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  • 特許-ガスクロマトグラフ 図1
  • 特許-ガスクロマトグラフ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】ガスクロマトグラフ
(51)【国際特許分類】
   G01N 30/54 20060101AFI20231108BHJP
   G01N 30/60 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
G01N30/54 E
G01N30/54 F
G01N30/60 D
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020054698
(22)【出願日】2020-03-25
(65)【公開番号】P2021156625
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100205981
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山本 稜祐
【審査官】高田 亜希
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-249730(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0033271(US,A1)
【文献】特許第5949934(JP,B2)
【文献】特開2005-214972(JP,A)
【文献】特開平10-019867(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 30/00 -30/96
B01J 20/281-20/292
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を有する装置本体と、
前記装置本体の前記内部空間に配置され、試料ガス中の成分を分離するための分離カラムがヒータとともにケースの内部に収容され、かつ、前記分離カラムを冷却するためのエアを前記ケース内へ取り込むための吸気口が前記ケースに設けられているカラムカートリッジと、
前記装置本体に取り付けられ、前記分離カラムの入口と流体接続され、前記分離カラムへ試料ガスを供給する試料ガス供給部と、
前記装置本体に取り付けられ、前記分離カラムの出口と流体接続され、前記分離カラムにおいて分離された成分を検出するための検出器と、
前記カラムカートリッジとは別体として設けられ、少なくともヒータを備えて前記装置本体の前記内部空間において前記分離カラムの前記入口及び前記出口に接続された配管の温度を調節するインターフェース部と、
前記装置本体の外部のエアを前記カラムカートリッジの前記ケース内へ前記吸気口を介して供給するための第1のファンと、
前記第1のファンとは別途設けられ、前記装置本体の外部のエアを前記カラムカートリッジの前記ケースの外面に吹き付けて前記カラムカートリッジの外面を冷却するための第2のファンと、を備えており、
前記カラムカートリッジの前記ケースは、前記インターフェース部に近接して設けられ、前記分離カラムの前記入口及び前記出口のそれぞれに接続された前記配管が前記インターフェース部に向けて出ている第1の側面、及び前記第1の側面と交差して接する側面を有し、
前記第2のファンは前記第1の側面と交差して接する前記側面の前記第1の側面に近い領域に向けてエアを直接的に吹き付けるように配置されている、ガスクロマトグラフ。
【請求項2】
前記カラムカートリッジの前記吸気口へ前記装置本体の外部のエアを導くための開口が前記装置本体に設けられており、前記開口を通じて前記装置本体内に流入したエアと前記装置本体の前記内部空間のエアとの間で熱交換が行われるように、前記吸気口と前記開口とが互いに離間している、請求項1に記載のガスクロマトグラフ。
【請求項3】
前記開口と前記吸気口との間に熱伝導性の素材で形成されたダクトが設けられている、請求項に記載のガスクロマトグラフ。
【請求項4】
前記カラムカートリッジの前記ケースは前記第1の側面とは反対側に位置する第2の側面を有し、
記吸気口は前記第2の側面に設けられている、請求項1からのいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
【請求項5】
前記第1のファン及び前記第2のファンの動作を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記第2のファンを少なくとも試料の分析中に動作させ、前記第1のファンを試料の分析が終了した後の待機時間中であって前記分離カラムを冷却する際にのみ動作させるように構成されている、請求項1からのいずれか一項に記載のガスクロマトグラフ。
【請求項6】
前記制御部は、前記待機時間中においても前記第2のファンを動作させるように構成されている、請求項に記載のガスクロマトグラフ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスクロマトグラフに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスクロマトグラフでは、分離カラムをカラムオーブン内に収容して分離カラムの温度を制御することが一般的である。一方で、分離カラムの昇温及び冷却を高速で実行できるように、カートリッジタイプの分離カラム(以下、カラムカートリッジと称する。)が提案され、実施もなされている(特許文献1参照。)。特許文献1において提案されているカラムカートリッジは、分離カラムとヒータとが一体をなして断熱性の小型ケース内に収容されたものであり、分離カラムを昇温させる際はヒータによって分離カラムが直接的に加熱され、分離カラムを冷却する際はケース内を冷却用のエアが通気するように構成されている。
【0003】
このようなカラムカートリッジを使用するガスクロマトグラフでは、分離カラムの入口及び出口に接続される配管の温度を制御するためのインターフェース部がカラムカートリッジとともに共通の筐体(以下、装置本体と称する。)の内部に収容され、カラムカートリッジに近接して配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】WO2014/064804A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなカラムカートリッジを用いたガスクロマトグラフでは、分離カラムを冷却する際、ファンによって装置本体の外部からカラムカートリッジ内へエアを供給して分離カラム及びヒータに吹き付けるようになっている。
【0006】
ところで、カラムカートリッジに近接して設けられているインターフェース部では、配管の温度を検出器と同程度の温度に制御することが多い。インターフェース部において配管の温度を分離カラムの温度よりも高い温度に制御していると、インターフェース部の熱がカラムカートリッジ内に伝わってしまい、分離カラムの温度制御に影響を与える。そのため、インターフェース部からの熱によって分離カラムの温度が上昇しないように、分析中に装置本体の外部のエアをカラムカートリッジ内に供給するといった対応をとることが考えられる。
【0007】
しかしながら、分析中に装置本体の外部のエアをカラムカートリッジ内に供給すると、分離カラムの温度制御の精度が室温変動の影響を受けて損なわれる虞がある。そのため、分析中に装置本体の外部のエアをカラムカートリッジ内に供給することは望ましくない。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、分離カラムの温度制御に対するインターフェース部からの熱の影響を抑制しつつ装置本体の外部の室温変動の影響も抑制することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るガスクロマトグラフは、内部空間を有する装置本体と、前記装置本体の前記内部空間に配置され、試料ガス中の成分を分離するための分離カラムがヒータとともにケースの内部に収容され、かつ、前記分離カラムを冷却するためのエアを前記ケース内へ取り込むための吸気口が前記ケースに設けられているカラムカートリッジと、前記装置本体に取り付けられ、前記分離カラムの入口と流体接続され、前記分離カラムへ試料ガスを供給する試料ガス供給部と、前記装置本体に取り付けられ、前記分離カラムの出口と流体接続され、前記分離カラムにおいて分離された成分を検出するための検出器と、前記装置本体の前記内部空間において前記分離カラムの前記入口及び前記出口に接続された配管の温度を調節するインターフェース部と、前記装置本体の外部のエアを前記カラムカートリッジの前記ケース内へ前記吸気口を介して供給するための第1のファンと、前記第1のファンとは別途設けられ、前記装置本体の外部のエアを前記カラムカートリッジの前記ケースの外面に吹き付けて前記カラムカートリッジの外面を冷却するための第2のファンと、を備えている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るガスクロマトグラフでは、カラムカートリッジ内にエアを供給するための第1のファンとは別に、カラムカートリッジの外面にエアを吹き付けて冷却するための第2のファンを備えているので、インターフェース部からカラムカートリッジの外面に伝わった熱が第2のファンによって吹き付けられるエアによって除去され、分離カラムの温度制御に対するインターフェース部からの熱の影響が抑制される。その結果、分析中に装置本体の外部からのエアをカラムカートリッジ内に供給する必要がなくなり、分析中に第1のファンの動作を停止させることで、装置本体の外部の室温変動が分離カラムの温度制御に与える影響も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ガスクロマトグラフの一実施例を示す概略構成図である。
図2】同実施例の制御系統の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るガスクロマトグラフの一実施例について説明する。
【0013】
図1はガスクロマトグラフ1の装置本体2の内部構成を上方からみた概略図である。
【0014】
ガスクロマトグラフ1の装置本体2は内部空間を有し、その内部空間にカラムカートリッジ4、インターフェース部10、第1のファン12及び第2のファン14が配置されている。また、装置本体2には、試料ガス供給部6及び検出器8が取り付けられている。
【0015】
カラムカートリッジ4は、試料中の成分を分離するための分離カラム16がヒータ18とともに断熱性のケース20内に収容されたものである。分離カラム16はヒータ18によって直接的に加熱されるように構成されている。図示は省略されているが、ケース20内には温度センサも設けられている。カラムカートリッジ4内の構造の詳細な説明は省略するが、例えばWO2014/064804A1に開示されている構造を採用することができる。
【0016】
分離カラム16の入口は配管22を介して試料ガス供給部6と流体接続されており、分離カラム16の出口は配管24を介して検出器8と流体接続されている。試料ガス供給部6は、注入された液体試料を気化させ、気化した試料をキャリアガスによって分離カラム16へ移送するように構成されたものである。検出器8は、分離カラム16において分離された成分を検出するためのものであり、TCD(熱伝導度検出器)、FID(水素炎イオン化検出器)、FPD(炎光光度検出器)などを用いることができる。
【0017】
インターフェース部10はカラムカートリッジ4の側方(図において上側)に設けられている。インターフェース部10は、分離カラム16の入口及び出口のそれぞれに接続された配管22及び24の温度を調節するためのものである。図示は省略されているが、インターフェース部10は、配管22及び24のそれぞれに接して配管22及び24との間で熱交換を行なう熱交換ブロック、熱交換ブロックを加熱するためのヒータ、さらには、熱交換ブロックの温度を検出するための温度センサを備えている。
【0018】
カラムカートリッジ4のケース20の側面のうちインターフェース部10に近接する側面(第1の側面)とは反対側に位置する側面(第2の側面)に、吸気口26及び排気口28が設けられている。吸気口26は、分離カラム16及びヒータ18を冷却するためのエアをケース20の内部へ取り込むための開口であり、排気口28はケース20内のエアを排気するための開口である。
【0019】
装置本体2の側面には、開口30、32、38及び40が設けられている。開口30はカラムカートリッジ4の吸気口26と対向する位置に設けられ、開口32はカラムカートリッジ4の排気口28と対向する位置に設けられている。吸気口26と開口30とは互いに離間し、排気口28と開口32は互いに離間している。吸気口26と開口30との間にはダクト34が設けられており、排気口28と開口32との間にはダクト36が設けられている。ダクト34及び36は、アルミニウムなど良好な熱伝導性を有する素材により構成されている。
【0020】
第1のファン12は、吸気口26を通じて装置本体2の外部のエアをカラムカートリッジ4の内部へ供給するためのものである。第1のファン12は、この実施例では吸気口26と開口30の間に設けられているが、装置本体2の外部に設けられていてもよい。第1のファン12が作動すると、開口30を介して装置本体2の外部から内部へエアが取り込まれ、そのエアがダクト34を通じてカラムカートリッジ4の内部に供給される。カラムカートリッジ4内に供給されたエアは、分離カラム16及びヒータ18と熱交換を行なった後、排気口28、ダクト36及び開口32を通じて装置本体2の外部へ排出される。
【0021】
第2のファン14は、開口38を通じて装置本体2の外部から内部へエアを取り込み、カラムカートリッジ4の外面のうちインターフェース部10に近接している部分にそのエアを吹き付けるように設けられている。第2のファン14は、この実施例では開口38の内側に設けられているが、開口38の外側に設けられていてもよい。第2のファン14によってカラムカートリッジ4に吹き付けられたエアは、カラムカートリッジ4の外面との間で熱交換を行なった後、開口40から装置本体2の外部へ排出される。
【0022】
図2に示されているように、カラムカートリッジ4における分離カラム16の温調動作、インターフェース部10における配管22及び24の温調動作、第1のファン12の動作、及び、第2のファン14の動作は、制御部42によって制御される。制御部42は、CPUによって所定のプログラムが実行されることにより実現される機能である。
【0023】
制御部42には分析情報及び温度情報が入力され、制御部42はそれらの情報に基づいてカラムカートリッジ4、インターフェース部10、第1のファン12及び第2のファン14の動作を制御する。分析情報には、分析開始の指示、分析中の分離カラム16の温度条件、分離カラム16を冷却すべき指示が含まれる。温度情報には、カラムカートリッジ4内に設けられている温度センサによって検出される温度の情報、及び、インターフェース部10に設けられている温度センサによって検出される温度の情報が含まれる。
【0024】
制御部42は、分析が終了した後の待機時間中であってカラムカートリッジ4内の分離カラム16を冷却すべきときにのみ第1のファン12を動作させ、分析中は第1のファン12の動作を停止させるように構成されている。一方で、制御部42は、分析中及び待機時間中のいずれにおいても第2のファン14を作動させるように構成されている。
【0025】
インターフェース部10における配管22及び24の制御温度は、カラムカートリッジ4における分離カラム16の制御温度よりも高い温度(例えば、検出器8の温度と同等の温度)に設定される場合が多い。インターフェース部10の温度がカラムカートリッジ4内の温度よりも高い場合、インターフェース部10の熱がカラムカートリッジ4内に伝達される。しかし、この実施例では、分析中、第2のファン14が動作して装置本体2の外部のエアがカラムカートリッジ4の外面に吹き付けられるので、インターフェース部10からカラムカートリッジ4の外面に伝達された熱がカラムカートリッジ4内に侵入する前に除去されることになる。これにより、分析中における分離カラム16の温度制御に対するインターフェース部10からの熱の影響が抑制される。一方で、分析中、第1のファン12の動作は停止され、装置本体2の外部のエアがカラムカートリッジ4内に供給されることはない。そのため、分析中に装置本体2の外部の室温が変動したとしても、分離カラム16の温度制御が室温変動の影響を受けにくくなる。
【0026】
なお、カラムカートリッジ4の吸気口26及び排気口28のそれぞれがダクト34及び36を通じて装置本体2の外部と通じているため、第1のファン12の動作が停止していても、装置本体2の外部のエアがカラムカートリッジ4内に流入し得る。しかし、カラムカートリッジ4の吸気口26及び排気口28がそれぞれ開口30及び32から離間して設けられており、開口30及び32から装置本体2内に流入したエアが熱伝導性のダクト34及び36を介して装置本体2内のエアとの間で熱交換を行なうことになる。そのため、室温変動がカラムカートリッジ4内の温度に与える影響が抑制される。
【0027】
以上において説明した実施例は、本発明に係るガスクロマトグラフの実施形態の一例を示したにすぎない。本発明に係るガスクロマトグラフの実施形態は、以下に示すとおりである。
【0028】
本発明に係るガスクロマトグラフの一実施形態では、内部空間を有する装置本体と、前記装置本体の前記内部空間に配置され、試料ガス中の成分を分離するための分離カラムがヒータとともにケースの内部に収容され、かつ、前記分離カラムを冷却するためのエアを前記ケース内へ取り込むための吸気口が前記ケースに設けられているカラムカートリッジと、前記装置本体に取り付けられ、前記分離カラムの入口と流体接続され、前記分離カラムへ試料ガスを供給する試料ガス供給部と、前記装置本体に取り付けられ、前記分離カラムの出口と流体接続され、前記分離カラムにおいて分離された成分を検出するための検出器と、前記装置本体の前記内部空間において前記分離カラムの前記入口及び前記出口に接続された配管の温度を調節するインターフェース部と、前記装置本体の外部のエアを前記カラムカートリッジの前記ケース内へ前記吸気口を介して供給するための第1のファンと、前記第1のファンとは別途設けられ、前記装置本体の外部のエアを前記カラムカートリッジの前記ケースの外面に吹き付けて前記カラムカートリッジの外面を冷却するための第2のファンと、を備えている。
【0029】
上記一実施形態の第1態様では、前記第2のファンは、前記カラムカートリッジの前記ケースの外面のうち、前記インターフェース部に近接している部分に対してエアを吹き付けるように設けられている。このような態様により、前記インターフェース部から前記カラムカートリッジの前記ケースに伝達される熱を効率よく除去することができ、前記分離カラムの温度制御に対する前記インターフェース部からの熱の影響を抑制することができる。
【0030】
上記一実施形態の第2態様では、前記カラムカートリッジの前記吸気口へ前記装置本体の外部のエアを導くための開口が前記装置本体に設けられており、前記開口を通じて前記装置本体内に流入したエアと前記装置本体の前記内部空間のエアとの間で熱交換が行われるように、前記吸気口と前記開口とが互いに離間している。このような態様により、前記分離カラムの温度制御に対する前記装置本体の外部の室温変動の影響が抑制される。この第2態様は上記第1態様と組み合わせることができる。
【0031】
上記第2態様において、前記開口と前記吸気口との間に熱伝導性の素材で形成されたダクトが設けられていてもよい。そうすれば、前記分離カラムの冷却時には、前記装置本体の外部のエアを前記カラムカートリッジ内に効率よく供給することができる。
【0032】
上記一実施形態の第3態様では、前記カラムカートリッジの前記ケースは互いに反対側に位置する第1の側面及び第2の側面を有し、前記インターフェース部は前記第1の側面に近接して設けられ、前記吸気口は前記第2の側面に設けられている。このような態様により、前記インターフェース部によって加熱されたエアが前記吸気口から取り込まれにくくなり、前記分離カラムの温度制御に対する前記インターフェース部からの熱の影響が抑制される。この第3態様は、上記第1態様及び第2態様のすくなくともいずれか一方と組み合わせることができる。
【0033】
上記一実施形態の第4態様では、前記第1のファン及び前記第2のファンの動作を制御する制御部をさらに備え、前記制御部は、前記第2のファンを少なくとも試料の分析中に動作させ、前記第1のファンを試料の分析が終了した後の待機時間中であって前記分離カラムを冷却する際にのみ動作させるように構成されている。このような態様により、試料の分析中に前記装置本体の外部のエアを前記カラムカートリッジ内に供給することなく、前記分離カラムの温度制御に対する前記インターフェース部からの熱の影響を抑制することができる。試料の分析中は前記装置本体の外部のエアが前記カラムカートリッジ内に供給されないので、分析中に前記装置本体の外部の室温が変動しても、その変動が前記分離カラムの温度制御に与える影響が小さくなる。この第4態様は、上記第1態様、第2態様及び第3態様の少なくとも1つの態様と組み合わせることができる。
【0034】
上記第4態様において、前記制御部は、前記待機時間中においても前記第2のファンを動作させるように構成されていてもよい。そうすれば、前記分離カラムを冷却する際に前記インターフェース部からの熱が前記分離カラムへ伝達されにくくなるので、前記分離カラムの冷却効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0035】
1 ガスクロマトグラフ
2 装置本体
4 カラムカートリッジ
6 試料ガス供給部
8 検出器
10 インターフェース部
12 第1のファン
14 第2のファン
16 分離カラム
18 ヒータ
20 ケース
22,24 配管
26 吸気口
28 排気口
30,32,38,40 開口
34,36 ダクト
42 制御部
図1
図2