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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20231108BHJP
   A63F 13/49 20140101ALI20231108BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20231108BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/49
A63F13/79
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022082654
(22)【出願日】2022-05-19
(62)【分割の表示】P 2020053580の分割
【原出願日】2018-09-28
(65)【公開番号】P2022103392
(43)【公開日】2022-07-07
【審査請求日】2022-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】宮▲崎▼ 伸周
(72)【発明者】
【氏名】諸我 豪
(72)【発明者】
【氏名】竹野 由矩
(72)【発明者】
【氏名】深澤 翔太
(72)【発明者】
【氏名】荒井 登
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 丈哲
(72)【発明者】
【氏名】松永 真依子
(72)【発明者】
【氏名】三浦 徹也
(72)【発明者】
【氏名】清水 冬馬
(72)【発明者】
【氏名】鷺谷 凌
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 結
(72)【発明者】
【氏名】本田 義矢
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-113427(JP,A)
【文献】特開2010-172352(JP,A)
【文献】編集部,“[グラブル]上級者も意外と知らない?隠し効果や隠しアイテム”,アプリゲット,日本,株式会社アプリゲット,2017年06月02日,pp.1-4,https://appget.com/c/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%83%BC/266656/gbf-350/,[2023年6月13日検索]
【文献】ぽてっち,“リフォームを題材にしたパズルゲームアプリ「ホームスケイプ」が意外と面白くてハマるよ!”,ロジカルに生きる,日本,ロジカルに生きる,2017年11月04日,pp.1-8,https://potepote39.com/2017/10/11/homescapes/,[2023年6月13日検索]
【文献】noso,“[ホームスケイプ]基本的な遊び方と攻略のコツ”,スマゲブログ,日本,スマゲブログ,2018年04月30日,pp.1-16,https://www.smart-game-blog.net/homescapes/,[2023年6月13日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤ毎にゲーム行動のためのプレイヤ自身の行動パラメータが設定され、プレイヤの操作に基づいてゲームを中断することが可能なゲームに関するプログラムであって、
コンピュータを、
前記ゲームの実行を開始する実行手段、
前記ゲームの開始後であって前記ゲームの終了又は中断までに所定条件を満たした場合、前記プレイヤ自身の行動パラメータを消費し、且つ、前記ゲームが中断されたときに前記所定条件を満たしていない場合、前記所定条件を満たしている場合に比べて前記プレイヤ自身の行動パラメータの消費を抑制する変更手段、
として機能させ、
前記所定条件は、前記ゲームが開始されてからの経過時間が予め定められた値以上になったことである、
プログラム。
【請求項2】
プレイヤ毎にゲーム行動のためのプレイヤ自身の行動パラメータが設定され、プレイヤの操作に基づいてゲームを中断することが可能なゲームに関する情報処理装置であって、
前記ゲームの実行を開始する実行手段と、
前記ゲームの開始後であって前記ゲームの終了又は中断までに所定条件を満たした場合、前記プレイヤ自身の行動パラメータを消費し、且つ、前記ゲームが中断されたときに前記所定条件を満たしていない場合、前記所定条件を満たしている場合に比べて前記プレイヤ自身の行動パラメータの消費を抑制する変更手段と、
を備え、
前記所定条件は、前記ゲームが開始されてからの経過時間が予め定められた値以上になったことである、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームに使用するキャラクタをプレイヤに選択させた後、所謂スタミナ等の行動パラメータを消費することにより、実行が開始されるゲームが知られている(例えば特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-155546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなゲームの中には、プレイヤの操作に基づき、ゲームを途中でリタイア、すなわち、ゲームを中断することができるものがある。しかしながら、プレイヤは、意図しないゲーム要素を選択してゲームを開始してしまうと、プレイヤは、ゲームを中断することができるものの、既に消費された行動パラメータが無駄となってしまい、プレイヤに不快感を与えるという問題があった。また、単に、ゲームを中断した場合に行動パラメータが消費されないようにすると、ゲーム要素の選択を間違えた場合だけでなく、ゲームに失敗した場合でもやり直しができてしまい、ゲーム性が崩れてしまうという問題があった。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ゲーム要素の選択を間違えてゲームを開始しても、ゲーム性を崩すことなく、プレイヤに不快感を与えることを抑制できるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るプログラムは、プレイヤ毎にゲーム行動のための行動パラメータが設定され、プレイヤの操作に基づいてゲームを中断することが可能なゲームに関するプログラムであって、コンピュータを、前記ゲームが開始される前に、前記ゲームに使用するゲーム要素を前記プレイヤに選択させる選択手段、前記ゲームの開始後であって前記ゲームの終了又は中断までに所定条件を満たした場合、前記プレイヤの行動パラメータを変更し、且つ、前記ゲームが中断されたときに前記所定条件を満たしていない場合、前記所定条件を満たしている場合に比べて前記プレイヤの行動パラメータの変更を抑制する変更手段、として機能させる。
【0007】
上記一態様によれば、プレイヤがゲーム要素の選択を間違えた場合でも、所定条件を満たす前にゲームを中断すれば、プレイヤの行動パラメータの変更が抑制されるので、プレイヤに不快感を与えることを抑制できる。また、所定条件を満たした後にゲームを中断する場合では、行動パラメータが変更されるので、ゲーム性が崩れることも抑制できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ゲーム要素の選択を間違えてゲームを開始しても、ゲーム性を崩すことなく、プレイヤに不快感を与えることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第一実施形態に係る情報処理装置(コンピュータ)を含むゲームシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
図3】サーバ装置の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図4】第一実施形態に係るゲームシステムにおけるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5】デッキ選択画像の一例を示す説明図である。
図6】ゲーム画像の一例を示す図である。
図7】メニューボタンが押下された場合に表示されるメニュー画像の一例を示す図である。
図8】第二実施形態に係るゲームシステムにおけるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明の複数の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0011】
―――第一実施形態―――
まず、本発明の第一実施形態について説明する。第一実施形態に係るゲームシステムは、プレイヤ毎にゲーム行動のための行動パラメータが設定され、プレイヤの操作に基づいてゲームを中断することが可能なゲームに関するものである。なお、ゲーム行動とは、ゲームにおいてクエストのプレイやイベントのプレイ等、ゲームにおいてプレイヤが行う特定の行動を意味する。また、行動パラメータとしては、例えばスタミナ、行動力、体力等が挙げられる。この行動パラメータは、変数であり、プレイヤがゲーム行動を行う度にゲーム行動に応じて減算されてもよいし、加算されてもよい。例えば、行動パラメータが減算される場合は、行動パラメータが0等の基準値になると、プレイヤはゲーム行動が行えない等ゲーム行動が制限される。また、行動パラメータが加算される場合は、行動パラメータが100等の基準値になると、プレイヤはゲーム行動が行えない等ゲーム行動が制限される。第一実施形態では、行動パラメータを「スタミナ」と称し、スタミナが、プレイヤによりゲーム行動が行われている途中で減算される場合を説明する。また、ゲームとしては、対戦ゲームやロールプレイングゲーム、アクションゲーム、シューティングゲーム等、特に限定されないが、第一実施形態では、ゲームが、キャラクタを使用するゲームである場合を説明する。
【0012】
<全体構成>
図1は、第一実施形態に係る情報処理装置(コンピュータ)を含むゲームシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、ゲームシステム1は、一又は複数のプレイヤにゲームを提供するシステムである。ゲームシステム1は、第一実施形態に係る情報処理装置としてのサーバ装置10と、一又は複数の端末装置12と、を備える。これらサーバ装置10と端末装置12は、イントラネットやインターネット等の通信ネットワークNTを介して互いに通信可能に接続されている。
【0014】
サーバ装置10は、ゲームプログラム14を実行して得られるゲーム、又はゲームプログラム14そのものを、通信ネットワークNTを介して各端末装置12に提供する情報処理装置である。第一実施形態では、サーバ装置10は、ゲームプログラム14を実行し、その実行結果(画像データや音声データ等)を各端末装置12に送信し、出力させることで各端末装置12にゲームを提供する。サーバ装置10は、各端末装置12から操作情報を受信することで、ゲームを進行し、その進行結果(画像データや音声データ等)を各端末装置12に送信し、出力させる。なお、ゲームプログラム14は、端末装置12とサーバ装置10により協働して実行されてもよい。
【0015】
各端末装置12は、プレイヤが所持する情報処理装置であって、サーバ装置10から受信したゲームプログラム14の実行結果を出力することで、プレイヤにゲームを提供する情報処理装置である。これらの端末装置12としては、ビデオゲーム機や携帯ゲーム機、アーケードゲーム機、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の様々なものが挙げられる。なお、各端末装置12は、サーバ装置10からゲームプログラム14をダウンロードして、自らゲームプログラム14を実行することで、プレイヤにゲームを提供してもよい。
【0016】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【0017】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0018】
制御装置20では、CPU22がメモリ24或いは記憶装置28等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0019】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0020】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。記憶装置28は、ゲームプログラム14を含む、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0021】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、複数の端末装置12のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置、音出力装置を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0022】
<機能構成>
図3は、サーバ装置10の機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0023】
図3に示すように、サーバ装置10は、記憶手段40と、実行手段42と、中断手段44と、選択手段46と、変更手段48等の機能構成を備える。記憶手段40は、一又は複数の記憶装置28で実現される。記憶手段40以外の機能構成は、記憶装置28等に格納されたゲームプログラム14を制御装置20が実行することにより実現される。
【0024】
記憶手段40は、プレイヤ毎にプレイデータ40Aを記憶する機能を有する。プレイデータ40Aには、プレイヤのゲームの進行状況やプレイヤ情報、プレイヤのスタミナ、プレイヤが所持するアイテム、プレゼントボックス内のアイテム、課金アイテムに関する閾値、課金履歴情報、課金の支払いに応じて増加する課金ランク等が記述されている。
【0025】
実行手段42は、ゲームの例えばクエストの実行を開始し、当該クエストを進行する機能手段である。
【0026】
中断手段44は、実行手段42によりクエストの実行が開始された後、プレイヤの操作に基づき、ゲームを中断する機能手段である。
【0027】
選択手段46は、クエストが開始される前に、クエストに使用するゲーム要素をプレイヤに選択させる機能手段である。ゲーム要素としては、クエストやフレンド、キャラクタ、装備、アイテム、搭乗物等が挙げられる。また、選択手段46は、プレイヤのキャラクタを除くゲーム要素をプレイヤに選択させる第一選択画像を出力し、且つ、第一選択画像の後に、ゲームに使用するキャラクタをプレイヤに選択させる第二選択画像を出力し、クエストが中断された場合、第二選択画像を優先的に出力する。また、選択手段46は、ゲームが中断された場合、当該ゲームに使用されていたキャラクタの選択を禁止する、
【0028】
変更手段48は、時間の経過又はアイテムの使用に応じてプレイヤのスタミナを増減方向のうち何れか一方向の値に変更する機能手段である。また、変更手段48は、ゲームの開始後であってゲームの終了又は中断までに所定条件を満たした場合、プレイヤの行動パラメータを一方向とは逆方向の値に変更し、且つ、ゲームが中断されたときに所定条件を満たしていない場合、所定条件を満たしている場合に比べてプレイヤの行動パラメータの変更を抑制(禁止を含む。)する。第一実施形態では、変更手段48は、時間の経過又はアイテムの使用に応じてプレイヤのスタミナを加算(回復)することで増加方向の値に変更し、且つ、所定条件を満たした場合、プレイヤのスタミナを減算(消費)することで減算方向の値に変更する。また、変更手段48は、ゲームが中断されたときに所定条件を満たしていない場合、所定条件を満たした場合の変更度合よりも小さい変更度合であって、中断までに経過した経過時間又は/及び中断までのゲームの進行度に応じた変更度合に基づき、プレイヤのスタミナを変更してもよい。例えば、変更手段48は、1秒経過する毎に、スタミナの消費量を1ずつ増やしてもよい。また、変更手段48は、10秒以内であればスタミナを消費せず、20秒以内であれば本来消費すべきスタミナの50パーセントを消費し、21秒経過後は100パーセント消費するようにしてもよい。
【0029】
上記所定条件は、例えば、ゲーム(クエスト等)が開始されたときから所定時間が経過したという条件を含む。例えば、所定時間は、ゲームが開始されたときから1秒や5秒等の数秒であることが好ましい。また、ゲーム時間が決められている場合には、そのゲーム時間の数パーセントの時間であることが好ましい。また、上記所定条件は、ゲームが複数のウェーブで構成されている場合、各ウェーブが開始されたときから所定時間が経過したという条件を含む。なお、上記ウェーブでは、ウェーブ毎に敵が登場し、あるウェーブに登場する敵を倒すと、次のウェーブに進み、最終ウェーブの敵を倒すと、ゲームクリアとなる。また、上記所定時間は、プレイヤ毎、クエスト毎に異なっていてもよい。
【0030】
また、上記所定条件は、プレイヤによる、ゲームを進行させるためのゲーム操作があったという条件を含んでもよい。このゲーム操作としては、例えば、敵を攻撃する操作や、キャラクタを移動する操作、アイテムを使用する操作等が挙げられる。また、上記所定条件は、敵のヒットポイントが予め定められた割合以下になったという条件を含んでもよい。また、上記所定条件は、キャラクタが敵に与えたダメージの累計が予め定められた値以上になったという条件を含んでもよい。また、上記所定条件は、プレイヤ毎や、プレイヤレベル毎、クエスト毎、日時毎に異なっていてもよい。また、上記所定条件は、課金の支払いによって変更可能になるようにしてもよい。また、上記所定条件は、課金の支払い額に応じて異なってもよい。
【0031】
<ゲーム処理の流れ>
図4は、第一実施形態に係るゲームシステム1におけるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜、変更することができる。
【0032】
(ステップSP10)
サーバ装置10の選択手段46は、通信ネットワークNTを介して、複数のメニューのうち何れか1つのメニューを選択可能なメニュー画像を端末装置12に出力(送信)する。端末装置12は、サーバ装置10からメニュー画像を受信し、表示する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0033】
(ステップSP12)
選択手段46は、端末装置12から、メニュー画像におけるプレイヤによるメニューの選択情報を受信する。ここで、第一実施形態では、選択情報は、メニュー画像に含まれる複数のメニューのうちクエストのメニューが選択されたことを示す情報を含むものとする。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0034】
(ステップSP14)
選択手段46は、複数のクエストのうち何れか1つのクエストを選択可能なクエスト選択画像(第一選択画像の一つ)を、通信ネットワークNTを介して端末装置12に出力する。端末装置12は、サーバ装置10からクエスト選択画像を受信し、表示する。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0035】
(ステップSP16)
選択手段46は、端末装置12から、クエスト選択画像におけるプレイヤによるクエストの選択情報を受信する。ここで、第一実施形態では、変更手段48は、クエストの選択情報を受信した段階では、プレイヤのスタミナを消費しない。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。ただし、選択手段46は、後で消費されるスタミナが足りない場合は、エラーを端末装置12に出力し、ステップSP10の処理に戻る。
【0036】
(ステップSP18)
選択手段46は、複数のフレンドのうち何れか1つのフレンドを選択可能なフレンド選択画像を、通信ネットワークNTを介して端末装置12に出力する。端末装置12は、サーバ装置10からフレンド選択画像を受信し、表示する。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0037】
(ステップSP20)
選択手段46は、端末装置12から、フレンド選択画像(第一選択画像の一つ)におけるプレイヤによるフレンドの選択情報を受信する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0038】
(ステップSP22)
選択手段46は、プレイヤのプレイデータ40Aに基づき、ゲームに使用する一又は複数のキャラクタが予め設定されたデッキを選択可能なデッキ選択画像(第二選択画像)を生成する。続いて、選択手段46は、通信ネットワークNTを介して、生成したデッキ選択画像を端末装置12に出力する。端末装置12は、サーバ装置10からデッキ選択画像を受信し、表示する。
【0039】
図5は、デッキ選択画像60の一例を示す説明図である。
【0040】
デッキ選択画像60には、例えば、スタミナSと、複数のデッキ詳細表示欄62と、複数のデッキ選択チェックボックス64と、出撃ボタン66と、複数のデッキ編成変更ボタン68と、が表示されている。スタミナSは、プレイヤの現在のスタミナを示している。このスタミナSは、時間の経過に応じて上限値(例えば100)まで回復する。デッキ詳細表示欄62には、デッキを構成する一又は複数のキャラクタCの名前やキャラクタCの絵が記述されている。デッキ選択チェックボックス64は、プレイヤが選択したクエストに使用するデッキを選択するボックスである。出撃ボタン66は、クエストを開始するボタンである。デッキ編成変更ボタン68は、デッキにおけるキャラクタCの編成を変更するボタンである。
【0041】
以上のようなデッキ選択画像60において、プレイヤは、複数のデッキ選択チェックボックス64から何れか1つのデッキ選択チェックボックス64を選択する。言い換えれば、プレイヤは、ゲームに使用するゲーム要素として一又は複数のキャラクタCを選択する。続いて、プレイヤは、出撃ボタン66を押下する。
【0042】
図4に戻って、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0043】
(ステップSP24)
選択手段46は、端末装置12から、デッキ選択画像におけるプレイヤによるデッキの選択情報を受信する。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0044】
(ステップSP26)
サーバ装置10の実行手段42は、プレイヤにより選択されたフレンドやデッキを反映した状態、言い換えれば、フレンドやデッキを使用可能な状態で、プレイヤにより選択されたクエストの実行を開始する。続いて、実行手段42は、実行結果に基づきゲーム画像を生成し、端末装置12に出力する。端末装置12は、サーバ装置10からゲーム画像を受信し、表示する。
【0045】
図6は、ゲーム画像80の一例を示す図である。
【0046】
ゲーム画像80には、デッキ表示欄82と、メニューボタン84と、キャラクタCと、敵キャラクタ86と、スタミナ消費標識88と、が表示されている。デッキ表示欄82には、プレイヤにより選択されたデッキを構成するキャラクタCが並べられている。メニューボタン84は、ゲームの中断やゲームの各種設定を行うためのメニュー画像を表示するためのボタンである。キャラクタCとしては、プレイヤにより選択されたデッキを構成するキャラクタが表示されている。敵キャラクタ86としては、クエストに応じたキャラクタが表示されている。スタミナ消費標識88は、変更手段48が、クエストの途中でスタミナを消費したときに点灯したり、非アクティブ表示からアクティブ表示にしたり、強調表示したりするものである。スタミナ消費標識88としては、アイコンや文字、数字等が挙げられる。このスタミナ消費標識88があることで、プレイヤはスタミナがまだ消費されていないか、既に消費されたかを容易に認識することができる。
【0047】
図7は、図6に示すゲーム画像80においてメニューボタン84が押下された場合に表示されるメニュー画像100の一例を示す図である。
【0048】
図7に示すように、メニュー画像100には、ゲームの各種設定を行うためのオン・オフボタン102や、リタイアボタン106や、クエスト再開ボタン108と、が表示されている。
【0049】
図4に戻って、実行手段42は、ステップSP36で否定判定されるまで、端末装置12からプレイヤの操作情報を受信し、これに基づいてゲーム画像80を更新しながらクエストを進行する。そして、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
【0050】
(ステップSP28)
中断手段44は、リタイアボタン106が押下されたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、クエストを中断し、処理はステップSP22の処理に戻り、当該判定が否定判定された場合には、処理はステップSP30の処理に移行する。ステップSP22の処理に戻る場合、選択手段46は、クエスト選択画像やフレンド選択画像の出力を省略し、デッキ選択画像60を優先的に出力する。また、ステップSP22の処理に戻る場合、選択手段46は、中断までのゲームに使用されていたキャラクタの選択を禁止する。なお、デッキ選択画像60からクエスト選択画像やフレンド選択画像に戻ることができてもよい。
【0051】
(ステップSP30)
変更手段48は、クエストの終了又は中断までに所定条件を満たしたか否か、例えばクエストの開始からa秒経過したか否かを判定する。なお、aは固定値であって正の値である。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理はステップSP32の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には、処理はステップSP30の処理に戻る。
【0052】
(ステップSP32)
変更手段48は、開始されているクエストに応じて、プレイヤのスタミナSを消費(減算)することで、スタミナSを現在値からマイナス方向の値(例えば50から45)に変更する。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0053】
(ステップSP34)
中断手段44は、リタイアボタン106が押下されたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、クエストを中断し、処理はステップSP22の処理に戻り、当該判定が否定判定された場合には、処理はステップSP36の処理に移行する。なお、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、例えばステップSP14の処理に戻ってもよい。
【0054】
(ステップSP36)
実行手段42は、クエストが終了したか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理はステップSP10の処理に戻り、当該判定が否定判定された場合には、処理はステップSP34の処理に戻る。
【0055】
以上、第一実施形態では、サーバ装置10が、ゲームが開始される前に、ゲームに使用するゲーム要素、例えばキャラクタCをプレイヤに選択させる選択手段46と、ゲームの開始後であってゲームの終了又は中断までに所定条件を満たした場合、プレイヤのスタミナSを変更し、且つ、ゲームが中断されたときに所定条件を満たしていない場合、所定条件を満たしている場合に比べてプレイヤのスタミナSの変更を抑制する変更手段48と、を備える。
【0056】
この構成によれば、プレイヤがキャラクタCの選択を間違えてゲームを開始しても、所定条件を満たす前にゲームを中断すれば、プレイヤのスタミナSの変更(消費)が抑制されるので、プレイヤに不快感を与えることを抑制できる。また、所定条件を満たした後にゲームを中断すれば、スタミナSが変更(消費)されるので、ゲーム性が崩れることも抑制できる。
【0057】
また、第一実施形態では、上記所定条件は、ゲームが開始されたときから所定時間が経過したという条件を含む。
【0058】
この構成によれば、所定時間前までは、スタミナの消費を抑制することで、プレイヤがキャラクタCの選択を間違えた場合の救済を図りつつ、所定時間経過後はゲーム性が崩れることを抑制できる。
【0059】
また、第一実施形態では、上記所定条件は、プレイヤによる、ゲームを進行させるためのゲーム操作があったという条件を含む。
【0060】
この構成によれば、ゲーム操作がある前までは、スタミナの消費を抑制することで、プレイヤがキャラクタCの選択を間違えた場合の救済を図りつつ、ゲーム操作があった後はゲーム性が崩れることを抑制できる。
【0061】
また、第一実施形態では、変更手段48は、ゲームが中断されたときに上記所定条件を満たしていない場合、所定条件を満たした場合の変更度合よりも小さい変更度合であって、中断までに経過した経過時間又は/及び中断までのゲームの進行度に応じた変更度合に基づき、プレイヤのスタミナを変更する。
【0062】
この構成によれば、ゲーム性が崩れることを一層抑制できる。
【0063】
また、第一実施形態では、選択手段46は、プレイヤのキャラクタを除くゲーム要素をプレイヤに選択させる第一選択画像(クエスト選択画像やフレンド選択画像等)を出力し、且つ、第一選択画像の後に、ゲームに使用するキャラクタCをプレイヤに選択させる第二選択画像(例えばデッキ選択画像60)を出力し、ゲームが中断された場合、優先的に第二選択画像を出力する。
【0064】
この構成によれば、キャラクタCのみを変更したいプレイヤの手間を軽減することができる。また、第二選択画像がフレンド選択画像の後であれば、フレンドの選択の手間を省くことができるとともに、フレンド選択画像が、例えばランダムにフレンドを表示する仕様等であっても、前回と同じフレンドが選択できなくなることを抑制できる。
【0065】
また、第一実施形態では、選択手段46は更に、ゲームが中断された場合、当該ゲームに使用されていたキャラクタCのプレイヤによる選択を禁止する。
【0066】
この構成によれば、ゲームが中断された後、プレイヤがキャラクタCの選択を再度間違えることを抑制できる。また、ゲームを失敗したので同じキャラクタCでゲームをやり直すというゲーム性を崩すようなプレイヤの行為を抑制できる。
【0067】
―――第二実施形態―――
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態では、変更手段48が、ゲームが開始された場合、プレイヤのスタミナSを変更し、ゲームが中断されたときに所定条件を満たしていない場合、変更されたスタミナSを、変更前の値に戻る方向に変更する点で、第一実施形態と異なる。ここで、変更手段48は、ゲームが中断されたときに所定条件を満たしていない場合、中断までに経過した経過時間又は/及び中断までのゲームの進行度に応じた変更度合に基づきスタミナSを変更前の値に戻る方向に変更する(戻す)ことが好ましい。なお、第二実施形態に係るゲームシステムの構成は、第一実施形態に係るゲームシステム1の構成と同様である。
【0068】
図8は、第二実施形態に係るゲームシステムにおけるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜、変更することができる。
【0069】
(ステップSP50)
ステップSP24の後に、変更手段48は、選択されたクエストに応じて、プレイヤのスタミナを変更、例えば消費する。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。なお、このステップSP50の処理は、ステップSP26の直後に行われてもよい。
【0070】
(ステップSP52)
ステップSP28で肯定判定された場合、変更手段48は、消費されたスタミナSを、変更前の値に戻る方向に変更する。言い換えれば、変更手段48は、消費されたスタミナSの全部又は一部をプレイヤに戻す。ここで、戻す度合は、中断までに経過した経過時間又は/及び中断までのゲームの進行度に応じた変更度合であることが好ましい。そして、処理は、ステップSP22の処理に戻る。
【0071】
以上、第二実施形態では、サーバ装置10が、ゲームが開始された場合、プレイヤのスタミナSを変更(消費)し、且つ、ゲームが中断されたときに所定条件を満たしていない場合、変更されたスタミナSを、変更前の値に戻る方向に変更する。
【0072】
この構成によれば、第一実施形態と同様の効果を奏する他、従来と同様に、ゲームの開始の際にスタミナSを消費できるため、ゲームを開始してもスタミナSを消費しないという誤解をプレイヤに与えることを抑制できる。
【0073】
―――変形例―――
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0074】
例えば、第一実施形態では、実行手段42や中断手段44、選択手段46、変更手段48は、サーバ装置10に設ける場合を説明したが、これらの全部又は一部は、端末装置12に設けてもよい。
【0075】
また、第一実施形態では、選択手段46は、第一選択画像の後に、ゲームに使用するキャラクタをプレイヤに選択させる第二選択画像を出力する場合を説明したが、第一選択画像の前に第二選択画像を出力するようにしてもよい。この場合、選択手段46は、ゲームが中断された場合、第二選択画像を出力するとともに、第二選択画像の後の第一選択画像の出力を省略するようにしてもよい。この構成によれば、キャラクタCのみを変更したいプレイヤの手間を軽減することができる。
【0076】
また、選択手段46は、プレイヤの設定操作に応じて、キャラクタCやデッキを使用する予定のクエストや対戦相手の種類(敵の属性やアビリティ)を、キャラクタCやデッキに対応付けてプレイデータ40Aに予め登録していてもよい。この場合、選択手段46は、登録されていないデッキや、登録されていても選択されたクエストと対応しないデッキについては、デッキ選択画像60において選択禁止としてもよい。また、選択禁止としない場合でも、選択手段46は、登録されていないデッキや、登録されていても選択されたクエストと対応しないデッキが選択された場合は、例えば「未登録のデッキです。使用しますか。」等の警告を端末装置12に出力してもよい。これにより、デッキ、すなわち、キャラクタCの選択をプレイヤが間違えることを抑制できる。
【0077】
また、選択手段46は、中断手段44がゲームを中断できる回数を所定回数に制限してもよい。所定回数としては、1回や5回等特に限定されないが、それ以上は選択を間違えないという観点から、プレイヤデッキの数-1回(例えばデッキが4つであれば、4-1=3回)に制限することが好ましい。また、この所定回数は、プレイヤやクエストに応じて異なっていてもよい。
【0078】
また、第一実施形態では、メニュー画像100にリタイアボタン106を設ける場合を説明したが、このリタイアボタン106の代わりに又はリタイアボタン106とともに、クエスト変更ボタンを設けてもよい。このクエスト変更ボタンを押下すると、変更手段48は、現在のクエストを、使用されているキャラクタCに応じて適切なクエストに変更してもよい。ここで、変更手段48は、適切なクエストを自動的に変更してもよいし、一又は複数の適切なクエストをプレイヤに提案し、現在のクエストを、提案したクエストのうちプレイヤにより選択されたクエストに変更してもよい。この場合、変更手段48は、最初のクエスト又は変更後のクエストの開始の際にスタミナSを消費してもよい。
【符号の説明】
【0079】
10…サーバ装置(情報処理装置)
14…ゲームプログラム(プログラム)
46…選択手段
48…変更手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8