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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】メモリーカードの実装構造体
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/077 20060101AFI20231108BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20231108BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
G06K19/077 144
G06K19/077 164
H01L23/12 J
H05K7/20 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021520082
(86)(22)【出願日】2020-03-26
(86)【国際出願番号】 JP2020013628
(87)【国際公開番号】W WO2020235215
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2023-02-03
(31)【優先権主張番号】P 2019096480
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112874
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 薫
(72)【発明者】
【氏名】門永 晃
【審査官】松平 英
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-067993(JP,A)
【文献】特開平11-145379(JP,A)
【文献】特開2017-139589(JP,A)
【文献】特開2018-107549(JP,A)
【文献】特開2013-075421(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06K 19/10
G06K 19/077
H01L 23/12
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子収納用パッケージと、
第1熱伝導層と、
第1放熱板と、
第2熱伝導層と、
第2放熱板と、を少なくとも備えており、
前記半導体素子収納用パッケージ、前記第1熱伝導層、前記第1放熱板、前記第2熱伝導層、前記第2放熱板の順に積層されており、
前記第1熱伝導層及び/又は前記第2熱伝導層が、熱伝導性エラストマー又は熱伝導性両面テープである、
メモリーカードの実装構造体。
【請求項2】
前記第1放熱板及び/又は前記第2放熱板が金属板である、
請求項1に記載のメモリーカードの実装構造体。
【請求項3】
前記第1放熱板が銅板又はアルミニウム板である、
請求項1に記載のメモリーカードの実装構造体。
【請求項4】
前記第2放熱板がステンレス鋼板、アルミニウム板、又はベリリウム銅板である、
請求項1に記載のメモリーカードの実装構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、メモリーカードの実装構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタルカメラ、携帯端末、パソコン、家電機器などでメモリーカードが幅広く利用されている。
【0003】
メモリーカードを利用して大量のデータを高速で処理すると、このメモリーカードが発熱することが多い。熱がメモリーカードの内部に滞留し温度上昇が進むと、メモリーカードの異常動作や内部素子の破壊などが発生するおそれがある。そこで、この熱をメモリーカードの外部に放熱させる技術が求められている。
【0004】
特許文献1では、メモリーカードに発生した熱を放熱する性能を持った電子機器及び撮像装置が開示されている。特許文献2では、記録媒体から生じた熱を外部に放熱する手段を備える電子機器が開示されている。
【0005】
特許文献3では、「一主面に複数個の電極パッドを形成された半導体ペレットが配線基板にその電極パッド群において機械的かつ電気的に接続されており、この半導体ペレットの他の主面側に半導体装置が配されてこの配線基板に表面実装されていることを特徴とする半導体装置の実装構造体」が開示されている。この特許文献3では、メモリーカードの稼働時におけるペレットの熱が、接続端子部群から熱伝導によって配線基板に伝達されて放熱する技術が開示されている。
【0006】
発熱による異常動作や内部素子の破壊などを防ぐため、サーマルスロットリングという機能を備えているメモリーカードがある。サーマルスロットリングとは、メモリーカードの温度が所定の値に達したときに、メモリーカード内の半導体素子の処理速度を意図的に低下させる機能である。この処理速度の低下により消費電力が低下するため、メモリーカード内の温度が低下する。その結果、半導体素子の異常動作や内部素子の破壊などを防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2018-107549号公報
【文献】特開2017-139589号公報
【文献】特開平11-145379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、高性能であるにも関わらず処理速度を低下させることは、半導体素子の性能を有効活用できていないことになる。また、半導体素子の処理速度が低下すると、このメモリーカードを挿入した装置の処理速度も低下することになる。したがって、処理速度を低下させないように、メモリーカードの内部に発生した熱を、高い熱伝導率で外部に放熱することが望ましい。
【0009】
そこで、本技術は、放熱効果が高いメモリーカードの実装構造体を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本技術は、半導体素子収納用パッケージと、第1熱伝導層と、第1放熱板と、第2熱伝導層と、第2放熱板と、を少なくとも備えており、前記半導体素子収納用パッケージ、前記第1熱伝導層、前記第1放熱板、前記第2熱伝導層、前記第2放熱板の順に積層されている、メモリーカードの実装構造体を提供する。
前記第1放熱板及び/又は前記第2放熱板が金属板であってもよい。
前記第1放熱板が銅板又はアルミニウム板であってもよい。
前記第2放熱板がステンレス鋼板、アルミニウム板、又はベリリウム銅板であってもよい。
前記第1熱伝導層が熱伝導性エラストマー又は熱伝導性両面テープであってもよい。
前記第2熱伝導層が熱伝導性エラストマー又は熱伝導性両面テープであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本技術に係る「メモリーカードの実装構造体」の一実施形態の斜視図である。
図2】本技術に係る「メモリーカードの実装構造体」の一実施形態の斜視図である。
図3】本技術に係る「メモリーカードの実装構造体」の一実施形態の斜視図である。
図4】本技術に係る「メモリーカードの実装構造体」の一実施形態の断面図である。
図5】本技術に係る放熱板の材料とメモリーカードの内部の温度との関係を解析する手法のフローチャートである。
図6】前記解析の結果を説明するための表である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本技術を実施するための好適な形態について、添付した図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態を示したものであり、本技術の範囲がこれらの実施形態に限定されることはない。
【0013】
本技術に係る「メモリーカードの実装構造体1」の一実施形態の斜視図を図1及び図2に示す。図1は、メモリーカードを裏側(端子側)から見たときの斜視図である。図2は、メモリーカードを表側から見たときの斜視図である。
【0014】
図1に示されるとおり、メモリーカードの実装構造体1は、第1外装体11と、第2外装体17と、半導体素子収納用パッケージ12と、放熱板16と、を備えている。
【0015】
半導体素子収納用パッケージ12は、フラッシュメモリーやコントローラーなどの半導体素子(図示省略)を有している。この半導体素子が樹脂で封止されている。
【0016】
半導体素子収納用パッケージ12は、複数の端子を有している。このメモリーカードがデジタルカメラなどの電子機器などに搭載されるとき、この複数の端子を通して、電子機器と、メモリーカードが有する半導体素子との間で情報が通信される。
【0017】
本技術に係る「メモリーカードの実装構造体1」の一実施形態の斜視図を図3に示す。図3は、メモリーカードの内部構造を示した斜視図である。
【0018】
図3に示されるとおり、メモリーカードの実装構造体1は、第1外装体11と、第2外装体17と、半導体素子収納用パッケージ12と、第1放熱板14と、を備えている。
【0019】
図3に示されている第1放熱板14は、メモリーカードの内側に配置されている。一方で、図1に示されている第2放熱板16は、メモリーカードの外側に配置されている。
【0020】
半導体素子収納用パッケージ12に発生した熱を、第1放熱板14及び第2放熱板16がメモリーカードの外部へ放熱する。
【0021】
一般的に、放熱板の厚みが薄いほど、放熱板の熱抵抗が小さくなる。そのため、薄い複数の放熱板が配置されていることが望ましいが、1枚の放熱板が配置されていてもよい。
【0022】
本技術に係る「メモリーカードの実装構造体1」の一実施形態の断面図を図4に示す。この断面図は、メモリーカードを側面から見たときの断面図である。図4に示されるとおり、実装構造体1は、半導体素子収納用パッケージ12と、第1熱伝導層13と、第1放熱板14と、第2熱伝導層15と、第2放熱板16と、を少なくとも備えている。
【0023】
実装構造体1は、半導体素子収納用パッケージ12、第1熱伝導層13、第1放熱板14、第2熱伝導層15、第2放熱板16の順に積層されている。
【0024】
半導体素子収納用パッケージ12に発生した熱は、第1熱伝導層13、第1放熱板14、第2熱伝導層15、第2放熱板16の順に伝導され、メモリーカードの外部へ放熱される。
【0025】
実装構造体1は、さらに第1外装体11を備えることができる。実装構造体1は、第2放熱板16と一体成形される第2外装体17も備えることができる。なお、第2外装体17と第2放熱板16は一体成形されているため、第2外装体17は図4に示されていない。
【0026】
複数の熱伝導層(13、15)と、複数の放熱板(14、16)は、図4に示されるとおりにそれぞれ2つずつでもよいし、3つ以上ずつでもよい。あるいは、熱伝導層と放熱板は、それぞれ1つずつでもよい。
【0027】
なお、複数の熱伝導層と、複数の放熱板が、それぞれ3つずつあるときは、実装構造体1は、半導体素子収納用パッケージ12、第1熱伝導層13、第1放熱板14、第2熱伝導層15、第2放熱板16、第3熱伝導層(図示省略)、第3放熱板(図示省略)の順に積層されることになる。
【0028】
第1放熱板14及び/又は第2放熱板16は、熱伝導率が高いものであれば、物質は特に限定されないが、例えば金属板であってもよい。この金属板は、例えばアルミニウム、金、銀、銅、マグネシウム、モリブデン、ベリリウム銅などから形成されることができる。
【0029】
より好ましくは、第1放熱板14が銅板であることが望ましい。銅板は熱伝導率が高く、熱伝導率が高い他の物質と比較して低コストで入手できるためである。銅板の腐食や摩耗などを防止するため、塗装やめっきなどの膜で銅板を保護することが望ましい。
【0030】
あるいは、第1放熱板14がアルミニウム板であってもよい。アルミニウム板は熱伝導率が高く、耐腐食性に優れているためである。
【0031】
第2放熱板16については、より好ましくは、ステンレス鋼板、アルミニウム板、又はベリリウム銅板であってもよい。いずれの金属板も熱伝導率が高い。
【0032】
ただし、ベリリウム銅板はステンレス鋼板などに比べて熱伝導率が高いが、製造コストが高くなるというデメリットがある。したがって、半導体素子の発熱量に応じて放熱板の材料を使い分けることが望ましい。例えば、半導体素子の処理速度が非常に速く、メモリーカードの温度が非常に高くなることが想定される場合は、発熱効果が高いベリリウム銅板を利用することが望ましい。また、処理速度よりも製造コストを重要視する場合は、ベリリウム銅板ではなくステンレス鋼板を利用することもできる。
【0033】
ステンレス鋼板は腐食しにくいが、ベリリウム銅板は高剛性で腐食しやすい。ベリリウム銅板の腐食や摩耗などを防止するため、塗装やめっきなどの膜でベリリウム銅板を保護することが望ましい。
【0034】
塗装についてより具体的に説明すると、例えばグラファイトなどの熱伝導率が高い固体潤滑剤がベリリウム銅板に塗装されることが望ましい。
【0035】
めっきについても、熱伝導率が高い金属でベリリウム銅板が被膜されることが望ましい。例えば、銀、銅、金、アルミニウム、ニッケル、白金などでベリリウム銅板が被膜されてもよい。
【0036】
第1熱伝導層13及び/又は第2熱伝導層15は、熱伝導率が高く、第1放熱板14又は第2放熱板16と密着するものであれば、物質は特に限定されない。第1放熱板14又は第2放熱板16の表面に空気層が発生すると熱伝導率が低下するためである。
【0037】
例えば、第1熱伝導層13及び/又は第2熱伝導層15は、熱伝導性エラストマーから形成されていてもよい。さらには、第1熱伝導層13及び/又は第2熱伝導層15は、熱伝導性両面テープであってもよい。
【0038】
熱伝導性エラストマーは、文字通り熱伝導率が高いエラストマーである。エラストマーは例えば空気中の水分と反応して硬化する性質がある。あるいは、加熱されると軟化し、温度が下がると硬化するエラストマーもある。例えば、エラストマーを第1放熱板14に塗布し、半導体素子収納用パッケージ12と密着させたまま空気中の水分と反応させることにより、第1熱伝導層13が形成される。
【0039】
半導体素子収納用パッケージ12と第1熱伝導層13との距離が十分であるとき、熱伝導性エラストマーの熱伝導率が高くなる。したがって、第1熱伝導層13の厚さが十分である必要がある。具体的に説明すると、第1熱伝導層13の厚さは0.1mm以上であることが望ましい。
【0040】
上述したように、エラストマーは、例えば空気中の水分と反応して硬化する性質があるため、メモリーカードの製造工程のコントロールが難しい。製造工程のコントロールを容易にするために、第1熱伝導層13及び/又は第2熱伝導層15として、熱伝導性両面テープが採用されてもよい。
【0041】
本技術は、種々のメモリーカードに適用できる。このメモリーカードの一例を挙げると、SDメモリーカード、マルチメディアカード、メモリースティック、スマートメディア、xDピクチャーカード、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、USBフラッシュメモリーなどがある。
【0042】
なお、本明細書中に記載した効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
【0043】
なお、本技術は、以下のような構成をとることもできる。
[1]半導体素子収納用パッケージと、
第1熱伝導層と、
第1放熱板と、
第2熱伝導層と、
第2放熱板と、を少なくとも備えており、
前記半導体素子収納用パッケージ、前記第1熱伝導層、前記第1放熱板、前記第2熱伝導層、前記第2放熱板の順に積層されている、
メモリーカードの実装構造体。
[2]前記第1放熱板及び/又は前記第2放熱板が金属板である、[1]に記載のメモリーカードの実装構造体。
[3]前記第1放熱板が銅板又はアルミニウム板である、[1]又は[2]に記載のメモリーカードの実装構造体。
[4]前記第2放熱板がステンレス鋼板、アルミニウム板、又はベリリウム銅板である、[1]~[3]のいずれか一つに記載のメモリーカードの実装構造体。
[5]前記第1熱伝導層が熱伝導性エラストマー又は熱伝導性両面テープである、[1]~[4]のいずれか一つに記載のメモリーカードの実装構造体。
[6]前記第2熱伝導層が熱伝導性エラストマー又は熱伝導性両面テープである、[1]~[5]のいずれか一つに記載のメモリーカードの実装構造体。
【実施例
【0044】
ここで、放熱板の材料と、メモリーカードの内部の温度との関係を解析した結果について説明する。
【0045】
前述したように、サーマルスロットリングは、メモリーカードの温度が所定の値に達したときに、半導体素子の処理速度を意図的に低下させる機能である。この解析では、放熱板の材料を変化させて、メモリーカードの温度が所定の値に達するまでの時間を検証した。この時間が長いほど、メモリーカードの放熱効果が高いことを示す。
【0046】
この解析手法のフローチャートを図5に示す。この解析手法では、まずメモリーカードの実装構造体の3Dモデルが作成される(S1)。
【0047】
この3Dモデルでは、メモリーカードの実装構造体が備えている、半導体素子収納用パッケージや放熱板などの部品が特定できる。より具体的に説明すると、この部品ごとに、大きさ、形状、熱に関連する物質定数などが設定できる。この物質定数の具体例として、例えば密度、熱伝導率、電気伝導率、弾性率などがある。この物質定数は、温度、圧力、純度などに依存することが一般的に知られている。
【0048】
さらに、この3Dモデルでは、半導体素子が所定の処理をするための温度の閾値を設定できる。例えば、半導体素子が処理速度を低下させるための温度の閾値や、半導体素子が処理を停止するための温度の閾値を設定できる。
【0049】
次に、部品ごとに、熱に関連する物質定数が設定される(S2)。例えば第1放熱板14が銅板であるとき、第1放熱板14の物質定数として、銅の熱伝導率などが設定される。
【0050】
次に、発熱する部品に、発熱量が設定される(S3)。メモリーカードでは、主に半導体素子が発熱するため、半導体素子に発熱量が設定される。
【0051】
最後に、メモリーカードの温度が所定の値に達するまでの時間を解析する(S4)。この解析の結果に応じて、部品ごとの大きさや物質特性などを適宜変更する。
【0052】
この解析において、半導体素子が処理速度を低下させるための温度をΔ41℃(半導体素子の停止時の温度から41℃上昇したときの温度)に設定した。半導体素子が処理を停止するための温度をΔ48℃に設定した。
【0053】
続いて、この解析の結果について、図6を参照しながら説明する。
【0054】
まず、比較例として、第1放熱板14を熱伝導シートとして、第2放熱板16をステンレス鋼板とした。
【0055】
図6に示されるとおり、半導体素子が処理速度を低下させるための温度に達した時間は72秒であった。
【0056】
次に、実施例1として、第2放熱板16はステンレス鋼板のままで、第1放熱板14を銅板とした。発明者は、鋭意研究の結果、製造コストが比較的低く、熱伝導率が高い銅に着目した。
【0057】
図6に示されるとおり、半導体素子が処理速度を低下させるための温度に達した時間は120秒であった。比較例と比較すると、この時間がさらに48秒長くなっている。よって、熱伝導シートよりも銅板の方がより放熱効果が高いことがわかる。
【0058】
次に、実施例2として、第1放熱板14は銅板のままで、第2放熱板16をベリリウム銅板とした。発明者は、鋭意研究の結果、銅板とベリリウム銅板の組み合わせが好適であることを発見した。
【0059】
図6に示されるとおり、半導体素子が処理速度を低下させるための温度に達した時間は230秒であった。実施例1と比較すると、この時間がさらに110秒長くなっている。よって、ステンレス鋼板よりもベリリウム銅板の方がより放熱効果が高いことがわかる。
【符号の説明】
【0060】
1 実装構造体
11 第1外装体
12 半導体素子収納用パッケージ
13 第1熱伝導層
14 第1放熱板
15 第2熱伝導層
16 第2放熱板
17 第2外装体
図1
図2
図3
図4
図5
図6