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特許7380211液体分注装置のボリュームデータ表現と処理
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】液体分注装置のボリュームデータ表現と処理
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/10 20060101AFI20231108BHJP
【FI】
G01N35/10 D
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019238116
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2020126044
(43)【公開日】2020-08-20
【審査請求日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】62/788,290
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/426,137
(32)【優先日】2019-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/668,239
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】723005698
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148460
【弁理士】
【氏名又は名称】小俣 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100168125
【弁理士】
【氏名又は名称】三藤 誠司
(72)【発明者】
【氏名】デボード・ブルース エー.
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ・ブライアン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】マーラ サード・マイケル エー.
【審査官】前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-517895(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0033692(US,A1)
【文献】特開2006-341406(JP,A)
【文献】特開2001-150703(JP,A)
【文献】特開2016-169957(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル分注装置から1以上の流体を吐出する方法であって、
(a)メモリに、前記デジタル分注装置から吐出される各前記1以上の流体の単位面積あたりのボリュームを入力するステップと、
(b)前記単位面積あたりのボリュームを前記デジタル分注装置の装置解像度に符合させるステップと、
(c)前記デジタル分注装置の流体吐出器を前記装置解像度にフォーマットするステップと、
(d)各前記1以上の流体の前記単位面積あたりのボリュームを提供するため、前記デジタル分注装置から流体を吐出するステップと
を含み、
ステップ(b)では、(b1)前記1以上の流体を吐出する特定の領域の面積を算出し、(b2)算出した面積及び前記装置解像度に基づいて、前記特定の領域の画素数を算出し、(b3)前記特定の領域の画素数、前記単位面積あたりのボリューム及び液滴ボリュームに基づいて、画素あたりのボリュームを算出する、
方法。
【請求項2】
ステップ(d)の後に、(e)セパレータを入力するステップと、ステップ(a)~(d)を繰り返すことを更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セパレータが流体堆積の間の待機時間を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記セパレータが流体堆積の間の流体カートリッジ交換を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記セパレータが流体堆積の間のユーザへの物理的性質フィードバックループを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記セパレータが流体堆積の間のユーザへの化学的性質フィードバックループを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項7】
40の異なる流体までの前記1以上の流体のためステップ(e)を繰り返すことを更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
(A)1以上の第1の流体を吐出するためのデジタル分注装置と、
(B)各前記1以上の流体の単位面積あたりのボリュームをコンピュータのメモリに入力するための入力と、
(C)前記単位面積あたりのボリュームを前記デジタル分注装置の装置解像度に符合させるための変換装置と、
(D)前記デジタル分注装置の前記装置解像度に応じて前記デジタル分注装置の流体吐出器をフォーマットするためのプロセッサと、
(E)各前記1以上の流体の前記単位面積あたりのボリュームを提供するため、前記デジタル分注装置から前記1以上の第1の流体を吐出するための前記流体吐出器を含む第1の流体カートリッジと
を含み、
前記変換装置は、(C1)前記1以上の流体を吐出する特定の領域の面積を算出し、(C2)算出した面積及び前記装置解像度に基づいて、前記特定の領域の画素数を算出し、(C3)前記特定の領域の画素数、前記単位面積あたりのボリューム及び液滴ボリュームに基づいて、画素あたりのボリュームを算出する、
流体分注システム。
【請求項9】
(F)前記第1の流体カートリッジにより堆積される各前記1以上の流体の間のセパレータ
を更に含む、
請求項に記載の流体分注システム。
【請求項10】
前記セパレータが流体堆積の間の待機時間を含む、
請求項に記載の流体分注システム。
【請求項11】
前記セパレータが流体堆積の間のユーザへの物理的性質フィードバックループを含む、
請求項に記載の流体分注システム。
【請求項12】
前記セパレータが流体堆積の間のユーザへの化学的性質フィードバックループを含む、
請求項に記載の流体分注システム。
【請求項13】
前記デジタル分注装置から1以上の第2の流体を吐出するための流体吐出器を含む第2の流体カートリッジ
を更に含む、
請求項に記載の流体分注システム。
【請求項14】
(F)各前記1以上の第1の流体と、各前記1以上の第2の流体との間のセパレータ
を更に含み、
前記セパレータが前記第1の流体カートリッジから前記第2の流体カートリッジへの交換を含む、
請求項13に記載の流体分注システム。
【請求項15】
(G)前記第1の流体カートリッジにより吐出される各前記1以上の第1の流体の位置と前記単位面積あたりのボリュームを表すためのディスプレイ
を更に含む、
請求項に記載の流体分注システム。
【請求項16】
(G)前記第2の流体カートリッジにより吐出される各前記1以上の第2の流体の位置と前記単位面積あたりのボリュームを表すためのディスプレイ
を更に含む、
請求項13に記載の流体分注システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本願は、現在係属中である、2019年1月4日付で出願された仮出願番号62/788,290の優先権を主張し、また、現在係属中である、2019年5月30日付で出願された米国出願番号16/426,137に関連する。
【0002】
本開示は、基板の正確な領域に封じられた試料の分析を行うため、又は基板の所定の領域に材料の層を構築するため、基板の正確な領域上又は正確な領域内に1以上の流体を正確に分注するために用いられる装置と方法に関する。
【背景技術】
【0003】
インクジェット装置といった装置は、通常、ピコリットルで測定される非常に小さなインクの液滴を基板上に分注できる。インクジェット印刷の応用では、堆積されるインクのボリュームは比較的少ない量であり、このボリュームは調色や印刷品質といった他の要因ほど重要ではない。液滴の数はユーザにより特定又は制御されず、このためユーザは特定の印刷の応用で必要とされるよりも多い又は少ないインク液滴の分注を特定することができない。典型的なインクジェットプリンタは、約2から約3μL/cmの堆積に制限されている。
【0004】
しかし、液体の正確な量を媒体上又は媒体内に分注することを要するその他の応答では、流体ボリュームは非常に重要及び/又は重大な要因でありうる。いくつかの応用にて、あるボリュームの流体を特定の領域内又は特定の領域上に堆積するよう特定することは有用でありうる。1つの例は、ウェルプレートのウェルに、単一の細胞を含む流体の単一の液滴を吐出する場合である。別の例としては、ウェルプレートの384個のウェルぞれぞれを充填するといった、ある大きな数の流体液滴を小さな領域内に分注する場合である。従って、ウェルプレートのウェル内に堆積される流体の密度は、250μL/cm以上の流体の分注を要する可能性がある。同様に、ガラススライド上の試料を分析するためのガラススライド上への流体の堆積は、流体の厳密に制御された量がガラススライドの特定の領域上に堆積されることを要する。
【0005】
特に、医療分野において、自動化された試料準備と分析の必要性がある。分析は、比色分析、又は顕微鏡下で試料をより好ましく観察するため、試料の着色を要する可能性がある。そのような分析は、薬剤試料分析、血液試料分析、等を含む。例えば、血液の分析において、血液は個人の健康を判定するために用いられるいくつかの異なる要因を提供するため分析される。血液試料分析を要する多くの患者がいる場合、手順は非常に時間がかかるものとなる。また、結果が信頼できるものであるよう、試料の正確な準備の必要がある。複数の試料の微量滴定といった、正確で再現可能な結果を提供する分析機器の使用の恩恵を受けることのできる医療分野やその他の分野において、試料分析を要するその他の多くの状況がある。
【0006】
多くの実験と検査手順にて、ウェルプレート、スライド、そしてその他の基板が用いられる。ウェルを充填する又はスポッティングする手順は、手作業又は高価な検査機器を用いて行われることが多い。場合によっては、ウェルは手動ピペットで充填される。その他の場合では、ウェルプレートの充填はピペット技術に基づいた高性能自動装置が使用される。そのような自動装置はオープンウェル分注ヘッドを収容するのみである。オープンウェル分注ヘッドは、使用前に分注ヘッドの開口内に少量の流体が堆積されなければならない分注ヘッドである。流体は、典型的にピペット又は類似の方法で手動で堆積される。分注ヘッドは、マイクロウェルプレートをXとY方向両方に動かす間、静止して保持される。これら高性能装置は非常に高価である。
【0007】
マイクロ回路製造の分野において、基板上に回路装置を提供するため、流体は正確な位置に分注される必要がある。単位面積毎に分注される流体のボリュームは、典型的に、従来のインクジェット印刷技術により提供されるものよりも大きい。場合によっては、流体に化学的又は物理的変化を与えるため、異なる流体が基板上で共に組み合わされ、結果として生じる材料が所望の回路機能を果たすようにする。
【0008】
マイクロ製造の他の分野も、基板内又は基板上の流体の正確な堆積を必要としうる。このため、基板の単位面積毎の所定のボリュームの1以上の流体の堆積を、プログラム、分注、そして視覚化するために用いることのできる方法と装置の必要性がある。
【発明の概要】
【0009】
従って、本開示の1つの実施形態は、1以上の流体をデジタル分注装置から吐出するシステムと方法を提供する。方法は、(a)デジタル分注装置から吐出される1以上の流体のそれぞれの単位面積あたりのボリュームをメモリに入力するステップと、(b)単位面積あたりのボリュームをデジタル分注装置の装置解像度に合わせるステップと、(c)デジタル分注装置の流体吐出器を装置解像度にフォーマットするステップと、(d)各1以上の流体の単位面積あたりのボリュームを提供するため、デジタル分注装置から流体を吐出するステップとを含む。
【0010】
本開示のもう1つの実施形態は、流体分注システムを提供する。流体分注システムは、A)デジタル分注装置から1以上の第1の流体を吐出する、デジタル分注装置と、B)コンピュータのメモリに1以上の第1の流体のそれぞれの単位面積あたりのボリュームを入力する、入力と、C)単位面積あたりのボリュームをデジタル分注装置の装置解像度に合わせる、変換装置と、D)デジタル分注装置の装置解像度に応じてデジタル分注装置の流体吐出器をフォーマットする、プロセッサと、E)各1以上の第1の流体の単位面積あたりのボリュームを提供するため、デジタル分注装置から1以上の第1の流体を吐出する流体吐出器を含む、第1の流体カートリッジとを含む。
【0011】
1つの実施形態において、単位面積あたりのボリュームは、デジタル分注装置の装置解像度よりも大きい。別の実施形態において、単位面積あたりのボリュームは、デジタル分注装置の装置解像度よりも小さい。
【0012】
いくつかの実施形態において、ステップ(e)をさらに含み、ステップ(d)の後にセパレータが入力され、ステップ(a)~(d)が繰り返される。
【0013】
いくつかの実施形態において、セパレータは流体堆積の間の待機時間である。
【0014】
他の実施形態において、セパレータは流体堆積の間の流体カートリッジ交換である。
【0015】
いくつかの実施形態において、セパレータは流体堆積の間のユーザへの物理的性質のフィードバックループである。
【0016】
他の実施形態において、セパレータは流体堆積の間のユーザへの化学的性質のフィードバックループである。
【0017】
いくつかの実施形態において、セパレータが入力され、40の異なる流体までを含む1以上の流体のため繰り返される。
【0018】
いくつかの実施形態において、流体分注装置は、デジタル分注装置から1以上の第2の流体を吐出する流体吐出器を含む第2の流体カートリッジを含む。
【0019】
いくつかの実施形態において、流体分注装置は、第1の流体カートリッジにより吐出される各1以上の流体の位置と単位面積あたりのボリュームを表すディスプレイを含む。
【0020】
ここで説明されるシステムと方法は、1以上の流体の正確な量が基板の所定の領域に吐出されるよう、基板内又は基板上への1以上の流体の堆積を視覚化するために用いられてもよい。このため、システムと方法は、試料の分析を行うため、そして電子及びその他の装置のマイクロ製造のために用いられてもよい。
【0021】
システムと方法は、特定ボリュームの流体を特定の領域上に正確に分注するための方法を提供し、潜在的に異なる流体を表す如何なる数のデータチャネルにも拡張可能な、画像のような形式でボリュームデータを表す方法を含む。加えて、方法は何層のデータにも拡張可能であり、各層はセパレータにより分離される。データは、プリンタ又は潜在的なその他の分注装置に流体を媒体内又は媒体上に正確に吐出させる方法で処理されてよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、デジタル分注装置により用いられるデータの処理のフロー図である。
図2図2は、デジタル分注装置とそのユーザインターフェイスの斜視図である。
図3図3は、図2のデジタル分注装置の破断斜視図である。
図4図4は、画素位置に配置された流体液滴の画像表現である。
図5図5は、画素位置に配置された流体液滴の画像表現である。
図6図6は、図2デジタル分注装置からの流体を受け入れるトレイ上のマイクロウェルプレートの斜視図である。
図7図7は、図2のデジタル分注装置のFVFデータを生成するフロー図である。
図8図8は、図2のデジタル分注装置を用いて基板上に流体の層を分注するための簡略化したフロー図である。
図9図9は、流体1からNの、図2のデジタル分注装置により基板上に堆積された流体層の画像表現である。
図10図10は、図2のデジタル分注装置のための処理データのためのソフトウェアプログラムにより、基板上に流体を分注する処理フロー図である。
図11図11は、様々なデジタル分注装置の解像度に応じて、流体堆積のため総ボリュームがどう分割されるかの画像表現である。
図12図12は、様々なデジタル分注装置の解像度に応じて、流体堆積のため総ボリュームがどう分割されるかの画像表現である。
図13図13は、様々なデジタル分注装置の解像度に応じて、流体堆積のため総ボリュームがどう分割されるかの画像表現である。
図14図14は、様々なデジタル分注装置の解像度に応じて、流体堆積のため総ボリュームがどう分割されるかの画像表現である。
図15図15は、基板の特定の領域上又は特定の領域内に堆積された流体の、デジタルディスプレイ上の画像表示である。
図16図16は、基板の特定の領域上又は特定の領域内に堆積された流体の、デジタルディスプレイ上の画像表示である。
図17図17は、基板の特定の領域上又は特定の領域内に堆積された流体の、デジタルディスプレイ上の画像表示である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
従来のインクジェット印刷装置に対し、本開示の実施形態は、流体の所定の量の分注を制御するために要するボリューム/領域を定義するのに適した、独特なデータ形式を提供する。ここで説明されるデータ形式は「FVF形式」として言及され、「FVFデータ」を含む。FVF形式のデータは、特定の領域上に流体の特定のボリュームを正確に分注するため、流体分注装置に特有の方法で処理される。図1は、FVF形式のための全体的な処理フロー10を示す。デジタル分注装置14(図2~3)により用いられるようFVFデータ12をエンコードするため、ラスターといった既存の画像形式に似たデータ形式が用いられてよい。デジタル分注装置14の破断図が図3に示され、取り外し可能なカートリッジ15と、トレイ30を横切るx軸方向にカートリッジを移動させる変換装置17とを含む。カートリッジ15は、単一の流体又は複数の流体と、基板上に流体を堆積させるための吐出ヘッドとを含んでよい。カートリッジ15は取り外し可能であってよく、基板上の1以上の異なる流体の堆積のため、新たな又は異なるカートリッジがデジタル分注装置14に取り付けられる。
【0024】
従来の画像形式は、基板上の特定のx,y位置で所望の色を特定する。従って、カートリッジがx方向で基板を横断する間、トレイ30は基板をy方向に移動してもよい。従来の画像形式はインターリーブされることも多く、これは記述できるチャネルの数を制限する。これに対し、FVF形式は各チャネルを分かれたプレーンとして記述し、如何なる数のプレーンもサポートする。従って、1つのデータセットに如何なる数の流体チャネルをも記述でき、チャネルデータをインターリーブするのではなく、各チャネルのデータを別々に記述するのに最も容易である。
【0025】
単純な図示として、FVFデータは、図4に示されるように、画素24のアレイ22を定義してもよく、画素24のアレイ22内の数字は、特定の画素位置26に分注される液滴数を示す。値0は0滴を意味し、1は1滴を意味し、2は2滴といったように意味する。FVF形式は、多くのチャネル又は流体を、定義されるプレーン数を制限することなく、独立して定義することも可能とすると共に、吐出される流体組合せの層を特定する方法を可能とする。
【0026】
アレイ22に示されるように、画素位置26は18個の画素24を含むと特定される。画素位置26の所望の総量が10,000pLであり、装置14が10pLの液滴サイズを吐出すると仮定し、各画素24の液滴数は次のように算出される:図4に示されるように、10,000pL/(10pL/滴)/18画素=55.56滴/画素。
【0027】
前記例は、画素あたり0.56滴の総誤差、又は計10.08滴となる。残りの液滴は、様々な技術を用いて18画素の目標画素位置26上に容易に拡散されることができる。そのような結果の1つが図5に示され、10個の画素24の量に1滴が加えられる。従って、画素位置26のFVFデータ形式は、デジタル分注装置14の1液滴サイズ以下内の精度を有する。
【0028】
第2の、より具体的な図示として、流体のマイクロウェルプレート分注に一般的なボリュームと解像度を考える。デジタル分注装置のトレイ30に設けられた従来のマイクロウェルプレート28が図6に示される。マイクロウェルプレート流体分注の応用に要する流体ボリュームは、典型的に、インクジェット印刷の応用で要するボリュームの数倍である。例えば、96ウェルマイクロウェルプレートは、通常円形である正確に寸法されたウェル32を有する。マイクロウェルプレート28のウェル32内に直径4mmの円形領域を用いて分注することを望む場合、ウェル32の総面積は12.57mmである。ウェルプレート面積を画素に変換するため、画素データの解像度が決定されなければならない。典型的なインクジェット解像度は300dpi(dots per inch)である。300dpiを装置解像度として用いると、1mm=11.81/300を得る。300dpi解像度に基づき、直径4mmのウェルの面積計算は次のとおりである:
半径=2mm=11.81×2=23.62/300
面積=3.1415×(23.62)=300dpiで1752.65画素
端数の画素などというものはないため、結果は1752画素に丸められる。
【0029】
次に、これら1752画素の画素値が決定される。この例では次と仮定する:
所望の量=1uL=1,000,000pL
液滴量=10pL
【0030】
一般的に、「所望のボリューム」は応用のパラメータであり、「液滴ボリューム」は流体を分注するために用いる流体吐出カートリッジの特性である。
【0031】
直径4mmのウェル32に10pLの液滴を用いて1uLを注ぐため、次が算出される:1,000,000÷10=100,000滴。
【0032】
選択された領域に対し均一な適用が望まれると仮定し、100,000滴が画素領域に次のように拡散される:100,000/1752画素=画素あたり57.08滴、画素あたり57滴に丸められる。このため1752画素の各画素は、画素あたり57滴の値を有する。前記は画素あたり-0.08滴の誤差が許容可能と仮定しているが、誤差を相殺する方法がある。
【0033】
ウェルプレート28上の正しい位置に円形領域を配置するため、画素値0がウェル32間の空間34を意味するために用いられる。この方法を用い、液滴ボリュームと位置が特定できるラスタ形式が構築できる。
【0034】
画素あたり57滴に丸められた画素あたり57.08滴に関連づく誤差を減少させることが望まれる場合、僅かにより複雑なアルゴリズムをFVFデータを生成するために用いることができる。より複雑なアルゴリズムの使用を理解するため、誤差は先ず画素あたり57.08滴を画素あたり57滴に丸めるため次のように算出される:
画素あたり57.08滴×1752画素=100004.16滴
画素あたり57滴×1752画素=99864滴
差異は140滴であり、大きな数字ではない。ただし、応用によっては140滴は重要でありえ、その他の例において誤差は0.08ではなく0.49でありえ、より大きな誤差となる。
【0035】
1752画素の各画素に画素あたり57滴を設定する代わりに、より正確な分注ボリュームを与えるため、丸め誤差を蓄積する方法を使用してもよい。この方法によれば、画素あたりの液滴は丸めるのではなく切り捨てられ(truncate)、画素あたり57.08滴は画素あたり57滴となり、画素あたり57.99滴も画素あたり57滴となる。各画素は次のように算出される:
実画素値=実画素値+蓄積された誤差
画素値=truncate(実画素値)
蓄積された誤差=(実画素値-画素値)
【0036】
この方法により、誤差は蓄積され、上記例によれば切り捨て後の値が57ではなく58になるように、最終的に十分に蓄積される。前記方法は、誤差を1滴ボリューム以内に減少することができる。
【0037】
上記例のFVFデータは画素あたり1バイトとして説明したが、FVFデータは画素あたり1バイトに限定されない。FVF形式自体は画素を記述するため如何なるバイト数を用いることも可能とするが、実際には画素あたり4バイトの最大値が、おそらく使用される最大値になる。
【0038】
FVFデータの各組はヘッダと関連データとから成り、ヘッダは次を含むデータの様々な様態を記述するが、これに限定されない:
1.データ長
2.データ高
3.画素あたりのバイト
4.データチャネル数
5.水平画素解像度
6.垂直画素解像度
7.原基準ボリューム
8.最大値
9.ボリューム乗数
10.最大周波数
ここで、「原基準ボリューム」はpLの値で定義され、通常は液滴ボリュームであるファイルを生成するために用いられる。原基準ボリュームは、異なる液滴ボリュームを変換するために用いられる。「最大値」は画素データ内に見つかる最大画素値として定義される。「ボリューム乗数」は、乗数として各画素に適用される値として定義され、潜在的にいくらかの分注ボリューム精度を犠牲にして、比較的低い画素データあたりのバイトにおける比較的高い量を表すために用いることができる。「最大周波数」は、デジタル分注装置14の最高速度に影響しうる、データが分注される最大周波数を特定する値として定義される。
【0039】
ヘッダにおけるFVFデータの上記様態に加え、特定の応用のみが用い、その他の応用では無視される、応用固有値がヘッダデータに含まれ存在しうる。例えば、多くのインクジェットプリンタが、特定の流体吐出不良が発生することを防ぐため、データを効果的に拡散するためのシングリングとも呼ばれるディザリングのレベルを用いる。シングリングレベルのヘッダ値が、デジタル分注装置14にデータをどう分注するかの情報を通信してもよく、異なる装置はシングリングレベルのヘッダ値を無視してもよい。
【0040】
図7は、FVFデータ生成のフロー図である。処理の第1ステップ42において、ボリュームを有する「ジョブ」の領域が識別され、各チャネルの領域あたりのボリュームが決定される。各ボリュームの形状は、正方形、円形、三角形、楕円形等、又はより複雑な形状を含む。ユーザは画像プログラムで形状を描くことができ、このため如何なる所望の形状、及び特定の領域において分注される画素あたりのボリュームも特定できる。このため、領域は異なる形状と異なる画素あたりのボリュームを有することができる。
【0041】
処理の次のステップ44において、特定の領域の画素数を決定するため、面積が算出される。画素数を決定するために用いる方法は、領域の形状による。非常に複雑な形状に対しては、算出方法は実際の画素数ではなく画素数の推定であってよい。最後に、ステップ46において、FVFデータの各画素の値が決定される。前記処理は、特定の流体分注の応用により必要とされる各流体又はチャネルのため繰り返される。
【0042】
前記FVFデータ記述は、もし概念が3次元流体分注の応用に拡張されるならば、3次元がz軸ではなく時間であっても、単一層に流体を分注するものとして捉えることができる。流体層の概念は多くの異なる応用で有用である。各流体層は、様々な理由により、層セパレータにより隣接層から分離されてよく、各流体層のパラメータは異なる応用で異なってよい。
【0043】
いくつかの応用において、層セパレータは、分注された流体が乾燥するのに要する時間、分注された流体を適切に混合する時間、又は化学反応が完了する時間であってよい。その他の応用において、層セパレータは、第1のカートリッジからの第1の流体の後に第2の流体を分注することを要する場合、第2のカートリッジに変換する促しであってよい。いくつかの応用において、各カートリッジは、4つの流体といった、2以上の流体を分注してもよい。
【0044】
その他の応用において、層セパレータは、次の流体層が分注される前に起こり得る、温度、硬さ、pH、密度、又はその他の物理的特性変化といった、層の何らか特性を測定する外部装置により供給される外部信号であってよい。層セパレータは、基板又は層を動かすこと、又は、格子を配置する、流体を乾燥または硬化させるため熱又は光を提供する、追加的な流体分注を含まない他の操作といった、流体分注ジョブのもう1つのステップを供給することのいずれかにより、基板又は層を何らかの方法で扱う外部装置であってよい。また別の応用において、層セパレータは、流体層分注の間の待機時間であってよい。本開示に基づき用いられうる層の数と層セパレータに特定の限定はない。図8は、流体分注ステップ間の層セパレータを伴い流体の層を分注する簡略化したフロー図50を示す。特定の領域に分注される流体層が、デジタル分注装置14により分注される流体1からNについて、図9に概略的に示される。
【0045】
上述したように、本開示による方法は、デジタル分注装置14のためのFVFデータをフォーマットし、入力は定義された領域上にもたらされる流体のボリュームである。前記計算により生成される入力データは、XとY軸の両方を効果的に表すのみならず、図9に概略的に示されるように量を表すZ軸も導入する画像である。加えて、一度に1以上のチャネル又は流体を分注するとき、異なるチャネル又は流体をトレースするため4次元が導入される。
【0046】
前記方法は、単一の操作で流体の全量をマイクロプレートのウェルにプリントする従来の電子分注システムに対して利点を提供する。前記方法は、複数の分注ヘッド経路と、吐出ヘッドの分注ヘッド列に沿った複数の流体吐出器にわたり、分注される流体のボリュームを拡散できる。これは、欠如または性能低下した流体吐出器の影響を最小限にする。所望の分注精度及び吐出器が正確に動作しない可能性により、使用する流体吐出器の最低数を特定又は算出できる。
【0047】
図10は、特定の流体分注タスクを完了するためデジタル分注装置14による複数の流体の分注を順序付ける、コンピュータのメモリ又はデジタル分注装置14のメモリに存在するソフトウェアプログラムにより実装される処理フロー図60を示す。処理フロー図60によると、ステップ62にて流体分注タスクが識別される。識別されると、ステップ64にて1以上の流体が同時又は連続して基板上に分注される。反応が起こることを要する場合、層セパレータ66は、使用中の流体と実行中の特定の流体分注タスクに応じて大きく異なりうる、組み込まれた待機時間、色変化、温度変化、密度変化、又はその他の流体性質入力といったハードウェア入力68、及び/又はユーザインターフェイス70からのユーザ入力を提供する。ユーザ入力は、流体カートリッジ変更、流体選択変更、流体ボリューム変更、目視、又は流体分注タスクにより要されるその他のユーザ入力から選択されてよい。ステップ72において、流体分注タスクを完了するため継続して流体を分注するか、ステップ74にて流体分注タスクを完成するかが、ソフトウェアプログラムにより判定される。
【0048】
従って、図10に記載された分注システム処理は、流体分注タスク処理におけるエラー低減のため、自動化されたジョブを生成するため使用できる、及び/又は人間による入力を要する分析ステップを記述しシステムにより表示できる。
【0049】
FVFデータは汎用的であり、ほとんどの部分はデジタル分注装置14に特定されるものではない。ただし、応用レベルでは、デジタル分注装置14の独特な特性が関わりうる。特定の装置又は応用では、実行できる流体分注ジョブの範囲が非常に狭い可能性が高い。例えば、デジタル分注装置は、マイクロウェルプレート内又は基板上に流体を印刷又は分注するのみでありうる。また、デジタル分注装置は、ウェル内に一度に1つ流体を分注するピペット機器の使用といった、非常に特殊な方法で流体堆積タスクを実行しうる。従って、FVFデータの処理は装置により様々である。
【0050】
再び図1を参照し、最初のステップ16はFVFデータを電子装置14の出力解像度に符合するよう処理する。FVFデータを符合させることは、解像度のアップサンプル又はダウンサンプルと共に、原基準ボリュームを用いた倍率を含んでよい。例えば、FVFデータが600×600dpiだがデジタル分注装置の出力が1200×1200dpiの場合、FVFデータの解像度変更が必要となる。1200×1200dpiの解像度は、水平に入力FVFデータの2倍の画素があり、Y又は垂直面に入力FVFデータの2倍の画素があることを意味する。600×600dpiの1つの画素は、同一の領域に1200×1200dpiの4つの画素を含むことができる。層の流体の総ボリュームが一定に保たれる場合、流体のボリュームは600×600dpiの画素を1200×1200dpiの画素上に拡張するために分割される必要がある。
【0051】
図11~14は、総ボリュームが異なる装置解像度にどう分割されるかを示す。例えば、図11を参照し、FVFデータが600×600dpiの画素(画素領域80)に20滴の流体を要し、画素領域82の装置解像度が600×1200dpiの場合、20滴は、特定の画素領域に流体の均等なボリュームを得るため、画素領域82の600×1200dpiの各画素には10滴が分注され、画素領域84の1200×1200dpiの各画素には5滴が分注される。
【0052】
図12は、奇数の流体液滴が分注される例を示す。例えば、FVFデータが画素領域90に600×600dpiで25滴の流体を要する場合、画素領域92の600×1200dpiの画素は、25滴を提供するために、画素領域92の1つの部分に12滴、画素領域92の他の部分に13滴を要する。同様に、画素領域94の1200×1200dpiの画素は、25滴を得るため、画素領域94の3つの部分に6滴、画素領域94の1つの部分に7滴を要する。
【0053】
図13に示される別の例において、FVFデータが解像度600×600dpiで画素領域100に2滴を要する場合、600×1200dpiの画素は画素領域102の各部に1滴を要する。ただし、1200×1200dpiの画素の画素領域104は画素領域104の2つの部分に1滴、画素領域104の他の2つの部分には0滴を有する。
【0054】
図14は、FVFデータがデジタル分注装置よりも高い解像度である状況を示す。この場合、FVFデータはダウンサンプルされる必要がある。従って、装置解像度が300×300dpi出力の場合、画素領域110の600×600dpiの画素は、1つの300×300dpiの画素領域112に組み合わされなければならず、示されるように画素領域100の4画素の合計となる。
【0055】
再度図1を参照し、処理の次のステップ18はボリュームデータの変換である。ヘッダ情報からの原基準ボリュームに基づき、装置液滴サイズが原基準ボリュームに符合しない場合、画素値を流体カートリッジの液滴サイズに変換する必要がある。このような状況は、FVFデータが異なる装置又はカートリッジのために生成された場合、又は同じ装置だがカートリッジの流体特性が原基準ボリュームに符合しない場合に起こる。流体によっては同一のカートリッジ内に異なる液滴ボリュームを有する可能性がある。ステップ18は、処理においてステップ16の前、又はステップ16と同時に行われてもよい。
【0056】
最後のステップ20は、改変されたFVFデータを取得し、デジタル分注装置14が認識するデータストリーム内にFVFデータをフォーマットすることである。ステップ20は装置14自身、又は装置14にフォーマットされたデータを供するホストアプリケーションで行われてもよい。ステップ20で生成されたフォーマットは、装置14の印刷データの典型である。
【0057】
開示された実施形態の利点のいくつかには次を含むが、これに限定されない:
1)特定の領域に分注される流体の量を正確に特定する能力
2)流体堆積を如何なる数のチャネルにも拡張する能力
3)大きなボリュームを扱うため、基準ボリュームとボリューム乗数を用いて流体のボリュームを拡大縮小する能力
4)画素あたりのバイト数を特定する能力
5)層と、分注処理の間に様々な動作又は待機時間を可能とする流体分注ステップ間の層セパレータの使用
6)媒体上又は媒体内に正確に流体を分注するため、広範な流体分注装置により使用されることができる形式にデータを変換する能力
【0058】
デジタル分注装置により分注された流体を視覚化するため、領域あたりの流体ボリューム情報が、領域を表すXとY軸両方と、流体1からNのボリュームを表すZ軸を表す、図15~17に示されるような図形画像として、ユーザインターフェイス70に表示されてよい。加えて、一度に1以上のチャネル又は流体を分注するとき、異なるチャネル又は流体を追跡するため4次元が導入される。
【0059】
医療マイクロウェルプレート28、ガラススライド、又はその他の基板といった、ボリュームが重要な入力である応用で流体を分注するとき、使用される各流体のボリュームの有用な視覚化表現をユーザに表示できることが重要である。ウェル32によっては大きなボリュームを保持できることから、最大ボリュームの流体を最大として用い、残りの流体を最大ボリュームの流体に対し拡大縮小する相対ボリューム表示が、液体を相互に比較する1つの方法である。絶対ボリューム比率は、流体量が視覚的に有用な情報を提供するのに十分でない可能性があることから、大きなウェル内の流体には有用でない。
【0060】
15において、2つの流体のための棒グラフ120と122が、ウェルプレート28の単一のウェル32内、ガラススライド上、又はその他の基板上の、各流体の相対ボリュームを表し、124は分注された流体の絶対総ボリュームを表す。図16において、2つの流体のための棒グラフ120と122は、繰り返しとなるが、スライド上又はウェルプレート28の単一のウェル32内の各流体の相対ボリュームを表すが、ウェル32内、ガラススライド上、又はその他の基板上に分注された全流体の総相対ボリュームを表すため、拡張する円126を用いてもよい。電子表示装置上にユーザインターフェイス70を表示するためのユーザインターフェイスは、ユーザインターフェイス70のドロップダウンメニューから所望の視覚化表現を選択することにより、図15と16に示される両方の視覚化表現の種類を提供するよう構成されてよい。同様に、ユーザインターフェイス70は、ウェルプレート28の単一のウェル32又は複数のウェル32内の絶対ボリューム又は相対ボリュームを示すよう構成されてもよい。
【0061】
図17は、棒グラフ120、122、128と相対ボリューム円130を用いた、ウェルプレート28のウェル32内の流体の視覚化表現を示す。流体の最大ボリュームを表す棒グラフ128は、各ウェル内の流体ボリュームの好ましい比較を提供するため、他の流体を拡大縮小するために用いられる。ウェルプレート28のごく一部のみが、列A~E、欄W~Zのウェル内の流体の視覚化表現を提供する図17の視覚化表示により表されている。分注された各流体の量は、列、欄、又は個別のセルにより異なる可能性がある。デジタル分注装置14は、電子表示装置の使用により、流体の所定量を、ウェルプレート28、ガラススライド、又はその他の基板の所定の位置に堆積するようプログラムされてもよい。
【0062】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いられる単数形「a」、「an」、「the」は、明示的かつ明確に1つの指示物に限定されない限り、複数の指示物を含むことに留意されたい。本明細書で用いられる「include」という用語およびその文法上の変形は、リスト内の項目の列挙が、リストされた項目を置換または追加できる他の同様の項目を除外しないよう、非限定的であることを意図している。
【0063】
本明細書および添付の特許請求の範囲では、特に明記しない限り、量、比率又は割合を表す全ての数字及び本明細書及び特許請求の範囲で使用されるその他の数値は、全ての場合に用語「約」によって改変されると理解されるべきである。従って、そうでないと示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、本開示により得ることが求められる所望の特性に応じて変わり得る近似値である。少なくとも、そして請求項の範囲に対する均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメーターは、少なくとも、述べられた有効数字の数を考慮し、そして通常の丸め手法を適用することにより、解釈されるべきである。
【0064】
特定の実施形態について説明したが、出願人または他の当業者には、現在予測しない、又は予測できない、代替、修正、変形、改善、及び実質的な均等物が生じうる。従って、添付の提出された特許請求の範囲と修正された特許請求の範囲は、そのようなすべての代替、修正、変形、改善、及び実質的な均等物を包含することを意図している。
【符号の説明】
【0065】
10:FVF形式の処理フロー
12:FVFデータ
14:デジタル分注装置
15:取り外し可能なカートリッジ
17:変換装置
22:アレイ
24:画素
26:画素位置
28:マイクロウェルプレート
30:トレイ
32:ウェル
60:処理フロー図
70:ユーザインターフェイス
80、82、84、90、92、94、100、102、104、110、112:画素領域
120、122、128:棒グラフ
130:相対ボリューム円
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17