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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】プログラム、方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20120101AFI20231108BHJP
【FI】
G06Q50/26
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021194905
(22)【出願日】2021-11-30
(65)【公開番号】P2022046469
(43)【公開日】2022-03-23
【審査請求日】2023-03-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [ウェブサイトの掲載日] 令和3年10月28日 [ウェブサイトのアドレス] https://jp.techcrunch.com/2021/10/28/stayway-hojyokin-cloud-beta/ [刊行物等] [ウェブサイトの掲載日] 令和3年11月1日 [ウェブサイトのアドレス] https://www.hojyokincloud.jp/ [刊行物等] [ウェブサイトの掲載日] 令和3年11月25日 [ウェブサイトのアドレス] https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000028016.html [刊行物等] [ウェブサイトの掲載日] 令和3年10月28日 [ウェブサイトのアドレス] https://thebridge.jp/2021/10/stayway-to-launch-hojokin-cloud-in-beta [刊行物等] [ウェブサイトの掲載日] 令和3年10月28日 [ウェブサイトのアドレス] https://www.nikkinonline.com/article/17911
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521470490
【氏名又は名称】株式会社Stayway
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 淳
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-174412(JP,A)
【文献】特開2002-015100(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、がアクセス可能なサーバに、第2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を実行させるプログラムであって、
前記プログラムは、
第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、前記情報を記憶する記憶ステップと、
第1事業者から、第2事業者の前記情報に対する閲覧申請を受信し、前記情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップと、
第2事業者と第5事業者との間に前記補助金・助成金についてのファクタリングの取引の有無を判断する判断ステップと、
前記取引があると判断した場合、前記取引の対象となる補助金・助成金を第5事業者と関連付ける関連付けステップと、
第5事業者に関連付けられた前記補助金・助成金に関するファクタリングの情報を第1事業者が閲覧可能に出力する権利情報出力ステップ
とを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項に記載のプログラムにおいて、
第2事業者に、当該第2事業者の前記補助金・助成金についてのファクタリングの取引の有無及び当該取引の取引先を入力させる画面を表示させる表示ステップを、前記サーバに実行させ、
前記判断ステップは、前記画面への入力に基づいて、前記取引の有無の判断を行うステップであり、
前記関連付けステップは、入力された前記取引先を前記第5事業者として前記取引の対象となる補助金・助成金と関連付けるステップである、
プログラム。
【請求項3】
第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、がアクセス可能で且つ第2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を有するサーバが実行する方法であって、
第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、
第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、前記情報を記憶する情報受信ステップと、
第1事業者から、第2事業者の前記情報に対する閲覧申請を受信し、前記情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップと、
第2事業者と第5事業者との間に前記補助金・助成金についてのファクタリングの取引の有無を判断する判断ステップと、
前記取引があると判断した場合、前記取引の対象となる補助金・助成金を第5事業者と関連付ける関連付けステップと、
第5事業者に関連付けられた前記補助金・助成金に関するファクタリングの情報を第1事業者が閲覧可能に出力する権利情報出力ステップと
を含む方法。
【請求項4】
第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、がアクセス可能で且つ第2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を有するシステムであって、
第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、
第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、前記情報を記憶する情報受信ステップと、
第1事業者から、第2事業者の前記情報に対する閲覧申請を受信し、前記情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップと、
第2事業者と第5事業者との間に前記補助金・助成金についてのファクタリングの取引の有無を判断する判断ステップと、
前記取引があると判断した場合、前記取引の対象となる補助金・助成金を第5事業者と関連付ける関連付けステップと、
第5事業者に関連付けられた前記補助金・助成金に関するファクタリングの情報を第1事業者が閲覧可能に出力する権利情報出力ステップと
を実行するシステム
【請求項5】
第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、第4事業者と、がアクセス可能なサーバに、第2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を実行させるプログラムであって、
前記サーバは、第4事業者が提供するシステムのサーバであり、
前記プログラムは、
第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、
第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、前記情報を記憶する情報記憶ステップと、
第1事業者から、第2事業者の前記情報に対する閲覧申請を受信し、前記情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップと、
第4事業者又は第1事業者から、前記システムを利用するユーザのアカウントとして、第1事業者の第1アカウントの発行申請を受信し、前記第1アカウントを発行する第1発行ステップと、
発行された前記第1アカウントを、第1事業者に関連付ける第1関連付けステップと、
第1事業者又は第2事業者から、前記システムを利用するユーザのアカウントとして、第2事業者の第2アカウントの発行申請を受信し、前記第2アカウントを発行する第2発行ステップと、
発行された前記第2アカウントを、第2事業者及び第1事業者に関連付ける第2関連付けステップと、
第1事業者から、第1事業者の識別画像を受信する情報受信ステップと、
第1事業者の識別画像を、前記第1アカウントに関連付ける第3関連付けステップと、
第2事業者の端末が前記システムの画面を表示する場合、前記第2アカウントが関連付けられた第1事業者の識別画像を含む画面を表示させる、表示ステップ
とを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【請求項6】
請求項に記載のプログラムにおいて、
第2事業者の端末が前記システムの画面を表示する場合、
前記第1事業者の識別画像が受信される前においては、前記第4事業者の識別情報を含む画面を表示させ、
前記第1事業者の識別画像が受信された後においては、前記第1事業者の識別画像を含む画面を表示させる、前記表示ステップ
を、前記サーバに実行させる、プログラム。
【請求項7】
第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、第4事業者と、がアクセス可能で且つ第
2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を有するサーバが実行する方法であって、
前記サーバは、第4事業者が提供するシステムのサーバであり、
第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、
第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、前記情報を記憶する情報受信ステップと、
第1事業者から、第2事業者の前記情報に対する閲覧申請を受信し、前記情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップと、
第4事業者又は第1事業者から、前記システムを利用するユーザのアカウントとして、第1事業者の第1アカウントの発行申請を受信し、前記第1アカウントを発行する第1発行ステップと、
発行された前記第1アカウントを、第1事業者に関連付ける第1関連付けステップと、
第1事業者又は第2事業者から、前記システムを利用するユーザのアカウントとして、第2事業者の第2アカウントの発行申請を受信し、前記第2アカウントを発行する第2発行ステップと、
発行された前記第2アカウントを、第2事業者及び第1事業者に関連付ける第2関連付けステップと、
第1事業者から、第1事業者の識別画像を受信する情報受信ステップと、
第1事業者の識別画像を、前記第1アカウントに関連付ける第3関連付けステップと、
第2事業者の端末が前記システムの画面を表示する場合、前記第2アカウントが関連付けられた第1事業者の識別画像を含む画面を表示させる、表示ステップと
を含む方法。
【請求項8】
第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、第4事業者と、がアクセス可能で且つ第
2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を有するシステムであって、
前記システムは、第4事業者が提供するシステムであり、
第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、
第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、前記情報を記憶する情報受信ステップと、
第1事業者から、第2事業者の前記情報に対する閲覧申請を受信し、前記情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップと、
第4事業者又は第1事業者から、前記システムを利用するユーザのアカウントとして、第1事業者の第1アカウントの発行申請を受信し、前記第1アカウントを発行する第1発行ステップと、
発行された前記第1アカウントを、第1事業者に関連付ける第1関連付けステップと、
第1事業者又は第2事業者から、前記システムを利用するユーザのアカウントとして、第2事業者の第2アカウントの発行申請を受信し、前記第2アカウントを発行する第2発行ステップと、
発行された前記第2アカウントを、第2事業者及び第1事業者に関連付ける第2関連付けステップと、
第1事業者から、第1事業者の識別画像を受信する情報受信ステップと、
第1事業者の識別画像を、前記第1アカウントに関連付ける第3関連付けステップと、
第2事業者の端末が前記システムの画面を表示する場合、前記第2アカウントが関連付けられた第1事業者の識別画像を含む画面を表示させる、表示ステップと
を実行するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、補助金を受けようとする事業者に対して質問を送信し、事業者から質問の回答を受信すると、その回答に基づき、事業者が申請することができる助成金を選択し、選択した助成金情報を、事業者に送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-15100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術のように、事業者情報に基づいて、申請可能な補助金の情報を表示し、また、申請書の作成をシステムでサポートする技術がある。しかしながら、そのような技術では、事業者の補助金の申請を補助するのみであり、補助金申請の状況を別の事業者と共有することが出来ない。そのため、別の事業者に対し、補助金の申請状況を説明する必要がある。また、別の事業者にとっても、当該事業者に状況を逐次問い合わせる必要がある。このように、別の事業者は、システムを用いて補助金の申請状況を把握しつつ、当該事業者に対してサービスを提供する準備を行うことができなかった。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、事業者による申請手続きの状況を別の事業者が容易に把握することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様によれば、第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、がアクセス可能なサーバに、第2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を実行させるプログラムが提供される。このプログラムにおけるプログラムは、第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、情報を記憶する情報記憶ステップと、第1事業者から、第2事業者の情報に対する閲覧申請を受信し、情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップとを、サーバに実行させる。
【0007】
このような態様によれば、事業者による申請手続きの状況を別の事業者が容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】申請関連システム1の全体構成を示す図である。
図2】第1端末10のハードウェア構成を示す図である。
図3】サーバ装置50のハードウェア構成を示す図である。
図4】各装置の制御部の機能構成を示す図である。
図5】申請関連処理の一例を示すシーケンス図である。
図6】第1アカウント用の画面の一例を示す図である。
図7】第2事業者U2に関する情報の入力画面の一例を示す図である。
図8】表示された第2アカウント用の画面の一例を示す図である。
図9】表示された第1アカウント用の画面の一例を示す図である。
図10】第2事業者の管理画面の一例を示す図である。
図11】申請関連システム1の全体構成を示す図である。
図12】通知処理の一例を示すフロー図である。
図13】リクエスト処理の一例を示すフロー図である。
図14】資料のアップロードの状況を示す画面の一例を示す図である。
図15】資料ファイルの一覧を示す画面の一例を示す図である。
図16】金融情報提供処理の一例を示すフロー図である。
図17】金融機関情報を示す画面の一例を示す図である。
図18】ファクタリング処理の一例を示すフロー図である。
図19】利用履歴の閲覧画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る申請関連システムのハードウェア構成について説明する。
【0014】
図1は、申請関連システム1の全体構成を示す図である。図1においては、申請関連システム1が備える各装置と、それらの装置を使用するユーザと、装置間でやり取りされる情報との概要が示されている。各概要については、他の図も参照しながら随時説明する。
【0015】
申請関連システム1は、補助金及び助成金等の申請に関連する処理を実行するシステムである。申請関連システム1は、通信回線2と、第1端末10と、第2端末20と、第3端末30と、第4端末40と、サーバ装置50とを備える。各端末は、図1では1つずつしか示されていないが、複数備えられていてもよい。通信回線2は、インターネット等を含み、自回線に接続する装置同士のデータのやり取りを仲介する。通信回線2には、各端末及びサーバ装置50が有線又は無線で接続されている。
【0016】
第1端末10は、第1事業者U1が使用する端末である。第1事業者U1は、第2事業者U2に対してサービスを提供しようとしている、又は、既に提供しているサービス提供事業者である。第1事業者U1が提供するサービスは、例えば、金融サービス、物販サービス、製造サービス、卸売サービス、配送サービス、コンサルティングサービス、クラウドサービス又は専門サービス(士業サービスとも言う)等である。申請関連システム1は、様々な業種の複数の第1事業者U1によって利用され得る。
【0017】
第2端末20は、第2事業者U2が使用する端末である。第2事業者U2は、第1事業者U1が提供するサービスを利用する事業者又は利用してもらいたい事業者である。また、第2事業者U2は、自身の業務に関連する補助金・助成金に関心を持ち、その補助金・助成金を申請しようとしている又は既に申請している申請事業者である。補助金・助成金とは、事業者の取り組みをサポートするために主として行政機関から交付される資金のことである。補助金・助成金には、補助金、助成金、給付金、支援金等が含まれる。補助金・助成金は、事業者が所定の手続きを行い、場合によっては所定の条件を満たすことで、行政機関から事業者に対して交付される。
【0018】
第3端末30は、第3事業者U3が使用する端末である。第3事業者U3は、第2事業者U2による補助金・助成金の申請を手伝う申請サポート事業者である。第3事業者U3は、例えば、社会保険労務士、行政書士、税理士、公認会計士、弁護士及び弁理士等の士業の資格保持者であるが、それらに限らず、特別な資格がなくとも、該当する補助金・助成金の申請手続きをサポート可能な者であれば、どのような者であってもよい。また、第3事業者U3は、第2事業者U2の代理人として申請手続きを行う場合もあるが、第2事業者U2本人でないとできない手続きもあるため、代理権の有無に関わらず申請手続きをサポートする者であればよい。
【0019】
第4端末40は、第4事業者U4が使用する端末である。第4事業者U4は、申請関連システム1を提供するシステム提供者である。サーバ装置50は、第4事業者U4によって管理される情報処理装置であり、第2事業者U2による補助金・助成金の申請に関連する処理(以下「申請関連処理」と言う)を実行する。サーバ装置50は、第1端末10、第2端末20、第3端末30及び第4端末40のいずれの端末からもアクセス可能である。すなわち、サーバ装置50は、第1事業者U1と、第2事業者U2と、第3事業者U3と、第4事業者U4とがアクセス可能なサーバである。
【0020】
申請関連システム1の特徴の1つとして、当該システムは、OEM(Original Equipment Manufacturing)製品のような態様でユーザへ提供される。すなわち、申請関連システム1は、上記のとおり第4事業者U4によって提供されるが、ユーザである第1事業者U1、第2事業者U2及び第3事業者U3に対しては、第1事業者U1がシステム提供者であるかのように提供される。そのための仕組みとして、例えば、ユーザが使用する端末に申請関連システム1を利用するための画面が表示される場合、図1に示すように、第4端末40の画面においては第4事業者ロゴ画像L4が表示され、第1端末10、第2端末20及び第3端末30の画面においては、第1事業者ロゴ画像L1が表示される。
【0021】
図2は、第1端末10のハードウェア構成を示す図である。なお、第2端末20、第3端末30及び第4端末40は、第1端末10と共通のハードウェア構成を有する。第1端末10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、入力部14と、出力部15と、バス16とを備える。バス16は、第1端末10が備える各部を電気的に接続する。
【0022】
(制御部11)
制御部11は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、申請関連システム1に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0023】
(記憶部12)
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行される申請関連システム1に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行される申請関連システム1に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0024】
(通信部13)
通信部13は、サーバ装置50から種々の電気信号を外部の構成要素に送信可能に構成される。また、通信部13は、外部の構成要素からサーバ装置50への種々の電気信号を受信可能に構成される。さらに好ましくは、通信部13がネットワーク通信機能を有し、これにより通信回線2を介して、サーバ装置50と外部機器との間で種々の情報を通信可能に実施してもよい。
【0025】
(入力部14)
入力部14は、キー、ボタン、タッチスクリーン及びマウス等を有し、ユーザによる入力を受け付ける。
(出力部15)
出力部15は、ディスプレイ及びスピーカ等を有し、表示面に画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された視覚情報を表示し、音声を含む音を出力する。
【0026】
図3は、サーバ装置50のハードウェア構成を示す図である。サーバ装置50は、制御部51と、記憶部52と、通信部53と、バス54とを備える。バス54は、サーバ装置50が備える各部を電気的に接続する。制御部51、記憶部52及び通信部53は、図2に示す制御部11、記憶部12及び通信部13と、スペック、モデル等は異なってもよいが、同様のハードウェアである。
【0027】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、各装置の記憶部に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部によって具体的に実現されることで、制御部に含まれる各機能部が実行されうる。
【0028】
図4は、各装置の制御部の機能構成を示す図である。第1端末10の制御部11は、入力受付部111と、システム画面表示部112と、情報出力部113と、記憶制御部114とを備える。第2端末20、第3端末30及び第4端末40は、第1端末10と共通の機能構成を備える。以下では単に「端末」と言う場合、いずれかの端末であることを示す。サーバ装置50の制御部51は、画面生成部511と、記憶制御部512と、アカウント管理部513と、補助金・助成金抽出部514と、申請管理部515と、閲覧管理部516と、通知管理部517と、商談管理部518と、金融情報管理部519と、権利管理部520とを備える。
【0029】
入力受付部111は、端末への入力を受け付ける。入力には、文字の入力、音声の入力、画像などのデータの入力等が含まれる。システム画面表示部112は、端末が有する表示手段であるディスプレイに、申請関連システム1の画面を表示する。情報出力部113は、端末が生成又は記憶した情報を外部装置へ出力する。記憶制御部114は、端末が生成又は受信した情報を記憶する。
【0030】
画面生成部511は、端末に表示させる画面を示す画面データを生成する。画面データは、例えば、HTML(Hypertext Markup Language)データ及び画像データである。記憶制御部512は、補助金・助成金に関する情報を記憶する。補助金・助成金に関する情報には、補助金・助成金の交付期間、交付対象及び交付条件等が含まれる。記憶制御部512には、第4事業者U4によって、随時新しい補助金・助成金に関する情報が記憶される。
【0031】
アカウント管理部513は、申請関連システム1を利用するユーザのアカウントを管理する。申請関連システム1においては、第1事業者U1、第2事業者U2及び第3事業者U3に対してそれぞれアカウントが発行される。以下では、第1事業者U1、第2事業者U2及び第3事業者U3に発行されるアカウントをそれぞれ「第1アカウント」、「第2アカウント」及び「第3アカウント」と言う。
【0032】
補助金・助成金抽出部514は、記憶制御部512に記憶されている補助金・助成金から、特定の補助金・助成金を抽出する。申請管理部515は、第2事業者U2によって行われる補助金・助成金の申請を管理する。補助金・助成金の申請は、第3事業者U3によってサポートされる場合もある。申請管理部515は、例えば、第2事業者U2又は第3事業者U3による申請状況を示す情報を記憶する。閲覧管理部516は、記憶された申請状況を示す情報を第1事業者U1等に閲覧させる。
【0033】
通知管理部517は、申請状況を示す情報が記憶された場合など所定の通知条件が満たされた場合に第1事業者U1等に通知を行う。商談管理部518は、第1事業者U1が第2事業者U2に対して行う商談を管理する。金融情報管理部519は、金融サービスに関する情報である金融情報を記憶する。権利管理部520は、第2事業者U2によって申請される補助金・助成金に関する権利を管理する。
【0034】
3.情報処理
本節では、本実施形態の情報処理について説明する。申請関連システム1は、各装置が第2事業者U2の補助金・助成金の申請を管理する機能を実行させるプログラムを記憶しており、各装置の制御部がそれらのプログラムを実行することで、補助金・助成金の申請に関連する処理を実行する。
【0035】
3-1.申請関連処理
図5は、申請関連処理の一例を示すシーケンス図である。図5の例では、各端末が、サーバ装置50にアクセスして申請関連システム1の画面を表示している状態であるものとする。まず、第1端末10は、S101において、入力受付部111により、第1事業者U1による第1アカウント(第1事業者U1のアカウント)の発行申請の入力操作を受け付ける。発行申請には、第1事業者U1に関する情報が含まれる。
【0036】
第1事業者U1に関する情報には、少なくとも、第1事業者U1の名称が含まれ、さらに、事業の説明、商材・サービスの説明、自社が関与することが可能な補助金・助成金、管理者の氏名、管理者の連絡先等の事業者情報が含まれていてもよい。第1端末10は、S102において、情報出力部113により、入力された発行申請をサーバ装置50に出力する。
【0037】
サーバ装置50は、出力されてきた発行申請を受信すると、S103において、アカウント管理部513により、受信した発行申請を、記憶するとともに、第4端末40に転送する。第4端末40は、転送されてきた発行申請を受信すると、S104において、システム画面表示部112により、受信した発行申請を表示する。表示された発行申請には、第1事業者U1に関する事業者情報が含まれている。第4事業者U4は、表示された事業者情報に基づいて、第1アカウントの発行の可否を判断し、発行してもよいと判断した場合、発行の承認操作を行う。
【0038】
第4端末40は、S104において、第4事業者U4による承認操作を受け付けると、S105において、情報出力部113により、第1アカウントの発行が承認されたことを示す承認データをサーバ装置50に出力する。サーバ装置50は、出力されてきた承認データを受信すると、S106において、アカウント管理部513により、承認された第1アカウントを発行する。
【0039】
アカウント管理部513は、例えば、複数の記号及び数字等からなるアカウントID(Identification)と、パスワードとを生成する。また、アカウント管理部513は、本実施形態では、第1事業者U1の専用のログイン用画面のURL(Uniform Resource Locator)をさらに生成する。URLについては、第1事業者U1が事前に準備したURLを、アカウント管理部513に送信し、ログイン画面用のURLとして管理してもよい。そして、アカウント管理部513は、生成したアカウントID、パスワード及びURLと、発行申請が示す第1事業者U1に関する事業者情報とを、第1アカウントを示すアカウント情報として互いに対応付けて記憶することで、第1アカウントを発行する。以下では、第1アカウントのアカウントIDのことを、図1に示すように「事業者ID」又は「OEM-ID」とも言う。第1アカウントの発行は、図1に示す「(1)事業者ID(OEM-ID)発行」の処理の流れに対応する。
【0040】
サーバ装置50は、S107において、アカウント管理部513により、記憶したアカウント情報を第1端末10に送信する。第1端末10は、送信されてきたアカウント情報を受信すると、システム画面表示部112により、受信したアカウント情報(事業者ID、パスワード、ログイン用画面のURL及び事業者情報)を表示する。第1事業者U1は、表示されたURLにアクセスしてログイン用画面を開き、アカウント情報が示す事業者ID及びパスワードを入力してサーバ装置50にアクセスすることで、第1アカウントに提供されるサービスを利用可能となる。
【0041】
このように、サーバ装置50は、アカウント管理部513により、第1事業者U1から、第1事業者U1の第1アカウントの発行申請を受信し、第1アカウントを発行する第1発行ステップを実行する。また、サーバ装置50は、アカウント管理部513により、上記のとおり事業者ID及び第1事業者U1に関する事業者情報をアカウント情報として記憶することで、発行された第1アカウントを、第1事業者U1に関連付ける第1関連付けステップを実行する。このような態様によれば、第4事業者U4は、発行した第1アカウントに基づいて第1事業者U1に関する管理を行うことができる。
【0042】
なお、第4事業者U4は、例えば、サーバ装置50のアカウント管理部513が提供する第1アカウントの発行申請用画面(前述したログイン用画面とは別のウェブページ)のURLを第1事業者U1に伝えることで、上記の承認処理を省くようにしてもよい。その場合、アカウント管理部513は、そのURLにアクセスしてきた第1事業者U1に対して、第1アカウントの発行が承認されているものとして、S103からS105の処理を省いてS106の第1アカウントの発行を行う。
【0043】
また、第1アカウントの発行申請は、第4事業者U4によって行われてもよい。第4事業者U4は、例えば、第1事業者U1から発行申請を依頼された場合、又は、第1アカウントを発行させたい第1事業者U1を選定した場合等に、第1事業者U1の代わりに、第4端末40に対して発行申請の入力操作を行う。この場合、サーバ装置50は、アカウント管理部513により、第4事業者U4から、第1事業者U1の第1アカウントの発行申請を受信し、第1アカウントを発行する第1発行ステップを実行する。
【0044】
第1端末10は、アカウント情報を受信すると、後の処理で用いるため、記憶制御部114により、受信したアカウント情報が示す第1アカウントのアカウントID(事業者ID)を記憶しておく。また、第1端末10は、システム画面表示部112により、受信したアカウント情報を表示し、そのアカウント情報が示すURLにアクセスしてログイン用画面を表示する。そして、第1端末10は、入力受付部111により、第1アカウントのアカウントID及びパスワードの入力を受け付けると、サーバ装置50にアクセスし、システム画面表示部112により、第1アカウント用の画面を表示する。
【0045】
図6は、第1アカウント用の画面の一例を示す図である。図6の例では、第1端末10のディスプレイに、第1アカウント用の画面E1が表示されている。画面E1には、ロゴ画像のアップデート用操作画像G11と、アカウントの招待用操作画像G12と、第1事業者ロゴ画像L1と、第2アカウントに関する関連情報F1とが示されている。
【0046】
アップデート用操作画像G11は、サーバ装置50が提供する画面に表示されるロゴ画像を、第1事業者U1のロゴ画像に更新するための操作画像である。第1端末10は、S111において、入力受付部111により、第1事業者U1のロゴ画像の入力とアップデート用操作画像G11への操作とを、ロゴ画像の更新申請の入力として受け付ける。次に、第1端末10は、S112において、情報出力部113により、入力されたロゴ画像への更新申請をサーバ装置50に出力する。
【0047】
サーバ装置50は、S112において、アカウント管理部513により、第1端末10から出力されてきた更新申請を受信する。更新申請に含まれるロゴ画像は、第1事業者U1を識別するための識別画像である。このように、サーバ装置50のアカウント管理部513は、第1事業者から、第1事業者の識別画像を受信する情報受信ステップを実行する。サーバ装置50は、S113において、アカウント管理部513により、申請されたロゴ画像と第1アカウントとを関連付けて記憶する。このように、サーバ装置50のアカウント管理部513は、第1事業者U1の識別画像を、第1アカウントに関連付ける第3関連付けステップを実行する。
【0048】
次に、サーバ装置50は、S114において、画面生成部511により、第1事業者U1のロゴ画像を含む画面を示す画面データを生成して第1端末10に送信する。第1端末10は、システム画面表示部112により、送信されてきた画面データが示す画面を表示する。ロゴ画像が更新される前は、例えば、第1アカウント用の画面E1に第4事業者U4のロゴ画像が表示される。なお、ロゴ画像が更新される前は、ロゴ画像を表示しなくてもよい。そして、更新処理が行われた後は、図6に示すように画面E1に第1事業者ロゴ画像L1が表示されるようになる。
【0049】
このように、サーバ装置50の画面生成部511は、第1事業者U1の端末である第1端末10に、第1アカウントが関連付けられた第1事業者U1の識別画像を表示させる、表示ステップを実行する。また、サーバ装置50の画面生成部511は、第2事業者U2の端末である第2端末20に、第2アカウントが関連付けられた第1事業者U1の識別画像を表示させる、表示ステップを実行する。第2事業者U2に対する表示ステップについては、後ほど詳しく説明する。
【0050】
図6に示すアカウントの招待用操作画像G12は、第2事業者U2を第2アカウントとして招待するための操作画像である。関連情報F1には、そのように招待された第2事業者U2の第2アカウントに関する情報として、アカウントID、第2事業者名、第2事業者の従業員の氏名、その従業員のメールアドレス、ステータス等が示されている。
【0051】
図5の例では、第1事業者U1が既に面識がある第2事業者U2を第2アカウントとして招待するために招待用操作画像G12への操作を行う場合を説明する。第1端末10は、S121において、入力受付部111により、第2事業者U2に関する情報の入力と招待用操作画像G12への操作とを、第2アカウントの発行申請の入力として受け付ける。第2事業者U2に関する情報の入力が行われる画面について図7を参照して説明する。
【0052】
図7は、第2事業者U2に関する情報の入力画面の一例を示す図である。図7の例では、第1事業者U1が行った第2事業者U2に対する相談記録を入力するための第1アカウント用の画面E2が示されている。画面E2には、図6に示す画面E1と同様に第1事業者ロゴ画像L1が示されている。また、画面E2には、相談事項の入力欄F2と、入力完了操作画像G2とが示されている。相談事項の入力欄F2には、第2事業者U2に関する情報が入力される。第2事業者U2に関する情報には、少なくとも、第2事業者U2の名称が含まれ、さらに、事業の説明、商材・サービスの説明、興味のある補助金・助成金、管理者の氏名、管理者の連絡先等が含まれていてもよい。入力欄F2への入力は、分かっている範囲で行われればよく、後日判明した場合はその都度入力されればよい。
【0053】
第1端末10は、情報出力部113により、画面E2において入力された第2事業者U2に関する情報を含む第2アカウントの発行申請を生成する。また、第1端末10は、情報出力部113により、記憶制御部114から第1アカウントのアカウントIDを読み出し、発行申請に第1アカウントのアカウントIDを対応付ける。そして、第1端末10は、S122において、情報出力部113により、第1アカウントのアカウントIDが対応付けられた第2アカウントの発行申請をサーバ装置50に出力する。
【0054】
サーバ装置50は、出力されてきた発行申請を受信すると、S123において、アカウント管理部513により、受信した発行申請を記憶し、申請された第2アカウントを発行する。サーバ装置50のアカウント管理部513は、第1アカウントと同様に、第2アカウントを示すアカウント情報を記憶することで、第2アカウントを発行する。本実施形態では、アカウント管理部513は、第2アカウントを示すアカウントIDと、パスワードと、第1事業者U1の専用のログイン用画面のURLとを互いに対応付けた情報をアカウント情報として記憶する。上述したように、第1事業者U1のアカウントIDは事業者IDとも言ったが、第2アカウントのアカウントIDは、第1事業者U1が管理するアカウントのIDということで、図1に示すように単に「アカウントID」と言う。
【0055】
本実施形態では、上記のとおり第2アカウントを示すアカウント情報に第1事業者U1の専用のログイン用画面のURLが含まれることで、第1アカウント及び第2アカウントが関連付けられる。第1アカウント及び第2アカウントの関連付けは、第1アカウント及び第2事業者U2、第1事業者U1及び第2アカウント、第1事業者U1及び第2事業者U2の関連付けも意味することになる。第2アカウントの発行は、図1に示す「(2)アカウントID発行(事業者ID対応付け)」の処理の流れに対応する。
【0056】
第2アカウントは、第1アカウントの配下のアカウントであり、第1アカウントが発行された第1事業者U1によって管理される。従って、第1アカウントの発行には第4事業者U4の承認が必要であったが、第2アカウントの発行は第1事業者U1自身が申請した場合は第4事業者U4の承認が不要である。ただし、第2アカウントの発行に第4事業者U4の承認が必要であるものとしてもよい。
【0057】
サーバ装置50は、S124において、アカウント管理部513により、記憶した第2アカウントのアカウント情報を第1端末10に送信する。第1端末10は、送信されてきたアカウント情報を受信すると、システム画面表示部112により、受信したアカウント情報を表示する。また、第1端末10は、アカウント情報を受信すると、後の処理で用いるため、記憶制御部114により、受信したアカウント情報が示す第2アカウントのアカウントIDを記憶しておく。
【0058】
また、サーバ装置50は、S125において、アカウント管理部513により、記憶したアカウント情報を第2端末20に送信する。第2端末20は、送信されてきたアカウント情報を受信すると、システム画面表示部112により、受信したアカウント情報を表示する。第2事業者U2は、表示されたアカウント情報が示すURLにアクセスしてログイン用画面を開き、そのアカウント情報が示すアカウントID及びパスワードを入力してサーバ装置50にアクセスすることで、第2アカウントに提供されるサービスを利用可能となる。以上のとおり、本実施形態では、第2事業者U2も、第1事業者U1の専用のURLにアクセスし、表示されたログイン用画面を用いてサーバ装置50にアクセスする。
【0059】
このように、サーバ装置50は、アカウント管理部513により、第1事業者から、第2事業者の第2アカウントの発行申請を受信し、第2アカウントを発行する第2発行ステップを実行する。また、サーバ装置50は、アカウント管理部513により、上記のとおりアカウントID及び第2事業者U2に関する事業者情報をアカウント情報として記憶することで、発行された第2アカウントを、第2事業者に関連付ける第2関連付けステップを実行する。このような態様によれば、第1事業者U1が第2事業者U2に関する管理を行うことができる。
【0060】
なお、第2アカウントの発行申請は、第2事業者U2自身によって行われてもよい。その場合、第2事業者U2は、例えば、サーバ装置50のアカウント管理部513が提供する第2アカウントの発行申請用画面のURLを第1事業者U1から伝えてもらい、第2端末20を操作してそのURLにアクセスする。サーバ装置50のアカウント管理部513は、そのURLにアクセスしてきた第2事業者U2に対して、第2アカウントの発行が第1事業者U1により承認されているものとして、S123の第2アカウントの発行を行う。この場合、サーバ装置50は、アカウント管理部513により、第2事業者U2から、第2事業者U2の第2アカウントの発行申請を受信し、第2アカウントを発行する第2発行ステップを実行する。
【0061】
第2事業者U2は、申請関連システム1を利用するため、第2アカウントのアカウント情報が示すログイン用画面のURLを入力する操作を行う。第2端末20は、S131において、入力受付部111により、そのURLの入力を受け付ける。次に、第2端末20は、S132において、情報出力部113により、入力されたURLが示すログイン用画面のリクエストをサーバ装置50に出力する。サーバ装置50は、S133において、画面生成部511により、受け取ったリクエストが示すログイン用画面(第1事業者U1の専用のログイン用画面)を生成して第2端末20に送信する。
【0062】
第2端末20は、送信されてきたログイン用画面を表示すると、S134において、入力受付部111により、第2アカウントのアカウントID及びパスワードの入力を受け付ける。次に、第2端末20は、S135において、情報出力部113により、入力されたアカウントID及びパスワードをサーバ装置50に出力する。サーバ装置50は、S136において、アカウント管理部513により、出力されてきたアカウントID及びパスワードと、それらが入力された第1事業者U1の専用のログイン用画面のURLとを互いに対応付けたアカウント情報が記憶されている場合に、その第1事業者U1に関連付けられた第2事業者U2からのアクセスと判断する。
【0063】
次に、サーバ装置50は、S137において、補助金・助成金抽出部514により、記憶制御部512に記憶されている補助金・助成金から、自装置にアクセスしてきた第2事業者U2に関連する補助金・助成金を抽出する。事業者に関連する補助金・助成金とは、例えば、その事業者が実施する事業に関連する補助金・助成金である。事業に関連する補助金・助成金とは、必ず交付されるとは限らないが、同じ事業を実施する事業者のいずれかに交付されることがある補助金・助成金である。また、その事業者が実施する事業に関連しなくても、将来実施する事業に関連するもの、協業している事業者の事業に関連するもの、又は、その事業者が興味を持っているものも、事業者に関連する補助金・助成金に含まれてもよい。
【0064】
サーバ装置50は、例えば、アカウント管理部513により記憶されている第2アカウントの発行申請を参照し、興味のある補助金・助成金が含まれている場合は、その補助金・助成金を抽出する。また、サーバ装置50は、発行申請に第2事業者U2の事業の説明、商材・サービスの説明が含まれている場合は、それらの説明に含まれるキーワードを含む補助金・助成金を抽出する。サーバ装置50は、例えば、補助金・助成金に関連してよく使われる重要な語句をキーワードとして予め記憶しておく。なお、キーワードを第1事業者U1又は第2事業者U2が追加、変更、削除等できるようにしてもよい。
【0065】
続いて、サーバ装置50は、S138において、補助金・助成金抽出部514により、記憶制御部512に記憶されている補助金・助成金から、第2事業者U2に関連付けられた第1事業者U1に関連する補助金・助成金を抽出する。補助金・助成金抽出部514は、本実施形態では、S137で抽出した補助金・助成金から、第1事業者U1に関連する補助金・助成金を抽出する。補助金・助成金抽出部514は、例えば、アカウント管理部513により記憶されている第1アカウントの発行申請を参照し、興味のある補助金・助成金が含まれている場合は、その補助金・助成金を抽出する。
【0066】
また、補助金・助成金抽出部514は、発行申請に第1事業者U1の事業の説明、商材・サービスの説明が含まれている場合は、それらの説明に含まれるキーワードを含む補助金・助成金を抽出する。また、補助金・助成金抽出部514は、例えば第1事業者U1により設定された第2事業者U2に対して勧めたい補助金・助成金を記憶している場合、その補助金・助成金を抽出する。例えば、図7に示す相談事項の入力欄F2に、第2事業者U2に勧めたい補助金・助成金を入力する欄を設けることで、この抽出が行われる。
【0067】
そして、サーバ装置50は、S139において、画面生成部511により、抽出された補助金・助成金とを用いて第2アカウント用の画面を示す画面データを生成して第2端末20に送信する。第2端末20は、システム画面表示部112により、受信した画面データが示す第2アカウント用の画面を表示する。
【0068】
図8は、表示された第2アカウント用の画面の一例を示す図である。図8の例では、第2端末20のディスプレイに、第2アカウント用の画面E3が表示されている。画面E3には、第1事業者ロゴ画像L1と、補助金・助成金の検索用操作画像G3と、補助金・助成金の一覧F31、F32と、補助金・助成金の検索結果表示欄F33と、商材の一覧F34と、商材情報F35とが示されている。
【0069】
図8に示すように、サーバ装置50の画面生成部511は、第1事業者ロゴ画像L1を含む画面E3を示す画面データを生成している。第1事業者ロゴ画像L1は、第1事業者U1の識別画像の一例である。画面生成部511は、第2事業者U2が自装置にアクセスする際に第1事業者U1の専用のログイン用画面が用いられているため、第2事業者U2と第1事業者U1とが関連付けられていると判断し、第1事業者U1のロゴ画像を含む画面を第2アカウント用の画面として示す画面データを生成している。このように、サーバ装置50の画面生成部511は、第2事業者U2の端末である第2端末20に、第2アカウントが関連付けられた第1事業者U1の識別画像を表示させる。このような態様によれば、第4事業者U4が提供する申請関連システム1を第1事業者U1が提供するように見せることができる。言い換えると、第1事業者U1は、申請関連システム1をOEM製品のように第2事業者U2に利用させることができる。
【0070】
また、サーバ装置50の画面生成部511は、補助金・助成金の一覧F31を含む画面E3を示す画面データを生成している。一覧F31は、S138において抽出された第1事業者U1に関連する補助金・助成金の一覧である。より詳細には、図8の例では、第1事業者U1により設定された第2事業者U2に対して勧めたい補助金・助成金が一覧F31に示されている。このように、サーバ装置50の画面生成部511は、第1事業者U1に関連する補助金・助成金を第2事業者U2に提示する提示ステップを実行する。このような態様によれば、第1事業者による補助金・助成金を活用した商談がされやすいようにすることができる。
【0071】
また、サーバ装置50の画面生成部511は、補助金・助成金の一覧F32を含む画面E3を示す画面データを生成している。一覧F32は、S137において抽出された第2事業者U2に関連する補助金・助成金の一覧である。このように、サーバ装置50の画面生成部511は、第2事業者U2に関連する補助金・助成金を第2事業者U2に提示する。第2事業者U2への補助金・助成金の提示は、図1に示す「(3-1)補助金等情報」の処理の流れに対応する。
【0072】
また、サーバ装置50の画面生成部511は、補助金・助成金の検索結果表示欄F33を含む画面E3を示す画面データを生成している。検索結果表示欄F33は、記憶制御部512に記憶されている補助金・助成金から特定の補助金・助成金を検索した結果を表示する欄である。検索のキーワードは、検索用操作画像G3に隣接する入力欄に入力される。第2端末20は、S141において、入力受付部111により、検索のキーワードの入力を受け付ける。第2端末20は、S142において、情報出力部113により、入力されたキーワードによる検索を要求する検索要求データをサーバ装置50に出力する。
【0073】
サーバ装置50は、S143において、補助金・助成金抽出部514により、記憶制御部512に記憶されている補助金・助成金のうち、受信した検索要求データが示すキーワードにより検索される補助金・助成金を抽出する。サーバ装置50は、S144において、補助金・助成金抽出部514により、抽出した補助金・助成金を示す検索結果データを第2端末20に送信する。第2端末20は、システム画面表示部112により、送信されてきた検索結果データが示す補助金・助成金の一覧を、図8に示す検索結果表示欄F33に表示する。以上で述べた第2事業者U2による検索は、図1に示す「(3-2)補助金等検索」の処理の流れに対応する。
【0074】
第2端末20は、表示された補助金・助成金のうち第2事業者U2が選択したものに選択画像H3を表示している。サーバ装置50は、例えば、記憶制御部512に、補助金・助成金を使える商材の情報を記憶しておく。サーバ装置50の画面生成部511は、選択された補助金・助成金に使える商材情報を第2端末20に送信する。第2端末20のシステム画面表示部112は、送信されてきた商材情報を商材の一覧F34に表示する。第2端末20のシステム画面表示部112は、さらに、一覧F34のうち選択された商材の情報をサーバ装置50から取得して商材情報F35として表示する。
【0075】
サーバ装置50の画面生成部511は、図8に示す第2アカウント用の画面E3を、第1アカウント用の画面として第1端末10にも表示させる。また、サーバ装置50の画面生成部511は、補助金・助成金のサマリー画面を表示させる。
【0076】
図9は、表示された第1アカウント用の画面の一例を示す図である。図9の例では、第1端末10のディスプレイに、第1アカウント用の画面E4が表示されている。画面E4には、第1事業者ロゴ画像L1と、補助金・助成金のサマリーF4とが示されている。サマリーF4には、当日に新規となった補助金・助成金の件数(0件)と、過去1週間以内に新規となった補助金・助成金の件数(1件)と、第1アカウントに関連づけられた第2事業者U2が活用できる補助金・助成金の件数(143件)と、締切りが近い補助金・助成金の件数(77件)とが表されている。
【0077】
サーバ装置50の画面生成部511は、各件数が選択されると、選択された件数の補助金・助成金の一覧を表示させる。また、サーバ装置50の画面生成部511は、第1アカウント用の画面E4を、第2アカウント用の画面として第2端末20にも表示させる。画面生成部511は、第1端末10に表示させる画面の場合は、例えば、第1事業者U1に関連付けられた1以上の第2事業者U2(第1事業者U1が第2アカウントを発行した第2事業者U2)について抽出された補助金・助成金の一覧を含む第1画面を表示させる。また、画面生成部511は、第2端末20に表示させる画面の場合は、その第2事業者U2について抽出された補助金・助成金の一覧を含む第2画面を表示させる。この場合、第2画面に表示される補助金・助成金の件数は、第1画面に表示される補助金・助成金の件数以下になる。これにより、第1事業者U1及び第2事業者U2は、注目すべき補助金・助成金を絞り込んで確認することができる。
【0078】
第2事業者U2は、上述したように表示される補助金・助成金の情報と、商材の情報とを参考にして、自社が申請する補助金・助成金を決定する。第2端末20は、S151において、入力受付部111により、補助金・助成金を決定する入力を受け付ける。第2端末20は、S152において、情報出力部113により、決定された補助金・助成金を通知する通知データをサーバ装置50に送信する。
【0079】
サーバ装置50は、申請管理部515により、補助金・助成金ごとにサポート可能な事業者の情報を予め記憶しておく。そして、サーバ装置50は、S153において、申請管理部515により、受信した通知データが示す補助金・助成金の申請をサポート可能な事業者の一覧データを生成し、S154において、生成した一覧データを通知元の第2端末20に送信する。第2端末20は、システム画面表示部112により、受信した一覧データが示す事業者の一覧を表示する。
【0080】
次に、第2端末20は、S155において、入力受付部111により、事業者の一覧から申請のサポートを依頼する事業者を選択する入力を受け付ける。続いて、第2端末20は、S156において、情報出力部113により、選択された事業者への申請のサポート依頼をサーバ装置50に出力する。このサポート依頼は、第3アカウントの発行申請を兼ねている。第2端末20は、この発行申請兼サポート依頼を送信する際、記憶制御部114から第2アカウントのアカウントIDを読み出し、発行申請兼サポート依頼に対応付ける。
【0081】
なお、第2端末20の入力受付部111は、事業者の一覧から事業者を選択する入力に限らず、第2事業者U2が自ら見つけた事業者への申請のサポート依頼の入力を受け付けてもよい。いずれの場合も、サーバ装置50の申請管理部515は、第2事業者U2から、第3事業者U3に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップを実行する。以上で述べた第2事業者U2によるサポート依頼は、図1に示す「(4)申請サポート依頼(アカウントID対応付け)」の処理の流れに対応する。
【0082】
次に、サーバ装置50は、S161において、申請管理部515により、受信した発行申請兼サポート依頼を記憶するとともに、第1端末10に転送する。第1端末10は、転送されてきた発行申請兼サポート依頼を受信すると、S162において、システム画面表示部112により、受信した発行申請兼サポート依頼を表示する。第1事業者U1は、表示された発行申請兼サポート依頼に基づいて、第3アカウントの発行の可否を判断し、発行してもよいと判断した場合、発行の承認操作を行う。
【0083】
第1端末10は、S162において、第1事業者U1による承認操作を受け付けると、S163において、情報出力部113により、第3アカウントの発行が承認されたことを示す承認データをサーバ装置50に出力する。サーバ装置50は、出力されてきた承認データを受信すると、S164において、アカウント管理部513により、第1アカウント等と同様に、第3アカウントを示すアカウント情報を記憶することで、承認された第3アカウントを発行する。以下では、第3アカウントのアカウントIDのことを「サポートID」とも言う。
【0084】
なお、第3アカウントの発行の承認は、第1事業者U1に限らず、第4事業者U4が行ってもよい。また、第1事業者U1又は第4事業者U4により、予め登録された第3事業者U3の候補の中から、第2事業者U2がサポートを依頼する第3事業者U3を選択してもよい。その場合は、発行申請兼サポート依頼は、既に第1事業者U1又は第4事業者U4によって承認された第3事業者U3へのサポート依頼情報を含むことになり、その第2事業者U2に発行された第2アカウントと、その第3事業者U3に発行された第3アカウントとを関連付ける。
【0085】
いずれの場合も、サーバ装置50のアカウント管理部513は、第3アカウントを示すアカウントID及びパスワードと、第1事業者U1の専用のログイン用画面のURLとを互いに対応付けた情報を第3アカウントのアカウント情報として記憶する。このURLを介して第1アカウント及び第2アカウントが関連付けられているため、この第3アカウントのアカウント情報により、第1アカウント、第2アカウント及び第3アカウントが互いに関連付けられる。第1、第2、第3アカウントの関連付けは、各アカウントと第1事業者U1、第2事業者U2、第3事業者U3との関連付けも意味することになる。
【0086】
サーバ装置50は、S165において、アカウント管理部513により、記憶した第3アカウントを示すアカウント情報を第2端末20に送信する。第2端末20は、送信されてきたアカウント情報を受信すると、システム画面表示部112により、第3アカウントが発行されたことを第2事業者U2に通知する。
【0087】
また、サーバ装置50は、S166において、アカウント管理部513により、記憶した第3アカウントを示すアカウント情報を、先に記憶したサポート依頼とともに第3端末30に送信する。第3端末30は、送信されてきたアカウント情報及びサポート依頼を受信すると、システム画面表示部112により、例えば、まず、受信したサポート依頼を表示する。第3事業者U3は、サポート依頼を受ける場合、依頼を受領することを示す受領入力を行う。
【0088】
第3端末30のシステム画面表示部112は、受領入力を受け付けると、受信した第3アカウントを示すアカウント情報(サポートID、パスワード及び第1事業者U1の専用のログイン用画面のURL)を表示する。第3端末30のシステム画面表示部112は、アカウント情報が示すURLにアクセスしてログイン用画面を表示し、アカウント情報が示すサポートID及びパスワードが第3事業者U3により入力されてサーバ装置50に送信されることで、第3アカウント向けの画面である申請手続きのサポート用画面を表示する。サポート用画面では、第2事業者U2への申請状況の報告の入力、第2事業者U2からの指示の通知及びサポートする補助金・助成金に関する情報の提供等が行われる。
【0089】
第3事業者U3は、サーバ装置50から又は第2事業者U2から提供された補助金・助成金に関する情報に基づいて、その補助金・助成金の行政機関G1に対する手続きのサポート作業を実行する。手続きのサポート作業には、行政機関G1に提出する書面の入手作業、書面への情報の入力作業及び書面の提出作業等の各種の作業が含まれる。このサポート作業は、図1に示す「(5)申請サポート作業」に対応する。第3事業者U3は、サポート作業を行うと、サポート用画面から作業結果の報告を入力する。第3端末30は、S171において、入力受付部111により、結果報告の入力を受け付ける。
【0090】
次に、第3端末30は、S172において、情報出力部113により、入力された結果報告が示す申請状況をサーバ装置50に出力する。第3端末30は、この申請状況を出力する際、記憶制御部114から第2アカウントのアカウントIDを読み出し、申請状況に対応付ける。サーバ装置50は、S173において、申請管理部515により、出力されてきた申請状況を第2アカウントのアカウントIDに対応付けて記憶する。
【0091】
サーバ装置50の申請管理部515は、第3事業者U3による結果報告が行われるたびに、申請状況を記憶する。このように、サーバ装置50の申請管理部515は、第3事業者U3から、第2事業者U2の補助金・助成金の申請手続きに関する手続関連情報を受信し、その手続関連情報を記憶する情報記憶ステップを実行する。以上で述べた第3事業者U3による申請状況の入力は、図1に示す「(6)申請状況入力(アカウントID対応付け)」と、「(7)申請状況記憶(アカウントID対応付け)」の処理の流れに対応する。
【0092】
サーバ装置50は、上記の手続関連情報を、第1事業者U1及び第2事業者U2によって閲覧可能となるように記憶する。第1事業者U1の場合、例えば、第2事業者U2との取引状況を管理するための管理画面において手続関連情報が閲覧される。
【0093】
図10は、第2事業者の管理画面の一例を示す図である。図10の例では、第1端末10のディスプレイに、第2事業者U2の管理画面E5が表示されている。管理画面E5には、第1事業者ロゴ画像L1と、第2事業者U2の名称入力欄G51と、決定操作画像G52と、タブT5とが示されている。名称入力欄G51に管理対象とする第2事業者U2の名称を入力して決定操作画像G52を操作すると、管理画面E5に表示される第2事業者U2が決定される。図10の例では「株式会社XYZ」という名称の第2事業者U2が選択されている。
【0094】
タブT5は、表示内容を選択するための操作用画像であり、「第2事業者利用履歴」、「第2事業者情報」、「ファイル」、「リクエスト」、「相談・申請状況」、「取引状況」という表示内容をそれぞれ選択するためのタブT51、T52、T53、T54、T55、T56を有する。図10の例では、「相談・申請状況」を表示するためのタブT55が選択されている。第1端末10は、S181において、入力受付部111により、名称入力欄G51、決定操作画像G52及びタブT55への第1事業者U1による操作を、第2事業者U2に関する情報を閲覧するための入力として受け付ける。
【0095】
第1端末10は、閲覧入力を受け付けると、S182において、情報出力部113により、第2事業者に関する情報に対する閲覧申請をサーバ装置50に送信する。図10の例の場合、タブT55への操作が行われているので、「相談・申請状況」に関する情報の閲覧申請が送信される。サーバ装置50は、閲覧申請を受信すると、S183において、申請された第2事業者に関する情報を読み出す。図10の例の場合、サーバ装置50は、申請管理部515により、S173で記憶した第2事業者U2の申請状況を読み出す。サーバ装置50は、S184において、申請管理部515により、読み出した申請状況を第2事業者に関する情報として第1端末10に送信する。
【0096】
第1端末10は、S185において、システム画面表示部112により、受信した申請状況を表示する。第1端末10のシステム画面表示部112は、例えば、図10に示すように、「ステータス」、「補助金・助成金名称」、「申請書提出状況」、「承認有無」、「実績報告提出状況」、「交付可否」、「交付状況」を申請状況として表示する。「ステータス」には、補助金・助成金の手続きの最新状況が示されている。例えば、「補助金X1」については、申請書が「提出済み」で「未承認」であるため、「申請済み」というステータスになっている。また、「補助金X2」については、申請書が「提出済み」で承認が「あり」、実績報告が「提出済み」で交付可否が「審査中」であるため、「交付審査」というステータスになっている。また、「補助金X3」については、申請書が「未提出」であるため、「相談中」というステータスになっている。
【0097】
このように、サーバ装置50の閲覧管理部516は、第1事業者U1から、第2事業者U2の情報に対する閲覧申請を受信し、その情報を第1事業者U1が閲覧可能に出力する情報出力ステップを実行する。以上で述べた申請状況の閲覧は、図1に示す「(8)申請状況を閲覧(事業者ID対応のアカウントIDに対応)」の処理の流れに対応する。このような態様によれば、第2事業者U2の申請手続きの状況を第1事業者U1が容易に把握することができる。
【0098】
なお、閲覧管理部516は、第1事業者U1から、所定の補助金・助成金の情報に対する閲覧申請を受信した場合に、自身が第2アカウントを付与した第2事業者U2のうちその補助金・助成金に関する申請状況が記憶されている者に関する情報を閲覧可能に出力してもよい。これにより、共通の補助金・助成金を申請している第2事業者U2をまとめて把握することができる。
【0099】
また、サーバ装置50の閲覧管理部516は、第2事業者U2から、第2事業者U2の情報に対する閲覧申請を受信した場合も、その情報を第2事業者U2が閲覧可能に出力する。例えば、第2端末20は、S191において、入力受付部111により、第2事業者U2に関する情報を閲覧するための第2事業者U2自身による入力を受け付ける。第2端末20は、閲覧入力を受け付けると、S192において、情報出力部113により、第2事業者に関する情報に対する閲覧申請をサーバ装置50に送信する。
【0100】
サーバ装置50は、閲覧申請を受信すると、S193において、例えば、申請管理部515により、S173で記憶した第2事業者U2の申請状況を読み出す。サーバ装置50は、S194において、申請管理部515により、読み出した申請状況を第2事業者に関する情報として第2端末20に送信する。第2端末20は、S195において、システム画面表示部112により、受信した申請状況を表示する。このような態様によれば、第2事業者U2の申請手続きの状況を第2事業者U2自身が容易に把握することができる。以上で述べた申請状況の閲覧は、図1に示す「(8)申請状況を閲覧(アカウントIDに対応)」の処理の流れに対応する。
【0101】
第1事業者U1は、第2事業者U2の補助金・助成金の申請状況を閲覧すると、補助金・助成金が交付されるか否か、及び、交付される時期などの見込みをたてることができる。第1事業者U1は、その見込みに基づいて、交付される補助金・助成金での支払いを活用したサービス及び製品等の商材の提案を行うことができる。ここで述べた提案は、図1に示す「(9)閲覧情報に基づく提案」に対応する。
【0102】
なお、第2端末20は、表示された申請状況をダウンロードして記憶制御部114に記憶させることができてもよい。これにより、第2事業者U2が仮に関連付けられた第1事業者U1と異なる他の事業者と補助金・助成金を活用する商談を行うとした場合に、第2事業者U2がダウンロードした申請状況をその事業者に提供することができる。ただし、本実施形態の第1事業者U1は、自ら第2事業者U2の申請状況を閲覧することができるので、他の事業者がいたとしても、商材の提案において優位性を保つことができる。
【0103】
3-2.通知処理
続いて、申請関連システム1において実行される他の処理について説明する。
図11は、申請関連システム1の全体構成を示す図である。図11に示す「(10)申請状況更新通知」は通知処理、「(11)資料アップロード」は資料のリクエスト処理、「(12)金融機関情報」は金融情報提供処理、「(13)補助金関連付け情報」はファクタリング処理が実行されることを示している。以下、サーバ装置50の動作を示すフロー図を参照して各処理を説明する。
【0104】
図12は、通知処理の一例を示すフロー図である。サーバ装置50は、例えば、所定の時間間隔(1分毎等)で通知処理を実行する。まず、サーバ装置50は、S201において、通知管理部517により、申請状況に更新があったか否かを判断する。サーバ装置50は、申請管理部515が図5に示すS173における申請状況の記憶を前回の通知処理以降に行っている場合に、申請状況に更新があったと判断する。サーバ装置50は、申請状況に更新がなかった(NO)と判断した場合は、通知処理を終了する。
【0105】
サーバ装置50は、申請状況に更新があった(YES)と判断した場合は、S202において、通知管理部517により、所定の第1通知条件が満たされたか否かを判断する。第1通知条件は、例えば、申請状況に更新があった場合に満たされる。サーバ装置50は、第1通知条件が満たされた(YES)と判断した場合は、S203において、通知管理部517により、第1端末10への通知を行う。サーバ装置50の通知管理部517は、例えば、第1事業者U1が第1端末10で自装置にアクセスしたときに、「申請状況に更新があります」というポップアップ画像を表示させることで通知を行う。なお、サーバ装置50の通知管理部517は、所定の宛先(メールアドレス、SNSのアカウント等)に通知データを送信することで通知を行ってもよい。
【0106】
サーバ装置50は、S202において第1通知条件が満たされない(NO)と判断した場合、又は、S203において第1端末10への通知を行ったあとは、S204において、通知管理部517により、所定の第2通知条件が満たされたか否かを判断する。第2通知条件としては、第1通知条件よりも満たされにくい条件が用いられる。第2通知条件は、例えば、特定の申請状況の更新があった場合に満たされる。特定の申請状況としては、例えば、申請の承認、交付審査の通過など、申請者にとって特に重要な状況が用いられる。サーバ装置50は、第2通知条件が満たされた(YES)と判断した場合は、S205において、通知管理部517により、第2端末20への通知を行う。サーバ装置50の通知管理部517は、第2通知条件が満たされない(NO)と判断した場合は、通知処理を終了する。
【0107】
なお、第1通知条件及び第2通知条件は、上記の条件に限らず、例えば、申請状況の更新とは異なるタイミングで満たされる条件であってもよい。第1通知条件及び第2通知条件は、例えば、申請期限まで所定の日数となったときに満たされる条件や、実績報告が提出されてから所定の日数が経過したときに満たされる条件などであってもよい。いずれの場合も、第2通知条件が第1通知条件に比べて満たされにくくなっていればよい。
【0108】
第2通知条件が第1通知条件に比べて満たされにくいとは、例えば、図12の例のように、第2通知条件が満たされた場合は第1通知条件が必ず満たされる一方、第1通知条件が満たされても第2通知条件が満たされない場合があるという関係である。また、第1通知条件が満たされる確率が、第2通知条件が満たされる確率よりも高いという関係であってもよい。サーバ装置50の通知管理部517は、これらの通知条件を用いる場合は、申請状況の更新に限らず、例えば、通知条件が満たされた旨を通知してもよい。
【0109】
以上のとおり、サーバ装置50の通知管理部517は、第1通知条件が満たされた場合、情報記憶ステップにおいて記憶された情報の更新通知を第1事業者に行う第1通知ステップを実行する。また、サーバ装置50の通知管理部517は、第1通知条件よりも満たされにくい第2通知条件が満たされた場合、第2事業者に更新通知を行う第2通知ステップを実行する。
【0110】
第1事業者U1は、補助金・助成金を活用した提案活動を行うため、できるだけ最新の状況を知っておきたい。これに対し、第2事業者U2は、通常、第3事業者U3と申請に関する連絡を取り合っているため、例えば申請状況の更新の度に通知を受けても、既知のことも多く、通知が煩わしくなる場合がある。そこで、上記のように第2通知条件よりも満たされやすい第1通知条件を用いることで、第1事業者に情報の更新を迅速に伝えつつ、第1通知条件よりも満たされにくい第2通知条件を用いることで、第2事業者の煩わしさを軽減することができる。
【0111】
3-3.リクエスト処理
第2事業者U2は、補助金・助成金が交付されることになった場合又は交付される可能性が高くなった場合に、その補助金・助成金での支払いを予定して事業を行うことになる。しかし、補助金・助成金の交付は事業の実績が確定してからのことが多く、それまでの資金繰りのために融資(いわゆる繋ぎ融資)を受けようとすることがある。第1事業者U1が金融事業者である場合、申請状況を閲覧することで、その繋ぎ融資を第2事業者U2にタイミングよく提案することができる。繋ぎ融資が行われる場合、第1事業者U1は、第2事業者U2に、融資に必要な資料を要求するが、サーバ装置50は、このように第1事業者U1から第2事業者U2への資料の要求を支援するリクエスト処理を行う。
【0112】
図13は、リクエスト処理の一例を示すフロー図である。サーバ装置50の商談管理部518は、例えば、第1事業者U1によって資料のアップロードの要求を示す入力が行われた場合にリクエスト処理を実行する。サーバ装置50は、まず、S211において、商談管理部518により、第1事業者U1からの資料のアップロードの要求を通知する通知データを第2端末20に送信することで、第2事業者U2に資料のアップロードを要求する。
【0113】
続いて、サーバ装置50は、S212において、商談管理部518により、要求された資料のアップロードがあったか否かを判断する。サーバ装置50は、資料のアップロードがなかった(NO)と判断した場合、S211に戻って、第2事業者U2への通知を再び行う。再通知は、例えば、前回の通知から所定の期間(例えば1週間)が経過したときに行われる。サーバ装置50は、資料のアップロードがあった(YES)と判断した場合、S213において、商談管理部518により、アップロードされた資料を記憶する。
【0114】
次に、サーバ装置50は、S214において、商談管理部518により、資料がアップロードされたことを通知する通知データを第1端末10に送信することで、第1事業者U1に資料のアップロードがあったことを通知する。その後、サーバ装置50は、S215において、商談管理部518により、資料のアップロードの状況の閲覧要求があったか否かを判断する。サーバ装置50は、閲覧要求がなかった(NO)と判断した場合、S215に戻って動作を繰り返す。サーバ装置50は、閲覧要求があった(YES)と判断した場合、S216において、商談管理部518により、要求元の端末に、資料のアップロードの状況を送信する。
【0115】
図14は、資料のアップロードの状況を示す画面の一例を示す図である。図14の例では、図10に示す第2事業者U2の管理画面E5において、「リクエスト」タブT54が選択された状態が表示されている。管理画面E5には、アップロード状況F6と、絞り込み操作用画像G6とが示されている。アップロード状況F6には、「ステータス」、「リクエスト名」、「リクエストタグ」、「資料進捗」、「登録日」、「期限日」、「登録者」が含まれている。
【0116】
「ステータス」には、「回答済み」、「確認済み」、「完了」等の資料のアップロードの状況が示されている。「リクエスト名」には、要求された資料の名称等が示されている。「リクエストタグ」には、要求された資料に対して付与されたタグが示されている。リクエストタグは、アップロード状況を表示する資料を絞り込む際に用いられる。「資料進捗」は、資料のアップロードの進捗が示されている。例えば、図14に示す「3/8」は、8つの資料が要求されてそのうち3つが提出された状態であることを示している。また、「5/5」は、5つの資料が要求されてそれら5つとも提出された状態であることを示している。この場合は資料のアップロードが終わっているので、ステータスが「完了」となっている。
【0117】
図15は、資料ファイルの一覧を示す画面の一例を示す図である。図15の例では、図10に示す第2事業者U2の管理画面E5において、「ファイル」タブT53が選択された状態が表示されている。管理画面E5には、ファイル情報F7と、ファイル検索用画像G71と、ファイル情報編集画像G72とが示されている。ファイル情報F7には、アップロードされた資料を示すファイルに関する情報として、「登録者」、「登録日時」、「ファイル名」、「種別」が示されている。ファイル検索用画像G71を用いると、ファイルを検索することができる。ファイル情報編集画像G72を用いると、ファイル情報を編集することができる。
【0118】
このように、サーバ装置50の商談管理部518は、第2事業者U2に対する資料のアップロードの要求を示す入力が第1事業者U1により行われた場合、その要求を第2事業者U2に伝達する要求ステップを実行する。また、サーバ装置50の商談管理部518は、第2事業者U2による資料のアップロードの状況を第1事業者U1又は第2事業者U2が閲覧可能に出力する状況出力ステップを実行する。このような態様によれば、第1事業者U1が第2事業者U2と取引きする際に必要な資料の提出を管理することができる。
【0119】
3-4.金融情報提供処理
第4事業者U4は、第2事業者U2の事業への資金調達が円滑に進むよう、融資を受けることができる金融機関に関する情報を提供してもよい。
【0120】
図16は、金融情報提供処理の一例を示すフロー図である。サーバ装置50は、まず、S221において、金融情報管理部519により、第4事業者U4による金融機関に関する情報の入力を受け付ける。次に、サーバ装置50は、S222において、金融情報管理部519により、第1事業者U1が金融機関であるか否かを判断する。サーバ装置50は、第1事業者U1が金融機関である(YES)と判断した場合、金融情報提供処理を終了する。サーバ装置50は、第1事業者U1が金融機関でない(NO)と判断した場合、S223において、金融情報管理部519により、金融機関に関する情報(金融機関情報)を、その第1事業者U1が使用する第1端末10と、その第1事業者U1に関連付けられた第2事業者U2が使用する第2端末20に送信する。
【0121】
図17は、金融機関情報を示す画面の一例を示す図である。図17の例では、金融機関情報の提供画面E8が示されている。提供画面E8には、金融機関情報F8と、検索用画像G81と、相談用画像G82が示されている。金融機関情報F8には、「全国の金融機関」、「地方の金融機関」が含まれている。検索用画像G81への操作が行われると、金融機関を検索する機能が提供される。相談用画像G82への操作が行われると、例えば、第4事業者U4によって設立された無料の相談窓口への連絡が行われる。
【0122】
このように、サーバ装置50の金融情報管理部519は、第4事業者U4により登録された金融機関に関する情報を記憶する金融情報記憶ステップを実行する。また、サーバ装置50の金融情報管理部519は、記憶された金融機関情報を第1事業者又は第2事業者が閲覧可能に出力する金融情報出力ステップを実行する。このような態様によれば、第2事業者の融資の獲得を第4事業者が支援することができる。
【0123】
3-5.ファクタリング処理
第2事業者U2は、補助金・助成金の交付に関する権利を取引して、補助金・助成金の交付を待たずに資金を調達するいわゆるファクタリングの取引を行ってもよい。
【0124】
図18は、ファクタリング処理の一例を示すフロー図である。サーバ装置50は、まず、S231において、権利管理部520により、第2事業者U2により申請される補助金・助成金に関する情報を記憶する。次に、サーバ装置50は、S232において、権利管理部520により、第2事業者U2によるファクタリングの取引があるか否かを判断する。サーバ装置50の権利管理部520は、例えば、第2端末20にファクタリング取引の有無を確認する画面を表示させ、第2事業者U2にファクタリング取引の有無と、ファクタリング取引がある場合には取引先の情報とを入力させることでこの判断を行う。
【0125】
サーバ装置50の権利管理部520は、ファクタリングの取引がない(NO)と判断した場合、ファクタリング処理を終了する。サーバ装置50は、ファクタリングの取引がある(YES)と判断した場合、S233において、権利管理部520により、第2事業者U2と、入力されたファクタリング取引の取引事業者と、申請される補助金・助成金との関連付けを行う。次に、サーバ装置50は、S234において、権利管理部520により、S233において関連付けした関連付け情報を記憶する。そして、サーバ装置50は、S235において、権利管理部520により、記憶した関連付け情報を、例えば、第1端末10に送信する。
【0126】
このように、サーバ装置50の権利管理部520は、第2事業者U2の補助金・助成金に関する権利が第5事業者と取引される場合に、その権利に関する情報を第5事業者U5と関連付ける関連付けステップを実行する。また、サーバ装置50の権利管理部520は、第5事業者U5に関連付けられた権利に関する情報を第1事業者U1が閲覧可能に出力する権利情報出力ステップを実行する。このような態様によれば、第2事業者U2による補助金・助成金に関する権利の取引(ファクタリング)の状況を、第1事業者U1が把握することができる。
【0127】
図5の例では、サーバ装置50の画面生成部511は、第1事業者U1に関連する補助金・助成金及び第2事業者U2に関連する補助金・助成金を第2事業者U2に提示したが、第1事業者U1に提示してもよい。このような態様によっても、第1事業者U1による補助金・助成金を活用した商談がされやすいようにすることができる。
【0128】
なお、第2事業者U2の申請関連システム1の利用履歴を第1事業者U1が閲覧できるようにしてもよい。
図19は、利用履歴の閲覧画面の一例を示す図である。図19の例では、図10に示す第2事業者U2の管理画面E5において、「利用履歴」タブT51が選択された状態が表示されている。管理画面E5には、第2事業者U2の利用履歴F9が示されている。利用履歴F9には、第2事業者U2がログインした日時、閲覧した情報と日時、及び、実行した処理(図19の例では補助金の申請相談)等が含まれている。
【0129】
サーバ装置50は、例えば、記憶制御部512により、自装置にアクセスしてきた第2端末20からの入力を受信して行った処理の履歴を記憶する。サーバ装置50は、第1事業者U1から第1端末10を介して閲覧申請があった場合に、その第1事業者U1の事業者IDに関連付けられている第2事業者U2の利用履歴を閲覧可能に第1端末10に出力する。これにより、第1事業者U1は、補助金・助成金に関する第2事業者U2の詳細な動向を確認することができ、補助金・助成金を活用した商談を行いやすくすることができる。
【0130】
実施形態では、第2アカウントを示すアカウント情報に第1事業者U1の専用のログイン用画面のURLが含まれることで、第1アカウント及び第2アカウントが関連付けられたが、これに限らない。例えば、アカウント管理部513が、第1アカウントを示すアカウント情報と第2アカウントを示すアカウント情報とを対応付けて記憶することで、第1アカウント及び第2アカウントが関連付けられてもよい。第3アカウントについても同様である。
【0131】
図1に示す全体構成は一例であり、これに限られない。例えば、サーバ装置50は、2台以上の装置に分散されてもよい。また、サーバ装置50は、クラウドコンピューティングシステムに代替されてもよい。また、図4に示す機能構成も一例であり、これに限られない。例えば、サーバ装置50の機能が2台以上の装置に分散して実現されてもよい。また、例えば、アカウント管理部513が行う動作を2以上の機能が分散して行ってもよいし、申請管理部515及び閲覧管理部516が1つの機能に統合されてもよい。要するに、申請関連システム1の全体で図4に示す各機能が実現されていれば、それらの機能を実現する装置はどのような構成であってもよい。
【0132】
上述した実施形態の態様は、情報処理方法であってもよい。その情報処理方法は、申請関連システム1のような情報処理システムが実行する各ステップを備える。また、上述した実施形態の態様は、プログラムであってもよい。そのプログラムは、コンピュータに、同様の情報処理システムの各ステップを実行させる。
【0133】
<付記>
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0134】
(2)前記プログラムにおいて、前記サーバは、第4事業者がアクセス可能であり、第4事業者又は第1事業者から、第1事業者の第1アカウントの発行申請を受信し、前記第1アカウントを発行する第1発行ステップと、発行された前記第1アカウントを、第1事業者に関連付ける第1関連付けステップとを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【0135】
このような態様によれば、第1事業者に関する管理を行うことができる。
【0136】
(3)前記プログラムにおいて、第1事業者又は第2事業者から、第2事業者の第2アカウントの発行申請を受信し、前記第2アカウントを発行する第2発行ステップと、発行された前記第2アカウントを、第2事業者及び第1事業者に関連付ける第2関連付けステップとを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【0137】
このような態様によれば、第1事業者が第2事業者に関する管理を行うことができる。
【0138】
(4)前記プログラムにおいて、第1事業者から、第1事業者の識別画像を受信する情報受信ステップと、前記第1事業者の識別画像を、前記第1アカウントに関連付ける第3関連付けステップと、第2事業者の端末に、前記第2アカウントが関連付けられた第1事業者の識別画像を表示させる、表示ステップとを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【0139】
このような態様によれば、第4事業者が提供するシステムを第1事業者が提供するように見せることができる。
【0140】
(5)前記プログラムにおいて、第1通知条件が満たされた場合、前記情報記憶ステップにおいて記憶された前記情報に関する通知を第1事業者に行う第1通知ステップと、前記第1通知条件よりも満たされにくい第2通知条件が満たされた場合、第2事業者に前記情報に関する通知を行う第2通知ステップとを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【0141】
このような態様によれば、第1事業者に情報の更新を迅速に伝えつつ、第2事業者の煩わしさを軽減することができる。
【0142】
(6)前記プログラムにおいて、第1事業者に関連する補助金・助成金を第1事業者又は第2事業者に提示する提示ステップを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【0143】
このような態様によれば、第1事業者による補助金・助成金を活用した商談がされやすいようにすることができる。
【0144】
(7)前記プログラムにおいて、第2事業者に対する資料のアップロードの要求を示す入力が第1事業者により行われた場合、当該要求を第2事業者に伝達する要求ステップと、第2事業者による前記資料のアップロードの状況を第1事業者又は第2事業者が閲覧可能に出力する状況出力ステップとを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【0145】
このような態様によれば、第1事業者が第2事業者と取引きする際に必要な資料の提出を管理することができる。
【0146】
(8)前記プログラムにおいて、第4事業者により登録された金融機関に関する情報を記憶する金融情報記憶ステップと、記憶された前記金融機関に関する情報を第1事業者又は第2事業者が閲覧可能に出力する金融情報出力ステップとを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【0147】
このような態様によれば、第2事業者の融資の獲得を第4事業者が支援することができる。
【0148】
(9)前記プログラムにおいて、第2事業者の補助金・助成金に関する権利が第5事業者と取引される場合に、前記権利に関する情報を第5事業者と関連付ける関連付けステップと、第5事業者に関連付けられた前記権利に関する情報を第1事業者が閲覧可能に出力する権利情報出力ステップとを、前記サーバに実行させる、プログラム。
【0149】
このような態様によれば、補助金・助成金に関する権利の取引状況を第1事業者が把握することができる。
【0150】
(10)第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、がアクセス可能で且つ第2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を有するサーバが実行する方法であって、第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、前記情報を記憶する情報受信ステップと、第1事業者から、第2事業者の前記情報に対する閲覧申請を受信し、前記情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップとを含む方法。
【0151】
(11)第1事業者と、第2事業者と、第3事業者と、がアクセス可能で且つ第2事業者の補助金・助成金の申請を管理する機能を有するシステムであって、第2事業者から、第3事業者に対する補助金・助成金の申請サポートの依頼を受信する依頼受信ステップと、第3事業者から、第2事業者の補助金・助成金の申請手続きに関する情報を受信し、前記情報を記憶する情報受信ステップと、第1事業者から、第2事業者の前記情報に対する閲覧申請を受信し、前記情報を第1事業者が閲覧可能に出力する情報出力ステップとを実行するシステム。
もちろん、この限りではない。
また、上述した実施形態及び変形例を任意に組み合わせて実施するようにしてもよい。
【0152】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0153】
1 :申請関連システム
2 :通信回線
10 :第1端末
20 :第2端末
30 :第3端末
40 :第4端末
50 :サーバ装置
111 :入力受付部
112 :システム画面表示部
113 :情報出力部
114 :記憶制御部
511 :画面生成部
512 :記憶制御部
513 :アカウント管理部
514 :助成金抽出部
515 :申請管理部
516 :閲覧管理部
517 :通知管理部
518 :商談管理部
519 :金融情報管理部
520 :権利管理部
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