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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】空気調和機のコントローラ
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/52 20180101AFI20231108BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
F24F11/52
H05K5/02 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022057582
(22)【出願日】2022-03-30
(65)【公開番号】P2023149161
(43)【公開日】2023-10-13
【審査請求日】2022-07-29
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】工藤 貴之
【審査官】石田 佳久
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-001205(JP,U)
【文献】特開2002-372257(JP,A)
【文献】国際公開第2014/198126(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00-11/89
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面に配置された表示部と、
前記表示部を保持する表示部ホルダと、
前記表示部ホルダを支える保持部と、前記保持部の前方に設けられた前記表示部の前面と背面とをつなぐ端面を覆う保護部と、を有するケースと、
を有する本体部を備え、
前記表示部は、表示画面と、前記表示画面よりも大きく形成され、前記表示画面の前面に配置されたパネルとを有し、
前記保護部は、前記パネルの前面と背面とをつなぐ端面を覆っており、当該保護部の外周面が外部から視認可能に露出しており、
前記表示部ホルダは、前記表示部の外周辺が延びる方向に沿って設けられ、前記表示部の表面と交差する方向に突出するリブを有し、
前記ケースは、溝部を有し、前記溝部は、前記リブと対向する面に設けられ、前記ケースの前面から背面に貫通していない篏合用凹部であり、前記篏合用凹部に前記リブが嵌め合わされている
空気調和機のコントローラ。
【請求項2】
前記表示部ホルダは、背面方向に突出した前記リブを有している
請求項1に記載の空気調和機のコントローラ。
【請求項3】
前記リブの外周側の長さは、前記リブの内周側の長さよりも短く、
前記篏合用凹部の外周側の深さは、前記リブの内周側の深さよりも浅く、
前記リブの内周側の面が、前記篏合用凹部の内周側の面に接している
請求項2に記載の空気調和機のコントローラ。
【請求項4】
前記表示部ホルダは、少なくとも、前記表示部の複数の辺それぞれの中央部に対向する位置に設けられた前記リブを有している
請求項2又は3に記載の空気調和機のコントローラ。
【請求項5】
前記表示部ホルダは、前記表示部の複数の辺それぞれの直線部分に対向する位置に設けられた前記リブを有している
請求項に記載の空気調和機のコントローラ。
【請求項6】
前記表示部ホルダは、前記表示部の外周全周に対向する位置に設けられた前記リブを有している
請求項に記載の空気調和機のコントローラ。
【請求項7】
前記表示部ホルダは、中央に前記表示画面が収容される凹部と、前記凹部の周囲に形成されて前記パネルの背面を支持するパネル支持部とを有する
請求項1から6のいずれか1項に記載の空気調和機のコントローラ。
【請求項8】
前記保護部は、前記ケースの前方に向かうほど厚さが薄くなるように形成されている
請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和機のコントローラ。
【請求項9】
前記表示部ホルダの外周は、正面視で前記表示部の外周の外側に位置しており、
前記保護部は、隙間を介して前記端面を覆っている
請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和機のコントローラ。
【請求項10】
前記リブは、前記表示部の前記外周辺が延びる方向に沿って延びる長尺形状であり、前記表示部ホルダの外周縁から突出している
請求項1からのいずれか一項に記載の空気調和機のコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば、室内等に配置される空気調和機のコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、住宅の壁面等の取付面に固定され、室内に配置された空気調和機と有線又は無線で接続されて空気調和機の操作に用いられるコントローラが提案されている。このようなコントローラは、近年、スマートフォンにインストールされたアプリケーションから操作されたり、コントローラが有するスケジュールタイマ機能等により空気調和機の室内機を制御したりすることが行われている(例えば、特許文献1)。上述したコントローラは、操作性のみでなく、壁や家具等のインテリアと調和しつつ製品としての高い外観品質を有することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-190566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、このような問題に鑑みてなされたもので、壁や家具等のインテリアと調和しつつ製品としての高い外観品質を有する空気調和機のコントローラを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る空気調和機のコントローラは、前面に配置された表示部と、表示部を保持する表示部ホルダと、表示部ホルダを支える保持部と、保持部の前方に設けられた表示部の前面と背面とをつなぐ端面を覆う保護部と、を有するケースと、を有する本体部を備え、表示部ホルダは、表示部の外周辺が延びる方向に沿って設けられ、表示部の表面と交差する方向に突出するリブを有し、ケースは、溝部を有し、リブが嵌め合わされている。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一態様によれば、壁や家具等のインテリアと調和しつつ製品としての高い外観品質を有する空気調和機のコントローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示に係る空気調和機のコントローラの設置状態を示す概略図である。
図2】本開示に係る空気調和機のコントローラの一構成例を示す外観斜視図である。
図3】本開示に係る空気調和機のコントローラの一構成例を示す正面図である。
図4】本開示に係る空気調和機のコントローラの本体部の一構成例を示す分解図である。
図5】本開示に係る空気調和機のコントローラの表示部を背面構成を示す斜視図である。
図6】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラの一構成例を示す断面図である。
図7】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラ上部の一構成例を示す拡大断面図である。
図8A】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラに用いられる表示部ホルダのリブ配置の一例を示す背面図である。
図8B】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラに用いられる表示部ホルダのリブ配置の一例を示す背面図である。
図8C】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラに用いられる表示部ホルダのリブ配置の一例を示す背面図である。
図8D】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラに用いられる表示部ホルダのリブ配置の一例を示す背面図である。
図8E】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラに用いられる表示部ホルダのリブ配置の一例を示す背面図である。
図8F】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラに用いられる表示部ホルダのリブ配置の一例を示す背面図である。
図8G】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラに用いられる表示部ホルダのリブ配置の一例を示す背面図である。
図8H】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラに用いられる表示部ホルダのリブ配置の一例を示す背面図である。
図9】本開示の第一実施形態に係る空気調和機のコントローラの他の構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態を通じて本開示を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
以下、図面を参照して本開示の各実施形態について説明する。
【0009】
[空気調和機のコントローラの構成]
以下、本開示の実施形態に係る空気調和機のコントローラについて、図1から図9を用いて説明する。本実施形態では、住宅の壁面等の取付面に固定されて空気調和機の室内機を制御するコントローラについて説明する。
【0010】
図1に示すように、本開示に係る空気調和機のコントローラ2は、空気調和機10に有線又は無線により接続され、空気調和機10に運転制御信号を送信するとともに、空気調和機10の運転状態を表示する機能を有している。空気調和機10は、例えば図1に示すような天井埋込型空気調和機であってもよく、ダクト型空気調和機(図1中不図示)であっても良く、空気調和機の形式は限られない。コントローラ2は、室内の壁面等の取付面11にネジや両面テープ等の取付部材(不図示)により取り付けられる。
【0011】
図2は、コントローラ2の外観構成を示す外観斜視図である。図2に示すように、コントローラ2は、前面に配置された表示部60を備えている。また、本実施形態で説明するコントローラ2は、本体部3に取り付けられたスクリーンパネル68を備えていても良い。ここで、図2は本体部3が中空の直方体形状を有する場合の一構成例である。このようなコントローラ2の本体部3は、取付面11(図1参照)に固定されるベース7に取り付けられる。
以下、空気調和機のコントローラ2の本体部3の構造について詳細に説明する。
【0012】
<本体部>
図3は、コントローラ2の正面図であり、表示部60の一例を示している。なお、図3では、図示のため画面は白黒反転して示している。図4は、本体部3の一構成例を示す分解斜視図である。図5はコントローラ2の表示部60の背面側の構成を説明する斜視図である。図6は、本体部3の一構成例を示す断面図であり、図3のA-A断面を示している。図7は、コントローラ2の上部の詳細な構成を示す拡大断面図である。図8A図8Hは、表示部ホルダ64のリブ643を設ける位置を説明する模式図である。
図4及び図6に示すように、本体部3は、表示部60と、表示部ホルダ64と、ケース65とを備えている。また、本体部3は、スクリーンパネル68と、基板ホルダ67とを備えていてもよい。
以下、本体部3を構成する各部について説明する。
【0013】
(表示部)
表示部60は、コントローラ2の前面に設けられ、空気調和機10の運転内容を表示する機能と、空気調和機10を操作するタッチパネルの機能とを備えている。図3に示すように、表示部60には、空気調和機10の運転状態が表示される。また、図4及び図5に示すように、表示部60は、表示画面62と、外形が表示画面62よりも大きく形成され、表示画面62の前面に配置されたパネル40とを有している。表示画面62は、接着シート等の固定部材61によりパネル40に固定されている。
【0014】
表示画面62は、例えば液晶画面である。表示画面62は、図3に示すように、コントローラ2の運転状態や操作領域を示す図形や文字等を表示(詳細は後述)する。
パネル40は、透光性材料で形成されており、表示画面62の表示をコントローラ2の前面に透過させる。より具体的に、パネル40は、ガラス、有色又は無色のアクリル等の樹脂材料のような透光性材料で形成された透光性パネルであり、透光性パネルに反射膜が形成されたハーフミラーとされていても良い。このようなパネル40を設けた場合、表示部60は、表示画面62の発光時に表示画面62に表示された文字、数字、図形等をコントローラ2の前面に透過させる。また、パネル40は、壁紙や室内のインテリアの色、模様及び形状等を映し込み、コントローラ2を壁面や室内のインテリアと調和させることができる。また、コントローラ2の存在感を薄くすることができるため、表示画面62に表示された文字、数字、図形等が浮かんでいるように見せることもできる。図5に示すように、パネル40の裏面には、パネル40を表示部ホルダ64に固定するための固定部材61が設けられている。
【0015】
図3に示すように、表示部60の中央に表示された大きな円弧41は、空気調和機10が運転中であることを示す表示であり、空気調和機10の運転停止時には表示されない。表示部60は、空気調和機10の運転時には円弧41の中央に「ROOM TEMP.」の文字と共に現在の室温(例えば25°)42を表示する。
【0016】
また、円弧41の中に表示された上矢印43、下矢印44は、設定温度を変更する際に操作される操作領域に示されている。例えば、上矢印43、下矢印44がタップされると、表示部60の「ROOM TEMP.」の文字及び現在の室温42の表示が、「RRESET TEMP.」の文字及び設定温度(図3中不図示)の表示に変更される。上矢印43、下矢印44が再度タップされると、表示部60は、表示された設定温度の数字を変更する。設定温度が変更された後しばらくすると、表示部60は、「RRESET TEMP.」の文字及び設定温度の表示を「ROOM TEMP.」の文字及び現在の室温42の表示に戻す。なお、上矢印43、下矢印44の操作はタップ操作に限られず、スワイプ操作により設定温度を制御するようにしてもよい。
【0017】
(ケース)
図4及び図6に示すように、ケース65は枠状であり、表示部ホルダ64を支える保持部651を有している。また、図7に示すように、ケース65は、保持部651の前方に設けられた、表示部60の端面、すなわちパネル40の前面401と背面402とをつなぐ端面403を覆う保護部654を有している。保護部654は、パネル40の端面403と接していてもよい。
また、保護部654は、隙間656を介して端面403を覆っていても良い。隙間656は、表示部ホルダ64の外周が正面視で表示部60の外周の外側に位置することで保護部654と端面403との間に形成される。保護部654と端面403との間に隙間656が形成されている場合、ケース65の外側から衝撃が加わった場合に保持部651が表示部ホルダ64で受け止められ、保持部651が表示部ホルダ64(リブ643)よりも本体部3の内部側に変形することを抑制できる。このため、ケース65の外側から表示部60に衝撃が加わることを防止したり、表示部60に加わる衝撃を低減し、表示部60の損傷を抑制することができる。
【0018】
保護部654は、ケース65の前方に向かうほど、すなわち保護部654の先端ほど厚さが薄くなるように形成されていることが好ましい。保護部654の先端の厚さは、例えば1mm以下であることが好ましい。これにより、コントローラ2を正面視した場合に、表示部60の外周を囲むように設けられたケース65が目立ちにくくなる。パネル40を有する表示部60が壁紙や室内のインテリアの色、模様及び形状等を映し込むことで、コントローラ2が壁面や室内のインテリアと調和する。このため、ケース65が目立ちにくくなることで、コントローラ2の壁面や室内のインテリアとの調和性を高めることができる。
【0019】
また、図6に示すように、ケース65は、表示部ホルダ64と対向する位置に溝部657を有している。ケース65に設けられた溝部657は、後述する表示部ホルダ64に設けられたリブ643が嵌め合わされる。
【0020】
ケース65は、保持部651の背面から内側に凹んだ段差面6541を有する。ケース65が段差面6541を有することにより、使用者12に本体部3の厚さを薄く感じさせるとともに、本体部3が取付面11に対して浮遊した印象を使用者12に与えることができ、コントローラ2のデザイン性が向上する。
【0021】
(表示部ホルダ)
表示部ホルダ64は、表示部60を保持するための部材である。表示部ホルダ64は、中央に表示画面62が収容される凹部641と、凹部641の周囲に形成され、パネル40の背面を支持するパネル支持部642とを有している。また、表示部ホルダ64は、パネル支持部642の下端部に照度センサー受光部63を備えていてもよい。表示部ホルダ64は、例えば固定部材61によって表示部60のパネル40に固定される。
【0022】
表示部ホルダ64は、パネル支持部642の外周縁の少なくとも一部に、表示部60の外周辺が延びる方向に沿って設けられたリブ643を有している。表示部ホルダ64に設けられるリブ643は、表示部60の表面と交差する方向に突出して設けられており、例えば図7に示すようにコントローラ2の背面方向に突出していることが好ましい。
【0023】
上述したように、パネル40の端面403を覆う保護部654はコントローラ2のインテリア性を向上させるために薄く形成されている。このため、ケース65の前方の保護部654の強度が不足して表示部60の端面であるパネル40の端面403から離れる方向、すなわち表示部60の表面と平行な方向(例えば図3の上下左右方向)に広がりやすくなる。これにより、表示部60とケース65との間の隙間656の幅が設計上の幅よりも広くなり、また隙間656の幅が不均一となることから、隙間656が目立ったり、表示部ホルダ64のパネル支持部642がコントローラ2の外側から見えやすくなる。このため、表示部ホルダ64が表示部60の表面と交差する方向に突出するリブ643を有することにより、ケース65の保護部654が表示部60の表面と平行な方向に広がることを抑制することができる。これにより、保護部654を薄く形成しても、表示部60とケース65との間の隙間656が目立たず、製品としての外観品質が向上する。従って、コントローラ2がインテリアの一部としての高いデザイン性を有する。
【0024】
図8A図8Hは、表示部ホルダ64の背面視においてリブ643が設けられる位置を説明する模式図である。図8A図8Eは、正面視において表示部60及び表示部ホルダ64の形状も四角形状である場合の一例を示し、図8F図8Hは、正面視において表示部60及び表示部ホルダ64の形状が円形状である場合の一例を示す。
【0025】
上述したように、表示部ホルダ64は、パネル支持部642の外周縁の少なくとも一部にリブ643を有している。
例えば、図8Aに示すように、表示部ホルダ64は、パネル支持部642の外周縁に、複数のリブ643を有していればよい。
また、図8Bに示すように、ケース65の対向する一対の辺の長さが保護部654が広がり難い程度に短い場合、表示部ホルダ64は当該短い一対の辺にリブ643を有していなくても良い。ここで、「保護部が広がり難い程度に短い」とは、表示部60とケース65との間の隙間656の幅が設計上の幅よりも広くなり、また隙間656の幅が不均一となっていることを使用者12が認識できない程度にケース65の対向する一対の辺の長さが短いことをいう。
【0026】
図8Cに示すように、表示部ホルダ64は、少なくとも表示部ホルダ64は、表示部60の複数の辺それぞれの中央部に対向する位置、すなわち表示部ホルダ64の複数の辺それぞれの中央部にリブ643を有していることが好ましい。
また、図8Dに示すように、表示部ホルダ64は、表示部60の複数の辺それぞれの直線部分に対向する位置、すなわち表示部ホルダ64の外周の直線部分に設けられたリブ643を有していることがより好ましい。
さらに、図8Eに示すように、表示部ホルダ64は、表示部60の外周全周に対向する位置、すなわち表示部ホルダ64の外周全周に設けられたリブ643を有していることがさらに好ましい。
【0027】
これにより、少なくとも保護部654が最も広がりやすい部分(表示部ホルダ64の複数の辺それぞれの中央部)に表示部ホルダ64のリブ643が嵌め合わされて、保護部654が外側に広がることを抑制する。また、ケース65と表示部ホルダ64とが嵌め合わされる部分が多くなるほどケース65の強度も向上し、外部からの衝撃への耐性が向上する。
【0028】
また、表示部60及び表示部ホルダ64の形状が正面視で円形状である場合、表示部60及び表示部ホルダ64の形状が多角形状である場合よりも保護部654が広がりにくくなるが、表示部ホルダ64が設けられることでより保護部654がより広がりにくくなる。
例えば、図8Fに示すように、円形状の表示部ホルダ64は、パネル支持部642の外周縁の一部に複数のリブ643を有している。
また、図8Gに示すように、円形状の表示部ホルダ64は、パネル支持部642の外周縁の一部に、外周縁のほとんどから突出する一つのリブ643を有していてもよい。
さらに、図8Hに示すように、円形状の表示部ホルダ64は、パネル支持部642の外周縁の全周にリブ643を有していることが好ましい。
【0029】
(基板ホルダ)
基板ホルダ67は、表示部ホルダ64とともに基板66を支持している。基板ホルダ67は、外周囲に後述する爪受671,672を備える。また、下部に光源50を保護する光源ケース69を備える。光源ケース69は、中央部が高くなるように形成され、基板66に搭載されたLED等の光源50を覆うように配置される。
基板ホルダ67には、ネジ穴673(図4参照)が設けられており、ネジ(不図示)によりベース7と固定される。
【0030】
<ベース>
ベース7は、壁等の取付面11(図1参照)側が開口された箱型形状を有している。ベース7は、取付面11に接する背面部71を有している。コントローラ2取り付け時には、最初にベース7が取付面11に取り付けられる。この後、取付面11に固定されたベース7に対して本体部3やスクリーンパネル68が取り付けられる。
【0031】
<スクリーンパネル>
スクリーンパネル68は、例えば透光性材料により形成され、本体部3内に設けられた光源50(図6参照)から照射された光がスクリーンパネル68内を伝搬し、スクリーンパネル68の一部に光51(図1参照)が照射される。光源50は、空気調和機10の運転モードに応じて異なる色で発光する。例えば、光源は、暖房運転時には赤色、冷房運転時には青色、除湿運転時には緑色で発光し、運転停止時は白色で発光するか発光しない。これにより、使用者12は、コントローラ2から離れた場所にいても目視で空気調和機10が運転中であるか運転停止中であるかや、空気調和機10の運転モードがどのモードかなどを確認することができる。従って、空気調和機10の運転状態の視認性が高まる。
【0032】
本体部3の側面からは、板状部材であるスクリーンパネル68が立設されていても良い。スクリーンパネル68は、ベース7と本体部3のケース65の段差面6541との間に挟持される。スクリーンパネル68は四角形状の枠体であり、上辺部68a、右辺部68b、下辺部68c、左辺部68dを有する。スクリーンパネル68の中央側には貫通孔が形成される。この貫通孔には本体部に設けられる延出部が挿通される。本実施例では、四角く開口された開口部682(貫通孔)を有するスクリーンパネル68が環状に形成される。そしてケース65とベース7とがスクリーンパネル68を挟持することで、本体部3がスクリーンパネル68を支持する。スクリーンパネル68は透明素材で形成され、正面視でケース65より大きく形成される。特に下辺部68cは下方に大きく形成され正面視でスクリーンパネル68の下辺部68cが視認できる程度にケース65から突き出しており、下辺部68cの一部が発光表示面683となる。スクリーンパネル68の表面及び裏面にはシボ加工(不図示)が施されていてもよい。下辺部68cの中央には、光源ケース69の光源50の下端に接するように開口部682に突出する台形状の導光部681(図4参照)を備える。
【0033】
[変形例]
本実施形態では、ケース65が、保持部651の背面から内側に凹んだ段差面6541を有する構成について説明したがこのような構成に限られない。
例えば図9に示すように、ケース65Aが、段差面6541を有さず、保持部651が本体部3の背面部71(取付面11に接する面)まで段差なく形成されたコントローラ2Aであってもよい。
【0034】
以上、本開示の実施形態を説明したが、上記実施形態は、本開示の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本開示の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を特定するものでない。本開示の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【符号の説明】
【0035】
2,2A コントローラ
3 本体部
7 ベース
10 空気調和機
11 取付面
12 使用者
40 パネル
401 前面
402 背面
403 端面
41 円弧
42 室温
43 上矢印
44 下矢印
50 光源
60 表示部
61 固定部材
62 表示画面
64 表示部ホルダ
641 凹部
642 パネル支持部
643 リブ
65,65A ケース
651 保持部
654 保護部
6541 段差面
656 隙間
657 溝部
66 基板
67 基板ホルダ
671 爪受
672 爪受
68 スクリーンパネル
68a 上辺部
68b 右辺部
68c 下辺部
68d 左辺部
681 導光部
682 開口部
683 発光表示面
69 光源ケース
71 背面部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図9