(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び端末装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231108BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020170803
(22)【出願日】2020-10-08
【審査請求日】2022-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【氏名又は名称】内海 一成
(72)【発明者】
【氏名】宮田 亜衣
(72)【発明者】
【氏名】谷村 亮介
【審査官】新里 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-185104(JP,A)
【文献】特開2019-185619(JP,A)
【文献】特開2003-242592(JP,A)
【文献】特開2020-126699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザへの移動体の貸出条件が第1貸出条件である第1ステーション群に属するステーションに関する情報と、前記ユーザへの前記移動体の貸出条件が第2貸出条件である第2ステーション群に属するステーションに関する情報とをそれぞれ取得し、前記ステーションに関する情報を出力し、前記ユーザに前記移動体を貸し出す貸出ステーション及び前記ユーザが前記移動体を返却する返却ステーションとして前記ユーザがそれぞれ選択したステーションに関する情報を取得する制御部を備え、
前記制御部は、
前記ユーザが前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち先に選択した第1選択ステーションを特定する情報と、前記ユーザが前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち後に選択した第2選択ステーションを特定する情報とを取得し、
前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合に、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションからの前記第2選択ステーションの選択を制限する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1選択ステーションと同じステーション群に属するステーションからの前記第2選択ステーションの選択を許可する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記ステーションに関する情報を端末装置に表示させることによって出力し、
前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションに関する情報
に前記第2選択ステーションとして選択することを制限又は禁止するフラグを関連づけて前記端末装置に
出力する、請求項1
又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、
端末装置で受け付けた前記ユーザの入力に基づいて、前記ユーザが選択したステーションに関する情報を取得し、
前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合、前記第1選択ステーションと同じステーション群に属するステーションを前記ユーザが選択する入力を前記端末装置に有効な入力として処理させ、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションを前記ユーザが選択する入力を前記端末装置に無効な入力として処理させる、請求項1から
3までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、所定の条件が満たされた場合、前記ユーザによる前記第2選択ステーションの選択において前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションの選択の制限を解除する、請求項1から
4までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1選択ステーションとして前記貸出ステーションに関する情報を取得した場合、前記第2選択ステーションとして前記返却ステーションに関する情報を取得し、
前記第1選択ステーションとして前記返却ステーションに関する情報を取得した場合、前記第2選択ステーションとして前記貸出ステーションに関する情報を取得する、請求項1から
5までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記貸出ステーション及び前記返却ステーションに関する情報として、同一のステーションに関する情報を取得する、請求項1から
6までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置が、ユーザへの移動体の貸出条件が第1貸出条件である第1ステーション群に属するステーションに関する情報と、前記ユーザへの前記移動体の貸出条件が第2貸出条件である第2ステーション群に属するステーションに関する情報とをそれぞれ取得し、前記ステーションに関する情報を出力し、前記ユーザに前記移動体を貸し出す貸出ステーション及び前記ユーザが前記移動体を返却する返却ステーションとして前記ユーザがそれぞれ選択したステーションに関する情報を取得することと、
前記情報処理装置が、前記ユーザが前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち先に選択した第1選択ステーションを特定する情報と、前記ユーザが前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち後に選択した第2選択ステーションを特定する情報とを取得することと、
前記情報処理装置が、前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合に、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションからの前記第2選択ステーションの選択を制限することと
を含む情報処理方法。
【請求項9】
前記情報処理装置が、前記第1選択ステーションと同じステーション群に属するステーションからの前記第2選択ステーションの選択を許可することを更に含む、請求項
8に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記情報処理装置が、前記ステーションに関する情報を表示することと、
前記情報処理装置が、前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションに関する情報
に前記第2選択ステーションとして選択することを制限又は禁止するフラグを関連づけて出力することと
を更に含む、請求項
8又は9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
前記情報処理装置が、入力部における前記ユーザの入力に基づいて、前記ユーザが選択したステーションに関する情報を取得することと、
前記情報処理装置が、前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合、前記第1選択ステーションと同じステーション群に属するステーションを前記ユーザが選択する入力を前記入力部に有効な入力として処理させることと、
前記情報処理装置が、前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションを前記ユーザが選択する入力を前記入力部に無効な入力として処理させることと
を更に含む、請求項
8から
10までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項12】
前記情報処理装置が、所定の条件が満たされた場合、前記ユーザによる前記第2選択ステーションの選択において前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションの選択の制限を解除することを更に含む、請求項
8から
11までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記情報処理装置が、前記第1選択ステーションとして前記貸出ステーションに関する情報を取得した場合、前記第2選択ステーションとして前記返却ステーションに関する情報を取得することと、
前記情報処理装置が、前記第1選択ステーションとして前記返却ステーションに関する情報を取得した場合、前記第2選択ステーションとして前記貸出ステーションに関する情報を取得することとを更に含む、請求項
8から
12までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記情報処理装置が、前記貸出ステーション及び前記返却ステーションに関する情報として、同一のステーションに関する情報を取得することを更に含む、請求項
8から
13までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項15】
ユーザへの移動体の貸出条件が第1貸出条件である第1ステーション群に属するステーションに関する情報と、前記ユーザへの前記移動体の貸出条件が第2貸出条件である第2ステーション群に属するステーションに関する情報とをそれぞれ出力し、前記ユーザに前記移動体を貸し出す貸出ステーション及び前記ユーザが前記移動体を返却する返却ステーションを前記ユーザがそれぞれ選択する入力を受け付け、前記ユーザが選択したステーションに関する情報を出力する制御部を備え、
前記制御部は、
前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち前記ユーザが先に選択する第1選択ステーションを前記第1ステーション群及び前記第2ステーション群それぞれに属するステーションから選択できるように前記ステーションに関する情報を出力し、
前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち前記ユーザが後に選択する第2選択ステーションを前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションから選択できないように前記ステーションに関する情報を出力する、
端末装置。
【請求項16】
前記ユーザの入力を受け付ける入力部を更に備え、
前記入力部は、前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合、前記第1選択ステーションと同じステーション群に属するステーションを前記ユーザが選択する入力を有効な入力として処理し、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションを前記ユーザが選択する入力を無効な入力として処理する、請求項
15に記載の端末装置。
【請求項17】
前記制御部は、所定の条件が満たされた場合、前記ユーザが前記第2選択ステーションを前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションから選択できるように前記ステーションに関する情報を出力する、請求項
15又は16に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが出発地と目的地とを指定してカーシェアリングの利用を予約できるサービスが知られている。例えば、特許文献1には、ユーザにより入力される目的及び移動開始位置を含む検索指示に基づいて、カーシェアリングの対象となる車両の貸出場所及び返却場所を含むレコメンド情報を生成してユーザに提示する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが移動体の貸出場所及び返却場所を選択する場合、移動体の保管場所を管理する必要がある。移動体を貸し出す業者にとって、移動体の管理の負担を低減できることが求められる。移動体を貸し出してもらうユーザにとって、サービスを簡便に利用できることが求められる。つまり、移動体を貸し出すサービスの利便性の向上が求められる。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、移動体を貸し出すサービスの利便性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、ユーザへの移動体の貸出条件が第1貸出条件である第1ステーション群に属するステーションに関する情報と、前記ユーザへの前記移動体の貸出条件が第2貸出条件である第2ステーション群に属するステーションに関する情報とをそれぞれ取得し、前記ステーションに関する情報を出力し、前記ユーザに前記移動体を貸し出す貸出ステーション及び前記ユーザが前記移動体を返却する返却ステーションとして前記ユーザがそれぞれ選択したステーションに関する情報を取得する制御部を備える。前記制御部は、前記ユーザが前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち先に選択した第1選択ステーションを特定する情報と、前記ユーザが前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち後に選択した第2選択ステーションを特定する情報とを取得する。前記制御部は、前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合に、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションからの前記第2選択ステーションの選択を制限する。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、ユーザへの移動体の貸出条件が第1貸出条件である第1ステーション群に属するステーションに関する情報と、前記ユーザへの前記移動体の貸出条件が第2貸出条件である第2ステーション群に属するステーションに関する情報とをそれぞれ取得し、前記ステーションに関する情報を出力し、前記ユーザに前記移動体を貸し出す貸出ステーション及び前記ユーザが前記移動体を返却する返却ステーションとして前記ユーザがそれぞれ選択したステーションに関する情報を取得することと、前記ユーザが前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち先に選択した第1選択ステーションを特定する情報と、前記ユーザが前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち後に選択した第2選択ステーションを特定する情報とを取得することと、前記ユーザが前記第2選択ステーションを選択する場合に、前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションからの前記第2選択ステーションの選択を制限することとを含む。
【0008】
本開示の一実施形態に係る端末装置は、ユーザへの移動体の貸出条件が第1貸出条件である第1ステーション群に属するステーションに関する情報と、前記ユーザへの前記移動体の貸出条件が第2貸出条件である第2ステーション群に属するステーションに関する情報とをそれぞれ出力し、前記ユーザに前記移動体を貸し出す貸出ステーション及び前記ユーザが前記移動体を返却する返却ステーションを前記ユーザがそれぞれ選択する入力を受け付け、前記ユーザが選択したステーションに関する情報を出力する制御部を備える。前記制御部は、前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち前記ユーザが先に選択する第1選択ステーションを前記第1ステーション群及び前記第2ステーション群それぞれに属するステーションから選択できるように前記ステーションに関する情報を出力する。前記制御部は、前記貸出ステーション及び前記返却ステーションのうち前記ユーザが後に選択する第2選択ステーションを前記第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションから選択できないように前記ステーションに関する情報を出力する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法、及び端末装置によれば、移動体を貸し出すサービスの利便性が向上され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施形態に係る移動体管理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】端末装置におけるステーションの地図表示の例を示す図である。
【
図3】端末装置におけるステーションの一覧表示の例を示す図である。
【
図4】地図表示においてステーションの選択を制限する表示例を示す図である。
【
図5】一覧表示において選択可能なステーションを表示する例を示す図である。
【
図6】一覧表示においてステーションの選択を制限する表示例を示す図である。
【
図7】一実施形態に係る情報処理方法の手順例を示すフローチャートである。
【
図8】一実施形態に係る端末制御方法の手順例を示すフローチャートである。
【
図9】申し込みの入力を受け付ける手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(移動体管理システム1の構成例)
図1に示されるように、一実施形態に係る移動体管理システム1は、サーバ10と、端末装置20と、移動体30とを備える。サーバ10と、端末装置20と、移動体30とは、ネットワーク40に接続されており、互いに通信可能である。サーバ10、端末装置20、及び移動体30それぞれの数は、1つに限られず、2つ以上であってよい。
【0012】
移動体管理システム1によって、ユーザに移動体30を貸し出すサービスが提供される。ユーザに移動体30を貸し出すサービスは、貸出サービスとも称される。サーバ10は、ユーザに貸し出される移動体30に関する情報を処理する。端末装置20は、ユーザから移動体30の貸し出しの申し込みを受け付ける。
【0013】
以下、貸出サービスを提供するために用いられる移動体管理システム1の構成例が説明される。
【0014】
<サーバ10>
サーバ10は、サーバ制御部11と、サーバ通信部12とを備える。
【0015】
サーバ制御部11は、サーバ10の各構成部を制御する。サーバ制御部11は、単に制御部とも称される。サーバ制御部11は、1つ以上のプロセッサを含んで構成されてよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であるが、これらに限られない。サーバ制御部11は、1つ以上の専用回路を含んで構成されてもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。サーバ制御部11は、プロセッサの代わりに専用回路を含んで構成されてもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んで構成されてもよい。
【0016】
サーバ10は、記憶部を更に備えてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、サーバ10の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。記憶部は、サーバ制御部11に含まれてもよい。
【0017】
サーバ通信部12は、ネットワーク40を介して端末装置20又は移動体30と通信可能に構成される通信モジュールを含む。サーバ通信部12は、単に通信部とも称される。
【0018】
サーバ10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んでよい。サーバ10は、情報処理装置とも称される。
【0019】
<端末装置20>
端末装置20は、端末制御部21と、端末通信部22と、入力部23と、出力部24とを備える。端末装置20は、例えばスマートフォン等の携帯端末を含んでよい。端末装置20は、ノートPC(Personal Computer)又はタブレットPC等のPCを含んでよい。端末装置20は、これらの例に限られず、種々の機器を含んでよい。
【0020】
端末制御部21は、端末装置20の各構成部を制御する。端末制御部21は、単に制御部とも称される。端末制御部21は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。端末制御部21は、端末装置20の機能を実現するプログラムを実行する。端末制御部21は、サーバ制御部11と同一又は類似に構成されてよい。端末制御部21は、記憶部を含んで構成されてもよい。
【0021】
端末通信部22は、ネットワーク40を介してサーバ10と通信可能に構成される通信モジュールを含んで構成されてよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)又は5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。端末通信部22は、単に通信部とも称される。
【0022】
入力部23は、ユーザからの入力を受け付ける入力デバイスを含んで構成される。入力デバイスは、例えば、タッチパネル若しくはタッチセンサ、又はマウス等のポインティングデバイスを含んで構成されてよい。入力デバイスは、物理キーを含んで構成されてもよい。入力デバイスは、マイク等の音声入力デバイスを含んで構成されてもよい。
【0023】
出力部24は、ユーザに情報を認識させるように情報を出力する。出力部24は、例えば、画像又は文字若しくは図形等の視覚情報を出力する表示デバイスを含んで構成されてよい。表示デバイスは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ若しくは無機ELディスプレイ、又は、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)等を含んで構成されてよい。表示デバイスは、これらのディスプレイに限られず、他の種々の方式のディスプレイを含んで構成されてよい。表示デバイスは、LED(Light Emission Diode)等の発光デバイスを含んで構成されてよい。表示デバイスは、他の種々のデバイスを含んで構成されてよい。
【0024】
出力部24は、例えば、音声等の聴覚情報を出力するスピーカ等の音声出力デバイスを含んで構成されてもよい。出力部24は、これらの例に限られず、他の種々のデバイスを含んで構成されてよい。
【0025】
<移動体30>
移動体30は、自動車等の四輪車を含んでよい。移動体30は、自転車又はバイク等の二輪車を含んでよいし、三輪車を含んでもよい。移動体30は、Ha:mo(登録商標)等のパーソナルモビリティを含んでよい。移動体30は、これらの例に限られず、ユーザが乗車可能な種々の乗り物を含んでよい。
【0026】
移動体30は、移動体制御部31と、移動体通信部32とを備える。移動体制御部31と、移動体通信部32とは、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続されている。
【0027】
移動体制御部31は、移動体30が備える各構成部を制御する。移動体制御部31は、単に制御部とも称される。移動体制御部31は、1つ以上のプロセッサを含んでよい。移動体制御部31は、プロセッサの代わりに1つ以上の専用回路を含んでもよいし、プロセッサとともに1つ以上の専用回路を含んでもよい。移動体制御部31は、記憶部を更に含んで構成されてもよい。
【0028】
移動体通信部32は、ネットワーク40を介して、サーバ10と通信可能に構成される通信モジュールを含んで構成されてよい。通信モジュールは、例えば4G又は5G等の移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでよいが、これらに限られない。移動体通信部32は、例えば車載通信機を含んで構成されてよい。移動体通信部32は、単に通信部とも称される。
【0029】
移動体30は、必須ではないが位置情報取得部33を更に備える。位置情報取得部33は、移動体制御部31又は移動体通信部32とCAN等の車載ネットワーク又は専用線を介して互いに通信可能に接続されている。位置情報取得部33は、移動体30自身の位置情報を取得する。位置情報取得部33は、衛星測位システムに対応する受信機を含んでよい。衛星測位システムに対応する受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機等を含んでもよい。移動体30は、位置情報取得部33で取得した移動体30自身の位置情報を移動体通信部32からサーバ10に出力してよい。
【0030】
移動体30は、ユーザによって運転されるように構成されてもよい。移動体30は、自動運転によって運行可能に構成されてもよい。自動運転は、例えばSAE(Society of Automotive Engineers)において定義されるレベル1からレベル5までのいずれかのレベルで実施されてよい。自動運転は、例示した定義に限られず、他の定義に基づいて実施されてもよい。移動体30が自動運転によって制御される場合、移動体制御部31は、移動体30の走行を制御する。ユーザは、移動体30の目的地を指定することによって、自動運転で走行する移動体30に乗車して目的地まで移動できる。
【0031】
(貸出サービスの運用例)
以下、貸出サービスの運用例が説明される。
【0032】
本実施形態において、貸出サービスは、少なくとも2つの運営主体それぞれによって提供されるとする。つまり、本実施形態において、少なくとも2つの異なる貸出サービスが提供されるとする。各運営主体は、各運営主体で所有している移動体30をユーザに貸し出す。各運営主体は、各運営主体で定めた条件に基づいて、ユーザに移動体30を貸し出す。各運営主体で定めた条件は、少なくとも、各運営主体で所有している移動体30をユーザに貸し出すことを含む。したがって、各運営主体で定めた条件は、少なくとも、各運営主体が提供する貸出サービスでユーザに貸し出す移動体30が異なる点において、互いに異なる。少なくとも一部の運営主体は、フランチャイズとして構成されてもよい。
【0033】
少なくとも2つの運営主体は、第1運営主体と、第2運営主体とを含む。つまり、第1運営主体及び第2運営主体それぞれが互いに異なる条件に基づいて貸出サービスを運営する。第1運営主体及び第2運営主体は、それぞれ第1貸出条件及び第2貸出条件に基づいて、ユーザに移動体30を貸し出すとする。第1貸出条件と第2貸出条件とは、互いに異なる。
【0034】
第1運営主体は、第1貸出条件に基づいてユーザに貸し出す移動体30を管理する。第2運営主体は、第2貸出条件に基づいてユーザに貸し出す移動体30を管理する。言い換えれば、第1貸出条件は、第1運営主体によって管理される移動体30の貸し出しに適用される。第2貸出条件は、第2運営主体によって管理される移動体30の貸し出しに適用される。貸出条件は、移動体30を貸し出す場所と返却する場所とをそれぞれ限定する条件を含んでよい。貸出条件は、移動体30の貸出期間に関する条件を含んでよい。貸出条件は、移動体30の貸出料金に関する条件を含んでよい。第1貸出条件と第2貸出条件とは、少なくとも一部で一致してもよいし、全く異なっていてもよい。第1貸出条件及び第2貸出条件は、互いに区別する必要がない場合、単に貸出条件とも称される。
【0035】
<移動体30を保管するステーション>
本実施形態において、ユーザは、各運営主体に対して、各運営主体が定める条件に基づく移動体30の貸し出しを申し込むことができる。ユーザは、移動体30を貸し出してもらう地点、及び、移動体30を返却する地点のうち少なくとも一方を指定して、移動体30の貸し出しを申し込むことができる。ユーザは、各運営主体が移動体30を保管する地点を、移動体30を貸し出してもらう地点、又は、移動体30を返却する地点として指定できる。
【0036】
第1運営主体及び第2運営主体はそれぞれ、移動体30を保管するための第1ステーション51及び第2ステーション52(
図2参照)を管理する。言い換えれば、第1ステーション51は、第1運営主体が所有する移動体30を保管する。第2ステーション52は、第2運営主体が所有する移動体30を保管する。第1ステーション51及び第2ステーション52は、互いに区別する必要がない場合、単にステーションと称される。ユーザは、各運営主体が管理するステーションを、移動体30を貸し出してもらう地点、又は、移動体30を返却する地点として指定できる。
【0037】
第1ステーション51及び第2ステーション52は、それぞれ第1ステーション群及び第2ステーション群に属する。つまり、第1ステーション群に属するステーションは、第1ステーション51と称される。第2ステーション群に属するステーションは、第2ステーション52と称される。第1ステーション群及び第2ステーション群は、互いに区別する必要がない場合、単にステーション群と称される。
【0038】
各運営主体は、原則として各運営主体自身が管理するステーション、つまり同一のステーション群に属するステーションに移動体30を保管する。各運営主体は、ユーザに移動体30を貸し出す場合、原則として、ユーザに移動体30を貸し出すステーションとユーザが移動体30を返却するステーションとが同一のステーション群に属することを条件として、ユーザに移動体30を貸し出す。
【0039】
各運営主体は、運営主体同士の契約に基づいて、各運営主体が管理するステーションに、他の運営主体が管理する移動体30を保管してもよい。各運営主体は、ユーザに移動体30を貸し出すステーションとユーザが移動体30を返却するステーションとが異なるステーション群に属する場合であっても、運営主体同士の契約に基づいてユーザに移動体30を貸し出してよい。
【0040】
<移動体管理システム1の動作>
移動体管理システム1は、各運営主体が提供する貸出サービスの運営に関する情報を処理するとともに、各運営主体が所有している移動体30に関する情報を処理することによって、各運営主体が提供する貸出サービスを一元的に管理できる。
【0041】
比較例として、1つの運営主体が提供する貸出サービスの運営に関する情報だけを処理するシステムが考えられる。比較例に係るシステムにおいてユーザが移動体30の貸し出しを申し込む場合、ユーザは、移動体30を貸し出してもらうステーション、又は、移動体30を返却するステーションを、そのシステムを利用する運営主体が管理するステーションの中からしか選択できない。ユーザが移動体30を貸し出してもらう地点又は返却する地点として所定範囲内に位置する地点を希望する場合、所定範囲内にその運営主体が管理するステーションが無ければ、その運営主体は、ユーザに移動体30を貸し出すことができない。ユーザが移動体30を貸し出してもらう地点又は返却する地点として希望する所定範囲内に他の運営主体が管理するステーションが位置する場合、ユーザは、他の運営主体が利用する他のシステムにおいて、改めて、移動体30の貸し出しを申し込む必要がある。本実施形態に係る移動体管理システム1によれば、ユーザが移動体30を貸し出してもらう地点又は返却する地点として希望する所定範囲内に、いずれかの運営主体が管理するステーションが位置する可能性が高まる。したがって、ユーザは、1つのシステム内において移動体30の申し込みを完了しやすくなる。その結果、ユーザにとってシステムの利便性が高まる。
【0042】
以下、移動体管理システム1において貸出サービスを実現するために各構成部で実行される動作が説明される。
【0043】
サーバ10は、各運営主体が管理するステーションに関する情報を取得する。ステーションに関する情報は、そのステーションに保管されている移動体30の情報を含む。ステーションに関する情報は、そのステーションに移動体30を保管できるスペースに関する情報を含む。ステーションに関する情報は、そのステーションが属するステーション群に関する情報を含む。ステーションに関する情報は、ステーション情報とも称される。ステーション群に関する情報は、ステーション群情報とも称される。サーバ10は、ステーション情報又はステーション群情報を、各運営主体から取得してよい。具体的には、サーバ10は、各運営主体の作業者が入力するデータをステーション情報又はステーション群情報として取得してもよい。運営主体がフランチャイズである場合、サーバ10は、フランチャイジーからステーション情報又はステーション群情報を取得してもよい。
【0044】
サーバ10は、移動体30の位置情報を取得してもよい。サーバ10は、移動体30の位置情報に基づいて、移動体30がステーションに保管されているか判定してよい。サーバ10は、移動体30の位置情報に基づいて、移動体30が保管されているステーションを特定してよい。
【0045】
サーバ10は、ユーザからの移動体30の貸し出しの申し込みに関する情報を、後述する端末装置20から取得する。移動体30の貸し出しの申し込みに関する情報は、申込情報とも称される。申込情報は、ユーザが移動体30の貸し出しを希望する地点若しくは範囲に関する情報、又は、ユーザが移動体30の返却を希望する地点若しくは範囲に関する情報を含む。申込情報は、ユーザが移動体30の貸し出しを求める運営主体を指定する情報を含んでもよい。
【0046】
サーバ10は、申込情報に基づいて、ユーザの申し込みを受け付けるか決定する。サーバ10は、ユーザの申し込みを受け付ける場合、ユーザに移動体30を貸し出すステーション及びユーザが移動体30を返却するステーションを決定する。サーバ10は、ユーザに移動体30を貸し出すステーションに保管されている移動体30又は保管される予定の移動体30の中からユーザに貸し出す移動体30を割り当てる。サーバ10は、ユーザの申し込みを受け付けた場合、ユーザに移動体30を貸し出すステーションに関する情報を端末装置20に出力する。
【0047】
サーバ10は、1つの運営主体によって運用されてよい。サーバ10は、2つ以上の運営主体によって共同で運用されてよい。
【0048】
端末装置20の端末制御部21は、端末通信部22によってサーバ10からステーション情報を取得する。端末制御部21は、出力部24にステーション情報を出力させることによって、ステーション情報をユーザに通知する。端末制御部21は、入力部23によってユーザから移動体30の貸し出しの申し込みの入力を受け付ける。端末制御部21は、ユーザから移動体30の貸し出しの申し込みの入力を受け付けるアプリケーションを実行してもよい。
【0049】
端末制御部21は、移動体30の貸し出しの申し込みとして、移動体30を貸し出す地点又は範囲、及び、移動体30を返却する地点又は範囲を表す情報の入力を受け付ける。端末制御部21は、出力部24によってユーザにステーション情報を出力してユーザに参照させながら、入力部23によってユーザに申し込みを入力させてよい。端末制御部21は、ユーザによる申し込みの入力に基づいて申込情報を生成して端末通信部22からサーバ10に出力する。端末制御部21は、端末通信部22によってサーバ10からユーザに貸し出される移動体30を特定する情報を取得してユーザに通知する。
【0050】
端末装置20は、ユーザによって所持されるとする。端末装置20は、少なくとも1人のユーザが利用できるように所定位置に設置されていてもよい。
【0051】
端末制御部21は、ユーザによる移動体30の貸し出しの申し込みの入力として、ユーザに、移動体30を貸し出すステーション又は移動体30を返却するステーションを選択させる。ユーザに移動体30を貸し出すステーションは、貸出ステーションとも称される。ユーザが移動体30を返却するステーションは、返却ステーションとも称される。
【0052】
端末制御部21は、入力部23によって、ユーザからステーションを選択する入力を受け付ける。端末制御部21は、入力部23によって、ユーザが貸出ステーション及び返却ステーションのどちらを先に選択するかを特定する情報の入力を受け付けてよい。端末制御部21は、ユーザが貸出ステーション及び返却ステーションのどちらを先に選択するか特定した後でユーザからステーションを選択する入力を受け付けることによって、貸出ステーション及び返却ステーションの一方の選択を確定させることができる。端末制御部21は、1つのステーションを選択する入力を受け付けた後で貸出ステーション及び返却ステーションのどちらを選択したか特定することによって、貸出ステーション及び返却ステーションそれぞれの選択を確定させることができる。貸出ステーション及び返却ステーションのうちユーザが先に選択するステーションは、第1選択ステーションとも称される。貸出ステーション及び返却ステーションのうちユーザが後で選択するステーションは、第2選択ステーションとも称される。
【0053】
端末制御部21は、ユーザがステーションを選択するためにステーション情報を参照できるように、出力部24にステーション情報を表示する。
【0054】
出力部24は、例えば
図2に示されるように、端末装置20のディスプレイとして構成されるとする。出力部24は、ディスプレイ上に表示した地図に重ねて、第1ステーション群に属する第1ステーション51と、第2ステーション群に属する第2ステーション52とを表示してよい。つまり、出力部24はステーションを地図表示してよい。第1ステーション51は、A-1、A-2及びA-3と表されている。第2ステーション52は、B-1、B-2及びB-3と表されている。ステーション群の数は、2つに限られず、3つ以上であってもよい。各ステーション群に属するステーションの数は、3つに限られず、2つ以下であってもよいし4つ以上であってもよい。
【0055】
端末制御部21は、入力部23によって、ユーザからステーションを選択する入力を受け付けてよい。
図2の例において、入力部23は、端末装置20のタッチパネルとして構成されるとする。入力部23は、地図上に表示されたステーションにユーザがタッチすることによってステーションを選択する入力を受け付ける。
【0056】
出力部24は、例えば
図3に示されるように、ステーションを一覧として表示してよい。つまり、出力部24はステーションを一覧表示してよい。
図3の例において、出力部24は、ユーザが貸出ステーションを選択できるようにステーションの一覧を表示している。出力部24は、ユーザが返却ステーションを選択できるようにステーションの一覧を表示してもよい。
【0057】
端末制御部21は、ユーザが選択した貸出ステーション及び返却ステーションに関する情報を端末通信部22からサーバ10に出力する。サーバ10は、ユーザが選択した貸出ステーション及び返却ステーションに基づいて移動体30の貸し出しの申し込みを許可するか却下するか決定する。端末制御部21は、端末通信部22によってサーバ10から申し込みの許可又は却下の決定に関する情報を取得し、出力部24によってユーザに通知する。
【0058】
本実施形態において、サーバ10は、原則として、貸出ステーションと返却ステーションとが同じステーション群に属する場合に移動体30の貸し出しの申し込みを許可する。サーバ10は、ユーザが選択した貸出ステーションが属するステーション群と返却ステーションが属するステーション群とが一致する場合に移動体30の貸し出しの申し込みを許可してよい。貸出ステーションが属するステーション群と返却ステーションが属するステーション群とが一致することによって、各運営主体が運用する移動体30は、運営主体自身が管理するステーションの中に保管される。その結果、各運営主体が移動体30を管理しやすくなる。
【0059】
<ステーションの選択を制限する動作>
端末制御部21は、ユーザが第1選択ステーションを選択した後、第2選択ステーションの選択を制限してもよい。端末制御部21は、例えばユーザが第1ステーション群から第1選択ステーションを選択した場合、第2選択ステーションを第2ステーション群から選択することを制限又は禁止してよい。端末制御部21は、第2選択ステーションを第1ステーション群から選択することを許可してよい。端末装置20がユーザによる選択の入力を受け付ける際に、選択を制限又は禁止したり許可したりすることによって、ユーザは、条件に合わないステーションを選択しにくくなり、申し込みの入力をやり直す必要がなくなる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0060】
端末制御部21は、ステーション情報の出力態様を制御することによって、ユーザによる第2選択ステーションの選択を制限してもよい。
【0061】
端末制御部21は、ユーザが貸出ステーションを先に選択した場合、次に返却ステーションを選択させる。本実施形態において、原則として、返却ステーションは、先に選択した貸出ステーションと同じステーション群に属するステーションから選択される。端末制御部21は、出力部24に、先に選択した貸出ステーションが属するステーション群を選択可能に表示させてよい。端末制御部21は、先に選択した貸出ステーションと同じステーション群に属するステーションだけを出力部24に表示させてよい。端末制御部21は、先に選択した貸出ステーションと異なるステーション群に属するステーションを選択できないように出力部24に表示させるとともに、先に選択した貸出ステーションと同じステーション群に属するステーションを選択できるように出力部24に表示させてよい。
【0062】
端末制御部21は、ユーザが返却ステーションを先に選択した場合、次に貸出ステーションを選択させる。本実施形態において、原則として、貸出ステーションは、先に選択した返却ステーションと同じステーション群に属するステーションから選択される。端末制御部21は、出力部24に、先に選択した返却ステーションが属するステーション群を選択可能に表示させてよい。端末制御部21は、先に選択した返却ステーションと同じステーション群に属するステーションだけを出力部24に表示させてよい。端末制御部21は、先に選択した貸出ステーションと異なるステーション群に属するステーションを選択できないように出力部24に表示させるとともに、先に選択した貸出ステーションと同じステーション群に属するステーションを選択できるように出力部24に表示させてよい。
【0063】
例えば、ユーザが第1選択ステーションとして第2ステーション52を選択した場合、出力部24は、ユーザが第2選択ステーションとして第1ステーション51を選択できないようにステーション情報を表示する。
【0064】
例えば
図4に示されるように、出力部24は、ステーションを地図上に表示する場合、第1ステーション51の表示態様と第2ステーション52の表示態様とが互いに異なるようにステーションを表示してよい。つまり、出力部24は、ユーザが選択可能なステーションと選択不可能なステーションとを区別できるようにステーションを表示してよい。
図4において、第1ステーション51は、選択できないことを表すように破線の輪郭で表示されている。第2ステーション52は、選択できることを表すように実線の輪郭で表示されている。このようにすることで、ユーザは、第2ステーション52(B-1、B-2及びB-3)しか選択できないことを容易に認識できる。
【0065】
また、例えば
図5に示されるように、出力部24は、ステーションを一覧で表示する場合、第1ステーション51を表示せず、第2ステーション52だけを表示してよい。このようにすることで、ユーザは第2ステーション52(B-1、B-2及びB-3)しか選択できないことを容易に認識できる。
【0066】
また、例えば
図6に示されるように、出力部24は、ステーションを一覧で表示する場合、第1ステーション51の表示態様と第2ステーション52の表示態様とが互いに異なるようにステーションを表示してよい。つまり、出力部24は、ユーザが選択可能なステーションと選択不可能なステーションとを区別できるようにステーションを表示してよい。
図6において、第1ステーション51は、選択できないことを表すようにハッチングを付して表示されている。第2ステーション52は、選択できることを表すようにハッチングを付さずに表示されている。このようにすることで、ユーザは第2ステーション52(B-1、B-2及びB-3)しか選択できないことを容易に認識できる。
【0067】
出力部24は、ハッチングの有無によってステーションを区別可能に表示するだけでなく、他の表示態様を異ならせることによってステーションを区別可能に表示してよい。例えば、出力部24は、ステーションを表す図形の色又は形状を異ならせることによってステーションを区別可能に表示してよい。出力部24は、ステーションを表す文字の色又は形状を異ならせることによってステーションを区別可能に表示してよい。出力部24は、ステーションを表す文言を異ならせることによってステーションを区別可能に表示してもよい。
【0068】
端末制御部21がユーザによるステーションの選択を制限する動作は、以下のように言い換えられる。端末制御部21は、貸出ステーション及び返却ステーションのうちユーザが先に選択する第1選択ステーションを第1ステーション群及び第2ステーション群それぞれに属するステーションから選択できるようにステーション情報を出力する。端末制御部21は、貸出ステーション及び返却ステーションのうちユーザが後に選択する第2選択ステーションを第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションから選択できないように、ステーション情報を出力する。
【0069】
端末装置20がユーザによる第2選択ステーションの選択を制限するようにステーション情報を出力することによって、ユーザはステーションを容易に選択できる。また、ユーザは、ステーションの選択を間違えて移動体30の貸し出しの申し込みを却下されにくくなる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0070】
第2選択ステーションの選択の制限は、端末装置20の機能として実現されるだけでなく、サーバ10の機能としても実現され得る。以下、サーバ10が第2選択ステーションの選択を制限する動作の一例が説明される。
【0071】
サーバ制御部11は、端末装置20に対して、第1ステーション群及び第2ステーション群に属するステーションに関する情報を出力する。サーバ制御部11は、ユーザが第1選択ステーションとして第1ステーション群及び第2ステーション群に属するステーションのいずれかを選択することを許可するフラグをステーション情報に関連づけて出力してもよい。
【0072】
サーバ制御部11は、端末装置20からユーザが選択した第1選択ステーションに関する情報を取得する。サーバ制御部11は、第1選択ステーションと同じステーション群に属するステーションに関する情報に第2選択ステーションとして選択することを許可するフラグを関連づけて端末装置20に出力してもよい。サーバ制御部11は、第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションに関する情報に第2選択ステーションとして選択することを制限又は禁止するフラグを関連づけて端末装置20に出力してもよい。
【0073】
端末制御部21は、サーバ10から、ステーション情報にフラグが関連づけられた情報を取得する。出力部24は、フラグに基づいて、第2選択ステーションとして選択を許可されたステーションと、第2選択ステーションとして選択を制限又は禁止されたステーションとを互いに異なる態様で表示する。つまり、出力部24は、フラグに基づいて、ユーザが選択可能なステーションと選択不可能なステーションとを区別できるように表示する。
【0074】
サーバ制御部11がユーザによるステーションの選択を制限する動作は、以下のように言い換えられる。サーバ制御部11は、第1ステーション群及び第2ステーション群それぞれに属するステーションからの、貸出ステーション及び返却ステーションのうち前記ユーザが先に選択する第1選択ステーションの選択を許可する。サーバ制御部11は、第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションからの、貸出ステーション及び返却ステーションのうちユーザが後に選択する第2選択ステーションの選択を制限又は禁止する。
【0075】
また、サーバ制御部11は、第1選択ステーションとして貸出ステーションに関する情報を取得した場合、第2選択ステーションとして返却ステーションに関する情報を取得する。サーバ制御部11は、第1選択ステーションとして返却ステーションに関する情報を取得した場合、第2選択ステーションとして貸出ステーションに関する情報を取得する。
【0076】
以上述べてきたように、サーバ10がステーション情報を処理することによって、端末装置20の負荷が低減され得る。
【0077】
本実施形態に係る移動体管理システム1は、複数の運営主体がそれぞれ提供する貸出サービスの運営に関する情報を処理するとともに、各運営主体が所有している移動体30に関する情報を処理できる。このようにすることによって、各運営主体が提供する貸出サービスが一元的に管理される。
【0078】
複数の貸出サービスが一元的に管理されることによって、ユーザは、複数の貸出サービスを利用しやすくなる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0079】
本実施形態に係る移動体管理システム1は、ユーザによるステーションの選択を限定するようにステーション情報を表示することができる。このようにすることで、ユーザは、条件に合わないステーションを選択しにくくなり、申し込みの入力をやり直す必要がなくなる。つまり、ユーザはステーションを容易に選択できる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0080】
(情報処理方法の例)
サーバ制御部11は、
図7に例示されるフローチャートの手順を含む情報処理方法を実行してもよい。情報処理方法は、サーバ制御部11を構成するプロセッサに実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。
【0081】
サーバ制御部11は、ステーション情報を取得する(ステップS1)。
【0082】
サーバ制御部11は、ステーション情報を端末装置20に出力する(ステップS2)。
【0083】
サーバ制御部11は、端末装置20から申込情報を取得する(ステップS3)。
【0084】
サーバ制御部11は、申込情報に基づいて、ユーザへの移動体30の貸し出しを許可するか決定する(ステップS4)。
【0085】
サーバ制御部11は、ユーザへの移動体30の貸し出しを許可する場合(ステップS4:YES)、端末装置20に申し込みを許可することを通知する(ステップS5)。サーバ制御部11は、ステップS5の手順の実行後、
図7のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0086】
サーバ制御部11は、ユーザへの移動体30の貸し出しを許可しない場合(ステップS4:NO)、端末装置20に申し込みを却下することを通知する(ステップS6)。サーバ制御部11は、ステップS6の手順の実行後、
図7のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0087】
(端末制御方法の例)
端末制御部21は、
図8及び
図9に例示されるフローチャートの手順を含む端末制御方法を実行してもよい。端末制御方法は、端末制御部21を構成するプロセッサに実行させる端末制御プログラムとして実現されてもよい。
【0088】
端末制御部21は、サーバ10からステーション情報を取得する(ステップS11)。
【0089】
端末制御部21は、出力部24にステーション情報を表示する(ステップS12)。
【0090】
端末制御部21は、入力部23によってユーザからの移動体30の貸し出しの申し込みの入力を受け付ける(ステップS13)。端末制御部21は、後述するように、ステップS13の手順として、
図9に例示されるフローチャートの手順を実行してもよい。
【0091】
端末制御部21は、ユーザからの申し込みの入力に基づく申込情報を出力する(ステップS14)。
【0092】
端末制御部21は、サーバ10から申し込みを許可する通知を取得したか判定する(ステップS15)。
【0093】
端末制御部21は、サーバ10から申し込みを許可する通知を取得した場合(ステップS15:YES)、出力部24に申し込み許可を表示してユーザに通知する(ステップS16)。端末制御部21は、ステップS16の手順の実行後、
図8のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0094】
端末制御部21は、サーバ10から申し込みを許可する通知を取得しなかった場合(ステップS15:NO)、出力部24に申し込み却下を表示してユーザに通知する(ステップS17)。端末制御部21は、ステップS17の手順の実行後、
図8のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0095】
端末制御部21は、ステップS13の申し込みの入力のサブルーチン処理として、
図9に例示されるフローチャートの手順を実行してもよい。
【0096】
端末制御部21は、入力部23によってユーザから移動体30の貸し出しを希望する期間の入力を受け付ける(ステップS21)。
【0097】
端末制御部21は、入力部23によってユーザから第1選択ステーションとして貸出ステーション及び返却ステーションのいずれかのステーションを選択する入力を受け付ける(ステップS22)。
【0098】
端末制御部21は、ユーザがステップS22の手順において第1選択ステーションとして貸出ステーション及び返却ステーションのどちらを選択したか判定する(ステップS23)。
【0099】
端末制御部21は、ユーザがステップS22の手順において第1選択ステーションとして貸出ステーションを選択したと判定した場合(ステップS23:「貸出」)、出力部24に、貸出ステーションが属するステーション群のステーションをユーザが返却ステーションとして選択可能となるように表示する(ステップS24)。
【0100】
端末制御部21は、入力部23によってユーザから第2選択ステーションとして返却ステーションを選択する入力を受け付ける(ステップS25)。端末制御部21は、ステップS25の手順の実行後、
図9のフローチャートの手順の実行を終了して、
図8のステップS14の手順に戻る。
【0101】
端末制御部21は、ユーザがステップS22の手順において第1選択ステーションとして返却ステーションを選択したと判定した場合(ステップS23:「返却」)、出力部24に、返却ステーションが属するステーション群のステーションをユーザが貸出ステーションとして選択可能となるように表示する(ステップS26)。
【0102】
端末制御部21は、入力部23によってユーザから第2選択ステーションとして貸出ステーションを選択する入力を受け付ける(ステップS27)。端末制御部21は、ステップS27の手順の実行後、
図9のフローチャートの手順の実行を終了して、
図8のステップS14の手順に戻る。
【0103】
本実施形態に係る情報処理方法及び端末制御方法によれば、複数の運営主体がそれぞれ提供する貸出サービスの運営に関する情報が一元的に処理され得る。複数の貸出サービスが一元的に管理されることによって、ユーザは、複数の貸出サービスを利用しやすくなる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0104】
本実施形態に係る情報処理方法及び端末制御方法によれば、ユーザによるステーションの選択を限定するようにステーション情報が表示され得る。このようにすることで、ユーザはステーションを容易に選択できる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0105】
(他の実施形態)
<入力部23による入力の制限>
上述したように、端末装置20の端末制御部21は、出力部24にステーション情報を表示させる場合、ユーザが選択可能にステーションを表示させたりユーザが選択不可能にステーションを表示させたりする。端末制御部21は、入力部23の機能として、選択可能なステーションに対するユーザの選択入力を有効な入力として処理させたり、選択不可能なステーションに対するユーザの選択入力を無効な入力として処理させたりしてよい。
【0106】
端末制御部21は、出力部24に、
図4に例示したように破線の輪郭で表示させたり
図6に例示したようにハッチングを付して表示させたりすることによってユーザが選択不可能と区別できるようにステーションを表示させることができる。端末制御部21は、選択不可能と区別できるように表示されるステーションを選択する入力があった場合、入力部23にその入力を無効な入力として処理させてよい。逆に、実線の輪郭で表示されたりハッチングを付さずに表示されたりすることによって選択可能と区別できるように表示されるステーションを選択する入力があった場合、入力部23にその入力を有効な入力として処理させてよい。
【0107】
入力部23が入力された内容を有効か無効か判定することによって、処理負荷が分散され得る。
【0108】
<ステーション選択の例外処理>
上述してきたように、原則として、貸出ステーション及び返却ステーションは、同一のステーション群に属するステーションから選択される。このようにすることで、貸出サービスの運営主体が移動体30を管理しやすくなる。
【0109】
一方で、各運営主体は、運営主体同士の契約に基づいて、各運営主体が管理するステーションに、他の運営主体が管理する移動体30を保管してもよい。各運営主体は、貸出ステーションと返却ステーションとが異なるステーション群に属する場合であっても、運営主体同士の契約に基づいてユーザに移動体30を貸し出してよい。
【0110】
移動体管理システム1は、運営主体同士の契約に基づいて、所定の条件を満たす場合に、貸出ステーション及び返却ステーションが互いに異なるステーション群に属するように、ユーザが貸出ステーション及び返却ステーションを選択することを許容してよい。言い換えれば、サーバ10のサーバ制御部11は、所定の条件が満たされた場合、ユーザによる第2選択ステーションの選択において、第1選択ステーションと異なるステーション群に属するステーションの選択の制限又は禁止を解除してよい。
【0111】
所定の条件は、例えば、ユーザが通常の貸出料金とは異なる手数料を支払うことを含んでよい。所定の条件は、例えば、ユーザが貸出システムを所定回数以上利用したことを含んでよい。所定の条件は、これらに限られず種々の条件を含んでよい。
【0112】
ユーザによるステーションの選択に例外が設けられることによって、ユーザの選択肢が増える。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0113】
<貸出態様の例>
運営主体は、貸出ステーションと返却ステーションとが一致するように、ユーザに移動体30を貸し出してもよい。貸出ステーションと返却ステーションとが一致するように移動体30を貸し出す態様は、ラウンド型とも称される。ラウンド型で移動体30が貸し出される場合、サーバ10のサーバ制御部11は、貸出ステーション及び返却ステーションに関する情報として、同一のステーションに関する情報を取得する。
【0114】
運営主体は、貸出ステーションと返却ステーションとが異なることを許容してユーザに移動体30を貸し出してもよい。貸出ステーションと返却ステーションとが異なることを許容して移動体30を貸し出す態様は、ワンウェイ型とも称される。ワンウェイ型で移動体30が貸し出される場合、サーバ10のサーバ制御部11は、貸出ステーション及び返却ステーションに関する情報として、互いに異なるステーションに関する情報を取得する。
【0115】
ワンウェイ型で移動体30が貸し出される場合、運営主体は、返却ステーションを限定してもよいし限定しなくてもよい。運営主体は、例えば、返却ステーションを貸出ステーションからの距離で限定してもよい。運営主体は、例えば、ステーションを地域毎にグループ化し、貸出ステーションと返却ステーションとが1つのグループに含まれるように、返却ステーションを限定してもよい。
【0116】
<ステーション群の構成>
ステーション群は、ある1つの運営主体が管理するステーションだけが1つのステーション群に属するように構成されてよい。ステーション群は、複数の運営主体が管理するステーションが1つのステーション群に属するように構成されてもよい。
【0117】
ステーション群は、ラウンド型で移動体30を貸し出すステーションだけが属するように構成されてもよい。ステーション群は、ワンウェイ型で移動体30を貸し出すステーションだけが属するように構成されてもよい。ステーション群は、ステーションが位置する地域ごとに構成されてもよい。
【0118】
ステーション群は、貸出条件に基づいて構成されてよい。例えば、第1ステーション群は、ユーザへの移動体30の貸出条件が第1貸出条件であるステーション群として構成されてよい。第2ステーション群は、ユーザへの移動体30の貸出条件が第2貸出条件であるステーション群として構成されてよい。言い換えれば、第1ステーション群に属するステーションは、第1貸出条件でユーザへ移動体30を貸し出すように構成されてよい。第2ステーション群に属するステーションは、第2貸出条件でユーザへ移動体30を貸し出すように構成されてよい。ステーションがステーション群を区別可能に表示されることによって、ユーザは、ステーションを選択する際に、貸出条件を理解しやすくなる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
【0119】
<申し込み入力の内容>
端末制御部21は、移動体30の貸し出しの申し込みとして、移動体30を貸し出す期間の入力を更に受け付けてよい。端末制御部21は、ユーザが入力した期間に関する情報を端末通信部22からサーバ10に出力する。サーバ10は、移動体30を貸し出す期間に更に基づいて移動体30の貸し出しの申し込みを許可するか却下するか決定してもよい。貸出期間の入力を受け付けることによって、運営主体は、移動体30を管理しやすくなる。
【0120】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0121】
1 移動体管理システム
10 サーバ(11:サーバ制御部、12:サーバ通信部)
20 端末装置(21:端末制御部、22:端末通信部、23:入力部、24:出力部)
30 移動体(31:移動体制御部、32:移動体通信部、33:位置情報取得装置)
40 ネットワーク
51、52 第1ステーション、第2ステーション