(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】導光光学素子(LOE)のプレート間の屈折率の不均一性の測定技法
(51)【国際特許分類】
G01M 11/00 20060101AFI20231108BHJP
G01N 21/45 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
G01M11/00 T
G01N21/45 Z
(21)【出願番号】P 2020570496
(86)(22)【出願日】2019-06-20
(86)【国際出願番号】 IB2019055207
(87)【国際公開番号】W WO2019244093
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2022-06-17
(32)【優先日】2018-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518010049
【氏名又は名称】ルムス エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】Lumus Ltd.
【住所又は居所原語表記】8 Pinchas Sapir Street, 7403631 Ness Ziona, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゲルバーグ,ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ルビン,ユバル
(72)【発明者】
【氏名】アデル,マイケル
【審査官】井上 徹
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-503121(JP,A)
【文献】特表2017-529524(JP,A)
【文献】特開2011-13457(JP,A)
【文献】特開平11-84112(JP,A)
【文献】特開昭57-22202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 11/00-G01M 11/08
G01N 21/00-G01N 21/01
G01N 21/17-G01N 21/61
G02B 27/00-G02B 30/60
G02B 5/00-G02B 5/136
G02B 6/26-G02B 6/27
G02B 6/30-G02B 6/34
G02B 6/42-G02B 6/43
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屈折率の不均一性を測定するための方法であって、該方法は、
(a)導光体(20)の前面(26A)上へ投影光(R)を投影する工程であって、前記導光体(20)は、
(i)前記前面(26A)と背面(26)を含む互いに平行な外面の第1のペアと、
(ii)コーティングされたプレート(422)の組であって、前記プレート(422)の組は、
(A)互いに対して平行であり、
(B)前記外面の第1のペアの間にあり、および、
(C)前記外面の第1のペアに対して平行ではない角度にある、前記プレート(422)の組と、を含み、
(iii)前記プレート(422)の各々は同程度の屈折率(n)を有する、
工程と、
(b)前記プレート(422)間の屈折率の不均一性を測定するために干渉パターンのインターフェログラム画像(1200)をキャプチャする工程であって、前記干渉パターンは、屈折/反射光線(R’)と外部で反射される光(Re’)の間の干渉パターンであり、
(i)前記屈折/反射光線(R’)は、前記投影光(R)が前記導光体(20)を横断し、内部反射し、そして前記前面(26A)を介して外に出た結果であり、および、
(ii)前記外部で反射された光(Re’)は、前記投影光(R)が前記前面(26A)から反射した結果である、
工程と、
を含
み、
干渉縞の1つ以上の部分と前記干渉縞の別の1つ以上の部分の間の偏差を決定する工程をさらに含み、前記部分の各々は前記プレートの1つ以上に対応し、前記偏差は前記プレートの前記屈折率間における屈折率差に対応することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記投影する工程は、
(a)前記前面(26A)に対して斜角に行われる、および、
(b)前記前面(26A)に対して垂直に行われる、の群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インターフェログラム画像(1200)は、前記プレート(422)の前記屈折率(n)間の屈折率の不均一性に対応することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
屈折率の不均一性を決定するための方法であって、該方法は、
(a)インターフェログラムを提供する工程であって、前記インターフェログラムは1つ以上の干渉縞を含み、前記インターフェログラムは、
(i)導光体(20)の前面(26A)上へ投影光(R)を投影することであって、前記導光体(20)が、
(A)前記前面(26A)と背面(26)を含む互いに平行な外面の第1のペアと、
(B)プレート(422)の組であって、前記プレート(422)の組は、
(I)互いに平行であり、
(II)前記外面の第1のペアの間にあり、および、
(III)前記外面の第1のペアに対して平行ではない角度にある、
前記プレート(422)の組と、を含み、
(C)前記プレート(422)の各々は同程度の屈折率(n)を有する、
ことと、
(ii)前記プレート(422)間の屈折率の不均一性を測定するために干渉パターンのインターフェログラム画像(1200)をキャプチャすることであって、前記干渉パターンは、屈折/反射光線(R’)と外部で反射された光(Re’)の間の干渉パターンであり、
(A)前記屈折/反射光線(R’)は、前記投影光(R)が前記導光体(20)を横断し、内部反射し、そして前記前面(26A)を介して外に出た結果であり、および、
(B)前記外部で反射した光(Re’)は、前記投影光(R)が前記前面(26A)から反射した結果である、
ことと、によって生成される、工程と、
(b)前記干渉縞の1つ以上の部分と前記干渉縞の別の1つ以上の部分の間の偏差を決定する工程であって、前記部分の各々は前記プレートの1つ以上に対応し、前記偏差は前記プレートの前記屈折率間における屈折率の不均一性に対応する、工程と、
を含む、方法。
【請求項5】
前記干渉縞の前記部分の各々は前記プレートのうちの1つに対応することを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記偏差は隣接した前記プレート間にあることを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
前記偏差は複数の前記プレートにわたってあることを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項8】
前記偏差は前記プレートすべてにわたってあることを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項9】
前記偏差を決定する工程は前記インターフェログラム中にどれだけ多くの干渉縞の飛びがあるかを決定することを含むことを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項10】
前記偏差に基づき合格/不合格メトリックを計算する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項11】
前記偏差は、
(a)前記インターフェログラムの軸を決定するために前記インターフェログラムを分析すること、
(b)前記インターフェログラムを回転させる、および/または変形させること、
(c)前記インターフェログラムを、前記干渉縞に直交するN個の離散信号配列へと、Nが導光光学素子(LOE)中のファセットの数より大きくなるように分割すること、および、
(d)
(i)3または4バケット法、および
(ii)ウェーブレット変換、
から成る群から選ばれる位相抽出アルゴリズムを使用することによってn=1からNの信号アレイの位相を計算すること、
からなる群から選択される少なくとも1つの手法によって計算されることを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項12】
合格/不合格メトリックは前記インターフェログラムの全体にわたって決定された前記偏差から導出され、そして、他の合格/不合格メトリックは隣接した前記プレート間の偏差から導出されることを特徴とする、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
前記偏差は、
(a)前記インターフェログラムを、前記干渉縞に直交するN個の離散した信号配列へ分割すること、
(b)位相抽出アルゴリズムを使ってn=1からNまで前記信号配列の位相を計算すること、および、
(c)nの関数として前記位相をプロットし、前記位相のプロットにおける、全体の最大値と最小値間の最大の位相差を決定すること、
によって決定されることを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項14】
前記偏差は、
(a)前記干渉縞の1つの一部を使用して、
(b)前記干渉縞の1つの前記一部への最良適合の外挿を行って、および、
(c)前記外挿を前記干渉縞の別の一部と比較して、
決定されることを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項15】
前記偏差は、
(a)理論上の干渉縞を生成するために前記干渉縞のうちの1つを外挿で求めること、
(b)前記干渉縞の実際の1つの、前記理論上の干渉縞からの逸脱を計算すること、
によって決定されることを特徴とする、請求項
4に記載の方法。
【請求項16】
前記投影光は、焦点がわずかにぼかされたコリメート光であることを特徴とする、請求項1から
15のいずれか1つに記載の方法。
【請求項17】
前記投影光は単色光であることを特徴とする、請求項1から
16のいずれか1つに記載の方法。
【請求項18】
前記投影光は可視スペクトル内にあることを特徴とする、請求項1から
17のいずれか1つに記載の方法。
【請求項19】
屈折率の不均一性を測定するためのシステムであって、該システムは、
(a)表示光源(804)と、
(b)コリメート光学系(806)と、
(c)導光体(20)であって、
(i)前面(26A)と背面(26)を含む互いに平行な外面の第1のペアと、
(ii)プレート(422)の組であって、前記プレート(422)の組は、
(A)互いに平行であり、
(B)前記外面の第1のペアの間にあり、および、
(C)前記外面の第1のペアに対して平行ではない角度にある、前記プレート(422)の組と、を含む、導光体(20)を含み、および、
前記プレート(422)の各々は同程度の屈折率(n)を有し、また前記システムは、
(d)前記プレート(422)間の屈折率の不均一性を測定するために干渉パターン(1200)のインターフェログラム画像をキャプチャするために配置されたキャプチャデバイス(1002)であって、前記干渉パターンは、屈折/反射光線(R’)と外部で反射された光(Re’)の間の干渉パターンであり、
(i)前記屈折/反射光線(R’)は、投影光(R)が前記導光体(20)を横断し、内部反射し、そして前記前面(26A)を介して外に出た結果であり、および、
(ii)前記外部で反射された光(Re’)は、前記投影光(R)が前記前面(26A)から反射した結果である、
キャプチャデバイス(1002)と、
を含
み、
1つ以上のプロセッサーを包含する処理システム(600)であって、前記処理システム(600)は、干渉縞の1つ以上の部分と前記干渉縞の別の1つ以上の部分の間の偏差を決定するように構成され、前記部分の各々は前記プレートの1つ以上に対応し、前記偏差は前記プレートの前記屈折率間における屈折率の不均一性に対応する、前記処理システム(600)を含む、システム。
【請求項20】
屈折率の不均一性を決定するためのシステムであって、該システムは1つ以上のプロセッサーを包含している処理システム(600)を含み、前記処理システムは、
(a)インターフェログラムを処理するように構成され、前記インターフェログラムは1つ以上の干渉縞を含み、前記インターフェログラムは、
(i)導光体(20)の前面(26A)上へ投影光(R)を投影することであって、前記導光体(20)が、
(A)前記前面(26A)と背面(26)を含む互いに平行な外面の第1のペアと、
(B)プレート(422)の組であって、前記プレート(422)の組は、
(I)互いに平行であり、
(II)前記外面の第1のペアの間にあり、
(III)前記外面の第1のペアに対して平行ではない角度にある、前記プレート(422)の組と、を含み、
(C)前記プレート(422)の各々は同程度の屈折率(n)を有する、
ことと、
(ii)前記プレート(422)間の屈折率の不均一性を測定するために干渉パターンのインターフェログラム画像(1200)をキャプチャすることであって、前記干渉パターンは、屈折/反射光線(R’)と外部で反射された光(Re’)の間の干渉パターンであり、
(A)前記屈折/反射光線(R’)は、前記投影光(R)が前記導光体(20)を横断し、内部反射し、そして前記前面(26A)を介して外に出た結果であり、および、
(B)前記外部で反射された光(Re’)は、前記投影光(R)が前記前面(26A)から反射した結果である、こと、
とによって生成され、
(b)前記処理システムはまた、前記干渉縞の1つ以上の部分と前記干渉縞の別の1つ以上の部分の間の偏差を決定するように構成され、前記部分の各々は前記プレートの1つ以上に対応し、前記偏差は前記プレートの前記屈折率間における屈折率の不均一性に対応する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に光学試験に関し、とりわけ屈折率差の非接触式の測定技法に関する。
【背景技術】
【0002】
導光光学素子(LOE)の生産における製作上の難題の1つは、屈折率の均一性を達成することである。不均一性は、画質の劣化をもたらす。光線がファセットに交差する際、とりわけ、ファセットへの法線に対する角度が大きい場合に、個別のプレートの屈折率が十分によく一致していなければ、角度の偏差が生じるであろう。
【発明の概要】
【0003】
本実施形態の教示によると、屈折率の不均一性を計測するための方法が提供され、該方法は、導光体の前面上に投影される投影光を投影する工程を含み、前記導光体は、互いに対して平行な外面の第1のペアと、前面と背面を含む外面と、コーティングされたプレートの組とを含み、該コーティングされたプレートの組は、外面の第1のペアの間において互いに対して平行であり、かつ、外面の第1のペアに対して平行ではない角度にあり、および、プレートの各々は一致する屈折率を有し、および、プレート間における屈折率の不均一性を測定するために干渉パターンのインターフェログラム画像をキャプチャし、前記干渉パターンは屈折/反射光線と外部で反射された光との間におけるものであり、前記屈折/反射光線は投影光が導光体を横断し、内部で反射し、次に、前記前面を介して導光体から外に出た結果であり、および、前記外部で反射された光は、前記投影光が前記前面から反射した結果である。
【0004】
随意の実施形態において、前記投影は前面に対して斜角に行われる。別の随意の実施形態において、投影は前面に対して垂直である。別の随意の実施形態において、インターフェログラム画像は、プレートの屈折率の間の屈折率の不均一性に対応する。
【0005】
別の随意の実施形態において、干渉縞の1つ以上の部分と干渉縞の別の1つ以上の部分の間の偏差を決定する工程をさらに含み、部分の各々はプレートの1つ以上に対応し、前記偏差はプレートの屈折率の間の屈折率差(不均一性)に対応する。
【0006】
本発明の実施形態の教示によると、屈折率の不均一性を決定するための方法が提供され、該方法は、1つ以上の干渉縞を含んだインターフェログラムを提供する工程を含み、前記インターフェログラムは、導光体の前面上に投影される投影光を投影することであって、前記導光体は、前面と背面を含む互いに対して平行な外面の第1のペアと、プレートの組とを含み、前記プレートの組は、外面の第1のペアの間において互いに対して平行であり、かつ、外面の第1のペアに対して平行ではない角度にあり、および、プレートの各々は同程度の屈折率を有する、ことと、プレート間における屈折率の不均一性を測定するために干渉パターンのインターフェログラム画像をキャプチャすることであって、前記干渉パターンは屈折/反射光線と外部で反射された光との間におけるものであり、屈折/反射光線は、投影光が導光体を横断し、内部反射し、次に、前面を介して外に出た結果であり、および、外部で反射された光は投射光が前面から反射した結果である、ことと、によって生成され、また前記方法は、干渉縞の1つ以上の部分と干渉縞の別の1つ以上の部分間の偏差を決定する工程を含み、前記部分の各々はプレートの1つ以上に対応し、前記偏差はプレートの屈折率間における屈折率不均一性に対応する。
【0007】
随意の実施形態において、干渉縞の部分の各々はプレートのうちの1つに対応する。別の随意の実施形態において、偏差は隣接するプレートの間にある。別の随意の実施形態において、偏差は複数のプレートにわたる。別の随意の実施形態において、偏差はすべてのプレートにわたる。
【0008】
別の随意の実施形態において、偏差の決定はインターフェログラムにどれだけ多くの干渉縞の飛びがあるかを決定することを含む。
【0009】
別の随意の実施形態において、偏差に基づいて、合格/不合格メトリック(pass/fail metric)を計算する工程をさらに含む。
【0010】
別の随意の実施形態において、偏差は、以下のものから成る群から選ばれた少なくとも1つの技法を使用して決定される:インターフェログラムの軸を決定するためにインターフェログラムを分析すること、インターフェログラムを回転させる、および/または、変形させること、NがLOE内の面の数より著しく大きくなるように干渉縞に直交するN個の離散信号配列へインターフェログラムを分割すること、および、以下のものから成る群から選ばれた位相抽出アルゴリズムの使用によって信号配列n=1~Nの位相を計算すること:3または4バケット法(bucket method)、およびウェーブレット変換。
【0011】
別の随意の実施形態において、合格/不合格メトリックはインターフェログラムの全体にわたって決定された偏差から導き出され、その後、他の合格/不合格メトリックが隣接するプレートの間の偏差から導き出される。
【0012】
他の随意の実施形態において、偏差は、インターフェログラムを、干渉縞に直交するN個の離散信号配列へと分離すること、位相抽出アルゴリズムを使ってn=1からNまで信号配列の位相を計算すること、および、nの関数として位相をプロットし、位相プロットにおける、全体の最大値と最小値間の最大の位相差を決定すること、によって決定される。
【0013】
別の随意の実施形態において、偏差は、干渉縞の1つの一部を使用して、干渉縞の1本の一部への最良適合の外挿を行って、および、外挿を干渉縞の別の一部と比較して、決定される。
【0014】
他の随意の実施形態において、偏差は次のものによって決定される:理想的な干渉縞を生成するために干渉縞のうちの1つを外挿すること、理想的な干渉縞から干渉縞の実際の1つの逸脱を計算すること。
【0015】
別の随意の実施形態において、投影光は焦点がわずかにずらされたコリメート光である。別の随意の実施形態において、投影光は単色光である。別の随意の実施形態において、投影光は可視スペクトル内にある。
【0016】
本実施形態の教示によると、屈折率の不均一性を測定するためのシステムが提供され、該システムは、表示光源、コリメート光学系、導光体を含み、導光体は、互いに対して平行な外面の第1のペアと、前面と背面とを含む外面と、プレートの組とを含み、プレートの組は、互いに対して平行であり、前記外面の第1のペアの間にあり、および、前記外面の第1のペアに対して平行ではない角度にあり、および、プレートの各々は同程度の屈折率を有し、および、該システムはまた、プレート間における屈折率の不均一性を測定するための干渉パターンのインターフェログラム画像をキャプチャするために配置されたキャプチャデバイスを含み、前記干渉パターンは屈折/反射光線と外部で反射された光との間におけるものであり、前記屈折/反射光線は、投影光が導光体を横断し、内部で反射し、次に、前記前面を介して外に出た結果であり、および、前記外部で反射された光は、前記投影光が前記前面から反射した結果である。
【0017】
随意の実施形態において、システムは1つ以上のプロセッサーを包含している処理システムをさらに含み、処理システムは、干渉縞の1つ以上の部分と干渉縞の別の1つ以上の部分の間の偏差を決定するように構成され、前記部分の各々はプレートの1つ以上に対応し、前記偏差はプレートの屈折率間における屈折率の不均一性に対応する。
【0018】
本実施形態の教示によると、屈折率の不均一性を決定するためのシステムが提供され、該システムは1つ以上のプロセッサーを包含している処理システムを含み、該処理システムは、インターフェログラムを処理するように構成され、該インターフェログラムは1つ以上の干渉縞を含み、該インターフェログラムは、導光体の前面上に投影光を投影することであって、該導光体が:前面と背面を含む互いに対して平行な外面の第1のペアと、プレートの組であって:互いに対して平行であり、前記外面の第1のペアの間にあり、および、前記外面の第1のペアに対して平行ではない角度にある、プレートの組と、を含み、および、プレートの各々は一致する屈折率を有する、ことと、プレート間における屈折率の不均一性を測定するために干渉パターンのインターフェログラム画像をキャプチャすることであって、該干渉パターンは屈折/反射光線と外部で反射された光との間におけるものであり、該屈折/反射光線は投影光が導光体を横断し、内部反射し、次に、前面を介して外に出た結果であり、および、該外部で反射された光は投影光が前面から反射した結果である、ことと、によって生成され、該システムはまた、干渉縞の1つ以上の部分と干渉縞の別の1つ以上の部分の間の偏差を決定するように構成され、該部分の各々はプレートの1つ以上に対応し、該偏差はプレートの屈折率間における屈折率の不均一性に対応する。
【0019】
本実施形態の教示によると、屈折率の不均一性を測定するためのコンピューター可読コードを組み込まれた非一時的なコンピューター可読記憶媒体が提供され、前記コンピューター可読コードは、上記の方法のうちいずれも実行できるようにプログラムコードを含む。
【0020】
本実施形態の教示によると、屈折率の不均一性を決定するためのコンピューター可読コードを組み込まれた非一時的なコンピューター可読記憶媒体が提供され、該コンピューター可読コードは、上記の方法のうちいずれも実行できるようにプログラムコードを含む。
【0021】
本実施形態の教示によると、ネットワークを介してクライアントコンピューターに接続されたサーバーにロード可能なコンピュータープログラムが提供され、結果としてコンピュータープログラムを実行するサーバーは上記の開示のいずれかによるシステム中で処理システムを構成する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
実施形態は、添付の図面を参照してほんの一例として本明細書に記載されている。
【
図1】従来の折り畳み式光学構造の先行技術を例示する。
【
図2】典型的な導光光学素子(LOE)の側面図である。
【
図4】光を基板に結合し、および、光をビューアーの目へと出させる、選択反射面のアレイの詳細な断面図である。
【
図5】標準的な眼鏡フレームに組み込まれたLOEの例を示す。
【
図6】選択反射面のアレイを製作するための方法を例示する。
【
図7】選択反射面のアレイを製作するための方法のさらなる詳細である。
【
図8】LOEのための試験の典型的な部分の見取り図である。
【
図9】典型的な試験構成の高水準の側面見取り図である。
【
図10A】干渉縞がどのように形成されるかの側面見取り図である。
【
図11】LOEの様々な範囲についての全体的なパターンの発生の見取り図である。
【
図14】非常に不良な干渉縞パターンの写真である。
【
図15】本発明の処理モジュールを実装するように構成された典型的なシステムの高水準の部分的なブロック図である。
【0023】
略語および定義
引用の便宜上、このセクションは、本明細書において用いられる略語、頭字語、および短い定義の簡潔なリストを含んでいる。このセクションによって本発明が制限されるとみなすべきではない。より完全な説明は、以下において、および適用可能な規格において見出されうる。
1D - 一次元
2D - 二次元
CCD - 電荷結合素子
CRT - 陰極線管
DMD - デジタルマイクロミラーデバイス
EMB - アイモーションボックス
FOV - 視野
HMD - ヘッドマウントディスプレイ
HUD - ヘッドアップディスプレイ
LCD - 液晶ディスプレイ
LCoS - シリコン基板上の反射型液晶
LED - 発光ダイオード
LOE - 導光光学素子
OLED - 有機発光ダイオードアレイ
OPL - 光路長
SLM - 空間光変調器
TIR - 内部全反射
【発明を実施するための形態】
【0024】
本実施形態に記載のシステムの原理および操作は、図面および付随的な説明を参照して十分に理解され得る。本発明は、導光光学素子(LOE)のプレート間における屈折率の不均一性を測定するためのシステム、および方法である。革新的な測定技術は、干渉の観察のため、また、光ビームのコリメーションを試験するために通常用いられる、よく知られたシアリング干渉計測定の技法に基づく。本実施例の別の特色は、LOE内で隣接するプレート間の相違を特徴づけるために生成されたインターフェログラムの特性を分析するための革新的な方法である。
【0025】
LOEの生産における製作上の難題の1つは、屈折率の均一性を達成することである。不均一性は、画質の劣化をもたらす。光線がファセットに交差する際、とりわけ、ファセットへの法線に対する角度が大きい場合に、個別のプレートの屈折率が十分によく一致していなければ、角度の偏差が生じるであろう。
【0026】
基礎技術-
図1から
図7
図1は従来の先行技術の折り畳み式の光学構造を例証し、ここで、基板(2)は表示光源(4)からの光を受ける。表示光源はコリメート光学系(6)(例えばレンズ)によってコリメートされる。表示光源(4)からの光は、主な光線(11)が基板平面と平行になるように、第1の反射面(8)によって基板(2)中へと結合される。第2の反射面(12)は、基板からビューアーの目(14)へ光を結合する。この構造はコンパクトであるにもかかわらず、著しい欠点に苛まれている。具体的には、非常に制限されたFOVと目の可動域(EMB)しか達成することができない。
【0027】
ここで、典型的な導光光学素子(LOE)の側面図である
図2を参照する。上記の制限を緩和するために、選択反射面のアレイを、導光光学素子(LOE)内で使用し、製造することができる。第1の反射面(16)は、デバイスの後ろに位置決めされる光源(図示せず)から発せられるコリメートされた表示光線(入射光線ビーム)(18)により照射される。図面の簡潔さのために、1つの光線、すなわち、入射光線(18)(「ビーム」あるいは「入射光線」とも呼ばれる)だけが一般的に描かれている。ビーム(18A)と(18B)などの入射光の他の光線が入射光瞳の左と右の縁などの入射瞳の縁を指定するために使用されることもある。一般に、画像が光線によって本明細書に表される場合はいつでも、光線は画像のサンプルビームであり、これは、画像の点またはピクセルに各々対応するわずかに異なる角度にある複数のビームによって典型的に形成されることに留意されたい。特に画像の末端と呼ばれるところを除いて、例示されるビームは典型的に画像の重心である。
【0028】
反射面(16)は、典型的には100%反射(完全なミラー)であり、光源からの入射光を反射し、入射光は内部全反射によって導光体(20)の内部で捕捉される。導光体(20)は「平面基板」、および「光送信基板」とも呼ばれる。導光体(20)は、第1の(後方の、主な)表面(26)と第2の(前方の、主な)表面(26A)として図面で示されている、互いに平行な少なくとも2つの(主)表面を含む。主表面(26、26A)に関して「第1の」および「第2の」という指定は参照の利便性のためのものであることに留意されたい。導光体へのカップリングイン(Coupling-in)は、前方、後方、側端などの、または他のあらゆる所望のカップリングイン幾何学の、様々な表面からでありえる。
【0029】
入射光光線(18)は、基板の近位端(図の右側)で基板に入る。光は、導光体と1つ以上のファセット、通常少なくとも複数のファセット、および典型的にはいくつかの、3または4より多いファセットを通って、導光体の遠位端(図の左側)に向かって伝播する。光は、伝播の最初に反射された伝播方向(28)と別の伝播方向(30)の両方において導光体を通って伝播する。
【0030】
捕捉された光は、基板(20)の内面から反射し、そして選択反射面のアレイ(22)を横断するように、導光体を介して、伝播する。選択反射面(22)は典型的には部分的に反射するカップリングアウト(coupling-out)・ファセットであり、それらの各々は、基板からビューアーの目(24)へと光の一部を結合する。
【0031】
選択反射面(22)などの内部の部分反射面は、本明細書の文脈では一般に「ファセット」と呼ばれる。現実用途の強化のために、ファセットは部分反射型であり、現実世界からの光が前面(26A)を介して入り、ファセットを含む基板を横断し、および、基板を出て背面(26)を介してビューアーの目(24)に至ることを可能にする。ファセットが部分反射型であることはまた、伝播光の一部が後に続くファセットに伝播し続けることを可能にする。内部の部分反射面(22)は一般に、導光体(20)の伸長の方向に対して斜角(つまり、平行でも垂直でもない)で導光体(20)を少なくとも部分的に横断する。部分反射は、限定されないが、ある割合の光の伝送、および/または偏光の使用を含む、様々な技術によって実行可能である。
【0032】
図3Aと
図3Bは、選択反射面の所望の反射率挙動を例示する。
図3Aでは、光線(32)はファセット(34)から部分的に反射され、基板(20)からカップルアウト(coupled out)される(38)。
図3Bでは、光線(36)は顕著に反射されることなく、ファセット(34)を通って伝送される。
【0033】
図4は、光を基板に結合させ、次にビューアーの目へと結合させる選択反射面のアレイの詳細な断面図である。ここで見られるように、光源(4)からの光線(18)は第1の反射表面(16)に衝突し、そして、反射光線(42)が内部全反射によって基板中へと結合される。捕捉された光線は、点(44)で他の2つの典型的な部分反射面(22)によって基板から徐々にカップルアウトされる。第1の反射面(16)の被膜特性は、他の反射面(22)、(46)の被膜特性に必ずしも類似しなければならないというわけではない。この被膜は、金属性、二色性、またはハイブリッドの金属-二色性の、完全反射型、または、ビームスプリッタであり得る。
【0034】
図5は、標準的な眼鏡フレーム(107)に組み込まれたLOE(20a)/(20a’)および(20b)の一例を示している。表示光源(4)、折り畳み式の光学系、およびコリメート光学系(6)は、眼鏡フレームのアーム部分(112)の内部において、第2のLOE(20b)の縁部に位置決めされるLOE(20a)/(20a’)に隣接して、アセンブルされる。表示光源が小型のCRT、液晶ディスプレイ(LCD)、シリコン基板上の反射型液晶(LCoS)、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、マイクロLEDアレイ、またはOLED、などの電子素子である場合は、表示光源の駆動電子機器(114)はアーム(112)の背面部分の内部にアセンブルされ得る。電源およびデータインターフェース(116)は、リード(118)、または無線または光の伝送を含む他の通信手段によってアーム(112)に接続可能である。代替的に、バッテリーおよび小型データリンク電子機器は、眼鏡フレームにおいて一体化され得る。本図は一例であり、表示光源が、LOE平面と平行に、またはLOEの前方部分において取り付けられる、アセンブリを含む、他の考えられ得るヘッドマウントディスプレイの配置も構築され得る。
【0035】
この基礎技術のさらなる詳細は米国特許第7,643,214号において見ることができる。
【0036】
図6は、部分反射面のアレイを製作する方法を例示する。複数の透明な平たいプレート((422R)、5つの典型的なプレート(S1)から(S5)として示される)の表面は、必要なコーティング(440)をほどこされ、次に、プレート(S1からS5)は、スタック形態(442)を成すように接合される。その後、セグメント(444)は、反射表面(446)の所望のアレイを生じるために、切断、研削、および研磨によってスタック形態からスライスされ、その後、それはLOEの全体を実現するために他の構成要素とアセンブルされ得る。コーティングされたプレート(S1からS5)の実際の寸法とLOEの必要な寸法に従って、個々のセグメント(444)から1つを超えるアレイ(446)が製作され得る。
【0037】
図7は選択反射面のアレイを製作するための方法のさらなる詳細である。スライスされた導光体(446)は、例えば、両側面に沿って、導光体の近位端となる破線(420A)に沿って、および、導光体の遠位端となる破線(420B)に沿って、垂直にカットされる。これにより、導光体(420)がもたらされる。随意に、導光体(424)と(426)は、導光体(420)の近位端および遠位端にそれぞれ貼り付けられ、そしてその組合せ((420)、(424)、および(426)の)は導光体(LOE)(429)を製造するために研磨される。あるいは、端のプレート(S1とS5)は間のプレート(S2、S3、S4)より厚くすることができ、結果として、スライスされた導光体(446)の構造は、導光体(424)と(426)を貼り付けられた領域が端のプレート(S1とS5)に由来しながら、導光体(429)に類似したものとなる。
【0038】
一般に、もとの透明な平たいプレート(422R)の各々は、1組のコーティングされたプレート(422)のプレートを結果としてもたらす。プレート(422)の各々は3ペアの面を有し、面のペアの各々は、プレートの平行な外面である。1ペアの面(本図中の左および右の側面として示される)は、導光体(LOE)の長軸を形成するために、被覆され、隣接するプレートに接合される。その後、別のペアの面(本図中、最上部および底部に示される「端」)は、主要外面(前面(26A)と背面(26)を含む)を形成するようにそれぞれ研削され、および研磨される。コーティングされたプレートの組は、プレートが対面するところに作成されたファセットを含み、従って、プレートの組はファセットの組を含む。ファセットの組は、主要外面(26A、26)のペアの間において、互いに対して平行であり、および、主要外面(26A、26)に対して平行ではない角度にある。
【0039】
本図はオーバーラップしないファセットを有するLOEを示しているが、これに制限されず、二重オーバーラップ、および、三重オーバーラップなどのオーバーラップするファセット(図示せず、2018年1月8日に出願されたPCT/IL2018/050025を参照し、その全体は参照によって本明細書に組み入れられる)に、本発明の実施例を適用することもできる。
【0040】
詳細な説明-第1の実施形態
図8から
図15
ここで、LOE導光体(20)に対する試験の典型的な部分の見取図である
図8を参照する。この典型的な実施例は、
図2に関連して上に記載されるようにLOEを使用する。作業において、入射光線(18)は近位端(54)においてLOE(20)に進入することができる。本試験構成において、当該技術分野において知られているように試験用光線を発生させるために、表示光源(804)はコリメート光学系(806)に光を出力するが、そのことは投影光(R)の試験光線として示されている。試験光線(投影光(R))はコリメートされ得るが、典型的には厳密にコリメートされるのではなく、試験用の投影光(R)を発生させるためにわずかに焦点をぼかされる。試験は、好ましくは単色光(すなわち、光の単一波長)を用いて行われるが、典型的に可視スペクトルにおけるどの波長でも行なうことができる。この実施例は制限するものではなく、例えば、赤外線などの他の波長も使用することができる。オリエンテーションについては、本図において、前面(26A)は入射光線(R)に向かっており、典型的には下記の図(
図9から
図10B)において示されるような角度にある。この場合、入射光線は、LOE(20)の前面(26A)に対して下向きの角度で、ページの外から到来している。投影光(R)は、図において示されるように、典型的には前面(26A)に対して斜角で、前面(26A)に向かって投影される。この典型的な実施例は制限するものではなく、投影光(R)は、代替的に、前面(26A)に対して垂直に前面(26A)に向かって投影されてもよい。
【0041】
屈折/反射光線(R’)および外部で反射された光線(Re’)は、前面(26A)から離れてページの外へ、上向きの角度で伝播する。このことは、
図9中の試験構成(900)(以下に記載される)を見ることによって一層よく理解され得る。
【0042】
試験光線(R)は典型的な試験光線(R1)から(R7)としての示されており、それらは各々(R1’)から(R7’)として示される典型的な屈折/反射光線(R’)として、LOEを横断して外に出る。LOE導光体(20)は、主要な表面(前面(26A)および背面(26))の間に、ファセット(22)を含み、それらは二重線で示されている。屈折/反射光線(R1’)から(R7’)の経路は明確性のために単純化されていることに留意されたい。以下に記載されるように、ファセット(22)における屈折/反射光線(R’)の光路長の各々は、ファセットのいずれかの側にあるプレート間での不整合(不均一性)により変化するだろう。
【0043】
試験光線(R)は外面(前面26A)によっても、外部で反射された光(Re’)として反射されるであろう。明確性のために、外部で反射された光(R7e’)の典型的な光線が1つだけ本図中に示される(明確性のために、明らかに、正確な反射角ではない)。
【0044】
本図において、第1の屈折率n1を有する典型的なプレート-1 (S1)、第2の屈折率n2を有するプレート-2 (S2)、第3の屈折率n3を有するプレート-3 (S3)、第4の屈折率n4を有するプレート-4 (S2)、第5の屈折率n5を有するプレート-5 (S2)、および、第6の屈折率n6を有するプレート-6 (S2)、を含む、プレート(422)が示される。また、典型的なファセットも示される:プレート-1( S1)とプレート-2(S2)の間のファセット(F12)、プレート-2(S2)とプレート-3(S3)の間のファセット(F23)、プレート-3(S3)とプレート-4(S4)の間のファセット(F34)、プレート-4(S4)とプレート-5(S5)の間のファセット(F45)、および、プレート-5(S5)とプレート-6(S6)の間のファセット(F56)。あるいは、プレートはファセット間にあると記載することができ、例えば、プレート-2(S2)はファセット(F12)とファセット(F23)の間にある。
【0045】
理想的には、各々のプレートの屈折率は一致するべきであり、すなわち、屈折率は均一なはずである:n1=n2=n3=n4=n5=n6。しかしながら、実際には、典型的に1つ以上の屈折率の間にいくらかの偏差がある。典型的な場合では、第1の群(n1、n2、n4、n6)はすべて、異なる屈折率を有し、および、第2の群(n3、n5)は両方とも第1の群の屈折率とは異なる同一の屈折率を有する。この場合、試験光線(R1)は、屈折率n2を有するプレート-2(S2)を介してLOEの20%を横断し、屈折率n3を有するプレート-3 (S3)を介して80%(残りの幅)を横断するようにファセット(F23)で屈折し、屈折率n3を有するプレート-3 (S3)を介してLOEの80%を横断する屈折/反射光線(R1’)として、背面(26)から反射し、屈折率n2を有するプレート-2 (S2)を介してLOEの幅の残り20%を横断するように、ファセット(F23)で屈折し、および、前面(26A)を介してLOEから出るであろう。
【0046】
同様に、試験光線(R2)~(R7)は、それぞれ以下のような反射光線(R2’)~(R7’)としてLOEを横断するであろう(各々のプレートについて括弧中に対応する屈折率、1つの方向だけが記載される):
(R2)は100%がプレート-3(S3)(n3)を介する(R2’)として、
(R3)は80%がプレート-3(S3)(n3)を介し、20%がプレート-4(S4)(n4)を介する、(R3’)として、
(R4)は50%がプレート-3(S3)(n3)を介し、50%がプレート-4(S4)(n4)を介する(R4’)として、
(R5)は20%がプレート-3(S3)(n3)を介し、80%がプレート-4(S4)(n4)を介する(R5’)として、
(R6)は100%がプレート-4(S4)(n4)を介する(R6’)として、および
(R7)は100%がプレート-5(S5)(n5)を介する(R7’)として。
【0047】
n3=n5であるこの場合において、試験光線(R2)と(R7)(および対応する屈折/反射光線(R2’)と(R7’)は)の有効光路長は、およびそれ故に、前面(26A)から反射された光線の部分と背面(26)から反射された光線の部分との間の位相差は相似するはずである。しかしながら、試験光線(R2)から(R6)の光路長および結果として生じる位相差は、不均一な基板(プレート)の割合が変化するに従って変化するはずである。
【0048】
ここで、典型的な試験構成の高水準の側面見取り図である
図9を参照する。試験構成(900)は、試験のための典型的な構成を示す。図中の明確性のために、外部で反射された光(Re’)は二点鎖線を用いて示され、および屈折/反射光線(R’)は点線を用いて示される。表示光源(804)は試験光線(R)を発生させるためにコリメート光学系(806)に光を出力する。屈折/反射光線(R’)はLOE(20)から出力され、および、キャプチャデバイス(1002)によって受信される。外部で反射された光(Re’)はLOE(20)の外面から反射され、キャプチャデバイス(1002)によって受信される。キャプチャデバイス(1002)は、屈折/反射光線(R’)と外部で反射された光(Re’)との間で生じた干渉信号の画像を捕捉する。利便性上、屈折/反射光線R’から生じ、かつキャプチャデバイス(1002)によってキャプチャされるインターフェログラム画像は、この記載においてインターフェログラムと呼ばれ、以下に説明されるように、波動干渉によって形成されたパターンが特に写真またはダイヤグラムにおいて表現される。
【0049】
干渉パターンはプレート(422)間における屈折率の不均一性を測定するために用いられる。干渉パターンは屈折/反射光線(R’)と外部で反射された光(Re’)との間のものである。屈折/反射光線(R’)は、投影光(R)が導光体(20)を横断し、内部反射し、次に、前面(26A)を介して外に出た結果である。外部で反射された光(Re’)は、投影光(R)が前面(26A)から反射される結果である。
【0050】
特定の所望の試験のために便利かつ適切であるように、キャプチャデバイスは様々な実施例を含み得る。例えば、干渉信号(光線(R’)、(Re’))はスクリーン上に投影され、および、結果として生じるインターフェログラムの写真を撮るために手持ち式カメラが使用される。別の例において、CCD(電荷結合素子)は直接光線(R’、Re’)の干渉をキャプチャするように設置することができる。インターフェログラムは処理モジュール(1004)によって随意に記憶され、処理される。
【0051】
ここで、干渉縞がどのように形成されるかを側面視で説明した
図10Aを参照する。干渉縞は、参照光線(投影される試験光線(R))が第1のLOE(20)の前面(26A)から反射し(外部で反射された光(Re’))、対応する屈折/反射光線(R’)(それはLOE(20)内へと進み、背面(26)から反射する)と干渉し、その後、LOE(20)をスクリーン(キャプチャデバイス(1002))に対して、形成される。本図において、参照試験光線(R)の典型的な部分は第1の部分(Ra)と第2の部分(Rb)として示される。第1の部分(Ra)は、LOE(20)を横断し、反射し、屈折して、および反射光線(Ra’)として外に出る。第2の部分(Rb)は、外部で反射された光線(Rb’)としてLOE(20)の外部前面(26a)で反射される。(自動)コリメーター・システムから出る光線(試験光線R)の焦点が、わずかにぼかされる時、干渉縞が観察される。コリメーター(806)の焦点をぼかすことは、干渉縞の偏差の相対変化に影響しない。コリメーター(806)の焦点をより少ししかぼかさなかった場合、結果としてより遠く離れた相対的に少ない干渉縞をもたらすが、それに比較して、コリメーター(806)の焦点をより大幅にぼかすことは、結果として干渉縞を互いにより密にするだろう。コリメーターの焦点がぼかされなければ、結果として生成されるインターフェログラムは単一の干渉縞、すなわち、すべてが1つの明度になるだろう。一般に、コリメーター(806)は、干渉縞の飛びを識別するために十分な干渉縞を観察するために、十分に調節される(焦点をずらされる)が、干渉縞の数が増加して互いにより接近するほどには調節され(焦点をずらされ)過ぎることはなく、干渉縞の形状(それらの形態)において変化が認識可能になるだろう。一般的には、導光体(20)の外面(前面(26A)と背面(26))は、高い精度に機械加工され、および、干渉縞の一因とはならない。
【0052】
参照のために、
図8の光線(R1)から(R7)は、
図10Aにおいて描かれるようにページへ「積み重ね」られ、ここで、本
図10A中のLOE(20)の姿は、
図8のLOE(20)の左側からのものである。
【0053】
ここで干渉の詳細な見取り図である
図10Bを参照する。スクリーン(キャプチャ画像)上の信号の外観は、本図の光線のうち外部で反射された光線(Re’)(二点鎖線)と反射/屈折光線(R’)(破線)の間の光路長差の指標である。本図は、空気とS-TIM8ガラス(n= 1.5955)との間の界面における屈折の一例であり、従って、LOE(20)内部の屈折角は26.3度である。
【0054】
ここで、LOEの様々な範囲についての全体的なパターンの発生の見取り図である
図11を参照する。干渉縞パターンが、LOE(20)を通り抜けない光(外部で反射された光(Re’))とLOE(20)を通り抜ける光(屈折/反射光線(R’))との間の干渉を含むため、全体のパターンは、LOE(20)の様々な範囲(すなわち異なるプレート)を通り抜ける光線について比較情報を明らかにする。本図において、プレート(S11)、(S12)、(S13)はそれぞれの屈折率(n
1、n
2、n
1)を有する。このことは、本図において描写されており、ここで、光線路(1101)と光線路(1102)は潜在的に異なる屈折率を有する異なるプレートを通ってLOE(20)を横断する。本図はこれらの光線(1101、1102)を示す。先の
図10Bの方向付けにおいて、光線路(1101)と光線路(1102)はオーバーラップし、および、反射/屈折光線(R’)として示される。結果として生じるインターフェログラム(1200)は、外部で反射された光線(Re’)と反射/屈折(1101)/(1102)光線との間の光路差を、帯(B)として、または、黒い若しくは暗い領域(D)の間の「縞」として示す。典型的な3つの帯(B1)、(B2)、(B3)は、4つの典型的な暗い領域(D1)、(D2)、(D3)、(D4)の間に示される。ヘリウム~ネオンの赤いレーザ源が用いられる場合、帯Bは暗い領域(D)の間の赤色となるだろう。その代わりに、本図の黒い領域(D)と白色の縞(B)のように、グレイスケールまたは白黒の画像が用いられてもよい。
【0055】
干渉縞(帯B)は、インターフェログラムの暗い領域の中心から、可視光線領域を通って、再び次の暗い範囲の中心に延在する範囲である。例えば、縞(B1)は、暗い領域(D1)と暗い領域(D2)間の光の範囲である。光の範囲は、2つの別個の経路からの光線が一致し、および互いに同位相である時に生じる。すなわち、光線の光路長は波長の整数によって区切られ、および、強め合う干渉が生じる。従って、ある範囲で2つの別個の進路から光線が一致し、互いに位相が異なる場合、すなわち、(n+1/2)波長によって区切られて、弱め合う干渉が生じて、範囲は暗くなる。従って、結果として生じた干渉縞パターンはLOE中の相対的な光路長の直接の指標であり、それは次には屈折率の変化の指標である。
【0056】
本図において、干渉縞は、全般において水平の帯であり、LOE(20)の長軸に沿ったアライメントに対応している。2つのスロープが示される:スロープ(1130)はLOE(20)のプレート(S11)と(S12)の領域に対応し、および、スロープ(1132)はLOE(20)のプレート(S12)とプレート(S13)の領域に対応する。インターフェログラム(1200)中のスロープは、光線路(反射/屈折光線(R’)、
図8への参照において記載されたように)が、2枚のプレート間で徐々に分割される(本図中の(n
1)と(n
2)の比率を変化させながら)領域を表現する。(1211)とマークされた線は、(n
1)の特性を決定する(プレート(S11)は屈折率(n
1)を有し、ここで光線は100%プレート(S11)を介して、つまり100%(n
1)の、LOEを横断する)。同様に、(1212)とマークされた線は、(n
2)の特性を決定する(プレート(S12)は屈折率(n
2)を有し、ここで、屈折/反射光線は100% プレート(S12)を介して、つまり100%(n
2)の、LOEを横断する)。
【0057】
プレート(S11、S12、S13)の屈折率の間に違いがあるならば、光線(1101)/(1102)は異なる光路長(OPL)を有し、および、位相の変化は干渉縞パターン中の偏差に反映されるだろう。プレート(典型的には隣接した)の特性間におけるこの差異は「干渉縞の飛び」と呼ばれる。干渉縞飛びは、干渉縞の第1の水平の場所での1つの部分と干渉縞の別の水平の場所での別の部分の間の垂直の差によって、インターフェログラム(1200)において見ることができる。非限定的な一例は、干渉縞飛び(1114)を有する典型的な干渉縞(B2)に見ることができる。一般に、干渉縞(干渉縞の寸法、干渉縞の幅)はすべて、干渉縞の寸法(1116)によって示されるものと同じ寸法になるだろう。一般に、干渉縞寸法と干渉縞の飛びは、例えば、暗い領域(D)の中間点または干渉縞(B)の中間点からなど、干渉縞におけるどの点からでも測定することができる。この例では、干渉縞飛び(1114)は、線(1211)において第1の点(1111)を有する第1の部分から、線(1212)において第2の点(1112)を有する第2の部分まで測定される。この場合、プレート(S11)からプレート(S12)までの光路長の差は、ほぼ干渉縞の縞1つ分の差(1つの縞(1116)の干渉縞飛び(1114))をもたらしている。
【0058】
典型的な計算として、1x10-4の不均一性がある隣接するプレートについての干渉縞の差異はいくらだろうか。
【0059】
材料の内部の屈折角は、以下の式で計算され:
【0060】
【数1】
式中、θ1はプレート(n1)上の場所における屈折角であり、および、θ2は(n2)プレート上の場所における屈折角である。
【0061】
そのとき、これらの隣接するプレート中の進路間における光路長の差は次のとおりだろう:
【0062】
【0063】
式中、dはスライス厚み(LOE(20)の幅)、mは結果として生じた干渉縞飛びの数、および、λは試験光線(R)の波長である。
【0064】
パラメーターとしては、n1=1.5955 n2=1.5956 d=1.5mm Δn=1・10-4
λ=632.8・10-9
→m=0.40
【0065】
従って、1x10-4のプレートにおける屈折率の不均一性は0.40縞の干渉縞飛びとして現われるだろう。
【0066】
ここで、好適な干渉縞パターンの写真である
図12を参照する。本図において、インターフェログラムは、最大限の干渉縞飛びが0.3縞未満であることを示す。これは、1x10
-4未満の不均一性を示す。
【0067】
ここで、不良な干渉縞パターンの写真である
図13を参照する。この一例において、「不良な」干渉縞パターンは、被測定デバイス(LOE(20))の特定の用途のために許容される最大値よりも大きな不均一性を示す。本図のインターフェログラムの左側に、ほとんど縞まるまる1つ分の干渉縞飛びが見られる。これは、およそ2x10
-4の不均一性に相当する。
【0068】
ここで、非常に不良な干渉縞パターンの写真である
図14を参照する。この著しい不均一性は、この試験のLOE(20)を使用して見られるパターンの中に、一見してわかる飛びをもたらす。
【0069】
本図に描かれた垂直線(1400)はファセットの境界を表示する。点(1402)によって表示された干渉縞分離は最大限の不均一性を表現する。本インターフェログラムにおいて、6枚のプレートの各々は屈折率の顕著な差異を有する。最悪の場合、干渉縞飛びは縞まるまる2本分である(水平線(1404)間の干渉縞飛び(1406))。これは、およそ5x10-4の不均一性に相当する。
【0070】
干渉縞飛びの決定
干渉縞の1つ以上の部分と干渉縞の別の1つ以上の部分の間の偏差を決定する工程は、プレートの屈折率間の屈折率の不均一性に対応する。インターフェログラムにおける干渉縞飛びの量(数)、およびその結果である偏差(不均一性)の計算は、様々な方法を用いて計算することができる。画像処理の分野において知られているように、その解釈または算定を行なうことは、一般的には、人間にとって可能ではなく、量、精度、および/または算定の複雑さを扱うなどのタスクを遂行するためにプロセッサー(例えば、プロセッサー(602))を利用しなければならない。ソフトウェアをインターフェログラム解析のために使用することはこれらの工程を容易にする場合があり、LOE内の隣接するプレート間の相違を特徴づけるためにインターフェログラムを分析する方法を実施するために通常要求される。
【0071】
本実施例は、導光光学素子(LOE)内のプレートの不均一性を決定するための非接触測定技法のための方法、不均一性を決定するためにインターフェログラムの定性的評価を行うための方法を含む。干渉縞の偏差はLOEについて不均一性の合格/不合格メトリックを計算するために用いられ得る。
【0072】
生成されたインターフェログラムは入射試験光線の波干渉のパターンに起因する干渉縞、または「ウィグル(wiggles)」を示す。
【0073】
干渉計測定の画像は、本明細書の文脈で「定量的ファセット・インデックス・デルタ(A quantitative Facet Index Delta)」(AFID)メトリックと呼ばれる合格/不合格メトリックを引き出すために分析することができる。メトリックは隣接するプレート間にある場合があり、典型的には全てのプレートにわたるデルタである。
【0074】
インターフェログラムを分析しおよび干渉縞間の干渉縞飛びの量を決定するための典型的な1つの実施例は、干渉縞の一部を外挿で求め、干渉縞への最良適合を行い、次に、この外挿をインターフェログラムの別の一部と比較することである。
【0075】
別の典型的な実施例は「理想的な」干渉縞を構築(生成)するために、干渉縞を外挿で求めることである。その後、「理想的な」干渉縞と比較して、実際の干渉縞におけるインターフェログラムからの逸脱(エラー、ジャンプ)を計算する。逸脱の測定は干渉縞の部分においてなされる場合がある。その後、逸脱の寸法はLOE(20)の不均一性を計算するために使用することができる。
【0076】
一例として、画像(インターフェログラム)は、以下の工程のすべて、または、サブセットを含み得る手順で実行される:
1.インターフェログラムの軸、すなわち完全なLOEのための一律な行路差の方向を決定するために、インターフェログラムを分析する工程。
2.画像回転変換の工程(この工程は画像処理、または光学的方法によって行うことができる)。
3.インターフェログラムを、干渉縞に直交するN個の離散信号配列へと分割する工程。ここで、Nは、LOE中のファセットの数より顕著に大きく、例えば、一桁大きい。
4.以下のような既知の位相抽出アルゴリズムを使ってn=1からNの信号配列の位相を計算する工程:
a.3または4バケット法、
b.ウェーブレット変換、または、
c.他の既知の方法。
5.nの関数としての位相をプロットし、プロットされた位相における全体の最大値と最小値の間の最大の位相差を決定する、つまり、AFIDメトリックを計算する、工程。
【0077】
別の実施形態において、上記工程1から4に従ってAFIDメトリックを計算し、次に、LOE内の隣接したスラブ(slab)の各々のペアについてペアの幅を計算する。
【0078】
本実施形態はLOE導光体(20)に関して記載されるが、開示された技術は、複数のプレート構造および/または屈折の組合せを含むデバイスなどの他のデバイスを試験するために用いられ得ることは記載に基づいて予見される。
【0079】
図15は、本実施形態の処理モジュール(1004)を実装するように構成された、典型的なシステム(600)の高水準の部分的なブロック図である。システム(処理システム)(600)はプロセッサー(602)(1つ以上)、および4つの典型的なメモリーデバイス:ランダムアクセスメモリ(RAM)(604)、ブート用リードオンリーメモリー(ROM)(606)、大容量記憶デバイス(ハードディスク)(608)、およびフラッシュメモリー(610)、を含み、それらはすべて共通バス(612)を介して通信する。当該技術分野で知られるように、処理装置(processing)とメモリーは、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを記憶するいかなるコンピューター可読媒体も含むことができ、および/または、限定されないが、フィールドプログラマブルロジックアレイ(field programmable logic array)(FPLA)構成要素、ハードワイヤード論理構成要素、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)構成要素、および、特定用途向け集積回路(ASIC)構成要素を含むハードウェア構成要素を含み得る。プロセッサ(602)において、縮小命令セットコンピューター(RISC)構成および/または複合命令セットコンピューター(CISC)構成を含むが、これらに限定されない、どんな命令セットアーキテクチャが使用されてもよい。モジュール(処理モジュール)(614)は大容量記憶装置(608)上に示されるが、当業者にとって明白であるように、どのメモリーデバイス上に位置決めされてもよい。
【0080】
大容量記憶装置(608)は、測定技術方法論を実装するためのコンピューター可読コードを保持する非一時的なコンピューター可読記憶媒体の非限定的な例である。そのようなコンピューター可読記憶媒体の他の例は、そのようなコードを保持するCDなどリードオンリーメモリーを含む。
【0081】
システム(600)はメモリーデバイス上にオペレーティングシステムを有する場合があり、ROMは、システムのためのブートコードを含む場合があり、および、プロセッサーは、オペレーティングシステムをRAM(604)にロードするためにブートコードを実行し、オペレーティングシステムを実行してRAM(604)にコンピューター可読コードをコピーさせ、およびコードを実行させるように、構成される場合がある。
【0082】
ネットワーク接続(620)は、システム(600)への、および、システム(600)からの通信を提供する。典型的には、単一のネットワーク接続は、ローカルの、および/または遠隔ネットワーク上の他のデバイスへの仮想接続を含む1つ以上のリンクを供給する。あるいは、システム(600)に2つ以上のネットワーク接続(図示せず)を含めることができ、各々のネットワーク接続が他のデバイスおよび/またはネットワークへの1つ以上のリンクを提供し得る。
【0083】
システム(600)はネットワークを介してクライアントまたはサーバーへそれぞれ接続されたサーバーまたはクライアントとして実装され得る。
【0084】
応用によっては、モジュールおよび処理装置の様々な実装が可能であることに留意されたい。モジュールは、ソフトウェアの中で好ましく実装されるが、単一のプロセッサーまたは分散形プロセッサー上に、ハードウェアおよびファームウェア中に、1つ以上の位置において実装することができる。上記モジュールの機能を組み合わせてより少数のモジュールとして実装することができ、または、サブ機能に区切って、より多くのモジュールとして実装することができる。上記の記載に基づき、当業者は特定の応用のための実装を設計し得る。
【0085】
上述の例、使用された符号、および例示的な計算は、この実施形態の説明を支援するものであることを留意されたい。不注意な誤字、数学的な誤差、および/または、単純化した計算を使用しても、本発明の有用性および基礎的な利点は損なわれない。
【0086】
添付された請求項が複数の従属関係なしに起草された点について、これは、単にそのような複数の従属関係を許容しない法的管轄区域において方式要件に対応するために行われた。
【0087】
請求項を複合的に従属させるようにすることにより意味される特徴のあらゆる組み合わせが、明示的に想定され、本発明の一部として考慮されるべきであることを留意されたい。上の記載は、単に例として役立つように意図され、多くの他の実施形態は、添付された請求項に規定されるような本発明の範囲内で可能であることが理解されるだろう。