させるか、又は、前記比較処理及び前記表示候補領域設定処理を改めて実行させないか、を切り替える、
ための請求項1又は請求項2に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項5】
コンピュータに、さらに、
前記比較処理を予め定めた回数実行したか否かを判別する回数判別処理を実行させ、
前記回数判別処理において、前記比較処理を予め定めた回数実行したと判別したか否かに応じて、前記表示候補領域設定処理において設定した前記表示候補領域のうちの一部の領域を前記第1の領域として新たに設定し、別の一部の領域を前記第2の領域として新たに設定し、新たに設定した前記第1の領域と前記第2の領域とについて、前記比較処理及び前記表示候補領域設定処理を改めて実行させるか、又は、前記比較処理及び前記表示候補領域設定処理を改めて実行させないか、を切り替える、
ための請求項1又は請求項2に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項6】
コンピュータに、
前記表示候補領域の両端のうち、一方の端部を含む領域を前記第1の領域とし、他方の端部を含む領域を前記第2の領域として、前記比較処理を実行させる、
ための請求項3乃至請求項5の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項7】
コンピュータに、
前記関数グラフの画像又は前記表示候補領域の所定方向に沿う幅が短いほど、前記第1の領域及び前記第2の領域の前記所定方向に沿う幅が短くなるように、前記第1の領域及び前記第2の領域を設定して、前記比較処理を実行させる、
ための請求項3乃至請求項6の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
前記表示候補領域設定処理において、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうち、前記線の長さが短いか或いは前記点の数が少ないとされた一方の領域を、前記非表示領域として設定させるか、又は、
前記第1の領域及び前記第2の領域の各領域の前記線の長さ或いは前記点の数が互いに等しい場合に、前記第1の領域の半分の領域と、前記第2の領域の半分の領域とを、前記非表示領域として設定させる、
ための請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
記第1の領域及び前記第2の領域の各領域内の前記関数グラフの弧長を前記線の長さとして、或いは、前記第1の領域及び前記第2の領域の各領域内の前記関数グラフに含まれる点の数を前記点の数として、前記比較処理を実行させる、
ための請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
前記比較処理において、前記各領域内に含まれる複数の点のうちの互いに隣接する二点を結ぶ直線の長さの総和を、前記線の長さの前記関数グラフの弧長として取得させる、
ための請求項9に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
関数グラフとして表示している関数の情報と、前記関数の定義域及び値域の少なくとも何れかの情報とのうちの、前記値域の上限値を含むように前記第1の領域を設定し、前記値域の下限値を含むように前記第2の領域を設定して、前記比較処理を実行させる、
ための請求項9又は請求項10に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項12】
コンピュータに、さらに、
記関数グラフの描画範囲に係わる情報を取得する取得処理を実行させる、
ための請求項9乃至請求項11の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項13】
コンピュータに、さらに、
前記関数グラフの画像を分割してできる複数の領域を設定する分割領域設定処理を実行させ、
前記分割領域設定処理において設定した複数の領域の各領域について、前記比較処理、及び、前記表示候補領域設定処理を実行させることで、複数の前記表示候補領域を設定し、
表示候補領域設定処理において、設定された前記複数の表示候補領域のうち何れか2つの表示候補領域を内包する矩形領域を、前記表示装置に表示させるための領域として設定させる、
ための請求項1乃至請求項12の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項14】
コンピュータに、さらに、
設定された前記複数の表示候補領域のうち、内包する前記線の長さが最も長いか又は内包する前記点の数が最も多い第1の表示候補領域と、内包する前記線の長さが2番目に長いか又は内包する前記点の数が2番目に多い第2の表示候補領域とを内包する矩形領域を、前記表示装置に表示させるための領域として設定させる、
ための請求項13に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項15】
コンピュータに、さらに、
前記関数グラフの画像のうちの、設定された前記表示候補領域を、前記表示装置に表示させる表示処理を実行させる、
ための請求項1乃至請求項14の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
【請求項16】
関数グラフの画像の第1端を含む領域である第1の領域と、前記関数グラフの画像の前記第1端と対向する第2端を含む領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる前記関数グラフの線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理と、
をサーバのコンピュータに実行させるための画像表示領域設定プログラムを記憶するストレージを具備するサーバ。
【請求項17】
関数グラフの画像の第1端を含む領域である第1の領域と、前記関数グラフの画像の前記第1端と対向する第2端を含む領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる前記関数グラフの線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理と、
を実行するプロセッサ、
を具備する画像表示領域設定装置。
【請求項18】
画像表示領域設定装置のプロセッサによって実行される方法であって、
関数グラフの画像の第1端を含む領域である第1の領域と、前記関数グラフの画像の前記第1端と対向する第2端を含む領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる前記関数グラフの線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理と、
を具備する画像表示領域設定方法。
【請求項19】
サーバとクライアント端末とを備える画像表示システムであって、
関数グラフのデータを取得する取得処理と、
取得した前記関数グラフのデータに対応した前記関数グラフの画像の第1端を含む領域である第1の領域と、前記関数グラフの画像の前記第1端と対向する第2端を含む領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる前記関数グラフの線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域として設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を、表示装置に表示させるための表示候補領域として設定する表示候補領域設定処理と、
前記関数グラフの画像のうちの、設定された前記表示候補領域を、表示装置に表示させる表示処理と、
を実行する画像表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン等の機器においてグラフを表示するための各種のソフトウェアが知られている。また、近年、グラフの作成機能を備えた関数電卓も提案されてきている。通常、スマートフォン及び関数電卓等のディスプレイの表示範囲には制限がある。したがって、表示対象のグラフの種類、定義域、値域、縦軸と横軸の比等の設定によっては、グラフが適切に表示されないことがある。
【0003】
特許文献1のグラフ表示制御装置は、グラフを表す関数から、最大値、最小値、極大値、極小値、変曲点といったグラフの数学的特徴を計算し、数学的特徴に従ってグラフの表示範囲を設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4174893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
数学的特徴を算出するための計算の中には、計算に係わるデータ処理の負荷が大きいものもある。グラフが表示されるまでの時間等にも影響するため、データ処理の負荷はなるべく小さい方が好ましい。
【0006】
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものであり、大きなデータ処理の負荷をかけずにグラフ等の画像の表示領域を設定できる画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様の画像表示領域設定プログラムは、コンピュータに、関数グラフ画像の第1端を含む領域である第1の領域と、前記関数グラフ画像の前記第1端と対向する第2端を含む領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる関数に応じた関数グラフの線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域として設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を、表示装置に表示させるための表示候補領域として設定する表示候補領域設定処理と、を実行させる。
【0008】
本発明の第2の態様のサーバは、関数グラフ画像の第1端を含む領域である第1の領域と、前記関数グラフ画像の前記第1端と対向する第2端を含む領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる関数に応じた関数グラフの線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理と、をサーバのコンピュータに実行させるための画像表示領域設定プログラムを記憶するストレージを具備する。
【0009】
本発明の第3の態様の画像表示領域設定装置は、表示対象画像の一部の領域である第1の領域と、前記表示対象画像の別の一部の領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理とを実行するプロセッサを具備する。
【0010】
本発明の第4の態様の画像表示領域設定方法は、画像表示領域設定装置のプロセッサによって実行される方法であって、表示対象画像の一部の領域である第1の領域と、前記表示対象画像の別の一部の領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理とを具備する。
【0011】
本発明の第5の態様の画像表示システムは、サーバとクライアント端末とを備える画像表示システムであって、表示対象データを取得する取得処理と、取得した前記表示対象データに対応した表示対象画像の一部の領域である第1の領域と、前記表示対象画像の別の一部の領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域として設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を、表示装置に表示させるための表示候補領域として設定する表示候補領域設定処理と、前記表示対象画像のうちの、設定された前記表示候補領域を、表示装置に表示させる表示処理とを実行する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、大きなデータ処理の負荷をかけずにグラフ等の画像の表示領域を設定できる画像表示領域設定プログラム、サーバ、画像表示領域設定装置、画像表示領域設定方法及び画像表示システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の各実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、サーバにおけるグラフ表示処理を示すフローチャートである。
図3図3は、端末におけるグラフ表示処理を示すフローチャートである。
図4図4は、第1の実施形態におけるグラフ表示範囲決定処理について示すフローチャートである。
図5図5は、曲線の弧長の算出の例を示す図である。
図6図6は、第1の実施形態の変形例におけるグラフ表示範囲決定処理について示すフローチャートである。
図7図7は、第2の実施形態におけるグラフ表示範囲決定処理について示すフローチャートである。
図8図8は、第2の実施形態におけるグラフ表示範囲決定処理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の各実施形態に係るシステム1の構成の一例を示す図である。システム1は、サーバ10と、端末20とを含む。サーバ10と端末20とは、ネットワーク30を介して通信可能に接続される。ネットワーク30は、例えばインターネットである。なお、図1には、1台の端末20のみが示されているが、端末20の台数は1台に限定されない。すなわち、端末20は2台以上であってもよい。
【0015】
サーバ10は、プロセッサ11と、ROM12と、RAM13と、ストレージ14と、通信装置15とを有している。これらの各々は、システムバス19を介して互いに接続されている。
【0016】
プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)等を含む集積回路であってよい。ROM12は、プロセッサ11等の動作に用いられる情報を記録している。RAM13は、プロセッサ11等の動作のための主記憶装置である。ストレージ14には、プロセッサ11で用いられるサーバ制御プログラム、各種演算を実行するための演算プログラム等の各種プログラム、パラメータ等が記憶されている。プロセッサ11は、ストレージ14に記憶されたプログラムに従ってサーバ10の動作を制御する。プロセッサ11として、CPU以外のプロセッサ、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPU(Graphic Processing unit)等が用いられてもよい。通信装置15は、ネットワーク30等の外部の通信ネットワークと通信するための回路を含む。
【0017】
端末20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、ストレージ24と、入力装置25と、表示装置26と、通信装置27とを有している。これらの各々は、システムバス29を介して互いに接続されている。端末20は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット端末、スマートフォン等の電子機器であってよい。また、端末20は、通信機能を備えた関数電卓等であってもよい。
【0018】
CPU21は、端末20の各種動作を制御するプロセッサである。ROM22は、端末20の起動プログラム等を記録している。RAM23は、CPU21等のための主記憶装置である。ストレージ24には、CPU21で用いられる端末制御プログラム等の各種プログラム、パラメータ等が記憶されている。CPU21は、入力装置25からの入力信号や通信装置27による受信信号に応じて各種プログラムを実行することで端末20の動作を制御する。各種プログラムは、不図示のウェブサーバからネットワーク30、通信装置27を介してストレージ24にダウンロードされてもよい。通信装置27は、ネットワーク30等の外部の通信ネットワークと通信するための回路を含む。
【0019】
入力装置25は、キーボード、マウス、タッチパネル等を含む。入力装置25を介したユーザ操作に応じて、そのユーザ操作の内容を示す信号がシステムバス29を介してCPU21に入力される。
【0020】
表示装置26は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。表示装置26は、端末20に一体的に設けられていてもよいし、端末20とは別に設けられていてもよい。表示装置26には、各種の画像が表示される。
【0021】
以下、システム1におけるグラフ表示処理について説明する。ここで、システム1のサーバ10及び端末20では、グラフ表示以外の処理が行われてもよい。グラフ表示以外の処理については説明を省略する。
【0022】
図2は、サーバ10におけるグラフ表示処理を示すフローチャートである。ステップS1において、プロセッサ11は、グラフ表示のリクエストがあるか否かを判定する。後で説明するように、ユーザは、端末20にグラフを表示させるときには、端末20の入力装置25を介してグラフ表示の指示を入力する。グラフ表示の指示は、グラフとして表示させたい関数f(x)及び関数f(x)の定義域を含む。グラフ表示の指示は、関数f(x)の値域をさらに含んでいてもよく、関数f(x)の定義域の替りに関数f(x)の値域を含んでいてもよい。また、グラフ表示の指示は、関数f(x)とは別の関数g(x)及び関数g(x)の定義域を含んでいてもよい。グラフ表示の指示は、関数g(x)の値域をさらに含んでいてもよく、関数g(x)の定義域の替りに関数g(x)の値域を含んでいてもよい。これらの関数g(x)及び関数g(x)や各定義域、各値域を示す情報が、関数に応じたグラフの描画範囲に係わる情報である。このようなグラフ表示の指示を受けて、端末20は、グラフ表示のリクエストを生成する。そして、端末20は、グラフ表示のリクエストを送信する。ステップS1では、このグラフ表示のリクエストの有無が判定される。ステップS1において、グラフ表示のリクエストがないと判定されたときには、処理はステップS2に移行する。ステップS1において、グラフ表示のリクエストがあると判定されたときには、処理はステップS3に移行する。
【0023】
ステップS2において、プロセッサ11は、グラフ表示処理以外のその他の処理を実行する。プロセッサ11は、その他の処理の完了後、図2の処理を終了させる。
【0024】
ステップS3において、プロセッサ11は、グラフ表示のリクエストに基づいて、点群データを生成する。例えば、CPU1は、リクエストに含まれる定義域及び値域によって定まる描画範囲内の関数f(x)上の点を一定間隔で抽出する。抽出したそれぞれの点のxの要素及びyの要素を含む座標データが、点群データである。リクエストに定義域又は値域が含まれていないときには、予め定められている最大の描画範囲で点が抽出されてよい。これらの点群データ(表示対象データ)を特定する情報が、関数に応じたグラフの描画範囲に係わる情報である。ここで、関数f(x)上の一定間隔の点とは、各点のx座標又はy座標の間隔が一定である場合や、y=f(x)のグラフ上の点同士の直線距離やグラフに沿った長さが一定である場合を含んでよい。
【0025】
ステップS4において、プロセッサ11は、通信装置27を介して点群データを端末20に送信する。プロセッサ11は、送信の完了後に図2の処理を終了させる。
【0026】
図3は、端末20におけるグラフ表示処理を示すフローチャートである。ステップS101において、CPU21は、グラフ表示の指示を受けたか否かを判定する。ステップS101において、グラフ表示の指示を受けていないと判定されたときには、処理はステップS102に移行する。ステップS101において、グラフ表示の指示を受けたと判定されたときには、処理はステップS103に移行する。
【0027】
ステップS102において、CPU21は、グラフ表示処理以外のその他の処理を実行する。CPU21は、その他の処理の完了後、図3の処理を終了させる。
【0028】
ステップS103において、CPU21は、グラフ表示の指示に基づいてグラフ表示のリクエストを生成する。
【0029】
ステップS104において、CPU21は、通信装置27を介してグラフ表示のリクエストを送信する。
【0030】
ステップS105において、CPU21は、通信装置27を介して点群データが受信されたか否かを判定する。ステップS105において、点群データが受信されたと判定されるまで、処理は待機される。所定の時間、点群データが受信されないときには、処理がタイムアウトされてもよい。ステップS105において、点群データが受信されたと判定されたときには、処理はステップS106に移行する。
【0031】
ステップS106において、CPU21は、グラフ表示範囲決定処理を行う。グラフ表示範囲決定処理は、点群データに応じたグラフ表示のときの、グラフの表示範囲を決定するための処理である。グラフ表示範囲決定処理の詳細については後で説明する。
【0032】
ステップS107において、CPU21は、グラフ表示範囲決定処理によって決定されたグラフの表示範囲に従って、グラフを表示する。具体的には、CPU21は、表示範囲に含まれる点群データに基づいて、表示装置26に表示した座標面上にグラフを描画する。その後、処理はステップS108に移行する。
【0033】
ステップS108において、CPU21は、入力装置25を介してグラフ表示処理に係る何等かの操作があるか否かを判定する。ステップS108において、グラフ表示に係る何等かの操作があると判定されるまで、処理は待機される。ステップS108において、グラフ表示に係る何等かの操作があると判定されたときには、処理はステップS109に移行する。
【0034】
ステップS109において、CPU21は、ステップS108の操作が表示終了の操作であるか否かを判定する。ステップS109において、操作が表示終了の操作でないと判定されたときには、処理はステップS110に移行する。ステップS109において、操作が表示終了の操作であると判定されたときには、CPU21は、図3の処理を終了させる。
【0035】
ステップS110において、CPU21は、ステップS108で受け付けられた操作の内容に応じた処理を行う。例えば、ステップS108で受け付けられた操作が、表示範囲の変更操作であるときには、CPU21は、操作によって指示された方向に表示範囲を変更し、変更後の表示範囲に含まれる点群データに応じてグラフを描画する。
【0036】
以下、第1の実施形態のグラフ表示範囲決定処理について説明する。図4は、第1の実施形態におけるグラフ表示範囲決定処理について示すフローチャートである。説明を簡単にするために、以下では、関数f(x)についての点群データだけが端末20に入力されたとする。
【0037】
ステップS201において、CPU21は、座標面上に初回の関心領域(ROI)を設定する。ROIのx軸(横軸)方向の範囲rxは、x_min≦rx≦x_maxであり、y軸(縦軸)方向の範囲ryは、y_min≦ry≦y_maxである。初回では、x_minは、点群データにおけるxの最小値、すなわち描画範囲の左端である。また、初回では、x_maxは、点群データにおけるxの最大値、すなわち描画範囲の右端である。定義域が設定されているときには、初回のROIのx軸方向の範囲rxは、定義域と等しい。また、初回では、y_minは、点群データにおけるyの最小値、すなわち描画範囲の下端である。また、初回では、y_maxは、点群データにおけるyの最大値、すなわち描画範囲の上端である。値域が設定されているときには、初回のROIのy軸方向の範囲ryは、値域と等しい。
【0038】
ステップS202において、CPU21は、(y_max-y_min)がn×(x_max-x_min)よりも小さいか否かを判定する。ここで、nは、グラフ表示の際の縦軸の目盛りの増分値と横軸の目盛りの増分値との比である。nの初期値は、例えば1である。nが1である場合、x軸の1目盛りが1であるとき、y軸の1目盛りも1である。一方、nが5である場合、x軸の1目盛りが1であるとき、y軸の1目盛りは5である。nは、ユーザによって変更されてよい。ステップS202において、(y_max-y_min)がn×(x_max-x_min)よりも小さくないと判定されたときには、処理はステップS203に移行する。ステップS202において、(y_max-y_min)がn×(x_max-x_min)よりも小さいと判定されたときには、処理はステップS21に移行する。
【0039】
ステップS203において、CPU21は、削除候補区間の幅dを算出する。削除候補区間の幅は、ROIの上端と下端に設定される削除候補区間のy軸方向に沿った幅である。幅dは、以下の(式1)によって算出される。後で説明するように、y_maxとy_minとの差は、図4の処理によって徐々に小さくなっていく。したがって、幅dも、徐々に短くなる。
d=(y_max-y_min)/4 (式1)
【0040】
ステップS204において、CPU21は、上側の削除候補区間yu、下側の削除候補区間ylを設定する。yu、ylは、以下の(式2)に従って設定される区間である。
y_max-d<yu<y_max
y_min<yl<y_min+d (式2)
【0041】
ステップS205において、CPU21は、削除候補区間yuと、x_maxからxminまでの区間とによって囲まれるROIの中の上側の領域(第1の除去候補領域)に含まれる曲線の弧長を算出する。曲線の弧長は、例えば上側の領域に含まれる複数の点のうちのx座標が互いに最も近い二点、つまり、互いに隣接する二点を結ぶ直線の長さの総和によって算出される。具体的には、曲線の弧長は、以下の(式3)によって算出される。なお、(式3)のxi、は、それぞれ、曲線上のi番目の点のx座標、y座標である。(式3)のxi+1、i+1は、それぞれ、曲線上の(i+1)番目の点のx座標、y座標である。図5は、曲線の弧長の算出の例を示す図である。ステップS207では、図5の上側の領域R1に含まれる曲線の弧長が算出される。
【数1】
【0042】
ステップS206において、CPU21は、削除候補区間ylと、x_maxからxminまでの区間とによって囲まれるROIの中の下端の領域(第2の除去候補領域)に含まれる曲線の弧長を算出する。ステップS205と同様に、曲線の弧長は、例えば下側の領域に含まれる各点を結ぶ直線の長さの総和によって算出される。具体的には、曲線の弧長は、(式3)によって算出される。ステップS205では、図5の下側の領域R2に含まれる曲線の弧長が算出される。
【0043】
ステップS207において、CPU21は、上側の領域における曲線の弧長と下側の領域における曲線の弧長とは同じであるか否かを判定する。ステップS207において、上側の領域における曲線の弧長と下側の領域における曲線の弧長とは同じであると判定されたときには、処理はステップS208に移行する。ステップS207において、上側の領域における曲線の弧長と下側の領域における曲線の弧長とは同じでないと判定されたときには、処理はステップS209に移行する。
【0044】
ステップS208において、CPU21は、ROIにおいて設定された上側の領域の上から半分と、下側の領域の下から半分を、非表示領域として削除することでROIを更新する。具体的には、CPU21は、図5に示す上側の領域R1の上から半分の領域を削除する。また、CPU21は、図5に示す下側の領域R2の下から半分の領域を削除する。そして、CPU21は、y_max及びy_minをそれぞれ領域の削除後のyの最大値及び最小値に更新する。このような処理の後、CPU21は、処理をステップS214に移行させる。
【0045】
ステップS209において、CPU21は、上側の領域における曲線の弧長は下側の領域における曲線の弧長よりも長いか否かを判定する。ステップS209において、上側の領域における曲線の弧長は下側の領域における曲線の弧長よりも長いと判定されたときには、処理はステップS210に移行する。ステップS209において、上側の領域における曲線の弧長は下側の領域における曲線の弧長よりも長くない、すなわち上側の領域における曲線の弧長は下側の領域における曲線の弧長よりも短いと判定されたときには、処理はステップS211に移行する。
【0046】
ステップS210において、CPU21は、ROIにおいて設定された下側の領域を非表示領域として削除することでROIを更新する。具体的には、CPU21は、図5に示す第2の領域R2を削除する。そして、CPU21は、y_minを領域の削除後のyの最小値に更新する。このような処理の後、CPU21は、処理をステップS212に移行させる。
【0047】
ステップS211において、CPU21は、ROIにおいて設定された上側の領域を非表示領域として削除することでROIを更新する。具体的には、CPU21は、図5に示す第1の領域R1を削除する。そして、CPU21は、y_maxを領域の削除後のyの最大値に更新する。このような処理の後、CPU21は、処理をステップS212に移行させる。但し、図5の例においては、上側の領域における曲線の弧長は下側の領域における曲線の弧長よりも長いと判定されるので、CPU21は、ROIにおいて設定された下側の領域を削除することでROIを更新する。
【0048】
ステップS212において、CPU21は、処理の繰り返し回数が所定回数を超えたか否かを判定する。この所定回数は、グラフ表示範囲決定処理において要求される処理時間に応じて適宜に設定される。つまり、処理時間を短くする必要があるときには、繰り返し回数が少なく設定される。ステップS212において、処理の繰り返し回数が所定回数を超えていないと判定されたときには、処理はステップS202に戻る。この場合、更新されたROIについてS202-S211の処理が行われる。ステップS212において、処理の繰り返し回数が所定回数を超えたと判定されたときには、処理はステップS213に移行する。なお、CPU21は、このステップS212を、前述のステップS201の実行後であって、ステップS203の実行前に、実行するようにしてもよい。
【0049】
ステップS213において、CPU21は、現在のROIに従って表示範囲を決定する。具体的には、CPU21は、現在の(y_max-y_min)/2がグラフのy軸の中心となるように表示範囲を決定する。その後、CPU21は、図4の処理を終了させる。ここで、x軸とy軸との目盛り増分値の比は、nである。したがって、CPU21は、x軸とy軸の目盛りの比を1:nとして表示装置26に表示できるだけの表示範囲をROIから抽出する。
【0050】
以上説明したように第1の実施形態によれば、グラフにおける弧長の長い連続した部分を含む領域が優先して表示されるようにグラフの表示範囲が決定される。弧長の長い部分は、グラフにおいて大きく曲がっている部分である。グラフにおいて大きく曲がっている部分は、傾きが大きく変化している部分である。また、大きく曲がっている部分は、極点又は変曲点であることもある。このように、グラフにおいて大きく曲がっているって部分は他の部分に比べてユーザの関心が高いと考えられる。したがって、グラフにおける弧長の長い部分を含む領域が優先的に表示されるようにグラフの表示範囲が決定されることは、有用である。なお、1次関数の場合には、削除候補区間毎のグラフの弧長は一定である。この場合には、上側の領域と下側の領域とは、半分ずつ削除される。これにより、1次関数であっても適切にグラフが表示される。
【0051】
また、第1の実施形態では、極点又は変曲点を実際に探索する必要がないので、微分演算等の複雑な演算は不要である。このため、CPU21等による処理の負荷は低減される。
【0052】
また、第1の実施形態では、上側の領域と下側の領域の削除によってROIが狭くなるにつれて削除候補区間の幅dが短くなる。また、第1の実施形態では、ROIにおける上下方向(y軸方向)に沿った上端と下端に、上側の削除候補区間yuと下側の削除候補区間ylを設定したが、ROIにおける左右方向(x軸方向)に沿った左端と右端に、左側の削除候補区間と右側の削除候補区間を設定してもよい。
【0053】
ここで、図4の例では、説明を簡単にするために、関数f(x)についての点群データだけが端末20に入力されたとしている。これに対し、関数g(x)についての点群データも端末20に入力された場合にも基本的には図4の処理は適用される。この場合、図4のステップS207及びS209において、上側の領域に含まれる関数f(x)のグラフと関数g(x)のグラフの双方の弧長の和と、下側の領域に含まれる関数f(x)のグラフと関数g(x)のグラフの双方の弧長の和とが比較される。
【0054】
[第1の実施形態の変形例]
以下、第1の実施形態の変形例を説明する。第1の実施形態では、グラフの弧長の長い部分を含む領域が優先して表示されるようにグラフの表示範囲が決定される。前述したように、グラフの弧長は、グラフの各点を結ぶ直線の距離の総和によって算出される。したがって、グラフの弧長の長さは、グラフの点の数と正の相関を有する。そこで、以下では、グラフの弧長の長さではなく、グラフの点の数を用いた場合の変形例を説明する。図6は、第1の実施形態の変形例におけるグラフ表示範囲決定処理について示すフローチャートである。以下では、関数f(x)及び関数g(x)の双方の点群データが端末20に入力されたとする。
【0055】
ステップS301において、CPU21は、関数f(x)の点群データと関数g(x)の点群データとをすべて同じ配列にしてyの値の大きい順にソートする。例えば、関数f(x)の点群データが5点のデータであり、関数g(x)の点群データも5点のデータであるときに、CPU21は、これらの点群データを区別せずに10点のデータとして、yの値の小さい順にソートする。ここで、配列のそれぞれの要素の要素番号をi(i=0、1、…)とする。なお、関数f(x)の点群データのみが入力されているときには、CPU21は、関数f(x)の点群データだけをソートする。
【0056】
ステップS302において、CPU21は、座標面上に初回の関心領域(ROI)を設定する。第1の実施形態と同様に、ROIのx軸(横軸)方向の範囲rxは、x_min≦rx≦x_maxであり、y軸(縦軸)方向の範囲ryは、y_min≦ry≦y_maxである。ただし、変形例では、y_minは、点群データにおける1番前のyの要素の値である。初回では、y_minは、要素番号i=0のyの要素の値である。また、変形例では、y_maxは、点群データにおける1番後ろのyの要素の値である。さらに、CPU21は、要素番号i_totalを設定する。要素番号i_totalは、関数f(x)と関数g(x)に含まれる点のyの要素のうちの最大のyの要素の番号iである。したがって、初回のy_maxは、要素番号i_totalのyの要素の値である。
【0057】
ステップS303において、CPU21は、(y_max-y_min)がn×(x_max-x_min)よりも小さいか否かを判定する。ステップS302において、(y_max-y_min)がn×(x_max-x_min)よりも小さくないと判定されたときには、処理はステップS303に移行する。ステップS302において、(y_max-y_min)がn×(x_max-x_min)よりも小さいと判定されたときには、処理はステップS315に移行する。
【0058】
ステップS304において、CPU21は、削除候補区間の幅dを算出する。幅dは、前述の(式1)によって算出されてよい。
【0059】
ステップS305において、CPU21は、上側の削除候補区間yu、下側の削除候補区間ylを設定する。yu、ylは、(式2)に従って設定される区間である。
【0060】
ステップS306において、CPU21は、yの要素のうち、(y_max-d)>yを満たす最大のyの要素を見つける。そして、CPU21は、この要素の番号iをi_maxとして例えばRAM23に記憶させる。i_maxのyの要素は、上側の領域(第1の領域)に含まれない最大のyの要素である。また、CPU21は、yの要素のうち、(y_min+d)<yを満たす最小のyの要素を見つける。そして、CPU21は、この要素の番号iをi_minとして例えばRAM23に記憶させる。i_minのyの要素は、下側の領域(第2の領域)に含まれない最小のyの要素である。
【0061】
ステップS307において、CPU21は、(i_total-i_max)がi_minよりも大きいか否かを判定する。ステップS307において、(i_total-i_max)がi_minよりも大きいと判定されたときには、処理はステップS308に移行する。ステップS307において、(i_total-i_max)がi_minよりも大きくないと判定されたときには、処理はステップS309に移行する。
【0062】
ステップS308において、CPU21は、点群データの配列をi_minからi_totalまでに縮める。つまり、CPU21は、下側の領域に含まれる配列を削除する。また、CPU21は、要素番号i=0のyの要素の値をi_minの値に更新する。このような処理の後、CPU21は、処理をステップS312に移行させる。
【0063】
ステップS309において、CPU21は、(i_total-i_max)がi_minよりも小さいか否かを判定する。ステップS309において、(i_total-i_max)がi_minよりも小さいと判定されたときには、処理はステップS310に移行する。ステップS309において、(i_total-i_max)がi_minよりも小さくない、すなわち(i_total-i_max)がi_minと同じであると判定されたときには、処理はステップS311に移行する。
【0064】
ステップS310において、CPU21は、点群データの配列を0からi_maxまでに縮める。つまり、CPU21は、上側の領域に含まれる配列を削除する。また、CPU21は、要素番号i=i_totalのyの要素の値をi_maxの値に更新する。このような処理の後、CPU21は、処理をステップS312に移行させる。
【0065】
ステップS311において、CPU21は、点群データの配列をi_min/2からi_max/2までに縮める。つまり、CPU21は、上側の領域の上から半分の領域に含まれる配列を削除する。また、CPU21は、下側の領域の下から半分の領域に含まれる配列を削除する。また、CPU21は、要素番号i=0のyの要素の値をi_minの値に更新する。また、CPU21は、要素番号i=i_totalのyの要素の値をi_maxの値に更新する。このような処理の後、CPU21は、処理をステップS312に移行させる。
【0066】
ステップS312において、CPU21は、処理の繰り返し回数が所定回数を超えたか否かを判定する。この所定回数は、グラフ表示範囲決定処理において要求される処理時間に応じて適宜に設定される。ステップS312において、処理の繰り返し回数が所定回数を超えていないと判定されたときには、処理はステップS303に戻る。この場合、更新されたROIについてS303-S311の処理が行われる。ステップS312において、処理の繰り返し回数が所定回数を超えたと判定されたときには、処理はステップS313に移行する。
【0067】
ステップS313において、CPU21は、現在のROIに従って表示範囲を決定する。具体的には、CPU21は、現在の(y_max-y_min)/2がグラフのy軸の中心となるように表示範囲を決定する。その後、CPU21は、図6の処理を終了させる。ここで、x軸とy軸との目盛りの増分値の比は、nである。したがって、CPU21は、x軸とy軸の目盛りの比を1:nとして表示装置26に表示できるだけの表示範囲をROIから抽出する。
【0068】
以上説明したように第1の実施形態の変形例によれば、弧長の長さが点の数に置き換えられて処理が行われる。この変形例では、第1の実施形態と同様の効果が得られるのに加え、2点間の距離の演算が不要である。
【0069】
[第2の実施形態]
以下、第2の実施形態を説明する。図7は、第2の実施形態におけるグラフ表示範囲決定処理について示すフローチャートである。ここで、図7の処理は、nが固定値ではなく、可変であるときに適用される処理である。また、グラフ表示範囲決定処理以外の処理は第1の実施形態と同様である。したがって、グラフ表示範囲決定処理以外の処理は説明を省略する。
【0070】
ステップS401において、CPU21は、x軸方向に領域をm等分する。この領域は、例えばx軸方向の表示範囲である。x軸方向の表示範囲は、表示装置26に一度に表示できるx軸方向の範囲である。また、mは、グラフ表示範囲決定処理において要求される処理時間に応じて適宜に設定される。つまり、処理時間を短くする必要があるときには、mは少なく設定される。
【0071】
ステップS402において、CPU21は、m等分することによって得られた領域毎に、弧長が最も長い曲線を含む正方領域を選択する。この正方領域は、m等分されたx軸方向の表示範囲を一辺とする正方領域である。図8は、第2の実施形態におけるグラフ表示範囲決定処理を説明するための図である。ここで、図8では、mは4の例が示されている。図8の正方領域SR1、SR2、SR3、SR4が領域毎の正方領域である。図8では、正方領域SR1、SR2、SR3、SR4は、図示の都合上、横長の矩形領域としてそれぞれ表されている。CPU21は、これらの正方領域を縦軸方向の正方向又は負方向にずらしながら、弧長を順次に算出し、最長の弧長の曲線を含む正方領域を見つける。図8では、正方領域SR1、SR2、SR3、SR4は、それぞれの領域における、最長の弧長の曲線を含む正方領域である。なお、弧長は、前述した(式3)によって算出されてよい。そして、CPU21は、最長の弧長の曲線を含む正方領域の最大のyの要素の値ymax、最小のyの要素の値ymin、この正方領域に含まれる曲線の弧長sを例えばRAM23に記憶させる。
【0072】
ステップS403において、CPU21は、選択した正方領域の中で、最長の弧長の曲線を含む正方領域と、2番目の弧長の曲線を含む正方領域とを選択する。図8では、正方領域SR2、SR4が、それぞれ、最長の弧長の曲線を含む正方領域、2番目の弧長の曲線を含む正方領域の領域である。
【0073】
ステップS404において、CPU21は、選択した2つの正方領域を内包する最小の矩形領域を、表示範囲として決定する。すなわち、CPU21は、選択した2つの正方領域の2つのymaxのうちの大きいほうのymaxをy軸方向の表示範囲の上端に、選択した2つの正方領域の2つのyminのうちの小さいほうのyminをy軸方向の表示範囲の下端に決定する。その後、CPU21は、図7の処理を終了させる。図8では、正方領域SR2のymaxがy軸方向の表示範囲の上端に、正方領域SR4のyminがy軸方向の表示範囲の下端である。
【0074】
以上説明したように第2の実施形態では、m等分された分割領域の中で弧長の長い曲線を含む正方領域が選択され、選択された正方領域の中でより弧長の長い曲線を含む正方領域が選択される。そして、最終的に選択された正方領域に従ってy軸方向の表示範囲が決定される。このような第2の実施形態では、横軸方向に分割された領域毎に弧長の比較がされるので、第1の実施形態及びその変形例に比べて、より弧長の長い部分が表示範囲として決定されやすい。したがって、第2の実施形態では、ユーザの関心が高いと考えられるグラフの部分が表示される可能性を第1の実施形態及びその変形例に比べて高めることができる。
【0075】
ここで、第2の実施形態では、m等分した領域内で弧長が最も長い曲線を含む正方領域が選択される。しかしながら、選択される領域は必ずしも正方領域でなくてもよい。つまり、選択される領域は、矩形領域であってよい。ただし、それぞれの矩形領域は、同じ形状の領域である。
【0076】
[その他の変形例]
以下、その他の変形例を説明する。前述した実施形態では、基本的なグラフ表示の処理は端末20において行われる。これに対し、前述した端末20の処理のすべてがサーバ10において行われてもよい。この場合、端末20は、サーバ10における処理結果を受けてグラフを表示することだけを行う。
【0077】
また、前述した実施形態では、基本的には、グラフの弧長が最も長くなるように表示範囲が決定される。これに対し、グラフの弧長は必ずしも最も長くなる必要はない。例えば、グラフの弧長が2番目に長くなる、3番目に長くなるといった各種の変形がされてよい。つまり、実施形態においては、グラフの弧長が優先されるように表示範囲が決定されればよい。
【0078】
また、前述した実施形態では、基本的には、グラフ画像を表示する場合において、グラフの弧長が最も長くなるように表示範囲が決定される。これに対し、グラフ画像に限らず、線や点によって描画された表示対象画像についても、線の長さがより長く、又は、点の数がより多い領域を表示候補領域として設定してよい。これにより、表示対象画像のうちの線や点がより多く描画されている領域を、閲覧者にとってより興味が大きい部分として抽出し、ディスプレイへ表示することができる。
【0079】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0080】
以下に、本出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] コンピュータに、
表示対象画像の一部の領域である第1の領域と、前記表示対象画像の別の一部の領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域として設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を、表示装置に表示させるための表示候補領域として設定する表示候補領域設定処理と、
を実行させるための画像表示領域設定プログラム。
[2] コンピュータに、
前記表示対象画像の両端のうち一方の端部を含む領域を前記第1の領域とし、他方の端部を含む領域を前記第2の領域として、前記比較処理を実行させる、
ための[1]に記載の画像表示領域設定プログラム。
[3] コンピュータに、
前記表示候補領域設定処理において設定した前記表示候補領域のうちの一部の領域を前記第1の領域として新たに設定し、別の一部の領域を前記第2の領域として新たに設定し、新たに設定した前記第1の領域と前記第2の領域とについて、前記比較処理を実行させる、
ための[1]又は[2]に記載の画像表示領域設定プログラム。
[4] コンピュータに、さらに、
前記表示候補領域の縦横比が、比に関する条件を満たしているか否かを判別する比判別処理を実行させ、
前記比判別処理において、前記表示候補領域の縦横比が前記比に関する条件を満たしていると判別したか否かに応じて、前記表示候補領域設定処理において設定した前記表示候補領域のうちの一部の領域を前記第1の領域として新たに設定し、別の一部の領域を前記第2の領域として新たに設定し、新たに設定した前記第1の領域と前記第2の領域とについて、前記比較処理及び前記表示候補領域設定処理を改めて実行させるか、又は、前記比較処理及び前記表示候補領域設定処理を改めて実行させないか、を切り替える、
ための[1]又は[2]に記載の画像表示領域設定プログラム。
[5] コンピュータに、さらに、
前記比較処理を予め定めた回数実行したか否かを判別する回数判別処理を実行させ、
前記回数判別処理において、前記比較処理を予め定めた回数実行したと判別したか否かに応じて、前記表示候補領域設定処理において設定した前記表示候補領域のうちの一部の領域を前記第1の領域として新たに設定し、別の一部の領域を前記第2の領域として新たに設定し、新たに設定した前記第1の領域と前記第2の領域とについて、前記比較処理及び前記表示候補領域設定処理を改めて実行させるか、又は、前記比較処理及び前記表示候補領域設定処理を改めて実行させないか、を切り替える、
ための[1]又は[2]に記載の画像表示領域設定プログラム。
[6] コンピュータに、
前記表示候補領域の両端のうち、一方の端部を含む領域を前記第1の領域とし、他方の端部を含む領域を前記第2の領域として、前記比較処理を実行させる、
ための[3]乃至[5]の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
[7] コンピュータに、さらに、
前記表示対象画像又は前記表示候補領域の所定方向に沿う幅が短いほど、前記第1の領域及び前記第2の領域の前記所定方向に沿う幅が短くなるように、前記第1の領域及び前記第2の領域を設定して、前記比較処理を実行させる、
ための[3]乃至[6]の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
[8] コンピュータに、
前記表示候補領域設定処理において、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうち、前記線の長さが短いか或いは前記点の数が少ないとされた一方の領域を、前記非表示領域として設定させるか、又は、
前記第1の領域及び前記第2の領域の各領域の前記線の長さ或いは前記点の数が互いに等しい場合に、前記第1の領域の半分の領域と、前記第2の領域の半分の領域とを、前記非表示領域として設定させる、
ための[1]乃至[7]の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
[9] コンピュータに、
関数に応じたグラフの描画範囲に係わる情報に基づくグラフを含むグラフ画像を前記表示対象画像とし、かつ、前記第1の領域及び前記第2の領域の各領域内の前記グラフの弧長を前記線の長さとして、或いは、前記第1の領域及び前記第2の領域の各領域内の前記グラフに含まれる点の数を前記点の数として、前記比較処理を実行させる、
ための[1]乃至[8]の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
[10] コンピュータに、
前記比較処理において、前記各領域内に含まれる複数の点のうちの互いに隣接する二点を結ぶ直線の長さの総和を、前記線の長さの前記グラフの弧長として取得させる、
ための[9]に記載の画像表示領域設定プログラム。
[11] コンピュータに、
前記関数に応じたグラフの描画範囲に係わる情報としての、前記関数の情報と、前記関数の定義域及び値域の少なくとも何れかの情報とのうちの、前記値域の上限値を含むように前記第1の領域を設定し、前記値域の下限値を含むように前記第2の領域を設定して、前記比較処理を実行させる、
ための[9]又は[10]に記載の画像表示領域設定プログラム。
[12] コンピュータに、さらに、
前記関数に応じたグラフの描画範囲に係わる情報を取得する取得処理を実行させる、
ための[9]乃至[11]の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
[13] コンピュータに、さらに、
前記表示対象画像を分割してできる複数の領域を設定する分割領域設定処理を実行させ、
前記分割領域設定処理において設定した複数の領域の各領域について、前記比較処理、及び、前記表示候補領域設定処理を実行させることで、複数の前記表示候補領域を設定し、
表示候補領域設定処理において、設定された前記複数の表示候補領域のうち何れか2つの表示候補領域を内包する矩形領域を、前記表示装置に表示させるための領域として設定させる、
ための[1]乃至[12]の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
[14] コンピュータに、さらに、
設定された前記複数の表示候補領域のうち、内包する前記線の長さが最も長いか又は内包する前記点の数が最も多い第1の表示候補領域と、内包する前記線の長さが2番目に長いか又は内包する前記点の数が2番目に多い第2の表示候補領域とを内包する矩形領域を、前記表示装置に表示させるための領域として設定させる、
ための[13]に記載の画像表示領域設定プログラム。
[15] コンピュータに、さらに、
前記表示対象画像のうちの、設定された前記表示候補領域を、前記表示装置に表示させる表示処理を実行させる、
ための[1]乃至[14]の何れか一項に記載の画像表示領域設定プログラム。
[16] 表示対象画像の一部の領域である第1の領域と、前記表示対象画像の別の一部の領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理と、
をサーバのコンピュータに実行させるための画像表示領域設定プログラムを記憶するストレージを具備するサーバ。
[17] 表示対象画像の一部の領域である第1の領域と、前記表示対象画像の別の一部の領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理と、
を実行するプロセッサ、
を具備する画像表示領域設定装置。
[18] 画像表示領域設定装置のプロセッサによって実行される方法であって、
表示対象画像の一部の領域である第1の領域と、前記表示対象画像の別の一部の領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域に設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を表示装置に表示させるための表示候補領域に設定する表示候補領域設定処理と、
を具備する画像表示領域設定方法。
[19] サーバとクライアント端末とを備える画像表示システムであって、
表示対象データを取得する取得処理と、
取得した前記表示対象データに対応した表示対象画像の一部の領域である第1の領域と、前記表示対象画像の別の一部の領域である第2の領域とについて、各領域に含まれる線の長さ又は点の数を比較する比較処理と、
前記第1の領域及び前記第2の領域のうちの、前記比較した結果に基づいて定められる一部の領域を非表示領域として設定し、少なくとも前記非表示領域を除く領域を、表示装置に表示させるための表示候補領域として設定する表示候補領域設定処理と、
前記表示対象画像のうちの、設定された前記表示候補領域を、表示装置に表示させる表示処理と、
を実行する画像表示システム。
【符号の説明】
【0081】
1 システム、10 サーバ、11 プロセッサ、12 ROM、13 RAM、14 ストレージ、15 通信装置、19 システムバス、20 端末、21 CPU、22 ROM、23 RAM、24 ストレージ、25 入力装置、26 表示装置、27 通信装置、29 システムバス、30 ネットワーク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8