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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】接続具及び接続構造
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/04 20060101AFI20231108BHJP
【FI】
H01R4/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021006018
(22)【出願日】2021-01-18
(65)【公開番号】P2022110543
(43)【公開日】2022-07-29
【審査請求日】2023-01-26
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉塚 誠巳
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-135161(JP,A)
【文献】特開平11-307208(JP,A)
【文献】国際公開第2014/129603(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/04
H01R 4/00
H01R 9/00-9/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に導体を有する端子挿入穴に挿入されたときに前記導体と電気的に接続される端子と、
前記端子に取り付けられる密封された導電性金属膜製の容器と、
前記容器の内部に充填された導電性接着剤と、
を備えることを特徴とする接続具。
【請求項2】
請求項1に記載の接続具において、
前記容器は、長手方向に直交する所定方向側に取り付けられる
ことを特徴とする接続具。
【請求項3】
請求項1に記載の接続具において、
前記端子は、長手方向に直交する所定方向側の一部に凹部を有し、
前記容器は、前記凹部の中に取り付けられる
ことを特徴とする接続具。
【請求項4】
請求項1に記載の接続具において、
前記容器は、前記端子の先端に取り付けられる
ことを特徴とする接続具。
【請求項5】
請求項1に記載の接続具において、
前記容器は、キャップ状の形状を有し、前記端子の先端側から覆いかぶさるように取り付けられる
ことを特徴とする接続具。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の接続具と、
前記端子挿入穴の内部において、前記導体を内周面に有するハウジングを備える接続器具と、
が接続される接続構造において、
前記接続器具は、前記端子が前記端子挿入穴から前記ハウジングのハウジング内空間に挿入されると、前記ハウジング内空間で前記容器が破れて、前記容器に充填された前記導電性接着剤が前記ハウジング内空間に充填される
ことを特徴とする接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線又はケーブルに取り付けられ、電気信号の送受信をするための電子部品である接続具及びこれを用いた接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、例えばピン端子と呼ばれる接続具は、制御又は通信のための信号の送受信に用いられる電線又はケーブルの端末に取り付けられる。電線又はケーブルの端末に取り付けられた接続具は、配線同士を接続することができる個別に絶縁された金属ブロックの集合体である端子台(接続器具)に接続されることで、他の回路や素子等と接続される。その結果、電線又はケーブル及び接続具を介して、他の回路や素子等との間で電気信号の送受信が行われる。
【0003】
前述の接続具は、例えば、中心に金属の棒(ピン)を有するオス側の端子を有し、メス側の端子である端子台に差し込まれることで当該端子台と接続される。また、別の端子台は、例えば、ソケットに金属のリング等を有し、当該金属のリング等が外部からねじで締め付けられる構造となっている。この場合、オス側の接続具がメス側の端子台に差し込まれると、オス側の接続具のリングがメス側の端子台のリングを挟み込む形になって、接続具と端子台とが接続される。また、オス側の接続具がメス側の端子台に差し込まれたときに、オス側の接続具が外部からばねにより弾性的に付勢されて締め付けられることにより、接続具と端子台とが接続されるものも存在する。あるいは、丸型又はY型の端子を有する接続具も存在し、このような接続具は、端子台においてねじにて締め付けられることにより、接続具と端子台とが接続される。
【0004】
しかし、ねじ又はばねにより締め付けられる接続具は、締め付けるためのねじ又はばねの経年劣化や振動等により、接触不良や抜け落ちなどが発生する問題があった。
【0005】
この点、開口部から挿入されたリード線の導体部を導通部材と挟圧部材との間で、ばねの弾性力により挟持し得るように構成され、ハウジング内空間に低粘弾性の導電性樹脂が充填されているコネクタが存在する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実公昭60-21887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に開示された方法では、導電性樹脂が充填された特殊なハウジングが必要である。また、特許文献1に開示された方法では、予めハウジング内空間に導電性樹脂を充填させておかなければならず、そのためには、シリンジ等の別の器具等が必要である。さらに、予めハウジング内空間に導電性樹脂を充填させておいた場合、時間が経過するにつれて当該導電性樹脂が固化(硬化)してしまい、接続具をハウジング内空間の所定位置まで差し込むことができず、あるいは導電性フィラーと電極とが十分接触できず、逆に接触不良や抜け落ちなどが発生する恐れがある。
【0008】
そこで、本発明は、ねじやばねの経年劣化や振動等による接触不良や抜け落ちの発生を従来よりも抑制し、電線やケーブルの接続を従来よりも確実のものとすることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る接続具は、内部に導体を有する端子挿入穴に挿入されたときに導体と電気的に接続される端子と、端子に取り付けられる密封された導電性金属膜製の容器と、容器の内部に充填された導電性接着剤と、を備える。
【0010】
本発明の一態様に係る接続構造は、上記のいずれかに記載の接続具と、端子挿入穴の内部において、導体を内周面に有するハウジングを備える接続器具と、が接続される接続構造において、接続器具は、端子が端子挿入穴からハウジングのハウジング内空間に挿入されると、ハウジング内空間で容器が破れて、容器に充填された導電性接着剤がハウジング内空間に充填される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ねじやばねの経年劣化や振動等による接触不良や抜け落ちの発生を従来よりも抑制し、電線やケーブルの接続を従来よりも確実のものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態に係る接続具及び接続構造の構成例を示す図である。
図2図1に示す端子台の一部の一例を示す図である。
図3図1に示す接続具の一例を示す図である。
図4図3に示す接続具が端子台に接続される前後の状態の一例を示す図である。
図5】第2実施形態に係る接続具の一例を示す図である。
図6図5に示す接続具が端子台に接続された状態の一例を示す図である。
図7】第3実施形態に係る接続具の一例を示す図である。
図8図7に示す接続具が端子台に接続された状態の一例を示す図である。
図9】第4実施形態に係る接続具の一例を示す図である。
図10図9に示す接続具が端子台に接続された状態の一例を示す図である。
図11】第5実施形態に係る端子台の構成例を示す図である。
図12】第5実施形態に係る接続具の一例を示す図である。
図13図12に示す接続具が端子台に接続された状態の一例を示す図である。
図14】第6実施形態に係る接続具の一例を示す図である。
図15図14に示す接続具が端子台に接続された状態の一例を示す図である。
図16】第7実施形態に係る接続具の一例を示す図である。
図17】第8実施形態に係る接続具の一例を示す図である。
図18】比較例に係る接続具及び接続構造の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る接続具及び接続構造の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0014】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る接続具及び接続構造の構成例を示す図である。図1に示す接続構造1は、接続器具10と、接続具20とを有する。接続器具10は、例えば、端子台である。以下、本明細書において、接続器具10は、「端子台10」とも称する。接続構造1において、端子台10に接続具20が挿入されると、端子台10と接続具20とが電気的に接続される。
【0015】
端子台10は、複数のリリースホール11と、複数の端子挿入穴12とを有する。複数のリリースホール11と、複数の端子挿入穴12とは、それぞれ対になるように同数ずつ設けられている。なお、端子台10において、リリースホール11と、端子挿入穴12とは、複数対ではなく、一対のみ設けられていてもよく、リリースホール11は、なくてもよい。すなわち、端子台10は、一つのメス端子を有するコネクタであってもよい。
【0016】
また、端子台10は、ねじ端子台であっても、ねじなし端子台であってもよい。ねじ端子台は、端子ねじの頭部の下面で直接的にまたは座金等を介して電線または圧接端子(接続具20)を締め付けて接続を行う構造の端子台である。一方、ねじなし端子台は、導電用金具とばねとの間に電線(接続具20)を挿入し、直接的にまたは当て金を介してばねの圧力によって接続を行う構造の端子台である。なお、本実施形態において、端子台10は、ねじなし端子台を例に説明する。
【0017】
図2は、図1に示す端子台10の一部の一例を示す図である。なお、図2は、端子台10における一対のリリースホール11と、端子挿入穴12との内部構造を示している。
【0018】
端子台10は、リリースホール11と、端子挿入穴12と、ハウジング内空間13と、クランプバネ14と、導電用金具15とを有する。端子台10は、配線同士を接続することができる個別に絶縁された金属ブロックの集合体である。望ましくは、クランプバネ14はリン青銅等の弾力性のある導電性金属である。端子台10は、端子挿入穴12から接続具20が挿入される。挿入された接続具20は、クランプバネ14によって弾性的に付勢されて導電用金具15と接触することで、接続具20と端子台10とが電気的に接続される。端子台10は、接続具20と接続されることで、他の回路や素子等と接続される。なお、端子台10は、請求項における接続器具の一例である。
【0019】
リリースホール11は、接続具20の端子挿入穴12への挿入又は引き抜きの際、不図示のマイナスドライバ等が差し込まれる穴である。不図示のマイナスドライバがリリースホール11に差し込まれることによって、クランプバネ14が図2中下から上に持ち上げられ、クランプバネ14による弾性的な付勢が解除される。これにより、接続具20の挿入又は引き抜きを容易に行うことができる。なお、リリースホール11は、端子台10に設けられなくてもよく、接続具20の挿入又は引き抜きは、不図示のマイナスドライバを用いなくてもよい。
【0020】
端子挿入穴12は、端子台10に一つ又は複数設けられ、接続具20が挿入され又は引き抜かれるためのメス側の端子である。端子挿入穴12の内部には、接続具20が挿入及び保持されるためのハウジング内空間13を有する。
【0021】
ハウジング内空間13は、接続具20が端子挿入穴12から挿入されたときに、接続具20が挿入及び保持される空間である。ハウジング内空間13は、端子挿入穴12ごとに端子挿入穴12と同数設けられ、ハウジング内空間13同士は、個別にハウジング10a等で隔離絶縁されている。ハウジング内空間13は、内周面が導電用金具15で囲まれており、図2中上部にはクランプバネ14が設けられている。なお、導電用金具15とクランプバネ14との位置関係は、図2に示すものには限られず、他の位置関係であってもよい。
【0022】
クランプバネ14は、ハウジング内空間13の内部に設けられ、接続具20が端子挿入穴12から挿入されたときに、接続具20の端子21(図3参照)を図2中上方向から下方向に向けて弾性的に付勢し、端子を導電用金具15に圧着させる。クランプバネ14によって端子が導電用金具15に圧着されることにより、端子がハウジング内空間13の内部で固定される。クランプバネ14は、不図示のマイナスドライバがリリースホール11から差し込まれたときに、弾性的な付勢が解除され、弾性的な付勢が解除されたときに、接続具20の挿入又は引き抜きが行われてもよい。なお、クランプバネ14の形状は、図2に示すものには限られず、接続具20の端子21を導電用金具15に圧着させられるものであれば如何なる形状でもよい。また、クランプバネ14は、不図示のねじと併用されてもよい。なお、クランプバネ14は、請求項における接触子の一例である。
【0023】
導電用金具15は、ハウジング内空間13の内周面の少なくとも一部に設けられ、接続具20が端子挿入穴12から挿入されたときに、接続具20の端子21(図3参照)と接触する。図2においては、導電用金具15は、接続具20の端子21(図3参照)と、図2中左側(正面)又は下側で接触することで、端子と電気的に接続される。導電用金具15は、例えば、銅などの金属であるが、これには限られず、電気を通しやすい材料、すなわち電気伝導率(導電率)の高い電気伝導体(導体)であれば何でもよい。導電用金具15は、端子21がクランプバネ14の弾性力によって付勢され続けることにより、端子21との電気的な接続が維持される。なお、導電用金具15は、請求項における導体の一例である。また、クランプバネ14と導電用金具15とが電気的に接続されていてもよい。
【0024】
図3は、図1に示す接続具20の一例を示す図である。図3(a)は、接続具20を横から見た状態の一例を示す図であり、図3(b)は、接続具20を上から見た状態の一例を示す図である。
【0025】
接続具20は、導電性金属の端子21と、容器22と、ケーブル23と、マーキング24とを有する。接続具20は、ケーブル23と接続された端子21が、端子台10の端子挿入穴12(図2参照)に挿入されたときに、端子21と導電用金具15(図2参照)とが電気的に接続される。端子21と導電用金具15とが電気的に接続されることで、接続具20と端子台10とがケーブル23を通じて他の回路や素子等と接続される。
【0026】
端子21は、ケーブル23の長手方向の端部に接続され、端子台10の端子挿入穴12(図2参照)に挿入されたときに、ハウジング内空間13の内周面に設けられた導電用金具15(図2参照)と接触し、導電用金具15と電気的に接続される。端子21は、例えば、ピン端子と呼ばれる丸棒形又は各棒形の棒端子である。以下、本明細書において、端子21は、「ピン端子21」とも称する。ピン端子21は、請求項における端子の一例である。
【0027】
ピン端子21は、長手方向に直交する所定方向の一部に凹部21aを有する。凹部21aは、容器22が取り付けられ、保持されるための溝である。凹部21aの形状は、容器22と同形状であることが好ましいが、これには限られず、容器22が取り付けられる形状であれば如何なる形状であってもよい。
【0028】
容器22は、例えば、銅や錫等の薄状に加工可能な金属からなる導電性金属膜製の薄い容器(袋)である。容器22は、外部から何らかの圧力がかからない限り破れない強度を有している。容器22は、内部に導電性接着剤25を保持しながら密封されている。容器22を金属製とすることで気密性(密封性)が高まるので、容器22の内部の導電性接着剤25は硬化しない状態で長期間維持ことが出来る。容器22は、図3(a)に示すように、所定方向から凹部21a内に保持される。容器22は、ピン端子21がハウジング内空間13(図2参照)内に挿入されたときに、クランプバネ14の弾性的な付勢による圧力によって破れ、内部に保持した導電性接着剤25をハウジング内空間13内に流出させる。なお、容器22は、導電性接着剤25によって、凹部21aに接着されていてもよい。
【0029】
ケーブル23は、例えば、制御又は通信のための信号の送受信に用いられる電線又はケーブルである。ケーブル23は、ピン端子21と導電用金具15とが電気的に接続されることで、他の回路や素子等との間で電気信号の送受信を行う。
【0030】
マーキング24は、ケーブル23の長手方向に直交する所定方向におけるピン端子21との接続部付近に付された目印である。マーキング24は、ピン端子21における凹部21aを有する方向に付される。マーキング24がケーブル23の所定方向に付されることにより、ピン端子21のいずれの方向に凹部21aが設けられているかを判別することが出来る。なお、図3において、マーキング24は、一例としてバツ(×)印で示しているが、これには限られない。マーキング24は、凹部21aが存在する方向が分かる目印となるものであれば、何れの形状の印であってもよく、指で触れて分かるような凹部や凸部など立体的な形状であってもよい。なお、マーキング24は、必須ではなく、ケーブル23に付されていなくてもよい。
【0031】
導電性接着剤25は、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、又はアクリル樹脂等の硬化剤(バインダー樹脂)と、銅、ニッケル、銀、又は金等の金属粉(フレーク)からなる導電性物質(フィラー)とが混合されたものである。なお、導電性接着剤25は、上記の物質等が予め混合されている市販の導電性接着剤であってもよい。導電性接着剤25は、所定の粘性を有するものであり、空気又は空気中の湿気と反応することで硬化反応又は固化反応が進行する。導電性接着剤25は、密封された容器22の内部に保持されているときは、空気又は空気中の湿気とは反応しないため、粘性を有する液状を保っている。一方、導電性接着剤25は、容器22が破れると、空気又は空気中の湿気と反応し、硬化又は固化が進行する。
【0032】
図4は、図3に示す接続具20が端子台10に接続される前後の状態の一例を示す図である。図4(a)は、図3に示す接続具20が端子台10に接続される直前の状態の一例を示す図である。図4(b)は、図3に示す接続具20が端子台10に接続された直後の状態の一例を示す図である。図4(c)は、図3に示す接続具20が端子台10に接続されてから所定時間経過した後の状態の一例を示す図である。
【0033】
図4(a)において、接続具20は、図4中右方向から左方向(矢印方向)に向かって端子台10の端子挿入穴12からハウジング内空間13内に挿入される。ハウジング内空間13は、図4中上方向にクランプバネ14が設けられている。このため、接続具20は、クランプバネ14が設けられている上方向に容器22が位置するようにして挿入される。容器22の位置、すなわち、凹部21aが設けられている方向には、ケーブル23にマーキング24が付されている。このため、挿入者は、マーキング24が付されている側を図4中上方向に向けて接続具20を挿入する。なお、容器22は、挿入直前に凹部21aに取り付けられてもよく、予め凹部21aに取り付けられていても、導電性接着剤25によって、予め凹部21aに接着されていてもよい。
【0034】
図4(b)において、接続具20は、ハウジング内空間13の内部に挿入される。このとき、ピン端子21の凹部21aに取り付けられた容器22は、クランプバネ14の弾性的な付勢による圧力によって破られる。容器22が破られることによって、容器22内に密封されていた導電性接着剤25がハウジング内空間13内に流出する。
【0035】
図4(c)において、容器22内の導電性接着剤25が容器22の外に流出して、ハウジング内空間13内が導電性接着剤25によって満たされる。導電性接着剤25は、容器22の外に流出して空気又は空気中の湿気と反応して、時間とともに固化又は硬化する。これにより、クランプバネ14と、ピン端子21と、導電用金具15とが、それぞれ固着又は接着される。なお、容器22は、銅や錫等の金属からなる導電性金属膜で形成されているため、破れた容器22がハウジング内空間13内に散らばったとしても、電気的には導電性が維持され問題無い。また、導電性接着剤25は、銅、ニッケル、銀、又は金等の金属粉が混合された導電体であるため、ハウジング内空間13内が導電性接着剤25で満たされたとしても、電気的には問題無い。なお、導電性接着剤25は、粘性を有しているため、容器22の外部に流出したとしても、ハウジング内空間13内に留まり、ハウジング内空間13の外部にまで流出することはない。
【0036】
<第1実施形態の作用効果>
以上、図1から図4に示す実施形態において、接続具20が、端子台10に挿入されると、容器22が破れ、容器22内の導電性接着剤25は、容器22の外に流出し、空気又は空気中の湿気と反応して、時間とともに固化又は硬化する。これにより、クランプバネ14と、ピン端子21と、導電用金具15とが、導電性接着剤25により、それぞれ固着又は接着される。このため、クランプバネ14の弾性的な付勢による圧力に、経年劣化や温度変化による収縮や緩み等が生じたとしても、接続具20の接触不良や抜け落ちの発生を従来よりも抑制することができ、電線やケーブルの接続を従来よりも確実のものとすることができる。
【0037】
また、図1から図4に示す実施形態において、導電性接着剤25は、容器22の内部に密封されて保持されている。これにより、端子台10と接続具20とが接続される前に導電性接着剤25が空気又は空気中の湿気に触れることはなく、接続される前に、導電性接着剤25が固化又は硬化することが防止される。なお、導電性樹脂等が充填された特殊なハウジング等を用意する必要もなく、また、導電性樹脂等をハウジング等の内部に充填させる特殊な器具等も必要が無い。
【0038】
また、図1から図4に示す実施形態において、ピン端子21の長手方向に直交する方向における凹部21aが設けられている方向には、ケーブル23にマーキング24が付されている。このため、接続具20を端子台10に接続する際に、凹部21aが設けられている方向、すなわち、容器22が取り付けられている方向を確認することが出来る。これにより、容器22が取り付けられた面を確実にクランプバネ14接触させることが可能であり、クランプバネ14によって容器22を確実に破らせることが出来る。
【0039】
<第2実施形態>
図5は、第2実施形態に係る接続具20Aの一例を示す図である。なお、本実施形態において、図1から図4に示す実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は、省略する。
【0040】
図5において、接続具20Aは、図1から図4に示す実施形態とは異なり、ピン端子21Aに凹部21aが設けられていない。そして、容器22Aは、ピン端子21Aの挿入方向の先端側に取り付けられている。なお、容器22Aは、導電性接着剤25により、予めピン端子21Aに接着されていてもよい。これにより、容器22Aがピン端子21Aからの脱落することを抑制することが出来る。なお、ピン端子21Aは、請求項における端子の一例である。
【0041】
図6は、図5に示す接続具20Aが端子台10に接続された状態の一例を示す図である。図6において、ピン端子21Aがハウジング内空間13に挿入されると、容器22Aは、図1から図4に示す実施形態とは異なり、クランプバネ14によって破られるのではなく、挿入方向前方のハウジング10aの壁13aに押しつぶされて破裂する。これにより、容器22Aの中から導電性接着剤25がハウジング内空間13の内部に流出する。なお、クランプバネ14で容器22Aが破られ、導電性接着剤25がハウジング内空間13の内部に流出することでもよい。
【0042】
以上、図5及び図6に示す実施形態においても、図1から図4に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0043】
また、図5及び図6に示す実施形態では、容器22Aが先端に取り付けられているため、長手方向に直交する方向において、ピン端子21Aをいずれの向きに差し込んでもよく、マーキング24を設ける必要が無い。なお、もちろんマーキング24がケーブル23に設けられていてもよい。
【0044】
また、図5及び図6に示す実施形態によれば、ピン端子21Aには、凹部21aが設けられていない。このため、凹部21aを有さない既存のピン端子21Aにも容器22Aを取り付けることができる。
【0045】
<第3実施形態>
図7は、第3実施形態に係る接続具20Bの一例を示す図である。なお、本実施形態において、図1から図4に示す実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は、省略する。
【0046】
図7において、接続具20Bは、図1から図4に示す実施形態とは異なり、ピン端子21Bに凹部21aが設けられていない。そして、容器22Bは、ピン端子21Bの挿入方向の先端側からピン端子21Bの全体に覆いかぶさるように取り付けられている。容器22Bは、例えばペンのキャップのように、一端が開口された形状であり、当該開口からピン端子21Bが挿入されることにより、ピン端子21Bに取り付けられる。なお、図7において、容器22Bの端面が示されており、実際は、容器22Bは、ピン端子21Bの周方向全体を覆っている。但し、変形例として、容器22Bは、ピン端子21Bの周方向の全体を覆っているわけではなく、上下から挟み込むような形状であってもよい。また、変形例として、両端が開口された円筒形状の形状であってもよい。なお、容器22Bは、導電性接着剤25により、予めピン端子21Bに接着されていてもよい。これにより、容器22Bがピン端子21Bからの脱落することを抑制することが出来る。なお、ピン端子21Bは、請求項における端子の一例である。
【0047】
図8は、図7に示す接続具20Bが端子台10に接続された状態の一例を示す図である。図8において、ピン端子21Bがハウジング内空間13に挿入されると、容器22Bは、図1から図4に示す実施形態と同様に、クランプバネ14の弾性的な付勢による圧力によって破られる。これにより、容器22B内の導電性接着剤25が容器22Bの外に流出して、ハウジング内空間13内が導電性接着剤25によって満たされる。
【0048】
以上、図7及び図8に示す実施形態においても、図1から図4に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0049】
また、図7及び図8に示す実施形態において、容器22Bが、(例えば鉛筆やペンなどの)キャップ状の形状であった場合、ピン端子21Bを容器22Bの開口に挿入する際、長手方向に直交する方向において、いずれの向きに差し込んでもよく、マーキング24を設ける必要が無い。なお、もちろんマーキング24がケーブル23に設けられていてもよい。
【0050】
また、図7及び図8に示す実施形態によれば、ピン端子21Bには、凹部21aが設けられていない。このため、凹部21aを有さない既存のピン端子21Bにも容器22Bを取り付けることができる。
【0051】
また、図7及び図8に示す実施形態によれば、容器22Bが、例えばペンのキャップ状の形状であった場合、容器22Bは、ピン端子21Bの全体を覆っている。これにより、図1から図4並びに図5及び図6に示す実施形態よりも、容器22Bは、ピン端子21Bから脱落しづらく、これらの実施形態よりも接続具20の保管が容易である。
【0052】
<第4実施形態>
図9は、第4実施形態に係る接続具20Cの一例を示す図である。なお、本実施形態において、図1から図4に示す実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は、省略する。
【0053】
図9において、接続具20Cは、図1から図4に示す実施形態とは異なり、ピン端子21Cに凹部21aが設けられていない。しかし、容器22Cは、ピン端子21Cの長手方向に直交する方向における所定の方向に取り付けられている。なお、容器22Cは、導電性接着剤25により、予めピン端子21Cに接着されていてもよい。これにより、容器22Cがピン端子21Cからの脱落することを抑制することが出来る。なお、ピン端子21Cは、請求項における端子の一例である。
【0054】
図10は、図9に示す接続具20Cが端子台10に接続された状態の一例を示す図である。図10において、ピン端子21Cがハウジング内空間13に挿入されると、容器22Cは、図1から図4に示す実施形態と同様に、クランプバネ14の弾性的な付勢による圧力によって破られる。これにより、容器22C内の導電性接着剤25が容器22Cの外に流出して、ハウジング内空間13内が導電性接着剤25によって満たされる。
【0055】
以上、図9及び図10に示す実施形態においても、図1から図4に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0056】
また、図9及び図10に示す実施形態によれば、ピン端子21Cには、凹部21aが設けられていない。このため、凹部21aを有さない既存のピン端子21Cにも容器22Cを取り付けることができる。
【0057】
<第5実施形態>
図11は、第5実施形態に係る端子台30の構成例を示す図である。なお、本実施形態において、図1から図4に示す実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は、省略する。なお、図1から図10に示す実施形態では、端子台10は、ねじなし端子台である例を説明したが、本実施形態では、端子台30は、ねじ端子台である例について説明する。なお、端子台30は、請求項における接続器具の一例である。
【0058】
図11において、端子台30は、端子挿入穴32と、ねじ34とを有する。端子台30は、ねじ端子台であり、後述の丸端子21D又はY端子21Eを有する接続具20D又は20E(図12及び図14参照)等が端子挿入穴32から挿入され、ねじ34によって締め付けられる。
【0059】
図12は、第5実施形態に係る接続具20Dの一例を示す図である。図12において、接続具20Dは、挿入方向の端部に丸端子21Dを有する。丸端子21Dは、O端子とも呼ばれる丸型圧着端子であり、平面状の舌部26の中央に開口27を有する。開口27には、接続具20Dが端子台30に取り付けられる際に、ねじ34が挿入される。舌部26の上面及び下面(表面及び裏面)には、それぞれ容器22D,22Dが取り付けられる。なお、容器22D,22Dは、導電性接着剤25により、予め丸端子21Dの舌部26の上面及び下面に接着されていてもよい。これにより、容器22D,22Dが丸端子21Dからの脱落することを抑制することが出来る。なお、丸端子21Dは、請求項における端子の一例である。
【0060】
図13は、図12に示す接続具20Dが端子台30に接続された状態の一例を示す図である。ハウジング内空間33は、端子挿入穴32ごとに端子挿入穴32と同数設けられ、ハウジング内空間33同士は、個別にハウジング30a等で隔離絶縁されている。図13において、丸端子21Dがハウジング内空間33に挿入され、ねじ34が取り付けられると、容器22D,22Dは、ねじ34が挿入されることによって破られる。これにより、容器22D,22D内の導電性接着剤25が容器22D,22Dの外に流出して、ハウジング内空間33内が導電性接着剤25によって満たされる。
【0061】
その後、さらにねじ34が締め付けられることにより、ハウジング内空間33を介してねじ34の頭部の下面により丸端子21Dに圧力がかかり、丸端子21Dは、導電用金具35に圧着される。そして、時間の経過とともに導電性接着剤25が固化又は硬化し、丸端子21Dと導電用金具35とが接着される。なお、端子台30は、ハウジング内空間33が設けられず、ねじ34で直接的に丸端子21Dを締め付けて、ねじ34の頭部の下面により直接的に丸端子21Dが導電用金具35に圧着されてもよい。
【0062】
以上、図11から図13に示す実施形態において、接続具20Dが、端子台30に挿入されると、容器22D,22Dが破れ、容器22D,22D内の導電性接着剤25は、容器22D,22Dの外に流出する。そして、流出した導電性接着剤25は、空気又は空気中の湿気と反応して、時間とともに固化又は硬化する。これにより、丸端子21Dと、導電用金具35とが、導電性接着剤25により、それぞれ固着又は接着される。このため、ねじ34の締め付けによる圧力に、経年劣化や温度変化による収縮や緩み等が生じたとしても、接続具20Dの接触不良や抜け落ちの発生を従来よりも抑制することができ、電線やケーブルの接続を従来よりも確実のものとすることができる。
【0063】
なお、図11から図13に示す実施形態においても、図1から図4に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0064】
<第6実施形態>
図14は、第6実施形態に係る接続具20Eの一例を示す図である。なお、本実施形態において、図1から図4、及び図11から図13に示す実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は、省略する。
【0065】
図14において、接続具20Eは、挿入方向の端部に、図11から図13に示す実施形態のような丸端子21Dではなく、Y端子21Eを有する。なお、丸端子21Dは、ねじを抜かない限り外れることがないため、完全に固定させたい場合や、絶対に抜けないようにしたい場合に使用される。一方、本実施形態のY端子21Eは、ねじを完全に外さずとも脱着することが可能であるため、ねじを外す手間を減らしたい場合や、作業効率を上げたい場合に使用される。
【0066】
Y端子21Eは、フォーク端子とも呼ばれる先開形圧着端子であり、平面状の舌部26の挿入方向の端部に凹部28を有する。凹部28は、接続具20Eが端子台30に取り付けられる際に、ねじ34が挿入される。本実施形態においても、舌部26の上面及び下面(表面及び裏面)には、それぞれ容器22E,22Eが取り付けられる。なお、容器22E,22Eは、導電性接着剤25により、予めY端子21Eの舌部26の上面及び下面に接着されていてもよい。これにより、容器22E,22EがY端子21Eからの脱落することを抑制することが出来る。なお、Y端子21Eは、請求項における端子の一例である。
【0067】
図15は、図14に示す接続具20Eが端子台30に接続された状態の一例を示す図である。図15において、基本的な構成及び動作は、図13で説明した内容と同様であるため、詳細な説明は、省略する。
【0068】
以上、図14及び図15に示す実施形態においても、図1から図4に示す実施形態、及び図11から図13に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0069】
<第7実施形態>
図16は、第7実施形態に係る接続具20F及び接続具20Gの一例を示す図である。図16(a)及び(b)は、丸端子21Fを有する接続具20Fの例を示し、図16(c)及び(d)は、Y端子21Gを有する接続具20Gの例を示す。なお、接続具20Fと接続具20Gとは、丸端子21FとY端子21Gとが相違するのみであって、基本的な構成は変わらない。このため、これらをまとめて説明する。なお、丸端子21FとY端子21Gとは、請求項における端子の一例である。
【0070】
本実施形態では、図7及び図8に示す実施形態と同様に、容器22F及び容器22Gは、丸端子21F及びY端子21Gの挿入方向の先端側から丸端子21F及びY端子21Gの全体に覆いかぶさるように取り付けられている。容器22F及び容器22Gは、一端が開口された扁平なキャップ状の形状であり、当該開口から丸端子21F及びY端子21Gが挿入されることにより、丸端子21F及びY端子21Gに取り付けられる。なお、図7及び図8に示す実施形態と同様に、変形例として、容器22F及び容器22Gは、丸端子21F及びY端子21Gの周方向の全体を覆っているわけではなく、上下から挟み込むような形状であってもよい。また、図7及び図8に示す実施形態と同様に、変形例として、容器22F及び容器22Gは、両端が開口された扁平な円筒形状の形状であってもよい。なお、容器22F及び容器22Gは、導電性接着剤25により、予め丸端子21F及びY端子21Gに接着されていてもよい。
【0071】
なお、本実施形態におけるその他の基本的な構成及び動作は、図13で説明した内容と同様であるため、詳細な説明及び図面は、省略する。
【0072】
以上、図16に示す実施形態においても、図1から図4に示す実施形態、及び図11から図13に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0073】
<第8実施形態>
図17は、第8実施形態に係る接続具20H及び接続具20Iの一例を示す図である。図17(a)及び(b)は、丸端子21Hを有する接続具20Hの例を示し、図17(c)及び(d)は、Y端子21Iを有する接続具20Iの例を示す。なお、接続具20Hと接続具20Iとは、丸端子21HとY端子21Iとが相違するのみであって、基本的な構成は変わらない。このため、これらをまとめて説明する。なお、丸端子21HとY端子21Iとは、請求項における端子の一例である。
【0074】
本実施形態では、図9及び図10に示す実施形態と同様に、容器22H及び容器22Iは、丸端子21HとY端子21Iの長手方向に直交する方向における所定の方向、具体的には、舌部26の上面側の平面に取り付けられている。なお、容器22H及び容器22Iは、導電性接着剤25により、予め丸端子21HとY端子21Iに接着されていてもよい。
【0075】
なお、本実施形態におけるその他の基本的な構成及び動作は、図13で説明した内容と同様であるため、詳細な説明及び図面は、省略する。
【0076】
以上、図17に示す実施形態においても、図1から図4に示す実施形態、及び図11から図13に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0077】
<比較例>
図18は、比較例に係る接続具20’及び接続構造1’の構成例を示す図である。図18に示す比較例は、従来の接続具20’及び接続構造1’の構成例を示す。図18に示す比較例において、接続具20’は、ピン端子21’には、容器22及び導電性接着剤25が取り付けられていない。このため、端子台10におけるクランプバネ14の弾性的な付勢による圧力に、経年劣化や温度変化による収縮や緩み等が生じた場合、充分な圧力で、ピン端子21’を導電用金具15に圧着させることが出来なくなる。これにより、図18に示す比較例では、接続具20’の接触不良が生じ、信号等の伝達不良が発生したり、接続具20’が抜け落ちたりする恐れがある。
【0078】
一方、図1から図17に示す実施形態では、接続具20等が、端子台10等に挿入されると、容器22等が破れ、容器22等内の導電性接着剤25が、容器22等の外に流出する。そして、流出した導電性接着剤25が、空気又は空気中の湿気と反応して、時間とともに固化又は硬化する。これにより、ピン端子21等と、導電用金具15等とが、導電性接着剤25により、それぞれ固着又は接着される。このため、クランプバネ14等の弾性的な付勢による圧力に、経年劣化や温度変化による収縮や緩み等が生じた場合であっても、接続具20等の接触不良や抜け落ちの発生を従来よりも抑制することができる。これにより、電線やケーブルの接続を従来よりも確実のものとすることができる。
【0079】
<実施形態の補足事項>
図1から図17に示す実施形態では、容器22等に導電性接着剤25が充填されている例について説明したが、これには限られない。容器22等が、第1の容器と第2の容器とに分離しており、第1の容器の内部には、主剤と導電性物質とが充填され、第2の容器の内部には、硬化剤のみあるいは硬化剤と導電性物質との両方が充填されていてもよい。この場合、接続具20等が、端子台10等に挿入されたときに、当該第1の容器と第2の容器とが破れて、第1の容器に充填されていた導電性物質と第2の容器に充填されていた硬化剤とが混合されて、導電性接着剤25が生成される。これによっても、図1から図17に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0080】
また、図1から図17に示す実施形態では、容器22等が、ピン端子21等に取り付けられている例について説明したが、これには限られない。ピン端子21等を端子台10等に挿入する際、容器22のみを端子台10等のハウジング内空間13等に先に挿入しておき、後から容器22等が取り付けられていないピン端子21等を挿入してもよい。これによっても、クランプバネ14又はねじ34等と、ピン端子21等とによって、容器22等が破られ、図1から図17に示す実施形態と同様の効果を奏する。
【0081】
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずである。したがって、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
【符号の説明】
【0082】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1’…接続構造;10…接続器具(端子台);10a…ハウジング;11…リリースホール;12…端子挿入穴;13…ハウジング内空間;13a…壁;14…クランプバネ;15…導電用金具;20,20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H,20I,20’…接続具;21…端子(ピン端子);21a…凹部;21A,21B,21C…ピン端子;21D…丸端子;21E…Y端子;21F…丸端子;21G…Y端子;21H…丸端子;21I…Y端子;21’…ピン端子;22,22A,22B,22C,22D,22E,22F,22G,22H,22I…容器;23…ケーブル;24…マーキング;25…導電性接着剤;26…舌部;27…開口;28…凹部;30…端子台;30a…ハウジング;32…端子挿入穴;33…ハウジング内空間;35…導電用金具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18