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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】把持装置及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/21 20060101AFI20231108BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20231108BHJP
   H04M 1/11 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
H04M1/21 M
H04M1/02 E
H04M1/11 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020554680
(86)(22)【出願日】2018-10-31
(86)【国際出願番号】 JP2018040576
(87)【国際公開番号】W WO2020090050
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-09-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田倉 研冴
(72)【発明者】
【氏名】高木 良浩
(72)【発明者】
【氏名】尾花 功一
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0106687(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0120258(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0117460(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0247246(US,A1)
【文献】米国特許第09539507(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2015/0303968(US,A1)
【文献】特表2010-539813(JP,A)
【文献】実開昭60-030209(JP,U)
【文献】米国特許第05046739(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F9/24
13/00-13/98
H04M1/02-1/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって把持される第1把持部と、
前記ユーザによって把持され、前記第1把持部と異なる第2把持部と、
を備え、
前記第1把持部及び前記第2把持部は、端末を収容する端末ケースを装着する装着部と、前記端末ケースを介して前記端末と通信を行う通信部と、を備え、
前記第1把持部の前記装着部と前記第2把持部の前記装着部は、前記端末ケースの左右方向の両側に装着され、
前記装着部の前記端末ケースの背面に沿う部分の左右方向の長さは、前記装着部の前記端末ケースの正面に沿う部分の左右方向の長さよりも長い、
把持装置。
【請求項2】
前記第1把持部に前記装着部として備えられた第1装着部は、前記端末ケースの一側に備えられた第1被装着部を装着し、
前記第2把持部に前記装着部として備えられた第2装着部は、前記端末ケースの前記一側とは逆側である他側に備えられた第2被装着部を装着する、請求項1に記載の把持装置。
【請求項3】
前記端末ケースは、開口を有する面を備え、
前記端末ケースの前記開口を有する面が前記端末ケースの正面であり、
前記端末ケースの前記正面とは逆側の面が前記端末ケースの背面であり、
前記第1装着部が前記第1被装着部を装着し、前記第2装着部が前記第2被装着部を装着したときに、
前記第1装着部は、前記端末ケースの前記開口を有する面側に位置する第1延出部と、前記開口を有する面とは逆の面側に位置する第2延出部と、を備え、
前記第2装着部は、前記端末ケースの前記開口を有する面側に位置する第3延出部と、前記開口を有する面とは逆の面側に位置する第4延出部と、を備え
前記第1延出部および前記第3延出部は、前記端末ケースの正面に沿う部分であり、
前記第2延出部および前記第4延出部は、前記端末ケースの背面に沿う部分である、
請求項2に記載の把持装置。
【請求項4】
前記第1延出部は、前記第3延出部が位置する方向に、前記端末ケースの前記開口を有する面に沿って延出しており、
前記第2延出部は、前記第4延出部が位置する方向に、前記端末ケースの前記開口を有する面とは逆側の面に沿って延出しており、
前記第3延出部は、前記第1延出部が位置する方向に、前記端末ケースの前記開口を有する面に沿って延出しており、
前記第4延出部は、前記第2延出部が位置する方向に、前記端末ケースの前記開口を有する面とは逆側の面に沿って延出している、請求項3に記載の把持装置。
【請求項5】
前記第1延出部の延出方向における前記第1延出部の長さは、当該延出方向における前記第1被装着部の長さ以下であり、
前記第3延出部の延出方向における前記第3延出部の長さは、当該延出方向における前記第2被装着部の長さ以下である、請求項4に記載の把持装置。
【請求項6】
前記端末ケースの前記開口を有する面と、前記端末ケースの前記開口を有する面とは逆の面とは平行であり、
前記第2延出部の延出方向における前記第2延出部の長さは、前記第1延出部の延出方向における前記第1延出部の長さよりも長い、請求項4に記載の把持装置。
【請求項7】
前記装着部は、前記端末ケースに備えられる掛止受部に掛止される複数の掛止片を有する、請求項1に記載の把持装置。
【請求項8】
前記掛止片を動作させるための動作ボタンを更に備え、
複数の前記掛止片のうちの第1掛止片は、前記動作ボタンによって可動する、請求項7に記載の把持装置。
【請求項9】
前記ユーザによって用いられて前記端末を操作する操作部を更に有する、請求項1に記載の把持装置。
【請求項10】
前記端末ケースを介して電力を前記端末へ供給する電力供給部を更に備える、請求項1に記載の把持装置。
【請求項11】
端末を収容する端末ケースと、ユーザによって把持される把持装置と、を備え、
前記端末ケースは、
少なくとも一つの面に開口を有し、端末が収容される収容部と、
前記ユーザによって把持される把持部を備える把持装置が装着される被装着部と、
前記端末と前記把持装置との間で通信を行う通信部と、
を備え、
前記把持装置は、
前記ユーザによって把持される第1把持部と、
前記ユーザによって把持され、前記第1把持部と異なる第2把持部と、
を備え、
前記第1把持部及び前記第2把持部は、端末を収容する端末ケースを装着する装着部と、前記端末ケースを介して前記端末と通信を行う通信部と、を備え、
前記第1把持部の前記装着部と前記第2把持部の前記装着部は、前記端末ケースの左右方向の両側に装着され、
前記装着部の前記端末ケースの背面に沿う部分の左右方向の長さは、前記装着部の前記端末ケースの正面に沿う部分の左右方向の長さよりも長い、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末ケース、把持装置及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コミュニケーション、映像視聴、又はゲーム等の用途にスマートフォン、又はタブレット型端末等の端末が広く利用されている。端末のユーザは、移動中又は外出先において当該端末を上記用途に利用している。そのため、ユーザが端末を快適に利用できるように、端末に関する種々の開発が行われている。
【0003】
例えば、以下の特許文献1には、キー操作性、特にゲーム機能を代表とするエンターテイメント機能を実行する際のキー操作を改善し、使い勝手を向上させることのできる携帯情報装置端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-151014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された携帯情報装置端末は、その表示部筐体を本体部筐体に対して水平に回動し、使用用途に応じて、携帯情報装置端末の態様を変更するものである。
【0006】
ところで、スマートフォン、又はタブレット型端末などの端末のユーザは、その端末にケースを装着して使用する場合がある。また、端末に別の装置を装着させる場合は、端末に装着させていたケースを取り外す必要があった。そのため、ケースを取り外すことなく、外部装置を装着可能な端末ケースの提供が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、少なくとも一つの面に開口を有し、端末が収容される収容部と、ユーザによって把持される把持部を備える把持装置が装着される被装着部と、前記端末と前記把持装置との間で通信を行う通信部と、を備える端末ケースが提供される。
【0008】
また、本開示によれば、ユーザによって把持される第1把持部と、前記ユーザによって把持され、前記第1把持部と異なる第2把持部と、を備え、前記第1把持部及び前記第2把持部は、端末を収容する端末ケースを装着する装着部と、前記端末ケースを介して前記端末と通信を行う通信部と、を備える、把持装置が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、端末を収容する端末ケースと、ユーザによって把持される把持装置と、を備え、前記端末ケースは、少なくとも一つの面に開口を有し、端末が収容される収容部と、前記ユーザによって把持される把持部を備える把持装置が装着される被装着部と、前記端末と前記把持装置との間で通信を行う通信部と、を備え、前記把持装置は、前記ユーザによって把持される第1把持部と、前記ユーザによって把持され、前記第1把持部と異なる第2把持部と、を備え、前記第1把持部及び前記第2把持部は、端末を収容する端末ケースを装着する装着部と、前記端末ケースを介して前記端末と通信を行う通信部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】同実施形態に係る情報処理装置の一例を示す斜視図である。
図2図1に示した情報処理装置の分解斜視図である。
図3】本開示の一実施形態に係る端末ケースの一例を示す斜視図である。
図4】同実施形態に係る端末ケースの一例を示す分解斜視図である。
図5】同実施形態に係る端末ケースの一例を示す斜視図である。
図6】本開示の一実施形態に係る把持装置の一例である左コントローラの六面図である。
図7】同実施形態に係る把持装置の一例である右コントローラの六面図である。
図8】本開示の一実施形態に係る情報処理装置が適用される情報処理システムのブロック図である。
図9】同実施形態に係る情報処理装置のブロック図である。
図10】同実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、図中の各構成要素の比率、寸法は、実際の各構成要素の比率、寸法を表すものではない。
【0012】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
<1.情報処理装置1の外観構成例>
<2.情報処理装置1の装着例>
<3.情報処理装置1の機能構成例>
<4.情報処理装置1の動作例>
<5.ハードウェア構成例>
<6.結び>
【0013】
<1.情報処理装置1の外観構成例>
まず、図1図9を参照して、本実施形態に係る情報処理装置1の外観構成例について説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理装置の一例を示す斜視図である。図2は、図1に示した情報処理装置の分解斜視図である。図3は、本実施形態に係る端末ケースの一例を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る端末ケースの一例を示す分解斜視図である。図5は、本実施形態に係る端末ケースの一例を示す斜視図である。図6は、本開示の一実施形態に係る把持装置の一例である左コントローラの六面図である。図7は、本実施形態に係る把持装置の一例である右コントローラの六面図である。
【0014】
情報処理装置1は、端末10を収容する端末ケース20、及びコントローラ30を備える。情報処理装置1は、図1に示したように、コントローラ30を構成する左コントローラ300及び右コントローラ400が端末ケース20の両側に装着された構造である。また、コントローラ30は、図2に示したように、左コントローラ300と右コントローラ400とが、分離した構造である。なお、コントローラ30は、本開示の把持装置の一例であり、左コントローラ300は、本開示の第1把持部の一例であり、右コントローラ400は、本開示の第2把持部の一例である。
【0015】
<1.1.端末10の外観構成例>
情報処理装置1が適用される端末10は、ディスプレイを有する略板状の端末である。また、端末10は、外部の機器と接続可能な端子を備えるものである。端末10は、例えば、タッチデバイスであり、具体的には、タブレット型端末又はスマートフォンが適用されうる。端末10は、各種プログラムを実行し、ディスプレイにプログラムに基づいた画像を表示する。端末10は、カメラを備えていてもよく、端末10のカメラにて撮影するためのレンズ、又は照明を備えていてもよい。
【0016】
<1.2.端末ケース20の外観構成例>
端末ケース20は、図3に示したように、収容部材210と、蓋部材220とで形成され、端末ケース20の一つの面に開口230を有する。開口230は、収容部材210と蓋部材220とによって形成されている。また、端末ケース20は、左側(X軸負方向側)に第1被装着部240、及び端子250を備え、右側(X軸正方向側)に第2被装着部260、端子270、及び端子280を備えている。また、端末ケース20は、第2被装着部260の内側面から収容空間211に突出するように連結部290を備えている。第1被装着部240及び第2被装着部260は、本開示に係る被装着部の一例に係るものである。
【0017】
本実施形態においては、端末ケース20は、略直方体状であるものとする。また、本実施形態において、端末ケース20の開口230を有する面を「正面」といい、正面とは逆側の面を「背面」という。また、本実施形態においては、端末ケース20の正面における長手方向(図3に示したX軸方向)を「左右方向」といい、端末ケース20の正面における長手方向に垂直な方向(図3に示したY軸方向)を「上下方向」といい、正面に垂直な方向(図3に示したZ軸方向)を「高さ方向」ということとする。そして、X軸の正方向を右方向とし、X軸の負方向を左方向とし、Y軸の正方向を上方向とし、Y軸の負方向を下方向とし、Z軸の正方向を正面方向とし、Z軸の負方向を背面方向とする。
【0018】
収容部材210は、直方体状であり、端末10の形状に応じた形状の収容空間211を有している。収容部材210は、図4に示したように、左側の領域における上方部と下方部に、切り欠き212を有している。収容空間211は、本開示に係る収容部の一例に係るものである。収容空間211の高さ方向に垂直な面の面積は、開口230の面積より小さい。端末10は、切り欠き212を有する側から収容空間211に挿入される。また、収容部材210は、掛止受部213、レンズ孔214、照明孔215及び配線(図示せず。)を備える。
【0019】
掛止受部213は、切り欠き212の下部であって、収容部材210の内面に設けられる。掛止受部213に、蓋部材220に設けられた掛止部221が掛止されることで、収容部材210と蓋部材220とが固定され、切り欠き212が蓋部材220によって閉じられる。
【0020】
レンズ孔214は、端末10のレンズが設けられた位置に対応する位置に設けられ、例えば、収容部材210の背面に設けられる。ユーザは、レンズ孔214を介して、端末10に備えられるカメラによって、撮影を行うことが可能となる。なお、レンズ孔214は、図示された位置以外の位置に設けられてもよく、また、レンズ孔214は、端末10がレンズを備えていない場合、収容部材210に備えられなくともよい。
【0021】
照明孔215は、端末10の照明が設けられた位置に対応する位置に設けられ、例えば、収容部材210の背面側に設けられる。ユーザは、照明孔215を介して、端末10に備えられる照明によって、撮影対象を照明しながら撮影を行うことが可能となる。なお、照明孔215は、図示された位置以外の位置に設けられてもよく、また、照明孔215は、端末10が照明を備えていない場合、収容部材210に備えられなくともよい。
【0022】
配線は、収容部材210の内部に配置されており、端子250と端子270とを電気的に接続している。配線は、端子250と端子270とを電気的に接続することができるものであれば特段制限されないが、配線には、例えば、フレキシブルフラットケーブルが使用される。
【0023】
なお、本実施形態における収容部材は、図示の態様に限定されず、例えば、その外形が、多角形柱状、円柱状又は球状等、種々の形状であってもよい。
【0024】
蓋部材220は、図3に示したように、端末ケース20の正面における左側の領域に配置される。蓋部材220は、後述する第1被装着部240の一部を構成する。蓋部材220は、後述する第2被装着部260の形状に対応した形状である。蓋部材220は、図4に示したように、掛止受部213に掛止される掛止部221を有する。
【0025】
掛止部221は、蓋部材220の長手方向(上下方向)における両端部において、それぞれ上下方向に突出するように設けられている。掛止部221は、掛止受部213に掛止されることで、切り欠き212が蓋部材220によって閉鎖される。そして、収容部材210と蓋部材220とが固定される。
【0026】
開口230は、先立って説明したように、端末ケース20の一つの面に形成される。開口230の面積は、端末10のディスプレイを有する面の面積より小さい。これにより、端末10が、開口230を通じて端末ケース20から脱離することが防止される。
【0027】
第1被装着部240は、端末ケース20の収容空間211より左側の部分に相当する。第1被装着部240には、左コントローラ300が装着される。第1被装着部240は、掛止受部241、掛止受部242、及び位置決め部243を有する。
【0028】
図3に示した第1被装着部240の左右方向の長さd1は、図6に示した、左コントローラ300の第1延出部331の左右方向の長さd3以上である。第1被装着部240の左右方向の長さd1が、第1延出部331の左右方向の長さd3以上であることにより、第1延出部331が端末10のディスプレイの表示を遮ることが防止される。
【0029】
掛止受部241は、第1被装着部240の左側の側面内の上部に設けられる。掛止受部241に、図6に示した、左コントローラ300の装着部330に備えられる可動爪部333が掛止される。掛止受部241は、可動爪部333を掛止することができる形状であれば特段制限されない。
【0030】
掛止受部242は、第1被装着部240の左側の側面内の下部に設けられる。掛止受部242に、図6に示した、左コントローラ300の装着部330に備えられる爪部334が掛止される。掛止受部242は、爪部334を掛止することができる形状であれば特段制限されない。
【0031】
位置決め部243は、第1被装着部240の左側面の中央部に設けられる。位置決め部243は、図6に示した、左コントローラ300の位置決め部335と嵌め合わされる。これにより、端末ケース20と左コントローラ300との位置が決定される。位置決め部243の形状は、位置決め部243と位置決め部335とが嵌合するように、位置決め部335に対応した形状である。例えば、図3では、位置決め部243は、円形の凹部となっている。
【0032】
第2被装着部260は、図5に示したように、端末ケース20の収容空間211より右側(X軸正方向側)の部分に相当する。第2被装着部260には、右コントローラ400が装着される。第2被装着部260は、図5に示したように、掛止受部261、掛止受部262、及び位置決め部263を有する。
【0033】
第2被装着部260の左右方向の長さd2は、図7に示した、右コントローラ400の第3延出部431の左右方向の長さd4以上であってよい。第2被装着部260の左右方向の長さd2が、第3延出部431の左右方向の長さd4以上であることにより、第3延出部431が端末10のディスプレイの表示を遮ることが防止される。
【0034】
掛止受部261は、第2被装着部260の右側の側面内の上部に設けられる。掛止受部261に、図7に示した、右コントローラ400の装着部430に備えられる可動爪部433が掛止される。掛止受部261は、可動爪部433の形状に応じた形であってよい。
【0035】
掛止受部262は、第2被装着部260の右側の側面内の下部に設けられる。掛止受部262に、図7に示した、右コントローラ400の装着部430に備えられる爪部434が掛止される。掛止受部262は、爪部434の形状に応じた形であってよい。
【0036】
位置決め部263は、第2被装着部260の右側面の中央部に設けられる。位置決め部263は、図7に示した、右コントローラ400の位置決め部435と嵌め合わされる。これにより、端末ケース20と右コントローラ400との位置が決定される。位置決め部263の形状は、位置決め部263と位置決め部435とが嵌合するように、位置決め部435に対応した形状である。位置決め部263は、例えば、円形の凹部である。
【0037】
第1被装着部240と第2被装着部260とは、略対称形である。これにより、ユーザは、左コントローラ300及び右コントローラ400が端末ケース20に装着された情報処理装置1を安定して把持することが可能となる。
【0038】
端子250は、端末ケース20における左側の面に備えられている。言い換えると、端子250は、第1被装着部240における左側の面に備えられている。端子250は、図6に示した左コントローラ300の端子340と接続される。そのため、端子250の形状は、端子340に対応する形状である。端子250と、左コントローラ300の端子340とが接続されることで、端末ケース20は、左コントローラ300との間で信号の送受信を行う。
【0039】
端子270は、端末ケース20における右側の面に備えられている。言い換えると、端子270は、第2被装着部260における右側の面に備えられている。端子270は、図7に示した右コントローラ400の端子440と接続される。そのため、端子270の形状は、端子440に対応する形状である。端子270と、右コントローラ400の端子440とが接続されることで、端末ケース20は、右コントローラ400との間で信号の送受信を行う。
【0040】
端子280は、端末ケース20における右側の面に備えられている。言い換えると、端子280は、第2被装着部260における右側の面に備えられている。図5では、端子280は、第2被装着部260の右側の面における下部(Y軸負方向側)に備えられる。端子280は、図7に示した右コントローラ400の端子450と接続される。そのため、端子280の形状は、端子450に対応する形状である。端子280と、右コントローラ400の端子450とが接続されることで、端末ケース20は、右コントローラ400との間で信号の送受信を行う。
【0041】
端子250、端子270、及び端子280は、端末ケース20から突出していない形状である。例えば、端子340、端子440、又は端子450には、凸状の接触端子が用いられ、端子250、端子270、及び端子280には、上記端子のそれぞれに対応した、凹状の端子が用いられる。また、例えば、端子340、端子440、又は端子450が、ポゴピンと呼ばれる先端がばねで伸縮する可動型のコンタクトプローブが複数用いられて形成された端子である場合、端子250、端子270、及び端子280には、ポゴピンの数量に応じた、ポゴピンの先端が接触するパッド状の電極が用いられる。端子250、端子270、及び端子280が端末ケース20から突出していない形状とすることで、デザイン性に優れた形状の端末ケース20とすることが可能となる。
【0042】
連結部290は、第2被装着部260の内側面から収容空間211に突出するように設けられている。連結部290は、端末10が有する端子に挿入され、端末ケース20と端末10とを連結する。連結部290は、端末10の端子の位置に対応した位置に配置されている。連結部290は、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)プラグであり、端末10が有する連結孔は、USBジャックとすることができる。この場合、連結部290によって、コントローラ30と端末10との間で通信を行う。
【0043】
また、連結部290として、例えば、USB PD(USB Power Delivery)を用いることで、端末10に電力を供給することができる。
【0044】
<1.3.コントローラ30の外観構成例>
続いて、コントローラ30の構造について図6及び図7を参照して詳細に説明する。コントローラ30は、左コントローラ300、及び右コントローラ400を有する。コントローラ30は、先立って説明したように、左コントローラ300と右コントローラ400とが分離した構造である。以下に、左コントローラ300及び右コントローラ400を詳細に説明する。
【0045】
<1.3.1.左コントローラ300の外観構成例>
まず、左コントローラ300について説明する。左コントローラ300は、左側に下方に向かって延長した部分を有し、かかる部分は、背面方向に湾曲した形状となっている。左コントローラ300は、正面及び上面に操作部310を有し、背面にボタン320を有し、左コントローラ300の右側領域に端末ケース20を装着する装着部330を有している。なお、装着部330は、本開示に係る第1装着部の一例である。
【0046】
操作部310は、図6の正面図に示したように、ボタン311、ボタン312、ボタン313、ボタン314、ボタン315、ボタン316、及びスティック317を有している。
【0047】
ボタン311、ボタン312、ボタン313、及びボタン314は、端末10で実行される各種プログラムに応じた指示をユーザが行うために使用される。ボタン311、ボタン312、ボタン313、及びボタン314は、例えば、方向を入力するために使用されるが、方向の入力以外に使用されてもよい。なお、ボタン311、ボタン312、ボタン313、及びボタン314は、一体となって一つのボタンとなっていてもよい。
【0048】
ボタン315は、左コントローラ300の正面の右上領域に設けられる。ボタン315は、端末10の画面に表示された画像を他の端末に送信するために使用される。例えば、ユーザがボタン315を押下することにより、例えば、端末10に表示された画像又は動画を他のユーザが利用する他の端末に送信する。
【0049】
ボタン316は、左コントローラ300の正面の中央領域に設けられる。ボタン316は、端末10を制御するボタンであり、ユーザがボタン316を押下することにより、端末10の電源のオン又はオフの切り替え、端末10において稼働中のアプリケーションの切り替え、端末10の画面への状況に応じて操作可能な項目の表示などが行われる。
【0050】
スティック317は、左コントローラ300の正面の下部領域に設けられる。スティック317は、例えば、方向を入力することができ、前後方向に垂直な面の全ての方向に傾倒することができる。スティック317を傾倒することによって、傾倒の方向及び程度に応じた方向の入力を行うことができる。
【0051】
また、操作部310は、図6の平面図に示したように、その上面にボタン318及びボタン319を有する。ボタン318は、左コントローラ300の上面において、ボタン319より正面側に設けられている。
【0052】
ボタン318及びボタン319は、端末10で実行される各種プログラムに応じた指示をユーザが行うために使用される。
【0053】
ボタン320は、図6の背面図に示したように、左コントローラ300の背面に配置されている。ユーザによってボタン320が押下されることで、右側面図に示した可動爪部333が動く。これにより、端末ケース20の掛止受部241に掛止された状態の可動爪部333は、掛止受部241から外れ、左コントローラ300と端末ケース20とは分離される。ボタン320は、本開示に係る動作ボタンの一例である。
【0054】
装着部330は、装着部330の正面において右方向に延びている第1延出部331、及び装着部330の背面において右方向に延びている第2延出部332を有している。また、左コントローラ300は、第1延出部331と第2延出部332とを連結する面において、可動爪部333、爪部334、位置決め部335、及び端子340を有している。可動爪部333、及び爪部334は、本開示に係る掛止片の一例である。
【0055】
第1延出部331は、先立って説明したように、その左右方向の長さd3は、端末ケース20の第1被装着部240における左右方向の長さd1以下である。また、第2延出部332の左右方向の長さd5は、第1延出部331の左右方向の長さd3より大きい。
【0056】
第1延出部331と第2延出部332との間の空間は、右方向及び上下方向に開放されている。当該空間が上下方向に開放されているため、端末ケース20の上下方向の長さが装着部330の上下方向の長さよりも長い場合にも、左コントローラ300は、端末ケース20に接続されることが可能となる。
【0057】
可動爪部333は、第1被装着部240の掛止受部241に掛止されることが可能な形状であって、掛止受部241に対応した位置に設けられている。
【0058】
爪部334は、第1被装着部240の掛止受部242に掛止されることが可能な形状であって、掛止受部242に対応した位置に設けられている。
【0059】
位置決め部335は、第1被装着部240の位置決め部243と嵌合可能な形状であって、位置決め部243に対応した位置に設けられている。位置決め部335の形状は、位置決め部335と位置決め部243とが嵌合するように、位置決め部243に対応した形状である。例えば、図6に示した右側面図では、位置決め部335は、円形の凸部となっている。
【0060】
端子340は、第1延出部331と第2延出部332とを連結する面において、端末ケース20の端子250と対応する位置に備えられ、端子340の形状は、端子250に対応する形状である。端子340は、例えば、ポゴピンが複数用いられて形成された端子である。ポゴピンは、入力装置の数量に応じて適宜変更される。
【0061】
なお、左コントローラ300は、振動装置、音声出力装置又は照明装置を備えてもよい。
【0062】
<1.3.2.右コントローラ400の外観構成例>
続いて、右コントローラ400について説明する。右コントローラ400は、右側に下方に向かって延長した部分を有し、かかる部分は、背面方向に湾曲した形状となっている。右コントローラ400は、正面及び上面に操作部410を有し、背面にボタン420を有し、右コントローラ400の右側領域に、端末ケース20を装着する装着部430を有している。また、右コントローラ400は、下面に音声出力部460及び電力供給部470を有している。なお、装着部430は、本開示の第2装着部の一例である。
【0063】
操作部410は、図7の正面図に示したように、ボタン411、ボタン412、ボタン413、ボタン414、ボタン415、及びスティック416を有している。
【0064】
ボタン411、ボタン412、ボタン413、及びボタン414は、端末10で実行される各種プログラムに応じた指示をユーザが行うために使用される。ボタン411、ボタン412、ボタン413、又はボタン414によって、ユーザは、例えば、選択、決定、又はキャンセルなどの指示を入力する。なお、ボタン411、ボタン412、ボタン413、及びボタン414は、一体となって一つのボタンとなっていてもよい。
【0065】
ボタン415は、右コントローラ400の正面の右上領域に設けられる。ボタン415は、例えば、端末10の設定を変更するため画面を表示するために使用される。例えば、ユーザがボタン415を押下することにより、例えば、端末10は、設定画面を表示する。
【0066】
スティック416は、右コントローラ400の正面の下部領域に設けられる。スティック416は、スティック317と同様に、例えば、方向を入力することができ、前後方向に垂直な面の全ての方向に傾倒することができる。スティック416を傾倒することによって、傾倒の方向及び程度に応じた方向の入力を行うことができる。
【0067】
また、操作部410は、図7の平面図に示したように、右コントローラ400の上面にボタン417及びボタン418を有する。ボタン417は、右コントローラ400の上面において、ボタン418より前方に設けられている。
【0068】
ボタン417及びボタン418は、端末10で実行される各種プログラムに応じた指示をユーザが行うために使用される。
【0069】
ボタン420は、図7の背面図に示したように、右コントローラ400の背面に配置されている。ユーザによってボタン420が押下されることで、後述する可動爪部433が前方に動く。これにより、端末ケース20の第2被装着部260における掛止受部261に掛止された状態の可動爪部433は、掛止受部261から外れ、右コントローラ400と端末ケース20とは分離される。ボタン420は、本開示に係る動作ボタンの一例である。
【0070】
装着部430は、図7の平面図又は底面図に示したように、装着部430の正面において左方向に延びている第3延出部431、及び装着部430の背面において左方向に延びている第4延出部432を有している。また、右コントローラ400は、図7の左側面図に示したように、第3延出部431と第4延出部432とを連結する面において、可動爪部433、爪部434、位置決め部435、端子440、及び端子450を有している。可動爪部433、及び爪部434は、本開示に係る掛止片の一例である。
【0071】
第3延出部431は、先立って説明したように、その左右方向の長さd4は、端末ケース20の第2被装着部260における左右方向の長さd2以下である。また、第4延出部432の左右方向の長さd6は、第3延出部431の左右方向の長さd4より大きい。
【0072】
第3延出部431と第4延出部432との間の空間は、左方向及び上下方向に開放されている。当該空間が上下方向に開放されているため、端末ケース20の上下方向の長さが装着部430の上下方向の長さよりも長い場合にも、右コントローラ400は、端末ケース20に接続されることが可能となる。
【0073】
可動爪部433は、第2被装着部260の掛止受部261に掛止されることが可能な形状であって、掛止受部261に対応した位置に設けられている。
【0074】
爪部434は、第2被装着部260の掛止受部262に掛止されることが可能な形状であって、掛止受部262に対応した位置に設けられている。
【0075】
位置決め部435は、第2被装着部260の位置決め部263と嵌合可能な形状であって、位置決め部263に対応した位置に設けられている。位置決め部435の形状は、位置決め部435と位置決め部263とが嵌合するように、位置決め部263に対応した形状である。例えば、図7の左側面図では、位置決め部435は、円形の凸部となっている。
【0076】
端子440は、第3延出部431と第4延出部432とを連結する面において、端末ケース20の端子270と対応する位置に備えられ、端子440の形状は、端子270に対応する形状である。端子440は、例えば、ポゴピンが複数用いられて形成された端子である。ポゴピンは、入力装置の数量に応じて適宜変更される。
【0077】
端子450は、第3延出部431と第4延出部432とを連結する面において、端末ケース20の端子280と対応する位置に備えられ、端子450の形状は、端子280に対応する形状である。端子450は、例えば、ポゴピンが複数用いられて形成された端子である。ポゴピンは、入力装置の数量に応じて適宜変更される。
【0078】
なお、右コントローラ400は、振動装置又は照明装置を備えてもよい。
【0079】
音声出力部460は、図7の底面図に示したように、右コントローラ400の下部に設けられる。音声出力部460は、例えばオーディオジャックであり、音声出力装置、例えば、イヤフォン又はヘッドフォンのプラグが挿入される。音声出力部460に、例えば、有線のイヤフォンが接続され、ユーザが当該イヤフォンを装着して使用する場合、音声出力部460が右コントローラ400の下部に設けられることで、イヤフォンのケーブルが端末10のディスプレイを目視するユーザの視線上に位置することが抑制される。また、音声出力部460が右コントローラ400の下部に設けられることで、イヤフォンのケーブルがコントローラ30に備えられる各種のボタン付近に位置することを抑制される。その結果、ユーザは、コントローラ30の操作をより快適に行うことが可能となる。
【0080】
電力供給部470は、図7の底面図に示したように、電力供給部713の下部であって、音声出力部460より後方に設けられる。電力供給部470は、外部電源と接続される。電力供給部470が外部電源と有線で接続される場合、上記同様に、電力供給部470と外部電源とを接続するケーブルによって、ユーザの操作が阻害されることを抑制することが可能となる。
【0081】
<2.情報処理装置1の装着例>
続いて、図3図7を参照して、情報処理装置1の装着例について説明する。まず、端末10と端末ケース20との接続について説明する。端末10は、図3に示した端末ケース20の収容空間211に収容される。端末10は、図4に示したように、端末ケース20の蓋部材220が収容部材210から取り外された状態で、切り欠き212が配置された方向から収容空間211に挿入される。連結部290は、挿入された端末10の端子に挿入される。その後、蓋部材220に備えられた掛止部221が収容部材210の掛止受部213に掛止されることで、蓋部材220は、収容部材210に固定される。収容空間に収容された端末10は、収容部材210と、蓋部材220と、連結部290とによって、端末ケース20に取り外し可能に固定される。また、開口230の面積は、端末10の面積より小さいため、端末10は、開口230を通じて端末ケース20から脱離することが防止される。蓋部材220は、掛止部221と掛止受部213との掛止を解除することで、収容部材210から取り外すことが可能である。これにより、端末10を端末ケース20から取り出すことが可能となる。
【0082】
続いて、端末ケース20とコントローラ30との接続について説明する。端末ケース20は、左コントローラ300と右コントローラ400とによって、挟み込まれるように装着される。
【0083】
まず、図3及び図6を参照して、端末ケース20と左コントローラ300との接続について説明する。左コントローラ300は、その装着部330が端末ケース20の第1被装着部240に取り付けられることで端末ケース20に装着される。詳細には、第1被装着部240が、第1延出部331と第2延出部332との間に、位置決め部243と位置決め部335とが嵌合するように挿入される。このとき、可動爪部333及び爪部334は、それぞれ掛止受部241及び掛止受部242に掛止される。また、端子250は、端子340と接触する。第1延出部331の左右方向の長さd3は、第1被装着部240の左右方向の長さd1よりも短いため、端末10のディスプレイの一部が第1延出部331に覆われることなく、左コントローラ300は、端末ケース20に固定される。また、位置決め部243と位置決め部335とが嵌合するため、ユーザは、左コントローラ300と端末ケース20とを簡便に装着することが可能となる。また、第2延出部332の左右方向の長さd5が第1延出部331の左右方向の長さd3よりも長いため、ユーザの操作中に端末ケース20及び左コントローラ300に対してこれらを捻る力が加えられた場合に、端末ケース20と左コントローラ300とが分離することを防止することが可能となる。
【0084】
端末ケース20と左コントローラ300とを分離する場合、ボタン320が押下されることで、可動爪部333が動いて可動爪部333と掛止受部241の掛止が解除される。可動爪部333と掛止受部241の掛止が解除された後に、爪部334と掛止受部242との掛止が解除されて、端末ケース20と左コントローラ300とが分離される。
【0085】
次いで、図5及び図7を参照して、端末ケース20と右コントローラ400との接続について説明する。右コントローラ400は、その装着部430が端末ケース20の第2被装着部260に取り付けられることで端末ケース20に装着される。詳細には、第2被装着部260が、第3延出部431と第4延出部432との間に、位置決め部263と位置決め部435とが嵌合するように挿入される。このとき、可動爪部433及び爪部434は、それぞれ掛止受部261及び掛止受部262に掛止される。また、端子270及び端子280は、それぞれ端子440及び端子450と接触する。第3延出部431の左右方向の長さd4は、第2被装着部260の左右方向の長さd2よりも短いため、端末10のディスプレイの一部が第3延出部431に覆われることなく、右コントローラ400は、端末ケース20に固定される。また、位置決め部263と位置決め部435とが嵌合するため、ユーザは、右コントローラ400と端末ケース20とを簡便に装着することが可能となる。また、第4延出部432の左右方向の長さd6が第3延出部431の左右方向の長さd4よりも長いため、ユーザの操作中に端末ケース20及び右コントローラ400に対してこれらを捻る力が加えられた場合に、端末ケース20と右コントローラ400とが分離することを防止することが可能となる。
【0086】
端末ケース20と右コントローラ400とを分離する場合、ボタン420が押下されることで、可動爪部433が動いて可動爪部433と掛止受部261の掛止が解除される。可動爪部433と掛止受部261の掛止が解除された後に、爪部434と掛止受部262との掛止が解除されて、端末ケース20と右コントローラ400とが分離される。
【0087】
端末ケース20にコントローラ30が装着されることで、ユーザは、より安定して端末10が装着された情報処理装置を把持することが可能となる。
【0088】
ここまで、端末ケース20とコントローラ30との接続例について説明した。なお、コントローラ30は、左コントローラ300と右コントローラ400とが一体となった構造であってもよい。具体的には、コントローラ30は、左コントローラ300の第2延出部332と、右コントローラ400の第4延出部432とが、一体となったものとしてもよい。
【0089】
<3.情報処理装置1の機能構成例>
続いて、図8及び図9を参照して、本実施形態に係る情報処理装置1の機能構成の一例を説明する。図8は、本開示の一実施形態に係る情報処理装置が適用される情報処理システムのブロック図である。図9は、同実施形態に係る情報処理装置のブロック図である。情報処理装置1は、図8に示したように、端末10と通信を行う。
【0090】
端末ケース20は、図9に示したように、通信部510、及び電力供給部520を有する。
【0091】
通信部510は、端末10、及びコントローラ30と各種信号の送受信を行う。端子250、端子270、端子280連結部290、及び端末ケース20の背面の内部に配置された配線(図示せず。)が通信部510に相当する。通信部510は、本開示に係る通信部の一例に係るものである。
【0092】
電力供給部520は、コントローラ30から供給された電力を端末10に供給する。電力供給部520は、連結部290に実装される。
【0093】
左コントローラ300は、入力部610、出力部620、及び通信部630を有する。
【0094】
入力部610は、端末10で実行される各種プログラムに応じた指示を入力する。ボタン311、ボタン312、ボタン313、ボタン314、ボタン315、ボタン316、スティック317、ボタン318、及びボタン319が入力部610に相当する。
【0095】
出力部620は、端末10から出力された信号を変換して出力する。出力部620は、例えば、振動装置、音声出力装置又は照明装置等であり、端末10から出力された信号に応じて、振動又は照明する。
【0096】
通信部630は、端末ケース20と各種信号の送受信を行う。端子340が通信部630に相当する。
【0097】
右コントローラ400は、入力部710、出力部720、電力供給部730、制御部740、記憶部750、及び通信部760を有する。
【0098】
入力部710は、端末10で実行される各種プログラムに応じた指示を入力する。ボタン411、ボタン412、ボタン413、ボタン414、ボタン415、スティック416、ボタン417、及びボタン418が入力部710に相当する。
【0099】
出力部720は、端末10から出力された信号を変換して出力する。出力部720は、例えば、振動装置、音声出力装置又は照明装置等であり、端末10から出力された信号に応じて、振動又は照明する。音声出力部460は、出力部720に相当する。
【0100】
電力供給部730では、外部の電源から入力された電力を端末ケース20へ供給する。端子450、及び電力供給部470が電力供給部730に相当する。
【0101】
制御部740は、送受信される信号の制御、及び外部電源から供給される電力の制御を行う。制御部740は、入力制御部741、出力制御部742、及び電力制御部743を有する。
【0102】
入力制御部741は、入力部610、又は入力部710で入力された信号を制御する。
【0103】
出力制御部742は、端末10から送信された信号に応じて、出力部620又は出力部720を制御する。
【0104】
電力制御部743は、電力供給部730から供給された電力を制御する。電力制御部743は、例えば、USB PD コントローラである。
【0105】
記憶部750は、コントローラ30が各種の処理を実行する際に利用する各種のプログラムやデータベース等を適宜記録している。また、記憶部750は、コントローラ30が各種処理を行う際に、保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等が適宜記録されてもよい。
【0106】
通信部760は、端末ケース20と各種情報の送受信を行う。端子440及び端子450が通信部760に相当する。
【0107】
ここまで、情報処理装置1の機能構成について詳細に説明した。
【0108】
<4.情報処理装置1の動作例>
続いて、情報処理装置1の動作について説明する。ユーザによって、左コントローラ300の各種ボタンもしくはスティック317、又は右コントローラ400の各種ボタンもしくはスティック416が操作され、左コントローラ300又は右コントローラ400に信号が入力される。
【0109】
左コントローラ300から入力された信号は、端子340、端末ケース20に備えられた、端子250、配線、端子270、及び右コントローラ400の端子440を通じて右コントローラ400に送信される。右コントローラ400が受信した信号は、端子450、端末ケース20の端子280、及び連結部290を通じて端末10に送信される。端末10は、受信した信号に応じてディスプレイ等の出力部に出力を行う。
【0110】
右コントローラ400から入力された信号は、端子450、端末ケース20の端子280、及び連結部290を通じて端末10に送信される。端末10は、受信した信号に応じてディスプレイ等の出力部に出力を行う。
【0111】
また、情報処理装置1は、端末10から信号を受信し、コントローラ30は、当該信号に基づいた出力を行う。
【0112】
端末10は、端末ケース20に備えられる、連結部290、端子280、及び右コントローラ400に備えられる端子450を通じて、右コントローラ400に信号を送信する。右コントローラ400は、受信した信号に基づいて、例えば、音声出力部460に接続された音声出力装置から音声を出力させる。また、右コントローラ400が振動装置又は照明装置を備える場合、これらの装置に受信した信号に基づいた出力をさせてもよい。
【0113】
また、右コントローラ400は、端子440、端末ケース20に備えられる、端子270、配線、端子250、及び左コントローラ300に備えられる端子340を通じて、左コントローラ300に受信した信号を送信する。左コントローラ300は、振動装置又は照明装置を備える場合、受信した信号に基づいて、これらの装置に受信した信号に基づいた出力をさせる。
【0114】
なお、本実施形態では、端末10と端末ケース20との間の通信は、連結部290を通じた有線で行われるが、有線での通信に限られず、無線によって通信が行われてもよい。
【0115】
<5.ハードウェア構成例>
以上、本開示に係る実施形態について説明した。上述した情報処理は、ソフトウェアと、以下に説明する情報処理システム又は情報処理装置のハードウェアとの協働により実現される。
【0116】
図10は、本開示の一実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。図10を参照すると、本実施形態に係る情報処理装置は、例えば、CPU901、ROM902、RAM903、ホストバス904と、ブリッジ905、外部バス906、インタフェース907、入力部908、出力部909、記憶部910、及び接続ポート911を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。
【0117】
CPU901は、例えば、演算処理装置又は制御装置として機能し、ROM902、RAM903、記憶部910に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般又はその一部を制御する。CPU901は、制御部740を形成しうる。
【0118】
ROM902は、CPU901に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータ等を格納する手段である。RAM903には、例えば、CPU901に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータ等が一時的又は永続的に格納される。
【0119】
CPU901、ROM902、RAM903は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス904を介して相互に接続される。一方、ホストバス904は、例えば、ブリッジ905を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス906に接続される。また、外部バス906は、インタフェース907を介して種々の構成要素と接続される。
【0120】
入力部908には、左コントローラ300に備えられた各種ボタン、スティック317、右コントローラ400に備えられた各種ボタン、又はスティック416が適用される。入力部908には、音声入力装置が適用されてもよい。
【0121】
出力部909は、ユーザに対して視覚的、聴覚的又は聴覚的な情報を出力することが可能な装置である。出力部909は、音声出力部460に相当する。また、出力部909は、振動装置、音声出力装置又は照明装置であってもよく、例えば、オーディオジャックであってもよい。
【0122】
記憶部910は、各種のデータを格納するための装置である。記憶部910としては、例えば、磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等が用いられる。記憶部910は、記憶部750に相当する。
【0123】
接続ポート911は、外部接続機器を接続するためのポートであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、オーディオ端子である。接続ポート911は、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、又はRS-232Cポート等であってもよい。
【0124】
<6.結び>
以上説明したように、本開示によれば、ケースを取り外すことなく、外部装置を装着可能な端末ケースを提供することが可能となる。
【0125】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0126】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0127】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
少なくとも一つの面に開口を有し、端末が収容される収容部と、
ユーザによって把持される把持部を備える把持装置が装着される被装着部と、
前記端末と前記把持装置との間で通信を行う通信部と、を備える端末ケース。
(2)
前記被装着部は、前記端末ケースの一側、及び前記端末ケースの前記一側とは逆側である他側に設けられ、前記把持装置に備えられる2の把持部のそれぞれは、前記一側の前記被装着部又は前記他側の前記被装着部の少なくともいずれかに装着される、(1)に記載の端末ケース。
(3)
前記一側から前記他側に向かう方向において、前記被装着部の前記開口を有する面側の面の長さは、前記把持装置に備えられて前記被装着部を装着する装着部の前記開口を有する面側の面の長さ以上である、(2)に記載の端末ケース。
(4)
前記被装着部は、前記把持装置に備えられる複数の掛止片が掛止される複数の掛止受部を有する、(1)~(3)のいずれか1項に記載の端末ケース。
(5)
前記被装着部は、前記端末を連結する連結部を備える、(1)~(4)のいずれか1項に記載の端末ケース。
(6)
前記連結部は、前記端末と前記把持装置との間の信号の送受信を行う、(5)に記載の端末ケース。
(7)
前記連結部は、電力を前記端末へ供給する、(5)又は(6)に記載の端末ケース。
(8)
ユーザによって把持される第1把持部と、
前記ユーザによって把持され、前記第1把持部と異なる第2把持部と、
を備え、
前記第1把持部及び前記第2把持部は、端末を収容する端末ケースを装着する装着部と、前記端末ケースを介して前記端末と通信を行う通信部と、を備える、把持装置。
(9)
前記第1把持部に備えられた第1装着部は、前記端末ケースの一側に備えられた第1被装着部を装着し、
前記第2把持部に備えられた第2装着部は、前記端末ケースの前記一側とは逆側である他側に備えられた第2被装着部を装着する、(8)に記載の把持装置。
(10)
前記端末ケースは、開口を有する面を備え、
前記第1装着部が前記第1被装着部を装着し、前記第2装着部が前記第2被装着部を装着したときに、
前記第1装着部は、前記端末ケースの前記開口を有する面側に位置する第1延出部と、前記開口を有する面とは逆の面側に位置する第2延出部と、を備え、
前記第2装着部は、前記端末ケースの前記開口を有する面側に位置する第3延出部と、前記開口を有する面とは逆の面側に位置する第4延出部と、を備える、(9)に記載の把持装置。
(11)
前記第1延出部は、前記第3延出部が位置する方向に、前記端末ケースの前記開口を有する面に沿って延出しており、
前記第2延出部は、前記第4延出部が位置する方向に、前記端末ケースの前記開口を有する面とは逆側の面に沿って延出しており、
前記第3延出部は、前記第1延出部が位置する方向に、前記端末ケースの前記開口を有する面に沿って延出しており、
前記第4延出部は、前記第2延出部が位置する方向に、前記端末ケースの前記開口を有する面とは逆側の面に沿って延出している、(10)に記載の把持装置。
(12)
前記第1延出部の延出方向における前記第1延出部の長さは、当該延出方向における前記第1被装着部の長さ以下であり、
前記第3延出部の延出方向における前記第3延出部の長さは、当該延出方向における前記第2被装着部の長さ以下である、(11)に記載の把持装置。
(13)
前記端末ケースの前記開口を有する面と、前記端末ケースの前記開口を有する面とは逆の面とは平行であり、
前記第2延出部の延出方向における前記第2延出部の長さは、前記第1延出部の延出方向における前記第1延出部の長さよりも長い、(11)又は(12)に記載の把持装置。
(14)
前記装着部は、前記端末ケースに備えられる掛止受部に掛止される複数の掛止片を有する、(8)~(13)のいずれか1項に記載の把持装置。
(15)
前記掛止片を動作させるための動作ボタンを更に備え、
複数の前記掛止片のうちの第1掛止片は、前記動作ボタンによって可動する、(14)に記載の把持装置。
(16)
前記ユーザによって用いられて前記端末を操作する操作部を更に有する、(8)~(15)のいずれか1項に記載の把持装置。
(17)
前記端末ケースを介して電力を前記端末へ供給する電力供給部を更に備える、(8)~(16)のいずれか1項に記載の把持装置。
(18)
端末を収容する端末ケースと、ユーザによって把持される把持装置と、を備え、
前記端末ケースは、
少なくとも一つの面に開口を有し、端末が収容される収容部と、
前記ユーザによって把持される把持部を備える把持装置が装着される被装着部と、
前記端末と前記把持装置との間で通信を行う通信部と、
を備え、
前記把持装置は、
前記ユーザによって把持される第1把持部と、
前記ユーザによって把持され、前記第1把持部と異なる第2把持部と、
を備え、
前記第1把持部及び前記第2把持部は、端末を収容する端末ケースを装着する装着部と、前記端末ケースを介して前記端末と通信を行う通信部と、を備える、情報処理装置。
【0128】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0129】
例えば、上記実施形態では、右コントローラに制御部が備えられるとしたが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、左コントローラに制御部が備えられてもよいし、端末ケースに制御部が備えられてもよい。
【0130】
また、上記実施形態では、収容部材と蓋部材とは掛止されることで取り付けられる場合を説明したが、本技術は、かかる例に限定されず、収容部材と蓋部材とが取り外し可能に取り付けられればよい。
【0131】
また、上記実施形態では、端末ケースとコントローラとは掛止されることで取り付けられる場合を説明したが、本技術は、かかる例に限定されず、本技術が使用される際に安定した装着性を有しつつ、端末ケースとコントローラとが取り外し可能に取り付けられればよい。
【符号の説明】
【0132】
1 情報処理装置
10 端末
20 端末ケース
30 コントローラ
210 収容部材
211 収容空間
212 切り欠き
213 掛止受部
214 レンズ孔
215 照明孔
220 蓋部材
221 掛止部
230 開口
240 第1被装着部
241、242、261、262 掛止受部
243、263、335、435 位置決め部
250、270、280、340、440、450 端子
260 第2被装着部
290 連結部
300 左コントローラ
320、420 ボタン
330、430 装着部
331 第1延出部
332 第2延出部
333、433 可動爪部
334、434 爪部
400 右コントローラ
431 第3延出部
432 第4延出部
460 音声出力部
470 電力供給部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10