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特許7381088障害の治療のための振動部材を具えるハンドヘルド装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】障害の治療のための振動部材を具えるハンドヘルド装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 7/00 20060101AFI20231108BHJP
【FI】
A61N7/00
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020567461
(86)(22)【出願日】2019-02-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 US2019019600
(87)【国際公開番号】W WO2019165433
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2022-01-12
(31)【優先権主張番号】62/635,471
(32)【優先日】2018-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/656,177
(32)【優先日】2018-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/659,582
(32)【優先日】2018-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/057,785
(32)【優先日】2018-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/057,786
(32)【優先日】2018-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/057,787
(32)【優先日】2018-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/057,788
(32)【優先日】2018-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/057,789
(32)【優先日】2018-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/057,790
(32)【優先日】2018-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520326194
【氏名又は名称】オリンピック オフサルミクス,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】OLYMPIC OPHTHALMICS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ガートナー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ジミン
(72)【発明者】
【氏名】サベット,アラシュ
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0008512(US,A1)
【文献】特開2003-205008(JP,A)
【文献】特開2007-029518(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0367795(US,A1)
【文献】特表2016-515467(JP,A)
【文献】特開2016-052609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 7/00
A61H 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の眼または鼻の症状を治療するために個人の顔の皮膚に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、
ハウジングと、
前記ハウジングに対して可動である部分を有する部材であって、この部材の部分は身体部分に機械的振動を加えるように振動するように構成され、前記部材は細長い構成を有する、部材と、
前記部材に対して定位置に固定されたモータハウジングを有するモータとを具え、前記モータと前記部材とが1つのユニットとして一緒にハウジングに対して動くように構成され、
前記モータが、シャフトと、当該シャフトに固定された質量が偏心した部材とを有し、前記シャフトが前記質量が偏心した部材を回転させて、
前記部材の部分が前記ハウジングに対して動くように構成されている、ハンドヘルド装置。
【請求項2】
前記部材が、前記ハウジングに対して所定の位置に固定された第1の端部と、個人の皮膚に接触するための部分からなる第2の端部とを有する、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項3】
前記モータが、涙液分泌または副鼻腔における治療状況を誘発するための振動周波数で前記部材を振動させるように構成されている、請求項1のハンドヘルド装置置。
【請求項4】
前記ハンドヘルド装置の動作音レベルが40dB以下である、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項5】
前記モータは、前記部材に対して移動する機械的リンケージを使用せずに、前記部材をモータと一緒に振動させるように構成されており、それにより、前記ハンドヘルド装置の動作音レベルを40dB以下にすることを可能にする、請求項4のハンドヘルド装置。
【請求項6】
前記モータが前記部材に固定的に取り付けられている、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項7】
前記モータと前記部材の部分とが1つのユニットとして前記ハウジングに対して一緒に動くように構成されている、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項8】
前記部材が、第1の側面および第2の側面を有する断面を有し、前記第1の側面が前記第2の側面よりも長く、前記モータが前記第1の側面に取り付けられている、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項9】
前記モータの前記シャフトおよび前記質量が偏心した部材が回転して、前記部材が曲げ作用を受けることによって、前記部材の前記ハウジングに対して可動である部分が、前記部材の長手方向に垂直な方向に往復運動するように構成される、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項10】
前記部材が自由端を有する片持ちビームを具え、皮膚に接触するための部分は前記片持ちビームの自由端にある、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項11】
前記モータの前記シャフトおよび前記質量が偏心した部材が回転して、前記片持ちビームが曲げ作用を受けることによって、前記片持ち式ビームの自由端が、前記部材の長手方向に垂直な方向に往復運動するように構成される、請求項10のハンドヘルド装置。
【請求項12】
前記モータの速度が、前記機械的振動を加える前記部材の部分に加えられる力の量に応じて可変である、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項13】
前記部材の振動周波数が、前記機械的振動を加える前記部材の部分に加わる力の大きさに応じて可変である、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項14】
前記部材が、前記ハウジング内に収容された第1の部分と、前記ハウジングに対して相対的に移動可能な第2の部分とを有する片持ちビームを具え、前記第2の部分は、皮膚に接触するための部分を有する、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項15】
前記部材の部分のデュロメータが、20A~80Aの範囲内である、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項16】
前記部材の部分が、0.5mm~2.0mmのエッジ曲率半径を有する、請求項1の携帯型デバイス。
【請求項17】
前記モータが、前記部材の部分を1N~3Nの範囲の力で振動させるように構成される、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項18】
前記モータが、前記部材の部分を50Hz~300Hzの範囲の振動周波数で振動させるように構成される、請求項1のハンドヘルド装置。
【請求項19】
前記部材が、外鼻神経を活性化させるために、鼻骨と鼻軟骨の接合部に配置されるように構成されている、請求項1のハンドヘルド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、一般に、医療機器および方法に関する。より具体的には、本開示は、神経を刺激または抑制するための、および/または、鬱血、乾性角結膜炎、副鼻腔炎、手根管症候群、眼の状態、皮膚の状態、ニキビ、嚢胞、または他の任意の状態を治療するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]異なる病状を治療するための新しい方法および装置が本明細書に記載されている。本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態は、鬱血、副鼻腔炎、および/またはドライアイなどの1つまたは複数の状態の治療において機械的振動(治療音、超音波、機械的摂動など)を利用する。
【発明の概要】
【0003】
[0003]例示的な第1の態様では、本開示は、患者の涙液分泌を刺激するための方法を提供する。この方法は、涙腺を神経支配する副交感神経と連絡している患者の顔の骨の領域に振動面を配置することを含む。この振動面は、涙腺神経を刺激して涙を出すように選択された周波数と変位量で振動する。通常、振動面は、涙膜に関連する腺を刺激する副交感神経と通信する求心性神経を刺激する。
【0004】
[0004]振動面は、標的神経を刺激するのに有効な任意の周波数で振動させることができ、典型的には、10Hz~1000Hz、10Hz~500Hz、10Hz~400Hz、10Hz~300Hz、10Hz~200Hz、10Hz~100Hz、10Hz~50Hz、50Hz~1000Hz、50Hz~500Hz、50Hz~400Hz、50Hz~300Hz、50Hz~200Hz、50Hz~100Hz、200Hz~1000Hz、200Hz~500Hz、200Hz~400Hz、200Hz~300Hz、300Hz~1000Hz、300Hz~500Hz、300Hz~400Hz、または400Hz~1000の範囲である。同様に、振動面は、標的神経を刺激するのに有効な任意の変位量で振動することができ、典型的には、0.1mm~5mm、0.25mm~5mm、0.5mm~5mm、1mm~5mm、0.1mm~3mm、0.25mm~3mm、0.5mm~3mm、1m~3mm、0.1mm~5mm、0.25mm~2mm、0.5mm~2mm、1mm~2mm、または2mm~3mmの範囲である。
【0005】
[0005]振動面の皮膚接触面積は、典型的には、0.5mm~20mm、0.5mm~10mm、0.5mm~5mm、0.5mm~2mm、0.5mm~1.5mm、0.5mm~1mm、1mm~20mm、1mm~10mm、1mm~5mm、1mm~2mm、1mm~1.5mm、1.5mm~20mm、0.5mm~10mm、1.5mm~5mm、1.5mm~2mm、2mm~20mm、2mm~10mm、2mm~5mm、2.5mm~20mm、2.5mm~10mm、2.5mm~5mm、5mm~20mm、または5mm~10mmの範囲である。
【0006】
[0006]振動面の硬度は、典型的には、ショアA40~ショアA80、ショアA50~ショアA80、ショアA60~ショアA80、ショアA70~ショアA80、ショアA40~ショアA70、ショアA50~ショアA70、ショアA60~ショアA70、ショアA40~ショアA60、ショアA50~ショアA60、またはショアA40~ショアA50の範囲である。
【0007】
[0007]振動面は通常、ポリマー界面本体上に形成され、厚さは1mm~10mm、2mm~10m、3mm~10m、4mm~10m、5mm~10mm、6mm~10mm、7mm~10mm、8mm~10mm、9mm~10mm、1mm~5mm、2mmから5mm、3mmから5mm、4mm~5mm、1mm~4mm、2mm~4mm、3mmから4mm、1mm~3mm、2mm~3mm、または1mm~2mmの範囲である。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、振動面は、患者の上部側鼻軟骨が患者の鼻骨と接する場所で、患者の顔に配置され得る。この場合、振動面は上向きの方向で患者の顔に係止され得る。
【0009】
[0009]いくつかの実施形態では、振動面は、その領域での患者の鼻正中線に対して外側6.5mm~8.5mmの位置に配置され得る。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態では、振動面は、涙腺を神経支配し、蝶口蓋窩の上顎骨の近くに位置する蝶口蓋神経節を通る副交感神経の近くまたは上に配置することができる。
【0011】
[0011]いくつかの実施形態では、振動面は、ハンドヘルド装置上の振動面を骨領域に対して係合させることによって配置することができる。通常、患者はハンドヘルド装置の振動面を骨の領域に押し付ける。
【0012】
[0012]いくつかの実施形態では、振動面は、一次元で実質的に直線方向に動く。例えば、振動面は、0.5~2mmの偏位で実質的に直線方向に駆動され得る。
【0013】
[0013]いくつかの実施形態では、振動面は、外鼻神経を刺激する位置に配置することができる。
【0014】
[0014]例示的な第2の態様では、本開示は、患者の涙液分泌を刺激するためのハンドヘルド装置を提供する。この装置は、涙膜に関連する腺を神経支配する副交感神経と連絡する求心性神経を介して患者の顔の骨領域に係合するように構成された振動面を有するハウジングを具える。ハウジング内の回路は、求心性神経、涙を生成する涙腺神経、ムチンを分泌する杯細胞、および涙膜を維持するための油を生成するマイボーム腺を刺激するように選択された周波数と変位量で振動面を振動させるように構成される。
【0015】
[0015]振動面の例示的な周波数、変位、皮膚接触面積、および振動面と装置の他の設計上の特徴は、本開示の第1の例示的な態様に関して上に述べられている。
【0016】
[0016]本開示の方法およびハンドヘルド装置の他の態様では、装置回路は、90%、75%、50%、25%、または10%のパルスデューティサイクルで振動面を振動させるように構成され得る。特定の実施形態では、回路は、デューティサイクルが100%未満であるときに振動面のピーク変位を増加させるように構成され得る。
【0017】
[0017]ハンドヘルド装置は、振動面が骨領域に対して係合するように、患者によって配置されるように構成され得る。
【0018】
[0018]回路は、振動周波数の調整を可能にするように構成することができる。例えば、ハンドヘルド装置は、手動の周波数調整インターフェースを含み得る。
【0019】
[0019]ハンドヘルド装置の振動変換器は、通常、少なくとも1つの超音波振動変換器であり、通常、20kHz~30MHzまたは3MHz~10MHzの範囲の周波数で動作する。ハンドヘルド装置は、典型的に、10Hz~1000Hz、10Hz~500Hz、10Hz~400Hz、10Hz~300Hz、10Hz~200Hz、10Hz~100Hz、10Hz~50Hz、50Hz~1000Hz、50Hz~500Hz、50Hz~400Hz、50Hz~300Hz、50Hz~200Hz、50Hz~100Hz、200Hz~1000Hz、200Hz~500Hz、200Hz~400Hz、200Hz~300Hz、300Hz~1000Hz、300Hz~500Hz、300Hz~400Hz、または400Hz~1000Hzの範囲の周波数で動作する少なくとも1つの非超音波振動変換器をさらに含み得る。
【0020】
[0020]いくつかの実施形態では、治療音または超音波または機械的振動を利用して、涙腺または鼻涙管を刺激することによってドライアイを治療する。
【0021】
[0021]いくつかの実施形態では、治療用超音波を利用して、眼の涙腺に延びる神経を刺激する。
【0022】
[0022]いくつかの実施形態では、治療用超音波を利用して、眼瞼内のマイボーム腺を開くようにする。
【0023】
[0023]いくつかの実施形態では、治療用超音波または音を利用して、患者の鼻を介して涙管を刺激する。
【0024】
[0024]いくつかの実施形態では、治療音または超音波を利用して、涙の分泌を刺激する。
【0025】
[0025]いくつかの実施形態では、治療音、超音波、または機械的振動を利用して、前篩骨神経の外枝(外鼻神経)を刺激して、恐怖を生じさせるか、副鼻腔または鼻腔の鬱血を解消する。
【0026】
[0026]いくつかの実施形態では、治療音は、骨構造を覆う皮膚に結合され、音の周波数が皮膚に適用され、その結果、下の骨が音に応答して共鳴し、骨を介した共鳴が骨に近接した神経を活性化する。
【0027】
[0027]いくつかの実施形態では、治療音は、音を伝播し、それを最適な安全性および有効性で頭頸部の骨構造に変換するエンドエフェクタを介して送達される。
【0028】
[0028]いくつかの実施形態では、治療音を使用して、上顎骨の上にある皮膚を通して音を伝達することにより、蝶口蓋骨窩内の蝶口蓋神経節および関連する神経を刺激する。
【0029】
[0029]いくつかの実施形態では、治療音、振動、または超音波を利用して、鼻骨が中隔鼻軟骨の外側突起と接する鼻の領域で前篩骨神経(外鼻神経)の外枝を刺激する。
【0030】
[0030]いくつかの実施形態では、治療音または超音波を利用して、蝶口蓋孔神経節を刺激して、鼻づまりなどの風邪の症状を治療する。
【0031】
[0031]いくつかの実施形態では、治療音、振動、または超音波を利用して、蝶口蓋孔神経節を抑制する。
【0032】
[0032]いくつかの実施形態では、外部超音波および/または機械的振動を、鼻骨が鼻軟骨と接する領域に適用して、蝶口蓋神経節に関連する神経または胸腺神経を刺激して、涙を増加させ、ドライアイを治療する。
【0033】
[0033]いくつかの実施形態では、外部超音波および/または機械的振動を、鼻骨が鼻軟骨と接する領域に適用して、外鼻神経を刺激して、鼻づまり、副鼻腔炎、またはそれらの組み合わせを治療する。
【0034】
[0034]いくつかの実施形態では、外部超音波および/または機械的振動が、手根管症候群を治療するために、正中神経に隣接するまたは正中神経の上の領域、例えば、個人の手首の腹側に適用される。
【0035】
[0035]いくつかの実施形態では、外部超音波および/または機械的振動を皮膚表面に適用して、任意の皮膚状態、例えば、乾癬、にきび、老化、嚢胞(例えば、皮脂腺嚢腫)、湿疹、ロザセア、脂漏性皮膚炎、血管腫、口唇ヘルペス、いぼ、皮膚カンジダ症、カーバンクル、小胞炎、低汗症、インペチゴ、潰瘍性ヘルペス、ヘルペス感染症、脂漏性角化症、光線性角化症(すなわち、年齢斑)、角質、カルス、口潰瘍、または当技術分野で知られている他の皮膚状態を治療する。
【0036】
[0036]例えば、外部超音波および/または機械的振動を皮膚表面に適用して、例えば毛穴の裏から死んだ皮膚が蓄積して詰まった毛包を除去して、ニキビを治療および/または予防する。追加的または代替的に、外部超音波および/または機械的振動は、毛穴の中のアクネ形成細菌、例えばプロピオンバクテリウム・アクネスを破壊するために適用される。そのような細菌は、死んだ皮膚の細胞および/または蓄積された皮脂で塞がれたまたは詰まった毛穴に蓄積する。
【0037】
[0037]例えば、外部超音波および/または機械的振動を皮膚表面に適用して、例えば毛穴の基部で詰まるかまたは皮脂を過剰産生する皮脂腺を抜くか抑制し、ニキビを治療および/または予防する。
【0038】
[0038]例えば、外部超音波および/または機械的振動が皮膚表面に適用されて、発赤、刺激、および腫れを引き起こす可能性のある免疫系によって生成される炎症を抑制する。
【0039】
[0039]例えば、外部超音波および/または機械的振動が皮膚表面に適用されて、ハリ、コラーゲン形成、および/または線維芽細胞の活性を誘発して、皮膚の若々しさを高め、老化やしわを減少させる。
【0040】
[0040]例えば、外部超音波および/または機械的振動を、嚢胞に隣接するか嚢胞の上にある皮膚領域に適用して、嚢胞を破壊し、治癒を誘導する。
【0041】
[0041]本開示の一態様は、顔領域の神経を治療する方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、アプリケータチップを具えるハンドヘルド装置を患者の顔の皮膚に適用することを含み、この皮膚はそのすぐ下の顔の骨領域を覆っている。皮膚上のアプリケータチップを患者の顔の骨に向かって押し下げ、それ以上の押し下げが防止されるようにする。そして、ハンドヘルド装置から、装置のアプリケータチップを介して、患者の皮膚を通して、そして患者の骨を通して振動エネルギーを送達して、患者の頭頸部領域の神経を刺激または抑制する。
【0042】
[0042]いくつかの実施形態では、振動エネルギーは、約50Hz~約1KHzの周波数を有する。いくつかの実施形態では、振動エネルギーは、約100Hz~約500Hzの周波数を有する。
【0043】
[0043]いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置は、患者の鼻の側面に適用され、軟骨が骨と接する領域で鼻の側面に沿って鼻骨に対して押しつけて、患者の涙を刺激する。いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置は、鼻軟骨と鼻骨が接する場所で、患者の鼻の側面に適用される。いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置は、鼻軟骨と鼻骨が接する場所で、鼻の側面に沿って押し下げられる。そして、いくつかの実施形態では、同時に鼻の反対側に指を当てることにより、ハンドヘルド装置は、治療中に同時にまたは連続して、患者の鼻の両側に適用される。
【0044】
[0044]いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置は、約20db未満のデシベル(db)レベルで振動エネルギーを送達する。いくつかの実施形態では、ハンドヘルド装置は、約10db未満のデシベルレベルで振動エネルギーを送達する。
【0045】
[0045]いくつかの実施形態では、この方法は、頭頸部領域の神経を刺激して、目から涙を生成することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、患者の蝶口蓋神経節を刺激して患者の涙腺から涙を生成することを含み、この方法は、鼻涙管を刺激して患者の目に涙を生成することを含む。
【0046】
[0046]いくつかの実施形態では、振動周波数は、神経の刺激または抑制を最適化するように調整され、いくつかの実施形態では、振動振幅は、神経の刺激または抑制を最適化するように調整される。
【0047】
[0047]いくつかの実施形態では、この方法は、アプリケータチップを指先に取り付け、鼻骨が鼻軟骨と接する領域で指先を鼻の皮膚に押し付けることを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、アプリケータチップを2本の指に取り付けて、2本の指で鼻の領域をつまんで骨に振動エネルギーを適用することを含む。
【0048】
[0048]いくつかの実施形態では、この方法は、第1の手でアプリケータを鼻の片側に保持しながら、同じ手の別の指で鼻の反対側を押すことによって皮膚への圧力を調整することを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、患者からの涙の感覚のフィードバックに基づいて、適用角度、皮膚に対する圧力、およびアプリケータチップのタイプを調整することのうちの1つを含む。
【0049】
[0049]いくつかの実施形態では、この方法は、副鼻腔炎、鼻づまり、および鼻炎のうちの1つなどの鬱滞状態に変化を与えるために、アプリケータチップを顔の領域に接触させることを含む。
【0050】
[0050]本開示の別の態様は、患者の頭頸部領域の神経を刺激するための装置に関する。いくつかの実施形態では、装置は、アプリケータハンドルが接続されたアプリケータ、ハンドヘルドアプリケータに結合されたアクチュエータ、およびアクチュエータが動くようにアクチュエータに機械的に結合された体表面インターフェースを具え、アクチュエータは電流と電圧によって駆動される周波数で機械的に振動エネルギーを生成し、体表面インターフェースは、患者の頭頸部領域の皮膚インターフェースに結合して、振動エネルギーを皮膚を通して骨に伝達し、皮膚を通して骨に音響的に結合された神経を刺激するするように適合されている。
【0051】
[0051]いくつかの実施形態では、アクチュエータは、100~300Hzの周波数で振動する。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、材料が約500ミクロンであって約1500ミクロン以下の平面偏位で動くように材料に結合される。
【0052】
[0052]いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは、鼻梁に結合するように適合されている。いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは、鼻の両側に同時に結合するように適合されている。いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは、鉛筆消しゴムの追従性(compliance)を有する。
【0053】
[0053]いくつかの実施形態では、ハンドヘルドアプリケータは手首に装着するように適合されており、アクチュエータは、可撓性ワイヤによってハンドヘルドアクチュエータから分離されている。いくつかの実施形態では、ハンドヘルドアプリケータは、ポータブル電池をさらに含む。
【0054】
[0054]いくつかの実施形態では、神経は、蝶口蓋孔神経節の一部であるか、またはそれと連絡している。いくつかの実施形態では、振動エネルギーは、神経を刺激するために神経を覆う骨と共鳴するように構成される。いくつかの実施形態では、皮膚表面インターフェースは、患者の指の間で把持されるように適合されている。いくつかの実施形態では、皮膚表面インターフェースは、一対の眼鏡に接続されている。いくつかの実施形態では、皮膚表面インターフェースは、剛性材料と可鍛性材料との組み合わせをさらに含む。いくつかの実施形態では、皮膚表面インターフェースはさらに、振動エネルギーを優先的に一方向に向けて、振動エネルギーを皮膚の下にある骨に結合するように適合され、ハンドヘルドアプリケータはこの動きや振動から隔離されている。
【0055】
[0055]いくつかの実施形態では神経は顔面神経の枝であり、いくつかの実施形態では神経は涙腺神経である。
【0056】
[0056]いくつかの実施形態では、装置は、振動周波数および/またはアクチュエータの振幅を変化させるための調整制御を含み、いくつかの実施形態では、アプリケータは手持ち式である。いくつかの実施形態では、アプリケータは、指に取り付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、アプリケータは、2本の指に取り付けられて、鼻梁を2つのアクチュエータでつまんで、振動を頭部または頸部領域の神経に同時に伝達することができるように構成される。いくつかの実施形態では、アプリケータは、患者の手首に取り付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、アプリケータは、眼鏡に取り付けられるように構成される。いくつかの実施形態では、アプリケータは、眼瞼器具に適用されるように構成される。
【0057】
[0057]いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは、アクチュエータからの振動を皮膚の下の骨に結合するように適合されている。いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは、半剛性材料を含む。いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは、ユーザの指に取り付けられるように適合され、体表面インターフェースは、ユーザの第2指に結合する第2のインターフェースをさらに具える。いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは、ユーザの鼻の外側領域の組織への形状適合を容易にするために、形状記憶材料を含むか、または形状記憶材料で形成されている。
【0058】
[0058]いくつかの実施形態では、装置は、体表面インターフェースの振動の振幅の変調を可能にするコントローラを含む。
【0059】
[0059]いくつかの実施形態では、振動エネルギーは、感圧神経を活性化するように適合されている。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、動きが線形で、皮膚表面にほぼ垂直になるように皮膚表面に適用するように適合されている体表面インターフェースに運動を与える。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、運動が線形であり、運動が皮膚表面にほぼ垂直となるように皮膚表面に適用するように、運動を体表面インターフェースに与える。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、動きが線形であり、動きが皮膚表面に垂直に適用されるように適合され、さらに皮膚表面に所定角度で運動を適用するように調整可能なように、体表面インターフェースに運動を与える。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、動きが線形であり、ユーザの手への振動が最小限となるように、皮膚表面に適用するのに適合されるように、体表面インターフェースに運動を与える。いくつかの実施形態では、アクチュエータはコントローラに電気的に接続され、コントローラが調整可能な周波数制御を与える。いくつかの実施形態では、アクチュエータはコントローラに電気的に接続され、コントローラが調整可能な振幅制御を与える。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、体表面インターフェースに線形方向を与えるための電磁石を有するソレノイドである。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、スピーカまたは音声作動コイルである。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、振動が装置のユーザから遮断されるように、線形アクチュエータコンポーネントを有する。
【0060】
[0060]いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは剛性で、幅が約1~2mmのエッジを有し、鼻骨と鼻軟骨の接合部の鼻筋に収まるように構成されている。いくつかの実施形態では、体表面インターフェースは、眼瞼を少なくとも部分的に引っ込めるように適合されたエッジをさらに具える。
【0061】
[0061]いくつかの実施形態では、アクチュエータはカムに接続され、このカムはピストンを駆動して直線運動を作り出す。
【0062】
[0062]いくつかの実施形態では、カムは、ピストンの直線運動を生成するようにモータの中心軸からオフセットした位置に連結するロッドに取り付けられ、その偏位は中心軸からのオフセットに比例する。いくつかの実施形態では、オフセットは、ピストンに1mmの偏位をもたらす。いくつかの実施形態では、オフセットは、ピストンに2mmの偏位をもたらす。いくつかの実施形態では、オフセットは、ピストンの0.5mmの偏位をもたらす。
【0063】
[0063]いくつかの実施形態では、装置は電子制御回路を具え、この電子制御回路がモータの1分あたりの回転数、したがっていくつかの実施形態ではピストンの偏位周波数を決定するプログラム可能な電圧を出力し、直線運動アプリケータは、神経の上にある顔の領域に約1N~5Nの力を加えて神経を活性化させ、この力を皮膚を通して周期的に加えて皮膚の下にある神経に到達させ、患者に臨床効果をもたらす。
【0064】
[0064]いくつかの実施形態では、方法は、鼻骨と鼻軟骨が接する鼻の側面に沿った皮膚に沿った領域にハンドヘルド装置を配置するステップと、この領域をしっかりと押すステップと、約100~300Hzの周波数および約0.5mm~約1.5mmの装置チップの偏位を有するハンドヘルド装置で振動エネルギーを適用するステップとを含む。
【0065】
[0065]いくつかの実施形態では、この方法は、前篩骨神経を標的にすることを含む。
【0066】
[0066]いくつかの実施形態では、この方法は、約500kHz~約5MHzの周波数の超音波圧力波を生成するようにハンドヘルド装置を設定するステップを含む。
【0067】
[0087]いくつかの実施形態では、この方法は、前篩骨神経を活性化するステップを含む。
【0068】
[0068]いくつかの実施形態では、この方法は、患者がくしゃみまたは涙の感覚を感じるように、患者の皮膚に沿ってハンドヘルド装置に圧力を加えるステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、くしゃみまたは涙液分泌作用を達成するための最適な周波数および圧力の程度を決定するために、圧力波の周波数の範囲を適用するステップを含む。
【0069】
[0069]いくつかの実施形態では、蝶口蓋神経節は、ハンドヘルド装置を外鼻神経に適用することによって活性化される。
【0070】
[0070]本開示の別の態様は、顔面領域の神経を治療する方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、アプリケータチップを有するハンドヘルド装置を患者の顔の骨領域を覆っている顔の皮膚に適用するステップと、皮膚のアプリケータチップを患者の顔の骨に向かって押すステップと、ハンドヘルド装置から、装置のアプリケータチップ、患者の皮膚、および患者の骨を通して振動エネルギーを供給し、骨の下の粘膜領域に生物学的効果を生み出すステップとを含む。
【0071】
[0071]いくつかの実施形態では、この方法は、約100~300Hzの周波数および0.5m~2.0mmの偏位で、アプリケータチップを介して振動エネルギーを送達するステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、約300Hz~50kHzの周波数でアプリケータチップを介して振動エネルギーを送達するステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、約50kHz~10MHzの周波数でアプリケータチップを介して振動エネルギーを送達するステップを含む。
【0072】
[0072]本開示の別の態様は、顔面領域の神経を治療する方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、アプリケータチップを有するハンドヘルド装置を患者の顔の皮膚に適用するステップであって、当該皮膚は顔の骨領域を覆い、骨領域は自律神経に結合しているステップと、皮膚上のアプリケータチップを患者の顔の骨の方へ押しつけるステップと、ハンドヘルド装置から、装置のアプリケータチップ、患者の皮膚、および患者の骨を通して振動エネルギーを供給し、骨の下の粘膜領域に生物学的効果を生み出すステップとを含む。
【0073】
[0073]いくつかの実施形態では、粘膜領域は、副鼻腔または鼻腔である。
【0074】
[0074]いくつかの実施形態では、振動エネルギーは、50Hz~5MHzの周波数を有する。
【0075】
[0075]いくつかの実施形態では、この方法は、振動パワーをデューティサイクル、ピークパワー、および/または平均パワーで循環させるステップを含む。
【0076】
[0076]いくつかの実施形態では、方法は、振動エネルギーの送達の前、最中、または後に外科的処置を実行するステップを含み、いくつかの実施形態では、方法は、音響インパルスを使用して副鼻腔または鬱滞の領域を特定するステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、複数の振動周波数を同時に用いるステップを含む。
【0077】
[0077]いくつかの実施形態では、この方法は、周波数が50~300Hzの第1の振動エネルギーと、約1MHz~30MHzの第2の振動エネルギーを適用するステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、振動エネルギーを適用する前に、鼻領域の神経解剖学的構造をマッピングすることを含む。
【0078】
[0079]いくつかの実施形態では、この方法は、アクチベータチップを活性化して、1MHz~10MHzの間の周波数で振動エネルギーを送達するステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、アクチベータチップを活性化して、0.5MHz~5MHzの周波数で振動エネルギーを送達するステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、アクチベータチップを活性化して、50Hz~500Hzの周波数で振動エネルギーを送達するステップを含む。
【0079】
[0080]いくつかの実施形態では、この方法は、副交感神経を刺激して涙の反応を作り出すステップを含む。
【0080】
[0081]本開示の別の態様は、ドライアイを有する患者を治療するための方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、アプリケータチップを有するハンドヘルド装置を患者の顔の骨領域を覆う顔の皮膚に適用するステップと、鼻軟骨が鼻骨と接する領域で、皮膚上のアプリケータチップを患者の顔の骨に向かって押しつけるステップと、ハンドヘルド装置から、周波数が100Hz~400Hzで、アプリケータチップの振幅が500ミクロンを超える振動エネルギーを、鼻軟骨が鼻骨と接する領域に送り、患者の目の涙を刺激するステップとを含む。
【0081】
[0082]いくつかの実施形態では、この方法は、周波数を150~200Hzの周波数に設定するステップを含む。
【0082】
[0083]本開示の別の態様は、鼻または副鼻腔の疾患を有する患者を治療するための方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、鼻副鼻腔を取り囲む皮膚に音または超音波アプリケータを適用するステップと、皮膚に適用されるアプリケータの振幅と周波数を設定するステップと、音または超音波エネルギーを、アプリケータから患者の皮膚に、そして患者の皮膚を通して患者の鼻または副鼻腔粘膜に送達するステップとを含む。
【0083】
[0084]いくつかの実施形態では、疾患はアレルギー性疾患であり、音または超音波は神経を過剰刺激して、アレルギー性疾患におけるそれらの機能を抑制する。
【0084】
[0085]いくつかの実施形態では、この方法は、バルーン副鼻腔形成術の前、最中、または後に音または超音波を送達するステップを含む。いくつかの実施形態では、音または超音波は、50Hz~300Hzの周波数を含む。いくつかの実施形態では、この方法は、機能的内視鏡下副鼻腔手術手順(FESS)の直前、最中、または直後に音または超音波を送達するステップを含む。いくつかの実施形態では、音および超音波は、鼻軟骨および鼻骨の接合部にある外鼻神経の領域に送達される。
【0085】
[0086]本開示の別の態様は、患者に涙を生じさせる方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、片手で装置を把持し、それを適用して、約500~1500ミクロンの装置のチップのほぼ線形の偏位で100~300Hzの振動を提供するステップと、鼻軟骨が鼻骨と接する鼻の外側部分の領域に装置を適用するステップと、外鼻神経を活性化させるステップとを含む。
【0086】
[0087]いくつかの実施形態では、この方法は、外鼻神経に約0.5Nから約3.0Nの力を加えるステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、外鼻神経に約0.5Nから約5.0Nの力を加えるステップを含む。
【0087】
[0088]本開示の別の態様は、ドライアイを治療する方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、患者の眼瞼または鼻に近い領域に振動器具を適用するステップと、器具の試験振動パラメータのセットを決定するステップと、患者とオペレータのフィードバックに基づいて、器具の振動周波数と振幅の位置と最適範囲を決定するステップと、患者および/またはオペレータのフィードバックに基づいて、器具の振動周波数と振幅を設定するステップとを含む。
【0088】
[0089]いくつかの実施形態では、器具は、1MHz~30MHzの周波数の超音波をさらに含み、最適な周波数は、患者/ユーザによって決定される。
【0089】
[0090]いくつかの実施形態では、場所は、鼻骨が鼻軟骨と接する領域に設定される。
【0090】
[0091]いくつかの実施形態では、ユーザは、器具が適用されている側の反対側の顔の側の皮膚をさらに押すようにする。
【0091】
[0092]いくつかの実施形態では、ユーザは、器具の配置の反対側の鼻の皮膚を押し、同時に器具を押し下げて、振動を伝達し顔の両側の神経を活性化する。
【0092】
[0093]いくつかの実施形態では、場所は眼窩下神経の近くである。いくつかの実施形態では、場所は、蝶口蓋孔神経節の近くである。いくつかの実施形態では、場所は、篩骨神経の近くである。いくつかの実施形態では、場所は涙腺である。いくつかの実施形態では、場所は付属の涙腺である。いくつかの実施形態では、場所は眼瞼の皮膚であり、振幅および周波数は、眼瞼のしわを排除するように選択される。
【0093】
[0094]いくつかの実施形態では、振動周波数は、50Hz~300Hzの周波数から選択され、振幅は約0.1mm~約1.5mm~選択される。ここで、振幅は正弦波であり、器具は実質的に直線運動で動く。
【0094】
[0095]本開示の別の態様は、ヒト対象に涙を発生させる方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、対象の鼻の外部領域であって、前篩骨神経の外枝が鼻に沿って皮膚に出る場所に位置する領域にアプリケータを適用するステップと、アプリケータを作動させて100~300Hzの周波数で機械的振動を生成するステップとを含み、その振動は、神経を活性化するのに十分な皮膚および下にある神経に力を生成する。
【0095】
[0096]いくつかの実施形態では、この方法は、対象の顔の皮膚分布における神経をアクティブマッピングして、外部前篩骨神経の刺激のための最適な位置を決定するステップを含む。いくつかの実施形態では、アクティブマッピングは、50Hz~300Hzの周波数範囲、0.5mm~3.0mmの振幅範囲、および0.5N~3Nの力の範囲で、対象の顔の皮膚分布における神経を刺激するステップを含む。いくつかの実施形態では、アクティブマッピングは、神経の刺激の効果をモニタリングするステップをさらに含む。
【0096】
[0097]いくつかの実施形態では、アクティブマッピングは、涙、くしゃみ、血流、鼻粘膜の膨らみ、およびかゆみのうちの1つをモニタリングするステップを含む。
【0097】
[0098]いくつかの実施形態では、この方法は、最適な周波数、位置、力、振幅、持続時間、電力、およびデューティサイクルのうちの1つを決定するステップを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、マッピングされた領域に沿ってアプリケータを特に配置するステップを含む。
【0098】
[0099]本開示の別の態様は、ヒト対象に涙を発生させる方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、対象の鼻の外部領域、前篩骨神経の外枝が鼻に沿って皮膚に出る場所に位置する領域にアプリケータを適用するステップと、50Hz~300Hzの周波数で機械的振動を発生させるようにアプリケータを作動させるステップと、皮膚および下にある神経に約1mm~約5mmの領域に約0.5N~約2Nの力を加えて神経を活性化するステップとを含む。
【0099】
[0100]本開示の別の態様は、ヒト患者の涙を活性化するように構成された装置に関する。いくつかの実施形態では、装置は、外鼻神経が鼻骨を出る鼻の領域の上で外皮とインターフェースするように構成されたエンドエフェクタと、手持ち式に構成された本体と、エンドエフェクタに結合され、エンドエフェクタの機械的振動を生成するように構成された作動機構とを具える。
【0100】
[0101]いくつかの実施形態では、エンドエフェクタは、約1mm~約5mmの領域にわたって0.5N~3.0Nの力を加えるように構成される。いくつかの実施形態では、エンドエフェクタは、0.5mm~2.0mmのエッジ曲率半径を有する。いくつかの実施形態では、エンドエフェクタは鼻軟骨と鼻骨の界面の領域に適合するノッチを具え、いくつかの実施形態では、エンドエフェクタはデュロメータ20A~60Aの生体適合性材料をさらに含むか、またはそれらから形成される。いくつかの実施形態では、エンドエフェクタは、5mm~30mmの距離を移動するように作動される。いくつかの実施形態では、エンドエフェクタは、0.5N~3.0Nの比較的一定の力を維持しながら、5mm~30mmの距離を移動するように作動される。
【0101】
[0102]いくつかの実施形態では、アクチュエータは線形共振アクチュエータを具える。いくつかの実施形態では、アクチュエータは偏心加重モータを具える。いくつかの実施形態では、アクチュエータは音声コイルを具える。いくつかの実施形態では、アクチュエータは電磁石を具える。いくつかの実施形態では、アクチュエータは圧電結晶を具える。
【0102】
[0103]いくつかの実施形態では、アクチュエータは直線運動でエンドエフェクタを加速するように構成される。いくつかの実施形態では、アクチュエータは円運動でエンドエフェクタを加速するように構成される。いくつかの実施形態では、アクチュエータは正弦波パターンでエンドエフェクタを加速するように構成される。いくつかの実施形態では、アクチュエータはプログラム可能なパターンでエンドエフェクタを加速するように構成される。いくつかの実施形態では、アクチュエータはスマートフォンアプリケーションでプログラム可能なパターンでエンドエフェクタを加速するように構成される。
【0103】
[0104]本開示の別の態様は、鼻炎を治療するための方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、振動刺激の送達中にプローブが患者の鼻の1つまたは複数の組織と接触するように、プローブを介して振動刺激を送達して、それを必要とする患者の鼻炎を治療するステップを含む。
【0104】
[0105]いくつかの実施形態では、電気刺激は、鼻炎の1つまたは複数の症状に応答して送達される。いくつかの実施形態では、鼻炎の1つまたは複数の症状には、かゆみ、くしゃみ、鼻づまり、鼻水、後鼻漏、口呼吸、咳、疲労、頭痛、無気力症、痰、喉の炎症、眼窩周囲の腫れ、水っぽい目、耳の痛み、および膨満感の1つまたは複数が含まれる。
【0105】
[0106]いくつかの実施形態では、振動刺激は、スケジュールに基づいて1日に2回以上送達される。
【0106】
[0107]いくつかの実施形態では、鼻の1つまたは複数の組織は、鼻粘膜である。いくつかの実施形態では、鼻の1つまたは複数の組織は、鼻の外側の皮膚である。いくつかの実施形態では、鼻の1つまたは複数の組織は、鼻中隔に隣接する粘膜である。
【0107】
[0108]いくつかの実施形態では、振動刺激は、約100~300Hzの振動周波数を有する直線運動である。
【0108】
[0109]本開示の別の態様は、鼻炎を治療する方法に関する。いくつかの実施形態では、方法は、振動刺激を対象の鼻組織に送達して対象の鼻炎を改善するステップを含み、振動刺激は制御サブシステムを有するプローブを介して送達されて振動刺激が制御される。
【0109】
[0110]いくつかの実施形態では、振動刺激は、鼻炎の1つまたは複数の症状に応答して送達される。いくつかの実施形態では、鼻炎の1つまたは複数の症状は、かゆみ、くしゃみ、鼻づまり、鼻水、後鼻漏、口呼吸、咳、疲労、頭痛、無気力症、痰、喉の炎症、眼窩周囲の腫れ、水っぽい目、耳の痛み、および膨満感の1つまたは複数を含む。
【0110】
[0111]いくつかの実施形態では、振動刺激は、治療期間中に少なくとも1日1回送達され、いくつかの実施形態では、振動刺激は、治療期間中にスケジュールに基づいて送達される。
【0111】
[0112]本開示の別の態様は、眼のアレルギーを治療するための方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、プローブを介して振動刺激を送達して、必要とする患者の眼アレルギーを治療するステップを含み、プローブは、振動刺激の送達中に患者の鼻組織と接触している。
【0112】
[0113]いくつかの実施形態では、振動刺激は、眼アレルギーの1つまたは複数の症状に応答して送達される。
【0113】
[0114]いくつかの実施形態では、眼アレルギーの1つまたは複数の症状は、腫れ、膨らみ、かゆみ、涙、および分泌物のうちの1つまたは複数を含む。
【0114】
[0115]いくつかの実施形態では、鼻組織は鼻粘膜である。いくつかの実施形態では、鼻組織は、鼻の外皮である。
【0115】
[0116]いくつかの実施形態では、振動刺激は、約100Hz~300Hzでの直線運動である。
【0116】
[0117]本開示の別の態様は、眼アレルギーを治療する方法に関し、対象の眼アレルギーを改善するために、振動刺激を制御するための制御サブシステムを具える刺激装置のプローブによって振動刺激が送達されるように、振動刺激を対象の鼻組織に送達するステップを含む。
【0117】
[0118]いくつかの実施形態では、電気刺激は、眼アレルギーの1つまたは複数の症状に応答して送達される。いくつかの実施形態では、眼アレルギーの1つまたは複数の症状は、腫れ、膨らみ、かゆみ、涙、および分泌物のうちの1つまたは複数を含む。
【0118】
[0119]本開示の別の態様は、副鼻腔炎を治療する方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、副交感神経と連絡している患者の顔の骨領域に振動面を配置するステップと、外鼻神経を刺激するために選択された周波数と変位量で振動面を振動させるステップとを含む。
【0119】
[0120]本開示の別の態様は、鼻炎を治療するための方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、副交感神経と連絡している患者の顔の骨領域に振動面を配置するステップと、外鼻神経を刺激するために選択された周波数と変位量で振動面を振動させるステップとを含む。
【0120】
[0121]本開示の別の態様は、超音波または機械的振動を個人の身体部分に適用して、いくつかの実施形態において個人の状態を治療するためのハンドヘルド装置に関するものであり、この装置は、実質的に一次元で振動するように構成されたエフェクタチップと、エフェクタチップの実質的に一次元の振動を誘発するように、エフェクタチップと連結されているモータと、モータに電気的に結合された電源とを具える。いくつかの実施形態では、エフェクタチップは、個人の身体部分を擦ることなく治療効果を誘発するのに十分なデュロメータを有する材料で形成されている。
【0121】
[0122]いくつかの実施形態では、エフェクタチップは片持ちビームの一部であり、モータは片持ちビームに往復運動を誘導していくつかの実施形態ではエフェクタチップの振動を誘発し、力がエフェクタチップに加えられると片持ちビームが曲がり、片持ちビームが曲がるとモータが遅くなり、エフェクタチップの振動が減り、モータの振動がアンバランスになり、エンドエフェクタが好ましい方向に移動するようになる。
【0122】
[0123]いくつかの実施形態では、装置がハウジングを具え、片持ちビームが結合要素を介してハウジングに結合されており、片持ちビームと結合要素の組み合わせの固有周波数がモータの振動周波数と一致する。いくつかの実施形態では、結合要素はブラケットまたはジョイントである。
【0123】
[0124]いくつかの実施形態では、片持ちビームは、特徴的な高さ寸法、幅寸法、および長さ寸法を有する。
【0124】
[0125]いくつかの実施形態では、エフェクタチップの振動の周波数は、実質的に1Nの力がエフェクタチップに加えられるときに減衰可能である。
【0125】
[0126]いくつかの実施形態では、装置はさらにハウジングを具え、電源およびモータがハウジング内に収容され、エフェクタチップが少なくとも部分的にハウジングから突出する。
【0126】
[0127]いくつかの実施形態では、装置は、電源を充電するためのアダプタを中に受け入れるように構成されたポートをさらに具える。いくつかの実施形態では、電源は充電式電池である。
【0127】
[0128]いくつかの実施形態では、エフェクタチップは、空気中で実質的に固定の振幅で振動する。いくつかの実施形態では、実質的に固定の振幅は、約0.25mm~1.5mmである。
【0128】
[0129]いくつかの実施形態では、実質的に2Nの力がエフェクタチップに加えられた場合に、振動の振幅は減衰可能である。
【0129】
[0130]いくつかの実施形態では、デュロメータは40A~60Aである。
【0130】
[0131]いくつかの実施形態では、エフェクタチップは、1N~3Nの力で振動する。
【0131】
[0132]いくつかの実施形態では、エフェクタチップの振動の周波数は、50Hz~300Hzである。
【0132】
[0133]いくつかの実施形態では、状態は、鼻づまり、角結膜炎、副鼻腔炎、手根管症候群、皮膚状態、ニキビ、および嚢胞のうちの1つまたは複数である。
【0133】
[0134]いくつかの実施形態では、装置は、治療期間、治療開始時間、治療終了時間、皮膚に加えられた力、および治療頻度のうちの1つまたは複数に関連する情報を記憶するように構成された記憶媒体をさらに含む。
【0134】
[0135]いくつかの実施形態では、装置は、ハウジングと、ハウジングに結合されたリトラクタとをさらに具え、当該リトラクタは、いくつかの実施形態では個人の眼瞼を引っ張ってエフェクタチップの振動が眼の構造に適用されるように構成される。ここで眼の構造とは、眼瞼、眼球、および眼の中または周囲の構造のうちの1以上である。
【0135】
[0136]いくつかの実施形態において、治療効果は神経の刺激であり、この神経とは、外鼻神経、中膜神経、視神経、涙腺神経、および副交感神経のうちの1つである。
【0136】
[0137]いくつかの実施形態では、身体部分は、眼の構造、手首、鼻の領域、および顔の領域のうちの1つである。
【0137】
[0138]いくつかの実施形態では、エフェクタチップの実質的に一次元の振動は、身体部分に垂直である。いくつかの実施形態では、エフェクタチップの振動のサブセットは身体部分に平行であり、いくつかの実施形態では4つの垂直振動ごとに1つの平行振動がある。
【0138】
[0139]本開示の別の態様は、振動装置の運動、周波数、および力のうちの1つまたは複数を定量化するための装置に関する。いくつかの実施形態では、この装置は、1つまたは複数の部材に結合されたセンサであって、少なくとも方向に振動装置によって及ぼされる力を測定するように構成されたセンサと、センサから電気的に結合されたプロセッサであって、センサから1つまたは複数の読み取り値を収集するように構成されたプロセッサと、振動装置をセンサと接触するように配置するように構成されたホルダとを具える。
【0139】
[0140]いくつかの実施形態では、プロセッサによって収集された1つまたは複数のセンサ読み取り値は、(例えば、ブルートゥース、RF、NFC、無線プロトコルなどを介して)装置に通信可能に結合された電子デバイスに送信される。
【0140】
[0141]いくつかの実施形態では、装置はさらにフレームを具え、1つまたは複数の部材もフレームに結合され、センサをフレームに懸架するように構成される。
【0141】
[0142]いくつかの実施形態では、1つまたは複数の読み取り値は、200Hzより上で収集される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の読み取り値は、3.95kHzで収集される。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の読み取り値は、1kHzより上で収集される。
【0142】
[0143]いくつかの実施形態では、装置は、センサがオンにされる前に、振動装置が1つまたは複数の部材に予荷重をかけられ、1つまたは複数の部材と平衡に達するようにされた場合に、少なくとも一方向における振動装置の力出力を推定するように構成される。
【0143】
[0144]いくつかの実施形態では、装置はさらにプレートを具え、センサが1つまたは複数の部材に結合されたプレートに結合される。
【0144】
[0145]いくつかの実施形態では、1つまたは複数の部材は、伸縮可能または弾性である。
【0145】
[0146]いくつかの実施形態では、センサは加速度計である。
【0146】
[0147]いくつかの実施形態では、振動装置は振動エフェクタチップを具え、振動エフェクタチップがセンサと接触して配置される。
【0147】
[0148]個人のドライアイ状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、ハウジングに収容された第1の部分およびハウジングに対して移動可能である第2の部分を有する部材であって、当該第2の部分が個人の外側に配置するためのものであり、振動して身体部分に機械的振動を加えるように構成され、細長い構成を有する部材と、ハウジング内のモータであって、部材の第2の部分が身体部分の表面に向けて適用されたときに涙液分泌を誘発するのに十分な振動周波数で部材を振動させるように構成されたモータとを具える。
【0148】
[0149]任意選択で、モータは、部材が往復で運動方式曲げ作用を受けるように構成される。
【0149】
[0150]任意選択で、モータは前記部材に担持されている。
【0150】
[0151]任意選択で、モータと部材が一緒に動くことができるように、モータは部材に固定的に取り付けられている。
【0151】
[0152]任意選択で、部材は、自由端を有する片持ちビームを具え、片持ちビームの自由端には第2の部分がある。
【0152】
[0153]任意選択で、モータは、片持ちビームが往復運動方式で曲げ作用を受けるように構成される。
【0153】
[0154]任意選択で、モータの速度は、部材の第2の部分に加えられる力の量に基づいて可変である。
【0154】
[0155]任意選択で、部材の振動周波数は、部材の第2の部分に加えられる力の量に基づいて可変である。
【0155】
[0156]任意選択で、部材の第1の部分は、結合要素を介してハウジングに固定的に結合され、ここで部材と結合要素の組み合わせの固有周波数は、モータの振動周波数に対応する。
【0156】
[0157]任意選択で、結合要素はブラケットまたはジョイントを含む。
【0157】
[0158]任意選択で、部材の第2の部分に1Nの力が加えられたとき、第2の部分の振動は減衰する。
【0158】
[0159]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハウジングに収容された電源をさらに具える。
【0159】
[0160]任意選択で、ハンドヘルド装置は、電源を充電するためのアダプタを受けるように構成されたポートをさらに具える。
【0160】
[0161]任意選択で、電源は充電式電池である。
【0161】
[0162]任意選択で、部材の第2の部分は、空気中で実質的に固定の振幅で振動するように構成される。
【0162】
[0163]任意選択で、実質的に固定の振幅は、0.25mm~1.5mmの範囲内にある。
【0163】
[0164]任意選択で、部材の第2の部分に2Nの力が加えられたとき、第2の部分の振動は減衰する。
【0164】
[0165]任意選択で、部材の第2の部分のデュロメータは、40A~60Aの間の範囲内にある。
【0165】
[0166]任意選択で、部材の第2の部分は、1N~3Nの範囲内にある力で振動するように構成される。
【0166】
[0167]任意選択で、部材の振動周波数は、50Hz~300Hzの範囲内にある。
【0167】
[0168]任意選択で、ハンドヘルド装置は、治療期間、治療開始時間、治療終了時間、加えられた力、治療頻度、またはこれらの任意の組み合わせに関連する情報を記憶するように構成された記憶媒体をさらに具える。
【0168】
[0169]任意選択で、モータは、振動周波数で部材を振動させて、鼻神経を刺激して涙液分泌を誘発するように構成される。
【0169】
[0170]任意選択で、身体部分は鼻領域を含み、部材の第2の部分は、機械的振動を鼻領域に加えるように構成される。
【0170】
[0171]任意選択で、身体部分は顔面領域を含み、部材の第2の部分は、顔面領域に機械的振動を加えるように構成される。
【0171】
[0172]任意選択で、部材の第2の部分は、眼窩下神経の上に配置するように構成される。
【0172】
[0173]任意選択で、部材の第2の部分は、前篩骨神経上に配置するように構成される。
【0173】
[0174]任意選択で、部材の第2の部分は、外鼻神経の上に配置するように構成される。
【0174】
[0175]任意選択で、部材の第2の部分は、眼瞼の上または目の強膜上に配置するように構成される。
【0175】
[0176]任意選択で、部材の第2の部分は、三叉神経の眼神経分節の知覚部分に沿って配置するように構成される。
【0176】
[0177]任意選択で、部材の第2の部分は、身体部分の表面に垂直である第1の方向成分を有する振動力を加えるように構成される。
【0177】
[0178]任意選択で、振動力は、身体部分の表面に平行である第2の方向成分を有する。
【0178】
[0179]任意選択で、第1の方向成分の第1の周波数は、第2の方向成分の第2の周波数よりも高い。
【0179】
[0180]任意選択で、第2の部分は、身体部分に接触するための曲線の表面を有する。
【0180】
[0181]任意選択で、第2の部分は凸状の外面を有する。
【0181】
[0182]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハンドヘルド装置をアクティベートするために個人によって操作可能な電源スイッチをさらに具える。
【0182】
[0183]任意選択で、電源スイッチはボタンを含み、ハンドヘルド装置は、ボタンの押下に応答してアクティブ化されるように構成され、ボタンが押されていないときに非アクティブ化されるように構成される。
【0183】
[0184]任意選択で、部材の第2の部分はハウジングの外側にある。
【0184】
[0185]任意選択で、ハウジングは開口部を具え、部材の第2の部分は、開口部内で振動するように構成される。
【0185】
[0186]任意選択で、第2の部分は、第2の部分が適用される皮膚に平行な方向で測定された厚さが0.5m~3mmである。
【0186】
[0187]任意選択で、第2の部分は、組織接触面と、側壁と、組織接触面と側壁との間の鈍い角部とを有する。
【0187】
[0188]個人のドライアイ状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、ハウジング内に収容された第1の部分とハウジングに対して移動可能である第2の部分とを具える部材であって、第2の部分が個人の外側に配置されるものであり、振動して身体部分に機械的振動を加えるように構成される部材と、ハウジング内のモータであって、部材の第2の部分が身体部分の表面に向けて適用されたときに、部材の第2の部分を涙を誘発するのに十分な振動周波数で振動させるために、部材に往復運動方式で曲げ作用を生じさせるように構成されたモータとを具える。
【0188】
[0189]任意選択で、モータは部材に担持される。
【0189】
[0190]任意選択で、モータと部材が一緒に動くように、モータは部材に固定的に取り付けられる。
【0190】
[0191]任意選択で、部材は、自由端を有する片持ちビームを具え、第2の部分は、片持ちビームの自由端にある。
【0191】
[0192]任意選択で、モータの速度は、部材の第2の部分に加えられる力の量に基づいて可変である。
【0192】
[0193]任意選択で、部材の振動周波数は、部材の第2の部分に加えられる力の量に基づいて可変である。
【0193】
[0194]任意選択で、部材の第1の部分は、結合要素を介してハウジングに固定的に結合され、ここで部材と結合要素の組み合わせの固有周波数は、モータの振動周波数に対応する。
【0194】
[0195]任意選択で、結合要素はブラケットまたはジョイントを含む。
【0195】
[0196]任意選択で、部材の第2の部分に1Nの力が加えられたとき、第2の部分の振動は減衰可能である。
【0196】
[0197]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハウジングに収容された電源をさらに具える。
【0197】
[0198]任意選択で、ハンドヘルド装置は、電源を充電するためのアダプタを受けるように構成されたポートをさらに具える。
【0198】
[0199]任意選択で、電源は充電式電池である。
【0199】
[0200]任意選択で、部材の第2の部分は、空気中で実質的に固定の振幅で振動するように構成される。
【0200】
[0201]任意選択で、実質的に固定の振幅は、0.25mm~1.5mmの範囲内にある。
【0201】
[0202]任意選択で、2Nの力が部材の第2の部分に加えられたときに、第2の部分の振動は減衰可能である。
【0202】
[0203]必要に応じて、部材の第2の部分のデュロメータは、40A~60Aの範囲内にある。
【0203】
[0204]任意選択で、部材の第2の部分は、1N~3Nの範囲内にある力で振動するように構成される。
【0204】
[0205]任意選択で、部材の振動周波数は50Hz~300Hzの範囲内にある。
【0205】
[0206]任意選択で、ハンドヘルド装置は、治療期間、治療開始時間、治療終了時間、加えられた力、治療頻度、またはこれらの任意の組み合わせに関連する情報を記憶するように構成された記憶媒体をさらに具える。
【0206】
[0207]任意選択で、モータは、振動周波数で部材を振動させて、鼻神経を刺激して涙液分泌を誘発するように構成される。
【0207】
[0208]任意選択で、身体部分は鼻領域を含み、部材の第2の部分は、機械的振動を鼻領域に加えるように構成される。
【0208】
[0209]任意選択で、身体部分は顔面領域を含み、部材の第2の部分は、顔面領域に機械的振動を加えるように構成される。
【0209】
[0210]任意選択で、部材の2番目の部分は、眼窩下神経の上に配置するように構成される。
【0210】
[0211]任意選択で、部材の第2の部分は、前篩骨神経上に配置するように構成される。
【0211】
[0212]任意選択で、部材の第2の部分は、外鼻神経の上に配置するように構成される。
【0212】
[0213]任意選択で、部材の第2の部分は、鼻毛様体神経の上に配置するように構成される。
【0213】
[0214]任意選択で、部材の第2の部分は、眼瞼の上または目の強膜上に配置するように構成される。
【0214】
[0215]任意選択で、部材の第2の部分は、三叉神経の眼神経分節の知覚部分に沿って配置するように構成される。
【0215】
[0216]任意選択で、部材の第2の部分は、身体部分の表面に垂直である第1の方向成分を有する振動力を加えるように構成される。
【0216】
[0217]任意選択で、振動力は、身体部分の表面に平行である第2の方向成分を有する。
【0217】
[0218]任意選択で、第1の方向成分の第1の周波数は、第2の方向成分の第2の周波数よりも高い。
【0218】
[0219]任意選択で、第2の部分は、身体部分に接触するための曲線の表面を有する。
【0219】
[0220]任意選択で、第2の部分は凸状の外面を有する。
【0220】
[0221]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハンドヘルド装置をアクティブ化するために個人によって操作可能な電源スイッチをさらに含む。
【0221】
[0222]任意選択で、電源スイッチはボタンを含み、ハンドヘルド装置は、ボタンの押下に応答してアクティブ化されるように構成され、ボタンが押されていないときに非アクティブ化されるように構成される。
【0222】
[0223]任意選択で、部材の第2の部分はハウジングの外側にある。
【0223】
[0224]任意選択で、ハウジングは開口部を具え、部材の第2の部分は、開口部内で振動するように構成される。
【0224】
[022S]任意選択で、第2の部分は、第2の部分が適用される皮膚に平行な方向で測定された厚さが0.5mm~3mmである。
【0225】
[0228]任意選択で、第2の部分は、組織接触面と、側壁と、組織接触面と側壁との間の鈍い角部とを有する。
【0226】
[0227]個人のドライアイ状態を治療する方法において、ハンドヘルド装置での制御スイッチの操作に基づいて生成されたスイッチ信号を受信するステップと、スイッチ信号に応答してモータを作動させて、部材を振動周波数で振動させるステップとを含み、当該部材は細長い構成を有し、個人の外側に配置するための部分を有し、前記振動周波数は、部材の部分が個人の身体部分の表面に向かって適用されるときに涙液分泌を誘発するのに十分である。
【0227】
[0228]任意選択で、モータが作動され、部材を往復運動方式で曲げ運動を生じさせる。
【0228】
[0229]任意選択で、部材は、自由端を有する片持ちビームを含み、前記部分は、片持ちビームの自由端にある。
【0229】
[0230]任意選択で、モータを作動させて、片持ちビームに往復運動で曲げ作用を起こさせる。
【0230】
[0231]任意選択で、この方法は、部材の部分で受けた力の量に応じてモータの速度を変化させるステップをさらに含む。
【0231】
[0232]任意選択で、この方法は、部材の部分で受けた力の量に応じて部材の振動周波数を変化させるステップをさらに含む。
【0232】
[0233]任意選択で、この方法は、ハンドヘルド装置のハウジング内に配置された電源から電力を受け取るステップをさらに含む。
【0233】
[0234]任意選択で、電源は充電式電池である。
【0234】
[0235]任意選択で、部材の前記部分は、空気中で実質的に固定の振幅で振動する。
【0235】
[0236]任意選択で、実質的に固定の振幅は、0.25mm~1.5の範囲内にある。
【0236】
[0237]任意選択で、部材の部分のデュロメータは、40A~60Aの範囲内にある。
【0237】
[0238]任意選択で、部材の部分は、1N~3Nの範囲内の力で振動する。
【0238】
[0239]任意選択で、部材の振動周波数は50Hz~300Hzの範囲内である。
【0239】
[0240]任意選択で、この方法は、治療期間、治療開始時間、治療終了時間、加えられた力、治療頻度、またはこれらの任意の組み合わせに関連する情報を保存するステップをさらに含む。
【0240】
[0241]任意選択で、モータは振動周波数で部材を振動させて鼻神経を刺激し、涙液分泌を誘発する。
【0241】
[0242]任意選択で、身体部分は鼻領域を含む。
【0242】
[0243]任意選択で、身体部分は顔の領域を含む。
【0243】
[0244]任意選択で、部材の部分は、眼窩下神経上に配置するように構成される。
【0244】
[0245]任意選択で、部材の部分は、前篩骨神経上に配置するように構成される。
【0245】
[0246]任意選択で、部材の部分は、外鼻神経の上に配置するように構成される。
【0246】
[0247]任意選択で、前記部分は、身体部分に接触するための曲線の表面を有する。
【0247】
[0248]任意選択で、前記部分は凸状の外面を有する。
【0248】
[0249]任意選択で、制御スイッチはボタンを含み、スイッチ信号はボタンの押下に応答して生成され、この方法は、ボタンが押されていないときにハンドヘルド装置を非アクティブ化するステップをさらに含む。
【0249】
[0250]任意選択で、部材の部分は、ハンドヘルド装置のハウジングの外側で振動する。
【0250】
[0251]任意選択で、ハンドヘルド装置は、開口部を具えるハウジングを有し、部材の部分は、開口部内で振動する。
【0251】
[0252]個人のドライアイ状態を治療する方法において、ハンドヘルド装置での制御スイッチの操作に基づいて生成されたスイッチ信号を受信するステップと、スイッチ信号に応答してモータを作動させて、部材に往復運動方式で曲げ動作を生じさせ部材の部分を振動周波数で振動させるステップとを含み、この部材は個人の外側に配置するための部分を有し、前記振動周波数は、部材の部分が個人の身体部分の表面に向かって適用されたときに涙液分泌を誘発するのに十分である。
【0252】
[0253]任意選択で、部材の部分は、部材の部分に加えられた力に応答してハウジング内に移動可能である。
【0253】
[0254]任意選択で、部材は、自由端を有する片持ちビームを具え、前記部分は、片持ちビームの自由端にある。
【0254】
[0255]任意選択で、部材は、固定端を有する片持ちビームを具え、この固定端は、片持ちビームの振動特性に影響する。
【0255】
[0256]任意選択で、この方法は、部材の部分で受けた力の量に応じてモータの速度を変化させるステップをさらに含む。
【0256】
[0257]任意選択で、この方法は、部材の部分で受けた力の量に応じて部材の振動周波数を変化させるステップをさらに含む。
【0257】
[0258]任意選択で、この方法は、ハンドヘルド装置のハウジング内に配置された電源から電力を受け取るステップをさらに含む。
【0258】
[0259]任意選択で、電源は充電式電池である。
【0259】
[0260]任意選択で、部材の部分は、空気中で実質的に固定の振幅で振動する。
【0260】
[0261]任意選択で、実質的に固定の振幅は、0.25mm~1.5mmの範囲内にある。
【0261】
[0262]任意選択で、部材の部分のデュロメータは、40A~60Aの範囲内である。
【0262】
[0263]任意選択で、部材の部分は、1N~3Nの範囲内にある力で振動する。
【0263】
[0264]任意選択で、部材の振動周波数は50Hz~300Hzの範囲である。
【0264】
[0265]任意選択で、この方法は、治療期間、治療開始時間、治療終了時間、加えられた力、治療頻度、またはこれらの任意の組み合わせに関連する情報を保存するステップをさらに含む。
【0265】
[0266]任意選択で、モータは振動周波数で部材を振動させて鼻神経を刺激し、涙液分泌を誘発する。
【0266】
[0267]任意選択で、身体部分は鼻領域を含む。
【0267】
[0268]任意選択で、身体部分は顔の領域を含む。
【0268】
[0269]任意選択で、部材の部分は、眼窩下神経上に配置するように構成される。
【0269】
[0270]任意選択で、部材の部分は、眼瞼の上に、または眼の強膜上に直接配置するように構成される。
【0270】
[0271]任意選択で、部材の部分は鼻腔内に挿入されるように構成される。
【0271】
[0272]任意選択で、部材の部分は、三叉神経の眼神経分節の知覚部分の分布に沿って配置するように構成される。
【0272】
[0273]任意選択で、部材の部分は、前篩骨神経上に配置するように構成される。
【0273】
[0274]任意選択で、前記部分は、身体部分に接触するための曲線の表面を有する。
【0274】
[0275]任意選択で、前記部分は凸状の外面を有する。
【0275】
[0276]任意選択で、前記部分は、0.5mm~3mmの範囲内にある厚さ、および65度~125度の範囲内にある角度を形成するエッジを有する。
【0276】
[0277]任意選択で、制御スイッチはボタンを含み、スイッチ信号はボタンの押下に応答して生成され、この方法は、ボタンが押されていないときにハンドヘルド装置を非アクティブ化するステップをさらに含む。
【0277】
[0278]任意選択で、部材の部分は、ハンドヘルド装置のハウジングの外側で振動する。
【0278】
[0279]任意選択で、ハンドヘルド装置は、開口部を具えるハウジングを有し、部材の部分は、開口部内で振動する。
【0279】
[0280]個人の状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置は、ハウジングと、ハウジングに対して可動である部分を有する部材であって、身体部分に機械的振動を加えるように振動するように構成され、細長い構成を有する部材と、この部材によって支持される重量を有するモータとを具える。
【0280】
[0281]任意選択で、モータは部材に固定的に取り付けられる。
【0281】
[0282]任意選択で、モータはモータハウジングを有し、モータハウジングは前記部材に取り付けられる。
【0282】
[0283]任意選択で、モータはシャフトを含み、ハンドヘルド装置は、モータのシャフトに固定された偏心質量をさらに含む。
【0283】
[0284]任意選択で、モータと部材の部分は一緒に動くように構成される。
【0284】
[0285]任意選択で、ハンドヘルド装置は、モータに接続された電線をさらに含み、電線の少なくとも一部が部材に結合されている。
【0285】
[0286]任意選択で、部材は、第1の曲げ方向に第1の曲げ剛性、および第2の曲げ方向に第2の曲げ剛性を有し、第2の曲げ剛性は、第1の曲げ剛性よりも高い。
【0286】
[0287]任意選択で、第1の曲げ方向は、部材の部分による振動の方向に対応する。
【0287】
[0288]任意選択で、部材は、第1の側面および第2の側面を有する断面を有し、第1の側面は第2の側面より長く、モータは第1の側面に取り付けられている。
【0288】
[0289]任意選択で、モータは、部材の部分が身体部分の表面に向かって適用されたときに、涙の生成または副鼻腔効果を誘発するのに十分な振動周波数で部材を振動させるように構成される。
【0289】
[0290]任意選択で、モータは、部材が往復運動方式で曲げ作用を受けるように構成される。
【0290】
[0291]任意選択で、部材は、自由端を有する片持ちビームを含み、部材の部分は、片持ちビームの自由端にある。
【0291】
[0292]任意選択で、モータは、片持ちビームが往復運動方式で曲げ作用を受けるように構成される。
【0292】
[0293]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハウジングに収容された電源をさらに具える。
【0293】
[0294]任意選択で、部材の部分は、0.25mm~1.5mmの範囲内にある振幅で振動するように構成される。
【0294】
[0295]任意選択で、部材の部分のデュロメータは、40A~60Aの範囲内である。
【0295】
[0296]任意選択で、部材の部分は、1N~3Nの範囲内にある力で振動するように構成される。
【0296】
[0297]任意選択で、部材の振動周波数は50Hz~300Hzの範囲内である。
【0297】
[0298]任意選択で、ハンドヘルド装置は、治療期間、治療開始時間、治療終了時間、加えられた力、治療頻度、または前述の任意の組み合わせに関連する情報を記憶するように構成された記憶媒体をさらに具える。
【0298】
[0299]任意選択で、モータは、鼻神経を刺激して涙液分泌を誘発するのに十分な振動周波数で部材を振動させるように構成される。
【0299】
[0300]任意選択で、身体部分は鼻領域を含み、部材の部分は、機械的振動を鼻領域に適用するように構成される。
【0300】
[0301]任意選択で、身体部分は顔の領域を含み、部材の部分は、顔の領域に機械的振動を加えるように構成される。
【0301】
[0302]任意選択で、部材の部分は、眼窩下神経上に配置するように構成される。
【0302】
[0303]任意選択で、部材の部分は、前篩骨神経上に配置するように構成される。
【0303】
[0304]任意選択で、部材の部分は、外鼻神経の上に配置するように構成される。
【0304】
[0305]任意選択で、部材の部分は、眼瞼の上または目の強膜上に配置するように構成される。
【0305】
[0306]任意選択で、部材の部分は、三叉神経の眼神経分節の知覚部分に沿って配置するように構成される。
【0306】
[0307]任意選択で、部材の部分は、鼻腔の内側に配置するように構成されている。
【0307】
[0308]任意選択で、部材の部分は、身体部分の表面に垂直である第1の方向成分を有する振動力を加えるように構成される。
【0308】
[0309]任意選択で、振動力は、身体部分の表面に平行である第2の方向成分を有する。
【0309】
[0310]任意選択で、部材の部分は、身体部分に接触するための曲線の表面を有する。
【0310】
[0311]任意選択で、部材の部分は凸状の外面を有する。
【0311】
[0312]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハンドヘルド装置をアクティブ化するために個人によって操作可能な電源スイッチをさらに含む。
【0312】
[0313]任意選択で、電源スイッチはボタンを含み、ハンドヘルド装置は、ボタンの押下に応答してアクティブ化されるように構成され、ボタンが押されていないときに非アクティブ化されるように構成される。
【0313】
[0314]任意選択で、部材の部分はハウジングの外側にある。
【0314】
[0315]任意選択で、ハウジングは開口部を具え、部材の部分は開口部内で振動するように構成される。
【0315】
[0316]任意選択で、部材の部分は、部材の部分が適用される皮膚に平行な方向で測定された厚さが、0.5mm~3mmである。
【0316】
[0317]任意選択で、部材の部分は、組織接触面と、側壁と、組織接触面と側壁との間の鈍い角部とを有する。
【0317】
[0318]個人の状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、ハウジングに対して可動である部分を有する部材であって、当該部分は身体部分に機械的振動を加えるように振動するように構成され、前記部材は細長い構成を有する部材と、部材に対して定位置に固定されたモータハウジングを有するモータとを具え、モータおよび部材が1つのユニットとして一緒にハウジングに対して移動するように構成される。
【0318】
[0319]個人の状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、ハウジングに対して可動である部分を有する部材であって、当該部分は身体部分に機械的振動を加えるように振動するように構成され、前記部材は細長い構成を有する部材と、部材に担持されたモータとを具える。
【0319】
[0320]個人の状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、個人に接触するための外面を有する部材であって、身体部分に機械的振動を加えるために振動するように構成された部材と、ハウジング内のモータであって、涙液分泌または副鼻腔効果を誘発するために部材を振動周波数で振動させるように構成されたモータとを具え、ここで、ハンドヘルド装置の動作音レベルは40dB以下である。
【0320】
[0321]任意選択で、モータは、機械的リンケージを使用せずに部材を振動させて部材をモータに対して動かすように構成され、それにより、ハンドヘルド装置の動作音レベルを40dB以下にする。
【0321】
[0322]任意選択で、モータには、部材によって支持される重量を有する。
【0322】
[0323]任意選択で、モータは部材に固定的に取り付けられる。
【0323】
[0324]任意選択で、モータはモータハウジングを有し、モータハウジングは部材に取り付けられる。
【0324】
[0325]任意選択で、モータはシャフトを具え、ハンドヘルド装置は、モータのシャフトに固定された偏心質量をさらに具える。
【0325】
[0326]任意選択で、モータと部材の部分は一緒に動くように構成される。
【0326】
[0327]任意選択で、ハンドヘルド装置は、モータに接続された電線をさらに具え、この電線の少なくとも一部が部材に結合されている。
【0327】
[0328]任意選択で、部材は、第1の曲げ方向に第1の曲げ剛性、および第2の曲げ方向に第2の曲げ剛性を有し、第2の曲げ剛性は、第1の曲げ剛性よりも高い。
【0328】
[0329]任意選択で、第1の曲げ方向は、部材による振動の方向に対応する。
【0329】
[0330]任意選択で、部材は、第1の側面および第2の側面を有する断面を有し、第1の側面は第2の側面より長く、モータは第1の側面に取り付けられている。
【0330】
[0331]任意選択で、モータは、部材が往復運動方式で曲げ作用を受けるように構成される。
【0331】
[0332]任意選択で、部材は、自由端を有する片持ちビームを具え、外面は、片持ちビームの自由端にある。
【0332】
[0333]任意選択で、モータは、片持ちビームが往復運動方式で曲げ作用を受けるように構成される。
【0333】
[0334]任意選択で、モータの速度は、外面に加えられる力の量に基づいて可変である。
【0334】
[0335]任意選択で、部材の振動周波数は、外面に加えられる力の量に基づいて可変である。
【0335】
[0336]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハウジングに収容された電源をさらに具える。
【0336】
[0337]任意選択で、ハンドヘルド装置は、電源を充電するためのアダプタを受けるように構成されたポートをさらに具える。
【0337】
[0338]任意選択で、電源は充電式電池である。
【0338】
[0339]任意選択で、部材は、0.25~1.5mmの範囲内にある振幅で振動するように構成される。
【0339】
[0340]任意選択で、部材のデュロメータは40A~60Aの範囲内である。
【0340】
[0341]任意選択で、部材は、1N~3Nの範囲内の力で振動するように構成される。
【0341】
[0342]任意選択で、部材の振動周波数は50Hz~300Hzの範囲である。
【0342】
[0343]任意選択で、ハンドヘルド装置は、治療期間、治療開始時間、治療終了時間、加えられた力、治療頻度、またはこれらの任意の組み合わせに関連する情報を記憶するように構成された記憶媒体をさらに含む。
【0343】
[0344]任意選択で、モータは、鼻神経を刺激するために振動周波数で部材を振動させるように構成される。
【0344】
[0345]任意選択で、身体部分は鼻領域を含み、部材は、機械的振動を鼻領域に適用するように構成される。
【0345】
[0346]任意選択で、身体部分は顔の領域を含み、部材は、顔の領域に機械的振動を加えるように構成される。
【0346】
[0347]任意選択で、部材の部分は、眼窩下神経上に配置するように構成される。
【0347】
[0348]任意選択で、部材の部分は、前篩骨神経上に配置するように構成される。
【0348】
[0349]任意選択で、部材の部分は、外鼻神経の上に配置するように構成される。
【0349】
[0350]任意選択で、部材の部分は、眼瞼の上または目の強膜上に配置するように構成される。
【0350】
[0351]任意選択で、部材の部分は、三叉神経の眼神経分節の知覚部分に沿って配置するように構成される。
【0351】
[0352]任意選択で、部材の部分は、鼻腔内に配置するように構成される。
【0352】
[0353]任意選択で、外面は曲線の表面を有する。
【0353】
[0354]任意選択で、外面は凸状構成を有する。
【0354】
[0355]任意選択で、外面の凸状構成により、個人との接触領域を調整することができる。
【0355】
[0356]任意選択で、外面は凸状の外面を有する。
【0356】
[0357]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハンドヘルド装置をアクティブ化するために個人によって操作可能な電源スイッチをさらに具える。
【0357】
[0358]任意選択で、電源スイッチはボタンを含み、ハンドヘルド装置は、ボタンの押下に応答してアクティブ化されるように構成され、ボタンが押されていないときに非アクティブ化されるように構成される。
【0358】
[0359]任意選択で、部材は、ハウジングの内側に位置する部分を有する。
【0359】
[0360]任意選択で、ハウジングは開口部を含み、部材は開口部内で振動するように構成される。
【0360】
[0361]任意選択で、部材は、個人の右側または左側のいずれかに選択的に配置されるように構成される。
【0361】
[0362]任意選択で、ハウジングは開口部を具え、部材は開口部内で振動するように構成され、部材は、部材に対して加えられる外力に応答してばね定数でハウジング内に弾性的に収縮するように構成される。
【0362】
[0363]任意選択で、部材は、個人の右側および左側に同時に機械的振動を加えるように構成される。
【0363】
[0364]任意選択で、部材の部分は、第2の部分が適用される皮膚に平行な方向で測定された厚さが、0.5mm~3mmである。
【0364】
[0365]任意選択で、部材の部分は、組織接触面と、側壁と、組織接触面と側壁との間の鈍い角部とを有する。
【0365】
[0366]個人の状態を治療する方法において、ハンドヘルド装置での制御スイッチの操作に基づいて生成されたスイッチ信号を受信するステップと、スイッチ信号に応答してモータを作動させて、振動周波数で部材を発振させるステップとを含み、この振動周波数は、部材の部分が個人の身体部分に向かって適用されるときに、涙液分泌または副鼻腔効果を誘発するのに十分であり、ハンドヘルド装置は、部材が振動したときに40dB未満の音を生成する。
【0366】
[0367]任意選択で、モータは、モータに対して部材を動かすための機械的リンケージを使用せずに部材を振動させ、それにより、ハンドヘルド装置の動作音レベルが40dB以下となる。
【0367】
[0368]個人の状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、個人に接触するための外面を有する部材であって、身体部分に機械的振動を加えるために振動するように構成された部材と、ハウジング内のモータであって、涙液分泌または副鼻腔効果を誘発するために部材を振動周波数で振動させるように構成されたモータとを具え、当該モータは、機械的リンケージを使用せずに部材を振動させて部材をモータに対して動かすように構成され、それにより、ハンドヘルド装置が40dB以下の動作音レベルを有することを可能にする。
【0368】
[0369]個人の状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、第1の部分がハウジングに収容され、第2の部分がハウジングに対して移動可能であり、第2の部分が身体部分に機械的振動を加えるように構成されている片持ちビームと、ハウジング内のモータとを具え、モータは、片持ちビームの第2の部分を振動周波数で振動させるように構成されている。
【0369】
[0370]任意選択で、モータは片持ちビームに固定的に取り付けられる。
【0370】
[0371]任意選択で、モータはモータハウジングを有し、当該モータハウジングは片持ちビームに取り付けられている。
【0371】
[0372]任意選択で、モータはシャフトを具え、ハンドヘルド装置は、モータのシャフトに固定された偏心質量をさらに有する。
【0372】
[0373]任意選択で、モータと片持ちビームの第2の部分は一緒に移動するように構成される。
【0373】
[0374]任意選択で、ハンドヘルド装置は、モータに接続された電線をさらに具え、電線の少なくとも一部が片持ちビームに結合されている。
【0374】
[0375]任意選択で、片持ちビームは、第1の曲げ方向に第1の曲げ剛性、および第2の曲げ方向に第2の曲げ剛性を有し、第2の曲げ剛性は第1の曲げ剛性よりも高い。
【0375】
[0376]任意選択で、第1の曲げ方向は、片持ちビームの第2の部分による振動の方向に対応する。
【0376】
[0377]任意選択で、片持ちビームは、第1の側面および第2の側面を有する断面を有し、第1の側面は、第2の側面よりも大きな寸法を有し、モータは、第1の側面に取り付けられる。
【0377】
[0378]任意選択で、モータは、片持ちビームの第2の部分が身体部分の表面に向かって適用されるときに、涙液分泌または副鼻腔効果を誘発するのに十分な振動周波数で片持ちビームを振動させるように構成される。
【0378】
[0379]任意選択で、モータは、片持ちビームが往復運動方式で曲げ作用を受けるように構成される。
【0379】
[0380]任意選択で、片持ちビームは自由端を有し、第2の部分は片持ちビームの自由端にある。
【0380】
[0381]任意選択で、片持ちビームは固定端を有し、第1の部分は片持ちビームの固定端にある。
【0381】
[0382]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、0.25mm~1.5mmの範囲内にある振幅で振動するように構成される。
【0382】
[0383]任意選択で、片持ちビームの第2の部分のデュロメータは、40A~60Aの範囲内にある。
【0383】
[0384]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、自由空気中で1N~3Nの範囲の力で振動するように構成される。
【0384】
[0385]任意選択で、片持ちビームの振動周波数は50Hz~300Hzの範囲である。
【0385】
[0386]任意選択で、片持ちビームの振動周波数は、200Hz~300Hzの範囲内にある。
【0386】
[0387]任意選択で、ハンドヘルド装置は、治療期間、治療開始時間、治療終了時間、加えられた力、治療頻度、またはこれらの任意の組み合わせに関連する情報を記憶するように構成された記憶媒体をさらに具え、この情報は、患者固有の治療を調整するためにある。
【0387】
[0388]任意選択で、モータは、神経を刺激して涙液分泌を誘発するのに十分な振動周波数で片持ちビームの第2の部分を振動させるように構成される。
【0388】
[0389]任意選択で、身体部分は鼻領域を含み、片持ちビームの第2の部分は、鼻領域に機械的振動を加えるように構成される。
【0389】
[0390]任意選択で、身体部分は顔面領域を含み、片持ちビームの第2の部分は、顔面領域に機械的振動を加えるように構成される。
【0390】
[0391]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、眼窩下神経の上に配置するように構成される。
【0391】
[0392]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、前篩骨神経上に配置するように構成される。
【0392】
[0393]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、外鼻神経の上に配置するように構成される。
【0393】
[0394]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、眼瞼の上または目の強膜上に配置するように構成される。
【0394】
[0395]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、三叉神経の眼神経分節の知覚部分に沿って配置するように構成される。
【0395】
[0396]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、眼神経の上顎部分に沿って配置するように構成される。
【0396】
[0397]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、鼻腔内に配置するように構成される。
【0397】
[0398]任意選択で、片持ちビームの第2の部分は、身体部分の表面に垂直である第1の方向成分を有する振動力を加えるように構成される。
【0398】
[0399]任意選択で、振動力は、身体部分の表面に平行である第2の方向成分を有する。
【0399】
[0400]任意選択で、第2の部分は、身体部分に接触するための曲線の表面を有する。
【0400】
[0401]任意選択で、第2の部分は凸状の外面を有する。
【0401】
[0402]任意選択で、ハンドヘルド装置は、ハンドヘルド装置をアクティブ化するために個人によって操作可能な電源スイッチをさらに具え、電源スイッチはボタンを含み、ハンドヘルド装置は、ボタンの押下に応答してアクティブ化されるように構成され、ボタンが押されていないときに非アクティブ化される。
【0402】
[0403]任意選択で、第2の部分は、第2の部分が適用される皮膚に平行な方向で測定された厚が、0.5mm~3mである。
【0403】
[0404]個人の状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、第1の部分がハウジングに収容され、第2の部分がハウジングに対して移動可能であり、第2の部分が身体部分に機械的振動を加えるように構成されている片持ちビームと、ハウジング内のモータとを具え、モータと片持ちビームの第2の部分が一緒に動くように構成される。
【0404】
[0405]任意選択で、モータはモータハウジングを具え、モータハウジングは片持ちビームに取り付けられている。
【0405】
[0406]任意選択で、モータはシャフトを具え、ハンドヘルド装置は、モータのシャフトに固定された偏心質量をさらに具える。
【0406】
[0407]個人の状態を治療するために個人の身体部分に機械的振動を加えるためのハンドヘルド装置において、ハウジングと、第1の部分がハウジングに収容され、第2の部分がハウジングに対して移動可能であり、第2の部分が身体部分に機械的振動を加えるように構成されている片持ちビームと、ハウジング内のモータとを具え、モータはモータハウジングを有し、モータハウジングは片持ちビームに取り付けられている。
【0407】
[0408]任意選択で、モータはシャフトを具え、ハンドヘルド装置は、モータのシャフトに固定された偏心質量をさらに具える。
【0408】
[0409]その他の特徴および態様は、詳細な説明で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0409】
[0410]新規な特徴が、別項に具体的に記載されている。これらの特徴および利点のより良い理解が、例示的な実施形態および添付の図面を説明する以下の詳細な説明を参照することによって得られるであろう。
【0410】
図1】[0411]図1は、濃縮物質を含む涙管を示す。
図2】[0412]図2は、皮膚と鼻の骨構造とを介した接触を介して、鼻甲介および鼻腔内の神経に振動エネルギーを送達するための装置を示す。
図3】[0413]図3は、副鼻腔を通る冠状断面を示す。
図4】[0414]図4は、涙管の解剖学的構造が示された、顔を通る冠状断面を示す。
図5】[0415]図5は、超音波エネルギーを鼻腔の組織に適用するように適合された超音波トランスデューサを示す。
図6】[0416]図6は、超音波装置と顔の組織との間のインターフェースを示す。
図7】[0417]図7は、副鼻腔の冠状面を示す。
図8】[0418]図8は、顔の神経トリガーポイントに振動エネルギーを適用するための装置の組み立て概略図を示す。
図9】[0419]図9は、鼻の中および周囲の骨および軟組織の構造を示す。
図10】[0420]図10は、鼻の中および周囲の神経の解剖学的構造を示す。
図11】[0421]図11は、ハンドヘルド涙液刺激装置の実施形態を示す。
図12】[0422]図12は、涙液分泌のためのハンドヘルド神経刺激装置の拡大図を示す。
図13】[0423]図13は、神経刺激装置の拡大図を示す。
図14】[0424]図14は、別の神経刺激装置の拡大図を示す。
図15】[0425]図15は、機械的振動を患者に両側から加える装置を示す。
図16】[0426]図16は、図15の装置をより詳細に示す。
図17】[0427]図17は、患者に涙を生じさせるための装置の内部機構を示す。
図18】[0428]図18は、患者の皮膚または眼に適用される線形振動運動を生成する装置を示す。
図19A】[0429]図19Aは、手首の手根靭帯および正中神経を示す。
図19B】[0430]図19Bは、手首の横断面を示す。
図20】[0431]図20は、毛穴が詰まる様々なメカニズムを示す。
図21】[0432]図21は、患者の皮膚または眼に適用される振動運動を生成する装置の別の実施形態を示す。
図22】[0433]図22は、図21の装置を鼻骨と前側鼻軟骨の接合部に適用した状態を示す。
図23】[0434]図23は、図21の装置の一実施形態の概略図である。
図24】[0435]図24は、図21の装置の一実施形態の断面図を示す。
図25】[0436]図25は、図21の装置の様々な寸法を示す。
図26】[0437]図26は、患者の眼の構造(例えば、眼瞼、眼球など)に適用される振動運動を生成する装置の別の実施形態を示す。
図27】[0438]図27は、振動運動を生成する装置をテストするための試験構造を示す。
図28A】[0439]図28Aは、片持ちビームの一実施形態を有する装置のエフェクタチップの周波数および振幅を示す。
図28B】[0440]図28Bは、片持ちビームの別の実施形態を有する装置のエフェクタチップの周波数および振幅を示す。
図29A】[0441]図29Aは、表1による、臨床的に有効な装置のエンドエフェクタの側面図を示す。
図29B】[0442]図29Bは、表1による、臨床的に有効な装置のエンドエフェクタの上面図を示す。
図30A】[0443]図30Aは、表1による、臨床的に無効な装置のエンドエフェクタの側面図を示す。
図30B】[0444]図30Bは、表1による、臨床的に無効な装置のエンドエフェクタの上面図を示す。
図31】[0445]図31は、片持ちビームの固有振動数を計算するための方程式を示す。
【発明を実施するための形態】
【0411】
[0446]以下に、図面を参照して様々な実施形態について説明する。図は一定の縮尺で描かれておらず、同様の構造または機能の要素は、図面全体を通して同じ参照番号で表されていることに留意されたい。また、図面は、実施形態の説明を容易にすることのみを意図していることに留意されたい。それらは、本発明の網羅的な説明または本発明の範囲の制限として意図されていない。さらに、例示された実施形態は、示されたすべての態様または利点を有する必要はない。特定の実施形態に関連して説明される態様または利点は、必ずしもその実施形態に限定されるものではなく、そのように図示されたりそのように明示的に説明されていない場合でも、他の任意の実施形態で実施することができる。
【0412】
[0447]本明細書に記載の実施形態の1つまたは複数は、眼の前部および後部の障害を含む眼の障害を治療するために機械的力を利用することに関する。
【0413】
[0448]音、超音波、および振動は、本開示において互換可能に利用される。可聴周波数(20~20,000Hz)での機械的振動は、実際に可聴音波を伝達する場合と伝達しない場合があるが、力を表面に伝達することができ、音と超音波の広い定義に含まれる。振動、または機械的振動は最も広い用語であり、圧力波が生成されるかどうかに関係なく、すべての音または超音波を含むものとする。音は、媒体を介して圧力波を伝達する単なる機械的振動であり、その後処理されて「聞こえる」ものとなる。カテゴリとしての振動には、超音波と音、および音を出さない機械的振動が含まれる。例えば、機械的振動は、直線運動、平面運動、または3軸すべての運動を伴うプローブによって伝達され得る。機械的振動の重要な側面は、少なくとも数ヘルツ(Hz)の運動と周波数である。意図的な振動の根底にあるメカニズムは、(走行中のモータなどの別のメカニズムに付随して作成される不要な振動とは対照的に)別の媒体、例えば人間の体組織への伝達とともに、運動メカニズムによって意図的に作成された運動と相互作用する。振動の動きは、オフセットを生じさせるギアとカムシャフトを具えたモータ、偏心モータ、線形共振アクチュエータ、ボイスコイル、および圧電メカニズムを含む、多くの異なるメカニズムによって生成することができる。これに関し、機械的振動は音よりも生成が容易である。
【0414】
[0449]音波の周波数は、可聴域以下の低周波数から非可聴超音波範囲の高周波数までの範囲にわたる。本明細書に記載の装置は、眼の涙の量を増加させることによってドライアイを治療したり、鼻領域の神経を活性化することによって鼻づまりを治療する。これらの装置は、涙膜の品質を向上させる装置と相乗的に作用する。これらの装置は、鼻の皮膚を通して外部から加えられる超音波または音または機械的振動で、蝶口蓋孔神経節(間接的または直接的)および/または顔面神経枝、および/または胸腺神経を活性化することによって涙を作成する。蝶口蓋孔神経節の直接刺激の例は、神経節自体の刺激によるものである。蝶口蓋孔神経節の間接刺激の例は、感覚経路の活性化によるものであり、これが反射神経回路を介して蝶口蓋孔神経節に伝達され、アウトプットまたは涙を増加させる。別の実施形態では、頭頸部の皮膚に外部から適用され、皮膚の下の神経または神経節を活性化する音および/または超音波および/または振動を利用して、様々な障害を治療することができる。別の実施形態は、ドライアイを治療するために、鼻の内側の粘膜または眼瞼の内側の粘膜に振動エネルギーを適用する。
【0415】
[0450]鼻涙装置(the nasolacrimal apparatus)は、涙の生産および排出のための眼窩構造を含む生理学的システムである。これは涙腺、涙管、および鼻腔と連絡する鼻涙管からなる。涙装置(lacrimal apparatus)の神経支配は、内頸動脈の周りの神経叢を介した交感神経の供給と、脳幹の顔面神経の涙核からの副交感神経の供給の両方を伴う。信号は、顔の周りの感覚(求心性)線維から脳幹の唾液核の領域に伝わり、副交感神経線維を活性化し、これが蝶口蓋核に戻ってシナプスへ、その後、末端神経線維を送って涙腺を刺激する。
【0416】
[0451]図1に示すように、涙管130は、濃い油を含むか、さもなければ、涙または涙成分(例えば、油、脂質など)が眼の涙膜160に排出されるのを防ぐ材料135で遮断されている。一例では、本明細書に記載の方法および装置によって治療される疾患は、ドライアイである。
【0417】
[0452]別の実施形態では、まつげの成長が機械的振動によって刺激される。例えば、骨組織の以前のモデルでは、50kHzおよび1MHzで超音波を照射するとプロスタグランジンの放出が刺激されることが示されている(Bone、2002年7月31日、236-41)。プロスタグランジンの放出は、まつ毛の成長を刺激するためにFDAが承認した薬剤である薬剤ビマトプロストの主な作用機序と考えられている。したがって、一実施形態では、振動刺激を利用して、プロスタグランジン合成を増進させ、被験者のまつげの厚みを増加させる。実際、本明細書の実施形態のいずれも、医薬品と組み合わせることができる。
【0418】
[0453]図1に示すように、超音波、音、または振動を使用して、物質135を刺激しおよび/または振動させて、それを涙管130から除去する。いくつかの実施形態では、選択される超音波周波数は、涙管からの分泌物が眼に到達してドライアイを防ぐように、涙管と濃縮物質との界面で共鳴して涙管内の物質を除去または加熱する周波数である。例えば、初期の研究では、100Hz~500Hzの範囲の音の周波数が、涙管内の濃縮物質の破壊をもたらすことが示された。より高い周波数の超音波エネルギーを結合すると(例えば、1MHz~3MHz)、物質が加熱され、涙管の閉塞解除の効率を向上させることができる。いくつかの実施形態では、温度測定が、治療の安全性および有効性を促進するために利用される。摂氏40度~48度の温度範囲が好ましい温度である。この温度は、サーミスタを使用して温度を測定し、制御回路を介したフィードバックを用いて出力制御し温度を予め設定された範囲に維持するドーズドループ制御で制御することができる。
【0419】
[0454]図2は、涙腺または他の神経または皮膚神経節を、皮膚を通して神経と神経節を刺激するための装置の実施形態を示す。領域2012、2014、および2010は、顔の骨の振動によって最大量の神経刺激を生じ、それによってスフェノパラチン神経節、涙腺神経、外鼻神経、滑車下神経、眼窩上神経、眼窩下神経、眼窩上神経などの神経が刺激されることが実験的に示されている。例えば、領域2012では、約100Hz~300Hzの直接的な皮膚振動にさらされると、両側に大量の涙が形成され、片側だけが刺激されると鼻づまりが緩和される。一部の実施形態では、約50Hz~約500Hzの振動をもって顔の骨を刺激し、それにより、涙液分泌を刺激する振動が神経に伝達される。治療は、骨の共振周波数で最も効果的に機能するため、骨の振動が最大になると、神経の最大量の機械的運動とその後の刺激により、神経に最大の影響を及ぼす。骨の共振周波数は、患者ごとにある程度個別化されている。この周波数は実験的に特定され、その後、約100~300Hzの範囲にあることが証明された。
【0420】
[0455]領域2014(図2)には、下眼瞼(内眼瞼と外眼瞼)、鼻涙管に沿った眼の内側眼瞼が含まれる。いくつかの実施形態では、これらの領域に沿った外部刺激は、骨の共鳴を介して神経を刺激し、いくつかの実施形態では、下眼瞼領域の涙腺を直接刺激する。
【0421】
[0456]図3は、振動が図2の好ましい外部位置2012を介して加えられたときの、皮膚から涙腺への振動の伝達に関与する神経経路を示す。神経節2520は、神経を涙腺神経2550に投射し、これが眼窩に向かって進み、眼窩の上部にある主涙腺を刺激する。骨2530は、蝶口蓋神経節を介して涙腺神経2550および上顎洞2500の周りに振動を伝達する。蝶口蓋神経節2520は粘膜で覆われており、外鼻通路2510を介して経鼻的にアクセス可能な鼻甲介の間に位置している。外鼻神経は、三叉神経の眼神経枝の末端枝であり、鼻骨と前外側鼻軟骨の接合部で鼻骨の下からの出口に対して圧迫されているため、振動で直接刺激される。別の実施形態では、超音波または音を生成するプローブが、外鼻通路2510を通して挿入され、蝶口蓋孔神経節2520近くの粘膜に適用されて、直接刺激または鼻涙管反射を介して涙液分泌を刺激する。別の実施形態では、約100~300Hzの振動を伴う振動プローブが鼻腔に挿入されて、蝶口蓋神経節および/または鼻腔内の内側の前眼瞼神経を直接刺激する。 別の実施形態では、外鼻神経の電気的刺激が、ポンの涙核を活性化させ、続いて上顎神経内の前神経節線維を活性化させ、これが蝶口蓋神経節でシナプスを形成し、涙神経を刺激して涙を生じさせる。
【0422】
[0457]一実施形態では、音または超音波エネルギーの経皮的適用を通じて神経経路を刺激する方法が説明されている。アプリケータが患者の顔に配置され、このアプリケータは、約50Hz~約50kHzまでの振動を生成できる1つまたは複数の振動要素を具える。振動は、皮膚の下の神経に近い領域、または骨構造を介して皮膚に近い神経領域と連絡する骨の隆起がある領域に加えられる。例えば、領域2010、2012(図2)または2014(図2、4)に配置されたアプリケータ2000は、振動エネルギーを涙腺に伝達し、涙を生成する。振動の正確な位置および方向と同様に、共振周波数は人ごとに異なる。一実施形態において、個々の共振周波数が特定され、装置はこの周波数に合わせて調整される。装置と患者の皮膚との間のインターフェースも同様に調整可能であるため、振動は頭頸部領域の神経に伝達されて刺激される。例えば、涙腺を神経支配する副交感神経は上顎骨内を通り、蝶口蓋神経節は蝶口蓋窩の上顎骨の近くに位置する。上顎骨の共振周波数で神経節が刺激され、涙が生じ得ることが発見された。共振周波数は、材料、振動周波数、および振幅の組み合わせによって達成される。例えば、ショアA40~ショアA60のデュロメータの材料が、5mm~20mmの表面積で、振幅が約0.5~5mm、周波数が50Hz~400Hzで振動すると、大量の涙が出る。上向きの方向性で、軟骨と接する鼻骨にほぼ沿った位置だと、不快感やくしゃみ、その他の鼻の症状なく涙を流すことができる。いくつかの実施形態では、この表面積に加えられる総力は約1N(ニュートン)である。他の実施形態では、総力は、約0.5N~約2Nである。他の実施形態では、力は、約0.25N~約4Nである。
【0423】
[0458]いくつかの実施形態では、装置は、スマートフォン上のiTEARアプリケーションに接続される。例えば、装置はBluetoothアプリケーションまたはwifiを介してスマートフォンと通信する。スマートフォン上のアプリケーションは、装置の使用状況、装置のカンチレバーに加えられる力、充電残量、および装置の周波数を追跡することができる。一実施形態における、スマートデバイス上のアプリケーションは、涙腺の刺激中の患者の片目または両目の写真をとる。後続のまたは連続した画像のセットが互いに比較され、涙膜の厚さが特定される。涙膜の変化は、カメラのフラッシュの結果としての涙膜からの反射率に基づいて決定される。あるいは、フィルタを使用して、刺激前と刺激後の違いを特定する。スマートデバイスでカスタム光源を駆動して、デバイスで反射光を収集する。例えば、赤外線、赤、または青の光源をデバイスに優先接続することができる。ベースライン画像を取得し、刺激が開始される。光は涙膜に投射され、涙膜は一連のベースラインを通して、治療写真が撮られる間に定量化される。一実施形態では、光が涙膜に照射された後に干渉計が取得される。
【0424】
[0459]図9は、顔の骨の解剖学的構造を示す。図10は、顔の神経の解剖学的構造を示す。図10では、上部側鼻軟骨が鼻骨と接する点で、前篩骨神経の外枝が鼻骨を貫通することが示されている。この場所は、中隔鼻軟骨の外側突起が鼻骨(図9)および図5の2012と接する場所である。これは、約0.5mm~1.5mmの振動振幅および/または約0.5~1.5Nの力で50~300Hzの周波数で機械的振動が加えられたときに涙を生成することが実験によって発見された、皮膚上の場所である。
【0425】
[0460]さらに、機械的振動による滑車下神経および眼窩下神経の直接刺激も流涙を誘発することが発見された。機械的振動はまた、鼻の内側の粘膜面と直接接触することによって流涙を刺激することができる。
【0426】
[0461]図10は、皮膚の下のこの領域の神経解剖学を示す。鼻毛様体神経の直接の延長である前篩骨神経は、鼻粘膜に供給される鼻腔に入る際に、鼻粘膜に供給するために、内側と外側の2つの枝に分かれる。鼻毛様体神経は、鼻骨の尾側領域まで続き、外鼻神経として正中線から6.5mm~8.5mmの位置に現れる。眼窩下神経5010は骨を出て、下眼瞼の下約1~2cmの皮膚に通っている。この外鼻神経が、50~300Hzの振動が加えられたときに涙を誘発すると特定された。この領域の外鼻神経の電気刺激(双極または単極)も、流涙を誘発するために利用することができる。
【0427】
[0462]涙腺の経路としてよく知られているのは鼻涙反射と呼ばれ、前眼瞼神経(鼻の内側でアクセス可能)の求心性線維の刺激が眼神経を通って脳幹の唾液核に伝わり、次に副交感神経信号が蝶口蓋神経節の三叉神経節のシナプスの上顎枝を通って涙腺神経を刺激し、涙腺を刺激する。副交感神経線維は一般に涙腺を刺激し、マイボーム腺を部分的に神経支配する。
【0428】
[0463]本明細書に記載されている特定の説明に加えて、広範な実験を通じて、外鼻神経の刺激が流涙を達成することが発見された。上記のように、外鼻神経5020は、鼻軟骨5240と鼻骨5210との接合部にある開口部5270を通って、皮膚の深部から皮膚層まで皮膚の表面側に出る。これは電気刺激ではアクセスできない。本明細書に記載されるように、特定の振動パラメータが、鼻涙反射と同様の流涙の刺激をもたらす。
【0429】
[0464]外鼻神経は、三叉神経の眼神経枝を起点とする鼻毛様体神経の延長である。鼻の内側部分から鼻の外側部分に出る前に、鼻の内側部分に2つの枝を出す。外鼻枝は、鼻毛様体神経の終神経である。鼻骨と上部側鼻軟骨の間の鼻の内側部分を出た後(鼻骨の切り欠きを介して)、外鼻神経は線維脂肪組織に浸り、最終的に分岐して鼻の遠位の皮膚と脂肪組織に延びる。解剖学的研究では、神経の出口は、鼻の幅に関係なく、一貫して鼻の正中線の外側6.5~8.5mmであった。3つの分岐パターンが識別された。第1のものは、単一の神経が鼻骨を出るものである。第2のパターンは、鼻骨から出たところで神経が分岐するものであり、第3のパターンは、鼻骨からの出口から遠位の、鼻の遠位領域の軟骨に近いところで神経が分岐するものである。この研究の神経サイズは一貫して直径0.3mm~0.4mmであった。
【0430】
[0465]したがって、一実施形態では、装置は、上部側鼻軟骨が鼻骨と接する領域で、鼻正中線の外側約6.5~8.5mに配置される。この装置は、片側または両側、あるいは片側ずつ順番に配置され両側が治療される。装置は、100~300Hzの周波数で鼻に1~2mmの領域に力を加える。いくつかの実施形態では、外鼻神経が鼻骨を離れるときに、約0.5から約2.0Nの力が外鼻神経に加えられる。別の実施形態では、約2~約5Nの力が鼻に加えられて、外鼻神経を活性化する。広範な解剖学的記述にもかかわらず、本発明まで、鼻の皮膚への感覚分布を超えた神経の機能の記述はなかった。
【0431】
[0466]図4の別の実施形態では、鼻涙管がターゲットである。その長さに沿って内部でこの管を刺激すると涙液産生が刺激されることが臨床研究で見出されている。このメカニズムは、鼻涙管反射の直接刺激であると考えられている。さらに、管が通過する骨(例えば、鼻骨)の領域の皮膚を介した外部からの100~500Hzの振動もこの反射を刺激することが発見された。外鼻神経と同様に、電気刺激はこの解剖学的構造による反射の刺激には効果がないことがわかっている。
【0432】
[0467]患者の顔とエフェクタのインターフェースは、処置の安全性と忍容性を促進するためのエネルギー伝達の非常に重要な要素である。実験を通して、最適なデュロメータは、ショア40A(鉛筆消しゴム)とショア80A(皮革)の間のどこかにある。ショア60Aは車のタイヤトレッドについてであり、ショア70Aはランニングシューズのソールである。硬すぎるインターフェースでは皮膚がすり減り、柔らかすぎるインターフェースでは皮膚が擦れて神経が効果的に刺激されない。
【0433】
[0468]50Hz~約300Hzでの焦点の定まらない振動は、蝶口蓋神経節、涙腺神経、外鼻神経、滑車下神経、眼窩下神経、眼窩上神経、または鼻内神経の一般的な活性化を引き起こし、鼻づまり、片頭痛、ナルコレプシー、ドライマウス、ドライアイ、および神経変調による眼圧上昇を介した過剰刺激および/または緩和による鼻炎のような症状の抑制をもたらすことが確認された。プローブを鼻口蓋神経節、外鼻神経、眼瞼、または涙腺神経に向けて配置することにより、振動波が皮膚および骨に向けられる音であるかどうかにかかわらず、集束されるか方向付けられた振動は、流涙などの特定の経路を引き出すのにより効果的であることが特定された。
【0434】
[0469]図5は、鼻の側面および/または流涙経路に振動を加えて、鼻骨を出て鼻の皮膚に到達する外鼻神経を活性化することによって、流涙経路を活性化するのに利用可能な装置を示す。1mmの変位量と1~4Nの力の100~300Hzの振動エネルギーは、十分に剛性のある生体適合性材料を使用して領域にエネルギーを加えると、外鼻神経を刺激する。
【0435】
[0470]別の好ましい実施形態では、振動は眼瞼の結膜領域に直接加えられ、下眼瞼の副涙腺および各マイボーム腺を取り囲む小さな筋肉を刺激することによって涙を直接刺激する。
【0436】
[0471]一実施形態では、装置2000のエンドエフェクタは、涙腺2100または内眼瞼の粘膜に直接適用される。装置2000は、一実施形態では、涙を生成したり、マイボーム腺を刺激したりするために、瞼が下がっているときに内眼瞼に沿って通るように構成されている。
【0437】
[0472]したがって、一実施形態では、振動装置が内眼瞼の皮膚/粘膜に適用され、約50~300Hzで動くエンドエフェクタを、0.5~2Nの力で約250ミクロン~2mm動く変位量で適用し、このエンドエフェクタは約60A~100Aのデュロメータを有する生体適合性材料と、約1mm~5mmの領域にわたって皮膚に力を加える先端を有する。パルス周波数(オン-オフ)で効果を高めることができる。例えば、振動は、50%のデューティサイクルまたは25%のデューティサイクルで、ピーク振幅はベース振幅よりも大きく適用することができる。一実施形態では、装置2000は、鼻軟骨が鼻骨と接する領域(別名、鼻アラ)2012において鼻の皮膚に対して押し込まれ、そこは、患者の鼻の側面に沿って軟骨と鼻骨が接する、外鼻神経が鼻骨から出る領域である。
【0438】
[0473]図6は、皮膚から骨を通って顔の骨の下にある神経への超音波伝達の構造の詳細を示す。装置2002のエンドエフェクタ2004は、皮膚2050と接し、そこから振動が、皮膚2050を通って、骨2052およびその下の粘膜層2054に伝わる。振動は、骨から、例えば蝶形口蓋核、眼窩下神経、眼窩神経、顔面神経、三叉神経、篩骨神経、そして最終的には涙腺神経へと、顔の他の領域の神経に伝達される。
【0439】
[0474]骨を介した粘膜層の直接刺激は、神経への影響に加えて、副鼻腔疾患の直接治療も実現する。粘膜層の振動および/または超音波刺激は、流出経路の詰まりを除去して圧力を等しくすることにより、鼻づまりに直接影響を及ぼす。
【0440】
[0475]図7は、頭蓋2150および顔面骨の内部に存在する神経音響伝導を介して神経経路と通信することができるいくつかの骨経路を示す。上顎洞と骨2170は、振動エネルギーを蝶口蓋神経節、そして最終的には涙腺神経と涙腺に伝達するための主要な経路である。鼻甲介2195は、鼻腔内に部分的に突き出ている上顎骨のひだである。鼻甲介は、嗅球と蝶口蓋孔を保護するだけでなく、音の伝達にも役割を果たす。上顎骨とその鼻甲介は頬骨2190と繋がっている。下鼻甲介2160は呼吸粘膜で覆われている。蝶口蓋孔神経節は下鼻甲介の後ろにある。下顎骨2180は、顔面領域の神経を刺激するための、より直接的ではないが追加の経路を表す。好ましい実施形態において、これらの骨の共振周波数を利用して、骨の中または骨の下の神経に振動エネルギーを伝達して達成される目の涙の生成、群発頭痛、片頭痛、発作、鼻炎、鼻づまりの停止などの臨床的目的を達成する。
【0441】
[0476]図8は、流涙を刺激するための装置4100の一実施形態の拡大された構成要素を示す。部品4120はハウジングであり、装置を把持して患者の外鼻神経に適用できるようにする高度なユーザインターフェースを有する。グリップ4125は、生体適合性チップ4150を操作して患者の皮膚に適用している間、ユーザの手のひらに接触して装置の操作を可能にする装置のユーザインターフェースである。材料は生体適合性があり、丈夫である。スピーカまたはボイスコイル4135はシステムの心臓部であり、50Hz~kHz周波数までの周波数の連続スペクトルと、駆動振幅の変調が可能である。皮膚インターフェース4150は、フレーム4110によって固定されている。フレーム4110はまた、装置のさらなる操作のための指グリップが可能である。皮膚インターフェース4150は、外鼻神経に周期的な力を加えられる生体適合性皮膚インターフェースであり、約175Hzの周波数で鼻骨に対して神経を圧縮して、神経を刺激して涙を発生させる。エンドエフェクタの下のシャフト4130は、スピーカに駆動され、それによってエンドエフェクタ要素4150を駆動する。インターフェース4140は、スピーカ4135とエンドエフェクタ4150との間の変換インターフェースを提供する。
【0442】
[0477]図9は、鼻の解剖学的構造を示す。前頭骨5150は眼窩の上部境界を形成し、上顎骨5205は眼窩の内側境界を形成する。前頭骨は前頭洞の屋根を形成する。上顎骨は上顎洞5260の屋根を形成する。鼻孔5310は、鼻の外側と内側の粘膜の間の連絡路である。外鼻神経5215は、鼻骨5200と中隔鼻軟骨5210との間の開口部5215を通って鼻腔から出る。この領域の外鼻神経5215を100~300Hzの振動で1~4Nの力で刺激すると、涙の生成、アレルギー性および血管運動性鼻炎の緩和、副鼻腔炎の緩和、マイボーム腺の刺激、頭痛の治療、ナルコレプシーなど、いくつかの臨床効果が得られることが見いだされた。一部の患者の領域5100、5290、5300、5310、5230、5250、5280、5300を刺激すると、外鼻神経の刺激と同じ効果がある。領域5300は、上唇の皮膚の下の領域であり、つまり歯の歯肉線上の粘膜に直接接触する。
【0443】
[0478]図10は、鼻腔内およびその周辺の皮膚神経解剖学5000を示す。皮膚または皮下神経は、一般に皮膚、死んだ層状の扁平上皮、角質化した上皮細胞で覆われた神経をいう。対照的に、粘膜または粘膜下の神経は、一般に繊毛状および柱状である非角質化の粘膜上皮細胞で覆われている。死んだ層状層は電流を広く拡散するため、皮膚神経は特定のエネルギー形態(電気刺激など)が到達するのが困難である。しかし、振動刺激は、圧力波の伝達によって皮膚下にある神経に向けることができる。外鼻神経とも呼ばれる前篩骨神経5020の外枝は、鼻骨の尾側部分から出て、鼻の同じ側に皮膚神経線維を供給する。眼窩下神経5010は、皮膚線維を下眼瞼、上唇、および鼻前庭の一部に皮膚繊維を供給する。前庭は鼻の最も前の部分であり、皮膚と同じ上皮が裏にある。その上皮は適切な鼻腔の呼吸上皮に移行する。滑車下神経5035は、上まぶたの皮膚、鼻梁、結膜、涙嚢、角膜(目の奥にある皮脂腺と汗腺を覆う皮膚でできた小さな、ピンク色の、球状の結節)に供給する。滑車上神経5030は、下額の皮膚、結膜、および上眼瞼の皮膚に供給する。本明細書に記載の実験を通じて、これらの神経および神経末端の振動刺激(例えば50Hz-約300Hz)が涙腺神経を刺激して涙を分泌させ、メイボミアン腺を刺激して油および脂質を分泌させることが発見された。これらの実施形態では、振動刺激は、粘膜ではなく皮膚の重層扁平上皮に接触し、エネルギーは力学的波によって伝達される。一部の患者では、外鼻神経周辺の皮膚の皮膚節に沿った機械的刺激が有効となる。例えば、一部の患者では、鼻の先端に沿って、上唇に沿って、下眼瞼の皮膚に沿って、本明細書で特別に設計された患者インターフェースを用いて約150~300Hzで振動刺激を適用することによって涙刺激が可能である。これらの患者では、治療に対する耐性は、場合によっては、適用ごとに異なる皮膚に治療を適用することによって完全に回避することができる。
【0444】
[0479]一実施形態では、涙腺は、眼窩下神経、滑車下神経、滑車上神経、小丘、または眼瞼内の結膜を刺激することによって活性化される。実際、眼瞼の内側または目の表面の結膜は粘膜であり、上層は角質化されていない。これらの組織の刺激は、任意選択で、音、超音波、機械的振動、電気スパーク、空気パフ、水または他の液体のパフ、あるいは他の機械的に鋭い刺激インパルスを含む振動エネルギーで実行される。粘膜組織では、電流を拡散する層状の表皮がないため、電気刺激も可能である。したがって、一実施形態では、エネルギーは、流涙を刺激するために眼の結膜にエネルギーが通される。
【0445】
[0480]図11は、下にある副交感神経または最終的に副交感神経の刺激をもたらす回路が存在する顔面領域に振動エネルギーを適用するための装置5500のハンドヘルド実施形態を示す。インターフェース5510は、ハウジング5520に対して実質的に垂直な線形偏位で移動する。ハウジング5520は、快適で生体適合性のあるプラスチックまたはアルミニウム材料から製造された、手持ち式で自己完結型であるように構成されている。インターフェイス5510はかなり剛性が高く、先端は丸みを帯びているが丈夫である。先端の曲率半径は、鼻軟骨と鼻骨の接合部にしっかりと押し込んで、ユーザが神経に力を加えても、一定の速度で、100~300Hz、好ましくは180~220Hz、または少なくとも75Hz~300Hzで振動できるようにする。
【0446】
[0481]図12は、図11のハンドヘルド装置の詳細図5550を示す。この装置の基本的な機構は、先端5570の線形駆動運動を提供するボイスコイル5590である。プラスチック製の本体5560、5592が装置を取り囲む。光学距離センサ5580が、線形振動部品5570の動きを検出するように較正されている。プリント回路基板アセンブリ5594は、先端5570がほぼ一定の周波数で振動するように、増幅器およびバッテリ充電回路、ならびにオプションの制御システムを具える。電源ボタン5596とカバー5592、およびリチウムイオン電池5584と5586でユニットが完成する。このユニットは自己完結型であり、リチウムイオン電池は再充電可能である。
【0447】
[0482]図13は、ユーザの手のひらに保持されるように構成され、ユーザの指先へのインターフェース5610、5620を具える振動装置5600の構成要素を示す。体表面インターフェース5650は手持ち式に構成され、コンフォートグリップ5694は生体適合性材料で構成されている。リチウムイオン5692電池が、本体ハウジング5630(上)、5640(下)に挿入される。直線振動モータ5650は直線運動で動作し、体表面インターフェースに接続されて直線運動を生成する。表面インターフェースは、皮膚に垂直に適用され、外鼻神経および副交感神経系を刺激して、マイボーム腺を開き、油の分泌物を生成し、涙腺から涙を生成し、片頭痛、てんかん、ナルコレプシー、頭痛を治療し、血液脳関門を開き、圧力を平準化し、鼻炎や副鼻腔炎、鼻ポリープを治療する。触覚スイッチ5660、5680は、振動振幅および/または周波数の調整を信号伝達することによって、ユーザ誘導フィードバックで刺激レベルを増加または減少できるようにする。構造体5670および5690は、触覚センサを収容し、信号をユーザに送信する。
【0448】
[0483]図14は、顔の副交感神経を覆う神経に振動エネルギーを適用するように構成された装置6000の別の実施形態を示す。インターフェイス6020は、振動要素から患者の骨の上にある皮膚および骨の下にある神経に力を伝達するように設計された生体適合性の皮膚インターフェースである。スナップ要素6010が、皮膚インターフェース6020の迅速な配置および取り外しを実現する。振動は、装置6000の長軸に対してほぼ平面および垂直な振動方向で生体適合性インターフェースを振動させる偏心モータ6040によって生成される。接触モータ6040は、モータ6040と皮膚インターフェース6020との中間である構成要素6030、6047である。いくつかの実施形態では、これらの構成要素は、いくつかの実施形態では、皮膚インターフェースの柔軟性または剛性を決定するように柔軟性または剛性を有する。これらの構成要素は、調整可能でさえあり、患者に柔軟なインターフェースを生成する。スイッチ6055は、装置の電源をオンまたはオフにする。充電式電池6060および電気アクセスポート6070は、装置6000への電力供給を実現する。追加の電子素子6045は、ユーザが装置を過度に使用しないように、ロックアウトタイマーを含み得る。事前に指定されたモータと振動速度を維持するための制御システムも、回路のオプション構成である。これらの電子素子はシェル6050に収納されている。
【0449】
[0484]図15は、患者の好みに応じて、同時にまたは個別に外鼻神経を刺激するために、患者の鼻に両側に適用することができる装置7000を示す。この装置の特徴は、患者が装置スイッチ7820および鼻を押すと、装置が応答してより大きな力または変位を加え、神経刺激を確実にするような触覚フィードバック7825を有することである。図15の別の実施形態において、装置7000は、患者の鼻に両側から適用されるストリップとして機能し、このストリップの両端が、鼻骨が前外側鼻軟骨と接し鼻神経が位置する鼻の左側と右側の領域に接触する。
【0450】
[0485]図16は、図15に示される装置の下側を示す。圧力センサ7850が、ユーザによって加えられている力を感知する。材料7855は、ユーザが装置を圧迫し、外鼻神経を圧縮し、増加した振動力を加えられるように好ましくは可撓性であり、その度合いは、圧力センサが皮膚上で感知する力によって決定される。装置は、データポートとしても機能し得るポート7860を介して再充電可能である。
【0451】
[0486]図17は、図15に示される装置8000の個々の構成要素の概略図を示す。圧力センサ8010は、ユーザによって加えられた力と、外鼻神経および副交感神経経路を刺激するための振動効果を生み出す偏心モータ8020の速度、トルク、および力との間の結合を可能にする。構成要素8030は、電子機器用のハウジングであり、患者が握って外鼻神経と副交感神経経路に振動を加えることができる。電池8040は好ましくは再充電可能であるが、交換可能な電池であってもよい。カバー8070は、電子回路基板8050および充電ポート8060を密封する。
【0452】
[0487]図18は、エンドエフェクタインターフェース8110が直線方向に移動し、電気モータ8160に機械的に接続されたカム8150によって作動される実施形態8100を示す。カム8150に連結されたモータの回転は、外鼻神経などの神経を活性化するように適合されたエッジを有する生体適合性インターフェースとしても機能する端部8110を具えるピストン8120を駆動する。ピストン8120および生体適合性インターフェース8110は、100~300Hzまたは50Hz~400Hzの最適な周波数で動く。カム8150は中心軸8140からオフセットされて、ピストンおよびインターフェースの可動域(例えば、1mm)を決定しており、これが患者の皮膚に力を適用し、そして刺激される神経に力を加える。いくつかの実施形態では、ユーザが設定するか、ユーザに納品する前に事前に決定された周波数がピストン変位の実際の周波数であることを確認するために調速機を具える。例えば、一実施形態では、フォトダイオードまたは他の検出器を利用して、電気モータ、リンケージ、またはピストンの動きを検出する。1分あたりの回転数(RPM)が事前に指定されたものでない場合、追加の電流がモータに加えられるかモータから差し引かれる。装置が治療時間、治療間の時間、および治療間のロックアウト時間を記録できるようにする電子回路も含まれている(例えば、装置が過度に使用されたり、十分に使用されないことを防ぐため)。このようなデータはメモリに保存され、実際の診療または臨床試験の設定での装置の使用とコンプライアンスの記録として、オフラインでPCにダウンロードできる。回路はさらに電圧を制御して、モータへの一定の電力と、ユーザが事前に設定または変更できる一定の回転数を保証する。
【0453】
[0488]図19A~19Bは、個人の手9000および手首9010の手根靭帯9002および正中神経9004を示す。手根管症候群(CTS)は、正中神経9004が手首9010の手根管を通るときに圧迫されることによる病状である。主な症状は、親指、人差し指、中指、薬指の親指側の痛み、しびれ、うずきである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の装置および方法を使用して、正中神経9004が手首9010を通るところで、例えば、外部超音波および/または機械的振動を正中神経9004に隣接または上部の領域に提供することによって、正中神経9004を刺激または圧迫することができる。
【0454】
[0489]図20は、皮膚表面9020の毛穴が詰まる様々なメカニズムを示す。皮膚表面9020は、多くの毛穴9006を含み、これらの毛穴9006は、他のメカニズムの中でも例えば、過活動性皮脂腺9008、細菌9012、老化角質9014、および炎症9016などの様々な理由で詰まる可能性がある。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の装置および方法を使用して、例えば、外部超音波および/または機械的振動を毛穴に隣接する領域または毛穴の上部の領域への提供することによって、詰まった毛穴の原因物質を破壊することができる。
【0455】
[0490]図21に転ずると、図21は、本明細書の他の箇所で説明されるように、患者の皮膚または眼の構造に適用される実質的に一次元の振動または振動運動を生成する装置9030の別の実施形態を示す。この装置9030は、エフェクタチップ9018を使用して、皮膚表面または眼の構造に機械的振動を提供して、神経(例えば、外鼻神経、正中神経など)の刺激、神経の抑制、皮膚状態の治療、涙液分泌の誘発、鼻詰まりの除去、副鼻腔炎、または当技術分野で知られているおよび/または本明細書の他の場所に記載されている他の状態の治療を行う。例えば、図22に示されるように、装置9030のエフェクタチップ9018の振動が、外鼻神経9022が位置する鼻骨と前側鼻軟骨との接合部に適用される。いくつかの実施形態では、装置9030のエフェクタチップ9018は、例えば、鼻づまりまたは副鼻腔炎を治療するために外鼻神経に適用される。
【0456】
[0491]いくつかの実施形態では、装置9030は、電話ケースに組み込まれ、例えば、ケースのポケットに挿入可能であるか、ケースに取り付け可能である。
【0457】
[0492]いくつかの実施形態では、装置9030は、別のユーザデバイス、例えば、モバイルデバイス、スマートウォッチ、またはコンピュータ上で実行され、装置9030のパフォーマンスを追跡、監視、および/または変調するように構成されたアプリケーションに関連付けられる。
【0458】
[0493]いくつかの実施形態では、図21~22に示すように、装置9030は、ハウジング9024を具える。ハウジング9024は、装置9030の1つまたは複数の構成要素を少なくとも部分的にカプセル化または収容するように機能する。例えば、エフェクタチップ9018は、部分的にハウジング9024内に収容されているが、ハウジング9024の1つまたは複数の側壁によって規定される開口9028を介してハウジング9024から突出または延びる。あるいは、いくつかの実施形態では、装置9030はハウジングを有さず、代わりに、装置9030の1つまたは複数の構成要素が連結され、取り付けられ、接着され、または他の方法で固定されるプレートまたは表面(例えば、平坦または不規則)を有する。さらに、いくつかの実施形態のハウジング9024は、2つ以上の半部またはピースが連結され、取り付けられ、結合され、接着され、または他の方法で一緒に固定されるように、2つ以上の半部またはピースを含むか、またはそれらから形成される。2つ以上の半部は、可逆的に結合されてもよいし、不可逆的に結合されてもよい。他の実施形態では、ハウジング9024は、モノリシックピースまたは構造体で形成される(すなわち、1つのピースからなる)。ハウジング9024は、プラスチック、例えば、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、または当技術分野で知られている他の任意のプラスチックまたは材料を含むか、またはそれらから形成される。いくつかの実施形態では、図21に示されるように、ハウジング9024は、エフェクタチップ9018を収容するための面取りまたは輪郭領域9026を含む。この輪郭領域9026は、エフェクタチップ9018と同様のサイズおよび形状、例えば、実質的に円形または部分的に円形(例えば、半円形)であり得る。
【0459】
[0494]いくつかの実施形態では、装置9030は、図26に示されるように、リトラクタ9068をさらに含む。リトラクタ9068は、超音波および/または振動をユーザの眼の中または周囲の眼瞼、眼、または眼構造の表面に加えることができるように、ユーザの眼瞼または別の身体部分または身体構造を引っ込める(retract)ように機能する。リトラクタ9068の第1の端部9074は、例えば、ヒンジ、ジョイント、またはピボットポイントを介してハウジング9024に動作可能に結合され得る。他の実施形態では、リトラクタ9068は、装置9030の構成要素が結合されているプレートまたは他の表面に結合される。リトラクタの第2の端部9076は、ユーザの眼瞼または他の身体部分または身体構造に接触して引っ込めるための非外傷性表面を備えた湾曲した形状を有し得る。
【0460】
[0495]図23-24に転ずると、図23は、図21の装置9030の実施形態の概略図であり、図24は、図21の装置の一実施形態の断面図を示す。図23~24は、装置9030の様々な構成要素9040を示す。例えば、装置9030の1つまたは複数の構成要素は、メモリまたは記憶媒体9032、電源スイッチ9034、充電インジケータ9036、コントローラ9038、電源充電ポート9042、バッテリ電圧検出器9044、電源9046、直流(DC)-DCコンバータ9048、ドライバ9052、モータ9054、I/Oデバイス9056(例えば、不揮発性媒体リーダ/ライタ)、回路基板9072、エフェクタチップ9018、および片持ちビーム9062を含み得る。各構成要素は、図23~24を参照して詳細に説明される。
【0461】
[0496]本明細書に記載の1つまたは複数の構成要素9040は、回路基板9072、例えばプリント回路基板に取り付けられ、図24に示されるように、回路基板9072を介して電気的に相互接続される。
【0462】
[0497]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、装置9030は、記憶媒体9032(例えば、SDカード)を具える。記憶媒体9032は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EEPROM、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、または任意の他の適切な装置のうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、データは、記憶媒体9032上の不揮発性メモリに記憶される。他の実施形態では、データは、記憶媒体9032上の揮発性メモリに記憶される。記憶媒体9032は、データ、例えば、使用データ、バッテリ電圧データ、DC-DCコンバータデータなどを記憶する。いくつかの実施形態では、記憶媒体9032は、使用データを抽出および/または分析するために装置9030から取り外し可能である。他の実施形態では、記憶媒体9032はアクセス可能はないが、データは装置9030上のポート(例えば、IEEE1934、サンダーボルト、ライトニングなど)を介して記憶媒体から取り出される。データは、I/Oデバイス9056を介して記憶媒体9032との間で読み書きされる。例えば、いくつかの実施形態のI/Oデバイス9056は、SDリーダ/ライタであり得る。
【0463】
[0498]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、装置9030は、装置9030のハウジング9024の外部にユーザがアクセスできる電源スイッチ9034を具える。電源スイッチ9034は、装置9030をアクティブ化または非アクティブ化する。電源スイッチ9034は、ボタン、トグルスイッチ、または当技術分野で知られている他の任意のスイッチであり得る。電力スイッチ9034が装置9030をアクティブ化するためにユーザに選択されると、ドライバ9052(例えば、MOSFETドライバ)が起動されて、片持ちビーム9062およびエフェクタチップ9018を振動させるモータ9054(例えば、偏心モータ)を駆動する。
【0464】
[0499]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、装置9030は電源9046を具える。いくつかの実施形態では、電源9046は、充電式電池(例えば、リチウムイオン電池)である。他の実施形態では、電源9046は使い捨て電池である。いくつかのそのような実施形態では、例えば、装置9030は、電源9046が使い果たされると廃棄され得る。電源9046は、長期間、例えば、1週間、2週間、3週間、またはそれらの間の任意の範囲またはサブレンジを超えて充電を保持するように構成される。長期間使用されない場合、電源9046は低電力モードに入り、その結果、電流はナノアンペア(nA)の範囲、例えば実質的に200nAに低下する。いくつかの実施形態では、装置9030は、長期間使用されていない間、「ディープスリープ」モードに入る。このようなモードは、電源スイッチ9034のアクティブ化またはトグルによって中断される。いくつかの実施形態では、電源9046は、データが記憶媒体9032から消えないように充電の小さな割合、例えば5%、10%、15%、または20%を維持するように、または特定のパーセンテージあるいは閾値未満に電力を排出しないように構成され、および/または充電インジケータ9036が装置9030のエネルギー不足、電力が必要な状態を示すために点灯され得る。そのような状態では、装置9030は、例えば、モータに供給される電圧が不十分であるために、不完全または非効率的な治療セッションからユーザを保護するため、治療セッションを提供するように機能しない。
【0465】
[0500]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、装置9030は、電源充電器9042を具える。電源充電器9042は、電源9046に電力を充電または供給するためのアダプタを中に受け入れるポートである。いくつかの実施形態では、電源充電器9042は、USBポートである。他の実施形態では、電源充電器9042は、IEEE1934、サンダーボルト、ライトニングなどのポートである。あるいは、いくつかの変形例では、電源充電器9046は、誘導充電面またはソーラーパネルである。
【0466】
[0501]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、装置9030は、装置9030のハウジング9024の外部に見える充電インジケータ9036を具える。充電インジケータ9036は、装置9030が当該装置9030を操作するのに十分な充電を有するか、または次の治療サイクルの前に充電が必要かどうかを示す。いくつかの実施形態では、充電インジケータ9036は、発光ダイオード(LED)または一連のLEDである。他の実施形態では、充電インジケータ9036は、別のタイプの発光デバイス(例えば、OLED)またはカラーインジケータである。例えば、充電インジケータ9036は、電源9046が完全に充電されたときに緑色に蛍光するか、または緑色の光を発し、電源9046が電源入力または再充電を必要とするときに黄色、オレンジ、または赤色になり得る。いくつかの実施形態では、充電インジケータ9036は、完全に充電された状態で、すべてのインジケータが点灯および/または所定の色となり、充電が使用されるにつれて、より少ないインジケータが点灯および/またはインジケータが色を変えるような一連のインジケータを含む。
【0467】
[0502]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、コントローラ9038およびI/Oデバイス9056は、1つまたは複数のバスを介して、記憶媒体9032から情報を読み取り、記憶媒体9032に情報を書き込むために、記憶媒体9032に連結される。例えば、コントローラ9038は、充電インジケータ9036、ドライバ9052、DC-DCコンバータ9048、電源9046、バッテリ電圧検出器9044、電源充電器9042、電源スイッチ9034、記憶媒体9032、I/Oデバイス9056、および/または他の任意の構成要素の1つまたは複数から情報を受信する。いくつかの実施形態では、コントローラ9038は、治療開始時間、モータ9054がオフ状態にあるときの電源電圧、モータ9054がオン状態のときの電源電圧、DC-DCコンバータ電圧、治療のトップタイム、治療セッション数、治療期間(例えば、現在の、前の、平均、中央値など)、または、要素9040のいずれか1つまたは複数に関連するその他の情報を受け取る。
【0468】
[0503]いくつかの変形例では、装置9030は検索モードを有する。例えば、検索モードは、それぞれがエフェクタチップ振動の異なる周波数を表す1つまたは複数のプリセットを含み得る。例えば、ユーザが所定の時間エフェクタチップを押すか、またはユーザ入力要素を選択することによって、検索モードがアクティブ化されると、装置9030は各プリセットをサイクルさせて、ユーザが所望の治療反応を達成するために最も効果的であるいずれかのプリセットを特定できるようにする。いくつかの実施形態では、各プリセットは、前のプリセットよりもわずかに高いまたは低い周波数を有する。代替的または追加的に、各プリセットは、前のプリセットよりもわずかに大きいまたは小さい力を有する。ユーザが所望の治療効果を達成するための理想的なプリセットを特定すると、ユーザは、例えば、サイクル中に装置9030がそのプリセットに到達したときにエフェクタチップを二度押しするか、ユーザ入力要素(例えば、ボタン、スイッチ、トグルなど)を使用するか、あるいは当技術分野で知られている別の方法によって設定することで当該プリセットを選択することによって、所望のプリセットを選択する。
【0469】
[0504]いくつかの実施形態では、装置9030は、1つまたは複数の強度モード、例えば、弱、中、強の範囲を含む。ユーザは、ユーザ入力要素(例えば、ボタン、トグルなど)を使用して強度モードを選択することができ、またはいくつかの実施形態では、装置9030は、所望の臨床用途に基づく強度で事前設定される。
【0470】
[0505]いくつかの実施形態では、装置9030は感圧スイッチを具えるか、装置9030の電源スイッチ9034が感圧スイッチである。例えば、この感圧スイッチは、軽く押したものから強く押すものまで、連続した力を感知する。この出力を使用して、装置の振動周波数、振幅、またはその両方を変調することができる。いくつかの実施形態では、スイッチを複数回押すと、装置9030の出力周波数が変化する。いくつかの実施形態では、スイッチを複数回押すと、装置9030の出力振幅が変化する。
【0471】
[0506]いくつかの実施形態では、装置9030は使い捨てである。例えば、装置9030によって実行された治療回数(例えば、100、200、300、400、500、500未満、500を超える処置、またはそれらの間の任意の範囲またはサブレンジ)が、装置9030のコントローラ9038によって読み取られ、例えばI/Oデバイス9056を介して記憶媒体9032に書き込まれ、治療の閾値数に達すると、装置が非アクティブになるか、または永続オフ状態になる。他の実施形態では、装置9030は再利用可能である。例えば、装置9030の電源9046は、再充電可能および/または交換可能であり得る。
【0472】
[0507]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、装置9030は、電池電圧検出器9044を具える。電池電圧検出器9044は、電源9046または電源充電器9042から来る電圧が安全範囲内にあるかどうかを判定し(すなわち、極端な電流を防止するため)、これは例えば、擦り傷や効果のない治療を引き起こす可能性のあるエフェクタチップ周波数または力からユーザの皮膚表面または眼を保護するためである。
【0473】
[0508]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、装置9030は、電圧変換器9048、例えば、DC-DC変換器(例えば、昇降圧変換器)を具える。電圧変換器9048は、入力電圧の大きさよりも大きいか小さい出力電圧の大きさを生成する。いくつかの実施形態では、モータ9054に供給される電圧がそれぞれ増加または減少すると、モータ9054の毎分回転数(RPM)、および最終的にはエフェクタチップ9018の振動の周波数が増加または減少する。このような実施例では、製造業者、ユーザの医療提供者、または装置9030のユーザは、電圧変換器9048によって出力される電圧を制御することによって、エフェクタチップ9018の振動強度を設定または制御することができる。
【0474】
[0509]いくつかの実施形態では、図23~24に示すように、装置9030はモータ9054を具える。モータ9054は、本明細書の他の場所でさらに詳細に説明されるように、例えば、ビーム9062を介してエフェクタチップ9018を振動させるように機能する。いくつかの実施形態では、モータ9054は、不平衡重量または質量9066を用いた偏心回転質量(ERM)モータであるが、当技術分野で知られている他のタイプのモータ、例えば線形共振アクチュエーターであってもよい。ERMは、ビーム9062がモータ9054を担持した状態でビーム9062を振動(振動)させるように構成されている。特に、ビーム9062はモータ9054を担持しているので、モータ9054による質量9066の回転が、ビーム9062をモータ9054と共に所望の方向に、例えば、組織の表面9058に垂直に振動させる。いくつかの実施形態では、モータ9054は、エフェクタチップ9018の振動振幅を最大化する特定の周波数でERMを回転させるように構成され得る。他の実施形態では、モータ9054は、他の周波数でERMを回転させるように構成され、この場合、エフェクタチップ9018の振動振幅は必ずしも最大化しない。また、いくつかの実施形態では、モータ9054は、ビーム9062(モータ9054の質量を伴う)の固有周波数に対応する周波数で質量9066を回転させるように構成される。例えば、モータ9054は、ビーム9062の固有周波数fn(モータ9054の質量を伴う)に等しいかまたはそれに近い周波数、例えばfn±0.1fnで質量9066を回転させることができる。他の実施形態では、モータ9054は、ビーム9062の固有周波数(モータ9054の質量を伴う)に対応しない他の周波数で質量9066を回転させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、装置9030は、ユーザまたは処方医療専門家によって変更または変更されて、装置出力の周波数または振幅をユーザのニーズによりよく一致させることができるモジュラモータを具える。
【0475】
[0510]いくつかの実施形態では、ビーム9062の長さの大部分は、ビーム9062がモータ9054による偏心質量9066の回転に応答して所望の方向に曲げ作用を確実に受けるようにするために、特定の向きで成形された断面を有し得る。例えば、ビーム9062は、長辺および短辺を有する長方形の断面を有し得る。この断面は、長方形断面の長辺がビーム9062の所望の曲げ方向9067に垂直であるように(例えば、Z軸に平行であるように)、そして短辺が所望の曲げ方向に平行であるように(例えば、Y軸に平行であるように)配向させることができる。この構成では、X-Y平面内の曲げ作用に弱い曲げ剛性が関連付けられ、X-Z平面内の曲げ作用に強い曲げ剛性が関連付けられるようにビーム9062が配向される。その結果、ビーム9062は、XZ平面内よりもXY平面内でより容易に曲がる。他の実施形態では、ビーム9062は、楕円形、T字形、または他の任意の形状などの他の断面形状を有し得る。また、いくつかの実施形態では、Z軸についてのビーム9062の断面の断面慣性モーメントは、Y軸についてのビーム9062の断面の断面慣性モーメントよりも小さい。この特徴は、弱い曲げ剛性がX-Y平面内の曲げ作用に関連付けられ、強い曲げ剛性がX-Z平面内の曲げ作用に関連付けられるように、ビーム9062の方向も提供する。結果として、ビーム9062は、X-Z平面内よりもX-Y平面内でより容易に曲がる。
【0476】
[0511]また、いくつかの実施形態では、モータ9054からの電線をビーム9062に取り付けて、ビーム9062と電線との相対的な動きを回避することができる。例えば、ビーム9062は、電線がそれを通って延在するための1つまたは複数の開口部またはフレームを有することができ、それにより、ビーム9062が電線を担持し、ビーム9062と電線が一緒に移動(振動)することが可能となる。いくつかの実施形態では、電線の長さの大部分、または電線の一部は、ビーム9062の外面に結合され得る。他の実施形態では、電線の長さの大部分、または電線の一部は、ビーム9062内で内部的に結合され得る。他の実施形態では、モータ9054からの電線は、ビーム9062に取り付けられなくてもよい。
【0477】
[0512]図示の実施形態では、モータ9054はビーム9062に取り付けられているため、モータ9054がモータ9054のシャフトに取り付けられた偏心回転質量9066を回転させることに応答して、モータ9054とビーム9062が一緒に移動(例えば、振動)できる。この特徴は、装置9030がより静かに動作できるため有利である。特に、モータ9054は、ビーム9062に対して移動して接触する機械的リンケージを用いることなく、ビーム9062をモータ9054と一緒に振動させるように構成されているため、ビーム9062に接触する可動部分からノイズが発生することがない。また、これと同じ理由で、ビーム9062が摩耗して機械的故障となる機会が実質的に低減され、装置9030は比較的長い寿命を有する(少なくとも、往復モータ9054を使用する図18の実施形態と比較して、または移動してビームと接触する機械的リンケージを介してビームを移動させるモータを含む技術と比較した場合)。
【0478】
[0513]他の実施形態では、モータ9054をビーム9062に固定的に取り付ける代わりに、装置9030は、ハウジングまたはハウジング内のフレームに不動に取り付けられるモータを具えてもよい。そのような場合、モータ9054は機械的リンケージを介してビーム9062を振動動作させるように構成され、ビーム9062は、モータ9054に対して相対的に移動するように構成される。
【0479】
[0514]いくつかの実施形態では、装置9030は、ビームに作用する(例えば、振動を引き起こす)2以上のモータを含み得る。2以上のモータは、複数の運動面で振動制御を提供するように、互いに直交してまたは互いに角度を付けて配置することができる。
【0480】
[0515]いくつかの実施形態では、装置9030は、同一平面に整列しているが反対方向に回転し、第1の方向の動きを増幅するが第2の横方向の動きを打ち消す2以上のモータを具える。いくつかの実施形態では、装置9030は、第1の運動方向に増加した振動振幅を提供するためにビームに作用する2以上のモータを具える。
【0481】
[0516]いくつかの実施形態では、装置9030は、例えば、携帯電話、コンピュータ、およびスマートウォッチを含む近くのデバイスにデータを通信するための送信機またはトランシーバを具える。
【0482】
[0517]いくつかの実施形態では、装置9030は、生体認証リーダ、例えば、指紋または眼のスキャナまたは顔認識ソフトウェアを具える。生体認証リーダは、装置9030の使用を1人または複数のユーザに制限するように構成することができる。
【0483】
[0518]いくつかの実施形態では、装置9030は、装置9030の使用を所定の治療回数に制限する電子機器、ソフトウェア、および/または1つまたは複数のパラメータを含む。
【0484】
[0519]いくつかの実施形態では、装置9030は、使用データ、治療期間、治療頻度、治療履歴、処方された治療レジメン、振動周波数、振動の振幅などを表示するように、またはユーザに装置9030を使用した治療を適用するように促すディスプレイを具える。
【0485】
[0520]いくつかの実施形態では、装置9030は、治療セッションのために装置9030を使用する時間であること、および/または所定の使用期間に到達したことをユーザに警告するための視覚、聴覚、および/または触覚モダリティを具える。
【0486】
[0521]次に、エフェクタチップ9018とビーム9062に転ずる。エフェクタチップ9018は、例えば、ユーザの皮膚表面または眼の構造に接触するための治療表面として機能する。いくつかの実施形態では、エフェクタチップ9018は、例えばアクリロニトリルブタジエンスチレンであるプラスチックを含むかそれで形成されているが、他の任意のプラスチックまたは当技術分野で知られている材料でもよい。エフェクタチップ9018は、使用中の意図しない摩耗を制限するが効果的な治療を引き出すために滑らかな輪郭を有するように成形および構成されている。いくつかの実施形態では、エフェクタチップ9018のデュロメータは、20A~80A、30A~70A、40A~60A、40A~50A、50A~60A、45A~55A、またはそれらの間の任意の範囲またはサブレンジである。エフェクタチップ9018のデュロメータは、擦過傷などの意図しない影響を制限しつつ効果的な治療を生じるように構成されている。
【0487】
[0522]いくつかの実施形態では、エフェクタチップ9018は交換可能であり、および/または各ユーザの快適さのニーズをよりよく満たすために様々な剛性のエラストマーを装備することができる。
【0488】
[0523]いくつかの実施形態では、エフェクタチップ9018は、導電性加熱要素、例えば、動作中に組織を加熱するための抵抗コイルを具える。他の実施形態では、エフェクタチップ9018は、放射加熱要素、例えば、施術中に組織を加熱するための赤外線光を具える。いくつかの実施形態の放射加熱要素は、エフェクタチップ9018で400~1000nmの波長の電磁エネルギーを放射する。
【0489】
[0524]エフェクタチップ9018は、ビーム9062に結合され(例えば、2つの構成要素が一緒に結合されるか、またはモノリシック構成要素として)、ビーム9062とエフェクタチップ9018の接触を介したモータ9054の動きの結果として振動する。この振動は、モータの回転とビーム9062の重量と形状、および結合要素9064での反応の組み合わせによって決定される。結合要素9064が固いと低い周波数となり、結合要素9064が緩いと高い周波数をもたらすが、患者の表面にかかる1回転あたりの力もより少なくなる。エフェクタチップ9018は、空気中で実質的に固定の振幅で振動する。例えば、実質的に固定の振幅は、約0.1~2mm、0.2mm~1.8mm、0.25mm~2mm、0.25mm~1.5mm、またはそれらの間の任意の範囲またはサブレンジである。いくつかの実施形態では、固定の振幅は、約1mm、0.1mより上、0.2mmより上、2mm未満、1.75mm未満、1.5mm未満、またはそれらの間の任意の値、範囲、またはサブレンジである。
【0490】
[0525]エフェクタチップ9018はある力で振動し、本明細書の他の箇所でより詳細に説明されるように、そのような力はビーム9062の固有周波数およびモータ9054の振動数に関連する。いくつかの実施形態では、エフェクタチップは実質的に0.5N~5N、1N~3N、5N未満、4N未満、3N未満、0.5Nより上、0.75Nより上、1Nより上、またはそれらの間の任意の値、範囲、またはサブレンジの力で振動する。
【0491】
[0526]エフェクタチップ9018はある周波数で振動し、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、そのような周波数は、ビーム9062の固有周波数およびモータ9054の振動周波数に関連する。いくつかの実施形態では、エフェクタチップ9018の振動の周波数は、実質的に5Hz~500Hz、25Hz~400Hz、50Hz~300Hz、50Hz~250Hz、25Hzより上、50Hzより上、500Hz未満、300Hz未満、250Hz未満、またはそれらの間の任意の値、範囲、またはサブレンジである。
【0492】
[0527]いくつかの実施形態では、エフェクタチップ9018の振動の周波数、力、および/または振幅は、ユーザが表面9058に対して装置9030に加える力の量によって減衰される。他の実施形態では、エフェクタチップ9018の振動の周波数または力は、例えば図18に示されるように、ユーザが表面9058に対してエフェクタチップ9018に加える力の量に関係なく維持される。例えば、装置9030のユーザは、エフェクタチップ9018の出力および/または振動周波数を制御することによって、治療セッションの強度を制御する。力がエフェクタチップ9018に加えられると、ビーム9062が曲がり、その結果、ビーム9062の曲げがモータ9054を減速させ、エフェクタチップ9018の振動を低減する。エフェクタチップ9018のそのような力および/または周波数は、治療セッション中にエフェクタチップ9018に力を加えるユーザによって制御される。例えば、エフェクタチップ9018の振動の周波数は、実質的に0.5N、0.6N、0.7N、0.8N、0.9N、1N、1.1N、1.2N、1.3N、1.4N、1.5N、0.75Nより上、0.8Nより上、0.9Nより上、1.2N未満、1.1N未満、またはその間の任意の力の値がエフェクタチップ9018に適用された場合に減衰し得る。それに対応して、エフェクタチップ9018の振動の振幅は、実質的に0.5N、1N、1.1N、1.2N、1.3N、1.4N、1.5N、1.6N、1.7N、1.8N、1.9N、2N、2.1N、2.2N、2.3N、2.4N、2.5N、1.5Nより上、2.5N未満、またはそれらの間の任意の力の値がエフェクタチップ9018に適用された場合に減衰し得る。エフェクタチップ9018の減衰特性は、装置9030の非外傷性利用にとって重要である。エフェクタチップ9018が減衰可能でない実施形態では、エフェクタチップ9018の振動の周波数または振幅が適用された力に応答して調整されないため、効果的な治療に必要とされるよりも大きな力をユーザが加えると、皮膚表面または眼構造に擦り傷が生じる可能性がある。
【0493】
[0528]いくつかの実施形態では、装置9030は、装置の制御ループに供給され得る振動出力を測定するためのモーションセンサ、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、慣性センサなどを具える。
【0494】
[0529]いくつかの実施形態では、図24に示されるように、装置9030は、エフェクタチップ9018に結合されたビーム9062を具える。このビーム9062は、結合要素9064(例えば、ブラケット、ジョイント、ファスナ、ピボットポイント、ヒンジなど)を介して装置9030に結合される。結合要素9064は、ビーム9062をハウジング9024、あるいは構成要素が結合されるプレートまたは表面に結合する。ビーム9062は、エフェクタチップ9018の振動を実質的に一次元、例えば、表面に垂直に維持するように機能する。いくつかの実施形態では、表面に平行なさらなる動きがある。ビーム9062は、図25に示されるように、モータの振動を実質的に一方向(すなわち、表面Dperpに垂直な方向y)に拘束するが、いくつかの実施形態では、表面Dparに平行な平面内で方向zの動きもある。いくつかの実施形態では、表面に平行なDparに対する表面に垂直なDperpの動きの比率は、1:2、1:4、1:8、1:12、1:16、またはそれらの間の任意の比率である。例えば、表面に平行な1つの動きごとに、表面に垂直な4つの動きがある。いくつかの実施形態では、表面に平行な一方向の動きは1mm未満である。他の実施形態では、表面に平行な一方向の動きは、実質的に1mm、1~1.5mm、1.5~2mm、2~2.5mm、2.5~3m、5mm未満、または任意の値、範囲、またはサブレンジである。
【0495】
[0530]いくつかの実施形態では、装置9030は、装置出力の周波数または振幅をユーザのニーズによりよく一致させるためにユーザまたは処方する医療専門家によって変更または交換され可能なモジュラービームを含む。
【0496】
[0531]いくつかの実施形態では、装置9030は、2つ以上のビームを具える。いくつかの実施形態では、2つ以上のビームは、例えば、ユーザの鼻の右側および左側の両方で外鼻神経を刺激することによって、左眼と右眼の涙液分泌を同時に刺激するように向けられる。
【0497】
[0532]さらに、ビーム9062の形状は、実質的に200Hz(例えば、200Hz±20Hz)の固有周波数を有するビーム9062を実現する。モータ9054の振動周波数は、実質的にビーム9062の固有周波数またはビーム9062と結合要素9064の固有周波数に設定され、その結果、ビーム9062とモータ9054が相乗的に作用する。いくつかの実施形態では、ビーム9062の寸法は、幅4mm、深さ3mm、長さ50mmである。他の実施形態では、ビーム9062の寸法は、幅2~8mm、深さ1~6mm、長さ25~75mm、またはそれらの間の任意の範囲またはサブレンジである。例えば、ビーム9062は平面内の回転に実質的に拘束されているため、平面に垂直な軸周りの慣性モーメントを考慮するだけで十分である。次の式(1)を用いることができる。
(式1)I=bd/12
[0533]ここで、Iは慣性モーメント(角質量または回転慣性)、
[0534]bはビーム9062の幅、
[0535]dはビーム9062の深さである。
【0498】
[0536]ビーム9062の固有振動数は、例えば、図31の式(a)~(d)に従って計算される。ここで:
[0537]mは、ビーム9062の単位長あたりの質量、
[0538]Lは、ビーム9062の固定端からの距離、
[0539]Eは、ビーム9062の材料の剛性率、
[0540]Iは、ビーム9062の慣性モーメント((1)で計算される)、
[0541]wは、ビーム9062の固有振動数(それぞれω、ω、ω;第1、第2、第3の固有振動数)、
[0542]f(x)は、ビーム9062の固定端から距離xにおけるy方向の変位、
[0543]1.875、4.694、および7.855は定数αである。
【0499】
[0544]次に、ビーム9062またはビーム9062と結合要素9064の算出または決定された固有周波数を用いて、モータ9054の振動周波数を調整することができる。図27~28Bに関連してさらに詳細に説明されるように、ビーム9062の寸法または形状のわずかな変更または調整でさえ、ビーム9062の固有周波数、したがってモータ9054が調整される周波数に重大な影響を及ぼし得る。
【0500】
[0545]いくつかの実施形態では、ビーム寸法に基づく振動周波数は、ビーム9062の複雑な形状およびビーム9062の不均一な材料特性をモデル化するために、ビーム9062の形状およびビーム9062の端部に取り付けられたモータ9054を考慮してシミュレートされる。
【0501】
[0546]ここで図27に転じると、図27は、装置、例えば、装置9030または本明細書の他の場所で説明されている任意の装置をテストして、装置9030の力の出力を決定するための試験装置9070を示す。試験装置9070は、ホルダ9092、2つ以上の部材9082、センサ9084、およびプレート906を有するフレーム9078を具える。2つ以上の部材9082は、第1の端部9088aでプレート9086に結合され、第2の端部9088bでフレーム9078に結合される。部材9082は、図27に示されるように、フレーム9078内にプレート9086を懸架する。いくつかの実施形態では部材9082は弾性であり、他の実施形態では、部材9082はより剛性であるか柔軟性がない。部材9082の材料は、試験装置9070を用いて実施される試験のタイプによって決定される。装置9030、または本書の他の場所で説明されている装置は、テスト中、フレーム9078のホルダ9092にある。プレート9086は、試験中のエフェクタチップ9018の接触面であり、1つまたは複数のセンサ9084を具える。いくつかの実施形態では、センサ9084は、モーションセンサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープなど)である。他の実施形態では、センサ9084は、力センサ、圧力センサ、カメラ、温度センサ、タッチセンサ、近接センサ、光学センサ、比色計、触覚センサ、または当技術分野で知られている他の任意のセンサである。
【0502】
[0547]図28A~28Bに示される例では、装置9030のエフェクタチップ9018は、試験装置9070のプレート9086上のセンサ9084、加速度計に接触する。センサ9084は、エフェクタチップ9018の動的加速度を電圧として測定し、これを用いてエフェクタチップ9018によって及ぼされる力を計算または推定することができる。プレート9086とセンサ9084の質量は既知であるため、エフェクタチップ9018の力の出力は次の式(2)を用いて推定できる。
(2)F=m*a
[0548]ここで、Fはエフェクタチップ9018の出力、
[0549]mはプレート9086とセンサ9084の合計質量、
[0550]aはセンサ9084によって測定された加速度である。
【0503】
[0551]装置9030の例示的なビーム9062の振幅対周波数として示される動的加速度が図28Aに示され、より厚い断面を有するビームが図28Bに示されている。図28Aに示すように、ビームの形状は、装置9030のエフェクタチップ9018による所望の治療効果を生み出すために、所望の出力周波数(Hz)および振幅(mm)、例えば実質的に270Hzおよび148mmを有するように選択された。対照的に、ビームの形状を1mm変更しても、エフェクタチップの振動周波数が大幅に変化する。例えば、図28Bに示されるように、ビーム断面の厚さを1mm増加させると、エフェクタチップの振動の周波数が劇的に減少した(実質的に230Hzから実質的に78Hzに)。
【0504】
[0552]市販の装置に試験装置9070を使用すると、これらの装置が装置9030と同じ動き、周波数、振幅、および/または力をもたらさないことが明らかになる。例えば、市販の背中マッサージ装置、Sonicare(商標)装置、または往復運動モータを使用してビームの動きを引き出す装置は、正しい動作や皮膚インターフェースを出力せず、ましてや正しい周波数、力、および/または振幅を出力して、有益な非外傷性および/または静的な治療効果が得られない。結果として、これらの他の市販の装置は、流涙を誘発したり、鼻づまり、例えば副鼻腔炎を緩和したりする治療効果をもたらさない。
【0505】
【0506】
[0553]上記の表1は、試験装置9070によって測定された力と周波数を、市販の装置の選択における臨床効果に関連付けている。装置の先端と先端形状は、流涙と鼻づまりに関連する神経を活性化する潜在能力を考え、市販の装置のより大きなグループから選択された。臨床効果は、涙腺からの涙の増加と鼻づまりの減少である。表1に示すように、臨床的に有効な装置はほとんどなかった。この臨床効果の欠如は、インターフェースの形状と、エフェクタチップの力と周波数の出力の組み合わせが原因であると考えられる。
【0507】
[0554]表1に示すように、iTEARgen1は涙液分泌の刺激に適度に効果的であり、iTEARgen2はiTEARgen1よりも効果的であり、99%以上の患者に望ましい臨床効果をもたらした。iTEARgen2の周波数、力、および動きにより、iTEARgen1と比較して大幅に改善された装置になった。ただし、どちらも他の目的に役立つ市販のマッサージ装置よりも大幅に優れている。表1の他の装置(つまり、Sonicare、Dr.Johnson、Walh Deep Tissue、Evolved、First Time)は、さまざまな身体部位のマッサージャーとして販売されている市販の装置である。
【0508】
[0555]図29A~29Bは、臨床的有効性に成功したiTEARgen1およびgen2のエフェクタチップと同様のエフェクタチップの様々な図を示す。図29A~29Bに示すように、エフェクタチップは、鋭い、90度のエッジを有する。対照的に、図30A~30Bは、臨床的に効果がなかったエンドエフェクタの様々な図を示す。図30A~30Bでは、エフェクタチップは丸いか滑らかな表面を有する。図21~26の装置9030に関して本書に記載され、表1に提示された結果と正反対に、装置9030のエフェクタチップ9018は、エフェクタチップ9018上に規定されたエッジを有する狭い滑らかな表面を有しつつ、臨床効果を達成する。そのような有効性は、エフェクタチップ9018の形状および組成だけでなく、エフェクタチップ9018の振動/発振を誘発するために使用される装置9030の独特のメカニズム(例えば、偏心モータ、ビームなど)にも部分的に起因する。
【0509】
[0556]ドライアイについての表示がない市販の装置と、ドライアイに作用しない装置の間には、さらなる違いがある。例えば、市販の装置のエフェクタチップは、装置のハウジングから独立して動かない。このような構成は、ハウジング全体が振動するため、すべての力がエフェクタチップによってインターフェースに伝えられるのとは対照的に、必然的に非効率的である。言い換えれば、圧力は、装置の大きい表面積上で低い圧力となり、これはエフェクタチップのより小さい表面積上の高い圧力よりも効果的ではない。現在説明されている装置9030では、エフェクタチップ9018は、ハウジング9024から独立して動き、ハウジングの内外または実質的にハウジングの外側で振動して、その治療効果を適用し、患者の外鼻神経に加えられる力を最大にする。モータ9054は、ハウジング9024の内部にあり、機械的リンケージ、電磁結合、またはエフェクタチップ9018への直接接続であり得る物理的接続を介してエフェクタチップ9018と接続している。ハウジング9024は、オペレータが装置9030を把持できるようにするために単に必要とされる。
【0510】
[0557]本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態では、装置は、低コストおよびフォームファクタで設計することができ、順応性(compliance)が高くなり、その利用が容易になる。
【0511】
[0558]明細書および請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明確に別段指示しない限り、単数形および複数形の両方の参照を含む。例えば、「エフェクタ」という用語は、複数のエフェクタチップを含んでもよく、そしてそれを含むことが企図される。時々、請求の範囲および明細書において、「複数」、「1つまたは複数」、または「少なくとも1つ」などの用語を含み得る。しかしながら、そのような用語がない場合でも、複数が考えられていないこと意図しておらず、またそれを意味すると解釈されるべきではない。
【0512】
[0559]「約」または「概略」という用語は、数値指定または範囲の前に使用される場合(例えば、長さまたは圧力を定義するため)、(+)または(-)10%、5%、1%、0.1%、または0%異なる場合がある近似値を示す。本書に記載されているすべての数値範囲には、記載されている開始数値と終了数値が含まれる。「実質的に」という用語は、装置、物質、組成、測定基準、値、パラメータなどの大部分(すなわち、50%超)または本質的にすべてを示す。
【0513】
[0560]本明細書で使用される場合、「具える」または「含む」という用語は、装置、システム、および方法が列挙された要素を含み、さらに他の任意の要素を含み得ることを意味することを意図している。「本質的に~からなる」とは、装置、システム、および方法が列挙された要素を含むが、記載の目的のための組み合わせにとって本質的に重要な他の要素を除外することを意味するものとする。したがって、本明細書で定義される要素から本質的になるシステムまたは方法は、特許請求される開示の基本的および新規の特性に実質的に影響を及ぼさない他の材料、特徴、またはステップを除外しない。「からなる」とは、装置、システム、および方法が列挙された要素を含むが、些細なまたは重要でない要素またはステップ以外のものを除外することを意味するものとする。これらの移行用語(transitional terms)のそれぞれによって定義される実施形態は、本開示の範囲内である。
【0514】
[0561]本明細書に含まれる実施例および図は、限定ではなく例示として、主題が実施され得る特定の実施形態を示す。本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的置換および変更を行うことができるように、他の実施形態を利用し、そこから導き出すことができる。したがって、特定の実施形態が本明細書で例示および説明されてきたが、同じ目的を達成するために計算された任意の構成を、示された特定の実施形態の代わりに使用することができる。この開示は、様々な実施形態のあらゆる適応例または変形例をカバーすることを意図している。上記の実施形態、および本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態の組み合わせが、上記の説明を検討すると、当業者には明らかであろう。
【0515】
[0562]特定の実施形態が示され、説明されてきたが、特許請求される発明を好ましい実施形態に限定することを意図するものではなく、当業者には、クレームされた発明の精神と範囲から逸脱することなく様々な変更および修正を行うことができることは明らかである。したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で見なされるべきである。クレームされた発明は、代替例、変形例、および均等物をカバーすることを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28A
図28B
図29A
図29B
図30A
図30B
図31