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特許7381130ゲートウェイ装置、構内交換システム、及び構内交換方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-11-07
(45)【発行日】2023-11-15
(54)【発明の名称】ゲートウェイ装置、構内交換システム、及び構内交換方法
(51)【国際特許分類】
   H04Q 3/60 20060101AFI20231108BHJP
   H04M 3/50 20060101ALI20231108BHJP
   H04M 3/42 20060101ALI20231108BHJP
【FI】
H04Q3/60
H04M3/50 B
H04M3/42 M
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022092223
(22)【出願日】2022-06-07
【審査請求日】2022-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】清水 陽介
【審査官】松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-044448(JP,A)
【文献】特開2021-027424(JP,A)
【文献】特開2010-087656(JP,A)
【文献】特開2019-115005(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
H04Q3/58-3/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXとの間の通信経路に設けられたゲートウェイ装置であって、
前記構内交換機からの他者応答通知に関連する応答パラメータを第1API経由で受信して解析するように構成されたパラメータ解析部と、
前記パラメータ解析部の解析結果に基づいてメッセージを作成するように構成されたメッセージ作成部と、
前記メッセージ作成部で作成された前記メッセージを前記第1APIと異なる第2API経由で前記クラウドPBXに送信するように構成されたメッセージ送信部と、
を備える、ゲートウェイ装置。
【請求項2】
前記パラメータ解析部は、前記第1APIに係るデータ形式の前記応答パラメータを前記第2APIに係るデータ形式に変換して前記応答パラメータにおけるデータを抽出するように構成され、
前記メッセージ作成部は、前記解析結果としての、前記パラメータ解析部で抽出されたデータに基づいて前記第2APIに係るデータ形式の前記メッセージを作成するように構成されている、
請求項1記載のゲートウェイ装置。
【請求項3】
前記応答パラメータにおける前記データは、日時、発信者番号、応答か未応答かの応答状況、前記メッセージの送信先の内線番号を含み、前記応答状況が応答の場合には、前記応答状況には応答した端末の内線番号を含む、
請求項2記載のゲートウェイ装置。
【請求項4】
対応する内線番号及びユーザ名称又はメールアドレスを関連付けて整理したデータベースをさらに備え、
前記メッセージ作成部は、前記応答パラメータにおける前記データとして、前記パラメータ解析部で応答した端末の内線番号が抽出されたときに、前記データベースから、抽出された前記内線番号に対応するユーザ名称又はメールアドレスを取得し、前記データ、及び、前記ユーザ名称又はメールアドレスに基づいて前記第2APIに係るデータ形式の前記メッセージを作成するように構成されている、
請求項3記載のゲートウェイ装置。
【請求項5】
前記メッセージ作成部は、前記応答パラメータにおける前記データとして、前記パラメータ解析部で応答した端末の内線番号が抽出されなかったときに、内線番号を含まない前記データに基づいて前記第2APIに係るデータ形式の前記メッセージを作成するように構成されている、
請求項3記載のゲートウェイ装置。
【請求項6】
前記第1APIは、TAPIであり、
前記第2APIは、REST APIである、
請求項1乃至5のいずれか一記載のゲートウェイ装置。
【請求項7】
外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、
クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXと、
請求項1乃至5のいずれか一に記載のゲートウェイ装置と、
を備える、構内交換システム。
【請求項8】
前記構内交換機は、前記代表着信による応答又は未応答のときに、所定のデータを収集して他者応答通知に関連する応答パラメータを生成して前記第1API経由で前記ゲートウェイ装置に送信するように構成され、
前記クラウドPBXは、前記ゲートウェイ装置からの前記メッセージを受信して前記クラウドPBXの配下の前記端末に送信するように構成されている、
請求項7記載の構内交換システム。
【請求項9】
前記構内交換機は、SIP経由で前記ゲートウェイ装置を介して前記クラウドPBXと通信可能に接続されており、前記代表着信を発生させることにより、前記構内交換機の配下の前記端末を呼び出すとともに、前記SIP経由で前記ゲートウェイ装置を介して前記クラウドPBXの配下の前記端末を呼び出す、
請求項7記載の構内交換システム。
【請求項10】
外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXとの間の通信経路に設けられたゲートウェイ装置を用いて構内交換を行う構内交換方法であって、
前記ゲートウェイ装置において、前記構内交換機からの他者応答通知に関連する応答パラメータを第1API経由で受信して解析するステップと、
前記ゲートウェイ装置において、前記応答パラメータの解析結果に基づいてメッセージを作成するステップと、
前記ゲートウェイ装置において、作成された前記メッセージを前記第1APIと異なる第2API経由で前記クラウドPBXに送信するステップと、
を含む、構内交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲートウェイ装置、構内交換システム、及び構内交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
公衆交換電話網に接続されるとともに、多数の端末(固定電話機等)に対して内線交換機能および外線接続機能を提供する構内交換機(非クラウドPBX(Private Branch eXchange))では、外線からの代表着信に対して誰が応答したのか(他者応答)、もしくは誰も応答しなかったのか(呼放棄)を知ることができる機能(他者応答通知機能)が搭載され、多くのユーザに利用されている(例えば、特許文献1参照)。構内交換機では、TAPI(Telephony Application Programming Interface)を備えており、TAPI経由で他者応答通知のデータを外部に送受信することができる。
【0003】
また、近年では、構内交換機をクラウド化したクラウドPBXが登場し、クラウド上のサーバからインターネットを介して端末(パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等)に対して内線交換機能および外線接続機能を提供できるようになっている。クラウドPBXでは、REST API(RESTful Application Programming Interface)を備えており、構内交換機で利用することができないチャットメッセージを、REST API経由で外部に送受信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-87656号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本願発明者により与えられる。
【0006】
近年、リモートワークで作業するユーザが増えており、固定電話機の利用が減少する一方、スマートフォンやパーソナルコンピュータ等の端末を利用するユーザが増加している。リモートワークで作業するユーザが代表着信を他のユーザがどのような対応を行ったのか知ることは重要である。クラウドPBXにおいて、構内交換機の他者応答機能を利用することができれば、代表着信に誰が応答したのか知ることができるようになり、着信に応対したユーザに対応内容を確認することができることが考えられる。そこで、それぞれ独立して動作する構内交換機とクラウドPBXとを組み合わせて1つの構内交換機として動作するようにしたハイブリッドシステムが考えられる(図6参照)。前記ハイブリッドシステムによれば、構内交換機の配下の端末、及び、クラウドPBXの配下の端末は、代表着信に対して着信鳴動し、通話することができるようになる。
【0007】
しかしながら、前記ハイブリッドシステムでは、構内交換機とクラウドPBXとではサポートしているAPI(Application Programming Interface)が異なるため、構内交換機のAPIのデータ通信をクラウドPBXで行うことができない。つまり、構内交換機の他者応答通知機能は構内交換機の配下の固定電話機で利用することができるが、クラウドPBXでは構内交換機の他者応答通知機能のデータを受信するためのAPIをサポートしていない。そのため、クラウドPBXの配下の端末は構内交換機の他者応答通知機能を利用することができず、クラウドPBXの配下の端末を使用しているユーザは代表着信をどのような対処を行ったのか他のユーザに確認する必要があり、確認に手間がかかる。
【0008】
また、前記ハイブリッドシステムでは、未応答の場合はコールバックを行うことができるが、応答の場合は、誰が応答したのか応答者以外のユーザは知ることができず、ビジネスチャンスを逃してしまう可能性がある。
【0009】
さらに、前記ハイブリッドシステムでは、構内交換機の他者応答通知を行うためのAPIが構内交換機独自のAPIを使用する場合、クラウドPBX側で構内交換機独自のAPIをチャットメッセージに変換するための処理機能を新規に追加する必要があるため、既存のクラウドPBXを改修するリスクがある。
【0010】
本発明の主な課題は、クラウドPBXを改修することなく、クラウドPBXにおいても構内交換機の他者応答通知機能を利用できるようにして利便性を高めることに貢献することができるゲートウェイ装置、構内交換システム、及び構内交換方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の視点に係るゲートウェイ装置は、外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXとの間の通信経路に設けられたゲートウェイ装置であって、前記構内交換機からの他者応答通知に関連する応答パラメータを第1API経由で受信して解析するように構成されたパラメータ解析部と、前記パラメータ解析部の解析結果に基づいてメッセージを作成するように構成されたメッセージ作成部と、前記メッセージ作成部で作成された前記メッセージを前記第1APIと異なる第2API経由で前記クラウドPBXに送信するように構成されたメッセージ送信部と、を備える。
【0012】
第2の視点に係る構内交換システムは、外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXと、前記第1の視点に係るゲートウェイ装置と、を備える。
【0013】
第3の視点に係る構内交換方法は、外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXとの間の通信経路に設けられたゲートウェイ装置を用いて構内交換を行う構内交換方法であって、前記ゲートウェイ装置において、前記構内交換機からの他者応答通知に関連する応答パラメータを第1API経由で受信して解析するステップと、前記ゲートウェイ装置において、前記応答パラメータの解析結果に基づいてメッセージを作成するステップと、前記ゲートウェイ装置において、作成された前記メッセージを前記第1APIと異なる第2API経由で前記クラウドPBXに送信するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0014】
前記第1~第3の視点によれば、クラウドPBXを改修することなく、クラウドPBXにおいても構内交換機の他者応答通知機能を利用できるようにして利便性を高めることに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態1に係る構内交換システムの構成を模式的に示したブロック図である。
図2】実施形態1に係る構内交換システムにおけるクラウドPBXの配下のパーソナルコンピュータ又はスマートフォンでの表示例である。
図3】実施形態1に係る構内交換システムにおける構内交換機の配下の固定電話機での表示例である。
図4】実施形態1に係る構内交換システムにおけるゲートウェイ装置のデータベースの構成の一例を模式的に示した表である。
図5】実施形態1に係る構内交換システムの動作を模式的に示したシーケンスである。
図6】比較例に係る構内交換システムの構成を模式的に示したブロック図である。
図7】実施形態2に係る構内交換システムの構成を模式的に示したブロック図である。
図8】ハードウェア資源の構成を模式的に示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本書において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。また、下記の実施形態は、あくまで例示であり、本発明を限定するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インタフェイスも同様である。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。また、プログラムは、コンピュータ装置に入力装置又は外部から通信インタフェイスを介して入力され、記憶装置に記憶されて、プロセッサを所定のステップないし処理に従って駆動させ、必要に応じ中間状態を含めその処理結果を段階毎に表示装置を介して表示することができ、あるいは通信インタフェイスを介して、装置内又は外部の機器(コンピュータを含む)と、有線、無線を問わず、交信することができる。そのためのコンピュータ装置は、一例として、典型的には互いにバスによって接続可能なプロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び必要に応じ表示装置を備える。
【0017】
[実施形態1]
実施形態1に係る構内交換システムについて図面を用いて説明する。図1は、実施形態1に係る構内交換システムの構成を模式的に示したブロック図である。図2は、実施形態1に係る構内交換システムにおけるクラウドPBXの配下のパーソナルコンピュータ又はスマートフォンでの表示例である。図3は、実施形態1に係る構内交換システムにおける構内交換機の配下の固定電話機での表示例である。図4は、実施形態1に係る構内交換システムにおけるゲートウェイ装置のデータベースの構成の一例を模式的に示した表である。
【0018】
構内交換システム1は、構内交換機10とクラウドPBX20が1つの構内交換機として動作するように構成したシステム(ハイブリッドシステム)である(図1参照)。構内交換システム1は、構内交換機10で公衆回線網50を介して外部電話機40と通信(有線通信、無線通信)可能に接続されている。構内交換システム1は、構内交換機10と、固定電話機11、12と、構内回線網13と、クラウドPBX20と、パーソナルコンピュータ21と、スマートフォン22と、ネットワーク23と、ゲートウェイ装置30と、を備える。なお、図1の例では、外部電話機40は、1台であるが、2台以上であってもよく、電話機能を有するその他の種類の端末でもよい。また、図1の例では、構内交換機10の配下の固定電話機11、12は、2台であるが、1台以上あればよい。また、図1の例では、クラウドPBX20の配下の端末は、パーソナルコンピュータ21とスマートフォン22であるが、その他の種類の端末(例えば、タブレット端末)でもよく、1台以上あればよい。
【0019】
構内交換機10は、構内に設置された電話交換機である(図1参照)。構内交換機10は、配下で構内回線網13を介して固定電話機11、12と通信可能に接続されている。構内交換機10は、公衆回線網50(PSTN:Public Switched Telephone Networks)を介して外部電話機40(外線)と通信可能に接続されている。構内交換機10は、外線の発着信が可能である。図1の例では、構内交換機10には電話番号(外線番号)「03-9876-5432」が設定されている。構内交換機10は、TAPIとSIP(Session Initiation Protocol)のインタフェイスとを備えている。構内交換機10は、SIP経由でゲートウェイ装置30を介してクラウドPBX20と通信可能に接続されており、構内交換機10が代表着信を発生させる(外部電話機40からの代表番号の発信を受ける)ことにより、構内交換機10の配下の固定電話機11、12を呼び出すとともに、SIP経由でゲートウェイ装置30を介してクラウドPBX20の配下のパーソナルコンピュータ21及びスマートフォン22を呼び出す。構内交換機10は、時刻機能を備え、代表着信発生時(応答時でも可)の日時を取得する機能を備える。構内交換機10は、代表着信発生時に発信者番号(図1の例では外部電話機40の電話番号)を取得する機能を備える。構内交換機10は、代表着信による応答か未応答を検出する機能を備える。構内交換機10は、代表着信による応答時に、応答した端末(固定電話機11、12、パーソナルコンピュータ21、スマートフォン22のいずれか1つ)の内線番号を取得する機能を備える。構内交換機10は、代表着信による応答又は未応答のときに、応答受付又は未応答に関する所定のデータを収集して他者応答通知(固定電話機11、12で着信履歴)を生成し、生成された他者応答通知を固定電話機11、12に送信する。ここで、他者応答通知に含まれるデータは、日時、発信者番号、応答状況(応答、未応答)とすることができる。また、構内交換機10は、代表着信による応答又は未応答のときに、所定のデータを収集して応答パラメータ(他者応答通知に関連するもの)を生成し、生成された応答パラメータをTAPI経由でゲートウェイ装置30に送信する。ここで、応答パラメータに含まれるデータは、例えば、日時、発信者番号、応答状況(応答及び応答した端末の内線番号、未応答)、内線番号(パーソナルコンピュータ21、スマートフォン22)とすることができる。
【0020】
固定電話機11、12は、構内の所定の位置に設置された電話機である(図1参照)。固定電話機11、12は、例えば、マイク、スピーカ、制御部、通信部、操作部、及び表示部を備えた電話機とすることができる。固定電話機11、12は、構内回線網13を介して構内交換機10と通信可能に接続されている。固定電話機11、12は、構内回線網13、構内交換機10、及び公衆回線網50を介して外部電話機40(外線)と通話可能にする外線通話機能を備える。固定電話機11と固定電話機12とは、構内回線網13及び構内交換機10を介して通話可能にする内線通話機能を備える。固定電話機11、12は、構内交換機10からの他者応答通知に基づいて着信履歴を表示する(図3参照)。図1の例では、固定電話機11には内線番号「100」が設定されており、固定電話機12には内線番号「101」が設定されている。構内回線網13は、構内に設置された回線網である。構内回線網13は、構内交換機10及び固定電話機11、12と通信可能に接続されている。
【0021】
クラウドPBX20は、クラウド上で配下の端末(図1ではパーソナルコンピュータ21、スマートフォン22)に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるサーバ装置である(図1参照)。クラウドPBX20は、構内交換機10が設置された構内に設置するようにしてもよい。クラウドPBX20は、例えば、プロセッサ、メモリ、ネットワークインタフェイス等を含むコンピュータを備えるサーバ装置を用いることができる。クラウドPBX20は、メモリを利用しながら、プロセッサにおいてプログラムを実行することにより、所定の処理を実行する。クラウドPBX20は、配下でネットワーク23を介してパーソナルコンピュータ21及びスマートフォン22と通信可能に接続されている。クラウドPBX20は、REST APIとSIPのインタフェイスとを備えている。クラウドPBX20は、SIP経由でゲートウェイ装置30を介して構内交換機10と通信可能に接続されており、構内交換機10で代表着信が発生することにより、SIP経由でゲートウェイ装置30を介して構内交換機10の呼び出しに応じて、クラウドPBX20の配下のパーソナルコンピュータ21及びスマートフォン22を呼び出す。クラウドPBX20は、ゲートウェイ装置30からREST API経由で送信されたチャットメッセージ(応答パラメータに基づいてゲートウェイ装置30で生成されたもの)を受信し、受信したチャットメッセージを、配下のパーソナルコンピュータ21、スマートフォン22に送信する。
【0022】
パーソナルコンピュータ21は、ユーザによって使用される情報通信端末である(図1参照)。スマートフォン22は、ユーザによって携帯される情報通信端末である(図1参照)。パーソナルコンピュータ21及びスマートフォン22は、ネットワーク23を介して、クラウドPBX20と通信可能に接続されている。パーソナルコンピュータ21及びスマートフォン22には、コンピュータを構成する機能部(例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び表示装置)を備えるとともに、通話に必要な機能部(マイク、スピーカ等)を備えた(又は接続した)端末(コンピュータ端末)を用いることができる。パーソナルコンピュータ21及びスマートフォン22は、ネットワーク23、クラウドPBX20、ゲートウェイ装置30、構内交換機10、及び公衆回線網50を介して外部電話機40(外線)と通話可能にする外線通話機能を備える。パーソナルコンピュータ21とスマートフォン22とは、ネットワーク23及びスマートフォン22を介して通話可能にする内線通話機能を備える。パーソナルコンピュータ21及びスマートフォン22は、クラウドPBX20からのチャットメッセージを表示する(図2参照)。図1の例では、パーソナルコンピュータ21には内線番号「200」が設定され、スマートフォン22には内線番号「201」が設定されている。また、ここでは、パーソナルコンピュータ21(内線番号:200)及び固定電話機11(内線番号:100)の各ユーザはどちらも「田中太郎」であり、スマートフォン22(内線番号:201)及び固定電話機12(内線番号:101)の各ユーザはどちらも「鈴木次郎」である(図4参照)。ネットワーク23は、クラウドPBX20、パーソナルコンピュータ21、及びスマートフォン22の間において通信を行う通信網である(図1参照)。ネットワーク23には、例えば、LAN(Local Area Network)、PAN(Personal Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、WAN(Wide Area Network)、GAN(Global Area Network)等の通信網を用いることができる。
【0023】
ゲートウェイ装置30は、通信プロトコルの異なる構内交換機10とクラウドPBX20とを通信可能に接続する中継する役割を担う装置である(図1参照)。ゲートウェイ装置30は、構内交換機10が設置された構内に設置するようにしてもよい。ゲートウェイ装置30には、構内交換機10の配下の固定電話機11、12しか利用することができない構内交換機10の機能(他者応答通知機能)を、クラウドPBX20の配下の端末(パーソナルコンピュータ21、スマートフォン22)にも利用することができるようにする機能を備える。ゲートウェイ装置30は、構内交換機10とクラウドPBX20との間の通信経路上に設けられている。ゲートウェイ装置30は、TAPI、REST API、及び、SIPのインタフェイスを備える。ゲートウェイ装置30は、構内交換機10に対して、SIP及びTAPIで通信を行う。ゲートウェイ装置30は、クラウドPBX20に対して、SIP及びREST APIで通信を行う。ゲートウェイ装置30は、構内交換機10の配下の固定電話機11、12とクラウドPBX20の配下の端末(パーソナルコンピュータ21、スマートフォン22)との間の通信を、SIP経由で行う。ゲートウェイ装置30は、構内交換機10からのTAPIデータ形式の応答パラメータ(他者応答通知のデータを含むもの)をTAPI経由で受信し、受信した応答パラメータを解析してREST APIデータ形式のチャットメッセージを生成し、生成されたチャットメッセージをREST API経由でクラウドPBX20に送信する。これにより、クラウドPBX20の配下の端末(パーソナルコンピュータ21、スマートフォン22)に構内交換機10の他者応答通知をチャットメッセージとして通知することができる。ゲートウェイ装置30は、例えば、プロセッサ、メモリ、ネットワークインタフェイス等を含むコンピュータを備えるサーバ装置を用いることができる。ゲートウェイ装置30は、メモリを利用しながら、プロセッサにおいてプログラムを実行することにより、仮想的に、パラメータ解析部31と、メッセージ作成部32と、データベース33と、メッセージ送信部34と、を備えた構成とすることができる(図1参照)。
【0024】
パラメータ解析部31は、構内交換機10からの応答パラメータをTAPI(第1API)経由で受信して解析する機能部である(図1参照)。パラメータ解析部31は、TAPIデータ形式の応答パラメータをREST API(第2API)データ形式に変換して応答パラメータにおけるデータ(日時、発信者番号、応答状況(応答、未応答)、内線番号)を抽出する。内線番号は送信先の内線番号で1つであってもよく、複数であってもよい。
【0025】
メッセージ作成部32は、パラメータ解析部31で解析結果(抽出されたデータに相当)に基づいてチャットメッセージを作成する機能部である(図1参照)。メッセージ作成部32は、パラメータ解析部31で応答した端末の内線番号が抽出された場合、データベース33(図4参照)から、当該内線番号に対応するユーザ名称を取得する。なお、ユーザ名称の取得は、応答した固定電話機の内線番号のユーザを明確化するものであり、ユーザ名称の取得を省略してもよい。また、内線番号からメールアドレスを取得し送信先アドレスとして使用する。メッセージ作成部32は、パラメータ解析部31で抽出されたデータ、及び、取得したユーザ名称及びメールアドレスに基づいてREST APIデータ形式のチャットメッセージを作成する。パラメータ解析部31で内線番号が抽出されなかった場合、メッセージ作成部32は、パラメータ解析部31で抽出されたデータ(日時、発信者番号、応答状況(応答、未応答)、内線番号)に基づいてREST APIデータ形式のチャットメッセージを作成する。
【0026】
データベース33は、対応する内線番号、ユーザ名称、及び、メールアドレスを関連付けて整理したデータベースである(図1図4参照)。
【0027】
メッセージ送信部34は、メッセージ作成部32で作成されたREST APIデータ形式のチャットメッセージを、REST API経由でクラウドPBX20に送信する機能部である(図1参照)。
【0028】
なお、外部電話機40は、図1では、ユーザAによって使用されており、外線通話が可能である。外部電話機40は、電話機以外にも他の種類の端末(例えば、スマートフォン、タブレット端末等)でもよい。外部電話機40には電話番号(外線番号)「03-1234-5678」が設定されている。公衆回線網50は、不特定多数の利用者(公衆)によって共有して利用される回線網である。公衆回線網50は、外部電話機40と構内交換機10とを通信可能に接続する。
【0029】
次に、実施形態1に係る構内交換システムの動作について図面を用いて説明する。図5は、実施形態1に係る構内交換システムの動作を模式的に示したシーケンスである。なお、構内交換システムの構成については図1を参照されたい。
【0030】
まず、外部電話機40は、ユーザAの操作により、構内交換機10の代表番号(電話番号:03-9876-5432)に発信する(ステップA1)。これにより、外部電話機40は、公衆回線網50における電話交換機(図示せず)を通じて構内交換機10にアクセスする。また、発信の際、外部電話機40は、自身の電話番号(03-1234-5678)を発信者番号として送信する。
【0031】
次に、構内交換機10は、外部電話機40からの発信に応じて代表着信を発生させ、構内交換機10の配下の固定電話機11、12を呼び出すとともに、SIP経由でゲートウェイ装置30を介してクラウドPBX20の配下のパーソナルコンピュータ21及びスマートフォン22を呼び出す(ステップA2)。これにより、固定電話機11、12、パーソナルコンピュータ21、及びスマートフォン22が着信鳴動する。以降、図5では、この呼び出しに固定電話機11(田中太郎、内線番号:100)が応答したものとする。
【0032】
次に、構内交換機10は、呼び出しに対する固定電話機11(内線番号:100)の応答を受け付ける(ステップA3)。
【0033】
次に、構内交換機10は、応答受付に関する所定のデータ(日時、発信者番号、応答状況(ここでは応答及び固定電話機11の内線番号))を収集してTAPIデータ形式の応答パラメータを生成し、生成された応答パラメータをTAPI経由でゲートウェイ装置30に送信する(ステップA4)。
【0034】
次に、ゲートウェイ装置30は、構内交換機10からの応答パラメータを受信し、受信した応答パラメータを解析する(ステップA5)。応答パラメータの解析では、TAPIデータ形式の応答パラメータをREST APIデータ形式に変換して応答パラメータにおけるデータ(日時、発信者番号、応答状況(応答、未応答)、内線番号)を抽出する。
【0035】
次に、ゲートウェイ装置30は、抽出されたデータにおける内線番号に基づいて、データベース33から、当該内線番号に対応する名称及びメールアドレスを取得する(ステップA6)。
【0036】
次に、ゲートウェイ装置30は、抽出されたデータ、及び、取得したユーザ名称及びメールアドレスに基づいてREST APIデータ形式のチャットメッセージを作成する(ステップA7)。
【0037】
次に、ゲートウェイ装置30は、作成されたチャットメッセージを、REST API経由でクラウドPBX20に送信する(ステップA8)。
【0038】
次に、クラウドPBX20は、受信したチャットメッセージをクラウドPBX20の配下の端末(パーソナルコンピュータ21、スマートフォン22)に送信する(ステップA9)。これにより、スマートフォン22を使用する鈴木次郎は、スマートフォン22でチャットメッセージを確認することができ、田中太郎が代表着信に応答したことを確認することができる。
【0039】
次に、クラウドPBX20は、チャットメッセージを受け付けた旨を通知するメッセージ受付通知をゲートウェイ装置30に送信する(ステップA10)。
【0040】
最後に、ゲートウェイ装置30は、クラウドPBX20からのメッセージ受付通知を受信し(ステップA11)、その後、終了する。
【0041】
実施形態1によれば、構内交換機10とクラウドPBX20との間の通信経路上にゲートウェイ装置30を設けて構内交換機10の他者応答通知に関連する応答パラメータをクラウドPBX20で利用できるように加工(変換)しているので、クラウドPBXを改修することなく、クラウドPBXにおいても構内交換機の他者応答通知機能を利用できるようにして利便性を高めることに貢献することができる。すなわち、ゲートウェイ装置30が構内交換機10とクラウドPBX20とのAPIの差分を吸収するため、構内交換機10及びクラウドPBX20を改修する必要がなく、構内交換機10及びクラウドPBX20の各APIをそのまま利用したまま、クラウドPBXにおいても構内交換機の他者応答通知機能を利用できるようになり、既存のシステムの改修によるリスクがなくなる。
【0042】
また、実施形態1によれば、構内交換機10の他者応答通知をクラウドPBX20の配下の端末(パーソナルコンピュータ21、スマートフォン22)でも共有することで、クラウドPBX20の配下の端末(パーソナルコンピュータ21、スマートフォン22)を使用しているユーザが代表着信の応対を知ることができ、対応状況を確認する時間を削減することができる。
【0043】
[実施形態2]
実施形態2に係る構内交換システムについて図面を用いて説明する。図7は、実施形態2に係る構内交換システムの構成を模式的に示したブロック図である。
【0044】
ゲートウェイ装置30は、構内交換機10とクラウドPBX20との間の通信経路に設けられている。構内交換機10は、外部電話機40からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末11、12に対して他者応答通知を行う機能を備える。クラウドPBX20は、クラウド上で配下の端末21、22に対して仮想的に構内交換を行う機能を備える。
【0045】
ゲートウェイ装置30は、パラメータ解析部31と、メッセージ作成部32と、メッセージ送信部34と、を備える。パラメータ解析部31は、構内交換機10からの他者応答通知に関連する応答パラメータを第1API経由で受信して解析するように構成されている。メッセージ作成部32は、パラメータ解析部31の解析結果に基づいてメッセージを作成するように構成されている。メッセージ送信部34は、メッセージ作成部32で作成されたメッセージを第2API(第1APIと異なるAPI)経由でクラウドPBX20に送信するように構成されている。
【0046】
実施形態2によれば、構内交換機10とクラウドPBX20との間の通信経路上にゲートウェイ装置30を設けて構内交換機10の他者応答通知に関連する応答パラメータをクラウドPBX20で利用できるように加工(変換)しているので、クラウドPBXを改修することなく、クラウドPBXにおいても構内交換機の他者応答通知機能を利用できるようにして利便性を高めることに貢献することができる。
【0047】
なお、実施形態1、2に係るゲートウェイ装置は、いわゆるハードウェア資源(情報処理装置、コンピュータ)により構成することができ、図8に例示する構成を備えたものを用いることができる。例えば、ハードウェア資源100は、内部バス104により相互に接続される、プロセッサ101、メモリ102、ネットワークインタフェイス103等を備える。
【0048】
なお、図8に示す構成は、ハードウェア資源100のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。ハードウェア資源100は、図示しないハードウェア(例えば、入出力インタフェイス)を含んでもよい。あるいは、装置に含まれるプロセッサ101等のユニットの数も図8の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ101がハードウェア資源100に含まれていてもよい。プロセッサ101には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等を用いることができる。
【0049】
メモリ102には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等を用いることができる。
【0050】
ネットワークインタフェイス103には、例えば、LAN(Local Area Network)カード、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェイスカード等を用いることができる。
【0051】
ハードウェア資源100の機能は、上述の処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ102に格納されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能は、何らかのハードウェアにおいてソフトウェアが実行されることによって実現できればよい。
【0052】
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0053】
[付記1]
外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXとの間の通信経路に設けられたゲートウェイ装置であって、
前記構内交換機からの他者応答通知に関連する応答パラメータを第1API経由で受信して解析するように構成されたパラメータ解析部と、
前記パラメータ解析部の解析結果に基づいてメッセージを作成するように構成されたメッセージ作成部と、
前記メッセージ作成部で作成された前記メッセージを前記第1APIと異なる第2API経由で前記クラウドPBXに送信するように構成されたメッセージ送信部と、
を備える、ゲートウェイ装置。
[付記2]
前記パラメータ解析部は、前記第1APIに係るデータ形式の前記応答パラメータを前記第2APIに係るデータ形式に変換して前記応答パラメータにおけるデータを抽出するように構成され、
前記メッセージ作成部は、前記解析結果としての、前記パラメータ解析部で抽出されたデータに基づいて前記第2APIに係るデータ形式の前記メッセージを作成するように構成されている、
付記1記載のゲートウェイ装置。
[付記3]
前記応答パラメータにおける前記データは、日時、発信者番号、応答か未応答かの応答状況、前記メッセージの送信先の内線番号を含み、前記応答状況が応答の場合には、前記応答状況には応答した端末の内線番号を含む、
付記2記載のゲートウェイ装置。
[付記4]
対応する内線番号及びユーザ名称又はメールアドレスを関連付けて整理したデータベースをさらに備え、
前記メッセージ作成部は、前記応答パラメータにおける前記データとして、前記パラメータ解析部で応答した端末の内線番号が抽出されたときに、前記データベースから、抽出された前記内線番号に対応するユーザ名称又はメールアドレスを取得し、前記データ、及び、前記ユーザ名称又はメールアドレスに基づいて前記第2APIに係るデータ形式の前記メッセージを作成するように構成されている、
付記3記載のゲートウェイ装置。
[付記5]
前記メッセージ作成部は、前記応答パラメータにおける前記データとして、前記パラメータ解析部で応答した端末の内線番号が抽出されなかったときに、内線番号を含まない前記データに基づいて前記第2APIに係るデータ形式の前記メッセージを作成するように構成されている、
付記3記載のゲートウェイ装置。
[付記6]
前記第1APIは、TAPIであり、
前記第2APIは、REST APIである、
付記1乃至5のいずれか一記載のゲートウェイ装置。
[付記7]
外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、
クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXと、
付記1乃至6のいずれか一に記載のゲートウェイ装置と、
を備える、構内交換システム。
[付記8]
前記構内交換機は、前記代表着信による応答又は未応答のときに、所定のデータを収集して他者応答通知に関連する応答パラメータを生成して前記第1API経由で前記ゲートウェイ装置に送信するように構成され、
前記クラウドPBXは、前記ケートウェイ装置からの前記メッセージを受信して前記クラウドPBXの配下の前記端末に送信するように構成されている、
付記7記載の構内交換システム。
[付記9]
前記構内交換機は、SIP経由で前記ゲートウェイ装置を介して前記クラウドPBXと通信可能に接続されており、前記代表着信を発生させることにより、前記構内交換機の配下の前記端末を呼び出すとともに、前記SIP経由で前記ゲートウェイ装置を介して前記クラウドPBXの配下の前記端末を呼び出す、
付記7記載の構内交換システム。
[付記10]
外線電話機からの発信に応じて代表着信を発生させたときに配下の端末に対して他者応答通知を行う機能を備える構内交換機と、クラウド上で配下の端末に対して仮想的に構内交換を行う機能を備えるクラウドPBXとの間の通信経路に設けられたゲートウェイ装置を用いて構内交換を行う構内交換方法であって、
前記ゲートウェイ装置において、前記構内交換機からの他者応答通知に関連する応答パラメータを第1API経由で受信して解析するステップと、
前記ゲートウェイ装置において、前記応答パラメータの解析結果に基づいてメッセージを作成するステップと、
前記ゲートウェイ装置において、作成された前記メッセージを前記第1APIと異なる第2API経由で前記クラウドPBXに送信するステップと、
を含む、構内交換方法。
【0054】
なお、上記の特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(必要により不選択)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、本願に記載の数値及び数値範囲については、明記がなくともその任意の中間値、下位数値、及び、小範囲が記載されているものとみなされる。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本願発明の趣旨に則り、本願発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれる(属する)ものと、みなされる。
【符号の説明】
【0055】
1 構内交換システム
10 構内交換機
11 固定電話機(端末)
12 固定電話機(端末)
13 構内回線網
20 クラウドPBX
21 パーソナルコンピュータ(端末)
22 スマートフォン(端末)
23 ネットワーク
30 ゲートウェイ装置
31 パラメータ解析部
32 メッセージ作成部
33 データベース
34 メッセージ送信部
40 外部電話機
50 公衆回線網
100 ハードウェア資源
101 プロセッサ
102 メモリ
103 ネットワークインタフェイス
104 内部バス
【要約】
【課題】クラウドPBXを改修することなく、クラウドPBXにおいても構内交換機の他者応答通知機能を利用できるようにして利便性を高めることに貢献することができるゲートウェイ装置等を提供すること。
【解決手段】ゲートウェイ装置は、構内交換機とクラウドPBXとの間の通信経路に設けられ、構内交換機からの他者応答通知に関連する応答パラメータを第1API経由で受信して解析するように構成されたパラメータ解析部と、パラメータ解析部の解析結果に基づいてメッセージを作成するように構成されたメッセージ作成部と、メッセージ作成部で作成されたメッセージを第2API経由で前記クラウドPBXに送信するように構成されたメッセージ送信部と、を備える。
【選択図】図7
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8